JPH11114197A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JPH11114197A
JPH11114197A JP28383297A JP28383297A JPH11114197A JP H11114197 A JPH11114197 A JP H11114197A JP 28383297 A JP28383297 A JP 28383297A JP 28383297 A JP28383297 A JP 28383297A JP H11114197 A JPH11114197 A JP H11114197A
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技制御基板ボックスを開放する不正、およ
び複製品の遊技制御基板ボックスにすり替える不正を防
止し得る遊技機を提供する。 【解決手段】 パチンコ遊技機に取付けられる遊技制御
基板ボックスにおいて、ボックス本体110と蓋体90
とをワンウェイねじ140、取付片部80a〜80cに
より組付け、遊技制御基板ボックスの閉塞を非可逆的な
固着状態にするとともに、所定の識別情報を発信可能な
ID発信器231を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばパチンコ
遊技機やコイン遊技機、スロットマシンなどで代表され
る遊技機に関し、詳しくは、遊技機を制御するための制
御基板が設けられた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、パチンコ遊技機やスロッ
トマシンなどの遊技機には、マイクロコンピュータを構
成するMPU、ROM、RAMなどの電子素子が実装さ
れた多くの制御基板が設けられている。それら多くの制
御基板のうち、たとえば、遊技動作を制御する遊技制御
基板は、遊技動作を制御するプログラムが格納されてい
るROMを交換することにより、多くの場合、異なる遊
技内容を実現することが可能である。このため、たとえ
ば遊技制御基板は、通常、封印シールを貼着して密閉状
態を担保する収容部内に収容して設けられることで、不
正行為を防止するようになっていた。また、このような
収容部は、たとえば遊技機に固定された取付台に対して
着脱可能に取付けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
収容部は、封印シールを巧みに剥がしてボックスを開放
し、内部に収容されている制御基板に不正を行なった後
に再度封印シールを貼着する不正行為が行なわれてい
た。また、この不正行為を防止するためにホログラムシ
ールなどの剥離痕跡の残るシールを封印シールとして用
いた場合でも、取付台から収容部を取外し、正規外の制
御基板を備えた複製品の収容部にすり替える不正が行な
われていた。
【0004】本発明は、係る実情に鑑み考え出されたも
のであり、その目的は、前記収容部を開放する不正、お
よび前記制御基板を前記遊技機との対応関係が正しくな
い不法改造された制御基板とすり替える不正を防止し得
る遊技機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、遊技機を制御するための制御基板が設けられた遊技
機であって、前記制御基板を収容する基体と該基体の蓋
をする蓋体とからなる収容部と、前記制御基板が収容さ
れた前記基体を前記蓋体で閉塞した状態で、該基体と該
蓋体とを非可逆的な固着状態にする組付固着手段と、前
記収容部に設けられ、該収容部に収容された制御基板と
前記遊技機との対応関係が正しいか否かを識別するため
の識別情報を遊技機の外部へ送信可能な識別情報送信手
段とを含むことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載の本発明は、遊技機を制御
するための制御基板が設けられた遊技機であって、前記
制御基板を収容する基体と該基体の蓋をする蓋体とから
なる収容部と、前記制御基板が収容された前記基体を前
記蓋体で閉塞した状態で、該基体と該蓋体とを非可逆的
な固着状態にする組付固着手段と、前記制御基板に設け
られ、該制御基板と該制御基板が取付けられた遊技機と
の対応関係が正しいか否かを識別するための識別情報を
遊技機の外部へ送信可能な識別情報送信手段とを含むこ
とを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記収容部は、多層構造の樹
脂面を少なくともその一部に含み、前記識別情報送信手
段は、前記樹脂面の層間に設けられていることを特徴と
する。
【0008】請求項4に記載の本発明は、請求項1に記
載の発明の構成に加えて、前記識別情報送信手段は、前
記収容部の表面に貼設されていることを特徴とする。
【0009】請求項5に記載の本発明は、請求項2に記
載の発明の構成に加えて、前記制御基板は、前記遊技機
を制御するための制御プログラムが記憶された記憶部を
含み、前記識別情報送信手段は、前記記憶部と一体不可
分に構成されていることを特徴とする。
【0010】請求項6に記載の本発明は、請求項2に記
載の発明の構成に加えて、前記制御基板は、少なくとも
その一部が複数の層が積層した多層構造であり、前記識
別情報送信手段は、前記複数の層の層間に設けられてい
ることを特徴とする。
【0011】請求項7に記載の本発明は、請求項1また
は請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記識別情報
送信手段は、所定の外部機器からの要求に応じて前記識
別情報を該外部機器へ送信することを特徴とする。
【0012】請求項8に記載の本発明は、請求項7に記
載の発明の構成に加えて、前記識別情報送信手段は、前
記識別情報の記憶された識別情報記憶部と、前記外部機
器から所定の電磁波を受信したことを条件に前記識別情
報記憶部に記憶されている識別情報を送信する制御を行
なう制御手段とを含むことを特徴とする。
【0013】請求項9に記載の本発明は、請求項7に記
載の発明の構成に加えて、前記識別情報送信手段は、前
記外部機器から送信される前記所定の電磁波を用いて電
力を生成する電力生成手段を含み、前記制御手段は、前
記電力生成手段で生成された電力の供給を受けて前記制
御を行なうことを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、組付固着手
段の働きにより、前記制御基板が収容された前記基体を
前記蓋体で閉塞した状態で、該基体と該蓋体とが非可逆
的な固着状態とされて、該基体と該蓋体とからなる収容
部の開封が困難となる。さらに、前記収容部に設けられ
た識別情報送信手段の働きにより、該収容部に収容され
た制御基板と前記遊技機との対応関係が正しいか否かを
識別するための識別情報が遊技機の外部へ送信される。
【0015】請求項2に記載の本発明によれば、組付固
着手段の働きにより、前記制御基板が収容された前記基
体を前記蓋体で閉塞した状態で、該基体と該蓋体とが非
可逆的な固着状態とされて、該基体と該蓋体とからなる
収容部の開封が困難となる。さらに、前記制御基板に設
けられた識別情報送信手段の働きにより、該制御基板と
該制御基板が取付けられた遊技機との対応関係が正しい
か否かを識別するための識別情報が遊技機の外部へ送信
される。
【0016】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、前記収容部には、多層
構造の樹脂面が少なくともその一部に含まれており、前
記識別情報送信手段が前記樹脂面の層間に設けられてい
るため、外部から該識別情報送信手段に手を加えにくく
なる。
【0017】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、前記識別情報送信手段
は、前記収容部の表面に貼設されているために、比較的
簡単に該収容部に該識別情報送信手段を設けることがで
きる。
【0018】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
2に記載の発明の作用に加えて、前記識別情報送信手段
は、前記制御基板の前記記憶部と一体不可分に構成され
ているために、前記識別情報送信手段には手をつけずに
制御プログラムの記憶された前記記憶部のみを取り外し
て不正改造プログラムの記憶された記憶部とすり替える
ことが不可能となる。
【0019】請求項6に記載の本発明によれば、請求項
2に記載の発明の作用に加えて、前記制御基板は、少な
くともその一部が複数の層が積層した多層構造であり、
前記識別情報送信手段は、前記複数の層の層間に設けら
れているため、外部から該識別情報送信手段に手を加え
にくくなる。
【0020】請求項7に記載の本発明によれば、請求項
1または請求項2に記載の発明の作用に加えて、識別情
報送信手段の働きにより、所定の外部機器からの要求に
応じて前記識別情報が該外部機器へ送信される。
【0021】請求項8に記載の本発明によれば、請求項
7に記載の発明の作用に加えて、前記識別情報送信手段
は、前記識別情報の記憶された識別情報記憶部と制御手
段とを含み、該制御手段の働きにより、前記外部機器か
ら所定の電磁波を受信したことを条件に前記識別情報記
憶部に記憶されている識別情報を送信する制御が行なわ
れる。
【0022】請求項9に記載の本発明によれば、請求項
7に記載の発明の作用に加えて、前記識別情報送信手段
は電力生成手段を含み、該電力生成手段の働きにより、
前記外部機器から送信される前記所定の電磁波を用いて
電力が生成され、前記制御手段による制御にその電力が
使用される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態
においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示す
が、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やス
ロットマシンなどであってもよく、遊技機を制御するた
めの制御基板が設けられた遊技機であれば、すべてに適
用することが可能である。
【0024】図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチ
ンコ遊技機1およびプリペイドカードユニット35の正
面図である。
【0025】プリペイドカードユニット35には、カー
ド利用可表示ランプ47が設けられており、プリペイド
カードユニット35が使用可能な状態にある旨が、この
カード利用可表示ランプ47の点灯または点滅により遊
技者に知らされる。このプリペイドカードユニット35
は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチンコ遊
技機1の間に挿入された状態で設置されており、左右ど
ちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示器4
9により表示される。
【0026】遊技者がカード残高の記録された共通カー
ドをカード挿入口50から挿入すると、その共通カード
に記録されているカード残高が読取られる。そして、遊
技者が貸玉操作を行なうことにより、予め入力設定され
ている貸出単位額分の残高が減額されるとともに、その
貸出単位額分の打玉がパチンコ遊技機1の上皿87内に
貸出される。
【0027】プリペイドカードユニット35には端数表
示スイッチ48が設けられており、この端数表示スイッ
チ48を押圧操作することにより、たとえばカード残高
やエラーが発生した場合のエラーコードなどの情報をパ
チンコ遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に
表示可能である。図中51はカードユニット錠であり、
このカードユニット錠51に所定のキーを挿入して解錠
操作することにより、プリペイドカードユニット35の
前面側を開成できるように構成されている。
【0028】パチンコ遊技機1の遊技盤3には、遊技領
域が形成されている。パチンコ遊技機1には、遊技者が
打球操作するための打球操作ハンドル82が設けられて
おり、この打球操作ハンドル82を遊技者が操作するこ
とにより、上皿87内に貯留されているパチンコ玉を1
個ずつ発射することができる。発射されたパチンコ玉
は、区画レール2の間を通って遊技領域内に導かれる。
【0029】遊技領域の中央には、複数種類の識別情報
としての特別図柄を可変表示させることが可能な可変表
示装置4が設けられている。可変表示装置4の下方に
は、可変入賞球装置10が設けられている。この可変入
賞球装置10は、ベース板60を遊技盤3に固定するこ
とにより取付けられている。可変入賞球装置10は、後
述するソレノイド61aが励磁されることにより開閉板
61が開成して打玉が入賞可能な遊技者にとって有利と
なる第1の状態と、ソレノイド61aが消磁されること
により開閉板61が閉成して打玉が入賞不可能な遊技者
にとって不利な第2の状態とに変化可能に構成されてい
る。可変入賞球装置10には、遊技状態に応じて点灯ま
たは点滅表示する6個のLED62が設けられている。
【0030】可変表示装置4の左側方部分および右側方
部分には、それぞれワープ入口21が設けられている。
このワープ入口21に進入した打玉は、可変表示装置4
の裏面側を通って下方に流下してワープ出口8から再度
遊技領域に放出される。このため、ワープ出口8から放
出された打玉は、始動口9に比較的入賞しやすい状態と
なる。可変表示装置4の左側方部分に設けられたワープ
入口21に進入した打玉の通過経路には、普通図柄始動
ゲート23が設けられている。この普通図柄始動ゲート
23には、玉の通過を検出するための通過球検出器23
aが設けられている。
【0031】遊技領域に打込まれた打玉が普通図柄始動
