JP2012153275A - 鞍乗り型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジエータと側面視で重なる位置に開口部を有した構成で、ラジエータを利用して操縦性を向上させることができる鞍乗り型車両を提供する。
【解決手段】ラジエータカバー61は、側面視でラジエータ51と重なる位置に設けられた開口部63Bの前方かつ近傍で車体前後方向に延在する前カバー部63Aを有し、前カバー部63Aは、ラジエータ51の側部よりも車幅方向内側に配置されて前カバー部63Aとラジエータ51の側部との間に段差部65が形成されるようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、ラジエータの側方にラジエータカバーを備える鞍乗り型車両に関する。
自動二輪車には、車体左右をカウルで覆い、このカウルの内側であって左右のフロントフォーク後方にラジエータを配置し、このカウルにおけるラジエータと側面視で重なる位置に開口部を設けた構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4509605号公報
従来の構造では、側面視でカウルに開口部を設けているため、車両を左右に傾斜させる際に開口部から風が横方向に抜けるため、操縦性を高めることができる。
しかしながら、従来の構造では、ラジエータそのものは操縦性を高めるようには使われていなかった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、ラジエータと側面視で重なる位置に開口部を有した構成で、ラジエータを利用して操縦性を向上させることができる鞍乗り型車両を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、車体フレーム(F)と、当該車体フレーム(F)に支持される水冷式の動力ユニット(2)と、当該動力ユニット(2)を冷却するラジエータ(51)と、当該ラジエータ(51)の側方に配置されるラジエータカバー(61)とを備え、前記ラジエータカバー(61)には、側面視で前記ラジエータ(51)と重なる位置に開口部(63B)が設けられる鞍乗り型車両において、前記ラジエータカバー(61)は、前記開口部(63B)の前方かつ近傍で車体前後方向に延在する前カバー部(63A)を有し、前記前カバー部(63A)は、前記ラジエータ(51)の側部よりも車幅方向内側に配置されて前記前カバー部(63A)と前記ラジエータ(51)の側部との間に段差部(65)が設けられることを特徴とする。
この構成によれば、ラジエータカバーは、側面視でラジエータと重なる位置に設けられた開口部の前方かつ近傍で車体前後方向に延在する前カバー部を有し、前カバー部は、ラジエータの側部よりも車幅方向内側に配置されて前カバー部とラジエータの側部との間に段差部が設けられるので、ラジエータ周辺を流れる走行風を、前カバー部に沿って後方に流した後に、ラジエータの側部に当て、そこで乱流を発生させて剥離させることができる。従って、ラジエータを利用して車体を左右に倒し込む際の操作力を小さくして操縦性を向上させることができる。
上記構成において、前記前カバー部(63A)は、前記開口部(63B)よりも車幅方向内側に落ち込む段差部(66)を有するようにしてもよい。この構成によれば、前カバー部とラジエータの側部との間の段差を大きくすることができ、走行風の剥離を促進することができる。
また、上記構成において、前記ラジエータカバー(61)は、前記開口部(63B)の後方かつ近傍で車体前後方向に沿って延びる後カバー部(63C)を有し、前記後カバー部(63C)は、前記ラジエータ(61)の側部よりも車幅方向外側に張り出す張出部(67)を有するようにしてもよい。この構成によれば、後カバー部の張出部によっても乱流を発生させて走行風を剥離することができ、より操縦性を向上することができる。
また、上記構成において、前記後カバー部(63C)は、前記開口部(63B)の後方かつ前記開口部(63B)の上下幅内に、風抜き用の開口部(63E)を有するようにしてもよい。この構成によれば、後カバー部の内側に入った走行風を車外に円滑に抜くことができる。
また、上記構成において、前記開口部(63B)の前縁と前記ラジエータ(51)の前縁との間に、側面視で上下に延びるスリット(S1)を設けるようにしてもよい。この構成によれば、ラジエータカバーの開口部より前方のカバーをラジエータに対する導風板として使用しつつ、上記スリットにより操縦性を向上することができる。
