JP4581647B2 - ツルーイング方法および研削盤 - Google Patents

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本発明は、工作物の幅の異なる複数の研削箇所を所定順序で砥石車によって研削加工する研削サイクルを繰り返し、砥石車の研削面が摩耗したときツルーイング装置により研削面を修正するツルーイング方法および研削盤に関する。
近年、研削盤では、CBNやダイヤモンド等の超砥粒を用いた砥石車が用いられている。この種の超砥粒は、高硬度で摩耗砥砕し難いことから、高能率研削に適する反面、一般砥石に比べて高価で、ツルーイングによって必要最小量だけのツルーイング量を除去するようにしないと、砥石車の寿命が短くなり、結果としてツールコストが上昇することになる。
このため、研削加工によって摩耗した砥石車の研削面の位置を正確に検出し、この検出した研削面から所定量だけツルアに切込みを与えてツルーイングするための技術として、特許文献1に記載されるツルーイング装置が知られていた。この特許文献1に記載されたツルーイング装置は、特許文献1の図1に記載されるように、主軸台3に取り付けられたロータリドレッサユニット(ツルーイング装置)15のハウジング15aに固定された振動センサ17およびAE波検知装置18から構成される振動検出装置を備え、超砥粒砥石(砥石車)10の研削面の中央にロータリドレッサユニット15を位置決めし、砥石台5をロータリドレッサユニット15に向かって前進させてロータリドレッサ14と超砥粒砥石(砥石車)10が接触したときの振動を振動検出装置によって検出する。そして、振動を検出したときの砥石台5の位置を基準にしてツルーイングを開始することにより、砥粒を超砥粒砥石10から除去するようにしていた。
特許2750449号公報(段落番号[0010]から[0018]、図1、図3)
ところで、工作物によっては、幅の異なる複数の研削箇所を砥石車の研削面の一部を用いて順次研削加工する場合がある。このような工作物を研削加工する場合、砥石車の研削面の幅方向の摩耗量も研削箇所との接触の有無、接触回数および加工条件等によって変わってくる。例えば、図5に示すような研削面の幅より狭い研削箇所を順次研削した場合、加工条件が同一であれば接触回数の最も多い研削面の部位が最も摩耗することとなる。
このため、特許文献1のようにロータリドレッサ15を砥石車の研削面の中央部に位置決めしたのでは、必ずしも、ロータリドレッサ15が砥石車の研削面の最も摩耗した部位に接触するとは限らず、ロータリドレッサ15が砥石車の研削面の最も摩耗した部位に接触しなかった場合には、ロータリドレッサ15の切込み量が不足し、砥石車のツルーイングが不十分となる問題があった。また、研削面の摩耗量に係らずツルーイングを十分に行うためには、ロータリドレッサ15の切込み量を多くし、ツルーイングで除去する砥粒を多くすることが必要となり、この場合には、砥石車の寿命を短くしてツールコストを上昇させる問題があった。
本発明は、上記した従来の不具合を解消するためになされたもので、砥石車の研削面の摩耗量に応じてツルーイング装置と研削面の接触する部位を求め、ツルーイングを適正に行うことにより、1回あたりのツルーイングによって除去される砥粒の量を低減して砥石車の寿命を延ばし、ツールコストを低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、工作物を回転可能に支持する工作物支持装置と、砥石車を回転可能に軸承する砥石台と、前記砥石車の研削面を修正するツルアが取り付けられたツルーイング装置とを備え、前記研削面の幅より狭い異なる幅の前記工作物の複数の研削箇所を所定順序で前記砥石車によって研削加工する研削サイクルを繰り返し、前記砥石車の研削面が摩耗したとき前記ツルーイング装置により前記研削面を修正する研削盤のツルーイング方法において、前記ツルーイング装置による前記研削面の修正直後から前記複数の研削箇所を研削加工して生じる研削面の複数部位の摩耗量をそれぞれ求め、 前記ツルーイング装置による前記研削面の修正直後から前記研削サイクルを繰り返して前記複数の研削箇所を研削加工して生じる研削面の複数部位の摩耗量をそれぞれ積算して前記複数部位の各摩耗量を演算し、演算された研削面の複数部位の摩耗量のうちで最も摩耗量の多い研削面の部位の前記ツルアの切込み方向位置を確認し、前記研削面の最も摩耗量の多い摩耗部位の前記ツルアの切込み方向位置を基準にして前記研削面全体をツルーイング装置によってツルーイングすることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、砥石台またはツルーイング装置に振動検出器を備え、砥石車の最も摩耗量の多い研削面の部位にツルアが対向するように割り出した後、砥石車とツルアを接近させ、振動検出器によって研削面とツルアが接触したときに発生する振動を検出し、最も摩耗量の多い研削面の部位のツルアの接触を検出し、最も摩耗量の多い研削面の部位のツルアの切込み方向位置を確認するようにしたことである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、研削面に接触する検出ピンと、研削面に検出ピンが接触したときの振動を検出して接触信号を出力する振動検出器とを備え、最も摩耗量の多い研削面の部位に検出ピンが対向するように割り出した後、砥石車と検出ピンを接近させ、振動検出器によって研削面と