JP2012157454A - 遊技情報管理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管理装置は、保留数が上限値の状態で始動入賞信号が入力され、その後図柄変動信号が入力され、更に新たな始動入賞信号が入力された場合に、遅延処理が行われた可能性があるとして推定期間の開始を判定する。その後、遅延処理が行われたとする推定を肯定する肯定条件が成立した場合には通常加算更新処理を実行し、遅延処理が行われたとする推定を否定する否定条件が成立した場合には繰上加算更新処理を実行し、遅延処理が行われたか否かが判定不能である場合には分散加算更新処理を実行することにより保留情報を補正し、その補正した保留情報を管理する。
【選択図】図7
Description
ここで、始動入賞信号をパルス信号のようにオン/オフの状態変移により信号出力すると、始動入賞が連続し、更にその連続入賞間の期間が極めて短い場合、2回の信号出力が重複し1回の長い信号出力となる虞がある。そのため、従来の遊技機では2回目の信号出力を遅らせる遅延処理が行われている。
即ち、保留数の上限値(保留上限値)を例えば4個として、保留数3個の状態から短時間に2回連続入賞し、その後に単位遊技が行われた場合、遅延処理によって2回目の始動入賞信号の出力が遅延され、その遅延された2個目の始動入賞信号が出力される前に単位遊技に対応した単位遊技信号が出力される状態、換言すると、始動入賞及び単位遊技の実行の実際の発生順序と信号出力順序とが入替わる状態が起こり得る。この場合、実際には2回目の始動入賞によって保留数が上限以上となり所謂オーバーフローしているにも関わらず、信号出力順序のみを参照すると、単位遊技により保留が消化された後に始動入賞が発生してオーバーフローが無いと判定されることになる。つまり、正確に保留数を把握出来ない虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、始動入賞信号と単位遊技信号とにより遊技機の保留状態を管理する場合に、より正確に保留情報を管理し得る遊技情報管理装置を提供することにある。
請求項2に記載した発明によれば、遅延処理が行われたか否かの判定結果に基づいて、肯定条件の成立が特定された場合に実行する第1加算更新処理と否定条件の成立が特定された場合に実行する第2加算更新処理とを異なる態様にて実行することで保留情報を更新するので、より正確な保留情報を管理することが出来る。
請求項3に記載した発明によれば、推定期間における保留情報をサブ保留情報として管理し、第1加算更新処理を行う場合にはメイン保留情報の各々に加算し、第2加算更新処理を行う場合には銘々繰上げた保留状態に対応したメイン保留情報の各々に加算するので、遅延処理が行われた否かの判定結果に応じてより正確な保留情報を管理することが出来る。
請求項6に記載した発明によれば、遅延処理が行われたか否かを判定出来ない場合に分散加算更新処理を実行するので、遅延処理が行われたか否かを判定出来ない状態となっても、遅延処理の有無により大きく誤差の生ずるような保留情報になることを防止出来る。
請求項7に記載した発明によれば、除外処理により推定期間を保留情報の管理期間から除外するので、遅延処理により生ずる誤差を低減出来る。この場合、遅延処理が最も発生し易い状態は、保留数が上限に達している可能性が高い特別状態の終了時であり、その期間を除外することで遊技情報管理装置の処理負荷を抑えつつも適切に保留情報を管理することが出来る。
請求項8に記載した発明によれば、実際の大当たり期間と大当たり信号により特定される大当り期間との間にタイムラグが生じ、更にそのタイムラグの間に始動入賞を特定した場合であっても、保留情報の補正により正確な保留情報を管理することが出来る。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による遊技情報管理装置について、図1が図10を参照しながら説明する。
図1は、遊技場用システム1の全体構成の概略を示している。遊技場内には、複数台の遊技機2が設置されており、各遊技機2に対応して貸出機3が設置されている。これら遊技機2及び貸出機3は、2台づつ中継装置4に接続されている。各遊技機2及び貸出機3から出力される後述する遊技信号は、中継装置4によって遊技情報管理装置としての管理装置5等に送信される。管理装置5は、遊技場内の例えば事務所等に設置され、LAN6を介して各中継装置4と接続されており、遊技機2及び貸出機3等から出力される遊技信号に基づいて各種の後述する遊技情報を管理している。図示しないが、遊技場内には例えば数百台の遊技機2が設置されて管理対象となっている。尚、遊技場内には、図示しないスロットマシンや計数装置等も設置されている。
