JP2012165517A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のように位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりすることなく、磁気検出ユニットの機械的な位置調整により2つの感磁極から出力される信号の位相差の調整を可能としたモータを提供する。
【解決手段】ステッピングモータは、マグネット7を有するロータ、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bを有するステータ2、第1のコイル3、第2のコイル5、第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bを有する磁気センサ12を備える。磁気センサ12を、第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bがマグネット7の周方向に並ぶように配置すると共にマグネット7の径方向に機械的な位置調整可能に構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、コイルへの通電の切り替えでロータを回転させるモータに関し、ロータの回転位置を検出する位置検出手段を備えるモータに関する。
ステッピングモータは、コイルへの通電の切り替えによってロータが設定角度毎に回転可能であるため、ロータの回転位置を検出する手段を備えていなくても容易に位置制御が可能であるという特徴を有している。そのため、ステッピングモータの駆動には、決められた時間間隔に従ってコイルへの通電状態を切り替えるオープンループ制御による駆動モードが一般的に用いられている。
しかし、ステッピングモータを高速で駆動する場合や高負荷条件で駆動する場合は、決められた時間間隔に従ったコイルへの通電切り替えに対してロータが応答できず、脱調を起こす懸念がある。
そこで、ロータの回転位置を検出する位置検出手段を備え、位置検出手段の出力に応じてコイルへの通電状態を切り替えるフィードバック制御を行うことで高速駆動が可能な駆動モードを有するステッピングモータが提案されている。この種のステッピングモータは、位置検出手段から出力されるロータ位置情報によりフィードバック制御を行うため、正確なロータ位置情報が必要になる。
上記のステッピングモータに関しては次のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のステッピングモータは、外ヨークの複数の歯の間で、円周方向に分割して着磁される円筒形状のマグネットの外周面に対向するように、電気素子を配置し、電気素子によりマグネット(ロータ)の回転位置を検出するものである。
特許文献1記載のステッピングモータのように、円周方向に着磁されているマグネット(ロータ)の回転位置を検出するには、マグネットの円周方向に位置検出手段を対向配置するのが一般的である。
また、2相駆動のステッピングモータの場合、回転方向制御を容易にするため、位置検出手段は2つ設けるのが一般的である。2つの位置検出手段は、マグネット(ロータ)の回転方向に並べて配置されると共に、マグネットの極の1/2(電気角で90°)ずらしてマグネット表面に対向するように配置される。
2つの位置検出手段からそれぞれモータ制御部に出力されるロータ位置情報により、ステッピングモータの2つの相に対応してコイルへの通電状態を切り替えることで、2相駆動のステッピングモータのフィードバック制御が可能となる。
2つの位置検出手段は、その相対位置がずれるとロータ位置情報を正確にモータ制御部にフィードバックするのが困難になる。そこで、2つの位置検出手段(位置検出センサ)を1チップ内に設けたものが一般的に流通している。
図12は、従来例に係るステッピングモータのマグネットと位置検出センサを示す図である。
図12において、ステッピングモータの軸方向から見たマグネット101と位置検出センサ102のみを簡略的に図示してある。マグネット101は、円筒形状に形成され、円周方向に交互に着磁(NS8極)されている。位置検出センサ102は、第1センサ部102aと第2センサ部102bとが1つのチップ(パッケージ)内に一体に構成され、マグネット101の外周面に対向配置されている。
位置検出センサ102の第1センサ部102aがマグネット101のS極とN極の境界に対向している時、第2センサ部102bはマグネット101のN極の中央に対向する。このように、位置検出センサ102は、第1センサ部102aと第2センサ部102bがロータ回転軸の中心とのなす角が1極の1/2の角度(電気角で90°)になるように、マグネット101に対して配置される。
即ち、2つの位置検出手段(位置検出センサ102の第1センサ部102aと第2センサ部102b)から出力される信号は、電気角で90°の位相差を持つように作られている。従って、この信号の正負によってコイルに通電するタイミングを切り替えていくことにより、高効率のステッピングモータとすることができる。
特許第03517548号公報
しかしながら、図12に示したような2つのセンサ部を1チップ内に内蔵した位置検出センサは、市場に流通している一般的な市販品では2つのセンサ部の間隔は数種類しかない。そのため、位置検出センサの2つのセンサ部とステッピングモータのマグネットの磁極との適正な間隔を得るためには次の方法しかない。即ち、位置検出センサとマグネットとの対向する距離を機械的に調節するか、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした位置検出センサを特別に製造するしかない。
位置検出センサとマグネットとの対向する距離を機械的に調節する方法のうち、位置検出センサをマグネットの外周面に近づける方向で調節する方法では、位置検出センサがマグネットの外周面に接触するおそれがある。また、位置検出センサをマグネットの外周面から遠ざける方向で調節する方法では、位置検出センサからの出力が弱くなり、位置検出センサの感度低下による検出誤差が大きくなるという問題がある。
また、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした位置検出センサを特別に製造する方法は、非常にコストがかかってしまう。特にマグネットの極数や外径の異なるステッピングモータを開発するたびに、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした位置検出センサを個別に製造するのは、コスト面での制約から現実的ではない。
一方、位置検出センサの2つのセンサ部の間隔の調整を、位相調整として電気的に行う方法もある(電気調整)。しかし、2つのセンサ部の相互位置誤差やパッケージの取り付け位置誤差等を考慮すると、電気調整はステッピングモータ1台毎に行う必要性がある。駆動回路はステッピングモータとは別体であることが多いため、電気調整値をステッピングモータに記入し、ステッピングモータ組み込み時に電気調整値を駆動回路に書き込む必要が生じるという課題がある。
本発明の目的は、従来のように位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりすることなく、磁気検出手段の機械的な位置調整により2つの感磁極から出力される信号の位相差の調整を可能としたモータを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、軸を中心に回転可能に構成され、軸方向の端面に異なる磁極が周方向に交互に着磁されたマグネットを有するロータと、軟磁性材料から形成され、前記マグネットの外周面に対向する磁極部を有するステータと、通電により前記ステータの磁極を励磁する複数のコイルと、前記マグネットの軸方向の端面に対向して配置され、前記マグネットの回転に伴う磁界変化を検出する第1の感磁極と第2の感磁極を有する磁気検出手段と、前記マグネットの軸方向の端面に対向するように、前記磁気検出手段を保持する保持部材と、を備え、前記保持部材は、前記磁気検出手段の前記第1の感磁極および前記第2の感磁極が前記マグネットの周方向に並ぶように、前記磁気検出手段を保持すると共に、前記磁気検出手段が保持される位置を前記マグネットの径方向に調整できるように、前記磁気検出手段を保持することを特徴とする。
本発明によれば、保持部材は、磁気検出手段の第1の感磁極および第2の感磁極がマグネットの周方向に並ぶように、磁気検出手段を保持すると共に、磁気検出手段が保持される位置をマグネットの径方向に調整できるように、磁気検出手段を保持する。これにより、磁気検出手段の機械的な位置調整により第1の感磁極と第2の感磁極から出力される信号の位相差の調整が可能なモータを提供することができる。
従って、従来の、位置検出センサをマグネットに対し機械的に位置調整する方法のように、位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりする問題を解消できる。また、従来の、位置検出センサをマグネットに対し電気的に位置調整する方法のように、電気調整値をモータに記入するなどの手間を解消できる。
本発明の第1の実施の形態に係るステッピングモータの構成を示す分解斜視図である。 ステッピングモータのコイル及びロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面を示す断面図である。 ステッピングモータの磁気センサとモータカバーのセンサ取付部を拡大した図である。 ステッピングモータを備えたモータ駆動装置の制御系の構成を示すブロック図である。 ステッピングモータのステータと磁気センサとマグネットの位相関係を示す軸方向の俯瞰図である。 (a)は、ステッピングモータのロータの回転角度とモータトルクとの関係を示す図、(b)は、ステッピングモータのロータの回転角度と磁気センサの出力との関係を示す図である。 (a)〜(d')は、ステッピングモータのフィードバック駆動の動作を示す軸方向の俯瞰図である。 (a)は、ステッピングモータの磁気センサの位置調整前を示す図、(b)は、ステッピングモータの磁気センサの位置調整後を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るステッピングモータのロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面を示す断面図である。 ステッピングモータの磁気センサとB相蓋部材のセンサ取付部を拡大した図である。 ステッピングモータの磁気センサとマグネットの位相関係を示す軸方向の俯瞰図である。 従来例に係るステッピングモータのマグネットと位置検出センサを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1の実施の形態〕
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るステッピングモータの構成を示す分解斜視図である。図2は、ステッピングモータのコイル及びロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面を示す断面図である。図3は、ステッピングモータの磁気センサとモータカバーのセンサ取付部を拡大した図である。
図1乃至図3において、ステッピングモータは、ステータ2、第1のコイル3、第1のボビン4、第2のコイル5、第2のボビン6、マグネット7.コア8、ロータ軸9、軸受10、モータカバー11、磁気センサ12を備えている。
ステータ2は、軟磁性材料から形成されており、第1の外側磁極部2aと、第2の外側磁極部2bと、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bのそれぞれの一端同士を結合する平板部2cと、軸受10を取り付けるための軸受取付部2dとを有する。ステータ2の第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bは、ロータ軸9に対して平行な方向に延びる櫛歯状に形成されている。
第1のコイル3は、第1のボビン4に固定(巻回)された状態で第1のボビン4の内周側にステータ2の第1の外側磁極部2aが配置されるように(図2参照)、第1のボビン4に固定される。第1のコイル3へ通電することにより、ステータ2の第1の外側磁極部2aが励磁される。
第2のコイル5は、第2のボビン6に固定(巻回)された状態で第2のボビン6の内周側にステータ2の第2の外側磁極部2bが配置されるように(図2参照)、第2のボビン6に固定される。第2のコイル5へ通電することにより、ステータ2の第2の外側磁極部2bが励磁される。
