JP2005296410A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技状態が切り替わったときに、切り替え後の遊技状態にとって最適なベット数に設定するときの遊技者の利便性を向上させると共に、ベット数の設定の失敗を防止する。
【解決手段】単位遊技で実行される遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合、即ち、入賞ライン8a〜8eの1有効化数当たりの入賞成立の可能性の中で最も高い状態となるベット数を設定するベストBETスイッチ13と、ベット数が最高の有利度合である旨を遊技者に報知するベストBETランプ9dとを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、メダル等の遊技媒体のベット数に応じて入賞成立の可能性等の有利度合が変化するパチスロ機やパチンコ機、その他の遊技機に関する。
従来、この種の遊技機としては、例えば特許文献1に記載のパチスロ機がある。具体的には、1BETボタンや2BETボタン、MAXBETボタン等の複数のBETボタンを備え、同一のBETボタンが所定時間連続して操作されたときに、自動ベットモードに切り替わり、以降の遊技から、BETボタンを操作しなくても同一のベット数で遊技を行なえるように構成されている。これにより、従来においては、表示窓に形成された複数の入賞ラインをベット数に応じて有効化し、この有効化された入賞ライン上で切り替え表示される絵柄に対して入賞を成立させるように停止させる一連の操作から、ベット数を設定する操作を省略可能にして利便性の向上させることによって、遊技を繰り返す遊技者の疲労を軽減することが可能になっている。
特開2003−199873号公報
ところで、複数の遊技状態を切替えて遊技を行なう機種においては、切り替え後の遊技状態にとって最適なベット数を遊技者が認識して切替える場合があるが、上記従来の構成は、このような場合においてまで利便性を向上させるものにはなっていない。
即ち、複数の遊技状態の種類としては、一般遊技状態のようにベット数が「3」の3枚賭で遊技を行なうことが有利な遊技状態や、BB一般遊技状態のようにベット数が「1」の1枚賭で遊技を行なうことが有利な遊技状態等が存在する。例えば一般遊技状態からBB一般遊技状態に切り替わった場合、3枚賭で遊技を行なうと、遊技者の損になるため、遊技者は1BETボタンを操作したり、メダルを1枚投入して遊技を行なうことになる。ここで、一般的には、3枚賭のMAXBETボタンの操作により遊技を繰り返すことが多いため、1BETボタンの操作は遊技者にとって不慣れな操作である場合が多い。従って、一般遊技状態からBB一般遊技状態に切り替わると、通常の遊技とは異なる操作が必要になるため、遊技者が不快感を感じることがある。また、間違ってMAXBETボタンを操作して3枚賭で遊技を行なうという失敗もあり得る。さらに、その機種についての情報を持たない遊技者は、1枚賭で遊技を行なうことが有利になるということも知らずに、MAXBETボタンによる3枚賭で遊技を行なう場合がある。
そこで、本発明は、遊技状態が切り替わったときに、切り替え後の遊技状態にとって最適なベット数に設定するときの遊技者の利便性を向上させることができると共に、ベット数の設定の失敗を防止できる遊技機を提供することを課題とする。
本発明は、複数の遊技状態を有し、各遊技状態における有利度合が遊技媒体のベット数に応じて変化する遊技機であって、単位遊技で実行される遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合の中で最高の有利度合となるベット数を設定する最適ベット数設定手段とを有する構成である。この構成によれば、遊技状態が切り替わったときに、切り替え後の遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合の中で最高の有利度合となるベット数が最適ベット数設定手段により設定されるため、遊技状態が切り替わったときの遊技者の利便性を向上させることができると共に、ベット数を設定する際の失敗を防止できる場合がある。
また、本発明は、遊技価値を付与する入賞成立を実現可能にする内部当選役を、前記ベット数と前記遊技状態との関係に対応した当選確率で発生させる当選確率発生手段と、前記入賞成立の判定に使用される複数の入賞ラインと、前記入賞ラインをベット数に応じて有効化する入賞ライン有効化手段とを有し、前記最適ベット数設定手段は、前記入賞ラインの1有効化数当たりの入賞成立の可能性を前記有利度合として扱うように構成されていても良い。この構成によれば、入賞ラインの1有効化数当たりの入賞成立の可能性が最も高い状態となるベット数を設定するときの遊技者の利便性を向上させることができると共に、ベット数を設定する際の失敗を防止できる場合がある。
また、本発明における前記最適ベット数設定手段は、前記ベット数に応じて内部当選役の当選確率が変化しない遊技状態である場合、ベット数を1に設定するように構成されていても良い。この構成によれば、例えば3枚賭と1枚賭とで小役の内部当選確率が変わらないBB一般遊技状態等の遊技状態を有する遊技機に好適に適用できる場合がある。
また、本発明における前記最適ベット数設定手段は、前記内部当選役とは無関係に入賞成立を実現可能にする遊技状態である場合、ベット数を1に設定するように構成されていても良い。この構成によれば、例えばCT遊技状態を有する遊技機に好適に適用できる場合がある。
また、本発明は、前記最適ベット数設定手段で設定されたベット数が最高の有利度合である旨を遊技者に報知する報知手段を有する構成にされていても良い。この構成によれば、遊技者が最適なベット数で遊技が行われていることを認識できる場合がある。
本発明は、遊技状態が切り替わったときに、切り替え後の遊技状態にとって最適なベット数に設定するときの遊技者の利便性を向上させることができると共に、ベット数の設定の失敗を防止できるという効果を奏する場合がある。
本発明の実施の形態を図1ないし図34に基づいて以下に説明する。
本実施形態にかかる遊技機は、所謂『パチスロ機』であり、複数の遊技状態を有し、各遊技状態における有利度合(有利状態)が遊技媒体のベット数に応じて変化するように構成されている。尚、遊技機は、コインやメダル、遊技球、トークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技するものであるが、以下の説明においては、メダルを用いるものとして説明する。
図1は、遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L・4C・4Rが設けられる。表示窓4L・4C・4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8a及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、ベストBETスイッチ13(最適ベット数設定手段)を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a・9b・9c・9dの点灯で表示される。
ここで、入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の『チェリーの小役』)に対応する一の図柄(例えば、後述の「チェリー(図柄97)」)が何れかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置(例えば、後述のBET数が「3」であれば左の表示窓4L内の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄が何れかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役の入賞が成立することとなる。
キャビネット2の内部には、3個のリール3L・3C・3R(遊技結果表示手段)が回転自在に横一列に設けられている。各リール3L・3C・3Rの外周面には、図2に示すように、複数の図柄からなる図柄列が記されている。
図柄列は、「00」〜「20」のコードナンバーが付された複数種類の図柄からなっている。具体的には、「赤7(図柄91)」、「青7(図柄92)」、「BAR(図柄93)」、「ベル(図柄94)」、「プラム(図柄95)」、「Replay(図柄96)」及び「チェリー(図柄97)」の図柄からなっている。各リールの図柄は、表示窓4L・4C・4Rを通して観察可能にされている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
表示窓4L・4C・4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、3−BETランプ9c、ベストBETランプ9d、およびクレジット表示部19が設けられている。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び3−BETランプ9cは、一のゲーム(単位遊技)を行なうために賭けられたメダルの数(以下『BET数』という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が「1」で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が「2」で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。3−BETランプ9cは、BET数が「3」で5本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。
また、ベストBETランプ9d(報知手段)は、単位遊技で実行される遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合の中で最高の有利度合となるように入賞ラインが有効化されたときに点灯する。これにより、ベストBETランプ9dは、遊技者に最高の有利度合となるベット数が設定されたことを報知するようになっている。尚、最高の有利度合の報知は、図1の液晶表示装置5において最高の有利度合である旨を表示したり、所定のリズムやタイミングで図4のLEDランプ29やスピーカ21L・21Rを駆動するようになっていても良い。また、クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。尚、遊技状態の詳細については後述する。また、図示しないが、最高の有利度合の報知手段の一種として、液晶やLED等の表示装置を設け、最高の有利度合となるメダルのベット数を表示するようにしてもよい。この場合、遊技者自らが、表示枚数に応じて最適な枚数のメダルを賭けられるようにしてもよい。
表示窓4L・4C・4Rの右側には、当り表示ランプ(所謂WINランプ)17及び払出表示部18が設けられる。当り表示ランプ17は、基本的に、BB又はRBの入賞成立が実現可能となった後、BB又はRBの入賞が成立するまでの間、点灯する。ここで、BB及びRBを総称して、以下『ボーナス』という。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDを備えており、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。表示窓4L・4C・4Rの下方には、水平面の台座部10が配置されている。台座部10と表示窓4L・4C・4Rとの間には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、遊技に関連する情報、例えばAT時におけるアシスト内容を表示画面5aに表示する。尚、ATとは、アシストタイムの略称である。
液晶表示装置5の右側には、メダル投入口22が設けられている。液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及びベストBETスイッチ13が設けられている。これらの各BETスイッチ11・12・13は、押し操作されることによって、前述のとおり所定の入賞ラインを有効化させる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚をゲームへの賭け枚数とする。2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚をゲームへの賭け枚数とする。
ベストBETスイッチ13は、1回の押し操作によって、1回のゲーム(単位遊技)で実行される遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合(有利状態)の中で最高の有利度合、即ち、入賞ラインの1有効化数当たりの入賞成立の可能性が最も高い状態となるベット数をゲームへの賭け枚数として設定する。具体的に説明すると、BB一般遊技状態等のようにベット数に応じて内部当選役の当選確率が変化しない遊技状態である場合には、ベット数を「1」に設定し、クレジットされていメダルのうちの1枚をゲームへの賭け枚数とする。また、CT遊技状態のように内部当選役とは無関係に入賞成立を実現可能にする遊技状態である場合においても、ベット数を「1」に設定し、クレジットされていメダルのうちの1枚をゲームへの賭け枚数とする。ここで、CTとは、チャレンジタイムの略称である。また、一般遊技状態のように、入賞ラインの1有効化数当たりの入賞成立の可能性が3枚賭で最も高い状態となる遊技状態である場合には、ベット数を「3」に設定し、クレジットされていメダルのうちの3枚をゲームへの賭け枚数とする。尚、2枚賭で最高の有利度合となる遊技状態である場合には、ベット数を「2」に設定し、4枚賭以上の枚数で最高の有利度合となる遊技状態である場合には、その4枚以上の枚数をベット数として設定する。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切替えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り替えにより、正面下部のメダル払出ロ15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L・4C・4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L・21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L・21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L・3C・3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L・7C・7Rが設けられている。
