JP2012120229A - 半導体集積回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】A/Dコンバータ及びD/Aコンバータをいずれも含んだアナログモジュールを備えた半導体集積回路において、アナログモジュールの調整コストを低減する。
【解決手段】 テスト起動端子TSを介して起動指令が入力されると、アナログモジュールの動作特性が、目標特性と一致していない場合、一方の調整パラメータを固定し他方の調整パラメータを可変設定しながらテスト処理を実行することによって得られた判定結果(近似度を含む)から、他方の調整パラメータの最適値を求め(S210〜S260)、次は、固定側と可変設定側とを入れ替えて、固定側は、調整パラメータを直前の処理で求められた最適値に固定して同様の処理を実行する(S270〜S310)、その結果、アナログモジュールの動作特性が目標特性と一致したときに設定されている調整パラメータを用いる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、外部よりアナログ信号を取り込むためのA/Dコンバータ及び外部にアナログ信号を出力するためのD/Aコンバータをいずれも備えた半導体集積回路に関する。
従来より、カーナビゲーション用LSI(Large Scale Integration) 等のように、A/DコンバータやD/Aコンバータを含むアナログモジュールが搭載されたデジタル−アナログ混載LSIが知られている。
この種のLSIでは、アナログモジュールの特性を検査するため、図8に示すように、A/Dコンバータ110で変換されたデジタル信号を外部に取り出すためのスイッチ118及び端子Tdoや、D/Aコンバータ111の入力に外部からデジタル信号を供給するための端子Tdiやスイッチ119等が設けられている。以下では、端子Tdo,Tdiをテスト用端子という。
そして、これらアナログモジュールの検査には、一般的に、LSI検査装置が用いられている。
具体的には、A/Dコンバータ110を検査する場合、A/Dコンバータ110の入力に接続されたアナログ入力端子TIに、LSI検査装置200から高精度なアナログ信号を供給すると共に、A/Dコンバータ110での変換結果(デジタル信号)を上述のテスト用端子TdoからLSI検査装置200に取り込み、その取り込んだ変換結果に基づいてA/Dコンバータ110の動作特性の良否を判定している。
また、D/Aコンバータ111を検査する場合、A/Dコンバータ110の場合とは逆で、LSI検査装置200にて生成したテストパターン(デジタル信号)を、LSIのテスト用端子Tdiを介してD/Aコンバータ111の入力に直接供給し、D/Aコンバータ111での変換結果(アナログ信号)を、D/Aコンバータ111の出力に接続されたアナログ出力端子TOからLSI検査装置200に取り込み、その取り込んだ変換結果に基づいてD/Aコンバータ111の動作特性の良否を判定している。
そして、LSI検査装置200は、上述のような検査を可能とするために、LSIのアナログ入力端子TIに供給するテスト用のアナログ信号を生成するためのテストパターン生成回路201やD/Aコンバータ202、LSIのテスト用端子Tdoから取得したA/D変換結果を判定するための判定回路203、LSIのテスト用端子Tdiに供給するテスト用のデジタル信号を生成するためのテストパターン生成回路204、LSIのアナログ出力端子TOから取得したD/A変換結果(アナログ信号)をデジタル信号に変換して判定するためのA/Dコンバータ205,判定回路206などを備えた非常に高価なものとなる。
つまり、このように高価なLSI検査装置200を使用しなければならないことによって、LSIの検査コストが高くなっているという問題があった。
これに対して、LSIのチップ内に、テストパターン生成回路を設け、そのテストパターン生成回路が発生させたテストパターンを用いて、D/AコンバータやA/Dコンバータの検査を実行する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−134458号公報
しかし、特許文献1に記載の装置でも、D/A変換結果は外部のLSI検査装置に取得させ、そのLSI検査装置にて良,不良を判断することになるため、LSI検査装置を十分に簡易なものとすることができず、検査コストを十分に削減することができなかった。
