JP2009028890A - 研削装置 - Google Patents

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豊樹 杉山
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Abstract

【課題】 仕上工程の寸法計測および加工完了位置の監視のために設置されているインプロセスゲージの信号を寸法検査に利用することにより、異常品の判定を行うことを可能にした研削装置を提供する。
【解決手段】 ワーク加工前にワークの異常を検知する異常検知手段13を備えており、異常検知手段13は、砥石3がワークWに接触した時のインプロセスゲージ11の信号を収集するインプロセスゲージ値収集手段14と、インプロセスゲージ11の信号の振幅量を求める振幅量演算手段15と、インプロセスゲージ11の信号の中央値を求める中央値演算手段16と、振幅量が所定範囲内にあるかどうかを判定する振幅量判定手段17と、中央値が所定範囲内にあるかどうかを判定する中央値判定手段18と、ワークWの歪大または偏肉過大を判定する値として振幅量を、ワークWの取代過大を判定する値として中央値の最大値をそれぞれ表示する表示手段19とを有している。
【選択図】 図1

Description

この発明は、転がり軸受外輪内周や内輪外周に軌道溝を研削する際などに使用される研削装置に関する。
従来、軸受の内輪の軌道溝を研削する研削装置として、内面が被研削面であるワークを保持して回転させるワーク保持手段と、研削砥石が装着されて回転する砥石軸を有するホイールヘッドと、ワーク保持手段およびホイールヘッドを相対的に移動させて砥石にワークに対する切込み動作を行わせる切込み付与手段と、切込み付与手段の切込み動作を制御する切込み動作制御手段とを備えているものが知られている。
軸受の内輪および外輪の軌道溝を研削する工程において、前工程(旋削、熱処理)の形状異常品(取代過大、歪大、偏肉過大など)や異型番が混入した場合、加工時における研削力や研削モータ電流値の急激な変化が起こることから、これを利用した異常判定が行われている。しかしながら、この異常検出は、異常が分かるのが加工後となるため、既に砥石に大きなダメージが生じており、ドレスや砥石交換を実施することが必要となる。そこで、加工前に異常検出を行うことでドレスや砥石交換を不要とする研削装置として、プリゲージを使用した異常検知手段が付加されたものが提案されている(特許文献1)。
一方、この種の研削装置では、インプロセスゲージを使用してワークの径(研削残量)を計測しながら研削し、インプロセスゲージの出力信号がオフからオンに切り替わることで研削加工完了のタイミングを判定することが行われている。このインプロセスゲージの信号は、加工完了タイミングを測るのみで、その他の用途には使用されていない。
実開平5−86447号公報
上記特許文献1の研削装置における異常検出は、研削工程外で行われるものであり、プリゲージを使用した異常検知手段を従来の研削装置に別途追加することが必要であり、装置が大型化しコストが増加するなどの問題があった。
この発明の目的は、仕上工程の寸法計測および加工完了位置の監視のために設置されているインプロセスゲージの信号を利用して、異常品の判定を行うことを可能にした研削装置を提供することにある。
この発明による研削装置は、ワークを保持して回転させるワーク保持手段と、研削砥石が装着されて回転する砥石軸を有するホイールヘッドと、ワーク保持手段およびホイールヘッドを相対的に移動させて砥石にワークに対する切込み動作を行わせる切込み付与手段と、切込み付与手段の切込み動作を制御する切込み動作制御手段と、研削中のワークの径を計測するインプロセスゲージとを備えている研削装置において、ワーク加工前にワークの異常を検知する加工前異常検知手段をさらに備えており、加工前異常検知手段は、砥石がワークに接触した時のインプロセスゲージの信号を収集するインプロセスゲージ値収集手段と、インプロセスゲージの信号の振幅量を求める振幅量演算手段と、インプロセスゲージの信号の中央値を求める中央値演算手段と、振幅量が所定範囲内にあるかどうかを判定する振幅量判定手段と、中央値が所定範囲内にあるかどうかを判定する中央値判定手段とを有していることを特徴とするものである。
切込み付与手段は、ワーク保持手段を固定してこれに対してホイールヘッドをワークの径方向にスライドさせるものであってもよく、ホイールヘッドを固定してこれに対してワーク保持手段をワークの径方向にスライドさせるものであってもよい。切込み付与手段は、例えば、ワーク保持台を切込みモータによってワークの径方向(切込み方向)にスライドさせることにより、砥石にワークに対する切込み動作を行わせるものとされる。研削は、切込み付与手段の切込み速度(例えば、ワーク保持手段のスライド速度)が切込み動作制御手段によって制御されることで行われる。