上記のように構成された遊技機1は、図3に示すように、主基板に設けられた主制御回路71と、副基板に設けられた副制御回路72とで動作が制御されている。主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なうCPU31と、主基板側記憶手段であるROM32及びRAM33を有している。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生する。サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。そして、CPU31は、これらの乱数発生器36及びサンプリング回路37でサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、当選役を決定するようになっている。この当選役には、前回のゲーム以前で当選し、未だ入賞していないボーナス(BB、RB)の当選情報も含まれるようになっている。例えば、特定のゲームの前回のゲームで、前述の確率抽選テーブルに基づく処理で「BB」が当選役として決定し、かつBBが入賞せず、その特定のゲームでは前述の確率抽選テーブルに基づく処理で「リプレイ」が当選役として決定した場合、前回の当選役である「BB」と「リプレイ」とが、その特定のゲームの当選役となる。
尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ち、CPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
上記のマイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、3−BETランプ9c、ベストBETランプ9d、当り表示ランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパ駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパ(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L・3C・3Rを回転駆動するステッピングモータ49L・49C・49Rとがある。
さらに、ステッピングモータ49L・49C・49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパ40を駆動制御するホッパ駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、主制御回路71は、制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段に接続されている。主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、ベストBETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらもI/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L・7C・7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L・3C・3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパ40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
また、主制御回路71のRAM33には、種々の情報が一時的に格納される。例えば、FT(高確率再遊技期間)フラグ、ヒットリクエストフラグ、BBストック数の情報、RBストック数、FT継続ゲーム回数、FT終了抽選状態の情報等が格納される。
一方、主制御回路71のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブルや停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、遊技状態の種類に応じて最高の有利度合を発生させる最適ベット数を決定するための最適ベット数テーブル等の各種のデータテーブルと、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。尚、ROM32に格納された各種のデータテーブルの詳細については後述する。
上記の主制御回路71は、副制御回路72にコマンドや情報等を一方向に出力可能に接続されている。副制御回路72は、図4に示すように、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L・21Rからの音の出力制御を行なう。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する主基板とは別の副基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下『サブマイクロコンピュータ』という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L・21Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79、LEDランプ29を駆動するLED駆動回路77で構成されている。
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行なうサブCPU74と、副基板側記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。尚、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。この乱数サンプリングにより、CS、NS等を発生させるかどうかが決定される。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する図33のコマンド処理ルーチンや図34のAT実行判定処理ルーチン等の制御プログラムを格納している。また、プログラムROM75は、上記の制御プログラムの実行時に参照される図13の停止テーブルAや図14の停止テーブルB等を格納している。尚、これらのテーブルの詳細については後述する。また、ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
画像制御回路81は、画像制御IC82、画像制御ワークRAM83、画像ROM86、及びビデオRAM87で構成される。画像制御IC82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムを画像制御IC82で実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC82で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
以上のように構成された遊技機1は、『一般遊技状態』、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』、『高確率再遊技中BB内部当選状態』、『高確率再遊技中RB内部当選状態』、『BB一般遊技状態』、『RB遊技状態』及び『CT遊技状態』からなる8種類の遊技状態を出現させる。これら「8種類」の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、後述の再遊技に内部当選する確率及び入賞成立を実現することが可能なボーナスの種別、内部当選と入賞成立との関係により区別される。尚、『CT遊技状態』は、内部当選とは関係なくリール3L・3C・3Rの目押しによる停止制御のみで入賞成立を実現するようになっている。
各遊技状態の特徴、即ち、各遊技状態において内部当選する役の種類、その確率及び各遊技状態におけるリール3L・3C・3Rの停止制御(入賞する可能性のある役の種類等)については、後述の図5〜図12を参照して説明する。また、各遊技状態間の移行は、後述の遊技状態監視処理(図26)及びFTフラグのオン・オフの切り替えにより行われる。
また、本実施例では、ボーナスに内部当選した後、ボーナスの入賞が成立するまでの間、ボーナスを当選役として保持する(一般に、『持ち越し』と称される)。さらに、ボーナスに内部当選した状態においても、ボーナスに内部当選するようになっている。そして、入賞が成立することなく複数回ボーナスに内部当選した場合には、ボーナスの種別毎にその回数を計数(貯留)し、その回数分のボーナスの入賞成立を実現可能にしている。BBの入賞成立を実現可能な回数を、以下『BBストック数』という。また、RBの入賞成立を実現可能な回数を、以下『RBストック数』という。ボーナスの入賞成立を実現可能な回数は、『BBストック数』と『RBストック数』とを合計した回数よりも「1」大きいものとなる。詳細には、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』又は『高確率再遊技中BB内部当選状態』では、BBの入賞成立を実現可能な回数は、BBストック数に「1」を加算した回数と一致する。また、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』又は『高確率再遊技中RB内部当選状態』では、RBの入賞成立を実現可能な回数は、RBストック数に「1」を加算した回数と一致する。
ここで、BBの入賞成立を契機として発生し、『BB一般遊技状態』及び『RB遊技状態』により構成される遊技状態を総称して、以下『BB遊技状態』という。また、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』、『高確率再遊技中BB内部当選状態』及び『高確率再遊技中RB内部当選状態』は、ボーナスに内部当選している状態であり、これらを総称して、以下『内部当選状態』という。尚、『内部当選状態』は、ボーナスを持ち越している状態(後述のヒットリクエストフラグが「20(H)」又は「10(H)」である状態)を含む。また、『高確率再遊技中BB内部当選状態』及び『高確率再遊技中RB内部当選状態』は、後述の再遊技に内部当選する確率が高い状態(後述のFTフラグがセットされた状態)であり、これらを総称して、以下『高確率再遊技中(高確率再遊技期間)』といい、『FT』と略記する。また、『一般遊技状態』、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』及び『通常確率再遊技中RB内部当選状態』は、後述の再遊技に内部当選する確率が通常の状態(後述のFTフラグがセットされていない状態)であり、これらを総称して、以下『通常確率再遊技中』という。
『FT』の発生条件は、後述のヒットリクエストフラグが「00(H)」であるときにボーナスに内部当選したこと、又はBB遊技状態又はRB遊技状態の終了時においてBBストック数及びRBストック数が「0」でないことである。
『FT』の終了条件は、『FT』が終了するまでに要するゲームの回数(以下『FT継続ゲーム回数』という)が「0」となることである。この『FT継続ゲーム回数』は、『FT』の発生時において「1500」に設定され、『FT』のゲームの開始時に「1」減算される。また、この『FT継続ゲーム回数』は、FTの終了に当選すること、または条件設定手段により設定された条件が充足されたことを契機として「0」に更新される。
また、『FT』の終了の抽選に当選する確率、及び当該抽選が行われるか否かは、ストップ用セレクトデータ(以下『セレクトデータ』という)、FT終了抽選状態、及び当選役に応じて変化するようになっている。セレクトデータは、後述の停止テーブル群の決定等に用いられ、FTを終了するか否かに関する遊技者の有利さの度合いを示すデータ(情報)でもある。具体的には、セレクトデータとしては、「0」〜「3」が設けられ、その遊技者の有利さの度合いは、「1」〜「3」のうち、「2」が最も高く「3」が最も低い。FT終了抽選状態とは、FTを終了するか否かに関する遊技者の有利さの度合いを示す指標である。具体的には、FT終了抽選状態としては、「0」〜「3」が設けられ、遊技者の有利さの度合いは、「3」が最も高く「1」が最も低く、「0」よりも「2」が高い。
ここで、『ヒットリクエストフラグ』は、あるゲームの状況(ボーナスを持ち越しているか否か、持ち越しているボーナスの種類等)を示すものであり、その次回のゲームにおいて遊技状態の移行の契機となり得るフラグ(情報)である。具体的には、あるゲームにおいて『ヒットリクエストフラグ』が「20(H)」であり、そのゲームで「青7−青7−青7」又は「赤7−赤7−赤7」が有効ラインに沿って並ぶことによるBBの入賞が成立しなかったとき、その次のゲームにおける遊技状態は、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』、『高確率再遊技中BB内部当選状態』または『CT遊技状態』である。また、あるゲームにおいて『ヒットリクエストフラグ』が「10(H)」であり、そのゲームで「BAR−BAR−BAR」が有効ラインに沿って並ぶことによるRBの入賞が成立しなかったとき、その次のゲームにおける遊技状態は、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』、『高確率再遊技中RB内部当選状態』または『CT遊技状態』である。また、あるゲームにおいて『ヒットリク工ストフラグ』が「00(H)」であるとき、その次回のゲームにおける遊技状態は、『一般遊技状態』または『CT遊技状態』である。
また、『FTフラグ(高確率再遊技フラグ)』は、『FT』であるか否かを判別するためのフラグである。具体的には、『FTフラグ』は、『FT』においては「オン」の状況にある。また、『通常確率再遊技中』においては、「オフ」の状況にある。尚、フラグが「オン」の状況とは、例えば所定の記憶領域に「1」を示す情報が記憶されていることをいう。また、フラグが「オフ」の状況とは、所定の記憶領域に「0」を示す情報が記憶されていることをいう。『FTフラグ』を設けずに、『FT継続ゲーム回数』により『FT』であるか否かを判定しても良い。具体的には、『FT継続ゲーム回数』は、『FT』においては「1以上の所定値」となっている。また、『通常確率再遊技』においては、基本的に「0」となっている。