そして、A/DコンバータやD/Aコンバータの動作特性を調整する際には、このような高コストのLSI検査装置を用いなければならないため、アナログモジュールの調整コストを十分に削減することができないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するために、A/Dコンバータ及びD/Aコンバータをいずれも含んだアナログモジュールを備えた半導体集積回路において、アナログモジュールの調整コストを低減することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた発明である請求項1に記載の半導体集積回路では、A/Dコンバータが、アナログ入力端子を介して入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して信号処理部に供給すると共に、D/Aコンバータが信号処理部から供給されるデジタル信号をアナログ信号に変換してアナログ出力端子を介して出力する。但し、A/Dコンバータ及びD/Aコンバータは、それぞれ、A/D用調整パラメータ,D/A用調整パラメータを変化させることで、動作特性を調整可能に構成されている。
また、経路設定手段が、予め設定された調整タイミングにて、D/Aコンバータの出力をA/Dコンバータの入力とするループバック経路を設定する。すると、調整手段が、予め設定されたテストパターンをD/Aコンバータに入力すると共に、A/Dコンバータから出力される結果パターンを取得し、その結果パターンから特定される、D/Aコンバータ及びA/Dコンバータからなるループバック系の特性が、予め設定された目標特性と一致するように、A/D用調整パラメータ及びD/A用調整パラメータを設定する。
但し、ここでは、ループバック系の特性が、精密に目標特性と一致する必要はなく、予め設定された許容範囲内で一致すればよい。
また、調整タイミングは、例えば、一定周期毎や外部から調整指令が入力される毎、又は信号処理部が動作していない時などが考えられる。
このように構成された本発明の半導体集積回路によれば、調整タイミングごとにA/Dコンバータ及びD/Aコンバータの動作特性が自動的に調整され、調整のために高価な装置を用いる必要がないため、調整に要する手間やコストを大幅に削減することができる。
また、本発明の半導体集積回路によれば、調整タイミングを適切に設定することによって、LSI製造ばらつき,経年劣化,温度変動,電源電圧変動等によるA/Dコンバータ及びD/Aコンバータの動作特性の劣化を確実に防止することができる。
なお、本発明の半導体集積回路において、調整手段は、請求項2に記載のように、調整結果として、ループバック系の特性を目標特性と一致させることができたか否かを表す信号を、調整出力端子を介して出力するように構成されていてもよい。
このように構成された本発明の半導体集積回路によれば、調整出力端子を監視することによって、A/Dコンバータ及びD/Aコンバータの動作特性が所望の目標特性になっているか否か(即ち、良品であるか不良品であるか)を識別することができる。
また、調整手段は、例えば、請求項3に記載のように、A/D用調整パラメータ及びD/A用調整パラメータのうち、一方を第一パラメータ,他方を第二パラメータとして、第二パラメータを固定し、第一パラメータを変化させることでループバック系の特性を繰り返し測定し、その測定結果から第一パラメータの最適値を選択する第一パラメータ調整手段と、第一パラメータ調整手段で選択された最適値に第一パラメータを固定し、第二パラメータを変化させることでループバック系の特性を繰り返し測定し、その測定結果から第二パラメータの最適値を選択する第二パラメータ調整手段とで構成されていてもよい。
即ち、測定されるフィードバック系の特性は、A/Dコンバータの特性とD/Aコンバータの特性とを合わせたものであるが、上述のような第一パラメータ調整手段及び第二パラメータ調整手段の動作によって、両コンバータを個別に調整することができる。
なお、第一及び第二パラメータ調整手段の動作を交互に繰り返すことによって調整精度は向上するが、不良品などでは、繰り返し実行しても目標特性に調整することができない場合もある。このような場合、両部分調整手段の動作を終了させることができなくなってしまう。
そこで、調整手段は、請求項4に記載のように、第一パラメータ調整手段と第二パラメータ調整手段とを、予め設定された上限回数の範囲内で交互に繰り返し実行するように構成されていることが望ましい。