検出ピンが接触したときに発生する振動を検出し、研削面と検出ピンが接触したときの位置に基づいて最も摩耗量の多い研削面の部位のツルアの切込み方向位置を確認するようにしたことである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、工作物を回転可能に支持する工作物支持装置と、砥石車を回転可能に軸承する砥石台と、前記砥石車の研削面を修正するツルアが取り付けられたツルーイング装置とを備え、前記研削面の幅より狭い異なる幅の前記工作物の複数の研削箇所を所定順序で前記砥石車によって研削加工する研削サイクルを繰り返し、前記砥石車の研削面が摩耗したとき前記ツルーイング装置により前記研削面を修正する研削盤において、前記ツルーイング装置による前記研削面の修正直後から前記研削サイクルを繰り返して前記複数の研削箇所を研削加工して生じ研削面の複数部位の摩耗量をそれぞれ積算して前記複数部位の各摩耗量を演算する摩耗量演算手段と、前記摩耗量演算手段によって演算された研削面の複数部位の摩耗量のうちで最も摩耗量の多い研削面の部位を特定する最摩耗部位特定手段と、 前記最摩耗部位特定手段で特定された前記最も摩耗量の多い研削面の部位の前記ツルアの切込み方向位置を確認する切込み方向位置確認手段と、前記切込み方向位置確認手段によって確認された前記最も摩耗量の多い研削面の部位の前記ツルアの切込み方向位置に基づき前記研削面の全てをツルーイングするため前記砥石台とツルーイング装置を相対移動させるツルーイング制御手段と、を備えたことである。

請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項4において、切込み方向位置確認手段は、砥石台またはツルーイング装置に設けられた振動検出器と、最も摩耗量の多い研削面の部位と対向する位置にツルーイング装置を割り出した後に砥石台とツルーイング装置を振動検出器から接触信号が出力されるまで相対的に接近させる接触移動制御手段とを備えたことである。
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項4において、切込み方向位置確認手段は、研削面に接触する検出ピンと、研削面に検出ピンが接触したときの振動を検出する振動検出器と、最も摩耗量の多い研削面の箇所と対向する位置に検出ピンを割り出した後に砥石台と検出ピンを振動検出器から接触信号が出力されるまで相対的に接近させる接触移動制御手段とを備えたことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、砥石車の研削面の複数の部位のうちで、最も摩耗量の多い部位を基準としてツルーイングするので、研削面の摩耗量が部位によって異なっていても、砥石車のツルーイング量を必要最小限とすることができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、砥石車の研削面の複数の部位のうちで、最も摩耗量の多い部位にツルーイング装置が接触したことを砥石台またはツルーイング装置に内蔵した振動検出器により検出し、前記最も摩耗量の多い部位へのツルアの切込み方向位置を確認してツルーイングを行うので、ツルーイング動作をすばやく且つ正確に行うことができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、砥石車の研削面の複数の部位のうちで、最も摩耗量の多い部位と対向する位置に検出ピンを割り出して検出ピンと砥石車を接近させ、前記研削面の最も摩耗量の多い部位のツルアへの切込み方向位置を確認するようにしたことにより、検出ピンを用いてツルアの位置決めを行うものにおいても最も摩耗量の多い部位の位置を正確に検出してツルーイング動作を行うことができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、摩耗量演算手段により演算された砥石車の研削面の複数の部位のうちで、最も摩耗量の多い部位を最摩耗部位特定手段によって特定し、前記特定された最も摩耗量の多い部位のツルアへの切込み方向位置を切込み方向確認手段によって確認し、ツルーイングするようにしたので、研削面の摩耗量が部位によって異なっていても、ツルーイング量を必要最小限にでき、ツールコストの安価な研削盤を提供することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、接触移動制御手段が砥石車の最も摩耗量の多い部位と対向する位置にツルアを割り出した後に砥石車とツルアを接近させて接触を検知し、研削面の最も摩耗量の多い部位のツルアへの切込み方向位置を確認するので、ツルアと砥石車の接触により砥石車の最も摩耗量の多い研削面の部位のツルア切込み方向位置を正確に検出し、すばやく且つ正確なツルーイングが可能な研削盤を提供することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、接触移動制御手段が最も摩耗量の多い研削面の部位と対向する位置に検出ピンを割り出した後に前記砥石台と検出ピンを振動検出器から接触信号が出力されるまで相対的に接近させて接触を検知し、研削面の最も摩耗量の多い部位のツルアへの切込み方向位置を確認するので、検出ピンによって砥石車の最も摩耗量の多い研削面の部位のツルア切込み方向位置を正確に検出し、正確なツルーイング動作が可能な研削盤を提供することができる。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。図1において、10は研削盤のベッドで、このベッド10上にはテーブル11が摺動可能に配設され、サーボモータ14により図略のボールネジを介してZ軸方向に移動される。テーブル11上には主軸13を回転可能に軸承した主軸台12が配設され、主軸13は主軸モータ18により回転される。テーブル11上には主軸台12と対向して心押台15が載置され、心押台15のセンタ16と主軸13のセンタ17とによって工作物Wが挾持される。工作物Wは主軸13にケレ回しにより連結されて回転駆動される。
