JP5193923B2 - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents
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そこで今日では、循環方式の現像装置が多用されている。循環方式の現像装置は、現像剤が循環して搬送される経路である現像剤搬送路と、現像剤搬送路に設けられ、現像剤を撹拌しながら搬送する現像剤搬送部材とを有する。現像剤は、現像剤搬送路内を現像剤搬送部材にて撹拌されながら搬送される間に、迅速且つ充分に帯電されることになる。
充分に帯電されていないトナーが現像ローラに供給されてしまうと、現像ローラからトナーが飛散するという問題が生じやすくなり、画像形成装置内部や形成された画像を汚してしまう。また、充分に帯電されていないトナーが現像ローラに供給されてしまうと、トナーをキャリア表面に保持するための静電気力が小さくなり、非画像部にトナーが付着しカブリが生じ易くなるという問題も生じる。
また、現像剤搬送部材の翼体を大きくすることによって、補給トナーと現像剤の混合力を高める方法も考えられるが、現像剤に過度のストレスがかかり、現像剤の磨耗が促進されて現像剤寿命が短くなるという問題があった。
この発明によれば、コの字状攪拌羽根が第1搬送部材の外周を第1搬送部材の回転方向と同じ方向に回るため、補給されたトナーを効率的に現像剤の内部に取り込み、解砕することができる。
また、コの字状攪拌羽根は第1搬送部材の軸方向に平行に伸びるように形成されることが好ましい。この場合、補給トナー攪拌部材を停止させた場合であっても、第1搬送部材による現像剤の搬送の障害になりにくく、現像剤にかかるストレスを低減させることができる。
また、第1搬送部材と補給トナー攪拌部材の回転方向を同じ方向としているので、第1搬送部材と現像剤との摩擦により第1搬送部材周りに回動する現像剤の動きと、補給トナー撹拌部材の回転による現像剤の動きが、同じ方向となり、両部材の回転時において、現像剤に過度のストレスがかかることを防止できる。
さらに、前記補給トナー攪拌部材が、トナー補給動作と連動して回転することを特徴とする。
この発明によれば、補給トナー撹拌部材をトナー補給動作と連動させるので、たとえば、トナーの補給がない時に、補給トナー攪拌部材を停止させることにより、現像剤を過度に攪拌することを抑え、現像剤にかかるストレスを低減させることができる。また、トナー補給量が多い場合は、補給トナー攪拌部材をより高速に回転させることにより、補給トナーの補給速度に応じた攪拌が可能となり、充分に帯電されていないトナーが現像ローラに供給されることを効果的に抑制することができる。
この発明によれば、補給トナーと現像剤との混合攪拌性を損なうことなく、現像剤にかかるストレスを低減させることができるので、現像剤の寿命を短くすることなく、カブリや画像濃度低下のない画像を得ることができる。
図1に、この発明を実施する形態の一例であって、この発明の現像装置を備えた画像形成装置の一実施例の全体構成の説明図を示す。
この発明の画像形成装置100は、図1に示すように、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム3と、感光体ドラム3表面を帯電させる帯電器(帯電装置)5と、感光体ドラム3表面に静電潜像を形成する露光ユニット(露光装置)1と、感光体ドラム3表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置2と、現像装置2にトナーを補給するトナー補給装置22と、感光体ドラム3表面のトナー像を記録媒体に転写する中間転写ベルトユニット(転写装置)8と、トナー像を記録媒体に定着させる定着ユニット(定着装置)12とを備える。
図1に示す画像形成装置100では、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及び黄(Y)の4つの色成分毎の画像データが取り扱われものとする。ここでは、黒画像、シアン画像、マゼンタ画像、黄画像が別々に形成され、各々の色成分の画像を重畳することによって1つのカラー画像が形成される。
したがって、画像形成装置100においては、図1に示すように、各色成分の画像が形成されるように、現像装置2(2a,2b,2c,2d)、感光体ドラム3(3a,3b,3c,3d)、帯電器5(5a,5b,5c,5d)、クリーナユニット4(4a,4b,4c,4d)がそれぞれ4個ずつ設けられている。言い換えると、現像装置2と感光体ドラム3と帯電器5とクリーナユニット4とを1つずつ含む画像形成ステーション(画像形成部)が4つ設けられる。
なお、上記a〜dの符号は、aが黒画像形成用の部材、bがシアン画像形成用の部材、cがマゼンタ画像形成用の部材、dが黄画像形成用の部材であることを示したものである。また、画像形成装置100には、露光ユニット1、定着ユニット12、シート搬送路S、給紙トレイ10及び排紙トレイ15が備えられている。
帯電器5としては、図1に示す接触ローラ型の帯電器の他、接触ブラシ型の帯電器、或いは非接触チャージャー型の帯電器などが使用されることもある。
クリーナユニット4は、現像及び画像転写工程後に感光体ドラム3の表面に残留しているトナーを除去し、回収するものである。
中間転写ローラ6、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ベルトテンション機構73は、中間転写ベルト7を張架し、図1の矢印B方向に中間転写ベルト7を回転駆動させるものである。
