JPH11300017A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JPH11300017A
JPH11300017A JP11247398A JP11247398A JPH11300017A JP H11300017 A JPH11300017 A JP H11300017A JP 11247398 A JP11247398 A JP 11247398A JP 11247398 A JP11247398 A JP 11247398A JP H11300017 A JPH11300017 A JP H11300017A
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JP
Japan
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counter
value
gaming machine
random
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JP11247398A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定遊技状態の発生に関する判定処理の周期
性を利用して特定遊技状態を不正に発生させる不正行為
を防ぐことが可能な遊技機を提供する。 【解決手段】 遊技制御基板ボックス内に設けられた遊
技制御基板上にフリッカノイズ発生源の一例となる真空
管を設け、フリッカノイズを利用してランダムパルスを
発生させる。発生したランダムパルスはランダムパルス
計数用カウンタC_RND_Pで計数する。そして、C
_RND_Pのカウンタ値に応じて大当り決定値や大当
り判定用カウンタのカウンタ更新数、始動入賞信号の入
力を遅延させる遅延時間を変化させるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばパチンコ
遊技機やコイン遊技機、スロットマシンなどで代表され
る遊技機に関し、詳しくは、遊技者にとって有利な特定
遊技状態に制御するか否かを遊技機用コンピュータを利
用して決定する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技機において、従来から一般
的に知られているものに、遊技者にとって有利な特定遊
技状態に制御するか否かを遊技機用コンピュータを利用
して決定する遊技機があった。そのような遊技機の遊技
機用コンピュータには、たとえば、定期的(たとえば2
msec毎)に数値データを「1」ずつ加算更新してそ
の更新値が所定の上限を超える場合には更新結果を初期
値にしてその初期値から再度加算更新を繰返し実行する
更新手段が設けられていた。そして、たとえば弾球遊技
機の場合には打玉が始動入賞口へ始動入賞するタイミン
グで前記更新手段による更新結果の値を抽出してその抽
出値が特定値(たとえば7)であった場合に特定遊技状
態(大当り状態)を発生させることを事前決定する制御
が行なわれるように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の遊技
機においては、体感器と呼ばれる機器によりタイミング
をとり、数値データの更新が特定値に近い時を狙って打
玉を発射する方法や、高度的には、ハーネシーと呼ばれ
る信号加工機としての機能を有する不正な基板(ぶら下
がり基板と呼ばれる)等の不正な機器を遊技機内に不正
に組込んで特定遊技状態を任意のタイミングで発生させ
るという不正行為が行なわれる場合があった。このよう
なぶら下がり基板は、遊技機に設けられている前記更新
手段と同じ更新動作をするマイクロコンピュータ等の不
正用コンピュータが設けられ、前記遊技機の更新タイミ
ング(たとえば2msec毎)に同期して内部の更新手
段により同様の更新動作を行ない、遊技機の更新手段に
よる更新結果の値と、ぶら下がり基板内部の更新動作に
よる更新結果の値とが同じ値になるように同期をとり、
打玉の始動入賞の検出信号が発生すれば、ぶら下がり基
板内部の更新手段の更新値がちょうど前記特定値(たと
えば7)になったタイミングで始動入賞信号を遊技機用
コンピュータに入力させ、遊技機側の更新手段が前記特
定値(たとえば7)になっている瞬間のその更新値(た
とえば7)を抽出させ、強制的に特定遊技状態を発生さ
せるというものである。
【0004】このような体感器やぶら下がり基板を利用
した不正行為が生じる原因を突き止めたところ、以下の
ようなことが判明した。
【0005】従来の遊技機においては、前記更新手段に
よる更新結果の値が前記特定値(たとえば7)となって
から一定時間後に再度前記特定値(たとえば7)となる
のであり、更新結果の値が前記特定値に該当する特定値
該当時期が規則正しく定期的に発生する。ゆえに、その
特定値該当時期に合わせてちょうど更新結果の値が前記
特定値(たとえば7)となっている瞬間が推測可能にな
るのであり、その瞬間を狙って更新手段の更新結果の値
を抽出させるようにすれば、前記特定遊技状態が発生し
てしまうのである。
【0006】以上、説明したように、従来の遊技機で
は、遊技機用コンピュータにより特定遊技状態に制御す
るか否かを決定していたために、その遊技機用コンピュ
ータのプログラムが解析されてしまえば、不正目的でつ
くられた不正用コンピュータにより、その特定遊技状態
に制御するか否かの決定動作をシミュレートすることが
可能になる。
【0007】その結果、その不正用コンピュータを前述
のように利用して、遊技機用コンピュータが特定遊技状
態に制御することを決定するタイミングに合わせて不正
信号をその遊技機用コンピュータに入力し、強制的に特
定遊技状態を発生させるという不正行為が可能になると
いう欠点が生じるのである。
【0008】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、遊技機用コンピュータのプロ
グラムを解析しただけでは正確にシミュレートすること
ができず、不正行為を極力防止することのできる遊技機
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するか否
かを遊技機用コンピュータを利用して決定する遊技機で
あって、前記遊技機用コンピュータを収容する収容体
と、該収容体内に設けられたノイズ発生源とを含み、前
記遊技機用コンピュータは、前記ノイズ発生源に発生す
るノイズを利用して前記特定遊技状態に制御するか否か
を決定することを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記ノイズ発生源は入力に応
じた出力動作を行なう入力応答素子で構成され、前記遊
技機用コンピュータはワンチップマイクロコンピュータ
で構成されており、前記入力応答素子は前記ワンチップ
マイクロコンピュータに組込まれていることを特徴とす
る。
【0011】請求項3に記載の本発明は、請求項1また
は請求項2に記載の発明の構成に加えて、所定の数値デ
ータを所定の更新数ずつ更新する数値データ更新手段
と、該数値データ更新手段により更新される数値データ
に基づいて遊技機を前記特定遊技状態に制御するために
必要な特定条件が成立したか否かを判定する特定条件成
立判定手段と、前記ノイズ発生源に発生するノイズを利
用してランダムパルスを生成するランダムパルス生成手
段と、該ランダムパルス生成手段で生成されたランダム
パルスに基づいて、前記特定条件成立判定手段の判定結
果を変動させるための制御が可能な判定結果制御手段と
を含むことを特徴とする。
【0012】請求項4に記載の本発明は、請求項3に記
載の発明の構成に加えて、前記判定結果制御手段は、前
記ランダムパルスに基づいて、前記特定条件成立判定手
段が前記特定条件が成立したか否かを判定するための基
準となる判定基準データを変動させることにより、前記
ランダムパルスに基づいて前記特定条件成立判定手段の
判定結果を変動させることを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の本発明は、請求項3に記
載の発明の構成に加えて、前記判定結果制御手段は、前
記ランダムパルスに基づいて、前記特定条件成立判定手
段が前記判定を行なうために使用する前記数値データを
抽出するタイミングを変動させることにより、前記ラン
ダムパルスに基づいて前記特定条件成立判定手段の判定
結果を変動させることを特徴とする。
【0014】請求項6に記載の本発明は、請求項3に記
載の発明の構成に加えて、前記判定結果制御手段は、前
記ランダムパルスに基づいて、前記数値データ更新手段
が数値データを更新する場合の前記更新数を変動させる
ことにより、前記ランダムパルスに基づいて前記特定条
件成立判定手段の判定結果を変動させることを特徴とす
る。
【0015】請求項7に記載の本発明は、請求項3に記
載の発明の構成に加えて、前記数値データ更新手段は、
数値データの更新範囲が異なる複数のデータ更新手段を
含み、前記判定結果制御手段は、前記ランダムパルスに
基づいて、前記複数のデータ更新手段のうちから前記特
定条件成立判定手段が前記判定に用いるデータ更新手段
を選択することにより、前記ランダムパルスに基づいて
前記特定条件成立判定手段の判定結果を変動させ、前記
特定条件成立判定手段は、前記判定結果制御手段が選択
したデータ更新手段における数値データの更新範囲の広
さにかかわらず前記特定条件が成立した旨の判定を常に
同じ確率で行なうことを特徴とする。
【0016】請求項8に記載の本発明は、請求項7に記
載の発明の構成に加えて、前記数値データ更新手段は、
前記判定結果制御手段により少なくとも2つのデータ更
新手段が選択された場合に、選択されたデータ更新手段
を1つずつ所定の順で繰返し用いて前記数値データを更
新することを特徴とする。
【0017】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、収容体に収
容された遊技機用コンピュータにより、遊技者にとって
有利な特定遊技状態に制御するか否かが決定される。さ
らに前記遊技機用コンピュータの働きにより、前記特定
遊技状態に制御するか否かの決定に、収容体内に設けら
れたノイズ発生源に発生するノイズが利用される。この
ため、特定遊技状態に制御するか否かが純粋に遊技用コ
ンピュータのプログラムのみによって決まることにはな
らない。
【0018】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、前記ノイズ発生源は前
記入力応答素子で構成され、前記遊技機用コンピュータ
を構成するワンチップマイクロコンピュータに組込まれ
ているために、第三者が不正目的でノイズ発生源の出力
をワンチップマイクロコンピュータの外部へ出力させる
ことが困難になる。
【0019】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1または請求項2に記載の発明の作用に加えて、数値デ
ータ更新手段の働きにより、所定の数値データが所定の
更新数ずつ更新され、特定条件成立判定手段の働きによ
り、前記数値データ更新手段により更新される数値デー
タに基づいて遊技機を前記特定遊技状態に制御するため
に必要な特定条件が成立したか否かが判定される。さら
に、ランダムパルス生成手段の働きにより、前記ノイズ
発生源に発生するノイズを利用してランダムパルスが生
成される。そして、判定結果制御手段の働きにより、該
ランダムパルス生成手段で生成されたランダムパルスに
基づいて、前記特定条件成立判定手段の判定結果を変動
させるための制御が行なわれる。
【0020】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
3に記載の発明の作用に加えて、判定結果制御手段の働
きにより、前記ランダムパルスに基づいて、前記特定条
件成立判定手段が前記特定条件が成立したか否かを判定
するための基準となる判定基準データが変動する。これ
により、前記ランダムパルスに基づいて前記特定条件成
立判定手段の判定結果が変動する。
【0021】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
3に記載の発明の作用に加えて、判定結果制御手段の働
きにより、前記ランダムパルスに基づいて、前記特定条
件成立判定手段が前記判定を行なうために使用する前記
数値データを抽出するタイミングが変動する。これによ
り、前記ランダムパルスに基づいて前記特定条件成立判
定手段の判定結果が変動する。
【0022】請求項6に記載の本発明によれば、請求項
3に記載の発明の作用に加えて、判定結果制御手段の働
きにより、前記ランダムパルスに基づいて、前記数値デ
ータ更新手段が数値データを更新する場合の前記更新数
が変動する。これにより、前記ランダムパルスに基づい
て前記特定条件成立判定手段の判定結果が変動する。
【0023】請求項7に記載の本発明によれば、請求項
3に記載の発明の作用に加えて、前記数値データ更新手
段には、数値データの更新範囲が異なる複数のデータ更
新手段が含まれている。判定結果制御手段の働きによ
り、前記ランダムパルスに基づいて、前記複数のデータ
更新手段のうちから前記特定条件成立判定手段が前記判
定に用いるデータ更新手段が選択される。これにより、
前記ランダムパルスに基づいて前記特定条件成立判定手
段の判定結果が変動する。さらに、前記特定条件成立判
定手段の働きにより、前記判定結果制御手段が選択した
データ更新手段における数値データの更新範囲の広さに
かかわらず前記特定条件が成立した旨の判定が常に同じ
確率で行なわれる。
【0024】請求項8に記載の本発明によれば、請求項
7に記載の発明の作用に加えて、前記数値データ更新手
段の働きにより、前記判定結果制御手段により少なくと
も2つのデータ更新手段が選択された場合に、選択され
たデータ更新手段が1つずつ所定の順で繰返し用いられ
て前記数値データが更新される。したがって、データ更
新手段の組合せにより、更新範囲の種類が多様化され
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態
においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示す
が、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やス
ロットマシンなどであってもよく、予め定められた特定
条件が成立した場合に遊技者にとって有利な特定遊技状
態に制御可能となる遊技機であれば、すべてに適用する
ことが可能である。
【0026】第1実施形態 図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1
の正面図である。
【0027】パチンコ遊技機1の遊技盤には、遊技領域
3が形成されている。パチンコ遊技機1には、遊技者が
打球操作するための打球操作ハンドル28が設けられて
おり、この打球操作ハンドル28を遊技者が操作するこ
とにより、上皿29内に貯留されているパチンコ玉を1
個ずつ発射することができる。発射されたパチンコ玉
は、区画レール2の間を通って遊技領域3内に導かれ
る。
【0028】遊技領域3の中央には、複数種類の識別情
報としての特別図柄を可変表示させることが可能な可変
表示装置4が設けられている。可変表示装置4の下方に
は、可変入賞球装置12が設けられている。この可変入
賞球装置12は、ベース板23を遊技領域3に固定する
ことにより取付けられている。可変入賞球装置12は、
後述するソレノイド49が励磁されることにより開閉板
22が開成して打玉が入賞可能な遊技者にとって有利と
なる第1の状態と、ソレノイド49が消磁されることに
より開閉板22が閉成して打玉が入賞不可能な遊技者に
とって不利な第2の状態とに変化可能に構成されてい
る。可変入賞球装置12には、遊技状態に応じて点灯ま
たは点滅表示するLED24が6個設けられている。
【0029】可変表示装置4の左側方部分および右側方
部分には、それぞれワープ入口17が設けられている。
このワープ入口17に進入した打玉は、可変表示装置4
の裏面側を通って下方に流下してワープ出口10から再
度遊技領域3に放出される。このため、ワープ出口10
から放出された打玉は、始動口9に比較的入賞しやすい
状態となる。可変表示装置4の左側方部分に設けられた
ワープ入口17に進入した打玉の通過経路には、普通図
柄始動ゲート8が設けられている。この普通図柄始動ゲ
ート8には、玉の通過を検出するための通過球検出器1
3が設けられている。
【0030】遊技領域3内に打込まれた打玉が普通図柄
始動ゲート8に進入すれば、その通過球が通過球検出器
13により検出され、その検出出力に基づいて普通図柄
表示器20が可変開始される。
【0031】普通図柄表示器20はたとえば7セグメン
ト表示器で構成されており、普通図柄と呼ばれる識別情
報が可変表示される。この普通図柄表示器20の表示結
果が予め定められた特定の識別情報(たとえば7)とな
れば、後述するソレノイド50が励磁されて、始動口9
に設けられた左右1対の可動片14が所定期間だけ開成
し、打玉がより始動入賞しやすい状態となる。この始動
口9に入賞した始動入賞球は後述する始動球検出器34
により検出され、その検出出力に基づいて可変表示装置
