JPH0635656Y2 - ステツピングモ−タ - Google Patents

ステツピングモ−タ

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JPH0635656Y2
JPH0635656Y2 JP12134087U JP12134087U JPH0635656Y2 JP H0635656 Y2 JPH0635656 Y2 JP H0635656Y2 JP 12134087 U JP12134087 U JP 12134087U JP 12134087 U JP12134087 U JP 12134087U JP H0635656 Y2 JPH0635656 Y2 JP H0635656Y2
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pole teeth
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秀則 守田
賢一 山口
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Sanyo Denki Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、ステッピングモータに関し、特に安価で且つ
簡単な構成で回転子の位置及び速度の検出が可能なステ
ッピングモータに関するものである。
[従来の技術] ハイブリッド型ステッピングモータは、固有の高精度位
置決め機能を持っているために、通常の用途では安価な
開ループ制御(フィードバック制御を行わない制御)で
駆動制御される。また振動及び脱調の防止や、無振動の
停止や、高速応答での加減速及び停止等が要求される用
途では、閉ループ制御(回転子の回転位置と速度の情報
に基づいて行われるフィードバック制御)で駆動制御さ
れる。
従来閉ループ制御を行う場合には、回転子の回転位置と
速度の情報を得るために、光学式または磁気式のエンコ
ーダやタコジェネレータが用いられていた。エンコーダ
又はタコジェネレータを用いれば、励磁巻線の励磁方式
に応じて高い精度で回転子の所望の位置情報及び速度の
情報を得ることができるが、エンコーダ及びタコジェネ
レータの価格はステッピングモータの本体価格の数倍に
もなるため、、モータの価格が非常に高くなるという問
題があった。
そこで、ハイブリッド型のステッピングモータにおい
て、固定子磁極に巻装置された励磁巻線に、回転子の回
転にともなって速度電圧又は逆起電圧が発生すること、
そしてこの逆起電圧が回転子の位置情報を含んでいるこ
とに着目し、固定子磁極に励磁巻線の外に逆起電圧検出
用巻線を巻装して、この逆起電圧検出用巻線から回転子
の位置情報を得る技術が提案された。第11図A及びBに
は、この技術を16極で2相のハイブリッド型ステッピン
グモータで実施するための一例が示してある。なお同図
は、固定子1と回転子2(極歯は図示してない。)との
概略構成のみを示している。この従来例では、バイファ
イラ巻即ち2本の巻線導体を磁極に同時に重ね巻きし
て、一方の巻線導体を励磁巻線として用い、他方の巻線
導体を逆起電圧検出用巻線として用いている。第11図A
は、第1相の巻線構造を示しており、第11図Bは第2相
の巻線構造を示している。第11図Aにおいて、L1は第1
相のバイファイラ巻線であり、この巻線L1はヨーク2に
突設された磁極P1,P3……P15からなる第1の磁極群に
各磁極が交互に逆極性に磁化されるようにして巻装され
ている。バイファイラ巻線L1のうち、端子A11及びA12
有する巻線L11が第1相の励磁巻線として用いられ、端
子F11及びF12を有する巻線L12が第1相についての逆起
電圧検出用巻線として用いられている。第11図Bに示さ
れる第2相の巻線構造も、第11図Aの構造と同様にして
