JP2011215566A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置において、現像装置に補給されるトナーが無いというトナーエンプティーをより精度よく的確なタイミングで検知できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置2と、現像装置2にトナーを補給するトナー補給装置22と、現像装置2内にトナーが補給されているか否かを検知するトナー補給検知センサ119を具備してトナー補給装置22内のトナーが無いと判断するトナーエンプティー検知手段130と、を備える画像形成装置100において、トナーエンプティー検知手段130は、トナー補給検知センサ119の出力結果に基づきトナーエンプティーを判定する基準となるトナーエンプティー判定閾値を設定し、トナーエンプティー判定閾値を変化させることを特徴とするものである。
【選択図】図8

Description

本発明は、画像形成装置に係り、特に、電子写真方式によりトナーを用いて画像形成を行う静電複写機、レーザプリンタ及びファクシミリ等の画像形成装置に採用されてトナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤を用いた現像装置を用いる画像形成装置に関する。
従来から、複写機、プリンタ及びファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置が知られている。電子写真方式の画像形成装置は、感光体、例えば、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成し、現像装置によって感光体ドラムに対してトナーを供給して前記静電潜像を現像し、現像によって感光体ドラムに形成されたトナー像を用紙等のシートに転写して、定着装置によって定着させるようになっている。
近年、フルカラー化や高画質化に対応した画像形成装置では、トナーの帯電安定性に優れる2成分現像剤(以下、単に「現像剤」と称する。)がよく使用されている。
この現像剤は、トナーとキャリアとからなり、それらを現像装置内で攪拌することによりトナーとキャリアとが摩擦し、この摩擦によって適正に帯電したトナーが得られる。
現像装置において帯電したトナーは、2成分現像剤担持部材、例えば、現像ローラの表面に供給される。この現像ローラに供給されたトナーは、静電的吸引力によって感光体ドラムに形成されている静電潜像に移動する。これにより感光体ドラム上に静電潜像に基づいたトナー像が形成される。
また、最近では、画像形成装置の高速化及び小型化が要求されており、現像剤の帯電を迅速且つ充分に行い、現像剤の搬送も迅速に行う必要が生じてきている。
そこで、画像形成装置において、補給されたトナーを現像剤中に即時に分散させて適切な帯電量を付与するために、循環方式の現像装置が採用されている。循環方式の現像装置は、現像剤が循環搬送される現像剤搬送路と、現像剤搬送路にて現像剤を攪拌しながら搬送するスクリューオーガ(現像剤搬送部材)と、トナー収容部から現像剤搬送路内にトナーを補給するトナー補給口と、現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサを備え、現像剤のトナー濃度が所定値よりも下回った場合、トナーを補給する指示をトナーカートリッジに出すことによって、トナーを現像剤搬送路へ供給し、供給されたトナーは現像剤を攪拌しながら搬送するようになっている(特許文献1を参照)。
また、トナー補給による安定したトナー濃度を維持するために、現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサの出力信号に基づいて、前記トナー濃度検知センサに入力する入力信号レベルを切換えることにより、トナータンク内に補給トナーが残っている状態からトナーエンプティー状態にわたり、高精度でトナー濃度検知を行うようにしたものが提案されている(特許文献2を参照)。
特開2006−106194号公報 特開2002−72659号公報
上述した2成分現像剤を用いる循環方式の現像装置においては、トナーを補給するトナーカートリッジから現像装置に供給されるトナーがなくなると、現像剤中のトナー濃度が徐々に減少し、感光体ドラムへのキャリア現像(キャリア付着)の発生頻度が高まっていくため、トナーエンプティー検知を行う必要がある。
トナーエンプティー検知とは、例えば、トナーカートリッジに対してトナー補給の指示した後に、トナー補給検知センサによって検知された現像剤のトナー濃度が上がらなかった場合に、トナーエンプティーであると判断(検知)するものである。
しかしながら、トナーカートリッジに対してトナー補給の指示を出しても、トナーカートリッジ内のトナーが空になってトナーが供給されない場合、トナー濃度検知センサの設置場所がトナーが補給されるトナー補給口から離れていると、トナー濃度検知センサが検知するトナー濃度の下降が緩慢であるため、トナーエンプティーの検知が遅くなり、キャリア付着の発生頻度が高まるという問題があった。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであって、画像形成装置において、現像装置に補給されるトナーが無いというトナーエンプティーをより精度よく的確なタイミングで検知できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明に係る画像形成装置は、次の通りである。
本発明は、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤が収容される現像剤収容部と、前記現像剤収容部内で前記現像剤を攪拌しながら循環搬送する現像剤搬送部材と、前記現像剤に含まれるトナーを感光体ドラムへ供給する現像ローラと、前記現像剤収容部内に補給トナーを導入するトナー補給口と、を備える現像装置と、前記現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、前記現像剤収容部内にトナーが補給されているか否かを検知するトナー補給検知センサと、前記現像装置内の現像剤のトナー濃度が所定値よりも下回った際に、前記トナー補給装置に対して前記現像装置へのトナー補給を指示するトナー濃度制御手段と、前記トナー濃度制御手段によるトナー補給の指示後に前記トナー補給検知センサがトナー補給を検知しない場合に、前記トナー補給装置内のトナーが無いと判断するトナーエンプティー検知手段と、を備える画像形成装置において、前記トナーエンプティー検知手段により、前記トナー補給検知センサの出力結果に基づきトナーエンプティーを判定する基準となるトナーエンプティー判定閾値を設定し、前記トナーエンプティー判定閾値を変化させることを特徴とするものである。
また、本発明は、前記トナーエンプティー判定閾値を、少なくとも、トナー補給時におけるトナー補給前後の前記トナー補給検知センサにより出力された検出値の出力差分の平均値、画質調整時における前記トナー補給検知センサの制御電圧補正結果、および前記トナー補給検知センサ出力値の基準値からの変化量のうちの何れかに応じて変化させることが好ましい。
また、本発明は、前記トナーエンプティー判定閾値を、少なくとも、温湿度情報、出力ジョブの平均印字率情報、および現像剤のライフ情報のうち何れかに応じて変化させることが好ましい。
また、本発明は、前記トナーエンプティー判定閾値を、交換可能なトナー収容容器内のトナー残量に応じて変化させることが好ましい。
また、本発明は、前記トナー補給検知センサを、前記現像剤収容部内の前記トナー補給口付近に設けることが好ましい。
また、本発明は、前記トナー補給検知センサとして、前記現像剤収容部内の現像剤の透磁率を検知する透磁率センサを用いることが好ましい。
また、本発明は、前記現像装置として、前記現像剤収容部内に仕切り壁によって区画するとともに、前記仕切り壁の両端において連通した第1搬送路及び第2搬送路を備え、前記現像剤搬送部材として、前記第1搬送路及び前記第2搬送路内に設けられて前記第1搬送路及び前記第2搬送路内の現像剤を攪拌しながら互いに逆方向に循環搬送する第1搬送部材及び第2搬送部材を備え、前記現像ローラにより前記第2搬送路内の現像剤を前記感光体ドラムに供給するように構成し、前記トナー補給口を前記第1搬送路上部に設け、前記トナー補給検知センサを前記トナー補給口下方の前記第1搬送路底部に設けることが好ましい。
また、本発明は、前記第1搬送部材として、回転軸と螺旋羽根を備えるスクリューオーガを用いて、前記螺旋羽根を、前記回転軸の軸線方向に対する傾斜角が30度以上60度以下で形成することが好ましい。
また、本発明は、前記画像形成装置において、前記感光体ドラム表面に静電潜像を形成する露光装置(例えば、レーザスキャナユニット)に送信する画像データに応じたドットデータをカウントするドットカウント手段を備え、前記トナー濃度制御手段を、前記ドットカウント手段によりカウントされたドットデータに応じて、前記トナー補給装置に対して前記現像装置へのトナー補給を指示するようにすることが好ましい。
