JP2002250736A - 自動濃度測定方法 - Google Patents

自動濃度測定方法

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JP2002250736A
JP2002250736A JP2001105255A JP2001105255A JP2002250736A JP 2002250736 A JP2002250736 A JP 2002250736A JP 2001105255 A JP2001105255 A JP 2001105255A JP 2001105255 A JP2001105255 A JP 2001105255A JP 2002250736 A JP2002250736 A JP 2002250736A
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Chuya Ishibashi
忠也 石橋
Takaharu Yasui
敬晴 安井
Katsuhiko Ikeda
克彦 池田
Nobutoshi Kiba
信敏 木羽
Kazuro Emura
和朗 江村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶液中に含まれる物質の量を、迅速かつ正確に
測定する。 【解決手段】目的とする試料溶液と、別途用意された1
種または2種以上の検定液とを、互いに独立した流路か
ら、吐出量と吐出間隔とを任意に、かつ、瞬間的に制御
し得る機能を備えた供給装置を通して、所定の測定装置
の反応スポットに供給し、該反応スポット内にて試料溶
液と検定液中に含まれた物質同士を反応させ、その反応
の当量点を任意の検出器にて検出するとともに、該供給
装置の動きと同期させて、その当量点に至るまでに供給
されたそれぞれの液の容量を求めることにより、目的と
する試料溶液中に含まれる物質の量を知る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶液中に含まれた
物質の量を自動的にかつ短時間のうちに測定する方法に
関するものであり、さらには、連続的にこれを行うこと
によって、操業管理を効果的に進める方法を提供するも
のである。
【0002】
【従来の技術】化学工業、電子部品工業、繊維工業、食
品製造工業、さらに畜産業等あらゆる産業分野におい
て、反応液や産業排水中に含まれる物質の濃度を測定す
る操作は、当該企業の生産管理を進める上で、重要かつ
不可欠なことであるが、その濃度分析操作は多くの場
合、手分析あるいは機器分析であっても、回分式で行わ
れているのが実状である。
【0003】例えば、簡単な酸・アルカリの分析は、今
でも古典的な方法で行われている。すなわち、分析担当
者が数mlから数10mlの試験液をビーカーに取り、
フェノールフタレイン等の指示薬を入れ、これを攪拌し
ながら、別に用意されたビュレットより所定濃度の酸ま
たはアルカリを滴下し、指示薬の色の変化を見て反応の
当量点を知った上、計算によって試験液中のアルカリま
たは酸の濃度を求めている。指示薬の代わりにpHメー
ターを用いることもあるが、操作は同様である。
【0004】また、機器分析の一例としては、フローイ
ンジェクション分析法を挙げることができる。これは、
キャリヤー溶液と試薬溶液とを、それぞれの流路からポ
ンプを経由して測定装置の反応部に供給し、該反応部で
反応した反応生成物の量を検出器で検出したのち、あら
かじめ求めた検量線と比較してその濃度を知る方法であ
る。
【0005】吸光光度分析の代表例としては、紫外線吸
光度分析を上げることができる。これは、1ml程度の
試験液を所定のセルに注入し、これに選定された波長の
紫外線を照射し、溶存物質の化学構造に由来する紫外線
吸収の程度を測定し、あらかじめ求めた検量線と比較し
てその濃度を知る方法である。紫外線の代わりに可視光
線や赤外線を用いる方法もあるが、原理的には紫外線を
用いる方法と同様である。
【0006】さらに、水分の定量に用いられるカールフ
ィッシャー法や、特殊な物質の分析に用いられる放射線
分析法等を上げることができる。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、これ
らの測定法に共通の課題は、測定にかかるまでの準備が
煩雑なことと、測定に長時間を要することである。特
に、生産管理に供する場合には、このことが解決すべき
大きな課題となっている。
【0008】例えば、生産現場で酸・アルカリの滴定に
よる濃度分析を行う場合、まず、生産担当者が生産現場
