JP7172636B2 - 工作機械のメンテナンス支援装置および工作機械システム - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械のメンテナンス支援装置および工作機械システムに関するものである。
従来において、工作機械の工具のメンテナンスを行うタイミングは、工作物の数が予め設定された数に達したか否かにより判定されている。工具のメンテナンスは、工具の交換、砥石車のドレッシング、砥石車のツルーイングなどが含まれる。しかし、工具のメンテナンスを行うために設定された工作物の数は、不良の工作物を出さないために、余裕分を確保した数に設定される。そのため、早期に工具のメンテナンスが行われており、工具の寿命を短くする原因となっている。
工具の寿命を長くするために、工具のメンテナンスのタイミングをより適切に行うことが求められる。例えば、特許文献1には、工作物の表面粗さを用いて、工具交換時期を決定することが記載されている。また、特許文献2には、工作物の表面粗さを用いて、砥石車のツルーイングを実行するか否かを決定することが記載されている。
ところで、特許文献3-5において、工作物の表面粗さを計測する装置として、工作機械の外部に設置された機外計測装置、および、工作機械の内部に設置された機内計測装置が知られている。また、計測方法としては、種々存在する。
特開平9-19849号公報 特開2017-196719号公報 特開平7-77416号公報 特開2008-82856号公報 特開2015-105931号公報
工作機械は、主目的が工作物の加工であるため、計測専用の機外計測装置に比べて構造体および駆動装置などの構成が異なる。例えば、構造体および駆動装置などの構成が異なることから、機内計測装置による計測結果には、工作物表面の表面粗さなどに起因する形状成分だけでなく、構造体および駆動装置などに起因する振動や回転振れに起因する運動成分が含まれることがある。特に、表面粗さは運動成分とは無関係のパラメータであるため、機内計測装置による表面粗さの計測結果は、計測専用の機外計測装置に比べて一般に計測精度が劣る。仮に、工作機械の構造体および駆動装置を機外計測装置と同等にすることで、機内計測装置による計測精度を高精度にすることができるが、工作機械が高コストとなる。
本発明は、機内計測装置による計測結果を用いた場合であって高精度に表面粗さを得ることができ、当該表面粗さを用いて工具のメンテナンスを支援する工作機械のメンテナンス支援装置を提供することを目的とする。また、本発明は、メンテナンス支援装置を備える工作機械システムを提供することを他の目的とする。
(1.メンテナンス支援装置)
工作機械のメンテナンス支援装置は、工作物が工作機械に取り付けられた状態で工作機械基準からの前記工作物の表面高さを計測可能な機内計測装置が適用され、前記機内計測装置により計測された前記表面高さである計測データを記憶する機内計測データ記憶部と、前記計測データと前記工作物の実表面粗さとの関係を表す学習モデルを記憶する学習モデル記憶部と、前記計測データを入力データとして、前記入力データおよび前記学習モデルを用いて前記工作物の表面粗さを推定する推定部と、前記推定部により推定された前記工作物の前記表面粗さに基づいて、前記工作機械が備える工具のメンテナンスの支援処理を行う支援処理部とを備える。
メンテナンス支援装置によれば、機内計測装置により計測された計測データを用いて、工具のメンテナンスの支援処理を行っている。ただし、機内計測装置は、機外計測装置に比べると計測精度が劣る可能性がある。そこで、計測データと工作物の実表面粗さとの関係を表す学習モデルを用いることで、計測データに基づいて表面粗さを推定している。そして、メンテナンス支援装置は、推定した表面粗さを用いて、工具のメンテナンスの支援処理を行っている。つまり、機内計測装置による計測データのみを用いてメンテナンスの支援処理を行うか否かを決定しているのではなく、計測データと学習モデルとを用いて推定された表面粗さに基づいてメンテナンスの支援処理を行うか否かを決定している。従って、機内計測装置の計測データを用いたとしても、高精度に工具のメンテナンスの支援処理を行うことができる。
(2.工作機械システム)
工作機械システムは、工作物が取り付けられた状態で工作機械基準からの前記工作物の表面高さを計測可能な機内計測装置をそれぞれ備える複数の工作機械と、前記工作機械の外部に設置され、前記工作物の実表面粗さを計測可能な機外計測装置と、複数の前記工作機械および前記機外計測装置と通信可能なサーバと、複数の前記工作機械のそれぞれに設けられ、前記サーバと通信可能な複数のエッジコンピュータとを備える。
複数の前記エッジコンピュータのそれぞれは、前記工作物が工作機械に取り付けられた状態で前記機内計測装置により計測された前記表面高さである計測データを記憶する機内計測データ記憶部を備える。前記サーバは、前記工作機械の外部に設置された前記機外計測装置により計測された前記工作物の前記実表面粗さを記憶する実表面粗さ記憶部と、前記計測データと前記実表面粗さとを学習データとする機械学習により、前記計測データと前記工作物の実表面粗さとの関係を表す学習モデルを生成する学習モデル生成部とを備える。
