JP2012144717A - ポリテトラフルオロエチレン混合物 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン混合物 Download PDF

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Abstract

【課題】二軸延伸が容易であり、高い延伸倍率でも均質に延伸でき、かつ圧力損失が低いPTFE多孔質膜を形成できる材料を提供する。
【解決手段】フィブリル化性を有する変性ポリテトラフルオロエチレンとホモポリテトラフルオロエチレンとの混合物であって、ホモポリテトラフルオロエチレンは、破断強度が25N以上であることを特徴とするポリテトラフルオロエチレン混合物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜を製造するための延伸材料として好適に利用可能な、ポリテトラフルオロエチレン混合物に関する。
ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜は、耐熱性、耐薬品性に優れたポリテトラフルオロエチレン(以下「PTFE」という)を用いた、内部に無数の微細な空孔をもつ多孔質体であり、種々の用途に用いられている。例えば、クリーンルーム、空調設備、タービン等に用いられるフィルタとして利用されている。
例えば、特許文献1には、精密濾過フィルタ等に使用されるポリテトラフルオロエチレン多孔質体に関し、平均分子量が200万以上のPTFEと、平均分子量が100万以下のPTFEの混合物からなる、PTFE多孔質体が記載されている。
ところで、特許文献2には、テープ、フィラメント、フィルム、棒、チューブ等の形状にするための材料において、熱安定性を与えることを目的として、節がフィブリルで連結された微細構造を有する延伸された多孔質ポリテトラフルオロエチレン材料であって、前記材料が2つの異なったポリマーの混合物を含み、1つのポリマーがポリテトラフルオロエチレンホモポリマーであり、他のポリマーが変性されたポリテトラフルオロエチレンポリマーであるものが記載されている。
特許文献3には、ポリテトラフルオロエチレンを放射線化学的に分解し、分解したポリテトラフルオロエチレンを高分子量の乳化重合体と混合し、混合物を押し出すことによって得られる多孔質ポリテトラフルオロエチレンが記載されている。
特許文献4には、第1の微粉PTFE樹脂及び第2の微粉PTFE樹脂を含む延伸PTFE樹脂を含んでなる多孔質延伸PTFE物品であって、第1のPTFE樹脂は第2のPTFE樹脂から形成されるフィブリルより多くかつ長いフィブリル(24)を形成する特性を有し、第2のPTFE樹脂は第1のPTFE樹脂から形成されるノードより太いノード(22)を形成する特性を有し、当該延伸PTFE物品は複数のノード及びフィブリルを含みかつ約100μm以上の厚さを有する、多孔質延伸PTFE物品が記載されている。
特開平3−17136号公報 特表平10−505378号公報 特開平7−53755号公報 特開2010−018800号公報
PTFE多孔質膜をフィルタとして用いる場合、均質に延伸でき、かつ圧力損失が低いPTFE多孔質膜を形成できる材料が求められている。特許文献1〜4のように、2種のPTFEをブレンドすることは知られているが、従来の材料では、均一な延伸を行うことと、圧力損失の低いPTFE多孔質膜を製造することとを両立することができなかった。例えば、特許文献2に記載の混合物では、圧力損失が低下しても、高い延伸倍率では、二軸延伸が困難であった。また、特許文献3に記載の混合物は二軸延伸しにくく、延伸時に破断しやすかった。
本発明の目的は、上記現状に鑑み、二軸延伸が容易であり、高い延伸倍率でも均質に延伸でき、かつ圧力損失が低いPTFE多孔質膜を形成できる材料を提供する。
本発明者らが鋭意検討したところ、特定の破断強度を有するホモポリテトラフルオロエチレンと、変性ポリテトラフルオロエチレンとを混合することで、二軸延伸が容易であり、高い延伸倍率でも均質に延伸でき、かつ圧力損失が低いPTFE多孔質膜を形成できる材料とできることが見出された。
すなわち、本発明は、フィブリル化性を有する変性ポリテトラフルオロエチレンとホモポリテトラフルオロエチレンとの混合物であって、ホモポリテトラフルオロエチレンは、破断強度が25N以上であることを特徴とするポリテトラフルオロエチレン混合物である。
本発明のポリテトラフルオロエチレン混合物は、上記構成を有することによって、二軸延伸が容易であり、高い延伸倍率でも均質に延伸でき、かつ圧力損失が低いPTFE多孔質膜を形成できる。本発明のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜は、上記ポリテトラフルオロエチレン混合物を延伸して製造されたものであるため、膜外観が良好であり、かつ圧力損失が低い。
図1は、実施例で用いたロール延伸装置の概要を示す断面模式図である。 図2は、実施例で用いたテンター延伸装置を示す断面模式図である。
本発明のポリテトラフルオロエチレン混合物(以下、「PTFE混合物」ともいう。)は、変性ポリテトラフルオロエチレン(以下、「変性PTFE」ともいう。)とホモポリテトラフルオロエチレン(以下、「ホモPTFE」ともいう。)との混合物である。
本発明のPTFE混合物において、変性PTFEとホモPTFEの質量比は、変性PTFE/ホモPTFEが5〜99/95〜1であることが好ましい。圧力損失を低くする観点から、より好ましくは、50〜95/50〜5である。変性PTFEの割合が多すぎると、均一に延伸しにくくなるおそれがあり、少なすぎると、本発明のPTFE混合物から得られるPTFE多孔質膜の圧力損失が高くなるおそれがある。
上記変性PTFEは、非溶融加工性を有するものであり、変性PTFEのみでは高倍率での延伸が困難なものが好ましい。
上記変性PTFEは、テトラフルオロエチレン〔TFE〕とTFE以外のモノマー(以下、「変性モノマー」ともいう。)とからなる変性PTFEである。変性PTFEは、均一に変性されたものであることが好ましい。
上記変性PTFEは、TFEに基づくTFE単位と変性モノマーに基づく変性モノマー単位とからなるものである。上記変性PTFEは、変性モノマー単位が全単量体単位の0.005〜0.500重量%であることが好ましい。より好ましくは、0.02〜0.30重量%である。本明細書において、上記変性モノマー単位とは、変性PTFEの分子構造の一部分であって変性モノマーに由来する部分を意味し、全単量体単位とは、変性PTFEの分子構造における全ての単量体に由来する部分を意味する。