第1のコイル3と第2のコイル5(複数のコイル)とは、ステータ2の平板部2cの平面上にコア8の一部及びロータ軸9を挟んで隣接して配置される。これにより、ステッピングモータの軸方向の長さを短く構成することができる。
マグネット(マグネットリング)7は、円筒形状の永久磁石から形成されている。マグネット7は、外周部の表面が円周方向に多分割(本実施の形態では8分割)され、着磁極数がN(=8)となるようにS極とN極が交互に着磁されている(図5参照)。
コア8は、軟磁性材料から形成されており、中空部にロータ軸9が固定される。コア8の一部の外周面とマグネット7の内周面とが接着またはインサート成形により密着状態で固定される(図2参照)。
ロータ軸9は、軸受10及びモータカバー11の軸受部11aにより回転可能に支持される。コア8の一部は、第1のコイル3及び第2のコイル5の間に隣接して配置される(図2参照)。マグネット7、コア8、ロータ軸9によりロータを構成している。
ステータ2の第1の外側磁極部2aと第2の外側磁極部2bは、マグネット7の外周面に一定の隙間をおいて対向して配置される。コア8におけるステータ2の第1の外側磁極部2aに対向する部分、及びコア8における第1のコイル3の外周に隣接する部分で、第1の内側磁極部が形成される。同様に、コア8におけるステータ2の第2の外側磁極部2bに対向する部分、及びコア8における第2のコイル5の外周に隣接する部分で、第2の内側磁極部が形成される。
第1のコイル3へ通電することにより、ステータ2の第1の外側磁極部2aと第1の内側磁極部が励磁され、その磁極間にはマグネット7を横切る磁束が発生し、効果的にマグネット7に作用する。その際、ステータ2の第1の外側磁極部2aと第1の内側磁極部はそれぞれ反対の極に励磁される。
同様に、第2のコイル5へ通電することにより、ステータ2の第2の外側磁極部2bと第2の内側磁極部が励磁され、その磁極間にはマグネット7を横切る磁束が発生し、効果的にマグネット7に作用する。その際、ステータ2の第2の外側磁極部2bと第2の内側磁極部はそれぞれ反対の極に励磁される。
軸受10は、軟磁性材料から形成されており、ステータ2の軸受取付部2dに圧入等により固定される。軸受10は、ロータ軸9の軸方向の一端部側が嵌合されるものであり、ロータ軸9を回転可能に支持する。
モータカバー11は、軸受部11aとセンサ取付部11bを備えており、ステ−タ2に固定される。モータカバー11の軸受部11aは、ロータ軸9の軸方向の他端部側が嵌合されるものであり、ロータ軸9を回転可能に支持する。モータカバー11のセンサ取付部11bには、磁気センサ12が保持される。即ち、モータカバー11は保持部材として機能する。
モータカバー11がステータ2に固定された状態で、マグネット7、コア8、ロータ軸9から構成されるロータは、モータカバー11の内側に配置されて回転可能に支持されると共に、軸方向の移動を一定範囲内に規制される。
この状態で、ロータのマグネット7は、その外周面がステータ2の第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bと一定の隙間を有する(図2参照)。また、ロータのマグネット7の軸方向の一端部が、モータカバー11の裏面と一定の隙間を保ち、また、ロータのマグネット7の軸方向の他端部が、第1のコイル3が巻かれたボビン4及び第2のコイル5が巻かれたボビン6と一定の隙間を保つ。
即ち、マグネット7は、第1のコイル3及び第2のコイル5に対して軸方向に隣接して配置される。また、第1のコイル3と第2のコイル5とは、軸方向に直交する平面で隣接して配置される。これにより、軸方向の長さの短いステッピングモータを構成することが可能となる。
磁気センサ12は、マグネット7の磁束を検出する非接触式の磁気検出手段であり、例えばホール素子として構成されている。磁気センサ12は、1つのセンサ(チップ)の中に第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bを備えている(図3参照)。磁気センサ12の第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bは、マグネット7の回転に伴う磁界変化を感知する。
磁気センサ12は、第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bにそれぞれ対応した2つの出力端子を備えており、第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bのそれぞれを貫く磁束密度に比例した電圧を各出力端子を介して出力する。感磁極を貫く磁束密度に対応した極がN極ならば正の電圧を出力し、S極ならば負の電圧を出力する。
磁気センサ12は、モータカバー11のセンサ取付部11bに嵌合され固定される(図1参照)。磁気センサ12の寸法は、第1の感磁極12a、第2の感磁極12bが並んでいる方向を横とすると、横の長さはA、縦の長さはB2である(図3参照)。モータカバー11のセンサ取付部11bは、横の長さがAより嵌合公差分大きく、縦の長さはB1であり、B1>B2の関係となっている。
上記構造により、磁気センサ12は図3の縦方向に移動可能となっている。ここで、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの中間となる縦方向中心線15は、ロータ軸9の中心に向いている。即ち、磁気センサ12の縦方向はマグネット7の径方向に対応し、磁気センサ12の横方向はマグネット7の周方向に対応する(図3及び図5参照)。
磁気センサ12は、縦方向(マグネット7の径方向)に位置調整された後、モータカバー11のセンサ取付部11bに接着等により固定される。磁気センサ12の位置調整方法の詳細は後述する。ここで、磁気センサ12は、マグネット7の軸方向の上端面に対して一定の隙間をもって配置される(図2参照)。
ステータ2の第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bの軸方向の長さは、これら外側磁極部の軸方向の上端面がマグネット7の軸方向の上端面よりも低くなるように構成されている(図2参照)。即ち、図2に図示するように、ロータ軸9の軸方向にて、マグネット7の端面を第1の外側磁極部2aの端面の位置及び第2の外側磁極部2bの端面よりも磁気センサ12に向けて突出させている。
これにより、マグネット7にはロータ軸9の軸方向に吸引力が働き、常に軸受10の方向に引っ張られる力が発生する。即ち、マグネット7の軸方向の上端面と磁気センサ12との間の距離はロータの回転中でも変動しない。従って、磁気センサ12の安定した出力が得られる。
また、磁気センサ12は、ステータ2の第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bの上端部から離れた位置に配置されることになるので、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bを励磁する時に発生する磁束の影響を受けにくい。従って、磁気センサ12の安定した出力が得られる。
図4は、ステッピングモータを備えたモータ駆動装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図4において、モータ駆動装置の制御系は、磁気センサ信号処理回路21、制御部22、フィードバック駆動回路23、オープンループ駆動回路24、モータドライバ25を備えている。
磁気センサ信号処理回路21は、図1乃至図3に示した構成を有するステッピングモータ1の磁気センサ12の出力を処理する。制御部22は、フィードバック(FB)制御、オープンループ(OP)制御のいずれかを選択し当該選択した制御を実行する。
フィードバック駆動回路23は、制御部22によりFB制御が選択された場合、ステッピングモータ1の駆動信号を生成する。オープンループ駆動回路24は、制御部22によりOP制御が選択された場合、ステッピングモータ1の駆動信号を生成する。モータドライバ25は、フィードバック駆動回路23またはオープンループ駆動回路24から出力される駆動信号に従ってステッピングモータ1を駆動する。
次に、上記モータ駆動装置によるステッピングモータ1のオープンループ駆動(OP駆動)について説明する。
ステッピングモータ1は、オープンループ駆動回路24とモータドライバ25を用いてOP駆動を行うことができる。ここでいうOP駆動とは、通常のステッピングモータのオープンループ制御と同様のものであり、一定の時間間隔に従ってステッピングモータ1の第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を切り替える駆動方法である。
即ち、オープンループ駆動回路24とモータドライバ25は、入力された駆動パルス間隔(駆動周波数)と回転方向に従って、第1のコイル3と第2のコイル5の通電を順次切り替える。これにより、ロータを所望の速度で回転させることが可能である(速度制御)。また、入力された駆動パルス数に従って、ロータを所望の角度だけ回転させることが可能である(位置制御)。
OP駆動では、一定の時間間隔(駆動パルス間隔)に従ってステッピングモータ1の第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を切り替える。そのため、磁気センサ12によるマグネット7の回転に伴う磁界変化の検出結果の影響を受けずに、第1のコイル3と第2のコイル5の通電の切り替えタイミングを制御することができる。
しかし、ステッピングモータ1の駆動速度を速く(駆動パルス間隔を短く)すると、第1のコイル3と第2のコイル5の通電の切り替えに対してロータが応答できなくなり、脱調を起こす可能性が高まる。このため、ステッピングモータ1の駆動パルス間隔に加減を加える必要があり、高速での駆動が制限される。
次に、上記モータ駆動装置によるステッピングモータ1のフィードバック駆動(FB駆動)について説明する。
ステッピングモータ1は、フィードバック駆動回路23とモータドライバ25を用いてFB駆動を行うことができる。ここでいうFB駆動とは、磁気センサ12の出力に応じてステッピングモータ1の第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を切り替える駆動方法である。
即ち、フィードバック駆動回路23とモータドライバ25は、入力された駆動パルス数と回転方向、磁気センサ12が出力する検出信号を基に生成される信号に従って、第1のコイル3と第2のコイル5の通電を順次切り替える。これにより、ロータを所望の角度だけ回転させることが可能である(位置制御)。また、第1のコイル3と第2のコイル5に流す電流あるいは電圧を制御することで、ロータを所望のトルクで回転させることが可能である(電流/電圧制御)。
FB駆動では、位置検出素子(本実施の形態の磁気センサ12)の出力に応じてステッピングモータ1の第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を切り替える。第1のコイル3と第2のコイル5の通電切り替えはロータの位置に合わせて行うため、ロータの応答遅れによる脱調の発生を低減でき、ステッピングモータ1の高速駆動が可能となる。
次に、ステッピングモータのステータ2と磁気センサ12の位相関係について説明する。
図5は、ステッピングモータのステータと磁気センサとマグネットの位相関係を示す軸方向の俯瞰図である。
図5において、図の簡素化のために、ステータ2の第1の外側磁極部2a、第2の外側磁極部2b、マグネット7、コア8、ロータ軸9、磁気センサ12のみの位置関係を示している。図中で時計回りを正方向とする。
磁気センサ12は、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bがマグネット7の周方向に並ぶようにコア8の軸方向端面に対向して配置される(図2参照)。また、磁気センサ12は、ロータの軸方向から見て、マグネット7の外周方向における第1の外側磁極部2aと第2の外側磁極部2bとの間隔(周方向間隔)の広い側(図5ではロータ軸9に対して上側)に配置される。
磁気センサ12は、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bから離れて配置されているので、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bを励磁する時に発生する磁束の影響を受けにくい。従って、磁気センサ12の安定した出力が得られる。
本実施の形態では、図5に示すようにマグネット7の極数は8極、着磁角Pは機械角で45°である。また、マグネット7の着磁位相に対して、第1の外側磁極部2aを基準にすると、第2の外側磁極部2bの位相はP/2、即ち、機械角で−22.5°ずれて対向する。