また、『次ボーナス抽選処理』とは、BB遊技状態又は「BAR−BAR−BAR」が有効ラインに沿って並ぶことにより発生したRB遊技状態の終了時にBBストック数及びRBストック数が「1以上」である場合において、BB内部当選設定比率テーブル(図20)に基づいて次ボーナスをBB又はRBの何れとするか、即ち、ヒットリクエストフラグとして「20(H)」又は「10(H)」の何れをセット(記憶)するかを決定する。『次ボーナス』とは、次に入賞成立が許可(許容)されることとなるボーナスの種類(種別)をいう。
BBの入賞は、内部当選状態において「青7−青7−青7」又は「赤7−赤7−赤7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。BBの入賞が成立した後、遊技状態がBB一般遊技状態となる。RBの入賞は、内部当選状態において「BAR−BAR−BAR」が有効ラインに沿って並ぶこと、又はBB一般遊技状態において「Replay−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。BB一般遊技状態においてRBの入賞が成立することを、一般に『JACIN』と称する。RBの入賞が成立した後、遊技状態がRB遊技状態となる。
ここで、遊技状態に拘らずボーナス(『JACIN』を除く)に内部当選したゲームでは、ボーナスの入賞が成立しないようにしている。また、一般遊技状態においてボーナスに内部当選した場合には、次回のゲームにおいて別の遊技状態へ移行する。従って、一般遊技状態においてボーナスの入賞が成立することはない。
再遊技の入賞は、一般遊技状態及び内部当選状態において「Replay−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次回のゲームを行なうことができる。ここで、『FT』では、再遊技に内部当選したとき、「107/128」の確率で遊技者の停止操作(停止ボタン7L・7C・7Rの操作タイミング、或いは操作順序(停止順序))に拘らずその再遊技の入賞を不成立とするリールの停止制御(一般に、『蹴飛ばし制御』と称される)を行なう。この停止制御により、『FT』と『通常確率再遊技中』の再遊技の入賞が成立する確率を等しくしている。
また、一般遊技状態、内部当選状態及びBB一般遊技状態では、『チェリーの小役』、『ベルの小役』、及び『プラムの小役』の入賞成立を実現することが可能である。
役物の入賞は、RB遊技状態において「Replay−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。役物の入賞成立回数が「8回」となったとき、遊技状態が変化する。ここで、役物の入賞が成立する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に『JACゲーム』と称される。
次に、図5〜7を参照して、BET数が「1」〜「3」のとき、一般遊技状態又は内部当選状態において当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを説明する。
図5(1)、図6(1)及び図7(1)は、BET数が「1」、「2」、「3」の場合における通常確率再遊技中用確率抽選テーブルを示す。この確率抽選テーブルでは、例えば図5(1)のようにBET数が「1」の場合、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「60」〜「508」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。『再遊技』に内部当選する確率は、「449/16384」である。また、図6(1)のようにBET数が「2」の場合、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「98」〜「845」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。『再遊技』に内部当選する確率は、「748/16384」である。また、図7(1)のようにBET数が「3」の場合、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「303」〜「2547」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。『再遊技』に内部当選する確率は、「2245/16384」である。
図5(2)、図6(2)及び図7(2)は、BET数が「1」、「2」、「3」の場合におけるFT用確率抽選テーブルを示す。この確率抽選テーブルでは、図5(2)のようにBET数が「1」の場合、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「60」〜「13740」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。『再遊技』に内部当選する確率は、「13681/16384」である。また、図6(2)のようにBET数が「2」の場合、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「98」〜「13778」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。『再遊技』に内部当選する確率は、「13681/16384」である。図7(2)のようにBET数が「3」の場合、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「303」〜「13983」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。『再遊技』に内部当選する確率は、「13681/16384」である。
以上のことより、『再遊技』に内部当選する確率は、BET数が「1」の場合、『通常確率再遊技中』では「449/16384」、『FT』では「13681/16384」となり、BET数が「2」の場合、『通常確率再遊技中』では「748/16384」、『FT』では「13681/16384」となり、BET数が「3」の場合、『通常確率再遊技中』では「2245/16384」、『FT』では「13681/16384」となる。これにより、『FT』では、『通常確率再遊技中』と比べて再遊技に内部当選する確率が高くなっている。尚、図5〜図7に示すテーブルでは、『再遊技』及び『なし(外れ)』以外に内部当選する確率は、BET数毎で同じである。例えば、BET数が「1」〜「3」におけるボーナスに内部当選する確率(BB又はRBの何れかに内部当選する確率)は、何れの確率抽選テーブルにおいてもBET数が「1」では「60/16384(約「1/273.1」)」、BET数が「2」では「98/16384(約「1/167.2」)」、BET数が「3」では「303/16384(約「1/54.1」)」でとなっている。尚、『FT』及び『通常確率再遊技中』では、『再遊技』の入賞が成立する確率は、セレクトデータを用いた停止テーブル群の選択を行なうことにより等しくなっている。
次に、図8を参照して、BET数が「1」のとき、CT遊技状態において当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを説明する。このCT用確率抽選テーブルでは、『BB』と『RB』と『リプレイ(再遊技)』と『グループ役』とが役として存在し、これら役を「0」〜「16383」の乱数範囲で内部当選させるようになっている。尚、グループ役は、上述の図5〜図7におけるプラムの子役とベルの子役とチェリーの子役とハズレとを集合した役に対応したものである。従って、内部当選する確率は、グループ役が最も高いものにされている。また、グループ役が当選する確率は、BET数が「1」〜「3」の何れであっても同一である。
次に、図9を参照して、BET数が「1」、「3」のとき、BB一般遊技状態において当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルを説明する。図9は、BB一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す。図9(1)は、BET数が「1」の場合に用いられるテーブルであり、図9(2)は、BET数が「3」の場合に用いられるテーブルである。図9(1)、(2)から読取れるように、BB一般遊技状態においては、ボーナスなどの各当選役や『なし(外れ)』に内部当選する確率は、BET数が「1」と「3」との何れであっても同一である。具体的には、BET数が「1」の場合は、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「60」〜「508」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。つまり、『再遊技』に内部当選する確率は、「449/16384」である。また、BET数が「3」の場合は、確率抽選処理における乱数の抽出範囲「0」〜「16383」のうち、「60」〜「508」の範囲内の乱数が抽出された場合に『再遊技』が当選役となる。つまり、『再遊技』に内部当選する確率は、「449/16384」であり、BET数が「1」の場合と同一である。なお、図示していないが、BET数が「2」の場合も同一となる。
次に、図10〜図12を参照して、遊技状態と、当選役と、選択される停止テ−ブル群との関係について説明する。停止テーブル群とは、例えば、後述の図13及び図14に示すような停止テーブルの集合を示し、リール3L・3C・3Rの停止制御の際に選択されるものである。
ここで、選択される停止テーブル群の内容は、基本的に、遊技状態、当選役、セレクトデータ等に応じて変化し得るものであるが、実施例では、停止テーブル群の欄に示すテーブル群の名称を、基本的に入賞の可能性の有無及びその可能性がある役の種類に基づいて定めている。このため、実施例では、同一の名称の停止テーブル群が選択されたとしても、常にリール3L・3C・3Rの停止態様までもが一致するわけではない。また、BB一般遊技状態以外の遊技状態において『ベルの小役』に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブル(図15(2))に基づいて『ベル入賞成立可能停止テーブルA群(以下『停止テーブルA群』という)』又は『ベル入賞成立可能停止テーブルB群(以下『停止テーブルB群』という)』が選択される。
入賞不成立停止テーブル群が選択された場合には、当選役、遊技状態に拘らず、何れの役の入賞も成立することはない。入賞成立可能停止テーブル群が選択された場合には、対応する役の入賞成立は可能であるが、その他の役の入賞成立を実現することは基本的にできない。例えば、『停止テーブルA群』が選択された場合には、『ベルの小役』の入賞成立を実現しうるが、BB等の他の役の入賞成立を実現することはできない。また、『再遊技入賞成立可能停止テーブル群』が選択された場合には、『再遊技』の入賞成立を実現しうるが、他の役の入賞成立を実現することはできない。
図10に示すように、一般遊技状態においてボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択される。このため、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。
また、通常確率再遊技中BB内部当選状態においてボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、『なし(ハズレ)』に内部当選した場合には、BB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することができる。尚、図5(1)、図6(1)及び図7(1)に示すように、BET数が「1」の場合は、「15395/16384」の確率、BET数が「2」の場合は、「14737/16384」の確率、BET数が「3」の場合は、「11437/16384」の確率で『なし(ハズレ)』に内部当選する。
また、通常確率再遊技中RB内部当選状態においてボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。他方、当選役が『なし(ハズレ)』の場合には、RB入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することができる。尚、図5(1)、図6(1)及び図7(1)に示すように、BET数が「1」の場合は、「15395/16384」の確率、BET数が「2」の場合は、「14737/16384」の確率、BET数が「3」の場合は、「11437/16384」の確率で『なし(ハズレ)』に内部当選する。
図11に示すように、高確率再遊技中BB内部当選状態において、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。同様に、『なし(ハズレ)』に内部当選した場合にも、入賞不成立停止テーブル群が選択されるので、BBの入賞成立を実現することはできない。また、再遊技に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブル(図15(1))に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
また、高確率再遊技中RB内部当選状態において、ボーナスに内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択され、ボーナスの入賞成立を実現することはできない。同様に、『なし(ハズレ)』に内部当選した場合にも、入賞不成立停止テーブル群が選択されるので、RBの入賞成立を実現することはできない。また、再遊技に内部当選した場合には、後述のセレクトデータ抽選値テーブル(図15(1))に基づいて再遊技入賞成立可能停止テーブル群又は入賞不成立停止テーブル群が選択される。
図12に示すように、BB一般遊技状態及びRB遊技状態では、図示の停止テーブル群が選択され、リール3L・3C・3Rの停止制御が行われる。また、CT遊技状態では、図示の停止テーブル群が選択され、リール3L・3C・3Rの停止制御が行われる。具体的には、ボーナス(BB、RB)や再遊技が内部当選すれば、それぞれに対応した入賞可能停止テーブル群が選択される。一方、グループ役に内部当選した場合には、左のリール3Lについては滑りコマ数が1、中央のリール3Cについては滑りコマ数が0、右のリール3Rについては滑りコマ数が2として停止制御される。これにより、グループ役に内部当選した場合には、停止ボタン7Lを押圧してから滑りコマ数1のタイミングで左のリール3Lが停止し、停止ボタン7Cを押圧してから滑りコマ数0のタイミングで中央のリール3Cが停止し、停止ボタン7Rを押圧してから滑りコマ数2のタイミングで右のリール3Rが停止する。この結果、CT遊技状態においては、目押しによる遊技が高確率で実施できるようになっている。