から試料をサンプリングし、これを分析担当者に手渡
す。分析担当者は、提出されたサンプルから所定量をピ
ペットで正確に採取してビーカーに移し、適当な指示薬
を添加したのち、これらを攪拌しながら別に用意された
所定濃度の酸またはアルカリの溶液をビュレットから滴
下し、指示薬の色の変化から当量点を知り、このときの
滴下量をビュレットから読みとった上、計算で試料中の
アルカリまたは酸の濃度を求める。最後に、測定結果を
生産担当者に報告する。これら一連の操作には、少なく
とも30分以上を要し、待ち時間等を加えると1時間を
超えることも珍しくない。さらに、解離度の小さい酸・
アルカリの場合には、反応の当量点が判りにくいという
欠点もある。
【0009】フローインジェクション分析法の場合に
は、アナログポンプを使用して試料溶液を注入するため
に長時間を要する。さらに、反応生成物をカラムに流
し、得られた量を検出器で検出したのち、流出時間とピ
ークの高さの関係、即ちその積分された面積をあらかじ
め求めた検量線と比較して定量する方法を取っている。
ここでの問題点は、キャリヤー溶液即ちサンプル溶液と
試薬溶液の注入、並びに反応生成物の流出に長時間を要
することと、反応生成物とカラムの特性との組み合わせ
によっては、いつまでも反応生成物の流出が完了しない
いわゆるテーリング現象が起こることである。このため
に定量性が損なわれ、当然、測定に長時間を要する結果
となる。時には30分以上を要することもあり、到底迅
速分析法とは言い難い。
【0010】吸光光度分析やカールフィッシャー法にも
同様の煩わしさがあり、測定に長時間を要することは、
いずれにも共通している。
【0011】特に化学工場における品質管理業務におい
ては、濃度分析時間の遅れが致命的になる場合が多い。
測定に時間がかかりすぎると、結果が得られた時点では
既に不良品が多量に流れてしまっていることにもなる。
今何が反応系で起こっているのか、反応液の濃度が設計
通りに保たれているかを常に監視できる体制を築くこと
が重要なことである。しかしながら、濃度分析に時間が
かかるために、必ずしも十分な監視体制を築くことがで
きず、迅速な濃度分析方法の開発が広く待ち望まれてい
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意研究を行った結果、目的と
する試料溶液と、別途用意された1種または2種以上の
検定液とを、互いに独立した流路から、吐出量と吐出間
隔とを任意に、かつ、瞬間的に制御し得る機能を備えた
供給装置を通して、所定の測定装置内の反応スポットに
供給し、該反応スポット内にて試料溶液と検定液中に含
まれた物質同士を反応させ、その反応の当量点を任意の
検出器にて検出するとともに該供給装置の動きと同期さ
せて、その当量点に至るまでに供給されたそれぞれの液
の容量を求めることにより、目的とする試料溶液中に含
まれる溶質の量を知る方法を見出し、本発明に到達し
た。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0014】本発明の方法により、目的とする試料溶液
中に含まれる溶質の量を知るためには、中和反応、酸化
還元反応、付加反応、加水分解反応等の化学反応が適用
できるほか、2液混合時に発生する混合熱等の物理化学
的変化をも応用することができる。
【0015】本発明の方法によって、溶液中の物質の濃
度を求めようとする場合には、どのような反応や変化を
適用すべきか、事前に研究しておく必要がある。すなわ
ち、試料溶液中に含まれる物質と反応させるべき最も適
当と思われる物質を選定し、これを最も適当と思われる
溶剤に、最も適当と思われる濃度に溶解したものを検定
液として使用する。たとえば、試料溶液がa%程度の硫
酸水溶液であれば、既知濃度であるb%の苛性ソーダ水
溶液を検定液として用いるというように、これを行えば
よい。
【0016】次に、当量点はどのようになるか、また、
それをどのように検知するかを設定する。同上の場合に
は、酸・アルカリの中和反応であるから、一般的にはp
Hが7になった時点を当量点とし、pHメーターで当量
点を検知することができるが、中和反応の反応熱を温度
センサーで検知し、これを当量点として用いることもで
きる。検知方法は系の特性に応じて任意に選定すること
ができる。
【0017】ある化学物質Aと他の化学物質Bとが反応
する場合、必ず反応の当量点、あるいは終点が存在す
る。終点の前後では、いずれかの化学物質が過剰に存在
する。従って、本発明においては、その反応がまだ続行
しているのか、あるいは既に集結したのか、それを見極
めることが最も重要な要素である。そして、反応の前後