4が可変開始される。
【0032】この可変表示装置4は、たとえば液晶表示
可能なCRT表示器53で構成されており、可変表示部
5が設けられている。この可変表示部5は、左可変表示
部と中可変表示部と右可変表示部とに3分割されてお
り、すべての可変表示部が一斉に可変開始することによ
り複数種類の特別図柄からなる識別情報が上から下に向
かってスクロール表示され、まず左可変表示部が停止制
御され、次に右可変表示部が停止制御され、最後に中可
変表示部が停止制御される。
【0033】この可変表示装置4が可変停止された状態
で、特別図柄が予め定められた特定の特別図柄の組合せ
(たとえば777)となることにより、表示結果が予め
定められた特定の表示態様となった場合には、特定遊技
状態(大当り状態)が発生して可変入賞球装置12が第
1の状態に制御されて遊技者にとって有利な状態とな
る。
【0034】可変入賞球装置12内には、特定入賞領域
が設けられており、この特定入賞領域に入賞した入賞球
が後述する特定球検出スイッチ32により検出される。
また可変入賞球装置12内に入賞したすべての入賞球が
球数検出スイッチ33により検出される。具体的には、
特定球検出スイッチ32により検出された特定入賞球
と、特定入賞領域以外の通常入賞領域に入賞した通常入
賞球とが球数検出スイッチ33により検出される。第1
の状態となった可変入賞球装置12内に進入した打玉が
所定個数(たとえば9個)球数検出スイッチ33により
検出された場合または所定期間(たとえば30秒間)経
過した場合のうちのいずれか早い方の条件が成立した場
合に可変入賞球装置12の第1の状態が終了して第2の
状態となる。なお球数検出スイッチ33による検出個数
は、7セグメント表示器よりなる個数表示器25により
表示される。そして、可変入賞球装置12が第1の状態
となっている期間中に進入した打玉が特定入賞領域に入
賞し、可変入賞球装置12が第2の状態になった後に特
定球検出スイッチ32により検出されれば、再度可変入
賞球装置12を第1の状態にする繰返し継続制御が実行
される。この繰返し継続制御の実行上限回数はたとえば
16回と定められている。繰返し継続制御において、可
変入賞球装置12が第1の状態にされている状態がラウ
ンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行上限回数が16
回の場合には、第1ラウンドから第16ラウンドまでの
16ラウンド分、可変入賞球装置12が第1の状態にさ
れ得る。
【0035】可変表示装置4が可変表示中に打玉が再度
始動口9に始動入賞して始動球検出器34により検出さ
れれば、その始動入賞球が記憶され、可変表示装置4が
可変停止した後、再度可変開始可能な状態になってから
前記始動入賞記憶に基づいて可変表示装置4が再度可変
開始される。この始動入賞記憶の上限は、たとえば
「4」と定められている。現時点における始動入賞記憶
個数が始動記憶表示器6により表示される。
【0036】遊技領域3内には、さらに風車19、通常
の入賞口7,11,15、および、遊技領域3内に打込
まれた打玉がいずれの入賞領域や可変入賞球装置にも入
賞しなかった場合にアウト玉として回収するアウト口1
6が設けられている。さらに、遊技盤には、飾り図柄表
示用のサイドランプ18が設けられている。
【0037】始動口9、可変入賞球装置12、通常の入
賞口7,11,15などの各種入賞領域に打玉が入賞す
ると、その入賞口に応じた所定個数の景品玉が上皿29
に払出される。上皿29の下方には、上皿玉抜きレバー
26を操作することにより上皿29から排出される打玉
を貯留しておくための下皿31が設けられている。下皿
31に貯留された打玉は、下皿玉抜きレバー30を操作
することにより排出できる。
【0038】遊技領域3の上部の左右には、ステレオ音
の音声などの効果音を発生するためのスピーカ81,8
1が設けられている。また、図中27は、パチンコ遊技
機1の前面側の枠である前面枠を開閉できないようにす
るための鍵である。
【0039】図2は、図1に示したパチンコ遊技機1の
背面図である。パチンコ遊技機1の背面には、機構板2
53がコの字状に介在自在に設けられている。機構板2
53には、発射した入賞玉に基づいて所定個数の賞球を
払出す玉タンク100、玉タンク100内の玉を賞球払
出装置159に送る玉整列レール101、カーブ樋15
7、通路体158、賞球払出装置159、入賞球検出ス
イッチ174および入賞玉排出ソレノイド173を備え
た入賞玉処理装置172、遊技制御基板87aを収容し
た遊技制御基板ボックス87b、電飾基板264を収容
した電飾基板ボックス265、ユニット中継基板275
を収容した中継基板ボックス276、ターミナル基板2
67を収容したターミナル基板ボックス268が設けら
れている。
【0040】機構板253の中央には窓開口156が開
設され、該窓開口156からは、遊技盤3の裏面に取付
けられた入賞玉集合カバー体166が貫通されている。
入賞玉集合カバー体166には、中継基板278と、可
変表示装置(CRT表示機)4とが設けられている。中
継基板278は、遊技盤3上の各種電気部品と接続され
ているとともに、遊技制御基板87aと接続されてい
る。一方、可変表示装置4には、画像表示制御基板21
6(図15参照)が設けられている。可変表示装置4
は、画像表示制御基板216の画像表示制御信号に基づ
いて可変表示部5(図1参照)に各種特別図柄、その他
の画像を表示する。
【0041】また、遊技制御基板ボックス87b内に収
容されている遊技制御基板87aは、CPU、RAM、
およびROMを備え、可変表示装置4や可変入賞球装置
10などの遊技装置の遊技動作を制御する。遊技制御基
板87aは、画像表示制御基板216と配線により接続
されており、可変表示部5に表示させるべき画像を指定
するための信号を画像表示制御基板216へ送信する。
【0042】遊技制御基板ボックス87bは、遊技制御
基板87aを収容するボックス本体110(図7参照)
と、遊技制御基板87aを収容した状態で蓋をする蓋体
90(図4参照)とから構成されている。蓋体90とボ
ックス本体110とは、蓋体90の表面を構成する上板
92(図4参照)に設けられた取付片部80a〜80c
により互いに組み付けられて非可逆的な固着状態とな
り、第三者が不正目的で遊技制御基板ボックス87bを
開封できないように構成されている。
【0043】図中71は打球ユニットであり、遊技者が
打球操作ハンドル28(図1参照)を操作することによ
り作動して、打玉を1つずつ遊技領域内に発射するため
のものである。また、電飾基板264は、遊技制御基板
87aからの指令またはデータに基づいてパチンコ遊技
機1の前面に設けられる電気的装飾部品の動作を制御す
るものである。ユニット中継基板275は、パチンコ遊
技機1と玉貸用のカードユニット(図示省略)との間の
配線を中継するものである。
【0044】さらに、パチンコ遊技機1の背面には、賞
球基板269を収容した賞球基板ボックス277が設け
られている。この賞球基板269は、賞球払出装置15
9の動作を制御するものである。
【0045】なお、上記各種基板および装置には、所定
の配線を接続するためのコネクタが設けられている。タ
ーミナル基板ボックス268に収容されるターミナル基
板267は、コネクタを通じて、パチンコ遊技機1に設
けられる各種電気的装置、たとえば、上記した各基板お
よび打球ユニット71にも電源を供給するとともに、パ
チンコ遊技機1の内部での信号線の中継、あるいはパチ
ンコ遊技機1と外部との信号線の中継を行なう。
【0046】次に、図3〜図9を適宜参照して、遊技制
御基板87aと遊技制御基板ボックス87bの構成につ
いて説明する。
【0047】まず、遊技制御基板87aは、図7に示す
ように、長方形状のプリント配線基板によって構成され
ており、その上面の大部分はROMなどの電子部品14
2を実装する電子部品実装領域として形成される一方、
幅方向一側の領域がコネクタ88を実装する領域として
形成されている。また、遊技制御基板87aには、幅方
向一側の両端に止め穴143が穿設される一方、幅方向
他側の両端には係合穴144が穿設されている。なお、
遊技制御基板87aの上面および下面における止め穴1
43の外周には、図示しないメッキ部が設けられてい
る。
【0048】次に、遊技制御基板ボックス87bは、遊
技制御基板87aを内部に収容するボックス本体110
(図7参照)と、該ボックス本体110の蓋をするため
の蓋体90(図4参照)との組付け体からなり、この組
付け体が取付台150(図3参照)を介して機構板25
3(図2参照)に取付けられる。
【0049】さらに、蓋体90は、図4に示すように、
透視性のある上板92と、金属製の蓋枠96と、透視性
および導電性のある導電板100とから構成されてお
り、ボックス本体110は、図7に示すように、透視性
のある底板111と、金属製の本体枠99とから構成さ
れている。
【0050】まず、蓋体90について説明する。蓋体9
0の一部を構成する上板92は、たとえばポリビニルア
ルコール、ポリエステル、ポリエチレンなどの樹脂を主
材料として構成された透明合成樹脂の長方形板からな
る。
【0051】次に、図4を参照して、上板92の下面側
の外周端部には、上板92と蓋枠90と導電板100と
を組付けるための溶着突起92eが所定間隔をおいて複
数突設されている。また、上板92の長手方向の両端側
には、複数の取付片部80a〜80cが並設されてい
る。この取付片部80a〜80cは、ボックス本体11
0(図7参照)と蓋体90とを非可逆的に固着するため
のものである。取付片部80a〜80cは、各々、上板
92の側壁を構成する部分と、上板92の上壁を構成す
る部分とを有した断面L字状をなし、上板92の側壁構
成部分においては、各取付片部分80a〜80c間を連
結する連結部94a〜94cが一体成形され、上板92
の上壁構成部分においては、各取付片部80a〜80c
間を連結する連結部93a〜93c(図8参照)が一体
成形されている。なお、各取付片部80a〜80c間に
は、スリット状の溝が形成されており、連結部93a〜
93c、94a〜94cは、取付片部80a〜80cの
外壁面から突出した状態で設けられている(図9参
照)。また、図4および図8に示すように、取付片部8
0a〜80cの上壁構成部分には、それぞれ取付穴95
a〜95cが穿設されており、取付片部80cの隣接部
でありかつ上板92の幅方向一側の両端隅角部には、取
付穴95dが穿設されている。さらに上板92の上面に
は、凹部97aおよび凹部98aが形成されており、凹
部97aには、パチンコ遊技機1の機種名を記した機種
名シール97bが貼着され、凹部98aには、遊技制御
基板ボックス87bを交換した際に書込む「交換者」,
「交換日」の各項目を記した交換履歴シール98bが貼
着されている。機種名シール97bと交換履歴シール9
8bの詳細な構成を図8に示す。
【0052】なお、上記した各取付穴95a〜95dの
上方部分は、ボックス本体110との組付け状態で組付
け用のビスを蓋枠96の外壁面に入り込ませるような凹
型状をなしている(図9(a)参照)。このため、ビス
の頭部を切断してビス止めを解除する不正行為が防止で
きる。また、各連結部93a〜93c、94a〜94c
には、それぞれ遊技制御基板ボックス87bの開放手順
を遊技場係員などに示唆するための刻印「1〜3」が施
されている(図8、図12参照)。具体的には、取付片
部80aに対応する連結部93a,94aには「1」の
刻印が施され、取付片部80bに対応する連結部93
b,94bには「2」の刻印が施され、取付片部80c
に対応する連結部93c,94cには「3」の刻印が施
されている。遊技場の係員などは、これらの刻印にした
がって連結部93a〜93c、94a〜94cを切断
し、遊技制御基板ボックス87bを開放する。開放手順
については後述する。
【0053】次に蓋枠96について説明する。蓋枠96
は開口部107を有し、該開口部107以外となる残り
の上面領域には、上板92側の複数の溶着突起92eを
個々に挿通する挿通穴106が複数穿設されている。ま
た、蓋枠96の外周縁部には、全周にわたって側壁が垂
下形状されている。蓋枠96の長手方向両端の側壁は、
ボックス本体110との組付け状態で後述する取付片1
30(図9参照)の先端部分と当接する当接壁108
(図9参照)として形成されている。蓋枠96の幅方向
一側の側壁は、遊技制御基板ボックス87b内に収容さ
れる遊技制御基板87aの電子部品実装領域とコネクタ
実装領域とを蓋枠96の内外に仕切る仕切り壁として形
成されている。
【0054】次に導電板100について説明する。導電
板100は、上板92と同様に透明合成樹脂の長方形板
からなり、その上面側には黒色塗装を施した導電性繊維
101が全域に接合して設けられている。導電板100
の外周端部には、蓋枠96に穿設された穿設穴106と
同様に、上板92側の溶着突起92eを個々に挿通する
挿通穴102が複数穿設されている。ここで、導電性繊
維について簡単に説明すると、導電性繊維には、大きく
分けて金属製(銅、黄銅、ニッケル、アルミニウムな
ど)のフィラメントを網状に織ったものと、合成繊維に
導電性粒子(銅、カーボンなど)を塗布または含浸させ
たものとがあり、いずれの種類の導電性繊維において
も、電磁シールド効果および光線透過率の見地から、5
0〜250メッシュ(特に、100〜200メッシュが
良い)程度で、その開口率10〜90%(特に、30〜
80%が良い)であることが望ましい。そして、メッシ
ュという構造上、どうしても透視性が悪くなるが、本実
施形態では、これを抑制するために、導電性繊維101
を金属色を避けた濃色(実施形態では、黒色)にするこ
とで透視性を向上させている。
【0055】なお、本実施形態では、透明合成樹脂板に
導電性繊維101を接合することで導電板100を構成
しているが、導電板の構成はこれに限定するものではな
く、透明合成樹脂板に導電性繊維を埋設して導電板(俗
にCRTフィルタなどとも言う)を構成してもよい。こ
の場合、その透明合成樹脂板を濃色とすることにより透
視性を向上させることができる。また、透明導電層の形
成によって導電板を構成してもよい。この透明導電層に
ついて簡単に説明すると、透明導電層は、金、白金、
銀、アルミニウム、ニッケル、バラジウム、錫、あるい
はアンチモンなどの金属や酸化インジウムあるいは酸化
錫などの金属酸化物、またはこれらの混合物を真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVDな
どの手法により導電性と透視性とを有する厚みの層とし
て樹脂材などの表面に形成されるものである。
【0056】次に図5および図6を参照して、溶着突起
92eによる蓋体90の組付け手順について説明する。
図5は、蓋体90の断面図であり、図6は、蓋体90の
裏面図(導電板100側からみた平面図)である。蓋体
90は、図5および図6に示すように、蓋枠96の挿通
穴106および導電板100の挿通穴102を挿通した
上板92の溶着突起92eが超音波溶着されることで、
上板92、蓋枠96、および導電板100の組付け体と
して構成される。また、このような溶着突起92eの溶
着により、導電板100の導電性繊維101は、蓋枠9
6と確実に導通される。なお、溶着突起92eの溶着に
おいて、上板92(溶着突起92e)と導電板100と
を同一素材で形成した場合には、溶着突起92eの溶着
部分が導電板100に混じり合い、より一層強固な溶着
が可能になる。また、蓋体90の組付け方法は、超音波
溶着以外にも熱溶着したり、溶剤または接着剤を用いて
もよい。また、このような蓋体90の組付け状態におい
て、上板92の上面と蓋枠96の側面との間には、長方
形状のホログラムシール104(図8参照)が貼着さ
れ、これによって蓋体90の組付け状態が担保されるよ
うになっている。
【0057】次に、図7を参照して、ボックス本体11
0について説明する。ボックス本体110は、前述した
ように、底板111と、本体枠99とから構成されてい
る。
【0058】まず、底板111は、透明合成樹脂の長方
形板からなり、その上面部には、遊技制御基板87aの
下面を支承するためのフランジ片112が四隅近傍部お
よび幅方向両端の中央部に立設されている。なお、幅方
向一側の二隅近傍部に立設されたフランジ片112に
は、後述する係合片124との干渉を逃がすためのスリ
ット部113が形成されている。一方、幅方向他側の二
隅近傍部に立設されたフランジ片112の近傍には、後
述する取付片122を貫通する貫通穴114が穿設され
ている。また、長手方向一側のほぼ中央部には、切欠き
部115が穿設されている。この切欠き部115は、遊
技制御基板ボックス87bを取付台150に取付けた状
態で係合突起154(図3参照)との干渉を逃がすため
の切欠きである。
【0059】次に本体枠99について説明する。本体枠
99は、下面に開口部117を有するとともに、その外
周縁部には全周にわたって側壁を有する形状となってい
る。開口部117の内周縁部には、その幅方向両側に断
面L字状をなす係合片118が所定の条設長さで形成さ
れ、内周縁部の長手方向一側には、係止穴120を穿設
した係止片119が形成されている。また、開口部11
7以外となる残りの下面領域には、複数の軽減穴121
が穿設されている。下面領域における幅方向一側の両端