構成されている。なお第11図Bにおいて、L2は第2相の
バイファイラ巻線であり、この巻線L2は第2の磁極群を
構成する磁極P2,P4…P16に巻装されている。そして巻
線L21は第2相の励磁巻線として、また巻線L22は第2相
についての逆起電圧検出用巻線として用いられている。
このようにバイファイラ巻線を用いた場合には、バイフ
ァイラ巻された2本の巻線L11及びL12が巻数比が略1の
変成器を構成することになる。そのため両巻線間の相互
誘導によって逆電圧検出用巻線に誘起される電圧信号に
は、この信号を位置検出又は速度検出のために利用する
場合に邪魔になる不要な電圧成分やノイズが現れる問題
がある。そこで従来の技術においては、不要な電圧成分
を除去するために、第12図に1相分についての回路を示
したように、巻線L11及びL12に一次巻線t1及び二次巻線
t2がそれぞれ直列接続された変成器Tを用いている。実
際に回転子の位置情報として用いる検出信号V1は、V11
−V12の値である。
なお第1相の逆起電圧検出用巻線L12から得られる検出
信号V1と第2相の逆起電圧検出用巻線L22から得られる
検出信号V2との関係は、第13図に示すように90°位相が
異なった関係にある。1相励磁を行って、モータの回転
子側極歯の1ピッチの間に4箇所の停止位置を設けた場
合には、検出信号V1及びV2の零点がそれぞれ停止位置に
対応する。モータ回転子が連続して回転している場合に
は、信号V1及びV2のように連続した信号が出力される。
そして回転子の停止時には第13図に符号V1′で示した波
形のように、第1相の逆起電圧検出用巻線L12には信号V
1の変化率または信号波形の傾斜角度に応じて振幅が変
化する振動信号V1′が発生する。回転子の停止制動を行
う場合には、この振動信号V1′がフィードバック信号と
して用いられる。
[考案が解決しようとする問題点] 上記のように、バイファイラ巻した逆起電圧検出用巻線
を用いると、逆起電圧検出用巻線に不要な電圧成分やノ
イズが誘起される問題があるため、逆起電圧検出用巻線
の出力をそのままでは使用できず、第12図の例のよう
に、変成器Tが別に必要になるという問題があった。
また従来のステッピングモータにおいて、チョッパ・ド
ライブによって励磁巻線L11及びL21に励磁電流を供給す
る場合には、励磁巻線側の電流変化が大きくなるため、
逆起電圧検出用巻線から出力される電圧には、チョッピ
ングノイズが誘起される。そこで、チョッパ・ドライブ
を行う場合には、このノイズを除去するために第12図の
構成に加えて複雑なローパスフィルタが更に必要とな
り、付属の回路の構成が非常に複雑になるといった問題
もあった。
更にバイファイラ巻線を用いると、90度位相の異なった
2種類の逆起電圧しが得られないため、1−2相励磁方
式のように更に細かいステップ角度でステップさせる場
合には、停止時におけるモータ回転子の正確な位置情報
及び速度情報を得ることができないという問題がある。
すなわち、ステップ角度が小さくなって第13図に符号X
で示す位置で回転子が停止すると、逆起電圧検出用巻線
には符号V″で示すように振幅の小さな振動信号しか発
生しない。このような振幅が小さな逆起電圧をフィード
バック信号として用いても、正確にモータの回転子の位
置及び速度を検出することができず、迅速に停止制動を
行うことができないといった問題が生じる。
本考案の目的は、安価で且つ簡単な構成で励磁方式に応
じて必要になる所望の逆起電圧を検出することができる
ステッピングモータを提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本願考案は、固定子14と、回転子16と、センサ回転子2
1)と、センサ固定子(23)とを有するステッピングモ
ータを対象とする。固定子14は、複数の固定子側磁極
(P1〜P8)と複数相の励磁巻線(L11,L21)とを備え、