アウト信号=使用玉を回収するアウトBOX(図示せず)から出力される使用媒体数(アウト)を特定可能な信号(稼動信号に相当する)。回収玉(使用玉、打込玉)10玉に対して1パルス出力されるため、アウト信号数×10を使用媒体数(アウト)として特定する。尚、遊技機2から直接出力される信号でも良い。
セーフ信号=遊技機2から出力される払出媒体数(セーフ)を特定可能な信号(稼動信号に相当する)。払出玉数10玉に対して1パルス出力されるため、セーフ信号×10を払出媒体数(セーフ)として特定する。尚、補給装置(図示せず)から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
始動入賞信号=遊技機2から出力される各始動口への入賞(始動入賞)を特定可能な信号。第1始動口2c又は第2始動口2dへの入賞1回につき1パルス出力されるので、信号入力に応じて始動入賞を特定する。
大当たり信号=遊技機2から出力される大当たりである期間を特定可能な信号。大当たり中にレベル出力される状態信号であるため、大当たり信号受信中を大当たり中として特定する。
時短信号=遊技機2から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号(特別状態信号に相当する)。第2始動口2dへの入賞率が向上する特別状態中(時短中。「始動入賞率が通常状態よりも向上する特別状態」に相当する)にレベル出力される状態信号なので、時短状態信号受信中を特別状態として特定する。尚、大当たり確率が向上する確変中であるか否かに関わらず時短状態であれば出力されるが、区分けして出力するようにしても良い。また、大当たり信号と時短信号のいずれも受信していない期間を通常状態として特定する。
売上信号=遊技者に対する貸出玉25玉毎に1パルス出力されるため、売上信号×25を貸出玉として特定し、その貸出玉に貸出単価(例えば4円)を乗じた値を売上額として特定する。
上限値=保留数の上限値(保留上限値に相当する)。本実施形態では4個に設定している。
第1判定タイマ=保留数が上限値となった際に作動するタイマの作動時間。遊技機2にて後述する遅延処理が行われた場合に想定される始動入賞信号の入力間隔(例えば500msec)を目安として、それより若干長めに設定することが望ましい。本実施形態では1秒に設定している。
分散割合=後述する分散加算更新処理を行う際の分散割合の設定値で、遊技機2にて遅延処理が実行される可能性を目安に設定する。本実施形態では50%に設定している。尚、詳細は後述するが、分散加算更新処理を行う場合、サブ保留領域(図6参照)の値に分散割合を乗じた値(回数又は累計時時間)を保留数が同数のメイン記憶領域(図6参照)に振り分け、残りを保留数を1加算したメイン記憶領域へと振り分ける。
まず、図3に示す信号タイミングチャートを参照して、遊技機2による遊技信号の出力のタイミングについて説明する。遊技機2は、前述のように、始動入賞信号の遅延処理を行っている。例えば、図3(A)に示すように、I1〜I6の合計6回の始動入賞(図3では単に「入賞」と示す)を検知した場合を想定する。また、I1〜I6の始動入賞は、図3(B)に示すようにI1の始動入賞に対応する図柄変動の実行中(変動中)に発生しているものとする。この場合、遊技機2は、図3(C)に示すようなタイミングで始動入賞信号(SS1〜SS6)を出力する。尚、I1の始動入賞に対応する始動入賞信号がSS1であり、他の信号についても同様である。
この図3(C)及び(D)の場合、従来管理装置は、I1の始動入賞に対応するSS1の始動入賞信号が入力された時に保留数が0(判=0)であると判定した後、始動入賞信号が入力される毎に保留数を加算し、I5の始動入賞に対応するSS5の始動入賞信号が入力された時に保留数が4(判=4)であると判定している。
管理装置5は、図4に示す始動入賞信号入力処理において、始動入賞信号が入力されたか(A1)、累計時間の加算計時中であるか(A21)、遊技機2が稼動となったか(A22)を判定しており、いずれもない場合には(A1:NO、A21:NO、A22:NO)、リターンする。また、管理装置5は、図5に示す図柄変動信号入力処理において、図柄変動信号が入力されたか(B1)、第2判定タイマが作動中か(B2)を判定しており、いずれもない場合には(B1:NO、B2:NO)、リターンする。つまり、遊技機2において遊技が実行されていない場合には、管理装置5は、実質的な処理を行うことなくリターンする。この遊技機2において遊技が実行されていない非稼動期間は、図6の保留管理記憶領域の管理対象とはならないが、管理対象としても勿論良い。
