(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。また、同様に、「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の上方向や、下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1を参照しながら説明する。
(筐体12、前扉14)
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個すべての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を、図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる演出装置70が形成されている。この演出装置70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、表示装置84と、演出用ランプ78とを備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより演出装置70の一種としても使用される。
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
(表示装置84)
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置84を有する演出ユニットを構成するものである。
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件としてメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
(精算スイッチ36)
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルのすべてを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
(ストップスイッチ50)
この精算スイッチ36の左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
(マックスベットスイッチ34)
このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けてもよい。
(貯留払出手段24等)
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御手段200の各遊技状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
なお、「有効ライン86」は後述の停止図柄判定手段230の判定対象となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、左回転リール64の中段と中回転リール66の中段と右回転リール68の中段とを結んだ1本のみからなるものであるが、これに限定されるものではない。また、有効ライン86は、1本ではなく、複数本設けてもよい。
(図柄61)
図2に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「B7(青7)」、「CH(チェリー)」、「WM(スイカ)」「R1(リプレイ1)」、「R2(リプレイ2)」、「B1(ベル1)」、「B2(ベル2)」、「7A」、「7B」、「7C」の複数の種々の図柄61が形成されている。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、図2の図柄61の番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて「遊技の状態」を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うサブ制御手段500とを備えている。なお、「メイン制御手段200」と、「サブ制御手段500」とは、本発明における「制御手段」に相当する。
なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及び貯留払出手段24の作動を制御する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200から信号を入力し、表示装置84等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500の出力側には、演出装置70としてのスピーカー72、表示装置84、演出用ランプ78の各パーツが接続されている。
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、たとえば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
本実施の形態に係る遊技機10では、「遊技の状態」のうち、遊技状態として、通常に行われるノーマル状態が設けられている。また、本実施の形態に係る遊技機10では、このノーマル状態よりも再遊技役(リプレイ役)の当選の確率が高く(或いは低く)設定されているリプレイタイム(RT)状態が設けられている。なお、遊技状態として、これらの他に、いわゆるボーナス遊技状態を設けてもよい。
また、本実施の形態では、「遊技の状態」のうち、演出状態としてART状態が設けられている。
図13に示すART状態は、通常状態よりも遊技者に有利な遊技となり得るように形成されている。このART状態は、ストップスイッチ50の押し順や当選図柄61等を報知することによって役に係る図柄61の組み合わせを有効ライン86上に揃って停止させるためのアシストをするAT状態と、上述したRT状態とを組合せたものである。
ここで、RT状態で行われている遊技をリプレイタイム遊技(RT遊技)、AT状態で行われている遊技をアシストタイム遊技(AT遊技)としている。また、ART状態で行われている遊技をアシストリプレイタイム遊技(ART遊技)としている。
AT遊技は、所定の開始条件を達成したときに開始可能であり、所定の終了条件を達成したときに終了可能に形成されている。具体的には、AT遊技は、後述する移行抽選手段280による所定の移行抽選に当選した場合や、フリーズ抽選に当選したことを契機に開始可能であり、所定の条件を満たすことにより終了可能なものである。なお、AT遊技は、これらの開始条件や終了条件に限定されるものではなく、他の内容の条件に設定してもよい。
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260、カウント手段270、移行抽選手段280、レベルアップ抽選手段290、獲得抽選手段300、カウンタ加算抽選手段310、及びフリーズ制御手段320の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として「3」が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
本実施の形態では、役として、大別すると、ベル役、弱チェリー役、強チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、チャンス役などの小役(メダルの払い出しを伴う役や、演出状態の移行の契機となる役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。たとえば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
また、役抽選の当選確率は、複数段階、本実施の形態では、6段階(設定1〜設定6)設定されており、設定1が最も低く、設定6が最も高くなるように設定されている。
また、本実施の形態では、図12に示すように、遊技状態として、通常に行われるノーマル状態と、このノーマル状態よりも遊技者へ付与される利益がより大きくなり得るRT状態が設けられている。このRT状態は、いわゆるリプレイタイム(RT)を実行可能なリプレイタイム状態(RT状態)がある。
また、本実施の形態では、図13に示すように、演出状態として、通常に行われる通常状態と、この通常状態よりも遊技者へ付与される利益がより大きくなり得るART状態とが設けられている。通常状態は、一般ステージ及び前兆ステージと、この一般ステージ及び前兆ステージよりも遊技者にとって有利なチャンスゾーンとがある。
また、ART状態は、ATとRTとを組合せたいわゆるアシストリプレイタイム(ART)を実行可能な通常ART状態と、通常ART状態の遊技期間の加算を行うことが可能な特殊状態とがある。
なお、通常状態、ART状態以外の演出状態として、通常状態から通常ART状態及び特殊状態への移行の前段階であるART準備中状態がある。
ここで、「一般ステージ及び前兆ステージ」は、本発明における「下位状態」に相当し、「チャンスゾーン」は、本発明における「中位状態」に相当し、「通常ART状態」は、本発明における「上位状態」に相当する。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類としてノーマル状態用、RT状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS12(図21参照)において行われる。
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、メイン制御手段200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。なお、リール制御手段220による処理は、後述するステップS15(図21参照)において行われる。
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、メイン制御手段200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS17(図21参照)において行われる。
(払出制御手段240)
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。なお、払出制御手段240による処理は、後述するステップS18(図21参照)において行われる。
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、図4に示すように、ノーマル遊技制御手段251、RT遊技制御手段252の各手段を有する。
(ノーマル遊技制御手段251)
ノーマル遊技制御手段251は、ノーマル状態で行われている遊技であるノーマル遊技の進行を制御するものである。
ここで、ノーマル遊技とは、RT遊技制御手段252により制御されるRT遊技以外の遊技をいう。
なお、ノーマル遊技中は、再遊技役の当選確率は、RT遊技より低く設定されている。
(RT遊技制御手段252)
RT遊技制御手段252は、リプレイタイムであるRT遊技の進行を制御するものである。
(演出状態制御手段260)
演出状態制御手段260は、演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、図5に示すように、大別すると、通常遊技制御手段261、ART制御手段264及び特殊遊技制御手段265の各手段を有する。
(通常遊技制御手段261)
通常遊技制御手段261は、通常状態で行われている遊技である通常遊技を制御するものである。ここで、「通常状態」には、図13を用いて後述するが、「一般ステージ及び前兆ステージ」と、「チャンスゾーン」とを含む。
具体的には、通常遊技制御手段261は、一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262及びチャンスゾーン制御手段263を備える。
(一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262)
一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262は、一般ステージで行われている遊技である一般遊技(非AT)及び前兆ステージで行われている遊技である前兆遊技(非AT)を制御するものである。
ここで、「非AT」は、「AT」の非作動状態を意味する。「AT」は、いわゆる「アシストタイム」の略語であり、「AT」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄61の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払出される。また、「AT」は、本実施の形態では、メイン制御手段200で制御され、このとき、メイン制御手段200のRT遊技制御手段252で制御される「RT状態」に移行すると、「ART」状態となる。「ART」状態は、「RT」で、かつ「AT」の状態をいう。
(チャンスゾーン制御手段263)
チャンスゾーン制御手段263は、チャンスゾーンで行われている遊技であるチャンスゾーン遊技(非AT)を制御するものである。
(ART制御手段264)
ART制御手段264は、ART準備中状態で行われている遊技であるART準備中遊技及び通常ART状態で行われている遊技であるART遊技を制御するものである。
(特殊遊技制御手段265)
特殊遊技制御手段265は、特殊状態で行われている遊技である特殊遊技を制御するものである。
(カウント手段270)
カウント手段270は、所定の演出状態における遊技期間のカウントを行うものである。
具体的には、カウント手段270は、一般ステージ及び前兆ステージにおける遊技期間をカウントするためのチャージカウンタと、第2チャンスゾーンにおいて獲得したチャージカウンタ値を累積するための累積カウンタと、第2チャンスゾーンにおける遊技期間をカウントするための第2チャンスゾーン遊技数カウンタと、第1チャンスゾーンにおける遊技期間をカウントするための第1チャンスゾーン遊技数カウンタと、通常ART状態における遊技期間をカウントするためのART遊技数カウンタと、特殊状態における遊技期間をカウントするための特殊状態遊技数カウンタとを有している。
また、カウント手段270は、図6に示すように、チャージカウンタ累積手段271と、チャージカウンタ更新手段272と、第2チャンスゾーン遊技数更新手段273と、第1チャンスゾーン遊技数更新手段274と、ART遊技数更新手段275と、特殊状態遊技数更新手段276とを備えている。
そして、チャージカウンタ累積手段271が累積カウンタを有し、チャージカウンタ更新手段272がチャージカウンタを有し、第2チャンスゾーン遊技数更新手段273が第2チャンスゾーン遊技数カウンタを有し、第1チャンスゾーン遊技数更新手段274が第1チャンスゾーン遊技数カウンタを有し、ART遊技数更新手段275がART遊技数カウンタを有し、特殊状態遊技数更新手段276が特殊状態遊技数カウンタを有している。
(チャージカウンタ累積手段271)
チャージカウンタ累積手段271は、第2チャンスゾーン等において、後述するカウンタ加算抽選手段310により行われるチャージカウンタ加算値抽選で獲得したチャージカウンタ加算値を累積カウンタに累積して、最終的に第2チャンスゾーン等で獲得したチャージカウンタ加算値の合計値(以下、「チャージカウンタ合計値」とする)を決定するものである。
また、チャージカウンタ累積手段271は、第2チャンスゾーン等において獲得し、累積カウンタに記憶しているチャージカウンタ合計値を、第2チャンスゾーン等の終了時にチャージカウンタに加算する。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、チャンスゾーンにおいて付与されることとなっている。
(チャージカウンタ更新手段272)
チャージカウンタ更新手段272は、チャージカウンタ累積手段271により加算されたチャージカウンタ合計値に基づき、当該加算後のチャージカウンタ値の更新をするものである。
そして、チャージカウンタ更新手段272は、チャンスゾーンから一般ステージ及び前兆ステージに移行した場合には、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間を1遊技消化する毎に、チャージカウンタ値を「1」減算する。
また、チャンスゾーンから一般ステージ及び前兆ステージへの移行時において、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間における残余の遊技期間(以下、「残余遊技期間」とする)を有する場合には、チャージカウンタ更新手段272は、この残余遊技期間に相当する数値と、チャージカウンタ累積手段271により加算されたチャージカウンタ合計値とを合算して、新たなチャージカウンタ値を設定する。すなわち、残余遊技期間を有した状態でチャンスゾーンへ移行し、その後、新たな一般ステージ及び前兆ステージへ移行した場合の当該新たな一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、チャンスゾーンにおいて付与された遊技期間としてのチャージカウンタ合計値に、残余遊技期間に相当する数値を加えたものとなっている。
このとき、残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージからチャンスゾーンに移行するまでの期間を示すとともに、通常ART状態に移行した場合における通常ART状態の遊技期間を示している。そして、残余遊技期間は、後述する報知手段515による報知によって、遊技者に認識可能となっている。
また、本実施の形態における「残余遊技期間」には、一般ステージ及び前兆ステージにおけるチャンスゾーンまでの遊技期間の初期遊技期間からART状態への移行が確定するまでに費やした遊技期間を減じた遊技期間という意味合いも含まれる。
(第2チャンスゾーン遊技数更新手段273)
第2チャンスゾーン遊技数更新手段273は、第2チャンスゾーン等の遊技期間の更新を行うものである。
具体的には、第2チャンスゾーン遊技数更新手段273は、第2チャンスゾーン等への移行時に付与される第2チャンスゾーン等の遊技期間を第2チャンスゾーン遊技数カウンタに設定し、第2チャンスゾーン等の遊技期間が1遊技消化される毎に、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値を「1」減算する。
(第1チャンスゾーン遊技数更新手段274)
第1チャンスゾーン遊技数更新手段274は、第1チャンスゾーンの遊技期間の更新を行うものである。
具体的には、第1チャンスゾーン遊技数更新手段274は、第1チャンスゾーンへの移行時に付与される第1チャンスゾーンの遊技期間を第1チャンスゾーン遊技数カウンタに設定し、第1チャンスゾーンの遊技期間が1遊技消化される毎に、第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値を「1」減算する。
(ART遊技数更新手段275)
ART遊技数更新手段275は、通常ART状態の遊技期間の更新を行うものである。