次に、図13及び図14を参照して、停止テーブルの例について説明する。停止テーブルは、後述の滑りコマ数決定処理で使用される。停止テーブルを用いたリールの停止制御は、一般に『テーブル制御』と称される。
『停止テーブル』には、各リール3L・3C・3Rの『停止操作位置』、及び『停止制御位置』が示されている。『停止操作位置』は、各リール3L・3C・3Rに対応して設けられた停止ボタン7L・7C・7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。『停止制御位置』とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
ここで、本実施例では、所謂『滑りコマ数』を最大「4コマ」としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー「20」の「チェリー(図2の図柄97)」がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー「16」の「チェリー」をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。『滑りコマ数』は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に表示窓内を移動した図柄の数を示す(リールが停止するまでの間における図柄の移動量(移動距離)を示す)。また、『滑りコマ数』は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表わされる。この『滑りコマ数』は、『引き込み数』と称されることもある。
図13は、停止テーブルAを示す。このテーブルは、停止テーブルA群に含まれ、「ベルーベルーベル」がクロスダウンライン8aに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
図13において、左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「04」・「09」・「12」・「16」又は「20」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の一つ上の図柄は、「ベル(図柄94)」である。
図13において、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「03」・「07」・「11」・「15」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、「ベル」である。
図13において、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「00」・「04」・「09」・「13」又は「17」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の一つ下の図柄は、「ベル」である。
以上のように、図13に示す停止テーブルAが各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合には、クロスダウンライン8aの位置、即ち、左の表示窓4Lの上段・中央の表示窓4Cの中段・右の表示窓4R内の下段の位置に「ベル」が停止表示され、入賞が成立することとなる。
図14は、停止テーブルBを示す。このテーブルは、停止テーブルB群に含まれ、「ベルーベルーベル」がセンターライン8cに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
図14において、左のリール3Lの『停止制御位置』は、コードナンバー「03」・「08」・「11」・「15」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、「ベル(図柄94)」である。
図14において、中央のリール3Cの『停止制御位置』は、コードナンバー「03」・「07」・「11」・「15」又は「19」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、「ベル」である。
図14において、右のリール3Rの『停止制御位置』は、コードナンバー「01」・「05」・「10」・「14」又は「18」の何れかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、「ベル」である。
以上のように、図14に示す停止テーブルBが各リール3L・3C・3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cの位置、即ち、表示窓4L・4C・4R内の中央の位置に「ベル」が停止表示され、入賞が成立することとなる。
次に、図15を参照して、セレクトデータを選択するためのストップ用セレクトデータ抽選値テーブルについて説明する。このテーブルには、遊技に関連する情報(遊技状態、終了抽選状態、当選役等)毎に、各セレクトデータに対応する抽選値が示されている。また、各セレクトデータには、停止テーブル群が予め対応付けられている。抽選値とは、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽選値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽選値に対応する情報(例えば、セレクトデータ)が選択される。乱数の抽出範囲は、「0」〜「127」である。例えば、『FT』の場合、抽出した乱数値が「81」のとき、初めに、この「81」からセレクトデータ「1」に対応する抽選値「71」を減算する。この減算した値は、「10」である。次に、この「10」からセレクトデータ「2」に対応する抽選値「36」を減算する。この減算した値は、負となる。従って、乱数値が「81」の場合には、セレクトデータとして「2」が選択される。
図15(1)は、当選役が再遊技であるゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す。このテーブルでは、『通常確率再遊技中』及び『FT』に対応して、セレクトデータ「1」〜「3」の抽選値が示されている。セレクトデータ「1」及び「2」には、入賞不成立停止テーブル群が対応付けられている。また、セレクトデータ「3」には、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が対応付けられている。
図15(1)において、『通常確率再遊技中』では、セレクトデータ「1」及び「2」に対応する抽選値は「0」である。また、セレクトデータ「3」に対応する抽選値は「128」である。従って、『通常確率再遊技中』においてセレクトデータ「1」及び「2」が選択される場合はない。即ち、『通常確率再遊技中』において再遊技に内部当選した場合、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される。
これに対し、『FT』では、各セレクトデータに対応して「0」以外の抽選値が示されている。従って、セレクトデータ「1」〜「3」の何れも選択される可能性がある。各セレクトデータが選択される確率の分子は、対応する抽選値となる(分母は、「128」)。従って、『FT』において再遊技に内部当選した場合、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率は、「21/128」である。入賞不成立停止テーブル群が選択される確率は、「107/128」である。
ここで、BET数が「1」〜「3」の何れの場合も、前述(図5(2)、図6(2)及び図7(2))のように、『FT』において再遊技に内部当選する確率は、「13681/16384」である。従って、『FT』において再遊技の入賞が成立する確率は、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択される確率を考慮すると、約「0.1370(「13681/16384」×「21/128」)」である。他方、『通常確率再遊技中』では、必ず再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択されるので、再遊技に内部当選する確率は、その入賞が成立する確率と等しい。即ち、『通常確率再遊技中』において再遊技の入賞が成立する確率は、約「0.1370(「2245/16384」)」である。以上のように、実施例では、『FT』及び『通常確率再遊技中』において再遊技の入賞が成立する確率が等しくなっている。
図15(2)は、当選役がベルの小役であるBB一般遊技状態以外の遊技状態のゲームにおいて使用されるストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す。このテーブルでは、FT終了抽選状態「0」〜「3」に対応して、セレクトデータ「1」〜「3」の抽選値が示されている。このFT終了抽選状態は、前回のゲームにおいて選択されたものである。セレクトデータ「1」には、停止テーブルA群が対応付けられている。また、セレクトデータ「2」には、停止テーブルB群が対応付けられている。ここで、セレクトデータ「3」に対応する抽選値は「0」であり、このテーブルにおいてセレクトデータとして「3」が選択される場合はない。
次に、図16を参照して、FT終了抽選状態の選択比率番号テーブルについて説明する。このテーブルには、遊技状態、セレクトデータ、及び当選役に応じて選択比率番号等が示されている。選択比率番号とは、後述の図17の選択比率値テーブルに示すように、変更するFT終了抽選状態として「0」〜「3」の各々が選択される比率が予め定められた番号である。また、※が示された欄は、FT終了抽選状態の変更が行われないことを示す。また、遊技状態、セレクトデータ、及び当選役の全ての組合せのうち、実際に存在しない組合せに対応する欄には、選択比率番号及び※の何れも示されていない。例えば、図15(2)では、セレクトデータとして「3」が選択されることがないため、当選役が『ベルの小役』、セレクトデータが「3」に対応する欄には、選択比率番号及び※の何れも示されていない。
次に、図17を参照して、FT終了抽選状態の選択比率値テーブルについて説明する。このテーブルには、選択比率番号、設定値に応じて変更するFT終了抽選状態に対応する抽選値が示されている。『設定値』とは、一般に「6段階」設けられ、遊技場側が『出玉率(機械割)』を調整するために選択する値である。
例えば、『選択比率番号』が「3」の場合、抽出した乱数値が「10」のとき、初めに、この「10」から変更する終了抽選状態「0」に対応する抽選値「0」を減算する。この減算した値は、「10」である。次に、この「10」から変更する終了抽選状態「1」に対応する抽選値「17」を減算する。この減算した値は、負となる。従って、乱数値が「10」の場合には、変更する終了抽選状態として「1」が選択される。これに対し、抽出した乱数値が「17」以上の場合等のように、乱数値から各抽選値を減算しても負の値にならない場合には、抽選前のFT終了抽選状態が継続(維持)される。
次に、図18を参照して、FT終了抽選値の選択番号テーブルについて説明する。このテーブルには、セレクトデータ、FT終了抽選状態、及び当選役に応じて選択番号が示されている。選択番号とは、後述(図19)のFT終了抽選値と対応付けられた番号をいう。ここで、当選役が『ベルの小役』の場合、セレクトデータが「1」であれば必ず『FT』が継続する。これに対し、セレクトデータが「2」であればFT終了抽選状態に拘らず選択番号として「4」が選択され、『FT』を終了させるか否かの抽選が行われる。
『ベルの小役』に内部当選したゲームにおいて、セレクトデータ「1」が選択された場合には停止テーブルA群に含まれる停止テーブルが使用される。セレクトデータ「2」が選択された場合には停止テーブルB群に含まれる停止テーブルが使用される。即ち、セレクトデータが「1」の場合には、クロスダウンライン8aに沿って『ベルの小役』の入賞成立を示す図柄組合せが並ぶ。また、セレクトデータが「2」の場合には、センターライン8cに沿って『ベルの小役』の入賞成立を示す図柄組合せが並ぶ。従って、クロスダウンライン8aに沿って『ベルの小役』の図柄組合せが並ぶ場合には、必ず『FT』が継続する。これに対し、センターライン8cに沿って並ぶ場合には、『FT』が終了する可能性がある。
即ち、停止制御手段は、『ベルの小役』に対応する図柄組合せ「ベルーベルーベル」を構成する図柄94が並ぶ入賞ラインにより、通常確率再遊技中BB内部当選状態又は通常確率再遊技中RB内部当選状態の発生に関する情報を報知する。具体的には、図柄94が並ぶ入賞ラインをクロスダウンライン8aとすることにより、有利な状況が発生しないことを報知する。また、センターライン8cとすることにより、有利な状況が発生する可能性があること及びその確率が「8192/32768(後述の図19)」であることを報知する。遊技者は、『ベルの小役』の入賞ラインに基づいて、『FT』を終了させるための抽選に関する情報、即ち、『FT』が終了する可能性の有無、その確率を把握することができる。
次に、図19を参照して、FT終了抽選値テーブルについて説明する。このテーブルには、選択番号及び設定値に応じてFT終了抽選値が示されている。このFT終了抽選値は、「0」〜「32767」の範囲から抽出した乱数値の大きさと比較するものである。FT終了抽選値と比べて抽出した乱数値が小さい場合には、『FT』が終了(FT継続ゲーム回数を「0」に設定)となる。そうでない場合には、『FT』が継続する。例えば、選択番号が「4」の場合に『FT』が終了する確率は、「8192/32768」である。
ここで、図19においてFT終了抽選値が大きいほど『FT』の終了に当選する確率が高くなる。従って、選択番号のうち、「0」が遊技者にとって最も有利な番号であり、「8」が最も不利な番号である。具体的には、各選択番号の遊技者にとっての有利さの度合いは、0→4→3→1→10→5→9→2→6→7→8の順番で低くなっていく。また、図18において各FT終了抽選状態に応じて選択される選択番号及び各選択番号の遊技者にとっての有利さの度合いを考盧すると、FT終了抽選状態のうち、「3」が最も有利な状態であり、「1」が最も不利な状態である。具体的には、各FT終了抽選状態の遊技者にとっての有利さの度合いは、3→2→0→1の順番で低くなっていく。
