JP2012156287A - 気相処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャンバ内の雰囲気を安定化することができる気相処理装置を提供する。
【解決手段】チャンバ5には、間隔を空けてサセプタ3を取り囲む穴部HLが設けられている。サセプタガイド21は、チャンバ5の外部に配置されており、サセプタ3を回転可能に保持しており、第1の外周面を有する。第1のリング部31は、穴部HLを取り囲むようにチャンバ5に取り付けられており、第1の内周面を有する。第2のリング部32は、第1の内周面に対向する第2の外周面と、第1の外周面に対向する第2の内周面とを有し、サセプタガイド21に取り付けられており、金属多孔体から作られている。
【選択図】図1

Description

本発明は、気相処理装置に関し、より特定的には、処理対象物を保持するサセプタを含む気相処理装置に関する。
基板を保持するためのサセプタを有する半導体製造装置が広く用いられている。このような半導体製造装置として、たとえば、成長室と予備室とを有する化学気相成長(Chemical Vapor Deposition(CVD))装置がある。成長室は、基板上への気相成長が行われるチャンバであり、そのためのガスが流される。予備室は一般に、基板が載置されるサセプタ、サセプタの回転機構、およびヒータが設けられており、パージガスが流される。たとえば特開2010−199382号公報によれば、半導体製造装置は、開口部を有する反応管と、この開口部の内部に設置されたサセプタと、サセプタを加熱するヒータと、サセプタの外周部に設置されサセプタとともに回転可能なフレームと、フレームを支持するサセプタ支持部とを有する。
特開2010−199382号公報
上記半導体製造装置においては、サセプタの加熱に伴って高温となるサセプタ支持部(サセプタガイド)と、より低温である反応管(成長室としてのチャンバ)との間で、熱膨張の程度に差異が生じる。たとえばGaN膜のエピタキシャル成長が行なわれる場合、サセプタは1000℃程度の高温まで加熱されることから、熱膨張の程度の差異が顕著となる。よって、サセプタガイドとチャンバとが互いに拘束されていると、熱応力が発生することによって装置に歪が生じ得る。両者が互いに拘束されないようにするための1つの方法として、サセプタガイドとチャンバとの間に隙間を設ける方法が考えられる。
しかしながらこの隙間は、成長室の外部から内部へのガスの流入、および成長室の内部から外部へのガスの流出の少なくともいずれかを発生させ得る。その場合、成長室内の雰囲気が乱されることがある。具体的には、成長室内の圧力が乱されたり、あるいは成長室内の雰囲気に不純物ガスが混入したりすることがある。この不純物ガスは、たとえば、予備室に流されるパージガス、あるいは予備室中に残留している水分などに起因するガスである。
上述した雰囲気の乱れは、上記半導体製造装置が気相成長によるエピタキシャル成膜に用いられる場合に特に問題となり得る。具体的には、得られる薄膜の面内分布が悪化したり、あるいは不純物の濃度が増大したりし得る。特に水分に起因した不純物ガスが成長室に流入した場合、酸素原子が取り込まれることで薄膜の物性に悪影響を与え得る。また薄膜の原料となる原料ガスがアンモニアなどのように腐食性の場合、原料ガスの予備室への流出によって、予備室内に設けられた機構が腐食してしまうことがある。
このように従来の技術では、サセプタガイドとチャンバとの間の隙間を介して、チャンバの外部から内部へのガスの流入、およびチャンバの内部から外部へのガスの流出の少なくともいずれかが生じやすかった。その結果、チャンバ内の雰囲気が乱されることがあった。本発明はこの問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、チャンバ内の雰囲気を安定化することができる気相処理装置を提供することである。