第1の外側磁極部2aがマグネット7のN極の中心に対向している時、第2の外側磁極部2bはマグネット7のS極とN極との境界に対向する。この時、磁気センサ12の第1の感磁極12aはマグネット7のS極とN極との境界に対向し、磁気センサ12の第2の感磁極12bはマグネット7のN極の中心に対向する。
以下では電気角を用いてステッピングモータの動作を説明する。電気角とは、マグネット磁力の1周期を360°として表したものであり、ロータの極数をM、実際の角度(機械角)をθとすると、電気角θは以下の式で表すことができる。
θ=θ×M/2 (式1−1)
第1の外側磁極部2aと第2の外側磁極部2bの位相差、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相差、第1の外側磁極部2aと第1の感磁極12aの位相差、及び第2の外側磁極部2bと第2の感磁極12bの位相差は、全て電気角で90°である。
なお、図5において、第1の外側磁極部2aの中心とマグネット7のN極の中心とが対向しており、この状態をロータの初期状態とし、電気角0°とする。
次に、ステッピングモータのロータ回転位置とモータトルクとの関係及びロータ回転位置と磁気センサの出力との関係について図6を基に説明する。
図6(a)は、ステッピングモータのロータの回転角度とモータトルクとの関係を示す図、図6(b)は、ステッピングモータのロータの回転角度と磁気センサの出力との関係を示す図である。
図6(a)において、横軸は電気角を示し、縦軸はステッピングモータのトルクTを示す。ステッピングモータのトルクは、ロータを時計回りに回転させるトルクを正とする。なお、図5の状態が電気角0°である。図中(1)、(2)、(3)、(4)で示すロータ回転位置は、図7の(a)、(b)、(c)、(d)で示すロータ回転位置にそれぞれ対応している。
ステッピングモータの第1のコイル3に正方向の電流を流すと、ステータ2の第1の外側磁極部2aがN極に磁化し、マグネット7の磁極との間に電磁力が発生する。また、第2のコイル5に正方向の電流を流すと、第2の外側磁極部2bがN極に磁化し、マグネット7の磁極との間に電磁力が発生する。
マグネット7に発生した2つの電磁力を合成すると、ロータの回転に伴って概略正弦波状のトルクが得られる(トルク曲線A+B+)。他の通電状態においても、同様に、概略正弦波状のトルクが得られる(トルク曲線A+B−、A−B−、A−B+)。また、ステータ2の第1の外側磁極部2aは第2の外側磁極部2bに対して電気角で90°の位相をもって配置されるため、4つのトルクは互いに電気角で90°の位相差を持っている。
図6(b)において、横軸は電気角を示し、縦軸はステッピングモータの磁気センサ12の第1の感磁極12a、第2の感磁極12bからそれぞれ出力される磁気センサ信号A、磁気センサ信号Bを示す。
ステッピングモータのマグネット7は、その径方向の磁力の強さが電気角に対して概略正弦波状になるように、着磁されている。そのため、磁気センサ12の第1の感磁極12aからは概略正弦波状の信号が得られる(磁気センサ信号A)。なお、本実施の形態では、第1の感磁極12aは、マグネット7のN極と対向するときに正の値を出力する。
また、磁気センサ12の第2の感磁極12bは、第1の感磁極12aに対して電気角で90°の位相をもって配置される。そのため、第2の感磁極12bからは概略余弦波状の信号が得られる(磁気センサ信号B)。なお、本実施の形態では、第2の感磁極12bは、第1の感磁極12aに対して極性を反転してあるため、マグネット7のS極と対向するときに正の値を出力する。
次に、ステッピングモータのFB駆動における通電切り替えについて説明する。
FB駆動では、図6(b)の磁気センサ信号Aを2値化した2値化信号Aを基に第1のコイル3の通電を切り替え、図6(b)の磁気センサ信号Aを2値化した2値化信号Bを基に第2のコイル5の通電を切り替える。
即ち、2値化信号Aが正の値を示す時、第1のコイル3に正方向の電流を流し、2値化信号Aが負の値を示す時、第1のコイル3に逆方向の電流を流す。また、2値化信号Bが正の値を示す時、第2のコイル5に正方向の通電を流し、2値化信号Bが負の値を示す時、第2のコイル5に逆方向の通電を流す。
図7(a)、(b)、(b')、(c)、(d)、(d')は、ステッピングモータのFB駆動の動作を示す軸方向の俯瞰図である。
図7において、図5と同様に図の簡素化のために、ステータ2の第1の外側磁極部2a、第2の外側磁極部2b、マグネット7、コア8、ロータ軸9、磁気センサ12のみの位置関係を示している。図中で時計回りを正方向とする。上述したように図7(a)、(b)、(c)、(d)で示すロータ回転位置は、図6の(1)、(2)、(3)、(4)で示すロータ回転位置にそれぞれ対応している。
図7(a)は、図5の状態からロータが電気角で135°回転した状態を示している。2値化信号Aは正の値を示し、2値化信号Bは負の値を示している。磁気センサ12の第2の感磁極12bは、第1の感磁極12aに対して極性を反転してある。
従って、ステッピングモータの第1のコイル3には正方向の電流が流れ、ステータ2の第1の外側磁極部2aはN極に磁化する。また、第2のコイル5には逆方向の電流が流れ、ステータ2の第2の外側磁極部2bはS極に磁化する。このとき、図6(a)のトルク曲線A+B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータは時計回りの回転力を受けて回転する。
図7(b)は、図5の状態からロータが電気角で180°回転した状態を示している。磁気センサ12の第1の感磁極12aはマグネット7のN極とS極の境界に位置する。そのため、電気角180°を境に2値化信号Aは正の値から負の値に切り替わり、第1のコイル3の通電方向が正方向から逆方向へ切り替わる。この電気角は、トルク曲線A+B−とトルク曲線A−B−との交点の電気角と一致する。
図7(b’)は、図5の状態からロータが電気角で180°回転し、第1のコイル3の通電方向が切り替わった状態を示している。
従って、第1のコイル3には逆方向の電流が流れ、ステータ2の第1の外側磁極部2aはS極に磁化する。また、第2のコイル5には逆方向の電流が流れ、第2の外側磁極部2bはS極に磁化する。このとき、図6(a)のトルク曲線A−B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータは時計回りの回転力を受けて回転する。
図7(c)は、図5の状態からロータが電気角で225°回転した状態を示している。各進角信号は図6(b)の(3)で示した値を示しており、2値化信号Aは負の値を示し、2値化信号Bは負の値を示している。
従って、第1のコイル3には負方向の電流が流れ、ステータ2の第1の外側磁極部2aはS極に磁化する。また、第2のコイル5には逆方向の電流が流れ、ステータ2の第2の外側磁極部2bはS極に磁化する。このとき、図6(a)のトルク曲線A−B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータは時計回りの回転力を受けて回転する。
図7(d)は、図5の状態からロータが電気角で270°回転した状態を示している。第2の感磁極12bはマグネット7のN極とS極の境界に位置する。そのため、電気角270°を境に2値化信号Bは負の値から正の値に切り替わり、第2のコイル5の通電方向が逆方向から正方向へ切り替わる。この電気角は、トルク曲線A−B−とトルク曲線A−B+との交点の電気角と一致する。
図7(d’)は、図5の状態からロータが電気角で270°回転し、第2のコイル5の通電方向が切り替わった状態を示している。
従って、第2のコイル5には正方向の電流が流れ、ステータの第2の外側磁極部2bはN極に磁化する。また、第1のコイル3には逆方向の電流が流れ、ステータ2の第1の外側磁極部2aはS極に磁化する。このとき、図6(a)のトルク曲線A−B+に対応する時計回りのトルクが働き、ロータは時計回りの回転力を受けて回転する。
以上の動作を繰り返すことで、ステッピングモータのロータを連続的に回転させることが可能となる。また、2値化信号Aまたは2値化信号Bの正負を反転させれば、ステッピングモータの逆回転も可能である。
次に、本実施の形態のステッピングモータの磁気センサ12の位置調整について説明する。
磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bは、磁気センサ信号の出力を高め且つノイズの影響を低減するために、なるべくマグネット7に近づけたほうが望ましい。本実施の形態では、磁気センサ12がマグネット7に接触しない程度の余裕を見込み、マグネット7の軸方向端面から0.5mm程度の間隔をおいて磁気センサ12を配置している(図2参照)。
マグネット7は、上述したように円筒形状の外周表面が円周方向に多分割(本実施の形態では8分割)着磁されている。これにより、マグネット7の軸方向端面も同様に円周方向に多分割着磁される。マグネット7の軸方向端面の表面磁束密度は外周表面の表面磁束密度よりは若干低いものの、磁気センサ12で検出するには充分な表面磁束密度を有する。
磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの間隔を大きくすると、磁気センサのサイズが大きくなってしまい、ステッピングモータの小型化を阻害する。そこで、磁気センサのサイズが大きくなることを避けるため、磁気センサの2つの感磁極の間隔は適度な値のものを選択する。一般的に市販されている磁気センサの2つの感磁極の間隔の種類はあまり多くない。
そのため、ステッピングモータのマグネット径や着磁極数に合わせて適正な感磁極の間隔を有する磁気センサを選択しようとしても、選択条件に合致する磁気センサはなかなか無く、磁気センサの機械的な位置調整或いは電気的な位相調整が必要となる。本実施の形態では、これを機械的な位置調整(メカ位置調整)で行うものである。
図8(a)は、ステッピングモータの磁気センサの位置調整前を示す図、図8(b)は、ステッピングモータの磁気センサの位置調整後を示す図である。
図8において、磁気センサ12は上述したように1つのセンサ(チップ)の中に第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bを備えており、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bとの間の距離はLである。
磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相は、位置調整前においては構成部品の寸法公差や組立位置誤差からP/2(電気角で90°)になるとは限らない。磁気センサ12の位置調整前には、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bとの間隔とマグネット7(図5参照)のP/2の角度とには、位置誤差αが生じている(図8(a)参照)。
この状態で磁気センサ12から出力される磁気センサ信号を基にコイルへの通電を切り替えると、通電切り替え時のトルク変動が大きくてステッピングモータの出力が低下してしまう。
マグネット7は、外周表面が円周方向に多分割着磁されると共に軸方向端面も同様に円周方向に多分割着磁されているので(図5参照)、磁気センサ12をマグネット7の半径方向に移動すると、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相が変化する。
磁気センサ12の機械的な位置調整を行う際は、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの出力を見ながら、磁気センサ12をマグネット7の半径方向に移動する。更に、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相が電気角で90°になる位置で、磁気センサ12をモータカバー11に接着により固定する(図8(b)参照)。以上で磁気センサ12の位置調整が終了する。
上述したように、マグネット7の軸方向端面に対し一定の隙間をもって配置される磁気センサ12をマグネット7の径方向に機械的な位置調整を行うことで、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相が電気角で90°になるように設定することができる。
即ち、磁気センサのカスタム品を作製することなく、一般に市販されている第1及び第2の感磁極の間隔が予め決まっている磁気センサを使用しても、メカ位置調整で2つの感磁極の出力信号が電気角で90°の位相差を持つように適正に調整可能となる。
