JP2012122059A - 画像記録方法及びインクセット - Google Patents

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Abstract

【課題】 2次色の画像を形成した際に、光沢性の高い画像を得ることができる画像記録方法及びインクセットを提供すること。
【解決手段】 樹脂で分散されたカーボンブラックを含有する第1のインクを記録媒体に付与する工程、並びに、下記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを、前記第1のインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程を有することを特徴とする画像記録方法。
【化1】

【選択図】 なし

Description

本発明は画像記録方法及びインクセットに関する。
近年、画像記録方法には、得られる画像の耐擦過性が高いことに加えて、広い色再現領域を有することが要求されている。インクを用いて得られる画像の耐擦過性を向上し、かつ、インクの色再現領域を拡大する方法として、シアン、マゼンタ、及びイエローの基本3原色の他に、レッド、グリーン、ブルー、オレンジ、バイオレットなどの基本3原色以外の色相を有する色材を使用した特色インクを用いる方法が検討されている(特許文献1及び2)。中でも、特許文献2では、C.I.ピグメントグリーン7やC.I.ピグメントグリーン36などのハロゲン化金属フタロシアニン顔料を含有するグリーンインクを含むインクセットを用いることで、グリーンの色再現領域の彩度が向上することが開示されている。
一方、顔料を含有するインクを使用すると、顔料が記録媒体に浸透せずに表面に残ることから、画像表面の平滑性が低下し、光沢性が低くなる場合がある。顔料を含有するインクを用いて得られる画像の光沢性を改善する方法として、使用する顔料粒子の表面状態や粒径を調整する方法や樹脂で分散させた顔料を使用する方法が検討されている(特許文献3及び4)。特許文献3では、平均一次粒子径が18nm以下と小さく、更にDBP吸油量が120cm/100g未満である、所謂、低ストラクチャーのカーボンブラックとポリウレタン樹脂を併用することで、画像の光沢性が改善されることが開示されている。また、特許文献4では、体積平均粒径が100nm以下であり、スチレン−アクリル酸系共重合体で被覆されたC.I.ピグメントグリーン36を用いることで、画像の光沢性が改善されることが開示されている。
国際公開第99/05230号パンフレット 特開2001−354886号公報 特開2002−097390号公報 特開2008−031469号公報
本発明者らは、グリーンの色再現領域に優れる画像を得ることを目的に、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料を含有するインクを用いた画像記録方法を検討した。しかしながら、樹脂分散カーボンブラックを含有するブラックインクと併用すると、2次色の画像の光沢性が低くなることが分かった。この2次色の画像の光沢性の低下は、それぞれのインクを単独で使用した場合の画像の光沢性から想定されるレベルを大きく下回っていた。したがって、本発明の目的は、2次色の画像を形成した際に、光沢性の高い画像を得ることができる画像記録方法及びインクセットを提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる画像記録方法は、樹脂で分散されたカーボンブラックを含有する第1のインクを記録媒体に付与する工程、並びに、下記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを、前記第1のインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程を有することを特徴とする。
(一般式(1)中、Mは金属である。X〜X16はそれぞれ独立に、水素原子及びハロゲン原子から選ばれる1種であり、X〜X16のうち、水素原子の数は8個以下であり、ハロゲン原子の数は8個以上である。)
本発明によれば、2次色の画像を形成した際に、光沢性の高い画像を得ることができる画像記録方法及びインクセットを提供することができる。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書の記載において、C.I.とは、カラーインデックスの略語である。尚、本発明において「ハロゲン化金属フタロシアニン顔料」とは、中心金属を有するフタロシアニン顔料のベンゼン環の水素原子がハロゲン原子で置換されている顔料を意味する。本発明の画像記録方法は、樹脂で分散されたカーボンブラックを含有する第1のインクを記録媒体に付与する工程、並びに、下記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを、前記第1のインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程を有することを特徴とする。
(一般式(1)中、Mは金属である。X〜X16はそれぞれ独立に、水素原子及びハロゲン原子から選ばれる1種であり、X〜X16のうち、水素原子の数は8個以下であり、ハロゲン原子の数は8個以上である。)
まず本発明者らは、樹脂で分散されたカーボンブラック(以下、「樹脂分散カーボンブラック」とする)を含有するインクと、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料を含有するインクを用いて2次色の画像を形成した場合に、光沢性が低下してしまう理由について検討を行った。
本発明者らが検討を行ったところ、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料は、親水性基を顔料粒子の表面に直接結合するのが難しく、また、樹脂分散剤などを用いる場合は、分散剤が顔料粒子の表面に吸着しにくいという性質があることが分かった。これは何れも、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料が、フタロシアニン骨格の外殻のベンゼン環の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換されている構造を有していることに起因すると考えられる。親水性基を結合させたり、樹脂分散剤を吸着させたりして分散させたとしても、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料は、疎水性の高い顔料粒子表面が露出している部位が多く存在することになる。したがって、顔料粒子表面に親水性の樹脂が吸着しているような樹脂分散カーボンブラックと比較すると、分散されたハロゲン化金属フタロシアニン顔料粒子の親水性は相対的に非常に低くなる。