には、取付穴123を穿設した取付片122が形成さ
れ、下面領域における幅方向他側の両端には、係合突起
125を備えた係合片124が形成されている。また、
係合片118は、後述する取付台150への取付時に取
付台150側の係合レール151(図3参照)と係合し
やすいように先端部分が若干下方に折曲されている。
【0060】また、本体枠99の幅方向一側壁には、複
数の放熱穴128が穿設されている。本体枠99の幅方
向の両側壁には、その長手方向の両端部に補強片129
が延設されている。この補強片129は、延設部分から
内向側に折曲されることで本体枠99の長手方向両側壁
を内側から押さえ、本体枠99の強度を向上するように
なっている。また、側壁間の隙間を塞ぐので、側壁間を
広げて不正に改造されてしまうことが防止される。な
お、このような補強片129は、本体枠99に限らず蓋
枠96(図4参照)側に設けてもよい。本体枠99の長
手方向の両側壁の上端部分は、内向側に折曲された取付
片130として形成されており、取付片130には、蓋
体90(図4参照)側の取付穴95a〜95dと個々に
対応する取付穴131〜134が穿設されている。取付
穴132〜134の近傍には、それぞれ装備用のワンウ
ェイねじ145を挿通状態で装備しておく装備穴135
〜137が穿設されている。
【0061】蓋体90およびボックス本体110は、以
下に示す組付けによって遊技制御基板87aを収容した
遊技制御基板ボックス87bとして構成される。まず、
遊技制御基板87aと底板111とを重畳して本体枠9
9に装着し、遊技制御基板87aの係合穴144に係合
片124の係合突起125を挿通する。次に、遊技制御
基板87aの止め穴143を取付片122の取付穴12
3にビス139で共締めする。これにより、遊技制御基
板87aが底板111を挟んで本体枠99にビス止めさ
れた状態となる。なお、このような遊技制御基板87a
の取付固定において、止め穴143と取付穴123との
穴位置を合わせる際、遊技制御基板87aが若干ずれる
ことで係合突起125と係合穴144とが係合し、ビス
止めされない遊技制御基板87aの幅方向一側も固定さ
れる。
【0062】次に、上面が開放しているボックス本体1
10に蓋体90を被せる。そして、図4および図7に示
すA・B方向において、取付片部80aの取付穴95a
を本体枠99の取付穴131にワンウェイねじ140で
止め(図9(a)参照)、そのワンウェイねじ140止
め部分を長方形状のホログラムシール105で封印す
る。これにより、蓋体90とボックス本体110との内
部空間に遊技制御基板87aを封止状態で収容した組付
け体(遊技制御基板ボックス87b)が構成される。
【0063】また、蓋体90とボックス本体110との
組付け状態において、各装備穴135〜137(図7参
照)に挿通されたワンウェイねじ140は、図9(b)
に示すように、その上方から蓋体90が覆い被さるよう
にして取付けられることで、装備穴135〜137から
はずれることなく遊技制御基板ボックス87b内に収容
されている。すなわち、このような収容状態で、蓋体9
0の各取付片部80b、80cおよび取付穴95d近傍
の上壁面が個々にワンウェイねじ140の飛び出しを阻
止している。なお、ワンウェイねじ140の装備方法
は、実施形態中に記載のものに限定しない。たとえば、
遊技制御基板ボックス87bの組付け状態で、ワンウェ
イねじ140の頭部を蓋体90(取付片部など)によっ
て完全に押さえ込む構成としたり、あるいはワンウェイ
ねじ140の径と装備穴135〜137の径をほぼ同じ
構成としてもよい。このような構成とした場合には、遊
技制御基板ボックス87bの閉塞状態で、装備されたワ
ンウェイねじ140のがたつきを抑えることができる。
【0064】ここで、図10および図11を参照して、
ワンウェイねじ140について説明する。図10(a)
は、ワンウェイねじ140の平面図であり、図10
(b)は、ワンウェイねじ140の斜視図である。ま
た、図11(a)は、ワンウェイねじ用特殊ドライバ1
45をその先端側から見た平面図であり、図11(b)
は、ワンウェイねじ用特殊ドライバ145を図示a方向
から見た一部平面図である。
【0065】ワンウェイねじ140は、ねじ締め方向に
しか回らない特殊なねじであり、一旦締めつけるとねじ
を破壊しない限り取外すことができない。具体的には、
図10(a),(b)に示すように、その頭部141に
設けられたねじ溝が当接面部142と凹部143と中心
穴部144とから構成されている。そして、図11
(a),(b)に示す特殊マイナスドライバ145でね
じ締めを行なう場合には、ドライバ145の中心軸部1
46を中心穴部144に差込み、この状態からドライバ
145の当接片部147を当接面部142に当接させて
一方向(図10(a)の時計回り方向)に頭部141を
回転させることでネジ締めを行なう。一方、ドライバ1
45で頭部141を他方向(図10(a)の反時計回り
方向)に回転させてねじ140を取外そうとした場合に
は、ドライバ145が凹部143に入り込んで滑ってし
まい頭部141を回転させることができずにねじ140
の取外しが行なえない。なお、通常のマイナスドライバ
でも頭部141を一方向に回転させてねじ140を締め
ることは可能であるが、特殊マイナスドライバ145の
ように、中心軸部146をワンウェイねじ140の中心
穴部144に差し込んでワンウェイねじ140との位置
決めを行なった方が締付け作業が容易に行なえる。
【0066】また、上記した蓋体90およびボックス本
体110の組付けを行なうワンウェイねじ140は、螺
着状態で蓋枠96の外壁面に入り込む構成となってい
る。このため、ワンウェイねじ140の止め部分を封印
するホログラムシール105は、突起のない平坦面上に
貼付され、ホログラムシール105の剥がれおよび損傷
が防止できるとともに、ホログラムシール105に対す
る不正行為の判別が容易になる。ホログラムシールは、
ホログラム層と光反射層と接着剤層とを備え、ホログラ
ム層に形成されるホログラム図柄を偽造困難な図柄に構
成することで、不正行為に伴うシールの貼替えを防止す
るようになっている。このホログラム図柄は、ホログラ
ムシールの表面に入射したコヒーレント光(レーザ光)
がホログラム層のエンボス面を透かして光反射層に入
り、光反射層からホログラム干渉光としてホログラムシ
ールの外側に反射されることで形成される。また、ホロ
グラムシールを剥がした場合は、もう一度貼り直しても
ホログラム図柄は元の形状にならないので、剥がした痕
跡が残る。
【0067】以上のように、遊技制御基板ボックス87
bは、蓋体90とボックス本体110とのワンウェイね
じ140止め部分をホログラムシール105で封印する
ことにより、遊技制御基板87aの被覆状態を担保して
いる。また、遊技制御基板ボックス87b内に設けられ
た導電板100によって電磁シールド効果を奏し得るよ
うになっている。さらに、遊技制御基板ボックス87b
は、その上壁面を構成する上板92と導電板100、お
よび下壁面を構成する底板111をそれぞれ透視性のあ
る素材から形成することで、遊技制御基板87aの実装
面(上面)およびハンダ面(下面)を外部から透視でき
るようにしている。このため、遊技制御基板87aにい
わゆる”ぶら下がり基板”を接続するなどのための不正
な工作(たとえば、ジャンパー配線を接続したり、電子
部品を実装したりする不正工作)が施された場合には、
直ちにその不正工作がわかるようになっている。
【0068】次に、遊技制御基板ボックス87bを機構
板253に取付けるための取付台150について図3を
参照して説明する。取付台150は、図3に示すよう
に、合成樹脂(金属でもよい)によって形成された長方
形板からなり、その基板中央には断面逆L字状をなす1
対の係合レール151が所定間隔をおいて条設されてい
る。なお、係合レール151の条設方向は、取付台15
0の長辺部に沿った左右方向となっている。取付台15
0の各長辺部(前後端縁)には、基板面に対して直交す
るガイド面152が突設されている。取付台150の右
側端部には、弾性変形する解除レバー153が形成され
ており、解除レバー153の近傍には、ボックス本体1
10側の係止穴120と係合する係合突起154が穿設
されている。また、取付台150の基板面には、機構板
253側の取付ボス(図示しない)に取付台150をビ
ス止めするための止め穴155が穿設されている。
【0069】取付台150は、止め穴155を介して機
構板253にビス止めされることで機構板253上の所
定部位に取付けられる。また、この取付台150に遊技
制御基板ボックス87bを取付けるときには、取付台1
50に対して遊技制御基板ボックス87bを左側方から
スライド装着させる。このとき、取付台150側の係合
レール151は、遊技制御基板ボックス87b側の係合
片118(図7参照)と係合した状態にあり、ガイド片
152は、遊技制御基板ボックス87bのスライド移動
を案内する。その後、このような遊技制御基板ボックス
87bのスライド移動によって取付台150側の解除レ
バー153が下方に弾性変形し、ついには、遊技制御基
板ボックス87b側の係止穴120が取付台150側の
係合突起154と係合して遊技制御基板ボックス87b
が装着される。
【0070】次に、図12を参照して、遊技制御基板ボ
ックス87bを遊技制御基板87aの検査(出荷納入後
に遊技制御基板87aが正規の状態にあるか否かを検査
する)のために開放し、その後再度閉塞状態に復元する
手順を説明する。まず、図12(a)に示す遊技制御基
板ボックス87bの閉塞状態において、取付片部80a
のワンウェイねじ140止め部分に貼着されたホログラ
ムシール105を剥がした後、刻印「1」を目印に各連
結部93a、94aをニッパーなどの切断工具で切断す
る。すると、取付片部80aは、ワンウェイねじ140
によってボックス本体110に固着された状態のまま、
蓋体90から完全に分離される。これにより、ボックス
本体110に対する蓋体90の固着がすべて解除され
て、遊技制御基板ボックス87bの開放が可能になる。
そして、図12(b)に示すように、ボックス本体11
0から蓋体90を取外して遊技制御基板87aの検査を
行なう。また、このような蓋体90の取外し(連結部9
4a、93aの切断)によって、各装備穴135〜13
7に挿通されたワンウェイねじ140は、取出し可能な
状態となり、このうち装備穴135に挿通されたワンウ
ェイねじ140を遊技制御基板ボックス87bの復元用
に取出す。その後、遊技制御基板ボックス87bを閉塞
するときには、図12(c)に示すように、蓋体90を
ボックス本体110に被せた状態で、取出したワンウェ
イねじ140を刻印「2」を目印に取付片部80bの取
付穴95bに螺着する。これにより、取付片部80bの
取付穴95bとこれに対応する本体枠99の取付穴13
2とがワンウェイねじ140によって共締めされて、蓋
体90とボックス本体110とが非可逆的な固着状態と
なる。そして、この取付片部80bのワンウェイねじ1
40止め部分に新しいホログラムシール105を貼着す
ることで、遊技制御基板ボックス87bが再度閉塞状態
に復元される。
【0071】その後、遊技制御基板ボックス87bを再
度検査(2回目の検査)する際には、刻印「2」を目印
に各連結部93b、94bを切断する。これにより、取
付片部80bを蓋体90から分離させて遊技制御基板ボ
ックス87bを開放する。後は同様に、各連結部93
b、94bの切断に伴って取出したワンウェイねじ14
0(装備穴136のワンウェイねじ140)を刻印
「3」を目印に取付片部80cの取付穴95cに螺着し
て新しいホログラムシール105を貼着する。これによ
り、遊技制御基板ボックス87bが再度閉塞状態に復元
される。それ以降、遊技制御基板ボックス87bを検査
(3回目の検査)する場合には、刻印「3」を目印に各
連結部93c、94cを切断することで、取付片部80
cを蓋体90から分離させて遊技制御基板ボックス87
bを開放する。また、遊技制御基板ボックス87bの復
元時には、各連結部93c、94cの切断に伴って取出
したワンウェイねじ140(装備穴137のワンウェイ
ねじ140)を最後に残った取付穴95dに螺着して新
しいホログラムシール105を貼着する。
【0072】ところで、上記した遊技制御基板ボックス
87bの閉塞状態においては、連結部93a〜93c、
94a〜94cを切断して取付片部80a〜80cと上
板92(図4参照)との連結を解除しない限り、遊技制
御基板ボックス87bが開放できないようになってい
る。したがって、遊技制御基板87aの検査以外で連結
部94a〜94c、93a〜93cが切断されるような
場合は、この切断により遊技制御基板87aに不正が行
なわれたことが即座にかつ確実に判別できるため、遊技
制御基板ボックス87bの防犯効果を高めることができ
る。また、遊技制御基板ボックス87bの構成では、上
板92の溶着突起92eを切り離しても、導電板100
が遊技制御基板87a上に落ち込むため、溶着突起92
eを切り離した隙間から遊技制御基板87aに細工をし
ようとしても導電板100がそれを阻止する。また、ホ
ログラムシール105を剥がした場合には、ホログラム
シール105の痕跡がしっかりと残るため不正が行なわ
れたことが即座にわかる。
【0073】次に、パチンコ遊技機1の遊技制御に用い
られる制御回路について説明する。図13および図14
は、遊技制御基板87aに設けられた各種制御回路の構
成を示すブロック図である。
【0074】図13および図14を参照して、制御回路
は、基本回路45、アドレスデコード回路41、入力回
路35、遅延回路36、LED回路46、情報出力回路
37、初期リセット回路38、定期リセット回路39、
電飾信号回路40、ソレノイド回路48、CRT回路5
4、ランプ回路55、音声合成回路56、音量増幅回路
57、電源回路58、パルス発生回路51、および真空
管(電子管)52を含む。
【0075】基本回路45は、遊技制御用プログラムに
従ってパチンコ遊技機1の各種機器を制御する。基本回
路45は、マイクロコンピュータ(マイコン)により構
成されている。図示を省略するが、マイクロコンピュー
タには、遊技制御用プログラムなどを記憶しているRO
M(Read Only Memory)、ROM内の遊技制御用プログ
ラムなどに従って制御動作を行なうためのCPU(Cent
ral Processing Unit)、CPUのワーク用メモリとし
て機能するRAM(Random Access Memory)、I/O
(Input/Output)ポート、および、クロック発生回路な
どが含まれている。マイクロコンピュータのROMに
は、テーブルデータとして、遅延テーブル42、更新数
記憶テーブル43、および、大当り決定値テーブル44
を含む各種データが格納されている。
【0076】入力回路35は、始動口9に始動入賞した
打玉を検出するための始動玉検出器34と、可変入賞球
装置12の特定入賞領域に入賞した打玉を検出するため
の特定球検出スイッチ32と、可変入賞球装置12の大
入賞口に入賞した打玉を検出するための球数検出スイッ
チ33と、普通図柄始動ゲート8を通過した打玉を検出
するための通過球検出器13とそれぞれ接続される。入
力回路35は、特定球検出スイッチ32、球数検出スイ
ッチ33および通過球検出器13の各検出器から出力さ
れる検出信号を基本回路45へ送信するとともに、始動
玉検出器34から出力される始動入賞信号を遅延回路3
6に与える。遅延回路36は、与えられた始動入賞信号
を遅延させて基本回路45に与える。遅延回路36によ
る始動入賞信号の遅延時間は、後述するデータ変更処理
により決定される。そのように決定された遅延時間を示
すデータが基本回路45から遅延回路36に与えられ、
遅延回路36が、与えられたデータに基づいて、始動入
賞信号を遅延させる。
【0077】LED回路46には、個数表示器25のL
ED、始動記憶表示器6のLED、普通図柄表示器20
の普通図柄を表示するためのLED、通過記憶表示器2
1のLED、および、LED24を含むその他のLED
47と接続される。LED回路46は、基本回路45か
ら出力される制御信号に応じて、上記各LEDの点灯状
態を制御する。
【0078】真空管52は、たとえば、そのバルブ部が
小型化されたサブミニアチュア管が使用されている。真
空管52の陰極(カソード)部分にはヒータ部が設けら
れ、陽極(プレート)と陰極(カソード)とがパルス発
生回路51に接続されている。パルス発生回路51は、
真空管52に電圧を印加し、真空管52にランダムに発
生するフリッカノイズ(flicker noise )を利用してラ
ンダムパルスを生成する。
【0079】フリッカノイズとは、陰極面の活性度が局
部的に不規則に変動するために生じるノイズである。た
とえば、陰極が酸化物カソードの場合には、Baがカソ
ード表面にでてきてカソード活性の核となった場合であ
っても、msのオーダーで揮発し、次のBaに活性の中
心が移動するためにふらつきが生じる。このふらつきに
よって生じるプレート電流変動分がフリッカノイズとな
って現れるのである。このノイズは可聴周波数で発生
し、その大きさは陰極材がタングステン、トリウムタン
グステン、酸化物の順に大きくなり、特に酸化物陰極の
場合に著しい。このフリッカノイズは、そのスペクトル
密度が低周波において周波数に逆比例することから1/
