JP2012121897A - 酸化化合物の製造方法及び製造装置 - Google Patents

酸化化合物の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】酸化反応により酸化化合物を生成する酸化反応液の電位を測定し、所定の電位低下に基づき、酸化反応の終了点を判定することを特徴とする、容易に酸化反応の終点を判別して、次工程への移行を速やかに行い得る酸化化合物の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】酸化反応を行う反応機(1)と、該反応機中の酸化反応液の酸化還元電位の値を検出する酸化還元電位検出手段(5)と、該酸化還元電位検出手段により検出される酸化還元電位の検出値を常時監視して酸化還元電位の最高電位からの低下電位量が所定の電位量となった時点を酸化反応の終了点と判定する判定手段(6)とを有する、酸化化合物製造装置により、本発明方法を工業的生産レベルで実施できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、化学・医薬分野において酸化反応により目的の酸化化合物を製造する酸化化合物の製造方法、詳しくは、工業的な大規模製造に適した酸化化合物の製造方法に関するものであり、特に本発明は、抗潰瘍剤として有用な2−(2−ピリジル−またはフェニル−メチルスルフィニル)イミダゾール化合物(例えば、米国特許第4255431号公報、ヨーロッパ特許公開第45200号公報、ヨーロッパ特許公開第74341号公報、ヨーロッパ特許公開第80602号公報、ヨーロッパ特許公開第5129号公報、ヨーロッパ特許公開第174726号公報、ヨーロッパ特許公開第175464号公報、イギリス特許公開第2134523A号公報、国際公開WO 01/83473号パンフレット参照)の製造に好適に適用される酸化化合物の製造方法及び該方法を実施するための製造装置に関する。
(発明の背景)
従来、酸化工程を含む工業的製造プロセスにおいては、酸化工程を終結し、次工程に進めるには、薄層クロマトグラフィー等により、原料化合物の未反応残存量を確認しながら、酸化反応の終点を見極め、次の処理を行っていた。例えば、種々の酸化による生産物のうち、2−(2−ピリジルメチルスルフィニル)ベンズイミダゾール化合物を製造する方法としては、対応する2−(2−ピリジルメチルチオ)ベンズイミダゾール化合物をメタクロル過安息香酸で酸化する方法が知られている(例えば、米国特許第4255431号公報およびヨーロッパ特許公開第80602号公報参照)。
さらに、一般にスルフィドからスルホキサイドを得る方法としては、過酸、過酸化水素、ヨードソベンゼン、N−ハロサクシンイミド、第3級ブチルハイポクロライド、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、二酸化セレン、臭素、塩素あるいはオゾンによる酸化などの方法が知られている(例えば、Saul Patai,ザ・ケミストリー・オブ・エーテルズ・クラウンエーテルズ・ハイドロキシグループス・エンド・ゼア・スルファー・アナログズ(The chemistry of ethers,crown ethers,hydroxyl groups and their sulpher analogues),サプリメントE,パート1,第539〜608頁,JOHN WILEY&SONS,An Interscience Publication(1980)およびMichel Madesclaire,テトラヘドロン レポートナンバー210(TETRAHEDRON REPORT NUMBER 210),“シンセシス・オブ・スルホキサイド・バイ・オキシディション・オブ・チオエーテルズ(Synthesis of Sulfoxides by Oxidation of Thioethers)”,Tetrahedron,42,5459−5495(1986)参照)。
また、バナジウム化合物の存在下に、過酸化水素を酸化剤として用いて2−(2−ピリジルメチルスルフィニル)ベンズイミダゾール化合物を製造する方法が特開平1−131176号公報に記載されている。
しかしながら、いずれかの酸化剤を用いて2−(2−ピリジルメチルチオ)ベンズイミダゾール化合物を酸化して2−(2−ピリジルメチルスルフィニル)ベンズイミダゾール化合物にする酸化反応をはじめ、その他の酸化化合物を得るための酸化反応において、酸化反応の終点の見極めが容易でなく、工業的生産工程においては、次工程に進めるために原料化合物の未反応残存量を薄層クロマトグラフィー(以下、TLCとも略称する。)で確認することによって、酸化反応の終点を判別しているが、工業的生産には有利な方法とはいえず、より容易に酸化反応の終点を判別して、次工程への移行を速やかに行い得る酸化化合物の製造方法が求められている。
本発明者らは、2−(2−ピリジル−またはフェニル−メチルチオ)イミダゾール類から2−(2−ピリジル−またはフェニル−メチルスルフィニル)イミダゾール類を収率良く生成し、しかも、過剰反応による対応するスルホン体或いは2−(2−ピリジル−またはフェニル−メチルスルホニル)イミダゾール−N−オキサイド類などの副生成物の生成が少なく、かつ、コンピュータ管理等が可能な工業的実施に有利な製法を見出す目的で鋭意研究したところ、該2−(2−ピリジル−またはフェニル−メチルチオ)イミダゾール類から2−(2−ピリジル−またはフェニル−メチルスルフィニル)イミダゾール類への酸化反応の電位は反応が進行するに従い上昇し、終了に向かうと急激に低下することを見出し、さらに研究した結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)酸化反応により酸化化合物を生成する酸化反応液の電位を測定し、所定の電位低下に基づき、酸化反応の終了点を判定することを含む、酸化化合物の製造方法。
(2)酸化反応液の電位が最高電位に到達した後、該最高電位からの電位低下量が所定電位量となった時点を酸化反応の終了点として判定する、上記(1)記載の製造方法。
(3)酸化反応の終了点の判定後、直ちに酸化反応停止剤を酸化反応液に投入する、上記(1)または(2)記載の製造方法。
(4)酸化反応がスルフィドからスルホキサイドへの酸化反応である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)一般式(I’):
[式中、環C’は置換基を有していてもよいベンゼン環または置換基を有していてもよい芳香族単環式複素環を、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル基、アシル基またはアシルオキシ基を、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基を、およびYは窒素原子またはCHを示す]で表されるイミダゾール系化合物またはその塩を酸化して、一般式(II’):
[式中、環C’、R、R、R、RおよびYは前記と同意義を有する。]で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の酸化化合物を製造する方法である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)一般式(I):
[式中、環Aは置換されていてもよく、Rは水素原子またはN−保護基を、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、フッ素化されていてもよいアルキル基またはフッ素化されていてもよいアルコキシ基を、およびYは窒素原子をそれぞれ示す。]で表されるイミダゾール系化合物またはその塩を酸化して、一般式(II):