具体的には、ART遊技数更新手段275は、通常ART状態への移行確定時のチャージカウンタ値を通常ART状態の初期遊技期間として、ART遊技数カウンタに設定する。また、第2チャンスゾーン等において、後述する獲得抽選手段300により行われる獲得抽選に当選して特殊状態を獲得している場合には、ART遊技数更新手段275はチャージカウンタ値に加え、ART準備中状態から通常ART状態への移行前に当該特殊状態で獲得した加算遊技期間に相当する数値をART遊技数カウンタに設定する。そして、ART遊技数更新手段275は、通常ART状態の遊技期間が1遊技消化される毎に、ART遊技数カウンタ値を「1」減算する。
また、ART遊技数更新手段275は、通常ART状態中に特殊状態へ移行した場合、当該特殊状態で獲得した加算遊技期間に相当する数値をART遊技数カウンタ値に加算する。
(特殊状態遊技数更新手段276)
特殊状態遊技数更新手段276は、特殊状態の遊技期間の更新を行うものである。
具体的には、特殊状態遊技数更新手段276は、特殊状態への移行時に付与される特殊状態の遊技期間を特殊状態遊技数カウンタに設定し、特殊状態の遊技期間が1遊技消化される毎に、特殊状態遊技数カウンタ値を「1」減算する。
(移行抽選手段280)
移行抽選手段280は、各演出状態へ移行するか否かを決定する抽選を行うものである。この移行抽選手段280は、図7に示すように、第1チャンスゾーンにおいて通常ART状態へ移行するか否かの抽選(以下、「ART移行抽選」とする)を行うART移行抽選手段281と、一般ステージにおいてチャンスゾーンへ移行するか否かの抽選(以下、「チャンスゾーン移行抽選α」とする)を行うチャンスゾーン移行抽選手段282と、第2チャンスゾーンにおいて第1チャンスゾーンへ移行するか否かの抽選(以下、「チャンスゾーン移行抽選β」とする)を行う第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283とを備えている。
なお、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αは、一般ステージに行われることに限らず、前兆ステージ中に行ってもよい。
(ART移行抽選手段281)
ART移行抽選手段281は、第1チャンスゾーンにおいてART移行抽選を行うものである。このART移行抽選手段281が行うART移行抽選は、第1チャンスゾーンの遊技期間が「0ゲーム」、すなわち、第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」となった後に行われる。そして、ART移行抽選手段281が行うART移行抽選の当選確率は、第1チャンスゾーンでのレベルに基づいて決定されている(図10(B)参照)。
なお、ART移行抽選時の第1チャンスゾーンのレベルは、第1チャンスゾーン中に後述するレベルアップ抽選手段290により行われるレベルアップ抽選に基づいて決定されることとなっている(図10(A)参照)。また、ART移行抽選手段281が行うART移行抽選は、上記の契機で行われるものに限らず、第1チャンスゾーンの各遊技で行ってもよいし、第1チャンスゾーン中に所定の当選役に当選したことに基づいて行ってもよい。
(チャンスゾーン移行抽選手段282)
チャンスゾーン移行抽選手段282は、一般ステージにおいてチャンスゾーン移行抽選αを行うものである。このチャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αは、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて行われる。そして、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αの当選確率は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて決定されている。なお、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αは、上記の契機で行われるものに限らず、一般ステージの各遊技で行ってもよい。
なお、上述したように、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αは、一般ステージに行われることに限らず、前兆ステージ中に行ってもよい。
また、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αには、チャンスゾーンへ移行するか否かを決定するチャンスゾーン移行決定抽選と、チャンスゾーン移行決定抽選に当選した場合に行われ、移行先のチャンスゾーンを決定するチャンスゾーン移行種別抽選とが含まれている。
チャンスゾーン移行抽選手段282は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、まず、チャンスゾーン移行決定抽選を行う。そして、当該チャンスゾーン移行決定抽選に当選した場合に、チャンスゾーン移行種別抽選を行う。詳しくは後述するが、チャンスゾーン移行種別抽選では、現在の演出状態に基づいて移行先のチャンスゾーンへの移行確率が決定されており、演出状態によって第1チャンスゾーンへの移行確率と第2チャンスゾーンへの移行確率とが異なっている。
なお、チャンスゾーン移行抽選手段282は、これに限らず、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、第1チャンスゾーンへ移行するか否かを決定する第1チャンスゾーン移行抽選や第2チャンスゾーンへ移行するか否かを決定する第2チャンスゾーン移行抽選を行うこととしてもよい。
(第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283)
第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283は、第2チャンスゾーンにおいてチャンスゾーン移行抽選βを行うものである。この第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283が行うチャンスゾーン移行抽選βは、第2チャンスゾーンの遊技期間が「0ゲーム」、すなわち、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」となった後に行われる。そして、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283が行うチャンスゾーン移行抽選βの当選確率は、チャージカウンタ合計値に基づいて決定されている(図9(B)参照)。なお、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283が行うチャンスゾーン移行抽選βは、上記の契機で行われるものに限らず、第2チャンスゾーンの各遊技で行ってもよいし、第2チャンスゾーン中に所定の当選役に当選したことに基づいて行ってもよい。
なお、移行抽選手段280が行う移行抽選の種類は、上記したものに限らず、上記した種類の移行抽選に加えて、演出状態の移行の契機となる他の移行抽選を実行することもできる。
(レベルアップ抽選手段290)
レベルアップ抽選手段290は、第1チャンスゾーン中の各遊技において、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいてレベルアップ抽選を行うものである。本実施の形態では、図10(B)に示すように、第1チャンスゾーンのレベルは、レベル0からレベル7までの8段階となっており、このレベルアップ抽選に当選すると、最大で2段階までレベルアップすることが可能となっている。
なお、レベルアップ抽選手段290が行うレベルアップ抽選は、当選時に1段階のみレベルアップ可能なものであってもよく、3段階以上レベルアップ可能なものであってもよい。また、第1チャンスゾーンのレベルは、レベル0からレベル7までの8段階に限らず、9段階以上であってもよいし、7段階以下であってもよい。さらに、レベルアップ抽選手段290が行うレベルアップ抽選は、上記の契機で行われるものに限らず、第1チャンスゾーンの遊技期間が「0ゲーム」、すなわち、第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」となった後に行ってもよい。
(獲得抽選手段300)
獲得抽選手段300は、通常ART状態への移行が未確定の通常状態中、具体的には第2チャンスゾーン等中の各遊技において、特殊状態の獲得抽選を行うものである。この獲得抽選手段300が行う獲得抽選は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて行われる。そして、獲得抽選手段300が行う獲得抽選の当選確率は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて決定されている。
なお、獲得抽選手段300が行う獲得抽選にて獲得した特殊状態は、ART状態に移行するまで保持される。
また、獲得抽選手段300が行う獲得抽選の当選確率は、これに限らず、たとえば、後述するカウンタ加算抽選手段310により行われるチャージカウンタ加算値抽選で獲得したチャージカウンタ加算値の現在の合計値に基づいて決定してもよい。さらに、獲得抽選手段300が行う獲得抽選は、上記の契機で行われるものに限らず、第2チャンスゾーン等の遊技期間が「0ゲーム」、すなわち、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」となった後に行ってもよい。
(カウンタ加算抽選手段310)
カウンタ加算抽選手段310は、第2チャンスゾーン等の各遊技においてチャージカウンタ加算値抽選を行うものである。また、本実施の形態では、カウンタ加算抽選手段310は、獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選した場合にはチャージカウンタ加算値抽選を行わないこととなっている。なお、これに限らず、カウンタ加算抽選手段310は、獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選した場合にもチャージカウンタ加算値抽選を行うこととしてもよい。
このカウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選は、第2チャンスゾーン等、具体的には、通常ART状態への移行が未確定の第2チャンスゾーン等中の各遊技で実行可能であり、当選したチャージカウンタ加算値がチャージカウンタ累積手段271により累積カウンタに累積的に記憶されていく。
そして、カウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選の当選確率は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて決定されている。また、本実施の形態では、図9(A)に示すように、チャージカウンタ加算値抽選で獲得可能なチャージカウンタ加算値は、「10」、「20」、「30」、「50」となっている。なお、チャージカウンタ加算値抽選で獲得可能なチャージカウンタ加算値は、前記した数値に限らず、他の数値であってもよいし、また、獲得可能な数値のバリエーションが前記のものよりも少なくてもよいし、多くてもよい。
また、カウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選の当選確率は、これに限らず、たとえば、現在のチャージカウンタ加算値の合計値に基づいて決定してもよい。さらに、カウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選は、上記の契機で行われるものに限らず、第2チャンスゾーン等の遊技期間が「0ゲーム」、すなわち、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」となった後に行ってもよい。
また、特別第2チャンスゾーンでは、第2チャンスゾーンに比べて、チャージカウンタ加算値抽選で「30」及び「50」の高いチャージカウンタ加算値に当選する確率が高くなっている。
さらに、カウンタ加算抽選手段310は、特殊状態中において、各特殊状態中の所定の契機に基づいて、通常ART状態の遊技期間の加算を行うか否かのART遊技数カウンタ加算値抽選を実行する。カウンタ加算抽選手段310が行うART遊技数カウンタ加算値抽選の詳細については後述する。
なお、「カウンタ加算抽選手段310」は、本発明における「加算抽選手段」に相当し、「チャージカウンタ加算値抽選」と、「ART遊技数カウンタ加算値抽選」とは、本発明における「加算抽選」に相当する。
(フリーズ制御手段320)
フリーズ制御手段320は、メイン制御手段200の制御に基づく遊技の進行を所定時間停止するフリーズを実行するものである。
フリーズ制御手段320は、本実施の形態では、所定の役に当選し、所定の押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に、当該ストップスイッチ50の操作のいわゆる第3停止から所定条件が成立するまでの間、次ゲームの遊技の開始を停止、すなわち、メダルの投入又はマックスベットスイッチ34の操作によるベットが不能とさせるフリーズを実行する。そして、所定条件が成立後、遊技の進行が再開される。ここで、所定条件には、予め定められた時間が経過することや、遊技者が所定の操作を行ったこと等を含む。
また、本実施の形態では、フリーズ制御手段320は、通常状態又は通常ART状態で行われているフリーズ抽選に当選した場合にフリーズを実行する。このフリーズが実行された場合、通常状態にあるときには、通常ART状態への移行が確定する。また、通常状態でフリーズが実行された場合、通常ART状態の遊技期間の加算遊技期間が獲得でき、さらに、特殊状態を第1特殊状態、第2特殊状態及び第3特殊状態の各々で1つずつ(すなわち、合計で3つ)獲得できる。さらに、通常状態でフリーズが実行された場合に、チャージカウンタ値が「30」よりも少ないときは、前述の3つとは別に、特殊状態を1つ獲得できる。一方、通常ART状態でフリーズが実行された場合、特殊状態を第1特殊状態、第2特殊状態及び第3特殊状態の各々で1つずつ(すなわち、合計で3つ)獲得できる。
なお、上述した第3停止後から所定条件が成立するまでの間に、フリーズを実行する場合には限定されない。また、フリーズ制御手段320によるフリーズは、上述した第3停止後のものには限定されず、スタートスイッチ40の操作後の回転リール62の回転開始を留保するものでもよい。
(サブ制御手段500)
サブ制御手段500は、図3に示すように、演出実行制御手段510及び報知手段515を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
(演出実行制御手段510)
演出実行制御手段510は、演出装置70により行われる演出を実行するためのものである。
演出実行制御手段510は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ノーマル状態、RT状態等の各遊技状態に応じた演出や、押し順を報知するための演出等を行う。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、演出実行制御手段510は、抽選により所定の演出を選択するとともに選択した演出を演出装置70を介して実行する。また、演出実行制御手段510には、演出装置70により行われる演出を実行すべく、本実施の形態では、報知手段515が含まれている。
(報知手段515)
報知手段515は、液晶表示装置を有する表示装置84、スピーカー72及び演出用ランプ78からなる演出装置70を制御し、種々の情報を外部へ報知するものである。
この報知手段515は、獲得抽選手段300により抽選された抽選結果を報知可能となっている。具体的には、報知手段515は、図11に示すように、獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選したことに基づいて、通常状態中に、当該獲得抽選の抽選結果を表示装置84に表示させる。そして、この獲得抽選の抽選結果は、報知手段515により、ART状態へ移行するまで表示装置84に表示される。特殊状態へ移行後は、当該開始された特殊状態の表示が表示装置84から消える、すなわち、報知手段515は開始された特殊状態の報知をやめる。
また、報知手段515は、カウンタ加算抽選手段310により抽選された抽選結果を報知可能となっている。具体的には、報知手段515は、図11に示すように、一般ステージ及び前兆ステージにおいて、第2チャンスゾーン等で獲得したチャージカウンタ合計値に基づくチャージカウンタ値、すなわち、残余遊技期間を報知可能となっている。この残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージからチャンスゾーンに移行するまでの期間を示しており、残余遊技期間が報知手段515により報知されることで、遊技者がチャンスゾーンまでの移行期間を認識可能となっている。
なお、報知手段515は、カウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選に当選したことに基づいて、通常状態中に、当該チャージカウンタ加算値抽選の抽選結果、すなわち、チャージカウンタ加算値を表示装置84に残余遊技期間とは別に表示させてもよい。また、報知手段515は、チャージカウンタ加算値を残余遊技期間とは別表示にせず、これまで表示されていた残余遊技期間の数値にチャージカウンタ加算値を加えたものを表示させてもよい。
(図12を用いた遊技状態の説明)
つぎに、図12を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、メイン制御手段200により管理され、図12に示すように、大別すると、「ノーマル状態」、「RT状態」がある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT状態」に移行すると、再遊技役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。
なお、各遊技における再遊技役への当選確率は、「ノーマル状態」においては「1/7.3」に設定されており、「RT状態」では「ノーマル状態」よりも高く設定されている。
「ノーマル状態」は、ノーマル遊技制御手段251により制御され、「RT0」と、「RT1」とがある。
「RT0」は、工場出荷時又は設定変更時に滞在する状態である。また、このときの「演出状態」は「通常状態」になっていることが多い。
一方、「RT1」は、「RT0」及び「RT2」から移行可能な状態である。また、このときの「演出状態」は「通常状態」であり、遊技者が「通常状態」で遊技をしているときは「遊技状態」は基本的に「RT1」に滞在している。