このような親水性の異なる2種の顔料をそれぞれに含有するインク(樹脂分散カーボンブラックを含有するインク及びハロゲン化金属フタロシアニン顔料を含有するインク)を記録媒体において少なくとも一部で重なるように付与して画像を記録した場合、2種のインクが重なる領域において以下のような現象が起きていると考えられる。即ち、それぞれの顔料粒子は異なる親水性に由来した異なる分散挙動を示すため均一に混ざり合わず、記録媒体上にはそれぞれの顔料粒子が偏在して堆積する部分が生じてしまう。これにより、画像表面の平滑性が低下し、2次色の画像の光沢性が低くなる。
上記のメカニズムからも明らかな通り、この2次色の画像の光沢性の低下は、使用するハロゲン化金属フタロシアニン顔料の置換ハロゲン原子の数が多い程、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料の親水性が低くなるため、より顕著に発生する。本発明者らが複数種のハロゲン化金属フタロシアニン顔料について検討を行ったところ、置換ハロゲン原子の数が8以上の顔料、即ち、上記一般式(1)で表される顔料を用いた場合において2次色の画像の光沢性の低下が許容できないレベルとなることが分かった。一方、置換ハロゲン原子の数が0、つまり、ハロゲン化されていない金属フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15など)を用いた場合は、2次色の画像の光沢性が低くなるという課題自体が生じないことも分かった。
上述の結果を受けて本発明者らが検討を重ねたところ、上記一般式(1)で表されるハロゲン化金属フタロシアニン顔料を含有するインク中に、ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有させることで、上記課題を解決できることが分かった。これにより、樹脂分散カーボンブラックを含有するインク(第1のインク)と第2のインクを用いて2次色の画像を形成した際に、光沢性の高い画像を得ることができることが分かった。詳細を以下に説明する。
フタロシアニン骨格を有する化合物は、分子全体にπ電子共役系が広がっているため、電子が非局在化している。そして、上記一般式(1)で表されるハロゲン化金属フタロシアニン顔料のように、電子吸引性のハロゲン原子が置換している場合は、フタロシアニン分子内の非局在化した電子が、ハロゲン原子に大きく引き寄せられることとなる。その結果、中心金属の電子密度が低下し、中心金属は正の電荷を帯びる。一方、ヒドロキシ酸やアミノ酸は、その分子内に電気陰性度の高い酸素原子や窒素原子を有している。そのため、ヒドロキシ酸やアミノ酸を上記第2のインク中に含有させると、ヒドロキシ酸やアミノ酸の分子内のヒドロキシ基の酸素原子やアミノ基の窒素原子が、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料の中心金属に強く引き寄せられる。その結果、ヒドロキシ酸やアミノ酸は、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料の表面に吸着する。更に、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料粒子の表面に吸着したヒドロキシ酸やアミノ酸は、カルボキシル基を有するため、顔料粒子の親水性を高める作用がある。その結果、第1のインクと第2のインクを用いて2次色の画像を形成しても、2種のインク中の顔料粒子の親水性の差が小さくなるため、記録媒体上にそれぞれの顔料粒子が偏在して堆積することが抑制される。これにより、画像表面の平滑性が高くなり、光沢性の高い2次色の画像を得ることができるものである。以上のように、本発明の各構成が有効に働くことで、本発明の効果を達成することが可能となると推測される。
[画像記録方法]
本発明の画像記録方法は、樹脂で分散されたカーボンブラックを含有する第1のインクを記録媒体に付与する工程、並びに、下記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを、前記第1のインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程を有することを特徴とする。本発明においては、前記第1及び第2のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出させる方式のインクジェット記録方法が好ましい。特に、インクに熱エネルギーを作用させて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる方式のインクジェット記録方法が好ましい。尚、本発明における「記録」とは、インク受容層を有する記録媒体や普通紙などの記録媒体に対して記録する態様、ガラス、プラスチック、フィルムなどの非浸透性の記録媒体に対してプリントを行う態様を含む。
また、本発明の画像記録方法は、前記第1のインクを記録媒体に付与する工程(A)と、前記第2のインクを前記第1のインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように記録媒体に付与する工程(B)の2つの工程を有する。工程(A)の後に工程(B)を行っても、工程(B)の後に工程(A)を行っても構わない。また、同じ工程を2回以上行うような場合、例えば、工程(A)→工程(B)→工程(A)や、工程(B)→工程(A)→工程(B)でも構わない。
[インクセット]
本発明のインクセットは、樹脂で分散されたカーボンブラックを含有する第1のインク、並びに、上記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを含むことを特徴とする。尚、セットとして組み合わせることのできるインクについての限定は特になく、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクなどを用いることができる。以下、本発明の画像記録方法及びインクセットに用いるインクについて説明する。
[インク]
本発明の画像記録方法及びインクセットで用いる第1のインクは、樹脂で分散されたカーボンブラックを含有するインクであり、第2のインクは、上記一般式(1)で表されるハロゲン化金属フタロシアニン顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有するインクである。以下、それぞれのインクを構成する成分について説明する。尚、以下「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」と記載した場合は、それぞれ「アクリル酸、メタクリル酸」、「アクリレート、メタクリレート」を示すものとする。
<第1のインクの成分>
(樹脂で分散されたカーボンブラック)
本発明において、「樹脂で分散されたカーボンブラック」とは、分散剤として樹脂を用いる分散方式で分散されたカーボンブラックを意味する。具体的な分散方式としては、樹脂分散剤をカーボンブラック表面に吸着させることで分散させる分散方式、カーボンブラックの表面を樹脂分散剤で被覆することで分散させるマイクロカプセル型の分散方式、カーボンブラックの表面に樹脂分散剤を化学的に結合させることで分散させる樹脂結合型の分散方式が挙げられる。特に、カーボンブラックの分散安定性の観点から、樹脂結合型の分散方式であることが好ましい。
(1)カーボンブラック