研削工程は、例えば、割出、準急、黒皮、粗、仕上およびスパークアウトからなるものとされる。黒皮は、ワーク表面の凹凸ををなくす段階で、これ以降の粗、仕上およびスパークアウトが「加工」工程であり、割出および準急は、「加工前」工程となる。加工は、例えば、モータ電力をモニタリングしながら一定の研削負荷で研削する適応制御とされる。
インプロセスゲージは、ワークの被研削面にそのアーム先端部を接触させて被研削面の径(内径または外径)を計測することで、実切込み量を検出し、切込み動作を制御するのに必要なワークの径(切込み残量)の信号を切込み動作制御手段に出力する。
インプロセスゲージ信号は、従来、加工完了タイミングを測る用途に使用されており、それ以外の用途には使用されていなかったが、本発明においては、加工前のインプロセスゲージの計測値が加工前の異常検知のために使用される。インプロセスゲージで見ることができる加工前の異常としては、振幅量異常(正常品に比べて、歪が大きい場合や偏肉が過大の場合)および中央値異常(正常品に比べて取代が過大の場合)がある。加工前異常検知手段によると、振幅量異常および中央値異常について、ワーク加工前にその程度を知ることができ、これに応じて、異常の程度が大きいワークを排出するとともに、異常の程度が軽いワークについては、砥石のダメージを軽くするために慣らし研削時間を長くするなどの処理を追加した上で、研削を行うことができる。
取代過大の前工程異常品の場合、正常品と異常品の振幅最大値の変化量だけ事前に加工速度を低下させる制御が行われ、これにより、砥石接触時のダメージが抑制される。歪大/偏肉過大の前工程異常品の場合、異常品の振幅量だけ事前に加工速度を低下させる制御が行われ、これにより、砥石接触時のダメージが抑制される。規定外の異常値の場合、砥石保護のため、未加工でワークを排出する制御が行われる。
加工前異常検知手段は、ワークの歪大または偏肉過大を判定する値として振幅量を、ワークの取代過大を判定する値として中央値の最大値をそれぞれ表示する表示手段をさらに有していることが好ましい。
加工前異常検知手段における異常品の判定に際しては、上記のように、完全な正常品と、異常品と、研削条件を変更する必要がある正常品とに分類され、これにより、研削工程における異常が防止される。そして、最終的には、異常品を含めて、各ワークの取代(中央値の最大値)および歪または偏肉(振幅値)の履歴が表示手段に表示される。研削の前工程(旋削してから熱処理を行う工程)から研削工程に送られてくるワークには、形状異常品(取代過大、歪大/偏肉過大)または異型番が混入することがあり、この場合には、砥石が損傷したり欠けが生じることで研削異常品(研削焼け、精度不良等)が発生することがある。従来、研削異常品は、研削装置の調整不備によるものとされており、前工程の品質状態について取り上げられることはなかった。この発明の研削装置によると、インプロセスゲージによるワーク加工前の測定を実施し、インプロセスゲージ信号の振幅および中央値の最大値を画面に履歴表示することにより、研削工程における研削異常を回避するとともに、研削工程の前工程の品質傾向(取代過大、歪大/偏肉過大)についての全数管理を可能とし、前工程へ加工調整のフィードバックを行うことができる。
インプロセスゲージの位置信号およびホイールヘッドのモータ電力信号などは、好ましくは、全て研削盤内のコントローラ(PLC(プログラマブルロジックコントロール)、モーション・コントローラなど)に入力され、コントローラからの指示によってワーク保持手段が移動させられる。
この発明の研削装置によると、ワーク加工前にワークの異常を検知することができるので、これに基づいて、ワークの排出またはワークの加工条件の微調整を行うことで、砥石のダメージを低減することができ、砥石寿命の向上や加工品の維持・向上が可能となる。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1は、この発明による研削装置(1)の1実施形態を示している。
研削装置(1)は、内面が被研削面(軌道溝)であるワーク(W)を保持して回転させるワーク保持台(ワーク保持手段)(2)と、研削砥石(3)が装着されて回転する砥石軸(4)を有するスピンドル(5)と、スピンドル(5)の砥石軸(4)をベルト(7)を介して回転させるスピンドル駆動モータ(スピンドル駆動手段)(6)と、ワーク保持台(2)およびスピンドル(5)を相対的に移動させて研削砥石(3)にワーク(W)に対する切込み動作を行わせる切込みモータ(切込み付与手段)(8)と、加工中のワーク(W)内径を測定するインプロセスゲージ(11)と、切込みモータ(8)による切込み動作を制御するコントローラ(切込み動作制御手段)(12)と、ワーク(W)が正常品からどの程度ずれているかをインプロセスゲージ(11)の信号に基づいてワーク(W)加工前に検知する加工前異常検知手段(13)とを備えている。