ゲート23に進入すれば、その通過球が通過球検出器2
3aにより検出され、その検出出力に基づいて普通図柄
表示器17が可変開始される。
【0032】普通図柄表示器17はたとえば7セグメン
ト表示器で構成されており、普通図柄と呼ばれる識別情
報が可変表示される。この普通図柄表示器17の表示結
果が予め定められた特定の識別情報(たとえば7)とな
れば、後述するソレノイド20aが励磁されて、始動口
9に設けられた左右1対の可動片20が所定期間だけ開
成し、打玉がより始動入賞しやすい状態となる。この始
動口9に入賞した始動入賞球は後述する始動球検出器9
aにより検出され、その検出出力に基づいて可変表示装
置4が可変開始される。
【0033】この可変表示装置4は、たとえば液晶表示
可能なCRT表示機4(図14参照)で構成されてお
り、可変表示部5が設けられている。この可変表示部5
は、左可変表示部と中可変表示部と右可変表示部とに3
分割されており、すべての可変表示部が一斉に可変開始
することにより複数種類の特別図柄からなる識別情報が
上から下に向かってスクロール表示され、まず左可変表
示部が停止制御され、次に右可変表示部が停止制御さ
れ、最後に中可変表示部が停止制御される。
【0034】この可変表示装置4が可変停止された状態
で、特別図柄が予め定められた特定の特別図柄の組合せ
(たとえば777)となることにより、表示結果が予め
定められた特定の表示態様となった場合には、特定遊技
状態(大当たり状態)が発生して可変入賞球装置10が
第1の状態に制御されて遊技者にとって有利な状態とな
る。
【0035】可変入賞球装置10内には、特定入賞領域
が設けられており、この特定入賞領域に入賞した入賞球
が後述する特定球検出スイッチ61cにより検出され
る。また可変入賞球装置10内に入賞したすべての入賞
球が球数検出スイッチ61bにより検出される。具体的
には、特定球検出スイッチ61cにより検出された特定
入賞球と、特定入賞領域以外の通常入賞領域に入賞した
通常入賞球とが球数検出スイッチ61bにより検出され
る。第1の状態となった可変入賞球装置10内に進入し
た打玉が所定個数(たとえば9個)球数検出スイッチ6
1bにより検出された場合または所定期間(たとえば3
0秒間)経過した場合のうちのいずれか早い方の条件が
成立した場合に可変入賞球装置10の第1の状態が終了
して第2の状態となる。なお球数検出スイッチ61bに
よる検出個数は、7セグメント表示器よりなる個数表示
器63により表示される。そして、可変入賞球装置10
が第1の状態となっている期間中に進入した打玉が特定
入賞領域に入賞し、可変入賞球装置10が第2の状態に
なった後に特定球検出スイッチ61cにより検出されれ
ば、再度可変入賞球装置10を第1の状態にする繰返し
継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限
回数はたとえば16回と定められている。繰返し継続制
御において、可変入賞球装置10が第1の状態にされて
いる状態がラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御の実行
上限回数が16回の場合には、第1ラウンドから第16
ラウンドまでの16ラウンド分、可変入賞球装置10が
第1の状態にされ得る。
【0036】可変表示装置4が可変表示中に打玉が再度
始動口9に始動入賞して始動球検出器9aにより検出さ
れれば、その始動入賞球が記憶され、可変表示装置4が
可変停止した後、再度可変開始可能な状態になってから
前記始動入賞記憶に基づいて可変表示装置4が再度可変
開始される。この始動入賞記憶の上限は、たとえば
「4」と定められている。現時点における始動入賞記憶
個数が始動記憶表示器6により表示される。
【0037】遊技領域には、さらに風車19、通常の入
賞口7,11,15、および、打込まれた打玉がいずれ
の入賞領域や可変入賞球装置にも入賞しなかった場合に
アウト玉として回収するアウト口16が設けられてい
る。さらに、遊技盤3には、飾り図柄表示用のサイドラ
ンプ22が設けられている。
【0038】始動口9、可変入賞球装置10、通常の入
賞口7,11,15などの各種入賞領域に打玉が入賞す
ると、その入賞口に応じた所定個数の景品玉が上皿87
に払出される。上皿87の下方には、上皿玉抜きレバー
84を操作することにより上皿87から排出される打玉
を貯留しておくための下皿86が設けられている。下皿
86に貯留された打玉は、下皿玉抜きレバー85を操作
することにより排出できる。
【0039】遊技盤3の上部の左右には、ステレオ音の
音声などの効果音を発生するためのスピーカ81,81
が設けられている。また、図中83は、パチンコ遊技機
1の前面側の枠である前面枠を開閉できないようにする
ための鍵であり、266は該前面枠の開放を検出するス
イッチである。
【0040】その他、パチンコ遊技機1には、装飾LE
D262、装飾蛍光灯263,264,265が設けら
れている。これらは、遊技状態に応じて点灯または点滅
するものであり、特定遊技状態の発生時や継続時を遊技
者に報知するとともに遊技の雰囲気を盛り上げるもので
ある。また、景品玉が不足したことを報知する玉切れL
ED260や、入賞玉の発生に基づいて所定個数の景品
玉が払出されたことを報知するための払出LED261
が設けられている。
【0041】さらに遊技盤3には、ID発信器240が
埋め込まれている。ID発信器240の埋め込み状況を
説明するための断面図を図26に示す。
【0042】図26を参照して、ID発信器240は、
遊技盤3表面を形成するメラミン化粧板241と、該メ
ラミン化粧板241が接着されているベニア板242と
の間に位置し、ベニア板242に設けられた嵌め込み部
に嵌め込まれてベニア板242に接着され、固定されて
いる。ID発信器240は、図19で後述するように、
たとえば非接触型のICカ−ド内に埋め込まれて使用さ
れるICチップと同種のICチップで構成されており、
ICチップのメモリ(EEPROM)内には、たとえ
ば、遊技盤3の種類を識別可能な識別情報(IDコー
ド)が記憶されている。このIDコードは、たとえば各
遊技場を管理する第三者管理機関、または各遊技場で秘
密に管理されている。ID発信器240は、各パチンコ
遊技機1に対応してその外部に配設されたID識別装置
250(図18参照)からの送信要求に応じて、内部に
記憶されているIDコードをID識別装置250へ送信
する。したがって不正な遊技盤3とのすり替えが行なわ
れれば、所定のIDコードが送信されなくなるために、
ID発信器240からのIDコードの送信の有無および
IDコードの正否を確認することにより、不正な、遊技
盤3のすり替え行為の有無を容易に把握可能となる。
【0043】図2は、図1に示したパチンコ遊技機1と
プリペイドカードユニット35の背面図である。パチン
コ遊技機1の裏面には、機構板53がコの字状に介在自
在に設けられている。機構板53には、発射した入賞玉
に基づいて所定個数の賞球を払出す玉タンク54、玉タ
ンク54内の玉を賞球払出装置59に送る玉整列レール
55、カーブ樋57、通路体58、賞球払出装置59、
入賞球検出スイッチ74および入賞玉排出ソレノイド7
3を備えた入賞玉処理装置72、遊技制御基板87aを
収容した遊技制御基板ボックス87b、電飾基板64を
収容した電飾基板ボックス65、ユニット中継基板75
を収容した中継基板ボックス76、ターミナル基板67
を収容したターミナル基板ボックス68が設けられてい
る。
【0044】機構板53の中央には窓開口56が開設さ
れ、該窓開口56からは、遊技盤3の裏面に取付けられ
た入賞玉集合カバー体66が貫通されている。入賞玉集
合カバー体66には、中継基板78と、可変表示装置
(CRT表示機)4とが設けられている。中継基板78
には、遊技盤3上の各種電気部品が接続されるととも
に、後述する遊技制御基板87aが接続されている。一
方、可変表示装置4には、画像表示制御基板216(図
15参照)が設けられている。可変表示装置4は、画像
表示制御基板216の画像表示制御信号に基づいて可変
表示部5(図1参照)に各種特別図柄、キャラクタ、そ
の他の画像を表示する。
【0045】また、遊技制御基板ボックス87b内に収
容されている遊技制御基板87aは、CPU、RAM、
およびROMを備え、可変表示装置4や可変入賞球装置
10などの遊技装置の遊技動作を制御する。たとえば、
遊技制御基板87aは、画像表示制御基板216と配線
により接続されており、可変表示部5に表示させるべき
画像を指定するための信号を画像表示制御基板216へ
送信する。
【0046】遊技制御基板ボックス87bは、遊技制御
基板87aを収容するボックス本体110(図7参照)
と、遊技制御基板87aを収容した状態で蓋をする蓋体
90(図4参照)とから構成されている。蓋体90とボ
ックス本体110とは、蓋体90の表面を構成する上板
92(図4参照)に設けられた取付片部80a〜80c
により互いに組み付けられて非可逆的な固着状態とな
り、第三者が不正目的で遊技制御基板ボックス87bを
開封できないように構成されている。なお、蓋体90に
は、後述するように、ID発信器240と同種のID発
信器231(図8参照)が設けられている。
【0047】図中71は打球ユニットであり、遊技者が
打球操作ハンドル82(図1参照)を操作することによ
り作動して、打玉を1つずつ遊技領域内に発射するため
のものである。また、電飾基板63は、遊技制御基板8
7aからの指令またはデータに基づいてパチンコ遊技機
1の前面に設けられる電気的装飾部品(装飾蛍光灯26
5や装飾LED262,263など)の動作を制御する
ものである。ユニット中継基板75は、パチンコ遊技機
1とプリペイドカードユニット35との配線を中継する
ものである。
【0048】また、パチンコ遊技機1の裏面には、さら
に、賞球基板69を収容した賞球基板ボックス77が設
けられている。この賞球基板69は、賞球払出装置59
の動作を制御するものである。
【0049】なお、上記各種基板および装置には、所定
の配線を接続するためのコネクタが設けられている。タ
ーミナル基板ボックス68に収容されるターミナル基板
67は、コネクタを通じて、パチンコ遊技機1に設けら
れる各種電気的装置、たとえば、上記した各基板および
打球発射装置71にも電源を供給するとともに、パチン
コ遊技機1の内部での信号線の中継、あるいはパチンコ
遊技機1と外部との信号線の中継を行なう。
【0050】機構板53が組付けられるパチンコ遊技機
1の木枠体下方には、ミドルプレート310が設けられ
ている、このミドルプレート310には、前述したID
発信器240と同種のID発信器235が埋め込まれて
いる。ID発信器235の埋め込み状況を説明するため
の断面図を図25に示す。
【0051】図25を参照して、ミドルプレート310
は表面板236と裏面板237ととを貼り合わせて形成
されており、表面板236の所定箇所にID発信器23
5を嵌め込むための嵌め込み部238が形成されてい
る。ID発信器235は、この嵌め込み部238に嵌め
込まれて裏面板237に接着され、固定されている。
【0052】さらに、画像表示制御基板216、電飾基
板64、賞球基板69には、それぞれ、ID発信器22
4、ID発信器245、ID発信器246が取付けられ
ている。画像表示制御基板216の回路構成を示す図1
5、電飾基板64の回路構成を示す図16、賞球基板6
9の回路構成を示す図17には、それぞれ、ID発信器
224、ID発信器245、ID発信器246の取付け
位置が示されている。
【0053】ここで、さらに、図27および図28を参
照して、ID発信器224、ID発信器245、ID発
信器246の各基板への取付け状況を説明する。図27
は、画像表示制御基板216、電飾基板64、賞球基板
69の断面図であり、図28は、さらにその別実施形態
を示す図である。なお、これら図27、図28は、括弧
書きに示すように、図22の説明で後述する遊技制御基
板87aの別実施形態を示す断面図としても参照され
る。
【0054】まず、図27を参照して、画像表示制御基
板216、電飾基板64、賞球基板69は、表面および
裏面にプリント配線187dの施されたプリント配線基
板であって、基板裏面部187bの上に中間層にあたる
電源プリント層187cが積層され、電源プリント層1
87c上にID発信器224、ID発信器245、また
はID発信器246が載置され、さらにその上部からI
Cチップ格納部187の形成された基板表面部187a
が積層されて形成された多層構造から成る。ID発信器
224,245,246は、画像表示制御基板216、
電飾基板64、賞球基板69の製造の段階で、基板表面
部187aと基板裏面部187bとの間に電源プリント
層187cを介在させて作成されているために、不正を
企てる第三者が外部からID発信器224,245,2
46に手を加えにくくなる。このため、ID発信器22
4,245,246が不正改造などされることを極力防
止できる。
【0055】これらID発信器224,245,246
およびミドルプレート310に埋め込まれたID発信器
235は、ID発信器240と同様に、たとえば非接触
型のICカ−ド内に埋め込まれて使用されるICチップ
と同種のICチップで構成されている。それぞれのメモ
リ(EEPROM)内には、たとえば、パチンコ遊技機
1に対応するミドルプレート310、画像表示制御基板
216、電飾基板64、賞球基板69の種類をそれぞれ
識別可能な識別情報(IDコード)が記憶されている。
このIDコードは、ID発信器240と同様に秘密に管
理され、各パチンコ遊技機1に対応してその外部に配設
されたID識別装置250(図18参照)からの送信要
求に応じて内部に記憶されているIDコードをID識別
装置250へ送信する。このIDコードを確認すること