上記変性PTFEは、リダクションレシオ1600における円柱押出圧力が70MPa以上であることが好ましい。より好ましくは、リダクションレシオ1600における円柱押出圧力が80MPa以上である。上記押出圧力の上限は特に限定されず、押出機により押し出すことができず、測定の限界を超える程度に高くてもよく、例えば、110MPaでもよい。リダクションレシオ1600における円柱押出圧力を70MPa以上とすることで、均一に延伸でき、かつ圧力損失が低いPTFE多孔質膜を形成することができる材料とすることができる。また、本発明のPTFE混合物から得られるPTFE多孔質膜等の成形品を、均質性に優れたものとすることができる。リダクションレシオ1600における円柱押出圧力が70MPa未満であってもよい。
リダクションレシオ1600における円柱押出圧力は、ASTM D 4895に準拠して測定した値である。具体的な測定方法としては、PTFE粉末50gと押出助剤である炭化水素油(商品名アイソパーG(登録商標)、エクソン社製)10.25gとをガラス瓶中で3分間混合し、室温(25±2℃)で1時間熟成し、次に、シリンダー(内径25.4mm)付きの押出ダイ(絞り角30°で、下端にオリフィス(オリフィス直径:0.65mm、オリフィス長:2mm)を有する)に上記混合物を充填し、シリンダーに挿入したピストンに1.2MPaの負荷を加えて1分間保持し、その後、直ちに室温においてラム速度20mm/分で上記混合物をオリフィスから押出し、ロッド状物を得る。押出後半において、圧力が平衡状態になる部分の圧力をシリンダー断面積で除した値を上記押出圧力とすることができる。
変性PTFEは、リダクションレシオ100(RR100)における円柱押出圧力が5MPa以上であることが好ましく、より好ましくは8MPa以上である。リダクションレシオ100における円柱押出圧力は、15MPa以下であることも好ましい。
リダクションレシオ100における円柱押出圧力は、下記方法により求めた値である。室温で2時間以上放置したPTFE粉末100gと、押出助剤である炭化水素油(商品名:アイソパーH(登録商標)、エクソン社製)21.7gとを、容量900ccのガラス瓶に入れ、3分間混合し、2時間、25℃の恒温槽に放置した後、リダクションレシオ100、押出速度51cm/分、25℃の条件で、オリフィス(直径2.5cm、ランド長1.1cm、導入角30゜)を通して、ペースト押出を行い、ビード(押出成形体)を得る。このペースト押出において、押出負荷が平衡状態になったときの負荷について、使用したシリンダーの面積で除した値をリダクションレシオ100における円柱押出圧力とする。
上記変性PTFEは、標準比重〔SSG〕が2.130〜2.230であることが好ましい。より好ましくは、2.140〜2.185である。変性PTFEのSSGが大きすぎると、均一に延伸しにくくなるおそれがあり、小さすぎると圧力損失が高くなるおそれがある。SSGは、ASTM D 4895に準拠して測定された値である。
上記変性PTFEは、300℃以上の温度に加熱した履歴がないPTFE(A)について示差走査熱量計により昇温速度10℃/分にて得られる融解熱曲線において、333〜345℃にピークトップ(DSC融点)を有することが好ましい。より好ましくは、333℃以上340℃未満にピークトップを有することである。変性PTFEのDSC融点が大きいと、圧力損失が高くなるおそれがある。変性PTFEの融点が大きいと、圧力損失が高くなるおそれがある。
より具体的に説明すると、例えば、上記示差走査熱測定〔DSC〕は、事前に標準サンプルとして、インジウム、鉛を用いて温度校正したRDC220(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用い、PTFE粉末約3mgをアルミ製パン(クリンプ容器)に入れ、200ml/分のエアー気流下で、250〜380℃の温度領域を10℃/分で昇温させて行う。なお、標準サンプルとして、インジウム、鉛、スズを用いて熱量を校正し、測定リファレンスには、空の上記アルミ製パンをシールして用いる。得られた融解熱曲線は、Muse標準解析ソフト(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用いて、融解熱量のピークトップを示す温度をDSC融点とする。
上記変性PTFEは、平均一次粒子径が0.05〜0.5μmであることが好ましい。上記平均一次粒子径は、ポリマー濃度を0.22質量%に調整した水性分散液の単位長さに対する波長550nmの投射光の透過率と、透過型電子顕微鏡写真における定方向径を測定して決定された平均一次粒子径との検量線を作成し、測定対象である水性分散液について、上記透過率を測定し、上記検量線をもとに決定できる。
上記変性モノマーとしては、TFEとの共重合が可能なものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕等のパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕等のクロロフルオロオレフィン;トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン〔VDF〕等の水素含有フルオロオレフィン;パーフルオロビニルエーテル;パーフルオロアルキルエチレン、エチレン等が挙げられる。また、用いる変性モノマーは1種であってもよいし、複数種であってもよい。
上記パーフルオロビニルエーテルとしては特に限定されず、例えば、下記一般式(1)
CF=CF−ORf(1)
(式中、Rfは、パーフルオロ有機基を表す。)で表されるパーフルオロ不飽和化合物等が挙げられる。本明細書において、上記「パーフルオロ有機基」とは、炭素原子に結合する水素原子が全てフッ素原子に置換されてなる有機基を意味する。上記パーフルオロ有機基は、エーテル酸素を有していてもよい。
上記パーフルオロビニルエーテルとしては、例えば、上記一般式(1)において、Rfが炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基であるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕が挙げられる。上記パーフルオロアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜5である。
上記PAVEにおけるパーフルオロアルキル基としては、例えば、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられるが、パーフルオロアルキル基がパーフルオロプロピル基であるパーフルオロプロピルビニルエーテル〔PPVE〕が好ましい。