本発明の気相処理装置は、サセプタと、チャンバと、ガス導入部と、ヒータと、サセプタガイドと、第1および第2のリング部とを有する。サセプタは、処理対象物を保持するものである。チャンバには、間隔を空けてサセプタを取り囲む穴部が設けられている。ガス導入部は、処理対象物に気相処理を行なうためのガスをチャンバ内に導入するものである。ヒータは、サセプタを一の温度まで加熱することができるように構成されている。サセプタガイドは、チャンバの外部に配置されており、サセプタを回転可能に保持しており、第1の外周面を有する。第1のリング部は、穴部を取り囲むようにチャンバに取り付けられており、第1の内周面を有する。第2のリング部は、第1の内周面に対向する第2の外周面と、第1の外周面に対向する第2の内周面とを有し、サセプタガイドに取り付けられており、金属多孔体から作られている。
この気相処理装置によれば、第2のリング部が金属多孔体から作られているので、サセプタガイドの熱膨張に起因して第2のリング部が第1のリング部に押し付けられた場合に第2のリング部が容易に圧縮変形される。この変形によって、第2のリング部が第1のリング部に及ぼす力が小さくなるので、装置のうち第2のリング部以外の部分に生じる歪の発生が抑制される。つまり、サセプタガイドの熱膨張にともなって第2のリング部が第1のリング部に押し付けられても、装置に大きな悪影響が生じない。よって第1および第2のリング部の間に常時隙間を確保しておく必要がないので、第1および第2のリング部を互いに非常に近い位置に配置するか、または接触するように配置することができる。これにより、第1および第2のリング部の間を通ってのガスの流れを抑制することができるので、チャンバ内の雰囲気を安定化することができる。
好ましくは、第1のリング部の第1の内周面と、第2のリング部の第2の外周面とは、サセプタの温度が一の温度のときに互いに接触している。これにより、一の温度に加熱されたサセプタに保持された処理対象物を処理する際に、チャンバの雰囲気がより確実に安定化される。
好ましくは、第2のリング部の第2の外周面は、サセプタの温度が一の温度のときに第1のリング部の第1の内周面を熱膨張によって押圧するように構成されている。これにより、一の温度に加熱されたサセプタに保持された処理対象物を処理する際に、チャンバの雰囲気がより確実に安定化される。
好ましくは、第1のリング部の第1の内周面と第2のリング部の第2の外周面とは、サセプタが室温のときに互いに接触している。これにより、サセプタが一の温度に加熱されるまでの間も、第1および第2のリング部の間を通ってのガスの流れを抑制することができる。
好ましくは、サセプタガイドの第1の外周面は、サセプタの温度が一の温度のときに第2のリング部の第2の内周面を熱膨張によって押圧するように構成されている。これにより、一の温度に加熱されたサセプタに保持された処理対象物を処理する際に、第2のリング部が外方へ、すなわち第1のリング部の方へ変形されるので、第1および第2のリング部の間の隙間が小さくされるか、または除去される。これにより、第1および第2のリング部の間を通ってのガスの流れを抑制することができるので、チャンバ内の雰囲気を安定化することができる。
好ましくは、金属多孔体の孔径は0.5mm以上1mm以下である。孔径が0.5mm以上であることによって、金属多孔体が十分に変形可能とされる。また孔径が1mm以下であることによって、多孔体の孔を経由してのガス漏れを抑制することができる。
好ましくは、第2のリング部は、第1の密度を有する第1の部分と、第1の密度よりも高い第2の密度を有する第2の部分とを含む。これにより、第2のリング部の変形のしやすさを第1の部分によって確保すると同時に、気密性を要する部分が第2の部分とされることで、金属多孔体の孔を経由してのガス漏れを抑制することができる。
好ましくは、第2のリング部の第2の部分は、第2のリング部の第2の外周面としての表面を有する。これにより、第2のリング部の、第1のリング部の内周面に対向する面が、高い密度を有する部分によって構成される。これにより、第1および第2のリング部の間を通ってのガスの流れを抑制することができるので、チャンバ内の雰囲気を安定化することができる。
好ましくは、第2のリング部の第2の部分はサセプタガイドに接する部分を有する。これにより第2のリング部とサセプタガイドとの間を通ってのガスの流れを抑制することができるので、チャンバ内の雰囲気を安定化することができる。
好ましくは、金属多孔体は、ニッケル、クロム、鉄、銅、ステンレス、マンガン、モリブデン、タングステン、チタン、アルミニウムの少なくともいずれかを含有する。