ベッド10の後方には工作物W側に向かって進退可能な砥石台20が案内され、図略の送りねじを介してサーボモータ23に連結され、サーボモータ23の正逆転によりX軸方向に前進後退される。
砥石台20には、ビルトインモータ21によって回転駆動される砥石軸22に砥石車Gが支承されている。砥石台20の内部には、AEセンサ(音波電気変換センサ、振動検出センサ)51が砥石軸22を回転可能に軸承する図略の流体軸受に隣接して配置されている。AEセンサ51の出力は比較器54(図2参照)を介して、2値信号(オン・オフ信号)に変換されて数値制御装置30に入力され、砥石車Gと後述するツルーイング装置50のロータリツルア53の接触を検知する。
一方、テーブル11上において、主軸台12の砥石車側には、砥石車Gをツルーイング(整形)するためのロータリツルア53を回転可能に保持したツルーイング装置50が配設されている。ロータリツルア53の砥石車Gに対する主軸軸線方向(Z軸方向)の相対位置はサーボモータ14の回転によりテーブル11を移動させることで変化させることができ、主軸軸線に垂直な方向(X軸方向)の位置は砥石台20をサーボモータ23によりテーブル11に対して移動させることで変化させることができる。
サーボモータ23、14には、位置を検出するパルスエンコーダ62、60がそれぞれ付加されており、それらパルスエンコーダ62、60の信号は、それぞれドライブユニット40、41に帰還される。ドライブユニット40,41は、パルスエンコーダ62、60の帰還信号によってサーボモータ23、14の速度を演算するとともに、数値制御装置30から位置指令値および速度指令値を入力し、サーボモータ23,14を駆動する回路である。
数値制御装置30は、ドライブユニット40、41を介してパルスエンコーダ62、60の出力を読み取ることが可能であり、機械原点を基準とした砥石台20とテーブル11の移動量を検出することができる。数値制御装置30は主として、サーボモータ14,23およびビルトインモータ21を制御し、工作物Wの研削加工を制御するとともに、ツルーイング装置50を制御して砥石車Gのツルーイング動作を制御する装置である。数値制御装置30には、加工開始スイッチ45等を備えた制御盤43が接続されている。
図2は、数値制御装置30の電気的構成を示したブロックダイヤグラムである。数値制御装置30は研削盤を制御するためのメインCPU31と工作物Wの複数の研削箇所に砥石車Gを割り出し、粗研削加工、精研削加工、微研削加工を順次実行するための研削プログラム等の制御プログラムを記憶したROM32と各種データを記憶するRAM33と入出力インタフェース34とから主として構成されている。
RAM33内には、NCデータ記憶領域331、現在位置レジスタ332、現在砥石径記憶領域333、摩耗量記憶領域334および、摩耗演算点位置記憶領域335が形成されている。NCデータ記憶領域331には、工作物Wの複数の研削箇所を研削する際の工作物回転速度Nd、砥石回転速度ND、粗研削、精研削および微研削における研削送り速度Sならびに取代t等の加工条件データおよび、工作物Wの複数の研削箇所の工作物径d等の形状データが記憶されている。現在位置レジスタ332には、砥石車Gの研削面の中点Lの設定された座標系(工作物Wに固定された座標系で、テーブル11と砥石台20との移動を、砥石車Gの中点Lの2次元座標での移動に変換するための座標系、本実施の形態では、図8に示すように、主軸13のセンタ17の先端位置を原点とする座標系が設定されている。但し、工作物Wを加工する際には工作物Wに形成されたセンタ穴の深さ分だけ補正された工作物座標系が用いられる。)におけるX座標とZ座標とで表される現在位置(以下、単に、砥石車Gの現在位置という)が記憶される。摩耗量記憶領域334には、図5に示すように砥石車Gの研削面上に微小間隔で設定された複数の摩耗量演算点P1〜Pn毎の摩耗量が記憶される。摩耗演算点位置記憶領域335には摩耗量演算点P1〜Pn毎に砥石車Gの研削面の中点Lからの相対距離C1〜Cnが記憶されている。
数値制御装置30には、その他、サーボモータ14,23の駆動系として、ドライブCPU36とRAM35が設けられている。RAM35はメインCPU31から入力される砥石車Gの現在位置に関する位置決めデータを記憶する記憶装置である。ドライブCPU36は砥石車Gの送りに関しスローアップ、スローダウン、目標点の補間等の演算を行い補間点の位置決めデータを定周期で出力する装置である。ドライブCPU36はドライブユニット40、41から砥石台20およびテーブル11の移動量を読取り、RAM35に記憶する。そして、メインCPU31によりRAM35に記憶された砥石台20の移動量に応じて、RAM33の現在位置レジスタ332の値が加減算されて、砥石車Gの現在位置のX座標およびZ座標が更新される。現在位置レジスタ332の値は、砥石台20とテーブル11の移動に伴ってリアルタイムで更新される。メインCPU31は、任意時刻で現在位置レジスタ332の値を参照することにより、その時の砥石車Gの現在位置のX、Z座標を知ることができる。