上記パーフルオロビニルエーテルとしては、更に、上記一般式(1)において、Rfが炭素数4〜9のパーフルオロ(アルコキシアルキル)基であるもの、Rfが下記式:
Figure 2012144717
(式中、mは、0又は1〜4の整数を表す。)で表される基であるもの、Rfが下記式:
Figure 2012144717
(式中、nは、1〜4の整数を表す。)で表される基であるもの等が挙げられる。
パーフルオロアルキルエチレン(PFAE)としては特に限定されず、例えば、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)、パーフルオロヘキシルエチレン等が挙げられる。
上記変性PTFEにおける変性モノマーとしては、HFP、CTFE、VDF、PAVE、PFAE及びエチレンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。より好ましくは、PAVEであり、更に好ましくは、PPVEである。
上記ホモPTFEは、実質的にTFE単位のみからなるものであり、例えば、変性モノマーを使用しないで得られたものであることが好ましい。
上記ホモPTFEは、フィブリル化性を有することが好ましい。上記ホモPTFEは、フィブリル化性を有することによって、ペースト押出により連続した押出物(押出ストランド)を得ることができる。フィブリル化性の有無はTFEの重合体から作られた粉末であるPTFE粉末を成形する代表的な方法であるペースト押出しで判断できる。通常、ペースト押出しが可能であるのは、高分子量PTFEがフィブリル化性を有するからである。ペースト押出しで得られた未焼成の成形物に実質的な強度や伸びがない場合、例えば伸びが0%で引っ張ると切れるような場合はフィブリル化性がないとみなすことができる。上記ホモPTFEがフィブリル化しないものであると、多孔質膜の圧力損失が高くなるおそれがある。上記ホモPTFEはまた、非溶融加工性を有する。
上記ホモPTFEは、標準比重〔SSG〕が2.130〜2.190であることが好ましい。より好ましくは、2.140〜2.170である。SSGが低すぎると、圧延性が悪化し、多孔質膜の均質性が悪化するおそれや、多孔質膜の圧力損失が高くなるおそれがあり、高すぎると、均一に延伸しにくくなるおそれがある。
上記ホモPTFEは、300℃以上の温度に加熱した履歴がないホモPTFEについて示差走査熱量計により昇温速度10℃/分にて得られる融解熱曲線において、335〜347℃にピークトップ(DSC融点)を有することが好ましい。より好ましくは、340〜347℃にピークトップを有するものである。ホモPTFEのDSC融点が低いと、均一に延伸しにくくなるおそれがある。ホモPTFEのDSC融点の具体的な測定方法としては、上述した変性PTFEと同じ方法が挙げられる。
上記ホモPTFEは、平均一次粒子径が0.05〜0.5μmであることが好ましい。平均一次粒子径は、変性PTFEと同じ方法で測定することができる。
上記ホモPTFEは、リダクションレシオ100における円柱押出圧力が10〜35MPaであることが好ましい。より好ましくは、リダクションレシオ100における円柱押出圧力が15〜30MPaである。リダクションレシオ100における円柱押出圧力が大きすぎると、多孔質膜の圧力損失が高くなるおそれがあり、小さすぎると、均一に延伸しにくくなるおそれがある。リダクションレシオ100における円柱押出圧力は、変性PTFEと同様に測定することができる。
上記ホモPTFEは、応力緩和時間が150秒以上であることが好ましい。より好ましくは、300秒以上である。上記リダクションレシオ100におけるペースト押出圧力の測定により作成したビード(押出成形体)を適当な長さに切断し、クランプ間が38mmとなるよう各末端を固定し、空気循環炉中で300℃に加熱し、次いでクランプを総延伸2400%となるまで延伸速度1000%/秒で延伸することにより、延伸体a2を作成する。更に、延伸体a2(全長25cm)をぴんと引っ張った状態で固定具に固定し、390℃の温度下のオーブン中に放置した時から破断するまでに要する時間を、応力緩和時間として求める。固定具における延伸体a2は、オーブンの側部にある(覆われた)スロットを通してオーブンに挿入されるので、延伸体a2をオーブンに配置する間に温度は下降することがなく、それゆえに米国特許第4,576,869号に開示されたように回復にしばしの時間を必要としない。
上記ホモPTFEは、破断強度が25N以上である。より好ましくは29N以上であり、更に好ましくは35N以上である。上記破断強度は、室温で2時間以上放置したPTFE100gと、押出助剤である炭化水素油(商品名:アイソパーH(登録商標)、エクソン社製)21.7gとを、容量900ccのガラス瓶に入れ、3分間混合し、2時間、25℃の恒温槽に放置した後、リダクションレシオ100、押出速度51cm/分、25℃の条件で、オリフィス(直径2.5cm、ランド長1.1cm、導入角30゜)を通して、ペースト押出を行い、ビード(押出成形体)を得る。このビードを適当な長さに切断し、クランプ間隔51mmとなるよう各末端を固定し、空気循環炉中で300℃に加熱し、次いでクランプを総延伸率24倍となるまで延伸速度100%/秒で延伸することにより作成した延伸体a1について、引張試験機(商品名:AGS−500D、島津製作所社製)を用いて、室温で300mm/分の速度で引っ張った際における破断時の強度として測定することで求めた値である。
本発明のPTFE混合物の形状は特に限定されないが、例えば、粉末が挙げられる。本発明のPTFE混合物は、延伸されていないものであることが好ましい。
本発明のPTFE混合物は、混合物中の全ポリマーを構成する全単量体単位に対して、変性モノマー単位が0.001〜0.450質量%であることが好ましい。
本発明のPTFE混合物は、標準比重(SSG)が2.130〜2.190であることが好ましく、より好ましくは、2.140〜2.170である。
本発明のPTFE混合物は、リダクションレシオ100における円柱押出圧力が10〜20MPaであることが好ましい。リダクションレシオ100における円柱押出圧力の測定方法は、上述した変性PTFEのリダクションレシオ100における円柱押出圧力の測定方法と同じである。
本発明のPTFE混合物は、破断強度が5〜15Nであることが好ましい。破断強度が上記適切な範囲であることで、均一に延伸でき、かつ圧力損失が低いPTFE多孔質膜を形成することができるものとなる。
本発明のPTFE混合物は、応力緩和時間が100〜600秒であることが好ましい。応力緩和時間の測定方法は、ホモPTFEにおける応力緩和時間と同様の方法で測定することができる。