これにより、従来の、位置検出センサをマグネットに対し機械的に位置調整する方法のように、位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり位置検出センサの感度が低下したりする問題を解消できる。また、従来の、位置検出センサをマグネットに対し電気的に位置調整する方法のように、電気調整値をモータに記入したり駆動回路に書き込んだりする手間を解消できる。
なお、本発明のモータでは、磁気センサは1つのセンサ(チップ)内に1つの感磁極を備えたものを2つ使用するものでも成り立つが、本実施の形態のように、1つのセンサ(チップ)内に2つの感磁極を備えたものが望ましい。即ち、第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bは1チップ内に設けられているのが望ましい。これにより、2つのセンサ(2つの感磁極)における特性のばらつきを抑えることができる。
また、2つの感磁極の間隔を部品の寸法として決めることができるため、組立誤差の影響を受けにくい品質の安定したステッピングモータとすることができる。更に、1つのセンサ内に1つの感磁極を備えたものを2つ使用する場合に比べて、部品点数の削減や配線の削減につながり、ステッピングモータ全体の小型化を達成することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、磁気センサ12をマグネット7の径方向に移動可能(位置調整可能)とすることで、1つのチップ内に配設された第1の感磁極12aと第2の感磁極12bから出力される信号の位相差の調整が可能となる。
従って、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした特別な磁気センサを製造することなく、市販されている一般的な磁気センサを使用しても、メカ位置調整で2つの感磁極の出力信号が電気角で90°の位相差を持つように適正に調整可能となる。
また、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの間隔を部品レベルで決めることができ、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bから出力される信号が電気角で90°の位相差になるように行うメカ位置調整が容易になる。
即ち、本実施の形態では、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bをマグネット7の周方向に並ぶように配置し、磁気センサ12をマグネット7の径方向に機械的な位置調整を可能に構成している。これにより、従来のように位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりすることなく、磁気センサ12のメカ位置調整により2つの感磁極から出力される信号の位相差の調整が可能なステッピングモータを提供することができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るステッピングモータのロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面を示す断面図である。図10は、ステッピングモータの磁気センサとB相蓋部材のセンサ取付部を拡大した図である。図11は、ステッピングモータの磁気センサとマグネットの位相関係を示す軸方向の俯瞰図である。
図9乃至図11において、ステッピングモータ30は、マグネット31、ロータ軸32、コイル33、34、ステータ35、36、37、38、外筒ケース39、A相蓋部材40、B相蓋部材42、磁気センサ45等を備えている。
マグネット31は、円筒形状に形成されており、外周部の表面が円周方向に多分割され着磁されている。マグネット31の中心部には、ロータ軸32が圧入または接着により固定されている。マグネット31の外周側には、2個のコイル33及びコイル34がマグネット31の外周面に対向して配置されると共にロータ軸32の軸方向に間隔をおいて配置されている。
コイル33には、一対のステータ35及びステータ36が決められた位相角度を成すように固定されている。ステータ35及びステータ36は、軟磁性材料から形成されると共に磁極歯を有し、励磁用磁気回路の一部を構成する。
コイル34には、一対のステータ37及びステータ38が決められた位相角度を成すように固定されている。ステータ37及びステータ38は、軟磁性材料から形成されると共に磁極歯を有し、励磁用磁気回路の一部を構成する。
コイル33及びコイル34は、その外周部が、磁性部材料から形成された外筒ケース39に支持される。コイル33、34を取り囲むステータ35、36、37、38、外筒ケース39により、A相、B相2つの閉磁路による励磁相が形成されている。コイル33への通電によりステータ35、36が励磁され、コイル34への通電によりステータ37、38が励磁される。
A相蓋部材40は、ステッピングモータ30のA相側の端部に位置し、外筒ケース39に嵌合され保持される。A相蓋部材40の中心部には、A相軸受41が固定されている。A相軸受41は、ロータ軸32のA相側端部を回転可能に支持している。
ここで、マグネット31は、回転中も常に軸方向端面がA相軸受41の軸方向端面に当接する。これにより、マグネット31は軸方向に振れることなく安定して回転可能となる。
B相蓋部材42は、ステッピングモータ30のB相側の端部に位置し、外筒ケース39に嵌合され保持される。B相蓋部材42の中心部には、B相軸受43が固定されている。B相軸受43は、ロータ軸32のB相側端部を回転可能に支持している。B相蓋部材42に設けられたセンサ取付部42aには、磁気センサ45が取り付けられる。B相蓋部材42は、例えばポリカーボネート樹脂などから形成されている。
板バネ44は、B相蓋部材42に固定されており、ロータ軸32をマグネット31と共に軸方向に付勢する。
磁気センサ45は、マグネット31の磁束を検出する非接触式の磁気検出手段であり、例えばホール素子として構成されている。磁気センサ45は、1つのセンサ(チップ)の中に第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bを備えている。磁気センサ45の第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bは、マグネット31の回転に伴う磁界変化を感知する。
磁気センサ45は、第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bにそれぞれ対応した2つの出力端子を備えており、第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bのそれぞれを貫く磁束密度に比例した電圧を各出力端子を介して出力する。感磁極を貫く磁束密度に対応した極がN極ならば正の電圧を出力し、S極ならば負の電圧を出力する。
磁気センサ45は、B相蓋部材42のセンサ取付部42aに固定される。磁気センサ45の寸法は、第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bが並んでいる方向を横とすると、横の長さはA、縦の長さはB2である(図10参照)。B相蓋部材42のセンサ取付部42aは、横の長さがAより嵌合公差分大きく、縦の長さはB1であり、B1>B2の関係となっている。
上記構造により、磁気センサ45は縦方向に移動可能となっている。ここで、磁気センサ45の第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bの中間となる縦方向中心線46はロータ軸32の中心に向いている。即ち、磁気センサ45の縦方向はマグネット31の径方向に対応し、磁気センサ45の横方向はマグネット31の周方向に対応する(図10及び図11参照)。
磁気センサ45は、マグネット31の径方向に位置調整された後、B相蓋部材42のセンサ取付部42aに接着等により固定される。なお、磁気センサ45の位置調整方法の詳細は後述する。ここで、磁気センサ45はマグネット31の軸方向端面に一定の隙間をもって配置される(図9参照)。
板バネ44はロータ軸32をマグネット31と共に軸方向に付勢し、マグネット31は回転中も常に軸方向端面がA相軸受41の軸方向端面に当接する。そのため、マグネット31の軸方向端面と磁気センサ45との間の距離は、マグネット31の回転中でも変動しない。従って、磁気センサ45の安定した出力が得られる。以上で本実施の形態のステッピングモータ30が構成される。
磁気センサ45は、図11に示すように第1の感磁極45aと第2の感磁極45bがマグネット31の周方向に並ぶようにマグネット31の軸方向端面に対向して配置される。図11では、図の簡素化のためにマグネット31、ロータ軸32、磁気センサ45のみの位置関係を示している。
本実施の形態では、マグネット31の極数は8極、着磁角Pは機械角で45°である。磁気センサ45の第1の感磁極45aがマグネット31のS極とN極との境界に対向している時、磁気センサ45の第2の感磁極45bはマグネット31のN極の中心に対向する。即ち、磁気センサ45の第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相差は、上述した(式1−1):θ=θ×M/2から、電気角で90°となる。
次に、本実施の形態のステッピングモータ30の磁気センサ12の位置調整について説明する。
磁気センサ45の第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相差は電気角で90°であるが、部品公差や組立ばらつき等を考慮すると、何のメカ調整もしないで電気角で90°にするのは上記第1の実施の形態と同様に困難である。
マグネット31は、上述したように円筒形状の外周表面が円周方向に多分割(本実施の形態では8分割)着磁されているが、これにより軸方向端面も同様に円周方向に多分割着磁される。マグネット31の軸方向端面の表面磁束密度は外周表面の表面磁束密度よりは若干低いものの、磁気センサ45で検出するには充分な表面磁束密度を有する。
マグネット31は、円周方向に分割着磁されており、その軸方向端面は図11に示すように内周から外周に広がるように角度を持って分割着磁されている。そのため、磁気センサ45をマグネット31の半径方向に移動すると、第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相が変化する。
磁気センサ45の位置調整を行う際は、磁気センサ45の第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの出力を見ながら、磁気センサ45をマグネット31の半径方向に移動する。更に、第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相が電気角で90°になる位置で磁気センサ45をB相蓋部材42に接着により固定する。以上で磁気センサ45の位置調整が終了する。
上述したように、磁気センサ45をマグネット31の径方向に位置調整することで、第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相が電気角で90°になるように設定することができる。即ち、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした特別な磁気センサを製造することなく、市販されている一般的な磁気センサを使用しても、メカ位置調整で2つの感磁極の出力信号が電気角で90°の位相差を持つように適正に調整することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、磁気センサ45の第1の感磁極45aと第2の感磁極45bをマグネット31の周方向に並ぶように配置し、磁気センサ12をマグネット7の径方向に機械的な位置調整を可能に構成している。これにより、従来のように位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりすることなく、磁気センサ45のメカ位置調整により2つの感磁極から出力される信号の位相差の調整が可能なステッピングモータを提供することができる。
2、35〜38 ステータ
7、31 マグネット
12、45 磁気センサ
12a、45a 第1の感磁極
12b、45b 第2の感磁極
本発明は、コイルへの通電状態の切り替えでロータを回転させるモータに関し、ロータの回転位置を検出する位置検出ユニットを備えるモータに関する。