本発明に用いる第1のインクに使用するカーボンブラックは、従来、インクジェット用のインクに一般的に用いられているものを何れも用いることができる。具体的には、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが挙げられる。更に具体的には、下記に挙げるような市販のカーボンブラックを用いることができる。例えば、レイヴァン1500(コロンビア製)、モナク:800、900、1100(以上、キャボット製)、プリンテックス:85、95(以上、デグッサ製)、No.900、No.1000、No.2200B、No.2300、No.2350、No.2400R、MCF−88(以上、三菱化学製)などが挙げられる。無論、本発明のために新たに調製したカーボンブラックを用いることもできる。
本発明において、第1のインクに使用するカーボンブラックは、ストラクチャーが低いことが好ましい。本発明において、カーボンブラックの「ストラクチャーが低い」とは、カーボンブラックの一次粒子同士が融着し連鎖状や不規則な鎖状に枝分かれした凝集形態、所謂、カーボンブラックの最小構成単位である一次凝集体の発達度合いが低いことを意味する。そして、この「一次凝集体の発達度合い」は、カーボンブラックのDBP吸油量によって間接的に評価することができる。尚、本発明において「カーボンブラック粒子」とした場合は、カーボンブラックの一次凝集体を意味するものとする。
カーボンブラックのDBP吸油量は、DBP(ジブチルフタレート)がカーボンブラックの個々の一次凝集体間の空隙に吸収されやすい性質があること、及び、この空隙率がストラクチャーと正の相関があることから、ストラクチャーを間接的に定量する方法として知られている。つまり、DBP吸油量が小さい程、カーボンブラックのストラクチャーは低い。本発明においては、ATSM規格のD2414に準拠して測定するものとする。
本発明においては、カーボンブラックのDBP吸油量が75mL/100g以下であることが好ましい。カーボンブラックのDBP吸油量が75mL/100gより大きいと、カーボンブラックのストラクチャーが高いため、カーボンブラック粒子が記録媒体に緻密に堆積できず、2次色の画像の光沢性の向上効果が十分に得られない場合がある。更に、カーボンブラックのDBP吸油量は40mL/100g以上であることが好ましい。カーボンブラックのDBP吸油量が40mL/100g未満であると、ストラクチャーが低く、一次凝集体同士が凝集しやすくなり、第1のインクの保存安定性が十分に得られない場合がある。
本発明において、第1のインクに使用するカーボンブラックは、一次粒子の平均粒径が小さいことが好ましい。これは、同程度のストラクチャーのカーボンブラックを比較した場合、一次粒子の平均粒径が小さい程、一次凝集体が小さくなるため、記録媒体に緻密に堆積できるからである。一次粒子の平均粒径は、カーボンブラックの単位質量当たりの表面積である比表面積によって間接的に評価することができる。本発明においては、カーボンブラックの窒素吸着比表面積によって評価を行う。尚、窒素吸着比表面積が大きい程、一次粒子の平均粒径は小さい。本発明においては、ATSM規格のD3037(30733)のTest Method Cに準拠して測定するものとする。
本発明においては、カーボンブラックの窒素吸着比表面積が200m/g以上であることが好ましい。カーボンブラックの窒素吸着比表面積が200m/g未満であると、カーボンブラックの一次粒子が大きく、それに伴い一次凝集体も大きくなることで、記録媒体に緻密に堆積できず、2次色の画像の光沢性の向上効果が十分に得られない場合がある。また、カーボンブラックの窒素吸着比表面積が300m/g以下であることが好ましい。カーボンブラックの窒素吸着比表面積が300m/gより大きいと、一次粒子が小さく、それに伴い一次凝集体も小さくなり過ぎることで、一次凝集体同士が凝集しやすくなり、第1のインクの保存安定性が十分に得られない場合がある。
本発明において、第1のインク中のカーボンブラックの含有量(質量%)は、第1のインクの全質量を基準として、0.1質量%以上3.0質量%以下であることが好ましい。また、本発明において、第1のインクに使用するカーボンブラックの平均粒径(体積基準の平均粒径D50)は、50nm以上150nm以下であることが好ましい。尚、後述する実施例においては、マイクロトラックUPA−EX150(日機装製)を用いて顔料の平均粒径の測定を行った。
(2)樹脂
本発明において、第1のインクに使用する樹脂は、上記の第1のインク中のカーボンブラックを分散させることができる樹脂であれば、従来のインクジェット用のインクに用いられているものを何れも好ましく使用することができる。特に、本発明においては、親水性モノマーや疎水性モノマーを共重合して得られる樹脂を用いることが好ましい。親水性モノマーや疎水性モノマーとしては、以下に示すような汎用のものを何れも用いることができる。
親水性モノマーとしては、酸モノマー及びその塩、又は、非イオン性の親水性基(ヒドロキシ基やアミド基など)を有する化合物が挙げられる。酸モノマー及びその塩としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸、その誘導体、及びその塩が挙げられる。塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウムなど)塩、アンモニウム塩及び有機アンモニウム塩などが挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸やその塩が好ましい。塩としては、ナトリウム塩又はカリウム塩が好ましい。また、非イオン性の親水性基を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−メチル−5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル;メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、2−フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのエチレンオキサイドが付加された(メタ)アクリル酸エステル;メチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド化合物が挙げられる。本発明においては、親水性モノマーとして酸モノマー及びその塩を用いることが好ましい。中でも、(メタ)アクリル酸及びその塩を用いることがより好ましい。
また、疎水性モノマーとしては、フェニル基、ベンジル基、トリル基、o−キシリル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素から誘導された官能基又は置換基であるアリール基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物や(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。アリール基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸とアリール基を有するアルキルアルコールから合成されるエステル化合物などが挙げられる。これらの中でも、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。本発明においては、疎水性モノマーとしてアリール基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物を用いることが好ましい。中でも、スチレンを用いることがより好ましい。