例えば、前記トナー濃度制御手段を、前記ドットカウント手段によりカウントされたドットデータが少ない場合には、前記トナー補給装置に対して前記現像装置へ少量のトナーを補給するように指示し、ドットデータが多い場合には、前記トナー補給装置に対して前記現像装置へ多量のトナーを補給するように指示するものとしてもよい。補給されるトナー量は、ドットデータに応じて予め設定されていることが好ましい。
本発明によれば、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤が収容される現像剤収容部と、前記現像剤収容部内で前記現像剤を攪拌しながら循環搬送する現像剤搬送部材と、前記現像剤に含まれるトナーを感光体ドラムへ供給する現像ローラと、前記現像剤収容部内に補給トナーを導入するトナー補給口と、を備える現像装置と、前記現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、前記現像剤収容部内にトナーが補給されているか否かを検知するトナー補給検知センサと、前記現像装置内の現像剤のトナー濃度が所定値よりも下回った際に、前記トナー補給装置に対して前記現像装置へのトナー補給を指示するトナー濃度制御手段と、前記トナー濃度制御手段によるトナー補給の指示後に前記トナー補給検知センサがトナー補給を検知しない場合に、前記トナー補給装置内のトナーが無いと判断するトナーエンプティー検知手段と、を備える画像形成装置において、前記トナーエンプティー検知手段により、前記トナー補給検知センサの出力結果に基づきトナーエンプティーを判定する基準となるトナーエンプティー判定閾値を設定し、前記トナーエンプティー判定閾値を変化させることで、例えば、現像剤の状態により、前記トナー補給装置によるトナー補給時におけるトナー補給前後のトナー補給検知センサにより検出された出力値の差分(ΔTCS)の大小バラつきを吸収することができるので、トナーエンプティーをより精度よく、より的確なタイミングで検知することができる。
また、本発明によれば、前記トナーエンプティー判定閾値を、少なくとも、トナー補給時におけるトナー補給前後の前記トナー補給検知センサにより出力された検出値の出力差分の平均値、画質調整時における前記トナー補給検知センサの制御電圧補正結果、および前記トナー補給検知センサ出力値の基準値からの変化量のうちの何れかに応じて変化させることで、現像剤の状態に応じて変化する前記トナー補給検知センサのセンサ感度に対応してトナーエンプティー判定閾値を設定することができるので、トナーエンプティーをより精度よく、より的確なタイミングで検知することができる。
また、本発明によれば、前記トナーエンプティー判定閾値を、少なくとも、温湿度情報、出力ジョブの平均印字率情報、および現像剤のライフ情報のうち何れかに応じて変化させることで、現像剤の状態に応じて変化する前記トナー補給検知センサのセンサ感度に対応してトナーエンプティー判定閾値を設定することができるので、トナーエンプティーをより精度よく、より的確なタイミングで検知することができる。
また、本発明によれば、前記トナーエンプティー判定閾値を、交換可能なトナー収容容器内のトナー残量に応じて変化させることで、トナーエンプティーをより精度よく、より的確なタイミングで検知することができる。
また、本発明によれば、前記トナー補給検知センサを、前記現像剤収容部内の前記トナー補給口付近に設けることで、前記トナー補給装置に対してトナー補給の指示を出した直後に、前記トナー補給検知センサがトナー補給の有無を検知できるため、前記トナー補給装置にトナーが無くなった場合に、直ぐにトナーエンプティーを検知でき、トナー濃度の低下によるキャリア付着の発生を抑制することができる。
また、本発明によれば、前記トナー補給検知センサとして、現像剤の透磁率を検知する透磁率センサを用いることで、トナー濃度の変化を検知することで容易にトナー補給を検知することができる。
また、本発明によれば、前記現像装置として、前記現像剤収容部内に仕切り壁によって区画するとともに、前記仕切り壁の両端において連通した第1搬送路及び第2搬送路を備え、前記現像剤搬送部材として、前記第1搬送路及び前記第2搬送路内に設けられて前記第1搬送路及び前記第2搬送路内の現像剤を攪拌しながら互いに逆方向に循環搬送する第1搬送部材及び第2搬送部材を備え、前記現像ローラにより前記第2搬送路内の現像剤を前記感光体ドラムに供給するように構成し、前記トナー補給口を前記第1搬送路上部に設け、前記トナー補給検知センサを前記トナー補給口下方の前記第1搬送路底部に設けることで、精度よくトナー補給を検知できる。つまり、前記第1搬送路の底部の現像剤の圧力が最も高くなるので、現像剤内部に空洞ができにくくなるため、前記トナー補給検知センサによる精度のよいトナー補給の検知が可能になる。
また、本発明によれば、前記第1搬送部材として、回転軸と螺旋羽根を備えるスクリューオーガを用いて、前記螺旋羽根を、前記回転軸の軸線方向に対する傾斜角(前記回転軸を軸線に沿って眺めたときの、前記回転軸と前記螺旋羽根の外周部とがなす角度)が30度以上60度以下で形成することで、現像剤を前記第1搬送部材の回転方向に攪拌する力が強くなるので、補給されたトナーが現像剤の上を浮遊しながら搬送される浮遊トナーが生じにくく、前記トナー補給検知センサにより精度よくトナー補給を検知できる。
また、本発明によれば、前記画像形成装置において、前記感光体ドラム表面に静電潜像を形成する露光装置に送信する画像データに応じたドットデータをカウントするドットカウント手段を備え、前記トナー濃度制御手段を、前記ドットカウント手段によりカウントされたドットデータに応じて、前記トナー補給装置に対して前記現像装置へのトナー補給を指示するようにすることで、前記トナー濃度検知センサにより検知されたトナー濃度に応じたトナー濃度制御に比べて、トナー補給をより正確に行うことができるので、トナー濃度制御とトナーエンプティー検知をより精度よく行うことができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。 前記画像形成装置を構成するトナー補給装置の概略構成を示す断面図である。 図2のD−D断面矢視図である。 前記画像形成装置を構成する現像装置の構成を示す断面図である。 図4のA−A断面矢視図である。 図4のB−B断面矢視図である。 図5のC−C断面矢視図である。 前記画像形成装置における制御系の構成を示すブロック図である。 前記トナー補給装置によるトナー補給を示すトナー補給信号とトナー補給検知センサの出力との関係を示すグラフである。 前記トナー補給装置によるトナー補給前後におけるトナー補給検知センサの出力値の差分の変化とこれに対応したトナーエンプティー判定閾値の変化を示すグラフである。 前記画像形成装置における色毎のトナー補給検知センサによる出力値における閾値のデフォルト値を設定するテーブルを示す表である。 前記トナー補給検知センサの経時的なセンサ感度の変化に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表である。 前記画像形成装置における画質調整時の制御電圧の補正量に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表である。 前記画像形成装置におけるトナー補給時のトナー補給前後のトナー補給検知センサの出力値の差分(変動量)に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表である。 温湿度と環境エリアの関係を示す表である。 前記画像形成装置における環境エリアに応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表である。 前記画像形成装置における出力ジョブの平均印字率情報に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表である。 前記画像形成装置における現像剤のライフ情報に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表である。 前記画像形成装置におけるトナー収容容器のトナー残量に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表である。 前記画像形成装置における色毎のトナーエンプティー判定閾値の上下限値を設定するテーブルを示す表である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
本実施形態は、図1に示すように、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム3と、感光体ドラム3表面を帯電させる帯電器(帯電装置)5と、感光体ドラム3表面に静電潜像を形成する露光ユニット(露光装置)1と、感光体ドラム3表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置2と、現像装置2にトナーを補給するトナー補給装置22と、感光体ドラム3表面のトナー像を記録媒体に転写する中間転写ベルトユニット(転写装置)8と、トナー像を記録媒体に定着させる定着ユニット(定着装置)12とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置100において、本発明に係る特徴的な画像形成装置の構成を採用したものである。