[式中、環A、R、R、R、RおよびYは前記と同意義を有する。]で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の酸化化合物を製造する方法である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(7)一般式(II)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩が、ランソプラゾールまたはその塩またはその光学活性体である、上記(6)記載の製造方法。
(8)酸化反応を行う反応機と、該反応機中の酸化反応液の酸化還元電位の値を検出する酸化還元電位検出手段と、該酸化還元電位検出手段により検出される酸化還元電位の検出値を常時監視して酸化還元電位の最高電位からの低下電位量が所定の電位量となった時点を酸化反応の終了点と判定する判定手段とを有する、酸化化合物製造装置。
(9)前記判定手段による判定結果をオペレータに報知する判定結果報知手段をさらに有する、上記(8)記載の酸化化合物製造装置。
(10)酸化反応停止剤を収容する酸化反応停止剤槽と、該酸化反応停止剤槽から酸化反応停止剤を反応機に供給する供給手段とをさらに有し、前記判定手段が酸化反応の終了点を判定したときに、前記供給手段に前記酸化反応停止剤槽から反応機に酸化反応停止剤を供給する指令信号を出力する、上記(8)記載の酸化化合物製造装置。
(11)一般式(II’):
[式中、環C’は置換基を有していてもよいベンゼン環または置換基を有していてもよい芳香族単環式複素環を、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル基、アシル基またはアシルオキシ基を、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基を、およびYは窒素原子またはCHを示す]で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の溶媒和物を、pH約7〜11の溶液中に懸濁することを特徴とする、該一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の安定性に優れた結晶の製造方法。
(12)一般式(II’):
[式中、環C’は置換基を有していてもよいベンゼン環または置換基を有していてもよい芳香族単環式複素環を、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル基、アシル基またはアシルオキシ基を、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基を、およびYは窒素原子またはCHを示す]で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の溶媒和物を、水、アルコールおよび塩基性物質を含有する溶液中に懸濁することを特徴とする、該一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の安定性に優れた結晶の製造方法。
(13)一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩が、ランソプラゾールまたはその塩である、上記(11)または(12)記載の製造方法。
(14)塩基性物質がアンモニアである、上記(12)記載の製造方法。
(15)水、アルコールおよびアンモニアを含有する溶液のpHが約8から9である、上記(14)記載の製造方法。
図1は、原料化合物であるSULをバナジルアセチル酢酸を触媒として過酸化水素で酸化してランソプラゾールを得る酸化反応における酸化反応液の酸化還元電位の推移を示すチャートである。 図2は、本発明の酸化化合物製造装置の一例を模式的に示した図である。なお、図中の符号の意味は以下の通りである。1:反応機、2:酸化剤槽、3:流量調節器、4:酸化反応停止剤槽、5:ORP計、6:コンピュータ、7:自動バルブ、8:モニタ、100:酸化化合物製造システム。
(発明の詳細な説明)
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の酸化化合物の製造方法は、酸化化合物を生成する酸化反応液の電位を測定し、所定の電位低下に基づき、酸化反応の終了点を判定することが特徴であり、好ましくは、酸化反応液の電位が最高電位に到達した後、該最高電位からの電位低下量が所定電位量となった時点を酸化反応の終了点と判定するものである。
本発明の適用可能な酸化反応としては、例えば、下記一般式(I’)で表される、置換されていてもよいピリジン等の芳香族複素環またはベンゼン環を有するメチルチオ置換イミダゾール化合物(以下、化合物(I’)という)から酸化剤を用いて、置換されていてもよいピリジン等の芳香族複素環またはベンゼン環を有するメチルスルフィニル置換イミダゾール化合物(以下、化合物(II’)という)を得る酸化反応が挙げられる。
[式中、環C’は置換基を有していてもよいベンゼン環または置換基を有していてもよい芳香族単環式複素環を、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル基、アシル基またはアシルオキシ基を、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基を、およびYは窒素原子またはCHを示す]
[式中、環C’、R、R、R、RおよびYは前記と同意義を有する。]
化合物(I’)および化合物(II’)において、環C’は、「置換基を有していてもよいベンゼン環」または「置換基を有していてもよい芳香族単環式複素環」を表す。「芳香族単環式複素環」としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、フラザン、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン等の5ないし6員の芳香族単環式複素環等が挙げられる。これらC’環の中でも、とりわけ、「置換基を有していてもよいベンゼン環」と「置換基を有していてもよいピリジン環」が好ましい。なお、「芳香族単環式複素環」がイミダゾール部分と縮合する位置に特に限定はない。
C’環の置換基としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、アシル基、カルバモイルオキシ基、ニトロ基、アシルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、5ないし10員複素環基等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいアルキル基」のアルキル基としては、炭素数1ないし7のものが好ましく、例としてメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等が挙げられる。「置換基を有していてもよいアルキル基」の「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、カルバモイル基などで例示でき、これらの置換基の数は1ないし3個程度であってもよい。置換基の数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。
該ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素等が挙げられ、なかでもフッ素が好ましい。
該アルコキシカルボニルアルキル基としては、そのアルコキシおよびアルキルの炭素数がそれぞれ1ないし4のものが好ましく、その例としては、例えば、メトキシカルボニルメチル基(CHOOCCH−)、メトキシカルボニルエチル基(CHOOCC−)、エトキシカルボニルメチル基(COOCCH−)、エトキシカルボニルエチル基(COOCC−)等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいアルコキシ基」のアルコキシ基としては、炭素数1ないし6のものが好ましく、例としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ペントキシ基等が挙げられる。「置換基を有していてもよいアルコキシ基」の「置換基」としては、上記「置換基を有していてもよいアルキル基」の「置換基」と同様のものが例示でき、置換基の置換数も同様である。