「RT0」から「RT1」には、AT役こぼし図柄を停止表示させた時に移行する。この「AT役」とは、正解の押し順(たとえば、ストップスイッチ50を中第一停止)が設定されている役を指す。ここで「AT役こぼし図柄」とは、図示しないが、中第一停止が正解の役、たとえば、「AT役」としての「ベルA」(押し順正解 「ストップスイッチC」→「ストップスイッチR」→「ストップスイッチL」又は「ストップスイッチC」→「ストップスイッチL」→「ストップスイッチR」)に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一停止または右第一停止)した際に停止表示される図柄61である。「RT0」では押し順が報知されず、遊技者は基本的にはストップスイッチ50を左第一停止で操作することが多い。この場合、たとえば中第一停止が正解の役当選時にはATこぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行することとなる。
「RT状態」は、RT遊技制御手段252により制御され、「ノーマル状態」より再遊技役への当選確率の高い「RT2」がある。このときの「演出状態」は「ART状態」であり、遊技者が「ART状態」で遊技をしているときは「遊技状態」は基本的に「RT2」に滞在している。
ここで、「ノーマル状態」から「RT状態」、具体的には、「RT1」から「RT2」には、RT2移行図柄を停止表示させた時に移行する。たとえば、図示しない押し順リプレイ役の押し順「正解」時に、RT2移行図柄を停止表示させて移行する。
また、「RT2」においてAT役こぼし図柄や転落リプレイ図柄を停止表示させると「RT1」に移行する。
ここで「AT役こぼし図柄」とは、上述したとおり、たとえば、中第一停止が正解の役に当選し、当該役の押し順に不正解(ストップスイッチ50を左第一停止または右第一停止)した際に停止表示される図柄61である。たとえば、「RT2」において演出状態が図13のART状態では押し順が報知されるが、AT遊技が終了すると、押し順が報知されず、遊技者は基本的にはストップスイッチ50を左第一停止で操作することが多い。この場合、たとえば、中第一停止が正解の役に当選した時にはAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行することとなる。
一方、「転落リプレイ図柄」とは、役抽選手段210が行う役抽選にて、遊技状態の転落契機となる押し順リプレイ役に当選し、当該押し順リプレイ役の押し順に正解(ストップスイッチ50を左第一停止)した際に停止表示される図柄61である。たとえば、「RT2」において演出状態が図13のART状態では押し順が報知されるが、AT遊技が終了すると、押し順が報知されず、遊技者は基本的にはストップスイッチ50を左第一停止で操作することが多い。この場合、遊技者がストップスイッチ50を左第一停止で操作した場合には、転落リプレイ図柄が停止表示され、「RT1」に移行することとなる。
なお、AT遊技中でも、報知された押し順に従わない操作を行った場合には、同様に、AT役こぼし図柄や転落リプレイ図柄が停止表示され、「RT1」に移行する。
(図13を用いた演出状態の説明)
「演出状態」は、メイン制御手段200により管理され、図13に示すように、演出状態は、大別すると、「通常状態」、「ART準備中状態」及び「ART状態」がある。
(通常状態)
「通常状態」は、「通常遊技」の一例であり、ART準備中状態、通常ART状態及び特殊状態を除いた状態である。また、通常状態は、「一般ステージ及び前兆ステージ」と、一般ステージ及び前兆ステージよりも遊技者にとって有利な「チャンスゾーン」とを備えている。
(一般ステージ及び前兆ステージ)
「一般ステージ及び前兆ステージ」は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいてチャンスゾーン移行抽選αを行うとともに、第2チャンスゾーン等で獲得したチャージカウンタ値の更新(減算)を行う状態である。
この一般ステージ及び前兆ステージは、一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262により制御され、「一般ステージ」と「前兆ステージ」とがある。
一般ステージでは、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率が異なる「低確」と、「高確」と、「超高確」とが設けられている。また、前兆ステージでは、第1チャンスゾーンへの移行の前段階の遊技である第1チャンスゾーン前兆と、第2チャンスゾーンへの移行の前段階の遊技である第2チャンスゾーン前兆とが設けられている。
「低確」から「高確」には、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、移行抽選手段280により行われる高確移行抽選に当選した場合に移行する。
この移行抽選手段280が行う高確移行抽選の当選確率は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に応じて定められている。具体的には、図8(A)に示すように、高確移行抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「ハズレ」、「リプレイ」及び「ベル」の場合には「0%」、「チェリー」の場合には「12%」、「スイカ」の場合には「30%」、「チャンス目」の場合には「35%」となっている。なお、高確移行抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、高確移行抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
「高確」から「低確」には、所定の遊技期間を消化した場合に移行する。具体的には、本実施の形態では、高確において、10ゲーム消化した場合に低確へ移行する。なお、高確から低確への移行契機となる所定の遊技期間は10ゲームに限らず、他の数値であってもよい。また、高確から低確への移行契機となる所定の遊技期間は固定ゲーム数に限らず、高確への移行時に抽選で決定してもよい。
また、高確中において、移行抽選手段280により行われる高確移行抽選に当選した場合には、一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262による高確遊技期間延長抽選が行われる。そして、一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262が行う高確遊技期間延長抽選に当選した場合には、当該獲得した遊技期間分だけ高確での滞在期間が延長される。
「低確」又は「高確」から「超高確」には、低確又は高確にて所定の遊技期間を消化した場合に、移行抽選手段280により行われる超高確移行抽選に当選したときに移行する。具体的には、本実施の形態では、超高確移行抽選は、低確又は高確にて5ゲーム消化した場合に行われる。なお、超高確移行抽選が行われる契機となる低確又は高確の消化ゲーム数は5ゲームに限らず、他の数値であってもよい。
この移行抽選手段280が行う超高確移行抽選の当選確率は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に応じて定められている。具体的には、図8(B)に示すように、超高確移行抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「ハズレ」、「リプレイ」及び「ベル」の場合には「0%」、「チェリー」の場合には「10%」、「スイカ」の場合には「20%」、「チャンス目」の場合には「30%」となっている。なお、超高確移行抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、超高確移行抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
なお、「超高確」において、所定の遊技期間として10ゲームを消化した場合には、超高確の移行前に滞在していた演出状態、すなわち、「低確」又は「高確」へ移行する。なお、超高確から低確又は高確への移行契機となる所定の遊技期間は10ゲームに限らず、他の数値であってもよい。また、超高確から低確又は高確への移行契機となる所定の遊技期間は固定ゲーム数に限らず、高確への移行時に抽選で決定してもよい。
「一般ステージ」から「前兆ステージ」には、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行決定抽選に当選したときや、チャンスゾーン移行決定抽選に当選しなかった場合に一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262により行われる前兆実行抽選に当選したときに移行する。
具体的には、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行決定抽選に当選し、かつ、その後のチャンスゾーン移行種別抽選にて第1チャンスゾーンへの移行が選択された場合には、第1チャンスゾーンへの移行の前段階として、前兆ステージの「第1チャンスゾーン前兆」に移行する。そして、第1チャンスゾーン前兆への移行後は、数回の遊技で前兆演出が行われた後、第1チャンスゾーンへ移行する。
一方、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行決定抽選に当選し、かつ、その後のチャンスゾーン移行種別抽選にて第2チャンスゾーンへの移行が選択された場合には、第2チャンスゾーンへの移行の前段階として、前兆ステージの「第2チャンスゾーン前兆」に移行する。そして、第2チャンスゾーン前兆への移行後は、数回の遊技で前兆演出が行われた後、第2チャンスゾーンへ移行する。
また、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行決定抽選に当選しなかった後、一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262により行われる前兆実行抽選に当選した場合にも、「一般ステージ」から「前兆ステージ」へ移行する。ただし、この場合は、チャンスゾーンへの移行が確定していないにもかかわらず、前兆ステージへ移行して前兆演出が開始されるもの(いわゆるガセ前兆)である。このガセ前兆で「一般ステージ」から「前兆ステージ」へ移行した場合は、数回の遊技で前兆演出が行われた後、一般ステージへ戻る。
なお、チャンスゾーン移行抽選手段282が行うチャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行決定抽選に当選せず、かつ、その後、一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262により行われる前兆実行抽選にも当選しなかった場合には、「一般ステージ」から「前兆ステージ」へは移行しない。
このとき、チャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に応じて定められている。さらに、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、「低確」、「高確」、「超高確」の各演出状態に応じて、その当選確率が異なっている。すなわち、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、「低確」→「高確」→「超高確」の順に高くなっている。
具体的には、演出状態が「低確」の場合、図8(C)に示すように、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「ハズレ」、「リプレイ」及び「ベル」の場合には「0%」、「チェリー」の場合には「20%」、「スイカ」の場合には「30%」、「チャンス目」の場合には「40%」となっている。
なお、演出状態が「低確」の場合のチャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
次に、演出状態が「高確」の場合、図8(C)に示すように、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「ハズレ」、「リプレイ」及び「ベル」の場合には「0%」、「チェリー」の場合には「25%」、「スイカ」の場合には「35%」、「チャンス目」の場合には「45%」となっている。
なお、演出状態が「高確」の場合のチャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
次に、演出状態が「超高確」の場合、図8(C)に示すように、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「ハズレ」、「リプレイ」及び「ベル」の場合には「0%」、「チェリー」の場合には「30%」、「スイカ」の場合には「40%」、「チャンス目」の場合には「50%」となっている。
なお、演出状態が「超高確」の場合のチャンスゾーン移行決定抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、チャンスゾーン移行決定抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
また、チャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に応じて定められている。さらに、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、「低確」、「高確」、「超高確」の各演出状態に応じて、その当選確率に影響を及ぼしている。すなわち、「低確」と「高確」とは、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率のうち、第1チャンスゾーンへの移行に係るものに影響を及ぼしており、「超高確」は、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率のうち、第2チャンスゾーンへの移行に係るものに影響を及ぼしている。
具体的には、演出状態が「低確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「ハズレ」、「リプレイ」及び「ベル」のときには、第1チャンスゾーン及び第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が共に「0%」となっている。
また、演出状態が「低確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「チェリー」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「99.90%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「0.10%」となっている。
また、演出状態が「低確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「スイカ」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「99.80%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「0.20%」となっている。
また、演出状態が「低確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「チャンス目」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「99.70%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「0.30%」となっている。
なお、演出状態が「低確」の場合のチャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、演出状態が「低確」の場合のチャンスゾーン移行種別抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
次に、演出状態が「高確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「ハズレ」、「リプレイ」及び「ベル」のときには、第1チャンスゾーン及び第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が共に「0%」となっている。
また、演出状態が「高確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「チェリー」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「99.80%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「0.20%」となっている。
また、演出状態が「高確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「スイカ」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「99.60%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「0.40%」となっている。
また、演出状態が「高確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「チャンス目」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「99.40%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「0.60%」となっている。
なお、演出状態が「高確」の場合のチャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、演出状態が「高確」の場合のチャンスゾーン移行種別抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
次に、演出状態が「超高確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「ハズレ」、「リプレイ」及び「ベル」のときには、第1チャンスゾーン及び第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が共に「0%」となっている。
また、演出状態が「超高確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「チェリー」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「90.00%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「10.00%」となっている。
