JP5689701B2 - 遊技情報管理装置 - Google Patents
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Description
ここで、始動入賞信号をパルス信号のようにオン/オフの状態変移により信号出力すると、始動入賞が連続し、更にその連続入賞間の期間が極めて短い場合、2回の信号出力が重複し1回の長い信号出力となる虞がある。そのため、従来の遊技機では2回目の信号出力を遅らせる遅延処理が行われている。
即ち、保留数の上限値(保留上限値)を例えば4個として、保留数3個の状態から短時間に2回連続入賞し、その後に単位遊技が行われた場合、遅延処理によって2回目の始動入賞信号の出力が遅延され、その遅延された2個目の始動入賞信号が出力される前に単位遊技に対応した単位遊技信号が出力される状態、換言すると、始動入賞及び単位遊技の実行の実際の発生順序と信号出力順序とが入替わる状態が起こり得る。この場合、実際には2回目の始動入賞によって保留数が上限以上となり所謂オーバーフローしているにも関わらず、信号出力順序のみを参照すると、単位遊技により保留が消化された後に始動入賞が発生してオーバーフローが無いと判定されることになる。つまり、正確に保留数を把握出来ない虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、始動入賞信号と単位遊技信号とにより遊技機の保留状態を管理する場合に、より正確に保留情報を管理し得る遊技情報管理装置を提供することにある。
請求項2に記載した発明によれば、単位遊技が実行状態或いは単位遊技が非実行状態になったことを特定し、その特定された期間に対応して保留情報である単位遊技の実行期間、サブ保留情報である単位遊技の実行期間、並びにメイン保留情報である単位遊技の実行期間を管理する。これにより、正確な保留情報を管理することが出来る。
請求項4に記載した発明によれば、肯定条件の成立に応じた加算更新処理を実行する場合には仮非稼動期間を除外して前記加算更新処理を行う一方、否定条件の成立に応じた加算更新処理を実行する場合には仮非稼動期間を含めて加算更新処理を行っている。保留情報を管理する場合、遊技機が単位遊技を実行していない期間である非実行期間を管理することも重要であるが、この非実行期間は非稼動状態である期間を除いて管理することが望ましい。一方、単位遊技を実行している期間は、たとえ非稼動状態であっても稼動状態とみなして管理した方がよい。そして、推定期間において保留数が非実行保留数である状態は、遅延処理が行われていた場合には実際にも単位遊技が非実行状態であるものの、遅延処理が行われていなかった場合には実際の遊技機においては単位遊技の実行状態である可能性がある。そこで、遅延処理が行われたか否かの判定結果に応じて、即ち、肯定条件の成立に応じた加算更新処理を行う場合と否定条件の成立に応じた加算更新処理を行う場合とで仮非稼動期間を含めるか否かを選択することにより、適切に非稼動状態を除外して保留情報を管理することが出来る。
請求項6に記載した発明によれば、遅延処理が行われたと仮定して保留情報をサブ記憶領域に記憶し、遅延処理が行われたか否かを特定したときに加算更新処理を実行することによりメイン記憶領域の保留情報を補正するので、始動入賞信号の遅延処理が行われた場合であっても、正確な保留情報を管理することが出来る。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による遊技情報管理装置について、図1から図11を参照しながら説明する。
図1は、遊技場用システム1の全体構成の概略を示している。遊技場内には、複数台の遊技機2が設置されており、各遊技機2に対応して貸出機3が設置されている。これら遊技機2及び貸出機3は、2台づつ中継装置4に接続されている。各遊技機2及び貸出機3から出力される後述する遊技信号は、中継装置4によって遊技情報管理装置としての管理装置5等に送信される。管理装置5は、遊技場内の例えば事務所等に設置され、LAN6を介して各中継装置4と接続されており、遊技機2及び貸出機3等から出力される遊技信号に基づいて各種の後述する遊技情報を管理している。図示しないが、遊技場内には例えば数百台の遊技機2が設置されて管理対象となっている。尚、遊技場内には、図示しないスロットマシンや計数装置等も設置されている。
アウト信号=使用玉を回収するアウトBOX(図示せず)から出力される使用媒体数(アウト)を特定可能な信号(稼動信号に相当する)。回収玉(使用玉、打込玉)10玉に対して1パルス出力されるため、アウト信号数×10を使用媒体数(アウト)として特定する。尚、遊技機2から直接出力される信号でも良い。