複数の固定子側磁極(P1〜P8)が複数の固定子側極歯15
を有し、複数相の励磁巻線(L11,L21)が巻装されてい
る。回転子16は、複数の回転子側極歯19を有し、その極
歯が複数の固定子側極歯15と対向し、かつ所定の極性に
磁化されている。センサ回転子21は、回転軸10に固定さ
れ、かつ所定の極性に磁化された複数のセンサ回転子側
極歯22を有し、そのセンサ回転子側極歯は回転子側極歯
19のピッチと等しいピッチで配設される。センサ固定子
23は、複数のセンサ固定子側磁極(P11〜P18)及び複数
の逆起電圧検出用巻線(L12,L22)とを備え、そのセン
サ固定子側磁極がそれぞれセンサ回転子21のセンサ回転
子側極歯22と対向する複数のセンサ固定子側極歯24を有
し、そのセンサ固定子側極歯24は固定子側極歯15のピッ
チと磁気的に等価なピッチで配設され、複数の逆起電圧
検出用巻線(L12,L22)が少なくとも1つのセンサ固定
子側磁極(P11,P13,…P17;P12,P14…P18)からなる
複数のセンサ固定子側磁極群にそれぞれ巻装され、逆起
電圧検出用巻線(L12,L22)にはそれぞれ位相の異なっ
た逆起電圧が誘起される。
[考案の作用] 本考案においては、センサ回転子を回転軸に固定し、ま
たセンサ回転子と対向する位置にセンサ固定子を設け
て、センサ固定子に励磁巻線とは切り離して逆起電圧検
出用巻線を設けたので、励磁巻線の励磁電流の変化また
は断続によって逆起電圧検出用巻線の出力に不必要な電
圧信号や大きなノイズが現われたりすることがない。し
たがって、従来のモータのように変成器Tや複雑なフィ
ルタを用いることなく、検出された逆起電圧から回転子
の位置情報及び速度情報を得ることができる。
またセンサ回転子側磁極の数及び位置を変えたり、逆起
電圧検出用巻線の相数を適宜に増やすことにより、モー
タの励磁方式に応じて所望の位相の逆起電圧を所望の数
だけ得ることができる。したがって、1ピッチ当りのモ
ータの回転子の停止位置が多くなる励磁方式を採用する
場合でも、停止時に確実にモータの回転子の位置を検出
することができる逆起電圧を容易に得ることができる。
更に励磁巻線と逆起電圧検出用巻線とを別個に巻装する
ので、励磁巻線を十分巻回することができる上、エンコ
ーダやタコジェネレータを用いる場合と比べて、数分の
1の価格でモータの回転子の位置情報及び速度情報を含
む逆起電圧を得ることができる。
[実施例] 以下図面を参照して、本考案の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は、本考案をハイブリッド型ステッピングモータ
に適用した一実施例の概略断面図を示している。同図に
おいて10は回転軸、11は軸受、12は磁性材料からなるカ
ップ状の第1のフレーム半部、13は第1のフレーム半部
12と調整可能に嵌合されてモータフレームを構成する磁
性材料からなる第2のフレーム半部である。
第2図に概略を示したように、第1のフレーム半部12に
は、固定子14が固定されている。固定子14の構造は、公
知の構造と同じであり、本実施例においては、環状のヨ
ーク14aの内周側に8個の固定子側磁極P1〜P8が突設さ
れている。なおヨーク14aと磁極P1〜P8とにより固定子
鉄心が構成されるが、この固定子鉄心は同じ形状の鋼板
を積層して構成される。各磁極の磁極面には、第2図の
Aの部分を拡大して示す第3図に見られるように、複数
個の固定子側極歯15がそれぞれ形成されている。そして
磁極P1,P3,P5,及びP7からなる第1のモータの固定子
側磁極群には第1相の励磁巻線L11が巻装され、磁極
P2,P4,P6及びP8からなる第2のモータの固定子側磁極
群には第2相の励磁巻線L21が巻装されている。
回転軸10には、回転子16が固定されている。回転子16
は、中心部に軸線方向に磁化された永久磁石17を有して