ステッピングモータは、コイルへの通電状態の切り替えによってロータが設定角度毎に回転可能であるため、ロータの回転位置を検出するユニットを備えていなくても容易に位置制御が可能であるという特徴を有している。そのため、ステッピングモータの駆動には、決められた時間間隔に従ってコイルへの通電状態を切り替えるオープンループ制御による駆動モードが一般的に用いられている。
しかし、ステッピングモータを高速で駆動する場合や高負荷条件で駆動する場合は、決められた時間間隔に従ったコイルへの通電状態の切り替えに対してロータが応答できず、脱調を起こす懸念がある。
そこで、ロータの回転位置を検出する位置検出ユニットを備え、位置検出ユニットの出力に応じてコイルへの通電状態を切り替えるフィードバック制御を行うことで高速駆動が可能な駆動モードを有するステッピングモータが提案されている。この種のステッピングモータは、位置検出ユニットから出力されるロータ位置情報によりフィードバック制御を行うため、正確なロータ位置情報が必要になる。
上記のステッピングモータに関しては次のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のステッピングモータは、外ヨークの複数の歯の間で、円周方向に分割して着磁される円筒形状のマグネットの外周面に対向するように、電気素子を配置し、電気素子によりマグネット(ロータ)の回転位置を検出するものである。
特許文献1記載のステッピングモータのように、円周方向に分割して着磁されているマグネット(ロータ)の回転位置を検出するには、マグネットの円周方向に位置検出ユニットを対向配置するのが一般的である。
また、2相駆動のステッピングモータの場合、回転方向制御を容易にするため、位置検出ユニットは2つ設けるのが一般的である。2つの位置検出ユニットは、マグネット(ロータ)の回転方向に並べて配置されると共に、マグネットのに対応する回転角の1/2(電気角で90°)ずらしてマグネット表面に対向するように配置される。
2つの位置検出ユニットからそれぞれモータ制御部に出力されるロータ位置情報により、ステッピングモータの2つの相に対応してコイルへの通電状態を切り替えることで、2相駆動のステッピングモータのフィードバック制御が可能となる。
2つの位置検出ユニットは、その相対位置がずれるとロータ位置情報を正確にモータ制御部にフィードバックするのが困難になる。そこで、2つの位置検出ユニット(位置検出センサ)を1チップ内に設けたものが一般的に流通している。
図12は、従来例に係るステッピングモータのマグネットと位置検出センサを示す図である。
図12において、ステッピングモータの軸方向から見たマグネット101と位置検出センサ102のみを簡略的に図示してある。マグネット101は、円筒形状に形成され、円周方向に交互に着磁(NS4極づつ8極)されている。位置検出センサ102は、第1センサ部102aと第2センサ部102bとが1つのチップ(パッケージ)内に一体に構成され、マグネット101の外周面に対向配置されている。
位置検出センサ102の第1センサ部102aがマグネット101のS極とN極の境界に対向している時、第2センサ部102bはマグネット101のN極の中央に対向する。このように、位置検出センサ102は、第1センサ部102aと第2センサ部102bがロータ回転軸の心とのなす角が1極に対応する回転角の1/2の角度(電気角で90°)になるように、マグネット101に対して配置される。
即ち、2つの位置検出ユニット(位置検出センサ102の第1センサ部102aと第2センサ部102b)から出力される信号は、電気角で90°の位相差を持つように作られている。従って、この信号の正負によってコイルに通電するタイミングを切り替えていくことにより、高効率のステッピングモータとすることができる。
特許第03517548号公報
しかしながら、図12に示したような2つのセンサ部を1チップ内に内蔵した位置検出センサは、市場に流通している一般的な市販品では2つのセンサ部の間隔は数種類しかない。そのため、位置検出センサの2つのセンサ部とステッピングモータのマグネットの磁極との適正な間隔を得るためには次の方法しかない。即ち、位置検出センサとマグネットとの対向する距離を機械的に調節するか、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした位置検出センサを特別に製造するしかない。
位置検出センサとマグネットとの対向する距離を機械的に調節する方法のうち、位置検出センサをマグネットの外周面に近づける方向で調節する方法では、位置検出センサがマグネットの外周面に接触するおそれがある。また、位置検出センサをマグネットの外周面から遠ざける方向で調節する方法では、位置検出センサからの出力が弱くなり、位置検出センサの感度低下による検出誤差が大きくなるという問題がある。
また、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした位置検出センサを特別に製造する方法は、非常にコストがかかってしまう。特にマグネットの極数や外径の異なるステッピングモータを開発するたびに、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした位置検出センサを個別に製造するのは、コスト面での制約から現実的ではない。
一方、位置検出センサの2つのセンサ部の間隔の調整を、位相調整として電気的に行う方法もある(電気調整)。しかし、2つのセンサ部の相互位置誤差やパッケージの取り付け位置誤差等を考慮すると、電気調整はステッピングモータ1台毎に行う必要性がある。駆動回路はステッピングモータとは別体であることが多いため、ステッピングモータ電気調整を行ってステッピングモータの電気調整値を求め、ステッピングモータの装置への組み込み時に電気調整値を駆動回路に書き込む必要が生じるという課題がある。
本発明の目的は、従来のように位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりすることなく、磁気検出ユニットの機械的な位置調整により2つの感磁極から出力される信号の位相差の調整を可能としたモータを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のモータは、軸を中心に回転可能に構成され、軸方向の端面に異なる磁極が周方向に交互に着磁されたマグネットを有するロータと、軟磁性材料から形成され、前記マグネットの外周面に対向する磁極部を有するステータと、通電により前記ステータの磁極を励磁する複数のコイルと、前記マグネットの軸方向の端面に対向して配置され、前記マグネットの回転に伴う磁界変化を検出する第1の感磁極と第2の感磁極を有する磁気検出ユニットと、前記マグネットの軸方向の端面に対向するように、前記磁気検出ユニットを保持する保持部材と、を備え、前記保持部材は、前記磁気検出ユニットの前記第1の感磁極および前記第2の感磁極が前記マグネットの方向と直交する方向に並ぶように、前記磁気検出ユニットを保持すると共に、前記磁気検出ユニットが保持される位置を前記マグネットの径方向に調整できるように、前記磁気検出ユニットを保持することを特徴とする。
本発明によれば、保持部材は、磁気検出ユニットの第1の感磁極および第2の感磁極がマグネットの方向と直交する方向に並ぶように、磁気検出ユニットを保持すると共に、磁気検出ユニットが保持される位置をマグネットの径方向に調整できるように、磁気検出ユニットを保持する。これにより、磁気検出ユニットの機械的な位置調整により第1の感磁極と第2の感磁極から出力される信号の位相差の調整が可能なモータを提供することができる。
従って、従来の、位置検出センサをマグネットに対し機械的に位置調整する方法のように、位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりする問題を解消できる。また、従来の、位置検出センサをマグネットに対し電気的に位置調整する方法のように、モータに対して電気調整値を求めて駆動回路に記入するなどの手間を解消できる。
本発明の第1の実施の形態に係るステッピングモータの構成を示す分解斜視図である。 ステッピングモータのコイル及びロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面を示す断面図である。 ステッピングモータの磁気センサとモータカバーのセンサ取付部を拡大した図である。 ステッピングモータを備えたモータ駆動装置の制御系の構成を示すブロック図である。 ステッピングモータのステータと磁気センサとマグネットの位相関係を示す軸方向の俯瞰図である。 (a)は、ステッピングモータのロータの回転角度とモータトルクとの関係を示す図、(b)は、ステッピングモータのロータの回転角度と磁気センサの出力との関係を示す図である。 (a)〜(d’)は、ステッピングモータのフィードバック駆動の動作を示す軸方向の俯瞰図である。 (a)は、ステッピングモータの磁気センサの位置調整前を示す図、(b)は、ステッピングモータの磁気センサの位置調整後を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るステッピングモータのロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面を示す断面図である。 ステッピングモータの磁気センサとB相蓋部材のセンサ取付部を拡大した図である。 ステッピングモータの磁気センサとマグネットの位相関係を示す軸方向の俯瞰図である。 従来例に係るステッピングモータのマグネットと位置検出センサを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1の実施の形態〕
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るステッピングモータの構成を示す分解斜視図である。図2は、ステッピングモータのコイル及びロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面を示す断面図である。図3は、ステッピングモータの磁気センサとモータカバーのセンサ取付部を拡大した図である。
図1乃至図3において、ステッピングモータは、ステータ2、第1のコイル3、第1のボビン4、第2のコイル5、第2のボビン6、マグネット7.コア8、ロータ軸9、軸受10、モータカバー11、磁気センサ12を備えている。
ステータ2は、軟磁性材料から形成されており、第1の外側磁極部2aと、第2の外側磁極部2bと、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bのそれぞれの一端同士を結合する平板部2cと、軸受10を取り付けるための軸受取付部2dとを有する。ステータ2の第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bは、ロータ軸9に対して平行な方向に延びる櫛歯状に形成されている。
第1のコイル3は、第1のボビン4に固定(巻回)された状態で第1のボビン4の内周側にステータ2の第1の外側磁極部2aが配置されるように(図2参照)、第1のボビン4に固定される。第1のコイル3へ通電することにより、ステータ2の第1の外側磁極部2aが励磁される。
第2のコイル5は、第2のボビン6に固定(巻回)された状態で第2のボビン6の内周側にステータ2の第2の外側磁極部2bが配置されるように(図2参照)、第2のボビン6に固定される。第2のコイル5へ通電することにより、ステータ2の第2の外側磁極部2bが励磁される。
第1のコイル3と第2のコイル5(複数のコイル)とは、ステータ2の平板部2cの平面上にコア8の一部及びロータ軸9を挟んで隣接して配置される。これにより、ステッピングモータの軸方向の長さを短く構成することができる。
マグネット(マグネットリング)7は、円筒形状の永久磁石から形成されている。マグネット7は、外周部の表面が円周方向に多分割(本実施の形態では8分割)され、着磁極数=8)となるようにS極とN極が交互に着磁されている(図5参照)。
コア8は、軟磁性材料から形成されており、中空部にロータ軸9が固定される。コア8の図2の上部の外周面とマグネット7の内周面とが接着またはインサート成形により密着状態で固定される(図2参照)。
ロータ軸9は、軸受10及びモータカバー11の軸受部11aにより回転可能に支持される。コア8の図2の下部は、第1のコイル3及び第2のコイル5の間に隣接して配置される(図2参照)。マグネット7、コア8、ロータ軸9によりロータを構成している。
ステータ2の第1の外側磁極部2aと第2の外側磁極部2bは、マグネット7の外周面に一定の隙間をおいて対向して配置される。コア8におけるステータ2の第1の外側磁極部2aに対向する部分、及びコア8における第1のコイル3の外周に隣接する部分で、第1の内側磁極部が規定される。同様に、コア8におけるステータ2の第2の外側磁極部2bに対向する部分、及びコア8における第2のコイル5の外周に隣接する部分で、第2の内側磁極部が規定される。コア8を含むロータは回転するので、コア8上に規定される第1及び第2の内側磁極部は、ロータの回転に応じてそのコア8上の実際の位置を交代することになる。