本発明において、第1のインクに使用する樹脂は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、グラジエント共重合体の何れの形態でもよいが、顔料の分散をより安定とするブロック共重合体であることが好ましい。尚、本発明において「ブロック共重合体」とは、少なくとも2種の異なる重合体を共有結合によって連結させた構造を有する共重合体を意味する。
本発明において、第1のインクに使用する樹脂の合成方法としては、従来、インクジェット用のインクに使用する樹脂を合成するのに一般的に用いられている方法を何れも用いることができる。
本発明において、第1のインクに使用する樹脂は、酸価が200mgKOH/g以上300mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が200mgKOH/g未満であると、カーボンブラックの分散に寄与している樹脂の酸性基の数が少なく、カーボンブラックの分散安定性が低くなるため、カーボンブラック粒子同士が凝集しやすくなる。これにより、画像表面の平滑性が低くなり、2次色の画像の光沢性の向上効果が十分に得られない場合がある。一方、酸価が300mgKOH/gより大きいと、樹脂の酸性基の数が多くなり、カーボンブラックの親水性が高くなる。これにより、カーボンブラック粒子とハロゲン化金属フタロシアニン顔料粒子の親水性の差が大きくなるため、2次色の画像の光沢性の向上効果が十分に得られない場合がある。
本発明において、第1のインクに使用する樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により得られるポリスチレン換算の重量平均分子量は、15,500以上20,000以下であることが好ましい。樹脂の重量平均分子量が15,500より小さいと、樹脂が短くなり、それに伴いカーボンブラックに対する樹脂の親水性基の数が相対的に少なくなるため、カーボンブラックの分散安定性が低くなり、第1のインクの保存安定性が十分に得られない場合がある。樹脂の重量平均分子量が20,000より大きいと、インクの粘度が上昇しやすく、第1のインクの保存安定性や吐出安定性が十分に得られない場合がある。また、樹脂のGPCにより得られる分子量分布が、1.0≦(ポリスチレン換算の重量平均分子量:Mw)/(ポリスチレン換算の数平均分子量:Mn)≦3.0であることが好ましい。尚、分子量分布の値は原理的に1.0以上であり、この値が1.0に近づくほど単分散であることを意味する。
(3)第1のインク中の樹脂とカーボンブラックの質量比率A
第1のインク中の樹脂の含有量(質量%)の、カーボンブラックの含有量(質量%)に対する割合を質量比率Aとする。尚、この場合の樹脂及びカーボンブラックの含有量は、第1のインク全質量を基準とした値である。このとき、質量比率Aは0.3以上であることが好ましい。質量比率Aが0.3未満であると、顔料に対する樹脂の量が相対的に小さく、カーボンブラックの分散安定性が低くなり、第1のインクの保存安定性が十分に得られない場合がある。
(カーボンブラックの樹脂による分散方法)
上述の通り、本発明において、第1のインクに使用する樹脂で分散されたカーボンブラックは、樹脂分散剤を用いる分散方式で分散されたカーボンブラックである。カーボンブラックの樹脂による分散方法としては、従来、インクジェット用のインクに一般的に用いられている方法を何れも用いることができる。中でも、樹脂結合型の分散方式で分散されたカーボンブラックは、例えば、以下の方法でカーボンブラックの表面に樹脂を化学的に結合させることが得られる。即ち、芳香族アミンのジアゾニウム塩によって表面を改質したカーボンブラックに、樹脂を付加反応させることで得られる。
(樹脂で分散されたカーボンブラックの分析方法)
カーボンブラックや樹脂を分析する際には、インクから樹脂で分散されたカーボンブラックのみを分離することが好ましい。インクから樹脂で分散されたカーボンブラックを分離する方法は以下の通りである。まず、インクを濃縮又は希釈して全固形分の含有量が10質量%程度になるように調製した液体を12,000rpmで1時間の条件で遠心分離する。これにより、水溶性有機溶剤や水溶性樹脂などの水溶性成分が液層に含まれることになるため、カーボンブラックを含む沈降成分を回収する。次に、この沈降成分を約3倍量の純水に分散させた液体を80,000rpmで1時間半の条件で遠心分離する。これにより、水不溶性成分が液層に含まれることになり、樹脂で分散されたカーボンブラックが沈降成分として残留するため、これを回収する。回収した沈降成分を、トルエンやアセトンなどの有機溶剤に投入すると、カーボンブラックに吸着・結合している樹脂のみが溶解して取り除かれ、カーボンブラックが分離できる。このとき、樹脂がカーボンブラックに結合している場合は、10質量%水酸化カリウム水溶液などを用いて結合部を加水分解してから同様の操作を行うとより好ましい。以上の方法によって分離したカーボンブラックを乾燥した後、DBP吸油量及び窒素吸着比表面積の測定に用いる。尚、上記の分離操作によって、カーボンブラックの特性が変化することはない。
また、上記でカーボンブラックを分離する際にカーボンブラックに吸着・結合している樹脂を溶解させた有機溶剤に、塩酸などを加えて酸析を行う。析出物を遠心分離やろ過などにより分離して、固形物を得る。この固形物について、THFなどの有機溶剤でソックスレー抽出を行って、樹脂を得る。得られた樹脂を熱分解ガスクロマトグラフィ/質量分析計を用いて分析することで、樹脂を構成しているユニットの種類を確認できる。また、核磁気共鳴法(13C−NMR)やフーリエ変換型赤外分光光度計(FT−IR)によって、樹脂を構成するユニットの分子量や種類や含有量を定量することができる。また、樹脂の酸価は滴定法により測定することができる。後述する実施例では、樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、電位差自動滴定装置AT510(京都電子工業製)を用いて、0.5mol/L水酸化カリウムエタノール滴定液によって電位差滴定することで、酸価を測定した。また、樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量はGPC測定により得られる。本発明におけるGPC測定の手順は以下の通りである。GPC測定用の試料は、上記の方法で分離した樹脂を、THFに入れて数時間静置して溶解し、その後、ポアサイズ0.45μmの耐溶剤性メンブランフィルター(商品名:TITAN2 Syringe Filter、PTFE;SUN−SRi製)でろ過して得る。このとき、試料中の樹脂の含有量は、0.1質量%以上0.5質量%以下になるように調製する。得られた試料を用いて、以下の条件で測定を行う。