中間転写ローラ6は、直径が例えば8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとして形成され、表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、中間転写ローラ6は中間転写ベルト7に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施の形態では、転写電極としてローラ形状のもの(中間転写ローラ6)を使用しているが、これ以外にブラシなども用いることが可能である。
中間転写ベルト7と感光体ドラム3との接触により中間転写ベルト7に付着したトナー、及び中間転写ベルト7から用紙へのトナー像の転写の際に転写されずに中間転写ベルト7上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット9によって除去され回収される。
さらに、シート搬送路Sには、ピックアップローラ16(16a,16b)、レジストローラ14、転写部、定着ユニット12、搬送ローラ25(25a〜25h)等が配置されている。
次に、シート搬送路Sによるシート搬送動作について説明する。
図1の画像形成装置100において、給紙トレイ10、及び少数枚の印字を行う場合等に使用される手差しトレイ20に、予め所定サイズのシートが配置される。
印字処理が開始されると、両トレイ(10,20)の近傍に各々配置されたピックアップローラ16(16a,16b)によって、シートが1枚ずつシート搬送路Sに供給される。
転写部ではシート上にトナー像が転写され、このトナー像は定着ユニット12にてシート上に定着される。その後、シートは、搬送ローラ25bを経て排紙ローラ25cから排紙トレイ15上に排出される。
次に、シートは、排紙ローラ25cが逆回転することによって搬送ローラ25g,25hに導かれ、再びレジストローラ14を経て裏面印字が行われた後に、排紙トレイ15に排出される。
次に、現像装置2について、図面を参照して説明する。
図2に、現像装置2の一実施例の断面図を示す。
図3に、図2に示す現像装置2のA−A’断面矢指図を示す。
また、図4に、図3に示す補給トナー攪拌部材118の斜視図を示す。図5に、図2に示す現像装置2のB−B’断面矢指図、図6に、図3におけるD−D’断面矢視図を示す。
現像槽111の内部は、図3に示すように、仕切板117によって、第1搬送部材112が配されている第1搬送路Pと、第2搬送部材113が配されている第2搬送路Qとに区画される。
これにより、現像槽111には、仕切板117の両端外側であって、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向の両端部付近において、第1搬送路Pと第2搬送路Qとを連通させる連通路がそれぞれ形成されている。以下では、図3に示されるように、矢印X方向側の現像槽111の右側端部に形成されている連通路を第1連通路a、矢印Y方向側の現像槽111の左側端部に形成されている連通路を第2連通路bと称する。
図3および図5では、トナー供給口115aは、第2連通路bと第1搬送路Pとの交差部分の上方に設けている。したがって、補給されるトナーは、この交差部分に補給される。
第2搬送部材113は、螺旋状の第2搬送羽根113aと第2回転軸113bとからなるスクリューオーガと、第2搬送ギア113cにより構成されており、第1搬送部材112とは逆の方向に回転することにより二成分現像剤を撹拌すると共に、一定の方向(図3のY方向)に搬送する。
ここで、第1搬送部材112と補給トナー撹拌部材118の回転方向を同じ方向とすれば、第1搬送部材112と現像剤との摩擦により発生する第1搬送部材周りの現像剤の回動と、補給トナー撹拌部材118の回転による現像剤の動きとが同じ方向となるので、両部材の回転時において、現像剤に過度のストレスがかかることを防止できる。
このようなコの字状の羽根を備えることによって、補給トナー撹拌部材118を停止させた場合であっても、第1搬送部材による現像剤の搬送の障害とはなりにくく、現像剤にかかるストレスを低減させることができる。
このように、補給トナー撹拌部材118をトナー補給動作と連動させた場合、たとえば、トナー補給がない時には、補給トナー撹拌部材を停止させる。また、トナー補給量が多い場合は、補給トナー撹拌部材をより高速に回転させるようにする。これにより、補給されるトナーの補給速度に応じた撹拌が可能となり、帯電が十分でないトナーが現像ローラに供給されてしまうことを抑制することができる。
たとえば、第1搬送羽根112aaの部分の直径を20mm程度とし、第1搬送羽根112abの部分の直径を16mm程度とし、コの字状撹拌羽根118aの2つのアーム部分の搬送方向の長さを70mm程度、アーム部分の高さを20mm程度、2つのアーム部分の間隔を16mm程度とする。ただし、これらの寸法は一実施例であり、これに限るものではない。
また、補給トナー撹拌部材118は、たとえば、非磁性の金属材料,ABSのような材料で形成する。
図5に示すように、トナー供給口115aの上方から、補給されるトナーが落下し、第2連通路bと第1搬送路Pの交差部分に、トナーが供給される。新たに供給されたトナーは、この交差部分で、第1搬送羽根112abと、コの字状撹拌羽根118aとによって撹拌され、第2連通路bに存在する既存の現像剤と混合させられ、図5のX方向へ搬送される。