複数の前記エッジコンピュータのそれぞれは、さらに、前記学習モデルを記憶する学習モデル記憶部と、前記計測データを入力データとして、前記入力データおよび前記学習モデルを用いて前記工作物の表面粗さを推定する推定部と、前記推定部により推定された前記工作物の前記表面粗さに基づいて、前記工作機械が備える工具のメンテナンスの支援処理を行う支援処理部とを備える。
学習モデルが、複数の工作機械に設けられた機内計測装置の計測結果を用いて生成されている。一般に、学習モデルの精度は、サンプリング数が多いほど高精度となる。従って、学習モデルを用いた表面粗さの推定精度を向上させることができる。一方、生成された学習モデルは、各工作機械に設けられたエッジコンピュータに記憶されている。従って、各エッジコンピュータが、各工作機械の機内計測装置の計測結果を用いて表面粗さを推定することができる。そして、工作機械は、対応するエッジコンピュータにより推定された表面粗さを用いて、支援処理に応じた動作を行うことができる。換言すると、表面粗さの推定および推定された表面粗さに基づく支援処理を、工作機械およびエッジコンピュータにより構成される各ユニット内で処理することができる。
工作機械システム1の構成を示す図である。 工作機械2の一例である研削盤の平面図である。 機内計測装置18および工作物Wの詳細を示す図である。 機内計測装置18による第一計測方法を示す図である。 機内計測装置18による第二計測方法を示す図である。 工作機械システムにおける表面粗さ推定装置の機能ブロック図である。 変位センサ18a,18bにより計測された挙動データを示すグラフである。 支援処理部が砥石車の修正に関する支援を実施する場合に、経過時間と推定された表面粗さとの関係を示し、砥石車の修正のタイミングを示す図である。
(1.工作機械システム1の構成)
工作機械システム1の構成について、図1を参照して説明する。工作機械システム1は、工作物Wが工作機械2,2,2に取り付けられた状態で(機上で)、工作物Wの表面粗さを推定すると共に、推定された表面粗さに基づいて工具のメンテナンスの支援処理を行う。工作物Wは、円筒外周面を有しており、中心軸線回りに回転されながら加工される回転体である。
工作機械システム1は、例えば、複数の工作機械2,2,2と、サーバ3と、複数のエッジコンピュータ4,4,4と、機外計測装置5とを備える。ここで、本例においては、サーバ3およびエッジコンピュータ4が、メンテナンス支援装置6(図6に示す)を構成する。
工作機械2は、工作物Wに対して加工を施す機械である。工作機械2は、例えば、切削、研削、切断、鍛造、折り曲げ等の加工を施す機械である。工作機械2は、例えば、研削盤、旋盤、フライス盤、マシニングセンタなどである。
サーバ3は、複数の工作機械2のそれぞれと通信可能に設けられている。さらに、サーバ3は、複数のエッジコンピュータ4のそれぞれと通信可能に設けられている。サーバ3は、複数の工作機械2のそれぞれから各種情報を収集して、収集した情報に基づいて演算処理を行う。サーバ3は、各種情報の収集は、工作機械2から直接収集するようにしてもよいし、エッジコンピュータ4を介して収集するようにしてもよい。そして、サーバ3は、演算処理として、機械学習を行う機能を有する。そして、サーバ3は、機械学習により得られた学習モデルを生成する。
複数のエッジコンピュータ4のそれぞれは、複数の工作機械2のそれぞれに設けられている。それぞれのエッジコンピュータ4は、サーバ3にて生成された学習モデルを用いて、工作物Wの表面粗さを推定する。つまり、工作物Wを工作機械2の外部に設置された表面粗さを計測する専用の機外計測装置5に移動することなく、工作物Wを工作機械2の内部に配置した状態のままで、工作物Wの表面粗さを推定することができる。
さらに、エッジコンピュータ4は、推定された表面粗さに基づいて、工作機械2が備える工具のメンテナンスの支援処理を行う。支援処理は、工具(砥石車)の交換、修正(ツルーイング、ドレッシング)を実施するか否かの判定処理を含む。また、支援処理は、判定処理の結果に応じた処理を行うために、工作機械2の制御装置21(図2に示す)に指示することもできる。なお、制御装置21は、工具の交換および修正を実施するように駆動装置を制御することもできるし、工具の交換および修正を案内するために表示装置に表示処理を行うこともできる。なお、エッジコンピュータ4は、工作機械2自身とは別装置として構成されるようにしてもよいし、工作機械2に組み込まれた装置として構成されるようにしてもよい。