次に、本装置の作動を説明する。図3は数値制御装置30のCPU31による処理手順を示したフローチャートである。加工開始する場合には、作業者が自動運転スイッチ45を押すと、ステップ100において、図略の搬送装置によって心押台16と主軸台13間に工作物Wがセットされ、ステップ102において、現在加工している工作物Wの研削箇所を示すカウンタnが1にセットされる。
次に、ステップ104では、RAM33のNCデータ領域331からn段目の研削箇所のNCデータおよびROM35に記憶された研削プログラムに従って研削が実行される。この研削サイクルは工作物Wのn段目の研削箇所と砥石車Gの研削面が対向するようテーブル11が割り出され、砥石車Gが早送り速度で前進された後、粗研削送り速度で砥石車Gが最初の研削箇所に切り込まれる。その後、精研削送り速度、微研削送り速度およびスパークアウト(速度=0)に切り替えられて、仕上げ寸法に到達した時点で、早送り速度で後退させられ、n段目の研削加工が完了する。
ステップ106では、全て研削箇所の研削箇所の研削が完了したか否かが判定される。全ての研削箇所の研削加工が完了した場合には、ステップ110に移行し、全ての研削箇所の研削加工が完了していない場合には、ステップ108でカウンタnに1を加算してステップ104に戻り、全ての研削箇所の研削加工が完了するまでステップ104の研削加工が繰返される。
ステップ110に移行すると、工作物Wが搬出され、ステップ112において、研削された工作物の本数iが1だけ加算される。そして、ステップ114において、研削本数iがツルーイング本数に到達したか否かが判定され、ツルーイング本数に到達したのであれば、ステップ116において、砥石車Gの摩耗量の演算が行われた後、ステップ118にてツルーイング処理を実行し、ステップ120でカウンタiを1にセットして処理を終了する。また、研削本数iがツルーイング本数に到達していないならば、処理を終了する。
次に、ステップ116における砥石車Gの摩耗量の演算について説明する。この砥石車Gの摩耗量の演算は、砥石車Gの砥粒負荷に基づいて演算される。一般に、次に示す一般的な研削理論式(1)において、砥粒最大切込み深さgと砥粒切刃間隔aの比(以下、砥粒負荷指数qと称す)が、一個の砥粒が工作物Wに一回接触したときの砥粒負荷に比例することが知られている。このことから、砥粒負荷指数qが大きくなるほど砥粒負荷が大きくなることとなる。
Figure 0004581647
但し、
g:砥粒最大切込み深さ
a:砥粒切刃間隔
v:工作物周速度
V:砥石周速度
Δt:工作物1回転あたりの切込み量
D:砥石径
d:工作物径
図4のフローチャートは、工作物Wの研削加工による砥石車Gの摩耗量を演算する手順を示すものである。始めにステップ150では、工作物Wの研削箇所を示すカウンタnを1にセットする。次にステップ152では、NCデータ記憶領域331に記憶された砥石車Gの回転速度NDと砥石径記憶領域333に記憶された砥石径Dとから次式によって砥石周速度Vが演算される。
V=π*D*ND ・・・(2)
次にステップ154では、NCデータ記憶領域331に記憶された工作物Wのn段目の研削箇所の径dおよび工作物回転速度Ndから次式により、工作物周速度vが演算される。
v=π*d*Nd ・・・(3)
また、ステップ154では、NCデータ記憶領域331に記憶された工作物Wのn段目の粗加工時の送り速度Sと工作物Wの回転速度Ndから工作物1回転あたりの切込み量Δtが次式により演算される。
Δt=S/Nd ・・・(4)
ステップ156では、これらステップ152、154で求められた工作物周速度v、砥石周速度V、工作物1回転あたりの切込み量Δt、砥石径記憶領域333に記憶された砥石径Dおよび工作物Wのn段目の研削箇所の径dを(1)に代入して工作物Wのn段目の粗研削加工時における砥粒負荷指数qが演算される。
そして、ステップ158では、NCデータ記憶領域331に記憶された工作物Wのn段目の研削箇所の粗研削加工時の取代tおよび工作物Wの径dから工作物Wのn段目の粗研削加工が開始されてから終了するまでに工作物Wが研削される量(研削代断面積Mと称す)が次式から求められる。
M=π/4(d1−d2) ・・・(5)
但し、d1は粗研削加工開始時おける工作物径であり、d2は粗研削加工終了時おける工作物径である。また、粗研削加工開始時おける工作物径d1は、NCデータ記憶領域331に記憶された工作物形状データにおける工作物Wのn段目の研削箇所の初期工作物径であり、粗研削加工終了時の工作物径d2は、粗研削加工開始時おける工作物径d1から粗研削加工の取代tを減算した値(d2=d1−2t)である。なお、後述する精研削開始時おける工作物径d1は、粗研削加工終了時の工作物径d2を代入し、微研削開始時おける工作物径d1は、精粗研削加工終了時の工作物径d2を代入することにより求めることができる。