また、上記構成において、前記ラジエータカバー(61)には、前記ラジエータ(51)の車幅方向外側を通って、前記開口部(63B)よりも前方の前記前カバー部(63A)と、前記開口部(63B)よりも後方の部分とをつなぐリブ部(63D)が設けられるようにしてもよい。この構成によれば、ラジエータカバーの剛性を高めると共に、ラジエータに対する保護性を高めることができる。
本発明は、ラジエータカバーは、側面視でラジエータと重なる位置に設けられた開口部の前方かつ近傍で車体前後方向に延在する前カバー部を有し、前カバー部は、ラジエータの側部よりも車幅方向内側に配置されて前カバー部とラジエータの側部との間に段差部が設けられるので、車体前方からの走行風を、前カバー部に沿って後方に流した後、ラジエータの側部に当て、前カバー部とラジエータの側部との間の段差部で乱流を発生させて走行風を剥離することができる。これによって、ラジエータを利用して車体を左右に倒し込む際の操作力を小さくでき、操縦性を向上させることが可能になる。
また、前カバー部は、開口部よりも車幅方向内側に落ち込む段差部を有するようにすれば、前カバー部とラジエータの側部との間の段差を大きくすることができ、走行風の剥離を促進することができる。
また、ラジエータカバーは、開口部の後方かつ近傍で車体前後方向に沿って延びる後カバー部を有し、後カバー部は、ラジエータの側部よりも車幅方向外側に張り出す張出部を有するようにすれば、後カバー部の張出部によっても乱流を発生させて走行風を剥離することができ、より操縦性を向上することができる。
また、後カバー部は、開口部の後方かつ開口部の上下幅内に、風抜き用の開口部を有するようにすれば、後カバー部の内側に入った走行風を車外に円滑に抜くことができる。
また、開口部の前縁とラジエータの前縁との間に、側面視で上下に延びるスリットを設けるようにすれば、ラジエータカバーの開口部より前方のカバーをラジエータに対する導風板として使用しつつ、スリットにより操縦性を向上することができる。
また、ラジエータカバーには、ラジエータの車幅方向外側を通って、開口部よりも前方の前カバー部と、開口部よりも後方の部分とをつなぐリブ部が設けられるようにすれば、ラジエータカバーの剛性を高めると共に、ラジエータに対する保護性を高めることができる。
本発明の実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。 ラジエータを周辺構成と共に示す左側面図である。 ラジエータを周辺構成と共に示す正面図である。 (A)はラジエータの上面図、(B)はラジエータの左半分を背面から見た図、(C)はラジエータの右半分を背面から見た図である。 図2のV−V断面図である。 サイドトランクの取付状態を周辺構成と共に示す左側面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。
図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。なお、図1では、説明の便宜上、後輪4とその周辺構造は簡略化して示している。
自動二輪車1は、車体前後方向の略中央にエンジン(動力ユニット)2が搭載され、エンジン2の前方に前輪3が配置され、エンジン2の後方に後輪4が配置される鞍乗り型車両である。
車体フレームFは、車体前部に設けられるヘッドパイプ5、ヘッドパイプ5から後下がりに延びる左右一対のメインフレーム7、及び、メインフレーム7の後部から後上がりに車体後部に延びるリアフレーム8を備える。
各メインフレーム7は、ヘッドパイプ5の後部から後下がりに延びるメインチューブ7Aと、メインチューブ7Aの後端から屈曲して下方に延びるセンターチューブ7Bとを有している。
ヘッドパイプ5には、ステアリングシャフト(不図示)を介して左右一対のフロントフォーク9が左右に操舵自在に支持され、フロントフォーク9の下部に前輪3が回動自在に支持されている。操行ハンドル10はフロントフォーク9の上部に設けられている。
センターチューブ7Bには、車幅方向に延びるピボット軸11を介してスイングアーム(不図示)が揺動自在に支持され、後輪4はスイングアームの後部に支持されている。また、センターチューブ7Bの下部には、運転者Mが足を置く左右一対のメインステップ15が支持され、リアフレーム8には、運転者Mの後方に着座する同乗者が足を置く左右一対のピリオンステップ16が支持される。
エンジン2は、メインフレーム7の下方(メインチューブ7A下方かつセンターチューブ7B前方)に支持されており、エンジン2のクランクケース2A前部から上方に立設するシリンダ部2Bを備えている。シリンダ部2Bには、排気管17が接続され、この排気管17は、クランクケース2Aの下方を通って後方へ延び、後輪4の側方に配置されたマフラー19に接続される。後輪4は、エンジン2と動力伝達機構(不図示)を介して連結され、エンジン2によって駆動される。