fノイズとも称される。
【0080】パルス発生回路51は、真空管52にラン
ダムに発生するフリッカノイズを抽出してランダムパル
スを生成し、これを基本回路45へ出力する。後述する
ように基本回路45は、パルス発生回路51から出力さ
れたパルス数を計数し、その計数結果を大当りを発生さ
せるか否かの判定に反映させる。
【0081】初期リセット回路38は、電源投入時に基
本回路45をリセットするための回路である。初期リセ
ット回路38から送られてきた初期リセットパルスに応
答して、基本回路45はパチンコ遊技機1を初期化す
る。定期リセット回路39は、基本回路45に対し、定
期的(たとえば2msec毎)にリセットパルスを与
え、基本回路45のROMに記憶されている遊技制御用
プログラムを先頭から繰返し実行させるための回路であ
る。
【0082】この種のパチンコ遊技機1では、大当りを
発生させるか否かの判定が基本回路45のRAM内に構
成された大当り決定用カウンタのカウンタ値を大当り決
定値と比較照合することにより行なわれる。大当り決定
用カウンタのカウンタ値は、定期リセット回路39から
リセットパルスが与えられる毎(たとえば2msec
毎)に所定値範囲内で繰返し更新されている。その1回
の更新毎の更新数は、更新数テーブル43に含まれるデ
ータに基づいて定められる。更新数テーブル43は、デ
ータをテーブル形式にまとめたデータテーブルであり、
パルス発生回路51から出力されるランダムパルスの計
数結果に対応したデータと、大当り決定用カウンタの1
回の更新数のデータとが複数対応付けられている。基本
回路45では、更新数テーブル43を用いることによ
り、パルス発生回路51により測定されたランダムパル
スに応じて大当り決定用カウンタを1回更新する際の更
新数を決定する。これにより、大当り決定用カウンタの
1回の更新数は、パチンコ遊技機1のランダムパルスの
計数結果に基づいて定まり、その計数結果が変化する
と、それに応じて更新数が変化する。
【0083】基本回路45は、入力回路35から遅延回
路36を介して始動入賞信号が入力されてきたタイミン
グで大当り決定用カウンタのカウンタ値を参照してその
カウンタ値が予め定められている大当り決定値であるか
否かを判定し、大当り決定値である場合には、大当りを
発生させることを事前決定する。
【0084】遅延回路36は、始動入賞信号を遅延させ
て基本回路45に与える。遅延回路36における始動入
賞信号の遅延時間は、遅延テーブル42に含まれるデー
タに基づいて定められる。遅延テーブル42は、データ
をテーブル形式にまとめたデータテーブルであり、パル
ス発生回路51から出力されるランダムパルスの計数結
果に対応したデータと、遅延回路36における始動入賞
信号の遅延時間のデータとが複数対応付けられている。
基本回路45では、遅延テーブル42を用いることによ
り、ランダムパルスの計数結果に応じて遅延回路36に
おける始動入賞信号の遅延時間を決定する。決定された
遅延時間を指令するデータが、基本回路45から遅延回
路36に与えられる。その指令データに従って、遅延回
路36は、遅延時間を設定変更する。これにより、遅延
回路36における始動入賞信号の遅延時間は、ランダム
パルスの計数結果に基づいて定まり、その計数結果が変
化すると、それに応じて始動入賞信号の遅延時間が変化
する。
【0085】また、大当り決定値は、大当り決定値テー
ブル44に含まれるデータに基づいて定められる。大当
り決定値テーブル44は、データをテーブル形式にまと
めたデータテーブルであり、パルス発生回路51から出
力されるランダムパルスの計数結果に対応したデータ
と、大当り決定値のデータとが複数対応付けられてい
る。基本回路45では、大当り決定値テーブル44を用
いることにより、ランダムパルスの計数結果に応じて複
数の大当り決定値のうちから判定に用いる大当り決定値
を決定する。これにより、大当り決定値は、ランダムパ
ルスの計数結果に基づいて定まり、その計数結果が変化
すると、それに応じて大当り決定値が変化する。
【0086】ソレノイド回路48は、始動口9の可動片
14を駆動するためのソレノイド50、および可変入賞
球装置12の開閉板22を駆動するためのソレノイド4
9を制御するための回路である。ソレノイド回路48
は、基本回路45から出力される制御信号に応答して、
所定のタイミングでソレノイド50およびソレノイド4
9を作動させる。
【0087】アドレスデコード回路41は、基本回路4
5から送られてきたアドレス信号をデコードし、基本回
路45に含まれるROMおよびRAMなどのいずれか1
つを選択するための信号を出力する回路である。
【0088】情報出力回路37は、基本回路45から与
えられるデータ信号に基づいて、大当り情報や図柄確定
情報、確率変動情報などの各種遊技情報をホストコンピ
ュータであるホール用管理コンピュータなどに対して出
力する。ここで、大当り情報とは、大当りの発生を示す
ための情報であり、図柄確定情報とは、始動口9に入賞
した打玉の入賞個数のうち実際に可変表示装置4におけ
る図柄の可変表示の始動に使用された個数を示すための
情報であり、確率変動情報とは、高確率状態(確率向上
状態)の発生に関する情報である。
【0089】電飾信号回路40は、パチンコ遊技機1に
設けられた複数種類の電飾(図示省略)の点灯状態を制
御する電飾基板(図示省略)へランプ制御データD0〜
D3を送信する。ランプ制御データD0〜D3は、電飾
の点灯状態を制御するためのデータであり、大当り時、
あるいは高確率状態などにおける電飾の点灯状態を指定
する。なお、ランプ制御データコモンは共通線信号であ
る。
【0090】CRT回路54は、基本回路45から出力
される制御信号に従って、CRT表示器53を駆動制御
するための回路である。CRT回路54からCRT表示
器53に送信される信号の中には、コマンド信号として
のCD0〜CD7と、表示制御通信トリガ信号(割込信
号)であるINTとが含まれる。さらに、CRT回路5
4とCRT表示器53とを接続する信号線には、電源供
給のための+5V線と、+12V線と、グランド信号線
であるGND線とがある。基本回路45は、定期リセッ
ト回路39からの定期リセット信号が入力されたタイミ
ングでCRT回路54を介して画像表示制御基板(サブ
基板)216へ、割込信号(INT)と画像表示制御信
号(コマンド信号CD0〜CD7)とを出力する。
【0091】ランプ回路55は、サイドランプ等の各種
ランプと接続される。ランプ回路55は、基本回路45
から出力される制御信号に応じて、上記各種ランプの点
灯状態を制御する。電源回路58は、AC24Vの交流
電源に接続され、+30V、+21V、12V、+5V
の複数種類の直流電圧を各回路に供給するための回路で
ある。なお、電源回路58から発生される+30Vの直
流電圧はCRT表示器53へ出力される。音声合成回路
56は、基本回路45から出力される音声発生指令信号
に応じて効果音データを合成し、合成した効果音データ
を音量増幅回路57に与える。音量増幅回路57は、効
果音を増幅して電飾基板へ出力する。
【0092】図15は、画像表示制御基板(サブ基板)
216に形成された回路の構成を示すブロック図であ
る。画像表示制御基板216は、遊技制御基板(コント
ロール基板)87aからの制御信号に応じて可変表示装
置4の表示状態を制御する。
【0093】画像表示制御基板216には、CRTコン
トロール回路67、VDP(Video Displa
y Processor)59、リセット回路64、発
振回路65、VRAM60、キャラクタROM61、D
A変換回路62が設けられている。
【0094】CRTコントロール回路67は、図13、
図14に示した回路が形成されている遊技制御基板87
aと接続されている。CRTコントロール回路67は、
遊技制御基板87aから画像表示のためのコマンドデー
タCD0〜CD7、INT信号を定期的に受ける。さら
に、CRTコントロール回路67は、+12Vおよび+
5Vの2種類の電源電圧の供給を受ける。また、画像表
示制御基板216は、遊技制御基板87aから延びるG
ND線により接地されている。
【0095】CRTコントロール回路67は、受信した
コマンドデータCD0〜CD7に応答して、画像表示制
御基板216に形成された回路全体を制御する。CRT
コントロール回路67は、VDP59にアドレス信号、
データ信号および制御信号を送り、VDP59とCRT
コントロール回路67との間で、データ信号の送受信を
行なう。そして、CRTコントロール回路67は、受信
したデータに基づいて、画像表示制御基板216に形成
された回路全体の制御を行なう。
【0096】VDP59は、発振回路65から供給され
るクロック信号を受けて動作し、リセット回路64から
供給されるリセット信号を受けて動作がリセットされ
る。このVDP59は、CRTコントロール回路67か
らの制御信号に応答して、画像データを生成する。VD
P59は、VRAMアドレス信号、VRAMデータ信
号、およびVRAM制御信号などの信号をVRAM60
へ送信する。VRAM60からVDP59へは、VRA
Mデータ信号などの信号が返信される。VDP59は、
キャラクタROMアドレス信号、キャラクタROMデー
タ信号およびキャラクタROM制御信号をキャラクタR
OM61へ送信する。キャラクタROM61からVDP
59へは、キャラクタROMデータ信号などの信号が返
信される。
【0097】VDP59は、CRTコントロール回路6
7から出力される制御信号に応答して、可変表示部5に
表示される画像を構成するための画像データを生成す
る。VRAM60は、VDP59が生成した画像データ
を一時的に記憶する。VDP59が生成し、VRAM6
0に記憶される画像データは、所定数のドットの集合を
単位としたキャラクタの識別番号である。
【0098】画像データには、複数のキャラクタの識別
番号が、表示される配置関係に従って含まれている。こ
れをマップデータという。個々のキャラクタの識別番号
は、CRTコントロール回路67内に予め記憶されてい
る。可変表示部5に表示される画面を構成するために必
要なキャラクタの識別番号がCRTコントロール回路6
7から読出され、VDP59により、表示画面における
キャラクタの配置関係を示すためのマップデータとし
て、VRAM60に記憶される。
【0099】キャラクタROM61は、キャラクタの識
別番号に対応するドットデータを予め記憶している。V
DP59は、所定のタイミングでVRAM60からマッ
プデータを読出し、マップデータに含まれる各キャラク
タの識別番号に基づいて、各キャラクタのドットデータ
を読出す。VDP59は、読出したドットデータに基づ
いて、画像表示信号を生成する。生成された信号は、D
A変換回路62によりアナログのRGB(RED,GR
EEN,BLUE)信号に変換されて表示装置63に入
力される。さらにVDP59は、複合同期信号SYNC
を表示装置63へ供給する。表示装置223は、送信さ
れてきたRGB信号、複合同期信号SYNCに基づい
て、可変表示部5に画像を表示する。なお、表示装置6
3は、遊技制御基板87aから延びるGND線により接
地されている。
【0100】図16は、パチンコ遊技機1に用いられる
主なランダムカウンタの種類とその内容を示す説明図で
ある。ランダムカウンタとは、可変表示装置4の特別図
柄の可変表示制御等の制御に用いられる乱数をカウント
するカウンタである。第1実施形態では、C_RND
1、C_RND_L、C_RND_C、C_RND_
R、C_RND_RCH、および、C_RND_Pの6
種類のランダムカウンタが示されている。これらのラン
ダムカウンタの値がパチンコ遊技中の所定のタイミング
で読出され、その値に基づいて可変表示装置4の可変表
示動作が制御される。ランダムカウンタのカウンタ値の
抽出処理は、基本回路45の内部に設けられたCPUが
ROMに格納された遊技制御用プログラムに従って実行
する。
【0101】まず、説明図最下段のC_RND_Pは、
パルス発生回路51から入力されるランダムパルスを計
数するためのランダムパルス計数用ランダムカウンタで
ある。C_RND_Pは、0〜9のカウント範囲におい
て、パルス発生回路51からランダムパルスが1つ入力
される毎に1ずつカウントアップ(加算)される。そし
て、その上限「9」までカウントアップされると、再度
0からカウントをし直すように構成されている。C_R
ND_Pのカウント値は、ランダムパルスに基づいて変
化するため、その値は時間の経過に対して規則性なく更
新される乱数になる。
【0102】次に、説明図の最上段から順にランダムカ
ウンタを説明する。まず、C_RND1は、可変表示装
置4における特別図柄の可変表示の結果、大当りを発生
させるか否かを事前に決定するための大当り決定用ラン
ダムカウンタである。C_RND1は、0〜224のカ
ウント範囲において、カウンタ値が0.002秒毎にn
ずつカウントアップ(加算)される。この場合の更新数
nは、ランダムパルス計数用のランダムカウンタC_R
ND_Pの計数結果に応じて、更新数記憶テーブル43
を用いて定められる。すなわち、更新数nは、ランダム
パルスの計数結果により変動する。この更新数nには、
後述するように、正および負の両方の値が含まれてい
る。
【0103】C_RND1は、その上限までカウントア
ップされると、再度0からカウントをし直すように構成
されている。なお、0.002秒とは、基本回路45に
おいて、定期リセット回路39から出力された定期リセ
ット信号に応答して遊技制御プログラムが繰返し実行さ
れる間隔である。
【0104】C_RND_L、C_RND_C、C_R
ND_Rは、可変表示装置4の特別図柄の可変表示の結
果、大当り以外とすることが事前に決定された場合に
左、中、右の可変表示部のそれぞれにおいて停止表示さ
せる左、中、右図柄(予定停止図柄)の種類を決定する
ため(図柄表示用)のランダムカウンタである。C_R
ND_L,C,Rの各々のカウント範囲は、0〜14で
ある。C_RND_Lのカウンタ値は0.002秒毎に
1つずつカウントアップされる。C_RND_Cのカウ
ンタ値は0.002秒毎に1つずつカウントアップされ
るとともに、基本回路45の割込処理動作の余り時間を
利用してカウントアップされる。C_RND_Rのカウ
ンタ値はC_RND_Cの桁上げのとき1つずつカウン
トアップされる。C_RND_Lは、大当りを発生させ
る場合の大当り図柄の決定にも用いられる。
【0105】C_RND_RCHは、複数種類のリーチ
動作のうちから選択的に実行するリーチ動作の種類を指
定するための動作指定数を決定するためのランダムカウ
ンタである。C_RND_RCHのカウント範囲は、0
〜11である。C_RND_RCHのカウンタ値は、
0.002秒毎に1つずつカウントアップされるととも
に、基本回路45の割込処理動作の余り時間を利用して
1つずつカウントアップされる。
【0106】この実施形態の場合は、リーチ1〜リーチ
3の3種類のリーチがあり、C_RND_RCHのカウ
ンタ値が各リーチに割り振られており、その抽出された
カウントに対応するリーチの動作が選択的に実行され
る。なお、リーチ動作は、C_RND1により大当りを
発生させることが事前決定された場合と、外れが事前決
定された際の左図柄および右図柄の予定停止図柄により
リーチライン(左図柄および右図柄が揃っているライ
ン)が形成されることが判別された場合とに実行され
る。
【0107】このようにリーチ状態が発生する場合に
は、C_RND_RCHの抽出値に応じて、リーチ動作
の種類(リーチ1〜リーチ3)が選択決定され、決定さ
れた種類のリーチ動作が実行される。
【0108】以上に示された各種ランダムカウンタの値
は、ランダムカウンタ毎に定められたタイミングで抽出
され、各種制御に用いられる。
【0109】また、このパチンコ遊技機においては、可
変表示装置4において可変表示される特別図柄の配列構
成が予め定められている。たとえば、左、中、右可変表
示部において、特別図柄が、複数種類同一の配列で定め
られている。そして、それらの各図柄に対する図柄ポジ
ションが、各図柄に対応して割り振られている。そし
て、C_RND_L,C,Rの各抽出値が図柄ポジショ
ンの番号と一致する場所の図柄が予定停止図柄として選
択決定される。
【0110】図17は、ランダムカウンタC_RND1
の値により大当りを発生させるか否かを事前に決定する
ための制御手順を示すフローチャートである。同図を参
照して、可変表示装置4における特別図柄の可変表示の
結果を大当りとするかまたは大当り以外とするかを決定
し、さらに、可変表示部5に停止表示される左図柄、中
図柄、右図柄の種類を決定するための手順について説明
する。
【0111】C_RND1の値が大当り決定値であれば
大当りとなり、大当り決定値以外であれば大当り以外と
なる。この場合の大当り決定値は、ランダムカウンタC
_RND_Pによるランダムパルスの計数結果に応じ
て、大当り決定値テーブル44を用いて定められる。す
なわち、大当り決定値は、ランダムパルスの計数結果に
より変動する。大当りとすることが決定された場合に
は、引続いてC_RND_Lの値を判定することによ
り、大当りを発生させるための特別図柄(大当り図柄)
の種類を決定する。
【0112】一方、大当り以外とすることが決定された
場合は、引続いて、C_RND_L,C_RND_C,
C_RND_Rの各値を判定することにより、停止表示
