本発明の実施の形態を図1ないし図58に基づいて以下に説明する。
本実施形態にかかる遊技機は、所謂『パチスロ機』であり、複数の図柄の変動表示を停止して表示される図柄に基づいて特定の入賞態様が成立するように、遊技者の操作により変動表示を停止可能に構成されている。尚、遊技機は、コインやメダル、遊技球、トークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技するものであるが、以下の説明においては、メダルを用いるものとして説明する。
図1は、遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L・4C・4Rが設けられる。表示窓4L・4C・4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8a及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a・9b・9cの点灯で表示される。
ここで、入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の『上チリの小役』)に対応する一の図柄(例えば、後述の「上チリ(図柄97)」)が何れかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置(例えば、後述のBET数が「3」であれば左の表示窓4L内の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄が何れかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役の入賞が成立することとなる。
キャビネット2の内部には、3個のリール3L・3C・3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L・3C・3Rの外周面には、複数の図柄からなる図柄列が記されている。
図柄列は、図2に示すように、「00」〜「20」のコードナンバーが付された複数種類の図柄からなっている。具体的には、「赤7(図柄91)」、「青7(図柄92)」、「下チリ(図柄93)」、「ベル(図柄94)」、「スイカ(図柄95)」、「Replay(図柄96)」、および「上チリ(図柄97)」の図柄からなっている。各リールの図柄は、表示窓4L・4C・4Rを通して観察可能にされている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
上記の図柄列中における「赤7(図柄91)」、「青7(図柄92)」は、特定の入賞態様を構成するものとして設定されている。ここで、特定の入賞態様とは、後述のBBやRBのボーナスが成立する入賞態様を意味する。尚、特定の入賞態様は、FTやST等のボーナス以外の有利な遊技状態を開始させる入賞態様を含む。ここで、FTとは、フリータイムの略称であり、STとは、スーパータイムの略称である。
図1に示すように、表示窓4L・4C・4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられている。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲーム(単位遊技)を行なうために賭けられたメダルの数(以下『BET数』という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が「1」で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が「2」で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が「3」で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
表示窓4L・4C・4Rの右側には、当り表示ランプ(所謂WINランプ)17及び払出表示部18が設けられる。当り表示ランプ17は、基本的に、BB又はRBの入賞成立が実現可能となった後、BB又はRBの入賞が成立するまでの間、点灯する。ここで、BB及びRBを総称して、以下『ボーナス』という。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDを備えており、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。表示窓4L・4C・4Rの下方には、水平面の台座部10が配置されている。台座部10と表示窓4L・4C・4Rとの間には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、遊技に関連する情報、例えばST時における停止ボタン7L・7C・7Rの入賞成立を実現する押し順や、内部当選役を表示画面5aに表示する。即ち、液晶表示装置5は、所定の遊技条件(例えば天井救済遊技区間に入る条件)を満足した後の所定の遊技区間(例えば天井遊技区間)に関する情報を報知する報知手段として機能する。
液晶表示装置5の右側には、メダル投入口22が設けられている。液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられている。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚をゲームへの賭け枚数とする。2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚をゲームへの賭け枚数とする。最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数をゲームへの賭け枚数とする。これらのBETスイッチ11・12・13を操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切替えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り替えにより、正面下部のメダル払出ロ15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、スタートレバー6が配置されている。スタートレバー6は、所定の角度範囲で回動自在に取り付けられており、遊技者の操作により遊技開始指令信号を出力することによって、リール3L・3C・3Rを回転させ、表示窓4L・4C・4R内での図柄の変動表示を開始させる。 キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L・21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L・21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L・3C・3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L・7C・7Rが設けられている。
上記のように構成された遊技機1は、図5に示すように、主基板に設けられた主制御回路71と、副基板に設けられた副制御回路72とで動作が制御されている。主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なうCPU31と、主基板側記憶手段であるROM32及びRAM33を有している。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生する。サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。そして、CPU31は、これらの乱数発生器36及びサンプリング回路37でサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、当選役を決定するようになっている。この当選役には、前回のゲーム以前で当選し、未だ入賞していないボーナス(BB、RB)の当選情報も含まれるようになっている。例えば、特定のゲームの前回のゲームで、前述の確率抽選テーブルに基づく処理で「BB」が当選役として決定し、かつBBが入賞せず、その特定のゲームでは前述の確率抽選テーブルに基づく処理で「リプレイ」が当選役として決定した場合、前回の当選役である「BB」と「リプレイ」とが、その特定のゲームの当選役となる。
尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ち、CPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
上記のマイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、当り表示ランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパ駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパ(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L・3C・3Rを回転駆動するステッピングモータ49L・49C・49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L・49C・49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパ40を駆動制御するホッパ駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、主制御回路71は、制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段に接続されている。主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらもI/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L・7C・7Rの操作に応じて停止指令信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L・3C・3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパ40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
また、主制御回路71のRAM33には、種々の情報が一時的に格納される。例えば、FT(高確率再遊技期間)フラグ、ヒットリクエストフラグ、BBストック数の情報、RBストック数、FT継続ゲーム回数、FT終了抽選状態の情報等が格納される。
一方、主制御回路71のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブルや停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群等の各種のデータテーブルと、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。尚、ROM32に格納された各種のデータテーブルの詳細については後述する。
上記の主制御回路71は、副制御回路72にコマンドや情報等を一方向に出力可能に接続されている。副制御回路72は、図6に示すように、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L・21Rからの音の出力制御を行なう。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する主基板とは別の副基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下『サブマイクロコンピュータ』という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L・21Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79、LEDランプ29を駆動するLED駆動回路77で構成されている。
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行なうサブCPU74と、副基板側記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。尚、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。この乱数サンプリングにより、CS、NS等を発生させるかどうかが決定される。プログラムROM75は、サブCPU74で実行するコマンド処理ルーチン等の制御プログラムを格納している。また、ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
画像制御回路81は、画像制御IC82、画像制御ワークRAM83、画像ROM86、及びビデオRAM87で構成される。画像制御IC82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムを画像制御IC82で実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC82で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
以上のように構成された遊技機1は、『一般遊技状態』、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』、『高確率再遊技中BB内部当選状態』、『高確率再遊技中RB内部当選状態』、『BB一般遊技状態』および『RB遊技状態』からなる7種類の遊技状態を出現させる。これら「7種類」の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、後述の再遊技に内部当選する確率及び入賞成立を実現することが可能なボーナスの種別、内部当選と入賞成立との関係により区別される。
各遊技状態の特徴、即ち、各遊技状態において内部当選する役の種類、その確率及び各遊技状態におけるリール3L・3C・3Rの停止制御(入賞する可能性のある役の種類等)については後述する。また、各遊技状態間の移行は、ボーナス図柄の組み合わせが入賞ライン上に表示されたとき等により移行する。
また、本実施例では、ボーナスに内部当選した後、ボーナスの入賞が成立するまでの間、ボーナスを当選役として保持する(一般に、『持ち越し』、『持越状態』と称される)。さらに、ボーナスに内部当選した状態においても、ボーナスに内部当選するようになっている。そして、入賞が成立することなく複数回ボーナスに内部当選した場合には、ボーナスの種別毎にその回数を計数(貯留)し、所定条件を満たしたときにボーナスの入賞成立を実現可能にしている。BBの入賞成立を実現可能な回数を、以下『BBストック数』という。また、RBの入賞成立を実現可能な回数を、以下『RBストック数』という。ボーナスの入賞成立を実現可能な回数は、『BBストック数』と『RBストック数』とを合計した回数よりも「1」大きいものとなる。詳細には、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』又は『高確率再遊技中BB内部当選状態』では、BBの入賞成立を実現可能な回数は、BBストック数に「1」を加算した回数と一致する。また、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』又は『高確率再遊技中RB内部当選状態』では、RBの入賞成立を実現可能な回数は、RBストック数に「1」を加算した回数と一致する。
