JP2012162489A - 毛穴目立ち改善用化粧料及び毛穴目立ち改善剤 - Google Patents

毛穴目立ち改善用化粧料及び毛穴目立ち改善剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 優れた効果を有する毛穴目立ち改善用化粧料及び毛穴目立ち改善剤を提供すること。
【解決手段】 腐植土抽出物を有効成分とする毛穴目立ち改善用化粧料;腐植土抽出物を有効成分とする毛穴目立ち改善剤;前記腐植土抽出物が、水及びアルコール類から選ばれる1種以上のもので得られるものが好適である;前記腐植土抽出物が、水溶液としたときにフミン質を100mg/L以上含有するものが好適である;前記腐植土抽出物の配合量が、固形分濃度として0.0001〜0.1質量%であるのが好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、腐植土抽出物を有効成分とする毛穴目立ち改善用化粧料及び毛穴目立ち改善剤に関するものである。
スキンケアの際に改善したい肌のトラブルとして毛穴の目立ちが上位を占めている。この毛穴の目立ちの原因としては、毛穴に形成された角栓、色素沈着、毛穴開口部の広がりや周辺部の凹み具合等が挙げられる。このうち角栓については、種々の角栓除去剤が開発され、広く用いられている。
また、毛穴を目立たなくさせるために、ヒバマタ等天然由来の多糖(特許文献1参照)や炭素数8〜32のアルキル基を有するリン酸化グリセリルエーテル誘導体(特許文献2参照)、活性型ビタミンD3又はその誘導体を有効成分とする毛穴目立ち改善剤と、活性型ビタミンD3又はその誘導体を有効成分とする毛穴収縮剤(特許文献3参照)などさまざまな毛穴目立ち改善剤などが提案されているが、消費者のニーズが多様化しているため、そのニーズに応じた毛穴目立ち改善剤が求められている。
ところで、腐植土は、地上植物、大型・微細藻類などの植物(広義)や魚介類及びその他無機物が、海、沼、池や湖の底部に堆積したものやこれが地表に隆起したもの、また森林の地表部に堆積したもの等のように植物(広義)などやこれを含む堆積物が、長い年月の間に嫌気性微生物等により分解、有機化を受けたものである。
この腐植土の水抽出物製造法に関する技術が知られている(特許文献4及び特許文献5参照)。また、腐植土抽出液には、殺菌の効用や毛髪の損傷低減の効用が知られている(特許文献6及び特許文献7参照)。しかしながら、腐植土抽出物の効用は、未だ不明な点が多い。
特開2000−169322号公報 特開2002−187817号公報 特開2004−339120号公報 特開2000−136140号公報 特開2006−181460号公報 特開2003−267821号公報 特開2010−270063号公報
本発明は、優れた効果を有する毛穴目立ち改善用化粧料及び毛穴目立ち改善剤を提供するものである。
本発明は、前記課題を解決するため、種々検討を行った結果、腐植土抽出物に毛穴目立ち改善効果等があることが新たに見出されたことから、これを有効成分とする毛穴目立ち改善剤及び化粧料を提供する。
すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔5〕に係わるものである。
〔1〕腐植土抽出物を有効成分とする毛穴目立ち改善用化粧料。
〔2〕腐植土抽出物を有効成分とする毛穴目立ち改善剤。
〔3〕前記腐植土抽出物が、水及び水溶性溶媒、好ましくは水及びアルコール類から選ばれる1種以上のもので得られるものが好適である。
〔4〕前記腐植土抽出物が、水溶液としたときにフミン質を100mg/L以上含有するものであるのが好適である。
〔5〕前記腐植土抽出物の配合量が、固形分濃度として0.0001〜0.1質量%であるのが好適である。
本発明によれば、優れた毛穴目立ちを改善する毛穴目立ち改善用化粧料及び毛穴目立ち改善剤を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で使用する腐植土抽出物の腐植土は、産地、状態を問わずいずれのものも使用することができる。具体的には、この腐植土として、例えば、森林、河川、湖沼、海洋などを起源とするものを使用することが可能であり、この腐植土とは、そこで生息していた地上植物、大型・微細藻類などの植物(広義)などやこれを含む堆積物が、嫌気性微生物などにより分解、合成、有機化を受けたものである。このうち、海洋でできた堆積物を起源とする腐植土、より好ましくは海洋でできた堆積物が隆起してなったような日本列島由来の腐植土であり、更に九州由来の腐植土が好ましい。
