JPH0911128A - 砥石修正装置 - Google Patents

砥石修正装置

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JPH0911128A
JPH0911128A JP18221595A JP18221595A JPH0911128A JP H0911128 A JPH0911128 A JP H0911128A JP 18221595 A JP18221595 A JP 18221595A JP 18221595 A JP18221595 A JP 18221595A JP H0911128 A JPH0911128 A JP H0911128A
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JP
Japan
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grindstone
correction
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grinding wheel
whetstone
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Application number
JP18221595A
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English (en)
Inventor
Tomoyasu Imai
智康 今井
Ryohei Mukai
良平 向井
Yoshio Wakazono
賀生 若園
Hisanobu Kobayashi
久修 小林
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CBN砥石の砥石面の修正において、砥石径
・砥石幅が減少した砥石車の寸法管理が正確に容易に行
われるように自動化する。 【構成】 砥石修正装置は、砥石車の砥石面に当接する
修正部を備え、砥石車との間で接離相対移動が行われる
修正工具と、砥石面に当接する接触部及び砥石面と接触
部との接触を検知する検知部を備えた接触検知手段とが
所定の相対位置関係を保持して一体的に設けられ、砥石
車と修正工具・接触検知手段との間で、駆動手段により
接離相対移動が行われ、砥石車と修正工具・接触検知手
段との相対移動位置が検出手段で検出される。検知部と
砥石面との接触検知時点における砥石車と修正工具・接
触検知手段との相対移動接触位置データ、接触検知手段
の接触部と修正工具の修正部との距離データ並びに砥石
面の修正量データ及び修正後の砥石面形状寸法の更新デ
ータを記憶手段に記録し、記憶手段のデータよる砥石面
の修正量データを加味した相対移動接触位置から修正工
具の修正部までの移動距離に基づいて制御手段が駆動手
段を制御する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、砥石修正装置、例え
ば研削盤に装備される砥石修正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術においては、円筒部に隣接し
て段部を有する工作物、例えばクランクシャフトのジャ
ーナル部を研削する場合には、砥石車の外周面部及び両
端面部の砥石面を使って研削(プランジ研削)を行う。
砥石車の形状管理としては、新しい砥石車に交換したと
きに、外周面部及び両端面部の砥石面に対して主軸台又
はテーブル上に設置されたポイントダイヤ等のドレッサ
によって工作物の研削加工個所の寸法に対応するように
ツルーイングを行う。
【0003】クランクシャフトのジャーナル部を研削す
る場合には、両端面部をジャーナル幅に対応してツルー
イングし、外周面部を適宜ツルーイングする。そして、
砥石車Gの砥石面、即ち外周面部及び両端面部のドレッ
サに対する切込量からツルーイング後の砥石径RO’及
び砥石幅LO’を更新して、砥石車データとして研削盤
の制御装置のメモリに記憶されるようになっている。
(図11参照)
【0004】そして、工作物に対する研削の結果、研削
において砥石面として働く砥石車の外周面部と外周近傍
の両端面部とが目つぶれした場合や摩耗による両端面部
間の寸法、すなわち砥石車Gの外周近傍の幅が、例えば
図11の破線のように減少した場合には、その目つぶれ
したり、摩耗した両端面部が無くなるまで(図11の一
点鎖線の位置)砥石車の外周面をツルーイングし、最初
の砥石幅10’のままの新しい砥石面を形成させ、その
結果減少した砥石径をメモリに記憶し、砥石車データを
更新するのである。
【0005】又、砥石車の外周面のツルーイング方法と
しては、他に特公平2−58060号公報に示すよう
に、砥石車の接触検知を行い、砥石車とツルアとの位置
を間接的に検出してから砥石修正を行うようにしたもの
である。この方法では、砥石の熱変位等による砥石修正
誤差を小さくすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、多種・少量生産
に対応するために、金属円板上の砥石コアの外周縁部に
おける砥石車の外周面部と外周近傍の両端面部にCBN
砥粒をビトリファイドボンドで結合した砥石層を設けた
工作物の加工幅よりも薄いCBN砥石を用いて、半径方
向切込みだけでなく軸線方向送りも含む研削(コンタリ
ング加工)が行われている。
【0007】このようなコンタリング加工の場合のCB
N砥石においては、砥石層の半径方向の寸法は、従来の
砥石に比べて遥かに小さいため、研削において砥石面と
して働く砥石車の外周面部と外周近傍の両端面部とが目
つぶれした場合や摩耗による両端面部間の寸法が減少し
た場合に、図11の一点鎖線に示すようにその摩耗した
両端面部が無くなるまで砥石車の外周面をツルーイング
すると、例えば図11の2点鎖線に示すように砥石車の
外周面部と外周近傍の両端面部に対してツルーイングを
行う場合に較べて砥石寿命が短かくなるため、通常の砥
石に較べて長寿命で高価なCBN砥石ではツールコスト
が増大するという問題がある。
【0008】そこで、外周縁部における砥石車の外周面
部と外周近傍の両端面部に対してツルーイングを行い、
その結果減少した砥石径・砥石幅をメモリに記憶し、砥
石車データを更新して、砥石車の寸法管理をする必要が
生じる。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に記
