JP3644068B2 - 非真円工作物研削盤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、カム等の非真円工作物(以下、単に「カム」ともいう。)を加工する非真円工作物研削盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、数値制御装置により主軸軸線と交差する方向の砥石車の送りを主軸回転に同期して制御し、カム等の非真円工作物を研削加工する方法が知られている。
近年、カムの形状はエンジンの高性能化に伴い、その形状への要求が複雑かつ高精度になり、図10に示すような凹部Aを有するようなカムWの需要が多くなってきた。
【0003】
このような凹部Aを有するようなカムWを研削する場合、その凹部Aに接触可能な径の小さい砥石車Gを用いる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、小径砥石車の外周面Gaが、図11に示すように砥石車Gを支承する砥石台1の主軸側の面(前面)より砥石車Gの外周面Gaが後退した位置になるような径まで小さくなると、図11に示すようにカムWに複数の研削箇所B,Cを有する、特に研削箇所Bと研削箇所Cの非真円形状の最大径の位置が円周上で異なっているものでは、研削個所Bを研削するときに砥石台が研削箇所Cと干渉してしまい、凹部Aを有するような工作物の研削が困難であった。
【0005】
また、これと同様に砥石台1が非真円工作物Wを支承する主軸2と干渉する恐れがあった。
本発明は、砥石台1の前面より後退した位置にある砥石車Gにて凹部Aを有するカムを研削するのに、砥石台1が隣設する研削箇所に干渉せずに研削を行える非真円工作物研削盤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するための請求項1の発明は、前記研削面は少なくとも1つの凹部を有し、前記砥石車は前記研削面の仕上げ研削が可能な径の小径砥石車でその外周面の形状が円形またはテーパであり、前記砥石台はその砥石軸線と前記主軸軸線とが交差するアンギュラ砥石台であり、当該砥石軸線と主軸軸線との交差角は前記複数の非真円形状の研削面のうちの1つを研削中に前記砥石台が他の研削面と干渉しないように設定され、前記制御手段に創成運動とともに前記小径砥石車と前記非真円工作物とを主軸軸線方向に相対移動させるトラバース制御手段を備えたものである。
【0007】
また、請求項2の発明は、アンギュラ砥石台とは別に、このアンギュラ砥石台に保持された小径砥石車より大きな外径を有する大径砥石車と、前記大径砥石車を回転可能に保持した粗研削砥石台と、前記主軸と粗研削砥石台とに非真円工作物の粗研削形状に沿ったプロフィルデータに基づいて創成運動を行わせる粗研削制御手段と、前記主軸とアンギュラ砥石台とに非真円工作物の仕上げ形状に沿ったプロフィルデータに基づいて創成運動を行わせる仕上げ制御手段とを備えたものである。
【0008】
【作用】
請求項1の発明では、プロフィルデータに基づいて制御手段が主軸と、アンギュラ砥石台を制御し、このアンギュラ砥石台が現在研削を行っていない他の研削面に干渉することなく、アンギュラ砥石台に取付けられた小径砥石車が研削を行う非真円工作物の研削面に接触し、プロフィル創成運動を行って研削加工を行う。 そして、小径砥石車の非真円工作物の研削面への接触が点接触または主軸軸線と平行な方向の線接触となり、この接触の状態でプロフィルデータに基づいて制御手段が主軸と、アンギュラ砥石台を制御し、小径砥石車がプロフィル創成運動を行う。
【0009】
そして、これとともに、トラバース制御手段がアンギュラ砥石台と非真円工作物を相対移動させ、プロフィル創成とトラバース研削が同時に行われる。請求項2の発明では、粗研削のプロフィルデータに基づいて粗研削制御手段が主軸と粗研削砥石台を制御し、非真円工作物の粗研削を行う。この後、仕上げのプロフィルデータに基づいて仕上げ制御手段が主軸とアンギュラ砥石台を制御し、非真円工作物の仕上げ研削を行う。
【0010】
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。図1は数値制御研削盤を示した構成図である。10は数値制御研削盤のベッドで、このベッド10上には工作物テーブル11がZ軸方向に摺動可能に配設されている。