この画像形成装置100は、外部から伝達される画像データに応じて所定のシート(記録用紙,記録媒体)に多色または単色の画像を形成するものである。なお、画像形成装置100の上方にスキャナ等を備えてもよい。
まず、画像形成装置100の全体構成について説明する。
画像形成装置100は、図1に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ)及びY(イエロー)の色成分毎の画像データが取り扱われ、黒画像、シアン画像、マゼンタ画像、イエロー画像が形成され、各々の色成分の画像を重畳することによってカラー画像が形成されるようになっている。
従って、画像形成装置100においては、図1に示すように、各色成分の画像が形成されるように、現像装置2(2a,2b,2c,2d)、感光体ドラム3(3a,3b,3c,3d)、帯電器5(5a,5b,5c,5d)、クリーナユニット4(4a,4b,4c,4d)がそれぞれ4個ずつ設けられている。言い換えると、現像装置2と感光体ドラム3と帯電器5とクリーナユニット4とを1つずつ含む画像形成ステーション(画像形成部)が4つ設けられることになる。
なお、上記a〜dの符号は、aが黒画像形成用の部材、bがシアン画像形成用の部材、cがマゼンタ画像形成用の部材、dがイエロー画像形成用の部材であることを示したものである。また、画像形成装置100には、露光ユニット1、定着ユニット12、シート搬送路S、給紙トレイ10及び排紙トレイ15が備えられている。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。
帯電器5としては、図1に示す接触ローラ型の帯電器の他、接触ブラシ型の帯電器、或いは非接触チャージャー型の帯電器などが使用されることもある。
露光ユニット1は、図1に示すように、レーザ照射部及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。但し、レーザスキャニングユニット以外に、発光素子をアレイ状に並べたEL(エレクトロルミネッセンス)やLED書込みヘッドを露光ユニット1とすることもできる。露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、感光体ドラム3の表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。
現像装置2は、感光体ドラム3に形成された静電潜像をBK,C,M,Yのいずれかのトナーにより顕像化する(現像する)ものである。現像装置2(2a,2b,2c,2d)の上部には、トナー移送機構102(102a,102b,102c,102d)、トナー補給装置22(22a,22b,22c,22d)、現像槽(現像剤収容部)111(111a,111b,111c,111d)を備えている。
トナー補給装置22は、現像槽111よりも上方に配され、未使用トナー(粉体状のトナー)を貯蔵している。トナー補給装置22から現像槽111へトナー移送機構102を介してトナーが供給されるようになっている。
クリーナユニット4は、現像及び画像転写工程後に感光体ドラム3の表面に残留しているトナーを除去し、回収するものである。
感光体ドラム3の上方には中間転写ベルトユニット8が配置されている。中間転写ベルトユニット8は、中間転写ローラ6(6a,6b,6c,6d)、中間転写ベルト7、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ベルトテンション機構73、及び中間転写ベルトクリーニングユニット9を備えている。
中間転写ローラ6、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ベルトテンション機構73は、中間転写ベルト7を張架し、図1の矢印B方向に中間転写ベルト7を回転駆動させるものである。
中間転写ローラ6は、中間転写ベルトユニット8の中間転写ベルトテンション機構73における中間転写ローラ取付部に回転可能に支持されている。中間転写ローラ6には感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト7上に転写するための転写バイアスが印加されている。
中間転写ベルト7は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。中間転写ベルト7上には、感光体ドラム3に形成された各色成分のトナー像が順次重ねて転写されることにより、カラーのトナー像(多色トナー像)が形成される。中間転写ベルト7は、厚さが例えば100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト7へのトナー像の転写は、中間転写ベルト7の裏側に接触している中間転写ローラ6によって行われる。中間転写ローラ6には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。
中間転写ローラ6は、直径が例えば8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとして形成され、表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、中間転写ローラ6は中間転写ベルト7に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施の形態では、転写電極としてローラ形状のもの(中間転写ローラ6)を使用しているが、これ以外にブラシなども用いることが可能である。
上述のように各感光体ドラム3上の静電潜像は各色成分に応じたトナーにより顕像化されてそれぞれトナー像となり、これらトナー像は中間転写ベルト7上に重ねて合わされ積層される。このように、積層されたトナー像は、中間転写ベルト7の回転によって、搬送されてきた用紙と中間転写ベルト7との接触位置(転写部)に移動し、この位置に配置されている転写ローラ11によって用紙上に転写される。この場合、中間転写ベルト7と転写ローラ11とは所定ニップで互いに圧接されるとともに、転写ローラ11にはトナー像を用紙に転写させるための電圧が印加される。この電圧は、トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧である。
上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ11もしくは中間転写ベルト駆動ローラ71の何れか一方は金属等の硬質材料から形成され、他方は弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ等)から形成される。
中間転写ベルト7と感光体ドラム3との接触により中間転写ベルト7に付着したトナー、及び中間転写ベルト7から用紙へのトナー像の転写の際に転写されずに中間転写ベルト7上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット9によって除去され回収される。
中間転写ベルトクリーニングユニット9には、中間転写ベルト7に接触するクリーニングブレード(クリーニング部材)が備えられている。中間転写ベルト7におけるクリーニングブレードに接触している部分は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ72にて支持されている。
給紙トレイ10は、画像形成に使用するシート(例えば記録用紙)を蓄積しておくためのものであり、画像形成部及び露光ユニット1の下側に設けられている。一方、画像形成装置100の上部に設けられている排紙トレイ15は、印刷済みのシートをフェイスダウンで載置するためのものである。
また、画像形成装置100には、給紙トレイ10のシート及び手差しトレイ20のシートを転写部や定着ユニット12を経由させて排紙トレイ15に案内するためのシート搬送路Sが設けられている。なお、転写部は中間転写ベルト駆動ローラ71と転写ローラ11との間に位置する。
さらに、シート搬送路Sには、ピックアップローラ16(16a,16b)、レジストローラ14、転写部、定着ユニット12、搬送ローラ25(25a〜25h)等が配置されている。
搬送ローラ25は、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、シート搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ16aは、給紙トレイ10の端部に備えられ、給紙トレイ10からシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給する呼び込みローラである。ピックアップローラ16bは、手差しトレイ20の近傍に備えられ、手差しトレイ20からシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給する呼び込みローラである。レジストローラ14は、シート搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持し、中間転写ベルト7上のトナー像の先端とシートの先端とを合わせるタイミングでシートを転写部に搬送するものである。