により、画像表示制御基板216、電飾基板64、賞球
基板69の不正なすり替え行為の有無を容易に判断可能
となる。
【0056】次に図28を参照して、別実施形態につい
て説明する。この別実施形態では、ID発信器224,
245,246がそれぞれ、画像表示制御基板216、
電飾基板64、賞球基板69の表面(基板表面部187
aの表面)に貼設され、ID発信器224,245,2
46が各基板から容易に取り外されてしまうのを防止す
るためにID発信器224,245,246の上から基
板種類名の記載された基板名シール188が強力に貼付
されている。この別実施形態によれば、図27に示した
構成に比較して、ID発信器224,245,246を
それぞれ画像表示制御基板216、電飾基板64、賞球
基板69へ取付けることが容易となる。このため、実施
化が容易である。なお、基板名シール188としては剥
離困難なものを用いて、さらに基板名シール188を無
理に剥がした場合には、ID発信器224,245,2
46が破壊されてしまうように構成するのが望ましい。
【0057】次に、図3〜図9を参照して、遊技制御基
板87aと遊技制御基板ボックス87bの構成について
説明する。
【0058】まず、遊技制御基板87aは、図7に示す
ように、長方形状のプリント配線基板によって構成され
ており、その上面の大部分はROMなどの電子部品14
2を実装する電子部品実装領域として形成される一方、
幅方向一側の領域がコネクタ88を実装する領域として
形成されている。また、遊技制御基板87aには、幅方
向一側の両端に止め穴143が穿設される一方、幅方向
他側の両端には係合穴144が穿設されている。なお、
遊技制御基板87aの上面および下面における止め穴1
43の外周には、図示しないメッキ部が設けられてい
る。
【0059】次に、遊技制御基板ボックス87bは、遊
技制御基板87aを内部に収容するボックス本体110
(図7参照)と、該ボックス本体110の蓋をするため
の蓋体90(図4参照)との組付け体からなり、この組
付け体が取付台150(図3参照)を介して機構板53
(図2参照)に取付けられる。
【0060】さらに、蓋体90は、図4に示すように、
透視性を有する上板92と、金属製の蓋枠96と、透視
性および導電性を有する導電板100とから構成されて
おり、ボックス本体110は、図7に示すように、透視
性を有する底板111と、金属製の本体枠99とから構
成されている。
【0061】まず、蓋体90について説明する。蓋体9
0の一部を構成する上板92は、たとえばポリビニルア
ルコール、ポリエステル、ポリエチレンなどの樹脂を主
材料として構成された透明合成樹脂の長方形板からな
る。この長方形板は、複数種類あるいは単一種類の樹脂
を複数積層させて形成されており、その内部層間には、
ID発信器231(図8参照)が設けられている。ここ
で、ID発信器231の取付け状況を説明するための断
面図を図29に示し、さらにその別実施形態を図30に
示す。
【0062】まず、図29を参照して、上板92は、上
板表面部92a、静電気の発生による遊技制御用CPU
の誤動作を防止することを目的として設けられる静電気
防護メッシュ92c、上板裏面部92bが順次積層され
て形成された多層構造から成る。なお、各層間は上板9
2の透明性を阻害しない所定の接着剤で接着されてい
る。ID発信器231は、電気防護メッシュ92cを介
して、上板表面部92aに形成されたICチップ格納部
92dと上板裏面部92bとで挟み込まれるようにして
上板92内部に設けられている。
【0063】このID発信器231は、図1に示したI
D発信器240と同様のICチップで構成されている。
ID発信器231のメモリ(EEPROM)内には、た
とえば、遊技制御基板ボックス87bが設けられたパチ
ンコ遊技機1に対応する遊技制御基板87aの種類を識
別可能な識別情報(IDコード)が記憶されており、I
D発信器240と同様、秘密に管理されている。このI
D発信器231は、ID発信器240と同様に、各パチ
ンコ遊技機1に対応してその外部に配設されたID識別
装置250(図18参照)からの送信要求に応じて内部
に記憶されているIDコードをID識別装置250へ送
信する。このIDコードを確認することにより、遊技制
御基板87aが遊技制御基板ボックス87bごと不正改
造されたものとすり替えられているか否かを容易に判断
可能となる。また、ID発信器231は上板92の透明
性により外部から視認可能であるために、不正なすり替
え行為そのものを抑止することができる。さらに、ID
発信器231は上板92を構成する樹脂層間に設けられ
て上板92の製造の段階で、上板表面部92aと上板裏
面部92bとの間に静電気防護メッシュ92cを介在さ
せて加熱し圧着しているために、不正を企てる第三者が
外部からID発信器231に手を加えにくくなる。この
ため、ID発信器231が不正改造などされることを極
力防止できる。
【0064】次に図30を参照して、別実施形態につい
て説明する。この別実施形態では、ID発信器231が
上板92の表面(上板表面部92a)に貼設され、ID
発信器231が容易に取り外されてしまうのを防止する
ためにID発信器231の上から基板名シール226が
強力に貼付されている。基板名シールには、遊技制御基
板87aの基板種類名が記載されている。
【0065】この別実施形態によれば、図29に示した
構成に比較して、ID発信器231の上板92への取付
けが容易となる。このため、実施化が容易である。な
お、基板名シール226としては剥離困難なものを用い
て、さらに基板名シール226を無理に剥がした場合に
は、ID発信器231が破壊されてしまうように構成す
るのが望ましい。
【0066】次に、図4を参照して、上板92の下面側
の外周端部には、上板92と蓋枠90と導電板100と
を組付けるための溶着突起92eが所定間隔をおいて複
数突設されている。また、上板92の長手方向の両端側
には、複数の取付片部80a〜80cが並設されてい
る。この取付片部80a〜80cは、ボックス本体11
0(図7参照)と蓋体90とを非可逆的に固着するため
のものである。取付片部80a〜80cは、各々、上板
92の側壁を構成する部分と、上板92の上壁を構成す
る部分とを有した断面L字状をなし、上板92の側壁構
成部分においては、各取付片部分80a〜80c間を連
結する連結部94a〜94cが一体成形され、上板92
の上壁構成部分においては、各取付片部80a〜80c
間を連結する連結部93a〜93c(図8参照)が一体
成形されている。なお、各取付片部80a〜80c間に
は、スリット状の溝が形成されており、連結部93a〜
93c、94a〜94cは、取付片部80a〜80cの
外壁面から突出した状態で設けられている(図9参
照)。また、図4および図8に示すように、取付片部8
0a〜80cの上壁構成部分には、それぞれ取付穴95
a〜95cが穿設されており、取付片部80cの隣接部
でありかつ上板92の幅方向一側の両端隅角部には、取
付穴95dが穿設されている。さらに上板92の上面に
は、凹部97aおよび凹部98aが形成されており、凹
部97aには、パチンコ遊技機1の機種名を記した機種
名シール97bが貼着され、凹部98aには、遊技制御
基板ボックス87bを交換した際に書込む「交換者」,
「交換日」の各項目を記した交換履歴シール98bが貼
着されている。機種名シール97bと交換履歴シール9
8bの詳細な構成を図8に示す。
【0067】なお、上記した各取付穴95a〜95dの
上方部分は、ボックス本体110との組付け状態で組付
け用のビスを蓋枠96の外壁面に入り込ませるような凹
型状をなしている(図9(A)参照)。このため、ビス
の頭部を切断してビス止めを解除する不正行為が防止で
きる。また、各連結部93a〜93c、94a〜94c
には、それぞれ遊技制御基板ボックス87bの開放手順
を遊技場係員などに示唆するための刻印「1〜3」が施
されている(図8、図12参照)。具体的には、取付片
部80aに対応する連結部93a,94aには「1」の
刻印が施され、取付片部80bに対応する連結部93
b,94bには「2」の刻印が施され、取付片部80c
に対応する連結部93c,94cには「3」の刻印が施
されている。遊技場の係員などは、これらの刻印にした
がって連結部93a〜93c、94a〜94cを切断
し、遊技制御基板ボックス87bを開放する。開放手順
については後述する。
【0068】次に蓋枠96について説明する。蓋枠96
は開口部107を有し、該開口部107以外となる残り
の上面領域には、上板92側の複数の溶着突起92eを
個々に挿通する挿通穴106が複数穿設されている。ま
た、蓋枠96の外周縁部には、全周にわたって側壁が垂
下形状されている。蓋枠96の長手方向両端の側壁は、
ボックス本体110との組付け状態で後述する取付片1
30(図9参照)の先端部分と当接する当接壁108
(図9参照)として形成されている。蓋枠96の幅方向
一側の側壁は、遊技制御基板ボックス87b内に収容さ
れる遊技制御基板87aの電子部品実装領域とコネクタ
実装領域とを蓋枠96の内外に仕切る仕切り壁として形
成されている。
【0069】次に導電板100について説明する。導電
板100は、上板92と同様に透明合成樹脂の長方形板
からなり、その上面側には黒色塗装を施した導電性繊維
101が全域に接合して設けられている。導電板100
の外周端部には、蓋枠96に穿設された穿設穴106と
同様に、上板92側の溶着突起92eを個々に挿通する
挿通穴102が複数穿設されている。ここで、導電性繊
維について簡単に説明すると、導電性繊維には、大きく
分けて金属製(銅、黄銅、ニッケル、アルミニウムな
ど)のフィラメントを網状に織ったものと、合成繊維に
導電性粒子(銅、カーボンなど)を塗布または含浸させ
たものとがあり、いずれの種類の導電性繊維において
も、電磁シールド効果および光線透過率の見地から、5
0〜250メッシュ(特に、100〜200メッシュが
良い)程度で、その開口率10〜90%(特に、30〜
80%が良い)であることが望ましい。そして、メッシ
ュという構造上、どうしても透視性が悪くなるが、本実
施形態では、これを抑制するために、導電性繊維101
を金属色を避けた濃色(実施形態では、黒色)にするこ
とで透視性を向上させている。
【0070】なお、本実施形態では、透明合成樹脂板に
導電性繊維101を接合することで導電板100を構成
しているが、導電板の構成はこれに限定するものではな
く、透明合成樹脂板に導電性繊維を埋設して導電板(俗
にCRTフィルタなどとも言う)を構成してもよい。こ
の場合、その透明合成樹脂板を濃色とすることにより透
視性を向上させることができる。また、透明導電層の形
成によって導電板を構成してもよい。この透明導電層に
ついて簡単に説明すると、透明導電層は、金、白金、
銀、アルミニウム、ニッケル、バラジウム、錫、あるい
はアンチモンなどの金属や酸化インジウムあるいは酸化
錫などの金属酸化物、またはこれらの混合物を真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVDな
どの手法により導電性と透視性とを有する厚みの層とし
て樹脂材などの表面に形成されるものである。次に図5
および図6を参照して、溶着突起92eによる蓋体90
の組付け手順について説明する。図5は、蓋体90の断
面図であり、図6は、蓋体90の裏面図(導電板100
側からみた平面図)である。蓋体90は、図5および図
6に示すように、蓋枠96の挿通穴106および導電板
100の挿通穴102を挿通した上板92の溶着突起9
2eが超音波溶着されることで、上板92、蓋枠96、
および導電板100の組付け体として構成される。ま
た、このような溶着突起92eの溶着により、導電板1
00の導電性繊維101は、蓋枠96と確実に導通され
る。なお、溶着突起92eの溶着において、上板92
(溶着突起92e)と導電板100とを同一素材で形成
した場合には、溶着突起92eの溶着部分が導電板10
0に混じり合い、より一層強固な溶着が可能になる。ま
た、蓋体90の組付け方法は、超音波溶着以外にも熱溶
着したり、溶剤または接着剤を用いてもよい。また、こ
のような蓋体90の組付け状態において、上板92の上
面と蓋枠96の側面との間には、長方形状のホログラム
シール104(図8参照)が貼着され、これによって蓋
体90の組付け状態が担保されるようになっている。
【0071】次に、図7を参照して、ボックス本体11
0について説明する。ボックス本体110は、前述した
ように、底板111と、本体枠99とから構成されてい
る。
【0072】まず、底板111は、透明合成樹脂の長方
形板からなり、その上面部には、遊技制御基板87aの
下面を支承するためのフランジ片112が四隅近傍部お
よび幅方向両端の中央部に立設されている。なお、幅方
向一側の二隅近傍部に立設されたフランジ片112に
は、後述する係合片124との干渉を逃がすためのスリ
ット部113が形成されている。一方、幅方向他側の二
隅近傍部に立設されたフランジ片112の近傍には、後
述する取付片122を貫通する貫通穴114が穿設され
ている。また、長手方向一側のほぼ中央部には、切欠き
部115が穿設されている。この切欠き部115は、遊
技制御基板ボックス87bを取付台150に取付けた状
態で係合突起154(図3参照)との干渉を逃がすため
の切欠きである。
【0073】次に本体枠99について説明する。本体枠
99は、下面に開口部117を有するとともに、その外
周縁部には全周にわたって側壁を有する形状となってい
る。開口部117の内周縁部には、その幅方向両側に断
面L字状をなす係合片118が所定の条設長さで形成さ
れ、内周縁部の長手方向一側には、係止穴120を穿設
した係止片119が形成されている。また、開口部11
7以外となる残りの下面領域には、複数の軽減穴121