機外計測装置5は、工作機械2とは異なる装置であって、複数の工作機械2により加工された工作物Wの実表面粗さを計測する。機外計測装置5は、サーバ3と通信可能に設けられており、計測結果をサーバ3に送信することができる。機外計測装置5は、工作機械2とは異なり、加工を行う装置ではなく、計測専用の装置である。機外計測装置5は、高精度な計測を可能とするために、構造体および駆動装置などに起因する振動などの発生を抑制できるように構成されている。従って、機外計測装置5により計測された実表面粗さは、高精度な計測結果となる。
さらに、機外計測装置5が計測する際には、計測対象である工作物Wの表面は、異物や液体が付着していない状態とされている。一般に、工作機械2において加工中の工作物Wの表面には、加工時に生じた異物、例えば切粉が付着していたり、加工に用いられる液体、例えばクーラント液が付着していたりする。しかし、機外計測装置5においては、異物および液体が除去された状態の工作物Wを計測対象とし、工作物Wの表面粗さを計測する。従って、この点からも、機外計測装置5は、高精度な実表面粗さを計測することができる。ここで、実表面粗さは、推定された表面粗さと区別される。
ここで、機外計測装置5により計測される実表面粗さは、例えば、ISO25178に規定されている面粗さパラメータである。面粗さパラメータは、例えば、算術平均高さSa、最大高さSz、二乗平均平方根高さSq、スキューネス(偏り度)Ssk、最大山高さSpなどである。もちろん、面粗さパラメータとして、規定されている他の指標を適用することもできる。
(2.工作機械2の構成)
工作機械2の一例の構成について、図2を参照して説明する。工作機械2の一例として、研削盤を例にあげる。研削盤は、工作物Wを研削加工するための工作機械である。当該工作機械2は、円筒研削盤、カム研削盤等、種々の構成の研削盤を適用できる。本例においては、工作機械2は、砥石台トラバース型の円筒研削盤を例にあげる。ただし、工作機械2は、テーブルトラバース型の研削盤を適用することもできる。
研削盤は、主として、ベッド11、主軸台12、心押台13、トラバースベース14、砥石台15、砥石車16(工具)、定寸装置17、機内計測装置18、砥石車修正装置19、クーラント装置20、および、制御装置21を備える。
ベッド11は、設置面上に固定されている。主軸台12は、ベッド11の上面に設けられ、工作物Wを工作物Wの中心軸線回り(Z軸回り)に回転可能に支持する。心押台13は、ベッド11の上面において、主軸台12に対向する位置に設けられている。そして、主軸台12および心押台13が、工作物Wを回転可能に両端支持する。工作物Wは、主軸台12に設けられたモータ12aの駆動により回転される。
トラバースベース14は、ベッド11の上面において、工作物Wの中心軸線方向(Z軸方向)に移動可能に設けられている。トラバースベース14は、ベッド11に設けられたモータ14aの駆動により移動する。砥石台15は、トラバースベース14の上面において、工作物Wに接近および離間する方向(X軸方向)に移動可能に設けられている。砥石台15は、トラバースベース14に設けられたモータ15aの駆動により移動する。
砥石車16は、円盤状に形成されており、砥石台15に回転可能に支持されている。砥石車16は、砥石台15に設けられたモータ16aの駆動により回転する。砥石車16は、複数の砥粒を結合材により固定されて構成されている。砥粒には、一般砥粒と超砥粒が存在する。一般砥粒としては、アルミナや炭化ケイ素などのセラミックス質の材料などが良く知られている。超砥粒は、ダイヤモンドやCBNである。定寸装置17は、ベッド11の上面に設けられ、工作物Wの外周面に接触可能な一対の接触子を備えており、工作物Wの加工部位の寸法(径)を計測する。
機内計測装置18は、研削盤に取り付けられた状態の工作物Wを計測対象とし、工作物Wの表面粗さに相当する情報を取得するための装置である。機内計測装置18は、工作機械2の内部に搭載されている。機内計測装置18は、工作物Wの表面における対象点の位置(特に高さ)を計測することができるセンサである。機内計測装置18は、例えば、変位センサであって、プローブなどの接触式センサを適用してもよいし、レーザ変位計や渦電流センサなどの非接触式センサを適用してもよい。ただし、計測対象は工作物Wであるため、機内計測装置18は、工作物Wへの接触により工作物Wに傷がつかないようにするために、非接触式センサを適用することが好ましい。
なお、機内計測装置18は、変位センサの他に、対象点の位置(特に高さ)を計測することができれば、例えば画像を取得する撮像装置などを適用することもできる。また、切粉などの異物やクーラントなどの液体が付着した状態で工作物Wの表面の形状成分を計測する場合には、付着物の影響を小さくするために、接触式センサを用いることもできる。
機内計測装置18は、工作物Wに対して相対移動可能に設けられている。機内計測装置18は、例えば、砥石台15に設けられている。ただし、機内計測装置18は、ベッド11に設けられるようにしてもよい。機内計測装置18は、工作物Wが主軸台12および心押台13に取り付けられた状態において、主軸台12の回転軸線を基準(工作機械基準)として、当該基準からの工作物Wの表面高さ、すなわち工作物Wの表面の径方向位置を計測する。