また、演出状態が「超高確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「スイカ」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「88.00%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「12.00%」となっている。
また、演出状態が「超高確」の場合、図8(D)に示すように、チャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、役抽選の当選役が「チャンス目」のときには、第1チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「85.00%」、第2チャンスゾーンへの移行に係る当選確率が「15.00%」となっている。
なお、演出状態が「超高確」の場合のチャンスゾーン移行種別抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、演出状態が「超高確」の場合のチャンスゾーン移行種別抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
ここで、一般ステージ及び前兆ステージのうち、一般ステージにおいてチャージカウンタ更新手段272がカウントするチャージカウンタ値が「0」となった場合には、前兆ステージを介さず第2チャンスゾーンへ移行する。また、一般ステージ及び前兆ステージのうち、前兆ステージの第1チャンスゾーン前兆においてチャージカウンタ更新手段272がカウントするチャージカウンタ値が「0」となった場合には、第2チャンスゾーンへ移行する。一方、一般ステージ及び前兆ステージのうち、前兆ステージの第2チャンスゾーン前兆(ガセ前兆除く)においてチャージカウンタ更新手段272がカウントするチャージカウンタ値が「0」となった場合には、特別第2チャンスゾーンへ移行する。すなわち、第2チャンスゾーン前兆のうち、いわゆる「本前兆」の場合にチャージカウンタ値が「0」になったときは、特別第2チャンスゾーンへ移行し、チャンスゾーン前兆のうち、いわゆる「ガセ前兆」の場合にチャージカウンタ値が「0」になったときは、第2チャンスゾーンへ移行する。
(チャンスゾーン)
本実施の形態に係る「チャンスゾーン」は、チャンスゾーン制御手段263により制御され、「第1チャンスゾーン」と「第2チャンスゾーン等」とがあり、通常状態を有利に進めたり、ART状態へ移行しやすかったりする、いわゆるチャンスゾーンの機能を備えている。
(第2チャンスゾーン等)
「第2チャンスゾーン等」は、チャージカウンタ加算値の抽選、チャージカウンタ合計値の決定、特殊状態の獲得抽選を行う状態である。なお、上述のように、「第2チャンスゾーン等」とは、第2チャンスゾーンと特別第2チャンスゾーンとを含む概念である。
そして、本実施の形態では、詳しくは後述するが、第2チャンスゾーンよりも有利なチャンスゾーンである特別第2チャンスゾーンは、第2チャンスゾーンに比べて、カウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選で「30」及び「50」などの高いチャージカウンタ加算値に当選する確率が高くなっていることから、第2チャンスゾーンよりも有利な状態となっている。
さらに、特別第2チャンスゾーンでは、第2チャンスゾーンと異なり、第1チャンスゾーンへの移行が既に確定されていることから、第2チャンスゾーンよりも有利な状態となっている。すなわち、特別第2チャンスゾーンでは、第2チャンスゾーンと異なり、チャージカウンタ合計値にかかわらず、チャンスゾーン移行抽選βに当選することとなっているため、既に第1チャンスゾーンへの移行が確定している。なお、これに限らず、特別第2チャンスゾーンでは、第2チャンスゾーンに比べて、高確率で獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選するようにしてもよい。
ここで、本実施の形態では、第2チャンスゾーン等は、7ゲーム固定の遊技期間を有し、7ゲームの各遊技で種々の抽選が行われている。なお、第2チャンスゾーン等の遊技期間は、これに限らず、7ゲームよりも多くても少なくてもよいし、第2チャンスゾーン等への移行時に抽選で決定してもよい。
まず、第2チャンスゾーン等では、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、獲得抽選手段300により特殊状態の獲得抽選が行われる。この獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選した場合には、特殊状態を1つ獲得できる。
ここで、詳しくは後述するが、本実施の形態では特殊状態として、「第1特殊状態」と、「第2特殊状態」と、「第3特殊状態」とを備えている。そして、獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選した場合には、特殊状態のうち、上記した第1特殊状態、第2特殊状態、又は第3特殊状態の中から何れか1つを獲得できる。そして、第2チャンスゾーン等にて獲得した特殊状態は、ART状態に移行するまで保持されることとなっている。
このとき、第2チャンスゾーン等では、獲得できる特殊状態の種類に関与する特典ランクが「特典ランク0」〜「特典ランク3」まで設定されている。そして、第2チャンスゾーン等の移行後は、「特典ランク0」から開始されることとなっている。なお、特典ランクの範囲は前記したものに限らず、他の範囲でもよい。
ここで、特典ランク0の場合に獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選したときには、特典ランクが「特典ランク1」にランクアップし、第1特殊状態を1つ獲得する。
また、特典ランク1の場合に獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選したときには、特典ランクが「特典ランク2」にランクアップし、さらに第2特殊状態を1つ獲得する。
また、特典ランク2の場合に獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選したときには、特典ランクが「特典ランク3」にランクアップし、さらに第3特殊状態を1つ獲得する。
なお、特典ランクに応じて獲得できる特殊状態の種類は、上記の組み合わせに限らず、他の組み合わせであってもよい。
なお、特典ランクは、第2チャンスゾーン等にて、獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選した場合に「1」ずつランクアップすることとなっているが、これに限らず、獲得抽選に当選した場合に「2」以上ランクアップすることとしてもよい。
なお、獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選に当選した場合、特殊状態を2つ以上獲得できることとしてもよい。
つぎに、第2チャンスゾーン等では、獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選しなかった場合には、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、カウンタ加算抽選手段310によりチャージカウンタ加算値抽選が行われる。
本実施の形態では、図9(A)に示すように、カウンタ加算抽選手段310で獲得可能なチャージカウンタ加算値は、「10」、「20」、「30」、「50」となっている。なお、カウンタ加算抽選手段310で獲得可能なチャージカウンタ加算値は、前記した数値に限らず、他の数値であってもよいし、また、獲得可能な数値のバリエーションが前記のものよりも少なくてもよいし、多くてもよい。
このとき、第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がハズレの場合には、チャージカウンタ加算値「10」に当選する確率が「99%」、チャージカウンタ加算値「20」に当選する確率が「1%」、チャージカウンタ加算値「30」及び「50」に当選する確率が「0%」となっている。一方、特別第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がハズレの場合には、チャージカウンタ加算値「10」に当選する確率が「85%」、チャージカウンタ加算値「20」に当選する確率が「10%」、チャージカウンタ加算値「30」及び「50」に当選する確率が「2.5%」となっている。
また、第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がリプレイの場合には、チャージカウンタ加算値「10」に当選する確率が「85%」、チャージカウンタ加算値「20」に当選する確率が「10%」、チャージカウンタ加算値「30」及び「50」に当選する確率が「2.5%」となっている。一方、特別第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がリプレイの場合には、チャージカウンタ加算値「10」に当選する確率が「70%」、チャージカウンタ加算値「20」に当選する確率が「20%」、チャージカウンタ加算値「30」及び「50」に当選する確率が「5%」となっている。
また、第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がベルの場合には、チャージカウンタ加算値「10」に当選する確率が「70%」、チャージカウンタ加算値「20」に当選する確率が「20%」、チャージカウンタ加算値「30」及び「50」に当選する確率が「5%」となっている。一方、特別第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がベルの場合には、チャージカウンタ加算値「10」に当選する確率が「65%」、チャージカウンタ加算値「20」に当選する確率が「15%」、チャージカウンタ加算値「30」及び「50」に当選する確率が「10%」となっている。
また、第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がチェリーの場合には、チャージカウンタ加算値「10」及び「20」に当選する確率が「0%」、チャージカウンタ加算値「30」及び「50」に当選する確率が「50%」となっている。一方、特別第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がチェリーの場合には、チャージカウンタ加算値「10」及び「20」に当選する確率が「0%」、チャージカウンタ加算値「30」に当選する確率が「40%」、チャージカウンタ加算値「50」に当選する確率が「60%」となっている。
また、第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がスイカの場合には、チャージカウンタ加算値「10」及び「20」に当選する確率が「0%」、チャージカウンタ加算値「30」に当選する確率が「40%」、チャージカウンタ加算値「50」に当選する確率が「60%」となっている。一方、特別第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がスイカの場合には、チャージカウンタ加算値「10」及び「20」に当選する確率が「0%」、チャージカウンタ加算値「30」に当選する確率が「30%」、チャージカウンタ加算値「50」に当選する確率が「70%」となっている。
また、第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がチャンス目の場合には、チャージカウンタ加算値「10」及び「20」に当選する確率が「0%」、チャージカウンタ加算値「30」に当選する確率が「30%」、チャージカウンタ加算値「50」に当選する確率が「70%」となっている。一方、特別第2チャンスゾーンでは、役抽選の当選役がチャンス目の場合には、チャージカウンタ加算値「10」及び「20」に当選する確率が「0%」、チャージカウンタ加算値「30」に当選する確率が「20%」、チャージカウンタ加算値「50」に当選する確率が「80%」となっている。
なお、第2チャンスゾーン等における各々のチャージカウンタ加算値に当選する確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、第2チャンスゾーン等における各々のチャージカウンタ加算値の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
つぎに、第2チャンスゾーン等のうち、第2チャンスゾーンでは、第2チャンスゾーン遊技数更新手段273がカウントする第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」となったことに基づいて、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283によりチャンスゾーン移行抽選βが行われる。
チャンスゾーン移行抽選βの当選確率は、チャージカウンタ合計値に基づいている。このとき、特別第2チャンスゾーンの場合には、上述したように、チャージカウンタ合計値にかかわらず、チャンスゾーン移行抽選βに当選することとなっている。
具体的には、図9(B)に示すように、チャージカウンタ合計値が「70〜100」の場合には、チャンスゾーン移行抽選βに当選する確率が「15%」、チャージカウンタ合計値が「101〜150」の場合には、チャンスゾーン移行抽選βに当選する確率が「20%」、チャージカウンタ合計値が「151〜200」の場合には、チャンスゾーン移行抽選βに当選する確率が「50%」、チャージカウンタ合計値が「201〜250」の場合には、チャンスゾーン移行抽選βに当選する確率が「70%」、チャージカウンタ合計値が「251〜300」の場合には、チャンスゾーン移行抽選βに当選する確率が「80%」、チャージカウンタ合計値が「301〜350」の場合には、チャンスゾーン移行抽選βに当選する確率が「95%」となっている。
なお、チャンスゾーン移行抽選βでの各チャージカウンタ合計値における当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、チャンスゾーン移行抽選βでの当選確率に関与するチャージカウンタ合計値は、上記したものに限らず、他の数値範囲でもよいし、必ずしもチャージカウンタ合計値の昇順でチャンスゾーン移行抽選βでの当選確率が向上しなくともよい。
そして、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283が行うチャンスゾーン移行抽選βに当選した場合には、第1チャンスゾーンへ移行(第1チャンスゾーン前兆を経由する場合には、第1チャンスゾーン前兆へ移行して、数回の遊技で前兆演出が行われた後に第1チャンスゾーンへ移行)する。一方、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283が行うチャンスゾーン移行抽選βに当選しなかった場合には、一般ステージ及び前兆ステージの一般ステージに移行する。
このように、第2チャンスゾーンはチャージカウンタ加算値抽選や、特殊状態の獲得抽選だけでなく、第1チャンスゾーンへの移行抽選も行っており、第1チャンスゾーンへの移行に係るチャンスゾーンとしても機能する。
(第1チャンスゾーン)
「第1チャンスゾーン」は、通常ART状態へ移行するか否かの抽選(ART移行抽選)を行う状態である、いわゆるチャンスゾーンとしての機能を備える。この第1チャンスゾーンへは、一般ステージでレア役(たとえば、チェリー)に当選したことを契機にチャンスゾーン移行抽選αが行われ、チャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行決定抽選に当選し、その後のチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行種別抽選にて第1チャンスゾーンへの移行が選択されたことに基づいて移行する。また、第1チャンスゾーンへは、一般ステージ及び前兆ステージから移行する場合だけでなく、第2チャンスゾーン等のうち、第2チャンスゾーンにおいて、第2チャンスゾーンの遊技期間が「0ゲーム」、すなわち、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」となった後に行われるチャンスゾーン移行抽選βに当選したことに基づいて移行する。
ここで、本実施の形態では、第1チャンスゾーンは、5ゲーム固定の遊技期間を有し、5ゲームの各遊技でレベルアップ抽選手段290によりレベルアップ抽選が行われ、5ゲームの遊技の終了後にART移行抽選手段281によりART移行抽選が行われる。なお、第1チャンスゾーンの遊技期間は、これに限らず、5ゲームよりも多くても少なくてもよいし、第1チャンスゾーン等への移行時に抽選で決定してもよい。
まず、第1チャンスゾーンでは、レベルアップ抽選の前提として、第1チャンスゾーンへの移行時に、初期レベル設定処理が行われる。この第1チャンスゾーンの初期レベル設定処理では、メイン制御手段200により、第1チャンスゾーンの初期レベル抽選が行われ、当該初期レベル抽選で決定された初期レベルがチャンスゾーン制御手段263により設定される。
この初期レベル抽選により、初期レベルが0〜6に設定された場合には、第1チャンスゾーン中にレベルアップ抽選が行われるが、初期レベルが7に設定された場合には、ART状態への移行が確定するので、第1チャンスゾーン中にレベルアップ抽選は行われない。この場合は、レベルアップ抽選に代えて、毎遊技、カウンタ加算抽選手段310によるチャージカウンタ加算値抽選が行われる。また、現在のチャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間としてART遊技数カウンタに設定される。
また、初期レベルが0〜6に設定された場合に、レベルアップ抽選により第1チャンスゾーン中にレベルが7に達したときは、ART状態への移行が確定するのでレベルアップ抽選は行われない。この場合は、レベルアップ抽選に代えて、毎遊技、カウンタ加算抽選手段310によるチャージカウンタ加算値抽選が行われる。
このとき、初期レベルが0〜6に設定された場合の第1チャンスゾーンでは、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、レベルアップ抽選手段290によりレベルアップ抽選が行われる。このレベルアップ抽選手段290が行うレベルアップ抽選に当選した場合には、第1チャンスゾーンのレベルが「1」又は「2」ずつ上昇する。