該ヒドロキシアルキル基としては、そのアルキルの炭素数が1ないし7のものが好ましく、その例としては、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシ−プロピル基、1−ヒドロキシ−エチル基、1−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル基等が挙げられる。
該アシル基としては、例えば、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基などが挙げられ、炭素数1ないし4のものが好ましい。
「アルキルカルボニル基」としては、C1−6アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基等)などが挙げられる。
「アルコキシカルボニル基」としては、例えば、C1−6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基(CHOOC−)、エトキシカルボニル基(COOC−)、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)などが挙げられ、そのアルコキシの炭素数が1ないし4のものが好ましい。
「アルキルカルバモイル基」としては、N−C1−6アルキル−カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル基(CHNHCO−)、エチルカルバモイル基(CNHCO−)等)、N,N−ジC1−6アルキル−カルバモイル基(例えば、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基等)などが挙げられ、そのアルキルの炭素数が1ないし4のものが好ましい。
「アルキルスルフィニル基」としては、例えば、C1−7アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基等)が挙げられ、その炭素数が1ないし6のものが好ましい。
「アルキルスルホニル基」としては、例えば、C1−7アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基等)が挙げられる。
「アシルオキシ基」としては、例えば、ホルミルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルキルカルバモイルオキシ基、アルキルスルフィニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基などが挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ基」としては、C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基等)などが挙げられ、そのアルキルの炭素数が1ないし4のものが好ましい。
「アルコキシカルボニルオキシ基」としては、例えば、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、プロポキシカルボニルオキシ基、ブトキシカルボニルオキシ基等)などが挙げられる。
「アルキルカルバモイルオキシ基」としては、C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基(例えば、メチルカルバモイルオキシ基、エチルカルバモイルオキシ基等)などが挙げられる。
「アルキルスルフィニルオキシ基」としては、例えば、C1−7アルキルスルフィニルオキシ基(例えば、メチルスルフィニルオキシ基、エチルスルフィニルオキシ基、プロピルスルフィニルオキシ基、イソプロピルスルフィニルオキシ基等)が挙げられる。
「アルキルスルホニルオキシ基」としては、例えば、C1−7アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、プロピルスルホニルオキシ基、イソプロピルスルホニルオキシ基等)が挙げられる。
該アリール基としては、例えば、C6−14アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、ビフェニル基、2−アンスリル基等)などが挙げられる。
該アリールオキシ基としては、例えば、C6−14アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ基、トリルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基等)が挙げられる。
該アルキルチオ基としては、そのアルキルの炭素数が1ないし6のものが好ましく、その例としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等が挙げられる。
「5ないし10員複素環基」としては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1個以上(例えば、1〜3個)を含む5ないし10員(好ましくは5または6員)複素環基が挙げられ、具体例としては、2−または3−チエニル基、2−、3−または4−ピリジル基、2−または3−フリル基、1−、2−または3−ピロリル基、2−、3−、4−、5−または8−キノリル基、1−、3−、4−または5−イソキノリル基、1−、2−または3−インドリル基などが挙げられる。このうち好ましくは1−、2−または3−ピロリル基などの5または6員複素環基である。
C’環の置換基は、ベンゼン環に1ないし3個程度、あるいは、芳香族単環式複素環の置換可能な位置に1ないし4個、置換していてもよい。置換基の数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。これらの置換基のうち、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基などが好ましい。C’環は置換されていないか、もしくは上記置換基のなかでもアルキル基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アルコキシ基等により4位または5位が置換されているのが特に好ましい。
上記式(I’)または(II’)において、Rで示される「置換基を有していてもよいアラルキル基」の「アラルキル基」としては、例えば、C7−16アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基などのC6−10アリールC1−6アルキル基等)などが挙げられる。「置換基を有していてもよいアラルキル基」の「置換基」としては、上記「置換基を有していてもよいアルキル基」の「置換基」と同様の置換基が例示でき、置換基の数は1ないし4個程度である。置換基の数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。
で示される「アシル基」としては、例えば、上記環C’の置換基として記載した「アシル基」が挙げられる。
で示される「アシルオキシ基」としては、例えば、上記環C’の置換基として記載した「アシルオキシ基」が挙げられる。
好ましくは、Rは水素原子である。