いる。この永久磁石17の軸線方向の両側には外周に所定
のピッチで連続する回転子側極歯19(第2図)が形成さ
れた軟磁性体からなる2つの回転子磁極18a及び18bが永
久磁石17を挟むようにして取付けられている。この2つ
の回転子磁極18a及び18bは、成層鋼板または焼結合金等
からなる。そして2つの回転子磁極18a及び18bの各回転
子側極歯19はN極とS極とに磁化され、2つの回転子磁
極の極歯が半ピッチずれるようにして組立てられてい
る。なお第2図には、概略的に一方の回転子磁極18bの
一部の回転子側極歯19のみを示してある。本実施例にお
いては、各回転子磁極に50個の回転子側極歯19が設けら
れており、1相励磁方式で励磁した場合には1ステップ
1.8°のステップ角でステップする。
回転軸10には、軟磁性材料からなり回転軸10に嵌合され
た管状の磁性部材20を間に介して回転子磁極18bと対向
するように、センサ回転子21が固定されている。本実施
例において、センサ回転子21は回転子磁極18a及び18bを
製造する場合に用いられるのと同じ鋼板を適当な枚数積
層して構成されている。したがって、センサ回転子21の
外周には、回転子16の外周に設けられた回転子側極歯19
と同じピッチのセンサ回転子側極歯22(第4図)が設け
られている。
また第4図に概略構成を示したように、第2のフレーム
半部13には、センサ回転子21のセンサ回転子側極歯22と
対向する位置にセンサ固定子23が固定されている。セン
サ固定子23の鉄心はモータ固定子の鉄心と同様に成層鋼
板から構成される。なお回転子16の鉄心と異なるのは、
ヨーク23aの幅が多少狭くなった点である。センサ固定
子23は、固定子14の固定子側磁極P1〜P8と対応して8つ
のセンサ固定子側磁極P11〜P18を有している。そして各
磁極P11〜P18の磁極面には、固定子側極歯15と同じピッ
チの複数のセンサ固定子側極歯24が設けられている。
尚センサ固定子側極歯24のピッチは固定子側極歯15のピ
ッチと磁気的に等価なピッチで配設されていれば良く、
本実施例のように固定子側極歯15のピッチと一致してい
る必要はない。磁気的に等価なピッチで配列する場合と
は、磁極に形成された極歯のピッチが異なっていても、
ピッチが同じ極歯を有するものと略同様の磁気的な効果
が得られる場合をいう。
磁極P11,P13,P15及びP17からなる第1のセンサ固定子
側磁極群には、第1相の励磁巻線L11に対応して第1の
逆起電圧検出用巻線L12が巻装され、また磁極P12
P14,P16及びP18からなる第2のセンサ固定子側磁極群
には第2の励磁巻線L211に対応して第2の逆起電圧検
出用巻線L22が巻装されている。
第1図に磁束の流れを示したように、回転子16の永久磁
石17から出る磁束は、モータの回転のためにφ1の磁路
で流れる。そして逆起電圧の発生のためにはφ2の磁
路、即ち永久磁石17→回転子磁極18b→磁性部材20→セ
ンサ回転子21→センサ固定子23→第2のフレーム半部13
→第1のフレーム半部12→固定子14→回転子磁極18a→
永久磁石17の経路で流れる。逆起電圧が誘起される原理
は、従来のモータと同様に誘導作用に基づくものであ
る。
センサ回転子21とセンサ固定子23とを独立して設けて逆
起電圧を検出する場合に、従来のバイファイラ巻線を用
いた場合と同様の位相関係の出力を得るためには、セン
サ回転子21のセンサ回転子側極歯22とセンサ固定子23の
各磁極のセンサ固定子側極歯24の位置関係は、回転子16
の回転子側極歯19と固定子14の各磁極の固定子側極歯15
の位置関係と同じ関係に設定しておく必要がある。
以下このことを第5図AないしDを用いて簡単に説明す
る。第5図Aは、モータの固定子側磁極のうち第1相の
励磁巻線L11が巻装される磁極P1…の固定子側極歯15aと