燃料タンク21は、メインチューブ7Aの上方に支持され、乗員が着座するシート22は、燃料タンク21の後部に連続して後方に延び、リアフレーム8に支持されている。シート22は、運転者Mが着座する前シート22Aと同乗者が着座する後シート22Bとが前後に連続して一体に形成された一体型シートに形成されている。
車体フレームFの前部左右は、車体カウル(カウル部材)を構成する左右一対のフロントサイドカバー31で覆われている。このフロントサイドカバー31は、ヘッドパイプ5及び車体フレームF前部の左右を覆う前側フロントサイドカバー31Aと、この前側フロントサイドカバー31Aの後縁に連なり、燃料タンク21及び車体フレームF中間部の左右を覆う後側フロントサイドカバー31Bとを有している。
前側フロントサイドカバー31Aは、ヘッドパイプ5の前方に設けられたヘッドライト32の側部から後方にいくに従って上下幅が緩やかに拡がる略三角形状を有し、下縁31Lが上方凸に湾曲して後方に延び、その後端が側面視でエンジン2の前上部に位置する。また、後側フロントサイドカバー31Bは、後方にいくに従って上下幅が狭くなる略三角形状を有し、その後部が運転者Mの膝で左右から挟持される膝あてカバーを兼用している。
また、左右の前側フロントサイドカバー31Aの間におけるヘッドライト32上方には、後上方に延びるウインドスクリーン33が設けられる。また、フロントフォーク9には、フロントフェンダー34が設けられ、車体フレームFの後部には、リアフェンダー35、同乗者が把持する左右一対のグラブレールを一体に備えるキャリア36が設けられる。
この自動二輪車1のエンジン2は、水冷式のエンジン(内燃機関)であり、エンジン2内を循環するエンジン冷却水を冷却するラジエータ51を、エンジン2のシリンダ部2B前方にて車体フレームF(メインチューブ7A)に支持している。より具体的には、ラジエータ51は、前輪3の後方、かつ、エンジン2のシリンダ部2Bよりも前方であって、ヘッドパイプ5の下端に近接した位置に設けられている。
図2は、ラジエータ51を周辺構成と共に示す左側面図であり、図3は、ラジエータ51を周辺構成と共に示す正面図であり、図4(A)〜(C)は、ラジエータ51の単品図である。ここで、図4(A)はラジエータ51の上面図、図4(B)はラジエータ51の左半分を背面から見た図、図4(C)はラジエータ51の右半分を背面から見た図である。
ラジエータ51は、走行風を前後に通過させる隙間を有するフィンチューブ型のラジエータであり、図2〜図4に示すように、冷却水と走行風との間で熱交換させるコア部51Aと、コア部51Aの左右側部に設けられる左右一対のタンク部51Bとを一体に有している。
このラジエータ51は、前面視で横長の矩形形状を有しており、上面視で(図4(A)参照)、車体前方が開くV字形状を有しており、その上面に設けられたステー51Cを介して車体フレームF(メインチューブ7A)に支持され、側面視で(図2参照)、前側フロントサイドカバー31Aの下縁31Lに近接した位置に配置される。
また、ラジエータ51は、左右対称形状を有しており、このラジエータ51の車幅中心を自動二輪車1の車幅中心に揃えて配置され、シリンダ部2B(図1参照)と前面視で重なるようになっている。なお、タンク部51Bの背面における上下中央部には、エンジン2からの冷却水配管HA,HB(図2参照)を接続するパイプ部51Dが各々設けられている。また、図4(B)(C)において、符号52は、タンク部51Bの側面(車幅方向外側の面)に設けられる上下一対の埋め込みナットである。
本構成では、図2及び図3に示すように、ラジエータ51の側方を覆う樹脂製のラジエータカバー61が配置されている。ラジエータカバー61は、ラジエータ51の前面を覆うラジエータグリル62Aを一体に有するインナーカバー62と、このインナーカバー62の外側に設けられ、ラジエータ51の側方を覆う左右一対のアウターカバー63とを備え、これらインナーカバー62及びアウターカバー63は左右対称形状に形成されている。なお、各カバー62,63は、樹脂製に限らず、金属製でもよい。
図5は、図2のV−V断面(水平断面)を示している。なお、図5中、符号52は、ラジエータ51の後方に近接配置されるラジエータファンである。
インナーカバー62は、図3及び図5に示すように、ラジエータ51の左右一対のタンク部51Bの前方で車体前後方向に延在する左右一対のカバー部62Bを有している。この左右一対のカバー部62Bは、タンク部51Bの前面に近接した位置でタンク部51Bの上端から下端の間に渡って延在し、車体前方に行くに従って車幅方向外側に拡がる傾斜板形状に形成されている(図5参照)。このため、図5に示すように、車体前方からタンク部51Bに向かう走行風(図6中、符号Wを付して示す)は、左右一対のカバー部62Bによって、タンク部51B内側のコア部51Aに向けて案内される。