工作物Wの表面高さとは、表面粗さに相当する情報、または、表面粗さに相関を有する情報である。ただし、機内計測装置18による計測結果には、工作物Wの表面粗さなどに起因する形状成分だけでなく、工作機械2の構成要素に起因する振動や回転振れなどに起因する運動成分が含まれることがある。そのため、機内計測装置18は、機外計測装置5に比べて、運動成分などを含む分、計測精度が劣る。従って、機内計測装置18により計測される表面高さは、機外計測装置5により計測される実表面粗さとは区別される情報となる。
ここで、機内計測装置18の計測対象である工作物Wは、研削盤に取り付けられた状態である。そのため、工作物Wの表面には、加工時に生じた異物、例えば切粉が付着していたり、加工に用いられる液体、例えばクーラント液が付着していたりする。従って、機内計測装置18による計測データは、異物または液体が工作物Wに付着した状態で計測された工作物Wの表面高さとなる場合がある。この点からも、機内計測装置18により計測される表面高さは、機外計測装置5により計測される実表面粗さとは区別される情報となる。
砥石車修正装置19は、砥石車16の表面状態を修正する。砥石車修正装置19は、砥石車16の修正として、ツルーイングとドレッシングの少なくとも一方を行う装置である。さらに、砥石車修正装置19は、砥石車16の寸法(径)を測定する機能も有する。
ここで、ツルーイングは、形直し作業であり、研削によって砥石車16が摩耗した場合に工作物Wの形状に合わせて砥石車16を成形する作業、片摩耗によって砥石車16の振れを取り除く作業等である。ドレッシングは、目直し(目立て)作業であり、砥粒の突き出し量を調整したり、砥粒の切れ刃を創成したりする作業である。ドレッシングは、目つぶれ、目詰まり、目こぼれ等を修正する作業であって、通常ツルーイング後に行われる。また、ツルーイングとドレッシングは、特段区別することなく実施される場合もある。
クーラント装置20は、砥石車16による工作物Wの研削点にクーラント液を供給する。クーラント装置20は、回収したクーラント液を、所定温度に冷却して、再度研削点に供給する。
制御装置21は、NCプログラムおよびPLCの制御プログラムに基づいて、各駆動装置を制御する。NCプログラムは、工作物Wの形状、砥石車16の形状、加工条件、クーラント液の供給タイミング情報、砥石車16を修正するタイミング情報等に基づいて生成される。PLCの制御プログラムは、入力機器の指令信号のON/OFFに応じて出力機器を動作する。
すなわち、制御装置21は、NCプログラムおよびPLCの制御プログラムに基づいて各モータ12a,14a,15a,16aおよびクーラント装置20等を制御することにより工作物Wの研削を行う。特に、制御装置21は、定寸装置17により測定される工作物Wの径に基づいて、工作物Wが仕上げ形状となるまで研削を行う。
また、制御装置21は、エッジコンピュータ4によって行われた支援処理に応じた動作を行う。エッジコンピュータ4が工具(砥石車)の交換、修正(ツルーイング、ドレッシング)を実施するか否かの判定処理を行った場合に、制御装置21は、判定処理の結果に応じた処理を行う。例えば、エッジコンピュータ4が工具の交換および修正を実施するように指示を行った場合には、制御装置21は、指示に応じて、工具の交換および修正を実施するように、各モータ14a,15a,16a、および、砥石車修正装置19等を制御する。また、エッジコンピュータ4が工具の交換および修正を案内するように指示を行った場合には、制御装置21は、表示装置(図示せず)おける案内の表示処理を行う。
(3.機内計測装置18の詳細構成)
機内計測装置18の詳細構成について、図3-図5を参照して説明する。上述したように、機内計測装置18は、例えば、非接触式変位センサを適用する。図3に示すように、機内計測装置18は、複数(例えば2個)の変位センサ18a,18bと、複数の変位センサ18a,18bを支持する装置本体18cとを備える。なお、機内計測装置18は、2個の変位センサ18a,18bに限らず、1個の変位センサのみを備えるようにしてもよいし、3個以上の変位センサを備えるようにしてもよい。
変位センサ18a,18bは、工作物Wの表面位置を検出するセンサである。2個の変位センサ18a,18bは、工作物Wの軸線方向に所定間隔を隔てて配列されている。従って、2個の変位センサ18a,18bは、工作物Wが工作機械2に取り付けられた状態で、工作物Wの表面における軸線方向の複数の位置であって、工作物Wの同一位相(周方向の同一位置)を、同時に計測可能である。特に、各変位センサ18a,18bは、工作物Wの回転軸線を基準Lとして、当該基準Lからの工作物Wの表面高さを計測する。当該基準Lが工作機械基準である。