工作物テーブル11上には主軸13を軸架した主軸台12が配設され、その主軸の軸線ZLは工作物テーブル11の移動方向Zと平行にされ、主軸13はサーボモータ14により回転される。
【0011】
また、工作物テーブル11上、右端には心押台15が載置され、心押台15のセンタ16と主軸13のセンタ17とによって複数のカムから成る研削箇所B,Cを有する非真円工作物Wが挟持され、工作物Wは主軸13に突設された位置決めピン18に嵌合し、工作物Wの回転位相は主軸13の回転位相に一致している。
【0012】
ベッド10の後方には工作物テーブル11に沿って平行に移動する工具テーブル20が案内され、この工具テーブル20には工具送り軸(X軸)に沿って進退可能な直交砥石台21(粗研削砥石台)およびアンギュラ砥石台22が並列して案内されている。
なお、この工具テーブル20は直交砥石台21およびアンギュラ砥石台22を工作物Wの研削位置に位置決めするためのものであるが、この位置決めを工作物テーブル11の移動によって行い、工具テーブル20を設けないようにしてもよい。
【0013】
この直交砥石台21およびアンギュラ砥石台22にはそれぞれモータ23およびモータ24によって回転駆動される大径砥石車G1および小径砥石車G2が支承され、この直交砥石台21およびアンギュラ砥石台22は、送り螺子25を介してサーボモータ26およびサーボモータ27の正逆転により前進後退される。
大径砥石車G1は図1に示されるように主軸13と心押台15とを結んだ主軸軸線ZL に対し、平行に砥石軸28を介して直交砥石台21に支承され、この直交砥石台21の前面21aより工作物側に突出した外径の大径砥石となっている。
【0014】
また、小径砥石車G2の軸線GLは図1に示すように主軸13と心押台15とを結んだ主軸軸線ZL を通る鉛直面に対して交差し、この小径砥石車G2は旋回台22aに軸承され、旋回台22aはアンギュラ砥石台22に旋回可能に載置され、モータ22bによって旋回する。
さらに小径砥石車G2は図2に示されるように旋回台22aの前面22cの延長線より、その外周面Gaが後方に位置する小径砥石となっており、その外周面Gaの形状は半径Rの円形に形成されている。
【0015】
これによって、小径砥石車G2は非真円工作物Wと点接触することとなる。
なお、小径砥石車G2の外周面Gaは旋回台22aの旋回によりX軸方向において、旋回台22aの前面22cより図2に示すように非真円工作物Wに接近した状態に設定されている。
一方、工具テーブル20は送り螺子31を介してサーボモータ32に結合され、工作物テーブル11は送り螺子36を介してサーボモータ34に結合されている。
【0016】
DSPX1およびDSPX2はサーボモータ26およびサーボモータ27を駆動する第1X軸デジタルシグナルプロセッサと、第2X軸デジタルシグナルプロセッサで、この第1X軸デジタルシグナルプロセッサDSPX1と、第2X軸デジタルシグナルプロセッサDSPX2は図1に示すようにデジタルサーボユニット38を介して数値制御装置30に接続されている。
【0017】
また、サーボモータ32、34、35にはそれぞれY軸デジタルシグナルプロセッサDSPY、Z軸デジタルシグナルプロセッサDSPZ、主軸デジタルシグナルプロセッサDSPCによって回転制御され、このZ軸デジタルシグナルプロセッサDSPZと主軸デジタルシグナルプロセッサDSPCはデジタルサーボユニット28を介して数値制御装置30に接続され、Y軸デジタルシグナルプロセッサDSPYはデジタルサーボユニット29を介して数値制御装置30に接続されている。
【0018】
デジタルサーボユニット29は数値制御装置30から位置指令信号を入力し、この入力された位置指令信号を指令信号が駆動すべきサーボモータのデジタルシグナルプロセッサ、例えば第1X軸デジタルシグナルプロセッサDSPX1に位置指令信号を出力する。
第1X軸デジタルシグナルプロセッサDSPX1に位置指令信号が入力されると、第1X軸デジタルシグナルプロセッサDSPX1は位置指令信号とエンコーダからの直交砥石台21の現在位置のフィードバック信号との偏差に基づいてサーボモータ26の回転制御を行う。