本発明によれば、上述したように、チャンバ内の雰囲気を安定化することができる。
本発明の実施の形態1における気相処理装置としてのCVD装置の構成を概略的に示す断面図である。 図1の一部拡大図である。 図1の装置が有する第1のリング部の構成を概略的に示す平面図である。 図1の装置が有する第2のリング部の構成を概略的に示す平面図である。 図1の装置が有するサセプタが変位された状態を図2と同様の視野で示す一部拡大図である。 本発明の実施の形態1における薄膜の形成方法の第1の工程を概略的に示す断面図である。 図6の一部拡大図である。 本発明の実施の形態1における薄膜の形成方法の第2の工程を概略的に示す一部断面図である。 本発明の実施の形態1における薄膜の形成方法の第3の工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1における薄膜の形成方法の第4の工程を概略的に示す一部断面図である。 本発明の実施の形態1における薄膜の形成方法の第5の工程を概略的に示す一部断面図である。 本発明の実施の形態1における薄膜の形成方法の第6の工程を概略的に示す一部断面図である。 本発明の実施の形態2にける気相処理装置としてのCVD装置が有する第2のリング部の構成を概略的に示す断面図である。 図13の第2のリング部の変形例を概略的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1〜図4を参照して、本実施の形態のCVD装置100(気相処理装置)は、サセプタ3と、成長室5(チャンバ)と、ヒータ7と、ガス導入部9と、ガス排出部11と、回転軸17と、ジョイント19と、モータ20と、サセプタガイド21と、架台22と、サセプタホルダ23と、リング部31(第1のリング部)と、リング部32(第2のリング部)と、予備室35と、駆動部40とを有する。
成長室5には、間隔を空けてサセプタ3を取り囲む穴部HLが設けられている。また成長室5にはガス導入部9およびガス排出部11が接続されている。ガス導入部9は、所望の流量の原料ガスを成長室5に導入する部分である。ガス排出部11は、成長室5から使用済みのガスを排出する部分である。予備室35は、成長室5に隣接して(図1においては成長室5の下側に隣接して)設けられている。
サセプタ3は、基板などの処理対象物を保持する保持面RPを有する。この保持は、たとえば、処理対象物が保持面RP上に載置されることによって行われる。本実施の形態においては、平面視において円形形状を有するサセプタ3の外周部に、平面視において環状形状を有するサセプタホルダ23が固定されている。またサセプタ3は回転力(矢印AR)を受けるように配置されている。この目的でサセプタ3はたとえば、回転軸17およびジョイント19を介してモータ20につながれている。
ヒータ7は、処理対称物を加熱するために、サセプタ3を室温よりも高い設定温度(一の温度)まで加熱することができるように構成されている。設定温度は、具体的には900℃以上であり、たとえば1000℃程度である。
サセプタガイド21は、予備室35内、すなわち成長室5の外部に配置されており、外周面SO1(第1の外周面)を有する。本実施の形態においては、サセプタホルダ23が固定されたサセプタ3の外周部を、平面視において環状形状を有するサセプタガイド21が回転可能に保持している。すなわちサセプタガイド21はサセプタ3を回転可能に保持している。具体的には、サセプタガイド21およびサセプタホルダ23がベアリングを構成している。サセプタガイド21に対してサセプタホルダ23がより抵抗なく回転できるようにするために、両者の間に転動体29が設けられてもよい。サセプタガイド21は、高温に加熱されるサセプタ3に取り付けられていることから、高温下での使用に適した材料から作られている。このような材料としては、たとえばBN(窒化ホウ素)がある。
リング部31は、穴部HLを取り囲むように成長室5に取り付けられており、内周面SI1(第1の内周面)を有する環状形状を有する。本実施の形態においてはリング部31はNi(ニッケル)から作られている。なおリング部31は、Mo(モリブデン)、SiC(炭化珪素)、またはC(カーボン)から作られていてもよい。またリング部31は、インコネル(商標)から作られていてもよい。