載の砥石修正装置は:円周方向に連続し、且つ互に交差
して形成された複数の砥石面をもつ砥石車の各砥石面に
対応して当接し得る複数の修正部を備え、該砥石車との
間で接離するように相対移動が行われ得る砥石修正工具
と;前記砥石車の各砥石面に対応して当接し得る複数の
接触部及び対応する該砥石面と該接触部との接触を検知
する検知部を備え、且つ前記砥石修正工具に対し所定の
相対位置関係を保持して設けられ、該砥石修正工具と一
体的に前記砥石車との間で接離するように相対移動が行
われ得る接触検知手段と;前記砥石車と前記砥石修正工
具及び前記接触検知手段との相対移動を行う駆動手段
と;前記砥石車と前記砥石修正工具及び前記接触検知手
段との相対移動位置を検出する位置検出手段と;前記各
検知部と前記各砥石面との接触検知時点における前記砥
石車と前記砥石修正工具及び前記接触検知手段との相対
移動接触位置データ、該接触検知手段の各接触部と該砥
石修正工具の各修正部との相対距離データ並びに各砥石
面の修正量データを記憶する第1記憶手段と;前記第1
記憶手段に記憶されたデータによる前記各砥石面の修正
量データを加味した前記相対移動接触位置から前記砥石
修正工具の各修正部までの相対移動距離に基づいて前記
駆動手段を制御する制御手段と;前記砥石面の修正量デ
ータに基づき前記砥石車の砥石面形状寸法データを更新
して記憶する第2記憶手段と;から構成されている。
【0010】この発明の請求項2に記載の砥石修正装置
は:円周方向に連続し、且つ互に交差して形成された複
数の砥石面をもつ砥石車の各砥石面に対応して当接し得
る複数の修正部を備え、該砥石車との間で接離するよう
に相対移動が行われ得る砥石修正工具と;前記砥石車の
各砥石面に対応して当接し得る複数の接触部及び対応す
る該砥石面と該接触部との接触を検知する検知部を備
え、且つ前記砥石修正工具に対し所定の相対位置関係を
保持して設けられ、該砥石修正工具と一体的に前記砥石
車との間で接離するように相対移動が行われ得る接触検
知手段と;前記砥石車と前記砥石修正工具及び前記接触
検知手段との相対移動を行う駆動手段と;前記砥石車と
前記砥石修正工具及び前記接触検知手段との相対移動位
置を検出する位置検出手段と;前記各検知部と前記各砥
石面との接触検知時点における前記砥石車と前記砥石修
正工具及び前記接触検知手段との相対移動接触位置デー
タ、該接触検知手段の各接触部と該砥石修正工具の各修
正部との相対距離データ並びに各砥石面の修正量データ
を記憶する第1記憶手段と;前記第1記憶手段に記憶さ
れたデータによる前記各砥石面の修正量データを加味し
た前記相対移動接触位置から前記砥石修正工具の各修正
部までの相対移動距離に基づいて前記駆動手段を制御す
る制御手段と;前記各砥石面の修正毎に砥石修正前後に
おける前記相対移動接触位置データに基づき前記砥石面
の実際の修正量データを演算する第1演算手段と、第1
演算手段により算出された前記砥石面の実際の修正量デ
ータに基づき前記砥石車の砥石面形状寸法データを更新
して記憶する第2記憶手段と;から構成されている。
【0011】そして、この発明の請求項3に記載の砥石
修正装置では、上記の請求項1又は請求項2に記載の砥
石修正装置において、所定の相対位置関係に保持された
砥石修正工具と接触検知手段とが、砥石車との間で接離
するように相対移動が行われ得る研削盤のテーブル又は
主軸台に設けられている。
【0012】又、この発明の請求項4に記載の砥石修正
装置では、上記の請求項1又は請求項2に記載の砥石修
正装置において、駆動手段を制御する制御手段は、第1
記憶手段に記憶されたデータにおける接触検知手段の各
接触部と砥石修正工具の各修正部との相対距離データ及
び各砥石面の修正量データに基づいて相対移動接触位置
からの前記砥石修正工具の各修正部の相対移動距離を算
出する第2演算手段を備え、その算出された相対移動距
離に基づいて駆動手段を制御するようになっている。
【0013】
【作用】上記の構成により、この発明の請求項1に記載
の砥石修正装置による砥石修正においては、砥石車と砥
石修正装置とは、制御手段の制御のもとで、駆動手段に
より互に接離するように相対移動が行われる。駆動装置
による砥石車と砥石修正装置との相対移動位置は、位置
検出手段により検出され、砥石車と砥石修正装置とは、
制御装置の制御指令に基づく所望の相対位置に移動す
る。そして、砥石車と砥石修正装置との相対移動位置
は、経時的に記憶される。
【0014】先ず一つの砥石面が修正されるのである
が、砥石面と接触検知手段の対応接触部とが対向し、更
に接触するまで砥石車と砥石修正装置が相対移動する。
砥石面と対応接触部とが接触すると、その接触が検知部
により検知される。検知部から出力される検知信号が制
御手段に入力され、その接触時点の砥石車と砥石修正装
置との相対移動接触位置データが第1記憶手段に記憶さ
れる。同時に、砥石車と砥石修正装置が相対移動するこ
とにより、接触検知手段の対応接触部と当該砥石面とが
離隔した上、砥石修正工具と当該砥石面との接近移動が
行われる。
【0015】その接近移動は、先に記憶された相対移動
接触位置データと、既に記憶されている接触検知手段の
接触部と砥石修正工具の修正部との相対距離データ及び
砥石面の修正量データに基づく制御手段の制御により駆
動手段により行われる。かくして、当該砥石面は、所定
の修正量だけ砥石修正工具の修正部により修正される。
ここで、修正前に砥石面の接触検知が行われ、砥石車
は、接触位置を基準として所定量移動されるため、所望
の修正量でもって確実に砥石修正が行われる。
【0016】当該砥石面の修正が終ると、砥石修正工具
と当該砥石面との離隔移動が行われる。そして、第1記
憶手段に記憶された砥石修正前後における前記相対移動
接触位置データに基づいて修正砥石面に関する砥石車の
寸法が更新され第2記憶手段に記憶される。このような
砥石面の修正が、砥石車の各砥石面に対して順次行われ
る。
【0017】又、この発明の請求項2に記載の砥石修正
装置による砥石修正においては、砥石車の各砥石面の修
正後に、再び修正後の砥石面と接触検知手段の対応接触
部とが対向し、更に接触するまで砥石車と砥石修正装置
とを相対移動させることにより、砥石面と対応接触部と
が接触され、砥石面の接触検知が行われる。そして砥石
修正後における、その接触時点の砥石車と砥石修正装置
との相対移動接触位置データが第1記憶手段に記憶さ
れ、同時に対応接触部と当該砥石面との離隔移動が行わ