状態=対応する保留状態を示す。保留−1は図柄変動を行っていない無変動状態、保留0〜保留4は図柄変動を行っている変動状態に対応し、各々対応する数値の保留数である状態期間に対応する。また、OFは、保留数が上限値で有る状態での始動入賞、即ち、図柄変動に結び付かなかった始動入賞である所謂オーバーフローに対応する。尚、後述するメイン記憶領域に対応する場合はメイン保留数に対応し、サブ記憶領域に対応する場合はサブ保留数に対応する。
メイン記憶領域=保留情報のメイン記憶領域で、保留状態に対応付けて対応する保留数となった「回数」と、対応する保留数となっている状態期間の「累計時間」との情報(メイン保留情報に相当する)を記憶する。回数は、無変動状態になった回数或いは各保留状態となった回数等を示し、累計時間は、その合計期間(秒単位)を示す。よって、保留−1の累計時間は、図柄変動(単位遊技)の非実行期間を示す。尚、上述したとおり保留−1では稼動状態である期間のみが対象となる。また、例えば、保留1であれば保留数が1の状態に682回なり、その状態期間の合計が21824秒であることを示している。
さらに遊技が継続され始動入賞が発生すると、遊技機2から始動入賞信号が出力される。このとき、管理装置5は、始動入賞信号が入力されたことから(A1:YES)、保留数が上限値であるかを判定し(A2)、現保留数は−1であるので(A2:NO)、累計時間(保留−1の累計時間)の計時加算を終了し(A3)、第1判定タイマが作動中であるかを判定する(A4)。上記したように第1判定タイマは保留数が上限となった際に作動することから、ここではまだ作動中ではないので(A4:NO)、後述する遅延フラグが1であるかを判定する(A9)。この遅延フラグは遊技機2にて遅延処理が行われた可能性がある場合に1になるフラグである。そのため、通常は遅延フラグは0であり(A9:NO)、現時点の保留数は上限値−1ではないことから(A17:NO)、保留数を加算し(A19)、メイン記憶領域の現保留数(保留0)の回数の加算及び累計時間の加算計時を開始する(A20)。
このように、管理装置5は、遊技者による遊技の進行に伴って、保留情報の管理を行っている。尚、保留数が上限値の状態でさらなる始動入賞が発生した場合には(A1:YES、A2:YES)、周知の通り、オーバーフローが発生したと判定されてOF回数が加算される(A26)。
この状態(保留数が4)で遊技機2から図柄変動信号が出力されると、管理装置5は、図5に示す図柄変動信号入力処理において、図柄変動信号が入力されたことから(B1:YES)、累計時間の計時加算を終了し(B14)、保留数を減算して3にし(B15)、遅延フラグはまだ0であり(B16:NO)、保留数は3であるので(B21:NO)、メイン保留情報の現保留数(保留3)の回数の加算及び累計時間の加算計時を行った後(B22)、リターンする。
このケース1は、実際の始動入賞及び単位遊技の実行の順序と、遊技信号により特定される始動入賞及び図柄変動の実行の順序とが相違した状態であり、遅延処理が行われたことを肯定するための条件である肯定条件が成立する場合に相当する。具体的には、図3に示すようなタイミングで始動入賞、及び図柄変動とその出力が行われた状態である。以下、図3を参照しつつケース1について説明するが、説明の簡略化のため、I6の始動入賞の発生以降は、遊技機2は稼動中であるものの始動入賞は発生していないものとする。また、管理装置5は、遅延フラグが1の状態で保留数を3と判定している状態、即ち、図3(C)のSS6の始動入賞信号が入力された直後の状態とする。尚、管理装置5は、図3(C)に示す従来管理装置の場合とは異なり、SS6の始動入賞信号が入力されても上記したように保留数を加算していない状態である。
続いて、管理装置5は、新たな図柄変動信号の入力が無いものの(B1:NO)、第2判定タイマが作動中であるので(B2:YES)、仮非稼動タイマが停止中であるかを判定する(B3)。今回は、仮非稼動タイマはステップA7において初期化されて停止中であり(B3:YES)、遊技機2は稼動中であるので(B4:NO)、第2判定タイマがタイムアップしたかを判定する(B6)。このとき、第2判定タイマがタイムアップしていない場合には(B6:NO)、ステップB1からの処理を繰り返すためにリターンする。