リング部32は、リング部31の内周面SI1に対向する外周面SO2(第2の外周面)と、サセプタガイド21の外周面SO1に対向する内周面SI2(第2の内周面)とを成す環状形状を有する。リング部32はサセプタガイド21に取り付けられている。リング部32は金属多孔体から作られている。金属多孔体は、内部に多数の気孔を有する材料である。気孔の孔径は、好ましくは0.5mm以上1mm以下である。たとえば金属多孔体としてセルメット(登録商標)を用いることができる。
好ましくは、リング部32は、フック状の形状を有し、内側に向かって延びるフック部PMを有している。この場合、フック部PMがサセプタガイド21の肩部SD(図2における右上角部)に引っ掛けられることによってリング部32がサセプタガイド21に取り付けられている。
好ましくは、金属多孔体は、ニッケル、クロム、鉄、銅、ステンレス、マンガン、モリブデン、タングステン、チタン、およびアルミニウムの少なくともいずれかを含有する。より好ましくは、金属多孔体は、ニッケル、クロム、鉄、銅、ステンレス、マンガン、モリブデン、タングステン、チタン、およびアルミニウムのうち、いずれか1つの元素を有する単体、または複数の元素を有する合金である。なおガス導入部から導入されるガスがアンモニアなどの腐食性ガスを含む場合は、上記元素のうち銅およびアルミニウムの使用を避けることが好ましい。
好ましくはリング部32は、冷却されやすいように構成されており、たとえば水冷されていてもよい。
リング部31の内周面SI1とリング部32の外周面SO2とが互いに対向する箇所は、サセプタ3の保持面RPと交差する方向に延びており、好ましくは保持面RPに垂直な方向(図中、縦方向)に延びている。
好ましくは、リング部31の内周面SI1と、リング部32の外周面SO2とは、サセプタ3の温度が設定温度のときに互いに接触している。より好ましくは、リング部32の外周面SO2は、サセプタ3の温度が設定温度のときにリング部31の内周面SI1を熱膨張によって押圧するように構成されている。さらに好ましくは、リング部31の内周面SI1とリング部32の外周面SO2とは、サセプタ3が室温のときにも互いに接触している。
好ましくは、サセプタガイド21の外周面SO1は、後述するように、サセプタ3の温度が設定温度のときにリング部32の内周面SI2を熱膨張によって押圧するように構成されている。
好ましくはリング部31は、内側(図2における左側)に突出した突出部PLを有する。突出部PLは、リング部32から離れて配置されており、また高さ方向(図2における縦方向)に沿って成長室5との間にリング部32を挟むように配置されている。
ガス導入部9は、原料ガスを成長室5内に導入するものである。ガス導入部9は、導入されるガスの流量を制御するためのマスフローを有してもよい。ガス排出部11は、使用済みのガスを成長室5から排出するものである。ガス排出部11は、排出されるガスの流量を調整するためのバルブを有してもよい。
駆動部40は、保持面RPに交差する方向(矢印AL)に駆動される部分を有し、この部分が駆動されることによってサセプタガイド21が変位されるように構成されている。たとえば、駆動部40は可動シリンダ41を有する。可動シリンダ41は、架台22を介してサセプタガイド21を変位させるものである。
次にCVD装置100の使用方法について説明する。
図1を参照して、駆動部40が駆動することによって、可動シリンダ41が矢印ALに示すように下方へ変位される。
図5を参照して、この変位によってサセプタ3が、成長室5の穴部HLに囲まれた位置(図2)から、処理対象物の搬入に適した位置へと変位する。この変位の途中でリング部32はリング部31の突出部PL上に載置され、その結果、リング部32はサセプタガイド21から取り外される。
さらに図6および図7を参照して、サセプタ3上に処理対象物としての基板SBaが載置された後に、可動シリンダ41が矢印AMに示すように上方へ変位される。これにより、基板SBaが載置されたサセプタ3が、成長室5の穴部HLに囲まれた位置へ変位する。またこの変位の途中でリング部32が再びサセプタガイド21に取り付けられる。
次にモータ20によってサセプタ3が回転される。またヒータ7を用いてサセプタ3の温度が設定温度まで加熱される。この設定温度は、たとえば1000℃程度である。これにより、基板SBaの温度が成膜に適した温度とされる。