させる左図柄,中図柄,右図柄の種類がそれぞれ決定さ
れる。なお、大当り以外とする場合に、決定された停止
図柄の組合せが、偶然、大当りとなる組合せとなる場合
は、C_RND_Cの値に「1」を加算し、強制的に外
れ(ハズレ)図柄の組合せで停止表示するように調整す
る。
【0113】図18は、前述した遅延テーブル42、更
新数記憶テーブル43および大当り決定値テーブル44
のそれぞれの内容を表形式で示した図である。この図1
8には、ランダムカウンタ「C_RND_P」のカウン
ト値に対応して定められた「大当り決定値」、「更新
数」、および、「遅延時間」の3つのテーブルの内容が
示されている。
【0114】図示するように、C_RND_Pの値が
「0」または「5」の場合は、大当り決定値が「3」、
更新数が「+1」、遅延時間が「+50mS」に決定さ
れる。以下、同様に、C_RND_Pの値が「1」また
は「6」の場合、「2」または「7」の場合、「3」ま
たは「8」の場合、「4」または「9」の場合に分け
て、大当り決定値、更新数および遅延時間が定められて
いる(詳しい数値は図18を参照)。図18において
は、更新数が+と−とで示されているが、更新数が+の
場合は、カウンタ値を加算更新することを示しており、
更新数が−の場合は、カウンタ値を減算更新することを
示している。
【0115】図19は、パルス発生回路51で実行され
るパルス生成処理の内容を示すフローチャートである。
また、図20は、パルス生成処理により、フリッカノイ
ズから生成されるランダムパルスを示す図である。
【0116】パルス生成処理においては、まず、ステッ
プS(以下、単にSという)E1により、真空管52の
出力電流について、低周波域を通過させてフリッカノイ
ズを含む周波数成分を抽出する処理が行なわれる。具体
的には、低域通過フィルタが使用される。次にSE2に
進み、直流成分を除去する処理が行なわれてフリッカノ
イズが抽出される。次に、SE3に進み、抽出されたノ
イズ信号を増幅する処理が実行される。これにより、図
20上段に示すフリッカノイズが得られる。次に、SE
4に進み、抽出されたノイズ信号からパルスをサンプリ
ングするためのパルスサンプリング処理が実行される。
具体的には、所定の電流値It (A)をしきい値として
設定し、このしきい値を越えるフリッカノイズが得られ
たタイミングで所定のパルス幅のパルスを立ち上げる。
これにより、図20下段に示すようにパルスが順次生成
される。フリッカノイズはランダムに発生するために、
フリッカノイズに基づいて生成されるパルスは、その発
生時期が一定の規則に従わないランダムパルスになる。
なお、It の値は、フリッカノイズのノイズレベルに応
じた適切な値に調整することが必要とされる。このた
め、この実施形態では、ランダムパルスの発生頻度に応
じて基本回路45からパルス発生回路51にI t の値を
調整するための調整値が入力されるように構成されてい
る。
【0117】次に、SE5に進み、パルス出力処理が実
行された後、パルス生成処理が終了する。パルス出力処
理が実行されることにより、SE4で生成されたランダ
ムパルスが、随時、基本回路45に出力される。基本回
路45は、このランダムパルスの計数結果を大当りの判
定に反映させる。
【0118】図21は、基本回路45により実行される
パルス計数処理の処理内容を示すフローチャートであ
る。この処理は、基本回路45による遊技制御用プログ
ラムのメインルーチンの処理に付随して実行される。以
下に、図21に基づいてその処理内容を説明する。
【0119】まず、ステップS(以下、単にSという)
101により、パルス発生回路51よりランダムパルス
が入力されたか否かが判断される。ランダムパルスが入
力されていないと判断された場合は、S106に進み、
ランダムパルスの発生頻度を算出する際の基礎となる所
定時間を計時するためのタイマが更新(+1)される。
一方、S1において、ランダムパルスが入力されている
と判断された場合は、S102に進み、ランダムパルス
計数用ランダムカウンタC_RND_Pのカウンタ値が
上限値(=9)に達しているか否かが判断される。上限
値に達している場合には、カウンタ値を「9」から
「0」に更新するために、S103に進み、C_RND
_Pがリセットされる。上限値に達していない場合に
は、S104に進み、カウンタ値が更新(+1)され
る。
【0120】S103またはS104の処理の後、S1
05に進み、ランダムパルスの発生頻度を算出する際の
基礎となるランダムパルス数を計数するためのパルス計
数カウンタが更新(+1)される。そして、その後、前
述のようにタイマが更新(+1)される(S106)。
【0121】次にS107に進み、タイマが所定時間を
計時しているか否かが判断される。タイマがランダムパ
ルスの発生頻度を算出する際の基礎となる所定時間をま
だ計時していない場合には処理が終了する。一方、所定
時間を計時している場合には、S108に進む。S10
8では、パルス計数カウンタのカウンタ値がn1以上n
2以下の範囲にあって、ランダムパルスの発生頻度が適
当であるか否かが判断される。たとえば、ランダムパル
スの発生頻度が異常に高く(C_RND_P>n2)、
ランダムパルスが立ち下がった後、最低限必要なパルス
間隔を置いて即座に次のランダムパルスが立上がるよう
な状況が長期間連続している場合には、ランダムパルス
計数用ランダムカウンタC_RND_Pのカウンタ値の
変動に規則性が生じるおそれがある。一方、長時間に渡
りランダムパルスが発生しない場合には、C_RND_
Pのカウンタ値が変動しないために、大当り判定に関わ
る各値(図18の更新数、遅延時間、大当り判定値)が
変動せず、大当りの判定に規則性が生じてしまう。そこ
で、これらの場合には、S108でNOの判断がなされ
て処理がS109に進み、しきい値適正化処理が実行さ
れる。
【0122】しきい値適正化処理では、ランダムパルス
の発生頻度の高低に応じてパルス発生回路51で設定さ
れているしきい値電流It (A)を調整するための調整
値が定められ、定められた調整値をパルス発生回路51
に出力する処理が実行される。たとえば、ランダムパル
スの発生頻度が極めて高いためにランダムパルスが連続
して規則的に入力されているような状況が発生している
場合(C_RND_P>n2)には、パルス発生回路5
1で設定されている所定のしきい値電流It (A)が低
すぎると考えられる。その理由は次の通りである。すな
わち、It が低すぎるとしきい値を越えるレベルのノイ
ズ信号が多発し、しきい値を越えるノイズ信号に基づい
てランダムパルスを立上げた後、一定の立上がり時間が
経過するまでの間に、しきい値を越える次のノイズ信号
が発生し得る。この場合、そのノイズ信号の発生タイミ
ングに合わせて次のランダムパルスを立上げることが不
可能になって立上がり時期が遅延し、先のランダムパル
スが立下がった後、予め定められたパルス立下げ時間の
経過後にようやく次のランダムパルスを立上げることが
可能になる。そしてそのような状況が連続することで、
ランダムパルスが立下がった後、一定のパルス立下げ時
間の経過後に次のランダムパルスが立上がることが連続
し、その結果、ランダムパルスが規則的に発生すること
になるのである。したがって、「C_RND_P>n
2」の場合には、しきい値適正化処理において、しきい
値電流It が高くなるようにプラスの調整値が定めら
れ、これがパルス発生回路51に出力される。
【0123】一方、長時間に渡りランダムパルスが発生
しない場合には、パルス発生回路51で設定されている
所定のしきい値電流It (A)が高すぎてしきい値を越
えるノイズ信号が得られない状況にあると考えられる。
そこで「C_RND_P<n1」の場合には、しきい値
適正化処理において、しきい値電流It が低くなるよう
にマイナスの調整値が定められ、これがパルス発生回路
51に出力される。このようにして、しきい値適正化処
理が実行されることにより、フリッカノイズのランダム
性を利用しつつも、ランダムパルスの発生頻度を監視し
てその頻度が適正なものになるように制御できるように
構成されている。
【0124】S108でNOの判断がなされた後、また
は、S109のしきい値適正化処理の後、S110に処
理が進む。S110では、再度、ランダムパルスの発生
頻度を算出する際の基礎となる所定時間を計時し直すた
めに、タイマがリセットされる。その後、このパルス計
数処理が終了する。
【0125】次に、図22を参照して、データ変更処理
の処理内容を説明する。このデータ変更処理では、測定
されたランダムパルスに応じて大当り決定値、更新数、
および、遅延時間を変更(決定)する処理が行なわれ
る。なお、この処理は、基本回路45により遊技制御用
プログラムのメインルーチンの処理に付随して実行され
る。
【0126】まず、ステップS(以下、単にSという)
1により、大当り決定用ランダムカウンタの現在の数値
がカウンタ値で示される「0」であるか否かの判断がな
される。
【0127】S1により「0」ではないと判断された場
合は、このデータ変更処理が終了する。一方、S1によ
り「0」であると判断された場合は、S2に進み、ラン
ダムパルス計数用カウンタC_RND_Pのカウンタ値
を読出す処理がなされる。そして、S3以降の処理によ
り、制御に用いられる大当り決定値、更新数および遅延
時間のデータが変更される。
【0128】ここで、S1において大当り決定用ランダ
ムカウンタの現在の数値が「0」である場合にのみデー
タの変更を行なうのは、無作為のタイミングでデータの
変更を行なうと、逐次更新されるカウンタ値が大当り決
定値に到達するまでに大当り決定値が変更されてしまう
おそれがあり、大当りの発生確率が変動してしまうおそ
れがあるからである。つまり、データの変更を行なうタ
イミングは、大当り決定用ランダムカウンタがカウント
範囲を1通り取得する毎のタイミングであればよく、
「0」以外の数値に設定してもよい。このようにデータ
の変更タイミングを設定することにより、大当りの発生
確率を一定に保持することができる。
【0129】S3においては、C_RND_Pのカウン
タ値を判別する処理が行なわれる。カウンタ値が「0」
または「5」の場合はS4に進む。カウンタ値が「1」
または「6」の場合はS5に進む。カウンタ値が「2」
または「7」の場合はS6に進む。カウンタ値が「3」
または「8」の場合はS7に進む。カウンタ値が「4」
または「9」の場合はS8に進む。S4〜S8の各々に
おいては、C_RND_Pのカウンタ値に対応する大当
り決定値、更新数および遅延時間のそれぞれのデータ
を、前述した遅延テーブル42、更新数記憶テーブル4
3および大当り決定値テーブル44からそれぞれ読出す
処理がなされる。
【0130】S4〜S8のうちのいずれかのステップが
実行された後、S9に進む。S9では、S4〜S8のう
ちのいずれかのステップにより読出したデータをRAM
の所定の作業領域に格納する処理がなされる。これによ
り、遊技制御に用いる大当り決定値、更新数および遅延
時間を指定するデータが得られる。その後、このデータ
変更処理が終了する。
【0131】次に、遅延回路36において始動入賞信号
を遅延させて出力するための遅延動作処理について説明
する。この遅延動作処理は、遅延回路36に設けられた
マイクロコンピュータにおいて実行される。
【0132】図23は、遅延動作処理の処理内容を示す
フローチャートである。図23を参照して、まず、ステ
ップSB(以下、単にSBという)1により、データ、
すなわち、始動入賞信号の出力時期であるか否かの判断
がなされる。具体的には、後述する遅延タイマにおい
て、セットされた遅延時間の計時を終了したタイミング
が、この場合の出力時期である。
【0133】SB1により出力時期である旨の判断がな
された場合は、データ、すなわち、始動入賞信号を基本
回路45に出力するために、後述するSB9に進む。一
方、SB1により出力時期ではない旨の判断がなされた
場合は、SB2に進み、入賞信号、すなわち、始動玉検
出器34から始動入賞信号の入力があったか否かの判断
がなされる。
【0134】SB2により始動入賞信号の入力がない旨
の判断がなされた場合は、SB1に戻る。一方、SB2
により始動入賞信号の入力があった旨の判断がなされた
場合は、SB3に進み、遅延データを参照する処理がな
される。ここで、遅延データとは、前述したデータ変更
処理において格納された遅延時間のデータを意味する。
【0135】次に、SB4に進み、SB3で参照した遅
延データを遅延回路36のマイクロコンピュータに設け
られたメモリに格納する処理がなされる。次に、SB5
に進み、遅延フラグnをセットする処理がなされる。こ
こで、遅延フラグnとは、遅延させて出力する始動入賞
信号に対して順に付されるフラグであり、たとえば、遅
延フラグ1,遅延フラグ2…と順番に付される。次に、
SB6に進み、遅延フラグnに対応する始動入賞信号の
出力時期と同じ出力時期の始動入賞信号(データ)が2
つ以上あるか否かの判断がなされる。
【0136】SB6により2つ以上ないと判断された場
合は、そのまま後述するSB7に進む。一方、SB6に
より2つ以上あると判断された場合は、SB11に進
み、最も遅い出力時期の始動入賞信号(データ)の出力
時期に25mSを加算する処理がなされる。これによ
り、複数の出力データの出力時期が重なった場合は、遅
延フラグの付番が後のものがさらに25mSの時間分遅
延させられて出力される。このような処理を行なうこと
により、遅延データの変動の都合上、出力時期が重なっ
た複数のデータの出力時期の調整を行なうことができ
る。SB11の後、SB7に進む。
【0137】SB7に進んだ場合は、遅延タイマnに遅
延データをセットする処理がなされる。ここで、遅延タ
イマnとは、遅延フラグnのそれぞれに対応して番号が
付けられるタイマであり、出力する始動入賞信号のそれ
ぞれに対応してセットされ、各々が、遅延時間を計時す
るものである。ここで、SB11により25mSの加算
が行われた場合は、SB3で参照した遅延データに25
mSが加算される。SB8に進み、SB7でセットした
遅延タイマをスタートさせる処理がなされる。SB8の
後、SB1に戻る。
【0138】前述したSB1からSB9に進んだ場合
は、SB9により、データ、すなわち、遅延させた始動
入賞信号を出力させる処理がなされる。これにより、始
動入賞信号が、指定された遅延時間に基づいて遅延され
て基本回路45に与えられ、基本回路45が始動入賞信
号を受けるタイミングが変動される。SB9により始動
入賞信号が出力されると、SB10に進み、出力した始
動入賞信号に対応する遅延フラグを消去する処理がなさ
れる。その後、SB1に戻る。
【0139】次に、大当り決定用ランダムカウンタ(C
_RND1)の更新を行なうためのカウンタ更新処理に
ついて説明する。このカウンタ更新処理は、基本回路4
5により遊技制御用プログラムのメインルーチンの処理
に付随して実行される。
【0140】図24は、カウンタ更新処理の処理内容を
示すフローチャートである。図24を参照して、まず、
ステップSA(以下、単にSAという)1により、大当
り決定用ランダムカウンタの値を更新のために抽出する
処理がなされる。
【0141】次に、SA2に進み、前述したデータ変更
処理のS9により格納された更新数のデータを参照する
処理がなされる。次に、SA3に進み、SA1により抽
出した大当り決定用ランダムカウンタの値に、SA2で
参照した更新数(以下、指定更新数という)を加算する
処理がなされる。
【0142】次に、SA4に進み、SA2で参照した指
定更新数が正の値であるか負の値であるかの判別が行な
われる。指定更新数が負の値である場合には、後述する
SA5に進む。一方、指定更新数が正の値である場合に
は、SA7に進み、現在の大当り決定用ランダムカウン
タのカウンタ値が「最大値+1」に該当するか否かの判
断がなされる。ここで、最大値とは、大当り決定用ラン
ダムカウンタのカウント範囲の最大値である「224」
を意味し、「最大値+1」とは、最大値である「22
4」の1つ次の値であり、SA3での加算の都合上
「0」(すなわち、最小値)にならずに「225」にな
った値を意味する。
【0143】SA7により「最大値+1」ではないと判
断された場合は、後述するSA9に進む。一方、SA7
により「最大値+1」であると判断された場合は、SA
8に進み、現在の大当り決定用ランダムカウンタのカウ
ンタ値に最小値(0)を設定する処理がなされる。これ
により、「最大値+1」の値が初期値である「0」に変
換され、再び最小値からのカウントに移行する。その
後、SA13に進む。
【0144】SA7からSA9に進んだ場合は、SA9
により、現在の大当り決定用ランダムカウンタのカウン
タ値xが、「最大値+2≦x≦最大値+更新数」の条件
に該当するか否かの判断がなされる。この条件を具体的
な数値に置き換えると、「226≦x≦224+更新
数」になる。すなわち、その条件の範囲は、通常の加算
を行なうと、計算の都合上「0〜224」のカウント範
囲内に収まらない数値(224よりも大きい数値)が得
られる範囲であり、その条件の範囲の数値を「0〜22
4」のカウント範囲内の数値に変換する必要がある数値
範囲である。したがって、SA3において加算更新され
た大当り決定用ランダムカウンタのカウンタ値がその条
件範囲内にある場合には、後述するSA10で用いる演