定着ユニット12は、ヒートローラ81及び加圧ローラ82等を備え、これらヒートローラ81及び加圧ローラ82はシートを挟んで回転する。ヒートローラ81は、所定の定着温度となるように制御部(図示せず)によって制御される。この制御部は温度検出器(図示せず)からの検出信号に基づいてヒートローラ81の温度を制御する。
ヒートローラ81は、加圧ローラ82とともにシートを熱圧着することにより、シートに転写されている各色トナー像を溶融、混合、圧接させ、シートに対して熱定着させる。なお、多色トナー像(各色トナー像)が定着されたシートは、複数の搬送ローラ25によってシート搬送路Sの反転排紙経路に搬送され、反転された状態(多色トナー像を下側に向けた状態)にて、排紙トレイ15上に排出される。
次に、シート搬送路Sによるシート搬送動作について説明する。
画像形成装置100には、図1に示すように、上述したように予めシートを収納する給紙トレイ10、及び少数枚の印字を行う場合等に使用される手差しトレイ20が配置されている。これら両トレイには各々ピックアップローラ16(16a,16b)が配置され、これらピックアップローラ16によってシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給するようになっている。
片面印字の場合は、給紙トレイ10から搬送されるシートは、シート搬送路S中の搬送ローラ25aによってレジストローラ14まで搬送され、レジストローラ14によりシートの先端と中間転写ベルト7上の積層されたトナー像の先端とが整合するタイミングで転写部(転写ローラ11と中間転写ベルト7との接触位置)に搬送される。転写部ではシート上にトナー像が転写され、このトナー像は定着ユニット12にてシート上に定着される。その後、シートは、搬送ローラ25bを経て排紙ローラ25cから排紙トレイ15上に排出される。
また、手差しトレイ20から搬送されるシートは、複数の搬送ローラ25(25f,25e,25d)によってレジストローラ14まで搬送される。それ以降のシート搬送動作は、上述した給紙トレイ10から供給されるシートと同様の経過を経て排紙トレイ15に排出される。
一方、両面印字の場合は、上記のようにして片面印字が終了し定着ユニット12を通過したシートは、後端が排紙ローラ25cにてチャックされる。次に、シートは、排紙ローラ25cが逆回転することによって搬送ローラ25g,25hに導かれ、再びレジストローラ14を経て裏面印字が行われた後に、排紙トレイ15に排出される。
手差しトレイ20の近傍には温湿度センサ90が備えられており、画像形成装置100は、使用される温湿度環境を検知できるようになっている。
次に、本実施形態のトナー補給装置22の構成について具体的に説明する。
図2は本実施形態に係る画像形成装置を構成するトナー補給装置の概略構成を示す断面図、図3は図2のD−D断面矢視図である。
トナー補給装置22は、図2、図3に示すように、トナー収容容器121、トナー攪拌部材125、トナー排出部材122及びトナー排出口123を含む。トナー補給装置22は、現像槽111の上側に配され、未使用トナー(粉体状のトナー)を貯蔵している。トナー補給装置22内のトナーはトナー排出部材(排出スクリュー)122を回転させることによって、トナー排出口123からトナー移送機構102を介して現像槽111へ供給されるようになっている。
トナー収容容器121は、内部空間を有するほぼ半円筒状の容器部材であり、トナー攪拌部材125、トナー排出部材122を回転自在に支持し、トナーを収容する。トナー排出口123は、トナー排出部材122の下部、軸方向中央部よりに設けられる略長方形の開口部であり、トナー移送機構102を臨む位置に配置される。
トナー攪拌部材125は、回転軸125aを中心に回転することにより、トナー収容容器121内に収容されるトナーを攪拌しながら、トナー収容容器121内のトナーを汲み上げてトナー排出部材122へ搬送する板状の部材で、先端にトナー汲み上げ部材125bを備える。トナー汲み上げ部材125bは、可撓性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)シートからなり、トナー攪拌部材125の両端に取付けられる。
トナー排出部材122は、トナー収容容器121内のトナーをトナー排出口123から現像槽111に供給するもので、図3に示すように、トナー搬送羽根122aとトナー排出部材回転軸122bとを含むスクリューオーガ、並びにトナー排出部材回転ギア122cで構成されている。トナー排出部材122は、図示しないトナー排出部材駆動モータによって回転駆動されるようになっている。スクリューオーガの向きは、トナー排出部材122の軸方向両端からトナー排出口123側に向けて、トナーが搬送されるように設定されている。
トナー排出部材122とトナー攪拌部材125との間には、トナー排出部材隔壁124が設けられる。これによって、トナー攪拌部材125によって汲み上げられたトナーがトナー排出部材122の周辺に適量のトナーを保持できる。
トナー攪拌部材125は、図2に示すように、矢印Z方向に回転してトナーを攪拌し、トナー排出部材122の方へ汲み上げる。このとき、トナー汲み上げ部材125bは、その可撓性によって、トナー収容容器121の内壁に沿って摺動して変形しつつ回転し、トナーをトナー排出部材122側に供給する。そして、トナー排出部材122が回転することにより、供給されたトナーをトナー排出口123へと導くようになっている。
トナー収容容器121は、容易に付け外しが可能な機構となっている。トナーエンプティーの場合には画像形成装置100は印字ジョブを停止するとともに、トナー交換を促すメッセージを表示またはランプを点灯し、ユーザーによってトナー収容容器121が新品に交換されると印字ジョブが再開可能となる。トナー収容容器121には図示しないICメモリチップが取り付けられており、トナー収容容器121とともにユーザーにより付け外しされる。前述したトナー排出部材駆動モータが回転駆動した場合には、その回転時間がトナー収容容器121のICメモリチップに記憶される。画像形成装置100は、ICメモリチップに記憶される累積トナー排出部材駆動モータ回転時間からトナー収容容器121内のトナー残量情報を算出し、消耗品ステータス画面にトナー残量表示を行う。
次に、本実施形態の画像形成装置100における特徴的な構成について図面を参照して説明する。
図4は本実施形態に係る画像形成装置を構成する現像装置の構成を示す断面図、図5は図4のA−A断面矢視図、図6は図4のB−B断面矢視図、図7は図5のC−C断面矢視図である。
本実施形態の画像形成装置100は、図1、図4に示すように、現像剤が収容される現像槽(現像剤収容部)111内に補給トナーを導入するトナー補給口115aを備える現像装置2と、現像装置2にトナーを補給するトナー補給装置22と、前記現像剤収容部内にトナーが補給されているか否かを検知するトナー補給検知センサ119と、現像装置2内の現像剤のトナー濃度が所定値よりも下回った際に、トナー補給装置22に対して現像装置2へのトナー補給を指示するトナー濃度制御手段と、トナー濃度制御手段によるトナー補給の指示後にトナー補給検知センサ119がトナー補給を検知しない場合に、トナー補給装置22内のトナーが無いと判断するトナーエンプティー検知手段130(図8を参照)と、を備えるものであって、トナー補給口115a付近にトナー補給検知センサ119を設け、トナー補給検知センサ119の出力結果に基づくトナーエンプティー判定閾値を変化させることを特徴とするものとする。
まず、本実施形態の特徴的な現像装置2について図面を参照して説明する。
現像装置2は、図4に示すように、現像槽111内に、感光体ドラム3と対向するように配置された現像ローラ(現像剤担持部材)114を有し、現像ローラ114によって感光体ドラム3の表面にトナーを供給して、感光体ドラム3の表面に形成された静電潜像を顕像化する(現像する)装置である。
現像装置2は、図4〜図6に示すように、現像ローラ114の他に、現像槽111、現像槽カバー115、トナー補給口115a、ドクターブレード116、第1搬送部材112、第2搬送部材113、仕切り板(仕切り壁)117、トナー補給検知センサ119を備えている。
現像槽111は、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤(以下、単に「現像剤」と称する。)を収容する槽である。また、現像槽111には、現像ローラ114、第1搬送部材112、第2搬送部材113等が配設されている。なお、本実施形態のキャリアは、磁性を有する磁性キャリアである。
現像槽111の上側には、図4、図6に示すように、取り外し可能な現像槽カバー115が設けられている。さらに、現像槽カバー115には、現像槽111内に未使用のトナーを補給するためのトナー補給口115aが形成されている。