ステップ160では、ステップ156で演算された砥粒負荷指数qおよび、ステップ158で演算された工作物Wのn段目の粗研削加工が開始されてから終了するまでの研削代断面積Mおよび、所定の係数を掛けることにより、工作物Wのn段目の粗研削加工時の砥石摩耗量が演算される。この演算された砥石摩耗量は、研削面に設定された摩耗量演算点P1〜Pnのうちのn段目の研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点の砥石摩耗量を記憶する摩耗量記憶領域334に積算される。摩耗量演算点P1〜Pnの中からn段目の研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点を判定するには、ROM32に記憶された研削プログラムの砥石車Gの割り出し位置および、NCデータ記憶領域331に記憶された工作物Wの形状データが用いられる。
このように、ステップ152からステップ160を実行することにより、n段目の研削箇所を粗研削したときに生じる摩耗量が演算され、この演算された摩耗量が摩耗量演算点P1〜Pnの中からn段目の研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点に対応する摩耗量記憶領域334に積算される。
そして、以下に続くステップ162からステップ168では、ステップ154からステップ160の粗研削加工時の摩耗量の演算と同様に、(1)式〜(5)式を用いて精研削加工時における摩耗量を求め、n段目の研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点に対応する摩耗量記憶領域334に積算され、ステップ170からステップ176では、微研削加工時における摩耗量を求め、n段目の研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点に対応する摩耗量記憶領域334に積算される。
以上のように、ステップ152からステップ176でn段目の研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点に対応する摩耗量記憶領域334に積算されると、ステップ178において、次の研削箇所があるか否かが判定される。次の研削箇所があれば、ステップ180でカウンタnに1を加算してステップ154に戻り、以後ステップ154からステップ176でn+1段目の研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点に対応する摩耗量記憶領域334に積算され、全ての研削箇所について砥石車Gの摩耗量が摩耗量演算点に対応する摩耗量記憶領域334に積算されると、ステップ182に移行する。
この結果、摩耗量記憶領域334には工作物Wの全ての加工箇所を加工したときの砥石車Gの摩耗量が各摩耗量演算点P1〜Pnに記憶されることになる。例えば、図5に示す工作物Wの3つの研削箇所を研削した場合に、研削面に摩耗量演算点P1〜P30が設定されていたとすると、図6(a)に示すように1段目の研削箇所を研削したときには、研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点P10〜P20に摩耗量が加算される。図6(b)に示すように2段目の研削箇所を研削したときには、研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点P1〜P20に摩耗量が加算される。図6(c)に示すように3段目の研削箇所を研削したときには、研削箇所と接触する研削面の位置に設定された摩耗量演算点P1〜P15に摩耗量が加算される。この結果、図6(c)に示すように、摩耗量演算点P10〜P15の摩耗量が最も多くなり、この摩耗量演算点P10〜P15が設定された研削面が最も摩耗量の多い部位となる。
そして、ステップ182に進むと、摩耗量が最も多い摩耗量演算点の中から中間にある摩耗量演算点(図6の工作物では摩耗量演算点P13)が抽出され、この中間にある摩耗量演算点の位置と砥石車Gの中点Lからの相対距離が摩耗演算点位置記憶領域335から検索される(図6の工作物では、摩耗量演算点P13の相対距離C13が検出される)。なお、説明のため、図6(a)〜図6(c)の各摩耗量演算点P1〜Pnにおける摩耗量の差は、かなり強調して描かれている。
次にステップ118で実行されるツルーイングサイクルの処理手順を図7を参照して説明する。ステップ200では、図4のステップ182で検索された摩耗量が最も多い摩耗量演算点の中から中間にある摩耗量演算点が設定された研削面の位置にロータリツルア53を位置決めすべく、テーブル11が移動される。このテーブル11の移動は、図8に示すように、砥石車Gの摩耗領域の中点の砥石車Gの幅の中心線Lからの相対位置で与えられている摩耗量が最も多い摩耗量演算点の中から中間にある摩耗量演算点が設定された研削面の位置、例えば、摩耗量演算点P13であれば、−C13(C13<0)、部位P30に対してはC30(C30<0)与えられている。ロータリツルア53はテーブル11に固定されているので、ロータリツルア53の中心線RのZ座標Q1(図8ではQ1<0)は固定値で既知である。また、Q3は研削加工が終了したときの砥石車Gの位置である。
よって、砥石車Gの現在位置のZ座標がQ1−(C1〜Cn)となる位置にテーブル11が移動される。即ち、ロータリツルア53の中心線Rが砥石車の中心線Lに対してC1〜Cnだけオフセットした位置に位置決めされる。(但し、C1〜Cnは、摩耗演算点位置記憶領域335に記憶された摩耗量演算点P1〜Pn毎に砥石車Gの研削面の中点Lからの相対距離)。この移動により、ロータリツルア53の中心線Rを砥石車Gの最も摩耗した部位の中心に位置決めすることができる。
