JP2012124068A - リチウムイオン電池用外装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた成形性と、良好なバーコード印字性を兼ね備えたリチウムイオン電池用外装材の提供を目的とする。
【解決手段】基材層11の一方の面に、第1接着層12、アルミニウム箔層13、腐食防止処理層14、第2接着層15およびシーラント層16が順次積層され、基材層11の外側の表面の静摩擦係数(μs−A)が0.1〜0.25であり、シーラント層16の外側の表面の静摩擦係数(μs−B)が0.1〜0.5であるリチウムイオン電池用外装材1。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池用外装材に関する。
パソコン、携帯電話などの携帯端末装置、ビデオカメラ、衛星などに用いられる電池として、超薄型化、小型化が可能なリチウムイオン電池が盛んに開発されている。また、リチウムイオン電池は、環境に対する負荷が小さいハイブリッド車、電気自動車などのバッテリーとしても注目されている。
リチウムイオン電池における電池セルや電解液などを収容するリチウムイオン電池用外装材(以下、単に「外装材」ということがある。)としては、従来、金属製の缶が使用されていたが、軽量で放熱性が高く、低コストであり、かつ電池の形状を自由に選択できるという利点から、多層フィルム(例えば、耐熱性基材層/アルミニウム箔層/熱融着性フィルム層のような構成)からなる外装材が広く使用されるようになっている。多層フィルムからなる外装材を使用したリチウムイオン電池は、外装材を袋状とした状態、または冷間成形により凹部を形成した状態で、その内部に電池内容物を収容して熱封止することで形成される。
リチウムイオン電池の外装材として使用される多層フィルムは、一般的に内部にアルミニウム箔層が設けられており、該多層フィルムを使用した電池は、アルミラミネートタイプのリチウムイオン電池と呼ばれる。
リチウムイオン電池の電解液は、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチルなどの非プロトン性の溶媒と電解質から構成される。また、電解質であるリチウム塩としてはLiPF、LiBFなどの塩が用いられる。しかし、これらの塩は水分による加水分解反応によりフッ酸を発生するため、電池セルの金属面の腐食や多層フィルムの各層間のラミネート強度の低下を引き起こすことがある。アルミラミネートタイプのリチウムイオン電池では、外装材である多層フィルムにアルミニウム箔層が設けられることで、多層フィルムの表面から電池内に水分が浸入することを防止している。
一方、リチウムイオン電池が小型化できる理由としては、エネルギー密度が高いことが挙げられる。リチウムイオン電池のエネルギー密度の高さは、電池内への電池セルおよび電解液の内包量で決まり、その内包量は、外装材を電池形状に深絞り成形する際の成形深さに依存する。一般的に金型によって行われる外装材の深絞り成形では、成形深さが深すぎると、延伸した部分にクラックやピンホールが発生するため、電池としての信頼性が失われる。したがって、クラックやピンホールを抑制して電池としての信頼性を保ちつつ、いかに成形深さを深くしてエネルギー密度を高めるかが重要である。
また、リチウムイオン電池の製造においては、品質管理のため、外装材の外表面にインクジェットなどの手法によりバーコードを印字し、ロットトレースが行われている。そのため、外装材には、外表面のバーコード印字性が良好であることも求められる。
外装材の成形性には、冷間成形用金型に対する外装材の滑り性が影響することが知られている。そこで、滑り性を向上させた外装材として、以下に示す外装材(1)〜(3)が示されている。
(1)基材層である二軸延伸ポリエステルフィルム層の外側の表面にシリコーン処理を施し、該表面の動摩擦係数を0.3以下とした外装材(特許文献1)。
(2)所定量のスリップ剤をシーラント層を形成するフィルムに添加し、外装材製造時におけるラミネート後、エージングの温度と時間を制御することで、アルミニウムとの密着性能を高めつつ、スリップ剤をブリードアウトさせて滑り性を発現させた外装材(特許文献2)。
(3)少なくとも基材層の表面に、脂肪酸アマイド系のスリップ剤をコーティングまたは噴霧した外装材(特許文献3、4)。
特開2002−56824号公報 特開2005−32456号公報 特開2002−216713号公報 特開2002−216714号公報
しかし、外装材(1)〜(3)では、優れた成形性とバーコード印字性を両立させることが困難である。
本発明は、優れた成形性と、良好なバーコード印字性を兼ね備えたリチウムイオン電池用外装材の提供を目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、基材層の静摩擦係数(μs−A)とシーラント層の静摩擦係数(μs−B)を特定の範囲内に制御することで、優れた成形性と、良好なバーコード印字性が得られることを見出した。本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]基材層の一方の面に、第1接着層、少なくとも片面に腐食防止処理層を設けたアルミニウム箔層、第2接着層およびシーラント層が順次積層されたリチウムイオン電池用外装材であって、
前記基材層の外側の表面の静摩擦係数(μs−A)が0.1〜0.25であり、前記シーラント層の外側の表面の静摩擦係数(μs−B)が0.1〜0.5であることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材。
[2]前記基材層の外側の表面の静摩擦係数(μs−A)と前記シーラント層の外側の表面の静摩擦係数(μs−B)との比(μs−A/μs−B)が0.33〜2.4である、[1]に記載のリチウムイオン電池用外装材。
[3]前記基材層の外側の表面に1〜20mg/mの割合でスリップ剤が付与され、前記シーラント層の外側の表面に1〜20mg/mの割合でスリップ剤が付与された、[1]または[2]に記載のリチウムイオン電池用外装材。