算式により、カウンタ値が規定のカウント範囲内に収め
られる。このSA9は、SA3の加算更新の結果、カウ
ンタ値がそのような演算を用いる必要がある数値になっ
ているか否かを判別するステップである。
【0145】SA9によりカウンタ値xが前述した条件
に該当しないと判断された場合には、SA3の加算更新
の結果のカウンタ値がそのまま使用できる値であるた
め、演算処理を加えずに、後述するSA13に進む。一
方、SA9によりカウンタ値xが前述した条件に該当す
ると判断された場合には、SA10に進み、カウンタ値
xについて、「x−最大値(この場合は224)−1」
の演算を行ない、その演算結果を現在の大当り決定用ラ
ンダムカウンタのカウンタ値に設定する処理がなされ
る。その後、SA13に進む。
【0146】この演算により変換される具体的な数値例
を挙げると次のとおりである。カウンタ値xが「22
6」の場合には「1」に変換される。カウンタ値xが
「227」の場合には「2」に変換される。カウンタ値
xが「228」の場合には「3」に変換される。カウン
タ値xが「229」の場合には「4」に変換される。カ
ウンタ値xが「230」の場合には「5」に変換され
る。カウンタ値xが「231」の場合には「6」に変換
される。
【0147】以上に示したSA9およびSA10によ
り、SA3での加算更新結果を変換するのは、大当り決
定用ランダムカウンタの更新数が「1」よりも大きくな
る場合があり、そのような場合には、加算結果が最大値
を超えてしまうおそれがあるからである。
【0148】前述したSA4の判断によりSA5に進ん
だ場合は、現在の大当り決定用ランダムカウンタの値が
「最小値−1」に該当するか否かの判断がなされる。こ
こで、最小値とは、大当り決定用ランダムカウンタのカ
ウント範囲の最小値である「0」を意味し、「最小値−
1」とは、最小値である「0」の1つ前の値であり、S
A3で加算の都合上「224」(すなわち、最大値)に
ならずに「−1」になった値を意味する。
【0149】SA5により「最小値−1」ではないと判
断された場合は、後述するSA11に進む。一方、SA
5により「最小値−1」であると判断された場合は、S
A6に進み、大当り決定用ランダムカウンタのカウンタ
値に最大値(224)を設定する処理がなされる。これ
により、最小値を1つ下る値が「0〜224」のカウン
ト範囲内の数値に置き換えられる。
【0150】SA5からSA11に進んだ場合は、SA
11により、現在の大当り決定用ランダムカウンタのカ
ウンタ値xが、「最大値−2≧x≧最小値+更新数」の
条件に該当するか否かの判断がなされる。この場合の更
新数は負の値である。この条件を具体的な数値に置き換
えると、「−2≧x≧0+更新数」になる。すなわち、
その条件の範囲は、通常の加算を行なうと、計算の都合
上「0〜224」のカウント範囲内に収まらない数値
(0よりも小さい数値)が得られる範囲であり、その条
件の範囲の数値を「0〜224」のカウント範囲内の数
値に変換する必要がある数値範囲である。したがって、
SA3において加算更新された大当り決定用ランダムカ
ウンタのカウンタ値がその条件範囲内にある場合には、
後述するSA12で用いる演算式により、カウンタ値が
規定のカウント範囲内に収められる。このSA11は、
SA3の加算更新の結果、カウンタ値がそのような演算
を用いる必要がある数値になっているか否かを判別する
ステップである。
【0151】SA11によりカウンタ値xが前述した条
件に該当しないと判断された場合には、SA3の加算更
新の結果のカウンタ値がそのまま使用できる値であるた
め、演算処理を加えずに、後述するSA13に進む。一
方、SA11によりカウンタ値xが前述した条件に該当
すると判断された場合には、SA12に進み、カウンタ
値xについて、「x+最大値(この場合は224)+
1」の演算を行ない、その演算結果を現在の大当り決定
用ランダムカウンタのカウンタ値に設定する処理がなさ
れる。その後、SA13に進む。
【0152】この演算により変換される具体的な数値例
を挙げると次のとおりである。カウンタ値xが「−2」
の場合には「223」に変換される。カウンタ値xが
「−3」の場合には「222」に変換される。カウンタ
値xが「−4」の場合には「221」に変換される。
【0153】以上に示したSA11およびSA12によ
り、SA3での加算更新結果を変換するのは、大当り決
定用ランダムカウンタの更新数が「−1」よりも小さく
なる場合があるからである。
【0154】SA13に進んだ場合は、現在の大当り決
定用ランダムカウンタのカウンタ値をRAMの所定の作
業領域に格納する処理がなされる。その後、このカウン
タ更新処理が終了する。
【0155】以上に示したように、ランダムに発生する
フリッカノイズを利用して大当り判定用ランダムカウン
タが大当り判定値に更新される周期を変動させるため、
大当り判定用ランダムカウンタの周期性を利用して特定
遊技状態を不正に発生させる不正行為を防ぐことができ
る。
【0156】また、具体的には、フリッカノイズを利用
して発生させたランダムパルスをC_RND_Pで計数
し、C_RND_Pのカウンタ値に応じて大当り決定値
が変動するため、大当り決定用ランダムカウンタが大当
り決定値をカウントする周期性が排除される。このた
め、大当り決定値が一定であり、大当り決定用ランダム
カウンタが大当り決定値を周期的にカウントするという
周期性を利用して特定遊技状態を不正に発生させる不正
行為を防ぐことができる。それに加えて、大当り決定値
を変更するだけで不正行為を防ぐことができるので、比
較的容易な変更内容により不正行為を防ぐことができ
る。
【0157】また、C_RND_Pのカウンタ値に応じ
て、基本回路45が始動入賞信号を受けるタイミングが
変動するため、大当りの判定タイミングの周期性が排除
される。このため、始動入賞信号の受信タイミングの周
期性を利用して特定遊技状態を不正に発生させる不正行
為を防ぐことができる。それに加えて、信号の受信タイ
ミングを変更するだけで不正行為を防ぐことができるの
で、比較的容易な変更内容により、不正行為を防ぐこと
ができる。
【0158】また、C_RND_Pのカウンタ値に応じ
て、大当り決定用ランダムカウンタの更新数が変動する
ため、大当り決定用ランダムカウンタが大当り決定値を
カウントする周期が変動する。このため、大当り決定用
ランダムカウンタが大当り決定値を周期的にカウントす
るという周期性を利用して特定遊技状態を不正に発生さ
せる不正行為を防ぐことができる。それに加えて、大当
り決定用ランダムカウンタの更新数を変更するだけで不
正行為を防ぐことができるので、比較的容易な変更内容
により、不正行為を防ぐことができる。
【0159】さらに、C_RND_Pのカウンタ値に応
じて、基本回路45が始動入賞信号を受けるタイミング
の遅延時間、大当り決定値、および、大当り決定用ラン
ダムカウンタの更新数が一度に変動するため、大当り決
定用ランダムカウンタにおける大当り判定値更新周期が
大きく変動する。このため、大当り決定用ランダムカウ
ンタの周期性を利用して特定遊技状態を不正に発生させ
る不正行為をより一層確実に防ぐことができる。
【0160】さらに、データテーブルを用いて、C_R
ND_Pのカウンタ値に応じた大当り決定値や大当り決
定用ランダムカウンタの更新数等を決定するようにした
ために、複雑なアルゴリズムを要することなく、C_R
ND_Pのカウンタ値に応じて大当り決定値や大当り決
定用ランダムカウンタの更新数等を決定することができ
る。その結果、比較的少ないデータ量のデータにより、
C_RND_Pのカウンタ値に対応する大当り決定値や
大当り決定用ランダムカウンタの更新数等を決定するこ
とができる。
【0161】さらに、始動入賞信号の受信タイミングの
変更を、始動入賞信号の遅延時間を変更することにより
行なうようにしたため、信号の遅延時間の変更という比
較的容易な制御により、不正行為の防止を実現すること
ができる。
【0162】さらに、C_RND_Pのカウンタ値に応
じて、遅延時間、大当り決定値、および、更新数を変動
させる場合に、大当り決定用ランダムカウンタのカウン
タ値が「0」等の更新範囲の基準値として定められた所
定値になるタイミングでそれらを変動させるため、前述
したように、大当りの発生確率を一定に保つことができ
る。
【0163】さらに、真空管52およびパルス発生回路
51は遊技制御基板87a上に設けられており、かつ、
遊技制御基板87aは不正に開封することがほとんど不
可能に構成された遊技制御基板ボックス87b内に収容
されているので、いわゆるぶら下がり基板等の不正な信
号を発生させる手段を用いて特定遊技状態を不正に発生
させる不正行為を特に効果的に防ぐことができる。パル
ス発生回路51等が遊技制御基板87aから離れた遊技
制御基板ボックス87b外部に設けられていれば、基本
回路45とパルス発生回路51との間にぶら下がり基板
等の不正な手段を介在させることが容易になるため、ぶ
ら下がり基板等を利用してパルス発生回路51の測定情
報と、大当りの判定結果との関係を解析し、比較的容易
に不正を行なうことが可能になるためである。
【0164】第2実施形態 次に、図25〜図34を参照して第2実施形態を説明す
る。この第2実施形態においては、C_RND_Pのカ
ウンタ値に応じて、大当り決定用ランダムカウンタを使
い分ける例を説明する。この第2実施形態においては、
前述した第1実施形態との相違点を中心として説明す
る。
【0165】図25は、第2実施形態による遊技制御基
板87aに設けられた各種制御回路の構成を示すブロッ
ク図である。図25を参照して、この制御回路の構成
が、図13に示されたものと異なる点は、遅延回路36
が設けられていない点、基本回路45に、遅延テーブル
42、更新数記憶テーブル43、および、大当り決定値
テーブル44が格納されていない点である。
【0166】図26は、第2実施形態によるパチンコ遊
技機に用いられる主なランダムカウンタの種類とその内
容を示す説明図である。第2実施形態では、C_RND
1〜C_RND6,C_RND_L,C_RND_C,
C_RND_R,C_RND_RCH,C_RND_P
の11種類のランダムカウンタが示されている。第1実
施形態の場合と同様に、これらのランダムカウンタの値
がパチンコ遊技中の所定のタイミングで読出され、その
値に基づいて可変表示装置4の可変表示動作などが制御
される。ランダムカウンタのカウンタ値の抽出処理は、
基本回路45の内部に設けられたCPUがROMの遊技
制御用プログラムに従って実行する。
【0167】C_RND1〜C_RND6の6つのラン
ダムカウンタは、可変表示装置4における特別図柄の可
変表示の結果、大当りを発生させるか否かを事前に決定
するための大当り決定用ランダムカウンタである。これ
らの大当り決定用ランダムカウンタは、個別にまたは複
合されて用いられる。この場合の複合とは、各カウンタ
を組合わせるという意味である。
【0168】C_RND1〜C_RND4の各々は、0
〜224のカウント範囲で、カウントアップ(加算)さ
れる。C_RND5は、0〜674のカウント範囲で、
カウントアップ(加算)される。C_RND6は、0〜
1124のカウント範囲で、カウントアップ(加算)さ
れる。C_RND1〜C_RND4の各々は、カウンタ
値が0.002秒毎に1ずつカウントアップ(加算)さ
れる。
【0169】C_RND1〜C_RND4の各々は、そ
の上限までカウントアップされると、再度0からカウン
トをし直すように構成されている。なお、0.002秒
とは、基本回路45において、定期リセット回路39か
ら出力された定期リセット信号に応答して遊技制御用プ
ログラムが繰返し実行される間隔である。
【0170】C_RND_L、C_RND_C、C_R
ND_R、C_RND_RCH、および、C_RND_
Pのそれぞれについては、第1実施形態のものと同様の
ものであるため、その説明を繰返し行なわない。
【0171】図27〜図32は、ランダムカウンタC_
RND1〜C_RND6の値により大当りを発生させる
か否かを事前に決定するための制御手順をそれぞれ示す
フローチャートである。
【0172】図27〜図32を参照して、可変表示装置
4における特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか
または大当り以外とするかを決定し、さらに、可変表示
部5に停止表示される左図柄、中図柄、右図柄の種類を
決定するための手順について説明する。
【0173】まず、図27を参照して、C_RND1の
場合を説明する。図27に示された制御手順が、図17
に示された制御手順と異なるのは、大当り決定値が
「3」に固定されていることである。この場合の大当り
の発生確率は、1/225である。
【0174】次に、図28を参照して、C_RND2の
場合を説明する。図28に示された制御手順が、図27
に示された制御手順と異なるのは、大当り決定値が「1
00」に設定されていることである。この場合の大当り
の発生確率は、1/225である。
【0175】次に、図29を参照して、C_RND3の
場合を説明する。図29に示された制御手順が、図27
に示された制御手順と異なるのは、大当り決定値が「1
49」に設定されていることである。この場合の大当り
の発生確率は、1/225である。
【0176】次に、図30を参照して、C_RND4の
場合を説明する。図30に示された制御手順が、図27
に示された制御手順と異なるのは、大当り決定値が「7
1」に設定されていることである。この場合の大当りの
発生確率は、1/225である。
【0177】次に、図31を参照して、C_RND5の
場合を説明する。図31に示された制御手順が、図27
に示された制御手順と異なるのは、大当り決定値が
「7」,「301」,「593」に設定されていること
である。この場合のカウント範囲は、0〜674であ
り、C_RND1〜C_RND4の場合の3倍の範囲に
設定されている。また、この場合の大当りの発生確率
は、3/675、すなわち、C_RND1〜C_RND
4と同じ1/225である。
【0178】次に、図32を参照して、C_RND6の
場合を説明する。図32に示された制御手順が、図27
に示された制御手順と異なるのは、大当り決定値が「1
9」,「420」,「656」,「900」,「102
4」に設定されていることである。この場合のカウント
範囲は、0〜1124であり、C_RND1〜C_RN
D4の場合の5倍の範囲に設定されている。また、この
場合の大当りの発生確率は、5/1125、すなわち、
C_RND1〜C_RND5と同じ1/225である。
【0179】次に、図33を参照して、第2実施形態に
よるデータ変更処理の処理内容を説明する。このデータ
変更処理は、第1実施形態による図22のデータ変更処
理に相当する処理である。まず、ステップSC(以下、
単にSCという)1により、現在大当りの判定用に用い
られている大当り決定用ランダムカウンタが、単独で用
いられているものか、複合されて用いられているものか
のどちらに該当するかの判別が行なわれる。
【0180】ここで、単独で用いられている場合とは、
後述するSC5,SC7,SC9のように1つの大当り
決定用ランダムカウンタが大当りの判定に用いられてい
る場合をいう。また、複合化されて用いられている場合
とは、後述するSC6,SC8のように複数の大当り決
定用ランダムカウンタが組み合わされて大当りの判定に
用いられている場合をいう。具体的に2つのカウンタを
複合して用いる場合は、2つのカウンタを連結して用い
る。第1のカウンタから先にカウント動作を開始し、こ
の第1のカウンタを先に用いて大当りの判定を行なう。
そして、第1のカウンタのカウンタ値が最大値に達する
と、第1のカウンタを停止して、第2のカウンタのカウ
ント動作を開始させる。そして、この第2のカウンタを
用いて大当りの判定を行なう。
【0181】大当り決定用ランダムカウンタの用い方
は、基本回路45のRAMに格納されたカウンタ選択用
データテーブルに予め記憶されている。具体的には、前
述した図18と同様の形式で、C_RND_Pのカウン
タ値に対応するデータと、大当りの判定に用いるカウン
タの指定データ(単独で用いるカウンタ名を指定するデ
ータおよび複合して用いるカウンタ名を指定するデータ
を含む)とが対応付られてカウンタ選択用データテーブ
ルに記憶されている。
【0182】SC1により単独であると判別された場合
は、SC2に進み、現在用いられている大当り決定用ラ
ンダムカウンタの現在のカウンタ値が「0」であるか否
かの判断がなされる。SC2により「0」ではないと判
断された場合は、このデータ変更処理が終了する。一
方、SC2により「0」であると判断された場合は、後
述するSC4に進む。
【0183】これに対し、SC1により複合であると判
別された場合は、SC3に進み、現在用いられている複
合された大当り決定用ランダムカウンタのうちの第1の
カウンタ(カウンタ番号が若い方)における現在のカウ
ンタ値が「0」であるか否かの判断がなされる。SC3
により「0」ではないと判断された場合は、このデータ
変更処理が終了する。一方、SC3により「0」である
と判断された場合は、後述するSC4に進む。
【0184】SC4に進んだ場合は、C_RND_Pの
カウンタ値を読出す処理がなされる。そして、SC4a
以降の処理により、大当りの判定に用いられる大当り決