セーフ信号=遊技機2から出力される払出媒体数(セーフ)を特定可能な信号(稼動信号に相当する)。払出玉数10玉に対して1パルス出力されるため、セーフ信号×10を払出媒体数(セーフ)として特定する。尚、補給装置(図示せず)から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
図柄変動信号=第1始動口2c或いは第2始動口2dへの始動入賞により変動(作動)を開始する図柄変動(役物作動、単位遊技)を特定可能な信号。図柄確定時(図柄変動が終了して図柄が確定した時)にパルス出力されるので、信号入力に応じて図柄変動を特定する。単位遊技信号に相当する。
大当たり信号=遊技機2から出力される大当たりである期間を特定可能な信号。大当たり中にレベル出力される状態信号であるため、大当たり信号受信中を大当たり中として特定する。
時短信号=遊技機2から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号(特別状態信号に相当する)。第2始動口2dへの入賞率が向上する特別状態中(時短中。「始動入賞率が通常状態よりも向上する特別状態」に相当する)にレベル出力される状態信号なので、時短状態信号受信中を特別状態として特定する。尚、大当たり確率が向上する確変中であるか否かに関わらず時短状態であれば出力されるが、区分けして出力するようにしても良い。また、大当たり信号と時短信号のいずれも受信していない期間を通常状態として特定する。
売上信号=遊技者に対する貸出玉25玉毎に1パルス出力されるため、売上信号×25を貸出玉として特定し、その貸出玉に貸出単価(例えば4円)を乗じた値を売上額として特定する。
上限値=保留数の上限値(保留上限値に相当する)。本実施形態では4個に設定している。
第1判定タイマ=保留数が上限値となった際に作動するタイマの作動時間。遊技機2にて後述する遅延処理が行われた場合に想定される始動入賞信号の入力間隔(例えば500msec)を目安として、それより若干長めに設定することが望ましい。本実施形態では1秒に設定している。
第2判定タイマ=遊技機2にて遅延処理が行われたか否かを判定する後述する推定期間中に、保留数が−1(非実行保留数に相当する)即ち無変動状態である期間中に作動するタイマの作動時間(遊技実行期間に相当する)。保留数が0の状態で開始する最長の図柄変動時間(例えば220秒)を目安として若干長めに設定することが望ましい。本実施形態では240秒に設定している。尚、詳細は後述するが、「保留1」〜「保留4」は保留数がそれぞれ1〜4である状態を示している。
分散割合=後述する分散加算更新処理を行う際の分散割合の設定値で、遊技機2にて遅延処理が実行される可能性を目安に設定する。本実施形態では50%に設定している。尚、詳細は後述するが、分散加算更新処理を行う場合、サブ保留領域(図6参照)の値に分散割合を乗じた値(回数又は累計時時間)を保留数が同数のメイン記憶領域(図6参照)に振り分け、残りを保留数を1加算したメイン記憶領域へと振り分ける。
まず、図3に示す信号タイミングチャートを参照して、遊技機2による遊技信号の出力のタイミングについて説明する。遊技機2は、前述のように、始動入賞信号の遅延処理を行っている。例えば、図3(A)に示すように、I1〜I6の合計6回の始動入賞(図3では単に「入賞」と示す)を検知した場合を想定する。また、I1〜I6の始動入賞は、図3(B)に示すようにI1の始動入賞に対応する図柄変動の実行中(変動中)に発生しているものとする。この場合、遊技機2は、図3(C)に示すようなタイミングで始動入賞信号(SS1〜SS6)を出力する。尚、I1の始動入賞に対応する始動入賞信号がSS1であり、他の信号についても同様である。
この場合、遊技信号に基づいて保留数(管理保留数に相当する)等の保留状態を管理している従来構成の管理装置(以下、従来管理装置と称する)は、図3(C)及び(D)に示すように保留数(判=X)を判定する。尚、図3(C)及び(D)の「判=0」は保留数が0と判定している状態、「判=1」は保留数が1と判定している状態、「判=2」は保留数が2と判定している状態、「判=3」は保留数が3と判定している状態、「判=4」は保留数が4と判定している状態であることを示している。また、「実=3」は、後述するように実際の保留数が3である状態を示している。
一方、遊技機2は、図柄変動信号と始動入賞信号とはそれぞれ独立して出力する構成となっている。そのため、図柄変動信号は、図3(D)に示すように、HS1の図柄変動信号は、始動入賞信号の出力タイミングとは無関係に、I1に対応する図柄変動の終了時に出力される。その結果、HS1の図柄変動信号は、SS5の始動入賞信号が出力された後且つ遅延処理により遅延されているSS6の始動入賞信号が出力される前に出力される状態が発生し得る。換言すると、実際の始動入賞の発生順と信号出力順とが相違する可能性がある。そして、このような状態では、従来管理装置は、HS1の図柄変動信号が入力された時に保留数を減算して保留数が3(判=3)であると判定し、その後、I6の始動入賞に対応するSS6の始動入賞信号が入力された時に保留数を加算して保留数が4(判=4)であると判定してしまう。