[4]前記腐食防止処理層が、希土類元素系酸化物ゾルからなる層に、アニオン性ポリマーおよび該アニオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を含む混合物を含有する層、またはカチオン性ポリマーおよび該カチオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を含む混合物を含有する層の少なくとも一方を積層した多層構造である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池用外装材。
本発明のリチウムイオン電池用外装材は、優れた成形性と、良好なバーコード印字性を兼ね備えている。
本発明の外装材の一例を示した断面図である。
以下、本発明の外装材の一例を示して詳細に説明する。
本実施形態のリチウムイオン電池用外装材1(以下、「外装材1」という。)は、図1に示すように、基材層11の一方の面に、第1接着層12、アルミニウム箔層13、腐食防止処理層14、第2接着層15およびシーラント層16が順次積層されている。
外装材1は、基材層11の外側の表面、すなわち電池製造時の最外面の静摩擦係数(μs−A)が0.1〜0.25で、シーラント層16の外側の面、すなわち電池製造時の最内面の静摩擦係数(μs−B)が0.1〜0.5であることを特徴とする。
静摩擦係数(μs−A)が0.1以上であれば、静摩擦係数を測定しやすく、制御が容易になる。静摩擦係数(μs−A)が0.25以下であれば、基材層11表面の滑り性が充分に得られ、優れた成形性が得られる。
静摩擦係数(μs−B)が0.1以上であれば、静摩擦係数を測定しやすく、制御が容易になる。静摩擦係数(μs−B)が0.5以下であれば、シーラント層16表面の滑り性が充分に得られ、優れた成形性が得られる。
なお、本発明における静摩擦係数は、JIS−P8147に準拠して測定される静摩擦係数である。
外装材1における前記静摩擦係数(μs−A)と静摩擦係数(μs−B)との比(μs−A/μs−B)は、0.33〜2.4が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。前記比(μs−A/μs−B)が前記範囲内であれば、優れた成形性が得られる。
外装材1における最外面の静摩擦係数(μs−A)と最内面の静摩擦係数(μs−B)を調整する方法としては、基材層11やシーラント層16の表面にスリップ剤を塗布する方法、または基材層11やシーラント層16にスリップ剤を配合し、ブリードアウトさせる方法が好ましく、基材層11やシーラント層16の表面にスリップ剤を塗布する方法がより好ましい。
基材層11の外側の表面のスリップ剤量は、1〜20mg/mが好ましく、5〜15mg/mがより好ましい。基材層11表面のスリップ剤量が前記範囲の下限値以上であれば、前記静摩擦係数(μs−A)がより小さくなって充分な滑り性が得られやすく、成形性が向上する。基材層11表面のスリップ剤量が前記範囲の上限値以下であれば、基材層11表面の前記静摩擦係数(μs−A)がより大きくなってバーコード印字性が向上する。
シーラント層16の外側の表面のスリップ剤量は、1〜20mg/mが好ましく、5〜15mg/mがより好ましい。シーラント層16表面のスリップ剤量が前記範囲の上限値以下であれば、前記静摩擦係数(μs−B)がより小さくなって充分な滑り性が得られやすく、成形性が向上する。シーラント層16表面のスリップ剤量が前記範囲の上限値以下であれば、工程汚染を抑制しやすい。
なお、基材層11、シーラント層16の表面のスリップ剤量は、表面の面積94.985cmに対して5mLのクロロホルムで1分間抽出操作を行った後、該クロロホルムに抽出されたスリップ剤の量をGC−MSにより測定し、事前に作成した検量線を利用して算出した。
(基材層11)
基材層11は、リチウムイオン電池を製造する際のシール工程における耐熱性を付与し、加工や流通の際に起こりうるピンホールの発生を抑制する役割を果たす。
基材層11としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムの延伸または未延伸フィルムからなる層が挙げられる。なかでも、成形性、耐熱性、耐ピンホール性、絶縁性を向上させる点から、延伸ポリアミドフィルム、延伸ポリエステルフィルムからなる層が好ましい。
基材層11は、単層であってもよく、複数層であってもよい。
基材層11には、スリップ剤、アンチブロッキング剤などの添加剤を配合してもよい。
スリップ剤としては、例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミドなどの脂肪酸アミド、シリコーン、高分子ワックスなどが挙げられる。
アンチブロッキング剤としては、シリカなどの各種フィラー系のものが好ましい。
スリップ剤やアンチブロッキング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
基材層11の厚みは、6〜40μmが好ましく、10〜25μmがより好ましい。基材層11の厚みが6μm以上であれば、耐熱性、耐ピンホール性、絶縁性が向上する。基材層11の厚みが40μm以下であれば、成形性が向上する。前記厚みは、基材層11が多層フィルムである場合、その全体の厚みである。
また、基材層11として用いるフィルムの強度物性は特に制限されない。
(第1接着層)
第1接着層12は、基材層11とアルミニウム箔層13を接着する層である。
第1接着層12を構成する接着剤としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオールなどの主剤に、硬化剤として芳香族系や脂肪族系の2官能以上のイソシアネート化合物、あるいはそのアダクト体、ビューレット体もしくは三量体からなるポリイソシアネート化合物を作用させた2液硬化型のポリウレタン系接着剤が好ましい。
第1接着層12の厚みは、接着強度、追随性、加工性などの点から、1〜10μmが好ましく、3〜7μmがより好ましい。
(アルミニウム箔層)