あるいは、RはN−保護基であってもよい。該N−保護基としては、例えば、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルバモイル基、ジアルキルカルバモイル基、アルキルカルボニルメチル基、アルコキシカルボニルメチル基、アルキルスルホニル基等が挙げられる。該アルキル基としては、炭素数1ないし5のものが好ましく、例としてメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基等が挙げられる。該アシル基としては、C’環の置換基として例示したアシル基と同様のものが挙げられる。該アルコキシカルボニル基としては、C’環の置換基として例示した「置換基を有していてもよいアルキル基」の置換基と同様のものが挙げられる。該アルキルカルバモイル基は式
で表され、そのアルキルの炭素数は1ないし4が好ましく、例えば、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基等が挙げられる。該ジアルキルカルバモイル基は式
で表され、そのアルキルの炭素数は各々1ないし4が好ましく、例えば、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、N−メチル−N−エチルカルバモイル基等が挙げられる。該アルキルカルボニルメチル基は式:アルキル−CO−CH−で表され、そのアルキルの炭素数は1ないし4が好ましく、例としてアセチルメチル基、プロピオニルメチル基等が挙げられる。該アルコキシカルボニルメチル基は式:アルキル−OCO−CH−で表され、そのアルキルの炭素数は1ないし4が好ましく、例としてメトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基等が挙げられる。該アルキルスルホニル基は式:アルキル−SO−で表され、そのアルキルの炭素数は1ないし4が好ましく、例としてメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基等が挙げられる。
上記式(I’)または(II’)において、R、RまたはRで示される「置換基を有していてもよいアルキル基」としては、上記環C’の置換基として記載した「置換基を有していてもよいアルキル基」と同様の基が挙げられる。例えば、置換基としてハロゲン原子を有するアルキル基としては、フッ素置換アルキル基(炭素数が1ないし4であることが好ましい)、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基等が挙げられる。
、RまたはRで示される「置換基を有していてもよいアルコキシ基」としては、上記環C’の置換基として記載した「置換基を有していてもよいアルコキシ基」と同様の基が挙げられるが、但し、アルコキシ基は、炭素数が1ないし8(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等)であることが好ましい。例えば、置換基としてハロゲン原子を有するアルコキシ基としては、フッ素置換アルコキシ基、例えば、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブトキシ基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペントキシ基等が挙げられる。
、RまたはRで示される「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、例えば、アミノ基、モノ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基等)、モノ−C6−14アリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基等)、ジ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等)、ジ−C6−14アリールアミノ基(例えば、ジフェニルアミノ基等)などが挙げられる。
好ましいRは、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基、ジ−C1−6アルキルアミノ基である。さらに好ましいRは、C1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基である。
好ましいRは、水素原子、C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基またはハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基である。さらに好ましいRは、ハロゲン化されているかまたはC1−3アルコキシ基で置換されていてもよいC1−3アルコキシ基である。
好ましいRは、水素原子またはC1−6アルキル基である。さらに好ましいRは、水素原子またはC1−3アルキル基であり、特に水素原子である。
上記式(I’)または(II’)において、Yは窒素原子またはCHを示し、好ましくは、Yは窒素原子である。
上記式(I’)および(II’)で表される化合物のうち、特に、環C’が置換基を有していてもよいベンゼン環である化合物については下記式(I)および(II)で表す。
すなわち、式(I)および(II)中、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R、R、R、RおよびYは上記式(I’)および(II’)におけるものと同意義である。
前記式(I)および(II)において、好ましい化合物は、環Aが、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基および5または6員複素環基から選ばれた置換基を1または2個有していてもよいベンゼン環であり、Rが水素原子、置換されていてもよいアラルキル基、アシル基またはアシルオキシ基であり、RがC1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基またはジ−C1−6アルキルアミノ基であり、Rが水素原子、C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基またはハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基であり、Rが水素原子またはC1−6アルキル基であり、Yが窒素原子である化合物である。
化合物(I)および(II)についてさらに詳しく述べると、A環は無置換もしくは、4位または5位がメトキシ基またはトリフルオロメチル基により置換されており、Rが水素原子であり、RおよびRが同一または異なって水素原子またはメチル基であり、かつRは炭素数2ないし5のフッ素化されたアルコキシ基であることが特に好ましい。
さらに、特に好ましくは、目的の酸化化合物(II)について、式(IIa):
[式中、RはC1−3アルキル基またはC1−3アルコキシ基を、Rはハロゲン化されているかまたはC1−3アルコキシ基で置換されていてもよいC1−3アルコキシ基を、Rは水素原子またはC1−3アルキル基を、Rは、水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1−3アルコキシ基またはピロリル基(例えば、1−、2−または3−ピロリル基)を示す]で表される化合物である。
式(IIa)において、RがC1−3アルキル基、Rがハロゲン化されていてもよいC1−3アルコキシ基、Rが水素原子、Rが水素原子またはハロゲン化されていてもよいC1−3アルコキシ基である化合物が特に好ましい。