では、必ず何かの物理量が変化する。これは、温度の変
化であったり、光の屈折率の変化であったり、濁度、電
気伝導度、さらにpHの変化であったりする。どの物理
量の変化が当該化学反応の当量点や終点を見極めるのに
最も有効であるかは、それぞれの化学物質の種類やそれ
らが置かれた系の状態・環境に左右される。従って、ど
のようなセンサーを使用するか、その選定も重要な要素
となる。そして、それらは当事者が任意に選定すること
ができる。
【0018】次に、定量分析であるとの観点から、試料
溶液や検定液の容量を正確に計量し、これらを確実に測
定装置の反応スポットに供給するための手段を選定する
必要がある。
【0019】本発明の方法においては、試料溶液中の物
質の濃度は未知であるのに対し、検定液中の物質の濃度
はあらかじめ設定することができる。従って、反応の当
量点において、試料溶液の容量と検定液の容量とを正確
に求めることによって、試料溶液中の物質の量を知るこ
とができる。たとえば、酸・アルカリの中和滴定に例を
とると、当量点におけるそれぞれの規定度と容量の間に
は、NV=N′V′なる関係が成立することはよく知ら
れたことである。ここでNとVとが既知となるように設
定しておけば、V′を計量することによりN′を知るこ
とができる。中和滴定に限らず、あらゆる化学反応にお
いて原理は同じであり、本発明の方法は、この原理を応
用したものである。
【0020】化学工場等、製造業の生産現場において
は、品質管理を確実なもととするために、操作の迅速性
が要求される。本発明に利用される化学反応の反応時間
は、特に問題となるレベルではなく、多くの場合瞬時に
それが行われる。従って、本発明の方法を迅速に行うた
めには、薬液の供給、特に、当量点に至るまでの薬液の
供給をいかに速く、正確に行うかということにかかって
いる。
【0021】これらの要求に満足する薬液供給設備とし
て、たとえば、ワイ・エル・ビー株式会社製の「デジタ
ルフローコントローラー(以下DFCと略す)」を使用
することができる。DFCは、「デジタル信号によって
操作される2進法コントロールバルブ」と定義されるも
のであって、コンピューターによって液体の流れをコン
トロールすることができる。
【0022】DFCには4個のバルブが取り付けられて
おり、それらの弁の開口面積は、相対的に1、2、4、
8の比率で構成されている。従って、すべての弁を閉じ
れば流量は0、弁1のみを開けその他を閉じれば流量は
1、弁1と弁2とを開けその他を閉じれば流量は3、す
べての弁を開ければ流量は15というように、全部で1
6通り(0も含む)の相対的な流量が選択できる。流量
の絶対値は、この装置でCv値と表現されている値を選
択することにより、任意に設定することができる。流量
制御はコンピューターの指示で行うことができる。
【0023】例えば、当該測定装置の反応スポットに検
定液を入れておき、これに目的とする試料溶液を注入す
る場合を考えると、最初のうちは反応スポットのpHの
値が目標とする中和当量点のpH値と大きく乖離してい
るので、流量が大きくなるような弁の組み合わせを採用
して一度に多くの試料溶液が注入されるように、当量点
に近づくにつれ、逆に少量ずつ注入されるように弁の組
み合わせを設定すればよい。これらの指令をコンピュー
ターからDFCに出すようにあらかじめ設定しておく。
【0024】すなわち、任意のセンサーの信号と、DF
Cの弁開閉の信号とを同期させ、目標とする反応の当量
点における物理量と、試料溶液のそれとが大きく乖離し
ている時点では試料溶液の流量が大となるような弁の組
み合わせを選び、当量点が近づくにつれ、逆の動きにな
るような弁の組み合わせを選べばよいが、たとえ当量点
を過ぎて試料溶液が注入されても、濃度測定には何ら支
障はない。要するに、当量点に至るまでに注入された試
料溶液の量を正確に把握できるように、センサーの信号
と、DFCの動きをコントロールすればよい。このよう
な操作を行うことによって、迅速かつ正確に、試料溶液
中の物質の量を知ることができる。
【0025】DFCのさらなる特徴は、デジタル制御の
ため応答速度が速く、ビット数により分解能の細分化が
可能なことである。例えば、試料溶液の流れを0.02
秒ないし0.1秒に分割して供給することも可能であ
る。この機能は、それぞれの液の混合効果を高めるのに
有利に働く。
【0026】測定時間をさらに短縮する有効な手段は、
当該反応スポットの空間容積を出来る限り小さくするこ
とである。しかしながら、あまり過小になっても正確性
が損なわれので、0.5ないし1.0ml程度が最も好
ましい。その形状には特に限定されるものではないが、