アルミニウム箔層13としては、一般の軟質アルミニウム箔を用いることができ、さらに耐ピンホール性、および成形時の延展性を付与できる点から、鉄を含むアルミニウム箔を用いることが好ましい。
アルミニウム箔(100質量%)中の鉄の含有量は、0.1〜9.0質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であれば耐ピンホール性、延展性が向上する。鉄の含有量が9.0質量%以下であれば、柔軟性が向上する。
アルミニウム箔層13の厚みは、バリア性、耐ピンホール性、加工性の点から、9〜200μmが好ましく、15〜100μmがより好ましい。
アルミニウム箔層13は、耐電解液性の点から、脱脂処理を施したアルミニウム箔を用いることが好ましい。脱脂処理としては、大きく区分するとウェットタイプとドライタイプに分けられる。
ウェットタイプの脱脂処理としては、例えば、酸脱脂、アルカリ脱脂などが挙げられる。
酸脱脂に使用する酸としては、例えば、硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸などの無機酸が挙げられる。これらの酸は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの無機酸には、アルミニウム箔のエッチング効果が向上する点から、必要に応じてFeイオンやCeイオンなどの供給源となる各種金属塩を配合してもよい。
アルカリ脱脂に使用するアルカリとしては、例えば、エッチング効果が高いものとして水酸化ナトリウムなどが挙げられる。また、弱アルカリ系や界面活性剤を配合したものが挙げられる。
ウェットタイプの脱脂処理は、浸漬法やスプレー法で行われる。
ドライタイプの脱脂処理としては、例えば、アルミニウムを焼鈍処理する工程で行う方法などが挙げられる。また、該脱脂処理のほかにも、フレーム処理やコロナ処理などが挙げられる。さらには、特定波長の紫外線を照射して発生する活性酸素により、汚染物質を酸化分解して除去する脱脂処理も挙げられる。
外装材1では、アルミニウム箔層13の脱脂処理は、アルミニウム箔層13の片面のみに行ってもよく、両面に行ってもよい。
[腐食防止処理層]
腐食防止処理層14は、基本的にはアルミニウム箔層13の電解液あるいはフッ酸による腐食を防止するために設けられる層である。腐食防止処理層14としては、例えば、脱脂処理、熱水変成処理、陽極酸化処理、化成処理、あるいはこれらの処理の組み合わせにより形成される。
脱脂処理としては、酸脱脂あるいはアルカリ脱脂が挙げられる。酸脱脂としては、硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸などの無機酸の単独、またはこれらを混合液を使用する方法などが挙げられる。また、酸脱脂として、一ナトリウム二フッ化アンモニウムなどのフッ素含有化合物を前記無機酸で溶解させた酸脱脂剤を用いることで、アルミニウムの脱脂効果が得られるだけでなく、不動態であるアルミニウムのフッ化物を形成させることができ、耐フッ酸性という点で有効である。アルカリ脱脂としては、水酸化ナトリウムなどを使用する方法が挙げられる。
熱水変成処理としては、例えば、トリエタノールアミンを添加した沸騰水中にアルミニウム箔を浸漬処理するベーマイト処理が挙げられる。
陽極酸化処理としては、例えば、アルマイト処理が挙げられる。
化成処理としては、例えば、クロメート処理、ジルコニウム処理、チタニウム処理、バナジウム処理、モリブデン処理、リン酸カルシウム処理、水酸化ストロンチウム処理、セリウム処理、ルテニウム処理、あるいはこれらの混合相からなる各種化成処理などが挙げられる。
これらの熱水変成処理、陽極酸化処理、化成処理を施す際は、事前に前記脱脂処理を施すことが好ましい。
腐食防止処理層14は、単層であっても多層であってもよい。
また、前記処理のうち、特に熱水変性処理、陽極酸化処理は、処理剤によってアルミニウム箔表面を溶解させ、耐腐食性に優れるアルミニウム化合物(ベーマイト、アルマイト)を形成させる。そのため、アルミニウム箔層13から腐食防止処理層14まで共連続構造を形成した形態になるので、化成処理の定義に包含されるが、後述するように化成処理の定義に含まれない、純粋なコーティング手法のみで腐食防止処理層14を形成することも可能である。該方法としては、例えば、アルミニウムの腐食防止効果(インヒビター効果)を有し、かつ、環境側面的にも好適な材料として、平均粒径100nm以下の酸化セリウムのような希土類元素系酸化物のゾルを用いる方法が挙げられる。該方法を用いることで、一般的なコーティング方法でも、アルミニウム箔などの金属箔に腐食防止効果を付与することが可能となる。
前記希土類元素系酸化物のゾルとしては、例えば、水系、アルコール系、炭化水素系、ケトン系、エステル系、エーテル系などの各種溶媒を用いたゾルが挙げられる。なかでも、水系のゾルが好ましい。
前記希土類元素系酸化物のゾルには、通常その分散を安定化させるために、硝酸、塩酸、リン酸などの無機酸またはその塩、酢酸、りんご酸、アスコルビン酸、乳酸などの有機酸が分散安定化剤として用いられる。これらの分散安定化剤のうち、特にリン酸は、外装材1において、(1)ゾルの分散安定化、(2)リン酸のアルミキレート能力を利用したアルミニウム箔層13との密着性の向上、(3)フッ酸の影響で溶出したアルミニウムイオンを捕獲(不動態形成)することよる電解液耐性の付与、(4)低温でもリン酸の脱水縮合を起こしやすいことによる腐食防止処理層14(酸化物層)の凝集力の向上、などが期待される。
前記リン酸またはその塩としては、オルトリン酸、ピロリン酸、メタリン酸、またはこれらのアルカリ金属塩やアンモニウム塩が挙げられる。なかでも、外装材1における機能発現には、トリメタリン酸、テトラメタリン酸、ヘキサメタリン酸、ウルトラメタリン酸などの縮合リン酸、またはこれらのアルカリ金属塩やアンモニウム塩が好ましい。また、前記希土類酸化物のゾルを用いて、各種コーティング法により希土類酸化物からなる腐食防止処理層14を形成させる時の乾燥造膜性(乾燥能力、熱量)を考慮すると、低温での脱水縮合性に優れる点から、ナトリウム塩がより好ましい。リン酸塩としては、水溶性の塩が好ましい。