この腐植土の腐植の程度も特に限定されないが、腐植が進行し、高分子有機化合物であるフルボ酸やフミン酸が含まれるものが好ましい。
本発明で使用する腐植土抽出物は、抽出手段にて前記腐植土を抽出溶媒に接触させて、毛穴目立ち改善に作用効果のある成分を得、これを回収することによって得られる。更に、不要物除去や除菌のため、ろ過手段を行うのが好ましい。
斯様にして得られた腐植土抽出物は、必要に応じて、希釈、濃縮や乾燥を行ったり、また不純物除去等のため分離や精製等を行ってもよい。
前記腐植土抽出物の形態としては、特に限定されず、例えば、固体状、半固体状や液状が挙げられる。具体的には、例えば、溶液、懸濁液、濃縮液、エマルジョン、スラリー、粉末、顆粒及び固形などの状態が挙げられる。
好適な腐植土抽出物を製造する方法の一例として、前記腐植土に、抽出溶媒を加えて混合攪拌後、有効成分を分離することなどによって腐植土抽出物を得ることなどが挙げられる。
前記抽出手段としては、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超臨界流体抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、混合攪拌等が挙げられる。これらを適宜組み合わせてもよい。
また、前記分離手段としては、特に限定されないが、例えば、ろ過分離手段や遠心分離手段などが挙げられる。これらを単独で又は組み合わせて使用してもよい。
ろ過分離手段としては、自然ろ過、減圧ろ過及び加圧ろ過などが挙げられる。このとき、セルロースフィルター、ガラス繊維フィルター、メンブランフィルターなどのろ材を用い、必要に応じてセライト、砂利及び活性炭などのろ過助剤を用いる。孔径は特に限定されないが、例えば0.1〜1μmが好適である。これらを適宜組み合わせてもよい。
また、抽出に先立って行う腐植土の乾燥や前処理の有無及び方法に特に限定はなく、また腐植土と溶媒との割合、抽出時間などといった抽出手段に特に限定はない。
前記抽出溶媒としては、特に限定されず、極性溶媒又は非極性溶媒の何れも使用してもよい。この抽出溶媒としては、例えば、水(温泉水、海洋深層水などのミネラル分を含む水や精製水等);直鎖、分岐鎖又は環状のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコールなどのポリエーテル類;スクワラン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素類;トルエンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;及び超臨界二酸化炭素などが挙げられる。なお、これらは単独で又は2種以上組み合わせた混合溶媒として使用してもよい。また、有機溶媒は水溶性のものが、好適である。
前記抽出溶媒のうち、水、アルコール類、ケトン類及び超臨界二酸化炭素から選ばれる1種以上のものが好ましい。それらのうちでも、水及びアルコール類から選ばれる1種以上のものが好ましく、例えば、水、アルコール類及び水とアルコール類との混液が挙げられる。
ここで、前記アルコール類は、一価又は多価アルコール類の何れでもよく、一価アルコル類としては、例えば、メタノール、エタノール及びプロパノールなどが挙げられ、多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、グリセリン及びジプロピレングリコールなどが挙げられる。
前記アルコール類のうち、例えば、エタノール及び1,3−ブチレングリコールなどの炭素数1〜5の低級アルコール類が好ましく、このうち低級一価アルコール類が好ましく、このうち更にエタノールが好ましい。
このうち、更に、水及び水アルコール類混液が好適である。具体的には、アルコール類を0〜90容量%含む水溶液が好適であり、好ましくは0〜70容量%、より好ましくは0〜50容量%、更に好ましくは0〜20容量%を含む水溶液が好適である。
前記溶媒の使用量は、特に限定されないが、例えば、腐植土(乾燥状態)100kgに対して、100〜1000Lとするのが好ましく、200〜600Lとするのがより好ましく、腐植土成分の抽出効率及び作業効率の点で、好適である。
