JP4551157B2 - シリンダ形リニアモータ - Google Patents
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Description
図7において、上記シリンダ形リニアモータの移動子100は軸方向に往復移動する直動軸101と、上記直動軸101に嵌着された円筒状の移動子ヨーク102と、その外周面に軸方向に磁極ピッチPで交互の極性となるように磁化されて配設された複数のリング状永久磁石103を備えている。また、固定子200の固定子コア201は、内径の小さいリング状ヨーク部202と、内径の大きいリング状ヨーク部203が、軸方向に交互に積層されており、その結果、上記固定子コア201の内周面には軸方向に等ピッチ(P/2)で多数のリング状歯部204とリング状溝部205が形成されている。そしてこのリング状溝部205にはリング状巻線206、207、・・・・、213がA相、B相の相順で配設されている。したがってひとつ置きに配設されたリング状巻線206、208、210、212は互いに結線されてA相巻線を形成し、残りのリング状巻線207、209、211、213も互いに結線されてB相巻線を形成している。
また、本発明は、上記移動子の永久磁石組立体は、上記永久磁石が2個以上の場合には同極性の端面同士が互いに向い合うように配設されていることにある。
また、本発明は、上記ヨーク部材を、複数の細長い板状部材で構成し、これら板状部材を円周方向に所定間隔で、上記コイル組立体の外周面を覆うように配設し、上記複数の板状部材によって上記コイル組立体を保持したことにある。
さらに、本発明は、上記コイルからの熱を放熱するアルミ製のケース部材の内周面に上記直動軸に平行に複数の溝部を設け、これら溝部に上記ヨーク部材を配設したことにある。
図1および図2は、本発明のリニアモータの一実施例を示す断面図である。
図1および図2において、移動子10は、軸方向に往復移動する直動軸11と、軸方向に磁化された永久磁石12、14が2個、同極性の端面同士が向い合うようにスペーサ13を挟んで配設された永久磁石組立体15とを備えている。上記スペーサ13は移動子10の磁極ピッチP(N極とS極の距離)の調整と磁束密度のラジアル方向成分が移動子の軸方向位置によって変化する波形(磁束密度分布波形)を調整するためのものであり、磁性材であっても非磁性材であってもよい。なお、場合によっては、スペーサ13は使用しなくてもよい。
また、推力は逆起電圧と電流の積に比例し、逆起電圧は前記磁束密度の位置に対する変化に比例するので、前記磁束密度の直流成分の影響はなくなることがわかる。
上記モータ部60に内蔵されたセンサ手段41からの信号42は、移動子磁極位置検出部43と移動子速度検出部44に送られ移動子10の磁極位置と速度が検出される。検出された移動子速度データ45と指令速度データ46は速度制御部47に入力され指令速度と実際の移動子速度との差に対応した電流指令48を出力する。一方、移動子磁極位置検出部43からは磁極位置データが出力され、移動子磁極位置に対応して設定された3相のパターンデータを保持したメモリ部49に入力される。そして上記メモリ部49からは上記移動子位置に対応した上記データ50が出力され、上記電流指令48とともに電流制御部51に入力され、各相電流の指令値を生成する。電流制御部51では、生成された電流指令値と電流検出部56により検出された実際の各相電流値52との比較を行って、その差がゼロになるようPWM制御するためのゲート信号53を発生する。上記ゲート信号53によりインバータ部54のスイッチング手段のON/OFFを制御し、モータ部60の各相電流波形が所定の値になるよう制御される。上記メモリ部49には上記永久磁石組立体15の構成に起因する磁束密度分布波形の非対称性や、所定のストローク長を得るために相巻線を構成するコイル数に違いが生じたことによる相巻線の非対称性の補正を考慮した上記3相のパターンデータが記憶されるので、上記ストロークの増減はコイル1個単位で行うことができるとともに、なめらかな速度制御が実現できる。また図5の制御ブロック図に位置制御ループを追加することにより、位置決め制御ももちろん行うことができる。
11 直動軸
12,14 永久磁石
13 スペーサ
15 永久磁石組立体
20 固定子
21 円筒状ヨーク
22・・・27 リング状コイル
28 コイル組立体
29 開口部
40 回路基板
41 センサ手段
43 移動子磁極位置検出部
44 移動子速度検出部
47 速度制御部
49 メモリ部
51 電流制御部
54 インバータ部
56 電流検出部
Claims (6)
- n個のリング状コイルを軸方向に並設して、円筒状の空間を形成するコイル組立体と該コイル組立体の外周側に設けられた磁性材料よりなるヨーク部材とを備えてなる固定子と、
上記固定子の軸線上に、軸方向に往復移動可能に設けられた直動軸と該直動軸に設けられ、軸方向に磁化された永久磁石を1個以上有する永久磁石組立体とを備えてなる移動子とを具備し、
上記リング状コイルの軸方向の長さをC、上記永久磁石組立体の軸方向の長さをM、外径をDとするとき、ストロークSは、(n×C−M)以下であり、上記ヨーク部材の軸方向長さYは(M+S+0.8×D)以上に設定され、上記リング状コイルは所定の相順に並び、同相のリング状コイルは互いに結線されて一つの相巻線を形成していることを特徴とするシリンダ形リニアモータ。 - 上記移動子の永久磁石組立体は、上記永久磁石が2個以上の場合には同極性の端面同士が互いに向い合うように配設されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ形リニアモータ。
- 上記ヨーク部材を、円筒状部材で構成し、上記円筒状部材には軸方向に延びた開口部が設けられ、上記開口部には上記移動子の磁極位置を検出するためのセンサ手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダ形リニアモータ。
- 上記ヨーク部材を、複数の細長い板状部材で構成し、これら板状部材を円周方向に所定間隔で、上記コイル組立体の外周面を覆うように配設し、上記複数の板状部材によって上記コイル組立体を保持したことを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダ形リニアモータ。
- 上記コイルからの熱を放熱するアルミ製のケース部材の内周面に上記直動軸に平行に複数の溝部を設け、これら溝部に上記ヨーク部材を配設したことを特徴とする請求項4に記載のシリンダ形リニアモータ。
- 上記コイル組立体の外周面に設けられ、上記移動子の磁極位置を検出するセンサ手段と、上記センサ手段からの信号により上記移動子の磁極位置を検出する移動子磁極位置検出部と、上記移動子磁極位置に対応するとともに、上記永久磁石組立体の構成に起因する磁束密度分布の非対称性および上記リング状コイルの数が相により異なる場合に存在する相巻線の非対称性を補正するように設定されたパターンデータを保持したメモリ部と、上記メモリ部から移動子磁極位置に対応して読み出された上記パターンデータと速度制御部からの電流指令に基づき各相の電流指令値を作り出すとともに各相巻線に流れる電流を検出する電流検出部からの実際の電流値と比較し、その差がゼロになるようPWM制御を行うゲート信号を出力する電流制御部と、上記電流制御部からのゲート信号によりON/OFF制御されるスイッチング手段を備えたインバータ部とを有する駆動回路により駆動されることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダ形リニアモータ。
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