上記変性PTFE及びホモPTFEは、二軸延伸が容易であり、高い延伸倍率でも均質に延伸でき、かつ圧力損失が低いPTFE多孔質膜を形成する観点から、乳化重合により得たものであることが好ましい。
上記変性PTFE及びホモPTFEは、比表面積が6〜20m/gであることが好ましい。上記範囲の比表面積は、乳化重合により得られたPTFEが通常有する比表面積である。上記比表面積は、BET法に従い、表面分析計を用いて測定し得られる値である。
上記変性PTFE及びホモPTFEは、平均一次粒子径が0.05〜0.5μmであることが好ましい。上記平均一次粒子径は、ポリマー濃度を0.22質量%に調整した水性分散液の単位長さに対する550nmの投射光の透過率と、透過型電子顕微鏡写真における定方向径を測定して決定された平均一次粒子径との検量線を作成し、測定対象である水性分散液について、上記透過率を測定し、上記検量線をもとに決定できる。
本発明のPTFE混合物は、変性PTFE及びホモPTFE以外にも、公知の添加剤等を含んでもよい。例えば、PTFE多孔質膜を製造する材料として本発明のPTFE混合物を用いる場合、カーボンナノチューブ、カーボンブラック等の炭素材料、顔料、光触媒、活性炭、抗菌剤、吸着剤、防臭剤等を含むことも好ましい。
本発明のPTFE混合物は、種々の方法により製造することができ、例えば、PTFE混合物が混合粉末である場合、変性PTFEの粉末とホモPTFEの粉末とを一般的な混合機等で混合する方法、変性PTFE及びホモPTFEを含む水性分散液を凝析することによって混合粉末を得る方法等が挙げられる。後述するように、圧力損失のばらつきが少ない多孔質膜が得られる点からは、本発明のPTFE混合物は、変性PTFE及びホモPTFEを共凝析して得られる混合粉末(共凝析粉末)からなるからなることが好ましい。
変性PTFEとホモPTFEとがより均一に分散し、圧力損失のばらつきが少ない多孔質膜が得られる観点からは、変性PTFE及びホモPTFEを含む水性分散液を凝析する、すなわち、変性PTFE及びホモPTFEを共凝析する方法が好ましい。PTFE多孔質膜の圧力損失のばらつきは、例えば、圧力損失の変動係数により表すことができる。圧力損失のばらつきが小さい場合、圧力損失の変動係数は小さくなる。圧力損失の変動係数が大きい場合、膜の孔径にばらつきがあると推測され、圧力損失の変動係数が小さいものと比較すると、膜として不均質になっているものと考えられる。
上記共凝析の方法としては、例えば、(i)変性PTFEの水性分散液と、ホモPTFEの水性分散液とを混合した後に凝析する方法、(ii)変性PTFEの粉末を、ホモPTFEの水性分散液に添加した後に凝析する方法、(iii)ホモPTFEの粉末を、変性PTFEの水性分散液に添加した後に凝析する方法が挙げられる。
上記共凝析の方法としては、均一に分散し易い点で、上記(i)の方法が好ましい。
上記共凝析は、例えば、硝酸、塩酸、硫酸等の酸;塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウムなどの金属塩;を添加して凝析させることが好ましい。
本発明のPTFE混合物を成形することによって、PTFE多孔質膜を得ることができる。上記PTFE混合物を延伸してなるポリテトラフルオロエチレン多孔質膜も本発明の一つである。本発明のPTFE多孔質膜は、上記PTFE混合物からなるものであるため、膜外観が優れ、かつ圧力損失が低いものとなる。また、膜の均一性に優れるものとなる。
PTFE多孔質膜の膜厚は、5μm以上であることが好ましい。より好ましくは、10μm以上であり、更に好ましくは、20μm以上である。膜厚が薄すぎると機械的強度が低下するおそれがある。また、膜厚の上限は特に限定されないが、例えば、100μmである。
PTFE多孔質膜を製造する方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、上記PTFE混合物に、ソルベントナフサ、ホワイトオイルなどの液状潤滑剤を添加し、棒状にペースト押出を行い、その後、この棒状のペースト押出物を圧延してPTFE未焼成体(PTFE未焼成テープ)を得て、このPTFE未焼成テープを延伸することにより製造することができる。
本発明のPTFE混合物及びこれから得られる多孔質膜の用途としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
エレクトロケミカル分野
誘電材料プリプレグ、EMI遮蔽材料、伝熱材料等。より詳細には、プリント配線基板、電磁遮蔽シールド材、絶縁伝熱材料、絶縁材料等。
シール材分野
ガスケット、パッキン、ポンプダイアフラム、ポンプチューブ、航空機用シール材等。
空気濾過分野
ULPAフィルター(半導体製造用)、HEPAフィルター(病院・半導体製造用)、円筒カートリッジフィルター(産業用)、バグフィルター(産業用)、耐熱バグフィルタ−(排ガス処理用)、耐熱プリーツフィルター(排ガス処理用)、SINBRANフィルター(産業用)、触媒フィルター(排ガス処理用)、吸着剤付フィルター(HDD組込み用)、吸着剤付ベントフィルター(HDD組込み用)、ベントフィルター(HDD組込み用他)、掃除機用フィルター(掃除機用)、汎用複層フェルト材、GT用カートリッジフィルター(GT向け互換品用)、クーリングフィルター(電子機器筐体用)等。
換気/内圧調整分野
凍結乾燥用の容器等の凍結乾燥用材料、電子回路やランプ向けの自動車用換気材料、容器キャップ向け等の容器用途、電子機器向け等の保護換気用途、医療用換気用途等。
液濾過分野
半導体液ろ過フィルター(半導体製造用)、親水性PTFEフィルター(半導体製造用)、化学薬品向けフィルター(薬液処理用)、純水製造ライン用フィルター(純水製造用)、逆洗型液ろ過フィルター(産業排水処理用)等。
一般消費材分野
衣類(民生衣類向け)、ケーブルガイド(バイク向け可動ワイヤ)、バイク用衣服(民生衣服向け)、キャストライナー(医療サポーター)、掃除機フィルター、バグパイプ(楽器)、ケーブル(ギター用信号ケーブル等)、弦(弦楽器用)等。
繊維分野
PTFE繊維(繊維材料)、ミシン糸(テキスタイル)、織糸(テキスタイル)、ロープ等。
医療分野
体内埋設物(延伸品)、人工血管、カテーテル、一般手術(組織補強材料)、頭頸部製品(硬膜代替)、口内健康(組織再生医療)、整形外科(包帯)等。
特に、本発明のPTFE多孔質膜は低圧力損失であるため、ULPAフィルター、HEPAフィルター、各種中性能エアフィルター用の濾材として特に有用である。