【0019】
また、デジタルサーボユニット29および第2X軸デジタルシグナルプロセッサ、Y軸デジタルシグナルプロセッサDSPY、Z軸デジタルシグナルプロセッサDSPZ、主軸デジタルシグナルプロセッサDSPCについては、デジタルサーボユニット38と第1X軸デジタルシグナルプロセッサDSPX1と同様の機能なので、説明を省略する。
【0020】
数値制御装置30は主として加工サイクルデータを解析して直交砥石台21、アンギュラ砥石台22、工具テーブル20、工作物テーブル11の位置および主軸13の回転を数値制御し、工作物Wの研削加工を制御する装置である。この数値制御装置30は、理想プロフィルデータ、加工サイクルデータを記憶した例えば磁気ディスク、磁気テープ、紙テープなどの記録媒体の内容を読み取る読取装置42と、理想プロフィルデータ、加工サイクルデータ等のデータの入力および研削加工の開始等の起動指令を行うキーボード43と各種の情報を表示するCRT表示装置44が接続されている。
【0021】
数値制御装置30は図1に示すように、研削盤を制御するためのメインCPU37と制御プログラムを記憶したROM33と入力データ等を記憶するRAM39と入出力インタフェース35、36とで主として構成されている。RAM39上にはNCデータを記憶するNCデータ領域321と工作物Wの仕上げ形状から決定される実行プロフィルデータを記憶する実行プロフィルデータ領域322が設けられている。その他、各種のモードを設定する早送りモード設定領域323、研削送りモード設定領域324、工作物モード設定領域325、スパークアウトモード設定領域326が設けられている。
【0022】
次に作用を説明する。
RAM39には図6に示す加工サイクルデータを含むNCデータが記憶されており、キーボード43の図略の起動ボタンが押下されると加工サイクルデータが起動される。これらのNCデータはCPU31により図3のフローチャートに示す手順に従って解読される。
【0023】
ステップ100でNCデータは1ブロック読出され、次のステップ102でデータエンドか否かが判定される。データエンドの場合には本プログラムは終了される。データエンドでない場合には、ステップ104以下へ移行して、命令語のコード判定が行われる。ステップ104で命令語がGコードであると判定された場合には、さらに詳細な命令コードを判定するため、CPU37の処理はステップ106へ移行する。ステップ106〜120で、命令コードに応じてモード設定が行われる。ステップ106でG00コードと判定されたときは、ステップ108にて早送りモード領域323にフラグがセットされ、送りモードは早送りモードに設定される。ステップ110でG01コードと判定されたときは、ステップ112で研削送りモード設定領域324にフラグがセットされ、送りモードは研削送りモードに設定される。
【0024】
また、ステップ114でG04コードと判定されたときは、ステップ116でスパークアウトモード設定領域326にフラグがセットされ、送りモードはスパークアウトモードに設定される。同様にステップ118でG51コードと判定されたときは、ステップ120で工作物モード設定領域325にフラグがセットされ、工作物モードがカムモードに設定される。
【0025】
上記のモード設定が完了すると、CPU37の処理はステップ122へ移行し、NCデータと上記のステップステップ106〜120で設定されたモードに応じて後述する処理を行う。ステップ122でモード設定が早送りモードであるか否かが判定される。そして早送りモードであると判定されると、ステップ124に移行し、命令コードに続く移動コード(本実施例では、直交砥石台21を移動させるX1コード、アンギュラ砥石台22を移動させるX2コード、工具テーブル20を移動させるYコード、工作物テーブルを移動させるZコードにあたる)に基づいて直交砥石台21、アンギュラ砥石台22、工具テーブル20、工作物テーブル11の移動が行われる。
【0026】
また、ステップ122にて早送りモードでないと判定されるとステップ126に移行する。
ステップ126に進むと、読出しブロックにXコードが有るか否かが判定され、Xコード有りと判定されると、ステップ130へ移行し、カムモードかつ研削送りモード(以下、「カム・研削モード」という)か否かが判定される。