具体的には、図10(A)に示すように、レベルアップ抽選の当選確率は、役抽選の当選役がハズレの場合には、1段階レベルアップする確率及び2段階レベルアップする確率は共に「0%」となっている。また、役抽選の当選役がリプレイの場合には、1段階レベルアップする確率が「100%」、2段階レベルアップする確率が「0%」となっている。また、役抽選の当選役がベルの場合には、1段階レベルアップする確率が「99%」、2段階レベルアップする確率が「1%」となっている。
また、役抽選の当選役がチェリーの場合には、1段階レベルアップする確率が「80%」、2段階レベルアップする確率が「20%」となっている。また、役抽選の当選役がスイカの場合には、1段階レベルアップする確率が「70%」、2段階レベルアップする確率が「30%」となっている。また、役抽選の当選役がチャンス目の場合には、1段階レベルアップする確率が「60%」、2段階レベルアップする確率が「40%」となっている。なお、第2チャンスゾーン等におけるレベルアップ抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、第2チャンスゾーン等におけるレベルアップ抽選の当選確率に関与する役抽選の当選役は、上記したものに限らず、他の役でもよい。
つぎに、第1チャンスゾーンでは、第1チャンスゾーン遊技数更新手段274がカウントする第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」となったことに基づいて、ART移行抽選手段281によりART移行抽選が行われる。このART移行抽選の当選確率は、第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」になったときの第1チャンスゾーンのレベルに基づいて決定されている。具体的には、図10(B)に示すように、ART移行抽選の当選確率は、レベル0で「10%」、レベル1で「15%」、レベル2で「20%」、レベル3で「25%」、レベル4で「40%」、レベル5で「60%」、レベル6で「80%」、レベル7で「100%」となっている。
なお、ART移行抽選の当選確率は、上記したものに限らず、他の数値でもよい。また、第1チャンスゾーンのレベルは、必ずしもレベルの昇順でART移行抽選の当選確率が向上しなくともよい。
そして、ART移行抽選手段281が行うART移行抽選に当選した場合には、ART準備中状態へ移行し、数回の遊技の後、通常ART状態へ移行する。このとき、特殊状態を獲得している場合には、ART準備中状態へ移行し、数回の遊技の後、特殊状態に移行する。一方、ART移行抽選手段281が行うART移行抽選に当選しなかった場合には、一般ステージ及び前兆ステージの一般ステージに移行する。
なお、ART移行抽選に当選しなかった場合に、第1チャンスゾーンへの引き戻し抽選を行ってもよい。この場合、第1チャンスゾーンへの引き戻し抽選に当選したときには、第1チャンスゾーンを1つ獲得する。その後、獲得した第1チャンスゾーンがあれば第1チャンスゾーン前兆に移行し、第1チャンスゾーンを獲得していなければ一般ステージ及び前兆ステージの一般ステージに移行することとしてもよい。
(ART準備中状態)
「ART準備中状態」は、ART移行抽選やフリーズ抽選に当選した後に移行し、当該ART準備中状態中においてRT移行図柄を有効ライン86上に停止表示させた後、通常ART状態又は特殊状態へ移行する状態である。
このART準備中状態に移行した場合には、通常ART状態の遊技期間の設定処理が行われる。この通常ART状態の遊技期間の設定処理では、通常ART状態への移行が確定したときのチャージカウンタ値がART遊技数更新手段275によりART遊技数カウンタに設定される。なお、既に、ART遊技数更新手段275によりART遊技数カウンタに通常ART状態への移行が確定したときのチャージカウンタ値が設定されている場合には、この処理は行われない。
また、ART準備中状態において、通常ART状態の遊技期間の設定処理により設定されたART遊技数カウンタ値が「30」よりも少ない場合は、獲得抽選手段300による獲得抽選が行われ、当該獲得抽選に当選したときには特殊状態を1つ獲得する。
さらに、ART準備中状態では、獲得した特殊状態を有している場合には、特殊状態の設定処理が行われる。この場合、獲得している特殊状態が複数種類あるときは、抽選により設定される特殊状態の種類が決定される。なお、獲得している特殊状態が複数種類ある場合は、抽選により設定される特殊状態を決定することに限らず、たとえば、獲得した順番で保持している特殊状態を使用して、設定する特殊状態を決定してもよい。
このとき、「ART準備中状態」は、遊技状態が、図12の「RT1」である場合の「AT状態」であり、「RT1」の状態で、「RT2」へ移行する役である昇格リプレイに当選した場合には、当該昇格リプレイに対応したストップスイッチ50の押し順が報知される。そして、当該報知に従ってストップスイッチ50が操作された場合には、RT2移行図柄が停止表示され、遊技状態がRT2に移行し、「通常ART状態」に移行する。このとき、特殊状態を獲得している場合には、「特殊状態」に移行する。なお、遊技状態がRT2に移行する前のART準備中状態中では、カウンタ加算抽選手段310によるART遊技数カウンタ加算値抽選が行われており、当該ART遊技数カウンタ加算値抽選に当選した場合には、通常ART状態の遊技期間の加算、すなわち、ART遊技数カウンタへの加算が行われる。
(ART状態)
「ART状態」は、「通常遊技より遊技者に有利な遊技」の一例であり、「通常ART状態」と、「特殊状態」とを備えている。
(通常ART状態)
「通常ART状態」は、ART制御手段264により制御され、一般ステージ及び前兆ステージとチャンスゾーンとを含む通常状態よりも遊技者にとって有利な状態である。
この通常ART状態では、当選した小役の押し順が報知されるART遊技が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役や再遊技役の図柄61の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
また、通常ART状態中には、移行抽選手段280による特殊状態移行抽選が行われており、当該特殊状態移行抽選に当選した場合には、「通常ART状態」から「特殊状態」へ移行する。
このとき、特殊状態移行抽選に当選した場合には、「第1特殊状態」、「第2特殊状態」、「第3特殊状態」の何れかの特殊状態へ移行可能となっている。そして、「第1特殊状態」→「第2特殊状態」→「第3特殊状態」の順に、各特殊状態への移行に係る特殊状態移行抽選の当選確率が低くなっている。なお、特殊状態移行抽選の当選確率は、上記のように降順になるものに限らず、たとえば、「第2特殊状態」への移行に係る特殊状態移行抽選の当選確率を最も低くしてもよい。
ここで、本実施の形態では、通常ART状態の遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間の更新に基づいて決定されている。基本的には、通常ART状態の遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージの開始時の遊技期間から、一般ステージ及び前兆ステージがチャンスゾーン又は通常ART状態へ移行するまでに費やした一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間を減じた数となっているが、ART準備中状態で遊技期間の加算があった場合や、第2チャンスゾーン等で特殊状態を獲得し、当該特殊状態で遊技期間の加算があった場合には、通常ART状態の遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージの開始時の遊技期間から、一般ステージ及び前兆ステージがチャンスゾーン又は通常ART状態へ移行するまでに費やした一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間を減じた数に、ART準備中状態や特殊状態で加算された遊技期間を加えた数となる。これらの詳細は後述する。
そして、通常ART状態の遊技期間は、ART遊技数更新手段275によりART遊技数カウンタに設定され、ART遊技数更新手段275がカウントするART遊技数カウンタ値が「0」となった場合に第2チャンスゾーンへ移行する。なお、これに限らず、ART遊技数カウンタ値が「0」となった場合に移行抽選を行って、通常ART状態終了後の遷移先を第2チャンスゾーンと特別第2チャンスゾーンとの2パターン有することとしてもよい。
(特殊状態)
「特殊状態」は、特殊遊技制御手段265により制御され、「第1特殊状態」と、「第2特殊状態」と、「第3特殊状態」とがある。
この特殊状態は、第2チャンスゾーン等において獲得抽選手段300により行われた獲得抽選に当選して、特殊状態を獲得した場合に、通常状態からART準備中状態を経由して移行する状態である。また、特殊状態は、前記した移行契機の他に、通常ART状態中に移行抽選手段280により行われる特殊状態移行抽選に当選した場合に、通常ART状態から移行する。
そして、この特殊状態では、カウンタ加算抽選手段310によりART遊技数カウンタ加算値抽選が行われる、いわゆる上乗せ特化ゾーンとして機能を備える。このカウンタ加算抽選手段310が行うART遊技数カウンタ加算値抽選の当選確率は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて決定されている。また、ART遊技数カウンタ加算値抽選で獲得可能なART遊技数カウンタ加算値は、チャージカウンタ加算値抽選で獲得可能なチャージカウンタ加算値と同様となっている。
なお、ART遊技数カウンタ加算値抽選で獲得可能なART遊技数カウンタ加算値は、チャージカウンタ加算値抽選で獲得可能なチャージカウンタ加算値と同様の数値に限らず、チャージカウンタ加算値よりも少なくてもよいし、多くてもよい。
また、カウンタ加算抽選手段310が行うART遊技数カウンタ加算値抽選の当選確率は、上記の方法で決定するものに限らず、たとえば、各特殊状態で異なることとしてもよい。
ここで、特殊状態の遊技期間は、特殊状態遊技数更新手段276により特殊状態遊技数カウンタに設定されており、特殊状態遊技数更新手段276がカウントする特殊状態遊技数カウンタ値が「0」となった場合に通常ART状態へ移行する。なお、特殊状態に滞在中は、通常ART状態の遊技期間をカウントするART遊技数カウンタの更新は行われない。
(第1特殊状態)
第1特殊状態は、最低で5ゲームの遊技期間が保証されており、5ゲームの各遊技で、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、カウンタ加算抽選手段310によりART遊技数カウンタ加算値抽選が行われる。そして、第1特殊状態は、6ゲーム目以降から第1特殊状態を継続するか否かの継続抽選が特殊遊技制御手段265により毎遊技行われ、当該継続抽選に当選した場合には1ゲームの継続遊技期間を獲得できる。もちろん、この継続遊技期間においても、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、カウンタ加算抽選手段310によりART遊技数カウンタ加算値抽選が行われる。なお、継続遊技期間における継続抽選の当選確率を初回の継続抽選の当選確率と異ならせてもよいし、継続遊技期間における継続抽選に当選した場合の継続遊技期間を1ゲームとは異なる他の数値にしてもよい。
(第2特殊状態)
第2特殊状態は、開始時の遊技期間として5ゲームが付与されており、特定図柄(「7A」、「7B」又は「7C」)が有効ライン86上に停止表示した場合に、カウンタ加算抽選手段310によりART遊技数カウンタ加算値抽選及び特殊遊技制御手段265により第2特殊状態の遊技期間の加算抽選が行われる。この第2特殊状態では、開始時の遊技期間として付与された5ゲーム内で一度も特定図柄が有効ライン86上に停止表示しなかった場合には、当該5ゲームの終了後、再度、第2特殊状態の遊技期間として5ゲームが付与される。
(第3特殊状態)
第3特殊状態は、1セットが5ゲームの遊技期間を有しており、5ゲームの各遊技で、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、カウンタ加算抽選手段310によりART遊技数カウンタ加算値抽選が行われる。そして、第3特殊状態は、1セット毎、すなわち、5ゲーム毎に第3特殊状態を継続するか否かの継続抽選が特殊遊技制御手段265により行われる。そして、当該継続抽選に当選した場合には、5ゲームの継続遊技期間を獲得できる。もちろん、この継続遊技期間においても、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、カウンタ加算抽選手段310によりART遊技数カウンタ加算値抽選が行われる。なお、2セット目以降の継続抽選の当選確率を1セット目の継続抽選の当選確率と異ならせてもよいし、2セット目以降の継続抽選に当選した場合の継続遊技期間を5ゲームとは異なる他の数値にしてもよい。
(図14〜図20を用いた本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れの説明)
以下、図14〜図20を用いて、本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れについて説明する。
本実施の形態に係る遊技機10は、第2チャンスゾーン等中に獲得した遊技期間が、次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間になるとともに、初期遊技期間からART状態への移行が確定するまでに費やした遊技期間を減じた遊技期間(残余遊技期間)が通常ART状態へ移行したときの通常ART状態の遊技期間となることを特徴としている。
また、一般ステージ及び前兆ステージでは、獲得しているチャージカウンタ値が「0」になることを契機に第2チャンスゾーン等に移行する。ただし、チャージカウンタ値が「0」になる途中で、通常ART状態への移行が確定した場合には、残りのチャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となる。
(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れA)
本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れAは、基本的な流れである「第2チャンスゾーン→一般ステージ→第2チャンスゾーン」という流れになっている。
まず、第2チャンスゾーンでチャージカウンタ加算値を決定し、チャージカウンタ合計値が次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となる。もちろん、この「チャージカウンタ合計値」は、第2チャンスゾーンから一般ステージに移行した場合、チャージカウンタ値に加算され、当該チャージカウンタ値は、一般ステージ及び前兆ステージで遊技を進める毎に「1」ずつ減算されていく。通常ART状態への移行が確定した場合には、当該チャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となる。
図14は、1遊技目〜N遊技目までは第2チャンスゾーンとなっており、チャージカウンタ加算値の累積が行われる。その後、一般ステージのN+1遊技目に移行した後は、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値「100」がチャージカウンタ値に加算され、次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となり、遊技を進める毎に減算されていく。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、第2チャンスゾーン等中において付与されることとなっている。
図14では、一般ステージにおいて第1チャンスゾーン、第2チャンスゾーン、通常ART状態のいずれにも移行が確定しなかった場合の流れを示しており、M+1遊技目でチャージカウンタ値が「0」となり、次の遊技から第2チャンスゾーンに移行している。そして、第2チャンスゾーンで再度チャージカウンタ加算値の累積が行われる。なお、第2チャンスゾーンでは、獲得抽選やチャンスゾーン移行抽選βが行われているが、図14ではいずれの抽選にも当選しなかった場合を示している。
そして、X+1遊技目から再度一般ステージとなり、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値「140」がチャージカウンタ値に加算され、次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となり、遊技を進める毎に減算されていく。
このとき、チャージカウンタ値として遊技者に認識可能に表示装置84に表示されている残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージから第2チャンスゾーン等に移行するまでの期間を示している(図11参照)。
このように、第2チャンスゾーンで累積されるチャージカウンタ合計値が一定ではなく、第2チャンスゾーンにおける当選役の当選状況によって変動することとなり、次の第2チャンスゾーンまでの遊技期間が種々変動することにより、一般ステージ及び前兆ステージにおける遊技の興趣の向上を図ることができる。
(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れB)
本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れBは、「第2チャンスゾーン→一般ステージ→一般ステージにてフリーズ発生→通常ART状態」という流れになっている。
まず、第2チャンスゾーンでチャージカウンタ加算値を決定し、チャージカウンタ合計値が次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となる。もちろん、この「チャージカウンタ合計値」は、第2チャンスゾーンから一般ステージに移行した場合、チャージカウンタ値に加算され、当該チャージカウンタ値は、一般ステージ及び前兆ステージで遊技を進める毎に「1」ずつ減算されていく。通常ART状態への移行が確定した場合には、当該チャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となる。
図15は、1遊技目〜N遊技目までは第2チャンスゾーンとなっており、チャージカウンタ加算値の累積が行われる。その後、一般ステージのN+1遊技目に移行した後は、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値「100」がチャージカウンタ値に加算され、次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となり、遊技を進める毎に減算されていく。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、第2チャンスゾーン等中において付与されることとなっている。