前記抽出期間は、特に限定されないが、好ましくは1日〜3年間、より好ましくは10〜180日間とする。
このときの腐植土と抽出溶媒との混合攪拌は、特に限定されないが、例えば、0.5〜48時間程度行えばよい。これにより腐植土と抽出溶媒が接触し、有効成分を抽出しやすくなる。また、連続又は不連続に混合攪拌を行えばよい。
例えば、混合撹拌した後、更に一定期間混合攪拌する若しくは一定期間混合攪拌後放置するか、又は放置して熟成させるのが、抽出効率の点で、好適である。混合攪拌後に放置することで腐植土が沈降し、分離の際に有利であるため、好ましい。
例えば、前記抽出期間内(例えば1日〜3年間)、連続又は不連続に混合攪拌を行う;1〜24時間混合攪拌後、1〜60日間(好適には20〜40日間)放置する;1〜24時間混合攪拌後、引き続き1〜20日間(好適には3〜9日間)混合攪拌した後、1日〜3年間(好適には6ヶ月〜2年間)放置するなどが挙げられる。
前記抽出温度は、特に限定されず、好ましくは低温〜高温(例えば、0〜100℃程度)、より好ましくは低温(例えば、0〜9℃程度)〜常温(例えば、10〜40℃程度)とするのが、腐植土を熱変性させないために、好適である。
なお、前記乾燥としては、天日乾燥、自然乾燥、風乾燥、熱乾燥、凍結乾燥などが挙げられ、腐植土が熱変性しない乾燥であれば好適である。このとき、腐植土が微粉砕できる程度に乾燥するのが望ましく、粉砕することによって腐植土の抽出効率が向上するので、好適である。
前記腐植土抽出物には、フルボ酸、フミン酸などの腐植土壌特有の構成物質(フミン質など)や、脂肪酸、有機酸、アミノ酸、タンパク質、ミネラルなどが含まれている。なお、腐植土抽出物は、除菌用フィルターを用いてろ過されているものが、腐植土が熱変性されず、また不溶性物質などが除去されているので、好ましい。
前記腐植土抽出物には、固形分濃度0.5質量%水溶液換算したときに、フミン質が、少なくとも100mg/L以上、好ましくは100〜1000mg/L、より好ましくは200〜700mg/L、更に350〜650mg/L含まれているのが好適である。
ここで、フミン質(腐植質)とは、例えば、植物成分などが土壌中に分解、縮合して生成する高分子物質を指す。ここで、フミン質は、鉱泉試験法の腐植質測定法記載の方法で測定した場合の値である。
前記腐植土抽出物には、固形分濃度0.5質量%水溶液換算したときに、フミン酸が、好ましくは0.1〜15mg/L、より好ましくは1〜10mg/L、更に好ましくは2〜8mg/L、より更に好ましくは5〜8mg/L含まれているのが好適である。
前記腐植土抽出物には、固形分濃度0.5質量%水溶液換算したときに、フルボ酸が、好ましくは1〜20mg/L、より好ましくは5〜15mg/L、更に好ましくは5〜13mg/L、より更に好ましくは8〜13mg/L含まれているのが好適である。
このときのフミン酸:フルボ酸の混合割合は、特に限定されないが、好ましくは1:10〜10:1とするのが好適である。
ここで、フミン酸は、腐植物質のうちアルカリ可溶で酸性領域で沈殿するものを指す。詳細な化学構造は不明であるが、多価フェノール形の芳香族化合物と含チッ素化合物との縮合物であり、フェノール性水酸基およびカルボキシル基を有するとされている。
また、フルボ酸とは、植物などが微生物により分解される最終生成物である腐植物質のうち、酸によって沈殿しない無定形高分子有機酸を指すものであり、重金属などを吸着、放出するキレート作用をもつものである。
また、フミン酸及びフルボ酸の定量方法は、「Soil Science Plant Nutrition, 38巻, 23-30頁(Kuwatsuka A et al. 1992); Soil Science Plant Nutrition, 40巻, 601-608頁(Watanabe A. et al. 1994);Humic Substances Reseacrh, 1巻, 18-28頁(Watanabe A. et al. 2004)」等の参考文献に従って行えばよい。
前記腐植土抽出物のpHは、酸性領域、好ましくはpH1〜6、より好ましくはpH2〜5とするのが、薬理活性及び安定性の点で、好適である。このとき、固形分濃度0.1〜1質量%水溶液とし、20℃で適宜pH調整剤にて調整してもよい。