【0027】
このとき、カム・研削モードでかつステップ126でXコードありと判定され、そのXコードが直交砥石台21を移動する移動コードX1であるときは、ステップ134でカム創成のためのパルス分配が直交砥石台21に対して行われる。
また、カム・研削モードでかつステップ133でXコードありと判定され、そのXコードがアンギュラ砥石台22を移動する移動コードX2であるときは、ステップ134でカム創成のためのパルス分配がアンギュラ砥石台22に対して行われる。
【0028】
一方、カム・研削モードでないときは、ステップ132で通常の主軸13の回転と同期しないパルス分配が行われる。
また、ステップ126でXコードなしと判定されると、ステップ128に移行してスパークアウトモードが設定されているかが判定される。ここでスパークアウトモードが設定されている場合には、ステップ136にてスパークアウトのパルス分配を行い、スパークアウトモードの設定がない場合にはステップ100に戻る。
【0029】
カム創成は図4のフローチャートに従って実行される。まず、ステップ200で読出しアドレスIの初期値が1に設定される。次にステップ202でドライブCPU36からパルス分配完了信号を入力して前サイクルでのパルス分配が完了したか否が判定され、完了したと判定されれば、ステップ204へ移行し、実行プロフィルデータD(I)が読み出され、ステップ206で主軸1回転当たりの切り込みが完了したか否かが判定される。この判定はFコードにより指定された数値データで行われる。この場合には0.1mm分の切り込みが行われたか否かで判定される。主軸1回転当たりの切り込みが完了していないときにはステップ208で、読み出された実行プロフィルデータD(I)に単位角当たりの切込量が加算されて移動量データが生成され、ステップ212でその移動データと速度データを組みとする位置決めデータが出力される。また主軸1回転当たりの切り込みが完了しているときはステップ210で、実行プロフィルデータD(I)がそのまま移動量データとされる。
【0030】
次にステップ214で読出しアドレスIが実行プロフィルデータの終端アドレスImax以上か否かが判定される。I≧Imaxのときはステップ218で読出しアドレスIはテーブルの先頭に戻すため初期値1に設定されてステップ220に進み、そうでないときはステップ216で読出しアドレスIは1だけ更新してステップ202に戻る。
【0031】
ステップ220ではZ軸の移動を行うZコードが有るか否かが判定され、Zコードがあるときは、ステップ222に移行し、直交砥石台21もしくはアンギュラ砥石台22がカム創成運動をしながら、Zコードに示された移動量だけ+方向(図1では右方向)までそのZコードの後ろに記載されているRコード(送り速度を示す。)に基づいて工作物テーブル11の送り、同様にステップ223にて直交砥石台21もしくはアンギュラ砥石台22がカム創成運動をしながら、Zコードに示された移動量だけ−方向(図1では左方向)に工作物テーブル11の送り、トラバース研削を行うこととなる。
【0032】
また、ステップ220にてZコードがないときは、直接ステップ224に移行して全切り込みが完了したか否かが判定される。この判定はXコードにより指定された数値データにより判定される。
全切り込みが未完了のときはステップ202へ移行して、次の制御サイクルへ進む。一方、全切り込みが終了した場合にはカム研削の処理が終了される。
【0033】
ここで、図6に示す加工サイクルデータに従って研削盤の制御について図3ないし図5のフローチャートにて説明する。
まず、加工サイクルデータが1ブロック、解読される。そして、ブロックNO10のG00コードにより送りモードが早送りモードに設定され、このブロックNO10のYコードにより、直交砥石台21が研削位置に位置決めされることとなる。そして、ブロックNO20に記載されたG51コードにより、工作物モードがカムモードに設定されるとともに、使用される実行プロフィルデータが番号P1234で指定される。
【0034】
ここで、番号P1234で示される実行プロフィルデータは、図7の実線Jで示されるような形状を研削するものであり、この実線Jで示される形状は、非真円工作物Wの仕上げ形状(図7の一点鎖線Kにあたる)に対し、取り代を残した粗研削の形状である。