定用ランダムカウンタを指定するデータが変更される。
【0185】ここで、SC2において大当り決定用ラン
ダムカウンタの現在の数値が「0」である場合にのみデ
ータの変更を行なうのは、第1実施形態の場合と同様
に、無作為のタイミングでデータの変更を行なうと、カ
ウンタ値が大当り決定値に到達するまでに大当り決定値
が変更されてしまうおそれがあり、大当りの発生確率が
変動してしまうおそれがあるからである。つまり、デー
タの変更を行なうタイミングは、大当り決定用ランダム
カウンタがカウント範囲を1周する毎のタイミングであ
ればよく、「0」以外の数値に設定してもよい。このよ
うにデータの変更タイミングを設定することにより、大
当りの発生確率を一定に保持することができる。また、
SC3において、第1のカウンタの現在の数値が「0」
である場合にのみデータの変更を行なうのも同様の理由
によるものである。
【0186】SC4aにおいては、C_RND_Pのカ
ウンタ値を判別する処理が行なわれる。カウンタ値が
「0」または「5」の場合は、SC5に進み、カウンタ
4(C_RND4)を単独で大当りの判定に用いる旨を
指定するデータをカウンタ選択用データテーブルから読
出す処理が行なわれる。カウンタ値が「1」または
「6」の場合は、SC6に進み、カウンタ1(C_RN
D1)およびカウンタ2(C_RND2)を複合して大
当りの判定に用いる旨を指定するデータをカウンタ選択
用データテーブルから読出す処理が行なわれる。カウン
タ値が「2」または「7」の場合は、SC7に進み、カ
ウンタ5(C_RND5)を単独で大当りの判定に用い
る旨を指定するデータをカウンタ選択用データテーブル
から読出す処理が行なわれる。カウンタ値が「3」また
は「8」の場合は、SC8に進み、カウンタ2(C_R
ND2)およびカウンタ3(C_RND3)を複合して
大当りの判定に用いる旨を指定するデータをカウンタ選
択用データテーブルから読出す処理が行なわれる。カウ
ンタ値が「4」または「9」の場合は、SC9に進み、
カウンタ6(C_RND6)を単独で大当りの判定に用
いる旨を指定するデータをカウンタ選択用データテーブ
ルから読出す処理が行なわれる。
【0187】SC5〜SC9のうちのいずれかのステッ
プが実行された後、SC10に進む。SC10では、S
C5〜SC9のうちのいずれかのステップにより読出し
たデータをRAMの所定の作業領域に格納する処理がな
される。これにより、大当りの判定に用いる大当り決定
用ランダムカウンタを指定するデータが得られる。その
後、このデータ変更処理が終了する。
【0188】なお、この場合には、大当り決定用ランダ
ムカウンタを複合する場合に、2つのカウンタを複合し
て用いる例を示したが、これに限らず、大当り決定用ラ
ンダムカウンタを複合する場合には、3つ以上のカウン
タを複合して用いるようにしてもよい。
【0189】次に、図34を参照して、第2実施形態に
よるカウンタ更新処理の処理内容を説明する。このカウ
ンタ更新処理は、第1実施形態による図24のカウンタ
更新処理に相当する処理である。まず、ステップSD
(以下、単にSDという)1により、現在大当りの判定
に用いられている大当り決定用ランダムカウンタのカウ
ンタ値を抽出する処理がなされる。
【0190】次に、SD2に進み、SD1で抽出したカ
ウンタ値を+1だけ加算更新する処理がなされる。次
に、SD3に進み、現在大当りの判定に用いられている
大当り決定用ランダムカウンタが、単独で用いられてい
るものか、複合されて用いられているものかのどちらに
該当するかの判別が行なわれる。
【0191】SD3により複合して用いられていると判
断された場合は、後述するSD7に進む。一方、SD3
により単独で用いられていると判断された場合は、SD
4に進み、SD2で加算更新されたカウンタ値が「最大
値+1」に該当するか否かの判断がなされる。ここで、
最大値とは、現在カウントされている大当り決定用ラン
ダムカウンタのカウント範囲の最大値を意味する。SD
4により「最大値+1」ではないと判断された場合は、
後述するSD6に進む。一方、SD4により「最大値+
1」であると判断された場合は、SD5に進み、現在の
大当り決定用ランダムカウンタのカウンタ値に最小値を
設定する処理がなされる。これにより、再び最小値から
のカウントに移行する。その後、SD6に進む。ここ
で、最小値とは、現在カウントされている大当り決定用
ランダムカウンタのカウント範囲の最小値を意味する。
【0192】SD3からSD7に進んだ場合は、SD7
により、複合されている2つのカウンタのうちの第1の
カウンタのカウンタ値が「最大値+1」に該当するか否
かの判断がなされる。SD7により第1のカウンタのカ
ウンタ値が「最大値+1」ではないと判断された場合
は、後述するSD9に進む。一方、SD7により第1の
カウンタのカウンタ値が「最大値+1」であると判断さ
れた場合は、SD8に進み、複合された第2のカウンタ
のカウンタ値に最小値を設定する処理がなされる。これ
により、カウントを行なう対象が第1のカウンタから第
2のカウンタに移行する。SD8の後、SD6に進む。
【0193】SD7からSD9に進んだ場合は、SD9
により、複合されている2つのカウンタのうちの第2の
カウンタのカウンタ値が「最大値+1」に該当するか否
かの判断がなされる。SD9により第2のカウンタのカ
ウンタ値が「最大値+1」ではないと判断された場合
は、SD6に進む。一方、SD9により第2のカウンタ
のカウンタ値が「最大値+1」であると判断された場合
は、SD10に進み、複合された第1のカウンタのカウ
ンタ値に最小値を設定する処理がなされる。これによ
り、カウントを行なう対象が第2のカウンタから第1の
カウンタに移行する。SD10の後、SD6に進む。
【0194】このように、大当り決定用ランダムカウン
タが複数複合されて用いられる場合には、一方のカウン
タである第1のカウンタからカウント動作が開始され、
その第1のカウンタのカウンタ値が最大値まで達する
と、第1のカウンタから他方のカウンタである第2のカ
ウンタにカウント動作が移行し、第2のカウンタによる
カウント動作が行なわれる。そして、その第2のカウン
タのカウンタ値が最大値まで達すると、再び第1のカウ
ンタにカウント動作が移行する。このようなカウント動
作の移行は、繰返し行なわれる。この場合、カウント動
作を行なっている方のカウンタが大当りの判定に用いら
れる。このように、大当り決定用ランダムカウンタが複
数複合されて用いられる場合には、指定された複数の大
当り決定用ランダムカウンタが1つずつ所定の順で繰返
し用いられる。
【0195】SD6に進んだ場合は、現在用いられてい
る大当り決定用ランダムカウンタのカウンタ値を基本回
路45のRAMの所定の作業領域に格納する処理がなさ
れる。その後、このカウンタ更新処理が終了する。
【0196】このように、第2実施形態の場合には、大
当り決定用ランダムカウンタが複数用意されており、そ
のうちからC_RND_Pのカウンタ値に応じて、大当
りの判定に用いる大当り決定用ランダムカウンタが選択
されるのである。C_RND_Pのカウンタ値に応じて
選択される大当り決定用ランダムカウンタが変更されて
カウント範囲が変動するので、大当り判定用ランダムカ
ウンタが大当り判定値に更新される周期が変動する。こ
のため、大当り状態の発生に関する判定処理結果の周期
性を利用して特定遊技状態を不正に発生させる不正行為
を防ぐことができる。
【0197】さらに、具体的に、選択され得る複数の大
当り決定用ランダムカウンタの各々は、カウンタに対応
して用いられる大当り決定値が異なる。このため、選択
される大当り決定用ランダムカウンタが変更されると、
それに合わせて大当り決定値も変動するため、大当り状
態の発生に関する判定処理結果の周期性を利用して特定
遊技状態を不正に発生させる不正行為をより一層有効に
防ぐことができる。
【0198】さらに、この第2実施形態の場合には、複
数の大当り決定用ランダムカウンタを複数選択的に用い
たが、前述したように、各大当り決定用ランダムカウン
タを用いた場合の大当りの発生確率が同確率に設定され
ているため、大当りの発生確率を一定に担保することが
できる。
【0199】さらに、この第2実施形態の場合には、複
数の大当り決定用ランダムカウンタのうちに、基準的な
広さのカウント範囲を有する大当り決定用ランダムカウ
ンタC_RND1〜C_RND4と、それらのカウント
範囲に対して整数の複数倍のカウント範囲を有する大当
り決定用ランダムカウンタC_RND5,C_RND6
とを含むようにした。このように、基準的なカウント範
囲の複数倍のカウント範囲を持たせるようにすると、倍
数に応じて大当り決定値の数を増やせばよいため、基準
的なカウント範囲よりも広いカウント範囲を有する大当
り決定用ランダムカウンタのカウント範囲を設定するこ
とが容易になる。
【0200】さらに、第2実施形態の場合には、複数の
大当り決定用ランダムカウンタを複合して(組合わせ
て)用い得るようにした。このようにすれば、大当り決
定用ランダムカウンタの組合せを多種類設定することに
より、多数の大当り決定用ランダムカウンタを必要とす
ることなく、多種類のカウント範囲を実現することがで
きる。これにより、第2実施形態の場合には、カウント
範囲の広さの種類を多くする場合に、カウント範囲の広
さ毎に大当り決定用ランダムカウンタを用意して、RA
Mのデータ量を多くしてしまう場合と比べて、比較的少
ないデータ量で多種類のカウント範囲を実現することが
できる。
【0201】さらに、C_RND_Pのカウンタ値に応
じて、選択する大当り決定用ランダムカウンタを変動さ
せる場合に、大当り決定用ランダムカウンタのカウンタ
値が「0」等の更新範囲の基準値として定められた所定
値になるタイミングでそれらを変動させるため、大当り
の発生確率を一定に保つことができる。
【0202】さらに、真空管52およびパルス発生回路
51は遊技制御基板87a上に設けられており、かつ、
遊技制御基板87aは不正に開封することがほとんど不
可能に構成された遊技制御基板ボックス87b内に収容
されているので、第1実施形態と同様にいわゆるぶら下
がり基板等の不正な信号を発生させる手段を用いて特定
遊技状態を不正に発生させる不正行為を特に効果的に防
ぐことができる。
【0203】また、前述した第1実施形態および第2実
施形態においては、パルス発生回路51等が、遊技制御
基板87a上に設けられている場合を示したが、パルス
発生回路51等は、遊技制御基板ボックス87b内で不
正行為が行ないにくい場所、または、不正行為を行なっ
た場合にすぐに発覚するような収納場所であれば、どの
場所に設けてもよい。
【0204】第3実施形態 次に、図35を参照して第3実施形態を説明する。図3
5を参照して、この第3実施形態が先の第1および第2
実施形態と異なる点は、フリッカノイズ発生源として、
トランジスタ52aが用いられ、このトランジスタ52
aが基本回路45を構成するワンチップマイクロコンピ
ュータ45d(1チップマイクロコンピュータ45d)
の一部とされている点である。ワンチップマイクロコン
ピュータ45dには、その他、遊技制御などを行なうた
めのCPU45a、遊技制御用プログラムなどが記憶さ
れたROM45b、CPU45aのワーク用メモリとし
て機能するRAM45cなどが含まれており、遊技機用
マイクロコンピュータを構成している。なお、図示を省
略するが、パルス発生回路51も同様にワンチップマイ
クロコンピュータ45dにワンチップ化されている。
【0205】先の第1、第2実施形態では、フリッカノ
イズの発生源として真空管52を例に挙げて説明した
が、フリッカノイズは、真空管のみならず、トランジス
タなどにおいても発生することが知られている。トラン
ジスタにおけるフリッカノイズの発生原因は、その接合
部の結晶構造に起因して導電率にゆらぎが生じる点にあ
る。
【0206】そこで、この第3実施形態では、このトラ
ンジスタをフリッカノイズ発生源とて利用することによ
り、フリッカノイズ発生源を遊技制御用マイクロコンピ
ュータとともに容易にワンチップ化することを可能にし
ている。なお、トランジスタ52aの出力は、ワンチッ
プマイクロコンピュータ45dの内部回路によって処理
されてフリッカノイズが抽出され、抽出されたフリッカ
ノイズに基づいてランダムパルスが生成される。生成さ
れたランダムパルスは、ランダムパルス計数用カウンタ
C_RND_Pにより計数される。CPU45aは、こ
の計数結果を利用して大当りの判定がなされる周期をラ
ンダムに変動させるための制御を行なう。この制御方法
については、たとえば、先の第1実施形態あるいは第2
実施形態で説明した通りである。
【0207】この第3実施形態によれば、遊技制御用マ
イクロコンピュータ45dとフリッカノイズ発生源(ト
ランジスタ)52およびパルス発生回路とがワンチップ
化されているために、フリッカノイズ発生源(トランジ
スタ)52aあるいはパルス発生回路の出力を外部に出
力させる行為が困難となり、より一層、不正行為が行な
われることを防止できる。
【0208】次に、以上説明した発明の実施の形態の変
形例や特徴点を以下に列挙する。 (1) ランダムパルスを発生させるために利用するノ
イズとしては、フリッカノイズ(1/fノイズ)に限ら
ず、ホワイトノイズ(白色雑音)、サーマルノイズ(熱
雑音)などを利用してもよい。
【0209】(2) パチンコ遊技機1により、遊技機
を制御するための制御基板が設けられた遊技機が構成さ
れている。遊技制御基板87aにより、前記制御基板が
構成されている。遊技制御基板87aにより、前記遊技
用コンピュータと前記ノイズ発生源(ノイズ発生源)と
が構成された制御基板が構成されている。
【0210】遊技制御基板ボックス87bにより、前記
制御基板を収容する基体と該基体の蓋をする蓋体とから
なる収容体が構成されている。ボックス本体110によ
り、前記基体が構成されており、蓋体90により、前記
蓋体が構成されている。
【0211】取付片部80a〜80c、ワンウェイねじ
140により、前記制御基板が収容された前記基体を前
記蓋体で閉塞した状態で、該基体と該蓋体とを非可逆的
な固着状態にする組付固着手段が構成されている。
【0212】(3) フリッカノイズ信号からランダム
パルスをサンプリングする場合、先にサンプリングした
ランダムパルスがまだ立上がった状態にある時に、しき
い値It (A)を越える次のフリッカノイズ信号が検出
された際には、そのフリッカノイズ信号を無視して先の
ランダムパルスが立下がった後、次のランダムパルスを
立上げ可能となった時点以降でしきい値It (A)を越
えたフリッカノイズ信号に基づいて、次のランダムパル
スを発生させるように構成してもよい。
【0213】(4) パルス発生回路51により、前記
ノイズ発生源に発生するノイズ信号を所定のしきい値信
号レベルに基づいてサンプリングし、ランダムパルスを
生成するランダムパルス生成手段が構成されている。図
21のしきい値適正化処理により、前記しきい値信号レ
ベルを適正レベルに調整することにより、前記ランダム
パルス生成手段により生成されるランダムパルスの生成
頻度を適正頻度に調整するレベル調整手段が構成されて
いる。
【0214】(5) 単位時間当りにパルス発生回路5
1から出力されるランダムパルスの数を計数し、計数結
果に応じて大当り決定値、更新数、遅延時間を変更する
ように構成してもよい。
【0215】(6) 今回開示された実施の形態はすべ
ての点で例示であって制限的なものではないと考えられ
るべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて
特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等
の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが
意図される。
【0216】
【課題を解決するための手段の具体例】パチンコ遊技機
1により、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御す
るか否かを遊技機用コンピュータを利用して決定する遊
技機が構成されている。大当りが発生し、繰返し継続制
御が実行されている状態により、前記特定遊技状態が構
成されている。基本回路45により、前記遊技機用コン
ピュータが構成されている。遊技制御基板ボックス87
bにより、前記遊技機用コンピュータを収容する収容体
が構成されている。真空管52、トランジスタ52aに
より、該収容体内に設けられたノイズ発生源が構成され
ている。図22または図33のフローチャートに示すデ
ータ変更処理、図24または図34のカウンタ更新処理
により、前記ノイズ発生源に発生するノイズを利用して
前記特定遊技状態に制御するか否かを決定する前記遊技
機用コンピュータの制御内容が示されている。
【0217】真空管52、トランジスタ52aにより、
入力に応じた出力動作を行なう入力応答素子で構成され
た、前記ノイズ発生源が構成されている。図35に示す
基本回路45により、前記遊技機用コンピュータはワン
チップマイクロコンピュータで構成されており、前記入
力応答素子は前記ワンチップマイクロコンピュータに組
込まれていることが開示されている。ワンチップマイク
ロコンピュータ45dにより、前記ワンチップマイクロ
コンピュータが構成されている。トランジスタ52aに