加工前異常検知手段(13)は、研削砥石(3)がワーク(W)に接触した時のインプロセスゲージ(11)の信号(ゲージ値)を収集するインプロセスゲージ値収集手段(14)と、インプロセスゲージ(11)の信号の振幅量を求める振幅量演算手段(15)と、インプロセスゲージ(11)の信号の中央値を求める中央値演算手段(16)と、振幅量が所定範囲内にあるかどうかを判定する振幅量判定手段(17)と、中央値が所定範囲内にあるかどうかを判定する中央値判定手段(18)と、振幅量および中央値を表示する表示手段(19)とを有している
砥石(3)は、ハウジング内にある砥石軸(4)の部分よりも小径のクイル(4a)に取り付けられている。
インプロセスゲージ(11)は、処理回路などが収められたケーシング(11a)と、先端部がワーク(W)の内面に接触させられる1対のアーム(11b)とを備えている。
コントローラ(12)には、モータ(6)の電力、インプロセスゲージ(11)で得られる寸法データなどが入力されており、インプロセスゲージ(11)の寸法データ、ホイールヘッド(5)のモータ電力などに応じた通常の適応制御により、ワーク保持台(2)のスライド速度が求められている。この際、インプロセスゲージ(11)によって、加工中にリアルタイムでワーク(W)寸法をモニタすることができるので、精度の高い研削が可能となる。
図2(a)は、研削加工中におけるワーク保持台(2)の移動量とインプロセスゲージ(11)が示す研削残量(加工完了位置において0となる)との変化の様子を示している。この研削加工は、割出、準急、黒皮、粗、仕上およびスパークアウト(SO)の工程を含んでいる。割出工程では、砥石(3)はワーク(W)に非接触であり、準急工程において、砥石(3)がワーク(W)の軌道の肩に接触する。準急工程では、砥石(3)がワーク(W)の加工面全面に接触するまでには至らず、黒皮工程の途中において、全面接触となる。黒皮工程における砥石(3)の全面接触により、砥石軸スピンドル駆動用モータ(6)のモータ電流が増加し、これにより、切込みモータ(8)による切込みのための速度が変更される。同図において、研削工程の前半(割出、準急および黒皮前半)では、インプロセスゲージ(11)の振幅が大きいものとなっている。これは、軌道面中心の加工がまだ行われていない(加工前)ためであり、研削工程の後半(黒皮終了時点)でインプロセスゲージ(11)の振幅が小さくなるのは、軌道面中心の加工(実質的な加工)が進んでいることを示している。具体的には、粗工程前には、例えば約100μmの振幅があり、粗工程以降の加工により歪が除去されることで、振幅が数μm程度となり、完了点(研削残量:0μm)へと収束する動作となっている。
図2(b)は、図2(a)の準急工程のインプロセスゲージ残量を拡大して模式的に示すもので、粗工程前のインプロセスゲージ(11)が示すゲージ値の振幅および中央値に着目すると、歪が大きいものや偏肉が過大のものでは、破線で示すように、実線で示す正常品に比べて振幅が大きくなり、取代過大のものでは、一点鎖線で示すように、実線で示す正常品に比べて中央値が過大となる。図2(b)において、ゲージ値の各波形の最大値をLmax、最小値をLminとすると、Lmax−Lmin=振幅値、(Lmax+Lmin)/2=中央値であり、歪大/偏肉過大の異常品では、振幅(X)が正常品に比べて大幅に大きく、取代過大の異常品では、中央値(Y)が正常品に比べて大幅に小さい(絶対値としては大きい)ものとなっている。
したがって、振幅(X)および中央値(Y)に着目し、ワーク(W)加工前にワーク(W)の異常を検知する加工前異常検知手段(13)を設けるとともに、この加工前異常検知手段(13)が、図1に示したように、インプロセスゲージ値収集手段(14)、振幅量演算手段(15)、中央値演算手段(16)、振幅量判定手段(17)、中央値判定手段(18)および表示手段(19)を有しているものとすることにより、実質的な加工(粗工程)に入る直前に、インプロセスゲージ(11)を使用した異常品の判定を実施することができ、その結果を表示して前工程に連絡することもできる。異常品については、例えば、規格外品として排出するレベルと、中央値のずれ量または振幅のずれ量分だけ予め加工速度を低下させるなどの調整を行った上で研削するレベルとの2段階に分けられる。また、異常品情報は、ドレスを行うタイミングにも反映することができ、研削可能な異常品が含まれている場合には、ドレスを行うタイミングを通常よりも早めることができる。