れる。
【0018】第1記憶手段に記憶された砥石修正前後に
おける前記相対移動接触位置データに基づいて、第1演
算手段により砥石面の実際の修正量データが算出され、
その算出された砥石面の実際の修正量データに基づい
て、修正砥石面に関する砥石車の寸法が更新され第2記
憶手段に記憶される。このような砥石面の修正が、砥石
車の各砥石面に対して順次行われる。このような砥石修
正によれば、修正時に砥石修正工具に摩耗が生じたとし
ても、正確な砥石データの管理が行われ得る。
【0019】
【実施例】この発明の実施例における研削盤に装備され
る砥石修正装置を図面に従って説明する。なお、クラン
クシャフトのジャーナル部を研削する研削盤に適用した
場合について説明する。図1には、この発明の砥石修正
装置を具備したクランク軸研削盤が示されている。
【0020】ベッド1には、第1サーボモータ2で駆動
される図示しないボールねじ機構により切込み方向(X
軸線方向)に進退されるようになっている砥石台3と、
第2サーボモータ4で駆動される図示しないボールねじ
機構によって長手送り方向(Z軸線方向)に往復動され
るようになっているテーブル5とが設けられている。
【0021】砥石台3には、砥石駆動用モータ6で図示
しないベルト伝動機構を介してZ軸線方向の軸線回りに
回転駆動される砥石車7が軸承されており、砥石車7
は、ダイヤモンド又はCBNのような超硬質砥粒の砥石
層を備え、砥石層7aは、図2,図3に例示するように
円板7bの外周面に設けられ、外周面の第1砥石面G1
と両側端面の第2砥石面G2及び第3砥石面G3を形成
している。
【0022】テーブル5には、主軸センタ8aが装着さ
れ、且つ図示しないモータで回転駆動される主軸8bを
備えた主軸台8と心押しセンタ9aが装着された心押台
9とが載置されている。主軸センタ8aと心押しセンタ
9aとは、Z軸線方向に対向し、主軸センタ8aと心押
しセンタ9aとに両端が支承されたクランク軸Wは、主
軸8bに取り付けられた駆動ピン8cに係合して回転駆
動されるようになっている。
【0023】主軸台8の側面には、所定の位置関係を保
持したツルアヘッド11と接触検知装置12とからなる
砥石修正装置10が取り付けられている。砥石修正装置
10の取付箇所は、主軸台5の側面に限らず、ツルアヘ
ッド11と接触検知装置12とが所定の位置関係を保持
しておれば、砥石車7に対し接離し得るよう工作物Wと
一体的に移動し得る適宜の箇所、例えばテーブル5上の
適宜の箇所でよい。
【0024】ツルアヘッド11には、図2,図4に示す
ような第1砥石面G1用の環板状の第1修正研削部13
a、第2砥石面G2用の円筒状の第2修正研削部13b
及び第3砥石面G3用の円筒状の第3修正研削部13c
を備えた砥石車状のツルア13がZ軸線方向の軸線回り
に図示しないモータで回転駆動されるように設けられて
いる。又、図3に示すように、ツルア13の回転軸線
は、砥石車7の回転軸線に対し適宜の角度で傾斜させ、
修正研削部と砥石面との接触を点接触又は線接触にして
もよい。このような設置の場合、切り味がよい、安定し
た砥石修正が行われる。
【0025】接触検知装置12は、主軸台5にAEセン
サ(アコースティック・エミッション・センサ)14を
介して検知ピンヘッド15が取り付けられ、検知ピンヘ
ッド15には、図2,図3に示すように第1砥石面G
1、第2砥石面G2及び第3砥石面G3に当接し得るよ
うX軸線方向に突出した第1検知ピン16a並びにZ軸
線方向に突出した第2検知ピン16b及び第3検知ピン
16cが設けられている。接触検出装置は、AEセンサ
(アコースティック・エミッション・センサ)14を介
して検知ピンヘッド15を取り付ける手段に限らず、砥
石面位置を検知し得るものであれば、周知の適宜の手
段、例えばタッチセンサでもよい。
【0026】研削加工及び砥石修正を行うべく上記の第
1サーボモータ2及び第2サーボモータ4を制御する制
御装置について図1に従って説明する。第1サーボモー
タ2及び第2サーボモータ4には、夫々エンコーダ2
1,22が備えられている。
【0027】第1サーボモータ2及び第2サーボモータ
4に接続されている各モータ駆動回路23,24は、数
値制御装置30から制御信号が入力されるように接続さ
れていると共に、第1サーボモータ2及び第2サーボモ
ータ4の各エンコーダ21,22は、第1サーボモータ
2及び第2サーボモータ4の回転量、即ち砥石台3、即
ち砥石車7のX軸線方向の移動量及びテーブル5、即ち
工作物WのZ軸線方向の移動量を検出し、その量に相当
する信号を数値制御装置30に入力するように接続され
ていると共に、各モータ駆動回路23,24に同信号を
フィードバックするように接続されている。
【0028】そのことは、エンコーダ21,22が、所
定の原点から砥石車7のX軸線方向の移動距離及び工作
物WのZ軸線方向の移動距離、即ち所定の原点に対する
砥石車7のX軸線方向の絶対位置及び工作物WのZ軸線
方向の絶対位置に相当する信号を数値制御装置30に入
力するように接続されていると共に、各モータ駆動回路
23,24に同信号をフィードバックするように接続さ
れていることになる。
【0029】そして、接触検知装置12のAEセンサ1
4は、各検知ピン16a,b,cに当接物が接触したこ
とを検知し、その接触検知信号を増幅器25に入力する
ように接続され、更に増幅器25は、接触検知信号に応
じてON/OFF信号を数値制御装置30に入力するよ
うに接続され、更にデータ入力用キーボード及びデータ
の表示を行うCRT等の表示装置を備えた入力装置26
が数値制御装置30に対し入出力するように接続されて
いている。
【0030】数値制御装置30は、CPU31並びCP
U31に対し夫々入出力するよう接続されたメモリ32
及びインタフェース33,34から構成され、メモリ3
2には、研削加工プログラム、砥石修正プログラム、砥
石車データ(砥石層外周面径及び砥石層幅)及び各検知
ピン16a,b,c先端と各ツルア修正研削部13a,
b,cの修正研削面(点)との相対位置データ等が記憶
されており、インタフェース33,34には、エンコー
ダ21,22、モータ駆動回路23,24、AEセンサ
14(増幅器25)及び入力装置26が接続されている
のである。
【0031】作業者のデータ入力用キーボードの操作、
又は記憶媒体の挿入等により入力装置26からは、所要
の各種設定データがCPU31に入力され、必要に応じ
てメモリ32に記憶される。そして、入力装置26の表