次に、ステップ202で、砥石台20を主軸軸線X方向に単位量だけ前進させる。そして、ステップ204でAEセンサ51から接触信号が検出されたか否かが判定される。接触信号が検出されなければ、ステップ202に戻り、砥石台20の送りが継続され、AEセンサ51から接触信号が出力されるまで、砥石台20の送りが実行される。砥石車Gがロータリツルア53に接触してAEセンサ51から接触信号が出力されれば、ステップ206に移行して、現在位置レジスタ332から砥石車Gの現在位置のX座標Jが読み取られ、ステップ208にて砥石台20が後退される。
次に、ステップ210では、図8に示す位置関係となるように、砥石車Gを主軸軸線から充分に遠ざけ、砥石台Gの現在位置のZ座標がQ1+Fとなるように、テーブル11を移動させる。Fはロータリツルア53の中心線Rと砥石車Gの中心線Lとの予め設定された相対距離である。これにより、砥石車Gは図8に示す位置関係に位置決めされる。
次に、ステップ212において、砥石車Gの現在位置がJ+aとなるまで早送りされる。Jはロータリツルア53の先端のX座標であり、aは、図9に示すように、砥石車Gの研削面の最も摩耗した部位を基準とするツルーイング開始位置である。これにより、砥石車はロータリツルア53の先端に対して図9のG' で示す位置に位置決めされる。なお、aは研削面の最も多い摩耗量にδを加算した値であり、研削面の最も多い摩耗量に応じて変化する。また、十分大きめのaを用いれば、aは固定値であっても良い。
次に、ステップ214において、テーブル11が所定量Tだけトラバースされる。次に、ステップ216において、砥石車Gの現在位置のX座標がJ−bに等しくなったか否が判定される。bは、図9に示すように、砥石車Gの最も摩耗量の多いを基準とするツルーイング終了位置である。等しくなければ、ステップ218において、砥石台20が所定量δだけX軸に平行に移動され、ステップ2142に戻り、テーブル11のトラバース移動が繰り返される。このようにして、ステップ216において、砥石車Gの現在位置のX座標がJ−bになるまでトラバース、切り込みが繰り返され、図9に示す動作経路により、砥石車Gのツルーイングが完了する。
次に、ステップ220において、現在砥石径記憶領域333に記憶されている現在径RがD−b*2だけ減少されて、新砥石径が現在砥石径記憶領域333に記憶され、現在径Dが更新される。また、ステップ222において、現在位置レジスタ334に記憶されている砥石車Gの現在位置のX座標がbだけ加算されて、現在位置レジスタ334に記憶され、現在位置の修正が完了される。この砥石径は、砥石の摩耗限界(使用限界)を見るなどに用いられる。
以上述べたように、幅の異なる複数の研削面を研削加工する場合において、砥石車Gの研削面の最も摩耗する部位を求めてツルーイングするようにしたことにより、必要最小限のツルーイング量で砥石車Gの研削面を修正することができ、ツールコストを低減できる。
また、砥石車の研削面の各部位の摩耗量が求められることから、最も摩耗量の少ない部位に基づいてツルーイング開始位置を設定するようにすれば、必要最小限のツルーイング動作でツルーイングを完了できるので、ツルーイング時間を短縮することができる。
なお、上記実施の形態において、研削面の各部位の摩耗量を演算するに上記(1)式を用いたが、さらに摩耗量を正確に求めるために、実験で求めた砥粒負荷指数q(=g/a)と砥石摩耗量の関係を予め記憶させ、上記(1)式で演算された砥粒負荷指数qに対応する砥石摩耗量を読み出す、また、上記(1)式に、工作物の材質(熱処理を含む)、クーラントの供給状態、砥石仕様等を加味し、これらを補正係数として上記(1)式に加えて演算するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では1種類の工作物Wを連続して研削加工する研削盤について説明したが、複数種類の工作物Wを混在して研削加工する研削盤においても、各種類の工作物Wを研削加工したときの砥石摩耗量をそれぞれ演算して積算するようにすれば、研削面の最も多い摩耗量の部位を求めることが可能である。
なお、砥石車Gとツルーイング装置50のロータリツルア53の接触を検知(確認)する手段としては、接触式、非接触 式等、種々の形態が考えられる。例えば、接触時の振動を検知するセンサや接触時の電気抵抗の変化を検知するセンサ等である。特に、上述したAEセンサ51は、被研削 ワークと砥石とが接触した場合、接触点で発生する弾性波(Accostic Emission)を検知し、対象とする周波数範囲は10kHz〜2MHzの超音波領域であり、このような高周波の信号を対象とすることにより、機械振動などの外乱に影響されにくい。このため、AEセンサ51は、砥石車Gの状態の変化を極めて敏感に、かつ、忠実に検知することができ、検知時期が早いといった点で優れる。また、砥石車Gとロータリツルア53の接触を検知(確認)する手段を設ける位置は、センサ等の特性に応じて適宜決めれば良く、特に限定されるものではないが、砥石車Gまたはロータリツルア53の近傍に設けると検知精度が向上する。AEセンサの場合、上述した砥石台20の内部に設ける形態以外に、砥石台20または、ツルーイング装置50の外周に設ける形態、ロータリツルア53または砥石車Gに設ける形態、ロータリツルア53の回転軸または砥石車Gの回転軸に設ける形態(例えば、特開平6−79623号公報)等が挙げられる。