また、図17において選択比率番号毎に変更するFT終了抽選状態に対応して定められた抽選値の大きさ及び各FT終了抽選状態の遊技者にとっての有利さの度合いを考慮すると、選択比率番号のうち、基本的に「0」が最も有利な番号であり、「3」が最も不利な番号である。具体的には、選択比率番号の遊技者にとっての有利さの度合いは、0→1→2→5→4→3の順番で低くなっていく。また、図16において各セレクトデータに応じて選択される選択比率番号及び各選択比率番号の遊技者にとっての有利さの度合いを考慮すると、セレクトデータのうち、「2」が最も有利なデータであり、「3」が最も不利なデータである。尚、セレクトデータ「0」は、RB遊技状態においてのみ選択されるので、他のデータとの有利さの度合いの比較は行っていない。
次に、図20を参照して、BB内部当選設定比率テーブルについて説明する。このテーブルには、FT終了抽選状態に応じてBB内部当選設定比率が示されている。BB内部当選設定比率とは、次ボーナスをBB又はRBの何れとするかを決定するための情報をいう。具体的には、このBB内部当選設定比率と比べて「0」〜「255」の範囲から抽出した乱数値が小さい場合には、次ボーナスをBBと決定し、大きい場合には、RBと決定する。
次に、図21を参照して、最適ベット数テーブルについて説明する。このテーブルには、遊技状態の種類と、各遊技状態に対応する最適ベット数とが示されている。即ち、遊技状態の欄には、『一般遊技状態』、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』、『高確率再遊技中BB内部当選状態』、『高確率再遊技中RB内部当選状態』、『BB一般遊技状態』、『RB遊技状態』及び『CT遊技状態』からなる8種類が示されている。また、最適ベット数の欄には、入賞ラインの1有効化数当たりの入賞成立の可能性が最も高くなる有利度合を発生させるベット数が示されている。具体的には、『一般遊技状態』、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』、『高確率再遊技中BB内部当選状態』及び『高確率再遊技中RB内部当選状態』については、最適ベット数が「3」に設定されている。『BB一般遊技状態』、『RB遊技状態』及び『CT遊技状態』の遊技状態については、最適ベット数が「1」に設定されている。
以上のように説明した図5〜図21の各テーブルは、図3の主制御回路71におけるROM32に格納されている。一方、図4に示すように、副制御回路72のプログラムROM75及び画像ROM86には、AT演出用データ選択テーブルや演出用分類データテーブル等が格納されている。即ち、AT演出用データ選択テーブルには、図22に示すように、主制御回路71から送信された内部当選役と、副制御回路72で使用される演出用識別子AT1〜AT4とが示されている。具体的に、図22を参照してAT演出用データ選択テーブルについて説明する。例えば、主制御回路71から送信された内部当選役がBBの場合は、演出用識別子としてAT1が選択される。同様にして他の内部当選役がRB、チェリー、プラムの場合は、演出用識別子としてAT2、AT3、AT4がそれぞれ選択される。
上記の演出用識別子AT1〜AT4は、以下の内容をそれぞれ含んでいる。具体的には、演出用識別子AT1は、「BBを揃える」という内容を含んでいる。演出用識別子AT2は、「RBを揃える」という内容を含んでいる。演出用識別子AT3は、「チェリーを揃える」という内容を含んでいる。演出用識別子AT4は、「プラムを揃える」という内容を含んでいる。尚、本実施形態においては、4種類の演出用識別子AT1〜AT4を例示しているが、1種類であっても良いし、2種類以上であってもよい。また、演出用識別子AT1〜AT4は、上記の内容に限定されるものでもない。さらに、各演出用識別子AT1〜AT4は、上述の各内容を図1の液晶表示装置5に表示すると共に、各内容に応じたリズムやタイミングで図4のLEDランプ29やスピーカ21L・21Rを駆動するようになっていても良いし、液晶表示装置5への表示の代わりに、LEDランプ29やスピーカ21L・21Rのみを駆動するようになっていても良い。さらに、各演出用識別子AT1〜AT4は、上述の各内容を液晶表示装置5に表示した内容とは別に、払い出し枚数の大きな可能性がある内部当選になるほどLEDランプ29の点滅間隔が短くなったり、スピーカ21L・21Rの音声が高くなったり、リズム感のある音楽に変化されていっても良い。
次に、図23を用いて演出用分類データテーブルについて説明する。演出用分類データテーブルには、例えば大分類データと小分類データとが示されている。大分類データは、液晶表示装置5において全画面を用いて表示される大容量の画像データを示している。小分類データは、大分類データに含まれる一部のデータを書き換える程度の小容量の画像データを示している。例えば液晶表示装置5における画像部分及び文字部分を含む全画像が大分類に属し、文字部分の画像が小分類に属している。
大分類データは、主制御回路71から送信されるコマンド信号の1種類に対応して1または複数用意されている。例えば遊技メダル投入コマンドを受信したことに基づいて液晶表示装置5に表示するための画像データは、BET演出データ、・・・、AT1演出データ(開始)〜AT4演出データ(開始)のように複数の種類が用意されており、主制御回路71から送信される他のコマンド等により、これら複数の大分類データから所定のデータを選択するように構成されている。
具体的に説明すると、事前に主制御回路71から送信されたBBの内部当選役に基づいて演出用識別子AT1が選択された場合は、AT1演出データ(開始)が選択され、その大分類に含まれる小分類データであるドンちゃん出現画像とAT1用吹出出現用画像とを並列的な処理により両方の小画像データに対応する表示、即ち、小さな点が拡大してドンちゃんの形状に変化する画像表示と、小さな点が拡大して『BBを揃えるんでい』の文字が描かれた吹出しに変化する画像表示を行なうように制御される。
尚、演出用分類データテーブルは、書き換えるデータの容量によっては大分類、中分類及び小分類に区分されていても良い。また、LEDランプ29やスピーカ21L・21Rを演出用識別子AT1〜AT4により駆動する場合には、LEDランプ29の駆動データやスピーカ21L・21Rの音声データが演出用分類データテーブルに含まれる。
次に、図24に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行なう(ステップ[以下、Sと表記する]1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行なう。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(S2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次回のゲームに必要なパラメータの書き込み、次回のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行なう。
次に、ベット数を設定するメダル投入処理を実行する。具体的には、図25に示すように、メダル投入処理ルーチンを実行し、投入メダルセンサ22Sの検出信号に基づいてメダルが投入されたか否かを判定する(S161)。メダルが投入された場合には(S161,YES)、メダルの投入数を計数する(S162)。尚、この投入数の計数は、後述のようにスタートスイッチ6Sが操作されるまで本処理ルーチンが繰り返して実行されるため、メダルが投入される毎に1を加算した計数値となる。また。前回のメダル投入処理ルーチンの実行時において、BETスイッチ11・12・13によりベット数が設定されていれば、このベット数に1を加算した計数値となり、この後、メダル投入数である計数値に応じた賭処理を実行する(S163)。例えば計数値が1の場合には、1枚賭として図1の入賞ライン8a〜8e中のセンターライン8cを有効化させると共に、1−BETランプ9aを点灯させる。また、例えば計数値が3の場合には、3枚賭として図1の全入賞ライン8a〜8eを有効化させると共に、3−BETランプ9cを点灯させる。そして、このような賭処理を実行した後、本ルーチンを終了する。
一方、メダルが投入されない場合には(S161,NO)、続いて1−BETスイッチ11が操作されたか否かを判定する(S164)。1−BETスイッチ11が操作された場合には(S164,YES)、1枚賭処理を実行し、図1の入賞ライン8a〜8e中のセンターライン8cを有効化させると共に、1−BETランプ9aを点灯させる(S165)。一方、1−BETスイッチ11が操作されない場合には(S164,NO)、続いて2−BETスイッチ12が操作されたか否かを判定する(S166)。2−BETスイッチ12が操作された場合には(S166,YES)、2枚賭処理を実行し、図1の入賞ライン8a〜8e中のトップライン8bとセンターライン8cとボトムライン8dとを有効化させると共に、2−BETランプ9bを点灯させる(S167)。
また、2−BETスイッチ12が操作されない場合には(S166,NO)、続いてベストBETスイッチ13が操作されたか否かを判定する(S168)。ベストBETスイッチ13が操作されない場合には(S168,NO)、S161から再実行され、BETスイッチ11・12・13の操作やメダルの投入が行われるまで待機状態となる。
一方、ベストBETスイッチ13が操作された場合には(S168,YES)、遊技状態に最適なベット数を選択する。即ち、現在の遊技状態を認識し、図21の最適ベットテーブルに基づいて遊技状態に対応する最適ベット数を選択する(S169)。例えば現在の遊技状態が一般遊技状態であれば、最適ベット数として「3」を選択し、BB一般遊技状態やRB遊技状態やCT遊技状態であれば、最適ベット数として「1」を選択する。
そして、最適ベット数に応じた賭処理を実行する(S170)。例えば一般遊技状態に対応する最適ベット数として「3」が選択された場合には、3枚賭として図1の全入賞ライン8a〜8eを有効化させると共に、ベストBETランプ9dと3−BETランプ9cとを点灯させる。また、例えばBB一般遊技状態やRB遊技状態やCT遊技状態に対応する最適ベット数として「1」が選択された場合には、1枚賭として図1の入賞ライン8a〜8e中のセンターライン8cを有効化させると共に、ベストBETランプ9dと1−BETランプ9aとを点灯させる。これにより、遊技者は、現在の遊技状態における最適なベット数を知ることができると共に、最適なベット数に設定されていることを知ることができる。さらに、現在の遊技状態にとって最適なベット数となるように意識しながらスイッチ操作を行なうことが不要になるため、遊技者の負担が軽減されることになる。尚、液晶やLED等の表示装置を設け、最高の有利度合となるメダルのベット数を表示し、遊技者自らが、表示枚数に応じて最適な枚数のメダルを賭けられるようにしてもよい。
上記のようにしてメダル投入処理の実行を完了すると、図24に示すように、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判定する(S4)。入力がない場合には(S4,NO)、S4を繰り返すことにより入力待ちの状態となる。一方、スタートスイッチ6Sからの入力があった場合には(S4,YES)、リールの回転処理を行なうと共に(S5)、抽選用の乱数を抽出する(S6)。そして、遊技状態監視処理を実行することによって、今回のゲームにおける遊技状態を確認する(S7)。尚、リール回転処理(S5)は、後述のFT終了抽選処理(S11)の処理後に実行しても良い。
即ち、図26に示すように、遊技状態監視処理ルーチンを実行し、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判定する(S31)。BB一般遊技状態及びRB遊技状態の何れかの遊技状態である場合には(S31,YES)、それぞれの遊技状態に合わせて遊技状態をセットし(S32)、本ルーチンを終了する。一方、何れの遊技状態でもない場合には(S31,NO)、ヒットリクエストフラグが「10(H)」であるか否かを判定する(S33)。そして、「10(H)」である場合には(S33,YES)、遊技状態をRB内部当選状態にセットし(S34)、本ルーチンを終了する。一方、「10(H)」でない場合には(S33,NO)、続いてヒットリクエストフラグが「20(H)」であるか否かを判定し(S35)、「20(H)」である場合には(S35,YES)、遊技状態をBB内部当選状態にセットし(S36)、本ルーチンを終了する。また、ヒットリクエストフラグが「20(H)」でない場合には(S35,NO)、本ルーチンの開始前の遊技状態、即ち、遊技状態を一般遊技状態またはCT遊技状態にセットし(S37)、本ルーチンを終了する。
上記の遊技状態監視処理ルーチンを実行することによって、今回のゲームの遊技状態がBB一般遊技状態、RB遊技状態、RB内部当選状態、BB内部当選状態、一般遊技状態及びCT遊技状態の何れかにセットされると、図24に示すように、メインルーチンに実行が戻される。そして、確率抽選処理の実行により当選役を抽選する(S8)。
即ち、図27に示すように、確率抽選処理ルーチンを実行することによって、今回の遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判定する(S41)。何れかの遊技状態である場合には(S41,YES)、図示しないボーナス中用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選を行い(S47)、『BB』〜『なし(ハズレ)』までの7種類の役から抽選した当選役の情報をRAM33に格納する(S48)。
一方、BB一般遊技状態及びRB遊技状態の何れの遊技状態でもない場合には(S41,NO)、続いて、現在の遊技状態がCT遊技状態であるか否かを判定する(S42)。CT遊技状態である場合には(S42,YES)、図8のCT用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選を行なう(S46)。そして、『BB』、『RB』、『再遊技』』及び『グループ役』からなる4種類の役から抽選した当選役の情報をRAM33に格納する(S48)。
CT遊技状態でない場合には(S42,NO)、続いて、FT(高確率再遊技期間)フラグが「オフ」であるか否か、即ち、『通常確率再遊技中』であるか否かを判別する(S43)。FTフラグが「オフ」の場合には(S43,YES)、『通常確率再遊技中』であると判断し、BET数「1」〜「3」に応じて図5(1)、図6(1)及び図7(1)の何れかの通常確率再遊技中用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選を行なう(S44)。そして、『BB』〜『なし(ハズレ)』までの7種類の役から抽選した当選役の情報をRAM33に格納する(S48)。