第2相の励磁巻線L21が巻装される磁極P2…の固定子側
極歯15bと回転子16の一方の回転子磁極18bの回転子側極
歯19との位置関係を示している。従来のバイファイラ巻
線を用いたモータにおいて、第5図Aの状態からモータ
の回転子を移動させた場合に変成器T及びフィルタを通
して得られる逆起電圧V1及びV2は第5図Bに示す位相関
係にある。そこで第5図Bに示す位相関係と同じ位相関
係にある逆起電圧を本実施例において得るためには、第
5図Cに示すようにセンサ固定子23の第1の逆起電圧検
出用巻線L12が巻装される磁極P11…のセンサ固定子側極
歯24aと第2の逆起電圧検出用巻線L22が巻装される磁極
P12…のセンサ固定子側極歯24bとセンサ回転子21のセ
ンサ回転子側極歯22との位置関係は、第5図Aのモータ
側の各極歯の位置関係と同じになっている必要がある。
第5図Cに示される関係が満たされていれば、第1及び
第2の逆起電圧検出用巻線L12及びL22から、第5図Dに
示すように第5図Bと同じ位相関係の逆起電圧V1′及び
V2′が得られる。なおこの場合に、センサ回転子及びセ
ンサ固定子の各極歯と、モータの回転子及びモータの固
定子の各極歯とは、それぞれ軸線方向から見て重なるよ
うに位置決めされる必要はなく、上記の関係が満たされ
ていれば、いかなる状態でセンサ回転子及びセンサ固定
子が位置決め固定されていてもよい。
そこで本実施例で第6図に示したように、センサ固定子
側極歯24とセンサ回転子側極歯22との位置関係を簡単に
調整できるようにするために、第1のフレーム半部12の
筒状部12aと第2のフレーム半部13の筒状部13aとの嵌合
部に固定と位置決めとを兼ねる固定調整機構26を設けて
ある。この固定調整機構26は、ネジ部材26aと溝部26bか
ら構成され、調整の確認は第2のフレーム半部13の側壁
部13bに形成した周方向に延びる弧状の窓部13cを通して
行う。
本実施例で、第1の逆起電圧検出用巻線L12と第2の逆
起電圧検出用巻線L22とに誘起される電圧V1′及びV2
は、第5図Bに示した従来のモータの出力V1と出力V2の
位相関係と同じく、90°位相が異なっている。そして出
力波形の1サイクルはセンサ回転子側極歯22の1ピッチ
に対応している。したがって従来と同様に、2つの逆起
電圧検出用巻線の出力は、ステッピングモータの回転子
の位置と速度の情報を含む信号として用いることがで
き、また誘起電圧の値はステッピングモータの速度信号
としてそのまま用いることができるため、これらの信号
を用いてステッピングモータの閉ループ制御を行なうこ
とができる。
また本実施例のように、固定調整機構26を設ければ、第
2のフレーム半部13を回動させることにより、出力電圧
V1′及びV2′の零点の発生位置を変えることができる。
従って、2相励磁を行う場合でもモータの回転子の停止
位置に出力電圧V1′及びV2′の零点の発生位置を合せる
ことが簡単にできる。また1−2相励磁を行う場合に
も、モータの回転子の停止位置に逆起電圧の変化率の大
きな部分が該当するように逆起電圧を発生させることが
できる。
本実施例のように、回転子16の永久磁石17をセンサ回転
子21の磁化手段として用いれば、磁化手段は一つでよ
く、モータを小形化することができる。また本実施例に
おいては、小径の磁性部材20を用いているので、回転子
のロータイナーシャがあまり大きくならないという利点
がある。さらに第1及び第2の逆起電圧検出用巻線L12
及びL22を、それぞれ4個のセンサ固定子側磁極に巻装
しているので、センサ固定子側磁極の鉄心の厚みを薄く
して、モータの軸線方向の寸法を小さくしても、十分大
きな出力を得ることができる。なお1つの逆起電圧検出
用巻線を巻装する磁極の数は少なくとも一つあればよ
く、例えば第4図の例で見れば、第1の磁極群を構成す
る4つの磁極P11…のいずれか一つと第2の磁極群を構