次に、第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態では、砥石台にAEセンサを内蔵し、砥石車Gとロータリツルア53との接触を検知するのに代えて、図11に示す先端に検出ピン52を有したAEセンサ51がテーブル11上に配置されている点で相違する。
以下、この検知ピン52を用いたツルーイングについて、図10のフローチャートで説明する。なお、図10のフローチャートは図3にステップ118において実行される。
ステップ300では、図4のステップ182で検索された摩耗量が最も多い摩耗量演算点の中から中間にある摩耗量演算点が設定された研削面の位置に検出ピン52を位置決めすべく、テーブル11が移動される。このテーブル11の移動は、図8に示すように、砥石車Gの摩耗領域の中点の砥石車Gの幅の中心線Lからの相対位置で与えられている摩耗量が最も多い摩耗量演算点の中から中間にある摩耗量演算点が設定された研削面の位置、例えば、摩耗量演算点P13であれば、−C13(C13<0)、部位P30に対してはC30(C30<0)与えられている。検出ピン52およびツルア53はテーブル11に固定されているので、検出ピン52の中心線UのZ座標Q2(図11ではQ2<0)およびツルア53の中心線RのZ座標Q1(図11ではQ1<0)は固定値で既知である。また、Q3は研削加工が終了したときの砥石車Gの位置である。
よって、砥石車Gの現在位置のZ座標がQ2−(C1〜Cn)となる位置にテーブル11を移動させる。即ち、検出ピン52の中心線Uが砥石車の中心線Lに対して(C1〜Cn)だけオフセットした位置に位置決めされる。(但し、C1〜Cnは、摩耗演算点位置記憶領域335に記憶された摩耗量演算点P1〜Pn毎に砥石車Gの研削面の中点Lからの相対距離)。
研削終了時の位置関係からの移動量で言えば、−Q3−Q2+(C1〜Cn)(部位P13の場合には、(−Q3−Q2−C13 )、部位P30の場合には、(−Q3−Q2+C30 ))だけテーブル11を砥石車Gの方向に移動させることになる。この移動により、検出ピン52の中心線Uを砥石車Gの最も摩耗した部位の中心に位置決めすることができる。
次に、ステップ302で、砥石台20を主軸軸線X方向に単位量だけ前進させる。そして、ステップ304でAEセンサ51から接触信号が検出されたか否かが判定される。接触信号が検出されなければ、ステップ302に戻り、砥石台20の送りが継続され、AEセンサ51から接触信号が出力されるまで、砥石台20の送りが実行される。砥石車Gが検出ピン52に接触してAEセンサ51から接触信号が出力されれば、ステップ308に移行して、現在位置レジスタ334から砥石車Gの現在位置のX座標Jが読み取られる。これにより、検出ピン52の先端のX座標Kが確定され、ステップ310にて砥石台20が後退される。
次に、ステップ312において、検出ピン52の先端からロータリツルア53の先端までの距離h(既知)と、ステップ310で確定された検出ピン52の先端のX座標Kからロータリツルア53の先端のX座標Jが求められる。次に、ステップ312では、図11に示す位置関係となるように、砥石車Gを主軸軸線から充分に遠ざけ、砥石台Gの現在位置のZ座標がQ1+Fとなるように、テーブル11を移動させる。Fはロータリツルア53の中心線Rと砥石車Gの中心線Lとの予め設定された相対距離である。これにより、砥石車Gは図11に示す位置関係に位置決めされる。
次に、ステップ314において、砥石車Gの現在位置がJ+aとなるまで早送りされる。Jはロータリツルア53の先端のX座標であり、aは、図9に示すように、砥石車Gの研削面の最も摩耗した部位を基準とするツルーイング開始位置である。これにより、砥石車はロータリツルア53の先端に対して図9のG' で示す位置に位置決めされる。なお、aは研削面の最も多い摩耗量にδを加算した値であり、研削面の最も多い摩耗量に応じて変化する。また、十分大きめのaを用いれば、aは固定値であっても良い。
次に、ステップ316において、テーブル11が所定量Tだけトラバースされる。次に、ステップ318において、砥石車Gの現在位置のX座標がJ−bに等しくなったか否が判定される。bは、図7に示すように、砥石車Gの最も摩耗量の多いを基準とするツルーイング終了位置である。等しくなければ、ステップ320において、砥石台20が所定量δだけX軸に平行に移動され、ステップ316に戻り、テーブル11のトラバース移動が繰り返される。このようにして、ステップ320において、砥石車Gの現在位置のX座標がJ−bになるまでトラバース、切込みが繰り返され、図9に示す動作経路により、砥石車Gのツルーイングが完了する。
次に、ステップ322において、現在砥石径記憶領域333に記憶されている現在径RがD−b*2だけ減少されて、新砥石径が現在砥石径記憶領域333に記憶され、現在径Dが更新される。また、ステップ324において、現在位置レジスタ334に記憶されている砥石車Gの現在位置のX座標がbだけ加算されて、現在位置レジスタ334に記憶され、現在位置の修正が完了される。
このように、検出ピン52を用いた場合においても、検出ピン52を研削車Gの研削面の最も摩耗した部位に接触させ、ツルーイングするようにしたことにより、必要最小限のツルーイング量で砥石車Gの研削面を修正することができツールコストを低減できる。