示装置には、CPU31における入力データや出力デー
タが表示される。上記のクランク軸研削盤及びその砥石
修正装置の作用について述べる。研削加工及び砥石修正
においては、砥石台3のX軸線方向の移動及びテーブル
5のZ軸線方向の移動が行われる。
【0032】砥石台3のX軸線方向の移動及びテーブル
5のZ軸線方向の移動について述べると、研削加工の場
合も、砥石修正の場合も、砥石台3は、数値制御装置3
0のメモリ32のプログラムに応じてのCPU31から
の制御指令に基づいてモータ駆動回路23が第1サーボ
モータ2を作動させることにより、ボールねじ機構を介
してX軸線方向に移動され、テーブル5は、同じくCP
U31からの制御指令に基づいてモータ駆動回路24が
第2サーボモータ4を作動させることにより、ボールね
じ機構を介してZ軸線方向に移動される。
【0033】上記の第1サーボモータ2及び第2サーボ
モータ4の回転量、即ち原点からの距離は、夫々のエン
コーダ21,22により検出され、その検出量は、モー
タ駆動回路23、24にフィードバックされて、砥石台
3及びテーブル5は、CPU31からの制御指令に基づ
く所望位置に移動する。
【0034】上記のエンコーダ21,22により検出さ
れる第1サーボモータ2及び第2サーボモータ4の検出
回転量は数値制御装置30にも入力される。即ち、砥石
台3及びテーブル5の移動量、即ち原点からの距離は数
値制御装置30に入力され、従って、数値制御装置30
においては、経時的にクランク軸W及び砥石修正装置1
0の位置並びに砥石車7、即ち砥石層7aの位置が経時
的に記憶されることになる。
【0035】図11(a)に示すような軸部とその両端
の段部とを研削する研削加工、例えばクランク軸Wの中
間ジャーナルW1を砥石層7aの幅L0・半径R0の砥
石車7を用いて、ジャーナル幅J1に研削する研削加工
に際しては、主軸センター8aと心押しセンタ9aとに
両端が支承されたクランク軸Wは、主軸モータの駆動に
より回転する主軸8aの回転が駆動ピン8cを介して伝
えられて回転し、他方、砥石車7は、砥石駆動用モータ
6の駆動により図示しないベルト伝動機構を介して回転
する。
【0036】数値制御装置30のメモリ32の研削加工
プログラムに応じてのCPU31からの制御指令に基づ
いて、上記のようにして、テーブル5は、クランク軸W
の中間ジャーナルW1が砥石車7に対向する位置、即
ち、中間ジャーナルW1の一端の段部に対し第2砥石面
G2が所定の切込量で対向する位置(P1)になるよう
にZ軸線方向に移動する。
【0037】次いで、砥石台3、即ち砥石車7は、クラ
ンク軸Wの中間ジャーナルW1に向って所定位置(Q
1)にまで切込み前進し、第2砥石面G2で中間ジャー
ナルW1の一端の段部を上記の切込量で研削すると共
に、第1砥石面G1で中間ジャーナルW1の外周面を所
定切込量で研削する。そして、砥石台3、即ち砥石車7
は、第2砥石面G2が中間ジャーナルW1の一端の段部
から離れるまでクランク軸Wの中間ジャーナルW1から
離れるように後退する。
【0038】それから、テーブル5は、中間ジャーナル
W1の他端の段部に対し第3砥石面G3が所定の切込量
で対向する位置(P2)になるようにZ軸線方向に移動
し、再び、砥石台3、即ち砥石車7は、クランク軸Wの
中間ジャーナルW1に向って所定位置(Q2)にまで切
込み前進し、第3砥石面G3で中間ジャーナルW1の他
端の段部を上記の切込量で研削すると共に、第1砥石面
G1で中間ジャーナルW1の外周面を所定切込量で研削
する。
【0039】次いで、第1砥石面G1が中間ジャーナル
W1の外周面に所定量だけ切込んだ状態で、テーブル
5、即ちクランク軸WがZ軸線方向に所定量送られて、
第1砥石面G1で中間ジャーナルW1の外周面がトラバ
ース研削される。研削加工完了後、第3砥石面G3がク
ランク軸Wの中間ジャーナルW1から離れるように後退
し、砥石台3、即ち砥石車7は原位置に復帰する。
【0040】このような研削が繰り返されて、クランク
軸Wの中間ジャーナルW1は、中間ジャーナルW1に対
する砥石車7の切込み位置P1からP2までのテーブル
送り量Z0と砥石層7aの幅L0との和であるジャーナ
ル幅J1(=Z0+L0)及び所定の径に次々と研削さ
れる。
【0041】又、図12(c)に示すような両側に軸首
部をもつフランジ部W2とその両側端面とを同じ砥石車
7を用いて両端面間幅J2及び所定の径に研削する研削
加工の場合も、図11に示すような軸部W1とその両端
の段部とを研削する研削加工と同様に行われる。
【0042】この場合、数値制御装置30のメモリ32
の研削加工プログラムに応じてのCPU31からの制御
指令に基づいて、上記のようにして、テーブル5は、工
作物の一方の軸首部に砥石車7が対向する位置、即ちフ
ランジ部W2の一方の端面に対し、第3砥石面G3が所
定の切込量で対向する位置(P3)になるようにZ軸線
方向に移動する。
【0043】次いで、砥石台3、即ち砥石車7は、軸首
部に向って所定位置(Q3)にまで切込み前進し、第3
砥石面G3でフランジ部W2の一方の端面を上記の切込
量で研削すると共に、第1砥石面G1で軸首部の外周面
を所定切込量で研削する。そして、砥石台3、即ち砥石
車7は、第1砥石面G1がフランジ部W2の外周面に対
し所定の切込量になるまで軸首部から離れるように後退
する。それから、テーブル5は、第1砥石面G1でフラ
ンジ部W2の外周面に対しトラバース研削をしながら、
フランジ部W2の他方の端面に対し、第2砥石面G2が
所定の切込量で対向する位置(P4)になるまでZ軸線
方向に移動する。
【0044】次いで、砥石台3、即ち砥石車7は、他方
の軸首部に向って所定位置(Q4)にまで切込み前進
し、第2砥石面G2でフランジ部W2の他方の端面を上
記の切込量で研削すると共に、第1砥石面G1で他方の
軸首部の外周面を所定切込量で研削する。そして、砥石
台3、即ち砥石車7は、原位置に戻る。このような研削
が繰り返されてフランジ部W2とその両側端面は、フラ
ンジ部W2の端面に対する砥石車7の切込み位置P3か
らP4までのテーブル送り量Z0’と砥石層7aの幅L
0との差である両端面間隔J2(=Z0’−L0)及び
所定の径に次々に研削される。
【0045】上記のようにして、研削が繰り返されて、
各砥石面G1,2,3を修正する必要が生じた場合は、
数値制御装置30のメモリ32の砥石修正プログラムに
応じてのCPU31からの制御指令に基づいて、既述の