詳細には、各変位センサ18a,18bは、センサ先端位置から工作物Wの表面までの距離Da,Dbを計測する。そして、各変位センサ18a,18bは、基準Lと各変位センサ18a,18bの先端位置との距離を把握しているため、基準Lからの工作物Wの表面高さHa,Hbを計測することができる。
そして、各変位センサ18a,18bは、軸線方向に異なる位置に位置するため、工作物Wの表面において軸線方向に異なる位置についての工作物Wの表面高さHa,Hbを計測する。さらに、装置本体18cを、工作物Wに対して移動させながら、各変位センサ18a,18bは計測を行う。つまり、各変位センサ18a,18bは、同時に移動しながら計測することにより、工作物Wの複数の所定範囲(所定長さ)についての表面高さHa,Hbを計測することができる。つまり、各変位センサ18a,18bは、工作物Wの複数の所定範囲における表面高さHa,Hbである複数の計測データを取得する。取得された複数の計測データは、支援装置6(サーバ3およびエッジコンピュータ4)において、表面粗さの推定に用いられる。
ところで、工作物Wは、例えば、プランジ研削を施される。プランジ研削とは、円筒研削であって、工作物Wを回転させている状態で砥石車16を工作物Wに接近させ、砥石車16を工作物Wに対して、工作物Wの回転軸線に対して垂直に押し当てる研削である。つまり、工作物Wの表面状態は、周方向に類似の傾向を示す。
そこで、各変位センサ18a,18bは、同時に、工作物Wの軸線方向に移動しながら計測する。従って、各変位センサ18a,18bにより取得される複数の計測データは、工作物Wの表面において軸線方向に異なる位置についての所定範囲における表面高さHa,Hbとなる。
なお、プランジ研削においては、各変位センサ18a,18bを工作物Wの軸線方向に移動しながら計測することにより、所望の表面高さHa,Hbを取得できる。また、プランジ研削以外においても、各変位センサ18a,18bを工作物Wの軸線方向に移動しながら計測することにより、所望の表面高さHa,Hbを取得できる。ただし、トラバース研削においては、各変位センサ18a,18bを工作物Wの軸線方向に移動せずに、工作物Wの周方向の表面高さHa,Hbを計測したとしても、所望の表面高さHa,Hbを取得できる場合がある。
ここで、プランジ研削において、各変位センサ18a,18bを工作物Wの軸線方向に移動させる際に、次の2通りの計測方法がある。
第一の計測方法は、図4に示すように、工作物Wを回転停止させている状態であり、且つ、各変位センサ18a,18bを工作物Wの軸線方向に移動させている状態において、各変位センサ18a,18bにより表面高さHa,Hb(図3に示す)を計測する方法である。従って、工作物Wにおける計測軌跡T(Ha),T(Hb)は、工作物Wにおける軸線方向に平行な線状となる。つまり、計測データは、工作物Wの軸平行状の位置における表面高さHa,Hbとなる。
第二の計測方法は、図5に示すように、工作物Wを回転させている状態であり、且つ、各変位センサ18a,18bを工作物Wの軸線方向に移動させている状態において、各変位センサ18a,18bにより表面高さHa,Hbを計測する方法である。従って、工作物Wにおける計測軌跡T(Ha),T(Hb)は、工作物Wにおける螺旋状となる。つまり、計測データは、工作物Wにおける螺旋状の位置における表面高さHa,Hbとなる。
上記の第一の計測方法と第二の計測方法は、研削方法や計測目的に応じて適宜使い分けるとよい。例えば、真円度に相当する成分を計測する場合には、工作物Wを回転させる第二の計測方法がよい。工作物Wを回転させることにより、計測データが工作機械2の振動の影響を受ける。そのため、表面粗さ成分のみを高精度に計測する場合には、工作物Wを回転停止させる第一の計測方法がよい。
(4.メンテナンス支援装置6の詳細構成)
メンテナンス支援装置6(以下、支援装置と称する)の詳細構成について、図6を参照して説明する。支援装置6は、上述したように、機内計測装置18(18a,18b)の計測結果を用いて表面粗さを推定し、推定した表面粗さに基づいて砥石車16(工具)のメンテナンスの支援処理を行うための装置である。特に、本例においては、支援装置6は、サーバ3および複数のエッジコンピュータ4を含んで構成される。つまり、支援装置6は、複数の工作機械2の機内計測装置18(18a,18b)により計測された複数台分の計測データに基づいて学習モデルを生成し、当該学習モデルを用いて各工作機械2において加工された工作物Wの表面粗さを推定する。
ただし、支援装置6は、1つの工作機械2のみに設けることもできる。この場合、支援装置6は、1つの工作機械2の機内計測装置18により計測された1台分の計測データに基づいて学習モデルを生成し、当該学習モデルを用いて当該工作機械2において加工された工作物Wの表面粗さを推定する。そして、支援装置6は、推定された表面粗さに基づいて、当該工作機械2に取り付けられている砥石車16(工具)のメンテナンスの支援処理を行う。