ところで、上記した説明では、遊技機2が稼動中であることを前提としたが、遊技機2が稼動中でない場合も勿論想定される。そのため、遊技を継続しているにも関わらず始動入賞が発生しない状態(前者)と、遊技者が不在の状態(後者)とを区別して管理することが望ましい。
このケース2は、実際の始動入賞及び単位遊技の実行の順序と、遊技信号により特定される始動入賞及び図柄変動の実行の順序とが一致した状態であり、遅延処理が行われたことを否定するための条件である否定条件が成立する場合に相当する。具体的には、図8に示すようなタイミングで始動入賞信号及び図柄変動信号の出力が行われ、その出力順と実際の事象の発生順とが同じ状態である。以下、図8を参照しつつ説明するものの、説明の簡略化のため、ケース1と同様の状態として、以下の説明は、SS6の始動入賞信号の入力後、且つ、HS2の図柄変動信号の入力前の時点からの説明である。
続いて、管理装置5は、図8に示すようにHS6の図柄変動信号の入力に応じて(B1:YES)保留数を減算する(B15)と、再度保留数が0から−1となるので、第2判定タイマの作動を開始する(B26)。尚、この場合、第2判定タイマを初期化した上で作動させる。つまり、HS6の図柄変動信号が入力された時点においては、管理装置5は、HS6の図柄変動信号が実際にはSS6の始動入賞信号に対応するにも関わらず、SS7の始動入賞信号に対応するものであると推定し、保留していた図柄変動が全て消化されたものとして、第2判定タイマの作動を開始している。
このように、管理装置5は、遅延処理が行われた可能性があると推定してもそれが誤りであったことが特定された場合には、通常加算更新処理とは異なる態様にて繰上加算更新処理を行うことにより、各保留状態における遊技情報を正確に管理することが可能となる。
このケース3は、実際の始動入賞及び単位遊技の実行の順序と、遊技信号により特定される始動入賞及び図柄変動の実行の順序とが一致しているか否かが特定出来ない状態、即ち、遅延処理が行われたか否かが判定不能であることが特定された場合に相当する。具体的には、図9に示すようなタイミングで始動入賞信号及び図柄変動信号の出力が行われ、その出力順と実際の事象の発生順とが一致しているか否かが不明な状態である。以下、図9を参照しつつ説明するものの、説明の簡略化のため、ケース1、2同様の前提とし、以下の説明はSS7の始動入賞信号の入力前の時点からの説明である。
続いて、遊技機2からSS8の始動入賞信号が出力されると、管理装置5は、始動入賞信号が入力され(A1:YES)、保留数は上限値ではないので(A2:NO)、累計時間の計時加算を終了する(A3)。続いて、第1判定タイマが作動中ではなく(A4:NO)、遅延フラグが1であり(A9:YES)、保留数が3(判=3)であり(A10:NO)、上限値−1であることから(A12:YES)、分散加算更新処理を実行する(A13)。
さて、管理装置5が保留情報を管理する意義は、保留数が無く図柄変動を行っていない期間や保留数毎の図柄変動時間等を管理することにより、遊技者の不快度や遊技機の遊技傾向等を把握するためである。そこで、管理装置5は、上記した加算処理に基づいて補正した保留情報(図7参照)を、遊技場の管理者が遊技傾向等を活用し易いように図10に示すように再集計すると共に、例えばモニタ7へ表示出力したり図示しないプリンタ等に印字出力する。勿論、図7に示すサブ記憶領域を出力対象としても良い。
平均時間=状態毎の滞在時間の平均値。累計時間÷回数で算出する。
滞在率=状態毎の稼動時間の割合。各状態の累計時間÷累計時間の合計で算出する。
保留平均=稼動中の保留数の平均値。各状態に対応した保留数×各状態の累計時間の合計÷累計時間の合計で算出する。図10の場合、(0×3376+0×10038+1×22848+2×15600+3×2752+4×800)÷(3376+10038+22848+15600+2752+800)=1.18となる。
この図10からは、例えば、保留−1の場合には、滞在率が6.1%であることから、遊技中に6.1%の期間が無変動状態であり遊技者が不満を持って遊技していることが分かる。また、保留1の滞在率がもっとも高く保留平均も1.18であることから保留1の状態で図柄変動していることが多い一方、保留4の滞在率が低く、ほとんど保留4(上限値)になっていない等、遊技中の保留数の傾向等を把握出来るようになる。
推定期間の終了を特定した場合に通常加算更新処理、繰上加算更新処理或いは分散加算更新処理を実行して保留情報を補正するので、始動入賞信号の遅延処理が行われた場合であっても、正確な保留情報を管理することが出来る。