ように砥石台3即ち砥石車7及びテーブル5即ち砥石修
正装置10は移動して、砥石修正が行われる。
【0046】図2乃至図4に示す砥石修正工程を図5乃
至図7に示すフローチャートに基づき説明する。数値制
御装置30のメモリ32には、下記のデータが記憶され
ている。 第1検知ピンの先端とツルアの第1修正研削部表面との距離 H1 第2検知ピンの先端とツルアの第2修正研削部表面との距離 H2 第3検知ピンの先端とツルアの第3修正研削部表面との距離 H3 修正前の砥石層7aの幅 (第2砥石面G2と第3砥石面G3との間隔) L0 修正前の砥石層7aの半径(第1砥石面G1の半径) R0 第1砥石面修正切込量 T1 第2砥石面修正切込量 T2 第3砥石面修正切込量 T3
【0047】図5においては、先ず第2砥石面G2が修
正されるのであるが、ツルア10及び砥石車7は、回転
駆動され、第2砥石面G2が第2検知ピン16bに対向
する位置にまで砥石台3が前進する。次いで、第2砥石
面の接触送り指令により、研削テーブル5が図1で右方
に移動する。(ステップ100) やがて、第2砥石面G2が第2検知ピン16bの先端に
当接し、その接触がAEセンサ14により検知される。
(ステップ101)
【0048】AEセンサ14から出力される検知信号が
増幅器25を介してON/OFF信号としてCPU31
に入力され、その接触時点の研削テーブル5の接触位置
がメモリ32に記憶される。同時に、テーブル5は、図
1で所定量左方に後退移動し、第2砥石面G2が第2検
知ピン16bから離れ、そして砥石台3は所定量後退す
る。(ステップ102)
【0049】CPU31においては、メモリ32から第
2検知ピン16bの先端とツルア13の第2修正研削部
13bの表面との距離(H2)及び第2砥石面修正切込
量(T2)が呼び出され、第2砥石面修正切込量を加味
した移動量(H2+T2)が演算される。(ステップ1
03)
【0050】そして、テーブル5は、第2砥石面修正切
込量を加味した移動量(H2+T2)に第2砥石面G2
に対する第2砥石検知ピン16bのZ軸線方向後退量を
加えた移動量だけ図1で右方に移動する。これにより、
第2砥石面G2がツルア13の第2修正研削部13bに
対向した砥石修正開始位置に位置する。それから砥石台
3が前進すると、第2砥石面G2は、図4(イ)に示す
ように、ツルア13の第2修正研削部13bにより修正
される。なお、第2砥石面G2の修正において、切込量
T2を複数に分けて、テーブル5の修正切込及び砥石台
3の修正送りを複数回行うようにしてもよい。(ステッ
プ104)
【0051】第2砥石面G2の修正が終ると、テーブル
5は、図1で所定量左方に後退移動し、第2砥石面G2
が第2修正研削部13bから離れ、砥石台3は所定量後
退する。次いで、第2砥石面G2が図1において第2検
知ピン16bに対して右側に位置するようにテーブル5
が図1で左方に所定量後退移動され、続いて、第2砥石
面G2が第2検知ピン16bに対向する位置まで砥石台
3が前進する。そこで、第2砥石面の接触送り指令によ
り研削テーブル5が図1で右方に移動する。(ステップ
105)
【0052】やがて、第2砥石面G2が第2検知ピン1
6bの先端に当接し、その接触がAEセンサ14により
検知される。(ステップ106) そして、AEセンサ14から出力される検知信号がCP
U31に入力され、その接触時点の研削テーブル5の接
触位置がメモリ32に記憶される。同時に、テーブル5
は、図1で所定量左方に後退移動し、第2砥石面G2が
第2検知ピン16bから離れ、そして砥石台3は所定量
後退する。(ステップ107)
【0053】そして、CPU31においては、メモリ3
2から砥石修正前後における第2砥石面G2と第2検知
ピン16bとの接触位置が呼び出され、第2砥石面G2
における実際の第2砥石面修正切込量T2’(<T2)
が演算される。(ステップ108) このことは、砥石修正時にツルア13が摩耗するため
で、このツルア13の摩耗量分(T2+T2’)だけ第
2砥石修正切込量が少なくなっていることを意味してい
る。
【0054】更に、CPU31においては、第2砥石面
修正後の砥石層7aの幅L2(=L0−T2’)が演算
され、メモリ32に記憶される。(ステップ109) 次に、第3砥石面G3が第3検知ピン16cに対して左
側に位置するようにテーブル5は、図1で所定量右方に
前進移動され、続いて、第3砥石面G3が第3検知ピン
16cに対向する位置に移動する。そして、第3砥石面
G3の接触送り指令により、テーブル5が図1で左方に
移動する。(ステップ110)
【0055】やがて、第3砥石面G3が第3検知ピン1
6cの先端に当接し、その接触がAEセンサ14によ
り、検知される。(ステップ111) AEセンサ14から出力される検知信号が増幅器25を
介してON/OFF信号としてCPU31に入力され、
その接触時点の研削テーブル5の接触位置がメモリ32
に記憶される。同時に、テーブル5は、図1で所定量右
方に前進移動し、第3砥石面G3が第3検知ピン16c
から離れ、そして砥石台3は所定量後退する。(ステッ
プ112)
【0056】CPU31においては、メモリ32から第
3検知ピン16cの先端とツルア13の第3修正研削部
13cの表面との距離(H3)及び第3砥石面修正切込
量(T3)が呼び出され、修正切込量(T3)を加味し
た移動量(H3−T3)が演算される。(ステップ11
3)
【0057】そして、テーブル5は、第3砥石面修正切
込量を加味した移動量(H3+T3)に第3砥石面G3
に対する第3検知ピン16cのZ軸線方向前進量を差し
引いた移動量だけ図1で右方に移動する。これにより第
3砥石面G3がツルア13の第3修正研削部13cに対
向した砥石修正開始位置に位置する。それから砥石台3
が前進すると、第3砥石面G3は、図4(ロ)に示すよ
うにツルア13の第3修正研削部13cにより修正され
る。なお、第3砥石面G3の修正においても、切込量T
3を複数に分けて、テーブル5の修正切込及び砥石台3
の修正送りを複数回行うようにしてもよい。(ステップ
114)
【0058】そして、第3砥石面G3の修正が終ると、
テーブル5は、図1で所定量右方に前進移動し、第3砥
石面G3が第3修正研削部13cから離れ、砥石台3は
所定量後退する。そして、第3砥石面G3が図1におい
て第3検知ピン16cに対して左側に位置するようにテ
ーブル5が図1で左方に所定量後退移動され、続いて、
第3砥石面G3が第3検知ピン16cに対向する位置ま