化合物(II)の具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)、2−[[(3,5−ジメチルー4−メトキシ−2−ピリジル)メチル]スルフィニル]−5−メトキシ−1H−ベンズイミダゾール(オメプラゾール)、2−[[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−2−ピリジル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ラベプラゾール)・ナトリウム塩、5−ジフルオロメトキシ−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(パントプラゾール)、2−[[[2−(メチルイソブチルアミノ)フェニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(レミノプラゾール)、2−[(RS)−[(4−メトキシ−3−メチルピリジン−2−イル)メチル]スルフィニル]−5−(1H−ピロール−1−イル)−1H−ベンズイミダゾール(イラプラゾール)など。
上記式(II’)において、環C’がピリジン環であるイミダゾピリジン系化合物も好ましい。このような化合物としては、例えば、5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジル)メチル]スルフィニル]−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン(テナトプラゾール(TU−199))が挙げられる。
なお、上記化合物(II’)、(II)および(IIa)は、ラセミ体であってもよく、R−体、S−体などの光学活性体であってもよい。例えば、ランソプラゾールの光学活性体、すなわち(R)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾールR−体)および(S)−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(ランソプラゾールS−体)などの光学活性体が特に本発明に好適である。尚、ランソプラゾール、ランソプラゾールR−体およびランソプラゾールS−体等は通常結晶が好ましいが、結晶のみならず非晶形であってもよい。
化合物(I’)、(II’)、(I)、(II)および(IIa)の塩としては、薬学的に許容される塩が好ましく、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性アミノ酸との塩などが挙げられる。
無機塩基との塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、アルキルアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)、複素環式アミン(ピリジン、ピコリンなど)、アルカノールアミン(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。有機塩基との塩の好適な具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、t−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。
これらの塩のうち好ましくは、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である。とりわけナトリウム塩が好ましい。
本発明において、化合物(II’)としては、ランソプラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール、レミノプラゾール、イラプラゾール、テナトプラゾール(TU−199)などまたはそれらの光学活性体ならびにそれらの薬学的に許容される塩が好ましく、さらに好ましくはランソプラゾールまたはその光学活性体、特にR−体が好ましい。
本発明で使用する酸化剤は限定されず、通常用いられる酸化剤を用いることができる。例えば、特開昭61−50978号公報、特開平1−131176号公報、米国特許第4,628,098号公報、特開平10−195068号公報、国際公開WO98/21201号パンフレット、特開昭52−62275号公報、特開昭54−141783号公報等の記載の方法またはこれらに準じた方法に従って酸化を行うことができる。当該化合物(I’)から化合物(II’)を得る酸化反応においては、とりわけ、過酸化水素を酸化剤として用いる酸化が好適である。また、バナジウム化合物を触媒として用いるのが好ましい。
バナジウム化合物としては、五酸化バナジウム(V)、メタバナジン酸ナトリウム(NaVO)、メタバナジン酸アンモニウム(NHVO)、バナジルアセチルアセトナート〔(CHCOCHCOCH3VO〕などが挙げられ、好ましくは五酸化バナジウム、メタバナジン酸ナトリウム、バナジルアセチルアセトナートが用いられる。
該バナジウム化合物の使用量は、通常化合物(I’)に対して約0.01〜10モル%、好ましくは約0.05〜2モル%、特に好ましくは約0.1〜0.5モル%の範囲である。過酸化水素としては、通常過酸化水素水溶液を用いるが、n−ブチルアルコールのような有機溶媒の溶液状態のものを用いてもよい。用いる過酸化水素の濃度は、通常10〜70%、好ましくは20〜40%の濃度範囲であるが、特にこの範囲に限定されるものではない。
過酸化水素は、化合物(I’)1当量に対して通常やや過剰量、好ましくは約1〜3当量、さらに好ましくは約1〜1.5当量用いればよい。反応に用いる溶媒としては、クロロホルム、ジクロルメタンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、アセトニトリルのようなニトリル類あるいは水などが挙げられるが、好ましくはメタノール、エタノール、アセトンあるいはアセトニトリルが用いられ、さらに特に好ましくはエタノールが用いられる。これらの溶媒は、単独または混合して用いることができる。反応に用いる溶媒の量は、化合物(I’)1モル当たり約0.5〜10L、好ましくは約1〜5Lであるが、特にこの範囲に限定されるものではない。
反応温度は、氷冷下から用いられた溶媒の沸点付近まで、通常氷冷下から40℃程度、さらに好ましくは約15〜30℃である。反応時間は、通常約0.5〜24時間、さらに好ましくは約1〜8時間である。
上記の酸化反応により生成した目的化合物(II’)は、通常結晶として反応液より析出してくるので、反応後過剰の過酸化水素を酸化反応停止剤(例、チオ硫酸ナトリウム水溶液など)を添加して分解してから、析出結晶を濾過して単離することができるが、必要に応じてクロロホルムなどで溶媒抽出してから濃縮して単離してもよい。また、単離した結晶は、必要に応じて再結晶、クロマトグラフィーなどの慣用の手段により精製することができる。なお、化合物(II’)の光学活性体は、上記酸化反応により生成した化合物(II’)のラセミ体を、光学分割法(分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法、微生物または酵素を用いる方法など)を用いて光学分割することによって得ることができ、あるいは、上記酸化反応において不斉酸化を行うことによって直接得ることもできる。また、ランソプラゾールのR−体は、上記酸化反応を用いて、例えば、国際公開WO00/78745号パンフレット、国際公開WO01/83473号パンフレット等に記載の製造法に準じて製造することもできる。
原料化合物(I’)は、例えば、米国特許第4,255,431号公報、ヨーロッパ特許公開第45200号公報、ヨーロッパ特許公開第74341号公報、ヨーロッパ特許公開第80602号公報、ヨーロッパ特許公開第5129号公報、ヨーロッパ特許公開第174726号公報、ヨーロッパ特許公開第175464号公報、イギリス特許公開第2134523A号公報等に記載の方法に従って製造できる。
本発明では、酸化化合物を生成する酸化反応液の電位を測定し、所定の電位低下に基づき、酸化反応の終了点を判定する。そのために、酸化反応液の電位測定には酸化還元電位(ORP)計を用いるのが好ましい。また、酸化反応を行う反応機は特に限定されず、目的の酸化化合物(酸化反応)に応じて、種々の反応機から適当なものを選択することができる。
