JPH0740208A - 研削方法 - Google Patents

研削方法

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JPH0740208A
JPH0740208A JP19449593A JP19449593A JPH0740208A JP H0740208 A JPH0740208 A JP H0740208A JP 19449593 A JP19449593 A JP 19449593A JP 19449593 A JP19449593 A JP 19449593A JP H0740208 A JPH0740208 A JP H0740208A
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正人 北島
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良平 向井
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和久 杉山
Toshiaki Naya
敏明 納谷
Kazuya Hattori
和也 服部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定寸信号が得られるまでの時間を短縮し、加
工サイクルタイムを大幅に短縮することを目的とする。 【構成】 砥石車21を工作物Wに対し、従来の粗研+
精研分の取代を含めた位置まで早送り前進させた後、工
作物Wを所定量左進させて上記取代分をトラバース研削
で粗研し、その後、砥石車21を前進させてプランジ研
削により定寸装置18から定寸信号が得られるまで微研
削し、定寸信号が得られた段階で工作物Wを左進してワ
ンパストラバース研削に移行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作物の円筒面に対し
て傾斜する研削面と、工作物の円筒面と平行な研削面を
有する砥石を用いてワンパスで工作物をトラバース研削
する研削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工作物をワンパスでトラバース研削する
ための砥石には、図4(a)に示すように、工作物Wの
円筒面に対して傾斜する荒研削面1aと、工作物Wの円
筒面と平行な仕上研削面1bとを有する、比較的薄い砥
石車1が使用される。従来、このような砥石車を用いて
工作物をワンパスでトラバース研削する場合は、まず、
図4(a)に示すように、両端を主軸台と心押台により
センタ支持した工作物Wを、その左端側が砥石車1と相
対向する位置まで割出し、この状態で砥石車1を工作物
に接近する方向(プランジ方向)に前進させることによ
り、工作物Wを図4(b)に示す如く粗研、精研、微研
の順にプランジ研削する。そして、微研削時に定寸装置
2から定寸信号が出力された時点で砥石車1の切り込み
送りを停止し、その後、工作物Wを図4(b)の左方へ
移動することにより、工作物Wをワンパスでトラバース
研削していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述す
る従来の研削方法では、プランジ研削により定寸位置ま
で切り込み送りをかけた後、トラバース研削へ移行する
方法を採っているため、工作物の加工サイクルタイムが
長くなってしまう。その主要因は、プランジ研削時の工
作物にかかる半径方向の研削抵抗が大きく、しかも工作
物が撓み易いため、プランジ方向の送り速度を大きくで
きないからである。
【0004】本発明は、上述した従来の問題を解決する
もので、その目的とするところは、定寸信号が出力され
るまでの時間を短縮し、加工サイクルタイムを大幅に短
縮できる研削方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、工作物を回転駆動する主軸台と、前記工作
物の回転軸線と平行な研削面を有する砥石車を回転駆動
する砥石台と、前記工作物と砥石車とが互いに接近離間
する方向並びに前記工作物の回転軸線方向に前記主軸台
と砥石台を相対移動させる駆動手段と、前記工作物の径
を測定する定寸手段とを有し、前記主軸台及び砥石台を
前記駆動手段により相対移動させることで工作物をトラ
バース研削する研削方法であって、前記駆動手段により
前記砥石台を工作物に対しその定寸径より僅かに大きい
位置まで工作物と砥石車とが互いに接近離間する方向に
早送りする第1の工程と、前記早送り終了後に前記主軸
台及び砥石台を前記駆動手段により工作物の回転軸線方
向に相対移動させて工作物を一端から所定量トラバース
研削する第2の工程と、前記第2の工程終了後に前記主
軸台及び砥石台を前記駆動手段により工作物と砥石車と
が互いに接近離間する方向に前記定寸手段から定寸信号
が得られるまで相対移動させてプランジ研削する第3の
工程と、第3の工程終了後に前記主軸台及び砥石台を前
記駆動手段により工作物の回転軸線方向に相対移動させ
て工作物をワンパスでトラバース研削する第4の工程と
を備える構成にした。
【0006】
【作用】上記の構成により、第1の工程を経た後、第2
の工程で工作物を仕上げ取代分を残してトラバース研削
し、その後、残りの仕上げ取代分をプランジ研削してワ
ンパストラバース研削へ移行するから、定寸信号が得ら
れるまでの時間が短縮される。よって、工作物の加工サ
イクルタイムを大幅に短縮することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明方法の実施例を図面に基づいて
説明する。図1は、本発明方法を適用した円筒研削盤の