現像槽111には、第1搬送部材112と第2搬送部材113との間に仕切り板117が配設されている。仕切り板117は、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向(各回転軸方向)に平行に延設されている。現像槽111の内部は、仕切り板117によって、第1搬送部材112が配されている第1搬送路Pと、第2搬送部材113が配されている第2搬送路Qとに区画される。
仕切り板117は、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向の両端部において、現像槽111の内側の壁面から離間して配置されている。これにより、現像槽111には、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向の両端部付近において、第1搬送路Pと第2搬送路Qとを連通する連通路が形成されている。以下では、図5に示されるように、矢印X方向側に形成されている連通路を第1連通路a、矢印Y方向側に形成されている連通路を第2連通路bと称する。
第1搬送部材112及び第2搬送部材113は、互いの周面同士が仕切り板117を介して対向するように且つ互いの軸同士が平行になるように並列され、互いに逆方向に回転するように設定されている。そして、第1搬送部材112は、図5に示すように、矢印X方向に2成分現像剤を搬送し、第2搬送部材113は、矢印X方向とは逆の矢印Y方向に現像剤を搬送するように設定されている。
第1搬送部材112は、図5に示すように、螺旋状の第1搬送羽根112aと第1回転軸112bからなるスクリューオーガと、ギア112cにより構成されている。第2搬送部材113は、図5に示すように、螺旋状の第2搬送羽根113aと第2回転軸113bからなるスクリューオーガと、ギア113cにより構成されている。第1搬送部材112及び第2搬送部材113は、モータ等の駆動手段(図示せず)によって回転駆動することにより現像剤を攪拌すると共に搬送するようになっている。
また、第1搬送部材112は、図6に示すように、第1回転軸112bを垂直方向から眺めたときの第1回転軸112b軸と第1搬送羽根112aの外周部とがなす角度、すなわち、螺旋羽根の傾斜角θが30度以上60度以下で構成されている。
具体的には、第1搬送部材112の螺旋羽根の傾斜角θが30度以上60度以下の場合は、現像剤を第1搬送部材112の回転方向に攪拌する力が強いので、補給されたトナーが現像剤の上を浮遊しながら搬送される「浮遊トナー」が生じにくい。従って、トナー補給後であってもトナー補給検知センサ119により精度よく現像剤のトナー濃度を検知できる。
一方、螺旋羽根の傾斜角θが30度未満の場合は、第1搬送部材112による現像剤搬送速度が低下するため、現像剤の磨耗が早くなる。また、螺旋羽根の傾斜角θが60度を超えると、第1搬送部材112による現像剤搬送速度が速くなり過ぎるため、浮遊トナーが発生し易くなる。
現像ローラ114は、図示しない駆動手段によって軸心回りに回転駆動するマグネットローラであり、現像槽111の現像剤を表面に汲み上げて担持し、表面に担持している現像剤に含まれるトナーを感光体ドラム3に供給するものである。
現像ローラ114で搬送される現像剤は、最近接部分で感光体ドラム3と接触する。この接触領域が現像ニップ部Nであり、現像ニップ部Nでは、現像ローラ114に接続される図示しない電源から現像ローラ114に対して現像バイアス電圧が印加され、現像ローラ114表面の現像剤から感光体ドラム3表面の静電潜像へトナーが供給される。
現像ローラ114の表面に近接する位置にはドクターブレード(層厚規制用ブレード)116が配されている。
ドクターブレード116は、現像ローラ114の軸線方向に平行に延びる板状部材であり、現像ローラ114の鉛直方向下方において、その短手方向の一端が現像槽111によって支持され、かつ他端が現像ローラ114表面に対して間隙を有して離隔するように設けられる。ドクターブレード116の材料としては、ステンレス鋼が使用できるが、アルミニウムや合成樹脂なども使用できる。
トナー補給検知センサ119は、図4、図6に示すように、トナー補給口115a付近で、その下方の現像剤搬送方向(矢印X方向)下流側で、第1搬送部材112の鉛直方向下側の現像槽111の底面、すなわち、第1搬送路Pの底面に装着され、センサ面が現像槽111の内部に露出するように設けられている。
また、トナー補給検知センサ119は、図示しないトナー濃度制御手段に電気的に接続される。トナー補給検知センサ119には一般的なトナー補給検知センサを使用でき、例えば、透過光検知センサ、反射光検知センサ、透磁率検知センサなどが挙げられる。これらの中でも、透磁率検知センサが好ましい。
透磁率検知センサには図示しない電源が接続される。電源は、透磁率検知センサを駆動させるための駆動電圧及びトナー濃度の検知結果を制御手段に出力するための制御電圧を透磁率検知センサに印加する。電源による透磁率検知センサへの電圧の印加は、制御手段によって制御される。透磁率検知センサは、制御電圧の印加を受けてトナー濃度の検知結果を出力電圧値として出力する型式のセンサであり、基本的に出力電圧の中央値近傍の感度がよいため、その付近の出力電圧が得られるような制御電圧を印加して用いられる。このような型式の透磁率検知センサは市販されており、例えば、TS−L、TS−A、TS−K(いずれも商品名、TDK(株)社製)などが挙げられる。
ここで、現像装置2の現像槽における現像剤の搬送について説明する。
図1、図4に示すように、トナー補給装置22に収容されているトナーは、トナー移送機構102及びトナー補給口115aを介して現像槽111内に移送され、これにより現像槽111にトナーが補給される。
現像槽111において、第1搬送部材112及び第2搬送部材113は、モータ等の駆動手段(図示せず)によって回転駆動し、現像剤を搬送する。具体的には、第1搬送路Pにおいて、現像剤は、第1搬送部材112によって攪拌されながら矢印X方向へ搬送され、第1連通路aに到達する。第1連通路aに到達した現像剤は、第1連通路aを通過して第2搬送路Qへ搬送される。
一方、第2搬送路Qにおいて、現像剤は、第2搬送部材113によって、攪拌されながら矢印Y方向へ搬送され、第2連通路bに到達する。そして、第2連通路bに到達した現像剤は、第2連通路bを通過して第1搬送路Pへ搬送される。
つまり、第1搬送部材112と第2搬送部材113とは、互いに逆方向に現像剤を攪拌しながら搬送している。
このようにして、現像剤は、現像槽111において、第1搬送路Pと第1連通路aと第2搬送路Qと第2連通路bとを、第1搬送路P→第1連通路a→第2搬送路Q→第2連通路b、という順序にて循環移動していることになる。そして、現像剤は、第2搬送路Qにて搬送されている間に、現像ローラ114の回転にてその表面に担持されて汲み上げられ、汲み上げられた現像剤中のトナーが感光体ドラム3へと移動して、順次消費されていく。
このように消費されるトナーを補うべく、未使用のトナーがトナー補給口115aから第1搬送路Pへ補給される。補給されたトナーは第1搬送路Pにおいて従前より存在する現像剤と混合攪拌される。
次に、画像形成装置100におけるトナー濃度制御手段及びトナーエンプティー検知手段130について具体的に説明する。
図8は本実施形態の画像形成装置における制御系の構成を示すブロック図である。
トナー濃度制御手段には、一般的な手段を使用でき、例えば、トナー濃度検知センサを用いた制御、パッチ画像濃度に応じた制御、ドットカウントに応じた制御などが挙げられる。これらの中でも、ドットカウントに応じた制御が好ましい。
画像形成装置100は、図8に示すように、露光ユニット1に送信する画像データに応じたドットデータをカウントするドットカウント装置(ドットカウント手段)35を備えており、トナー濃度制御手段は、ドットカウント装置35によりカウントされたドットデータに応じて、トナー補給装置22に対して現像装置2へのトナー補給を指示するようしている。
トナーエンプティー検知手段130は、トナー濃度制御手段によるトナー補給装置22に対する現像装置2へのトナー補給の指示後において、トナー補給検知センサ119がトナー補給を検知できない場合に、トナー補給装置22から現像装置2にトナーが補給されていない、すなわち、トナー補給装置22内にトナーがない(トナーエンプティー)と判断するものである。
ここで、本実施形態の特徴的な画像形成装置100の制御系の構成についてブロック図に基づき説明する。
画像形成装置100は、図8に示すように、画像形成動作の累積回数をカウントする作像カウンタ33、感光体ドラム3上に形成される画像の画素数の積算値の検出を行うドットカウント装置35、トナー補給口付近の現像剤の透磁率を検知するトナー補給検知センサ119、画像形成プロセス部36と用紙搬送部37を含むプリンタエンジン部341、現像槽111にトナーを補給するトナー排出部材122を駆動するトナー排出部材駆動モータ126と、これらを制御する制御装置32を備えている。
画像形成装置100において、トナー濃度制御手段は、図8に示すように、主にドットカウント装置35、制御装置32、トナー排出部材駆動モータ126とから構成されている。