また、FTフラグが「オフ」でない場合には(S43,NO)、今回のゲームが高確率再遊技期間におけるものであると判断し、BET数「1」〜「3」に応じて図5(2)、図6(2)及び図7(2)の何れかのFT用確率抽選テーブルに基づいて当選役の抽選を行なう(S45)。そして、『BB』〜『なし(ハズレ)』までの7種類の役から抽選した当選役の情報をRAM33に格納する(S48)。
上記のようにして遊技状態と高確率再遊技期間の有無とで選択された確率抽選テーブルに基づいて当選役を抽選すると、図28に示すように、続いて当選役がBB又はRBであるか否かを判定する(S51)。BB及びRBの何れでもない場合には(S51,NO)、本確率抽選処理ルーチンを終了する。一方、BB又はRBである場合には(S51,YES)、内部当選したボーナスの種別に応じてBBストック数又はRBストック数に「1」を加算する(S52)。この後、セットされているヒットリクエストフラグが「10(H)」又は「20(H)」であるか否かを判定する(S53)。ヒットリクエストフラグが「10(H)」又は「20(H)」である場合には(S53,YES)、ボーナスゲームがストックされている状態であると判断して本確率抽選処理ルーチンを終了する。
一方、ヒットリクエストフラグが「10(H)」及び「20(H)」の何れでもない場合には(S53,NO)、ボーナスゲームがストックされていない状態であると判断し、ボーナスの種別に基づいてヒットリクエストフラグをセット(記憶)する。具体的には、当選役がRBであるときは、ヒットリクエストフラグとして「10(H)」をセットし、BBであるときは、「20(H)」をセットする(S54)。続いて、内部当選したボーナスのストック数から「1」を減算し、S52で加算したストック数を「0」に戻す(S55)。この後、FTフラグを「オン」とした後(S56)、FT継続ゲーム回数を「1500」に設定し(S57)、本確率抽選処理ルーチンを終了する。
上記のようにして確率抽選処理ルーチンにより当選役を決定すると、この当選役を副制御回路72に送信した後、図24に示すように、メインルーチンに実行が戻される。そして、ストップ用セレクトデータ(停止テーブル群)を抽選により決定する(S9)。
具体的には、今回のゲームの遊技状態の種別と、高確率再遊技期間(FT)の有無と、当選役の種類とを用いて図10〜図12における特定の停止テーブル群を選択する。この際、ベルの小役が当選役である場合には、図15(2)に示すように、ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルに基づいて抽選されたストップ用セレクトデータ「1」・「2」に対応する停止テーブルA群及び停止テーブルB群がそれぞれ選択される。尚、ストップ用セレクトデータは、前回のゲームで選択されたFT終了抽選状態「0」〜「3」に応じて抽選されるものであり、FT終了抽選状態「0」〜「3」は、高確率再遊技期間が終了し易いという遊技者にとっての有利度(3>2>0>1)を示し、有利度の高い順からストップ用セレクトデータ「2」を抽選するようになっている。
これにより、ストップ用セレクトデータ「1」により停止テーブルA群が選択されることによって、リール停止によりクロスダウンラインに沿ってベルの入賞が成立すると、この状態を見た遊技者は、現時点では高確率再遊技期間が終了し難い状態である可能性が高いということを認識しながらゲームを続けることができる場合がある。一方、ストップ用セレクトデータ「2」により停止テーブルB群が選択されることによって、リール停止によりセンターラインに沿ってベルの入賞が成立すると、この状態を見た遊技者は、高確率再遊技期間が終了し易い状態ある可能性が高いということを認識しながらゲームを続けることができる場合がある。
停止テーブル群が選択されると、FT終了抽選状態選択処理が実行される(S10)。即ち、図29に示すように、FT終了抽選状態選択処理ルーチンが実行され、先ず、FTフラグがオンであるか否かが判定される(S61)。FTフラグがオンでない場合には(S61,NO)、現在は高確率再遊技期間でないと判断して本ルーチンが終了される。一方、FTフラグがオンである場合には(S61,YES)、高確率再遊技期間であると判断し、図16の選択比率番号テーブルに基づいてFT終了抽選状態の選択比率番号を決定する(S62)。次に、FT終了抽選状態の移行なしであるか否かを判定する(S63)。移行なしの場合には(S63,YES)、本ルーチンを終了し、移行ありの場合には(S63,NO)、図17の選択比率値テーブルと、選択比率番号、設定値、乱数値とに基づいてFT終了抽選状態を抽選し(S64)、抽選したFT終了抽選状態を副制御回路72に送信する(S65)。そして、当選したFT終了抽選状態に変更し(S66)、本ルーチンを終了する。
上記のようにしてFT終了抽選状態選択処理を終了すると、図24に示すように、メインルーチンに実行が戻される。そして、FT終了抽選処理を実行する(S11)。即ち、図30に示すように、FT終了抽選処理を実行し、先ずFTフラグがオンであるか否かを判定する(S71)。オンでない場合には(S71,NO)、高確率再遊技期間でないとして本ルーチンを終了する。一方、オンである場合には(S71,YES)、FT継続ゲーム回数を「1」減算し(S72)、続いてFT継続ゲーム回数が「0」であるか否かを判定する(S73)。FT継続ゲーム回数が「0」である場合には(S73,YES)、高確率再遊技期間が終了したと判断して本ルーチンを終了する。一方、FT継続ゲーム回数が「0」でない場合には(S73,NO)、セレクトデータ、FT終了抽選状態、当選役及び選択番号テーブル(図18)に基づいてFT終了抽選値の選択番号を決定し(S74)、この決定した選択番号と、設定値、乱数値及びFT(高確率再遊技期間)終了抽選値テーブル(図19)に基づいて高確率再遊技期間を終了させるか否かを抽選する(S75)。そして、このようにして抽選した結果により高確率再遊技期間の終了に当選したか否かを判定する(S76)。高確率再遊技期間の終了に当選しなかった場合には(S76,NO)、本ルーチンを終了し、当選した場合には(S76,YES)、FT継続ゲーム回数を「0」に設定し(S77)、本ルーチンを終了する。
次に、上記のようにしてFT終了抽選処理が完了すると、FT終了抽選状態信号「1」〜「3」を副制御回路72に送信した後、図24のメインルーチンに処理が戻される。そして、リール回転停止処理が実行される。即ち、何れかの停止ボタン7L・7C・7Rが操作されたタイミングや自動停止タイマの値が「0」になったタイミングで滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行なう。具体的には、S9において決定(選択)されたセレクトデータに対応する停止テーブル群の中から停止テーブルを選択し、選択した停止テーブル、停止操作位置及び停止制御位置に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる。尚、停止ボタン7L・7C・7Rが操作されると、操作される毎にリール停止信号(左、中、右)を副制御回路72に送信する。また、全てのリールが停止したときに、全リール停止信号を副制御回路72に送信する(S12)。
次に、CPU31は入賞検索を行なう。入賞検索とは、表示窓4L・4C・4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する(S13)。この後、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しを行なうと共に、入賞役に応じて遊技状態をBB遊技状態或いはRB遊技状態へ移行する(S14)。
次に、現在の遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判定する(S15)。遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態でない場合には(S15,NO)、続いて遊技状態がCT遊技状態か否かを判定する(S16)。CT遊技状態である場合には(S16,YES)、CT遊技状態の繰り返されたCT遊技回数が所定回数に到達したか否かが判定される(S28)。所定のCT遊技回数でなれけば(S28,NO)、次ゲームにおいてもCT遊技状態を継続するようにS2に戻る。一方、所定のCT遊技回数である場合には(S28,YES)、次ボーナス抽選処理を実行し、CT遊技状態を他の遊技状態にセットした後(S29)、S2に戻る。尚、次ボーナス抽選処理の具体的内容については後述する。
また、S16において、CT遊技状態でない場合には(S16,NO)、続いてFTフラグがオンか否かを判定する(S17)。FTフラグがオンでなければ(S17,NO)、高確率再遊技期間でないと判断してS2を再実行し、FTフラグがオンであれば(S17,YES)、高確率再遊技期間であると判断し、続いてFT継続ゲーム回数が「0」である否かを判定すると共に、ゲーム回数信号を副制御回路72に送信する(S18)。FT継続ゲーム回数が「0」でない場合には(S18,NO)、高確率再遊技期間の途中の状態であると判断してS2を再実行し、FT継続ゲーム回数が「0」である場合には(S18,YES)、高確率再遊技期間が終了したと判断してFTフラグをオフに切替えた後(S19)、S2を再実行する。
また、S15において、遊技状態がBB一般遊技状態又はRB遊技状態である場合には(S15,YES)、ボーナスの『遊技数チェック処理』を行なう(S20)。この『遊技数チェック処理』では、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックすると共に、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行(セット)を行なう。
次に、ボーナスの終了時であるか否かを判定する(S21)。具体的には、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。また、「BAR−BAR−BAR」が有効ラインに沿って並ぶことによりRBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判別する。この結果、ボーナスの終了時でないと判定した場合には(S21,NO)、S2を再実行する。一方、ボーナスの終了時であると判定した場合には(S21,YES)、ボーナス終了信号を副制御回路72に出力する(S22)。
この後、CT抽選処理を実行し、次回のゲームをCT遊技状態に移行するか否かを抽選する(S23)。そして、CTに当選したか否かを判定し(S24)、CTに当選した場合には(S24,YES)、遊技状態をCT遊技状態にセットした後(S25)、CT当選信号を副制御回路72に出力する(S26)。一方、CTに当選しなかった場合には(S24,NO)、次ボーナス抽選処理を実行する(S27)。
上記の次ボーナス抽選処理は、図31に示すように、次ボーナス抽選処理ルーチンを実行することにより実行される。即ち、BBストック数及びRBストック数の両方が「1以上」であるか否かを判定する(S101)。「1以上」である場合には(S101,YES)、FT終了抽選状態、乱数値及びBB内部当選設定比率テーブル(図20)に基づいて抽選(次ボーナスの選択)を行なう(S102)。続いて、決定(選択)したボーナスのヒットリクエストフラグをセット(記憶)する(S103)。具体的には、選択したボーナスが『BB』であるとき、「20(H)」をセットする。決定したボーナスが『RB』であるとき、「10(H)」をセットする。続いて、決定されたボーナスのストック数を「1」減算する(S104)。そして、FTフラグをオンに設定した後(S112)、FT継続ゲーム回数を「1500」に設定し(S113)、本ルーチンを終了して図24のメインルーチンに戻る。
また、S101において、BBストック数及びRBストック数の何れかが「1以上」でない場合には(S101,NO)、BBストック数が「1以上」であるか否かを判定する(S105)。「1以上」である場合には(S105,YES)、ヒットリクエストフラグとして「20(H)」をセット(記憶)し(S106)、続いて、BBストック数を「1」減算した後(S107)、上述のS112に移って図24のメインルーチンに戻る。
また、S105において、BBストック数が「1以上」でない場合には(S105,NO)、RBストック数が「1以上」であるか否かを判定する(S108)。「1以上」である場合には(S108,YES)、ヒットリクエストフラグとして「10(H)」をセット(記憶)し(S109)、続いて、RBストック数を「1」減算した後(S110)、上述のS112に移って図24のメインルーチンに戻る。
また、S108において、RBストック数が「1以上」でない場合には(S108,NO)、ヒットリクエストフラグとして「00(H)」をセット(記憶)し(S111)、本ルーチンを終了する。そして、このようにしてS103、S106、S109、S111でセットされたヒットリクエストフラグ、或いはS112でセットされたFTフラグに基づいて次回のゲームにおける遊技状態の監視を行なう。
尚、S104、S107及びS110では、ヒットリクエストフラグのセットに対応してBBストック数又はRBストック数から「1」減算している。このため、『通常確率再遊技中BB内部当選状態』又は『高確率再遊技中BB内部当選状態』では、BBの入賞成立を実現可能な回数は、BBストック数に「1」を加算した回数と一致する。また、『通常確率再遊技中RB内部当選状態』又は『高確率再遊技中RB内部当選状態』では、RBの入賞成立を実現可能な回数は、RBストック数に「1」を加算した回数と一致する。従って、ヒットリクエストフラグ格納手段及びストック数格納手段は、所定の役(例えば、ボーナス等)の入賞成立が実現可能な回数の情報を記憶する回数情報記憶手段として機能する。
以上のようにして、図24のメインルーチン等が主制御回路71において実行されているときに、主制御回路71から各種の信号が送信される副制御回路72のサブCPU74においては、図32のフローに示す動作を実行している。