・装置:Alliance GPC 2695(Waters製)
・カラム:Shodex KF−806Mの4連カラム(昭和電工製)
・移動相:THF(特級)
・流速:1.0mL/min
・オーブン温度:40.0℃
・試料溶液の注入量:0.1mL
・検出器:RI(屈折率)
・ポリスチレン標準試料:PS−1及びPS−2(Polymer Laboratories製)
(分子量:7,500,000、2,560,000、841,700、377,400、320,000、210,500、148,000、96,000、59,500、50,400、28,500、20,650、10,850、5,460、2,930、1,300、580の17種)。後述する実施例においても、上記の条件で測定を行った。
(樹脂結合型の分散方式で分散されたカーボンブラックであるかの判定)
インク中のカーボンブラックが、樹脂結合型の分散方式で分散されたカーボンブラックであるかどうかを判定する方法は以下の通りである。まず、カーボンブラックを含むインクを20gとり、全固形分の含有量が10質量%程度となるように調整し、遠心分離装置にて、12,000rpm、60分の条件で遠心分離を行う。そして、水溶性有機溶剤や水溶性樹脂などの水溶性の成分を含む液層と、下層(沈殿物)を分離する。そして、前記沈殿物について、THFなどの有機溶剤を用いて、ソックスレー抽出を行う。なお、ソックスレー抽出の際には、必要に応じて酸析を行うことが好ましく、また、有機溶剤の種類も適宜変更してもよい。ここで得られた固層について熱重量分析(TGA)を行う。そして、800℃付近のカーボンブラックの分解温度よりも低温度側(110℃付近)に重量の減少が見られれば、樹脂の分解が生じたと考えられ、樹脂結合型の分散方式で分散されたカーボンブラックが含まれているものとする。一方、低温度側に重量の減少が見られなければ、樹脂結合型の分散方式で分散されたカーボンブラックが含まれていなかったものとする。例えば、インク中のカーボンブラックが樹脂で分散されていることが分かっている場合に、上記のTGAにより低温度側に重量の減少が見られなければ、カーボンブラックは樹脂分散剤を顔料表面に吸着させることで分散させる樹脂分散カーボンブラックである、と判断できる。
<第2のインクの成分>
(一般式(1)で表される顔料)
本発明において、第2のインクは、下記一般式(1)で表されるハロゲン化金属フタロシアニン顔料を含有する。
上記一般式(1)において、Mは金属である。Mは、銅、亜鉛、アルミニウムから選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。また、上記一般式(1)において、X〜X16はそれぞれ独立に、水素原子及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1つである。ハロゲン原子は、塩素、臭素及びヨウ素から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。更には、ハロゲン原子は、塩素及び臭素から選ばれる少なくとも1つであることがより好ましい。X〜X16の16個の原子のうち、水素原子の数は8個以下であり、ハロゲン原子の数は8個以上である。このとき、ハロゲン原子の数が12個以上であることが好ましく、更には14個以上であることがより好ましい。上記一般式(1)で表される顔料は、金属フタロシアニン顔料の水素原子をハロゲン原子に置換することで得ることができる。また、上記一般式(1)で表される顔料の具体例としては、C.I.ピグメントグリーン7、36、37、58が挙げられる。C.I.ピグメントグリーン37は、ハロゲン原子の数が8個であり、C.I.ピグメントグリーン7、36、58は、ハロゲン原子の数が14個以上である。尚、本発明において、上記一般式(1)で表される顔料は、2種以上の顔料を混合したものの構成成分の一部であったり、固溶体顔料(2種以上の顔料分子の混晶体として存在する顔料)の構成成分の一部であったりしてもよい。
上記一般式(1)で表される顔料の分散方法としては、樹脂分散剤を用いる樹脂分散タイプの顔料(樹脂分散剤を顔料表面に吸着させることで分散させる樹脂分散顔料、顔料粒子の表面を樹脂分散剤で被覆したマイクロカプセル顔料、顔料粒子の表面に樹脂分散剤を化学的に結合させた樹脂結合型顔料)や顔料粒子の表面に親水性基を結合した自己分散タイプの顔料(自己分散顔料)が挙げられる。無論、分散方法の異なる顔料を併用することも可能である。中でも樹脂分散剤を顔料表面に吸着させることで分散させる樹脂分散顔料や顔料粒子の表面に樹脂分散剤を化学的に結合させた樹脂結合型顔料が好ましい。樹脂分散剤としては、上記の第1のインクの成分に用いる樹脂として例示したものが挙げられる。樹脂分散剤は、酸価が100mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であることが好ましい。また、GPCにより得られるポリスチレン換算の重量平均分子量が、2,000以上20,000以下であることが好ましい。
本発明において、第2のインク中の上記一般式(1)で表される顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.0質量%以上20.0質量%以下、更には、2.0質量%以上8.0質量%以下であることが好ましい。含有量が1.0質量%未満であると、画像濃度が十分に得られない場合がある。含有量が20.0質量%より大きいと、耐固着性などのインクジェット特性が十分に得られない場合がある。また、本発明において、第2のインク中の上記一般式(1)で表される顔料の平均粒径は、50nm以上150nm以下であることが好ましい。
(ヒドロキシ酸・アミノ酸)
本発明において、第2のインクは、ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する。本発明における「ヒドロキシ酸」とは、「1分子中にカルボキシル基とアルコール性水酸基とをもつ有機化合物」(岩波 理化学辞典 第4版)を意味する。本発明において、第2のインクに使用するヒドロキシ酸の炭素数としては2以上6以下であることが好ましい。また、ヒドロキシ基の数が1以上5以下であることが好ましい。具体的に、本発明において、第2のインクに使用するヒドロキシ酸としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸が挙げられる。中でも、乳酸、リンゴ酸、及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
また、本発明における「アミノ酸」とは、「分子中にアミノ基とカルボキシル基とをもつ化合物」(岩波 理化学辞典 第4版)を意味する。本発明において第2のインクに使用するアミノ酸の炭素数としては2以上18以下であることが好ましい。また、アミノ基の数が1以上4以下であることが好ましい。具体的に、第2のインクに使用するアミノ酸としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミノ五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)が挙げられる。中でも、EDTA、DTPA、及びTTHAから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