また、本発明のPTFE多孔質膜をエアフィルター濾材として使用する場合、PTFE多孔質膜単独での使用が可能であるが、取扱い性をよくするために、少なくとも片面を通気性支持材で補強して使用することが好ましい。通気性支持材は、多孔質膜を支持するものである。通気性支持材は、多孔質膜に接着していることが好ましい。支持材は、通気性を有し、かつ多孔質膜を支持できるものであれば特に限定されないが、不織布が好ましい。
このような不織布としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維不織布、ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維不織布、芯成分がPETで鞘成分がポリエチレン(PE)である芯鞘構造の不織布(PET/PE芯/鞘不織布)、芯成分がPETで鞘成分がPBTである芯鞘構造の不織布(PET/PBT芯/鞘不織布)、芯成分が高融点PETで鞘成分が低融点PETである芯鞘構造の不織布(高融点PET/低融点PET芯/鞘不織布)、PET繊維及びPBT繊維の複合繊維からなる不織布、高融点PET繊維及び低融点PET繊維の複合繊維からなる不織布等が挙げられる。支持材は、本発明の効果を妨げないように、高い通気性を有し、低圧力損失であることが好ましい。
上述のように、濾材の性能は、主に、ポリテトラフルオロエチレンからなる多孔質膜の性能に由来し、支持材としてプレフィルタ機能を有する支持材を用いなくても十分に大きな保塵量が得られるが、更に保塵量を大きくする目的で、支持材としてメルトブロー不織布などを用いてもよい。
支持材の孔径は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の孔径より大きいことが好ましい。支持材に用いられる不織布の目付は、通常10〜600g/m、好ましくは15〜300g/m、より好ましくは15〜100g/mである。また、支持材に用いられる不織布の膜厚は、好ましくは0.10〜0.52mmである。また、捕塵量を確保するために、気流の上流側に捕塵量の多い通気性支持材(例えば、特開2000−300921号公報、特表2008−525692号公報、米国特許第6808553号に記載のものなど、公知の捕塵量を確保できる手段)を使用してよい。
本発明のPTFE混合物は延伸材料であることが好ましい。本発明には、PTFE多孔質膜を製造するための本発明のPTFE混合物の使用も含まれる。また、本発明には、本発明の混合物を延伸する工程を含むことを特徴とするポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法も含まれる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
なお、実施例における各データは、下記測定方法で得られたものである。
標準比重(SSG)
ASTM D 4895に準拠して測定した。
水性分散液のポリマー(固形分)濃度
水性分散液(Xg)を150℃にて3時間加熱した加熱残分(Zg)に基づき、式:P=Z/X×100(%)にて決定した。
平均一次粒子径
ポリマー濃度を0.22質量%に調整した水性分散液の単位長さに対する550nmの投射光の透過率と、透過型電子顕微鏡写真における定方向径を測定して決定された平均一次粒子径との検量線を作成し、測定対象である水性分散液について、上記透過率を測定し、上記検量線をもとに決定できる。
変性量(変性モノマー単位の含有量)
作製例1及び3では、ポリマー中のパーフルオロプロピルビニルエーテル変性量(重量%)は、特開2005−298581号公報記載の方法により計算した。即ち、試料ポリマーの赤外吸収スペクトルバンドにおける995cm−1の吸収値と935cm−1の吸収値との比に0.14を乗じて得られる値とした。
作製例5では、ポリマー中のパーフルオロプロピルビニルエーテル変性量及びヘキサフルオロプロピレンの変性量(重量%)は、核磁気共鳴スペクトル測定により求めた。
RR100 ペースト押出圧力
室温で2時間以上放置したPTFE100gと、押出助剤である炭化水素油(商品名:アイソパーH(登録商標)、エクソン社製)21.7gとを、容量900ccのガラス瓶に入れ、3分間混合し、2時間、25℃の恒温槽に放置した後、リダクションレシオ100、押出速度51cm/分、25℃の条件で、オリフィス(直径2.5cm、ランド長1.1cm、導入角30゜)を通して、ペースト押出を行い、ビード(押出成形体)を得る。このペースト押出において、押出負荷が平衡状態になったときの負荷について、使用したシリンダーの面積で除した値を押出圧力とした。
破断強度
上記RR100におけるペースト押出圧力の測定により作成したビード(押出成形体)を適当な長さに切断し、クランプ間隔51mmとなるよう各末端を固定し、空気循環炉中で300℃に加熱し、次いでクランプを総延伸率24倍となるまで延伸速度100%/秒で延伸することにより作成した延伸体a1について、引張試験機(商品名:AGS−500D、島津製作所社製)を用いて、室温で300mm/分の速度で引っ張った際における破断時の強度として測定した。
応力緩和時間
上記RR100におけるペースト押出圧力の測定により作成したビード(押出成形体)を適当な長さに切断し、クランプ間が38mmとなるよう各末端を固定し、空気循環炉中で300℃に加熱し、次いでクランプを総延伸2400%となるまで延伸速度1000%/秒で延伸することにより、延伸体a2を作成した。更に、延伸体a2(全長25cm)をぴんと引っ張った状態で固定具に固定し、390℃の温度下のオーブン中に放置した時から破断するまでに要する時間を、応力緩和時間として求めた。固定具における延伸体a2は、オーブンの側部にある(覆われた)スロットを通してオーブンに挿入されるので、延伸体a2をオーブンに配置する間に温度は下降することがなく、それゆえに米国特許第4,576,869号に開示されたように回復にしばしの時間を必要としない。
RR1600 ペースト押出圧力
ASTM D 4895に準拠して測定した。
PTFE50gと押出助剤である炭化水素油(商品名アイソパーG(登録商標)、エクソン社製)10.25gとをガラス瓶中で3分間混合し、室温(25±2℃)で1時間熟成する。次に、シリンダー(内径25.4mm)付きの押出ダイ(絞り角30°で、下端にオリフィス(オリフィス直径:0.65mm、オリフィス長:2mm)を有する)に上記混合物を充填し、シリンダーに挿入したピストンに1.2MPaの負荷を加えて1分間保持する。その後、直ちに室温においてラム速度20mm/分で上記混合物をオリフィスから押出し、ロッド状物を得る。押出後半において、圧力が平衡状態になる部分の圧力をシリンダー断面積で除した値を押出圧力とする。
膜外観の評価