が穿設されている。下面領域における幅方向一側の両端
には、取付穴123を穿設した取付片122が形成さ
れ、下面領域における幅方向他側の両端には、係合突起
125を備えた係合片124が形成されている。また、
係合片118は、後述する取付台150への取付時に取
付台150側の係合レール151(図3参照)と係合し
やすいように先端部分が若干下方に折曲されている。
【0074】また、本体枠99の幅方向一側壁には、複
数の放熱穴128が穿設されている。本体枠99の幅方
向の両側壁には、その長手方向の両端部に補強片129
が延設されている。この補強片129は、延設部分から
内向側に折曲されることで本体枠99の長手方向両側壁
を内側から押さえ、本体枠99の強度を向上するように
なっている。また、側壁間の隙間を塞ぐので、側壁間を
広げて不正に改造されてしまうことが防止される。な
お、このような補強片129は、本体枠99に限らず蓋
枠96(図4参照)側に設けてもよい。本体枠99の長
手方向の両側壁の上端部分は、内向側に折曲された取付
片130として形成されており、取付片130には、蓋
体90(図4参照)側の取付穴95a〜95dと個々に
対応する取付穴131〜134が穿設されている。取付
穴132〜134の近傍には、それぞれ装備用のワンウ
ェイねじ145を挿通状態で装備しておく装備穴135
〜137が穿設されている。
【0075】蓋体90およびボックス本体110は、以
下に示す組付けによって遊技制御基板87aを収容した
遊技制御基板ボックス87bとして構成される。まず、
遊技制御基板87aと底板111とを重畳して本体枠9
9に装着し、遊技制御基板87aの係合穴144に係合
片124の係合突起125を挿通する。次に、遊技制御
基板87aの止め穴143を取付片122の取付穴12
3にビス139で共締めする。これにより、遊技制御基
板87aが底板111を挟んで本体枠99にビス止めさ
れた状態となる。なお、このような遊技制御基板87a
の取付固定において、止め穴143と取付穴123との
穴位置を合わせる際、遊技制御基板87aが若干ずれる
ことで係合突起125と係合穴144とが係合し、ビス
止めされない遊技制御基板87aの幅方向一側も固定さ
れる。
【0076】次に、上面が開放しているボックス本体1
10に蓋体90を被せる。そして、図4および図7に示
すA・B方向において、取付片部80aの取付穴95a
を本体枠99の取付穴131にワンウェイねじ140で
止め(図9(A)参照)、そのワンウェイねじ140止
め部分を長方形状のホログラムシール105で封印す
る。これにより、蓋体90とボックス本体110との内
部空間に遊技制御基板87aを封止状態で収容した組付
け体(遊技制御基板ボックス87b)が構成される。
【0077】また、蓋体90とボックス本体110との
組付け状態において、各装備穴135〜137(図7参
照)に挿通されたワンウェイねじ140は、図9(B)
に示すように、その上方から蓋体90が覆い被さるよう
にして取付けられることで、装備穴135〜137から
はずれることなく遊技制御基板ボックス87b内に収容
されている。すなわち、このような収容状態で、蓋体9
0の各取付片部80b、80cおよび取付穴95d近傍
の上壁面が個々にワンウェイねじ140の飛び出しを阻
止している。なお、ワンウェイねじ140の装備方法
は、実施形態中に記載のものに限定しない。たとえば、
遊技制御基板ボックス87bの組付け状態で、ワンウェ
イねじ140の頭部を蓋体90(取付片部など)によっ
て完全に押さえ込む構成としたり、あるいはワンウェイ
ねじ140の径と装備穴135〜137の径をほぼ同じ
構成としてもよい。このような構成とした場合には、遊
技制御基板ボックス87bの閉塞状態で、装備されたワ
ンウェイねじ140のがたつきを抑えることができる。
【0078】ここで、図10および図11を参照して、
ワンウェイねじ140について説明する。図10(A)
は、ワンウェイねじ140の平面図であり、図10
(B)は、ワンウェイねじ140の斜視図である。ま
た、図11(A)は、ワンウェイねじ用特殊ドライバを
その先端側から見た平面図であり、図11(B)は、ワ
ンウェイねじ用特殊ドライバを図示a方向から見た一部
平面図である。
【0079】ワンウェイねじ140は、ねじ締め方向に
しか回らない特殊なねじであり、一旦締めつけるとねじ
を破壊しない限り取外すことができない。具体的には、
図10(A),(B)に示すように、その頭部141に
設けられたねじ溝が当接面部142と凹部143と中心
穴部144とから構成されている。そして、図11
(A),(B)に示す特殊マイナスドライバ145でね
じ締めを行なう場合には、ドライバ145の中心軸部1
46を中心穴部144に差込み、この状態からドライバ
145の当接片部147を当接面部142に当接させて
一方向(図10(A)の時計回り方向)に頭部141を
回転させることでネジ締めを行なう。一方、ドライバ1
45で頭部141を他方向(図10(A)の反時計回り
方向)に回転させてねじ140を取外そうとした場合に
は、ドライバ145が凹部143に入り込んで滑ってし
まい頭部141を回転させることができずにねじ140
の取外しが行なえない。なお、通常のマイナスドライバ
でも頭部141を一方向に回転させてねじ140を締め
ることは可能であるが、特殊マイナスドライバ145の
ように、中心軸部146をワンウェイねじ140の中心
穴部144に差し込んでワンウェイねじ140との位置
決めを行なった方が締付け作業が容易に行なえる。
【0080】また、上記した蓋体90およびボックス本
体110の組付けを行なうワンウェイねじ140は、螺
着状態で蓋枠96の外壁面に入り込む構成となってい
る。このため、ワンウェイねじ140の止め部分を封印
するホログラムシール105は、突起のない平坦面上に
貼付され、ホログラムシール105の剥がれおよび損傷
が防止できるとともに、ホログラムシール105に対す
る不正行為の判別が容易になる。ホログラムシールは、
ホログラム層と光反射層と接着剤層とを備え、ホログラ
ム層に形成されるホログラム図柄を偽造困難な図柄に構
成することで、不正行為に伴うシールの貼替えを防止す
るようになっている。このホログラム図柄は、ホログラ
ムシールの表面に入射したコヒーレント光(レーザ光)
がホログラム層のエンボス面を透かして光反射層に入
り、光反射層からホログラム干渉光としてホログラムシ
ールの外側に反射されることで形成される。また、ホロ
グラムシールを剥がした場合は、もう一度貼り直しても
ホログラム図柄は元の形状にならないので、剥がした痕
跡が残る。
【0081】以上のように、遊技制御基板ボックス87
bは、蓋体90とボックス本体110とのワンウェイね
じ140止め部分をホログラムシール105で封印する
ことにより、遊技制御基板87aの被覆状態を担保して
いる。また、遊技制御基板ボックス87b内に設けられ
た導電板100によって電磁シールド効果を奏し得るよ
うになっている。さらに、遊技制御基板ボックス87b
は、その上壁面を構成する上板92と導電板100、お
よび下壁面を構成する底板111をそれぞれ透視性を有
する素材から形成することで、遊技制御基板87aの実
装面(上面)およびハンダ面(下面)を外部から透視で
きるようにしている。このため、遊技制御基板87aに
不正な工作(たとえば、ジャンパー配線を接続したり、
電子部品を実装したりする不正工作)が施された場合に
は、直ちにその不正工作がわかるようになっている。
【0082】次に、遊技制御基板ボックス87bを機構
板53に取付けるための取付台150について図3を参
照して説明する。取付台150は、図3に示すように、
合成樹脂(金属でもよい)によって形成された長方形板
からなり、その基板中央には断面逆L字状をなす1対の
係合レール151が所定間隔をおいて条設されている。
なお、係合レール151の条設方向は、取付台150の
長辺部に沿った左右方向となっている。取付台150の
各長辺部(前後端縁)には、基板面に対して直交するガ
イド面152が突設されている。取付台150の右側端
部には、弾性変形する解除レバー153が形成されてお
り、解除レバー153の近傍には、ボックス本体110
側の係止穴120と係合する係合突起154が穿設され
ている。また、取付台150の基板面には、機構板53
側の取付ボス(図示しない)に取付台150をビス止め
するための止め穴155が穿設されている。
【0083】取付台150は、止め穴155を介して機
構板53にビス止めされることで機構板53上の所定部
位に取付けられる。また、この取付台150に遊技制御
基板ボックス87bを取付けるときには、取付台150
に対して遊技制御基板ボックス87bを左側方からスラ
イド装着させる。このとき、取付台150側の係合レー
ル151は、遊技制御基板ボックス87b側の係合片1
18(図7参照)と係合した状態にあり、ガイド片15
2は、遊技制御基板ボックス87bのスライド移動を案
内する。その後、このような遊技制御基板ボックス87
bのスライド移動によって取付台150側の解除レバー
153が下方に弾性変形し、ついには、遊技制御基板ボ
ックス87b側の係止穴120が取付台150側の係合
突起154と係合して遊技制御基板ボックス87bが装
着される。
【0084】次に、図12を参照して、遊技制御基板ボ
ックス87bを遊技制御基板87aの検査(出荷納入後
にROMが正規のものが否かを検査する)のために開放
し、その後再度閉塞状態に復元する手順を説明する。ま
ず、図12(A)に示す遊技制御基板ボックス87bの
閉塞状態において、取付片部80aのワンウェイねじ1
40止め部分に貼着されたホログラムシール105を剥
がした後、刻印「1」を目印に各連結部93a、94a
をニッパーなどの切断工具で切断する。すると、取付片
部80aは、ワンウェイねじ140によってボックス本
体110に固着された状態のまま、蓋体90から完全に
分離される。これにより、ボックス本体110に対する
蓋体90の固着がすべて解除されて、遊技制御基板ボッ
クス87bの開放が可能になる。そして、図12(B)
に示すように、ボックス本体110から蓋体90を取外
して遊技制御基板87bの検査を行なう。また、このよ
うな蓋体90の取外し(連結部94a、93aの切断)
によって、各装備穴135〜137に挿通されたワンウ
ェイねじ140は、取出し可能な状態となり、このうち
装備穴135に挿通されたワンウェイねじ140を遊技
制御基板ボックス87bの復元用に取出す。その後、遊
技制御基板ボックス87bを閉塞するときには、図12
(C)に示すように、蓋体90をボックス本体110に
被せた状態で、取出したワンウェイねじ140を刻印
「2」を目印に取付片部80bの取付穴95bに螺着す
る。これにより、取付片部80bの取付穴95bとこれ
に対応する本体枠99の取付穴132とがワンウェイね
じ140によって共締めされて、蓋体90とボックス本
体110とが非可逆的な固着状態となる。そして、この
取付片部80bのワンウェイねじ140止め部分に新し
いホログラムシール105を貼着することで、遊技制御
基板ボックス87bが再度閉塞状態に復元される。
【0085】その後、遊技制御基板ボックス87bを再
度検査(2回目の検査)する際には、刻印「2」を目印
に各連結部93b、94bを切断する。これにより、取
付片部80bを蓋体90から分離させて遊技制御基板ボ
ックス87bを開放する。後は同様に、各連結部93
b、94bの切断に伴って取出したワンウェイねじ14
0(装備穴136のワンウェイねじ140)を刻印
「3」を目印に取付片部80cの取付穴95cに螺着し
て新しいホログラムシール105を貼着する。これによ
り、遊技制御基板ボックス87bが再度閉塞状態に復元
される。それ以降、遊技制御基板ボックス87bを検査
(3回目の検査)する場合には、刻印「3」を目印に各
連結部93c、94cを切断することで、取付片部80
cを蓋体90から分離させて遊技制御基板ボックス87
bを開放する。また、遊技制御基板ボックス87bの復
元時には、各連結部93c、94cの切断に伴って取出
したワンウェイねじ140(装備穴137のワンウェイ
ねじ140)を最後に残った取付穴95dに螺着して新
しいホログラムシール105を貼着する。
【0086】ところで、上記した遊技制御基板ボックス
87bの閉塞状態においては、連結部93a〜93c、
94a〜94cを切断して取付片部80a〜80cと上
板92(図4参照)との連結を解除しない限り、遊技制
御基板ボックス87bが開放できないようになってい
る。したがって、遊技制御基板87の検査以外で連結部
94a〜94c、93a〜93cが切断されるような場
合は、この切断により遊技制御基板87に不正が行なわ
れたことが即座にかつ確実に判別できるため、遊技制御
基板ボックス87bの防犯効果を高めることができる。
また、遊技制御基板ボックス87bの構成では、上板9
2の溶着突起92eを切り離しても、導電板100が遊
技制御基板87a上に落ち込むため、溶着突起92eを
切り離した隙間から遊技制御基板87aに細工をしよう
としても導電板100がそれを阻止する。また、ホログ
ラムシール105を剥がした場合には、ホログラムシー
ル105の痕跡がしっかりと残るため不正が行なわれた
ことが即座にわかる。
【0087】次に、パチンコ遊技機1の制御に用いられ
る制御回路について説明する。図13および図14は、
遊技制御基板87aに設けられた各種制御回路の構成を
示すブロック図である。
【0088】図13および図14を参照して、制御回路
は、基本回路200、アドレスデコード回路201、入
力回路202、LED回路203、情報出力回路20
4、初期リセット回路205、定期リセット回路20
6、電飾信号回路207、ソレノイド回路208、設定
スイッチ209、CRT回路210、賞球個数信号出力
回路211、ランプ回路212、音声合成回路213、