酸化セリウムに対するリン酸(あるいはその塩)の配合比は、酸化セリウム100質量部に対して、1〜100質量部が好ましい。前記配合比が酸化セリウム100質量部に対して1質量部以上であれば、酸化セリウムゾルがより安定になり、外装材1の機能がより良好になる。前記配合比は、酸化セリウム100質量部に対して5質量部以上がより好ましい。また、前記配合比が酸化セリウム100質量部に対して100質量部以下であれば、酸化セリウムゾルの機能低下を抑制しやすい。前記配合比は、酸化セリウム100質量部に対して、50質量部以下がより好ましく、20質量部以下がさらに好ましい。
前記希土類酸化物ゾルにより形成される腐食防止処理層14は、無機粒子の集合体であるため、乾燥キュアの工程を経ても層自身の凝集力が低くなるおそれがある。そこで、この場合の腐食防止処理層14は、凝集力を補うために、下記アニオン性ポリマー、またはカチオン性ポリマーにより複合化されていることが好ましい。
アニオン性ポリマーとしては、カルボキシ基を有するポリマーが挙げられ、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸(あるいはその塩)、あるいはポリ(メタ)アクリル酸を主成分として共重合した共重合体が挙げられる。
該共重合体の共重合成分としては、アルキル(メタ)アクリレート系モノマー(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基など。);(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基など。)、N−アルコキシ(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルコキシ(メタ)アクリルアミド、(アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基など。)、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有モノマー;(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシランなどのシラン含有モノマー;(メタ)アクリロキシプロピルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマーなどが挙げられる。
これらアニオン性ポリマーは、希土類元素酸化物ゾルを用いて得られた腐食防止処理層14(酸化物層)の安定性を向上させる役割を果たす。これは、硬くて脆い酸化物層をアクリル系樹脂成分で保護する効果、および、希土類酸化物ゾルに含まれるリン酸塩由来のイオンコンタミ(特にナトリウムイオン)を捕捉する(カチオンキャッチャー)効果によって達成される。つまり、希土類元素酸化物ゾルを用いて得られた腐食防止処理層14中に、特にナトリウムなどのアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンが含まれると、該イオンを含む場所を起点にして腐食防止処理層14が劣化しやすくなる。そのため、アニオン性ポリマーによって希土類酸化物ゾルに含まれるナトリウムイオンなどを固定化することで、腐食防止処理層14の耐性が向上する。
アニオン性ポリマーと希土類元素酸化物ゾルを組み合わせた腐食防止処理層14は、アルミニウム箔にクロメート処理を施して形成した腐食防止処理層14と同等の腐食防止性能を有する。アニオン性ポリマーは、本質的に水溶性であるポリアニオン性ポリマーが架橋された構造であることが好ましい。該構造の形成に用いる架橋剤としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシ基、オキサゾリン基を有する化合物が挙げられる。
イソシアネート基を有する化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートあるいはその水素添加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’ジフェニルメタンジイソシアネートあるいはその水素添加物、イソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネート類;あるいはこれらのイソシアネート類を、トリメチロールプロパンなどの多価アルコールと反応させたアダクト体、水と反応させることで得られたビューレット体、あるいは三量体であるイソシアヌレート体などのポリイソシアネート類;あるいはこれらのポリイソシアネート類をアルコール類、ラクタム類、オキシム類などでブロック化したブロックポリイソシアネートなどが挙げられる。
グリシジル基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類と、エピクロルヒドリンを作用させたエポキシ化合物;グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコール類と、エピクロルヒドリンを作用させたエポキシ化合物;フタル酸、テレフタル酸、シュウ酸、アジピン酸などのジカルボン酸と、エピクロルヒドリンとを作用させたエポキシ化合物などが挙げられる。
カルボキシ基を有する化合物としては、例えば、各種脂肪族あるいは芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。また、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸のアルカリ(土類)金属塩を用いてもよい。
オキサゾリン基を有する化合物としては、例えば、オキサゾリンユニットを2つ以上有する低分子化合物、あるいはイソプロペニルオキサゾリンのような重合性モノマーを用いる場合には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルなどのアクリル系モノマーを共重合させたものが挙げられる。