また、本発明において、第2のインクに使用するヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種が、1分子中に有するカルボキシル基の数は2以上5以下であることが好ましい。このとき、ヒドロキシ酸、アミノ酸を2種以上用いる場合は、用いる全てのヒドロキシ酸及びアミノ酸のカルボキシル基の数が、2以上5以下であることが好ましい。ヒドロキシ酸及びアミノ酸のカルボキシル基の数を上記範囲とすることで、2次色の画像の光沢性の向上効果がより高いレベルで得られる。これは、カルボキシル基が1つの場合と比較して、カルボキシル基が複数あることにより、顔料表面の極性基と水素結合により相互作用するカルボキシル基が存在することになり、顔料表面へのヒドロキシ酸・アミノ酸の吸着が強まるためである。この作用により、上述の顔料粒子同士の凝集を抑制する効果が向上するため、2次色の画像の光沢性が更に高くなる。一方、カルボキシル基の数が多くなると、顔料表面の極性基との水素結合作用が優位となり、ヒドロキシ酸・アミノ酸が極性基にひきつけられる。これにより、フタロシアニン分子の中心金属を取り囲む作用が弱まり、上述の顔料粒子同士の凝集を抑制する効果が十分でない場合がある。したがって、第2のインクには、上記のヒドロキシ酸及びアミノ酸の中でも、リンゴ酸、クエン酸、EDTA、及びDTPAから選ばれる少なくとも1種を用いることがより好ましい。
また、本発明において、第2のインク中に含有するヒドロキシ酸及びアミノ酸の含有量(質量%)は、第2のインク全質量を基準として、0.01質量%以上1.00質量%以下であることが好ましい。
(第2のインク中のヒドロキシ酸及びアミノ酸と一般式(1)で表される顔料の質量比率B)
第2のインク中のヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種の含有量(質量%)の一般式(1)で表される顔料の含有量(質量%)に対する割合を質量比率Bとする。尚、この場合の含有量は、第2のインク全質量を基準とした値である。このとき、質量比率Bは0.01以上0.15以下であることが好ましい。質量比率Bが0.01より小さいと、前記一般式(1)で表される顔料の表面に吸着するヒドロキシ酸やアミノ酸の量が十分でなく、画像の光沢性が十分に得られない場合がある。また、質量比率Bが0.15より大きいと、前記一般式(1)で表される顔料の表面に吸着できないヒドロキシ酸やアミノ酸が存在するようになり、これらが記録媒体に析出することで画像の光沢性の向上効果が十分に得られない場合がある。
<比率Bの比率Aに対する比率>
上述のメカニズムの通り、本発明の効果は、第1のインク中のカーボンブラックと第2のインク中の一般式(1)で表される顔料の親水性の違いに影響される。したがって、第1のインク中のカーボンブラックの親水性に関する因子の1つである、分散樹脂とカーボンブラックの質量比率(前記質量比率A)と、第2のインク中の一般式(1)で表される顔料の親水性に関する因子の1つである、ヒドロキシ酸及びアミノ酸と顔料の質量比率(前記質量比率B)の関係を規定することで、より好ましい効果が得られると考えられる。この観点から、本発明者らが検討したところ、前記質量比率Bの前記質量比率Aに対する比率、即ち、(質量比率B)/(質量比率A)が、0.025以上0.375以下であるときに、2次色の画像の光沢性が更に向上するため、好ましいことが分かった。
<第1のインク及び第2のインクに共通に使用可能な成分>
(水性媒体)
本発明において、第1のインク及び第2のインクは、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有してもよい。水とは、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。また、水溶性有機溶剤としては、例えば、炭素数1乃至4のアルキルアルコール類、アミド類、ポリアルキレングリコール類、グリコール類、アルキレン基の炭素原子数が2乃至6のアルキレングリコール類、多価アルコール類、多価アルコールのアルキルエーテル類、含窒素化合物類などが挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は1種又は2種以上を組合せて使用することができる。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下、更には40.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下、更には3.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましい。
(界面活性剤)
本発明において、第1のインク及び第2のインクは、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、従来から、インクジェット用インクの調製の際に用いられているものを何れも用いることができる。具体的には、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられる。中でも、ノニオン性界面活性剤を用いることが好ましい。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルなどのアルキル基部分の炭素数が12乃至22のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類などである。これらの界面活性剤は、単独で用いても、2種以上適宜組合せて用いてもよい。
(その他の成分)
本発明において、第1のインク及び第2のインクは、上記の成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及びその他の樹脂などの種々の添加剤を含有してもよい。このような添加剤のインク中における含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上10.00質量%以下、更には0.20質量%以上5.00質量%以下であることが好ましい。
また、第1のインク及び第2のインクのpHは、それぞれ7.0以上10.0以下の範囲内とするのが好ましい。pH調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン;水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物;有機酸や無機酸などが挙げられる。尚、インクのpHは、25℃における値であり、一般的なpHメータを用いて測定することができる。また、25℃におけるインクの粘度は5×10−3Pa・s以下であることが好ましく、例えば水性媒体の構成や含有量によって調整することができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[第1のインクの調製]