音量増幅回路214、電源回路215を含む。
【0089】基本回路200は、遊技制御プログラムに
従ってパチンコ遊技機1の各種機器を制御する。基本回
路200の内部には、マイクロコンピュータ(マイコ
ン)200aが設けられている。マイクロコンピュータ
200aには、遊技制御プログラムを記憶しているRO
M200c(Read Only Memory)、遊技制御プログラム
に従って制御動作を行なうためのCPU(Central Proc
essing Unit )200b、CPUのワーク用メモリとし
て機能するRAM(Random Access Memory)200d、
その他図示を省略するがI/O(Input/Output)ポー
ト、クロック発生回路などが設けられている。
【0090】入力回路202は、始動口9に始動入賞し
た打玉を検出するための始動玉検出器9aと、可変入賞
球装置10の特定入賞領域に入賞した打玉を検出するた
めの特定球検出スイッチ61cと、可変入賞球装置10
の大入賞口に入賞した打玉を検出するための球数検出ス
イッチ61bと、普通図柄始動ゲート23を通過した打
玉を検出するための通過球検出器23aとそれぞれ接続
される。入力回路202は、始動玉検出器9aから出力
される始動入賞信号など、各検出器から出力される検出
信号を基本回路200へ送信する。
【0091】さらに入力回路202には、入賞玉処理装
置72(図2参照)から当たり玉信号A,Bが入力され
る。この当たり玉信号A,Bは、入賞玉処理装置72で
入賞玉が検出されることに基づいて出力される信号であ
る。このパチンコ遊技機1では、パチンコ玉の入賞位置
に応じて払出される景品玉数が2種類定められているた
めに、払出すべき景品玉数を特定するために当たり玉信
号がそれぞれA,Bの2種類定められている。入力回路
202は、当たり玉信号A,Bを基本回路200へ出力
する。
【0092】LED回路203には、普通図柄表示器1
7の個数表示LED63、始動記憶表示器6のLED、
普通図柄表示器17の普通図柄を表示するためのLE
D、通過記憶表示器18のLEDと接続される。LED
回路203は、基本回路200から出力される制御信号
に応じて、上記各LEDの点灯状態を制御する。
【0093】初期リセット回路205は、電源投入時に
基本回路200をリセットするための回路である。初期
リセット回路205から送られてきた初期リセットパル
スに応答して、基本回路200はパチンコ遊技機1を初
期化する。
【0094】定期リセット回路206は、基本回路20
0に対し、定期的(たとえば2msecごと)にリセッ
トパルスを与え、ROM200cに記憶されている遊技
制御プログラムを先頭から繰返し実行させるための回路
である。
【0095】この種のパチンコ遊技機1では、大当たり
を発生させるか否かの判定を基本回路200のRAM2
00d内に構成された大当たり判定用カウンタのカウン
タ値により定めている。この大当たり判定用カウンタの
カウンタ値は、定期リセット回路206からリセットパ
ルスが与えられるごと(たとえば2msecごと)に所
定値範囲内で繰返し更新されている。基本回路200
は、入力回路202から始動入賞信号が入力されてきた
タイミングで大当たり判定用カウンタのカウンタ値を参
照してそのカウンタ値が予め定められている当たり判定
値であるか否かを判定し、当たり判定値である場合に
は、大当たりを発生させることを事前決定する。
【0096】ソレノイド回路208は、始動口9の可動
片20を駆動するためのソレノイド20a、および可変
入賞球装置10の開閉板61を駆動するためのソレノイ
ド61aを制御するための回路である。ソレノイド回路
208は、基本回路200から出力される制御信号に応
答して、所定のタイミングでソレノイド20aおよびソ
レノイド61aを作動させる。
【0097】アドレスデコード回路201は、基本回路
200内のマイクロコンピュータ200aから送られて
きたアドレス信号をデコードし、マイクロコンピュータ
200a内部に含まれるROM200c、RAM200
dなどのいずれか1つを選択するための信号を出力する
回路である。
【0098】情報出力回路204は、基本回路200か
ら与えられるデータ信号に基づいて、大当たり情報や図
柄確定情報、確率変動情報などの各種遊技情報をホスト
コンピュータであるホール用管理コンピュータなどに対
して出力する。ここで、大当たり情報とは、大当たりの
発生を示すための情報であり、図柄確定情報とは、始動
口9または15に入賞した打玉の入賞個数のうち実際に
可変表示装置4における図柄の可変表示の始動に使用さ
れた個数を示すための情報であり、確率変動情報とは、
高確率状態(確率向上状態)の発生に関する情報であ
る。
【0099】設定スイッチ209は、大当たり確率を設
定するためのスイッチである。電飾信号回路207は、
遊技機に設けられた複数種類の電飾の点灯状態を制御す
る電飾基板64(図16参照)へランプ制御データD0
〜D3を送信する。ランプ制御データD0〜D3は、電
飾の点灯状態を制御するためのデータであり、大当たり
時、あるいは高確率状態などにおける電飾の点灯状態を
指定する。なお、ランプ制御データコモンは共通線信号
である。
【0100】CRT回路210は、基本回路200から
出力される制御信号に従って、CRT表示機(可変表示
装置)4を駆動制御するための回路である。CRT回路
210からCRT表示機4に送信される信号の中には、
コマンド信号としてのCD0〜CD7と、表示制御通信
トリガ信号(割込信号)であるINTとが含まれる。さ
らに、CRT回路210とCRT表示機4とを接続する
信号線には、電源供給のための+5V線と、+12V線
と、グランド信号線であるGND線とがある。基本回路
200は、定期リセット回路206からの定期リセット
信号が入力されたタイミングでCRT回路210を介し
てCRT表示機4の画像表示制御基板(サブ基板)21
6(図15参照)へ、割込信号(INT)と画像表示制
御信号(コマンド信号CD0〜CD7)とを出力する。
【0101】ランプ回路212は、枠ランプ22と接続
される。ランプ回路212は、基本回路200から出力
される制御信号に応じて、上記各ランプの点灯状態を制
御する。
【0102】電源回路215は、AC24Vの交流電源
に接続され、+30V、+21V、+12V、+5Vの
複数種類の直流電圧を各回路に供給するための回路であ
る。なお、電源回路215から発生される+30Vの直
流電圧はCRT表示機4へ出力される。
【0103】音声合成回路213は、基本回路200か
ら出力される音声発生指令信号に応じて効果音データを
合成し、合成した効果音データを音量増幅回路214に
与える。音量増幅回路214は、効果音を増幅して電飾
基板64(図16参照)へ出力する。
【0104】基本回路200は、当たり玉信号の種類
(A,B)に応じて払出すべき景品玉の個数データであ
る賞球個数データを賞球個数信号出力回路211に出力
する。賞球個数信号出力回路211は、これに応じて、
払出すべき賞球数を特定するための賞球個数信号0〜3
を賞球基板69(図17参照)へ出力する。なお、賞球
個数信号コモンは共通線信号である。
【0105】図15は、画像表示制御基板(サブ基板)
216に形成された回路の構成を示すブロック図であ
る。画像表示制御基板216は、遊技制御基板(コント
ロール基板)87aからの制御信号に応じて可変表示装
置4の表示状態を制御する。
【0106】画像表示制御基板216には、CRTコン
トロール回路217、VDP(Video Displ
ay Processor)218、リセット回路21
9、発振回路220、VRAM221、キャラクタRO
M222、ID発信器224、DA変換回路225が設
けられている。
【0107】前述した通り、この種のパチンコ遊技機1
では、基本回路200に始動入賞信号が入力されてきた
タイミングで大当たり判定用カウンタのカウンタ値を参
照して当たり判定である場合には大当たりを発生させる
ことを事前決定している。しかしながら、近年、このよ
うな動作制御を悪用して画像表示制御基板216を不正
改造されたものとすり替え、大当たりを確実に発生させ
てしまうという不正行為が多発している。この不正改造
の原理は次のようなものである。
【0108】遊技制御基板87a内の大当たり判定用カ
ウンタのカウンタ値は、定期リセット信号が入力される
ごとに周期的に更新されている。一方、遊技制御基板8
7aの基本回路200に定期リセット信号が入力されれ
ば、そのタイミングで基本回路200は画像表示制御基
板216に割込信号(INT)と画像表示制御信号(コ
マンド信号CD0〜CD7)とを出力している。したが
って、画像表示制御基板216側に入力される割込信号
(INT)を捕捉すれば、大当たり判定用カウンタの更
新タイミングを把握可能である。そこで画像表示制御基
板216に大当たり判定用カウンタと同じカウンタを設
け、画像表示制御基板216側に割込信号(INT)が
入力されるタイミングでそのカウンタを更新してやるこ
とにより、画像表示制御基板216側で遊技制御基板8
7a側の大当たり判定用カウンタと同周期でそのカウン
タを更新させることが可能となる。さらに、遊技制御基
板87aの入力回路202(図13参照)に直接入力さ
れるはずの始動入賞信号を画像表示制御基板216に入
力されるように加工し、画像表示制御基板216に始動
入賞信号が入力された時点から画像表示制御基板216
側に設けたカウンタが当たり判定値となるのを待って始
動入賞信号を遊技制御基板87aの入力回路202に入
力してやれば、遊技制御基板87aでは、大当たり判定
用カウンタのカウンタ値が当たり判定値であるタイミン
グで始動入賞信号が入力される結果となり、大当たりを
発生させることが事前決定されることになる。
【0109】上記原理に基づき、大当たり判定用カウン
タが当たり判定値となるタイミングで始動入賞信号を遊
技制御基板87aへ入力する信号加工機なるものを製造
し、これを画像表示制御基板に設けた不正基板を正規の
画像表示制御基板216とすり替える行為が行なわれて
いるのである。この信号加工機には、大当たり判定用カ
ウンタと同じカウンタ値範囲で更新されるカウンタが記
憶されており、割込信号(INT)が入力される割込信
号入力部、始動球検出器9aと入力回路202との間に
介在して始動球検出器9aからの始動入賞信号が入力さ
れる始動入賞信号入力部、始動入賞信号を入力回路20
2に出力するための始動入賞信号出力部、割込信号(I
NT)の入力ごとにカウンタを更新し、始動入賞信号入
力部に始動入賞信号が入力された後カウンタ値が当たり
判定値に更新されたタイミングで始動入賞信号を始動入
賞信号出力部から出力させる制御部が設けられている。
【0110】このような不正行為を防止するべく、本実
施形態のパチンコ遊技機1には、ID発信器224が画
像表示制御基板216上に設けられている。ID発信器
224は、CRTコントロール回路217から独立した
制御動作を行ない、図2の説明で前述した通り、ID識
別装置250(図18参照)からの送信要求に応じて内
部に記憶されているIDコードをID識別装置250へ
送信する。ID発信器224の画像表示制御基板216
への取付け状況は、図27あるいは図28を用いて前述
した通りである。
【0111】CRTコントロール回路217は、図1
3、図14に示した回路が形成されている遊技制御基板
(コントロール基板)87aと接続されている。CRT
コントロール回路217は、遊技制御基板87aから画
像表示のためのコマンドデータCD0〜CD7、INT
信号を定期的に受ける。さらに、CRTコントロール回
路217は、+12Vおよび+5Vの2種類の電源電圧
の供給を受ける。また、画像表示制御基板216は、遊
技制御基板87aから延びるGND線により接地されて
いる。
【0112】CRTコントロール回路217は、受信し
たコマンドデータCD0〜CD7に応答して、画像表示
制御基板216に形成された回路全体を制御する。CR
Tコントロール回路217は、VDP218にアドレス
信号、データ信号および制御信号を送り、VDP218
とCRTコントロール回路217との間で、データ信号
の送受信を行なう。そして、CRTコントロール回路2
17は、受信したデータに基づいて、画像表示制御基板
216に形成された回路全体の制御を行なう。
【0113】VDP218は、発振回路220から供給
されるクロック信号を受けて動作し、リセット回路21
9から供給されるリセット信号を受けて動作がリセット
される。このVDP218は、CRTコントロール回路
217からの制御信号に応答して、画像データを生成す
る。VDP218は、VRAMアドレス信号、VRAM
データ信号、およびVRAM制御信号などの信号をVR
AM221へ送信する。VRAM221からVDP21
8へは、VRAMデータ信号などの信号が返信される。
VDP218は、キャラクタROMアドレス信号、キャ
ラクタROMデータ信号およびキャラクタROM制御信
号をキャラクタROM222へ送信する。キャラクタR
OM222からVDP218へは、キャラクタROMデ
ータ信号などの信号が返信される。
【0114】VDP218は、CRTコントロール回路
217から出力される制御信号に応答して、可変表示部
5に表示される画像を構成するための画像データを生成
する。VRAM221は、VDP218が生成した画像
データを一時的に記憶する。VDP218が生成し、V
RAM221に記憶される画像データは、所定数のドッ
トの集合を単位としたキャラクタの識別番号である。
【0115】画像データには、複数のキャラクタの識別
番号が、表示される配置関係に従って含まれている。こ
れをマップデータという。個々のキャラクタの識別番号
は、CRTコントロール回路217内に予め記憶されて
いる。可変表示部5に表示される画面を構成するために