本発明における酸化反応は、特に限定されるものではなく、例えば、スルフィドからスルホキサイドへの酸化反応、アルコールからケトンへの酸化反応、アルデヒドからカルボン酸への酸化反応、アミンからニトロソへの酸化反応、ホスフィンからホスフィンオキシドへの酸化反応などが挙げられ、好ましくは、スルフィド(例えば、一般式(I)または(I’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩)からスルホキサイド(例えば、一般式(II)または(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の酸化化合物)への酸化反応である。
本発明の工業的実施方法としては、酸化反応を行う反応機に酸化還元電位(ORP)計のセンサー(潜漬型など)を取り付け、反応機中の酸化反応液の酸化還元電位を常時監視して、プログラムでその最高電位到達点を把握し、その後急激に電位が低下した時点を酸化反応の終了点と判定させるシステムが好ましい態様として挙げられる。さらに、プログラムには、このような反応終了をオペレータに知らせ、反応を停止させる操作に入るようにするのが好ましい。
酸化反応の停止は、例えば、過剰に入れた酸化剤等の原料を除去する等して行うことができる。例えば、酸化剤に過酸化水素を使用し、前記化合物(II’)における式中、RがOCH2CF3、RがCH3、RがH、RがH、環C’が無置換ベンゼン環であるランソプラゾールを製造する酸化反応では、酸化反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液(酸化反応停止剤)を投入して、未反応の過酸化水素を分解することによって酸化反応が停止されるのが好ましい。
酸化反応停止剤としては、例えば、上記のチオ硫酸ナトリウム水溶液の他、亜硫酸ソーダ、重亜硫酸ソーダなどが挙げられる。
ランソプラゾールの製造において、例えば、原料化合物(I’)として2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)チオ)ベンズイミダゾール1水和物(以下SULと略称することがある)を用い、エタノールを反応溶媒、バナジルアセチルアセトナートを触媒として用いて、過酸化水素で酸化する場合、10〜30分で酸化剤(過酸化水素)を滴下後、20〜21℃で反応させて、ORP計で反応液の酸化還元電位をモニタリングすると、図1に示すような時間的経過をたどる。すなわち、電位は徐々に上昇し、最高電位に到達後70mV程低下した時点が反応終点と判定できる。これは、反応液をTLCで観察した場合、原料SULスポットの大きさがSUL標準液の1〜3%程度の範囲になった時点に相当し、原料化合物SULがほぼ消耗されて、酸化が完了していることが確認できた。
本発明において、ORP計の機種は問わないが、工業的製造においては、コンピュータ制御を可能にするためにORP伝送器にORPセンサーを備えられるものが好ましく、特にマイクロプロセッサー搭載ORP伝送器を用いればORP測定中もセンサーの異常等が監視でき、工場での大規模装置には好都合である。かかる好ましいORP計としては、例えば、横河電機株式会社製のOR8EFG−PT−05−TT2−NN*A等が挙げられる。
図2は、本発明方法を工業的規模で実施する酸化化合物の製造システムの一具体例を示す。
該システム100は、原料化合物(溶液)を収容する反応機1内に、酸化剤槽2に貯留した酸化剤が流量調節器3によって滴下投入され、また、酸化反応停止剤槽4に予め一定量貯留した酸化反応停止剤が反応機1へ供給されるよう構成されている。反応機1の温度条件等が所定条件に設定され、酸化剤槽2の酸化剤が反応機1内に滴下投入されると、酸化反応が開始、進行して酸化化合物を生成する。そして、酸化反応停止剤槽4から酸化反応停止剤が反応機1内に投入されると、酸化反応は停止し、その後、酸化化合物を含む反応液が図示しない出液装置によって次工程の処理装置へと排出される。
反応機1にはORP計5が付設されており、酸化反応の開始から該ORP計5によって反応機1内の反応液の酸化還元電位が検出され、この検出値がコンピュータ6に入力される。コンピュータ6は、入力される酸化還元電位の検出値を常時監視し、時間経過に伴う変極点(最高電位)に基づいて酸化反応の終了点を判定する判定手段として機能するものであり、酸化還元電位の最高電位を検出する演算と、最高電位からの低下電位量を検出する演算を行い、低下電位量を予め設定した閾値と比較することにより、酸化反応の終了点を判定する。ここでの閾値とは、反応機で行う酸化反応について、予め実際にその酸化反応液の酸化還元電位の履歴を計測し、これとTLC等による原料化合物の消失量から確認した酸化反応の終了時点とを対応させて求めた、反応液の最高到達電位と酸化反応の終了点での電位との差(低下電位量)である。例えば、前記説明した、SULを過酸化水素で酸化してランソプラゾールを製造する例では、最高電位到達後の酸化反応の終了点となる低下電子量は70mVである。コンピュータ6は、かかる判定処理を行うCPU6aとそのプログラムを格納するメモリ6bを有する。
モニタ8は、コンピュータ6で監視した酸化還元電位の履歴を表示する表示手段であり、オペレータは、酸化反応液の酸化還元電位の時間経過による推移と反応終了点をモニタ8で観察することができる。前記図1のチャートは、モニタ8に表示された酸化還元電位の出力チャートの一例である。オペレータは、モニタ8によって酸化反応の終了点を確認後、自動バルブ7に酸化反応停止剤槽4に貯留した酸化反応停止剤を反応機1へ供給する指令を出すことで、速やかに酸化反応を停止させることができる。また、酸化反応の終了点の判定と同時に点灯するランプや警報を鳴らすブザー等の報知手段(図示せず)を設けておくことで、オペレータはより正確に酸化反応の終了点を認知することができる。
また、酸化反応の終了点を判定した時に、コンピュータ6から、自動バルブ7に酸化停止剤槽4の酸化停止剤を反応機1に供給する指令信号xを出力するようにすれば、より速やかに酸化反応を停止させることができ、次工程への移行がより迅速に行え、生産効率を向上させることができる。
本発明において、酸化反応停止後の次工程として、例えば、酸化化合物の析出結晶の溶解液を濾過することによる不溶物を単離する処理等を行う。この際、必要により、さらに酸化反応液の溶媒抽出等による濃縮処理等を行ってもよい。
本発明は、以上説明するように、化合物(I’)から酸化剤を用いて化合物(II’)を得る酸化反応に特に好適であり、中でも、SULを過酸化水素で酸化してランソプラゾールを製造する酸化反応に特に好適である。
本発明はまた、上記一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の安定性に優れた結晶の製造方法に関する。
ただし、当該安定性に優れた結晶の製造方法に関しては、化合物(II’)は、ラセミ体が好ましく、ラセミ体とは物理化学的な性質の異なるランソプラゾールのR−体、S−体などの光学活性体にそのまま適用することは難しいかもしれない。
当該製造方法は、該一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の溶媒和物を、pH約7〜11の溶液中に懸濁し、あるいは、水、有機溶媒(例、アルコール)および塩基性物質を含有する溶液中に懸濁し、該溶媒和物から安定性に優れた結晶を製造することを特徴とする。
上記一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の溶媒和物は、その製造方法は特に限定されるものではなく、自体公知の方法を用いて製造することができるが、好適には、例えば、上述した本願発明の酸化化合物の製造方法を用いて上記一般式(I’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩を酸化し、次いで、有機溶媒あるいは含水有機溶媒から晶出させることによって、顕著に高い生産効率で得ることができる。有機溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類などを用いた場合、これら溶媒を含む溶媒和物の結晶が得られ、メタノール、エタノール、n−ブタノール、イソブタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類などと水との混合溶媒を用いた場合、これら有機溶媒及び水各1モル当量を含む水と有機溶媒との溶媒和物の結晶が得られる。