また、本発明の半導体集積回路は、請求項5に記載のように、調整手段によって設定されたA/D用調整パラメータ及びD/A用調整パラメータを記憶する調整パラメータ記憶手段を備えていてもよい。
この場合、半導体集積回路への電源供給を停止後に再起動した時には、前記調整パラメータ記憶手段に記憶されたA/D用調整パラメータ及びD/A用調整パラメータによって、A/Dコンバータ及びD/Aコンバータを直ちに動作させることができる。
第1参考例の半導体集積回路の主要部の構成を示すブロック図。 テスト制御回路での動作を説明するためのフローチャート。 第2参考例の半導体集積回路の主要部の構成を示すブロック図。 第1実施形態の半導体集積回路の主要部の構成を示すブロック図。 キャリブレーション処理の内容を示すフローチャート。 第2実施形態の半導体集積回路の主要部の構成を示すブロック図。 第3実施形態の半導体集積回路の主要部の構成を示すブロック図。 従来装置の構成等を示すブロック図。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1参考例]
<構成>
図1は、本発明の参考例となる半導体集積回路(LSI)1の主要部の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、半導体集積回路1は、アナログ信号を入力するためのアナログ入力端子TIと、アナログ信号を出力するためのアナログ出力端子TOと、後述するテスト動作を起動する起動指令を入力するためのテスト起動端子TSと、テスト動作の結果を出力するためのテスト結果端子TRとを備えている。
また、半導体集積回路1は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ10と、デジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ11と、当該半導体集積回路1に要求される機能を実現するための処理を実行するデジタルロジック回路12,13と、A/Dコンバータ10及びD/Aコンバータ11からなるアナログモジュールをテストする際に使用するテストパターン(デジタル信号)を発生させるテストパターン生成回路15と、アナログモジュールをテストする際に得られる結果パターン(デジタル信号)の良否を判定する判定回路14とを備えている。
更に、半導体集積回路1は、A/Dコンバータ10に入力するアナログ信号の供給元を切り替えるスイッチ16と、D/Aコンバータ11から出力されるアナログ信号の供給先を切り替えるスイッチ17と、A/Dコンバータ10から出力されるデジタル信号の供給先を切り替えるスイッチ18と、D/Aコンバータに入力するデジタル信号の供給元を切り替えるスイッチ19と、判定回路14,テストパターン生成回路15,スイッチ16〜19を制御して、アナログモジュールをテストするテスト動作を実現するテスト制御回路20と備えている。
なお、スイッチ16は、アナログ信号の供給元に接続される一方の端子(a端子)がアナログ入力端子TIに、他方の端子(b端子)がスイッチ17に接続され、スイッチ17は、アナログ信号の供給先に接続される一方の端子(a端子)がアナログ出力端子TOに、他方の端子(b端子)がスイッチ16に接続されている。
また、スイッチ18は、デジタル信号の供給先に接続される一方の端子(a端子)が、デジタルロジック回路12に、他方の端子(b端子)が、判定回路14に接続され、スイッチ19は、デジタル信号の供給元に接続される一方の端子(a端子)が、デジタルロジック回路13に、他方の端子(b端子)が、テストパターン生成回路15に接続されている。
つまり、スイッチ16〜19が、いずれもa端子側に設定されている場合、アナログ入力端子TIを介して外部から入力されるアナログ信号がA/Dコンバータ10にてA/D変換され、そのA/Dコンバータ10の出力(デジタル信号)がデジタルロジック回路12に供給されると共に、デジタルロジック回路13から出力されるデジタル信号がD/Aコンバータ11にてD/A変換され、そのD/Aコンバータ11の出力(アナログ信号)が、アナログ出力端子TOを介して外部に出力される。以下では、この動作を通常動作と
いう。
一方、スイッチ16〜19が、いずれもb端子側に設定されている場合、テストパターン生成回路15で生成されたテストパターンがD/Aコンバータ11にてD/A変換され、そのD/Aコンバータ11の出力がA/Dコンバータ10にてA/D変換され、そのA/Dコンバータ10の出力が判定回路14に供給される。以下では、この動作をテスト動作という。
