JP2012161905A - 研削異常監視方法および研削異常監視装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】研削負荷についての上限閾値Th1および下限閾値Th2の少なくとも一方を設定する閾値設定工程と、研削負荷が上限閾値Th1および下限閾値Th2の少なくとも一方を超えた場合に研削異常であると判定する研削異常判定工程と、砥石車43の外径を取得する砥石車径取得工程と、取得した砥石車43の外径に応じて上限閾値Th1および下限閾値Th2の少なくとも一方を変更する閾値変更工程とを備える。
【選択図】図8
Description
(請求項1)本発明の研削異常監視方法は、工作物と砥石車とを相対移動させることにより前記工作物を研削する研削盤を用いて、研削異常を監視する研削異常監視方法において、研削負荷についての上限閾値および下限閾値の少なくとも一方を設定する閾値設定工程と、前記研削負荷が前記上限閾値および前記下限閾値の少なくとも一方を超えた場合に研削異常であると判定する研削異常判定工程と、前記砥石車の外径を取得する砥石車径取得工程と、取得した前記砥石車の外径に応じて前記上限閾値および前記下限閾値の少なくとも一方を変更する閾値変更工程とを備える。
(請求項5)本発明の研削異常監視装置は、工作物と砥石車とを相対移動させることにより前記工作物を研削する研削盤を用いて、同種の前記工作物を複数個研削する際における研削異常を監視する研削異常監視装置において、前記研削負荷についての閾値を設定する閾値設定手段と、研削負荷が前記閾値を超えた場合に研削異常であると判定する研削異常判定手段と、前記砥石車の外径を取得する砥石車径取得手段と、取得した前記砥石車の外径に応じて前記閾値を変更する閾値変更手段とを備える。
(請求項3)これにより、より適切にかつ高精度に異常判定ができる。
(請求項4)これにより、工作物の複数の研削部位を同時に研削する場合に、それぞれの研削部位の研削異常を判定することができる。
研削盤1の一例として、主軸台トラバース型内面研削盤を例に挙げ、図1を参照して説明する。そして、当該研削盤1の加工対象の工作物Wを軸受の外輪とし、当該研削盤1を用いて当該軸受の外輪の内周軌道面を研削する場合を例に挙げて説明する。そして、ここでは、同種の工作物Wを複数個研削する場合、すなわち量産製品としての工作物Wを製造する場合を対象として説明する。
次に、研削異常監視装置70により監視する研削異常種類について説明する。研削異常種類としては、(A)研削過負荷異常の発生、(B)工作物Wの前加工における形状ばらつきによる異常、(C)砥石車43の表面異常、(D)研削後における工作物Wの表面粗さ不良などがある。
次に、研削異常監視装置70について、図3の機能ブロック図を参照して説明する。ここで研削異常監視装置70を説明するに当たり、図3には、上述した研削盤1の一部構成についても記載する。ここで、図3において、図1の研削盤1の構成と同一構成については、同一符号を付す。そして、砥石車駆動用モータ42には、当該砥石車駆動用モータ42の駆動電力を計測するモータ電力計42aが取り付けられている。なお、モータ電力計42aに代えて、砥石車駆動用モータ42のモータアンプにより直接電力値を収集してもよい。
次に、砥石車43の外径に応じた閾値パターンについて、図4〜図6を参照して説明する。図4に示すように、閾値パターンは、砥石車43の外径Dに応じて異なるように設定されている。具体的には、砥石車43の外径を複数範囲に区分して、それぞれの範囲毎に閾値パターンを設定する。例えば、砥石車43の外径DがD2以上D1未満の場合には、図5に示すような閾値パターン1となる。
次に、研削異常監視装置70による処理について、図7および図8を参照して説明する。研削異常監視装置70による異常監視プログラムの実行について、図7を参照して説明する。異常監視プログラムは、現在の研削負荷と予め設定された各閾値Th1,Th2とに基づいて、研削異常が発生したか否かを判定する。さらに、研削異常である場合には、各異常種別領域(A1)〜(D1)に基づいて、研削異常種類を判定する。以下に詳細に説明する。