ここで、BBの入賞成立を契機として発生し、『BB一般遊技状態』及び『RB遊技状態』により構成される遊技状態を総称して、以下『BB遊技状態』という。また、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』、『高確率再遊技中BB内部当選状態』及び『高確率再遊技中RB内部当選状態』は、ボーナスに内部当選している状態であり、これらを総称して、以下『内部当選状態』という。尚、『内部当選状態』は、ボーナスを持ち越している状態(後述のヒットリクエストフラグが「20(H)」又は「10(H)」である状態)を含む。また、『高確率再遊技中BB内部当選状態』及び『高確率再遊技中RB内部当選状態』は、後述の再遊技に内部当選する確率が高い状態(後述のFTフラグがセットされた状態)であり、これらを総称して、以下『高確率再遊技中(高確率再遊技期間)』といい、『FT』と略記する。また、『一般遊技状態』、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』及び『通常確率再遊技中RB内部当選状態』は、後述の再遊技に内部当選する確率が通常の状態(後述のFTフラグがセットされていない状態)であり、これらを総称して、以下『通常確率再遊技中』という。
『FT』の発生条件は、後述のヒットリクエストフラグが「00(H)」であるときにボーナスに内部当選したこと、又はBB遊技状態又はRB遊技状態の終了時においてBBストック数及びRBストック数が「0」でないことである。
『FT』の発生条件は、後述のヒットリクエストフラグが「00(H)」であるときにボーナスに内部当選したこと、又はBB遊技状態又はRB遊技状態の終了時においてBBストック数及びRBストック数が「0」でないことである。
『FT』の終了条件は、『FT』が終了するまでに要するゲームの回数(以下『FT継続ゲーム回数』という)が「0」となることである。この『FT継続ゲーム回数』は、『FT』の発生時において「1500」に設定され、『FT』のゲームの開始時に「1」減算される。また、この『FT継続ゲーム回数』は、FTの終了に当選すること、または条件設定手段により設定された条件が充足されたことを契機として「0」に更新される。
また、『FT』の終了の抽選に当選する確率、及び当該抽選が行われるか否かは、ストップ用セレクトデータ(以下『セレクトデータ』という)、FT終了抽選状態、及び当選役に応じて変化するようになっている。セレクトデータは、後述の停止テーブル群の決定等に用いられ、FTを終了するか否かに関する遊技者の有利さの度合いを示すデータ(情報)でもある。具体的には、セレクトデータとしては、「0」〜「3」が設けられ、その遊技者の有利さの度合いは、「1」〜「3」のうち、「2」が最も高く「3」が最も低い。FT終了抽選状態とは、FTを終了するか否かに関する遊技者の有利さの度合いを示す指標である。具体的には、FT終了抽選状態としては、「0」〜「3」が設けられ、遊技者の有利さの度合いは、「3」が最も高く「1」が最も低く、「0」よりも「2」が高い。
ここで、『ヒットリクエストフラグ』は、あるゲームの状況(ボーナスを持ち越しているか否か、持ち越しているボーナスの種類等)を示すものであり、その次回のゲームにおいて遊技状態の移行の契機となり得るフラグ(情報)である。具体的には、あるゲームにおいて『ヒットリクエストフラグ』が「20(H)」であり、そのゲームで「青7−青7−青7」又は「赤7−赤7−赤7」が有効ラインに沿って並ぶことによるBBの入賞が成立しなかったとき、その次のゲームにおける遊技状態は、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』または『高確率再遊技中BB内部当選状態』である。また、あるゲームにおいて『ヒットリクエストフラグ』が「10(H)」であり、そのゲームでRBの入賞が成立しなかったとき、その次のゲームにおける遊技状態は、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』または『高確率再遊技中RB内部当選状態』である。また、あるゲームにおいて『ヒットリク工ストフラグ』が「00(H)」であるとき、その次回のゲームにおける遊技状態は、『一般遊技状態』である。
また、『FTフラグ(高確率再遊技フラグ)』は、『FT』であるか否かを判別するためのフラグである。具体的には、『FTフラグ』は、『FT』においては「オン」の状況にある。また、『通常確率再遊技中』においては、「オフ」の状況にある。尚、フラグが「オン」の状況とは、例えば所定の記憶領域に「1」を示す情報が記憶されていることをいう。また、フラグが「オフ」の状況とは、所定の記憶領域に「0」を示す情報が記憶されていることをいう。『FTフラグ』を設けずに、『FT継続ゲーム回数』により『FT』であるか否かを判定しても良い。具体的には、『FT継続ゲーム回数』は、『FT』においては「1以上の所定値」となっている。また、『通常確率再遊技』においては、基本的に「0」となっている。
また、『次ボーナス抽選処理』とは、BB遊技状態又はRB遊技状態の終了時にBBストック数及びRBストック数が「1以上」である場合において、BB内部当選設定比率テーブルに基づいて次ボーナスをBB又はRBの何れとするか、即ち、ヒットリクエストフラグとして「20(H)」又は「10(H)」の何れをセット(記憶)するかを決定する。『次ボーナス』とは、次に入賞成立が許可(許容)されることとなるボーナスの種類(種別)をいう。
BBの入賞は、通常確率再遊技中BB内部当選状態、又は通常確率再遊技中RB内部当選状態において「青7−青7−青7」又は「赤7−赤7−赤7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。BBの入賞が成立した後、遊技状態がBB一般遊技状態となる。RBの入賞は、通常確率再遊技中BB内部当選状態、又は通常確率再遊技中RB内部当選状態において「赤7−赤7−青7」が有効ラインに沿って並ぶこと、又はBB一般遊技状態において「Replay−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。BB一般遊技状態においてRBの入賞が成立することを、一般に『JACIN』と称する。RBの入賞が成立した後、遊技状態がRB遊技状態となる。
ここで、遊技状態に拘らずボーナス(『JACIN』を除く)に内部当選したゲームでは、ボーナスの入賞が成立しないようにしている。また、一般遊技状態においてボーナスに内部当選した場合には、次回のゲームにおいて別の遊技状態へ移行する。従って、一般遊技状態においてボーナスの入賞が成立することはない。
再遊技の入賞は、一般遊技状態及び内部当選状態において「Replay−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次回のゲームを行なうことができる。ここで、『FT』では、再遊技に内部当選したとき、「107/128」の確率で遊技者の停止操作(停止ボタン7L・7C・7Rの操作タイミング、或いは操作順序(停止順序))に拘らずその再遊技の入賞を不成立とするリールの停止制御(一般に、『蹴飛ばし制御』と称される)を行なう。この停止制御により、『FT』と『通常確率再遊技中』の再遊技の入賞が成立する確率を等しくしている。
また、一般遊技状態、内部当選状態及びBB一般遊技状態では、『上チリの小役』、『下チリの小役』、『ベルの小役』、及び『スイカの小役』の入賞成立を実現することが可能である。
役物の入賞は、RB遊技状態において「Replay−Replay−Replay」、「赤7−Replay−Replay」または「青7−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。役物の入賞成立回数が「8回」となったとき、または、12回の遊技が終了したとき、遊技状態が移行する。ここで、役物の入賞が成立する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に『JACゲーム』と称される。
次に、図7を参照して、入賞成立を示す図柄組み合わせとメダルの払い出し枚数との関係を説明する。一般遊技状態又は内部当選状態(持越状態)においては、BBとRBと再遊技とベルの小役とスイカの小役と上チリの小役と下チリの小役とに入賞する可能性がある。そして、入賞成立がBBやRBの場合、15枚のメダルが払い出され、再遊技の場合、メダルの払い出しはない。また、ベル、スイカ、上チリ、下チリの小役の場合、それぞれ10枚、3枚、1枚、7枚のメダルが払い出される。
また、BB一般遊技状態においては、RBとベルの小役とスイカの小役と上チリの小役と下チリの小役とに入賞する可能性がある。そして、入賞成立がRBの場合、15枚のメダルが払い出される。また、ベル、スイカ、上チリ、下チリの小役の場合、それぞれ10枚、3枚、1枚、7枚のメダルが払い出される。またRB遊技状態において、役物の入賞が成立した場合には、15枚のメダルが払い出される。
次に、図8を参照して、BET数が「3」のとき、一般遊技状態において当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを説明する。この確率抽選テーブルでは、『上チリ』と『下チリ』と『スイカ』と『ベル』と『リプレイ(再遊技)』と『BB』と『RB』と『ハズレ』とが内部当選可能な役として存在し、これら役を「0」〜「16383」の乱数範囲で内部当選させるようになっている。具体的には、例えば『上チリ』の小役は、「0」〜「19」の乱数範囲が抽出されたときに、20/16384の確率で内部当選する。また、例えば『BB』は、「2646」〜「2713」の乱数範囲が抽出されたときに、68/16384の確率で内部当選する。
次に、図9を参照して、BET数が「3」のとき、一般遊技状態又は内部当選状態において当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを説明する。
図9(1)は、通常確率再遊技中用確率抽選テーブルを示す。この確率抽選テーブルでは、『上チリ』と『下チリ』と『スイカ』と『ベル』と『リプレイ(再遊技)』と『BB』と『RB』と『ハズレ』とが内部当選可能な役として存在し、これら役を「0」〜「16383」の乱数範囲で内部当選させるようになっている。また、この確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「401」〜「2645」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。『再遊技』に内部当選する確率は、「2245/16384」である。図9(2)は、FT用確率抽選テーブルを示す。この確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「401」〜「14081」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。『再遊技』に内部当選する確率は、「13681/16384」である。
これにより、『FT』では、『通常確率再遊技中』と比べて再遊技に内部当選する確率が高くなっている。尚、図9(1)・(2)に示すテーブルでは、『再遊技』及び『なし(外れ)』以外に内部当選する確率は、同じである。例えば、BBに内部当選する確率は、何れの確率抽選テーブルにおいても「68/16384(約「1/241」)」である。尚、『FT』及び『通常確率再遊技中』では、『再遊技』の入賞が成立する確率は、セレクトデータを用いた停止テーブル群の選択を行なうことにより等しくなっている。
次に、図10を参照して、BET数が「3」のとき、BB一般遊技状態において当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを説明する。この確率抽選テーブルでは、『上チリ』と『下チリ』と『スイカ』と『ベル』と『RB』と『ハズレ』とが内部当選可能な役として存在し、これら役を「0」〜「16383」の乱数範囲で内部当選させるようになっている。具体的には、例えば『上チリ』の小役は、「0」〜「20」の乱数範囲が抽出されたときに、21/16384の確率で内部当選する。また、例えば『RB』は、「10001」〜「14097」の乱数範囲が抽出されたときに、4097/16384の確率で内部当選する。
次に、図11を参照して、BET数が「1」のとき、RB遊技状態において当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを説明する。この確率抽選テーブルでは、『ハズレ』と『役物』とが内部当選可能な役として存在し、これら役を「0」〜「16383」の乱数範囲で内部当選させるようになっている。具体的には、『ハズレ』は、「0」〜「2」の乱数範囲が抽出されたときに、3/16384の確率で内部当選する。また、『役物』は、「3」〜「16383」の乱数範囲が抽出されたときに、16381/16384の確率で内部当選する。
次に、図12〜図15を参照して、遊技状態と、当選役と、選択される停止テ−ブル群との関係について説明する。停止テーブル群とは、例えば、後述の図15及び図16に示すような停止テーブルの集合を示し、リール3L・3C・3Rの停止制御の際に選択されるものである。
ここで、選択される停止テーブル群の内容は、基本的に、遊技状態、当選役、セレクトデータ等に応じて変化し得るものであるが、実施例では、停止テーブル群の欄に示すテーブル群の名称を、基本的に入賞の可能性の有無及びその可能性がある役の種類に基づいて定めている。このため、実施例では、同一の名称の停止テーブル群が選択されたとしても、常にリール3L・3C・3Rの停止態様までもが一致するわけではない。また、BB一般遊技状態以外の遊技状態において『スイカの小役』に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブルに基づいて『スイカ入賞成立可能停止テーブルA群(以下『停止テーブルA群』という)』又は『スイカ入賞成立可能停止テーブルB群(以下『停止テーブルB群』という)』が選択される。
入賞不成立停止テーブル群が選択された場合には、当選役、遊技状態に拘らず、何れの役の入賞も成立することはない。入賞成立可能停止テーブル群が選択された場合には、対応する役の入賞成立は可能であるが、その他の役の入賞成立を実現することは基本的にできない。例えば、『停止テーブルA群』が選択された場合には、『スイカの小役』の入賞成立を実現しうるが、BB等の他の役の入賞成立を実現することはできない。また、『再遊技入賞成立可能停止テーブル群』が選択された場合には、『再遊技』の入賞成立を実現しうるが、他の役の入賞成立を実現することはできない。
図12に示すように、一般遊技状態においてボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択される。このため、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。また、通常確率再遊技中BB内部当選状態においてボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、『なし(ハズレ)』に内部当選した場合には、BB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することができる。