なお、テストパターン生成回路15は、テスト制御回路20からの指令を受けて起動し、デジタルパターンを発生させるように構成されている。但し、デジタルパターンは、D/Aコンバータ11の入力レンジの全範囲がカバーされるよう、一定時間間隔毎に値が変化するようにされている。
また、判定回路14は、テストパターン生成回路15と同様に、テスト制御回路20からの指令を受けて起動し、A/Dコンバータ10から供給される結果パターンが、テストパターン生成回路15で発生させたテストパターンと一致しているか否かを判定することにより、アナログモジュール(A/Dコンバータ10,D/Aコンバータ11)の良/不良を判定し、その判定結果をテスト制御回路20に出力するように構成されている。
但し、ここでいう一致とは、必ずしも精密に一致している必要はなく、予め設定された許容範囲内で近似しているものを一致の範囲に含めてもよい。また、結果パターンとテストパターンとを直接比較する代わりに、結果パターンから求めた動作特性と、予め設定された目標動作特性とを比較することで、アナログモジュールの良/不良を判定してもよい。
<テスト制御回路>
次に、テスト制御回路20の動作を図2に示すフローチャートに沿って説明する。
なお、テスト制御回路20は、論理素子を組み合わせた回路によって実現され、当該半導体集積回路1に電源が投入されると起動する。
そして、テスト制御回路20が起動すると、まず、上述した通常動作が可能な状態とするために、スイッチ16〜19の全てを、a端子側に接続する通常モードに設定する(S110)。
次に、テスト起動端子TSを介して起動指令が入力されるまで待機し(S120)、起動指令が入力されると、上述したテスト動作が可能な状態とするために、スイッチ16〜19の全てを、b端子側に接続するテストモードに設定する(S130)と共に、テストパターン生成回路15及び判定回路14を起動する(S140)。これにより、テスト動作が開始される。
そして、判定回路14から判定結果が出力されるまで待機し(S150)、判定結果が出力されると、テストパターン生成回路15,判定回路14を停止すると共に、判定回路14から取得した判定結果を、テスト結果端子TRを介して外部に出力して(S160)、S110に戻る。
<効果>
以上説明したように半導体集積回路1は、テスト起動端子TSから起動指令が入力されると、テストパターン生成回路15,アナログモジュール(A/Dコンバータ10,D/Aコンバータ11),判定回路14を接続するループバック経路を設定して、自動的にテスト動作を実行し、アナログモジュールの動作特性の良否を表す測定結果を、テスト結果
端子TRを介して出力するようにされている。
従って、半導体集積回路1によれば、アナログモジュールの検査を、テスト起動端子TSに起動指令を入力してテスト結果端子TRを監視するだけで実施することができ、高価なLSI検査装置を用いる必要がないため、検査コストを低減することができる。
[第2参考例]
次に、第2参考例について説明する。
<構成>
図3は、第2参考例の半導体集積回路2の主要部の構成を示すブロック図である。
なお、半導体集積回路2は、第1参考例の半導体集積回路1とは、構成の一部が異なっているだけであるため、同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略し、構成の相違する部分を中心に説明する。
図3に示すように、半導体集積回路2は、判定回路14,テストパターン生成回路15,テスト制御回路20の代わりにCPU30を備えており、テスト起動端子TS,スイッチ18のb端子からの信号は、CPU30に直接入力され、テスト結果端子TR,スイッチ19のb端子,各スイッチ16〜19への信号は、CPU30から直接出力されるように構成されている。
そして、CPU30は、テストパターン生成回路15と同様の機能を実現するテストパターン生成処理と、判定回路14と同様の機能を実現する判定処理と、テスト制御回路20と同様の機能を実現するテスト制御処理とを少なくとも実行するように構成されている。
<効果>
以上説明したように、半導体集積回路2は、判定回路14,テストパターン生成回路15,テスト制御回路20と同等の機能を、論理回路の組み合わせ(ハードウェア)ではなく、CPU30の処理(ソフトウェア)によって実現しているだけであり、第1参考例の半導体集積回路1と同様に動作するため、これと同様の効果を得ることができる。