この場合、遅延処理が行われたか否かの判定結果に基づいて、実行する加算処理を選択しているので、より正確な保留情報を管理することが出来る。
推定期間における保留情報をサブ保留情報として管理し、肯定条件が成立した場合にはサブ保留情報の各々をメイン保留情報の各々に加算し、否定条件の成立が特定された場合には、サブ保留情報を銘々繰上げた保留状態に対応したメイン保留情報の各々に加算するので、遅延処理が行われたか否かの判定結果に応じて、より正確な保留情報を管理することが出来る。
遅延処理が行われたか否かを判定出来ない場合には分散加算更新処理を実行するので、遅延処理が行われたか否かを判定出来ない状態となっても、遅延処理が行われた場合と遅延処理が行われなかった場合とで相殺された保留情報を管理することが可能となり、遅延処理の有無により大きく誤差の生ずるような保留情報になることを防止出来る。
遊技機2から出力される遊技信号に基づいて保留情報を管理すると共に、集計した保留情報を再集計して表示或いは印字しているので、遊技場の管理者等は、遊技中の保留数の傾向等の遊技状況を容易に把握することが出来る。
以下、第2の実施形態による管理装置について図11を参照して説明する。第2実施形態では、推定期間を開始する条件等が第1実施形態と異なっている。尚、推定期間の終了判定やその後の加算更新処理等も含め、その他の遊技機及び管理装置の構成は第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
遊技機2は、上記したように大当たり状態である大当たり期間を特定可能な大当たり信号を出力する。大当たり期間では、一般的に、保留数が上限値に達することが想定される。つまり、大当たり期間の終了時には、保留数は4(実=4)であると推測される。尚、大当たり期間にて保留数の加算処理等を行って保留数を更新しても勿論良い。
このように、本実施形態の管理装置5は、実際の大当たり期間と大当たり信号により特定される大当り期間との間にタイムラグが生じ、更にそのタイムラグの間に始動入賞を特定した場合等であっても、保留情報の補正により正確な保留情報を管理することが出来る。
本発明は、上記した一実施形態にて例示したものに限定されることなく、次のように変形又は拡張できる。
保留数が上限値となる始動入賞を起点として第1判定タイマを始動させたが、保留数が上限値の状態で図柄変動を開始した時点から第1判定タイマを作動させても良い。また、保留数が上限値となってから図柄変動信号を入力し、更に始動入賞信号を入力した状態を条件として検出すれば第1判定タイマを採用しなくとも良い。
遅延フラグを1とした時に遊技機2で遅延処理が行われたとしてサブ記憶領域を更新したが、遅延処理が行われなかったとしてサブ記憶領域を更新しても良い。この場合、遅延フラグを1とする際にも保留数を加算し、更に保留数0にて第2判定タイマを作動させ、タイムアップした場合には対応する保留数を1減算した記憶領域に加算する繰下げ加算更新処理(第1加算更新処理に相当する)を行う一方、図柄変動信号を入力した場合には通常加算更新処理(第2加算更新処理に相当する)を行い、更に分散加算更新処理はオーバーフローに応じて行えば良い。
オーバーフロー時に遅延処理が行われたか否かを特定出来ないため分散加算更新処理を実行したが、この場合に遅延処理が行われた又は行われていないと予め特定しておき、通常加算更新処理、又は繰上加算更新処理(繰下加算更新処理)のいずれかを実行しても良い。
各実施形態では、図柄変動確定時(図柄変動の終了が確定した時)に出力される図柄変動信号により図柄変動を特定したが、図柄変動開始時に出力される図柄変動信号により図柄変動を特定しても良い。この場合、無変動状態から図柄変動信号を受信した場合には保留数を減算せず、保留数0の状態で図柄変動信号を受信してから第2判定タイマのような図柄変動時間に対応したタイマを作動させ、そのタイムアップに応じて図柄変動が終了したとして無変動状態を特定すれば良い。
第1始動口2c及び第2始動口2dのいずれの始動口への始動入賞を区別することなく保留数の上限値を定めて保留数を管理する遊技機2を管理対象としたが、区別して保留数の上限を各々定めて管理する遊技機を管理対象としても良い。この場合、始動入賞信号が第1始動口2cと第2始動口2dとで区別して出力されれば、その入賞順と図柄変動信号によりいずれの図柄変動が行われているのかを特定し、図6の記憶領域を第1始動口2cと第2始動口2dとで各々設けて更新すれば実施例同様の処理が可能となる。また、単位遊技として図柄変動を例示したが、例えば役物の開放動作等であっても、保留可能であり、大当たりを発生させるための役物の動作であればどのような単位遊技に適用しても良い。更に、例えば封入式の遊技機等、例示した遊技機2以外の遊技機を管理対象としても良い。