下記(1)の方法で作成したPTFEシートを、下記(2)の方法で縦5倍×横36倍に延伸し、得られた延伸シート(PTFE多孔質膜)について外観を目視して評価した。
(1)PTFEシートの作成
PTFE3kgと、押出助剤(製品名:アイソパーM、エクソン社製)780gとを15Lポリ瓶に投入し、100rpmで20分間混合し、40℃の炉に12時間静置して、押出助剤を充分に浸透させる。
次に100φmmの予備成形機に上記押出助剤を混合したPTFE粉末を投入し、圧力3MPaに到達した後、10分間保持し、プレフォームを得る。続いて、予め内径16mmφのダイスを50℃にセットした内径100mmの押出機に、上記プレフォームを入れて押出す。更に60℃に加温した400mmφ圧延ロールで圧延して、200μmの厚さのシートを作る。得られたシートを180℃に加温して押出助剤を完全に除去して、PTFEシートを得る。
(2)延伸方法
図1で示す複数のロールを備えた延伸装置を用い、上記PTFEシートを未焼成フィルムの巻き出しロール1から繰り出し速度1.0m/分、最終の巻取り速度5m/分、温度250℃の条件で、縦方向に5倍に延伸する。
得られた5倍延伸シートを、連続クリップで挟むことのできる図2の左半分に示す装置(テンター)を用いて幅方向に延伸倍率36倍で延伸し、熱固定を行い、PTFE多孔質膜を得た。この時の延伸温度は220℃、熱固定温度は360℃、また延伸速度は500%/秒であった。
評価基準は、以下の通りである。
◎ :均一
○ :均一(一部にムラ有り)
△ :ムラが多い
× :部分的に破断
××:破断する(全体的に破断)
PTFE多孔質膜の膜厚み
膜厚計(1D−110MH型、ミツトヨ社製)を使用し、上記縦5倍×横36倍に延伸したPTFE多孔質膜を5枚重ねて全体の膜厚を測定し、その値を5で割った数値を1枚の膜厚とした。
圧力損失
上記縦5倍×横36倍に延伸したPTFE多孔質膜を直径100mmのフィルタホルダーにセットし、コンプレッサーで入り口側を加圧し、流速計で空気の透過する流速を5.3cm/秒に調整した。上記PTFE多孔質膜について、重複しないように任意に選択した100箇所についてマノメータにて圧力損失を測定し、その平均値を求めた。
圧力損失の変動係数
上記100箇所の圧力損失の数値より標準偏差を求め、上記圧力損失の平均値から、式1のとおり圧力損失の変動係数を計算した。
式1 圧力損失の変動係数(%)=(100箇所の圧力損失の標準偏差)/(100箇所の圧力損失の平均値)×100
作製例1
国際公開第2000/02935号パンフレットの実施例5記載の方法に準じた。
ステンレス鋼(SUS316)製アンカー型撹拌翼と温度調節用ジャケットを備え、内容量が6リットルのステンレス鋼(SUS316)製オートクレーブに、脱イオン水2960ml、パラフィンワックス120g及びパーフルオロオクタン酸アンモニウム0.6gを仕込み、70℃に加温しながら窒素ガスで3回、TFEガスで2回、系内を置換して酸素を除いた。その後、TFEガスで内圧を1.03MPaにして280rpmで撹拌し、内温を70℃に保った。
次に、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)を3.0g、続いて脱イオン水20mlにジコハク酸パーオキサイド270mgを溶かした水溶液、及び脱イオン水20mlに過硫酸アンモニウム11.25mgを溶かした水溶液をTFEで圧入し、オートクレーブ内圧を1.08MPa、反応温度は70℃、撹拌速度は280rpmを保った。TFEは、オートクレーブの内圧を常に1.08±0.05MPaに保つように連続的に供給した。
TFEの消費量が150gになった時点で、20重量%のパーフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液12gをTFEで圧入し、さらにTFEの消費量が1350gになった時点で、脱イオン水5mlにメタノール0.20gを溶かした水溶液をTFEで圧入した。
TFEの消費量が1500gになった時点で、撹拌及びモノマー供給を停止して、直ちにオートクレーブ内のガスを常圧まで放出し、反応を終了させ、変性PTFEの水性分散液Aを得た。得られた水性分散液のポリマー濃度は32.9重量%、平均一次粒子径は0.24μmであった。
次に、ステンレス鋼(SUS316)製攪拌翼と邪魔板と温度調節用ジャケットを備え、内容量が6リットルのステンレス鋼(SUS316)製凝析槽に、パラフィンを濾別しポリマー濃度を14重量%まで脱イオン水で希釈したPTFE水性分散液Aを3L仕込んだ。
内容物の温度が30℃になるように温度調節した後、撹拌を開始した(450rpm)。このとき、中和剤として10重量%の炭酸水素アンモニウム水溶液3gを凝析槽内に仕込んだ。ポリマー粉末が水と分離すれば、撹拌を停止する。得られた湿潤粉末を濾別し、新たに脱イオン水3Lで水洗した。この水洗操作を2回繰り返した後、160℃の熱風循環式乾操機にて18時間乾燥させることにより、変性PTFEのファインパウダーAを得た(PPVE変性量:0.13重量%,SSG:2.169,RR1600ペースト押出圧力:55MPa)。
作製例2
国際公開第2007/119829号パンフレットの実施例4記載の方法に準じた。
作製例1と同様のオートクレーブに、脱イオン水2980ml、パラフィンワックス150g及びパーフルオロオクタン酸アンモニウム4.5gを仕込み、70℃に加温しながら窒素ガスで3回、TFEガスで2回、系内を置換して酸素を除いた。その後、TFEガスで内圧を2.60MPaにして250rpmで撹拌し、内温を70℃に保った。
次に、脱イオン水20mlに過硫酸アンモニウム9mgを溶かした水溶液をTFEで圧入し、オートクレーブ内圧を2.70MPa、反応温度は70℃、撹拌速度は250rpmを保った。TFEは、オートクレーブの内圧を常に2.70±0.05MPaに保つように連続的に供給した。
TFEの消費量が330gになった時点で脱イオン水20mlにハイドロキノン6mgを溶かした水溶液をTFEで圧入し、反応を継続した。
TFEの消費量が1300gになった時点で撹拌及びモノマー供給を停止して、直ちにオートクレーブ内のガスを常圧まで放出し、反応を終了させ、ホモPTFEの水性分散液Bを得た。得られた水性分散液のポリマー濃度は30.2重量%、平均一次粒子径は0.32μmであった。
作製例1と同様の凝析槽に、パラフィンを濾別しポリマー濃度を14重量%まで脱イオン水で希釈したPTFE水性分散液Bを3L仕込んだ。
内容物の温度が20℃になるように温度調節した後、撹拌を開始した(450rpm)。このとき、凝析剤として硝酸1mlを凝析槽内に仕込んだ。ポリマー粉末が水と分離した後、撹拌を停止した。得られた湿潤粉末を作製例1と同様に濾別、水洗、乾燥し、ホモPTFEのファインパウダーBを得た(SSG:2.155,RR1600でのペースト押出不可,RR100ペースト押出圧力:17.4MPa,破断強度:29.3N)。