第1のコイル3へ通電することにより、ステータ2の第1の外側磁極部2aと第1の内側磁極部が励磁され、その磁極間にはマグネット7を横切る磁束が発生し、効果的にマグネット7に作用する。その際、ステータ2の第1の外側磁極部2aと第1の内側磁極部はそれぞれ反対の極に励磁される。
同様に、第2のコイル5へ通電することにより、ステータ2の第2の外側磁極部2bと第2の内側磁極部が励磁され、その磁極間にはマグネット7を横切る磁束が発生し、効果的にマグネット7に作用する。その際、ステータ2の第2の外側磁極部2bと第2の内側磁極部はそれぞれ反対の極に励磁される。
軸受10は、軟磁性材料から形成されており、ステータ2の軸受取付部2dに圧入等により固定される。軸受10は、ロータ軸9の軸方向の一端部側が嵌合されるものであり、ロータ軸9を回転可能に支持する。
モータカバー11は、軸受部11aとセンサ取付部11bを備えており、ステ−タ2に固定される。モータカバー11の軸受部11aは、ロータ軸9の軸方向の他端部側が嵌合されるものであり、ロータ軸9を回転可能に支持する。モータカバー11のセンサ取付部11bには、磁気センサ12が保持される。即ち、モータカバー11は保持部材として機能する。
モータカバー11がステータ2に固定された状態で、マグネット7、コア8、ロータ軸9から構成されるロータは、モータカバー11の内側に配置されて回転可能に支持されると共に、軸方向の移動を一定範囲内に規制される。
この状態で、ロータのマグネット7は、その外周面がステータ2の第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bと一定の隙間を有する(図2参照)。また、ロータのマグネット7の軸方向の一端部が、モータカバー11の裏面と一定の隙間を保ち、また、ロータのマグネット7の軸方向の他端部が、第1のコイル3が巻かれた第1のボビン4及び第2のコイル5が巻かれた第2のボビン6と一定の隙間を保つ。
即ち、マグネット7は、第1のコイル3及び第2のコイル5に対して軸方向に隣接して配置される。また、第1のコイル3と第2のコイル5とは、軸方向に直交する平面上に隣接して配置される。これにより、軸方向の長さの短いステッピングモータを構成することが可能となる。
磁気センサ12は、マグネット7の磁束を検出する非接触式の磁気検出ユニットであり、例えばホール素子として構成されている。磁気センサ12は、1つのセンサ(チップ)の中に第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bを備えている(図3参照)。磁気センサ12の第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bは、マグネット7の回転に伴う磁界変化を感知する。
磁気センサ12は、第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bにそれぞれ対応した2つの出力端子を備えており、第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bのそれぞれを貫く磁束密度に比例した電圧を各出力端子を介して出力する。感磁極を貫く磁束の方向に対応した極がNならば正の電圧を出力し、Sならば負の電圧を出力する。
磁気センサ12は、モータカバー11のセンサ取付部11bに嵌合され固定される(図1参照)。磁気センサ12の寸法は、第1の感磁極12a、第2の感磁極12bが並んでいる方向を横とすると、横の長さはA、縦の長さはB2である(図3参照)。モータカバー11のセンサ取付部11bは、横の長さがAより嵌合公差分大きく、縦の長さはB1であり、B1>B2の関係となっている。
上記構造により、磁気センサ12は図3の縦方向に移動可能となっている。ここで、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの中間となる縦方向中心線15は、ロータ軸9の中心に向いている。即ち、磁気センサ12の縦方向はロータ軸9の中心から磁気センサ12の中心を通マグネット7の径方向に対応し、磁気センサ12の横方向はマグネット7の当該径方向と直交する方向に対応する(図3及び図5参照)。
磁気センサ12は、縦方向(マグネット7の径方向)に位置調整された後、モータカバー11のセンサ取付部11bに接着等により固定される。磁気センサ12の位置調整方法の詳細は後述する。ここで、磁気センサ12は、マグネット7の軸方向の上端面に対して一定の隙間をもって配置される(図2参照)。
ステータ2の第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bの軸方向の長さは、これら外側磁極部の軸方向の上端面がマグネット7の軸方向の上端面よりも低くなるように構成されている(図2参照)。即ち、図2に図示するように、ロータ軸9の軸方向にて、マグネット7の端面を第1の外側磁極部2aの端面の位置及び第2の外側磁極部2bの端面よりも磁気センサ12に向けて突出させている。
これにより、マグネット7にはロータ軸9の軸方向に吸引力が働き、常に軸受10の方向に引っ張られる力が発生する。即ち、マグネット7の軸方向の上端面と磁気センサ12との間の距離はロータの回転中でも変動しない。従って、磁気センサ12の安定した出力が得られる。
また、磁気センサ12は、ステータ2の第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bの上端部から離れた位置に配置されることになるので、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bを励磁する時に発生する磁束の影響を受けにくい。従って、磁気センサ12の安定した出力が得られる。
図4は、ステッピングモータを備えたモータ駆動装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図4において、モータ駆動装置の制御系は、磁気センサ信号処理回路21、制御部22、フィードバック駆動回路23、オープンループ駆動回路24、モータドライバ25を備えている。
磁気センサ信号処理回路21は、図1乃至図3に示した構成を有するステッピングモータ1の磁気センサ12の出力を処理する。制御部22は、フィードバック制御、オープンループ制御のいずれかを選択し当該選択した制御を実行する。
フィードバック駆動回路23は、制御部22によりフィードバック制御が選択された場合、ステッピングモータ1の駆動信号を生成する。オープンループ駆動回路24は、制御部22によりオープンループ制御が選択された場合、ステッピングモータ1の駆動信号を生成する。モータドライバ25は、フィードバック駆動回路23またはオープンループ駆動回路24から出力される駆動信号に従ってステッピングモータ1を駆動する。
次に、上記モータ駆動装置によるステッピングモータ1のオープンループ駆動について説明する。
ステッピングモータ1は、オープンループ駆動回路24とモータドライバ25を用いてオープンループ駆動を行うことができる。ここでいうオープンループ駆動とは、通常のステッピングモータのオープンループ制御と同様のものであり、一定の時間間隔に従ってステッピングモータ1の第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を切り替える駆動方法である。
即ち、オープンループ駆動回路24とモータドライバ25は、入力された駆動パルス間隔(駆動周波数)と回転方向に従って、第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を順次切り替える。これにより、ロータを所望の速度で回転させることが可能である(速度制御)。また、入力された駆動パルス数に従って、ロータを所望の角度だけ回転させることが可能である(位置制御)。
オープンループ駆動では、一定の時間間隔(駆動パルス間隔)に従ってステッピングモータ1の第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を切り替える。そのため、磁気センサ12によるマグネット7の回転に伴う磁界変化の検出結果の影響を受けずに、第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態の切り替えタイミングを制御することができる。
しかし、ステッピングモータ1の駆動速度を速く(駆動パルス間隔を短く)すると、第1のコイル3と第2のコイル5の通電の切り替えに対してロータが応答できなくなり、脱調を起こす可能性が高まる。このため、ステッピングモータ1の駆動パルス間隔に加減を加える必要があり、高速での駆動が制限される。
次に、上記モータ駆動装置によるステッピングモータ1のフィードバック駆動について説明する。
ステッピングモータ1は、フィードバック駆動回路23とモータドライバ25を用いてフィードバック駆動を行うことができる。ここでいうフィードバック駆動とは、磁気センサ12の出力に応じてステッピングモータ1の第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を切り替える駆動方法である。
即ち、フィードバック駆動回路23とモータドライバ25は、入力された駆動パルス数と回転方向、磁気センサ12が出力する検出信号を基に生成される信号に従って、第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を順次切り替える。これにより、ロータを所望の角度だけ回転させることが可能である(位置制御)。また、第1のコイル3と第2のコイル5に流す電流あるいは電圧を制御することで、ロータを所望のトルクで回転させることが可能である(電流/電圧制御)。
フィードバック駆動では、位置検出素子(本実施の形態の磁気センサ12)の出力に応じてステッピングモータ1の第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態を切り替える。第1のコイル3と第2のコイル5の通電状態の切り替えはロータの位置に合わせて行うため、ロータの応答遅れによる脱調の発生を抑制でき、ステッピングモータ1の高速駆動が可能となる。
次に、ステッピングモータのステータ2と磁気センサ12の位相関係について説明する。
図5は、ステッピングモータのステータと磁気センサとマグネットの位相関係を示す軸方向の俯瞰図である。
図5において、図の簡素化のために、ステータ2の第1の外側磁極部2a、第2の外側磁極部2b、マグネット7、コア8、ロータ軸9、磁気センサ12のみの位置関係を示している。図中で時計回りを正方向とする。
磁気センサ12は、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bがマグネット7の方向と直交する前記方向に並ぶようにコア8の軸方向端面に対向して配置される(図2参照)。また、磁気センサ12は、ロータの軸方向から見て、マグネット7の外周方向における第1の外側磁極部2aと第2の外側磁極部2bとの間隔(周方向間隔)の広い側(図5ではロータ軸9に対して上側)に配置される。
磁気センサ12は、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bから離れて配置されているので、第1の外側磁極部2a及び第2の外側磁極部2bを励磁する時に発生する磁束の影響を受けにくい。従って、磁気センサ12の安定した出力が得られる。
本実施の形態では、図5に示すようにマグネット7の極数は8極、着磁角Pは機械角で45°である。また、マグネット7の着磁位相に対して、第1の外側磁極部2aを基準にすると、第2の外側磁極部2bの位相はP/2、即ち、機械角で−22.5°ずれて対向する。
第1の外側磁極部2aがマグネット7のN極の中心に対向している時、第2の外側磁極部2bはマグネット7のS極とN極との境界に対向する。この時、磁気センサ12の第1の感磁極12aはマグネット7のS極とN極との境界に対向し、磁気センサ12の第2の感磁極12bはマグネット7のN極の中心に対向する。
以下では電気角を用いてステッピングモータの動作を説明する。マグネット磁力の1周期は電気角の360°に対応し、ロータの極数をM、実際の角度(機械角)をθ0とすると、電気角θは以下の式(1)で表すことができる。
θ=θ0×M/2 (1)