図3は、加工前異常検知手段(13)で行われる各ステップを示している。
加工前異常検知手段(13)では、まず、割出または準急工程にあるか(実質的な加工前かどうか)をチェックし(S1)、割出または準急工程にあれば、振幅値および中央値を演算するためにインプロセスゲージ値を収集する(S2)。インプロセスゲージ値Lnは、まず、それまでの最大値Lmaxと比較され(S3)、Ln>Lmaxであれば、Lmaxがその値Lnに置き換えられる(S4)。インプロセスゲージ値Lnは、次いで、それまでの最小値Lminと比較され(S5)、Ln<Lminであれば、Lminがその値Lnに置き換えられる(S6)。こうして求められたインプロセスゲージ値の最大値Lmaxおよび最小値Lminを使用して、振幅X=Lmax−Lminが求められる(S7)。また、中央値YがY=(Lmax+Lmin)/2により求められる(S8)。
次いで、次のような順序で、振幅および中央値が判定される。振幅値Xは、まず、異常設定値A1と比較され(S9)、A1<Xであれば、規格外品と判定し、前工程異常品信号が出力されて(S10)、そのワークが排出される(S11)。異常設定値A1と比較するステップ(S9)で、A1≧Xであれば、振幅Xは、さらに、加工可能な上限値である注意設定値A0と比較され(S12)、A0<Xであれば、歪大または偏肉大に注意する必要ありと判定し、例えば、振幅に応じて準急位置をワークから離れるようにシフトさせる(S13)。注意設定値A0と比較するステップ(S12)でA0≧Xであれば、振幅OKと判定し(S14)、中央値の判定に移行する。中央値Yは、まず、異常設定値B1と比較され(S15)、B1<Yであれば、規格外品と判定して、前工程異常品信号が出力されて(S10)、そのワークが排出される(S11)。異常設定値B1と比較するステップ(S15)で、B1≧Yであれば、中央値Yは、さらに、加工可能な上限値である注意設定値B0と比較され(S16)、B0<Yであれば、取代過大に注意する必要ありと判定し、例えば、中央値に応じて準急位置をワークから離れるようにシフトさせる(S17)。注意設定値B0と比較するステップ(S16)でB0≧Yであれば、中央値OKと判定し、振幅判定結果としてのシフト量を確認し(S18)、シフト量が0であれば、通常加工とし(S19)、シフト量が0でない場合には、準急位置をシフトした上で加工が行われる(S20)。
こうして、通常加工(S19)、シフトした上で加工(S20)および異常品として排出(S11)のいずれかとされて、ワークの加工が完了する。いずれの場合でも、インプロセスゲージ(11)の振幅および中央値は、表示手段(19)に表示される。表示手段(19)は、例えば、プログラマブル表示器とされ、例えば、図4に示すように、各ワークの中央値の最大量=取代量の履歴(同図(a))がワークの取代過大を判定する値として表示されるとともに、各ワークの振幅量=歪量の履歴(同図(b))がワークの歪大または偏肉過大を判定する値として表示される。
インプロセスゲージ(11)は、仕上工程の寸法計測および加工完了位置の監視を実施するために設置されているものであるが、この発明の研削装置によると、インプロセスゲージ(11)の信号を加工前の取代/歪量の測定に活用して、その測定結果をプログラマブル表示器(19)に履歴表示することで、別途の計測装置を追加することなく、前工程異常品(取代過大、歪大/偏肉過大)の品質状態を監視することができる。これにより、加工前に前工程異常品の判定を実施することが可能となり、砥石ダメージを低減することで、砥石交換時間の削減や加工品質の維持・向上が可能となる。また、履歴を前工程に送ることで、加工精度のフィードバックが可能となる。
図5(a)は、研削力およびインプロセスゲージの研削残量を示しており、図5(b)は、仕上工程後半およびスパークアウト時においてインプロセスゲージが示す研削残量を拡大して示している。図5(b)に示すように、研削の最終段階の研削残量を拡大してみると、1回転で1μm程度の変動があることが分かる。これに着目すると、上記加工前の異常検知手段(13)と類似の構成により、ワーク(W)加工後における真円度異常を検知することができる。
ワーク加工後の異常検知手段は、中央値に関する判定は不要であることから、スパークアウト工程におけるインプロセスゲージの信号を収集するインプロセスゲージ値収集手段と、インプロセスゲージの信号の振幅量を求める振幅量演算手段と、振幅量が所定範囲内にあるかどうかを判定する振幅量判定手段とで構成される。
図6は、加工後異常検知手段で行われる各ステップを示している。