そこで、本実施形態の管理装置5は、上記した周知の遊技情報の集計処理に加えて、図4に示す始動入賞信号入力処理、図5に示す図柄変動信号入力処理、及び図6に示す信号入力待機処理を実行することにより、保留数の不一致が生じないようにしている。
状態=対応する保留状態を示す。無変動は図柄変動を行っていない無変動状態即ち保留0となる始動入賞が発生する可能性のある状態に対応し、保留1〜4は図柄変動を行っている変動状態に対応し、更に変動状態を変動開始時の保留数に対応した数値により区分けしている。また、OFは保留数が上限値で有る状態での始動入賞、即ち、図柄変動に結び付かなかった始動入賞である所謂オーバーフローに対応する。尚、後述するメイン記憶領域に対応する場合はメイン保留数に対応し、サブ記憶領域に対応する場合はサブ保留数に対応する。
予備保1=推定期間にて無変動状態から始動入賞した状態に対応する。即ち、遅延処理が行われていれば無変動状態からの図柄変動に対応し、遅延処理が行われていなければ保留1の状態の一部となる期間に対応する(特別保留数に相当する)。
遊技機2は、始動入賞が発生すると、その始動入賞に対応した図柄変動を開始する。そして、図柄変動が確定(終了)した時点で、図柄変動信号を出力する。このとき、管理装置5は、図5に示す図柄変動信号入力処理において、図柄変動信号が入力されたことから(B1:YES)、累計時間の計時加算を終了し(B2)、遅延フラグが1であるかを判定する(B3)。この場合、上記したように遅延フラグは0であり(B3:NO)、現保留数は0であるので(B15:YES)、ステップB10にて保留数を減算すると非実行保留数である−1となることから無変動(非実行状態)になったと特定し(第2状態特定処理に相当する)、上述した通り無変動については対象を稼動状態としており、現在は稼動中であることから(B16:NO)、メイン記憶領域の無変動の回数の加算及び累計時間の加算計時を開始した後(B17)、保留数を減算する(B10)。尚、遊技機2が非稼動であれば保留数を減算した後(B10)リターンする。また、例えば保留数が1である場合にはステップB15にて保留数が−1とならないので図柄変動が継続したことを特定し(第2状態特定処理に相当する)、保留1に対応した状態の保留情報を更新する。そして、累計時間の計時加算は、この場合も、上述した保留数が非実行保留数において始動入賞を特定した場合も、次の図柄変動信号の入力(B1:YES)に応じて終了する(B2)。つまり、特別対応保留数に相当する保留1の実行期間は、第1状態特定処理が行われてから、その次の第2状態特定処理が行われるまでの期間、及び第2状態特定処理が行われてから、その次の第2状態特定処理が行われるまでの期間の双方に対応している。
ところで、管理装置5は、先の始動入賞に対応する図柄変動中、即ち、保留0の状態で新たな始動入賞が発生して対応する始動入賞信号が入力された場合には(A1:YES)、保留数は上限値ではなく(A2:NO)、現保留数は−1ではなく(A3:NO)、保留数は0であるので(A4:NO)、保留数を加算して(A17)、リターンする。このように、管理装置5は、図柄変動中に新たな始動入賞信号が入力された場合には、保留数が上限値−1になるまで(A4:NO)は保留数を加算する(A17)。つまり、管理装置5は、遊技が継続された状態(稼動中)で図柄変動信号が入力される前に複数の始動入賞が発生した場合には、図4に示す始動入賞信号入力処理において、始動入賞信号の入力に応じて上記した各保留数になった回数及び累計時間の計時加算の処理を繰り返す。
さて、遊技信号に基づいて判定した保留数と実際の保留数とが相違する状態が起こり得るのは、上記した保留数が上限値になる始動入賞と、オーバーフローになる始動入賞とが連続して発生して遅延処理が行われた場合である。換言すると、保留数が上限値でない場合には、保留数を加算するだけで、たとえ始動入賞信号の出力と図柄変動信号の出力との出力順が入れ替わったとしても遊技信号に基づいて判定した保留数と実際の保留数とは一致することになる。
このケース1は、実際の始動入賞及び単位遊技の実行の順序と、遊技信号により特定される始動入賞及び図柄変動の実行の順序とが相違した状態であり、遅延処理が行われたことを肯定するための条件である肯定条件が成立する場合に相当する。具体的には、図3に示すようなタイミングで始動入賞、及び図柄変動とその出力が行われた状態である。以下、図3を参照しつつケース1について説明するが、説明の簡略化のため、I6の始動入賞の発生以降は、遊技機2は稼動中であるものの始動入賞は発生していないものとする。また、管理装置5は、遅延フラグが1の状態で保留数を3と判定している状態、即ち、図3(C)のSS6の始動入賞信号が入力された直後の状態とする。尚、管理装置5は、図3で説明した従来管理装置の場合とは異なり、SS6の始動入賞信号が入力されても上記したように保留数を加算していない状態である。