本例においては、上述したように、支援装置6は、サーバ3と、複数のエッジコンピュータ4とを備える。サーバ3および複数のエッジコンピュータ4が、機械学習の学習フェーズの処理を行い、各エッジコンピュータ4のそれぞれが、機械学習の推論フェーズの処理を行う。
サーバ3は、複数の工作機械2(研削盤)のそれぞれと通信可能に設けられている。サーバ3は、実表面粗さ記憶部31、学習モデル生成部32を備える。各エッジコンピュータ4は、機内計測データ記憶部41、学習モデル記憶部42、推定部43、支援処理部44を備える。ここで、図6において、学習フェーズにおける情報(信号)の流れを、破線矢印にて示し、推論フェーズにおける情報(信号)の流れを、実線矢印にて示す。
機内計測データ記憶部41は、機内計測装置18の2個の変位センサ18a,18bにより同時に計測された2個の計測データを記憶する。機内計測データ記憶部41は、学習フェーズにおける計測データを記憶すると共に、推論フェーズにおける計測データを記憶する。
各計測データは、図3に示す、工作物Wの所定範囲における表面高さHa,Hbである。所定範囲は、図4または図5に示す計測軌跡T(Ha),T(Hb)である。つまり、計測データは、工作物Wにおける計測位置を移動させながら計測された、工作物Wの面方向座標と計測値である表面高さHa,Hbとに関する挙動データとなる。
例えば、変位センサ18aによる第一計測データAおよび変位センサ18bによる第二計測データBは、図7に示すような挙動データである。第一計測データAと第二計測データBは、それぞれ異なる位置の計測データであるため、当然に異なる挙動を示す。図7に示すように、第一計測データAおよび第二計測データBは、横軸を面方向座標とし、縦軸を表面高さHa,Hbである計測値Vとする挙動データである。ここで、図7における面方向座標は、機内計測装置18の装置本体18cの座標であって、工作物Wにおける計測軌跡T(Ha),T(Hb)に対応する。挙動データは、連続的なデータとしてもよいし、離散的なデータとしてもよい。
実表面粗さ記憶部31は、機外計測装置5により計測された工作物Wの実表面粗さを記憶する。ここで、学習フェーズにおいては、機外計測装置5が、全ての工作機械2により加工された全ての工作物Wの実表面粗さを計測する。つまり、学習フェーズにおいて、機内計測データ記憶部41に記憶された計測データに対応する全ての工作物Wの実表面粗さが計測される。
学習モデル生成部32は、計測データA,Bと実表面粗さとを学習データとする機械学習を行う。学習モデル生成部32は、例えば、計測データA,Bを説明変数とし、実表面粗さを目的変数とした学習データセット(訓練データセットとも称する)を用いて、教師あり学習のアルゴリズムによる機械学習を行う。そして、学習モデル生成部32は、当該機械学習により、計測データA,Bと工作物Wの実表面粗さとの関係を表す学習モデルを生成する。換言すると、学習モデルは、計測データA,Bに基づいて工作物Wの実表面粗さを出力するための学習モデルである。学習モデル生成部32により生成された学習モデルは、学習モデル記憶部42に記憶される。
ここで、学習モデルは、機械学習における学習データとして、機内計測データ記憶部41に記憶されたn個(nは自然数)の計測データA,Bそのものを用いることもできる。他に、学習モデルは、学習データとして、n個の計測データA,Bに基づいて変換したn個の値を用いるようにしてもよい。変換した値は、計測データA,Bにおける最大値、最小値、平均値、分散、標準偏差などの種々の統計量を適用できる。また、変換した値は、複数の計測データA,Bに基づいて演算した値を適用することもできる。演算した値は、例えば、複数の計測データA,Bの差分値、加算値、乗算値、除算値などを適用できる。また、演算した値は、複数の計測データA,Bの統計量についての差分値、加算値、乗算値、除算値などを適用してもよい。さらに、学習モデルは、学習データとして、n個の計測データA,B、および、n個の計測データA,Bに基づいて変換したn個の値を用いるようにしてもよい。
推定部43は、推論フェーズにおいて機内計測データ記憶部41に記憶された計測データを入力データとして、当該入力データと学習モデル記憶部42に記憶された学習モデルとを用いて工作物Wの表面粗さPを推定する。ここで、推定部43は、各エッジコンピュータ4に含まれるため、工作物Wが各工作機械2に取り付けられた状態のまま、当該工作物Wの表面粗さPを推定することができる。
ここで、推論フェーズにおいて、推定部43が表面粗さPを推定している際に、学習モデル生成部32が、学習モデルを更新することもできる。この場合、推定部43が表面粗さPを推定するのと並行して、機外計測装置5が一部の工作物Wの実表面粗さを計測して、学習モデル生成部32が当該実表面粗さを用いて学習モデルを更新する。これにより、サンプリング数を増加させることができ、学習モデルの精度を向上することができる。結果として、表面粗さPの推定精度を向上することができる。