ドットカウント装置35は、印刷画像に対応して感光体ドラム3に形成される画像(静電潜像)の画素数の積算値を検出するもので、これから印刷しようとする画像及びこれまでに印刷した画像の画素数の積算値カウント値がドットカウント値として、制御装置32に入力及び記憶される。ドットカウント装置35にて検出される画像の画素数の積算値からは、画像形成のために消費されるトナー量を予測することができる。
制御装置32は、該ドットカウント値を基にして、当該画像形成にて消費されるトナー量を求め、そのトナー量に応じてトナー補給装置22のトナー排出部材122を回転駆動するようにトナー排出部材駆動モータ126に対して指示する。
このようにして、現像装置2(現像槽111)内から消費されたトナー量に相当するトナーが、トナー補給装置22から現像装置2(現像槽111)に補給されるようになっている。
画像形成装置100において、トナーエンプティー検知手段130は、図8に示すように、主にトナー補給検知センサ119、制御装置32とから構成されている。
制御装置32は、トナー補給検知センサの出力差分の平均値に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能131と、トナー補給検知センサの出力値を基準値に戻すように調整する制御電圧に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能132と、トナー補給検知センサ119の基準出力値の変化量に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能133とを備えている。
本実施形態においては、現像槽111内の現像剤のトナー濃度をトナー補給検知センサ119でモニターしておき、トナー濃度制御手段に対するトナー補給の指示後においても、トナー補給検知センサ119がトナー補給を検知できなかった時に、トナーエンプティーと判断している。
次に、本実施形態の画像形成装置100における現像装置2へのトナー補給について説明する。
画像形成装置100における現像装置2へのトナー補給は、現像装置2の現像槽111内の現像剤のトナー濃度が低下して所定値よりも下回った時に、トナー濃度制御手段からトナー補給装置22に対して現像装置2にトナー補給を行うように指示されて、トナー補給装置22から現像装置2にトナー補給が行われる。
現像槽111内へのトナー補給は、トナー補給検知センサ119により検知される。トナー補給検知センサ119は、トナー補給口115aの下方の第1搬送路Pの底面に配置されているため、トナー補給口115aから現像剤にトナーが補給されると、直ぐに現像剤の透磁率の変化を検知することができる。すなわち、トナー補給装置22によるトナー補給が行われたか否を直ぐに確認することができる。
従って、トナー濃度制御手段によりトナー補給装置22に対してトナー補給を行うように指示された場合に、トナー補給検知センサ119により現像剤の透磁率の変化が検知されない時には、トナー補給装置22からトナー補給が行われていないと判断できる。すなわち、トナーエンプティー検知手段130によりトナー補給装置22内のトナーが空になっている(トナーエンプティー)と直ぐに判断することができる。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、画像形成装置100において、現像装置2のトナー補給口115aの付近であって、そのトナー補給口115aの下方の第1搬送路Pの底面にトナー補給検知センサ119を設けたことで、トナー補給装置22によりトナー補給された時に現像剤の透磁率が変化したことを直ぐに検知することができる。
従って、現像装置2内の現像剤のトナー濃度が所定値よりも低下した時、トナー濃度制御手段によりトナー補給装置22に対してトナー補給を行うように指示された場合に、トナー補給検知センサ119により透磁率の変化が検知されない時には、トナーエンプティー検知手段130によりトナー補給装置22内のトナーが空になっている(トナーエンプティー)と直ぐに判断することができる。これにより、感光体ドラム3上にトナー像を形成する時に、トナー濃度の低下による感光体ドラム3へのキャリア付着の発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、第1搬送部材112を、螺旋羽根の傾斜角θが30度以上60度以下となるように構成したので、現像剤を第1搬送部材112の回転方向に攪拌する力が強くなり、補給されたトナーが現像剤の上を浮遊しながら搬送される「浮遊トナー」が生じにくくなる。これにより、トナー補給後であってもトナー補給検知センサ119により精度よく現像剤の透磁率の変化を検知できる。
次に、本実施形態の画像形成装置100における特徴的なトナー補給装置22のトナーエンプティー時期の判定について、図面を参照して具体的に説明する。
図9は本実施形態に係るトナー補給装置によるトナー補給を示すトナー補給信号とトナー補給検知センサの出力との関係を示すグラフ、図10は前記トナー補給装置によるトナー補給前後におけるトナー補給検知センサの出力値の差分の変化とこれに対応したトナーエンプティー判定閾値の変化を示すグラフである。
本実施形態の画像形成装置100では、トナー補給装置22のトナーエンプティー時期の判定は、トナー補給装置22によるトナー補給時におけるトナー補給前後のトナー補給検知センサ119に検出された透磁率の変化に基づいてトナーエンプティー判定閾値を計算して、その算出結果に基づいてトナーエンプティー時期であるか否かが判定される。
具体的には、トナー補給検知センサ119の出力値は、図9に示すように、第1搬送羽根112aの1周期分の平均値として常にモニターされている。そして、トナー補給装置22の排出部材122を回転駆動するようトナー排出部材駆動モータ126に指示が出た直後から、トナー補給検知センサ119の平均出力値を一定時間分サンプリング取得する。
図9中の符号T0は、トナー補給検知センサ119によりトナー濃度を検出するサンプリングタイムである。
サンプリングタイムT0におけるトナー補給検知センサ119によるサンプリングデータの最大値をB、最小値をAとして、から、トナー補給前後のセンサ出力値の差分ΔB−A(以下、「ΔTCS」と称する。)を算出する。
トナー排出部材駆動モータ126が動作を開始する毎に、変化するトナー補給前後のトナー補給検知センサ119の出力値に基づきΔTCSを算出・記憶し、直近M個の平均値(以下、「移動平均値」と称する。)を算出する。
そして、図10に示すように、トナーエンプティー判定閾値を、画質調整(プロコン)結果やトナー補給検知センサ119の出力値のΔTCS(直近N個の移動平均値)などにより変化させる。
図10中の符号T1,T2,T3はトナーエンプティー判定閾値の補正するタイミングであって、T1はトナー補給装置22から供給されるトナー量が十分多い時、T2はトナー量が減少してきた時、T3はトナー量がかなり減少してきた時である。
そして、ΔTCSのM個の移動平均値がトナーエンプティー判定閾値を下回った場合(T4の時)、トナー補給量が十分少なくなったと判断し、トナーエンプティーとする。
次に、本実施形態の画像形成装置100において、予め装置内に設定された補正値テーブルを用いてトナーエンプティー判定閾値を変化させる場合について具体的に説明する。
図11は本実施形態の画像形成装置における色毎のトナー補給検知センサによる出力値における閾値のデフォルト値を設定するテーブルを示す表、図12は前記トナー補給検知センサの経時的なセンサ感度の変化に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表、図13は前記画像形成装置における画質調整時の制御電圧の補正量に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表、図14は前記画像形成装置におけるトナー補給時のトナー補給前後のトナー補給検知センサの出力値の差分(変動量)に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表、図15は温湿度と環境エリアの関係を表す表、図16は前記画像形成装置が使用される環境エリアに応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表、図17は出力ジョブの平均印字率履歴に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表、図18は現像剤のライフ情報に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表、図19はトナー収容容器内のトナー残量に応じてトナーエンプティー判定閾値を補正するテーブルを示す表、図20は前記画像形成装置における色毎のトナーエンプティー判定閾値の上下限値を設定するテーブルを示す表である。