また、図13に示すように、通常確率再遊技中RB内部当選状態においてボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、当選役が『なし(ハズレ)』の場合には、RB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することができる。
図14に示すように、高確率再遊技中BB内部当選状態において、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。同様に、『なし(ハズレ)』に内部当選した場合にも、入賞不成立停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することはできない。また、再遊技に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブルに基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
また、高確率再遊技中RB内部当選状態において、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。同様に、『なし(ハズレ)』に内部当選した場合にも、入賞不成立停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することはできない。また、再遊技に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブルに基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
図15に示すように、BB一般遊技状態及びRB遊技状態では、図示の停止テーブル群が選択され、リール3L・3C・3Rの停止制御が行われる。具体的には、ボーナス(BB、RB)や役物が内部当選すれば、それぞれに対応した入賞可能停止テーブル群が選択される。
次に、図16ないし図25を参照して、停止テーブルの例、即ち、スイカ入賞成立可能停止テーブルA群、B群(図16・図17)およびベル入賞成立可能停止テーブル群(図18〜図25)について説明する。
尚、停止テーブルは、後述の滑りコマ数決定処理で使用される。停止テーブルを用いたリールの停止制御は、一般に『テーブル制御』と称される。『停止テーブル』には、各リール3L・3C・3Rの『停止操作位置』、及び『停止制御位置』が示されている。『停止操作位置』は、各リール3L・3C・3Rに対応して設けられた停止ボタン7L・7C・7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。『停止制御位置』とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
ここで、本実施例では、所謂『滑りコマ数』を最大「4コマ」としている。例えば、左のリール3Lの回転中において、コードナンバー「06」の「上チリ(図2の図柄97)」がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Lが操作された場合、コードナンバー「07」の「青7(図柄92)」をセンターライン8cの位置に停止表示するように左のリール3Lを停止制御することができる。『滑りコマ数』は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に表示窓内を移動した図柄の数を示す(リールが停止するまでの間における図柄の移動量(移動距離)を示す)。また、『滑りコマ数』は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表わされる。この『滑りコマ数』は、『引き込み数』と称されることもある。
先ず、スイカ入賞成立可能停止テーブルA群、B群について詳細に説明する。図16は、停止テーブルAを示す。このテーブルは、停止テーブルA群に含まれ、「スイカースイカースイカ」がクロスダウンライン8aに沿って並び、スイカの小役の入賞のみが成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
図16において、左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「04」・「09」・「12」・「14」・「19」又は「20」の何れかである。図2に示す図柄列において、コードナンバー「04」・「09」・「12」又は「20」に対応する図柄の1つ上の図柄は、「スイカ(図柄95)」である。
また、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「00」・「05」・「09」・「13」・「17」又は「00」の何れかである。図2に示す図柄列において、コードナンバー「00」・「05」又は「17」に対応する図柄は、「スイカ(図柄95)」である。
また、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「02」・「06」・「10」・「14」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、コードナンバー「02」・「10」・「14」又は「18」に対応する図柄の1つ下の図柄は、「スイカ(図柄95)」である。
以上のように、停止テーブルAが各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合には、クロスダウンライン8aの位置、即ち、左の表示窓4Lの上段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の下段の位置に「スイカ(図柄95)」が停止表示された形態でスイカ(図柄95)の小役の入賞が成立する場合がある。
図17は、停止テーブルBを示す。このテーブルは、停止テーブルB群に含まれ、「スイカースイカースイカ」がセンターライン8cに沿って並び、スイカの小役の入賞のみが成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
図17において、左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「00」・「04」・「09」・「10」・「13」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、コードナンバー「00」・「10」又は「13」に対応する図柄は、「スイカ(図柄95)」である。
また、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「00」・「05」・「09」・「12」又は「17」の何れかである。図2に示す図柄列において、コードナンバー「00」・「05」又は「17」に対応する図柄は、「スイカ(図柄95)」である。
また、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「06」・「09」・「13」又は「17」の何れかである。図2に示す図柄列において、コードナンバー「01」・「09」・「13」又は「17」に対応する図柄は、「スイカ(図柄95)」である。
以上のように、図17に示す停止テーブルBが各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cの位置、即ち、表示窓4L・4C・4R内の中央の位置に「スイカ(図柄95)」が停止表示された形態でスイカ(図柄95)の小役の入賞が成立する場合がある。
次に、ベル入賞成立可能停止テーブル群について詳細に説明する。ベル入賞成立可能停止テーブル群には、天井遊技区間を含む通常の遊技区間で使用されるテーブル群(図18〜図20)と、天井救済遊技区間で使用されるテーブル群(図22〜図24)とが存在する。
ここで、『天井遊技区間』とは、この天井遊技区間を進行した後に有利状態に移行する区間のことであって、メダル(遊技媒体)のベット数を進行条件として単位遊技毎に遊技区間を1ゲーム分進行する。具体的には、天井遊技区間は、例えばBBの終了が開始の条件とされ、天井ゲーム数カウンタに設定される天井発動値で区間長が決定され、天井ゲーム数カウンタが減算されることにより区間の進行が行われる。従って、天井ゲーム数カウンタの減算量が区間の進行量に対応する。また、天井ゲーム数カウンタの減算は、所定の進行条件としてメダル(遊技媒体)のベット数が例えば3ベットであるときに実行される。これにより、後述の図34の天井発動値選択テーブルにおいて、例えば1200ゲームが選択されて天井ゲーム数カウンタ(天井遊技区間)に設定された場合には、所定の進行条件である3ベットのベット数で遊技を1200回行ったときに、天井遊技区間の進行を完了し、この後、停止ボタン7L・7C・7Rの押し順を報知するスーパータイム(ST)の有利状態に移行することになる。また、例えば900ゲームまたは600ゲームが選択されて天井ゲーム数カウンタ(天井遊技区間)に設定された場合には、所定の進行条件である3ベットのベット数で遊技を900回または600回行ったときに、天井遊技区間の進行を完了することになる。
また、『天井救済遊技区間』とは、所定の遊技条件を満足する前の進行条件のベット数よりも、所定の遊技条件を満足した後の進行条件のベット数の方を小さな値に設定する区間のことである。ここで、所定の遊技条件とは、天井遊技区間における進行量を意味し、例えば天井遊技区間の残りゲーム数が150ゲームになったときをいう。尚、所定の遊技条件は、天井遊技区間における進行量の他、例えば内部当選や入賞成立の役の種類や回数等であっても良い。これにより、天井遊技区間の残りゲーム数が150ゲームになったときを所定の遊技条件とし、天井ゲーム数カウンタ(天井遊技区間)が例えば1200ゲームである場合には、所定の進行条件である3ベットのベット数で遊技を1050回行ったときに所定の遊技条件が成立し、この後(1050回〜1200回)は、1ベット以上のベット数で遊技を行えば、天井ゲーム数カウンタ(天井遊技区間)が単位遊技毎に減算され、天井遊技区間を進行するものとなる。また、天井ゲーム数カウンタ(天井遊技区間)が例えば900ゲームまたは600ゲームである場合には、所定の進行条件である3ベットのベット数で遊技を750回または450回行ったときに所定の遊技条件が成立することになる。
上記の天井遊技区間を含む通常の遊技区間で使用されるテーブル群は、図18〜図20に示すように、ベル入賞成立可能停止テーブル群の3種類のテーブルナンバー1〜3が存在する。図18のテーブルナンバー1は、順押しの場合にベルの小役の入賞のみが成立する停止テーブルである。
即ち、順押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「03」・「08」・「10」・「13」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の1つ上の図柄は、「ベル(図柄94)」である。一方、中押しおよび逆押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「02」・「04」・「09」・「11」・「14」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。
また、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「06」・「10」・「14」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。また、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「04」・「09」・「13」・「17」又は「20」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の1つ下の図柄は、「ベル(図柄94)」である。
これにより、ベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー1が各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合であって順押しが行われた場合には、図1および図21(a)に示すように、クロスダウンライン8aの位置、即ち、左の表示窓4Lの上段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の下段の位置に「ベル(図柄94)」が停止表示された形態でベル(図柄94)の小役の入賞が成立することになる。一方、中押しや逆押しが行われた場合には、図1および図21(b)に示すように、左の表示窓4Lの中段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の下段の位置に「ベル(図柄94)」が停止表示されることによって、ベル(図柄94)の小役の入賞が不成立となる。
また、図19のテーブルナンバー2は、中押しの場合にベルの小役の入賞のみが成立する停止テーブルである。
即ち、中押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「03」・「08」・「10」・「13」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の1つ上の図柄は、「ベル(図柄94)」である。一方、順押しおよび逆押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「02」・「04」・「09」・「11」・「14」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。
また、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「06」・「10」・「14」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。また、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「04」・「09」・「13」・「17」又は「20」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の1つ下の図柄は、「ベル(図柄94)」である。
これにより、ベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー2が各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合であって中押しが行われた場合には、上述のテーブルナンバー1における順押しの場合と同様に、クロスダウンライン8aの位置に「ベル(図柄94)」が停止表示された形態でベル(図柄94)の小役の入賞が成立することになる。一方、順押しや逆押しが行われた場合には、上述のテーブルナンバー1における中押しや逆押しの場合と同様に、左の表示窓4Lの中段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の下段の位置に「ベル(図柄94)」が停止表示されることによって、ベル(図柄94)の小役の入賞が不成立となる。
また、図20のテーブルナンバー3は、逆押しの場合にベルの小役の入賞のみが成立する停止テーブルである。