支援処理部44は、推定部43により推定された表面粗さPに基づいて、砥石車16のメンテナンスの支援処理を行う。支援処理は、例えば、砥石車16の交換、修正(ツルーイング、ドレッシング)を実施するか否かの判定処理を含む。また、支援処理は、判定処理の結果に応じた処理を行うために、工作機械2の制御装置21(図2に示す)に指示することもできる。例えば、支援処理部44は、判定処理において砥石車16の修正(ツルーイング、ドレッシング)を実施するように判定した場合には、制御装置21に対して砥石車16を修正するように指示する。また、支援処理部44は、判定処理において砥石車16の交換を実施するように判定した場合には、制御装置21に対して、砥石車16の交換を案内するために表示装置に表示処理を行わせるようにする。
図8に示すように、支援処理部44による判定処理は、推定部43により推定された表面粗さPと閾値Thとを比較することもできる。ただし、推定された表面粗さPは、実表面粗さからの誤差を含む。そこで、支援処理部44は、推定された表面粗さPに誤差許容値ΔPを加算し、判定処理は、当該加算した値Paと閾値Thとを比較するようにするとよい。そして、支援処理部44は、当該加算した値Paが閾値Th以上になった場合に、砥石車16の修正(ツルーイングまたはドレッシング)を行うように、制御装置21に指示する。図8において、砥石車16の修正のタイミングは、横軸の矢印にて示す。砥石車16の交換についても同様である。
また、支援処理部44によるメンテナンスの支援処理は、上述した修正の実施の可否判定の他に、メンテナンスに適したタイミングの判定を含むようにしてもよい。この場合、支援処理は、例えば、メンテナンスを実施すべきときまでに加工可能な工作物Wの数の予測、量産の工作物Wであればメンテナンスを実施すべき時期の予測を含むようにしてもよい。また、支援処理は、メンテナンスを実施すべきときの砥石車16の使用割合を100%とした場合に、砥石車16の現在使用割合、残り使用割合などを出力することを含むようにしてもよい。
(5.効果)
支援装置6によれば、機内計測装置18により計測された計測データA,Bを用いて、砥石車16のメンテナンスの支援処理を行っている。ただし、機内計測装置18は、機外計測装置5に比べると計測精度が劣る可能性がある。そこで、計測データA,Bと工作物Wの実表面粗さとの関係を表す学習モデルを用いることで、計測データA,Bに基づいて表面粗さPを推定している。そして、支援装置6は、推定した表面粗さPを用いて、砥石車16のメンテナンスの支援処理を行っている。
つまり、機内計測装置18による計測データA,Bのみを用いてメンテナンスの支援処理を行うか否かを決定しているのではなく、計測データA,Bと学習モデルとを用いて推定された表面粗さPに基づいてメンテナンスの支援処理を行うか否かを決定している。従って、機内計測装置18の計測データA,Bを用いたとしても、高精度に砥石車16のメンテナンスの支援処理を行うことができる。
また、メンテナンスの支援処理の決定において、加工1回ごとの推定表面粗さPだけでなく、過去の推定表面粗さPの変化の推移や、数回の加工の推定表面粗さPの平均などを考慮してもよい。これにより、推定表面粗さPが突発的な異常値や特異値となった場合に、メンテナンス支援処理の決定に際して誤判断が発生することを抑制できる。
また、学習モデル生成部32において、学習モデルは、複数の工作機械2に設けられた機内計測装置18の計測結果を用いて生成されている。一般に、学習モデルの精度は、サンプリング数が多いほど高精度となる。従って、学習モデルを用いた表面粗さPの推定精度を向上させることができる。一方、生成された学習モデルは、各工作機械2に設けられたエッジコンピュータ4に記憶されている。従って、各エッジコンピュータ4が、各工作機械2の機内計測装置18の計測結果を用いて表面粗さPを推定することができる。そして、工作機械2は、対応するエッジコンピュータ4により推定された表面粗さPを用いて、支援処理に応じた動作を行うことができる。換言すると、表面粗さPの推定および推定された表面粗さPに基づく支援処理を、工作機械2およびエッジコンピュータ4により構成される各ユニット内で処理することができる。
また、学習モデルの生成段階においては、大量のデータを処理する必要があるため、生成段階に用いる演算処理装置には、高い演算能力が求められる。一方、生成した学習モデルを使用する段階では、処理に要するデータ量が少ないことが多い。従って、使用段階に用いる演算処理装置は、生成段階ほどの演算能力は必要とされないことが多い。
そこで、学習モデルの生成をサーバ3で行い、学習モデルの使用(活用)を工作機械2側のエッジコンピュータ4で行うことによって、生成と使用(活用)とで要求能力に応じた装置を用いることができる。結果として、それぞれの工作機械2側のエッジコンピュータ4は演算能力の高くない安価な制御装置を用いることができ、サーバ3のみを演算能力の高い装置を用いることで、システム全体を安価にすることができる。