本発明の具体的な実施例に係る数値制御研削盤の構成図。 数値制御研削盤の数値制御装置の構成図。 数値制御装置のCPUによる主処理手順を示したフローチャート。 砥石車と工作物の接触状態を説明する説明図。 研削車による工作物の研削加工状態を示す図。 数値制御装置のCPUによる摩耗量の演算処理手順を示したフローチャート。 摩耗量の測定時およびツルーイング時の位置決め方法を示した説明図。 数値制御装置のCPUによるツルーイングの処理手順を示したフローチャート。 ツルーイング時の位置決め方法を示した説明図。 第2の実施の形態における数値制御装置のCPUによるツルーイング時の位置決め処理手順を示したフローチャート。 第2の実施の形態における摩耗量の測定時およびツルーイング時の位置決め方法を示した説明図。
符号の説明
W…工作物、G…砥石車、30…数値制御装置、33…RAM、50…ツルーイング装置、53…ロータリツルア、51…AEセンサ、52…検出ピン、P1〜Pn…研削面の摩耗演算点。

Claims (6)

  1. 工作物を回転可能に支持する工作物支持装置と、砥石車を回転可能に軸承する砥石台と、前記砥石車の研削面を修正するツルアが取り付けられたツルーイング装置とを備え、前記研削面の幅より狭い異なる幅の前記工作物の複数の研削箇所を所定順序で前記砥石車によって研削加工する研削サイクルを繰り返し、前記砥石車の研削面が摩耗したとき前記ツルーイング装置により前記研削面を修正する研削盤のツルーイング方法において、
    前記ツルーイング装置による前記研削面の修正直後から前記研削サイクルを繰り返して前記複数の研削箇所を研削加工して生じる研削面の複数部位の摩耗量をそれぞれ積算して前記複数部位の各摩耗量を演算し、
    演算された研削面の複数部位の摩耗量のうちで最も摩耗量の多い研削面の部位の前記ツルアの切込み方向位置を確認し、
    前記研削面の最も摩耗量の多い摩耗部位の前記ツルアの切込み方向位置を基準にして前記研削面全体をツルーイング装置によってツルーイングすることを特徴とするツルーイング方法。
  2. 請求項1において、前記砥石台またはツルーイング装置に振動検出器を備え、
    前記砥石車の最も摩耗量の多い研削面の部位に前記ツルアが対向するように割り出した後、前記砥石車とツルアを接近させ、
    前記振動検出器によって前記研削面とツルアが接触したときに発生する振動を検出し、
    前記最も摩耗量の多い該研削面の部位の前記ツルアの接触を検出し、前記最も摩耗量の多い研削面の部位の前記ツルアの切込み方向位置を確認するようにしたことを特徴とするツルーイング方法。
  3. 請求項1において、前記研削面に接触する検出ピンと、前記研削面に検出ピンが接触したときの振動を検出して接触信号を出力する振動検出器とを備え、
    前記最も摩耗量の多い研削面の部位に前記検出ピンが対向するように割り出した後、前記砥石車と検出ピンを接近させ、
    前記振動検出器によって前記研削面と検出ピンが接触したときに発生する振動を検出し、
    前記研削面と検出ピンが接触したときの位置に基づいて前記最も摩耗量の多い研削面の部位の前記ツルアの切込み方向位置を確認するようにしたことを特徴とするツルーイング方法。
  4. 工作物を回転可能に支持する工作物支持装置と、砥石車を回転可能に軸承する砥石台と、前記砥石車の研削面を修正するツルアが取り付けられたツルーイング装置とを備え、前記研削面の幅より狭い異なる幅の前記工作物の複数の研削箇所を所定順序で前記砥石車によって研削加工する研削サイクルを繰り返し、前記砥石車の研削面が摩耗したとき前記ツルーイング装置により前記研削面を修正する研削盤において、
    前記ツルーイング装置による前記研削面の修正直後から前記研削サイクルを繰り返して前記複数の研削箇所を研削加工して生じ研削面の複数部位の摩耗量をそれぞれ積算して前記複数部位の各摩耗量を演算する摩耗量演算手段と、
    前記摩耗量演算手段によって演算された研削面の複数部位の摩耗量のうちで最も摩耗量の多い研削面の部位を特定する最摩耗部位特定手段と、
    前記最摩耗部位特定手段で特定された前記最も摩耗量の多い研削面の部位の前記ツルアの切込み方向位置を確認する切込み方向位置確認手段と、
    前記切込み方向位置確認手段によって確認された前記最も摩耗量の多い研削面の部位の前記ツルアの切込み方向位置に基づき前記研削面の全てをツルーイングするため前記砥石台とツルーイング装置を相対移動させるツルーイング制御手段と、
    を備えたことを特徴とする研削盤。
  5. 請求項4において、切込み方向位置確認手段は、前記砥石台またはツルーイング装置に設けられた振動検出器と、
    前記最も摩耗量の多い研削面の部位と対向する位置に前記ツルーイング装置を割り出した後に前記砥石台とツルーイング装置を振動検出器から接触信号が出力されるまで相対的に接近させる接触移動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする研削盤。
  6. 請求項4において、切込み方向位置確認手段は、前記研削面に接触する検出ピンと、
    前記研削面に検出ピンが接触したときの振動を検出する振動検出器と、
    前記最も摩耗量の多い研削面の箇所と対向する位置に前記検出ピンを割り出した後に前記砥石台と検出ピンを振動検出器から接触信号が出力されるまで相対的に接近させる接触移動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする研削盤。
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