即ち、逆押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「03」・「08」・「10」・「13」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の1つ上の図柄は、「ベル(図柄94)」である。一方、順押しおよび中押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「02」・「04」・「09」・「11」・「14」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。
また、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「06」・「10」・「14」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。また、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「04」・「09」・「13」・「17」又は「20」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の1つ下の図柄は、「ベル(図柄94)」である。
これにより、ベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー3が各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合であって逆押しが行われた場合には、上述のテーブルナンバー1における順押しの場合と同様に、クロスダウンライン8aの位置に「ベル(図柄94)」が停止表示された形態でベル(図柄94)の小役の入賞が成立することになる。一方、順押しや中押しが行われた場合には、上述のテーブルナンバー1における中押しや逆押しの場合と同様に、左の表示窓4Lの中段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の下段の位置に「ベル(図柄94)」が停止表示されることによって、ベル(図柄94)の小役の入賞が不成立となる。
次に、天井救済遊技区間で使用されるベル入賞成立可能停止テーブル群について説明する。このテーブル群は、図22〜図24に示すように、天井救済遊技区間用ベル入賞成立可能停止テーブル群の3種類のテーブルナンバー1〜3が存在する。図22のテーブルナンバー1は、順押しの場合にベルの小役の入賞のみが成立する停止テーブルである。
即ち、順押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「02」・「04」・「09」・「11」・「14」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。一方、中押しおよび逆押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「18」・「01」・「03」・「05」・「08」・「10」又は「13」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の一つ上の図柄は、「ベル(図柄94)」である。
また、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「06」・「10」・「14」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。また、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「03」・「08」・「12」・「16」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。
これにより、天井救済遊技区間用ベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー1が各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合であって順押しが行われた場合には、図1および図25(a)に示すように、センターライン8cの位置、即ち、左の表示窓4Lの中段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の中段の位置に「ベル(図柄94)」が停止表示された形態でベル(図柄94)の小役の入賞が成立することになる。一方、中押しや逆押しが行われた場合には、図1および図25(b)に示すように、左の表示窓4Lの上段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の中段の位置に「ベル(図柄94)」が停止表示されることによって、ベル(図柄94)の小役の入賞が不成立となる。
また、図23のテーブルナンバー2は、中押しの場合にベルの小役の入賞のみが成立する停止テーブルである。
即ち、中押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「02」・「04」・「09」・「11」・「14」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。一方、順押しおよび逆押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「18」・「01」・「03」・「05」・「08」・「10」又は「13」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の一つ上の図柄は、「ベル(図柄94)」である。
また、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「06」・「10」・「14」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。また、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「03」・「08」・「12」・「16」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。
これにより、天井救済遊技区間用ベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー2が各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合であって中押しが行われた場合には、上述のテーブルナンバー1における順押しの場合と同様に、センターライン8cの位置に「ベル(図柄94)」が停止表示された形態でベル(図柄94)の小役の入賞が成立することになる。一方、順押しや逆押しが行われた場合には、上述のテーブルナンバー1における中押しや逆押しの場合と同様に、左の表示窓4Lの上段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の中段の位置に「ベル(図柄94)」が停止表示されることによって、ベル(図柄94)の小役の入賞が不成立となる。
また、図24のテーブルナンバー3は、逆押しの場合にベルの小役の入賞のみが成立する停止テーブルである。
即ち、逆押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「02」・「04」・「09」・「11」・「14」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の1つ上の図柄は、「ベル(図柄94)」である。一方、順押しおよび中押しの場合における左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「18」・「01」・「03」・「05」・「08」・「10」又は「13」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄の一つ上の図柄は、「ベル(図柄94)」である。
また、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「06」・「10」・「14」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。また、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「03」・「08」・「12」・「16」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらのコードナンバーに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。
これにより、ベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー3が各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合であって逆押しが行われた場合には、上述のテーブルナンバー1における順押しの場合と同様に、センターライン8cの位置に「ベル(図柄94)」が停止表示された形態でベル(図柄94)の小役の入賞が成立することになる。一方、順押しや中押しが行われた場合には、上述のテーブルナンバー1における中押しや逆押しの場合と同様に、左の表示窓4Lの上段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の中段の位置に「ベル(図柄94)」が停止表示されることによって、ベル(図柄94)の小役の入賞が不成立となる。
次に、図26を参照して、セレクトデータを選択するためのストップ用セレクトデータ抽選値テーブルについて説明する。このテーブルには、遊技に関連する情報(遊技状態、終了抽選状態、当選役等)毎に、各セレクトデータに対応する抽選値が示されている。また、各セレクトデータには、停止テーブル群が予め対応付けられている。抽選値とは、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽選値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽選値に対応する情報(例えば、セレクトデータ)が選択される。乱数の抽出範囲は、「0」〜「127」である。例えば、『FT』の場合、抽出した乱数値が「81」のとき、初めに、この「81」からセレクトデータ「1」に対応する抽選値「71」を減算する。この減算した値は、「10」である。次に、この「10」からセレクトデータ「2」に対応する抽選値「36」を減算する。この減算した値は、負となる。従って、乱数値が「81」の場合には、セレクトデータとして「2」が選択される。
図26(1)は、当選役が再遊技であるゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す。このテーブルでは、『通常確率再遊技中』及び『FT』に対応して、セレクトデータ「1」〜「3」の抽選値が示されている。セレクトデータ「1」及び「2」には、入賞不成立停止テーブル群が対応付けられている。また、セレクトデータ「3」には、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が対応付けられている。
図26(1)において、『通常確率再遊技中』では、セレクトデータ「1」及び「2」に対応する抽選値は「0」である。また、セレクトデータ「3」に対応する抽選値は「128」である。従って、『通常確率再遊技中』においてセレクトデータ「1」及び「2」が選択される場合はない。即ち、『通常確率再遊技中』において再遊技に内部当選した場合、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される。
これに対し、『FT』では、各セレクトデータに対応して「0」以外の抽選値が示されている。従って、セレクトデータ「1」〜「3」の何れも選択される可能性がある。各セレクトデータが選択される確率の分子は、対応する抽選値となる(分母は、「128」)。従って、『FT』において再遊技に内部当選した場合、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率は、「21/128」である。入賞不成立停止テーブル群が選択される確率は、「107/128」である。
ここで、前述(図9(2))のように、『FT』において再遊技に内部当選する確率は、「13681/16384」である。従って、『FT』において再遊技の入賞が成立する確率は、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率を考慮すると、約「0.1370(「13681/16384」×「21/128」)」である。他方、『通常確率再遊技中』では、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、再遊技に内部当選する確率は、その入賞が成立する確率と等しい。即ち、『通常確率再遊技中』において再遊技の入賞が成立する確率は、約「0.1370(「2245/16384」)」である。以上のように、実施例では、『FT』及び『通常確率再遊技中』において再遊技の入賞が成立する確率が等しくなっている。
図26(2)は、当選役がベルの小役であるBB一般遊技状態以外の遊技状態のゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す。このテーブルでは、FT終了抽選状態「0」〜「3」に対応して、セレクトデータ「1」〜「3」の抽選値が示されている。このFT終了抽選状態は、前回のゲームにおいて選択されたものである。セレクトデータ「1」には、停止テーブルA群が対応付けられている。また、セレクトデータ「2」には、停止テーブルB群が対応付けられている。ここで、セレクトデータ「3」に対応する抽選値は「0」であり、このテーブルにおいてセレクトデータとして「3」が選択される場合はない。
次に、図27を参照して、FT終了抽選状態の選択比率番号テーブルについて説明する。このテーブルには、遊技状態、セレクトデータ、及び当選役に応じて選択比率番号等が示されている。選択比率番号とは、後述の選択比率値テーブルに示すように、変更するFT終了抽選状態として「0」〜「3」の各々が選択される比率が予め定められた番号である。また、※が示された欄は、FT終了抽選状態の変更が行われないことを示す。また、遊技状態、セレクトデータ、及び当選役の全ての組合せのうち、実際に存在しない組合せに対応する欄には、選択比率番号及び※の何れも示されていない。例えば、図26(2)では、セレクトデータとして「3」が選択されることがないため、当選役が『スイカの小役』、セレクトデータが「3」に対応する欄には、選択比率番号及び※の何れも示されていない。
次に、図28を参照して、FT終了抽選状態の選択比率値テーブルについて説明する。このテーブルには、選択比率番号、設定値に応じて変更するFT終了抽選状態に対応する抽選値が示されている。『設定値』とは、一般に「6段階」設けられ、遊技場側が『出玉率(機械割)』を調整するために選択する値である。
例えば、『選択比率番号』が「3」の場合、抽出した乱数値が「10」のとき、初めに、この「10」から変更する終了抽選状態「0」に対応する抽選値「0」を減算する。この減算した値は、「10」である。次に、この「10」から変更する終了抽選状態「1」に対応する抽選値「17」を減算する。この減算した値は、負となる。従って、乱数値が「10」の場合には、変更する終了抽選状態として「1」が選択される。これに対し、抽出した乱数値が「17」以上の場合等のように、乱数値から各抽選値を減算しても負の値にならない場合には、抽選前のFT終了抽選状態が継続(維持)される。