即ち、図32に示すように、副制御回路72に電源が投入されると、サブCPU74は、VDP(Video Display Processor)フラグ及びタイマフラグを定期的にセットする動作をそれぞれ独立して実行する。そして、そして、サブCPU74は、これらのフラグを用いた動作タイミングで各種の処理動作を実行すると共に、液晶表示装置5に所望の動画や静止画を表示させる。
具体的には、先ず、電源が投入されると、ワークRAM76及び画像制御ワークRAM83をクリア及び初期化した後(S121)、コマンド処理を実行する(S122)。コマンド処理においては、図33に示すように、主制御回路71から送信されるストローブ信号の状態を監視し(S141)、ストローブ信号が立ち上がらなければ(S141,NO)、本ルーチンを終了する。一方、ストローブ信号が立ち上がると(S141,YES)、この立ち上がりをトリガーとしてストローブ信号と共に並列的に送信されている信号を取り込む。そして、この信号中に含まれるコマンド内容を読み取り(S142)、コマンド内容に対応したメダル投入処理等の各種の処理を実行することによって、液晶表示装置52に表示させる態様(例えば大分類や小分類の画像データ)をアドレス等の指定により準備する(S143)。尚、処理の具体的な内容については後述する。
次に、図32に示すように、図4のワークRAM76に確保されたバッファに、画像制御ワークRAM83に転送する画像データの準備ができている状態であるか否かを判定し(S123)、使用可能な状態であれば(S123,YES)、タイマフラグがオン状態か否かを判定する(S126)。タイマフラグがオン状態でなければ(S126,NO)、S122から処理を再実行することによって、バッファの画像データが画像制御IC82側で使用されるように画像制御ワークRAM83に転送されるまで、バッファの更新処理を待機する。
バッファに、画像制御ワークRAM83に転送する画像データの準備ができていない状態と判定された場合は(S123,NO)、S122の処理で準備された表示態様となるようにデータの更新を行なう(S124)。この後、更新した大分類や小分類の画像データをバッファに書き込み(S125)、1000/60msの周期でオンになるタイマフラグがオン状態か否かを判定することによって(S126)、一定以上の精度をもった周期で液晶表示装置5に表示させる態様が切り替わるようにしている。
サブCPU74において1000/60msの割込みタイミングでタイマフラグがセットされた結果(S136)、タイマフラグがオン状態になると(S126,YES)、続いてVDPフラグがオン状態か否かを判定することによって、画像制御IC82が動作可能な状態にあるか否かを判定する(S127)。VDPフラグがオン状態でなければ(S127,NO)、VDP(=画像制御IC82)がビジー状態であると判断し、S122から再実行することによって、VDPフラグがオン状態に切り替わるまで待機する。一方、VDP(=画像制御IC82)がアイドル状態に移行したことによるVDPからの割込み信号によりVDPフラグがセットされた結果(S135)、VDPフラグがオン状態になった場合には(S127,YES)、タイマフラグをリセットすると共に(S128)、VDPフラグをリセットする(S129)。これにより、次の割込み処理(S136・S135)でタイマフラグ及びVDPフラグがセットされるまで、これから行なわれるバッファから転送(S133)されることで生成される画像制御ワークRAM83の画像データ、又はVDPバンク切換(S132)で切替えられるバンクが更新されることはない。
次に、ビデオRAM87に確保された2つのデータ領域(バンク)を交互に切替える処理を行なうか、画像制御ワークRAM83に画像データを転送する処理を行なうか、の何れの処理を行なうかを選択するためのバンクフラグのオン/オフを、現在のバンクフラグとは反対の値に切替える。即ち、バンクフラグを反転し(S130)、反転後のバンクフラグがオン状態であるか否かを判定する(S131)。そして、オン状態であれば(S131,YES)、他方のバンクに切替えるようVDP(=画像制御IC82)に指示を出し(S132)、表示画像を切替える。具体的には、VRAMに2つのデータ領域であるバンク0とバンク1とを備え、切り替え前の各バンクの制御状態は、バンク0は格納された画像データに対応する画像を遊技者に表示するように制御され、バンク1は1000/60ms前から準備を開始した画像データが格納完了しており、遊技者に表示可能な状態で待機している。次にバンク切り替えの指示を受けたVDPは、現在遊技者に表示しているバンク0に格納された画像データに対応する画像を遊技者から視認不可能な状態にし、かつ、すでに遊技者に表示できるように準備が完了しているバンク1に格納されている画像データに対応る画像を遊技者に表示するように変換制御する。その後、S122からの処理を再実行する。
また、バンクフラグがオフ状態でない場合には(S131,NO)、ワークRAM76のバッファに格納された画像データを画像制御ワークRAM83に転送する(S133)。画像制IC82は、現在表示されている画像に対応する画像データが格納されたバンクとは異なるバンクに、サブCPU74の制御で転送された画像ワークRAM83の画像データを格納する。この格納された画像データに対応する画像は、1000/60ms後に行なわれるバンク切り替えで遊技者に対して表示される。このように、1000/60ms毎に画像データ格納、VDPのバンクの切り替えを交互に行なうことで液晶表示装置52における画面表示のチラツキを防止している。この後、バッファをクリアし(S134)、S122から再実行する。そして、このようなS122〜S134までの処理をVDPフラグやタイマフラグ等を用いて繰り返して実行することによって、S122のコマンド処理に応じた動画や静止画等の画像を液晶表示装置52に表示させる。
次に、上記のようにして液晶表示装置52に画像を表示する副制御回路72のAT実行判定処理時における具体的な動作を説明する。
主制御回路71からメダル投入信号が入力されると、副制御回路72のサブCPU74は、図33に示すように、主制御回路71からコマンド信号を送信中であること示すストローブ信号の立ち上がりを検出したタイミングで(S141,YES)、コマンド信号を取り込み、この信号中のコマンド内容を読み取る(S142)。そして、このコマンド内容がメダル投入信号によるものであることを識別し、メダル投入処理を実行する(S143)。
また、スタートレバー6が操作されて図8のCT用確率抽選テーブルを用いた抽選処理の結果、内部当選役を示す内部当選役信号が主制御回路71から入力されると、副制御回路72のサブCPU74は、ストローブ信号の立ち上がりを検出したタイミングで(S141,YES)、コマンド信号を取り込み、この信号中のコマンド内容を読み取る(S142)。そして、このコマンド内容が内部当選役信号によるものであることを識別し、AT実行判定処理を実行する(S143)。
即ち、図34に示すように、AT実行判定処理ルーチンを実行し、内部当選役を遊技者に報知するAT処理を実施するか否かの抽選を行なう(S151)。そして、ATに当選したか否かを判定し(S152)、ATに当選しなかった場合には(S152,NO)、本ルーチンを終了する。一方、ATに当選した場合には(S152,YES)、AT処理を実施するため、内部当選役信号に含まれていた内部当選役を読み取り(S153)、この内部当選役に対応したアシスト画像を表示する(S154)。
具体的には、図22のAT演出用データテーブルを用いることによって、内部当選役に対応した演出用識別子AT1〜AT4を選択する。そして、選択した演出用識別子AT1〜AT4をワークRAM76の演出用識別子記憶領域に格納する。この後、演出用識別子AT1〜AT4と図23の演出用分類データテーブルとに基づいて大分類データ及び小分類データを取得し、液晶表示装置5にアシスト画像を表示する。
例えばBBが内部当選役である場合には、演出用識別子AT1に対応するAT1演出データの大分類データ及び小分類データが取得されることによって、液晶表示装置5に何も表示されていない状態から、2つの小分類データ「ドンちゃん出現画像」、「AT1用吹出出現画像」が選択される。この結果、液晶表示装置5において、小さな点が拡大してドンちゃんの形状に変化する画像表示と、小さな点が拡大して『BBを揃えるんでい』の文字がアシスト画像として描かれた吹出しに変化する画像表示とが並列的に行なわれる。
尚、キャラクター画像や文字画像は、液晶表示装置5に突然に出現するようになっていても良いし、液晶表示装置5の右端から徐々に出現するようになっていても良い。また、上記のようにして液晶表示装置5において画像表示が行なわれるときに、遊技者に期待感を持たせるように、LEDランプ29が点灯や点滅したり、スピーカ21L・21Rから効果音や音楽を流しても良い。
これにより、液晶表示装置5に表示されたアシスト画像を見た遊技者は、内部当選役がBBであることを認識することができるため、目押しを行なうことによって、BBの入賞を容易に成立させることができる。また、他の内部当選役に対応するアシスト画像が液晶表示装置5に表示された場合には、このアシスト画像に対応する内部当選役の入賞を成立させるように目押しが行われる。
また、CT遊技状態においても、上記のAT処理によるアシスト画像が液晶表示装置5に表示される。この場合には、内部当選役がボーナスであるか否かをアシスト画像により見分けることができるため、ボーナスの場合とボーナス以外の場合とで使い分けながら、リール3L・3C・3Rの目押しを行なうことができる。さらに、RT時においても、再遊技(リプレイ)に当選しているか否かをアシスト画像で確認することができるため、リール3L・3C・3Rの目押しを行なうことができる。
以上のように、本実施形態の遊技機は、複数の遊技状態を有し、各遊技状態における有利度合が遊技媒体のベット数に応じて変化するものであって、単位遊技で実行される遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合の中で最高の有利度合となるベット数を設定する最適ベット数設定手段(図21の最適ベット数テーブル、図25のメダル投入処理ルーチン)とを有する構成である。この構成によれば、遊技状態が切り替わったときに、切り替え後の遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合の中で最高の有利度合となるベット数が最適ベット数設定手段により設定されるため、遊技状態が切り替わったときの遊技者の利便性を向上させることができると共に、ベット数を設定する際の失敗を防止できる場合がある。
ここで、『有利度合』は、遊技者に有利な状態であれば何でも良いが、例えば次のうちの1または複数を適用したものであっても良い。即ち、(1)ビッグボーナス、レギュラーボーナス、シングルボーナス等、(2)当選役ナビゲート機能、(3)押順ナビゲート機能等を複数単位遊技に亘った継続、(3)所定の役または特定の役が当選役と決定され、該特定の役に対応する入賞態様を表示可能な状態である入賞可能状態(例えば、通常確率再遊技中RB内部当選状態、通常確率再遊技中BB内部当選状態)、(4)当選役決定手段で所定の役または特定の役が当選役と決定され、該特定の役に対応する入賞態様を表示不可能な入賞不可能状態から、前記入賞可能状態に特定確率で移行する第1状態(例えば、FT終了抽選状態「1」)と、該第1状態よりも該特定確率が高い第2状態(例えば、FT終了抽選状態「3」)とを有している場合の第2状態、(5)所定の役を当選役と決定する確率や所定の役が入賞する確率、遊技手順ナビゲート機能等が発生する確率を複数単位遊技に亘って特定確率とする第1状態と、該第1状態よりも特定確率が高い第2状態を有している場合の第2状態。
また、本実施形態において、遊技価値を付与する入賞成立を実現可能にする内部当選役を、ベット数と遊技状態との関係に対応した当選確率で発生させる当選確率発生手段(図5〜7、図8及び図9の確率抽選テーブル、確率抽選処理(図24のS8))と、入賞成立の判定に使用される複数の入賞ライン8a〜8eと、入賞ライン8a〜8eをベット数に応じて有効化する入賞ライン有効化手段(図21の最適ベット数テーブル、図25のメダル投入処理ルーチン)とを有し、最適ベット数設定手段は、入賞ライン8a〜8eの1有効化数当たりの入賞成立の可能性を有利度合として扱うように構成されている。この構成によれば、入賞ライン8a〜8eの1有効化数当たりの入賞成立の可能性が最も高い状態となるベット数を設定するときの遊技者の利便性を向上させることができると共に、ベット数を設定する際の失敗を防止できる場合がある。
また、本実施形態において、上記の最適ベット数設定手段は、ベット数に応じて内部当選役の当選確率が変化しない遊技状態である場合、ベット数を1に設定するように構成されていても良い。この構成によれば、例えば3枚賭と1枚賭とで小役の内部当選確率が変わらないBB一般遊技状態等の遊技状態を有する遊技機に好適に適用できる場合がある。
また、本実施形態において、上記の最適ベット数設定手段は、内部当選役とは無関係に入賞成立を実現可能にする遊技状態である場合、ベット数を1に設定するように構成されていても良い。この構成によれば、例えばCT遊技状態を有する遊技機に好適に適用できる場合がある。
また、本実施形態において、上記の最適ベット数設定手段で設定されたベット数が最高の有利度合である旨を遊技者に報知する報知手段(ベストBETランプ9d等)を有する構成にされていても良い。この構成によれば、遊技者が最適なベット数で遊技が行われていることを認識できる場合がある。
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機は、以下の構成を備えていても良い。即ち、遊技機は、遊技結果表示手段に所定の遊技結果が表示された場合に遊技者に有価価値を付与する有価価値付与手段と、遊技開始指令信号に基づいて所定の役を当選役として決定する当選役決定手段と、当選役に基づいて入賞表示手段に入賞態様を表示させる入賞表示制御手段と、演出表示手段に遊技に関連した演出態様を表示させる演出表示制御手段と、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示される可能性があることを予告表示手段に予告態様を表示させる予告表示制御手段と、遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示される以前に、特定の遊技結果が表示されることを告知表示手段に告知態様を表示させる予告表示制御手段と、遊技結果表示手段の表示制御を行なう表示制御手段と、遊技結果表示手段又は入賞表示手段の1部又は全部の可変表示を停止させる停止指令信号を出力する遊技者による操作が可能な位置に設けられた表示停止指令手段と、所定の単位遊技で当選役決定手段が当選役として決定した特定の役を次回の単位遊技にも当選役として持ち越す当選役持越手段と、当選役決定手段が当選役として決定した特定の役を蓄積して記憶する特定役蓄積手段と、特定役蓄積手段が蓄積して記憶している特定の役を当選役とする蓄積特定役当選手段とを少なくとも一つ以上備えていても良い。