<カーボンブラック1〜7>
表1に示したDBP吸油量及び比表面積を有するカーボンブラック1〜7を用いた。
<樹脂水溶液1〜5の調製>
カーボンブラックの分散に用いる樹脂1〜5(スチレン/α−メチルスチレン/アクリル酸のランダム共重合体)の特性を表2に示した。この樹脂1〜5を、表2に記載のそれぞれの樹脂の酸価と当量の水酸化ナトリウムと水を加えて温度80℃で撹拌し、樹脂(固形分)の含有量が20.0質量%である樹脂水溶液1〜5を得た。
<カーボンブラック分散体の調製>
上記で得たカーボンブラック及び樹脂水溶液を表3に示した組合せで用い、カーボンブラック分散体を以下の方法で調製した。
(カーボンブラック分散体1の調製)
水(30g)に3−アミノベンジルアミン(7.5mmol)を溶解させた溶液に、撹拌しながら硝酸銀(1.2g)を加えた後、発生した沈殿物をろ過により除去した。得られたろ液を、水(70g)中に表1に示したカーボンブラック(10g)を分散させた懸濁液に、撹拌しながら加えた。これに、濃塩酸(1.6g)を加え、更に、水(10g)に亜硝酸ナトリウム(0.5g)を溶解させた溶液を加えた。このとき、ベンゼン環に直接結合しているアミノ基がジアゾニウム塩となったものが、カーボンブラックと反応することに伴い窒素ガスの泡が発生した。この窒素ガスの泡の発生が止まった後、温度120℃のオーブンで乾燥させた。このようにして、表面が改質されたカーボンブラックを得た。樹脂水溶液(1,000g)に、前記表面が改質されたカーボンブラック(50g)をイオン交換水(1,450g)に分散させた分散液を撹拌下で加えた。この混合物をパイレックス(登録商標)蒸発皿に移し、温度150℃で15時間加熱することで液体成分を蒸発させた後、室温に冷却して、蒸発乾燥物を得た。次いで、この蒸発乾燥物を、水酸化ナトリウムでpH9.0に調整した蒸留水に加えて分散させ、更に、撹拌下で1.0mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを10〜11に調整した。これにより、カーボンブラック粒子の表面に結合している官能基に含まれるアミノ基の一部と樹脂のカルボキシル基とを脱水縮合させた。その後、脱塩、不純物を除去するための精製、及び、粗大粒子の除去を行った。更に、水を加えて、カーボンブラック(固形分)の含有量が10.0質量%、樹脂(固形分)の含有量が4.0質量%である樹脂結合型のカーボンブラック分散体1を調製した。また、得られた分散体のpHは9.0であり、顔料の平均粒径は80nmであった。
(カーボンブラック分散体2〜5及び10〜15の調製)
上記の(カーボンブラック分散体1の調製)に倣って、表3に記載の顔料と樹脂水溶液の組合せとなるように、カーボンブラック(固形分)の含有量が10.0質量%、樹脂(固形分)の含有量が4.0質量%である樹脂結合型のカーボンブラック分散体2〜5及び10〜15を調製した。得られたカーボンブラック分散体のpHは9.0であり、顔料の平均粒径は80nmであった。結果を表3に示す。
(カーボンブラック分散体6の調製)
樹脂水溶液の量を1,250gに変えた以外はカーボンブラック分散体1と同様の方法でカーボンブラック分散体6を調製した。
(カーボンブラック分散体7の調製)
樹脂水溶液の量を1,200gに変えた以外はカーボンブラック分散体1と同様の方法でカーボンブラック分散体7を調製した。
(カーボンブラック分散体8の調製)
樹脂水溶液の量を800gに変えた以外はカーボンブラック分散体1と同様の方法でカーボンブラック分散体8を調製した。
(カーボンブラック分散体9の調製)
樹脂水溶液の量を775gに変えた以外はカーボンブラック分散体1と同様の方法でカーボンブラック分散体9を調製した。
(カーボンブラック分散体16の調製)
カーボンブラック3(10部)、樹脂水溶液3(20部)、イオン交換水(70部)を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)を用い分散処理(使用ビーズ:0.3mm径ジルコニアビーズ、ビーズ充填率:85%(嵩比重換算)、分散時間:水冷しながら3時間)を行った。その後、ポアサイズが3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、水を加えて、カーボンブラック(固形分)の含有量が10.0質量%、樹脂(固形分)の含有量が4.0質量%である樹脂分散型のカーボンブラック分散体16を調製した。得られた分散体のpHは9.0であり、顔料の平均粒径は80nmであった。
(カーボンブラック分散体17の調製)
カーボンブラックの表面に親水性基(安息香酸基)が結合した自己分散カーボンブラック顔料として市販されているCab−O−Jet352K(Cabot製)を水で希釈し十分撹拌して、カーボンブラック(固形分)の含有量が10.0質量%であるカーボンブラック分散体17を得た。得られた分散体のpHは9.0であり、顔料の平均粒径は80nmであった。
<第1のインク1−1〜1−17の調製>
(インク1−1の調製)
上記で得られたカーボンブラック分散体1を下記の各成分と混合した。
・カーボンブラック分散体1(固形分の含有量は10.0質量%) 20.0質量%
・グリセリン 5.0質量%
・ジエチレングリコール 5.0質量%
・アセチレノールE100(界面活性剤:川研ファインケミカル製) 1.0質量%
・イオン交換水 69.0質量%
これを十分撹拌して分散し、インク1−1を調製した。
(インク1−2〜1−17の調製)
カーボンブラック分散体1をカーボンブラック分散体2〜17とした以外はインク1−1と同様にしてインク1−2〜1−17を得た。
[第2のインクの調製]
<顔料分散体の調製>
(顔料分散体1の調製)
下記の各成分を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)を用い分散処理(使用ビーズ:0.3mm径ジルコニアビーズ、ビーズ充填率:85%(嵩比重換算)、分散時間:水冷しながら3時間)を行った。その後、遠心分離を行うことで粗大粒子を除去した。尚、下記の分散剤としては、ベンジルメタクリレートとメタクリル酸を原料として常法により合成した、酸価250mgKOH/g、重量平均分子量6,000のAB型ブロックポリマーを水酸化カリウム水溶液で中和して得られた樹脂を用いた。また、C.I.ピグメントグリーン7の平均粒径は100nmであった。
・C.I.ピグメントグリーン7 15.0質量%
・分散剤 7.5質量%
・イオン交換水 77.5質量%
更に、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過することで、顔料(固形分)の含有量が10.0質量%、樹脂(固形分)の含有量が5.0質量%の顔料分散体1を得た。
(顔料分散体2〜4の調製)
C.I.ピグメントグリーン7をC.I.ピグメントグリーン37(平均粒径:100nm)、C.I.ピグメントグリーン58(平均粒径:100nm)、C.I.ピグメントブルー15(平均粒径:100nm)とした以外は顔料分散体1と同様にして顔料分散体2〜4を得た。