次に、図29を参照して、FT終了抽選値の選択番号テーブルについて説明する。このテーブルには、セレクトデータ、FT終了抽選状態、及び当選役に応じて選択番号が示されている。選択番号とは、後述のFT終了抽選値と対応付けられた番号をいう。ここで、当選役が『スイカの小役』の場合、セレクトデータが「1」であれば必ず『FT』が継続する。これに対し、セレクトデータが「2」であればFT終了抽選状態に拘らず選択番号として「4」が選択され、『FT』を終了させるか否かの抽選が行われる。
『スイカの小役』に内部当選したゲームにおいて、セレクトデータ「1」が選択された場合には停止テーブルA群に含まれる停止テーブルが使用される。セレクトデータ「2」が選択された場合には停止テーブルB群に含まれる停止テーブルが使用される。即ち、セレクトデータが「1」の場合には、クロスダウンライン8aに沿って『スイカの小役』の入賞成立を示す図柄組合せが並ぶ。また、セレクトデータが「2」の場合には、センターライン8cに沿って『スイカの小役』の入賞成立を示す図柄組合せが並ぶ。従って、クロスダウンライン8aに沿って『スイカの小役』の図柄組合せが並ぶ場合には、必ず『FT』が継続する。これに対し、センターライン8cに沿って並ぶ場合には、『FT』が終了する可能性がある。
即ち、停止テーブルA群・B群は、『スイカの小役』に対応する図柄組合せ「スイカースイカースイカ」を構成するスイカ(図柄95)が並ぶ入賞ラインにより、通常確率再遊技中BB内部当選状態又は通常確率再遊技中RB内部当選状態の発生に関する情報を報知する。具体的には、スイカ(図柄95)が並ぶ入賞ラインをクロスダウンライン8aとすることにより、有利な状況が発生しないことを報知する。また、センターライン8cとすることにより、有利な状況が発生する可能性があること及びその確率が「8192/32768」」であることを報知する。遊技者は、『スイカの小役』の入賞ラインに基づいて、『FT』を終了させるための抽選に関する情報、即ち、『FT』が終了する可能性の有無、その確率を把握することができる。
次に、図30を参照して、FT終了抽選値テーブルについて説明する。このテーブルには、選択番号及び設定値に応じてFT終了抽選値が示されている。このFT終了抽選値は、「0」〜「32767」の範囲から抽出した乱数値の大きさと比較するものである。FT終了抽選値と比べて抽出した乱数値が小さい場合には、『FT』が終了(FT継続ゲーム回数を「0」に設定)となる。そうでない場合には、『FT』が継続する。例えば、選択番号が「4」の場合に『FT』が終了する確率は、「8192/32768」である。
ここで、FT終了抽選値が大きいほど『FT』の終了に当選する確率が高くなる。従って、選択番号のうち、「0」が遊技者にとって最も有利な番号であり、「8」が最も不利な番号である。具体的には、各選択番号の遊技者にとっての有利さの度合いは、0→4→3→1→10→5→9→2→6→7→8の順番で低くなっていく。また、各FT終了抽選状態に応じて選択される選択番号及び各選択番号の遊技者にとっての有利さの度合いを考盧すると、FT終了抽選状態のうち、「3」が最も有利な状態であり、「1」が最も不利な状態である。具体的には、各FT終了抽選状態の遊技者にとっての有利さの度合いは、3→2→0→1の順番で低くなっていく。
また、選択比率番号毎に変更するFT終了抽選状態に対応して定められた抽選値の大きさ及び各FT終了抽選状態の遊技者にとっての有利さの度合いを考慮すると、選択比率番号のうち、基本的に「0」が最も有利な番号であり、「3」が最も不利な番号である。具体的には、選択比率番号の遊技者にとっての有利さの度合いは、0→1→2→5→4→3の順番で低くなっていく。また、各セレクトデータに応じて選択される選択比率番号及び各選択比率番号の遊技者にとっての有利さの度合いを考慮すると、セレクトデータのうち、「2」が最も有利なデータであり、「3」が最も不利なデータである。尚、セレクトデータ「0」は、RB遊技状態においてのみ選択されるので、他のデータとの有利さの度合いの比較は行っていない。
次に、図31を参照して、BB内部当選設定比率テーブルについて説明する。このテーブルには、FT終了抽選状態に応じてBB内部当選設定比率が示されている。BB内部当選設定比率とは、次ボーナスをBB又はRBの何れとするかを決定するための情報をいう。具体的には、このBB内部当選設定比率と比べて「0」〜「255」の範囲から抽出した乱数値が小さい場合には、次ボーナスをBBと決定し、大きい場合には、RBと決定する。
次に、図32を参照して、ベル入賞成立可能停止テーブル群用抽選テーブルについて説明する。このテーブルは、停止テーブル群選択処理において使用されるものであり、天井救済遊技区間用ベル入賞成立可能停止テーブル群またはその区間以外のベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー1・2・3を決定するためのものである。具体的には、テーブルナンバー1・2・3に対して乱数範囲の“0〜85”・“86〜170”・“171〜255”が対応付けられており、「0」〜「255」の範囲から抽出した乱数値によりテーブルナンバー1・2・3が抽選される。例えば「83」の乱数値であれば、テーブルナンバー1が抽選されることになる。
以上のように説明した図8〜図32の各テーブルは、図5の主制御回路71におけるROM32に格納されている。一方、図6に示すように、副制御回路72のプログラムROM75や画像ROM86には、後述の各種のデータテーブルやプログラムが格納されている。即ち、図33の天井救済遊技区間抽選テーブルや図34の天井発動値選択テーブル、図35の天井ST回数選択テーブル、図36のST発動抽選テーブルが格納されている。
図33を参照して天井救済遊技区間抽選テーブルについて説明する。このテーブルは、天井救済遊技区間抽選処理において使用されるものであり、天井救済遊技区間の当選か否かを決定するためのものである。具体的には、『当選』および『ハズレ』に対して乱数範囲の“0〜127”・“128〜255”が対応付けられており、「0」〜「255」の範囲から抽出した乱数値により『当選』または『ハズレ』が抽選される。例えば「100」の乱数値であれば、天井救済遊技区間の当選が抽選されることになる。
次に、図34を参照して天井発動値選択テーブルについて説明する。このテーブルは、BBが終了したときに使用されるものであり、天井遊技区間の天井ゲーム数カウンタにセットされる天井発動値を選択するためのものである。具体的には、3種類の天井発動値である『600』・『900』・『1200』に対して乱数範囲の“0〜63”・“64〜127”・“128〜255”が対応付けられており、「0」〜「255」の範囲から抽出した乱数値により『600』・『900』・『1200』の天井発動値が選択される。例えば「100」の乱数値であれば、『900』の天井発動値が選択され、この天井発動値が次回の天井遊技区間として設定される。
次に、図35を参照して天井ST回数選択テーブルについて説明する。このテーブルは、天井ST発動チェック処理において使用されるものであり、天井遊技区間の終了、即ち、天井に到達した後において実行されるSTの発動されるセット回数を決定するためのものである。具体的には、5段階の天井ST回数値である『1』・『2』・『3』・『5』・『10』に対して乱数範囲の“0〜2355”・“2356〜3867”・“3868〜4064”・“4065〜4090”・“4091〜4095”が対応付けられており、「0」〜「4095」の範囲から抽出した乱数値により各天井ST回数値が選択される。例えば「4000」の乱数値であれば、『3』の天井ST回数値が選択され、この場合は、3セット分のSTの遊技状態が出現する。従って、1セットが10ゲームであれば、30ゲームの遊技においてSTにより停止ボタン7L・7C・7Rの押し順が報知されることになる。
次に、図36を参照してST発動抽選テーブルについて説明する。このテーブルは、ST発動抽選処理において使用されるものであり、STの1セット分を発動するか否かを決定するためのものである。具体的には、『発動』および『潜伏』に対して乱数範囲の“0〜31”・“32〜255”が対応付けられており、「0」〜「255」の範囲から抽出した乱数値により『発動』および『潜伏』の何れか一方が選択される。例えば「30」の乱数値であれば、『発動』が選択され、この場合は、1セット分のSTが次回の遊技から実施される。
さらに、副制御回路72のプログラムROM75や画像ROM86には、ST演出用データテーブルおよび演出分類データテーブルも格納されている。ST演出用データ選択テーブルには、図37に示すように、主制御回路71から送信された内部当選役および停止テーブル(ベルの内部当選役)と、副制御回路72で使用される演出用識別子ST1〜ST6とが示されている。具体的に説明すると、例えば主制御回路71から送信された入賞成立可能停止テーブル群がBBの場合は、演出用識別子としてST1が選択される。同様にして他の入賞成立可能停止テーブル群がRB、ベル、スイカ、上チリ、下チリの場合は、演出用識別子としてST2、ST3−1a〜ST3−3b、ST4、ST5、ST6がそれぞれ選択される。
また、内部当選役がベルの場合には、さらに停止テーブル信号に基づいてST3−1a〜ST3−3bが選択される。即ち、停止テーブル信号が図18のベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー1(順押し)を示す場合には、ST3−1aを選択し、図19のテーブルナンバー2(中押し)の場合には、ST3−2aを選択し、図20のテーブルナンバー3(逆押し)の場合には、ST3−3aを選択する。また、停止テーブル信号が図22の天井救済遊技区間用のベル入賞成立可能停止テーブル群のテーブルナンバー1(順押し)を示す場合には、ST3−1bを選択し、図23のテーブルナンバー2(中押し)の場合には、ST3−2bを選択し、図24のテーブルナンバー3(逆押し)の場合には、ST3−3bを選択する。
上記の演出用識別子ST1〜ST6は、以下の内容をそれぞれ含んでいる。具体的には、演出用識別子ST1は、「BBを揃える」という内容を含んでいる。演出用識別子ST2は、「RBを揃える」という内容を含んでいる。演出用識別子ST3−1a〜ST3−3bは、「ベルを揃える」という内容を含んでいると共に、順押しや中押し等の入賞を成立させることを可能にする押し順の内容を含んでいる。
演出用識別子ST4は、「スイカを揃える」という内容を含んでいる。演出用識別子ST5は、「上チリを揃える」という内容を含んでいる。演出用識別子ST6は、「下チリを揃える」という内容を含んでいる。尚、本実施形態においては、6種類の演出用識別子ST1〜ST6を例示しているが、1種類であっても良いし、2種類以上であってもよい。また、演出用識別子ST1〜ST6は、上記の内容に限定されるものでもない。さらに、各演出用識別子ST1〜ST6は、上述の各内容を図1の液晶表示装置5に表示すると共に、各内容に応じたリズムやタイミングで図5のLEDランプ29やスピーカ21L・21Rを駆動するようになっていても良いし、液晶表示装置5への表示の代わりに、LEDランプ29やスピーカ21L・21Rのみを駆動するようになっていても良い。さらに、各演出用識別子ST1〜ST6は、上述の各内容を液晶表示装置5に表示した内容とは別に、払い出し枚数の大きな可能性がある内部当選になるほどLEDランプ29の点滅間隔が短くなったり、スピーカ21L・21Rの音声が高くなったり、リズム感のある音楽に変化されていっても良い。
次に、図38を用いて演出用分類データテーブルについて説明する。演出用分類データテーブルには、例えば大分類データと小分類データとが示されている。大分類データは、液晶表示装置5において全画面を用いて表示される大容量の画像データを示している。小分類データは、大分類データに含まれる一部のデータを書き換える程度の小容量の画像データを示している。例えば液晶表示装置5における画像部分及び文字部分を含む全画像が大分類に属し、文字部分の画像が小分類に属している。
大分類データは、主制御回路71から送信されるコマンド信号の1種類に対応して1または複数用意されている。例えば遊技メダル投入コマンドを受信したことに基づいて液晶表示装置5に表示するための画像データは、複数の種類が用意されており、主制御回路71から送信される他のコマンド等により、これら複数の大分類データから所定のデータを選択するように構成されている。
具体的に説明すると、演出用データテーブルは、ST用天井救済遊技区間当選データと、ST用天井救済遊技区間の残り回数データとを有している。ST用天井救済遊技区間当選データは、『天井救済遊技区間に入りました!もう少しで、スーパータイムです。』の内容と、『1枚賭けで遊技してください。(1枚賭けで天井ゲーム数がカウントされます)』の内容とを含んでいる。ST用天井救済遊技区間の残り回数データは、天井遊技区間の終了を示す『残り回数』の内容を含んでいる。
また、事前に主制御回路71から送信された入賞成立可能停止テーブル群の情報に基づいて演出用識別子ST1が選択された場合は、ST1演出データ(開始)が選択され、その大分類に含まれる小分類データである画像とST1用吹出出現用画像とを並列的な処理により両方の小画像データに対応する表示、即ち、小さな点が拡大してドンちゃん等の所定形状に変化する画像表示と、小さな点が拡大して『BBを揃える』の文字が描かれた吹出しに変化する画像表示を行なうように制御される。
また、事前に主制御回路71から送信されたベルの内部当選役と停止テーブル信号とに基づいて演出用識別子ST3−1a〜ST3−3bが選択された場合は、ST時における停止ボタン7L・7C・7Rの入賞成立を実現する押し順が画面表示される。例えば演出用識別子ST3−1aが選択された場合は、図4(a)〜(c)に示すように、ベルを順押しすることにより入賞成立を実現する押し順を示す画面が表示される。
尚、演出用分類データテーブルは、書き換えるデータの容量によっては大分類、中分類及び小分類に区分されていても良い。また、LEDランプ29やスピーカ21L・21Rを演出用識別子ST1〜ST6により駆動する場合には、LEDランプ29の駆動データやスピーカ21L・21Rの音声データが演出用分類データテーブルに含まれる。
次に、図39に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行なう(S1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行なう。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(S2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次回のゲームに必要なパラメータの書き込み、次回のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行なう。
次に、CPU31は、投入メダルセンサ22SやBETスイッチ11・12・13からの入力があるまで待機状態となる。そして、入力があると、メダル投入信号を副制御回路72に送信する(S3)。この後、スタートレバー6の操作によりスタートスイッチ6Sがオンされたか否かを判定する(S4)。