図8を参照して、上記加熱の結果、サセプタガイド21が熱膨張することで、サセプタガイド21の外周面SO1が外方向に変位する。これにより、サセプタガイド21の外周面SO1が、リング部32の内周面SI2を押圧する。これにより、リング部32の外周面SO2がリング部31の内周面SI1に確実に接触し、また押し付けられ得る。リング部32の外周面SO2がリング部31の内周面SI1に押し付けられる場合、リング部32は、サセプタガイド21およびリング部31に挟み込まれることによって圧縮変形される。またリング部32の外周面SO2がリング部31の内周面に接触しない場合は、リング部32の外周面SO2とリング部31の内周面SI1との間の隙間がより小さくされる。
図9を参照して、次にガス導入部9から原料ガスが成長室5に導入され、また成長室5中の不要なガスはガス排出部11から排出される。これにより原料ガスを原料として基板SBa上に薄膜FMが成膜される。成膜中、予備室35内にはパージガスが流されてもよい。薄膜FMとしてGaN薄膜が形成される場合、原料ガスは、たとえば、アンモニア、窒素、水素、および有機金属を含む混合ガスである。またパージガスとしては、たとえば、窒素、または水素が混合された窒素を用いることができる。薄膜FMの形成後、ガス導入部9は原料ガスの導入を停止する。
図10を参照して、サセプタ3の温度が、上記設定温度から降下される。これにともなってサセプタガイド21の温度も降下する。この結果、サセプタ3が収縮するので、サセプタガイド21の外周面SO1が内側(図中の左側)に変位する。これによりサセプタガイド21の外周面SO1とリング部31の内周面SI1との間隔が広がるにつれて、リング部32の圧縮応力が開放され始める。またこの圧縮応力が開放された後にさらにこの間隔が広がる場合は、サセプタガイド21の外周面SO1とリング部32の内周面SI2との間に隙間が形成されることもある。サセプタ3の温度が十分に降下した後、可動シリンダ41が矢印ALに示すように下方へ変位される。次に薄膜FMが形成された基板SBaが取り出される。
図11を参照して、別の基板SBbがサセプタ3上に載置された後、可動シリンダ41が矢印AMに示すように上方へ変位される。次にモータ20によってサセプタ3が回転される。またヒータ7を用いてサセプタ3の温度が設定温度まで再び加熱される。
さらに図12を参照して、上記加熱にともないサセプタガイド21が再び熱膨張することによって、サセプタガイド21の外周面SO1がリング部32の内周面SI2に押し付けられる。次に基板SBb上への薄膜形成が、上述したのと同様の方法によって行なわれる。
本実施の形態のCVD装置100によれば、リング部32が金属多孔体から作られているので、サセプタガイド21の熱膨張に起因してリング部32がリング部31に押し付けられた場合にリング部32が容易に圧縮変形される。この変形によって、リング部32がリング部31に及ぼす力が小さくなるので、CVD装置100のうちリング部32以外の部分に生じる歪の発生が抑制される。つまり、サセプタガイド21の熱膨張にともなってリング部32がリング部31に押し付けられても、CVD装置100に大きな悪影響が生じない。よってリング部31および32の間に常時隙間を確保していなくても、CVD装置100に悪影響を及ぼす歪の発生を避けることができる。このため、リング部31および32を互いに非常に近い位置に配置するか、または接触するように配置することができる。これにより、リング部31および32の間を通ってのガスの流れを抑制することができるので、成長室5内の雰囲気を安定化することができる。これにより、より高い品質の薄膜FM(図10)を形成することができる。
好ましくは、リング部31の内周面SI1と、リング部32の外周面SO2とは、サセプタ3の温度が設定温度のときに互いに接触している。これにより、設定温度に加熱されたサセプタ3に保持された基板SBaおよびSBbを処理する際に、成長室5の雰囲気がより確実に安定化される。
好ましくは、リング部32の外周面SO2は、サセプタ3の温度が設定温度のときにリング部31の内周面SI1を熱膨張によって押圧するように構成されている。これにより、設定温度に加熱されたサセプタ3に保持された基板SBaおよびSBbを処理する際に、成長室5の雰囲気がより確実に安定化される。