成する4つの磁極P12…のいずれか一つだけを第1及び
第2の磁極群のセンサ固定子側磁極として用いてもよ
い。
また上記実施例においては、回転子16の永久磁石17をセ
ンサ回転子21の極歯の磁化源としているが、センサ回転
子21の極歯を磁化する手段をセンサ回転子21またはセン
サ固定子23のいずれか一方またはこれらに近接して設け
ることができる。センサ回転子21に磁化源を設ける場合
には、回転子16と同様に永久磁石を間に挟む構成を採用
すればよい。またセンサ回転子23に永久磁石を設ける場
合には、センサ固定子鉄心を構成する積層鋼板の間に永
久磁石を挟むようにして配置すればよい。更にセンサ回
転子21に近接して永久磁石を配置する場合には、磁性部
材20の代わりに管状の軸線方向に磁化された永久磁石を
用いればよい。
上記実施例ではフレーム半部13を磁性材料で形成した
が、非磁性材料製のフレーム半部13を用いる場合には、
第7図に示すように、環状の磁性ガイド部材27にセンサ
固定子23を固定するようにすればよい。
第8図は、本考案の他の実施例を示している。第8図に
おいて、第1図の実施例と同じ部材には、第1図の実施
例に示した符号と同じ符号が付してある。本実施例は、
第1図の実施例とはセンサ回転子21′の構造が異なって
いる。第1図の実施例では、回転子16の永久磁石17をセ
ンサ回転子21のセンサ回転子側極歯22の磁化源として用
いるために、管状の磁性部材20を用いてセンサ回転子21
と回転子16の一方の回転子磁極18bとを磁気的に結合し
ているが、本実施例においては回転子16′とセンサ回転
子21′とが一体に構成されている。即ち、本実施例にお
いては、回転子16′の一方の回転子磁極18b′を構成す
る鋼板と同じ鋼板を更に軸線方向に積層してセンサ回転
子21′を形成している。本実施例のように構成すると、
第1図の実施例と比べて回転子のイナーシャが大きくな
るが、回転子の製造部品が少なくてすみ、回転子を安価
に且つ簡単に製造できる利点がある。
上記各実施例においては、2相の励磁巻線を有するステ
ッピングモータについて説明したが、4相,5相と更に多
くの励磁巻線を有するステッピングモータにも、本考案
を適用できるのは勿論である。
また上記実施例においては、回転子側に永久磁石が設け
られたハイブリッド型ステッピングモータについて説明
したが、本考案は固定子側に永久磁石が設けられた、周
知のハイブリド型ステッピングモータにも適用できる。
更に上記実施例においては、1相励磁方式または2相励
磁方式により励磁駆動されるステッピングモータについ
て説明したが、本考案は1−2相励磁方式により励磁駆
動されるステッピングモータにも適用できる。1−2相
励磁方式を採用すると、モータの固定子側極歯及びモー
タの回転子側極歯の数は同じでも、ステップ角が1/2と
なって1ピッチ当りのモータの回転子の停止位置が8箇
所となる。したがって1−2相励磁方式で駆動されるモ
ータの場合には、1ピッチの間で2つの逆起電圧V1′及
びV2′のそれぞれの零点の発生位置をモータの回転子の
4箇所の停止位置に合せると、残りの停止位置における
逆起電圧の変化率が小さくなる。従って、これら残りの
停止位置においてモータの回転子が停止する場合に発生
する逆起電圧は、第13図の符号V″で示した振動信号の
ように振幅が非常に小さくなるため、このときの逆起電
圧を停止時のモータの回転子の位置を表す情報として利
用することができなくなる。
そこで、このような場合には、第9図に示すように複数
のセンサ固定子側磁極P1′〜P8′を設け、磁極P1′及び
P5′,磁極P2′及びP6′,磁極P3′及びP7′,磁極P4
及びP8′をそれぞれ第1ないし第4のセンサ固定子側磁
極群として、各磁極群に第1ないし第4の逆起電圧検出
用巻線A〜Dを巻装する。そして各磁極群を構成する磁
極のセンサ固定子側極歯とセンサ回転子側磁極との位置