1:工作機械システム、2:工作機械(研削盤)、3:サーバ、4:エッジコンピュータ、5:機外計測装置、6:メンテナンス支援処理、11:ベッド、12:主軸台、12a,14a,15a,16a:モータ(駆動装置)、13:心押台、14:トラバースベース、15:砥石台、16:砥石車、17:定寸装置、18:機内計測装置、18a,18b:変位センサ、18c:装置本体、19:砥石車修正装置、20:クーラント装置、21:制御装置、31:実表面粗さ記憶部、32:学習モデル生成部、41:機内計測データ記憶部、42:学習モデル記憶部、43:推定部、44:支援処理部、W:工作物、L:基準(工作機械基準)、Ha,Hb:表面高さ、A:第一計測データ、B:第二計測データ、V:計測値、P:推定された表面粗さ、ΔP:誤差許容値、Th:閾値

Claims (7)

  1. 工作物が工作機械に取り付けられた状態で工作機械基準からの前記工作物の表面高さを計測可能な機内計測装置が適用され、前記機内計測装置により計測された前記表面高さである計測データを記憶する機内計測データ記憶部と、
    前記計測データと前記工作物の実表面粗さとの関係を表す学習モデルを記憶する学習モデル記憶部と、
    前記計測データを入力データとして、前記入力データおよび前記学習モデルを用いて前記工作物の表面粗さを推定する推定部と、
    前記推定部により推定された前記工作物の前記表面粗さに基づいて、前記工作機械が備える工具のメンテナンスの支援処理を行う支援処理部と、
    を備える、工作機械のメンテナンス支援装置。
  2. 前記支援処理部は、前記工具の前記メンテナンスの支援処理として、前記工作物を研削する砥石車のドレッシング、ツルーイング、交換の少なくとも一つを実施するか否かの判定処理を行う、請求項1に記載の工作機械のメンテナンス支援装置。
  3. 前記計測データは、加工時に生じた異物または加工に用いられる液体が前記工作物に付着した状態で計測された前記工作物の前記表面高さである、請求項1または2に記載の工作機械のメンテナンス支援装置。
  4. 前記工作物は、回転体であって、前記工作機械の円盤状の砥石車によってプランジ研削を施された工作物であり、
    前記計測データは、前記工作物を回転停止させている状態であり、且つ、前記機内計測装置または前記工作物を前記工作物の軸線方向に相対移動させている状態において、前記機内計測装置により計測された軸平行状の前記表面高さである、請求項1-3の何れか一項に記載の工作機械のメンテナンス支援装置。
  5. 前記工作物は、回転体であって、前記工作機械の円盤状の砥石車によってプランジ研削を施された工作物であり、
    前記計測データは、前記工作物を回転させている状態であり、且つ、前記機内計測装置または前記工作物を前記工作物の軸線方向に相対移動させている状態において、前記機内計測装置により計測された螺旋状の前記表面高さである、請求項1-3の何れか一項に記載の工作機械のメンテナンス支援装置。
  6. 前記機内計測装置は、前記工作機械に取り付けられており前記工作物の表面位置を検出する変位センサである、請求項1-5の何れか一項に記載の工作機械のメンテナンス支援装置。
  7. 工作物が取り付けられた状態で工作機械基準からの前記工作物の表面高さを計測可能な機内計測装置をそれぞれ備える複数の工作機械と、
    前記工作機械の外部に設置され、前記工作物の実表面粗さを計測可能な機外計測装置と、
    前記機外計測装置と通信可能なサーバと、
    複数の前記工作機械のそれぞれに設けられ、対応する前記工作機械と通信可能であり前記サーバと通信可能な複数のエッジコンピュータと、
    を備える工作機械システムであって、
    複数の前記エッジコンピュータのそれぞれは、
    前記工作物が工作機械に取り付けられた状態で前記機内計測装置により計測された前記表面高さである計測データを記憶する機内計測データ記憶部を備え、
    前記サーバは、
    前記工作機械の外部に設置された前記機外計測装置により計測された前記工作物の前記実表面粗さを記憶する実表面粗さ記憶部と、
    前記計測データと前記実表面粗さとを学習データとする機械学習により、前記計測データと前記工作物の実表面粗さとの関係を表す学習モデルを生成する学習モデル生成部と、
    を備え、
    複数の前記エッジコンピュータのそれぞれは、さらに、
    前記学習モデルを記憶する学習モデル記憶部と、
    前記計測データを入力データとして、前記入力データおよび前記学習モデルを用いて前記工作物の表面粗さを推定する推定部と、
    前記推定部により推定された前記工作物の前記表面粗さに基づいて、前記工作機械が備える工具のメンテナンスの支援処理を行う支援処理部と、
    を備える、工作機械システム。
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