全体の構成図である。図1において、10は円筒研削
盤、30は円筒研削盤10を制御する数値制御装置であ
る。
【0008】円筒研削盤10は、ベッド11上にZ軸方
向に移動可能に設置した工作物テーブル12、およびベ
ッド11上にX軸方向に移動可能に設置した砥石台13
を備える。
【0009】工作物テーブル12は、ベッド11に取り
付けたサーボモータ14および該サーボモータ14によ
り回転される図略の送りねじとによりZ軸方向に移動さ
れる。サーボモータ14は数値制御装置30により制御
される。
【0010】工作物テーブル12上には、主軸台15と
心押台16が左右に位置して対向設置されている。工作
物Wは、主軸台15の主軸15aに設けたチャック17
と、心押台16のセンタ16aにより、両端支持され
る。また、工作物テーブル12には、工作物Wの加工径
を測定するインプロセスタイプの定寸装置18が設置さ
れており、この定寸装置18で測定された工作物Wの測
定信号は数値制御装置30に入力される。
【0011】砥石台13は、ベッド11に取り付けたサ
ーボモータ20および該サーボモータ20により回転さ
れる図略の送りねじとによりX軸方向に移動される。サ
ーボモータ20は数値制御装置30により制御される。
また、砥石台13は、砥石車21を支持する砥石軸22
と、砥石車21を周速160m/sで高速回転させる駆
動モータ23を備え、駆動モータ23と砥石軸22間は
ベルト等の回転伝達機構24により連結されている。
【0012】砥石車21は、工作物Wの円筒面と平行な
仕上研削面21aと、工作物Wの円筒面に対して傾斜す
る荒研削面21bを有する。
【0013】数値制御装置30は、図1に示すように、
研削盤全体を制御し管理する中央処理装置(以下CPU
と略称する)31と、工作物Wの加工プログラムおよび
CPU31での演算結果などのデータを格納するメモリ
32と、CPU31からの指令値に応じて駆動パルスを
分配送出するパルス分配回路33,34、および外部と
のデータの授受を行うインタフェース35を備える。
【0014】前記パルス分配回路33には、駆動回路3
6を介してテーブル送り用のサーボモータ14が接続さ
れ、また、パルス分配回路34には、駆動回路37を介
して砥石台送り用のサーボモータ20が接続されてい
る。また、インタフェース35には、定寸装置18、及
び制御データ、研削開始指令などを入力する操作釦、C
RT表示部等を有する入力装置38が接続されている。
【0015】次に、上記のように構成された本実施例の
動作を図2に示すフローチャートおよび図3を参照して
説明する。主軸台15の主軸15aと心押台16間に適
正に工作物Wが装着された状態において、入力装置38
の研削釦(不図示)が押されることにより、加工プログ
ラムがスタートする。
【0016】まず、主軸台15に内蔵された図略の駆動
モータにより工作物Wが回転され、かつ砥石車21が所
定の速度で回転される。CPU31は、加工プログラム
に従いメモリ32から読み出された砥石早送り前進指令
を解読して、パルス分配回路34に供給する。これに伴
いパルス分配回路34からは前進指令に応じたパルス信
号が送出され、このパルス信号を駆動回路37に供給す
ることにより、サーボモータ20を回転駆動して砥石台
13をX軸方向に早送り前進させる(ステップS1)。
【0017】このときの砥石車21の早送り前進位置
は、図3に示すように、従来技術で述べた粗研と精研が
完了した時点における砥石車21の位置と等しい。ま
た、このときの工作物Wと砥石車21との位置関係は、
図3の破線に示すように、砥石車21の仕上研削面21
bが加工前の工作物Wの端面角部に接触する直前とな
る。
【0018】上記粗研と精研分の取代を含めた位置まで
砥石車の早送り前進が行われると、CPU31は、メモ
リ32から読み出されたテーブル左進指令を解読してパ
ルス分配回路33に供給する。これに伴いパルス分配回
路33からはテーブル左進指令に応じたパルス信号が送
出され、このパルス信号を駆動回路36に供給すること
により、サーボモータ14を回転駆動して工作物テーブ
ル12を所定量(定寸装置18により工作物Wの加工径
を測定できる必要最小限の移動量)左進させる(ステッ
プS2)。
【0019】工作物テーブル12が左進されると、工作
物Wは、図3の1点鎖線に示すように、回転する砥石車
21の荒研削面21bによって左端から従来の粗研+精
研分に相当する取代がトラバース研削により粗研削され
る。このときの研削方式はトラバース研削であるため、
工作物Wにかかる半径方向の研削抵抗は小さく、これに
伴いトラバース方向の送り速度はプランジ方向の送り速
度より大幅に大きくできる。
【0020】工作物テーブル12の左進による所定長さ
のトラバース粗研削が終了すると、CPU31は、ステ
ップS3に示す砥石微研前進処理を実行する。即ち、ス
テップS3では、加工プログラムにしたがいCPU31
からパルス分配回路34に対し微研前進指令信号を供給
することにより、パルス分配回路34から微研指令信号
に応じたパルス信号が送出され、このパルス信号を駆動
回路37に供給してサーボモータ20を回転駆動するこ
とにより、砥石台13を微研指令に応じた送り速度にて
前進させ、工作物Wを図3の実線に示すように、プラン
ジ研削により微研削する。
【0021】次のステップS4では、図3に示すよう
に、定寸装置18のフィーラ18aを工作物Wの微研削
部位の外周に係合し、これにより工作物Wの加工径を測
定して、その径信号をCPU31に入力し、微研削され
る工作物Wの加工径が定寸に達したかを判定する。ここ
で、定寸信号がない場合はステップS3に戻って砥石台
13をさらに微研前進させる。また、定寸信号有りが判