また、アニオン性ポリマーには、シランカップリング剤のように、アミンと官能基を選択的に反応させ、架橋点をシロキサン結合にさせてもよい。この場合、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシランなどが使用できる。なかでも、特にアニオン性ポリマーあるいはその共重合物との反応性を考慮すると、エポキシシラン、アミノシラン、イソシアネートシランが好ましい。
アニオン性ポリマーに対するこれらの架橋剤の比率は、アニオン性ポリマー100質量部に対して、1〜50質量部が好ましく、10〜20質量部がより好ましい。架橋剤の比率がアニオン性ポリマー100質量部に対して1質量部以上であれば、架橋構造が充分に形成されやすい。架橋剤の比率がアニオン性ポリマー100質量部に対して50質量部以下であれば、塗液のポットライフが向上する。
アニオン性ポリマーを架橋する方法は、前記架橋剤に限らず、チタニウム、ジルコニウム化合物を用いてイオン架橋を形成する方法などであってもよい。
カチオン性ポリマーとしては、アミンを有するポリマーが挙げられ、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフトさせた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンあるいはこれらの誘導体、アミノフェノールなどのカチオン性のポリマーが挙げられる。
カチオン性ポリマーは、カルボキシ基やグリシジル基などのアミン/イミンと反応が可能な官能基を有する架橋剤と併用することが好ましい。カチオン性ポリマーと併用する架橋剤としては、ポリエチレンイミンとイオン高分子錯体を形成するカルボン酸を有するポリマーも使用でき、例えば、ポリアクリル酸あるいはそのイオン塩などのポリカルボン酸(塩)、あるいはこれにコモノマーを導入した共重合体、カルボキシメチルセルロースあるいはそのイオン塩などのカルボキシ基を有する多糖類などが挙げられる。ポリアリルアミンとしては、例えば、アリルアミン、アリルアミンアミド硫酸塩、ジアリルアミン、ジメチルアリルアミンなどの単独重合体あるいは共重合体などが挙げられる。これらのアミンは、フリーのアミンであってもよく、酢酸あるいは塩酸による安定化物であってもよい。また、共重合体成分として、マレイン酸、二酸化硫黄などを使用してもよい。さらに、1級アミンを部分メトキシ化させることで熱架橋性を付与したタイプも使用でき、また、アミノフェノールも使用できる。特に、アリルアミンあるいはその誘導体が好ましい。
本発明では、カチオン性ポリマーも腐食防止処理層14を構成する一構成要素として記載している。その理由は、リチウムイオン電池用外装材で要求される電解液耐性、フッ酸耐性を付与するべく様々な化合物を用い鋭意検討を行った結果、カチオン性ポリマー自体にも、電解液耐性、耐フッ酸性を付与することが可能な化合物であることが判明したためである。この要因は、フッ素イオンをカチオン性基で補足する(アニオンキャッチャー)ことで、アルミニウム箔が損傷することを抑制しているためであると推測される。
カチオン性ポリマーは、接着性の向上という点でより好ましい材料である。また、カチオン性ポリマーも、前記アニオン性ポリマーと同様に、水溶性であることから、架橋構造を形成させて耐水性を付与することがより好ましい。カチオン性ポリマーに架橋構造を形成する際の架橋剤は、アニオン性ポリマーの項で説明した架橋剤を使用でき、使用する割合の好ましい範囲も同様である。腐食防止処理層14として希土類酸化物ゾルを用いた場合、その保護層として前記アニオン性ポリマーを用いる代わりに、カチオン性ポリマーを用いてもよい。
腐食防止処理層14は、前述した層には限定されない。例えば、公知技術である塗布型クロメートのように、樹脂バインダー(アミノフェノールなど)にリン酸とクロム化合物を配合した処理剤を用いて形成してもよい。該処理剤を用いれば、腐食防止機能と密着性の両方を兼ね備えた層とすることができる。また、塗液の安定性を考慮する必要があるものの、希土類酸化物ゾルとポリカチオン性ポリマーあるいはポリアニオン性ポリマーとを事前に一液化したコーティング剤を使用して腐食防止機能と密着性の両方を兼ね備えた層とすることができる。
多層フィルムからなる外装材を使用したリチウムイオン電池は、外装材のシーラント層同士を合わせてヒートシールすることで密封される。そのため、そのシーラント層が合わされたシール部端面から水分が浸入してリチウム塩が加水分解されることが懸念される。そこで、アルミニウム箔層とシーラント層の層間密着強度を高め、内容物耐性(耐電解液性や耐フッ酸性)を向上させる必要がある。耐電解液性、耐フッ酸性を向上させる方法としては、一般的に三価クロメート処理が用いられる。クロメート処理に代表される化成処理による腐食防止処理層は、アルミニウム箔との傾斜構造を形成させるため、特にフッ酸、塩酸、硝酸、硫酸あるいはこれらの塩を配合した化成処理剤を用いてアルミニウム箔に処理を施し、次いでクロムやノンクロム系の化合物を作用させて化成処理層をアルミニウム箔に形成させるものである。しかし、前記化成処理は、化成処理剤に酸を用いていることから、作業環境の悪化やコーティング装置の腐食を伴う。一方、前述したコーティングタイプの腐食防止処理層14は、クロメート処理に代表される化成処理とは異なり、アルミニウム箔層13に対して傾斜構造を形成させる必要がない。そのため、コーティング剤の性状は、酸性、アルカリ性、中性などの制約を受けることがなく、良好な作業環境を実現できる。
加えて、特にヨーロッパでは、クロムアレルギーや潰瘍の原因となるだけでなく、発ガン性の疑いがあるとの理由から六価クロメート処理品を排除する動きが起こっており(RoHS規制、REACH規制)、この動きが三価クロメートにも波及する可能性がある。このように、クロム化合物を用いるクロメート処理は、環境衛生上、代替案が求められている点からも、化成処理タイプと異なるコーティングタイプの腐食防止処理層14が好ましい。