また、この左右一対のカバー部62Bの下部間は、図3に示すように、ラジエータグリル62Aで連結されているので、このラジエータグリル62Aを、インナーカバー62を補強する補強部材に兼用することができる。
左右一対のアウターカバー63は、図2に示すように、側面視で後方にいくにって上下幅が小さくなる側面視三角形状を有し、この3つの角部に相当する前上部、前下部及び後端部が各々ボルト54を介してラジエータ51のタンク部51B(埋め込みナット52)及び車体フレームF(メインチューブ7A)に各々固定される。このようにしてアウターカバー63を車体に取り付けた場合に、アウターカバー63の後上縁63Uは、フロントサイドカバー31(前側フロントサイドカバー31A)の下縁31Lに連なり、アウターカバー63が車体の前部左右を覆うフロントサイドカバー31と一体化するように構成されている。
このアウターカバー63は、図2及び図3に示すように、インナーカバー62及びラジエータ51の車幅方向外側を覆うカバーであって、ラジエータ51の上端から下端の間におけるラジエータ51の車幅方向外側を覆うように車体後方に行くに従って車幅方向外側に徐々に拡がるカバーに形成されている。
アウターカバー63は、ラジエータ51の前方かつ近傍で車体前後方向に延在する前カバー部63Aと、前カバー部63Aの後端に連なると共に側面視でラジエータ51と重なる位置に開口する開口部63Bと、開口部63Bの後端に連なると共にラジエータ51の後方かつ近傍で車体前後方向に延在する後カバー部63Cとを一体に備えており、側面視でラジエータ51を前後に跨ぐ大型ラジエータカバーを構成している。
開口部63Bは、アウターカバー63とラジエータ51とをボルト連結する前上部及び前下部との間に渡って延在する上下に長い大開口部を形成しており、この大開口部を形成することによって、大型のラジエータカバー61を軽量化することができると共に、図5に示すように、ラジエータ51のタンク部51Bを車幅方向外側に露出させることができる。
また、アウターカバー63には、ラジエータ51の車幅方向外側を通って、前カバー部63Aと後カバー部63Cとをつなぐ上下一対のリブ部63D(図2参照)が一体に設けられている。
図5に示すように、前カバー部63Aは、ラジエータ51のタンク部51Bの前方かつ近傍で車体前後方向に沿って延びる前後延出カバー部63A1と、前後延出カバー部63A1の前端から車幅方向内側に傾斜する傾斜カバー部63A2とを備える。本構成では、図5に示すように、この傾斜カバー部63A2によって、インナーカバー62(カバー部62B)の先端が覆われるので、インナーカバー62と前カバー部63Aとの境目が車体前面に露出せず、インナーカバー62と前カバー部63Aとの間に走行風が入り込んで走行抵抗になってしまう事態を避けることができる。
また、本構成では、前カバー部63A及びインナーカバー62と、ラジエータ51のタンク部51Bの前面との間に、車幅方向に連通するスリットS1(図5。図2参照)を形成している。このスリットS1は、ラジエータ51の前面に沿って上下方向に延びており、アウターカバー63とラジエータ51とをボルト連結する前上部及び前下部との間に渡って延在し、上下に長いスリット形状に形成されている。
この構成によれば、車体を左右に傾斜させた際に、このスリットS1から走行風を車幅方向(横方向)に抜くことができる。このため、車体を左右に傾斜させる際の操作力(以下、傾斜操作力という)を小さくすることができ、操縦性を高めることができる。しかも、このスリットS1は、上下に長い開口を形成するので、ラジエータカバー61周囲に存在する走行風を効率よく横方向に抜くことができ、操縦性を効率よく高めることができる。
さらに、本構成では、図5に示すように、前カバー部63Aを、ラジエータ51のタンク部51Bよりも車幅方向内側に配置することによって、前カバー部63Aとラジエータ51の側部との間に段差部65(図5中、符号Xで示す段差)を形成している。このため、車体前方からの走行風を、前カバー部63Aの前後延出カバー部63A1に沿って後方に円滑に流した後、ラジエータ51のタンク部51Bの前面に当て、前カバー部63Aとラジエータ51のタンク部51Bとの間の段差部65で乱流を発生させ、走行風を剥離することができる。これによっても、傾斜操作力を小さくでき、操縦性を高めることができる。
しかも、前カバー部63Aの傾斜カバー部63A2によって、開口部63Bよりも前方(上流側)で車幅方向内側に落ち込む前側段差部66が形成されるので、この前側段差部66によっても走行風の剥離を促進することができ、これによっても、操縦性を高めることができる。