ところで、上記した説明では、遊技機2が稼動中であることを前提としたが、遊技機2が稼動中でない場合も勿論想定される。そのため、無変動については上述した通り遊技を継続しているにも関わらず始動入賞が発生しない状態(前者)と、遊技者が不在の状態(後者)とを区別して管理することが望ましい。
このケース2は、実際の始動入賞及び単位遊技の実行の順序と、遊技信号により特定される始動入賞及び図柄変動の実行の順序とが一致した状態であり、遅延処理が行われたことを否定するための条件である否定条件が成立する場合に相当する。具体的には、図9に示すようなタイミングで始動入賞信号及び図柄変動信号の出力が行われた結果、その出力順と実際の事象の発生順とが同じ状態である。以下、図9を参照しつつ説明するものの、説明の簡略化のため、ケース1と同様の状態として、以下の説明は、SS6の始動入賞信号の入力後、且つ、HS2の図柄変動信号の入力前の時点からの説明である。
続いて、管理装置5は、HS6の図柄変動信号の入力に応じて(B1:YES)処理を行い、保留数が0であるので(B19)、第2判定タイマの作動を開始した後(B20)、保留数を減算する(B10)。つまり、管理装置5は、HS6の図柄変動信号が実際にはSS6の始動入賞信号に対応するにも関わらず、SS7の始動入賞信号に対応するものであると推定し、第2判定タイマの作動を開始する。この場合、管理装置5は、保留が再び全て消化されたものとして判定している(図9のHS6、判=−1の状態)。
このように、管理装置5は、遅延処理が行われた可能性があると推定してもそれが誤りであったことが特定された(否定条件が成立した)場合には、通常加算更新処理とは異なる態様にて繰上加算更新処理を行うことにより、各保留状態における遊技情報を正確に管理することが可能となる。
このケース3は、実際の始動入賞及び単位遊技の実行の順序と、遊技信号により特定される始動入賞及び図柄変動の実行の順序とが一致しているか否かが特定出来ない状態、即ち、遅延処理が行われたか否かが判定不能であることが特定された場合に相当する。具体的には、図10に示すようなタイミングで始動入賞信号及び図柄変動信号の出力が行われた結果、その出力順と実際の事象の発生順とが一致しているか否かが不明な状態である。以下、図10を参照しつつ説明するものの、説明の簡略化のため、ケース1、2同様の前提とし、以下の説明は、SS7の始動入賞信号の入力前の時点からの説明である。
さて、管理装置5が保留情報を管理する意義は、保留数が無く図柄変動を行っていない期間や保留数毎の図柄変動時間等を管理することにより、遊技者の不快度や遊技機の遊技傾向等を把握するためである。そこで、管理装置5は、上記した加算処理に基づいて補正した保留情報(図8参照)を、遊技場の管理者が遊技傾向等を活用し易いように図11に示す活用例1のように再集計すると共に、例えばモニタ7へ表示したり、図示しないプリンタ等に出力する。勿論、図7に示すサブ記憶領域を出力対象としても良い。
平均時間=状態毎の滞在時間の平均値。累計時間÷回数で算出する。
滞在率=状態毎の稼動時間の割合。各状態の累計時間÷累計時間の合計で算出する。
保留平均=図柄変動中の保留数の平均値。各状態に対応した保留数×各状態の累計時間の合計÷累計時間の合計で算出する。図11の場合、(1×33376+2×15600+3×2752+4×800)÷(33376+15600+2752+800)=1.36となる。
この図11からは、例えば、保留−1の場合には、滞在率が6.3%であることから、遊技中に6.3%の期間が無変動状態であり遊技者が不満を持って遊技していることが分かる。また、保留1の滞在率がもっとも高く保留平均も1.36であることから保留1の状態で図柄変動していることが多い一方、保留4の滞在率が低く、ほとんど保留4(上限値)になっていない等、図柄変動中つまり遊技者が遊技中の保留数の傾向等を把握出来るようになる。
推定期間の終了を特定した場合に通常加算更新処理、繰上加算更新処理或いは分散加算更新処理を実行して保留情報を補正するので、始動入賞信号の遅延処理が行われた場合であっても、正確な保留情報を管理することが出来る。
この場合、遅延処理が行われたか否かの判定結果に基づいて、実行する加算処理を選択しているので、より正確な保留情報を管理することが出来る。