第1の外側磁極部2aと第2の外側磁極部2bの位相差、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相差、第1の外側磁極部2aと第1の感磁極12aの位相差、及び第2の外側磁極部2bと第2の感磁極12bの位相差は、全て電気角で90°である。
なお、図5において、第1の外側磁極部2aの中心とマグネット7の一分割部分のN極の中心とが対向しており、この状態をロータの初期状態とし、電気角0°とする。
次に、ステッピングモータのロータ回転位置とモータトルクとの関係及びロータ回転位置と磁気センサの出力との関係について図6を参照して説明する。
図6(a)は、ステッピングモータのロータの回転角度とモータトルクとの関係を示す図、図6(b)は、ステッピングモータのロータの回転角度と磁気センサの出力との関係を示す図である。
図6(a)において、横軸は電気角を示し、縦軸はステッピングモータのトルクTを示す。ステッピングモータのトルクは、ロータを時計回りに回転させるトルクを正とする。なお、図5の状態が電気角0°である。図中(1)、(2)、(3)、(4)で示すロータ回転位置は、図7の(a)、(b)、(c)、(d)で示すロータ回転位置にそれぞれ対応している。
ステッピングモータの第1のコイル3に正方向の電流を流すと、ステータ2の第1の外側磁極部2aがN極に励磁し、即ち磁化し、マグネット7の磁極との間に電磁力が発生する。また、第2のコイル5に正方向の電流を流すと、第2の外側磁極部2bがN極に励磁し、即ち磁化し、マグネット7の磁極との間に電磁力が発生する。
マグネット7に発生した2つの電磁力を合成すると、ロータの回転に伴って概略正弦波状のトルクが得られる(トルク曲線A+B+)。他の通電状態においても、同様に、概略正弦波状のトルクが得られる(トルク曲線A+B−、A−B−、A−B+)。また、ステータ2の第1の外側磁極部2aは第2の外側磁極部2bに対して電気角で90°の位相をもって配置されるため、4つのトルクの隣接するものは互いに電気角で90°の位相差を持っている。
図6(b)において、横軸は電気角を示し、縦軸はステッピングモータの磁気センサ12の第1の感磁極12a、第2の感磁極12bからそれぞれ出力される磁気センサ信号A、磁気センサ信号Bを示す。
ステッピングモータのマグネット7は、その径方向の磁力の強さが電気角に対して概略正弦波状になるように、着磁されている。そのため、磁気センサ12の第1の感磁極12aからは概略正弦波状の信号が得られる(磁気センサ信号A)。なお、本実施の形態では、第1の感磁極12aは、マグネット7のN極と対向するときに正の値を出力する。
また、磁気センサ12の第2の感磁極12bは、第1の感磁極12aに対して電気角で90°の位相をもって配置される。そのため、第2の感磁極12bからは概略余弦波状の信号が得られる(磁気センサ信号B)。なお、本実施の形態では、第2の感磁極12bは、第1の感磁極12aに対して極性を反転してあるため、マグネット7のS極と対向するときに正の値を出力する。
次に、ステッピングモータのフィードバック駆動における通電状態切り替えについて説明する。
フィードバック駆動では、図6(b)の磁気センサ信号Aを2値化した2値化信号Aを基に第1のコイル3の通電状態を切り替え、図6(b)の磁気センサ信号を2値化した2値化信号Bを基に第2のコイル5の通電状態を切り替える。
即ち、2値化信号Aが正の値を示す時、第1のコイル3に正方向の電流を流し、2値化信号Aが負の値を示す時、第1のコイル3に逆方向の電流を流す。また、2値化信号Bが正の値を示す時、第2のコイル5に正方向の通電を流し、2値化信号Bが負の値を示す時、第2のコイル5に逆方向の通電を流す。
図7(a)、(b)、(b’)、(c)、(d)、(d’)は、ステッピングモータのフィードバック駆動の動作を示す軸方向の俯瞰図である。
図7において、図5と同様に図の簡素化のために、ステータ2の第1の外側磁極部2a、第2の外側磁極部2b、マグネット7、コア8、ロータ軸9、磁気センサ12のみの位置関係を示している。図中で時計回りを正方向とする。上述したように図7(a)、(b)、(c)、(d)で示すロータ回転位置は、図6の(1)、(2)、(3)、(4)で示すロータ回転位置にそれぞれ対応している。
図7(a)は、図5の状態からロータが電気角で135°回転した状態を示している。2値化信号Aは正の値を示し、2値化信号Bは負の値を示している。磁気センサ12の第2の感磁極12bは、第1の感磁極12aに対して極性を反転してある。
従って、ステッピングモータの第1のコイル3には正方向の電流が流れ、ステータ2の第1の外側磁極部2aはN極に磁化する。また、第2のコイル5には逆方向の電流が流れ、ステータ2の第2の外側磁極部2bはS極に磁化する。このとき、図6(a)のトルク曲線A+B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータは時計回りの回転力を受けて回転する。
図7(b)は、図5の状態からロータが電気角で180°回転した状態を示している。磁気センサ12の第1の感磁極12aはマグネット7のN極とS極の境界に位置する。そのため、電気角180°を境に2値化信号Aは正の値から負の値に切り替わり、第1のコイル3の通電方向が正方向から逆方向へ切り替わる。この電気角は、トルク曲線A+B−とトルク曲線A−B−との交点の電気角と一致する。
図7(b’)は、図5の状態からロータが電気角で180°回転し、第1のコイル3の通電方向が切り替わった状態を示している。
この状態では、第1のコイル3には逆方向の電流が流れ、ステータ2の第1の外側磁極部2aはS極に磁化する。また、第2のコイル5には逆方向の電流が流れ、第2の外側磁極部2bはS極に磁化する。このとき、図6(a)のトルク曲線A−B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータは時計回りの回転力を受けて回転する。
図7(c)は、図5の状態からロータが電気角で225°回転した状態を示している。磁気センサ信号A,Bは図6(b)の(3)で示した値を示しており、2値化信号Aは負の値を示し、2値化信号Bは負の値を示している。
この状態では、第1のコイル3には負方向の電流が流れ、ステータ2の第1の外側磁極部2aはS極に磁化する。また、第2のコイル5には逆方向の電流が流れ、ステータ2の第2の外側磁極部2bはS極に磁化する。このとき、図6(a)のトルク曲線A−B−に対応する時計回りのトルクが働き、ロータは時計回りの回転力を受けて回転する。
図7(d)は、図5の状態からロータが電気角で270°回転した状態を示している。第2の感磁極12bはマグネット7のN極とS極の境界に位置する。そのため、電気角270°を境に2値化信号Bは負の値から正の値に切り替わり、第2のコイル5の通電方向が逆方向から正方向へ切り替わる。この電気角は、トルク曲線A−B−とトルク曲線A−B+との交点の電気角と一致する。
図7(d’)は、図5の状態からロータが電気角で270°回転し、第2のコイル5の通電方向が切り替わった状態を示している。
この状態では、第2のコイル5には正方向の電流が流れ、ステータの第2の外側磁極部2bはN極に磁化する。また、第1のコイル3には逆方向の電流が流れ、ステータ2の第1の外側磁極部2aはS極に磁化する。このとき、図6(a)のトルク曲線A−B+に対応する時計回りのトルクが働き、ロータは時計回りの回転力を受けて回転する。
以上の動作を繰り返すことで、ステッピングモータのロータを連続的に回転させることが可能となる。また、2値化信号A及び2値化信号Bの正負を上記と反転させれば、ステッピングモータの逆回転も可能である。
次に、本実施の形態のステッピングモータの磁気センサ12の位置調整について説明する。
磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bは、磁気センサ信号の出力を高め且つノイズの影響を低減するために、なるべくマグネット7に近づけたほうが望ましい。本実施の形態では、磁気センサ12がマグネット7に接触しない程度の余裕を見込み、マグネット7の軸方向端面から0.5mm程度の間隔をおいて磁気センサ12を配置している(図2参照)。
マグネット7は、上述したように円筒形状の外周表面が円周方向に多分割(本実施の形態では8分割)着磁されている。これにより、マグネット7の軸方向端面も同様に円周方向に多分割着磁される。マグネット7の軸方向端面の表面磁束密度は外周表面の表面磁束密度よりは若干低いものの、磁気センサ12で検出するには充分な表面磁束密度を有する。
磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの間隔を大きくすると、磁気センサのサイズが大きくなってしまい、ステッピングモータの小型化を阻害する。そこで、磁気センサのサイズが大きくなることを避けるため、磁気センサの2つの感磁極の間隔は適度な値のものを選択する。一般的に市販されている磁気センサの2つの感磁極の間隔の種類はあまり多くない。
そのため、ステッピングモータのマグネット径や着磁極数に合わせて適正な感磁極の間隔を有する磁気センサを選択しようとしても、選択条件に合致する磁気センサはなかなか無く、磁気センサの機械的な位置調整或いは電気的な位相調整が必要となる。本実施の形態では、これを機械的な位置調整(メカ位置調整)で行うものである。
図8(a)は、ステッピングモータの磁気センサの位置調整前を示す図、図8(b)は、ステッピングモータの磁気センサの位置調整後を示す図である。
図8において、磁気センサ12は上述したように1つのセンサ(チップ)の中に第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bを備えており、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bとの間の距離はLである。
磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相は、位置調整前においては構成部品の寸法公差や組立位置誤差からP/2(電気角で90°)になるとは限らない。磁気センサ12の位置調整前には、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bとの間隔とマグネット7(図5参照)のP/2の角度とには、位置誤差αが生じている(図8(a)参照)。
この状態で磁気センサ12から出力される磁気センサ信号を基にコイルへの通電を切り替えると、通電切り替え時のトルク変動が大きくてステッピングモータの出力が低下してしまう。
マグネット7は、外周表面が円周方向に多分割着磁されると共に軸方向端面も同様に円周方向に多分割着磁されているので(図5参照)、磁気センサ12をマグネット7の径方向に移動すると、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相が変化する。
磁気センサ12の機械的な位置調整を行う際は、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの出力を見ながら、磁気センサ12をマグネット7の径方向に移動する。更に、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相が電気角で90°になる位置で、磁気センサ12をモータカバー11に接着により固定する(図8(b)参照)。以上で磁気センサ12の位置調整が終了する。
上述したように、マグネット7の軸方向端面に対し一定の隙間をもって配置される磁気センサ12をマグネット7の径方向に機械的な位置調整を行うことで、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの位相が電気角で90°になるように設定することができる。
即ち、磁気センサのカスタム品を作製することなく、一般に市販されている第1及び第2の感磁極の間隔が予め決まっている磁気センサを使用しても、メカ位置調整で2つの感磁極の出力信号が電気角で90°の位相差を持つように適正に調整可能となる。
これにより、従来の、位置検出センサをマグネットに対し機械的に位置調整する方法のように、位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり位置検出センサの感度が低下したりする問題を解消できる。また、従来の、位置検出センサをマグネットに対し電気的に位置調整する方法のように、モータに対して電気調整値を求めたり駆動回路に書き込んだりする手間を解消できる。
なお、本発明のモータでは、磁気センサは1つのセンサ(チップ)内に1つの感磁極を備えたものを2つ使用するものでも成り立つが、本実施の形態のように、1つのセンサ(チップ)内に2つの感磁極を備えたものが望ましい。即ち、第1の感磁極12a及び第2の感磁極12bは1チップ内に設けられているのが望ましい。これにより、2つのセンサ(2つの感磁極)における特性のばらつきを抑えることができる。