本実施形態では、画像形成装置100の制御装置32において、トナー補給検知センサの出力差分の平均値に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能131と、トナー補給検知センサの出力値を基準値に戻すように調整する制御電圧に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能132と、トナー補給検知センサ119の基準出力値の変化量に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能133と、温湿度環境に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能134と、出力ジョブの平均印字率履歴に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能135と、現像剤のライフ情報に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能136と、トナー収容容器内のトナー残量に基づきトナーエンプティー判定閾値を補正する補正機能137を実行するために、図11〜図19に示す補正用のテーブルに基づき、トナーエンプティー判定閾値を変化させるようにしている。
まず、画像形成装置100におけるトナー補給装置22の色毎のトナーエンプティー判定閾値は、図11に示すテーブルに基づき、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともにデフォルト値を10として設定されている。
そして、トナーエンプティー判定閾値は、トナー補給量の検知に用いるトナー補給検知センサ119によるM個の移動平均値とは別に、図12に示すテーブルに基づき、トナー補給検知センサ119の経時的なセンサ感度の変化に応じて補正するようにされている。
具体的には、図12に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともに、N個の移動平均値が「15以下」の時は補正値を「−3」とし、N個の移動平均値が「16〜20」の時は補正値を「−2」とし、N個の移動平均値が「21〜25」の時は補正値を「−1」とし、N個の移動平均値が「26〜30」の時は補正値を「0」とし、N個の移動平均値が「31〜35」の時は補正値を「+1」とし、N個の移動平均値が「36〜40」の時は補正値を「+3」とし、N個の移動平均値が「41以上」の時は補正値を「+5」とするようにされている。
すなわち、色毎のトナーエンプティー判定閾値を補正するために、N個(N>M)のΔTCSの移動平均値に応じた補正値を、図12に示すテーブルに基づき取得する。
つまり、N個の移動平均値が小さい場合は、トナー補給検知センサ119のセンサ感度が低下していると判断して、トナーエンプティー判定閾値を小さくする。そして、N個の移動平均値が大きい場合は、その逆にトナー補給検知センサ119のセンサ感度が上がっていると判断して、トナーエンプティー判定閾値を大きくする。
また、トナーエンプティー判定閾値は、図13に示すテーブルに基づき、画像形成装置100における画質調整時の制御電圧の補正量に応じて補正するようにされている。
具体的には、図13に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともに、制御電圧(TSG)の補正量が「−51以下」の時は補正値を「+10」とし、制御電圧の補正量が「−50〜−31」の時は補正値を「+7」とし、制御電圧の補正量が「−30〜−11」の時は補正値を「+4」とし、制御電圧の補正量が「−10〜+10」の時は補正値を「0」とし、制御電圧の補正量が「+11〜+30」の時は補正値を「−1」とし、制御電圧の補正量が「+31〜+50」の時は補正値を「−2」とし、制御電圧の補正量が「+51以上」の時は補正値を「−3」とするようにされている。
すなわち、画像形成装置100における画質調整(プロコン)時に、トナー補給検知センサ119のセンサ出力値を基準値に戻すように、制御電圧を調整する。そして、制御電圧を調整するために、画質調整時の制御電圧の補正量に応じた補正値を、図13に示すテーブルに基づき取得する。
この時、画質調整時に制御電圧をプラス側に補正している場合は、トナー濃度の上昇等によりセンサ感度が低下していると判断して、トナーエンプティー判定閾値を小さくする。そして、画質調整時に制御電圧をマイナス側に補正している場合は、その逆にトナー濃度の低下等によりセンサ感度が上がっていると判断して、トナーエンプティー判定閾値を大きくする。
また、トナーエンプティー判定閾値は、図14に示すテーブルに基づき、画像形成装置100におけるトナー補給時のトナー補給前後のトナー補給検知センサ119の出力値の差分(変動量)に応じて補正するようにされている。
具体的には、図14に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともに、トナー補給検知センサ119の出力値の差分(以下、「TCS変動量」と称する。)が「−51以下」の時は補正値を「−3」とし、TCS変動量が「−50〜−31」の時は補正値を「−2」とし、TCS変動量が「−30〜−11」の時は補正値を「−1」とし、TCS変動量が「−10〜+10」の時は補正値を「0」とし、TCS変動量が「+11〜+30」の時は補正値を「+4」とし、TCS変動量が「+31〜+50」の時は補正値を「+7」とし、TCS変動量が「+51以上」の時は補正値を「+10」とするようにされている。
すなわち、画像形成装置100におけるトナー補給時のトナー補給前後のΔTCSを算出する際のTCS最大値(図中のB値)から、TCS最大値−TCS基準値にて、TCS変動量を算出する。そして、TCS変動量を算出するために、トナー補給時のTCS変動量に応じた補正値を、図14に示すテーブルに基づき取得する。
TCSがマイナス側に変動している場合は、トナー濃度の上昇等によりセンサ感度が低下していると判断して、トナーエンプティー判定閾値を小さくする。そして、TCSがプラス側に変動している場合は、その逆にトナー濃度の低下等によりセンサ感度が上がっていると判断して、トナーエンプティー判定閾値を大きくする。
また、画像形成装置100は、温湿度センサ90が検知した温湿度情報に応じて図15に示すテーブルに基づき環境エリアを算出し、トナーエンプティー判定閾値は、図16に示すテーブルに基づき、環境エリアに応じて補正するようにされている。
具体的には、図16に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともに、環境エリアが「8」の時は補正値を「−6」とし、環境エリアが「7」の時は補正値を「−4」とし、環境エリアが「6」の時は補正値を「−2」とし、環境エリアが「5」以下の時は補正値を「0」とするようにされている。
上記補正は、環境エリアが「6」以上の場合、すなわち高温高湿環境下では、現像剤の流動性が低下して補給されたトナーが現像槽111底面のトナー補給検知センサ119に搬送されるまでの時間が長くなり、低温低湿環境下に比べてΔTCSが小さくなるという傾向に鑑みて行われるものである。
また、画像形成装置100は、過去L枚の出力ジョブのドットカウント値から平均印字率情報を算出し、トナーエンプティー判定閾値は、図17に示すテーブルに基づき、出力ジョブの平均印字率情報に応じて補正するようにされている。
具体的には、図17に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともに、出力ジョブL枚の平均印字率が「2.0以下」の時は補正値を「−6」とし、出力ジョブL枚の平均印字率が「2.0以上4.0以下」の時は補正値を「−4」とし、出力ジョブL枚の平均印字率が「4.0以上6.0以下」の時は補正値を「−2」とし、出力ジョブL枚の平均印字率が「6.0以上」の時は補正値を「0」とするようにされている。
上記補正は、出力ジョブL枚の平均印字率が「6.0以下」の場合、すなわち低印字ジョブ中は、現像剤中のトナーの入れ替わりが起こりにくく現像剤の流動性が低下するため、高印字ジョブ中に比べてΔTCSが小さくなるという傾向に鑑みて行われるものである。
また、トナーエンプティー判定閾値は、図18に示すテーブルに基づき、現像剤のライフ情報に応じて補正するようにされている。
具体的には、図18に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともに、現像剤のライフ(現像剤が新品の時から現在までの間に出力された枚数)が「50K枚以下」の時は補正値を「0」とし、現像剤のライフが「50K枚超60K枚以下」の時は補正値を「−2」とし、現像剤のライフが「60K枚超70K枚以下」の時は補正値を「−4」とし、現像剤のライフが「70K枚超」の時は補正値を「−6」とするようにされている。
上記補正は、現像剤のライフが「50K枚超」の場合、すなわち現像剤のライフ後半においては、現像剤中のキャリアの表面にコートされた樹脂の剥離や、キャリア表面へのトナーの融着によって現像剤の流動性が低下するため、現像剤のライフ前半に比べてΔTCSが小さくなるという傾向に鑑みて行われるものである。
また、トナーエンプティー判定閾値は、図19に示すテーブルに基づき、トナー収容容器内のトナー残量に応じて補正するようにされている。
具体的には、図18に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともに、トナー残量(前述したICチップに記憶されている累積トナー補給時間から算出された情報)が「25%未満」の時は補正値を「0」とし、現像剤のライフが「25%以上」の時は補正値を「−10」とするようにされている。