推定期間における保留情報をサブ保留情報として管理し、肯定条件が成立した場合にはサブ保留情報の各々をメイン保留情報の各々に加算し、否定条件の成立が特定された場合には、サブ保留情報を銘々繰上げた保留状態に対応したメイン保留情報の各々に加算するので、遅延処理が行われたか否かの判定結果に応じて、より正確な保留情報を管理することが出来る。
遅延処理が行われたか否かを判定出来ない場合には分散加算更新処理を実行するので、遅延処理が行われたか否かを判定出来ない状態となっても、遅延処理が行われた場合と遅延処理が行われなかった場合とで相殺された保留情報を管理することが可能となり、遅延処理の有無により大きく誤差の生ずるような保留情報になることを防止出来る。
遊技機2から出力される遊技信号に基づいて保留情報を管理すると共に、集計した保留情報を再集計して表示或いは印字しているので、遊技場の管理者等は、遊技状況を容易に把握することが出来る。
以下、第2の実施形態による管理装置について図12を参照して説明する。第2実施形態では、推定期間を開始する条件等が第1実施形態と異なっている。尚、推定期間の終了判定やその後の加算更新処理等も含め、その他の遊技機及び管理装置の構成は第1実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
遊技機2は、上記したように大当たり状態である大当たり期間を特定可能な大当たり信号を出力する。大当たり期間では、一般的に、保留数が上限値に達することが想定される。つまり、大当たり期間の終了時には、保留数は4(実=4)であると推測される。尚、大当たり期間にて保留数の加算処理等を行って保留数を更新しても勿論良い。
このように、本実施形態の管理装置5は、実際の大当たり期間と大当たり信号により特定される大当り期間との間にタイムラグが生じ、更にそのタイムラグの間に始動入賞を特定した場合等であっても、保留情報の補正により正確な保留情報を管理することが出来る。
本発明は、上記した一実施形態にて例示したものに限定されることなく、次のように変形又は拡張できる。
保留数が上限値となる始動入賞を起点として第1判定タイマを始動させたが、保留数が上限値の状態で図柄変動を開始した時点から第1判定タイマを作動させても良い。また、保留数が上限値となってから図柄変動信号を入力し、更に始動入賞信号を入力した状態を条件として検出すれば第1判定タイマを採用しなくとも良い。
第2判定タイマの作動中に始動入賞があった場合に、第2判定タイマを停止させたが、そのようなケースは少ない為、誤差の範囲として扱い、始動入賞を監視しないようにしても良い。同様に遅延フラグが1の期間であっても非稼動となる場合を考慮して仮非稼動タイマを採用したが、誤差の範囲内として仮非稼動タイマを非採用としても良い。
オーバーフロー時に遅延処理が行われたか否かを特定出来ないため分散加算更新処理を実行したが、この場合に遅延処理が行われた又は行われていないと予め特定しておき、通常加算更新処理、又は繰上加算更新処理(繰下加算更新処理)のいずれかを実行しても良い。
設定値(推定終了値)以下となるまでの期間を図6の保留情報の更新対象から除外するだけでも、遅延処理により保留数の誤判定を防止する一定の効果は得られる。
各実施形態では、図柄変動確定時(図柄変動の終了が確定した時)に出力される図柄変動信号により図柄変動を特定したが、図柄変動開始時に出力される図柄変動信号により図柄変動を特定しても良い。この場合、無変動状態から図柄変動信号を受信した場合には保留数を減算せず、保留数0の状態で図柄変動信号を受信してから第2判定タイマのような図柄変動時間に対応したタイマを作動させ、そのタイムアップに応じて図柄変動が終了したとして無変動状態を特定すれば良い。
第1始動口2c及び第2始動口2dのいずれの始動口への始動入賞を区別することなく保留数の上限値を定めて保留数を管理する遊技機2を管理対象としたが、区別して保留数の上限を各々定めて管理する遊技機を管理対象としても良い。この場合、始動入賞信号が第1始動口2cと第2始動口2dとで区別して出力されれば、その入賞順と図柄変動信号によりいずれの図柄変動が行われているのかを特定し、図6の記憶領域を第1始動口2cと第2始動口2dとで各々設けて更新すれば実施例同様の処理が可能となる。また、単位遊技として図柄変動を例示したが、例えば役物の開放動作等であっても、保留可能であり、大当たりを発生させるための役物の動作であればどのような単位遊技に適用しても良い。更に、例えば封入式の遊技機等、例示した遊技機2以外の遊技機を管理対象としても良い。
各実施形態で例示した全ての遊技情報について遊技信号から直接的、或いは間接的に特定する等どのように特定しても良い。また、実施例上の数値や項目等は全て例示であり、どのような数値や項目等を採用しても良い。更に、管理装置が行う情報処理の一部を中継装置等にて行う構成としても良い。
Claims (7)