で砥石台3が前進する。次いで、第3砥石面の接触送り
指令により研削テーブル5が図1で左方に移動する。
(ステップ115)
【0059】やがて、第3砥石面G3が第3検知ピン1
6cの先端に当接し、その接触がAEセンサ14により
検知される。(ステップ116) そして、AEセンサ14から出力される検知信号がCP
U31に入力され、その接触時点の研削テーブル5の接
触位置がメモリ32に記憶される。同時に、テーブル5
は、図1で所定量右方に前進移動し、第3砥石面G3が
第3検知ピン16cから離れ、そして砥石台3は所定量
後退する。(ステップ117)
【0060】そして、CPU31においては、メモリ3
2から砥石修正前後における第3砥石面G3と第3検知
ピン16cとの接触位置が呼び出され、第3砥石面G3
における実際の第3砥石面修正切込量T3’(<T3)
が演算される。(ステップ118) このことは、砥石修正時にツルア13が摩耗するため
で、このツルア13の摩耗量分(T3−T2’)だけ第
3砥石修正切込量が少なくなっていることを意味してい
る。
【0061】続して、CPU31においては、第3砥石
面修正後の砥石層7aの幅L3(=L2−T3’)が演
算されて、メモリ32に記憶される。(ステップ11
9) そして、テーブル5が図1で所定量左方に前進移動して
第1検知ピン16aが第1砥石面G1に対向する位置に
移動する。次いで第1砥石面G1の接触送り指令によ
り、砥石台3は前進する。(ステップ120)
【0062】やがて、第1砥石面G1が第1検知ピン1
6aの先端に当接し、その接触がAEセンサ14により
検知される。(ステップ121) AEセンサ14から出力される検知信号が増幅器25を
介してON/OFF信号としてCPU31に入力され、
その接触時点の砥石台3の接触位置がメモリ32に記憶
される。(ステップ122)
【0063】CPU31においては、メモリ32から第
1検知ピン16aの先端とツルア13の第1修正研削部
13aの表面との距離(H1)及び第1砥石面修正切込
量(T1)が呼び出され、修正切込量T1を加味した移
動量(H1−T1)が演算される。(ステップ123)
【0064】次に、砥石台3は、接触位置から修正切込
量T1を加味した移動量(H1−T1)だけ後退する。
これにより、第1砥石面G1がツルア13の第1修正研
削部13aに対向した砥石修正開始位置に位置する。そ
れから、テーブル5が、図1で右方に移動すると、第1
砥石面G1は、図4(ハ)に示スように、ツルア13の
第1修正研削部13aにより修正される。なお、第1砥
石面G1の修正において、切込量T1を複数に分けて、
砥石台3の修正切込及びテーブル5の修正送りを複数回
行うようにしてもよい。(ステップ124)
【0065】そして、第1砥石面G1の修正が終ると、
砥石台3は、図1で所定量後退する。第1砥石面G1が
図1において第1検知ピン16aに対向する位置まで、
テーブル5が左方に後退移動され、次いで、再び第1砥
石面G1が接触送り指令により砥石台3は前進する。
(ステップ125) やがて、第1砥石面G1が第1検知ピン16aの先端に
当接し、その接触がAEセンサ14により検知される。
(ステップ126)
【0066】そして、AEセンサ14から出力される検
知信号がCPU31に入力され、その接触時点の砥石台
3の接触位置がメモリ32に記憶される。同時に、砥石
台3は、図1で後退し、原位置に復帰し、テーブル5
は、図1で左方に後退して原位置に復帰する。(ステッ
プ127) そして、CPU31においては、メモリ32から砥石修
正前後における第1砥石面G1と第1検知ピン16aと
の接触位置が呼び出され、第1砥石面G1における実際
の第1砥石面修正切込量T1’(<T1)が演算され
る。(ステップ128)
【0067】このことは、砥石修正時にツルア13が摩
耗するためで、このツルア13の摩耗量分(T1−T
1’)だけ第1砥石面修正切込量が少なくなっているこ
とを意味している。続いて、CPU31においては、第
1砥石面修正後の砥石層7aの半径R1=(R0−T
1’)が演算されて、メモリ32に記憶される。(ステ
ップ129)
【0068】かくして、砥石車7の砥石面修正は完了す
る。以上のように、砥石車7の砥石層7aの幅及び径の
データが修正後に随時更新されるため、砥石車7の寸法
管理が確実に行なわれるこことなり、次加工の加工精度
の向上に寄与できる。特に簡単な制御にて砥石層7aの
幅管理ができ、端面間隔の寸法精度が必要な工作物の加
工に有効である。
【0069】図7乃至図9に示す別の砥石修正工程は、
上記の図5乃至図7に示す砥石修正工程のステップ10
0〜102、ステップ110〜112及びステップ12
0〜122と同一のステップ200〜202、ステップ
211〜213及びステップ222〜224を行うが、
その後の各検知ピンの先端とツルアの各修正研削部表面
との距離H1,H2,H3と各砥石面修正切込量T1,
T2,T3とから砥石台3及びテーブル5の移動量を演
算するプロセス(ステップ103、ステップ113及び
ステップ123)を行わない。
【0070】それから、各検知ピンの先端とツルアの各
修正研削部表面との距離H1,H2,H3を夫々メモリ
32から呼び出し、それに基づいて砥石台3及びテーブ
ル5を夫々所定方向に移動して(ステップ203、ステ
ップ214及びステップ225)から、更に各砥石面修
正切込量T1,T2,T3を夫々メモリ32から呼び出
し、それに基づいて砥石台3及びテーブル5を切込方向
に移動するプロセス(ステップ204,215,22
6)を行うのである。
【0071】後のプロセス(ステップ205〜210,
216〜221,227〜232)は、上記の図5及び
図6に示す砥石修正工程のプロセス(ステップ104〜
109,114〜119,124〜129)と同一であ
る。
【0072】又、下記のような更に別の砥石修正工程
(図示省略)を行ってもよい。その砥石修正工程は、上
記の図5乃至図7に示す砥石修正工程のステップ100
〜102、ステップ110〜112及びステップ120
〜122と同一のステップを行うが、各検知ピンの先端
とツルアの各修正研削部表面との距離H1,H2,H3
と各砥石面修正切込量T1,T2,T3とから砥石台3
及びテーブル5の移動量を演算するプロセス(ステップ
103、ステップ113及びステップ123)を行わな
い。
【0073】しかし、予め各検知ピンの先端とツルアの
各修正研削部表面との距離H1,H2,H3と各砥石面
修正切込量T1,T2,T3とから定まる各砥石面修正