このとき、チャージカウンタ値として遊技者に認識可能に表示装置84に表示されている残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージから第2チャンスゾーン等に移行するまでの期間を示している(図11参照)。
そして、一般ステージのM+1遊技目のチャージカウンタ値が「55」のときにフリーズが発生したことによりART状態(通常ART状態)への移行が確定し、M+2遊技目からART準備中状態に移行する。このとき、フリーズが発生した際の残りチャージカウンタ値「55」が、M+5遊技目から開始される通常ART状態の遊技期間となっている。
このように、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値がチャージカウンタ値に加算され、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間となり、当該チャージカウンタ値は、遊技を進める毎に減算されていくが、一般ステージ及び前兆ステージ中にART状態への移行が確定した場合には、当該チャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となることにより、一般ステージ及び前兆ステージにおける遊技の興趣の向上を図ることができる。
(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れC)
本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れCは、「第2チャンスゾーン→一般ステージ→前兆ステージ→第1チャンスゾーン→通常ART状態又は一般ステージ」という流れになっている。
まず、第2チャンスゾーンでチャージカウンタ加算値を決定し、チャージカウンタ合計値が次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となる。もちろん、この「チャージカウンタ合計値」は、第2チャンスゾーンから一般ステージに移行した場合、チャージカウンタ値に加算され、当該チャージカウンタ値は、一般ステージ及び前兆ステージで遊技を進める毎に「1」ずつ減算されていく。通常ART状態への移行が確定した場合には、チャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となる。
図16は、1遊技目〜N遊技目までは第2チャンスゾーンとなっており、チャージカウンタ加算値の累積が行われる。その後、一般ステージのN+1遊技目に移行した後は、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値「100」がチャージカウンタ値に加算され、次の一般ステージ及び前兆ステージにおけるチャンスゾーンまでの遊技期間の初期遊技期間となり、遊技を進める毎に減算されていく。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、第2チャンスゾーン等中において付与されることとなっている。
このとき、チャージカウンタ値として遊技者に認識可能に表示装置84に表示されている残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージから第2チャンスゾーン等に移行するまでの期間を示している(図11参照)。
そして、一般ステージのM+1遊技目でチェリーに当選し、チャンスゾーン移行抽選αが行われる。チャンスゾーン移行抽選αでは、まず、チャンスゾーン移行決定抽選を行い、チャンスゾーン移行決定抽選に当選すると、チャンスゾーン移行決定抽選の当選後、チャンスゾーン移行種別抽選が行われ、チャンスゾーン移行種別抽選の結果、第1チャンスゾーンへの移行が選択される。M+2遊技目からは第1チャンスゾーン前兆が行われ、前兆の最終遊技であるX遊技目までは、チャージカウンタ値の減算が行われる。そして、X+1遊技目から第1チャンスゾーンに移行するが、第1チャンスゾーンに移行した後はチャージカウンタ値の減算は行われない。
すなわち、第1チャンスゾーンに移行する直前の遊技であるX遊技目におけるチャージカウンタ値「60」が、通常ART状態への移行が確定した場合の通常ART状態の遊技期間となる。その後、第1チャンスゾーンの最終遊技であるY遊技目においてART移行抽選が行われ、ART移行抽選に当選した場合は次の遊技からART準備中状態に移行し、ART移行抽選に当選しなかった場合は次の遊技から一般ステージに移行する。
通常ART状態に移行した場合は、第1チャンスゾーンに移行する直前の遊技であるX遊技目におけるチャージカウンタ値「60」がART遊技数カウンタに設定され、通常ART状態の遊技期間となり、一般ステージに移行した場合は、第1チャンスゾーンに移行する直前の遊技であるX遊技目におけるチャージカウンタ値「60」が次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となり、再度遊技を進める毎に減算が行われる。
このように、第1チャンスゾーンに移行する直前のチャージカウンタ値が、そのまま通常ART状態又は一般ステージの遊技期間となる。
そのため、当該チャージカウンタ値が高数値の場合にART状態への移行が確定したときには、ART状態に対する遊技者の期待を高められ、一方で当該チャージカウンタ値が高数値の場合に一般ステージへの移行が確定したときには、次の第2チャンスゾーンまでの遊技期間が長くなることから遊技者が不利に感じることもある。
また、当該チャージカウンタ値が低数値の場合にART状態への移行が確定したときには、通常ART状態の遊技期間が短くなることから遊技者が不利に感じることもあり、一方で当該チャージカウンタ値が低数値の場合に一般ステージへの移行が確定したときには、次の第2チャンスゾーンまでの遊技期間が短くなることから遊技者が有利に感じることもある。
したがって、本実施の形態によれば、遊技者に対し有利な出来事と不利な出来事とをバランスのよく付与することができる。
(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れD)
本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れDは、「第2チャンスゾーン→一般ステージ→第2チャンスゾーン→第1チャンスゾーン又は一般ステージ」という流れになっている。
まず、第2チャンスゾーンでチャージカウンタ加算値を決定し、チャージカウンタ合計値が次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となる。もちろん、この「チャージカウンタ合計値」は、第2チャンスゾーンから一般ステージに移行した場合、チャージカウンタ値に加算され、当該チャージカウンタ値は、一般ステージ及び前兆ステージで遊技を進める毎に「1」ずつ減算されていく。通常ART状態への移行が確定した場合には、チャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となる。
図17は、1遊技目〜N遊技目までは第2チャンスゾーンとなっており、チャージカウンタ加算値の累積が行われる。その後、一般ステージのN+1遊技目に移行した後は、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値「100」がチャージカウンタ値に加算され、次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となり、遊技を進める毎に減算されていく。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、第2チャンスゾーン等中において付与されることとなっている。
図17では、一般ステージにおいて第1チャンスゾーン、第2チャンスゾーン、通常ART状態のいずれにも移行が確定しなかった場合の流れを示しており、一般ステージのM+1遊技目でチャージカウンタ値が「0」となり、次のM+2遊技目から第2チャンスゾーンに移行している。そして、第2チャンスゾーンで再度チャージカウンタ加算値の累積が行われる。
この場合、チャージカウンタ値として遊技者に認識可能に表示装置84に表示されている残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージから第2チャンスゾーン等に移行するまでの期間を示している(図11参照)。
M+2遊技目から開始する第2チャンスゾーンでは、最終遊技(X遊技目)でチャージカウンタ合計値に基づいて第1チャンスゾーンへのチャンスゾーン移行抽選βが行われる。図17にはチャンスゾーン移行抽選βに当選した場合と当選しなかった場合とを示している。第2チャンスゾーンの最終遊技であるX遊技目に、チャージカウンタ合計値「140」に基づいて第1チャンスゾーンへのチャンスゾーン移行抽選βが行われる。このチャンスゾーン移行抽選βの当選確率は、チャージカウンタ合計値に基づいて決定されており、図17に示すように、チャージカウンタ合計値「140」では「20%」の確率でチャンスゾーン移行抽選βに当選することとなっている(図9(B)参照)。
チャンスゾーン移行抽選βに当選しなかった場合は、次の遊技から一般ステージへ移行し、チャージカウンタ合計値「140」がチャージカウンタ値に加算され、一般遊技が行われる。一方、チャンスゾーン移行抽選βに当選した場合は、次の遊技(X+1遊技目)から第1チャンスゾーンに移行し、第1チャンスゾーンの最終遊技(Y遊技目)でART移行抽選が行われる。このART移行抽選の当選確率は、第1チャンスゾーンでのレベルに基づいて決定されている(図10(B)参照)。
なお、チャンスゾーン移行抽選βに当選した場合でも、第2チャンスゾーンから第1チャンスゾーンへの移行時に、チャージカウンタ合計値「140」がチャージカウンタ値に加算される。
ART移行抽選に当選しなかった場合は、次の遊技から一般ステージへ移行し、チャージカウンタ値「140」から遊技が行われる。一方、ART移行抽選に当選した場合は、次の遊技(Y+1遊技目)からART準備中状態に移行し、チャージカウンタ値「140」がART遊技数カウンタに設定され、通常ART状態が開始する際は、ART遊技数カウンタ値「140」が通常ART状態の遊技期間となる。
つまり、ART状態への移行が確定したときのチャージカウンタ値「140」が通常ART状態の遊技期間となる。
このように、一般ステージでチャージカウンタ値が「0」となった場合に第2チャンスゾーンへ移行し、第2チャンスゾーン中に行われるチャンスゾーン移行抽選βに当選したときには、ART移行抽選が行われる第1チャンスゾーンへ移行することができる。そのため、一般ステージにおいて第1チャンスゾーン、第2チャンスゾーン、通常ART状態のいずれにも移行が確定しなくとも、ART状態移行への途が閉ざされることがないことから、一般ステージにおける遊技の興趣の向上を図ることができる。
(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れE)
本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れEは、「第2チャンスゾーン→一般ステージ→前兆ステージ→第1チャンスゾーン前兆でチャージカウンタ値「0」→第2チャンスゾーン」という流れになっている。
まず、第2チャンスゾーンでチャージカウンタ加算値を決定し、チャージカウンタ合計値が次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となる。もちろん、この「チャージカウンタ合計値」は、第2チャンスゾーンから一般ステージに移行した場合、チャージカウンタ値に加算され、当該チャージカウンタ値は、一般ステージ及び前兆ステージで遊技を進める毎に「1」ずつ減算されていく。通常ART状態への移行が確定した場合には、チャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となる。
図18は、1遊技目〜N遊技目までは第2チャンスゾーンとなっており、チャージカウンタ加算値の累積が行われる。その後、一般ステージのN+1遊技目に移行した後は、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値「100」がチャージカウンタ値に加算され、次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となり、遊技を進める毎に減算されていく。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、第2チャンスゾーン等中において付与されることとなっている。
このとき、チャージカウンタ値として遊技者に認識可能に表示装置84に表示されている残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージから第2チャンスゾーン等に移行するまでの期間を示している(図11参照)。
そして、一般ステージのM+1遊技目においてチェリーに当選し、チャンスゾーン移行抽選αが行われる。チャンスゾーン移行抽選αでは、まず、チャンスゾーン移行決定抽選が行われる。
次のM+2遊技目からは第1チャンスゾーン前兆(本前兆またはガセ前兆)が開始され、この第1チャンスゾーン前兆期間中のM+5遊技目にチャージカウンタ値が「0」になる。第1チャンスゾーン前兆でチャージカウンタ値が「0」になった場合は、次のM+6遊技目から第2チャンスゾーンに移行する。このように、第1チャンスゾーン前兆中において、チャージカウンタ値が「0」になった場合には、一般ステージで行われたチャンスゾーン移行種別抽選により選択された第1チャンスゾーンへの移行よりも優先的に、第2チャンスゾーンへ移行するよう制御する。
そして、M+6遊技目から開始される第2チャンスゾーンでは、最終遊技(X遊技目)でチャージカウンタ合計値に基づいて第1チャンスゾーンへのチャンスゾーン移行抽選βが行われる。図18にはチャンスゾーン移行抽選βに当選した場合と当選しなかった場合とを示している。このチャンスゾーン移行抽選βの当選確率は、チャージカウンタ合計値に基づいて決定されており、図18に示すように、チャージカウンタ合計値「140」では「20%」の確率でチャンスゾーン移行抽選βに当選することとなっている(図9(B)参照)。
ここで、一般ステージのM+1遊技目におけるチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行決定抽選に当選せず、かつ、第2チャンスゾーンのX遊技目のチャンスゾーン移行抽選βにも当選しなかった場合には、一般ステージへ移行する。一般ステージに移行した場合は、第2チャンスゾーンで累積したチャージカウンタ値「140」から遊技が行われる。
一方、一般ステージのM+1遊技目におけるチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行決定抽選に当選し、その後のチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行種別抽選にて第1チャンスゾーンへの移行が選択された場合、又は一般ステージのM+1遊技目におけるチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行決定抽選に当選しなかったが、かつ、第2チャンスゾーンのX遊技目のチャンスゾーン移行抽選βに当選した場合には、第1チャンスゾーンに移行する。第1チャンスゾーンに移行した後の流れは、図17に示す本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れDと同様のため、説明は省略する。
なお、一般ステージのM+1遊技目におけるチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行決定抽選に当選し、その後のチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行種別抽選にて第1チャンスゾーンへの移行が選択された場合は、第2チャンスゾーンのX遊技目のチャンスゾーン移行抽選βの結果に関わらず、第1チャンスゾーンへ移行するようにしてもよいし、第2チャンスゾーンのX遊技目のチャンスゾーン移行抽選βに当選した場合は、第1チャンスゾーンへの移行の権利を1つ保持した状態で第1チャンスゾーンに移行するようにしてもよい。
この場合、そして、第1チャンスゾーンの最終遊技(Y遊技目)で行われるART移行抽選に当選しなかった場合等、保持されている第1チャンスゾーンへの移行の権利により、第1チャンスゾーンへの移行を決定する。
このように、一般ステージでチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行決定抽選に当選し、その後のチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行種別抽選にて第1チャンスゾーンへの移行が選択された場合であっても、その後に移行した第1チャンスゾーン前兆中でチャージカウンタ値が「0」になったときには、第1チャンスゾーンへの移行よりも第2チャンスゾーンへの移行が優先されることとなっている。
そのため、チャージカウンタ値が少ない状態で第1チャンスゾーン前兆に移行した場合であっても、当該第1チャンスゾーン前兆にてチャージカウンタ値が「0」になれば、チャージカウンタ加算値の累積が行われる第2チャンスゾーンへ移行することができる。そして、第2チャンスゾーンから移行した第1チャンスゾーンにて、ART移行抽選に当選してART状態への移行が確定した場合には、第2チャンスゾーンにて獲得したチャージカウンタ合計値を通常ART状態の遊技期間とすることができる。
したがって、本実施の形態によれば、チャージカウンタ値が少ない状態で第1チャンスゾーン前兆に移行した場合であっても、チャージカウンタ加算値の累積が行われる第2チャンスゾーンへの移行の可能性を有するので、前兆ステージにおける遊技の興趣の向上を図ることができる。
(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れF)
本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れFは、「第2チャンスゾーン→一般ステージ→当選役契機の第2チャンスゾーン→通常ART状態又は一般ステージ」という流れになっている。
まず、第2チャンスゾーンでチャージカウンタ加算値を決定し、チャージカウンタ合計値が次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となる。もちろん、この「チャージカウンタ合計値」は、第2チャンスゾーンから一般ステージに移行した場合、チャージカウンタ値に加算され、当該チャージカウンタ値は、一般ステージ及び前兆ステージで遊技を進める毎に「1」ずつ減算されていく。通常ART状態への移行が確定した場合には、チャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となる。