加工後異常検知手段では、まず、スパークアウト工程にあるかをチェックし(S21)、スパークアウト工程にあれば、振幅値を演算するためにインプロセスゲージ値Lnを収集する(S22)。インプロセスゲージ値Lnは、まず、それまでの最大値Lmaxと比較され(S23)、Ln>Lmaxであれば、Lmaxがその値Lnに置き換えられる(S24)。インプロセスゲージ値Lnは、次いで、それまでの最小値Lminと比較され(S25)、Ln<Lminであれば、Lminがその値Lnに置き換えられる(S26)。そして、研削が完了すると(S27)、インプロセスゲージ値の最大値Lmaxおよび最小値Lminを使用して、振幅X=Lmax−Lminが求められる(S28)。この振幅は、図5(b)に示したように低次の変動が大きいものであるので、FFT解析を実施して(S29)、その低次のピーク値(振幅)を求めることで、多角歪を判定することができる(S30)。判定は、振幅XがA(Aは任意の設定値)と比較され(S31)、X>Aであれば、真円度異常信号が出力され(S32)、これにより、オンラインにおける全数チェックができ、加工品質の維持・向上が可能となる。
なお、インプロセスゲージ(11)を使用することによって、図2(a)が得られるので、この図2(a)を使用して、スパークアウト(SO)工程の加工完了位置において、切込み位置とインプロセスゲージ値との差をオフセット量として求めることで、粗工程および仕上工程におけるかつぎ量をかつぎ量=切込み位置−インプロセスゲージ値−オフセット量として求めることができる。
図1は、この発明による研削装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。 図2は、この発明による研削装置の加工前異常検知手段において利用されるインプロセスゲージの研削残量を示すグラフである。 図3は、この発明による研削装置の加工前異常検知手段の検知ステップを示すフローチャートである。 図4は、この発明による研削装置の表示手段の一例を示す図である。 図5は、この発明による研削装置の加工後異常検知手段において利用されるインプロセスゲージの研削残量を示すグラフである。 図6は、この発明による研削装置の加工後異常検知手段の検知ステップを示すフローチャートである。
符号の説明
(1) 研削装置
(2) ワーク保持台(ワーク保持手段)
(3) 研削砥石
(4) 砥石軸
(5) ホイールヘッド
(8) 切込みモータ(切込み付与手段)
(11) インプロセスゲージ
(12) コントローラ(切込み動作制御手段)
(13) 異常検知手段
(14) インプロセスゲージ値収集手段
(15) 振幅量演算手段
(16) 中央値演算手段
(17) 振幅量判定手段
(18) 中央値判定手段
(19) 表示手段
(W) ワーク

Claims (3)

  1. ワークを保持して回転させるワーク保持手段と、研削砥石が装着されて回転する砥石軸を有するホイールヘッドと、ワーク保持手段およびホイールヘッドを相対的に移動させて砥石にワークに対する切込み動作を行わせる切込み付与手段と、切込み付与手段の切込み動作を制御する切込み動作制御手段と、研削中のワークの径を計測するインプロセスゲージとを備えている研削装置において、
    ワーク加工前にワークの異常を検知する加工前異常検知手段をさらに備えており、加工前異常検知手段は、砥石がワークに接触した時のインプロセスゲージの信号を収集するインプロセスゲージ値収集手段と、インプロセスゲージの信号の振幅量を求める振幅量演算手段と、インプロセスゲージの信号の中央値を求める中央値演算手段と、振幅量が所定範囲内にあるかどうかを判定する振幅量判定手段と、中央値が所定範囲内にあるかどうかを判定する中央値判定手段とを有していることを特徴とする研削装置。
  2. ワーク加工完了時にワークの異常を検知する加工後異常検知手段をさらに備えており、加工後異常検知手段は、スパークアウト工程におけるインプロセスゲージの信号を収集するインプロセスゲージ値収集手段と、インプロセスゲージの信号の振幅量を求める振幅量演算手段と、振幅量が所定範囲内にあるかどうかを判定する振幅量判定手段とを有していることを特徴とする請求項1の研削装置。
  3. 加工前異常検知手段は、ワークの歪大または偏肉過大を判定する値として振幅量を、ワークの取代過大を判定する値として中央値の最大値をそれぞれ表示する表示手段をさらに有していることを特徴とする請求項2の研削装置。
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JP2019053699A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 トーヨーエイテック株式会社 品質管理システム

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