作製例3
特開平10−53624号公報の比較例1記載の方法に準じた。
作製例1と同様のオートクレーブに、脱イオン水2980ml、パラフィンワックス120g及びパーフルオロオクタン酸アンモニウム3.0gを仕込み、70℃に加温しながら窒素ガスで3回、TFEガスで2回、系内を置換して酸素を除いた。その後、TFEガスで内圧を1.15MPaにして280rpmで撹拌し、内温を70℃に保った。
次に、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)を6.0g、続いて脱イオン水20mlに過硫酸アンモニウム30mgを溶かした水溶液をTFEで圧入し、オートクレーブ内圧を2.74MPa、反応温度は70℃、撹拌速度は280rpmを保った。TFEは、オートクレーブの内圧を常に1.20±0.05MPaに保つように連続的に供給した。
TFEの消費量が1290gになった時点で撹拌及びモノマー供給を停止して、直ちにオートクレーブ内のガスを常圧まで放出し、反応を終了させ、変性PTFEの水性分散液Cを得た。得られた水性分散液のポリマー濃度は30.1重量%、平均一次粒子径は0.18μmであった。
凝析時の温度を20℃に変更する以外は作製例1と同様に凝析、水洗、乾燥を行い、変性PTFEのファインパウダーCを得た(PPVE変性量:0.15重量%,SSG:2.158,RR1600ペースト押出圧力:85MPa)。
作製例4
特公昭58−39443号公報の実施例4記載の方法に準じた。
作製例1と同様のオートクレーブに、脱イオン水2980ml、パラフィンワックス120g及びパーフルオロオクタン酸アンモニウム3.0gを仕込み、70℃に加温しながら窒素ガスで3回、TFEガスで2回、系内を置換して酸素を除いた。その後、TFEガスで内圧を0.85MPaにして250rpmで撹拌し、内温を70℃に保った。
次に、脱イオン水20mlに過硫酸アンモニウム18mgを溶かした水溶液をTFEで圧入し、オートクレーブ内圧を0.8MPa、反応温度は70℃、撹拌速度は250rpmを保った。TFEは、オートクレーブの内圧を常に0.09±0.05MPaに保つように連続的に供給した。
TFEの消費量が378gになった時点で脱イオン水20mlにハイドロキノン12mgを溶かした水溶液をTFEで圧入し、反応を継続した。
TFEの消費量が900gになった時点で撹拌及びモノマー供給を停止して、直ちにオートクレーブ内のガスを常圧まで放出し、反応を終了させ、ホモPTFEの水性分散液Dを得た。得られた水性分散液のポリマー濃度は23.0重量%、平均一次粒子径は0.33μmであった。
作製例1と同様に凝析、水洗、乾燥を行い、ホモPTFEのファインパウダーDを得た(SSG:2.160,RR1600でのペースト押出不可,RR100ペースト押出圧力:14.3MPa,破断強度:18.7N)。
作製例5
国際公開第2006/54612号パンフレットの実施例4記載の方法に準じて、以下の実験を行った。
作製例1と同様のオートクレーブに、脱イオン水2960ml、パラフィンワックス120g及びパーフルオロオクタン酸アンモニウム0.6gを仕込み、70℃に加温しながら窒素ガスで3回、TFEガスで2回、系内を置換して酸素を除いた。その後、TFEガスで内圧を0.73MPaにして280rpmで撹拌し、内温を70℃に保った。
次に、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)を1.8g、続いて脱イオン水20mlにジコハク酸パーオキサイド270mg、及び脱イオン水20mlに過硫酸アンモニウム11.25mgを溶かした水溶液をTFEで圧入し、オートクレーブ内圧を0.78MPa、反応温度を70℃、撹拌速度を280rpmに保った。TFEは、オートクレーブの内圧を常に0.78±0.02MPaに保つように連続的に供給された。
TFEの消費量が150gになった時点で、20重量%のパーフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液19.5gをTFEで圧入し、反応を継続した。TFEの消費量が1350gになった時点で、脱イオン水5mlにメタノール0.50gを溶かした水溶液、及びヘキサフルオロプロピレン(HFP)3.55gをTFEで圧入した。
TFEの消費量が1500gになった時点で、撹拌及びモノマー供給を停止して、直ちにオートクレーブ内のガスを常圧まで放出し、反応を終了させ、変性PTFEの水性分散液Eを得た。得られた水性分散液のポリマー濃度は32.8重量%、平均一次粒子径は0.25μmであった。
凝析時の温度を35℃に変更する以外は作製例1と同様に凝析、水洗、乾燥を行い、変性PTFEのファインパウダーEを得た(PPVE変性量:0.10重量%,HFP変性量:0.03重量%,SSG:2.175,RR1600におけるペースト押出圧力:36MPa)。
実施例1
作製例1と同様の凝析槽に、パラフィンを濾別しポリマー濃度を14重量%まで脱イオン水で希釈した変性PTFEの水性分散液Aを2.1L、ホモPTFEの水性分散液Bを0.9L仕込んだ。
内容物の温度が27℃になるように温度調節した後、撹拌を開始した(450rpm)。このとき、中和剤として10重量%の炭酸水素アンモニウム水溶液3gを凝析槽内に仕込んだ。ポリマー粉末が水と分離した後、撹拌を停止した。得られた湿潤粉末を作製例1と同様に濾別、水洗、乾燥し、変性PTFEとホモPTFEからなるファインパウダー混合物を得た。得られたファインパウダー混合物について、各種測定及び評価を行った。
実施例2
変性PTFEの水性分散液A及びホモPTFEの水性分散液Bの混合比率を、変性PTFEとホモPTFEの固形分の比率が表1記載の数値になるように変更すること以外は実施例1と同様に共凝析を行い、変性PTFEとホモPTFEからなるファインパウダー混合物を得た。得られたファインパウダー混合物について、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
実施例3及び4
原料として用いる変性PTFEの水性分散液を作製例3で得られた水性分散液Cに変更し、さらに変性PTFEの水性分散液CとホモPTFEの水性分散液Bの混合比率を、変性PTFEとホモPTFEの固形分の比率が表1記載の数値になるように変更すること以外は実施例1と同様に共凝析を行い、変性PTFEとホモPTFEからなるファインパウダーを得た。得られたファインパウダー混合物について、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