- 始動入賞したことを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の前記単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する一方、始動入賞を特定可能な始動入賞信号と、前記単位遊技の実行を特定可能な単位遊技信号とを出力可能であり、更に始動入賞が連続した場合には、その連続した後者の始動入賞に対応する前記始動入賞信号の出力を遅延する遅延処理を実行する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
前記始動入賞信号、及び前記単位遊技信号を遊技信号として入力する入力手段と、
前記入力手段による遊技信号の入力により始動入賞、及び前記単位遊技の実行を遊技情報として少なくとも特定する遊技情報特定手段と、
前記遊技情報特定手段により始動入賞が特定されることによって加算される一方、前記単位遊技の実行が特定されることによって減算される前記単位遊技の保留数を示す管理保留数を管理する保留数管理手段と、
前記管理保留数により特定される遊技情報であって、対応する管理保留数にて実行された前記単位遊技の実行期間を少なくとも含む保留情報を、前記管理保留数に対応付けて区分けし、メイン保留情報として管理する保留情報管理手段と、
前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって成立する条件であり、
前記遅延処理が実行された可能性が有る期間である推定期間の開始時点となったことを特定するための条件である期間開始条件、及び、
前記推定期間中に、前記遅延処理により、実際の始動入賞と単位遊技の実行との順序、及び前記遊技信号により特定される始動入賞と単位遊技の実行との順序が相違することを肯定するための条件である肯定条件と、当該相違を否定するための条件である否定条件との内、いずれかが成立した場合に成立し、前記推定期間の終了時期となったことを特定するための条件である期間終了条件を特定可能な設定情報を設定する設定手段と、
前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって、前記期間開始条件、及び前記期間終了条件が成立したか否かを判定し、前記期間終了条件については、前記肯定条件、及び前記否定条件のいずれかが成立した場合に成立した旨を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記期間開始条件の成立が判定された時点から前記期間終了条件の成立が判定されるまでの期間を前記推定期間として特定する期間特定手段と、
前記推定期間における前記保留情報を、サブ保留情報として前記管理保留数に対応付け、区分けして管理し、その対応する管理保留数であるサブ保留数の1つとして、前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記単位遊技の非実行中に、始動入賞に応じて前記単位遊技が実行された状態に対応した前記サブ保留数を特別保留数として管理するサブ保留情報管理手段と、
前記判定手段により前記肯定条件の成立が特定された場合には、前記メイン保留情報の各々に対応した前記管理保留数であるメイン保留数の夫々を、前記特別保留数を除いた前記サブ保留数の夫々に対応付け対応保留数として銘々特定する第1特定処理を実行する一方、
前記否定条件の成立が特定された場合には、前記第1特定処理と比較して銘々繰上げた前記メイン保留数を対応保留数として特定する第2特定処理を実行し、
更に前記第1特定処理、及び前記第2特定処理のいずれを実行する場合であっても、予め設定された前記メイン保留数である特別対応保留数を前記特別保留数の対応保留数として特定した上で、
前記サブ保留情報の各々を、その対応する前記サブ保留数の銘々の前記対応保留数に対応した前記メイン保留情報の各々に加算する加算更新処理を行うことで、前記メイン保留情報を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報管理装置。 - 前記管理保留数が、前記単位遊技の非実行状態に対応した予め設定される非実行保留数である場合に前記単位遊技の非実行状態を特定し、
その非実行状態において始動入賞が特定された場合に前記単位遊技の実行状態になったことを特定する第1状態特定処理を実行し、
その実行状態において前記単位遊技の実行が特定された場合に、その前記単位遊技の実行の特定により前記管理保留数が前記非実行保留数となれば前記非実行状態になったことを特定する一方、前記非実行保留数とならなければ、次の前記単位遊技が実行され前記実行状態が継続したことを特定する第2状態特定処理を実行する状態特定手段を備え、