スタートスイッチ6Sがオンされなければ(S4,NO)、S4を再実行し、スタートレバー6が操作されるまで待機する。スタートスイッチ6Sがオンされると(S4,YES)、リール回転処理に実行を移行し(S5)、続いて抽選用の乱数を抽出する(S6)。そして、遊技状態監視処理を実行することによって、今回のゲームにおける遊技状態を確認する(S7)。尚、リール回転処理(S5)は、後述のFT終了抽選処理(S11)の処理後に行なっても良い。
即ち、図41に示すように、遊技状態監視処理ルーチンを実行し、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判定する(A1)。BB一般遊技状態及びRB遊技状態の何れかの遊技状態である場合には(A1,YES)、それぞれの遊技状態に合わせて遊技状態をセットし(A2)、本ルーチンを終了する。一方、何れの遊技状態でもない場合には(A1,NO)、ヒットリクエストフラグが「10(H)」であるか否かを判定する(A3)。そして、「10(H)」である場合には(A3,YES)、遊技状態をRB内部当選状態にセットし(A4)、本ルーチンを終了する。一方、「10(H)」でない場合には(A3,NO)、続いてヒットリクエストフラグが「20(H)」であるか否かを判定し(A5)、「20(H)」である場合には(A5,YES)、遊技状態をBB内部当選状態にセットし(A6)、本ルーチンを終了する。また、ヒットリクエストフラグが「20(H)」でない場合には(A5,NO)、本ルーチンの開始前の遊技状態、即ち、遊技状態を一般遊技状態にセットし(A7)、本ルーチンを終了する。
上記の遊技状態監視処理ルーチンを実行することによって、今回のゲームの遊技状態がBB一般遊技状態、RB遊技状態、RB内部当選状態、BB内部当選状態、および一般遊技状態の何れかにセットされると、図39に示すように、メインルーチンに実行が戻される。そして、確率抽選処理の実行により当選役を抽選する(S8)。
即ち、図42に示すように、確率抽選処理ルーチンを実行することによって、今回の遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判定する(B1。何れかの遊技状態である場合には(B1,YES)、図示しないボーナス中用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選を行い(B7)、『BB』〜『なし(ハズレ)』までの8種類の役から抽選した当選役の情報(例えば、ヒットリクエストフラグなど)をRAM33に格納する(B8)。
一方、BB一般遊技状態及びRB遊技状態の何れの遊技状態でもない場合には(B1,NO)、続いて、FT(高確率再遊技期間)フラグが「オフ」であるか否か、即ち、『通常確率再遊技中』であるか否かを判別する(B2)。FTフラグが「オフ」の場合には(B2,YES)、『通常確率再遊技中』であると判断し、通常確率再遊技中BB内部当選状態又は通常確率再遊技中RB内部当選状態であれば、図9(1)の通常確率再遊技中用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選を行ない、一般遊技状態であれば図8の一般遊技状態用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選を行う(B3)。そして、『BB』〜『なし(ハズレ)』までの8種類の役から抽選した当選役の情報をRAM33に格納する(B6)。
また、FTフラグが「オフ」でない場合には(B2,NO)、今回のゲームが高確率再遊技期間におけるものであると判断し、図9(2)のFT用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選を行なう(B4)。そして、『BB』〜『なし(ハズレ)』までの8種類の役から抽選した当選役の情報をRAM33に格納する(B6)。
上記のようにして遊技状態と高確率再遊技期間の有無とで選択された確率抽選テーブルに基づいて当選役を抽選すると、図43に示すように、続いて当選役がBB又はRBであるか否かを判定する(B7)。BB及びRBの何れでもない場合には(B7,NO)、本確率抽選処理ルーチンを終了する。一方、BB又はRBである場合には(B7,YES)、内部当選したボーナスの種別に応じてBBストック数又はRBストック数に「1」を加算する(B8)。この後、セットされているヒットリクエストフラグが「10(H)」又は「20(H)」であるか否かを判定する(B9)。ヒットリクエストフラグが「10(H)」又は「20(H)」である場合には(B9,YES)、ボーナスゲームがストックされている状態であると判断して本確率抽選処理ルーチンを終了する。
一方、ヒットリクエストフラグが「10(H)」及び「20(H)」の何れでもない場合には(B9,NO)、ボーナスがストックされていない状態であると判断し、ボーナスの種別に基づいてヒットリクエストフラグをセット(記憶)する。具体的には、当選役がRBであるときは、ヒットリクエストフラグとして「10(H)」をセットし、BBであるときは、「20(H)」をセットする(B10)。続いて、内部当選したボーナスのストック数から「1」を減算し、B8で加算したストック数を「0」に戻す(B11)。この後、FTフラグを「オン」とした後(B12)、FT継続ゲーム回数を「1500」に設定し(B13)、本確率抽選処理ルーチンを終了する。
上記の確率抽選処理ルーチンにより当選役を決定すると、この当選役を副制御回路72に送信した後、図39に示すように、メインルーチンに実行が戻される。そして、停止テーブル群選択処理が実行される(S9)。即ち、図44に示すように、先ず、内部当選役がベルであるか否かを判定する(C1)。ベルでない場合には(C1,NO)、内部当選役に対応した停止テーブル群を選択する(C2)。
具体的には、ストップ用セレクトデータ(停止テーブル群)が抽選により決定され、今回のゲームの遊技状態の種別と、高確率再遊技期間(FT)の有無と、当選役の種類とを用いて図12〜図20・図22〜図24における特定の停止テーブル群を選択する。この際、スイカの小役が当選役である場合には、ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルに基づいて抽選されたストップ用セレクトデータ「1」・「2」に対応する停止テーブルA群(図16)及び停止テーブルB群(図17)がそれぞれ選択される。尚、ストップ用セレクトデータは、前回のゲームで選択されたFT終了抽選状態「0」〜「3」に応じて抽選されるものであり、FT終了抽選状態「0」〜「3」は、高確率再遊技期間が終了し易いという遊技者にとっての有利度(3>2>0>1)を示し、有利度の高い順からストップ用セレクトデータ「2」を抽選するようになっている。
これにより、ストップ用セレクトデータ「1」により停止テーブルA群が選択されることによって、リール停止によりクロスダウンラインに沿ってスイカの入賞が成立すると、この状態を見た遊技者は、現時点では高確率再遊技期間が終了しない状態であるということを認識しながらゲームを続けることができる場合がある。一方、ストップ用セレクトデータ「2」により停止テーブルB群が選択されることによって、リール停止によりセンターラインに沿ってスイカの入賞が成立すると、この状態を見た遊技者は、高確率再遊技期間が終了する可能性があるということを認識しながらゲームを続けることができる場合がある。
また、C1において、内部当選役がベルである場合には(C1,YES)、副制御回路72からの信号に基づいて現在のゲームが天井救済遊技区間中であるか否かを判定する(C3)。天井救済遊技区間中である場合には(C3,YES)、図32のベル入賞成立可能停止テーブル群用抽選テーブルに基づいて抽選し、図22〜図24の天井救済遊技区間用ベル入賞成立可能停止テーブル群の中からテーブルナンバー1〜3を選択する。これにより、図25(a)に示すように、センターライン8cに沿って一列にベル(図柄94)が並んだ入賞が成立可能になる。この結果、センターライン8cに並んだベルの入賞を成立させた遊技者は、このベルの並び方に基づいて現在のゲームが天井救済遊技区間中であると認識することができる場合がある(C4)。一方、天井救済遊技区間中でない場合には(C3,NO)、図32のベル入賞成立可能停止テーブル群用抽選テーブルに基づいて抽選し、図18〜図20のベル入賞成立可能停止テーブル群の中からテーブルナンバー1〜3を選択する。これにより、図21(a)に示すように、クロスダウンライン8aに沿って一列にベル(図柄94)が停止した入賞が成立可能になる。この結果、クロスダウンライン8aに並んだベルの入賞を成立させた遊技者は、このベルの並び方に基づいて現在のゲームが天井救済遊技区間中でないと認識することができる場合がある(C5)。
上記のようにして停止テーブル群が選択されると、図39に示すように、メインルーチンのFT終了抽選状態選択処理が実行される(S11)。即ち、図45に示すように、FT終了抽選状態選択処理ルーチンが実行され、先ず、FTフラグがオンであるか否かが判定される(D1)。FTフラグがオンでない場合には(D1,NO)、現在は高確率再遊技期間でないと判断して本ルーチンが終了される。一方、FTフラグがオンである場合には(D1,YES)、高確率再遊技期間であると判断し、図27の選択比率番号テーブルに基づいてFT終了抽選状態の選択比率番号を決定する(D2)。次に、FT終了抽選状態の移行なしであるか否かを判定する(D3)。移行なしの場合には(D3,YES)、本ルーチンを終了し、移行ありの場合には(D3,NO)、図28の選択比率値テーブルと、選択比率番号、設定値、乱数値とに基づいてFT終了抽選状態を抽選し(D4)、抽選したFT終了抽選状態を副制御回路72に送信する(D5)。そして、当選したFT終了抽選状態に変更し(D6)、本ルーチンを終了する。
上記のようにしてFT終了抽選状態選択処理を終了すると、図39に示すように、メインルーチンに実行が戻される。そして、FT終了抽選処理を実行する(S20)。即ち、図46に示すように、FT終了抽選処理を実行し、先ずFTフラグがオンであるか否かを判定する(E1)。オンでない場合には(E1,NO)、高確率再遊技期間でないとして本ルーチンを終了する。一方、オンである場合には(E1,YES)、FT継続ゲーム回数を「1」減算し(E2)、続いてFT継続ゲーム回数が「0」であるか否かを判定する(E3)。FT継続ゲーム回数が「0」である場合には(E3,YES)、高確率再遊技期間が終了したと判断して本ルーチンを終了する。一方、FT継続ゲーム回数が「0」でない場合には(E3,NO)、セレクトデータ、FT終了抽選状態、当選役及び選択番号テーブル(図29)に基づいてFT終了抽選値の選択番号を決定し(E4)、この決定した選択番号と、設定値、乱数値及びFT(高確率再遊技期間)終了抽選値テーブル(図30)に基づいて高確率再遊技期間を終了させるか否かを抽選する(E5)。そして、このようにして抽選した結果により高確率再遊技期間の終了に当選したか否かを判定する(E6)。高確率再遊技期間の終了に当選しなかった場合には(E6,NO)、本ルーチンを終了し、当選した場合には(E6,YES)、FT継続ゲーム回数を「0」に設定し(E7)、本ルーチンを終了する。
次に、上記のようにしてFT終了抽選処理が完了すると、FT終了抽選状態信号「1」〜「3」を副制御回路72に送信した後、図39のメインルーチンに処理が戻される。そして、リール回転停止処理が実行される(S12)。
即ち、図47に示すように、何れかの停止ボタン7L・7C・7Rが操作されたか否かを判定し(H1)、操作されなければ(H1,NO)、自動停止タイマの値が“0”になったか否かを判定する(H2)。自動停止タイマの値が“0”でなければ(H2,NO)、H1から再実行して待機状態となる。この後、停止ボタン7L・7C・7Rが操作されたり(H1,YES)、自動停止タイマの値が“0”になると(H2,YES)、次に、内部当選役がベルの小役であるか否かを判定する(H3)。ベルの小役でない場合には(H3,NO)、セレクトデータに対応する停止テーブル群の中から停止テーブルを選択し、選択した停止テーブル、停止操作位置及び停止制御位置に基づいて滑りコマ数を決定し(H4)、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる(H5)。そして、リール停止コマンド信号(左、中、右)を副制御回路72に送信し、全てのリールが停止したときに、全リール停止コマンド信号を副制御回路72に送信する(H6)。
一方、H3において、ベルの小役であると判定された場合には(H3,YES)、図48に示すように、停止ボタン7L・7C・7Rの最初の押し操作である第1停止操作か否かを判定する(H7)。第1停止操作でない場合には(H7,NO)、既に選択されているテーブルナンバーおよび第1停止操作に基づいて滑りコマ数を決定し(H8)、図47のH5を実行して滑りコマ数分リールを回転させて停止する。
一方、第1停止操作である場合には(H7,YES)、第1停止操作に対応するリールが左のリール3Lであるか否かを判定する(H9)。左のリール3Lである場合には(H9,YES)、続いてテーブルナンバーが“1”であるか否かを判定する(H10)。テーブルナンバーが“1”であれば(H10,YES)、ベルの入賞が成立するように、滑りコマ数を決定し(H11)、図47のH5を実行して滑りコマ数分リールを回転させて停止する。一方、テーブルナンバーが“1”でなければ(H10,NO)、ベルの入賞が成立しないように、滑りコマ数を決定し(H12)、図47のH5を実行して滑りコマ数分リールを回転させて停止する。
また、H9において、第1停止操作に対応するリールが左のリール3Lでない場合には(H9,NO)、続いて、第1停止操作に対応するリールが中央のリール3Cであるか否かを判定し(H13)、中央のリール3Cであれば(H13,YES)、テーブルナンバーが“2”であるか否かを判定する(H14)。そして、テーブルナンバーが“2”であれば(H14,YES)、ベルの入賞が成立するように、滑りコマ数を決定し(H11)、図47のH5を実行して滑りコマ数分リールを回転させて停止する。一方、テーブルナンバーが“2”でなければ(H14,NO)、ベルの入賞が成立しないように、滑りコマ数を決定し(H12)、図47のH5を実行して滑りコマ数分リールを回転させて停止する。
また、H13において、中央のリール3Cでなければ(H13,NO)、テーブルナンバーが“3”であるか否かを判定する(H15)。テーブルナンバーが“3”であれば(H15,YES)、ベルの入賞が成立するように、滑りコマ数を決定し(H11)、図47のH5を実行して滑りコマ数分リールを回転させて停止する。一方、テーブルナンバーが“3”でなければ(H15,NO)、ベルの入賞が成立しないように、滑りコマ数を決定し(H12)、図47のH5を実行して滑りコマ数分リールを回転させて停止する。
以上のようにしてリール回転停止処理によりリール3L・3C・3Rを停止させると、次に、CPU31は入賞検索を行なう。ここで、入賞検索とは、表示窓4L・4C・4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する(S13)。この後、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しを行なうと共に、入賞役に応じて遊技状態をBB遊技状態或いはRB遊技状態へ移行する(S14)。