定されたときはプランジ研削による微研送りを停止させ
てステップS5に進む。
【0022】ステップS5では、加工プログラムにした
がいCPU31からテーブル左進指令信号をパルス分配
回路33に供給することにより、パルス分配回路33か
らテーブル左進指令に応じたパルス信号を送出し、この
パルス信号を駆動回路36に供給してサーボモータ14
を回転駆動することにより、工作物テーブル12を左進
指令に応じた送り速度にて左進させる。これにより工作
物Wは全長に亘りワンパスでトラバース研削される。
【0023】工作物Wに対するトラバース研削が終了す
ると、ステップS6に進み、CPU31からの早送り後
退指令により、砥石台13を後退指令に応じた速度にて
早送り後退させる。そして、次のステップS7におい
て、CPU31からのテーブル右進指令により、工作物
テーブル12を右進させ、元位置へ復帰させる。これに
より、1つの工作物Wの加工が終了する。
【0024】上述のような本実施例においては、砥石台
13を工作物Wに対し、従来の粗研+精研分の取代を含
めた位置まで早送り前進させた後、工作物テーブル12
を所定量左進させることにより、上記取代分をトラバー
ス研削で粗研し、その後、砥石台13を前進させてプラ
ンジ研削により定寸信号が得られるまで微研削し、定寸
信号が得られた段階で工作物テーブル12を左進するこ
とにより、工作物Wをワンパスでトラバース研削する構
成としたので、定寸信号が得られるまでの時間を大幅に
短縮できる。又、定寸信号を基に砥石台13の前進位置
を決めるため、熱変位の影響を受けないで工作物Wを所
定の寸法径に仕上げることができる。
【0025】因みに、定寸信号が得られるまでの研削方
式を従来のプランジ研削で行った場合、粗研に6秒、精
研に6秒、微研に6秒、計18秒要していたが、本実施
例の研削方式にあっては、トラバース粗研に2秒、微研
に6秒、計8秒となり、定寸信号が得られるまでの研削
時間は、従来の1/2以下にできる。このことは、従来
の粗研+精研分の取代をトラバース研削するときのワー
クにかかる半径方向の研削抵抗が小さく、トラバース方
向の送り速度を大きくできるからである。その結果、工
作物の加工サイクルタイムを大幅に短縮することができ
る。
【0026】なお、本発明方法は、工作物の回転軸線と
直角な方向に砥石台を送るものに限らず、工作物の回転
軸線に対し傾斜したアンギュラ方向に砥石台を送るもの
にも適用できる。このように、上記実施例に示す構成の
ものに限定されず、請求項に記載した範囲を逸脱しない
限り、種々の変形が可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、砥石台を工作物に対し仕上げ取代分を残した位置ま
で早送りし、この位置から工作物を所定量トラバース研
削し、その後、定寸信号が得られるまでプランジ研削し
た後、ワンパスのトラバース研削へ移行する研削サイク
ル方式としたので、定寸信号が得られるまでの研削時が
短縮され、これによって工作物の加工サイクルタイムを
大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用した研削装置の全体構成を示
すブロック図である。
【図2】本実施例における工作物の研削手順を示すフロ
ーチャートである。
【図3】本実施例による研削動作時の工作物と砥石車と
の関係を示す説明図である。
【図4】従来の研削方式による工作物と砥石車との関係
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 研削盤 12 工作物テーブル 13 砥石台 14 サーボモータ(駆動手段) 15 主軸台 16 心押台 18 定寸装置 20 サーボモータ(駆動手段) 21 砥石車 30 数値制御装置 31 CPU 32 メモリ W 工作物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 納谷 敏明 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 服部 和也 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物を回転駆動する主軸台と、前記工
    作物の回転軸線と平行な研削面を有する砥石車を回転駆
    動する砥石台と、前記工作物と砥石車とが互いに接近離
    間する方向並びに前記工作物の回転軸線方向に前記主軸
    台と砥石台を相対移動させる駆動手段と、前記工作物の
    径を測定する定寸手段とを有し、前記主軸台及び砥石台
    を前記駆動手段により相対移動させることで工作物をト
    ラバース研削する研削方法であって、 前記駆動手段により前記砥石台を工作物に対しその定寸
    径より僅かに大きい位置まで工作物と砥石車とが互いに
    接近離間する方向に早送りする第1の工程と、前記早送
    り終了後に前記主軸台及び砥石台を前記駆動手段により
    工作物の回転軸線方向に相対移動させて工作物を一端か
    ら所定量トラバース研削する第2の工程と、前記第2の
    工程終了後に前記主軸台及び砥石台を前記駆動手段によ
    り工作物と砥石車とが互いに接近離間する方向に前記定
    寸手段から定寸信号が得られるまで相対移動させてプラ
    ンジ研削する第3の工程と、第3の工程終了後に前記主
    軸台及び砥石台を前記駆動手段により工作物の回転軸線
    方向に相対移動させて工作物をワンパスでトラバース研
    削する第4の工程とを備える研削方法。
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