各実施形態で例示した全ての遊技情報について遊技信号から直接的、或いは間接的に特定する等どのように特定しても良い。また、実施例上の数値や項目等は全て例示であり、どのような数値や項目等を採用しても良い。更に、管理装置が行う情報処理の一部を中継装置等にて行う構成としても良い。
Claims (8)
- 始動入賞したことを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する一方、前記始動入賞を特定可能な始動入賞信号と、前記単位遊技の実行を特定可能な単位遊技信号とを出力可能であり、更に前記始動入賞が連続した場合には、その連続した後者の始動入賞に対応する前記始動入賞信号の出力を遅延する遅延処理を実行する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
前記始動入賞信号、及び前記単位遊技信号を遊技信号として入力する入力手段と、
前記入力手段による遊技信号の入力により前記始動入賞、及び前記単位遊技の実行を遊技情報として少なくとも特定する遊技情報特定手段と、
前記遊技情報特定手段により前記始動入賞が特定されることによって加算される一方、前記単位遊技の実行が特定されることによって減算される前記単位遊技の保留数を示す管理保留数を管理する保留数管理手段と、
前記管理保留数により特定される遊技情報であって、対応する管理保留数となった回数、対応する管理保留数となっている状態期間、前記単位遊技の非実行期間、対応する管理保留数にて前記単位遊技が実行された回数、及び対応する管理保留数にて実行された前記単位遊技の実行期間の内、少なくとも1つである保留情報を、前記管理保留数に対応付けて区分けして管理する保留情報管理手段と、
前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって成立する条件であり、
前記遅延処理が行われたことが推定される時点を開始時点とする推定期間の開始時点となったことを特定するための条件である期間開始条件、及び、
前記推定期間中に、前記推定期間の終了時期となったことを特定するための条件である期間終了条件を特定可能な設定情報を設定する設定手段と、
前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって、前記期間開始条件、及び前記期間終了条件が成立したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記期間開始条件の成立が判定された時点から前記期間終了条件の成立が判定されるまでの期間を前記推定期間として特定する期間特定手段と、
前記期間特定手段により特定された推定期間を前記保留情報管理手段による保留情報の管理対象期間から除外する除外処理、或いは前記遅延処理が行われたか否かによって異なる態様にて前記保留情報に加算する加算更新処理である特別更新処理を実行することで、前記保留情報管理手段により管理される保留情報を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報管理装置。 - 前記期間終了条件は、
前記遅延処理により、実際の始動入賞と単位遊技の実行との順序、及び前記遊技信号により特定される始動入賞と単位遊技の実行との順序が相違することを肯定するための条件である肯定条件と、
当該相違を否定するための条件である否定条件との内、いずれかが成立した場合に成立し、
前記判定手段は、前記推定期間中に、前記肯定条件、及び前記否定条件のいずれかが成立した場合に、前記期間終了条件が成立した旨を判定し、
前記補正手段は、前記判定手段により前記肯定条件の成立が特定された場合に実行する第1加算更新処理と、前記否定条件の成立が特定された場合に実行する第2加算更新処理とを異なる態様にて実行することで、前記特別更新処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技情報管理装置。 - 前記推定期間における前記保留情報を、サブ保留情報として前記管理保留数に対応付け、区分けして管理するサブ保留情報管理手段を備え、
前記期間開始条件は、前記管理保留数が前記保留上限値となってから前記単位遊技の実行の特定があり、更にその後始動入賞が特定された場合に成立し、