前記保留情報に対応した管理保留数は、前記第1状態特定処理、及び前記第2状態特定処理のいずれかが実行された時点における前記管理保留数であり、
前記保留情報である前記単位遊技の実行期間は、対応する前記管理保留数にて前記第1状態特定処理、或いは前記第2状態特定処理が行われてから、その次に前記第2状態特定処理が行われるまでの期間により示され、
前記特別保留数に対応する前記サブ保留情報である前記単位遊技の実行期間は、前記第1状態特定処理が行われてから、その次に前記第2状態特定処理が行われるまでの期間により示され、
前記特別対応保留数となる前記メイン保留数に対応する前記メイン保留情報である前記単位遊技の実行期間は、前記第1状態特定処理が行われてから、その次に前記第2状態特定処理が行われるまでの期間、及び前記第2状態特定処理が行われてから、その次に前記第2状態特定処理が行われるまでの期間の双方に対応していることを特徴とする請求項1に記載の遊技情報管理装置。 - 前記保留情報は、対応する前記管理保留数にて前記単位遊技が実行された回数を含んでおり、
前記対応する管理保留数にて単位遊技が実行された回数は、対応する前記管理保留数にて前記第1状態特定処理、及び前記第2状態特定処理のいずれかが実行された回数を示し、
前記補正手段は、前記特別保留数についての前記加算更新処理を実行する場合に、
前記単位遊技が実行された回数については、前記肯定条件の成立が特定された場合には加算更新対象とする一方、前記否定条件の成立が特定された場合には加算更新対象とせず、
前記単位遊技の実行期間については、前記肯定条件、及び前記否定条件のいずれの成立が特定された場合であっても加算更新対象とすることを特徴とする請求項2に記載の遊技情報管理装置。 - 前記入力手段は、遊技機側から出力される遊技信号であって、当該遊技機が稼動している旨を特定可能な稼動信号を入力可能であり、
前記遊技情報特定手段は、前記入力手段が入力した稼動信号によって、遊技機が稼動状態であるのか、非稼動状態であるのかを遊技情報として特定可能であり、
前記保留情報管理手段は、前記メイン保留情報として前記単位遊技の非実行期間を管理し、更に当該非実行期間として前記遊技情報特定手段により非稼動状態で有る旨が特定されている期間を除外して管理対象とし、
前記補正手段は、前記推定期間中に前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記管理保留数が、前記非実行保留数となっている期間において、更に非稼動状態で有る旨が特定されている期間を仮非稼動期間として特定し、
前記肯定条件の成立の特定に応じて前記加算更新処理を実行する場合には、前記仮非稼動期間を除外して前記加算更新処理を行う一方、前記否定条件の成立の特定に応じて前記加算更新処理を実行する場合には、前記仮非稼動期間を含めて前記加算更新処理を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の遊技情報管理装置。 - 前記期間終了条件は、
前記順序が相違することが判定不能で有る旨を特定出来る条件であり、前記推定期間中に前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記管理保留数が、前記保留上限値になることで成立する条件である遅延処理判定不能条件が成立した場合にも成立し、
前記判定手段は、前記遅延処理判定不能条件の成立によって前記期間終了条件の成立を判定し、
前記補正手段は、前記遅延処理判定不能条件の成立が特定された場合には、前記第1特定処理、及び前記第2特定処理を実行し、
前記第1特定処理により特定した前記対応保留数に対応した前記メイン保留情報の各々と、前記第2特定処理により特定した前記対応保留数に対応した前記メイン保留情報の各々とに分散して、前記サブ保留情報の各々を加算する分散加算更新処理を実行し、
当該分散加算更新処理において、前記特別保留数に対応する前記サブ保留情報を前記特別対応保留数に対応する前記メイン保留情報に加算する場合、前記単位遊技が実行された回数については予め設定される分散割合を乗じた値を加算する一方、前記単位遊技の実行期間については前記分散割合を乗ずることなく加算することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技情報管理装置。 - 前記期間開始条件は、前記管理保留数が前記保留上限値となってから前記単位遊技の実行の特定があり、更にその後、始動入賞が特定された場合に成立し、
前記肯定条件は、前記推定期間中に前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記管理保留数が、前記単位遊技の非実行期間に対応した予め設定される非実行保留数となってから、始動入賞、及び前記単位遊技の実行の内、少なくとも一方の特定を伴うことなく経過した期間が、予め設定される前記単位遊技1回当たりの実行期間に対応した単位遊技実行期間以上継続した場合に成立し、