前記pH調整剤としては、通常使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸などの無機酸類;クエン酸、酢酸、乳酸、コハク酸、グリコール酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、尿素、ε−アミノカプロン酸、ピロリドンカルボン酸などの有機酸類;グリシンベタイン、リジンベタインなどのベタイン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどの金属水酸化物(アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物など)などの無機アルカリ類;グアニジン、2−アミノ−2−メチルプロパンなどの有機アミン類;アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン;アルギニン、リジンなどの塩基性アミノ酸など、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
後記実施例に示すように、前記腐植土抽出物は、毛穴目立ち改善、毛穴収縮や皮膚表面のなめらかさ向上という作用効果を奏することができる。よって、前記腐植土抽出物は、ヒトを含む動物に塗布、投与や摂取して、毛穴目立ち改善、毛穴収縮や皮膚表面のなめらかさ向上のために使用することができる。また、前記腐植土抽出物は、毛穴目立ち改善剤などとなり得、これを製造するために使用することができる。
従って、前記腐植土抽出物は、毛穴目立ち改善や皮膚表面のなめらかさ向上などのための、化粧料、皮膚外用剤、医薬部外品及び医薬品などに配合するための素材又は製剤として有用である。
前記腐植土抽出物を含む毛穴目立ち改善剤の使用形態は、特に限定されない。このうち、化粧料、皮膚外用剤及び医薬部外品が好ましく、前記腐植土抽出物は肌への効用が認められることから、化粧料や皮膚外用剤に使用するのが好適である。
前記化粧料や前記皮膚外用剤の使用形態は、例えば、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、メーキャップ化粧料、育毛料、シャンプー、コンディショナーなどの化粧料;また、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤、パップ剤、リニメント剤などの皮膚外用剤(外用医薬品)であってもよい。
なお、前記製剤には、必要に応じて、任意成分として、上述の化粧料や皮膚外用剤などに通常使用される各種の成分(例えば、水、アルコール、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、pH調整剤、保湿剤、美白剤、抗炎症剤、細胞賦活剤等の各種薬効剤、動植物・微生物由来の抽出物、香料など)を、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜配合してもよい。
前記腐植土抽出物の配合量は、前記製剤中、固形分濃度として0.0001〜1質量%、好ましくは0.0001〜0.1質量%とするのが、効用の点で好適である。このような量で使用するのが、好適である。
また、前記製剤のpH(25℃)は、好ましくは、酸性〜中性領域であり、より好ましくは2〜7、更に好ましくは3〜7とするのが、効用の点で好適である。このようなpHにて肌に使用するのが、好適である。
以下、本発明を具体的に説明するために実施例及び例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではない。
<腐植土抽出物の製造例1>
地中(九州地方海岸付近土壌)から採取した腐食土壌を乾燥させた後、微粉砕した。この粉砕物5kgと、精製水20リットルを2時間混合攪拌し、更に常温(10〜30℃程度)で7日間撹拌し、20日間静置した。静置後、メンブランフィルター(孔径0.45μm)を用いてろ過し、腐植土抽出物(原液)を得た。このときのpH(20℃)は3.0であった。また、この乾燥固形分(固形分濃度)は0.4質量%であった。
この原液に含まれるフミン質の総量は520mg/L(乾燥固形分5g/水1Lの水溶液換算としたとき、650mg/L)であり、フミン酸及びフルボ酸の含有量は、それぞれ6mg/L及び10mg/L(乾燥固形分5g/水1Lの水溶液換算としたとき、それぞれ7.5mg/L及び12.5mg/L)であった。この水溶液を、製造例1の腐植土抽出物とした。