腐食防止処理層14としては、希土類元素系酸化物ゾルからなる層に、アニオン性ポリマーおよび該アニオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を含む混合物を含有する層、またはカチオン性ポリマーおよび該カチオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を含む混合物を含有する層の少なくとも一方を積層した多層構造であることが特に好ましい。
腐食防止処理層14には、必要に応じて各種添加剤を配合してもよい。例えば、アルミニウム箔へのエッチング機能が必要となる場合には、各種酸または塩基を加えてもよい。腐食防止処理層14を構成する成分が酸性であれば、各種無機酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、フッ酸などを用いることができ、塩基性であれば化成ソーダなどを用いることができる。また、界面活性剤(レベリング剤など)、紫外線吸収剤、酸化防止剤など、必要とされる品質に応じた機能性添加剤も用いてもよい。
腐食防止処理層14の単位面積当たりの質量は、多層構造、単層構造いずれであっても、0.005〜0.200g/mが好ましく、0.010〜0.100g/mがより好ましい。前記単位面積当たりの質量が0.005g/m以上であれば、アルミニウム箔層13に腐食防止機能を付与しやすい。また、前記単位面積当たりの質量が0.200g/mを超えても、腐食防止機能はあまり変らない。一方、希土類酸化物ゾルを用いた場合には、塗膜が厚いと乾燥時の熱によるキュアが不充分となり、凝集力の低下を伴うおそれがある。なお、腐食防止処理層14の厚みについては、その比重から換算できる。
(第2接着層)
第2接着層15は、腐食防止処理層14とシーラント層16とを接着する層である。第2接着層15は、接着剤または接着樹脂を含有する層である。第2接着層15を後述する接着剤により形成する場合、ドライラミネートにより外装材1(ドライラミネートタイプ)を形成できる。第2接着層15を後述する接着性樹脂により形成する場合、熱ラミネートにより外装材1(熱ラミネートタイプ)を形成できる。
第2接着層15を構成する接着剤としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオールなどの主剤に、硬化剤として芳香族系や脂肪族系の2官能以上のイソシアネート化合物、あるいはそのアダクト体、ビューレット体もしくは三量体からなるポリイソシアネート化合物を作用させた2液硬化型のポリウレタン系接着剤が好ましい。
該接着剤により形成する第2接着層15の厚みは、接着強度、追随性、加工性などの点から、1〜10μmが好ましく、3〜7μmがより好ましい。
また、第2接着層15を接着樹脂により形成する場合、該接着樹脂としては、例えば、不飽和カルボン酸もしくはその酸無水物またはそれらのエステルから導かれる不飽和カルボン酸誘導体成分であるポリオレフィン樹脂を、有機過酸化物の存在下でグラフト変性することにより得られる変性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、ホモ、ブロック、あるいはランダムポリプロピレン、プロピレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。ポリオレフィン樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオレフィン樹脂をグラフト変性する際に用いる化合物としては、不飽和カルボン酸またはその酸無水物あるいはそのエステル(以下、これらをまとめて「不飽和カルボン酸等」という。)が挙げられる。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸の無水物;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマール酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロ無水フタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸のエステル等が挙げられる。これらの化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
接着樹脂としては、ポリオレフィン樹脂を無水マレイン酸でグラフト変性した無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が特に好ましい。
また、接着樹脂により第2接着層15を形成する場合、押出ラミネートにより形成してもよく、前記材料を有機溶媒に分散させたディスパージョンタイプにより形成してもよい。さらに、このディスパージョンタイプの場合には、各種添加剤、例えば、架橋剤、シランカップリング剤などを配合してもよい。
接着樹脂により形成する第2接着層15の厚みは、1〜40μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。
(シーラント層)
シーラント層16は、第2接着層15を介して、腐食防止処理層14を形成したアルミニウム箔層13と貼り合わせられ、外装材1においてヒートシールによる封止性を付与する層である。
シーラント層16を構成する成分としては、例えば、ポリオレフィン樹脂または、ポリオレフィン樹脂に無水マレイン酸などをグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、前記第2の接着層15の項で挙げたものと同じものが挙げられる。
シーラント層16は単層フィルムであっても、複数の層を積層させた多層フィルムであってもよい。多層構造のシーラント層16としては、例えば、防湿性を付与するために、エチレン−環状オレフィン共重合体、ポリメチルペンテンなどの樹脂を介在させた多層フィルムが挙げられる。
シーラント層16は、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤などの各種添加剤を配合してもよい。
シーラント層16の厚さは、10〜100μmが好ましく、20〜50μmがより好ましい。