における砥石台3及びテーブル5の移動量をメモリ32
に記憶しておき、その各移動量とステップ102、ステ
ップ112及びステップ122で記憶された各接触位置
とを呼び出し、その各接触位置から上記の各移動量だけ
を砥石台3及びテーブル5を移動するプロセスを行うの
である。その移動プロセスの後のプロセスは、上記の図
5及び図6に示す砥石修正工程のプロセス(ステップ1
04〜109,114〜119,124〜129)と同
一である。
【0074】上記のようにして、砥石面修正が行われた
砥石車7をもって、次の研削加工が開始されるのである
が、その際、CPU31においては、砥石層7aの幅
(第2砥石面G2と第3砥石面G3との間隔)及び砥石
層7aの半径(第1砥石面G1の半径)が修正前の値L
0及びR0から修正後の値L3及びR1にデータ修正さ
れて、メモリ32に記憶されている。その修正データに
基づいて以後の研削加工のプログラムにおける砥石台の
切込送り及びテーブルの送り量の補正が行われる。
【0075】クランク軸Wの中間ジャーナルW1の研削
加工では、図9(a)に示す砥石面修正前と同一り研削
加工を行うために、図9(b)に示すように、研削加工
プログラムにおける中間ジャーナルW1の一端の段部に
対するZ軸線方向の加工開始位置(P1’)は、砥石修
正前の研削加工の加工開始位置(P1)より図1におい
て右方に第2砥石面G2の実際の砥石面修正量T’だけ
偏位した位置に補正されている。
【0076】砥石車7の切込研削送り量は、砥石層7a
が半径R1に更新されたことによって、前回の研削加工
時の切込研削送り量に、第1砥石面G1の実際の砥石面
修正量T1’だけ加算される。テーブル5のテーブル送
り量は、第2砥石面G2の実際の砥石面修正量T2’と
第3砥石面G3の実際の砥石面修正量T3’との和を砥
石面修正前のテーブル送り量Z0に加算したZ1(=Z
0+T2’+T3’)に補正される。
【0077】それに伴って、中間ジャーナルW1の他端
の段部に対する加工開始位置P2はP2’に、切込前進
位置Q1,Q2は夫々Q1’Q2’に補正される。かく
して、研削プログラムにおける各加工データが補正され
るため、クランク軸Wの中間ジャーナルW1は、砥石面
修正前後に亘って、加工精度が変わることなく維持され
る。これにより、ジャーナル幅J1(=Z1+L3)の
寸法精度を確保することができる。
【0078】又、両側に軸首部をもつフランジ部W2の
研削加工では、図10(c)に示す砥石修正前と同一の
研削加工を行うために、図10(b)に示すように、研
削加工プログラムにおけるフランジ部W2の一方の端面
に対するZ軸線方向の加工開始位置(P3’)は、砥石
面修正前の研削加工の加工開始位置(P3)より図1に
おいて左方に第3砥石面G3の実際の砥石面修正量T
3’だけ偏位した位置に補正される。
【0079】砥石車7の切込研削送り量は、同様に前回
の研削加工時の切込研削送り量に第1砥石面G1の実際
の砥石面修正量T1’だけ加算される。テーブル5のテ
ーブル送り量は、第2砥石面G2の実際の砥石面修正量
T2’と第3砥石面G3の実際の砥石面修正量T3’と
の和を砥石面修正前のテーブル送り量Z0に減算したZ
1’(=Z0’−T2’−T3’)に補正される。
【0080】これに伴って、フランジ部W2の他方の端
面に対する加工開始位置P4は、P4’に、切込前進位
置Q3,Q4は、夫々Q3’,Q4’に補正される。か
くして、研削プログラムにおける各加工データが補正さ
れるため、フランジ部W2とその両側端面においても、
砥石面修正前後に亘って加工精度が変わることなく維持
される。これにより、両端面間幅J2(=Z1’−L
3)の寸法精度も同様に確保することができる。
【0081】上記の砥石修正装置は、図2,図3に例示
するような砥石車7、所謂CBN砥石のような砥石の修
正だけでなく、普通の砥石車の修正にも利用し得ること
は容易に理解できよう。なお、上記実施例では、砥石修
正中にツルア13が摩耗することを考慮にいれ、砥石修
正前後において砥石面の接触検知を行い、この砥石修正
前後における接触位置のデータから砥石データを更新す
るようにしたが、砥石修正中にツルア13が摩耗しない
として、砥石修正前においてのみ接触検知を行い、砥石
修正後にはツルア13に対する砥石面の所定切込量のデ
ータから砥石データを更新するようにしてもよい。
【0082】
【発明の効果】この発明の請求項1に記載の砥石修正装
置によれば、砥石修正工具及び接触検知手段との相対距
離データを予め記憶しておき、接触検知により得られた
各砥石面の相対移動接触位置データから各砥石面の修正
量データを加味した移動量に基づいて、砥石面の修正を
行い、修正毎に砥石車における砥石径・砥石幅のデータ
を更新するようにしたので、円筒部に隣接して段部を有
し端面研削加工を必要とする工作物における端面間の幅
精度を確保することができ、しかも簡単な制御をもっ
て、砥石車の外周面及び両端面の砥石修正の自動化と、
砥石車における砥石径・砥石幅のデータを管理すること
ができる。
【0083】又、従来のように摩耗した両端面部が無く
なるまで砥石車の外周面をドレッシングする場合に較べ
て、砥石車の外周面及び両端面の砥石修正を行うことに
よって、砥石径方向の修正量を少なくできるので、砥石
の寿命の長期化に寄与できる。
【0084】又、この発明の請求項2に記載の砥石修正
装置によれば、砥石修正前後において接触検知を行い、
修正前後における各砥石面の相対移動接触位置データか
ら各砥石面の実際の修正量データを求め、この実際の修
正量から修正毎に砥石車における砥石径・砥石幅のデー
タを更新するようにしたので、砥石修正前の接触検知で
得られた接触位置を基準とした砥石車の移動制御を行う
ことによりツルアに対して砥石車を所望する切込量で移
動させることができる。その効果に加えて、砥石修正時
におけるツルアの摩耗による誤差を解消することがで
き、更に正確な砥石データを管理することができると共
に、研削加工精度の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例における砥石修正装置を具備
したクランク軸研削盤の構成図である。
【図2】この発明の実施例における砥石修正装置のツル
アヘッドと接触検知装置との関係説明図である。
【図3】この発明の実施例における砥石修正装置のツル
アヘッドと接触検知装置との関係説明図である。
【図4】この発明の実施例における砥石修正装置におけ