なお、この図7の一点鎖線Kの形状は番号P5678で示される実行プロフィルデータにて研削される。
【0035】
次のブロックNO30のG01コードにより研削送りモードに設定され、X1コードの存在によりX−0.1だけカム研削の処理が行われる。Fコードは主軸1回転当たりの研削量を、Rコードは主軸1回転当たりの研削速度である。Sコードは主軸回転速度を表している。図6のNCデータでは、FコードとRコードの指定数値が等しいため、主軸の回転に対して連続的に一定速度で切り込むことを指定している。
【0036】
また、このブロックNO30にはZコードが記載されているので、このZコードにより、工作物テーブル11が20(mm)だけ、一回転する毎に後に続くRコードに記載された送り速度で往復移動され、トラバース研削が行われる。
次にブロックNO40のG04コードのドウェルコードによりスパークアウト加工が図5に図示する手順で処理される。このフローチャートは図4のフローチャートと大略において一致しており、切り込みが行われないことと、主軸が指定回数だけ回転した場合にはドウェル処理が停止されることが異なる。
【0037】
次にブロックNO50のG00によって早送りモードに設定され、直交砥石台21がカム創成運動をしながら早送りで戻されることになる。
そして、次のブロックNO50のG00コードにYコードにより、アンギュラ砥石台22が研削位置に位置決めされることとなる。
そして、ブロックNO60のG51コードにより、工作物モードがカムモードに設定されるとともに、使用される実行プロフィルデータが番号P5678で指定される。
【0038】
ブロックNO70にてG01コードにより研削送りモードに設定され、主軸の回転に対してアンギュラ砥石台22は創成運動をしながら切り込むことを指定している。
このとき、小径砥石車G2は軸線GLが主軸軸線ZLに対して交差し、アンギュラ砥石台22の前面22aより、その外周面が非真円工作物Wに近くなるので、図2に示すようなカムWの凹部を研削する小径の小径砥石車G2を使用していても隣設する研削面Cに干渉することなく研削することができる。
【0039】
また、このブロックNO70にはZコードが記載されているので、トラバース研削が行われる。
次にブロックNO80のG04コードのドウェルコードによりスパークアウト加工が図5に図示する手順で処理される。
一方、このNCプログラムとは別に小径砥石車G2の先端の当たり点を変えるためにモータ22bを制御して砥石台を旋回させてやることが随時行われる。
【0040】
以上のように、直交砥石台の砥石車を大径とし、アンギュラ砥石台22の小径砥石車G2を研削するカムの凹部の形状に合わせた小径の砥石車としてアンギュラ砥石台の砥石軸を主軸軸線に対して傾けることで、隣設するカムの研削面Cに干渉することなく凹部を研削することができる。
また、直交砥石台21の大径砥石車G1にて粗いカム形状を成形し、アンギュラ砥石台22の小径砥石車G2にて凹部を含めた仕上げ形状の形成を行うように2つの砥石でカムの研削加工を行うことで、加工時間を短縮することができる。
【0041】
なお、加工時間を考えなくてもよければ、凹部の形状に合わせた小径の小径砥石車G2のみで研削を行ってもよく、この場合は、直交砥石台21を設ける必要はない。
また、カムの凹部以外を大径の砥石車を使用した直交砥石台21で行い、凹部の形状のみを部分的に研削するようにしてもよい。
【0042】
さらに、小径砥石車G2の形状を図8に示すように研削面Gaがカム面と平行に成形してもよく、この場合は、トラバース研削を行う必要がなくなるが、主軸軸線と砥石軸線の交差角が小さく(鋭角に)なると小径砥石車G2の両端の外径の差が大きくなるため、研削したときのカム面がテーパとなる。このため、この研削したときのカム面のテーパが加工許容誤差以上になる場合には、図6の加工プログラムを行えば、カム面は砥石車の外径の最大径の形状となり、カム面のテーパは除去することができる。
【0043】
また、これ以外に図9に示すような研削面を2段として粗と仕上げに使用するようにしてもよい、