より、前記入力応答素子として前記ワンチップマイクロ
コンピュータに組込まれている前記ノイズ発生源が構成
されている。
【0218】大当り決定用ランダムカウンタにより、所
定の数値データを所定の更新数ずつ更新する数値データ
更新手段が構成されている。図18に示した更新数によ
り、前記所定の更新数が構成されている。図17および
図27〜図32に示されたフローチャートにより、該数
値データ更新手段により更新される数値データに基づい
て遊技機を前記特定遊技状態に制御するために必要な特
定条件が成立したか否かを判定する特定条件成立判定手
段が構成されている。抽出された大当り決定用ランダム
カウンタのカウンタ値が大当り決定値に一致することに
より、前記特定条件が成立する。パルス発生回路51に
より、前記ノイズ発生源に発生するノイズを利用してラ
ンダムパルスを生成するランダムパルス生成手段が構成
されている。図22または図33のフローチャートによ
り、該ランダムパルス生成手段で生成されたランダムパ
ルスに基づいて、前記特定条件成立判定手段の判定結果
を変動させるための制御が可能な判定結果制御手段が構
成されている。
【0219】図22に示されるように、前記判定結果制
御手段は、前記ランダムパルスに基づいて、前記特定条
件成立判定手段が前記特定条件が成立したか否かを判定
するための基準となる判定基準データを変動させること
により、前記ランダムパルスに基づいて前記特定条件成
立判定手段の判定結果を変動させる。大当り決定値によ
り、前記判定基準データが構成されている。図22に示
されるように、前記判定結果制御手段は、前記ランダム
パルスに基づいて、前記特定条件成立判定手段が前記判
定を行なうために使用する前記数値データを抽出するタ
イミングを変動させることにより、前記ランダムパルス
に基づいて前記特定条件成立判定手段の判定結果を変動
させる。始動球検出器34により始動入賞信号が検出さ
れた後、これを基本回路45に遅延させて入力させるた
めの遅延時間を変動させることにより、前記数値データ
を抽出するタイミングが変動する。図22に示されるよ
うに、前記判定結果制御手段は、前記ランダムパルスに
基づいて、前記数値データ更新手段が数値データを更新
する場合の前記更新数を変動させることにより、前記ラ
ンダムパルスに基づいて前記特定条件成立判定手段の判
定結果を変動させる。
【0220】図26に示す複数のデータ更新手段(C_
RND1〜C_RND6)により、数値データの更新範
囲が異なる複数のデータ更新手段を含む前記数値データ
更新手段が構成されている。図24〜図29に示される
ように、前記判定結果制御手段は、前記ランダムパルス
に基づいて、前記複数のデータ更新手段のうちから前記
特定条件成立判定手段が前記判定に用いるデータ更新手
段を選択することにより、前記ランダムパルスに基づい
て前記特定条件成立判定手段の判定結果を変動させ、前
記特定条件成立判定手段は、前記判定結果制御手段が選
択したデータ更新手段における数値データの更新範囲の
広さにかかわらず前記特定条件が成立した旨の判定を常
に同じ確率で行なう。図33のフローチャートに示され
るように、前記数値データ更新手段は、前記判定結果制
御手段により少なくとも2つのデータ更新手段が選択さ
れた場合に、選択されたデータ更新手段を1つずつ所定
の順で繰返し用いて前記数値データを更新する。
【0221】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、特定遊技状態に制御するか否かの決定が、
純粋に遊技用コンピュータのプログラムによって決まる
のではなく、収容体内に収容されているノイズ発生源の
発生するノイズを利用して特定遊技状態に制御するか否
かが決定されるために、遊技機用コンピュータのプログ
ラムをいくら正確に解析してシミュレートしたところ
で、それだけでは特定遊技状態に制御するか否かの決定
を正確にシミュレートすることができず、シミュレート
による不正行為を極力防止することができる。
【0222】一方、ノイズ発生源を複製してシミュレー
トによる不正行為を行なうための不正用コンピュータに
複製されたノイズ発生源を組込み、特定遊技状態に制御
するか否かの決定を完全にシミュレートしようと試みた
としても、ノイズ発生源から発生するノイズの出力は、
複製元のノイズ発生源から発生するノイズと同一にはな
らないために完全なシミュレートを行なうことができ
ず、これにより、不正行為をより一層、確実に防止する
ことができる。
【0223】請求項2に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、前記ノイズ発生源は、前記遊技機用コンピ
ュータを構成するワンチップマイクロコンピュータに組
込まれているために、第三者が不正目的でノイズ発生源
の出力をワンチップマイクロコンピュータの外部へ出力
させることが困難になる。これにより、不正行為の抑止
効果を高めることができる。
【0224】請求項3に関しては、請求項1または請求
項2に関する効果に加えて、ノイズ発生源のノイズを利
用して生成されたランダムパルスに基づいて前記特定条
件成立判定手段の判定結果が変動するために、数値デー
タ更新手段の更新周期を利用して特定遊技状態を不正に
発生させる不正行為を防ぐことができる。
【0225】請求項4に関しては、請求項1または請求
項2に関する効果に加えて、前記ランダムパルスに基づ
いて判定基準データが変動するために、数値データ更新
手段の更新周期を利用して判定基準データに基づいた特
定条件の成立時期を解析して特定遊技状態を不正に発生
させる不正行為を防ぐことができる。それに加えて、判
定基準データを変更するだけで不正行為を防ぎ得るの
で、比較的容易な変更内容により、不正行為を防ぐこと
ができる。
【0226】請求項5に関しては、請求項3に関する効
果に加えて、前記ランダムパルスに基づいて前記数値デ
ータを抽出するタイミングが変動するために、前記数値
データを抽出するタイミングの周期性を利用して特定遊
技状態を不正に発生させる不正行為を防ぐことができ
る。それに加えて、前記数値データを抽出するタイミン
グを変更するだけで不正行為を防ぐことができるので、
比較的容易な変更内容により、不正行為を防ぐことがで
きる。
【0227】請求項6に関しては、請求項3に関する効
果に加えて、前記ランダムパルスに基づいて前記数値デ
ータ更新手段が数値データを更新する場合の前記更新数
が変動するために、数値データ更新手段により更新され
る数値データに基づいて特定条件が成立したと判別され
る周期性が排除される。このため、更新される数値デー
タに基づいて特定条件が成立したと判別される周期性を
利用して特定遊技状態を不正に発生させる不正行為を防
ぐことができる。それに加えて、数値データ更新手段に
よる数値データの更新数を変更するだけで不正行為を防
ぐことができるので、比較的容易な変更内容により、不
正行為を防ぐことができる。
【0228】請求項7に関しては、請求項3に関する効
果に加えて、前記ランダムパルスに基づいて複数のデー
タ更新手段のうちから前記判定に用いられるデータ更新
手段が選択されることにより数値データの更新範囲が変
動するので、特定条件の成立の判定に関する周期性が排
除される。このため、特定条件の成立の判定に関する周
期性を利用して特定遊技状態を不正に発生させる不正行
為を防ぐことができる。さらに、複数のデータ更新手段
を選択的に用いるが、各データ更新手段に対応する特定
条件が成立した旨の判定が常に同じ確率で行なわれるた
め、特定条件の成立確率を一定に担保することができ
る。
【0229】請求項8に関しては、請求項7に関する効
果に加えて、データ更新手段の組合せにより、更新範囲
の種類が多様化される。これにより、更新範囲の広さの
種類を多くする場合に、更新範囲の広さの種類毎にデー
タ更新手段を用意して、数値データの更新に要するデー
タ量を多くしてしまう場合と比べて、比較的少ないデー
タ量で多種類の更新範囲を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御基板ボックスと取付け台とを示す斜視
図である。
【図4】蓋体を示す分解斜視図である。
【図5】溶着突起の溶着状態を示す説明図である。
【図6】溶着突起の溶着状態を示す説明図である。
【図7】遊技制御基板とボックス本体とを示す分解斜視
図である。
【図8】遊技制御基板ボックスを示す平面図である。
【図9】図9(a)は蓋体の取付片部がボックス本体に
ビス止めされた状態を示す断面図であり、図9(b)は
遊技制御基板ボックス内に装備用のワンウェイねじが収
納された状態を示す部分断面図である。
【図10】図10(a)は、ワンウェイねじ140の平
面図であり、図10(b)は、ワンウェイねじ140の
斜視図である。
【図11】図11(a)は、ワンウェイねじ用特殊ドラ
イバの先端側から見た平面図であり、図11(b)は、
ワンウェイねじ用特殊ドライバを図示a方向から見た一
部平面図である。
【図12】図12(a)〜図12(c)は、それぞれ遊
技制御基板ボックスの復元手順を示す側面図である。
【図13】遊技制御基板に形成された回路の構成を示す
ブロック図である。
【図14】遊技制御基板に形成された回路の構成を示す
ブロック図である。
【図15】画像表示制御基板に形成された回路の構成を
示すブロック図である。
【図16】第1実施形態によるパチンコ遊技機に用いら
れる主なランダムカウンタの種類とその内容を示す説明
図である。
【図17】第1実施形態によるランダムカウンタC_R
ND1の値により大当りを発生させるか否かを事前に決
定するための制御手順を示すフローチャートである。
【図18】ランダムパルスに対応して定められた遅延テ
ーブル、更新数記憶テーブルおよび大当り決定値テーブ
ルのそれぞれの内容を表形式で示した図である。
【図19】第1実施形態によるパルス発生回路で実行さ
れるパルス生成処理の内容を示すフローチャートであ
る。
【図20】第1実施形態によるパルス生成処理により、
フリッカノイズから生成されるランダムパルスを示す図
である。
【図21】パルス計数処理の処理内容を示すフローチャ
ートである。
【図22】データ変更処理の処理内容を示すフローチャ
ートである。
【図23】遅延動作処理の処理内容を示すフローチャー
トである。
【図24】カウンタ更新処理の処理内容を示すフローチ
ャートである。
【図25】第2実施形態による遊技制御基板に設けられ
た各種制御回路の構成を示すブロック図である。
【図26】第2実施形態によるパチンコ遊技機に用いら
れる主なランダムカウンタの種類とその内容を示す説明
図である。
【図27】第2実施形態によるランダムカウンタC_R
ND1の値により大当りを発生させるか否かを事前に決
定するための制御手順を示すフローチャートである。
【図28】第2実施形態によるランダムカウンタC_R
ND2の値により大当りを発生させるか否かを事前に決
定するための制御手順を示すフローチャートである。
【図29】第2実施形態によるランダムカウンタC_R
ND3の値により大当りを発生させるか否かを事前に決
定するための制御手順を示すフローチャートである。
【図30】第2実施形態によるランダムカウンタC_R
ND4の値により大当りを発生させるか否かを事前に決
定するための制御手順を示すフローチャートである。
【図31】第2実施形態によるランダムカウンタC_R
ND5の値により大当りを発生させるか否かを事前に決
定するための制御手順を示すフローチャートである。
【図32】第2実施形態によるランダムカウンタC_R
ND6の値により大当りを発生させるか否かを事前に決
定するための制御手順を示すフローチャートである。
【図33】第2実施形態によるデータ変更処理の処理内
容を示すフローチャートである。
【図34】第2実施形態によるカウンタ更新処理の処理
内容を示すフローチャートである。
【図35】第3実施形態による遊技制御基板に設けられ
た各種制御回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1はパチンコ遊技機、36は遅延回路、42は遅延テー
ブル、43は更新数テーブル、44は大当り決定値テー
ブル、45は基本回路、45aはワンチップマイクロコ
ンピュータ(遊技制御用マイクロコンピュータ)、51
はパルス発生回路、52は真空管、52aはトランジス
タ、80a〜80cは取付片部、87aは遊技制御基板
(コントロール基板)、87bは遊技制御基板ボック
ス、90は上板92と蓋枠96と導電板100とから成
る蓋体、92は上板、92aは上板表面部、92bは上
板裏面部、92eは溶着突起、93a〜93cと94a
〜94cは連結部、95a〜95dは取付穴、96は蓋
枠、99は本体枠、100は導電板、104および10
5はホログラムシール、110は本体枠99と底板11
1とから成るボックス本体、111は底板、113は透
明板、116は本体枠、130は取付片、131〜13
4は取付穴、135〜137は装着片、140はワンウ
ェイねじ、145は特殊マイナスドライバ、150は取
付台、253は機構板である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者にとって有利な特定遊技状態に制
    御するか否かを遊技機用コンピュータを利用して決定す
    る遊技機であって、 前記遊技機用コンピュータを収容する収容体と、 該収容体内に設けられたノイズ発生源とを含み、 前記遊技機用コンピュータは、前記ノイズ発生源に発生
    するノイズを利用して前記特定遊技状態に制御するか否
    かを決定することを特徴とする、遊技機。
  2. 【請求項2】 前記ノイズ発生源は入力に応じた出力動
    作を行なう入力応答素子で構成され、 前記遊技機用コンピュータはワンチップマイクロコンピ
    ュータで構成されており、前記入力応答素子は前記ワン
    チップマイクロコンピュータに組込まれていることを特
    徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 所定の数値データを所定の更新数ずつ更
    新する数値データ更新手段と、 該数値データ更新手段により更新される数値データに基
    づいて遊技機を前記特定遊技状態に制御するために必要
    な特定条件が成立したか否かを判定する特定条件成立判
    定手段と、 前記ノイズ発生源に発生するノイズを利用してランダム
    パルスを生成するランダムパルス生成手段と、 該ランダムパルス生成手段で生成されたランダムパルス
    に基づいて、前記特定条件成立判定手段の判定結果を変
    動させるための制御が可能な判定結果制御手段とを含む
    ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊
    技機。
  4. 【請求項4】 前記判定結果制御手段は、前記ランダム
    パルスに基づいて、前記特定条件成立判定手段が前記特
    定条件が成立したか否かを判定するための基準となる判
    定基準データを変動させることにより、前記ランダムパ
    ルスに基づいて前記特定条件成立判定手段の判定結果を
    変動させることを特徴とする、請求項3に記載の遊技
    機。
  5. 【請求項5】 前記判定結果制御手段は、前記ランダム
    パルスに基づいて、前記特定条件成立判定手段が前記判
    定を行なうために使用する前記数値データを抽出するタ
    イミングを変動させることにより、前記ランダムパルス
    に基づいて前記特定条件成立判定手段の判定結果を変動
    させることを特徴とする、請求項3に記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 前記判定結果制御手段は、前記ランダム
    パルスに基づいて、前記数値データ更新手段が数値デー
    タを更新する場合の前記更新数を変動させることによ
    り、前記ランダムパルスに基づいて前記特定条件成立判
    定手段の判定結果を変動させることを特徴とする、請求
    項3に記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 前記数値データ更新手段は、数値データ
    の更新範囲が異なる複数のデータ更新手段を含み、 前記判定結果制御手段は、前記ランダムパルスに基づい
    て、前記複数のデータ更新手段のうちから前記特定条件
    成立判定手段が前記判定に用いるデータ更新手段を選択
    することにより、前記ランダムパルスに基づいて前記特
    定条件成立判定手段の判定結果を変動させ、 前記特定条件成立判定手段は、前記判定結果制御手段が
    選択したデータ更新手段における数値データの更新範囲
    の広さにかかわらず前記特定条件が成立した旨の判定を
    常に同じ確率で行なうことを特徴とする、請求項3に記
    載の遊技機。
  8. 【請求項8】 前記数値データ更新手段は、前記判定結
    果制御手段により少なくとも2つのデータ更新手段が選
    択された場合に、選択されたデータ更新手段を1つずつ
    所定の順で繰返し用いて前記数値データを更新すること
    を特徴とする、請求項7に記載の遊技機。
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