後カバー部63Cは、ラジエータ51のタンク部51Bの後方かつ近傍で車体前後方向に沿って延びる前後延出カバー部63C1を有しており、この前後延出カバー部63C1の前端から車幅方向内側に屈曲する屈曲カバー部63C2を一体に備えている。
この屈曲カバー部63C2の車幅方向内側の縁(以下、車幅方向内側縁という)は、ラジエータ51のタンク部51Bの後端の近傍かつ車幅方向外側に配置されており、これによって、後カバー部63Cの全体がラジエータ51のタンク部51Bの後端近傍かつ車幅方向外側に位置する。このため、タンク部51Bの側面と後カバー部63Cとによって、開口部63Bよりも後方(下流側)で車幅方向外側に張り出す後側張出部67が形成されることとなり、この後側張出部67によって、図5に示すように、タンク部51Bの側面に沿って後方に流れる走行風についても乱流を発生させ、剥離させることができる。これによっても、傾斜操作力を小さくでき、操縦性をより高めることができる。
また、後カバー部63Cには、ラジエータ51の後方かつ開口部63Bの上下幅内に車幅方向に貫通する風抜き用の開口部63Eが形成され、この開口部63Eにより、ラジエータ51を通過した走行風、或いは、開口部63Bを通って後カバー部63Cの内側に入った走行風を、車外に円滑に抜くことができる。
以上説明したように、本実施の形態では、ラジエータカバー61は、側面視でラジエータ51と重なる位置に設けられた開口部63Bの前方かつ近傍で車体前後方向に延在する前カバー部63Aを有し、前カバー部63Aは、ラジエータ51の側部よりも車幅方向内側に配置されて前カバー部63Aとラジエータ51の側部との間に段差部65が形成されるので、車体前方からラジエータ51周辺を流れる走行風を、前カバー部63Aに沿って後方に流した後に、ラジエータ51の側部に当て、そこで乱流を発生させて剥離させることができる。これにより、ラジエータ51を走行風剥離部材として機能させることができ、車体を左右に倒し込む際の傾斜操作力を小さくして操縦性を高めることが可能になる。
また、前カバー部63Aは、開口部63Bよりも車幅方向内側に落ち込む前側段差部66を有するので、前カバー部63Aとラジエータ51の側部との間の段差を大きくすることができ、走行風の剥離を促進し、操縦性を効率よく高めることができる。
さらに、ラジエータカバー61は、開口部63Bの後方かつ近傍で車体前後方向に沿って延びる後カバー部63Cを有し、後カバー部63Cは、ラジエータ51の側部よりも車幅方向外側に張り出す後側張出部67を有するので、この後側張出部67によっても乱流を発生させて走行風を剥離することができる。従って、ラジエータ51を利用して傾斜操作力をより小さくでき、操縦性をより高めることができる。
また、この自動二輪車1では、ラジエータ51がヘッドパイプ5の下端に近接する高い位置に設けられるので、ラジエータ51及びラジエータカバー61によって車体側方を流れる走行風を高い位置で車体から剥離させることができる。この場合、自動二輪車1は、前輪3及び後輪4の接地点を基準にして左右に傾斜するため、高い位置ほど車体側方を流れる走行風が傾斜操作の抵抗力として大きく作用することになるが、本構成では、ヘッドパイプ5下端近傍の高い位置で走行風を剥離するので、効果的に傾斜操作力を低減することができる。しかも、ラジエータ51の位置は、図1に示すように、側面視で運転者Mの膝の高さに相当しているので、運転者Mの膝に当たる走行風を低減することも可能である。
また、後カバー部63Cは、開口部63Bの後方かつ開口部63Bの上下幅内に、風抜き用の開口部63Eを有するので、ラジエータ51を通過した走行風、或いは、開口部63Bを通って後カバー部63Cの内側に入った走行風を、車外に円滑に抜くことができる。
さらに、開口部63Bの前縁とラジエータ51の前縁との間に、側面視で上下に延びるスリットS1を設けたので、ラジエータカバー61の開口部63Bより前方のカバー(インナーカバー62のカバー部62B)をラジエータ51に対する導風板として使用しつつ、上記スリットS1により傾斜操作力を小さくできる。
また、ラジエータカバー61には、ラジエータ51の車幅方向外側を通って、開口部63Bよりも前方部分である前カバー部63Aと、開口部63Bよりも後方部分である後カバー部63Cとをつなぐリブ部63Dが設けられるので、ラジエータカバー61の剛性を高めると共に、ラジエータ51に対する保護性を高めることができる。
この自動二輪車1の後部には、左右一対のサイドトランク71が取付可能である。