実施例5
変性PTFEのファインパウダーC2.1kgと、TFEホモポリマーのファインパウダーB0.9kgを15Lポリ瓶に仕込み、タンブラーミキサーで5分間混合し、変性PTFEとTFEホモポリマーのファインパウダー混合物を得た。得られたファインパウダー混合物について、各種測定及び評価を行った。
比較例1及び2
原料として用いるホモPTFEの水性分散液を作製例4で得られた水性分散液Dに変更し、さらに変性PTFEの水性分散液AとホモPTFEの水性分散液Dの混合比率を、変性PTFEとホモPTFEの固形分の比率が表1記載の数値になるように変更すること以外は実施例1と同様に共凝析を行い、変性PTFEとホモPTFEからなるファインパウダーを得た。得られたファインパウダー混合物について、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
比較例3及び4
作製例5で得られた変性PTFEのファインパウダーEと作製例4で得られたホモPTFEのファインパウダーDを、表1記載の混合比率で15Lポリ瓶に仕込み、タンブラーミキサーで5分間混合し、変性PTFEとホモPTFEのファインパウダー混合物を得た。得られたファインパウダー混合物について、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
比較例5
作製例3で得られた変性PTFEのファインパウダーCについて、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
比較例6
作製例4で得られたホモPTFEのファインパウダーDについて、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
比較例7
作製例2で得られたホモPTFEのファインパウダーBについて、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
作製例6
国際公開第2010/113950号パンフレットの実施例2記載の方法に準じ、ホモPTFEのファインパウダーFを得た(SSG:2.152,RR1600でのペースト押出不可,RR100ペースト押出圧力:19.1MPa,破断強度:35.2N)。
実施例6
変性PTFEの水性分散液Aの代わりに変性PTFEの水性分散液Cを用い、ホモPTFEの水性分散液Bの代わりにホモPTFEの水性分散液Fを用い、変性PTFEの水性分散液CとホモPTFEの水性分散液Fとの混合比率を、変性PTFEとホモPTFEの固形分の比率が表1に記載の値になるように変更する以外は実施例1と同様に混合を行い、変性PTFEとホモPTFEのファインパウダー混合物を得た。得られたファインパウダー混合物について、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
作製例7
国際公開第2007/119829号パンフレットの実施例3記載の方法に準じ、ホモPTFEの水性分散液Gを得た(SSG:2.158,RR1600でのペースト押出不可,RR100ペースト押出圧力:16.2MPa,破断強度:24.0N)。
比較例8
ホモPTFEの水性分散液Bの代わりにホモPTFEの水性分散液Gを用い、変性PTFEの水性分散液AとホモPTFEの水性分散液Gの混合比率を、変性PTFEとホモPTFEの固形分の比率が表1に記載の値になるように変更する以外は実施例2と同様に混合を行い、変性PTFEのファインパウダーとホモPTFEのファインパウダーのファインパウダー混合物を得た。得られたファインパウダー混合物について、実施例1と同様に各種測定及び評価を行った。
各実施例及び各比較例の結果を表1に示す。なお、表1中で、「A」と記載されている場合は、上記PTFE水性分散液A及びPTFEファインパウダーAのいずれかを用いたことを示している。「B」、「C」、「D」、「E」、「F」、「G」についても同様である。
Figure 2012144717
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜5ではいずれも低い圧力損失と優れた膜外観が達成できる。比較例1及び5では延伸途中に試料の破断が起こり、多孔質膜を得ることができず、比較例4では圧力損失は低下するものの延伸途中に部分的な破断が起こる。比較例2及び3では圧力損失は低下するものの膜外観が劣る。比較例6及び7では膜外観は優れているが圧力損失は高い。
本発明のPTFE混合物は、延伸材料として好適に利用できる材料であり、特に、PTFE多孔質膜を製造するための材料として好適なものである。
1:未焼成フィルムの巻き出しロール
2、18:巻き取りロール
3、4、5、8、9、10、11、12:ロール
6、7:ヒートロール
13:長手方向延伸フィルムの巻き出しロール
14:予熱ゾーン
15:延伸ゾーン
16:熱固定ゾーン
17:ラミネートロール

Claims (7)

  1. フィブリル化性を有する変性ポリテトラフルオロエチレンと、ホモポリテトラフルオロエチレンとの混合物であって、
    ホモポリテトラフルオロエチレンは、破断強度が25N以上である
    ことを特徴とするポリテトラフルオロエチレン混合物。
  2. 変性ポリテトラフルオロエチレンとホモポリテトラフルオロエチレンとの質量比は、変性ポリテトラフルオロエチレン/ホモポリテトラフルオロエチレンが5〜99/95〜1である請求項1記載のポリテトラフルオロエチレン混合物。
  3. 変性ポリテトラフルオロエチレンは、変性モノマー単位が全単量体単位の0.005〜0.500重量%である請求項1又は2記載のポリテトラフルオロエチレン混合物。
  4. 変性ポリテトラフルオロエチレンは、リダクションレシオ1600における円柱押出圧力が70MPa以上である請求項1、2又は3記載のポリテトラフルオロエチレン混合物。
  5. 変性ポリテトラフルオロエチレン及びホモポリテトラフルオロエチレンは、乳化重合により得られたものである請求項1、2、3又は4記載のポリテトラフルオロエチレン混合物。
  6. 変性ポリテトラフルオロエチレン及びホモポリテトラフルオロエチレンを含む水性分散液を凝析することによって得られる混合粉末からなる請求項1、2、3、4又は5記載のポリテトラフルオロエチレン混合物。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6記載のポリテトラフルオロエチレン混合物を延伸してなるポリテトラフルオロエチレン多孔質膜。
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