前記否定条件は、前記推定期間中に前記遅延処理の実行を仮定した場合における前記管理保留数が、前記非実行保留数である状態で前記単位遊技の実行が特定された場合に成立することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の遊技情報管理装置。 - 始動入賞したことを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する一方、前記始動入賞を特定可能な始動入賞信号と、前記単位遊技の実行を特定可能な単位遊技信号と、大当たりである期間を特定可能な大当たり信号とを出力可能であり、更に前記大当たり信号を出力する場合に、その特定される大当りである期間の終了時点と実際の大当たり期間の終了時点との間にタイムラグが生ずる虞のある出力処理を実行する遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
前記始動入賞信号、前記単位遊技信号、及び前記大当たり信号を遊技信号として入力する入力手段と、
前記入力手段による遊技信号の入力により前記始動信号と、前記単位遊技の実行と、前記大当たりである期間とを遊技情報として少なくとも特定する遊技情報特定手段と、
前記遊技情報特定手段により始動入賞が特定されることによって加算される一方、前記単位遊技の実行が特定されることによって減算される前記単位遊技の保留数を示す管理保留数を管理する保留数管理手段と、
前記管理保留数により特定される遊技情報であって、対応する管理保留数にて実行された前記単位遊技の実行期間を少なくとも含む保留情報を、前記管理保留数に対応付けて区分けし、メイン保留情報として管理する保留情報管理手段と、
前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって成立する条件であり、
前記タイムラグが生じることにより実際には大当たりが終了してから始動入賞したにも関わらず、前記遊技信号により大当たり中に始動入賞したことが特定される虞があるとした特定相違が推定される時点を開始時点とする推定期間の開始時点となったことを特定するための条件であり、前記遊技情報特定手段により大当たりである期間と特定されている状態で始動入賞が特定されてから、予め設定される設定期間内に大当たりである期間の終了が特定された場合に成立する期間開始条件、及び、
前記推定期間中に、大当たり中に前記特定相違に対応した始動入賞があったことを肯定するための条件である肯定条件と、当該始動入賞があったことを否定するための条件である否定条件との内、いずれかが成立した場合に成立し、前記推定期間の終了時期となったことを特定するための条件である期間終了条件を特定可能な設定情報を設定する設定手段と、
前記遊技情報特定手段により特定される遊技情報によって、前記期間開始条件、及び前記期間終了条件が成立したか否かを特定し、前記期間終了条件については、前記肯定条件、及び前記否定条件のいずれかが成立した場合に成立した旨を特定する判定手段と、
前記判定手段により前記期間開始条件の成立が特定された時点から前記期間終了条件の成立が特定されるまでの期間を前記推定期間として特定する期間特定手段と、
前記推定期間における前記保留情報を、サブ保留情報として前記管理保留数に対応付け、区分けして管理し、その対応する管理保留数であるサブ保留数の1つとして、前記単位遊技の非実行中に、始動入賞に応じて前記単位遊技が実行された状態に対応した前記サブ保留数を特別保留数として管理するサブ保留情報管理手段と、
前記判定手段により前記肯定条件の成立が特定された場合には、前記メイン保留情報の各々に対応した前記管理保留数であるメイン保留数の夫々を、前記特別保留数を除いた前記サブ保留数の夫々に対応付け対応保留数として銘々特定する第1特定処理を実行する一方、
前記否定条件の成立が特定された場合には、前記第1特定処理と比較して銘々繰上げた前記メイン保留数を対応保留数として特定する第2特定処理を実行し、
更に前記第1特定処理、及び前記第2特定処理のいずれを実行する場合であっても、予め設定された前記メイン保留数である特別対応保留数を前記特別保留数の対応保留数として特定した上で、
前記サブ保留情報の各々を、その対応する前記サブ保留数の銘々の前記対応保留数に対応した前記メイン保留情報の各々に加算する加算更新処理を行うことで、前記メイン保留情報を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報管理装置。
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