図6は、サイドトランク71の取付状態を周辺構成と共に示す左側面図である。この自動二輪車1のリアフレーム8の車幅方向外側面には、フェンダーカバー38(図1参照)が取り付けられる。このフェンダーカバー38は、側面視で後シート22Bの下方に位置して前後方向に延在するカバー形状であって、上縁及び下縁が波状に形成されている。このため、フェンダーカバー38には、当該カバー38の上縁に沿って前後に間隔をあけて車幅方向内側に凹む前後一対の上側凹部38Aと、当該カバー38の下縁に沿って前後に間隔を空けて車幅方向内側に凹む前後一対の下側凹部38Bが形成されている。
サイドトランク71を取り付ける場合は、上記上側凹部38Aが、サイドトランク71を引っ掛ける爪部72を逃げる逃げ部に利用され、上記下側凹部38Bが、サイドトランク71を取り付けるためのリンクアーム73を逃げる逃げ部に利用される。なお、前後一対の下側凹部38Bのうち、後側の下側凹部38Bがリンクアーム73を逃げる逃げ部に利用されている。
このようにして、フェンダーカバー38の車幅方向内側に凹む凹部38Aを、サイドトランク71取付用の爪部72及びリンクアーム73の配置スペースに利用することにより、スペースの有効利用を図り、車幅方向外側への張り出しを抑えることができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、水冷式のエンジン2を冷却するラジエータ51を備えた自動二輪車1に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、エンジン2以外の水冷式の動力ユニットを冷却するラジエータを備える自動二輪車に本発明を適用してもよい。
また、自動二輪車に本発明を適用する場合に限らず、鞍乗り型車両に本発明を広く適用することができる。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
2 エンジン(動力ユニット)
51 ラジエータ
61 ラジエータカバー
63A 前カバー部
63B,63E 開口部
63C 後カバー部
63D リブ部
65 段差部
66 前側段差部
67 後側張出部
F 車体フレーム

Claims (6)

  1. 車体フレーム(F)と、当該車体フレーム(F)に支持される水冷式の動力ユニット(2)と、当該動力ユニット(2)を冷却するラジエータ(51)と、当該ラジエータ(51)の側方に配置されるラジエータカバー(61)とを備え、前記ラジエータカバー(61)には、側面視で前記ラジエータ(51)と重なる位置に開口部(63B)が設けられる鞍乗り型車両において、
    前記ラジエータカバー(61)は、前記開口部(63B)の前方かつ近傍で車体前後方向に延在する前カバー部(63A)を有し、
    前記前カバー部(63A)は、前記ラジエータ(51)の側部よりも車幅方向内側に配置されて前記前カバー部(63A)と前記ラジエータ(51)の側部との間に段差部(65)が設けられることを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記前カバー部(63A)は、前記開口部(63B)よりも車幅方向内側に落ち込む段差部(66)を有することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記ラジエータカバー(61)は、前記開口部(63B)の後方かつ近傍で車体前後方向に沿って延びる後カバー部(63C)を有し、
    前記後カバー部(63C)は、前記ラジエータ(61)の側部よりも車幅方向外側に張り出す張出部(67)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両。
  4. 前記後カバー部(63C)は、前記開口部(63B)の後方かつ前記開口部(63B)の上下幅内に、風抜き用の開口部(63E)を有することを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両。
  5. 前記開口部(63B)の前縁と前記ラジエータ(51)の前縁との間に、側面視で上下に延びるスリット(S1)を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
  6. 前記ラジエータカバー(61)には、前記ラジエータ(51)の車幅方向外側を通って、前記開口部(63B)よりも前方の前記前カバー部(63A)と、前記開口部(63B)よりも後方の部分とをつなぐリブ部(63D)が設けられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
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