前記肯定条件は、前記推定期間中に前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記管理保留数が、前記単位遊技の非実行期間に対応した予め設定される非実行保留数となってから、始動入賞、及び前記単位遊技の実行の内、少なくとも一方の特定を伴うことなく経過した期間が、予め設定される前記単位遊技1回当たりの実行期間に対応した単位遊技実行期間以上継続した場合に成立し、
前記否定条件は、前記推定期間中に、前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記管理保留数が、前記非実行保留数である状態で前記単位遊技の実行が特定された場合に成立し、
前記補正手段は、前記第1加算処理を実行する場合には、
前記保留情報管理手段によって前記管理保留数により区分けされる前記保留情報であるメイン保留情報の各々に対応した前記管理保留数であるメイン保留数の夫々を、前記管理保留数により区分けされる前記サブ保留情報の各々に対応する前記管理保留数であるサブ保留数の夫々に対応付けて対応保留数として銘々特定し、
前記サブ保留情報の各々を、その対応する前記サブ保留数の銘々の前記対応保留数に対応した前記メイン保留情報の各々に加算する加算更新処理を行うことにより実行する一方、
前記第2加算更新処理を実行する場合には、前記第1加算更新処理を実行する場合と比較して銘々繰上げた前記メイン保留数を対応保留数として特定し、前記加算更新処理を行うことで、
前記第1加算更新処理と前記第2加算更新処理とを異なる態様にて実行することを特徴とする請求項2に記載の遊技情報管理装置。 - 前記入力手段は、遊技機側から出力される遊技信号であって、当該遊技機が稼動している旨を特定可能な稼動信号を入力可能であり、
前記遊技情報特定手段は、前記入力手段が入力した稼動信号によって、遊技機が稼動状態であるのか、非稼動状態であるのかを遊技情報として特定可能であり、
前記保留情報管理手段は、前記保留情報として前記単位遊技の非実行期間を管理し、更に当該非実行期間として前記遊技情報特定手段により非稼動状態で有る旨が特定されている期間を除外して管理対象とし、
前記補正手段は、前記推定期間中に前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記管理保留数が、前記非実行保留数となっている期間において、更に非稼動状態で有る旨が特定されている期間を仮非稼動期間として特定し、
前記第1加算更新処理を実行する場合には、前記仮非稼動期間を除外して前記加算更新処理を行う一方、前記第2加算更新処理を実行する場合には、前記仮非稼動期間を含めて前記加算更新処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の遊技情報管理装置。 - 前記推定期間における前記保留情報を、サブ保留情報として前記管理保留数に対応付け、区分けして管理するサブ保留情報管理手段を備え、
前記補正手段は、前記判定手段により前記期間終了条件の成立が判定された場合には、
前記保留情報管理手段によって前記管理保留数により区分けされる前記保留情報であるメイン保留情報の各々に対応した前記管理保留数であるメイン保留数の夫々を、前記管理保留数により区分けされる前記サブ保留情報の各々に対応する前記管理保留数であるサブ保留数の夫々に対応付けて対応保留数として銘々特定し、
前記サブ保留情報の各々を、その対応する前記サブ保留数の銘々の前記対応保留数に対応した前記メイン保留情報の各々と、前記対応保留数となる前記メイン保留数を銘々繰上げた前記メイン保留数に対応した前記メイン保留情報の各々とに分散して加算する分散加算更新処理を実行することで、前記特別更新処理を実行することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技情報管理装置。 - 前記期間終了条件は、
前記遅延処理が行われたか否かが判定不能で有る旨を特定出来る条件であり、前記推定期間中に前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記管理保留数が、前記保留上限値になることで成立する条件である遅延処理判定不能条件が成立した場合にも成立し、
前記判定手段は、前記遅延処理判定不能条件の成立によって前記期間終了条件の成立を判定し、