必要なキャラクタの識別番号がCRTコントロール回路
217から読出され、VDP218により、表示画面に
おけるキャラクタの配置関係を示すためのマップデータ
として、VRAM221に記憶される。
【0116】キャラクタROM222は、キャラクタの
識別番号に対応するドットデータを予め記憶している。
VDP218は、所定のタイミングでVRAM221か
らマップデータを読出し、マップデータに含まれる各キ
ャラクタの識別番号に基づいて、各キャラクタのドット
データを読出す。VDP218は、読出したドットデー
タに基づいて、画像表示信号を生成する。生成された信
号は、DA変換回路225によりアナログのRGB(R
ED,GREEN,BLUE)信号に変換されて表示装
置223に入力される。さらにVDP218は、複合同
期信号SYNCを表示装置223へ供給する。表示装置
223は、送信されてきたRGB信号、複合同期信号S
YNCに基づいて、可変表示部5に画像を表示する。な
お、表示装置223は、遊技制御基板87aから延びる
GND線により接地されている。
【0117】図16は、電飾基板64に設けられた各種
制御回路の構成を示すブロック図である。図16を参照
して、制御回路は、基本回路64a、リセット回路64
b、スイッチ回路64c、ランプ制御データ入力回路6
4d、LED信号入力回路64e、LED回路64f、
ランプ回路64g、電源回路64h、音量切り替え回路
64i、ID発信器245を含む。
【0118】基本回路200は、その内部に記憶された
制御プログラムに従ってパチンコ遊技機1に設けられた
各種LEDやランプの点灯状態を制御するとともに、ス
ピーカ81,81への出力音を制御する。
【0119】リセット回路64bは、電源投入時に基本
回路64aをリセットするための回路である。スイッチ
回路64cは、パチンコ遊技機1前面に設けられたドア
スイッチ266の開放検出信号が入力される回路であ
る。ランプ制御データ入力回路64dは、遊技制御基板
87aの電飾信号回路207(図13参照)から出力さ
れたランプ制御データD0〜D3が入力される回路であ
る。LED信号入力回路64eは、賞球基板69のLE
D回路69e(図17参照)から出力された賞球LED
信号と球切れLED信号とが入力される回路である。基
本回路64aは、LED信号入力回路64eを介してこ
れらの信号を受信し、LED回路64fへ適宜制御信号
を出力する。LED回路64fは、基本回路64aの制
御信号に応じて、玉切れLED260、払出LED26
1、装飾LED262を点灯させるための回路である。
ランプ回路64gは、LED回路64fから入力される
制御信号に応じて、装飾蛍光灯263,264,265
を点灯させるための回路である。電源回路64hは、A
C24Vの交流電源に接続され、+30V、+21V、
+5Vの複数種類の直流電圧を交流電圧に変圧して各回
路に供給するための回路である。音量切り替え回路64
iは、遊技制御基板87aの音量増幅回路214(図1
4参照)から出力されたステレオの音信号(L,R)を
入力し、音量を切り換えてスピーカ81,81へ音信号
(L,R)を出力する回路である。
【0120】ID発信器245は、基本回路64aから
独立した制御動作を行ない、図2の説明で前述した通
り、ID識別装置250(図18参照)からの送信要求
に応じて内部に記憶されているIDコードをID識別装
置250へ送信する。ID発信器245の電飾基板64
への取付け状況は、図27あるいは図28を用いて前述
した通りである。
【0121】図17は、賞球基板69に設けられた各種
制御回路などの構成を示すブロック図である。図17を
参照して、制御回路は、基本回路69a、リセット回路
69b、スイッチ回路69c、ブザーおよびLED回路
69d、LED回路69e、エラー表示回路69f、カ
ードリーダ信号回路69g、賞球個数回路69h、セン
サ回路69i、入賞球信号回路69j、モータ回路69
k、ソレノイド回路69l(69エル)、情報および貸
出信号回路69m、電源回路69n、ID発信器246
を含む。
【0122】基本回路200は、その内部に記憶された
制御プログラムに従ってパチンコ遊技機1に設けられた
各種LEDや賞球払出装置59を制御するとともに、プ
リペイドカードユニット35と制御信号のやりとりを行
なって貸玉の貸出しを制御する。
【0123】リセット回路69bは、電源投入時に基本
回路69aをリセットするための回路である。スイッチ
回路69cは、入賞球検出スイッチ74、上皿球検出ス
イッチ268、球切れスイッチ269、満タンスイッチ
270、自動玉貸スイッチ271の検出信号が入力され
る回路である。球切れスイッチ269は、玉整列レール
55(図2参照)に設けられており、玉タンク54(図
2参照)内の貯留玉がなくなったことを検出する。上皿
球検出スイッチ268は、上皿87(図1参照)内部に
設けられており、上皿87内の貯留玉がなくなったこと
を検出する。満タンスイッチ270は、下皿86(図1
参照)内部に設けられており、下皿86が貯留玉で満タ
ンになったことを検出する。自動玉貸スイッチ271
は、上皿87(図1参照)上部に設けられており、玉貸
のモードの変更(自動玉貸モード、手動玉貸モード)を
検出する。
【0124】ブザーおよびLED回路69dは、基本回
路69aの制御信号に応じて、ブザー音信号を出力し、
または自動玉貸表示LEDに表示信号を出力するための
回路である。LED回路69eは、基本回路69aの制
御信号に応じて、賞球LED信号と球切れLED信号と
を電飾基板64のLED信号入力回路64e(図16参
照)へ出力する回路である。エラー表示回路69fは、
基本回路69aの制御信号に応じて、エラー表示器27
3へエラー表示用の信号を出力する回路である。なお、
エラー表示器273は、賞球基板69を収容した賞球基
板ボックス77に取付けられる。
【0125】カードリーダ信号回路69gは、基本回路
69aの制御信号に応じて、プリペイドカードユニット
35との間で制御信号のやり取りを行なう回路である。
制御信号には、カードリーダ信号回路69gからプリペ
イドカードユニット35へ出力されるPRDY(P機動
作信号)とEXS(玉貸完了信号)、プリペイドカード
ユニット35からカードリーダ信号回路69gへ出力さ
れるBRDY(ユニット動作信号)とBRQ(玉貸要求
信号)が含まれる。賞球個数回路69hは、遊技制御基
板87aの賞球個数信号出力回路211(図14参照)
から出力された賞球個数信号0〜3が入力される回路で
ある。センサ回路69iは、賞球センサ59aの検出信
号が入力される回路である。入賞球信号回路69jは、
入賞球検出スイッチ74による入賞球の検出に応じて入
賞球信号を遊技制御基板87aへ出力する回路である。
【0126】モータ回路69kは、基本回路69aの制
御信号に応じて、打球モータ71aと賞球払出装置59
を駆動する回路である。ソレノイド回路69l(69エ
ル)は、基本回路69aの制御信号に応じて、賞球払出
装置59内に設けられた賞球払出し用のソレノイドを励
磁させる回路である。情報および貸出信号回路69m
は、玉貸スイッチ272の検出信号が入力されるととも
に、賞球信号と玉貸信号とを外部出力端子を介してホー
ル管理用コンピュータなどに出力する回路である。電源
回路69nは、交流電源に接続され、+30V、+21
V、+12V、+5Vの複数種類の直流電圧を各回路に
供給するための回路である。
【0127】ID発信器246は、基本回路69aから
独立した制御動作を行ない、図2の説明で前述した通
り、ID識別装置250(図18参照)からの送信要求
に応じて内部に記憶されているIDコードをID識別装
置250へ送信する。ID発信器246の賞球基板69
への取付け状況は、図27あるいは図28を用いて前述
した通りである。
【0128】図18は、パチンコ遊技機1、ID識別装
置250、管理装置300の接続構成を示すシステムブ
ロック図である。
【0129】パチンコ遊技機1の裏面には、管理装置3
00から延びる通信線が敷設されており、この通信線に
各パチンコ遊技機1と1対1対応でID識別装置250
が接続されている。ID識別装置250は、パチンコ遊
技機1の画像表示制御基板216、遊技制御基板ボック
ス87b、ミドルプレート310、遊技盤3、電飾基板
64、賞球基板69それぞれに設けられたID発信器2
24,231,235,240,245,246(以
下、総称してID発信器(IDチップ)230とする)
に対して、たとえば所定周波数の電波を周期的にあるい
は不定期に発信してそれぞれの内部に記憶されたIDコ
ードの送信を要求する。そして、IDコードが得られれ
ばこれを管理装置300に送信する。管理装置300内
には、遊技場内に設置されたすべてのパチンコ遊技機1
のIDコードが、たとえば各種基板や遊技盤、ミドルプ
レート別に記憶されている。管理装置300は、各ID
識別装置250へたとえば所定周期ごとにポーリングを
かけてIDコードの収集を促す。各ID識別装置250
は、たとえば、管理装置300のポーリングに応答して
各種ID発信器230からIDコードを収集し、管理装
置300へ送信する。管理装置300は、各ID識別装
置250から所定のIDコードが送信されてきたか否か
を判断する。
【0130】IDコードが予め定められたものに一致し
ない場合、もしくは予め定められた待ち時間が経過して
もなお、IDコードが送信されてこない場合には、その
IDコードに対応する基板などで不正なすり替え行為が
行なわれているものと判断し、その旨を基板などの種類
およびパチンコ遊技機1の設置位置とともに記憶し、必
要に応じてモニター上に表示し、遊技場管理者などに報
知する。なお、ID識別装置250は携帯可能に構成し
て遊技場係員や第三者管理機関職員が遊技場内を巡回
し、パチンコ遊技機1を1台ずつ視認するようにしても
よい。
【0131】図19は、ID発信器224,231,2
35,240,245,246として使用されるICチ
ップ(ID発信器)230の構成を説明するためのブロ
ック図である。このICチップ230は、非接触型のI
Cカードに使用されるICチップと同種のICチップで
あり、質問器の一例となるID識別装置250から受け
る1つまたは2つ以上の周波数信号を使用して、電力の
供給と情報の送受信とを行なう。なお、この種のICチ
ップとしては、所定周波数の電波を通信媒体として使用
するものの他、所定周波数の磁界を通信媒体として使用
するものを採用することも考えられる。
【0132】ICチップ230は、マイクロコンピュー
タ(マイコン)231、コイルにより構成されているア
ンテナ233、情報送受信部232、電源部234を含
む。マイクロコンピュータ231内には、CPU、制御
プログラムの記憶されたROM、RAM,その他IDコ
ードやICチップ230を識別するための固有のアドレ
スなどを記憶するためのメモリとして機能するEEPR
OMなどが構成されている。また、情報送受信部232
には、同調回路や変復調回路、増幅回路、整流回路など
が構成されている。
【0133】アンテナ233で受信された所定周波数の
信号は、情報送受信部232内で整流されて電力が生成
され、電源部234に供給される。この電力によりマイ
クロコンピュータ(マイコン)231、その他の各回路
が作動する。さらに、情報送受信部232は、受信信号
から電力を生成するとともにデータを増幅・復調し、マ
イクロコンピュータ231へ出力する。マイクロコンピ
ュータ231は、入力データ内の送信先アドレスとEE
PROM内に記憶されているICチップ230固有のア
ドレスとを照合して、入力データ内の送信先アドレスが
EEPROM内に記憶されているアドレスと一致してい
るか否かを判別する。そして、一致している場合にはE
EPROM内に記憶されているIDコードとICチップ
230固有のアドレスを情報送受信部232に出力す
る。情報送受信部232は、これらの情報を変調・増幅
し、アンテナ233から出力する。出力された情報は電
波により搬送されて対応するID識別装置250で受信
されることになる。
【0134】各ID発信器はこのようなICチップで構
成されているために、比較的安価にID発信器を製造で
きる。また、小型であるために場所も取らず、従来のパ
チンコ遊技機の設置スペースがあれば十分にこれらID
発信器を取付けたパチンコ遊技機を設置可能である。さ
らに、ID発信器が稼働するための電力は外部に設けら
れたID識別装置250から出力される電波により供給
されるために、ID発信器に電力供給用の配線を施す必
要がなく、配線の手間がかからず、パチンコ遊技機1に
おける配線の複雑化を防止できる。また、予め電力の蓄
電された電池などを設ける必要がなくなり、ID発信器
の一層の小型化を図ることができる。
【0135】また、各ID発信器は、受信電波中のデー
タに自身を指定する送信アドレスがあることを条件にI
Dコードを外部出力しており、所定のID識別装置25
0からの要求に応じてIDコードを外部出力するため
に、IDコードがむやみやたらと外部出力されてIDコ
ードが第三者に知られてしまうことを防止できる。
【0136】図20は、ID識別装置250の構成を説
明するためのブロック図である。ID識別装置250
は、制御用マイクロコンピュータ(制御用マイコン)2
50a、管理装置300との間で情報の送受信を行なう
ための情報送受信部250b、ID発信器114および
ID発信器224との間で電波により情報の送受信を行
なうためのアンテナを含む情報送受信部250b、操作
部250d、表示部250e、電源部250fを含む。
【0137】制御用マイクロコンピュータ250a内に
は、図示を省略しているが、CPU、制御プログラムの
記憶されたROM、RAM、対応するID発信器を指定
するための送信先アドレスの記憶されたEEPROMな
どが構成されている。
【0138】操作部250dを操作することにより、E