更に、半導体集積回路2によれば、LSI検査用の回路を実装する必要がないため、回路規模を削減することができ、製造コストも低減することができる。
[第1実施形態]
次に、第1実施形態について説明する。
<構成>
図4は、第1実施形態の半導体集積回路3の主要部の構成を示すブロック図である。
なお、半導体集積回路3は、第2参考例の半導体集積回路2とは、構成の一部が異なっているだけであるため、同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略し、構成の相違する部分を中心に説明する。
図4に示すように、半導体集積回路3は、A/Dコンバータ10の動作特性に影響を与える調整パラメータを、CPU30からの指令に従って可変設定するA/D調整回路31と、D/Aコンバータ11の動作特性に影響を与える調整パラメータを、CPU30からの指令に従って可変設定するD/A調整回路32とを備えている。
また、CPU30は、テストパターン生成処理及び判定処理を実行すると共に、テスト制御処理の代わりに、A/D調整回路31及びD/A調整回路32を介してA/Dコンバータ10及びD/Aコンバータ11の動作特性を調整するキャリブレーション処理を少なくとも実行するように構成されている。
なお、A/D調整回路31及びD/A調整回路32では、調整パラメータとして、A/D変換時,D/A変換時に参照されるリファレンス電圧値が用いられており、この調整パラメータを変化させることで、A/Dコンバータ10及びD/Aコンバータ11の入力/出力レンジを調整できるようにされている。但し、調整パラメータは、必ずしもリファレンス電圧値に限るものではなく、例えば、回路に加えるバイアス電流値を用いてもよく、この場合、SNR特性や歪み特性を調整(改善)することが可能となる。
<キャリブレーション処理>
次に、CPU30が実行するキャリブレーション処理を、図5に示すフローチャートに沿って説明する。
なお、本処理は、テスト起動端子TSを介して起動指令が入力されると起動するものとする。また、スイッチ16〜19は、CPU30の起動時の初期化処理によって、通常モード(a端子側に接続)に設定されているものとする。更に、判定処理では、単にアナログモジュールの良/不良を判定するだけでなく、所望の動作特性との近似度を算出して出力するように構成されているものとする。
キャリブレーション処理が起動すると、まず、S210では、スイッチ16〜19をテストモード(b端子側に接続)に設定し、続くS220では、D/A調整パラメータを現設定値に固定したまま、A/D調整パラメータを可変設定して、S230に進む。但し、最初は現設定値を使用し、以後、当ステップが繰り返される毎に、A/D調整パラメータの調整レンジ内で、既に選択した値とは異なる値を選択して設定する。
S230では、テストパターン生成処理及び判定処理を起動してテスト動作を行わせるテスト処理を実行し、S240では、テスト処理の結果、判定処理から出力される判定結果に基づいて、アナログモジュールの動作特性が良好であるか否かを判断する。
そして、アナログモジュールの動作特性が良好であると判断した場合は、S340に進み、アナログモジュールの調整が成功したことを示す信号を、テスト結果端子TRを介して出力後、S350に進み、一方、アナログモジュールの動作特性が良好ではないと判断した場合は、S250に進む。
S250では、先のS220にて、A/D調整パラメータを、その調整可能な全範囲に渡って可変設定したか否かを判断し、設定済みでなければ、S220に戻って、A/D調整パラメータを、未だ設定されていない値に設定して、S230〜S240の処理を繰り返し実行し、設定済みであれば、S260に移行して、可変設定された個々の値毎に得られる目標特性との近似度に基づいて、その近似度が最も大きい値を、A/D調整パラメータの最適値として設定する。
続くS270では、A/D調整パラメータを、先のS260にて選択された最適値に固定した状態で、D/A調整パラメータを可変設定して、S280に進む。
S280では、先のS230と同様にテスト処理を実行し、続くS290では、テスト処理の結果、判定処理から出力される判定結果に基づいて、アナログモジュールの動作特性が良好であるか否かを判断する。
そして、アナログモジュールの動作特性が良好であると判断した場合は、S340に進み、一方、良好ではないと判断した場合は、S300に進む。