関係をずらして、第10図に示すように1ピッチの間に8
個の零点が得られるようにする。これらの零点をモータ
の回転子の停止位置に対応させるようにすれば、各停止
位置において常に振幅の大きな逆起電圧信号を得ること
ができる。
上記実施例では、逆起電圧が最大の変化率を示す零点
が、モータの回転子の停止位置にくるようにしている
が、必ず零点を利用する必要はなく、零点の両側のある
程度変化率が大きい範囲を利用して、モータの回転子の
停止時の位置を検出するようにすることもできる。
本考案においては、各逆起電圧検出用巻線が巻装された
各センサ固定子側磁極の位置を適宜に変えることによ
り、所望の位相の複数の逆起電圧を得ることができる。
[考案の効果] 本考案においては、センサ固定子に励磁巻線とは切り離
して逆起電圧検出用巻線を設けたので、励磁巻線の励磁
電流の変化または断続によって逆起電圧検出用巻線の出
力に不必要な電圧成分や大きなノイズが現われたりする
ことがない。したがって、従来のモータのように変成器
や複雑なフィルタを用いることなく、検出された逆起電
圧から回転子の位置情報を得ることができる。
またセンサ回転子側磁極の数及び位置を変えたり、逆起
電圧用巻線の相数を適宜に変えることにより、モータの
励磁方式に応じた所望の位相の逆起電圧を所望の数だけ
得ることができる。したがって、1ピッチ当りの停止位
置の数が多くなる励磁方式を採用する場合でも、停止時
に確実にモータの回転子の位置を検出することができる
逆起電圧を容易に得ることができる。
更に励磁巻線と逆起電圧検出用巻線とを別個に巻装する
ので、励磁巻線を十分に巻回することができる上、エン
コーダやタコジェネレータを用いる場合と比べて、数分
の1の価格でモータの回転子の位置情報を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例のハイブリッド型ステッピン
グモータの半部の断面図、第2図は第1図の実施例のモ
ータの固定子の概略構成を示す図、第3図は第2図の符
号Aで示した部分の拡大図、第4図は第1図の実施例の
センサ固定子の概略構成を示す図、第5図はセンサ回転
子側極歯とセンサ固定子側極歯及びモータの固定子側極
歯とモータの回転子側極歯との位置関係を説明するため
の説明図、第6図は固定調整機構の構成を示す断面図、
第7図は本考案の他の実施例の半部の断面図、第8図は
本考案の更に他の実施例の半部の断面図、第9図は4相
の位相の異なった逆起電圧を得る場合の実施例を説明す
るための説明図、第10図は第9図の実施例によって得ら
れる逆起電圧の波形を示す波形図、第11図A及びBは従
来のステッピングモータの各相の巻線の巻装状態をそれ
ぞれ示す概略図、第12図は従来のモータの配線を示す回
路図、第13図は従来のモータで発生する逆起電圧の波形
を示す波形図である。 1……固定子、2……回転子、3……ヨーク、10……回
転軸、11……軸受、12……第1のフレーム半部、12a…
…第1のフレーム半部の筒状部、13……第2のフレーム
半部、13a……第2のフレーム半部の筒状部、13b……第
2のフレーム半部の側壁部、13c……窓部、14……固定
子、14a……ヨーク、15,15a,15b……固定子側極歯、16,
16′……回転子、17……永久磁石、18a,18b、18b′……
回転子磁極、19……回転子側極歯、20……磁性部材、2
1,21′……センサ回転子、22……センサ回転子側極歯、
26……固定調整機構、26a……ネジ部材、26b……溝部、
27……環状の磁性ガイド部材、P1〜P8,P1′〜P8′……
固定子側磁極、P1118……センサ固定子側磁極、L12
…第1の逆起電圧検出用巻線、L22……第2の逆起電圧
検出用巻線、L11……第1相の励磁巻線、L21……第2相
の励磁巻線、T……変成器、t1……一次巻線、t2……二