EPROM内に記憶されている送信先アドレスを変更
し、ID識別装置250と対応するパチンコ遊技機1の
ID発信器230を設定することができる。また、操作
部250dを操作することにより、ID識別装置250
に対応付けられているパチンコ遊技機1(ID発信器2
30、画像表示基板216、遊技制御基板87a、電飾
基板64、賞球基板69、遊技盤3、ミドルプレート3
10)を表示部250eに表示して確認することが可能
である。
【0139】情報送受信部250bは、通信線により管
理装置300と接続されている。この情報送受信部25
0bには、たとえば、所定周期で管理装置300からポ
ーリング信号が入力される。制御用マイクロコンピュー
タ250aは、このポーリングに応答してID送信要求
情報を生成し、所定周波数の電波に搬送させて情報送受
信部250cのアンテナからこれを出力する。このID
送信要求情報には、たとえば、対応するパチンコ遊技機
1に設けられているID発信器230を識別可能な前述
した送信先アドレスが含まれている。
【0140】情報送受信部250cのアンテナに所定周
波数の電波が入力されば、情報送受信部250cの増幅
回路および変復調回路でデータが増幅・復調された後、
制御用マイクロコンピュータ250aへ出力される。制
御用マイクロコンピュータ250aは、入力データに含
まれる送信元アドレスとEEPROM内に記憶されてい
るIC発信器230固有の送信先アドレスとを照合し
て、両者が一致しているか否かを判別する。そして、一
致している場合には、対応するパチンコ遊技機1のID
発信器から情報が返信されたものと判断し、入力データ
を情報送受信部250bに出力する。なお、この出力デ
ータには、ID発信器230内部に記憶されているID
コードの他、IC発信器230固有のアドレス(送信元
アドレス)が含まれている。
【0141】情報送受信部250bから出力された情報
は管理装置300に入力される。なお、管理装置300
は、入力情報内の前記送信元アドレスを手掛かりに管理
装置300内部のデータベースから同一アドレスのID
発信器230に関する情報を検索してデータベース内に
記憶されているIDコードと入力情報内のIDコードと
が一致するか否かを判断することになる。
【0142】図21は、ICチップ(ID発信器)23
0の起動および停止のタイミングを説明するためのタイ
ミングチャートである。ID識別装置250からICチ
ップ230へ電波の発信が開始されれば(図でID識別
装置ON)、ICチップ230内で電波が受信されて電
力が生成され、これによりID識別装置250からの電
波の発信の開始から少し遅れてICチップ230が停止
状態から起動状態となる。その後、ICチップ230か
らIDコードを含む情報がID識別装置250へ出力さ
れ(図でID ON)、情報の出力が終了して所定時間
経過後、ID識別装置250の電波の発信が停止される
とともに、ICチップ230の制御動作が停止する。な
お、図23で後述するICチップ部239についてもI
Cチップ230と同様のタイミングチャートで起動し、
停止する。
【0143】図22は、遊技制御基板87aに設けられ
た各種制御回路の構成の別実施形態を示すブロック図で
ある。なお、この別実施形態では、基本回路200など
図13に示す回路構成はそのまま適用されるために、図
13と重複する回路構成の図示を省略している。図22
には、遊技制御基板ボックス82bの上板92にID発
信器231(図8参照)を設けることに代えて、遊技制
御基板87a自体にID発信器231を設けた実施形態
が示されている。このID発信器231は、前述した電
飾基板64、賞球基板69と同様に、図27あるいは図
28に示す態様で遊技制御基板87aを構成するプリン
ト配線基板の内部(図27の括弧書き)あるいは表面
(図28の括弧書き)に設けられる。この実施形態によ
れば、不正な、遊技制御基板87aのすり替え行為の有
無を容易に把握可能となる。特に、図27に示す態様で
ID発信器231を設けることにより、不正を企てる第
三者が外部からID発信器231に手を加えにくくする
ことができ、図28示す態様でID発信器231を設け
ることにより、ID発信器231の遊技制御基板87a
への取付けが容易となり、容易に実施可能となる。な
お、図22のその他の構成は図14と同様であるため
に、図22のさらなる詳細な説明については省略する。
【0144】図23は、遊技制御基板87aへのID発
信器の取付け方法に関するさらなる別実施形態を示す図
である。この別実施形態では、遊技制御基板87aの基
本回路200(図13参照)内部のマイクロコンピュー
タがワンチップ(1チップ)マイコン(マイクロコンピ
ュータ)200a’で構成されており、このワンチップ
マイコン200a’に遊技制御用マイコン(マイクロコ
ンピュータ)部200eとICチップ部239とが一体
不可分に構成されている。遊技制御用マイコン部200
eには、遊技制御プログラムの記憶された記憶部、遊技
制御プログラムを実行するCPU、CPUのワーク用メ
モリとして機能するRAMなどが設けられている。一
方、ICチップ部239は、図19に示したICチップ
230と同様の構成から成り、ID発信器231と同様
の機能を有する。
【0145】また、図24は、別実施形態として図23
に示したワンチップマイコン(マイクロコンピュータ)
200a’とID識別装置250との間で行なわれるI
Dコード確認動作を説明するための図である。この図2
4は、図23に示すワンチップマイコン200a’の設
けられた遊技制御基板87aが収容された遊技制御基板
ボックス87bの断面を図示している。
【0146】図示の通り、ワンチップマイコン200
a’がそのリードピンにより基板上に組付けられた遊技
制御基板87aが、本体枠99内に収容されて、蓋枠9
6と上板92とを含む蓋体90(図4参照)で閉塞され
て遊技制御基板ボックス87b内に設けられている。ワ
ンチップマイコン200a’には前述の通り、先に示し
たID発信器231として機能するICチップ部239
が遊技制御用マイコン部200eと一体不可分にパッケ
ージにされて構成されており、パチンコ遊技機1に対応
してその外部に配設されたID識別装置250からのI
Dコード送信要求に応じて、ICチップ部239内部に
記憶されているIDコードを所定周波数の電波に搬送さ
せてID識別装置250へ送信する。
【0147】図23、図24に示した別実施形態によれ
ば、ID発信器231として機能するICチップ部23
9が、ワンチップマイコン200a’により遊技制御用
マイコン部200eと一体不可分で構成されているため
に、図22に示した実施形態の遊技制御基板87aにお
いて、ID発信器231には手をつけずに、遊技制御プ
ログラムの記憶されたROM200c(図13参照)の
みを取り外して不正改造プログラムの記憶されたROM
とすり替えるなどどいう行為が行なわれてしまうことを
防止できる。
【0148】次に、以上説明した実施形態の変形例や特
徴点について以下に列挙する。(1) 各実施形態で
は、各種ID発信器230内に記憶させるIDコード
は、各ID発信器230が設けられる基板などの種類ご
とに異なる特定の識別コードであるものとした。しかし
ながら、これに代えて、IDコードは各パチンコ遊技機
1ごとに異なる特定のコードではあるものの、各パチン
コ遊技機1に設けられる各種ID発信器230のコード
はすべて同一となるように定めてもよい。このように定
めると、いずれの種類の基板で不正が行なわれているの
かをIDコードから直接知ることはできないが、少なく
ともどのパチンコ遊技機1で不正行為がなされているか
を知ることができる。また、パチンコ遊技機1の機種別
に異なる特定の識別コードとしてもよく、さらには、遊
技機メーカーごとに異なる特定の識別コードとしてもよ
い。
【0149】(2) 管理装置300により、前記識別
情報送信手段から送信される識別情報に基づいて、前記
遊技機に取付けられた制御基板と該遊技機との対応関係
が正しいか否かを識別する識別手段が構成されている。
ID識別装置250により、前記識別情報送信手段から
送信される前記識別情報を中継して前記識別手段へ送信
する中継手段が構成されている。
【0150】(3) 管理装置300で行なわれるID
コードの判定をID識別装置250でも行なえるように
構成してもよい。このようにすることにより、管理装置
300の管理装置負担を軽減できる。このように構成す
る場合には、ID識別装置250の制御用マイクロコン
ピュータ250aに各種ID発信器230のIDコード
を記憶させておく必要がある。その際には、操作部25
0dの操作によりIDコードを入力できるように構成す
ることが考えられる。この場合、ID識別装置250に
より、前記識別情報送信手段から送信される識別情報に
基づいて、前記制御基板と該制御基板が取付けられた遊
技機との対応関係が正しいか否かを識別する識別手段が
構成されている。
【0151】(4) ID発信器224により、遊技機
の画像表示制御を行なう画像表示制御基板に設けられ、
該画像表示制御基板と前記遊技機との対応関係が正しい
か否かを識別するための識別情報を遊技機の外部へ送信
可能な識別情報送信手段が構成されている。画像表示制
御基板(サブ基板)216により、遊技機の画像表示制
御を行なう画像表示制御基板が構成されている。
【0152】ID発信器240により、遊技機の遊技盤
に設けられ、該遊技盤と前記遊技機との対応関係が正し
いか否かを識別するための識別情報を遊技機の外部へ送
信可能な識別情報送信手段が構成されているID発信器
245により、遊技機の電飾制御を行なう電飾基板に設
けられ、該電飾基板と前記遊技機との対応関係が正しい
か否かを識別するための識別情報を遊技機の外部へ送信
可能な識別情報送信手段が構成されている。
【0153】ID発信器246により、遊技機の賞球払
出し制御を行なう賞球基板に設けられ、該賞球基板と前
記遊技機との対応関係が正しいか否かを識別するための
識別情報を遊技機の外部へ送信可能な識別情報送信手段
が構成されている。
【0154】(5) ID発信器231は、図8に示し
たように、透明な上板92(図4参照)を介して外部か
ら視認可能に構成されている。この構成により、前記収
容部の前記樹脂面は、少なくともその層間に設けられて
いる前記識別情報送信手段が視認可能に構成されている
ことが示されている。
【0155】(6) 図8には、ID発信器231を上
板92表面(上板表面部92aの表面)に貼設した実施
形態を示したが、これに代えて、ID発信器231を上
板92裏面側(上板裏面部92bの表面)に貼設しても
よい。
【0156】(7) ID発信器245,246を、そ
れぞれ、電飾基板64と賞球基板69の基板表面または
基板内部に設ける実施形態を示したが、さらに、電飾基
板ボックス65、賞球基板ボックス77に設けるように
構成することも考えられる。この場合、図16、図17
に示した2種類の取付け方法を採用することが考えられ
る。
【0157】(8) 電飾基板ボックス65、賞球基板
ボックス77についても、遊技制御基板ボックス87b
と同様に取付片部80a〜80cなどを設け、蓋体とボ
ックス本体とを互いに非可逆的な固着状態で組み付け可
能に構成し、第三者が不正目的で電飾基板ボックス6
5、賞球基板ボックス77を開封できないように構成し
てもよい。この場合には、電飾基板ボックス65、賞球
基板ボックス77、遊技制御基板ボックス87bによ
り、遊技機を制御するための制御基板を収容する基体と
該基体の蓋をする蓋体とからなる収容部が構成され、各
ボックスに設けられる取付片部80a〜80c、ワンウ
ェイねじ140により、前記制御基板が収容された前記
基体を前記蓋体で閉塞した状態で、該基体と該蓋体とを
非可逆的な固着状態にする組付固着手段が構成される。
【0158】
【課題を解決するための手段の具体例】パチンコ遊技機
1により、遊技機を制御するための制御基板が設けられ
た遊技機が構成されている。遊技制御基板87aによ
り、前記制御基板が構成されている。
【0159】遊技制御基板ボックス87bにより、前記
制御基板を収容する基体と該基体の蓋をする蓋体とから
なる収容部が構成されている。ボックス本体110によ
り、前記基体が構成されており、蓋体90により、前記
蓋体が構成されている。
【0160】取付片部80a〜80c、ワンウェイねじ
140により、前記制御基板が収容された前記基体を前
記蓋体で閉塞した状態で、該基体と該蓋体とを非可逆的
な固着状態にする組付固着手段が構成されている。
【0161】図8、図16、図17に示したID発信器
231により、前記収容部に設けられ、該収容部に収容
された制御基板と前記遊技機との対応関係が正しいか否
かを識別するための識別情報を遊技機の外部へ送信可能
な識別情報送信手段が構成されている。ID発信器23
1から発信されるIDコードにより、前記識別情報が構
成されている。
【0162】図22に示したID発信器231、およ
び、図23、図24に示したID発信器239により、
前記制御基板に設けられ、該制御基板と該制御基板が取
付けられた遊技機との対応関係が正しいか否かを識別す
るための識別情報を遊技機の外部へ送信可能な識別情報
送信手段が構成されている。
【0163】図21に示すタイミングチャートに、前記
識別情報送信手段は、所定の外部機器からの要求に応じ
て前記識別情報を該外部機器へ送信することが示されて
いる。ID識別装置250により、前記所定の外部機器
が構成されている。
【0164】図19に示したIDチップ230から成る
ID発信器により、前記識別情報の記憶された識別情報
記憶部と、前記外部機器から所定の電磁波を受信したこ
とを条件に前記識別情報記憶部に記憶されている識別情
報を送信する制御を行なう制御手段とを含む前記識別情
報送信手段が構成されている。マイクロコンピュータ2