る砥石面修正の説明図である。
【図5】この発明の実施例における砥石修正装置におけ
る砥石面修正工程のフローチャートである。
【図6】この発明の実施例における砥石修正装置におけ
る砥石面修正工程のフローチャートである。
【図7】この発明の実施例における砥石修正装置におけ
る砥石面修正工程のフローチャートである。
【図8】この発明の実施例における砥石修正装置におけ
る別形の砥石面修正工程のフローチャートである。
【図9】この発明の実施例における砥石修正装置におけ
る別形の砥石面修正工程のフローチャートである。
【図10】この発明の実施例における砥石修正装置にお
ける別形の砥石面修正工程のフローチャートである。
【図11】この発明の実施例における研削盤における中
間軸部及び両側段部の研削加工の説明図である。
【図12】この発明の実施例における研削盤におけるフ
ランジ部及び両側軸部の研削加工の説明図である。
【図13】従来の技術における砥石修正の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ベッド 2 第1サーボモー
タ 3 砥石台 4 第2サーボモー
タ 5 テーブル 6 砥石駆動用モー
タ 7 砥石車 7a 砥石層 7b 円板 G1 第1砥石面 G2 第2砥石面 G3 第3砥石面 8 主軸台 8a 主軸センター 8b 主軸 8c 駆動ピン 9 心押台 9a 心押しセンタ 10 砥石修正装置 11 ツルアヘッド 12 接触検知装置 13 ツルア 13a 第1修正研削部 13b 第2修正研
削部 13c 第3修正研削部 14 AEセンサ 15 検知ピンヘッド 16a 第1検知ピ
ン 16b 第2検知ピン 16c 第3検知ピ
ン 21,22 エンコーダ 23,24 モータ
駆動回路 25 増幅器 26 入力装置 30 数値制御装置 31 CPU 32 メモリ 33,34 インタ
フェース W クランク軸 W1 中間ジャーナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 久修 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に連続し、且つ互に交差して形
    成された複数の砥石面をもつ砥石車の各砥石面に対応し
    て当接し得る複数の修正部を備え、該砥石車との間で接
    離するように相対移動が行われ得る砥石修正工具と、 前記砥石車の各砥石面に対応して当接し得る複数の接触
    部及び対応する該砥石面と該接触部との接触を検知する
    検知部を備え、且つ前記砥石修正工具に対し所定の相対
    位置関係を保持して設けられ、該砥石修正工具と一体的
    に前記砥石車との間で接離するように相対移動が行われ
    得る接触検知手段と、 前記砥石車と前記砥石修正工具及び前記接触検知手段と
    の相対移動を行う駆動手段と、 前記砥石車と前記砥石修正工具及び前記接触検知手段と
    の相対移動位置を検出する位置検出手段と、 前記各検知部と前記各砥石面との接触検知時点における
    前記砥石車と前記砥石修正工具及び前記接触検知手段と
    の相対移動接触位置データ、該接触検知手段の各接触部
    と該砥石修正工具の各修正部との相対距離データ並びに
    各砥石面の修正量データを記憶する第1記憶手段と、 前記第1記憶手段に記憶されたデータによる前記各砥石
    面の修正量データを加味した前記相対移動接触位置から
    前記砥石修正工具の各修正部までの相対移動距離に基づ
    いて前記駆動手段を制御する制御手段と、 前記砥石面の修正量データに基づき前記砥石車の砥石面
    形状寸法データを更新して記憶する第2記憶手段とから
    構成された砥石修正装置。
  2. 【請求項2】 円周方向に連続し、且つ互に交差して形
    成された複数の砥石面をもつ砥石車の各砥石面に対応し
    て当接し得る複数の修正部を備え、該砥石車との間で接
    離するように相対移動が行われ得る砥石修正工具と、 前記砥石車の各砥石面に対応して当接し得る複数の接触
    部及び対応する該砥石面と該接触部との接触を検知する
    検知部を備え、且つ前記砥石修正工具に対し所定の相対
    位置関係を保持して設けられ、該砥石修正工具と一体的
    に前記砥石車との間で接離するように相対移動が行われ
    得る接触検知手段と、 前記砥石車と前記砥石修正工具及び前記接触検知手段と
    の相対移動を行う駆動手段と、 前記砥石車と前記砥石修正工具及び前記接触検知手段と
    の相対移動位置を検出する位置検出手段と、 前記各検知部と前記各砥石面との接触検知時点における
    前記砥石車と前記砥石修正工具及び前記接触検知手段と
    の相対移動接触位置データ、該接触検知手段の各接触部
    と該砥石修正工具の各修正部との相対距離データ並びに
    各砥石面の修正量データを記憶する第1記憶手段と、 前記第1記憶手段に記憶されたデータによる前記各砥石
    面の修正量データを加味した前記相対移動接触位置から
    前記砥石修正工具の各修正部までの相対移動距離に基づ
    いて前記駆動手段を制御する制御手段と、 前記各砥石面の修正毎に砥石修正前後における前記相対
    移動接触位置データに基づき前記砥石面の実際の修正量
    データを演算する第1演算手段と、第1演算手段により
    算出された前記砥石面の実際の修正量データに基づき前
    記砥石車の砥石面形状寸法データを更新して記憶する第
    2記憶手段とから構成された砥石修正装置。
  3. 【請求項3】 砥石修正工具と接触検知手段とは、砥石
    車との間で接離するように相対移動が行われ得る研削盤
    のテーブル又は主軸台に設けられている請求項1又は請
    求項2に記載の砥石修正装置。
  4. 【請求項4】 制御手段は、第1記憶手段に記憶された
    データにおける接触検知手段の各接触部と砥石修正工具
    の各修正部との相対距離データ及び各砥石面の修正量デ
    ータに基づいて相対移動接触位置からの前記砥石修正工
    具の各修正部の相対移動距離を算出する第2演算手段を
    備え、第2演算手段により算出された相対移動距離に基
    づいて駆動手段を制御する請求項1、請求項2又は請求
    項3のいずれかに記載の砥石修正装置。
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