現像ローラ114で搬送される二成分現像剤は間隙の最近接部分で感光体ドラム3と接触する。この接触領域を現像ニップ部と呼ぶ。現像ニップ部では、現像ローラ114に接続される図示しない電源から現像ローラ114に対して現像バイアス電圧が印加され、現像ローラ114表面の二成分現像剤から感光体ドラム3表面の静電潜像へトナーが供給される。
具体的には、図3に示すように、第1搬送路Pにおいて、二成分現像剤は、第1搬送部材112によって撹拌されながら矢印X方向へ搬送され、第1連通路aに到達する。第1連通路aに到達した二成分現像剤は、第1連通路搬送部材118aにより、第1連通路aを通過して第2搬送路Qの方へ搬送される。
つまり、第1搬送部材112と第2搬送部材113とは、互いに逆方向に二成分現像剤を撹拌しながら搬送している。
図7において、トナー補給装置22は、トナー収容容器121、トナー攪拌部材125、トナー排出部材122およびトナー排出口123を含む。
トナー補給装置22は、現像槽111の上側に配され、未使用トナー(粉体状のトナー)を貯蔵している。トナー補給装置22内のトナーはトナー排出部材(排出スクリュー)122を回転させることによって、トナー排出口123からトナー移送機構102を介して現像槽111へ供給されるようになっている。
図9から図12に、この発明の現像装置2において、補給トナーが二成分現像剤と攪拌混合される一実施例の様子を示す。
図9では、トナー補給とともに補給トナー攪拌部材118の回転が開始された状態を示す。図10は、補給トナーTが二成分現像剤上に落下した状態を示している。図11は、補給トナーTが補給トナー攪拌部材118で攪拌され始めた状態を示している。図12は、補給トナーTが補給トナー攪拌部材118によって解砕され、トナーTと二成分現像剤Dとが混合された状態を示している。
このストレスの低減により、現像剤の寿命を長くさせることができる。
2 現像装置
3 感光体ドラム
4 クリーナユニット
5 帯電装置(帯電器)
6 中間転写ローラ
7 中間転写ベルト
8 転写装置(中間転写ベルトユニット)
9 中間転写ベルトクリーニングユニット
10 給紙トレイ
11 転写ローラ
12 定着装置(定着ユニット)
14 レジストローラ
15 排紙トレイ
16 ピックアップローラ
20 手差しトレイ
22 トナー補給装置
25 搬送ローラ
71 中間転写ベルト駆動ローラ
72 中間転写ベルト従動ローラ
73 中間転写ベルトテンション機構
81 ヒートローラ
82 加圧ローラ
100 画像形成装置
102 トナー移送機構
111 現像槽
112 第1搬送部材
113 第2搬送部材
114 現像ローラ
115 現像槽カバー
115a トナー供給口
116 ドクターブレード
117 仕切板
118 補給トナー撹拌部材
118a コの字状撹拌羽根
118b 補給トナー撹拌部材回転軸
118c 補給トナー撹拌部材駆動ギア
118d 軸受け部
119 トナー濃度検知センサ
P 第1搬送路
Q 第2搬送路
S シート搬送路
Claims (4)
- 現像剤を収容する現像槽と、現像槽内に設けられた仕切板と、前記現像槽内であって、前記仕切板によって区画され平行に配置される前記現像剤を搬送する第1搬送路および第2搬送路と、前記第1および第2搬送路の内部にそれぞれ設けられ、互いに逆方向に回転することにより、各搬送路内に存在する現像剤をこれに混入されるトナーとともに両者を攪拌しつつ一方向に循環搬送させる第1搬送部材および第2搬送部材と、前記第2搬送路内の現像剤を感光体ドラムに供給する現像ローラと、前記仕切板の両端外周にそれぞれ設けられ前記第1搬送路と第2搬送路とを連通させる第1連通路及び第2連通路とを備え、トナーを含む現像剤を第1搬送路→第1連通路→第2搬送路→第2連通路→第1搬送路と循環させる現像剤循環方式の現像装置において、
前記第2連通路と第1搬送路との交差部分の上方にトナーを補給するトナー供給口と、この供給口の直下部に 補給されたトナーを第2連通路に存在する現像剤と混合する補給トナー攪拌部材とをそれぞれ備え、この補給トナー攪拌部材を、前記第1搬送部材の回転軸と同一軸線上において別に回転駆動される軸と、この軸に設置され第1搬送部材の外周に沿って回転するコの字状攪拌羽根とをもって構成したことを特徴とする現像装置。 - 前記補給トナー攪拌部材の回転軸を、トナーの補給動作と連動して回転駆動することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記請求項1または2いずれかに記載された現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 表面に静電潜像が形成される感光体ドラムと、前記感光体ドラムの表面を帯電させる帯電装置と、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する露光装置と、前記現像装置にトナーを補給するトナー補給装置と、トナー補給装置から補給されたトナーを用いて前記現像装置が感光体ドラムの表面に形成したトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、この転写されたトナー像を前記記録媒体に定着させる定着装置とを備えたことを特徴とする請求項3の画像形成装置。
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