以上説明した本発明の外装材は、優れた成形性と良好なバーコード印字性を兼ね備えている。また、クロメート処理を施さず、希土類元素系酸化物ゾルを用いた腐食防止処理層を設けることで、環境特性も向上させることができる。
なお、本発明の外装材は、前述した外装材1には限定されない。例えば、第1接着層とアルミニウム箔層の密着強度を高める目的で、アルミニウム箔層の基材層側にも腐食防止処理層を設けてもよい。
(製造方法)
以下、本発明の外装材の製造方法の一例として、外装材1の製造方法について説明する。ただし、外装材1の製造方法は以下の方法には限定されない。
外装材1の製造方法は、下記工程(I)〜(IV)を有する。
(I)アルミニウム箔層13上に、腐食防止処理層14を形成する工程。
(II)アルミニウム箔層13における腐食防止処理層14を形成した側と反対側に、第1接着層12を介して基材層11を貼り合わせる工程。
(III)アルミニウム箔層13の腐食防止処理層14側に、第2接着層15を介してシーラント層16を貼り合わせる工程。
(IV)基材層11の外側の表面と、シーラント層16の外側の表面に、スリップ剤を塗布する工程。
工程(I):
アルミニウム箔層13の一方の面に、脱脂処理、熱水変成処理、陽極酸化処理、化成処理、あるいは腐食防止性能を有するコーティング剤を塗工することにより、腐食防止処理層14を形成する。
脱脂処理の方法としては、焼鈍、スプレー法、浸漬法等が挙げられる。
熱水変成処理、陽極酸化処理の方法としては、浸漬法等が挙げられる。
化成処理の方法としては、化成処理のタイプに応じて、浸漬法、スプレー法、コート法等を選択できる。
腐食防止性能を有するコーティング剤のコート法としては、グラビアコーター、グラビアリバースコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、ダイコーター、バーコーター、キスコーター、コンマコーターなど、各種方法を採用できる。
なお、アルミニウム箔層13は、未処理のアルミニウム箔を用いてもよく、脱脂処理を施したアルミニウム箔を用いてもよい。脱脂処理の方法としては、焼鈍による脱脂に加え、前述したスプレー法または浸漬法が挙げられる。
工程(II):
アルミニウム箔層13における腐食防止処理層14を形成した側と反対側に、第1接着層12を形成する接着剤を用いて、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション、ウエットラミネーション等の手法で基材層11を貼り合わせる。
工程(II)では、接着性の促進のため、室温〜80℃の範囲でエージング(養生)処理を行ってもよい。
工程(III):
第2接着層を接着剤により形成する場合は、基材層11、第1接着層12、アルミニウム箔層13および腐食防止処理層14がこの順に積層された積層体の腐食防止処理層14側に、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション、ウエットラミネーション等の手法でシーラント層を貼り合わせる。この場合も工程(II)と同様に、接着性の促進のため、室温〜80℃の範囲でエージング(養生)処理を行ってもよい。
また、第2接着層15を接着樹脂により形成する場合、ドライプロセスまたはウエットプロセスを使用できる。
ドライプロセスの場合、押出ラミネート機を用いたサンドラミネーションにより、前記積層体の腐食防止処理層14側に、インフレーション法またはキャスト法により得られるシーラント層16を接着樹脂を介して貼り合わせる。その後、腐食防止処理層14と接着樹脂により形成される第2接着層15の密着性を向上させる目的で、熱処理(エージング処理や熱ラミネーションなど)を施してもよい。
また、ウェットプロセスの場合は、接着樹脂のディスパージョンを前記積層体の腐食防止処理層14上に塗工し、焼き付けを行った後、インフレーション法またはキャスト法で得られるシーラント層16を熱ラミネーションなどの熱処理により積層させる。
工程(IV):
基材層11の外側の表面(最外面)とシーラント層16の外側の表面(最内面)に、スリップ剤を塗布し、静摩擦係数を低下させ、静摩擦係数(μs−A)、静摩擦係数(μs−B)、それらの比(μs−A/μs−B)を調整する。
スリップ剤の塗布方法は、例えば、ドライラミネート法を用いて、スリップ剤を溶媒に溶解、分散後に塗布する方法が挙げられる。
以上説明した工程(I)〜(IV)により、外装材1が得られる。
なお、外装材1の製造方法は、前記工程(I)〜(IV)を順次実施する方法には限定されない。例えば、工程(II)を行ってから工程(I)を行ってもよい。また、アルミニウム箔層の両面に腐食防止処理層を設けてもよい。また、工程(III)を行った後に工程(II)を行ってもよい。また、スリップ剤を基材層11やシーラント層16中に配合した場合などは、工程(IV)を行わなくてもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[使用原料]
本実施例で使用した原料を以下に示す。
(基材層11)
基材A−1:二軸延伸ポリアミドフィルム(厚み25μm)。
[第1接着層12]
接着剤B−1:ポリエステルポリオール系主剤に対して、トリレンジイソシアネートのアダクト体系硬化剤を配合したポリウレタン系接着剤(東洋インキ製造製)。
(アルミニウム箔層13、腐食防止処理層14)
アルミニウム箔C−1:腐食防止処理層として、酸化セリウムゾルからなる層と、アニオン系ポリマーであるポリアクリル酸系樹脂からなる層と、カチオン系ポリマーであるポリアリルアミン系樹脂からなる層を、片面に順次積層させた軟質アルミニウム箔8079材(アルミニウム箔の厚み40μm)。
アルミニウム箔C−2:塗布型化成処理層として、両面に三価クロメートとフェノール系樹脂からなる腐食防止処理層を設けた軟質アルミニウム箔8079材(アルミニウム箔の厚み40μm)。
腐食防止処理層は、グラビアリバースコートにより設け、乾燥ユニットにおいて150〜200℃で焼き付け処理を施した。腐食防止処理層の単位面積あたりの質量は0.010〜0.100g/mとした。
(第2接着層15)
接着剤D−1:ポリエステルポリオール系主剤に対して、トリレンジイソシアネートのアダクト体系硬化剤を配合したポリウレタン系接着剤(三井化学製)。