好ましくは、リング部31の内周面SI1とリング部32の外周面SO2とは、サセプタ3が室温のときに互いに接触している。これにより、サセプタ3が設定温度に加熱されるまでの間も、リング部31および32の間を通ってのガスの流れを抑制することができる。
好ましくは、サセプタガイド21の外周面SO1は、サセプタ3の温度が設定温度のときにリング部32の内周面SI2を熱膨張によって押圧するように構成されている。これにより、設定温度に加熱されたサセプタ3に保持された基板SBaおよびSBbを処理する際に、リング部32が外方へ、すなわちリング部31の方へ変形されるので、リング部31および32の間の隙間が小さくされるか、または除去される。これにより、リング部31および32の間を通ってのガスの流れを抑制することができるので、成長室5内の雰囲気を安定化することができる。
好ましくは、リング部32の金属多孔体の気孔の孔径は0.5mm以上1mm以下である。孔径が0.5mm以上であることによって、金属多孔体が十分に変形可能とされる。また孔径が1mm以下であることによって、多孔体の孔を経由してのガス漏れを抑制することができる。
(実施の形態2)
主に図12を参照して、本実施の形態のCVD装置は、実施の形態1のCVD装置100のリング部32の代わりに、リング部32aを有する。リング部32aは、第1の密度を有する低密度部分32a1(第1の部分)と、第1の密度よりも高い第2の密度を有する高密度部分32a2(第2の部分)とを含む。また本実施の形態においては、高密度部分32a2は、リング部32aの外周面SO2としての表面を有する。
好ましくは、内周面SI2および外周面SO2の間における低密度部分32a1の幅(図13における横方向の寸法)は、内周面SI2および外周面SO2の間の幅の半分未満である。また好ましくは、低密度部分32a1の密度は、0.2g/cm3以上0.5g/cm3未満であり、高密度部分32a2の密度は、0.5g/cm3以上1.0g/cm3以下である。より好ましくは、低密度部分32a1の密度は、高密度部分32a2の密度の半分以下である。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、リング部32aは、第1の密度を有する低密度部分32a1と、第1の密度よりも高い第2の密度を有する高密度部分32a2とを含む。これにより、リング部32aの変形のしやすさを低密度部分32a1によって確保すると同時に、気密性を要する部分が高密度部分32a2とされることで、金属多孔体の孔を経由してのガス漏れを抑制することができる。
具体的には、リング部32aの高密度部分32a2は、リング部32aの外周面SO2としての表面を有する。これにより、リング部32aの、リング部31の内周面SI1(図2)に対向する面が、高い密度を有する部分によって構成される。これにより、リング部32a(図13)および31(図2)の間を通ってのガスの流れを抑制することができるので、成長室5内の雰囲気を安定化することができる。
主に図14を参照して、本実施の形態の変形例においては、上述したリング部32aの代わりにリング部32bが用いられる。リング部32bは、第1の密度を有する低密度部分32b1と、第1の密度よりも高い第2の密度を有する高密度部分32b2とを含む。高密度部分32b2はサセプタガイド21(図2)に接する部分を有する。これによりリング部32bとサセプタガイド21との間を通ってのガスの流れを抑制することができるので、成長室5内の雰囲気を安定化することができる。
好ましくは、内周面SI2および外周面SO2の間における低密度部分32b1の幅(図14における横方向の寸法)は、内周面SI2および外周面SO2の間の幅の1/3以上1/2以下である。
なお上記の各実施の形態においては気相処理装置としてCVD装置について説明したが、気相処理装置はCVD装置に限定されるものではなく、加熱された処理対象物に対して、制御された雰囲気中での気相処理を行なう装置であればよい。このような装置としては、たとえば、アニール装置、物理気相成長(Physical Vapor Deposition(PVD))装置、またはエッチング装置がある。特に1000℃程度以上まで加熱されるサセプタを装置が有する場合、本発明による装置の歪の抑制の効果が特に顕著に得られる。