洗浄操作を容易にするために、直径0.3mm程度のチ
ューブを用いるのが好ましい。さらに、断熱性に富む材
料でその周囲が覆われていることがさらに好ましい。
【0027】2種の異なる物質を混合した場合、混合熱
や反応熱が発生することはよく知られたことである。イ
オン解離特性の低い物質でも、モルあたりの反応熱の発
生量を知ることにより、その当量点を求めることができ
る。したがって、本発明の方法を実行するにあたり、温
度センサーを利用することは、極めて有効な手段である
と考えられる。
【0028】しかしながら、アナログ的な定速で試料注
入を行った場合には、微少な反応熱の変化を正確に捉え
るのは極めて困難なことである。すなわち、供試サンプ
ル量が少ない上に、一定速度で徐々に注入されるため
に、検出される反応熱量が少なく、ノイズの方が高く、
言い換えればS/N比が小さくなって反応熱量とノイズ
との分離が困難になり、測定不能に陥ることがある。
【0029】アナログ的な試料溶液注入法に替えて、D
FCの如きデジタルフロー形式を採用した場合、アナロ
グ式に比べて数分の一に短縮された時間で注入されるた
めに、検定液系に一度に多くの試料溶液が注入される結
果となって、検知可能な総発熱量を得ることができる。
この場合にはS/N比が増大し、正確な測定が初めて可
能になる。さらに測定精度を向上させるためには、応答
速度の速い示差熱素子をこれに組み合わせるとよい。
【0030】このように、DFCの如きデジタルフロー
弁を用いると、流量の急激な反転が可能となる。すなわ
ち、本発明の大きな特徴は、試料注入にデジタル形式を
採用したことにあり、さらなる特徴は、未知物質量の検
出手段として、異なる物質間の化学反応を利用し、これ
らを巧みに組み合わせたものであって、これはこれまで
に何人もなし得なかったものである。
【0031】デジタル形式の更なる特徴は、試料溶液と
検定液との量比を、短時間のうちに逆転あるいは反転し
得ることである。たとえば、予期に反して試料溶液中の
物質濃度が高く、予め注入しておいた検定液量では不足
となることが測定操作中に判明した場合でも、短時間の
うちに検定液量を追加することもできるし、あるいは逆
に、試料溶液量を急激に絞り込むこともできる。また、
デジタル形式を採用することにより、アナログ形式に比
べ、注入液量をより正確に把握することができる。
【0032】本発明の更なる特徴は、測定を半連続式に
行うことができることである。たとえば、それぞれの流
路を複数備えておき、間欠的に測定・洗浄を繰り返せば
よい。自動サンプリング装置とDFCを組み合わせ、す
べてにシーケンス制御を適用すれば、無人のプロセス分
析計として現場設置も可能となるので、本発明の方法
は、工場における生産管理ならびに品質管理に極めて有
効な方法であるといえる。
【0033】次に、本発明の効果を別の観点から説明す
る。
【0034】たとえば、試料溶液と検定液とをそれぞれ
独立した流路から連続的に反応スポットに供給し、温度
センサーにて常時監視を行う体制を整えておくと、も
し、異物が混入した場合には、温度センサーがこれまで
と違ったパターンを感知することになるので、工程異常
や品質異常を早期に発見することができる。また、熱容
量応答速度の異なる温度センサーを複数個設置し、これ
らを組み合わせることにより、単独の場合に比べてより
鋭敏な測定が可能となる。また、複数の流路を備えるこ
とにより、多成分系の分析も容易となる。
【0035】さらに、検定液を一定間隔で当該測定装置
の反応スポットに供給し、一方、試料溶液の供給量と供
給間隔とを暫時変化させ、それに伴って発生する発熱量
の変化の状況を、注入周期に同調させて測定すると、供
給時間並びに供給量に応じた発熱挙動を鋭敏に求めるこ
とができる。このような観点からも、本発明の方法に用
いるセンサーとしては、温度センサーが最も好ましい。
【0036】適用する化学反応の種類ならびにそれに適
したセンサーとの組み合わせにより、本発明の方法を応
用する分野は無限に広がる。分析手段のみならず、反応
系の経時変化も追跡できるので、一般の研究開発機器と
して用いることもできる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
【0038】
【実施例1】半径0.3mm、長さ3.0mのガラスウ
ールで断熱された反応チューブ、さらに、該チューブの
内側に温度センサーを備えた測定装置に、2つの流路か
らなるDFCを接続した。最初に、流路AからDFCを
通して0.4mlの0.5%臭化水素水溶液を該反応チ
ューブに供給した。次に、製品中の残存モノマー量を測