<腐植土抽出物の製造例2>
地中(長崎県水田)から採取した腐食土壌を乾燥させた後、微粉砕した。この粉砕物5kgと、20%(v/v)エタノール含有のエタノール水溶液20リットルを2時間混合攪拌し、更に冷暗所(4℃程度)にて20日静置して、熟成させた。静置後、メンブランフィルター(孔径0.3μm)を用いてろ過し、腐食土抽出物(原液)を得た。このときのpH(20℃)は2.6であった。また、この乾燥固形分(固形分濃度)は0.5質量%であった。
この原液に含まれるフミン質の総量は350mg/L(乾燥固形分5g/水1Lの水溶液換算としたとき、350mg/L)、フミン酸及びフルボ酸の含有率は、それぞれ5mg/L及び8.5mg/L(乾燥固形分5g/水1Lの水溶液換算としたとき、それぞれ5mg/L及び8.5mg/L)であった。この水溶液を、製造例2の腐植土抽出物とした。
これらのフミン酸及びフルボ酸の定量方法は、上述の参考文献「Soil Science Plant Nutrition, 40巻, 601-608頁(Watanabe A. et al. 1994」に従って、行った。
実施例1及び比較例1:毛穴目立ち軽減作用ゲル化剤の評価
以下の製法1により、実施例1のゲル製剤を調製し、また処方1を含有しない比較例1のゲル製剤を調製した。なお、処方1は、製造例1で得られた原液を使用した。このとき、KOHを用いて、実施例1及び比較例1のpHを同じに調整した。
Figure 2012162489

(製法1:表1参照)
A.処方1〜5と処方7の一部を均一に混合溶解する。
B.Aに、処方6を加えpHを6.8に調整する。
C.Bに、処方7の残量を加え、ゲルを調整する。
(ゲル製剤の評価)
毛穴の目立ちを気にしているパネル7人の各人に、左右頬部の一方に実施例1のゲル製剤を、他方に腐食土水抽出液を含有していない比較例1のゲル製剤を、1日に2回、3週間塗布した。使用前後に顔画像を撮影し、左右頬部の約4×4cmを特定、画像解析により2値化したときの黒い部分の総面積及び個数を算出し、毛穴総面積及び毛穴総個数として、パネル全員の平均値を求めた。試験前を100%として3週間後の結果を表2にまとめた。
Figure 2012162489

実施例2〜5及び比較例2:毛穴目立ち軽減作用化粧水の評価
以下の製法2により、実施例2〜5の化粧水を調製し、また処方1を含有しない比較例2の化粧水を調製した。なお、処方1は、製造例1で得られた原液を使用した。
Figure 2012162489

(製法2:表3参照)
A.処方1〜6を混合溶解する。
B.処方7〜9を混合溶解する。
C.AにBを混合し化粧水を得た。
(化粧水の評価1)
毛穴の目立ちを気にしているパネル5人の各人に、左右頬部の一方に上記調製した腐植土抽出液を配合した実施例2の化粧水を、他方に腐食土抽出液を配合していない比較例2の化粧水を、1日に2回、2週間塗布してもらった。使用前後に顔画像を撮影し、左右頬部の約4×4cmを特定、画像解析により2値化したときの黒い部分の総面積及び個数を算出し、毛穴総面積及び毛穴総個数として、パネル全員の平均値を求めた。また、実施例3〜5の化粧水についても同様にして行った。試験前を100%として3週間後の結果を表3にまとめた。なお、比較例2は、総計の平均値を示した。
(化粧水の評価2)
化粧水の評価1を実施したパネルに対して、毛穴の目立ち、皮膚表面のなめらかさを以下の4段階で目視判定し、平均値を求めた。
(毛穴の目立ち 評価基準)
1:毛穴が目立たない
2:毛穴がやや目立つ
3:毛穴が目立つ
4:毛穴が非常に目立つ
(皮膚表面のなめらかさ 評価基準)
1:皮膚表面が非常になめらかである
2:皮膚表面がややなめらかである
3:皮膚表面がやや粗く、ややなめらかでない
4:皮膚表面が粗く、なめらかでない
(評価結果1)
結果から、比較用製剤塗布に較べ、腐植土抽出物を配合した製剤を塗布することにより、毛穴面積の減少効果がより高いことが確認され、毛穴の目立ちを軽減する効果を奏することが理解できる。
比較用化粧水塗布側では毛穴の目立ちや皮膚表面のなめらかさはほとんど変化しなかったのに対し、腐植土抽出物配合化粧水塗布側では、毛穴の目立ち軽減する効果及び皮膚表面のなめらかさを向上する効果を奏することが理解できる。
[例3:乳液]
(成分) (質量%)
1 モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.0