ここで、上記の『遊技結果表示手段』は、まとめると入賞表示手段、演出表示手段、告知表示手段等を含んで構成されている。それらが、別体の表示装置であっても良いし、単一の表示装置に設けられた所定の表示部(スプライト、深度の異なる3Dオブジェクト)でも良い。また、重なって表示されても良い。さらには、1又は複数の音、1又は複数の光、1又は複数の色、1又は複数の画像、1又は複数の臭い等、1又は複数の感触(振動、圧力)のうちの何れか、複数又は全部により遊技者に報知を行なうようになっていても良い。
『遊技価値付与手段』は、遊技価値(コイン)を付与(払出)するプログラム、賞媒体の払出、磁気力ードヘの記録、ゲームの得点加算も含む。
『表示制御手段』は、まとめると入賞表示制御手段、演出表示制御手段、告知表示制御手段等を含んで構成されている。単一の基板に設けられていても、別体の複数の基板に設けられても良いし、入賞表示制御手段は当選役決定手段と同一の基板に設けられても良い。(別体でも良い。)さらには、演出表示制御手段及び告知表示制御手段は、当選役決定手段と別体の基板に設けられても良い。(別体でも良い。)
『入賞表示手段』は、静止画像・動画像等を表示するものであり、リールやディスクによる移動表示、複数種類の図柄を可変表示または停止表示する1又は複数の図柄表示部から構成されている。例えばパチスロ機やビデオスロットの図柄、パチンコの特図、音図、判定図柄等を表示する。また、遊技結果として、特定の入賞態様を表示すれば何でも良い。
『表示停止指令手段』は、演出表示手段、入賞表示手段、告知表示手段等のうちの一つ、複数、全ての可変表示を停止させる信号を出力しても良いし、一つ又は複数の表示部に対応して一つ設けられていても良い(表示部は、図柄表示部等)。或いは、一つの表示部に対応して複数設けられていても良い(表示部は、図柄表示部等)。
『当選役決定手段』は、当選役抽選手段、当選役持越手段、特定役蓄積手段、蓄積特定役当選手段等から構成されている。
尚、本実施形態において、『遊技機』は、パチンコ、パチスロ機、ビデオスロット等を含む。『遊技結果』は、入賞態様、外れ態様、演出態様、告知態様等を含む。『特定の入賞態様』は、特定の図柄の表示(『3』、『7』等)や特定の図柄の組合せの表示(『777』『776』等)、複数の図柄うちに特定の図柄が含まれている(単チェリー、2連チェリー等)等を含む。
『外れ態様』は、入賞表示手段に表示される入賞態様以外の態様、演出態様、告知態様等を含む。『所定の遊技結果』は、入賞態様等を含む。『演出態様』は、客待ち中、遊技中、遊技間、入賞(前、中、後)、有利度合(前、中、後)等を盛り上げる態様、または、それらの遊技情報(遊技案内)の報知態様、その他の態様等を含み、『大当り』、『ボーナス』、『外れ』、有利度合の継続数等の文字も含む。
『予告態様』は、所定の当選役または特定の当選役が決定されている可能性があることを遊技者に対して予告する態様や外れを予告する態様、また、その演出態様を含む。『外れ?』、『ベル?』、『大当り当選?』、『ボーナス当選?』、『遊技手順ナビゲート機能当選?』等の文字も含む。『告知態様』は、所定の当選役または特定の当選役が決定されていることを遊技者に対して告知する態様や、所定の当選役または特定の当選役が決定されていないことを遊技者に対して告知する態様を含む。また、その演出態様。『大当り確定』、『ボーナス確定』、『外れ確定』、『ベル確定』、『遊技手順ナビゲート機能当選?』等の文字も含む。
『態様』は、1又は複数の図柄(動/静止)画像、1又は複数のキャラクタ(動/静止)画像、1又は複数の背景(動/静止)画像、1又は複数の吹出し(動/静止)画像、1又は複数の文字、1図形、1又は複数の可動物の所定の動作等、1又は複数のランプの点灯、点滅等、1又は複数のスピーカの音等を含む。『遊技情報』は、遊技コンセプト(背景)、遊技のルール、操作説明、リーチ目、チャンス目、役・リプレイの説明、有利度合(BB,RB,SB等)の説明、有利度合(BB,RB等)、確率、所定時点(ボーナス、BB,RB、所定操作等)からの経過ゲーム数等を含む。
『遊技開始指令手段』は、スタートレバー、スピンボタン等のスイッチ、遊技媒体投入、図柄始動口(ゲート)等を含む。『表示停止指令手段』は、ボタン、レバー、プログラム(計時手段)等を含む。『可変表示手段』は、CRT,LCD、プラズマディスプレイ、7セグ、ドットマトリックス、ランプ、LED、蛍光灯、EL、電子ぺ一パ、フレキシブルLED、フレキシブル液晶、液晶プロジェクタ、リール、ディスク、可動物等。それらが複数、それらの組合せ等を含む。
『当選役』は、複数の役から当選役決定手段により当選役として決定された1または複数の役を含む。『入賞役』は、当選役に対応する入賞態様が表示された役を含む。『遊技価値』は、賞媒体(コイン、メダル、遊技球)の払出し、遊技結果記憶媒体(磁気カード等への所定の書き込み、リプレイ、得点の加算、有利度合の発生等を含む。『遊技媒体(賞媒体)』は、コイン、メダル、遊技球、貨幣、紙幣、磁気カード等を含む。
また、パチスロ等における役は、次のうちの1または複数を適用しても良い。外れ、所定枚数の賞媒体を払出す小役、当選役決定手段が小役を当選役と決定する確率を1単位遊技の間だけ高確率とするシングルボーナス、当選役決定手段が小役を当選役と決定する確率を複数単位遊技の間だけ高確率とするレギュラーボーナス、当選役決定手段がレギュラーボーナスを当選役と決定する確率を複数単位遊技の間だけ高確率とするビッグボーナス、当選役決定手段が決定した当選役に関する情報を遊技者による可変表示停止指令手段の操作より以前に報知する当選役ナビゲート機能。停止パターン選択手段が選択した停止パターンに関する情報を遊技者による可変表示停止指令手段の操作より以前に報知する押順ナビゲート機能。遊技者にとって有利となる遊技手順を報知する遊技手順ナビゲート機能。
例えば、上述の当選役ナビゲート機能、左リール、中リール、右リールに対応する左、中、右リール停止ボタンを停止操作する以前に報知されるリール停止パターン(例えば、最初に左リールを停止し、次に中リールを停止、最後に右リールを停止するパターン、同様に左リール停止→右リール停止→中リール停止のパターン、中リール停止→右リール停止→左リール停止のパターン、中リール停止→左リール停止→右リール停止のパターン、右リール停止→左リール停止→中リール停止のパターン、右リール停止→中リール停止→左リール停止のパターンの6種類等にしたがって、左、中、右リール停止ボタンを停止操作することで入賞表示手段に所定の入賞態様が得られるリール停止ナビゲート機能等。リール停止ナビゲート機能は全てのリール(リール以外で図柄を可変表示する画像表示手段も含まれる)の停止順序をナビゲートしなくても、所定回目(例えば、最初、2番目、3番目等)に停止させるリールを遊技者に報知するようなナビゲート機能も含む。また、所定回目に停止させるリールに所定の図柄が表示されている状態でリールを停止させた場合に入賞表示手段に所定の入賞態様が得られるものも含む。遊技者による可変表示停止指令手段からの停止指令信号の出力から最小移動(又は略最小変動)で図柄を停止させる所謂CT(例えば特開1989−238888)。遊技媒体の投入無しで1単位遊技の遊技を開始できるリプレイ。
また、1回の単位遊技は、例えば次のようなもののうち何れかを適用しても良い。遊技開始指令手段からの遊技開始指令信号の出力から遊技結果の表示まで。スタートレバーの操作から入賞表示手段(所定の表示手段)に遊技結果が表示されるまで。スタートレバーの操作から所定の表示手段に特定の表示(例えば、特定の文字情報、特定のキャラクタ、特定の画像)が表示されるまで。ベットボタンが遊技者により操作されたこと、または遊技メダルが遊技者により投入されたこと、等により遊技開始指令信号を出力するように構成し、ベットボタンの操作または遊技メダルの投入から入賞表示手段に遊技結果が表示されるまで。ベットボタンが遊技者により操作されたこと、または遊技メダルが遊技者により投入されたこと、等により遊技開始指令信号を出力するように構成し、ベットボタンの操作または遊技メダルの投入から所定の表示手段に特定の表示が表示されるまで。遊技開始指令信号を出力する図柄始動手段が遊技媒体(例えば遊技球)の入賞または通過を検出してから入賞表示手段(所定の表示手段)に遊技結果が表示されるまで。遊技開始指令信号を出力する図柄始動手段が遊技媒体の入賞または通過を検出してから所定の表示手段に特定の表示(例えば、特定の文字情報、特定のキャラクタ、特定の画像)が表示されるまで。また、複数単位遊技は、連続的または間欠的な複数回の単位遊技を適用しても良い。
さらに、本発明は、上述のパチスロ機やパチンコ遊技機等の実機の他、これらのパチスロ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。即ち、本発明は、複数の遊技状態を有し、各遊技状態における有利度合が遊技媒体のベット数に応じて変化する遊技機であって、前記単位遊技で実行される遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合の中で最高の有利度合となるベット数を設定する最適ベット数設定手段とを有する構成にされているが、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。尚、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
実施例のパチスロ機の斜視図。 リール上に配列された図柄の例を示す図。 実施例の電気回路の構成を示すブロック図。 実施例の電気回路の構成を示すブロック図。 確率抽選テーブルの例を示す図。 確率抽選テーブルの例を示す図。 確率抽選テーブルの例を示す図。 確率抽選テーブルの例を示す図。 確率抽選テーブルの例を示す図。 遊技状態と、当選役と、停止テーブル群との関係を示す図。 遊技状態と、当選役と、停止テーブル群との関係を示す図。 遊技状態と、当選役と、停止テーブル群との関係を示す図。 停止テーブルAを示す図。 停止テーブルBを示す図。 ストップ用セレクトデータ抽選値テーブルを示す図。 選択比率番号テーブルを示す図。 選択比率値テーブルを示す図。 選択番号テーブルを示す図。 FT終了抽選値テーブルを示す図。 BB内部当選設定比率テーブルを示す図。 最適ベット数テーブルを示す図。 AT演出用データテーブルを示す図。 演出用分類データテーブルを示す図 メインルーチンのフローチャート。 メダル投入処理ルーチンのフローチャート。 遊技状態監視処理ルーチンのフローチャート。 確率抽選処理ルーチンのフローチャート。 図24に続くフローチャート。 FT終了抽選状態選択処理ルーチンのフローチャート。 FT終了抽選処理ルーチンのフローチャート。 次ボーナス抽選処理ルーチンのフローチャート。 副制御回路の動作内容を示すフローチャート。 コマンド処理ルーチンのフローチャート。 AT実行判定処理ルーチンのフローチャート。
符号の説明
1 遊技機
2 キャビネット
2a パネル表示部
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
5 液晶表示装置
5a 液晶表示画面
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
8a クロスダウンライン
8b トップライン
8c センターライン
8d ボトムライン
8e クロスアップライン
9a 1−BETランプ
9b 2−BETランプ
9c 3−BETランプ
9d ベストBETランプ
10 台座部
11 1−BETスイッチ
12 2−BETスイッチ
13 ベストBETスイッチ
14 C/Pスイッチ
15 メダル払出口
16 メダル受け部
17 当り表示ランプ
18 払出表示部
19 クレジット表示部
20 ボーナス遊技情報表示部
21L,21R スピーカ
22 メダル投入口
22S 投入メダルセンサ
23 配当表パネル
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 クロックパルス発生回路
35 分周器
36 乱数発生器
37 サンプリング回路
38 I/Oポート
39 モータ駆動回路
40 ホッパ
41 ホッパ駆動回路
45 ランプ駆動回路
46 リール停止信号回路
48 表示部駆動回路
49L,49C,49R ステッピングモータ
50 リール位置検出回路
51 払出完了信号回路
71 主制御回路
72 副制御回路

Claims (5)

  1. 複数の遊技状態を有し、各遊技状態における有利度合が遊技媒体のベット数に応じて変化する遊技機であって、
    単位遊技で実行される遊技状態とベット数との関係から発生する有利度合の中で最高の有利度合となるベット数を設定する最適ベット数設定手段
    を有することを特徴とする遊技機。
  2. 遊技価値を付与する入賞成立を実現可能にする内部当選役を、前記ベット数と前記遊技状態との関係に対応した当選確率で発生させる当選確率発生手段と、
    前記入賞成立の判定に使用される複数の入賞ラインと、
    前記入賞ラインをベット数に応じて有効化する入賞ライン有効化手段とを有し、
    前記最適ベット数設定手段は、
    前記入賞ラインの1有効化数当たりの入賞成立の可能性を前記有利度合として扱うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記最適ベット数設定手段は、
    前記ベット数に応じて内部当選役の当選確率が変化しない遊技状態である場合、ベット数を1に設定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記最適ベット数設定手段は、
    前記内部当選役とは無関係に入賞成立を実現可能にする遊技状態である場合、ベット数を1に設定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  5. 前記最適ベット数設定手段で設定されたベット数が最高の有利度合である旨を遊技者に報知する報知手段を有することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の遊技機。
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