次巻線。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子(14)と、回転子(16)と、センサ
    回転子(21)と、センサ固定子(23)とを有するステッ
    ピングモータであって、 固定子(14)は、複数の固定子側磁極(P1〜P8)と複数
    相の励磁巻線(L11,L21)とを備え、複数の固定子側磁
    極(P1〜P8)が複数の固定子側極歯(15)を有し、複数
    相の励磁巻線(L11,L21)が巻装され、 回転子(16)は、複数の回転子側極歯(19)を有し、そ
    の極歯が複数の固定子側極歯(15)と対向し、かつ所定
    の極性に磁化され、 センサ回転子(21)は、回転軸(10)に固定され、かつ
    所定の極性に磁化された複数のセンサ回転子側極歯(2
    2)を有し、そのセンサ回転子側極歯は回転子側極歯(1
    9)のピッチと等しいピッチで配設され、 センサ固定子(23)は、複数のセンサ固定子側磁極(P
    11〜P18)及び複数の逆起電圧検出用巻線(L12,L22
    とを備え、そのセンサ固定子側磁極がそれぞれセンサ回
    転子(21)のセンサ回転子側極歯(22)と対向する複数
    のセンサ固定子側極歯(24)を有し、そのセンサ固定子
    側極歯(24)は固定子側極歯(15)のピッチと磁気的に
    等価なピッチで配設され、複数の逆起電圧検出用巻線
    (L12,L22)が少なくとも1つのセンサ固定子側磁極
    (P11,P13,…P17;P12,P14…P18)からなる複数のセ
    ンサ固定子側磁極群にそれぞれ巻装され、逆起電圧検出
    用巻線(L12,L22)にはそれぞれ位相の異なった逆起電
    圧が誘起される ステッピングモータ。
  2. 【請求項2】複数のセンサ固定子側磁極(P11,P13,…
    P17;P12,P14…P18)は、回転子(16)が停止するとき
    に逆起電圧検出用巻線(L12,L22)に誘起される逆起電
    圧の変化率が大きくなる位置に配設されている 実用新案登録請求の範囲第1項に記載のステッピングモ
    ータ。
  3. 【請求項3】センサ回転子(21)は、回転子(16)と一
    体に形成され、センサ回転子側極歯(22)と回転子側極
    歯(19)とが整列して配置されている 実用新案登録請求の範囲第1項に記載のステッピングモ
    ータ。
  4. 【請求項4】回転子(16)は、永久磁石(17)と一対の
    回転子磁極(18a、18b)とから構成され、永久磁石(1
    7)は軸線方向に磁化され、一対の回転子磁極(18a、18
    b)が、永久磁石(17)を軸線方向両側から挟むように
    して設けられ、かつ外周にそれぞれ回転子側極歯(19)
    が形成されており、 センサ回転子(21)は、回転軸(10)に嵌合された磁性
    部材(20)を介して一対の回転子磁極(18a、18b)の一
    方の回転子磁極(18b)に磁気的に結合され、永久磁石
    (17),一対の回転子磁極(18a、18b),磁性部材(2
    0),センサ回転子(21),センサ固定子(23)及び固
    定子(14)の間には、永久磁石(17)から出た磁束が通
    る磁路が形成されて、センサ回転子側極歯(22)が永久
    磁石(17)からの磁束によって磁化されている 実用新案登録請求の範囲第1項に記載のステッピングモ
    ータ。
  5. 【請求項5】センサ回転子(21)、またはセンサ固定子
    (23)は、センサ回転子側極歯(22)を磁化する磁化手
    段が設けられている 実用新案登録請求の範囲第1項に記載のステッピングモ
    ータ。
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