また、2つの感磁極の間隔を部品の寸法として決めることができるため、組立誤差の影響を受けにくい品質の安定したステッピングモータとすることができる。更に、1つのセンサ内に1つの感磁極を備えたものを2つ使用する場合に比べて、部品点数の削減や配線の削減につながり、ステッピングモータ全体の小型化を達成することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、磁気センサ12をマグネット7の径方向に移動可能(位置調整可能)とすることで、1つのチップ内に配設された第1の感磁極12aと第2の感磁極12bから出力される信号の位相差の調整が可能となる。
従って、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした特別な磁気センサを製造することなく、市販されている一般的な磁気センサを使用しても、メカ位置調整で2つの感磁極の出力信号が電気角で90°の位相差を持つように適正に調整可能となる。
また、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bの間隔を部品内の寸法として決めることができ、第1の感磁極12aと第2の感磁極12bから出力される信号が電気角で90°の位相差になるように行うメカ位置調整が容易になる。
即ち、本実施の形態では、磁気センサ12の第1の感磁極12aと第2の感磁極12bをマグネット7の方向と直交する前記方向に並ぶように配置し、磁気センサ12をマグネット7の径方向に機械的な位置調整を可能に構成している。これにより、従来のように位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりすることなく、磁気センサ12のメカ位置調整により2つの感磁極から出力される信号の位相差の調整が可能なステッピングモータを提供することができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るステッピングモータのロータ軸を通り軸方向に平行な面での断面を示す断面図である。図10は、ステッピングモータの磁気センサと
B相蓋部材のセンサ取付部を拡大した図である。図11は、ステッピングモータの磁気センサとマグネットの位相関係を示す軸方向の俯瞰図である。
図9乃至図11において、ステッピングモータ30は、マグネット31、ロータ軸32、コイル33、34、ステータ35、36、37、38、外筒ケース39、A相蓋部材40、B相蓋部材42、磁気センサ45等を備えている。
マグネット31は、円筒形状に形成されており、外周部の表面が円周方向に多分割され着磁されている。マグネット31の中心部には、ロータ軸32が圧入または接着により固定されている。マグネット31の外周側には、2個のコイル33及びコイル34がマグネット31の外周面に対向して配置されると共にロータ軸32の軸方向に間隔をおいて配置されている。
コイル33には、一対のステータ35及びステータ36が決められた位相角度を成すように固定されている。ステータ35及びステータ36は、軟磁性材料から形成されると共に磁極歯を有し、励磁用磁気回路の一部を構成する。
コイル34には、一対のステータ37及びステータ38が決められた位相角度を成すように固定されている。ステータ37及びステータ38は、軟磁性材料から形成されると共に磁極歯を有し、励磁用磁気回路の一部を構成する。
コイル33及びコイル34は、その外周部が、磁性部材料から形成された外筒ケース39に支持される。コイル33、34を取り囲むステータ35、36、37、38、外筒ケース39により、2つの閉磁路によるA相、B相の励磁相が規定されている。コイル33への通電によりステータ35、36が励磁され、コイル34への通電によりステータ37、38が励磁される。
A相蓋部材40は、ステッピングモータ30のA相側の端部に位置し、外筒ケース39に嵌合され保持される。A相蓋部材40の中心部には、A相軸受41が固定されている。A相軸受41は、ロータ軸32のA相側端部を回転可能に支持している。
ここで、マグネット31は、回転中も常に軸方向端面がA相軸受41の軸方向端面に当接する。これにより、マグネット31は軸方向に振れることなく安定して回転可能となる。
B相蓋部材42は、ステッピングモータ30のB相側の端部に位置し、外筒ケース39に嵌合され保持される。B相蓋部材42の中心部には、B相軸受43が固定されている。B相軸受43は、ロータ軸32のB相側端部を回転可能に支持している。B相蓋部材42に設けられたセンサ取付部42aには、磁気センサ45が取り付けられる。B相蓋部材42は、例えばポリカーボネート樹脂などから形成されている。
板バネ44は、B相蓋部材42に固定されており、ロータ軸32をマグネット31と共に軸方向に付勢する。
磁気センサ45は、マグネット31の磁束を検出する非接触式の磁気検出ユニットであり、例えばホール素子として構成されている。磁気センサ45は、1つのセンサ(チップ)の中に第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bを備えている。磁気センサ45の第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bは、マグネット31の回転に伴う磁界変化を感知する。
磁気センサ45は、第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bにそれぞれ対応した2つの出力端子を備えており、第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bのそれぞれを貫く磁束密度に比例した電圧を各出力端子を介して出力する。感磁極を貫く磁束がNならば正の電圧を出力し、Sならば負の電圧を出力する。
磁気センサ45は、B相蓋部材42のセンサ取付部42aに固定される。磁気センサ45の寸法は、第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bが並んでいる方向を横とすると、横の長さはA、縦の長さはB2である(図10参照)。B相蓋部材42のセンサ取付部42aは、横の長さがAより嵌合公差分大きく、縦の長さはB1であり、B1>B2の関係となっている。
上記構造により、磁気センサ45は縦方向に移動可能となっている。ここで、磁気センサ45の第1の感磁極45a及び第2の感磁極45bの中間となる縦方向中心線46はロータ軸32の中心に向いている。即ち、磁気センサ45の縦方向はロータ軸32の中心から磁気センサ45の中心を通るマグネット31の径方向に対応し、磁気センサ45の横方向はマグネット31の当該径方向と直交する方向に対応する(図10及び図11参照)。
磁気センサ45は、マグネット31の径方向に位置調整された後、B相蓋部材42のセンサ取付部42aに接着等により固定される。なお、磁気センサ45の位置調整方法の詳細は後述する。ここで、磁気センサ45はマグネット31の軸方向端面に一定の隙間をもって配置される(図9参照)。
板バネ44はロータ軸32をマグネット31と共に軸方向に付勢し、マグネット31は回転中も常に軸方向端面がA相軸受41の軸方向端面に当接する。そのため、マグネット31の軸方向端面と磁気センサ45との間の距離は、マグネット31の回転中でも変動しない。従って、磁気センサ45の安定した出力が得られる。以上で本実施の形態のステッピングモータ30が構成される。
磁気センサ45は、図11に示すように第1の感磁極45aと第2の感磁極45bがマグネット31の方向と直交する前記方向に並ぶようにマグネット31の軸方向端面に対向して配置される。図11では、図の簡素化のためにマグネット31、ロータ軸32、磁気センサ45のみの位置関係を示している。
本実施の形態では、マグネット31の極数は8極、着磁角Pは機械角で45°である。磁気センサ45の第1の感磁極45aがマグネット31のS極とN極との境界に対向している時、磁気センサ45の第2の感磁極45bはマグネット31のN極の中心に対向する。即ち、磁気センサ45の第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相差は、上述した(1):θ=θ0×M/2から、電気角で90°となる。
次に、本実施の形態のステッピングモータ30の磁気センサ45の位置調整について説明する。
磁気センサ45の第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相差は電気角で90°であるが、部品公差や組立位置ばらつき等を考慮すると、何のメカ調整もしないで電気角で90°にするのは上記第1の実施の形態と同様に困難である。
マグネット31は、上述したように円筒形状の外周表面が円周方向に多分割(本実施の形態では8分割)着磁されているが、これにより軸方向端面も同様に円周方向に多分割着磁される。マグネット31の軸方向端面の表面磁束密度は外周表面の表面磁束密度よりは若干低いものの、磁気センサ45で検出するには充分な表面磁束密度を有する。
マグネット31は、円周方向に分割着磁されており、その軸方向端面は図11に示すように内周から外周に広がるように角度を持って分割着磁されている。そのため、磁気センサ45をマグネット31の径方向に移動すると、第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相が変化する。
磁気センサ45の位置調整を行う際は、磁気センサ45の第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの出力を見ながら、磁気センサ45をマグネット31の径方向に移動する。更に、第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相が電気角で90°になる位置で磁気センサ45をB相蓋部材42に接着により固定する。以上で磁気センサ45の位置調整が終了する。
上述したように、磁気センサ45をマグネット31の径方向に位置調整することで、第1の感磁極45aと第2の感磁極45bの位相が電気角で90°になるように設定することができる。即ち、2つのセンサ部の間隔をカスタマイズした特別な磁気センサを製造することなく、市販されている一般的な磁気センサを使用しても、メカ位置調整で2つの感磁極の出力信号が電気角で90°の位相差を持つように適正に調整することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、磁気センサ45の第1の感磁極45aと第2の感磁極45bをマグネット31の方向と直交する前記方向に並ぶように配置し、磁気センサ45をマグネット31の径方向に機械的な位置調整を可能に構成している。これにより、従来のように位置検出センサがマグネットの外周面に接触したり感度が低下したりすることなく、磁気センサ45のメカ位置調整により2つの感磁極から出力される信号の位相差の調整が可能なステッピングモータを提供することができる。
2、35〜38 ステータ
7、31 マグネット
12、45 磁気センサ
12a、45a 第1の感磁極
12b、45b 第2の感磁極

Claims (3)

  1. 軸を中心に回転可能に構成され、軸方向の端面に異なる磁極が周方向に交互に着磁されたマグネットを有するロータと、
    軟磁性材料から形成され、前記マグネットの外周面に対向する磁極部を有するステータと、
    通電により前記ステータの磁極を励磁する複数のコイルと、
    前記マグネットの軸方向の端面に対向して配置され、前記マグネットの回転に伴う磁界変化を検出する第1の感磁極と第2の感磁極を有する磁気検出手段と、
    前記マグネットの軸方向の端面に対向するように、前記磁気検出手段を保持する保持部材と、を備え、
    前記保持部材は、前記磁気検出手段の前記第1の感磁極および前記第2の感磁極が前記マグネットの周方向に並ぶように、前記磁気検出手段を保持すると共に、前記磁気検出手段が保持される位置を前記マグネットの径方向に調整できるように、前記磁気検出手段を保持することを特徴とするモータ。
  2. 前記ロータの軸方向にて、前記マグネットの端面を前記磁極部の端面よりも前記磁気検出手段に向けて突出させることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記磁気検出手段は、前記第1の感磁極と前記第2の感磁極が1つのチップ内に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ。
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