JP3555318B2 - 研削方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒形状のワークをワークの加工幅より小さい薄幅砥石車を用いて高速で研削する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
円筒形状のワークをワークの加工幅より小さい薄幅砥石車を用いて高速で研削する方法として、図5で示すように、ワークWの回転軸線WOに対しストレート部50aと傾斜したテーパ部50bが設けられている砥石50を用い、先ず砥石50をワークWに対し回転軸線WOと直交するプランジ方向に前進移動させ、ワークWのフランジ部WFの一端部を図6(a)で示すように、砥石50のストレート部50aのエッジ部で端面研削Eし、さらに図6(b)で示すように、プランジ研削Pして所望の仕上げ径まで加工し、次いで、砥石50をワークWの回転軸線WOと平行なトラバース方向に移動させてワークWの外周面を砥石50のテーパ部50bとストレート部50aとによってトラバース研削Tして全体の研削加工を行う方法がある。
【0003】
これによれば、トラバース研削T時に砥石50のテーパ部50bにより粗研削を行い、続いてストレート部50aにより仕上げ研削を行うことができるので、ワークWに対して1パスで円筒研削を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の研削サイクルにおいて、トラバース研削Tの開始速度が速い場合に、図7で示すように、フランジ部WFの端面の外周側に数μmの幅で形状だれtが発生することがある。
【0005】
これは、プランジ研削Pの終了時まで研削抵抗が極めて小さく、ワークWのたわみが殆どないのに対し、トラバース速度が速いためにトラバース研削Tが開始する瞬間に研削抵抗が大きくなって、ワークWにたわみが生じて、このたわみの影響で、端面部が砥石50の端面に接触し、研削されるためである。
【0006】
本発明の目的は、上記研削サイクルにおいて、ワーク端面部の外周側に形状だれが発生しないようにした研削方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の方法は、薄幅砥石を用いてワークを端面研削、プランジ研削及びトラバース研削を行う方法において、前記トラバース研削行程で、砥石面がワーク端面から僅かに離間する所定量を殆ど研削抵抗のかからない遅い速度と、前記所定量のトラバース研削後は正規の早い速度の2段階の速度に切り換えてトラバース研削するようにしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明方法が実施される研削加工装置を示し、1は研削加工装置のベッドであり、このベッド1上には砥石台2がX軸線方向に進退可能に載置されている。前記砥石台2には砥石3が回転可能に軸承されている。この砥石3は図2で示すように、薄幅であり、ダイヤモンド又はCBNのような超硬質砥粒の砥石層を備えており、ワークWの回転軸線WOに対しストレート部3aと傾斜したテーパ部3bが設けられている。4は砥石回転用モータであり、これによって砥石3は回転駆動される。5はエンコーダ5aが連結されたX軸サーボモータであり、前記砥石台2をX軸線方向に進退送り移動する。
【0009】
前記ベッド1上の砥石台2の前方にはエンコーダ9aが連結されたZ軸サーボモータ9によってZ軸方向に移動するテーブル6が載置され、このテーブル6上には主軸台7と心押台8とが対向して設置されている。前記主軸台7の主軸センタ7aと心押台8の心押センタ8aとにフランジ部WFを有するワークWが支承され、主軸台7に内蔵されている主軸駆動モータによって回転駆動されるようになっている。
【0010】
11は前記研削加工装置を制御する数値制御装置である。この数値制御装置11は中央処理装置12と、データの入力を行うキーボード,データの表示を行うCRT表示装置を備えている入出力装置14と接続され、かつ前記中央処理装置12と接続しているインタフェース13と、前記中央処理装置12と接続しているメモリ15と、前記中央処理装置12と接続され、かつモータ駆動回路17,18と接続されているインタフェース16とから構成されている。
【0011】
前記メモリ15には、加工プログラム及び数値制御プログラムを実行するのに必要な制御データが記憶されている。
【0012】
前記一方のモータ駆動回路17はX軸サーボモータ5に接続されており、X軸サーボモータ5のエンコーダ5aは前記モータ駆動回路17とインタフェース16に接続している。
【0013】
また、他方のモータ駆動回路18はZ軸サーボモータ9に接続されており、Z軸サーボモータ9のエンコーダ9aは前記モータ駆動回路18とインタフェース16に接続している。
【0014】
前記X軸サーボモータ5に連結されているエンコーダ5aとZ軸サーボモータ9に連結されたエンコーダ9aによって主軸台7,テーブル6の絶対位置が検出されるようになっており、検出信号はモータ駆動回路17,18に帰還されて位置のフィードバック制御が行われると共に、数値制御装置11に入力される。
【0015】
そこで、前記砥石3によるワークWの研削加工は図3のフローチャートで示すように、従来と同様に砥石3をワークWに対し回転軸線WOと直交するプランジ方向に前進移動させ、ワークWのフランジ部WFの一端部を砥石3のストレート部3aのエッジ部で端面研削Eし、プランジ研削Pして所望の仕上げ径まで加工し、次いで、砥石3をワークWの回転軸線WOと平行なトラバース方向に移動させてワークWの外周面を砥石3のテーパ部3bとストレート部3aとによってトラバース研削Tして全体の研削加工を行うものである。