S300では、先のS270にて、D/A調整パラメータを、その調整可能な全範囲に渡って設定したか否かを判断し、設定済みでなければ、S270に戻って、D/A調整パラメータを、未だ設定されていない値に設定して、S270〜S290の処理を繰り返し実行し、設定済みであれば、S310に移行して、可変設定された個々の値毎に得られる目標特性との近似度に基づいて、その近似度が最も大きい値を、D/A調整パラメータの最適値として設定する。
続くS320では、S220〜S310の処理の繰返回数が、予め設定された規定回数(例えば、10回)に達しているか否かを判断し、規定回数に達していなければ、S220に戻って、S220〜S310の処理を繰り返し、規定回数に達していれば、S330に進み、アナログモジュールの調整に失敗したことを示す信号を、テスト結果端子TRを介して出力後、S340に進む。
S340では、スイッチ16〜19を通常モード(a端子側に接続)に戻して、本処理を終了する。
<効果>
以上説明したように半導体集積回路3は、アナログモジュールの動作特性が、目標特性と一致していない場合、一方の調整パラメータを固定し他方の調整パラメータを可変設定しながらテスト処理を実行することによって得られた判定結果(近似度を含む)から、他方の調整パラメータの最適値を求め、次は、固定側と可変設定側とを入れ替えて、固定側は、調整パラメータを直前の処理で求められた最適値に固定して同様の処理を実行し、これを、アナログモジュールの動作特性が目標特性と一致したときに設定されいる調整パラメータを用いて、通常モードでの処理を実行するようにされている。
従って、半導体集積回路3によれば、キャリブレーション処理を実行することによって、A/Dコンバータ10及びD/Aコンバータ11の動作特性が自動的に調整され、この調整のために高価なLSI検査装置等を用いる必要がないため、調整に要する手間やコストを大幅に削減することができる。
また、半導体集積回路3によれば、適切なタイミングでキャリブレーション処理を実行することにより、プロセスばらつきや、経年劣化による特性変化を補正することができだけでなく、温度変動や電源電圧変動による特性変動も補正することができる。
なお、本実施形態では、キャリブレーション処理を、テスト起動端子TSを介して起動指令が入力された時に実行するように構成されているが、例えば、予め設定された一定周期毎に実行したり、アナログ入力端子TI,アナログ出力端子TOを介したアナログ信号の入出力がないことが明らかなタイミングで実行したりするように構成されていてもよい。
また、本実施形態の半導体集積回路3は、キャリブレーション処理を実行することで得られたA/D調整パラメータ及びD/A調整パラメータを、当該半導体集積回路3に内蔵された不揮発性メモリに記憶するように構成されていてもよい。この場合、半導体集積回路3の電源がOFFされた場合では、キャリブレーション処理によって得られた調整パラメータを保持しておくことができ、後に、電源がONされた時には、不揮発性メモリに記憶された調整パラメータを用いてA/Dコンバータ10及びD/Aコンバータ11を直ちに動作させることができる。
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。
図6は、第2実施形態の半導体集積回路4の主要部の構成を示すブロック図である。
なお、半導体集積回路4は、第1参考例の半導体集積回路1とは、構成の一部が異なっているだけであるため、同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略し、構成の相違する部分を中心に説明する。
図6に示すように、半導体集積回路4は、二つのアナログ入力端子TI,TIaを有すると共に、A/Dコンバータ10、スイッチ16,18、判定回路14と同様に構成されたA/Dコンバータ10a、スイッチ16a,18a、判定回路14aを備えている。
そして、A/Dコンバータ10aに入力するアナログ信号の供給元を切り替えるスイッチ16aは、a端子がアナログ入力端子TIaに、b端子がスイッチ16,17のb端子に接続され、A/Dコンバータ10aから出力されるデジタル信号の供給先を切り替えるスイッチ18aは、a端子がデジタルロジック回路12aに、b端子が判定回路14aに接続されている。