次に、図9を参照して、表示装置81の画面の履歴表示状態について説明する。図7の研削異常監視プログラムの実行により、研削異常が発生した場合には(図7のステップS9)、異常内容が記憶装置83に記憶される(図7のステップS13)。なお、記憶装置83には、異常内容の他、正常内容についても記憶しても良い。そして、研削異常監視プログラムを実行する間、多数の工作物Wの研削が行われる。つまり、記憶装置83には、過去の異常履歴が記憶される。また、研削異常として記憶されていない工作物Wは、正常であることが分かる。また、記憶装置83に正常内容が記憶されている場合には、直接的に正常である工作物Wを把握できる。
上述した実施形態において、研削負荷に関する情報の図として、横軸を研削開始からの経過時間としたが、砥石車43と工作物WとのX軸方向における相対位置とすることもできる。この場合の、上限閾値Th1、下限閾値Th2、各異常種別領域(A2)(B2)(C2)(D2)について、図10に示す。研削開始からの経過時間に対する研削負荷の挙動は、実質的に、当該X軸方向における相対位置に対する研削負荷の挙動と同じようになる。従って、この場合にも、上記と同様の効果を奏する。
次に、工作物Wの複数位置を同時に研削する場合には、以下のようにすることができる。つまり、それぞれの研削部位の研削負荷を算出し、それぞれの研削負荷を用いて、それぞれの研削部位における異常監視を行うようにすることもできる。第三実施形態について図11〜図13を参照して説明する。
上記実施形態においては、粗研削から仕上研削へ移行する際には、研削開始からの経過時間、または、砥石車43と工作物WとのX軸方向における相対位置によって切り替えている。ここで、仕上研削の開始のタイミングは、定寸装置により工作物Wの研削径が設定値に到達した時とすることがある。この場合には、定寸装置または制御装置は、仕上研削を開始する際に開始信号を出力する。そこで、異常監視に際して、当該信号を取得するまでは、粗研削のときの閾値を適用し、当該信号を取得した後に仕上研削の閾値を適用することもできる。このように、粗研削の閾値と仕上研削の閾値との切替タイミングを、定寸装置または制御装置からの出力信号を用いて決定することもできる。
Claims (5)
- 工作物と砥石車とを相対移動させることにより前記工作物を研削する研削盤を用いて、研削異常を監視する研削異常監視方法において、
研削負荷についての上限閾値および下限閾値の少なくとも一方を設定する閾値設定工程と、
前記研削負荷が前記上限閾値および前記下限閾値の少なくとも一方を超えた場合に研削異常であると判定する研削異常判定工程と、
前記砥石車の外径を取得する砥石車径取得工程と、
取得した前記砥石車の外径に応じて前記上限閾値および前記下限閾値の少なくとも一方を変更する閾値変更工程と、
を備える研削異常監視方法。 - 請求項1において、
前記研削異常監視方法は、
前記上限閾値および前記下限閾値の少なくとも一方を超えた異常領域について研削異常種類に応じた複数の異常種別領域を設定する異常種別領域設定工程と、
取得した前記砥石車の外径に応じてそれぞれの前記異常種別領域を変更する閾値変更工程と、
を備え、
前記研削異常判定工程は、前記研削異常であると判定された場合に、複数の前記異常種別領域に基づいて前記研削異常種類を判定する研削異常監視方法。 - 請求項1または2において、
前記研削異常監視方法は、同種の前記工作物を複数個研削する際における前記研削異常を監視する研削異常監視方法であり、
前記上限閾値および前記下限閾値の少なくとも一方は、研削開始からの経過時間または前記工作物と前記砥石車との相対位置に応じて異なる閾値である研削異常監視方法。 - 請求項1〜3の何れか一項において、
前記工作物の複数の研削部位を同時に研削する研削盤に適用され、
複数の変位センサまたは温度センサにより前記工作物の複数の研削部位のそれぞれのたわみ変位量または温度を検出し、それぞれの前記たわみ変位量または温度に基づいて研削負荷算出部にて前記研削負荷を算出し、
それぞれの前記研削負荷に基づいてそれぞれの前記研削部位の研削異常を監視する研削異常監視方法。 - 工作物と砥石車とを相対移動させることにより前記工作物を研削する研削盤を用いて、同種の前記工作物を複数個研削する際における研削異常を監視する研削異常監視装置において、
前記研削負荷についての閾値を設定する閾値設定手段と、
研削負荷が前記閾値を超えた場合に研削異常であると判定する研削異常判定手段と、
前記砥石車の外径を取得する砥石車径取得手段と、
取得した前記砥石車の外径に応じて前記閾値を変更する閾値変更手段と、
を備える研削異常監視装置。
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