【0044】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明は、前記研削面は少なくとも1つの凹部を有し、前記砥石車は前記研削面の仕上げ研削が可能な径の小径砥石車でその外周面の形状が円形またはテーパであり、前記砥石台はその砥石軸線と前記主軸軸線とが交差するアンギュラ砥石台であり、当該砥石軸線と主軸軸線との交差角は前記複数の非真円形状の研削面のうちの1つを研削中に前記砥石台が他の研削面と干渉しないように設定され、前記制御手段に創成運動とともに前記小径砥石車と前記非真円工作物とを主軸軸線方向に相対移動させるトラバース制御手段を備えたので、砥石台が非真円工作物の現在研削をしている研削面とは別の研削面と干渉することなく、小径砥石車でしか研削できないような凹部を有する非真円工作物の加工が行える。
【0045】
また、砥石車の外周面の形状が円形の場合、非真円工作物の研削面と小径砥石車の外周面の接触点が1点となり、砥石車のトラバースにより、非真円工作物の研削面の両端で外径を異ならせることなく研削することができる。また、砥石車の外周面の形状がテーパの場合、研削したときの面がテーパとなるが、砥石車のトラバースにより、非真円工作物の研削面の両端で外径を異ならせることなく研削することができる。
【0046】
また、前記アンギュラ研削台とは別に、このアンギュラ砥石台に保持された小径砥石車より大きな外径を有する大径砥石車を回転可能に保持した粗研削砥石台を用い、この粗研削砥石台にて粗研削行わせ、アンギュラ砥石台に非真円工作物の仕上げ形状に沿った創成運動を行わせて仕上げ研削を行うことで、研削効率を向上でき、研削時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる数値制御研削盤の構成図である。
【図2】本発明の要旨に係わる部分の拡大図である。
【図3】CPUの処理手順を示したフローチャート図である。
【図4】CPUの処理手順を示したフローチャート図である。
【図5】CPUの処理手順を示したフローチャート図である。
【図6】非真円工作物を研削するNCデータである。
【図7】非真円工作物の研削状態を説明する図である。
【図8】他の実施例における砥石車の形状を示した図である。
【図9】他の実施例における砥石車の形状を示した図である。
【図10】凹部を有する非真円工作物の研削状況の説明図である。
【図11】従来の非真円工作物の研削状況の説明図である。
【符号の説明】
10 ベッド
11 工作物テーブル
12 主軸台
13 主軸
15 心押台
20 砥石台テーブル
21 直交砥石台(粗研削砥石台)
22 アンギュラ砥石台
30 数値制御装置
G1 大径砥石車
G2 小径砥石車
W 工作物
Claims (2)
- 軸状でかつ軸部より径方向に大きい複数の非真円形状の研削面を有する非真円工作物を支持する主軸と、砥石車を保持した砥石台と、前記主軸と砥石台を非真円工作物の仕上げ形状に沿ったプロフィルデータに基づいて創成運動を行わせる制御手段を備えた非真円工作物研削盤において、前記研削面は少なくとも1つの凹部を有し、前記砥石車は前記研削面の仕上げ研削が可能な径の小径砥石車でその外周面の形状が円形またはテーパであり、前記砥石台はその砥石軸線と前記主軸軸線とが交差するアンギュラ砥石台であり、当該砥石軸線と主軸軸線との交差角は前記複数の非真円形状の研削面のうちの1つを研削中に前記砥石台が他の研削面と干渉しないように設定され、前記制御手段に創成運動とともに前記小径砥石車と前記非真円工作物とを主軸軸線方向に相対移動させるトラバース制御手段を備えた、ことを特徴とする非真円工作物研削盤。
- 前記アンギュラ砥石台とは別に、このアンギュラ砥石台に保持された小径砥石車より大きな外径を有する大径砥石車と、前記大径砥石車を回転可能に保持した粗研削砥石台と、前記主軸と粗研削砥石台とに非真円工作物の粗研削形状に沿ったプロフィルデータに基づいて創成運動を行わせる粗研削制御手段と、前記主軸とアンギュラ砥石台とに非真円工作物の仕上げ形状に沿ったプロフィルデータに基づいて創成運動を行わせる仕上げ制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の非真円工作物研削盤。
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