またサセプタガイド21は必ずしも変位可能に構成されている必要はない。またリング部32は必ずしもサセプタガイド21から取り外し可能である必要はない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3 サセプタ、5 成長室(チャンバ)、7 ヒータ、9 ガス導入部、11 ガス排出部、17 回転軸、19 ジョイント、20 モータ、21 サセプタガイド、22 架台、23 サセプタホルダ、29 転動体、31 リング部(第1のリング部)、32,32a,32b リング部(第2のリング部)、32a1,32b1 低密度部分(第1の部分)、32a2,32b2 高密度部分(第2の部分)、SD 肩部、SI1 内周面(第1の内周面)、SI2 内周面(第2の内周面)、SO1 外周面(第1の外周面)、SO2 外周面(第2の外周面)、35 予備室、40 駆動部、41 可動シリンダ、100 CVD装置(気相処理装置)、FM 薄膜、HL 穴部、PL 突出部、PM フック部、RP 保持面、SBa,SBb 基板(処理対処物)。

Claims (10)

  1. 処理対象物を保持するサセプタと、
    間隔を空けて前記サセプタを取り囲む穴部が設けられたチャンバと、
    前記処理対象物に気相処理を行なうためのガスを前記チャンバ内に導入するガス導入部と、
    前記サセプタを一の温度まで加熱することができるように構成されたヒータと、
    前記チャンバの外部に配置され、前記サセプタを回転可能に保持し、第1の外周面を有するサセプタガイドと、
    前記穴部を取り囲むように前記チャンバに取り付けられ、第1の内周面を有する第1のリング部と、
    前記第1の内周面に対向する第2の外周面と前記第1の外周面に対向する第2の内周面とを有し、前記サセプタガイドに取り付けられ、金属多孔体から作られている第2のリング部とを備える、気相処理装置。
  2. 前記第1のリング部の前記第1の内周面と前記第2のリング部の前記第2の外周面とは、前記サセプタの温度が前記一の温度のときに互いに接触している、請求項1に記載の気相処理装置。
  3. 前記第2のリング部の前記第2の外周面は、前記サセプタの温度が前記一の温度のときに前記第1のリング部の前記第1の内周面を熱膨張によって押圧するように構成されている、請求項2に記載の気相処理装置。
  4. 前記第1のリング部の前記第1の内周面と前記第2のリング部の前記第2の外周面とは、前記サセプタが室温のときに互いに接触している、請求項3に記載の気相処理装置。
  5. 前記サセプタガイドの前記第1の外周面は、前記サセプタの温度が前記一の温度のときに前記第2のリング部の前記第2の内周面を熱膨張によって押圧するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の気相処理装置。
  6. 前記金属多孔体の孔径は0.5mm以上1mm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の気相処理装置。
  7. 前記第2のリング部は、第1の密度を有する第1の部分と、前記第1の密度よりも高い第2の密度を有する第2の部分とを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の気相処理装置。
  8. 前記第2のリング部の前記第2の部分は、前記第2のリング部の前記第2の外周面としての表面を有する、請求項7に記載の気相処理装置。
  9. 前記第2のリング部の前記第2の部分は前記サセプタガイドに接する部分を有する、請求項7または8に記載の気相処理装置。
  10. 前記金属多孔体は、ニッケル、クロム、鉄、銅、ステンレス、マンガン、モリブデン、タングステン、チタン、アルミニウムの少なくともいずれかを含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の気相処理装置。
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