つまり、スイッチ16〜19及び16a,18aが、いずれもb端子側に設定されている場合、テストパターン生成回路15で生成されたテストパターンがD/Aコンバータ11にてD/A変換され、そのD/Aコンバータ11の出力が二つのA/Dコンバータ10,10aにてそれぞれA/D変換され、そのA/Dコンバータ10の出力は判定回路14に、A/Dコンバータ10aの出力は判定回路14aに供給される。
そして、テスト制御回路21は、第1参考例におけるテスト制御回路20と同様の処理(図2参照)を実行する。但し、S150では、二つの判定回路14,14aの両方から判定結果を取得するまで待機し、S160では、取得した二つの判定結果がいずれも動作特性が良好であることを示している場合に、アナログモジュール(A/Dコンバータ10,10a、D/Aコンバータ11)が良品であることを示す判定結果を、テスト結果端子TRを介して出力するようにされている。
<効果>
以上説明したように半導体集積回路4では、二つのA/Dコンバータ10,10aを備え、D/Aコンバータ11及びA/Dコンバータ10からなる第1のアナログモジュールと、D/Aコンバータ11及びA/Dコンバータ10aからなる第2のアナログモジュールについて、第1参考例の場合と同様のテスト動作を並行して行っている。
従って、半導体集積回路4によれば、第1参考例の半導体集積回路1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、二つのA/Dコンバータ10,10aを備える場合について説明したが、A/Dコンバータを三つ以上備える場合でも同様に構成することが可能である。
[第3実施形態]
次に第3実施形態について説明する。
図7は、第3実施形態の半導体集積回路5の主要部の構成を示すブロック図である。
なお、半導体集積回路5は、第1参考例の半導体集積回路1とは、構成の一部が異なっているだけであるため、同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略し、構成の相違する部分を中心に説明する。
図7に示すように、半導体集積回路5は、二つのアナログ出力端子TO,TOaを有すると共に、D/Aコンバータ11、スイッチ17,19と同様に構成されたD/Aコンバータ11a、スイッチ17a,19aを備えている。
そして、D/Aコンバータ11aに入力するデジタル信号の供給元を切り替えるスイッチ19aは、a端子がデジタルロジック回路13aに、b端子がテストパターン生成回路15に接続され、D/Aコンバータ11aから出力されるアナログ信号の供給先を切り替えるスイッチ17aは、a端子がアナログ出力端子TOaに、b端子がスイッチ16,17のb端子に接続されている。
なお、半導体集積回路5では、スイッチ17,19とスイッチ17a,19aとを、同時にb端子側に設定されることがないようにされている。
つまり、スイッチ16〜19がb端子側(即ち、スイッチ17a,19aはa端子側)に設定(以下、第1ループバック設定という)されている場合は、第1参考例の場合と同様のテスト動作となり、スイッチ16,17a,18,19aがb端子側(即ち、スイッチ17,19はa端子側)に設定(以下、第2ループバック設定という)されている場合は、テストパターン生成回路15で生成されたテストパターンが、D/Aコンバータ11aにてD/A変換される以外は、第1参考例の場合と同様のテスト動作となる。
そして、テスト制御回路22は、図2中のS130〜S150の処理を、上述の第1ループバック設定及び第2ループバック設定についてそれぞれ実行し(即ち、2回繰り返し)、S160では、S130〜S150の処理を2回繰り返すことで取得される二つの判定結果がいずれも動作特性が良好であることを示している場合に、アナログモジュール(A/Dコンバータ10、D/Aコンバータ11,11a)が良品であることを示す判定結果を、テスト結果端子TRを介して出力するようにされている。
<効果>
以上説明したように半導体集積回路5では、二つのD/Aコンバータ11,11aを備え、D/Aコンバータ11及びA/Dコンバータ10からなる第1のアナログモジュールと、D/Aコンバータ11a及びA/Dコンバータ10からなる第2のアナログモジュールについて、第1参考例の場合と同様のテスト動作を一つずつ順番に行っている。
従って、半導体集積回路5によれば、第1参考例の半導体集積回路1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、二つのD/Aコンバータ11,11aを備える場合について説明したが、D/Aコンバータを三つ以上備える場合でも同様に構成することが可能である。