【0016】
ところで、本発明方法においては、トラバース研削Tの行程で、図4で示すトラバース研削Tの動作内容が、従来の方法とは異にしている。
【0017】
すなわち、図3のフローチャートにおいて研削サイクルの指令によりワーク端面研削Eのための加工位置(図2で砥石3が点線位置)にテーブル6が位置決めされる。そして、砥石3及びワークWが回転駆動され、砥石台2の前進によりワークWのフランジ部WFの端面を研削加工する。
【0018】
続いて、ワークWの外周が所定の仕上げ寸法に研削される位置まで砥石台2が前進し、プランジ研削Pを行い、このプランジ研削Pの完了後にテーブル6が図1の左方向にトラバースしてトラバース研削Tの行程に入る。
【0019】
このトラバース研削Tの行程では、砥石面がワーク端面から僅かに離間する所定量f1を殆ど研削抵抗のかからない遅い速度のトラバース研削T1を行う。これによりワークWがトラバース研削Tの開始時にたわむことが抑えられるため、ワークWのフランジ部WFの端面の外周側が余分に削られることがなく、従来のように形状だれtの発生を抑止するのである。
【0020】
前記所定量f1の遅い速度のトラバース研削T1後においては、速度切り換え位置イからトラバース研削完了位置ロまでの距離f2では正規の速い速度にてトラバース研削T2する。
【0021】
因みに前記砥石面がワーク端面から僅かに離間する所定量f1は、例えば、5×10−2≦f1≦1[mm]程度であり、正規の速いトラバース速度は75mm/minで、遅いトラバース速度は速度10mm/minのように大幅に遅くする。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、ワークを端面研削、プランジ研削してトラバース研削行程に入ったときに、砥石面がワーク端面から僅かに離間する所定量を殆ど研削抵抗のかからない遅い速度のトラバース研削し、その後はトラバース研削完了までは正規の速い速度にてトラバース研削する2段階の速度に切り換えた研削方法であるから、トラバース研削が開始する瞬間の研削抵抗が低減され、これによりトラバース研削の開始時にワークのたわみが抑えられるため、ワークの端面の外周側が余分に削られることがなく、形状だれの発生が防止できる。しかも速度の速いトラバース量は僅かであるので、研削能率への影響を最少限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法が用いられる研削加工装置とその数値制御装置の平面図
【図2】本発明の研削方法を示す説明図
【図3】端面研削からトラバース研削までのフローチャート
【図4】トラバース研削の動作内容を示すフローチャート
【図5】従来の研削加工サイクルの説明図
【図6】従来の研削研削状態を示す説明図
【図7】図6(c)のA部拡大図
【符号の説明】
1 ベッド
2 砥石台
3 砥石
4 砥石回転用モータ
5 X軸サーボモータ
6 テーブル
7 主軸台
8 心押台
9 Z軸サーボモータ
11 数値制御装置
f1 遅い速度のトラバース研削を行う所定量
f2 速い速度のトラバース研削を行う距離
Claims (1)
- 薄幅砥石を用いてワークを端面研削、プランジ研削及びトラバース研削を行う方法において、前記トラバース研削行程で、砥石面がワーク端面から僅かに離間する所定量を殆ど研削抵抗のかからない遅い速度と、前記所定量のトラバース研削後は正規の早い速度の2段階の速度に切り換えてトラバース研削するようにしたことを特徴とする研削方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09302996A JP3555318B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | 研削方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09302996A JP3555318B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | 研削方法 |
Publications (2)
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JPH09253989A JPH09253989A (ja) | 1997-09-30 |
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Family
ID=14071078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09302996A Expired - Fee Related JP3555318B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | 研削方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3555318B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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-
1996
- 1996-03-25 JP JP09302996A patent/JP3555318B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09253989A (ja) | 1997-09-30 |
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