2 トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.5
3 グリセリルモノステアレート 1.0
4 ステアリン酸 0.5
5 ベヘニルアルコール 0.5
6 スクワラン 8.0
7 カルボキシビニルポリマー 0.1
8 パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9 水酸化ナトリウム 0.05
10 エタノール 5.0
11 製造例2の腐植土抽出物 5
12 精製水 残量
13 香料 0.05
(製造方法)
A:上記例3の成分12に成分7〜9を加えて70℃で均一に混合する。
B:成分1〜6を70℃で均一に混合する。
C:AにBを加えて乳化し、室温まで冷却する。
D:Cに成分10、11、13をそれぞれ加えて均一に混合し、乳液を得た。
[例4:リキッドファンデーション(水中油型クリーム状)]
(成分) (質量%)
1 アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合(注1) 0.5
2 トリエタノールアミン 1.5
3 精製水 残量
4 グリセリン 5
5 パラオキシ安息香酸エチル 0.1
6 1,3ブチレングリコール 5
7 水素添加大豆リン脂質 0.5
8 酸化チタン 5
9 ベンガラ 0.1
10 黄酸化鉄 1
11 黒酸化鉄 0.05
12 ステアリン酸 0.9
13 モノステアリン酸グリセリン 0.3
14 セトステアリルアルコール 0.4
15 モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
16 トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
17 パラメトキシケイ皮酸2―エチルヘキシル 5
18 製造例2の腐植土抽出物 1
19 香料 0.02
(注1)ペミュレンTR−2(NOVEON社製)
(製造方法)
A:上記例4の成分6〜11を分散する。
B:Aに成分12〜17を加え70℃で均一に混合する。
C:成分1〜5を70℃で均一に混合する。
D:CにBを加え乳化し、室温まで冷却する。
E:Dに成分18、19を添加し均一に混合して水中油型クリーム状リキッドファンデーションを得た。
[例5:日焼け止め化粧料(油中水型クリーム状)]
(成分) (質量%)
1 モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.2
2 POE(60)硬化ヒマシ油 0.1
3 精製水 残量
4 製造例2の腐植土抽出物 5
5 ジプロピレングリコール 10
6 硫酸マグネシウム 0.5
7 シリコーン化合物(注2) 3
8 デカメチルシクロペンタシロキサン 20
9 イソノナン酸イソトリデシル 5
10 パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 8
11 グリチルレチン酸ステアリル 0.5
12 ジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 1.2
(注2)KF−6028(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:上記例5の成分1〜6を均一に分散する。
B:成分7〜12を均一に分散する。
C:Bを攪拌しながら徐々にAを加えて乳化し、油中水型クリーム状日焼け止め化粧料を得た。

Claims (6)

  1. 腐植土抽出物を有効成分とする毛穴目立ち改善用化粧料。
  2. 腐植土抽出物を有効成分とする毛穴目立ち改善剤。
  3. 毛穴目立ち改善用化粧料である請求項2記載の毛穴目立ち改善剤。
  4. 前記腐植土抽出物が、水及びアルコール類から選ばれる1種以上のもので抽出して得られるものある請求項2又は3記載の毛穴目立ち改善剤。
  5. 前記腐植土抽出物が、水溶液としたときにフミン質を100mg/L以上含有するものである請求項2〜4の何れか1項記載の毛穴目立ち改善剤。
  6. 前記腐植土抽出物の配合量が、固形分濃度として0.0001〜0.1質量%である請求項2〜5の何れか1項記載の毛穴目立ち改善剤。
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