31内のEEPROMにより、前記識別情報記憶部が構
成されている。マイクロコンピュータ231により、前
記制御手段が構成されている。
【0165】情報送受信部232により、前記外部機器
から送信される前記所定の電磁波を用いて電力を生成す
る電力生成手段が構成されている。電源部234とマイ
クロコンピュータ231により、前記電力生成手段で生
成された電力の供給を受けて前記制御を行なう前記制御
手段が構成されている。
【0166】上板表面部92aと上板裏面部92bと電
気防護メッシュ92cとから成る上板92を含む遊技制
御基板87aにより、多層構造の樹脂面を少なくともそ
の一部に含む前記収容部が構成されている。図29に示
すID発信器231により、前記樹脂面の層間に設けら
れている前記識別情報送信手段が構成されている。
【0167】図30に示すID発信器231により、前
記収容部の表面に貼設されている前記識別情報送信手段
が構成されている。
【0168】図27、図28に示した遊技制御基板87
aにより、少なくともその一部が複数の層が積層した多
層構造である、前記制御基板が構成されている。図27
に示したID発信器231により、前記複数の層の層間
に設けられている、前記識別情報送信手段が構成されて
いる。
【0169】図23に示したワンチップマイコン200
a’の遊技制御用マイコン部200eにより、前記遊技
機を制御するための制御プログラムが記憶された記憶部
が構成されている。ICチップ部239により、前記記
憶部と一体不可分に構成されている、前記識別情報送信
手段が構成されている。
【0170】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項1
に関しては、前記制御基板が収容された前記基体を前記
蓋体で閉塞した状態で、該基体と該蓋体とが非可逆的な
固着状態とされるために、前記収容部を開放する不正、
および前記制御基板を前記収容部ごと前記遊技機との対
応関係が正しくない不法改造された制御基板とすり替え
る不正を防止できる。さらに、収容部に収容された制御
基板と前記遊技機との対応関係が正しいか否かを識別す
るための識別情報が該収容部に設けられた識別情報送信
手段により遊技機の外部へ送信されるために、万が一、
前記制御基板を前記収容部ごとすり替える不正行為が行
なわれたとしてもそのことを容易に発見できる。
【0171】請求項2に関しては、前記制御基板が収容
された前記基体を前記蓋体で閉塞した状態で、該基体と
該蓋体とが非可逆的な固着状態とされるために、前記収
容部を開放する不正、および前記制御基板を前記遊技機
との対応関係が正しくない不法改造された制御基板とす
り替える不正を防止できる。さらに、制御基板と該制御
基板が取付けられた遊技機との対応関係が正しいか否か
を識別するための識別情報が該制御基板に設けられた識
別情報送信手段により遊技機の外部へ送信されるため
に、万が一、前記制御基板を不法改造されたものとすり
替える不正行為が行なわれたとしてもそのことを容易に
発見できる。
【0172】請求項3に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、前記収容部には多層構造の樹脂面が少なく
ともその一部に含まれており、前記識別情報送信手段が
前記樹脂面の層間に設けられているため、外部から該識
別情報送信手段に手を加えにくくなる。このため、前記
識別情報送信手段が不正改造などされることを極力防止
できる。
【0173】請求項4に関しては、請求項1に関する効
果に加えて、前記識別情報送信手段は、前記収容部の表
面に貼設されているために、比較的簡単に該収容部に該
識別情報送信手段を設けることができる。このため、容
易に実施可能となる。
【0174】請求項5に関しては、請求項2に関する効
果に加えて、前記識別情報送信手段は、前記制御基板の
前記記憶部と一体不可分に構成されているために、前記
識別情報送信手段には手をつけずに制御プログラムの記
憶された前記記憶部のみを取り外して不正改造プログラ
ムの記憶された記憶部とすり替えるなどどいう行為が行
なわれてしまうことを防止できる。
【0175】請求項6に関しては、請求項2に関する効
果に加えて、前記制御基板は、少なくともその一部が複
数の層が積層した多層構造であり、前記識別情報送信手
段は、前記複数の層の層間に設けられているため、外部
から該識別情報送信手段に手を加えにくくなる。このた
め、前記識別情報送信手段が不正改造などされることを
極力防止できる。
【0176】請求項7に関しては、請求項1または請求
項2に関する効果に加えて、前記識別情報が所定の外部
機器からの要求に応じて該外部機器へ送信されるため
に、該識別情報がむやみやたらと送信されて該識別情報
の内容が第三者に知られてしまうことを防止できる。
【0177】請求項8に関しては、請求項7に関する効
果に加えて、前記識別情報送信手段は、前記識別情報の
記憶された識別情報記憶部と制御手段とを含み、前記外
部機器から所定の電磁波を受信したことを条件に前記識
別情報記憶部に記憶されている識別情報を送信するため
に、前記外部機器と前記識別情報送信手段との間に配線
を設ける必要がなく、比較的容易かつ安価に構成するこ
とが可能となる。
【0178】請求項9に関しては、請求項7に関する効
果に加えて、電力生成手段により前記外部機器から送信
される前記所定の電磁波を用いて電力が生成され、前記
制御手段による制御にその電力が使用されるために、外
部から電力供給用の配線を前記識別情報送信手段に接続
する必要がなく、遊技機の配線構成が複雑化するのを防
止できる。また、前記識別情報送信手段に電源を設ける
必要がなくなり、識別情報送信手段の小型化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御基板ボックスと取付け台とを示す斜視
図である。
【図4】蓋体を示す分解斜視図である。
【図5】溶着突起の溶着状態を示す説明図である。
【図6】溶着突起の溶着状態を示す説明図である。
【図7】遊技制御基板とボックス本体とを示す分解斜視
図である。
【図8】遊技制御基板ボックスを示す平面図である。
【図9】図9(A)は蓋体の取付片部がボックス本体に
ビス止めされた状態を示す断面図であり、図9(B)は
遊技制御基板ボックス内に装備用のワンウェイねじが収
納された状態を示す部分断面図である。
【図10】図10(A)は、ワンウェイねじ140の平
面図であり、図10(B)は、ワンウェイねじ140の
斜視図である。
【図11】図11(A)は、ワンウェイねじ用特殊ドラ
イバの先端側から見た平面図であり、図11(B)は、
ワンウェイねじ用特殊ドライバを図示a方向から見た一
部平面図である。
【図12】図12(A)〜図12(C)は、それぞれ遊
技制御基板ボックスの復元手順を示す側面図である。
【図13】遊技制御基板に形成された回路の構成を示す
ブロック図である。
【図14】遊技制御基板に形成された回路の構成を示す
ブロック図である。
【図15】画像表示制御基板に形成された回路の構成を
示すブロック図である。
【図16】電飾基板に形成された回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図17】賞球基板に形成された回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図18】管理装置、ID識別装置、ID発信器の接続
構成を示す図である。
【図19】ID発信器として使用されるICチップの構
成を示すブロック図である。
【図20】ID識別装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図21】ICチップ(ID発信器)の起動および停止
のタイミングを説明するためのタイミングチャートであ
る。
【図22】遊技制御基板に形成された回路の構成を示す
ブロック図である。
【図23】遊技制御基板に設けられるワンチップマイク
ロコンピュータの平面図である。
【図24】図23に示すワンチップマイクロコンピュー
タの設けられた遊技制御基板が収容された遊技制御基板
ボックスの断面図である。
【図25】パチンコ遊技機背面下部に設けられたミドル
プレートの一部断面図である。
【図26】遊技盤の一部断面図である。
【図27】ID発信器が設けられる各種基板(画像表示
制御基板、電飾基板、賞球基板、遊技制御基板)の断面
図である。
【図28】ID発信器が設けられる各種基板(画像表示
制御基板、電飾基板、賞球基板、遊技制御基板)の断面
図である。
【図29】遊技制御基板ボックスの一部を構成する上板
の断面図である。
【図30】遊技制御基板ボックスの一部を構成する上板
の断面図である。
【符号の説明】
1はパチンコ遊技機、3は遊技盤、4は可変表示装置
(CRT表示機)、53は機構板、64は電飾基板、6
9は賞球基板、80a〜80cは取付片部、87aは遊
技制御基板(コントロール基板)、87bは遊技制御基
板ボックス、90は上板92と蓋枠96と導電板100
とから成る蓋体、92は上板、92aは上板表面部、9
2bは上板裏面部、92eは溶着突起、93a〜93c
と94a〜94cは連結部、95a〜95dは取付穴、
96は蓋枠、99は本体枠、100は導電板、104お
よび105はホログラムシール、110は本体枠99と
底板111とから成るボックス本体、111は底板、1
13は透明板、116は本体枠、130は取付片、13
1〜134は取付穴、135〜137は装着片、140
はワンウェイねじ、145は特殊マイナスドライバ、1
50は取付台、187aは基板表面部、187bは基板
裏面部、200は基本回路、200aはマイクロコンピ
ュータ、200a’はワンチップ(1チップ)マイコ
ン、200bはCPU、200eは遊技制御用マイコン
部、216は画像表示制御基板(サブ基板)、230は
ICチップ、224,231,235,239,24
0,245,246はICチップ230からなるID発
信器、232は情報送受信部、233はアンテナ、23
9はICチップ部(ID発信器)、250はID識別装
置、310はミドルプレートである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技機を制御するための制御基板が設け
    られた遊技機であって、前記制御基板を収容する基体と
    該基体の蓋をする蓋体とからなる収容部と、前記制御基
    板が収容された前記基体を前記蓋体で閉塞した状態で、
    該基体と該蓋体とを非可逆的な固着状態にする組付固着
    手段と、前記収容部に設けられ、該収容部に収容された
    制御基板と前記遊技機との対応関係が正しいか否かを識
    別するための識別情報を遊技機の外部へ送信可能な識別
    情報送信手段とを含むことを特徴とする、遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技機を制御するための制御基板が設け
    られた遊技機であって、前記制御基板を収容する基体と
    該基体の蓋をする蓋体とからなる収容部と、前記制御基
    板が収容された前記基体を前記蓋体で閉塞した状態で、
    該基体と該蓋体とを非可逆的な固着状態にする組付固着
    手段と、前記制御基板に設けられ、該制御基板と該制御
    基板が取付けられた遊技機との対応関係が正しいか否か
    を識別するための識別情報を遊技機の外部へ送信可能な
    識別情報送信手段とを含むことを特徴とする、遊技機。
  3. 【請求項3】 前記収容部は、多層構造の樹脂面を少な
    くともその一部に含み、前記識別情報送信手段は、前記
    樹脂面の層間に設けられていることを特徴とする、請求
    項1に記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記識別情報送信手段は、前記収容部の
    表面に貼設されていることを特徴とする、請求項1に記
    載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記制御基板は、前記遊技機を制御する
    ための制御プログラムが記憶された記憶部を含み、前記
    識別情報送信手段は、前記記憶部と一体不可分に構成さ
    れていることを特徴とする、請求項2に記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 前記制御基板は、少なくともその一部が
    複数の層が積層した多層構造であり、前記識別情報送信
    手段は、前記複数の層の層間に設けられていることを特
    徴とする、請求項2に記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 前記識別情報送信手段は、所定の外部機
    器からの要求に応じて前記識別情報を該外部機器へ送信
    することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載
    の遊技機。
  8. 【請求項8】 前記識別情報送信手段は、前記識別情報
    の記憶された識別情報記憶部と、前記外部機器から所定
    の電磁波を受信したことを条件に前記識別情報記憶部に
    記憶されている識別情報を送信する制御を行なう制御手
    段とを含むことを特徴とする、請求項7に記載の遊技
    機。
  9. 【請求項9】 前記識別情報送信手段は、前記外部機器
    から送信される前記所定の電磁波を用いて電力を生成す
    る電力生成手段を含み、前記制御手段は、前記電力生成
    手段で生成された電力の供給を受けて前記制御を行なう
    ことを特徴とする、請求項7に記載の遊技機。
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