上記溶液に含有される有機溶媒としては、アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノールなど)が好ましく、エタノールが特に好ましい。上記溶液に含有させる塩基性物質としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミンなどのアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩などが挙げられ、中でもアンモニアが好ましく用いられる。上記溶液のpHは、該塩基性物質の添加によって約7から11の範囲、好ましくは約8から9の範囲とするのが好ましい。また、上記溶液において、水に対する有機溶媒(好ましくは、アルコール)および塩基性物質の含有量は、特に限定されるものではなく、該溶液のpHが約7から11となるような量であればよい。好適な操作条件としては、水−有機溶媒(好ましくは、アルコール)の比率として、10〜500:1(重量比)、好ましくは20〜200:1(重量比)、より好ましくは20〜100:1(重量比)が挙げられる。また、水−塩基性物質−有機溶媒(好ましくは、アルコール)の比率として、10〜500:0.0001〜0.5:1(重量比)、好ましくは20〜200:0.001〜0.5:1(重量比)、より好ましくは20〜100:1(重量比)が挙げられる。例えば、塩基性物質としてアンモニアを用いる場合、水−アンモニア水(25%)−有機溶媒(好ましくは、アルコール)の比率として、10〜500:0.005〜0.5:1(重量比)が挙げられ、好ましくは、20〜200:0.005〜0.1:1(重量比)、より好ましくは20〜100:0.005〜0.1:1(重量比)である。水に対するアルコールの含有量がごく微量(例えば、溶媒和物中に結晶溶媒として含まれるアルコール、あるいは、溶媒和物の結晶表面に(結晶の洗浄工程等によって)付着したアルコール)であっても、得られる結晶(実質的に溶媒を含まない結晶)の安定性を向上させるという作用効果がある。一方、水に対するアルコールの含有量を上記範囲を超えて増加させると、安定性の向上は頭打ちとなる傾向があり、また、得られる結晶の品質が低下する傾向がある。
さらに、後述のように結晶を懸濁させる溶液中のアルコール含有量を上記範囲内で適宜調節することによって、安定性をより一層向上させる作用効果を奏することができる。
上記溶液に溶媒和物を懸濁する際の溶液の温度、攪拌時間等は、適宜選択することができるが、具体的には、例えば、溶液の温度は好ましくは20℃〜40℃、より好ましくは24℃〜30℃であり、攪拌時間は好ましくは10分〜120分、より好ましくは30分〜60分である。
また、本願発明の安定性に優れた結晶の製造方法では、一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩は、好ましくはランソプラゾールまたはその塩である。
上記懸濁操作によって、溶媒和物の結晶形の転移が起こり、この転移の間に溶媒が除去される。この懸濁操作において溶媒和物を懸濁させる溶液に塩基性物質を含有させることによって、結晶形の転移の間における結晶の分解を防止することができ、また、アルコール含量を上記範囲内で適宜調節することによって、得られる結晶の安定性を向上させることができる。
本発明者等は、本発明方法を完成するための種々の研究の中で、ランソプラゾールの原料化合物であるSUL(一般式(I’)においてRがOCH2CF3、RがCH3、RがH、RがH、C’が無置換ベンゼン環の化合物)は、好ましくは下記式に示す一連反応によって得ることができ、特に第二段の縮合反応において、pH11.0〜11.5に調整して反応を行うことで収率が向上し、工業的に有利であることを見出した。
本発明で得られる酸化化合物としては、過剰反応による副生成物が少なく、より高純度のものが得られるので、とりわけ医薬として有用な化合物の大規模製造等に好適に適用される。例えば、目的物としてランソプラゾールやその光学活性体等で代表されるプロトンポンプインヒビターを得た場合、例えば、特開昭61−50978号公報や特開平3−173817号公報に記載の方法に従い、抗潰瘍剤や抗H.ピロリ剤等として使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1
[2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)チオ)ベンズイミダゾール1水和物の製造法]
2−ヒドロキシメチル−3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン(87.4kg)を塩化メチレン(655L)に溶解し、これに塩化チオニル(41.1L)を加え、約60分間加熱還流したのち水(183kg)を加え濃縮した。残留物にメタノール(656L)と2−ベンズイミダゾールチオール(59.8kg)を加え、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH11.0〜11.5に調整したのち30分間反応させた。反応液に水(524kg)を加え再結晶し、35%塩酸でpH8.5〜10.0に調整したのち、析出している結晶を濾過した。結晶をメタノール水溶液(メタノール:水=5:5(重量比))と水で洗浄した後、乾燥して2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)チオ)ベンズイミダゾール1水和物を白色結晶141.6kgとして得た(収率:96.5%)。
実施例2
[(±)−2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)スルフィニル)ベンズイミダゾールの製造]
2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)チオ)ベンズイミダゾール1水和物(141.6kg)をエタノール(1164L)に溶解し、これにエタノール(約200mL)で湿らせたバナジルアセチルアセトナート(0.44kg)を加えた後、これに35%過酸化水素水(42L)を16〜22℃で滴下し、その後ORP(酸化還元電位)計の最高電位から70mV低下するまで18〜24℃で反応させた。電位が70mV低下し、反応が終了した後、反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液(12.7kg/127L)を加えて攪拌した。これにトリエチルアミン(7L)を加え、50〜55℃程度に加熱して析出していた結晶を溶解したのち、不溶物を熱時ろ過して除いてから冷却晶出させた。結晶をろ過し、結晶を冷却したエタノール水溶液(エタノール:水=9:1(重量比))で洗浄した。
次いで、得られた結晶に25%アンモニア水(0.9L)、エタノール水溶液(エタノール:水=9:1(重量比)、864L)を加え、加熱攪拌して結晶を溶解したのち、これを冷却晶出させた。結晶をろ過し、結晶を冷却したエタノール水溶液(エタノール:水=9:1および7:3(重量比))で洗浄して(±)−2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)スルフィニル)ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)のエタノール−水溶媒和物の湿結晶を得た。