定する目的で、反応中の反応釜から自動サンプリング装
置によって酢酸ビニルエマルジョンをサンプリングし、
流路Bから同じくDFCを通して該反応チューブに供給
したところ、臭化水素の2重結合への付加反応に伴う発
熱が検知され、あらかじめ求めておいた検量線と、発熱
が認められなくなる時点までに供給された酢酸ビニルエ
マルジョンの容量から、同エマルジョン中に含まれる残
存酢酸ビニルモノマー濃度は100ppmであることが
判った。反応をそのまま継続し、30分後に同様にサン
プリングして測定に供したところ、残存モノマー濃度は
規格値の10ppmにまで減少したので反応を停止し
た。試料溶液注入から、測定結果が得られるまでに要し
た時間は、いずれの場合も約5秒間であった。
【0039】
【実施例2】実施例1と同様な反応チューブを2系統用
意し、No.1系統にはpHセンサーを、No.2系統
には温度センサーを取り付けた。まず、No.1系統の
反応チューブには1規定の苛性ソーダ水溶液0.5ml
を入れ、次に、No.2系統の反応チューブには10%
の塩化バリュウム水溶液を供給した。その後、実施例1
と同様にDFCを通してそれぞれの反応チューブに硫酸
ならびに硫酸銅を含む試料溶液を供給したところ、N
o.1反応チューブでは中和反応が進行し、No.2反
応チューブでは複分解反応による硫酸バリュウムの沈殿
が生成したが、それぞれのセンサーが捉えた反応の当量
点と、これに同調したDFCの試料溶液の計量値と、あ
らかじめ求めた検量線とを比較することにより、硫酸並
びに硫酸銅の濃度を、約10秒間のうちに求めることが
できた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、目的とする試料溶液
と、別途用意された1種または2種以上の検定液とを、
互いに独立した流路から、吐出量と吐出間隔とを任意
に、かつ、瞬間的に制御し得る機能を備えた供給装置を
通して、所定の測定装置内の反応スポットに供給し、該
反応スポット内にて試料溶液と検定液中に含まれた物質
同士を反応させ、その反応の当量点を任意の検出器にて
検出するとともに該供給装置の動きと同期させて、その
当量点に至るまでに供給されたそれぞれの液の容量を求
めることにより、目的とする試料溶液中に含まれる溶質
の量を迅速かつ正確に知ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江村 和朗 大阪府堺市御池台1丁28番70号 Fターム(参考) 2G058 AA01 EC01 GA01 GA11 GA20 GE01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の溶液中に含まれる溶質の量を測定す
    る操作に際し、目的とする試料溶液と、別途用意された
    1種または2種以上の検定液とを、互いに独立した流路
    から、吐出量と吐出間隔とを任意に、かつ、瞬間的に制
    御し得る機能を備えた供給装置を通して、所定の測定装
    置内の反応スポットに供給し、該反応スポット内にて試
    料溶液と検定液中に含まれた物質同士を反応させ、その
    反応の当量点を任意の検出器にて検出するとともに該供
    給装置の動きと同期させて、その当量点に至るまでに供
    給されたそれぞれの液の容量を求めることにより、目的
    とする試料溶液中に含まれる溶質の量を知ることを特徴
    とする自動濃度測定方法。
  2. 【請求項2】液供給装置がデジタル信号で操作される2
    進法コントロールバルブを備えたポンプである請求項1
    の自動濃度測定方法。
  3. 【請求項3】反応スポットが意図的に設計された容積1
    ml以下の空間である請求項1の自動濃度分析方法。
  4. 【請求項4】温度変化を検出する機能を備えた検出器を
    用いる請求項1の自動濃度測定方法。
  5. 【請求項5】電磁波(光)の屈折率・吸収・発光・並び
    に反射等、物質の光学的変化を検出する機能を備えた検
    出器を用いる請求項1の自動濃度測定方法。
  6. 【請求項6】濁度の変化を検出する機能を備えた検出器
    を用いる請求項1の自動濃度測定方法。
  7. 【請求項7】電気伝導度並びに酸化還元電位の変化を検
    出する電気化学的機能を備えた検出器を用いる請求項1
    の自動濃度測定方法。
  8. 【請求項8】検出器としてpHメーター並びに各種イオ
    ンメーターを用いる請求項1の自動濃度測定方法。
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