図19は、1遊技目〜N遊技目までは第2チャンスゾーンとなっており、チャージカウンタ加算値の累積が行われる。その後、一般ステージのN+1遊技目に移行した後は、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値「100」がチャージカウンタ値に加算され、次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となり、遊技を進める毎に減算されていく。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、第2チャンスゾーン等中において付与されることとなっている。
このとき、チャージカウンタ値として遊技者に認識可能に表示装置84に表示されている残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージから第2チャンスゾーン等に移行するまでの期間を示している(図11参照)。
そして、一般ステージのM+1遊技目においてチェリーに当選し、チャンスゾーン移行抽選αが行われる。チャンスゾーン移行抽選αでは、まず、チャンスゾーン移行決定抽選が行われ、チャンスゾーン移行決定抽選に当選すると、チャンスゾーン移行決定抽選の当選後、チャンスゾーン移行種別抽選が行われ、チャンスゾーン移行種別抽選の結果、第2チャンスゾーンへの移行が選択される。
次のM+2遊技目から第2チャンスゾーン前兆になり、規定の第2チャンスゾーン前兆の遊技期間を消化した後、X+1遊技目から第2チャンスゾーンに移行する。X+1遊技目から第2チャンスゾーンに移行するが、第2チャンスゾーンに移行した後はチャージカウンタ値の減算は行われない。
すなわち、第2チャンスゾーンに移行する直前の遊技であるX遊技目におけるチャージカウンタ値「60」に加算する数値が第2チャンスゾーンにおいて決定される。チャージカウンタ値が「0」になる前に第2チャンスゾーンに突入したので、「チャージカウンタの加算」という形になる。
X+1遊技目から開始する第2チャンスゾーンでは、最終遊技(Y遊技目)でチャージカウンタ合計値に基づいて第1チャンスゾーンへのチャンスゾーン移行抽選βが行われる。図19にはチャンスゾーン移行抽選βに当選した場合と当選しなかった場合とを示している。
第2チャンスゾーン中にチャージカウンタ合計値を「140」獲得した場合、第2チャンスゾーンの最終遊技であるY遊技目に、このチャージカウンタ合計値に基づいてチャンスゾーン移行抽選βが行われる。このチャンスゾーン移行抽選βの当選確率は、チャージカウンタ合計値に基づいて決定されており、図19に示すように、チャージカウンタ合計値「140」では「20%」の確率でチャンスゾーン移行抽選βに当選することとなっている(図9(B)参照)。
チャンスゾーン移行抽選βに当選しなかった場合は、第2チャンスゾーンに移行する直前のチャージカウンタ値「60」に、第2チャンスゾーンで獲得したチャージカウンタ合計値「140」を加算した「200」が新たなチャージカウンタ値として設定され、一般ステージが行われる。
一方、チャンスゾーン移行抽選βに当選した場合には、第1チャンスゾーンに移行し、第1チャンスゾーンの最終遊技であるZ遊技目でART移行抽選が行われる。このART移行抽選の当選確率は、第1チャンスゾーンでのレベルに基づいて決定されている(図10(B)参照)。
ART移行抽選に当選しなかった場合は、一般ステージに移行し、このときの一般ステージに移行した場合のチャージカウンタ値は、第2チャンスゾーンに移行する直前のチャージカウンタ値「60」に、第2チャンスゾーンで獲得したチャージカウンタ合計値「140」を加えた「200」となる。
一方、ART移行抽選に当選した場合には、次の遊技(Z+1遊技目)からART準備中状態に移行し、第2チャンスゾーンで獲得したチャージカウンタ合計値「140」を第2チャンスゾーンに移行する直前のチャージカウンタ値「60」に加算したチャージカウンタ値「200」が、ART遊技数カウンタに設定され、通常ART状態が開始する際は、ART遊技数カウンタ値「200」が通常ART状態の遊技期間となる。
このように、残余遊技期間を有した状態で第2チャンスゾーンへ移行し、その後、一般ステージ又は通常ART状態へ移行した場合、移行後の一般ステージ又は通常ART状態の遊技期間は、第2チャンスゾーンにおいて付与されたチャージカウンタ合計値に残余遊技期間に対応するチャージカウンタ値を加えたものとなる。
そのため、チャンスゾーンから一般ステージに移行した場合、残余遊技期間を有しない状態で第2チャンスゾーンへ移行したときに比べて、多くのチャージカウンタ値を有した状態で一般ステージ及び前兆ステージを行うこととなる。
これにより、チャージカウンタ値の消化に基づき第2チャンスゾーン等へ移行することに関しては、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間をより多く消化する必要があることから遊技者に不利に働く一方で、通常ART状態への移行に関しては、より多くのチャージカウンタ値を有した状態で移行できる可能性を有することから遊技者に有利に働くこととなる。そのため、本実施の形態によれば、遊技者に対し有利な出来事と不利な出来事とをバランスよく付与することができる。
また、チャンスゾーンからART状態に移行した場合、残余遊技期間を有しない状態で第2チャンスゾーンへ移行したときに比べて、多くのART遊技数カウンタ値が設定された状態で通常ART状態を行い得るので、遊技者に対しART状態における遊技の興趣の向上を図ることができる。
(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れG)
本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れGは、「第2チャンスゾーン→一般ステージ→当選役契機の第2チャンスゾーン→当選役契機の第2チャンスゾーン前兆中にチャージカウンタ値が「0」→特別第2チャンスゾーン」という流れになっている。
まず、第2チャンスゾーンでチャージカウンタ加算値を決定し、チャージカウンタ合計値が次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となる。もちろん、この「チャージカウンタ合計値」は、第2チャンスゾーンから一般ステージに移行した場合、チャージカウンタ値に加算され、当該チャージカウンタ値は、一般ステージ及び前兆ステージで遊技を進める毎に「1」ずつ減算されていく。通常ART状態への移行が確定した場合には、チャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間となる。
図20は、1遊技目〜N遊技目までは第2チャンスゾーンとなっており、チャージカウンタ加算値の累積が行われる。その後、一般ステージのN+1遊技目に移行した後は、第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値「100」がチャージカウンタ値に加算され、次の一般ステージ及び前兆ステージにおける第2チャンスゾーン等までの遊技期間の初期遊技期間となり、遊技を進める毎に減算されていく。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間は、第2チャンスゾーン等中において付与されることとなっている。
このとき、チャージカウンタ値として遊技者に認識可能に表示装置84に表示されている残余遊技期間は、一般ステージ及び前兆ステージから第2チャンスゾーン等に移行するまでの期間を示している(図11参照)。
そして、一般ステージのM+1遊技目においてチェリーに当選し、チャンスゾーン移行抽選αが行われる。チャンスゾーン移行抽選αでは、まず、チャンスゾーン移行決定抽選が行われ、チャンスゾーン移行決定抽選に当選すると、チャンスゾーン移行決定抽選の当選後、チャンスゾーン移行種別抽選が行われ、チャンスゾーン移行種別抽選の結果、第2チャンスゾーンへの移行が選択される。
次のM+2遊技目から第2チャンスゾーン前兆になり、基本的には、規定の第2チャンスゾーン前兆の遊技期間を消化した後は、第2チャンスゾーンに移行する。ただし、例外として、この第2チャンスゾーン前兆中にチャージカウンタ値が「0」となった場合には、特別第2チャンスゾーンに移行する。
図20に示すように、第2チャンスゾーン前兆のM+5遊技目において、チャージカウンタ値が「0」になり、次の遊技のM+6遊技目からは特別第2チャンスゾーンに移行する。この特別第2チャンスゾーンは、第2チャンスゾーンよりも有利な状態となっている。
M+6遊技目から開始する特別第2チャンスゾーンでは、最終遊技(X遊技目)でチャージカウンタ合計値に基づいて第1チャンスゾーンへのチャンスゾーン移行抽選βが行われる。特別第2チャンスゾーンでは、チャージカウンタ合計値にかかわらず、チャンスゾーン移行抽選βに当選することとなっているため、図20にはチャンスゾーン移行抽選βに当選して、次のX+1遊技目から第1チャンスゾーンへ移行する場合を示している。
第1チャンスゾーン移行後は、上記で説明した第1チャンスゾーン移行後の流れと同様のため、説明は省略する(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れC X+1遊技目以降参照)。
このように、一般ステージでチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行決定抽選に当選し、その後のチャンスゾーン移行抽選αのチャンスゾーン移行種別抽選にて第2チャンスゾーンへの移行が選択された場合であっても、その後に移行した第2チャンスゾーン前兆中でチャージカウンタ値が「0」になったときには、第2チャンスゾーンへの移行よりも特別第2チャンスゾーンへの移行が優先されることとなっている。
そのため、チャージカウンタ値が少ない状態で第2チャンスゾーン前兆に移行した場合には、当該第2チャンスゾーン前兆にてチャージカウンタ値が「0」になることにより、第2チャンスゾーンよりも有利な状態である特別第2チャンスゾーンへ移行することができる。そして、特別第2チャンスゾーンでは、第2チャンスゾーンに比べて、カウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選で「30」及び「50」などの高いチャージカウンタ加算値に当選する確率が高くなっていること、及び、第2チャンスゾーンと異なり、第1チャンスゾーンへの移行が既に確定されていることから、第2チャンスゾーンよりも有利な状態となっている。
したがって、本実施の形態によれば、チャージカウンタ値が少ない状態で第2チャンスゾーン前兆へ移行した場合、遊技者に第2チャンスゾーンよりも有利な特別第2チャンスゾーンへの移行の期待を抱かせることができるので、前兆ステージにおける遊技の興趣の向上を図ることができる。
ここで、図20における他の態様を示す。
図20における他の態様では、一般ステージのM+1遊技目においてチェリーに当選し、チャンスゾーン移行抽選αが行われる。チャンスゾーン移行抽選αでは、まず、チャンスゾーン移行決定抽選が行われるが、図20における他の態様では、チャンスゾーン移行決定抽選に当選しなかった場合を示す。
一般ステージのM+1遊技目において、チャンスゾーン移行決定抽選に当選しなかった場合には、一般ステージ及び前兆ステージ制御手段262により前兆実行抽選が行われる。そして、前兆実行抽選が行われ、前兆実行抽選に当選すると、次のM+2遊技目から前兆ステージ(ガセ前兆)に移行する。ガセ前兆とは、上述したように、チャンスゾーンへの移行が確定していないにもかかわらず、前兆ステージへ移行して前兆演出が開始される状態を指す。
M+2遊技目から開始される前兆ステージ(ガセ前兆)に滞在中において、チャージカウンタ値が「0」となった場合には、次の遊技から第2チャンスゾーンに移行する。
第2チャンスゾーン移行後は、上記で説明した第2チャンスゾーン移行後の流れと同様のため、説明は省略する(本実施の形態に係る遊技機10の遊技の流れD M+2遊技目以降参照)。
なお、一般ステージのM+1遊技目において、チャンスゾーン移行決定抽選に当選せず、かつ、その後に行われる前兆実行抽選にも当選しなかった場合には、前兆ステージへは移行せず、M+2遊技目以降も一般ステージで遊技が行われる。
(図21を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図21に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、規定枚数のメダル(3枚)が投入されたか否かの判定が行われる。ここで、メイン制御手段200により、規定枚数のメダルが投入されたと判定されると、次のステップS11に進む。一方、メイン制御手段200により、規定枚数のメダルが投入されたと判定されないと、再度ステップS10となる。
ステップS11において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御手段200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS12に進む。一方、スタートスイッチ40の操作があったと判定されないと、再度ステップS11となる。
ステップS12において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、メイン制御手段200により、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。その後、次のステップS14に進む。
ステップS14において、回転リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御手段200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、メイン制御手段200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があったと判定されると、次のステップS15に進む。一方、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があったと判定されないと、再度ステップS14となる。
ステップS15において、リール制御手段220により、各回転リール62の回転の停止制御が行われる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。その後、次のステップS16に進む。
ステップS16において、メイン制御手段200により、すべての回転リール62が停止したか否かの判定が行われる。ここで、メイン制御手段200により、すべての回転リール62が停止したと判定されると、次のステップS17に進む。また、すべてのストップスイッチ50の停止操作終了後、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。一方、メイン制御手段200により、すべての回転リール62が停止したと判定されないと、再度ステップS14となる。
ステップS17において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS18に進む。
ステップS18において、払出制御手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、払出制御手段240による判定の結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理が終了する。
(図22を用いたチャージカウンタ値の更新処理の流れの説明)
図22に示すフローチャートに基づいて、通常状態におけるチャージカウンタ値の更新処理の流れについて説明する。
ステップS20において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御手段200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS21に進む。一方、スタートスイッチ40の操作があったと判定されないと、再度ステップS20となる。
ステップS21において、演出状態制御手段260により、演出状態がART状態であるか否かの判定が行われる。ここで、演出状態制御手段260により、演出状態がART状態であると判定されると、当該処理を終了する。一方、演出状態制御手段260により、演出状態がART状態であると判定されないと、次のステップS22に進む。
ステップS22において、演出状態制御手段260により、演出状態がチャンスゾーンであるか否かの判定が行われる。ここで、演出状態制御手段260により、演出状態がチャンスゾーンであると判定されると、当該処理を終了する。一方、演出状態制御手段260により、演出状態がチャンスゾーンであると判定されないと、次のステップS23に進む。
ステップS23において、チャージカウンタ更新手段272により、チャージカウンタ値が「1」減算される。そして、次のステップS24に進む。
ステップS24において、チャージカウンタ更新手段272により、チャージカウンタ値が「0」であるか否かの判定が行われる。ここで、チャージカウンタ更新手段272により、チャージカウンタ値が「0」であると判定されると、次のステップS25に進む。一方、チャージカウンタ更新手段272により、チャージカウンタ値が「0」であると判定されないと、当該処理を終了する。
ステップS25において、演出状態制御手段260により、演出状態が第2チャンスゾーン前兆であるか否かの判定が行われる。ここで、演出状態制御手段260により、演出状態が第2チャンスゾーン前兆であると判定されると、次のステップS26に進む。一方、演出状態制御手段260により、演出状態が第2チャンスゾーン前兆であると判定されないと、ステップS27に進む。
ステップS26において、演出状態制御手段260により、演出状態が特別第2チャンスゾーンに更新される。そして、当該処理を終了する。
ステップS27において、演出状態制御手段260により、演出状態が第2チャンスゾーンに更新される。そして、当該処理を終了する。
(図23を用いたチャンスゾーン移行抽選処理の流れの説明)
図23に示すフローチャートに基づいて、チャンスゾーン移行抽選処理の流れについて説明する。
ステップS30において、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、チャンスゾーン移行抽選手段282により、チャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行決定抽選が行われる。そして、次のステップS31に進む。