得られた湿結晶に、水(1043kg)と25%アンモニア水(約17mL)の混合溶液(pH=約9)を加え、得られた懸濁液を24〜30℃で約60分間攪拌した。結晶をろ過し、結晶を水で洗浄したのち通気乾燥し、(±)−2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)スルフィニル)ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)を白色結晶107.5kgとして得た(収率:76.3%)。本結晶をランソプラゾールI形結晶とする。得られた結晶は安定である。
実施例3
[(±)−2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)スルフィニル)ベンズイミダゾールの製造]
実施例2に準ずる方法で得られた(±)−2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)スルフィニル)ベンズイミダゾールのエタノール−水溶媒和物の湿結晶約190kgに、水(約1043kg)と25%アンモニア水(約500mL)とエタノール(混合溶液の組成を水:25%アンモニア水:エタノール=約19:0.008:1(重量比)に調整)の混合溶液(pH=約9)を加え、得られた懸濁液を24〜30℃で約60分間攪拌した。結晶をろ過し、結晶を水で洗浄したのち通気乾燥し、(±)−2−(((3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル)メチル)スルフィニル)ベンズイミダゾール(ランソプラゾール)を白色結晶約110kgとして得た(収率:94%)。
試験例1
実施例2に準ずる方法で得られたランソプラゾールのエタノール−水溶媒和物の湿結晶を減圧乾燥することにより得たランソプラゾールの溶媒和物結晶(以下、ランソプラゾール(1)とする)と、実施例3に準ずる方法で得られたランソプラゾールの白色結晶(以下、ランソプラゾール(2)とする)との安定性を比較した。その結果を、ランソプラゾール(1)および(2)のそれぞれ3つのサンプルについて、以下の表1に示す。
なお、表1中の「含量」とは、ランソプラゾール結晶中のランソプラゾールの含量を重量%で表したものであり、HPLC法((1)については、カラム:NOVA PAK C18 3.9×150mm、温度:25℃付近の一定温度、移動相:メタノール:水:トリエチルアミン(重量比=60:40:1)をりん酸でpH7.0に調整した溶液、流速:0.5ml/min、検出器:UV 285nm、(2)については、カラム:CAPCELL PAC C18 SG120 4.6×250mm、温度:25℃付近の一定温度、移動相:アセトニトリル:水:トリエチルアミン(重量比=40:60:1)をりん酸でpH7.0に調整した溶液、流速1ml/min、検出器:UV 285nm、の各条件で分析した。)により測定した。また、「40℃で6ヶ月保存後の残存率」は、[(40℃で6ヶ月保存後の含量)/(初期含量)]×100(%)により計算した。
表1から、以下のことが分かる。ランソプラゾール(1)および(2)の初期含量は、ランソプラゾール(2)のほうが若干高いが、ほぼ同程度である。しかしながら、40℃で6ヶ月間保存後の含量を比較すると、水、エタノールおよびアンモニアを含有するpH=約9の溶液中への懸濁操作を行ったランソプラゾール(2)の含量は、初期含量からほとんど変化しなかった(残存率は、100%またはほぼ100%)のに対して、水、エタノールおよびアンモニアを含有するpH=約9の溶液中への懸濁操作を行わなかったランソプラゾール(1)の含量は、初期含量から著しく低下した(残存率は、約84〜91%程度)。
以上のことから、ランソプラゾール(2)は、ランソプラゾール(1)と比較して、より安定性に優れた結晶であることが分かる。
試験例2
実施例3に準ずる方法において、ランソプラゾールのエタノール−水溶媒和物の湿結晶を懸濁する混合溶液へのエタノール添加量を変化させて、得られた結晶の安定性を比較した。
以下の表2に示した各混合溶液系から得られた結晶を、製造直後および60℃で15日間保存後に、それぞれジメチルホルムアミドに溶解し、得られた結晶の溶液の吸光度(390nm)を測定し、着色の度合いを結晶の安定性の指標として比較した。その結果を、エタノール添加量と結晶の溶液の吸光度(390nm)の変化との関係として、以下の表2に示す。
なお、吸光度は、分光光度計(日本分光 No.0214332)を用いて、結晶1gをジメチルホルムアミド10mLに溶解した溶液について測定した。
また、結晶を懸濁する各混合溶液は、アンモニア水でpH約9に調整した。
*1:結晶溶媒としてのエタノール及び結晶表面に付着したエタノールに由来する。
*2:吸光度の変化=[60℃で15日間保存後の結晶の溶液の吸光度]−[製造直後の結晶の溶液の吸光度]
表2から、結晶を懸濁する混合溶液に添加するエタノールの量を増加させるにつれて、吸光度の変化の量が減少したこと、すなわち、結晶の着色の度合いが小さくなったことが分かる。
以上のことから、結晶を懸濁する混合溶液に添加するエタノールの量を増加させることによって、結晶の安定性がより一層向上したことが分かる。
以上の説明により明らかなように、本発明の酸化化合物の製造方法によれば、酸化反応の終点を容易に判別できるので、酸化反応の終了後の次工程への移行を速やかに行うことができる。また、コンピュータによる自動化が可能であり、酸化反応の終点を判定後、ただちに反応停止のための操作に移行できる製造システムを得ることができるので、工業的生産工程において、酸化化合物の生産効率を大きく向上させることができる。
本出願は、日本で出願された特願2004−265717を基礎としておりそれらの内容は本明細書に全て包含される。

Claims (5)

  1. 一般式(II’):
    [式中、環C’は置換基を有していてもよいベンゼン環または置換基を有していてもよい芳香族単環式複素環を、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル基、アシル基またはアシルオキシ基を、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基を、およびYは窒素原子またはCHを示す]で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の溶媒和物を、pH7〜11の溶液中に懸濁することを特徴とする、該一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の安定性に優れた結晶の製造方法。
  2. 一般式(II’):
    [式中、環C’は置換基を有していてもよいベンゼン環または置換基を有していてもよい芳香族単環式複素環を、Rは水素原子、置換基を有していてもよいアラルキル基、アシル基またはアシルオキシ基を、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基を、およびYは窒素原子またはCHを示す]で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の溶媒和物を、水、アルコールおよび塩基性物質を含有する溶液中に懸濁することを特徴とする、該一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩の安定性に優れた結晶の製造方法。
  3. 一般式(II’)で表されるイミダゾール系化合物またはその塩が、ランソプラゾールまたはその塩である、請求項1または2記載の製造方法。
  4. 塩基性物質がアンモニアである、請求項2記載の製造方法。
  5. 水、アルコールおよびアンモニアを含有する溶液のpHが8から9である、請求項4記載の製造方法。
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