<第2のインク2−1〜2−20の調製>
上記で得られた顔料分散体を表4に示す組合せで、下記各成分と混合し、十分撹拌して分散し、各インクを調製した。
・顔料分散体(顔料(固形分)の含有量は10.0質量%) 25.0質量%
・ヒドロキシ酸・アミノ酸 X質量%
・グリセリン 5.0質量%
・ジエチレングリコール 5.0質量%
・アセチレノールE100(界面活性剤:川研ファインケミカル製) 1.0質量%
・イオン交換水 残部
尚、表4に記載の含有量は、すべてインク全質量を基準とした値である。尚、イオン交換水の残部は、インクを構成する全成分の合計が100.0質量%となる量のことである。
[2次色の画像の光沢性の評価]
<実施例1〜40、比較例1〜3>
上記で得られたインクを、それぞれインクカートリッジに充填し、表5に示す第1のインクと第2のインクの組合せでインクセットとし、インクジェット記録装置PIXUS Pro9500(キヤノン製)に装着した。このとき、PBk(濃ブラック)の位置に第1のインクを、G(グリーン)の位置に第2のインクを装着した。そして、キヤノン写真用紙・光沢ゴールドGL−101(キヤノン製)に対して、それぞれのインクの記録デューティが50%である2次色のベタ画像(トータルの記録デューティが100%の画像)を記録した。記録条件は、温度:23℃、相対湿度:55%とした。また、上記インクジェット記録装置では、解像度600dpi×600dpiで1/600インチ×1/600インチの単位領域に3.5ng(ナノグラム)のインク滴を8ドット付与する条件を、記録デューティが100%であると定義される。得られたベタ画像を室温で1日放置した後、マイクロヘイズメーター(BYKガートナー製)を用いて、20°グロス値を測定した。2次色の画像の光沢性の評価基準は以下の通りである。尚、下記の2次色の画像の光沢性の評価基準において、A〜Eが好ましいレベルとし、Fは許容できないレベルとした。評価結果を表5に示した。
A:20°グロス値が、55以上であった
B:20°グロス値が、50以上55未満であった
C:20°グロス値が、45以上50未満であった
D:20°グロス値が、40以上45未満であった
E:20°グロス値が、35以上40未満であった
F:20°グロス値が、35未満であった。
<参考例1及び2>
表6に示す第1のインクと第2のインクの組合せで、上記<実施例1〜40、比較例1〜3>と同様にして、2次色の画像の光沢性の評価を行ったところ、クエン酸を含有する場合(参考例1)と含有しない場合(参考例2)で、2次色の画像の光沢性に差が生じなかった。これは、上述の通り、C.I.ピグメントブルー15のようなハロゲン化されていない金属フタロシアニン顔料を第2のインクに用いた場合は、2次色の画像の光沢性が低くなるという課題自体が生じないためである。
<参考例3>
インク1−3をインクカートリッジに充填し、インクジェット記録装置PIXUS Pro9500(キヤノン製)に装着し、キヤノン写真用紙・光沢ゴールドGL−101(キヤノン製)に対して、インクの記録デューティが100%であるベタ画像を記録した。記録条件は、上記<実施例1〜40、比較例1〜3>と同様にした。得られたベタ画像について、上記<実施例1〜40、比較例1〜3>と同様にして、画像の光沢性の評価を行った。
<参考例4>
インク2−16について、<参考例3>と同様にして、インクの記録デューティが100%であるベタ画像を記録し、画像の光沢性の評価を行った。
参考例3及び4で得られた画像と、比較例3(第1のインクがインク1−3で、第2のインクがインク2−16)の2次色の画像を比較すると、比較例3の方が画像の光沢性が低かった。

Claims (8)

  1. 樹脂で分散されたカーボンブラックを含有する第1のインクを記録媒体に付与する工程、並びに、
    下記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを、前記第1のインクを付与する領域と少なくとも一部で重なるように前記記録媒体に付与する工程を有することを特徴とする画像記録方法。

    (一般式(1)中、Mは金属である。X〜X16はそれぞれ独立に、水素原子及びハロゲン原子から選ばれる1種であり、X〜X16のうち、水素原子の数は8個以下であり、ハロゲン原子の数は8個以上である。)
  2. 前記第1のインク中の前記カーボンブラックのDBP吸油量が75mL/100g以下であり、かつ、窒素吸着比表面積が200m/g以上である請求項1に記載の画像記録方法。
  3. 前記第1のインク中の前記樹脂の酸価が200mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である請求項1又は2に記載の画像記録方法。
  4. 前記第2のインク中の前記ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種が1分子中に有するカルボキシル基の数が2以上5以下である請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像記録方法。
  5. 前記第2のインク中の前記ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種の含有量(質量%)の、前記一般式(1)で表される顔料の含有量(質量%)に対する割合を質量比率Bとしたときに、前記質量比率Bが0.01以上0.15以下である請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像記録方法。
  6. 前記第1のインク中の前記樹脂の含有量(質量%)の、前記カーボンブラックの含有量(質量%)に対する割合を質量比率Aとし、前記第2のインク中の前記ヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種の含有量(質量%)の、前記一般式(1)で表される顔料の含有量(質量%)に対する割合を質量比率Bとしたときに、(前記質量比率B)/(前記質量比率A)が、0.025以上0.375以下である請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像記録方法。
  7. 前記第1のインク中の前記カーボンブラックが、樹脂結合型の分散方式で分散されたカーボンブラックである請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像記録方法。
  8. 樹脂で分散されたカーボンブラックを含有する第1のインク、並びに、下記一般式(1)で表される顔料並びにヒドロキシ酸及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含有する第2のインクを有することを特徴とするインクセット。

    (一般式(1)中、Mは金属である。X〜X16はそれぞれ独立に、水素原子及びハロゲン原子から選ばれる1種であり、X〜X16のうち、水素原子の数は8個以下であり、ハロゲン原子の数は8個以上である。)
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