次に、現在の遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判定する(S24)。遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でない場合には(S24,NO)、続いてFTフラグがオンか否かを判定する(S25)。FTフラグがオンでなければ(S25,NO)、高確率再遊技期間でないと判断してS2を再実行し、FTフラグがオンであれば(S25,YES)、高確率再遊技期間であると判断し、続いてFT継続ゲーム回数が「0」である否かを判定すると共に、ゲーム回数信号を副制御回路72に送信する(S26)。FT継続ゲーム回数が「0」でない場合には(S26,NO)、高確率再遊技期間の途中の状態であると判断してS2を再実行し、FT継続ゲーム回数が「0」である場合には(S26,YES)、高確率再遊技期間が終了したと判断してFTフラグをオフに切替えた後(S27)、S2を再実行する。
また、S24において、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態である場合には(S24,YES)、ボーナスの『遊技数チェック処理』を行なう(S28)。この『遊技数チェック処理』では、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックすると共に、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行(セット)を行なう。
次に、ボーナスの終了時であるか否かを判定する(S29)。具体的には、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。また、RBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。この結果、ボーナスの終了時でないと判定した場合には(S29,NO)、S2を再実行する。一方、ボーナスの終了時であると判定した場合には(S29,YES)、ボーナス終了信号を副制御回路72に出力し(S30)、次ボーナス抽選処理を実行する(S31)。
上記の次ボーナス抽選処理は、図49に示すように、次ボーナス抽選処理ルーチンを実行することにより実行される。即ち、BBストック数及びRBストック数の両方が「1以上」であるか否かを判定する(F1)。「1以上」である場合には(F1,YES)、FT終了抽選状態、乱数値及びBB内部当選設定比率テーブル(図31)に基づいて抽選(次ボーナスの選択)を行なう(F2)。続いて、決定(選択)したボーナスのヒットリクエストフラグをセット(記憶)する(F3)。具体的には、選択したボーナスが『BB』であるとき、「20(H)」をセットする。決定したボーナスが『RB』であるとき、「10(H)」をセットする。続いて、決定されたボーナスのストック数を「1」減算する(F4)。そして、FTフラグをオンに設定した後(F12)、FT継続ゲーム回数を「1500」に設定し(F13)、本ルーチンを終了して図39のメインルーチンに戻る。
また、F1において、BBストック数及びRBストック数の何れかが「1以上」でない場合には(F1,NO)、BBストック数が「1以上」であるか否かを判定する(F5)。「1以上」である場合には(F5,YES)、ヒットリクエストフラグとして「20(H)」をセット(記憶)し(F6)、続いて、BBストック数を「1」減算した後(F7)、上述のF12に移って図39のメインルーチンに戻る。
また、F5において、BBストック数が「1以上」でない場合には(F5,NO)、RBストック数が「1以上」であるか否かを判定する(F8)。「1以上」である場合には(F8,YES)、ヒットリクエストフラグとして「10(H)」をセット(記憶)し(F9)、続いて、RBストック数を「1」減算した後(F10)、上述のF12に移って図39のメインルーチンに戻る。
また、F8において、RBストック数が「1以上」でない場合には(F8,NO)、ヒットリクエストフラグとして「00(H)」をセット(記憶)し(F11)、本ルーチンを終了する。そして、このようにしてF3、F6、F9、F11でセットされたヒットリクエストフラグ、或いはF12でセットされたFTフラグに基づいて次回のゲームにおける遊技状態の監視を行なう。
尚、F4、F7及びF10では、ヒットリクエストフラグのセットに対応してBBストック数又はRBストック数から「1」減算している。このため、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』又は『高確率再遊技中BB内部当選状態』では、BBの入賞成立を実現可能な回数は、BBストック数に「1」を加算した回数と一致する。また、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』又は『高確率再遊技中RB内部当選状態』では、RBの入賞成立を実現可能な回数は、RBストック数に「1」を加算した回数と一致する。従って、ヒットリクエストフラグ格納手段及びストック数格納手段は、所定の役(例えば、ボーナス等)の入賞成立が実現可能な回数の情報を記憶する回数情報記憶手段として機能する。
以上のようにして、図39のメインルーチン等が主制御回路71において実行されているときに、主制御回路71から各種の信号が送信される副制御回路72のサブCPU74においては、図50のフローに示す動作を実行している。
即ち、図50に示すように、副制御回路72に電源が投入されると、サブCPU74は、VDP(Video Display Processor)フラグ及びタイマフラグを定期的にセットする動作をそれぞれ独立して実行する。そして、そして、サブCPU74は、これらのフラグを用いた動作タイミングで各種の処理動作を実行すると共に、液晶表示装置5に所望の動画や静止画を表示させる。
具体的には、先ず、電源が投入されると、ワークRAM76及び画像制御ワークRAM83をクリア及び初期化した後(G1)、コマンド処理を実行する(G2)。コマンド処理においては、図51に示すように、主制御回路71から送信されるストローブ信号の状態を監視し(J1)、ストローブ信号が立ち上がらなければ(J1,NO)、本ルーチンを終了する。一方、ストローブ信号が立ち上がると(J1,YES)、この立ち上がりをトリガーとしてストローブ信号と共に並列的に送信されている信号を取り込む。そして、この信号中に含まれるコマンド内容を読み取り(J2)、コマンド内容に対応したメダル投入処理等の各種の処理を実行することによって、液晶表示装置52に表示させる態様(例えば大分類や小分類の画像データ)をアドレス等の指定により準備する(J3)。尚、処理の具体的な内容については後述する。
次に、図50に示すように、図6のワークRAM76に確保されたバッファに、画像制御ワークRAM83に転送する画像データの準備ができている状態であるか否かを判定し(G3)、使用可能な状態であれば(G3,YES)、タイマフラグがオン状態か否かを判定する(G6)。タイマフラグがオン状態でなければ(G6,NO)、G2から処理を再実行することによって、バッファの画像データが画像制御IC82側で使用されるように画像制御ワークRAM83に転送されるまで、バッファの更新処理を待機する。
バッファに、画像制御ワークRAM83に転送する画像データの準備ができていない状態と判定された場合は(G3,NO)、G2の処理で準備された表示態様となるようにデータの更新を行なう(G4)。この後、更新した大分類や小分類の画像データをバッファに書き込み(G5)、1000/60msの周期でオンになるタイマフラグがオン状態か否かを判定することによって(G6)、一定以上の精度をもった周期で液晶表示装置5に表示させる態様が切り替わるようにしている。
サブCPU74において1000/60msの割込みタイミングでタイマフラグがセットされた結果(G16)、タイマフラグがオン状態になると(G6,YES)、続いてVDPフラグがオン状態か否かを判定することによって、画像制御IC82が動作可能な状態にあるか否かを判定する(G7)。VDPフラグがオン状態でなければ(G7,NO)、VDP(=画像制御IC82)がビジー状態であると判断し、G2から再実行することによって、VDPフラグがオン状態に切り替わるまで待機する。一方、VDP(=画像制御IC82)がアイドル状態に移行したことによるVDPからの割込み信号によりVDPフラグがセットされた結果(G15)、VDPフラグがオン状態になった場合には(G7,YES)、タイマフラグをリセットすると共に(G8)、VDPフラグをリセットする(G9)。これにより、次の割込み処理(G16・G15)でタイマフラグ及びVDPフラグがセットされるまで、これから行なわれるバッファから転送(G13)されることで生成される画像制御ワークRAM83の画像データ、又はVDPバンク切換(G12)で切替えられるバンクが更新されることはない。
次に、ビデオRAM87に確保された2つのデータ領域(バンク)を交互に切替える処理を行なうか、画像制御ワークRAM83に画像データを転送する処理を行なうか、の何れの処理を行なうかを選択するためのバンクフラグのオン/オフを、現在のバンクフラグとは反対の値に切替える。即ち、バンクフラグを反転し(G10)、反転後のバンクフラグがオン状態であるか否かを判定する(G11)。そして、オン状態であれば(G11,YES)、他方のバンクに切替えるようVDP(=画像制御IC82)に指示を出し(G12)、表示画像を切替える。具体的には、ビデオRAMに2つのデータ領域であるバンク0とバンク1とを備え、切り替え前の各バンクの制御状態は、バンク0は格納された画像データに対応する画像を遊技者に表示するように制御され、バンク1は1000/60ms前から準備を開始した画像データが格納完了しており、遊技者に表示可能な状態で待機している。次にバンク切り替えの指示を受けたVDPは、現在遊技者に表示しているバンク0に格納された画像データに対応する画像を遊技者から視認不可能な状態にし、かつ、すでに遊技者に表示できるように準備が完了しているバンク1に格納されている画像データに対応る画像を遊技者に表示するように変換制御する。その後、G2からの処理を再実行する。
また、バンクフラグがオン状態でない場合には(G11,NO)、ワークRAM76のバッファに格納された画像データを画像制御ワークRAM83に転送する(G13)。画像制IC82は、現在表示されている画像に対応する画像データが格納されたバンクとは異なるバンクに、サブCPU74の制御で転送された画像ワークRAM83の画像データを格納する。この格納された画像データに対応する画像は、1000/60ms後に行なわれるバンク切り替えで遊技者に対して表示される。このように、1000/60ms毎に画像データ格納、VDPのバンクの切り替えを交互に行なうことで液晶表示装置52における画面表示のチラツキを防止している。この後、バッファをクリアし(G14)、G2から再実行する。そして、このようなG2〜G14までの処理をVDPフラグやタイマフラグ等を用いて繰り返して実行することによって、G2のコマンド処理に応じた動画や静止画等の画像を液晶表示装置52に表示させる。
次に、上記のようにして液晶表示装置52に画像を表示する副制御回路72のST実行判定処理時における具体的な動作を説明する。
ST天井判定処理においては、図52に示すように、スタートレバー6の操作によるスタートコマンド信号を受信したか否かを判定する(K1)。スタートコマンド信号を受信しない場合には(K1,NO)、続いて、BB終了コマンド信号を受信したか否かを判定し(K2)、受信しなければ(K2,YES)、スタートコマンド信号およびBB終了コマンド信号を受信するまで待機状態となる。そして、BB終了コマンド信号を受信した場合には(K2,YES)、BBが終了したと判断し、天井遊技区間の大きさである天井発動値を乱数抽選する(K7)。そして、BBが終了した直後から天井遊技区間を進行させるように、天井発動値を天井ゲーム数カウンタに格納して(K8)、本ルーチンを終了する。
また、スタートコマンド信号を受信した場合には(K1,YES)、天井救済遊技区間抽選処理を実行する(K3)。即ち、図53に示すように、先ず、天井遊技区間の終了点である天井までの残り遊技数が150ゲームであるか否かを判定し(L1)、150ゲームでなければ(L1,NO)、続いて天井救済遊技区間であるか否かを判定する(L2)。この結果、天井救済遊技区間でなければ(L2,NO)、本ルーチンを終了し、図52のST天井判定処理ルーチンに戻る。一方、天井救済遊技区間であれば(L2,YES)、天井救済遊技区間の残り回数(区間数)を報知する(L3)。具体的には、図5に示すように、液晶表示装置5の表示画面における残り回数の領域に、例えば50回等を表示する。これにより、遊技者は、天井救済遊技区間の残り回数を知ることによって、スーパータイム(ST)の状態で遊技できるまでの遊技の趣向を向上させる場合がある。
また、L1において、天井までの残り遊技数が150ゲームである場合には(L1,YES)、図33の天井救済遊技区間抽選テーブルに基づいて天井救済遊技区間を抽選する(L4)。この抽選により天井救済遊技区間に当選したか否かを判定し(L5)、当選しなければ(L5,NO)、本ルーチンを終了し、図52のST天井判定処理ルーチンに戻る。
一方、当選した場合には(L5,YES)、当選した旨を報知する(L6)。即ち、図5に示すように、液晶表示装置5において『天井救済遊技区間に入りました! もう少しで、スーパータイムです。』等の報知画面を表示する。これにより、遊技者は、天井救済遊技区間に突入したことによって、次回のゲームから1枚賭けで遊技しても、天井遊技区間を突破できることを認識し、天井遊技区間の進行に要する投資額を減少させることができる場合がある。
この後、天井救済遊技区間である旨を示す天井救済遊技区間フラグをオンにセットし(L7)、天井救済遊技区間ゲーム数カウンタ値に“150”をセットする(L8)。そして、本ルーチンを終了し、図52のST天井判定処理ルーチンに戻る。
図52に示すように、ST天井判定処理ルーチンにおいては、次に、遊技数更新処理を行う(K4)。即ち、図54に示すように、先ず、現在のゲームが天井救済遊技区間の下で行われているものか否かを天井救済遊技区間フラグに基づいて判定する(M1)。天井救済遊技区間でない場合には(M1,NO)、遊技に使用したメダルが3枚か否かを判定する(M2)。3枚でなければ(M2,NO)、天井救済遊技区間以外の区間を1枚賭けまたは2枚賭けで遊技したことになるため、天井遊技区間のゲーム数を現状の値に維持しながら本ルーチンを終了する。一方、3枚であれば(M2,YES)、天井救済遊技区間以外の区間を3枚賭けで遊技したことになるため、天井遊技区間のゲーム数(長さ)を示す天井ゲーム数カウンタから“1”を減算することによって、天井遊技区間を1ゲーム分進行させた後(M6)、本ルーチンを終了する。
また、M1において、天井救済遊技区間である場合には(M1,YES)、メダル数(ベット数)に関係なく天井救済遊技区間を1ゲーム分進行させる。即ち、天井救済遊技区間ゲーム数カウンタから“1”を減算する(M3)。そして、天井救済遊技区間ゲーム数カウンタの値が“0”になったか否かを判定し(M4)、“0”でなければ(M4,NO)、天井ゲーム数カウンタから“1”を減算して天井遊技区間を1ゲーム分進行させた後(M6)、本ルーチンを終了する。一方、“0”であれば(M4,YES)、天井救済遊技区間が終了したと判断し、天井救済遊技区間フラグをオフにセットする(M5)。そして、天井ゲーム数カウンタから“1”を減算して天井遊技区間の終了点に到達させた後(M6)、本ルーチンを終了する。