すなわち、画像形成装置100は交換可能なトナー収容容器ごとに記憶されている累積トナー排出部材駆動モータ回転時間からトナー残量を算出するが、算出したトナー残量が「25%未満」の場合にはトナーエンプティーの可能性があり、「25%以上」の場合にはトナーエンプティーの可能性はほぼ無いと判断し、「25%以上」の場合のトナーエンプティー閾値を小さくする。
また、トナーエンプティー判定閾値は、図20に示すテーブルに基づき、画像形成装置100における色毎のトナーエンプティー判定閾値の上下限値を設定するようにされている。
具体的には、図15に示すように、BK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)ともに、上限を「+15」、下限を「−5」として設定されている。
すなわち、トナーエンプティー判定閾値の過補正を防止するために、本実施形態では、トータル補正値として(1)トナー補給検知センサ119のセンサ感度の変化に応じた補正+(2)画質調整時の制御電圧の補正量に応じた補正+(3)トナー補給検知センサ119の出力値の変動量に応じた補正+(4)温湿度環境に応じた補正+(5)出力ジョブの平均印字率情報に応じた補正+(6)現像剤のライフ情報に応じた補正+(7)トナー残量に応じた補正、の合計値に上下限値を設けている。
本実施形態では、上述したテーブルの値に基づいて、下記に示す計算式(a)によりトナーエンプティー判定閾値を算出する。
トナーエンプティー判定閾値=デフォルト値+(1)+(2)+(3)+(4)+(5)+(6)+(7)・・・(a)
そして、トナー補給検知センサ119により検出されたトTCSのM個の移動平均値がトナーエンプティー判定閾値を下回った場合に、トナーエンプティーと判断される。
以上のように構成したので、本実施形態では、画像形成装置100において、トナー補給検知センサ119、制御装置32とから構成されるトナーエンプティー検知手段130により、トナー補給検知センサ119の出力結果に基づきトナーエンプティーを判定する基準となるトナーエンプティー判定閾値を設定し、そのトナーエンプティー判定閾値を、トナー補給検知センサ119の現像剤の状態に応じたセンサ感度の変化や、画質調整時の制御電圧の補正量、トナー補給検知センサ119の出力値の変動量の変化、温湿度環境、出力ジョブの平均印字率情報、現像剤のライフ情報、およびトナー収容容器内のトナー残量に応じて変化させることで、その時々の現像剤の状態によるトTCSの大小バラつきに対応して、的確にトナーエンプティー時期を検出することができる。
これにより、トナーエンプティー検知が早すぎてトナー残量が多くなったり、検知が遅すぎてトナー不足を引き起こしたりすることなく、安定したトナー補給を行うことができ、高品位の画像を安定して出力することができる画像形成装置を実現できる。
また、本実施形態によれば、トナーエンプティー判定閾値を、トナー補給検知センサの出力差分の平均値と、トナー補給検知センサの出力値を基準値に戻すように調整する制御電圧と、トナー補給検知センサ119の基準出力値の変化量と、温湿度環境と、出力ジョブの平均印字率情報と、現像剤のライフ情報と、トナー収容容器内のトナー残量に基づき変化させるために、それぞれに対応したテーブルを用いて補正するようにしたので、トナー補正検知センサの出力値に基づき簡単に補正することができる。
また、本実施形態によれば、トナーエンプティー判定閾値の補正量に上下限値を設けているので、トナーエンプティー判定閾値の過補正を防止して、大きく変動することなく安定したトナーエンプティー判定を行うことができる。
尚、上述した実施形態では、本発明に係る画像形成装置の構成を図1に示すような画像形成装置100に適用した例について説明したが、トナー補給装置によりトナーを補給することで現像装置内の現像剤のトナー濃度を制御するようにした画像形成装置であれば、上述したような構成の画像形成装置や複写機に限定されるものではなく、その他の画像形成装置等に展開が可能である。
以上のように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 露光ユニット(露光装置)
2 現像装置
3 感光体ドラム
22 トナー補給装置
32 制御装置
33 作像カウンタ
35 ドットカウント装置
36 画像形成プロセス部
100 画像形成装置
111 現像槽(現像剤収容部)
112 第1搬送部材(現像剤搬送部材)
112a 第1搬送羽根
112b 第1回転軸
113 第2搬送部材(現像剤搬送部材)
114 現像ローラ
115a トナー補給口
119 トナー補給検知センサ
130 トナーエンプティー検知手段
131,132,133 補正機能

Claims (9)

  1. トナーと磁性キャリアとを含む現像剤が収容される現像剤収容部と、前記現像剤収容部内で前記現像剤を攪拌しながら循環搬送する現像剤搬送部材と、前記現像剤に含まれるトナーを感光体ドラムへ供給する現像ローラと、前記現像剤収容部内に補給トナーを導入するトナー補給口と、を備える現像装置と、前記現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、前記現像剤収容部内にトナーが補給されているか否かを検知するトナー補給検知センサと、前記現像装置内の現像剤のトナー濃度が所定値よりも下回った際に、前記トナー補給装置に対して前記現像装置へのトナー補給を指示するトナー濃度制御手段と、前記トナー濃度制御手段によるトナー補給の指示後に前記トナー補給検知センサがトナー補給を検知しない場合に、前記トナー補給装置内のトナーが無いと判断するトナーエンプティー検知手段と、を備える画像形成装置において、
    前記トナーエンプティー検知手段は、前記トナー補給検知センサの出力結果に基づきトナーエンプティーを判定する基準となるトナーエンプティー判定閾値を設定し、前記トナーエンプティー判定閾値を変化させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナーエンプティー判定閾値は、少なくとも、トナー補給時におけるトナー補給前後の前記トナー補給検知センサにより出力された検出値の出力差分の平均値、画質調整時における前記トナー補給検知センサの制御電圧補正結果、および前記トナー補給検知センサ出力値の基準値からの変化量のうちの何れかに応じて変化することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナーエンプティー判定閾値は、少なくとも、画像形成装置が使用される温湿度環境、出力したジョブの平均印字率情報、および現像剤のライフ情報のうちの何れかに応じて変化することを特徴とする請求項1乃至2に記載の画像形成装置。
  4. 前記トナーエンプティー判定閾値は、交換可能なトナー収容容器内のトナー残量に応じて変化することを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナー補給検知センサは、前記現像剤収容部内の前記トナー補給口付近に設けることを特徴とする請求項1乃至4に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナー補給検知センサは、前記現像剤収容部内の現像剤の透磁率を検知することを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記現像装置は、前記現像剤収容部内に仕切り壁によって区画されるとともに、前記仕切り壁の両端において連通した第1搬送路及び第2搬送路を備え、前記現像剤搬送部材として、前記第1搬送路及び前記第2搬送路内に設けられて前記第1搬送路及び前記第2搬送路内の現像剤を攪拌しながら互いに逆方向に循環搬送する第1搬送部材及び第2搬送部材を備え、前記現像ローラにより前記第2搬送路内の現像剤を前記感光体ドラムに供給するように構成され、
    前記トナー補給口は、前記第1搬送路上部に設けられ、
    前記トナー補給検知センサは、前記トナー補給口下方の前記第1搬送路底部に設けられることを特徴とする請求項1乃至6のうちの何れか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1搬送部材は、回転軸と螺旋羽根を備えるスクリューオーガであって、
    前記螺旋羽根は、前記回転軸の軸線方向に対する傾斜角が30度以上60度以下で形成されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置は、前記感光体ドラム表面に静電潜像を形成する露光装置に送信する画像データに応じたドットデータをカウントするドットカウント手段を備え、
    前記トナー濃度制御手段は、前記ドットカウント手段によりカウントされたドットデータに応じて、前記トナー補給装置に対して前記現像装置へのトナー補給を指示することを特徴とする請求項1乃至8のうちの何れか一項に記載の画像形成装置。
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