ステップS31において、チャンスゾーン移行抽選手段282により、ステップS30で行われたチャンスゾーン移行決定抽選の結果、チャンスゾーン移行決定抽選に当選したか否かの判定が行われる。ここで、チャンスゾーン移行抽選手段282により、チャンスゾーン移行決定抽選に当選したと判定されると、次のステップS32に進む。一方、チャンスゾーン移行抽選手段282により、チャンスゾーン移行決定抽選に当選したと判定されないと、当該処理を終了する。
ステップS32において、チャンスゾーン移行抽選手段282により、チャンスゾーン移行抽選αのうち、チャンスゾーン移行種別抽選が行われる。そして、次のステップS33に進む。
ステップS33において、チャンスゾーン移行抽選手段282により、ステップS32で行われたチャンスゾーン移行種別抽選の結果、第1チャンスゾーンへの移行が選択されたか否かの判定が行われる。ここで、チャンスゾーン移行抽選手段282により、第1チャンスゾーンへの移行が選択されたと判定されると、次のステップS34に進む。一方、チャンスゾーン移行抽選手段282により、第1チャンスゾーンへの移行が選択されたと判定されないと、ステップS35に進む。
ステップS34において、演出状態制御手段260により、演出状態が第1チャンスゾーン前兆に更新される。そして、当該処理を終了する。
ステップS35において、演出状態制御手段260により、演出状態が第2チャンスゾーン前兆に更新される。そして、当該処理を終了する。
(図24を用いた第1チャンスゾーン中の処理の流れの説明)
図24に示すフローチャートに基づいて、第1チャンスゾーン中の処理の流れについて説明する。
ステップS40において、第1チャンスゾーン遊技数更新手段274により、第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「1」減算される。そして、次のステップS41に進む。なお、このステップS40の前提として、第1チャンスゾーンの遊技期間の設定処理が行われている。この第1チャンスゾーンの遊技期間の設定処理では、第1チャンスゾーンの遊技期間である5ゲームに対応する「5」が第1チャンスゾーン遊技数更新手段274により第1チャンスゾーン遊技数カウンタに設定されている。また、このステップS40の前提として、第1チャンスゾーンの初期レベル設定処理が行われている。この第1チャンスゾーンの初期レベル設定処理では、メイン制御手段200により、第1チャンスゾーンの初期レベル抽選が行われ、当該初期レベル抽選で決定された初期レベルがチャンスゾーン制御手段263により設定されている。
ステップS41において、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、レベルアップ抽選手段290により、レベルアップ抽選が行われる。そして、次のステップS42に進む。
ステップS42において、レベルアップ抽選手段290により、レベルアップ抽選に当選したか否かの判定が行われる。ここで、レベルアップ抽選手段290により、レベルアップ抽選に当選したと判定されると、次のステップS43に進む。一方、レベルアップ抽選手段290により、レベルアップ抽選に当選したと判定されないと、ステップS44に進む。
ステップS43において、チャンスゾーン制御手段263により、第1チャンスゾーンのレベルの更新が行われる。そして、次のステップS44に進む。
ステップS44において、第1チャンスゾーン遊技数更新手段274により、第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」であるか否かの判定が行われる。ここで、第1チャンスゾーン遊技数更新手段274により、第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」であると判定されると、次のステップS45に進む。一方、第1チャンスゾーン遊技数更新手段274により、第1チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」であると判定されないと、当該処理を終了する。
ステップS45において、現在の第1チャンスゾーンのレベルに基づいて、ART移行抽選手段281により、ART移行抽選が行われる。そして、次のステップS46に進む。
ステップS46において、ART移行抽選手段281により、ART移行抽選に当選したか否かの判定が行われる。ここで、ART移行抽選手段281により、ART移行抽選に当選したと判定されると、ステップS48に進む。一方、ART移行抽選手段281により、ART移行抽選に当選したと判定されないと、次のステップS47に進む。
ステップS47において、演出状態制御手段260により、演出状態が一般ステージに更新される。そして、当該処理を終了する。
ステップS48において、演出状態制御手段260により、演出状態がART準備中状態に更新される。そして、次のステップS49に進む。
ステップS49において、ART遊技数更新手段275により、チャージカウンタ更新手段272が記憶している現在のチャージカウンタ値が、通常ART状態の遊技期間のカウント値としてART遊技数カウンタに設定される。そして、当該処理を終了する。
なお、図24に示す第1チャンスゾーン中の処理において、第1チャンスゾーンのレベルが7に設定された場合には、ART状態への移行が確定するので、レベルアップ抽選は行われないこととなっている。この場合は、レベルアップ抽選に代えて、毎遊技、カウンタ加算抽選手段310によるチャージカウンタ加算値抽選が行われることとなっている。また、この場合は、現在のチャージカウンタ値が通常ART状態の遊技期間としてART遊技数カウンタに設定されることとなっている。
(図25を用いた第2チャンスゾーン等中の処理の流れの説明)
図25に示すフローチャートに基づいて、第2チャンスゾーン等中の処理の流れについて説明する。
ステップS50において、第2チャンスゾーン遊技数更新手段273により、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「1」減算される。そして、次のステップS51に進む。なお、このステップS50の前提として、第2チャンスゾーン等の遊技期間の設定処理が行われている。この第2チャンスゾーン等の遊技期間の設定処理では、第2チャンスゾーン等の遊技期間である7ゲームに対応する「7」が第2チャンスゾーン遊技数更新手段273により第2チャンスゾーン遊技数カウンタに設定されている。
ステップS51において、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、獲得抽選手段300により、獲得抽選が行われる。そして、次のステップS52に進む。
ステップS52において、獲得抽選手段300により、獲得抽選に当選したか否かの判定が行われる。ここで、獲得抽選手段300により、獲得抽選に当選したと判定されると、次のステップS53に進む。一方、獲得抽選手段300により、獲得抽選に当選したと判定されないと、ステップS54に進む。
ステップS53において、演出状態制御手段260により、ステップS52で獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選したことにより獲得した特殊状態が1つ蓄積される。そして、ステップS56に進む。
ステップS54において、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて、カウンタ加算抽選手段310により、チャージカウンタ加算値抽選が行われる。そして、次のステップS55に進む。
ステップS55において、チャージカウンタ累積手段271により、ステップS54でカウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選により獲得したチャージカウンタ加算値がチャージカウンタに累積される。そして、次のステップS56に進む。
ステップS56において、第2チャンスゾーン遊技数更新手段273により、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」であるか否かの判定が行われる。ここで、第2チャンスゾーン遊技数更新手段273により、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」であると判定されると、次のステップS57に進む。一方、第2チャンスゾーン遊技数更新手段273により、第2チャンスゾーン遊技数カウンタ値が「0」であると判定されないと、当該処理を終了する。
ステップS57において、チャージカウンタ累積手段271により、当該第2チャンスゾーンで累積されたチャージカウンタ合計値が決定される。そして、次のステップS58に進む。
ステップS58において、チャージカウンタ更新手段272により、ステップS57においてチャージカウンタ累積手段271により決定されたチャージカウンタ合計値に基づいて、新たなチャージカウンタ値を設定する。そして、次のステップS59に進む。
ステップS59において、当該第2チャンスゾーン等で獲得したチャージカウンタ合計値に基づいて、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283により、チャンスゾーン移行抽選βが行われる。そして、次のステップS60に進む。
ステップS60において、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283により、チャンスゾーン移行抽選βに当選したか否かの判定が行われる。ここで、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283により、チャンスゾーン移行抽選βに当選したと判定されると、ステップS62に進む。一方、第2チャンスゾーン中第1チャンスゾーン移行抽選手段283により、チャンスゾーン移行抽選βに当選したと判定されないと、次のステップS61に進む。
ステップS61において、演出状態制御手段260により、演出状態が一般ステージに更新される。そして、当該処理を終了する。
ステップS62において、演出状態制御手段260により、演出状態が第1チャンスゾーンに更新される。そして、当該処理を終了する。
(本実施の形態の作用効果)
本実施の形態によれば、通常ART状態の遊技期間を一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間の更新に基づいて決定することができる。すなわち、一般ステージ及び前兆ステージやチャンスゾーンよりも遊技者にとって有利な通常ART状態の遊技期間の決定に、一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間の更新が関与するため、一般ステージ及び前兆ステージにおける遊技者の関心を高められる。そのため、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージでの倦怠感を防止することができるとともに、一般ステージ及び前兆ステージにおける遊技者の参加意欲を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、残余遊技期間が遊技者に認識可能であるため、遊技者はチャンスゾーンに移行するまでの期間及び通常ART状態に移行した場合における通常ART状態の遊技期間を認識することができる。これにより、チャンスゾーンへ移行するまでの期間を認識することができるので、チャンスゾーンへの移行に関して遊技者に安心感を与えることができる。さらに、残余遊技期間は、通常ART状態に移行した場合における通常ART状態の遊技期間でもあるので、通常ART状態の遊技期間に遊技者が過度な期待を抱くことを抑制することができる。そのため、本実施の形態によれば、遊技者に一般ステージ及び前兆ステージ中の倦怠感を生じさせることなく、安心して遊技を継続させることができるとともに、通常ART状態に対し過度な期待を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、通常ART状態の遊技期間を、一般ステージ及び前兆ステージの開始時の遊技期間から、一般ステージ及び前兆ステージがチャンスゾーン又は通常ART状態へ移行するまでに費やした一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間を減じた数とすることができる。そのため、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど通常ART状態へ移行した場合の通常ART状態の遊技期間が減少することとなるので、通常ART状態に対する過度な期待を抑制することができ、のめり込みを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージが進行するほどチャンスゾーンへの移行が近づくため、チャンスゾーンに対する期待を高めることができる。
したがって、本実施の形態によれば、チャンスゾーンへの移行に関しては一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど遊技者に有利に働く、すなわちチャンスゾーンへの移行が近づく一方で、通常ART状態の遊技期間に関しては一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど遊技者に不利に働く、すなわち通常ART状態の遊技期間が減ることとなる。そのため、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージにおいて遊技者に対し有利な出来事と不利な出来事とを付与可能なバランスのよい遊技機10を提供することができる。
すなわち、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージが進行するほどチャンスゾーンへの移行が近づくので一般ステージ及び前兆ステージにおける倦怠感を防止でき、一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど通常ART状態の遊技期間が減少する点で通常ART状態に対する過度な期待が減少していくことで、のめり込みを防止できる健全な遊技機10を提供することができる。
また、本実施の形態によれば、残余遊技期間を有した状態でチャンスゾーンへ移行し、その後、新たな一般ステージ及び前兆ステージへ移行した場合の当該新たな一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間を、チャンスゾーンにおいて付与された遊技期間に残余遊技期間を加えたものとすることができる。そのため、本実施の形態によれば、残余遊技期間を有しない状態でチャンスゾーンへ移行し、その後、新たな一般ステージ及び前兆ステージへ移行した場合の当該新たな一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間よりも多い遊技期間で一般ステージ及び前兆ステージを開始できる可能性が高い。したがって、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージにおける興趣を高め、遊技者に一般ステージ及び前兆ステージ中の倦怠感を生じさせることなく、遊技を継続させることができる。
また、本実施の形態によれば、通常ART状態への移行が未確定のチャンスゾーン等中において、獲得抽選手段300が行う獲得抽選に当選したことに基づいて、通常状態中に、当該獲得抽選の抽選結果を報知手段515により表示装置84に表示させることができる。そのため、本実施の形態によれば、通常状態中、具体的には、通常ART状態へ移行するまで、通常ART状態の遊技期間の加算を行うことが可能な特殊状態を獲得したことを遊技者に認識させることができる。したがって、本実施の形態によれば、通常ART状態へ移行した後に、獲得した特殊状態によりどれだけの加算遊技期間を獲得できるのかという期待を膨らませつつ、遊技者に通常ART状態への期待を持続させたまま遊技を継続させることができる。
また、本実施の形態によれば、通常ART状態への移行が未確定のチャンスゾーン等中において、カウンタ加算抽選手段310が行うチャージカウンタ加算値抽選に当選したことに基づいて、通常状態中に、当該チャージカウンタ加算値抽選の抽選結果を報知手段515により表示装置84に表示させることができる。そのため、本実施の形態によれば、通常状態中、具体的には、通常ART状態へ移行するまで、通常ART状態の遊技期間の加算を行う加算遊技期間を遊技者に認識させることができる。したがって、本実施の形態によれば、獲得した加算遊技期間によって、遊技者に通常ART状態への期待を持続させたまま遊技を継続させることができる。
また、本実施の形態によれば、通常ART状態の遊技期間を、一般ステージ及び前兆ステージの開始時の遊技期間から、一般ステージ及び前兆ステージがチャンスゾーン又は通常ART状態へ移行するまでに費やした一般ステージ及び前兆ステージの遊技期間を減じた数とすることができる。そのため、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど通常ART状態へ移行した場合の通常ART状態の遊技期間が減少することとなる。
したがって、本実施の形態によれば、通常ART状態の遊技期間については、一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど遊技者に不利に働くこととなる。そのため、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージにおいて、多くの残余遊技期間を有した状態で通常ART状態へ移行したいとの期待を持続させたまま遊技を継続させることができる。
また、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージが進行するほどチャンスゾーンへの移行が近づくこととなる。そのため、本実施の形態によれば、チャンスゾーンへの移行については、一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど遊技者に有利に働くこととなる。そのため、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージにおいて、早く残余遊技期間を消化してチャンスゾーンへ移行したいとの期待を持続させたまま遊技を継続させることができる。
さらに、本実施の形態によれば、チャンスゾーンへの移行に関しては一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど遊技者に有利に働く一方で、通常ART状態の遊技期間に関しては一般ステージ及び前兆ステージが進行するほど遊技者に不利に働くこととなる。そのため、本実施の形態によれば、一般ステージ及び前兆ステージにおいて遊技者に対し有利な出来事と不利な出来事を与えることができ、遊技者にチャンスゾーン又は通常ART状態への移行の期待を持続させたまま遊技を継続させることができる。