次に、図52に示すように、ST天井判定処理ルーチンは、天井ST発動チェック処理を行う(K5)。即ち、図55に示すように、BBに内部当選またはBBに内部当選中であるか否かを判定する(N1)。内部当選や内部当選中である場合には(N1,YES)、天井ゲーム数カウンタをクリアし(N2)、本ルーチンを終了する。一方、内部当選や内部当選中でない場合には(N1,NO)、天井ゲーム数カウンタが“0”であるか否かを判定し(N3)、“0”でなければ(N3,NO)、天井遊技区間中であると判断して本ルーチンを終了する。また、天井ゲーム数カウンタが“0”であれば(N3,YES)、天井遊技区間の終了点に到達したと判断し、遊技者にとって有利な状態となるスーパータイムに移行するように、図35の天井ST回数選択テーブルをセットする(N4)。そして、天井ST回数選択テーブルに基づいて天井ST回数値を乱数抽選し(N5)、この抽選により得られた天井ST回数値をSTストックカウンタに加算した後(N6)、本ルーチンを終了する。
次に、図52に示すように、ST天井判定処理ルーチンは、ST実行処理を行う(K6)。即ち、図56に示すように、STゲーム数カウンタが“1”以上であるか否かを判定し(P1)、“1”以上であれば(P1,YES)、有利状態となる押し順報知処理を実行する(P2)。即ち、図57に示すように、STゲーム数カウンタを“1”減算した後(Q1)、内部当選役が“ベル”であるか否かを判定する(Q2)。“ベル”でなければ(Q2,NO)、内部当選役を報知し(Q4)、“ベル”であれば(Q2,YES)、選択されている停止テーブルに基づいて押し順を報知する(Q3)。
具体的には、図37のST演出用データテーブルを用いることによって、内部当選役および停止テーブルに対応した演出用識別子ST1〜ST6を選択する。そして、選択した演出用識別子ST1〜ST6をワークRAM76の演出用識別子記憶領域に格納する。この後、演出用識別子ST1〜ST6と図38の演出用分類データテーブルとに基づいて大分類データ及び小分類データを取得し、液晶表示装置5に報知画像を表示する。
例えばベルが内部当選役である場合には、上述のQ3が実行され、演出用識別子ST3−1a〜ST3−3bに対応するST3−1a〜ST3−3b演出データの大分類データ及び小分類データが取得される。そして、図4(a)〜(c)に示すように、ベルの画像と、押すべき停止ボタン7L・7C・7Rとを表示する。これにより、遊技者は、ベルの小役が内部当選したことを認識すると共に、画面表示を目視しながら停止ボタン7L・7C・7Rを押し操作することによって、ベルの小役の入賞を成立させることができる場合がある。また、例えばBBが内部当選役である場合には、Q4が実行され、演出用識別子ST1に対応するST1演出データの大分類データ及び小分類データが取得される。そして、液晶表示装置5に何も表示されていない状態から、小さな点が拡大して『BBを揃える』の文字が表示される。これにより、遊技者は、BBが内部当選したことを認識することができる場合がある。
尚、報知に使用されるキャラクター画像や文字画像は、液晶表示装置5に突然に出現するようになっていても良いし、液晶表示装置5の右端から徐々に出現するようになっていても良い。また、上記のようにして液晶表示装置5において画像表示が行なわれるときに、遊技者に期待感を持たせるように、LEDランプ29が点灯や点滅したり、スピーカ21L・21Rから効果音や音楽を流しても良い。
また、図56に示すように、STゲーム数カウンタが“1”以上でない場合には(P1,NO)、続いてSTストックカウンタが“1”であるか否かを判定する(P3)。“1”でなければ(P3,NO)、本ルーチンを終了し、“1”であれば(P3,YES)、ST発動抽選処理を実行する(P4)。即ち、図58に示すように、ST発動抽選テーブルに基づいて乱数抽選し(R1)、発動に当選したか否かを判定する(R2)。当選していなければ(R2,NO)、本ルーチンを終了し、当選していれば(R2,YES)、STゲーム数カウンタに“10”をセットした後(R3)、STストックカウンタを“1”減算する(R4)。
以上のように、本実施形態の遊技機は、所定の遊技区間(天井遊技区間)を進行した後に有利状態に移行するものであって、遊技媒体のベット数を進行条件として単位遊技毎に前記遊技区間を1ゲーム分進行させる遊技区間進行手段(遊技数更新処理)と、所定の遊技条件(天井救済遊技区間)を満足する前の前記進行条件のベット数よりも、満足した後の前記進行条件のベット数の方を小さな値に設定する進行条件変更手段(遊技数更新処理)と、前記所定の遊技条件を満足した後の前記所定の遊技区間に関する情報を報知する報知手段(液晶表示装置5)とを有した構成にされている。
これにより、所定の遊技区間の終了点である天井近くになると、あと僅かで必ず遊技者に有利な遊技状態になるため、追加投資をしてでも天井に到達するまで遊技を続ける場合があるが、この場合において、ベット数を少なくしても天井に近づけて到達することができるため、天井に到達させるための投資額を減少させることができる。この結果、天井を狙って遊技を行う遊技者の遊技の趣向を一層向上させることができる場合がある。さらに、報知手段によりベット数を少なくしても天井に近づけることができる状態になったことを認識することができるため、投資額の減少を意識しながら遊技を継続できることから、遊技の趣向を一層向上させることができる場合がある。
尚、本実施形態において、報知手段を液晶表示装置5として説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば7セグメントLEDやその他の表示器であっても良い。7セグメントLEDの場合には、副制御回路72の記憶容量を小さくできる場合がある。
また、上記の進行条件変更手段は、前記所定の遊技区間の進行量(天井までの残り遊技数)を前記遊技条件としている。これにより、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する遊技機を探し出し易いものとなる場合がある。
また、上記の進行条件変更手段は、前記進行条件のベット数を予め設定している。これにより、遊技者が遊技区間を通過するための条件を予め知ることができるため、遊技の趣向が向上する場合がある。
また、上記の有利状態は、内部当選役を報知する状態である。これにより、遊技者が報知された内容に従って操作することにより内部当選役の入賞を成立させることができるため、遊技への趣向が向上する場合がある。
また、前記遊技区間進行手段は、前記有利状態に移行した直後から、前記遊技区間の進行を再開する。これにより、遊技者が有利状態に移行するまでの天井遊技区間の規模を把握することができるため、遊技者にとって利便性が増す場合がある。
また、前記報知手段は、前記所定の遊技区間の終了点に到達するまでの遊技数を報知する。これにより、天井に到達するまでの遊技数を意識しながら遊技を継続することができるため、遊技の趣向を高めることができる場合がある。尚、本実施形態においては、終了点に到達するまでの遊技数を報知しているが、これに限定されるものではない。即ち、天井遊技区間を進行した今までの遊技数を報知するようになっていても良いし、或いは、今までの遊技数と残りの遊技数との両方を報知するようになっていても良いし、さらには、今までの遊技数と残りの遊技数とを遊技者側で変動表示して報知するようになっていても良い。これにより、遊技者の好みに合った表示形態で天井遊技区間の進行状況を把握させることができる場合がある。
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機は、以下の構成を備えていても良い。即ち、遊技機は、遊技に関連した演出態様を表示させる演出表示制御手段と、図柄表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示される可能性があることを示す予告態様を表示させる予告表示制御手段と、図柄表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示されることを示す告知態様を表示させる告知表示制御手段と、所定の単位遊技で内部当選役決定手段が当選役として決定した特定の役を次回の単位遊技にも当選役として持ち越す当選役持越手段と、内部当選役決定手段が当選役として決定した特定の役を蓄積して記憶する特定役蓄積手段と、特定役蓄積手段が蓄積して記憶している特定の役を当選役とする蓄積特定役当選手段とを少なくとも1つ以上備えていても良い。
ここで、本発明の『図柄表示手段』は、まとめると入賞表示手段、演出表示手段、告知表示手段等を含んで構成されている。それらが、別体の表示装置であっても良いし、単一の表示装置に設けられた所定の表示部(スプライト、深度の異なる3Dオブジェクト)でも良い。また、重なって表示されても良い。さらには、1又は複数の音、1又は複数の光、1又は複数の色、1又は複数の画像、1又は複数の臭い等、1又は複数の感触(振動、圧力)のうちの何れか、複数又は全部により遊技者に報知を行なうようになっていても良い。
また、本発明の『遊技価値付与手段』は、遊技価値(コイン)を付与(払出)するプログラム等の有利状態発生手段を含み、賞媒体の払出、磁気力ードヘの記録、ゲームの得点加算も含む。
また、本発明の『表示制御手段』は、まとめると入賞表示制御手段、演出表示制御手段、告知表示制御手段等を含んで構成されている。単一の基板に設けられていても、別体の複数の基板に設けられても良いし、入賞表示制御手段は内部当選役決定手段と同一の基板に設けられても良い(別体でも良い)。さらには、演出表示制御手段及び告知表示制御手段は、内部当選役決定手段と別体の基板に設けられても良い(別体でも良い)。
『図柄表示手段』に含まれる『入賞表示手段』は、静止画像・動画像等を表示するものであり、リールやディスクによる移動表示、複数種類の図柄を可変表示または停止表示する1又は複数の図柄表示部から構成されている。例えばパチスロ機やビデオスロットの図柄、パチンコの特図、音図、判定図柄等を表示する。また、遊技結果として、特定の入賞態様を表示すれば何でも良い。
本発明の『停止操作手段』は、演出表示手段、入賞表示手段、告知表示手段等のうちの1つ、複数、全ての可変表示を停止させる信号を出力しても良いし、1つ又は複数の表示部に対応して1つ設けられていても良い(表示部は、図柄表示部等)。或いは、1つの表示部に対応して複数設けられていても良い(表示部は、図柄表示部等)。
尚、本実施形態において、『遊技機』は、パチンコ、パチスロ機、ビデオスロット等を含む。『遊技結果』は、入賞態様、外れ態様、演出態様、告知態様等を含む。『特定の入賞態様』は、特定の図柄の表示(『3』、『7』等)や特定の図柄の組合せの表示(『777』『776』等)、複数の図柄うちに特定の図柄が含まれている(上チリ、デカチリ等)等を含む。
『外れ態様』は、入賞表示手段に表示される入賞態様以外の態様、演出態様、告知態様等を含む。『所定の遊技結果』は、入賞態様等を含む。『演出態様』は、客待ち中、遊技中、遊技間、入賞(前、中、後)、有利状態(前、中、後)等を盛り上げる態様、または、それらの遊技情報(遊技案内)の報知態様、その他の態様等を含み、『大当り』、『ボーナス』、『外れ』、有利状態の継続数等の文字も含む。『告知態様』は、所定の当選役または特定の当選役が決定されていることを遊技者に対して告知する態様や、所定の当選役または特定の当選役が決定されていないことを遊技者に対して告知する態様を含む。また、その演出態様。『大当り確定』、『ボーナス確定』、『外れ確定』、『ベル確定』等の文字も含む。
『態様』は、1又は複数の図柄(動/静止)画像、1又は複数のキャラクタ(動/静止)画像、1又は複数の背景(動/静止)画像、1又は複数の吹出し(動/静止)画像、1又は複数の文字、1図形、1又は複数の可動物の所定の動作等、1又は複数のランプの点灯、点滅等、1又は複数のスピーカの音等を含む。『遊技情報』は、遊技コンセプト(背景)、遊技のルール、操作説明、リーチ目、チャンス目、役・リプレイの説明、有利状態(BB,RB,SB等)の説明、有利状態(BB,RB等)、確率、所定時点(ボーナス、BB,RB、所定操作等)からの経過ゲーム数等を含む。
また、本発明の『遊技開始指令手段』は、スタートレバー、スピンボタン等のスイッチ、遊技媒体投入、図柄始動口(ゲート)等を含む。『停止操作手段』は、ボタン、レバー、プログラム(計時手段)等を含む。また、本発明の『図柄表示手段』は、CRT,LCD、プラズマディスプレイ、7セグ、ドットマトリックス、ランプ、LED、蛍光灯、EL、電子ぺ一パ、フレキシブルLED、フレキシブル液晶、液晶プロジェクタ、リール、ディスク、可動物等。それらが複数、それらの組合せ等を含む。
『当選役』は、複数の役から内部当選役決定手段により当選役として決定された1または複数の役を含む。『入賞役』は、当選役に対応する入賞態様が表示された役を含む。『遊技価値』は、賞媒体(コイン、メダル、遊技球)の払い出し、遊技結果記憶媒体(磁気カード等への所定の書き込み、リプレイ、得点の加算、有利状態の発生等を含む。『遊技媒体(賞媒体)』は、コイン、メダル、遊技球、貨幣、紙幣、磁気カード等を含む。
また、パチスロ等における役は、次のうちの1または複数を適用しても良い。外れ、所定枚数の賞媒体を払出す小役、内部当選役決定手段が小役を当選役と決定する確率を単位遊技の間だけ高確率とするシングルボーナス、内部当選役決定手段が小役を当選役と決定する確率を複数単位遊技の間だけ高確率とするレギュラーボーナス、内部当選役決定手段がレギュラーボーナスを当選役と決定する確率を複数単位遊技の間だけ高確率とするビッグボーナス。
また、1回の単位遊技は、例えば次のようなものうち何れかを適用しても良い。遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号の出力から遊技結果の表示まで。スタートレバーの操作から入賞表示手段(所定の表示手段)に遊技結果が表示されるまで。スタートレバーの操作から所定の表示手段に特定の表示(例えば、特定の文字情報、特定のキャラクタ、特定の画像)が表示されるまで。ベットボタンが遊技者により操作されたこと、または遊技メダルが遊技者により投入されたこと、等により遊技開始指令信号を出力するように構成し、ベットボタンの操作または遊技メダルの投入から入賞表示手段に遊技結果が表示されるまで。ベットボタンが遊技者により操作されたこと、または遊技メダルが遊技者により投入されたこと、等により遊技開始指令信号を出力するように構成し、ベットボタンの操作または遊技メダルの投入から所定の表示手段に特定の表示が表示されるまで。遊技開始指令信号を出力する図柄始動手段が遊技媒体(例えば遊技球)の入賞または通過を検出してから入賞表示手段(所定の表示手段)に遊技結果が表示されるまで。遊技開始指令信号を出力する図柄始動手段が遊技媒体の入賞または通過を検出してから所定の表示手段に特定の表示(例えば、特定の文字情報、特定のキャラクタ、特定の画像)が表示されるまで。また、複数単位遊技は、連続的または間欠的な複数回の単位遊技を適用しても良い。
さらに、本発明は、上述のパチスロ機やパチンコ遊技機等の実機の他、これらのパチスロ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。即ち、本発明は、所定の遊技区間を進行した後に有利状態に移行する遊技機において、遊技媒体のベット数を進行条件として単位遊技毎に前記遊技区間を1ゲーム分進行させる遊技区間進行手段と、所定の遊技条件を満足する前の前記進行条件のベット数よりも、満足した後の前記進行条件のベット数の方を小さな値に設定する進行条件変更手段とを有する構成にされているが、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。尚、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。