接着樹脂D−2:無水マレイン酸変性ポリプロピレン系接着性樹脂(三井化学製アドマー)。
(シーラント層16)
フィルムE−1:最内面となる側の面にコロナ処理を施した無延伸ポリプロピレンフィルム(厚み30μm)。
(スリップ剤)
スリップ剤F−1:エルカ酸アミド
[外装材の製造方法]
前記アルミニウム箔(C−1、C−2)と基材A−1を、接着剤B−1を用いたドライラミネート手法により貼り合わせた。第1接着層12の厚みは4μmとした。次いで、得られた積層体の基材層と反対側に、接着剤D−1を用いたドライラミネート、または接着樹脂D−2を用いた押出しラミネートにより、フィルムE−1を貼り合わせてシーラント層を設け、外装材を得た。第2接着層15の厚みは、接着剤D−1を用いた場合は4μm、接着樹脂D−2を用いた場合は20μmとした。押出しラミネートにより製造した外装材は、さらに210℃、5m/分の条件で熱圧着(熱処理)を行った。その後、基材層の外側の表面の静摩擦係数とシーラント層の外側の表面の静摩擦係数が表1に示すとおりになる濃度でエルカ酸アミドをイソプロピルアルコールに溶かした塗布剤を、基材層とシーラント層のそれぞれの表面に塗布した。
[静摩擦係数の測定]
各例で得られた外装材における基材層の外側の表面、すなわち電池製造時の最外面と、シーラント層の外側の表面、すなわち電池製造時の最内面の静摩擦係数を、JIS−P8147に準拠して測定した。
[成形性の評価]
得られた外装材から縦50×横70mmのサイズで切り出した試験片に対し、絞り深さを3.00mmから10.00mmまで調整できる冷間成形用装置を用いて、0.25mm間隔で絞り深さを変化させて深絞り成形し、成形性を評価した。評価は以下の基準で行なった。
◎:絞り深さ4.50mm超でも、ピンホールやクラックを生じさせずに深絞り成形できた。
○:絞り深さ4.25〜4.50mmの範囲で、ピンホールやクラックを生じさせずに深絞り成形できた。
△:絞り深さ4〜4.25mmの範囲で、ピンホールやクラックを生じさせずに深絞り成形できた。
×:絞り深さ4mm未満でピンホールやクラックが生じた。
[表面のスリップ剤の量]
基材層およびシーラント層の表面に付与されたスリップ剤の量は、それぞれの表面からクロロホルムで抽出したスリップ剤の量をGC−MSにより測定し、事前に作成した検量線を利用して算出した。
[バーコード印字評価]
インクジェット方式のプリンターにて基材層側にバーコードを100個印字し、バーコードリーダーにて読み取りが可能かどうかを評価した。評価は下記の基準で行った。
○:読み取りが不良なバーコードが1個以下であった。
△:読み取りが不良なバーコードが2〜9個であった。
×:読み取りが不良なバーコードが10個以上であった。
[総合評価]
総合評価は、下記の基準で行い、△以上を合格とした。
◎:成形性評価が「◎」、バーコード印字評価が「○」であった。
○:成形性評価が「○」、バーコード印字評価が「○」であった。
△:成形性評価およびバーコード印字評価が「△」以上で、かついずれか一方が「△」であった。
×:成形性評価およびバーコード印字評価の少なくとも一方が「×」であった。
[実施例1〜6および比較例1〜3]
前記製造方法により、表1に示す構成の外装材を製造し、成形性およびバーコード印字性を評価した。
Figure 2012124068
Figure 2012124068
表2に示すように、基材層11の表面の静摩擦係数(μs−A)とシーラント層16の表面の静摩擦係数(μs−B)がそれぞれ適した範囲内である実施例1〜6の外装材は、成形可能な絞り深さが大きく優れた成形性を有しており、バーコード印字性も良好であった。また、静摩擦係数の比(μs−A/μs−B)が0.33〜2.4の範囲内である実施例3〜6の外装材は、成形性がさらに優れていた。また、スリップ剤の量が50mg/m未満で静摩擦係数(μs−A)が0.10を超える実施例1〜5で、バーコード印字性が特に良好であった。
一方、基材層11の表面の静摩擦係数(μs−A)とシーラント層16の表面の静摩擦係数(μs−B)の一方が条件を満たさない比較例1〜3の外装材は、絞り深さ0.4mm未満で成形不良が生じ、実施例に比べて成形性が劣っていた。
1 リチウムイオン電池用外装材
11 基材層
12 第1接着層
13 アルミニウム箔層
14 腐食防止処理層
15 第2接着層
16 シーラント層

Claims (4)

  1. 基材層の一方の面に、第1接着層、少なくとも片面に腐食防止処理層を設けたアルミニウム箔層、第2接着層およびシーラント層が順次積層されたリチウムイオン電池用外装材であって、
    前記基材層の外側の表面の静摩擦係数(μs−A)が0.1〜0.25であり、前記シーラント層の外側の表面の静摩擦係数(μs−B)が0.1〜0.5であることを特徴とするリチウムイオン電池用外装材。
  2. 前記基材層の外側の表面の静摩擦係数(μs−A)と前記シーラント層の外側の表面の静摩擦係数(μs−B)との比(μs−A/μs−B)が0.33〜2.4である、請求項1に記載のリチウムイオン電池用外装材。
  3. 前記基材層の外側の表面に1〜20mg/mの割合でスリップ剤が付与され、前記シーラント層の外側の表面に1〜20mg/mの割合でスリップ剤が付与された、請求項1または2に記載のリチウムイオン電池用外装材。
  4. 前記腐食防止処理層が、希土類元素系酸化物ゾルからなる層に、アニオン性ポリマーおよび該アニオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を含む混合物を含有する層、またはカチオン性ポリマーおよび該カチオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を含む混合物を含有する層の少なくとも一方を積層した多層構造である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン電池用外装材。
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