<他の実施形態>
以上本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、第2,第3実施形態では、テスト制御回路21,22、判定回路14,14a,テストパターン生成回路15を論理回路の組み合わせ(即ち、ハードウェア)によって実現しているが、第2参考例,第1実施形態の場合と同様に、これらの回路の機能を、CPUが実行する処理(即ち、ソフトウェア)によって実現してもよい。
1〜5…半導体集積回路 10,10a…A/Dコンバータ 11,11a…D/Aコンバータ 12,12a,13,13a…デジタルロジック回路 14,14a…判定回路 15…テストパターン生成回路 16〜19,16a〜19a…スイッチ 20〜22…テスト制御回路 31…A/D調整回路 32…D/A調整回路

Claims (5)

  1. アナログ信号を入力するために設けられたアナログ入力端子と、
    アナログ信号を出力するために設けられたアナログ出力端子と、
    デジタル信号を処理する信号処理部と、
    予め設定されたA/D用調整パラメータを変化させることにより、動作特性を調整可能に構成され、前記アナログ入力端子を介して入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して前記信号処理部に供給するA/Dコンバータと、
    予め設定されたD/A用調整パラメータを変化させることにより、動作特性を調整可能に構成され、前記信号処理部から供給されるデジタル信号をアナログ信号に変換して前記アナログ出力端子を介して出力するD/Aコンバータと、
    を備えた半導体集積回路において、
    予め設定された調整タイミングにて、前記D/Aコンバータの出力を前記A/Dコンバータの入力とするループバック経路を設定する経路設定手段と、
    前記経路設定手段により前記ループバック経路が設定されると、予め設定されたテストパターンを前記D/Aコンバータに入力すると共に、前記A/Dコンバータから出力される結果パターンを取得し、該結果パターンから特定される、前記D/Aコンバータ及びA/Dコンバータからなるループバック系の特性が、予め設定された目標特性と一致するように、前記A/D用調整パラメータ及び前記D/A用調整パラメータを設定する調整手段と、
    を設けたことを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記調整手段による調整結果を出力する調整結果出力端子を設け、
    前記調整手段は、前記調整結果として、前記ループバック系の特性を前記目標特性と一致させることができたか否かを表す信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。
  3. 前記調整手段は、
    前記A/D用調整パラメータ及び前記D/A用調整パラメータのうち、一方を第一パラメータ,他方を第二パラメータとして、前記第二パラメータを固定し、前記第一パラメータを変化させることで前記ループバック系の特性を繰り返し測定し、その測定結果から前
    記第一パラメータの最適値を選択する第一パラメータ調整手段と、
    前記第一パラメータ調整手段で選択された最適値に前記第一パラメータを固定し、前記第二パラメータを変化させることで前記ループバック系の特性を繰り返し測定し、その測定結果から前記第二パラメータの最適値を選択する第二パラメータ調整手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体集積回路。
  4. 前記調整手段は、
    前記第一パラメータ調整手段と前記第二パラメータ調整手段とを、予め設定された上限回数の範囲内で交互に繰り返し実行することを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路。
  5. 前記調整手段によって設定された前記A/D用調整パラメータ及び前記D/A用調整パラメータを記憶する調整パラメータ記憶手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の半導体集積回路。
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