前記補正手段は、前記判定手段により前記遅延処理判定不能条件の成立が判定された場合に前記分散加算更新処理を実行することを特徴とする請求項5に記載の遊技情報管理装置。 - 前記入力手段は、遊技機側から出力される始動入賞率が通常状態よりも向上する特別状態である期間を特定可能な特別状態信号を入力可能であり、
前記遊技情報特定手段は、前記特別状態が終了したことを遊技情報として特定可能であり、
前記期間開始条件は、前記特別状態の終了が前記遊技情報特定手段により特定された場合に成立し、
前記期間終了条件は、前記管理保留数が少なくとも前記保留上限値よりも小さい推定終了値になった場合、前記単位遊技の実行特定間隔が前記推定終了値に対応した単位遊技1回当たりの実行期間に対応した期間である推定終了単位遊技実行期間よりも長くなった場合、及び前記管理保留数が前記推定終了値となってから前記推定終了単位遊技実行期間が経過するまでに始動入賞の特定が無い場合の内、少なくとも1つの場合に成立し、
前記補正手段は、前記判定手段により期間終了条件の成立が判定された場合に、前記除外処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技情報管理装置。 - 始動入賞したことを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する一方、前記始動入賞を特定可能な始動入賞信号と、前記単位遊技の実行を特定可能な単位遊技信号と、大当たりである期間を特定可能な大当たり信号とを出力可能であり、更に前記大当たり信号を出力する場合に、その特定される大当りである期間の終了時点と実際の大当たり期間の終了時点との間にタイムラグが生ずる虞のある出力処理を実行する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
前記始動入賞信号、前記単位遊技信号、及び前記大当たり信号を遊技信号として入力する入力手段と、
前記入力手段による遊技信号の入力により前記始動入賞及び前記単位遊技の実行と、前記大当たりである期間とを遊技情報として少なくとも特定する遊技情報特定手段と、
前記遊技情報特定手段により前記始動入賞が特定されることによって加算される一方、前記単位遊技の実行が特定されることによって減算される前記単位遊技の保留数を示す管理保留数を管理する保留数管理手段と、
前記管理保留数により特定される遊技情報であって、対応する管理保留数となった回数、対応する管理保留数となっている状態期間、前記単位遊技の非実行期間、対応する管理保留数にて前記単位遊技が実行された回数、及び対応する管理保留数にて実行された前記単位遊技の実行期間の内、少なくとも1つである保留情報を、前記管理保留数に対応付けて区分けして管理する保留情報管理手段と、
前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって成立する条件であり、
前記タイムラグが生じることにより実際には大当たりが終了してから始動入賞したにも関わらず、前記遊技信号により大当たり中に始動入賞したことが特定される虞があるとした特定相違が推定される時点を開始時点とする推定期間の開始時点となったことを特定するための条件であり、前記遊技情報特定手段により大当たりである期間と特定されている状態で始動入賞が特定されてから、予め設定される設定期間内に大当たりである期間の終了が特定された場合に成立する期間開始条件、及び、
前記推定期間中に、前記推定期間の終了時期となったことを特定するための条件である期間終了条件を特定可能な設定情報を設定する設定手段と、
前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって、前記期間開始条件、及び前記期間終了条件が成立したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記期間開始条件の成立が判定された時点から前記期間終了条件の成立が判定されるまでの期間を前記推定期間として特定する期間特定手段と、
前記期間特定手段により特定された推定期間を前記保留情報管理手段による保留情報の管理対象期間から除外する除外処理、或いは前記遅延処理が行われたか否かによって異なる態様にて前記保留情報に加算する加算更新処理である特別更新処理を実行することで、前記保留情報管理手段により管理される保留情報を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報管理装置。
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