JP2012117304A - 柵構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パネルの取付け作業および交換作業を容易に行うことができる柵構造体を提供することである。
【解決手段】 柵構造体を、建物1の躯体に、水平方向に間隔をあけて平行かつ鉛直に立設される複数の支柱11と、水平方向に隣接する各支柱11間にわたって配置される複数の矩形板状のパネル12と、各支柱11に平行に固定される固定竪枠部材13と、固定竪枠部材13の軸線に平行な軸線まわりに角変位自在に設けられる可動竪枠部材14とを含んで構成する。可動竪枠部材14は、各パネル12の互いに隣接して配置される各一側部を、固定竪枠部材13に近接する方向に押圧して、各パネル12の両側部を支柱11に固定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、建物のベランダなどの屋外に開放した床構造部に好適に実施することができる柵構造体に関する。
図7は、第1の従来技術の柵構造体100を示す鉛直断面図であり、図8は、図7に示す柵構造体100の水平断面図である。このような第1の従来技術は、たとえば特許文献1に示されている。
柵構造体100は、建物の屋外に臨む通路を構成する床構造部110のパラペット111に設けられる手摺柵を構築するために設けられる。柵構造体100は、床構造部110の外方側端部に形成されるパラペット111から鉛直方向に立設される。
柵構造体100は、水平方向に間隔をあけて複数設けられる支柱112と、各支柱112の外方に臨む下端部に固定され、各支柱112間にわたって設けられる断面が凹状の下枠113と、各支柱112の外方に臨む上端部に固定され、各支柱112間にわたって設けられる断面が凹状の上枠114と、各支柱112の上端および上枠を覆い、各支柱112間にわたって設けられる笠木115と、前記上枠114および前記下枠113によって上端縁および下端縁が支持されるパネル116とを含んで構成される。柵構造体100は、上枠114と下枠113とによってパネル116の上端縁および下端縁の2辺を支持する。
図9は、第1の従来技術の柵構造体100におけるパネル116の取付け作業手順を示す図である。柵構造体100では、いわゆる、やり送りによってパネル116を取付ける。以下、具体的に説明する。
先ず図9(a)に示すように、パネル116の上端縁を上枠114の溝に嵌まり込ませ、パネル116の下端縁を下枠113の溝に嵌まり込ませた状態で、パネル116を柵構造体100の一端部から他端部(矢符X1方向)へ挿入する。
続いて図9(b)に示すように、パネル116を順次挿入し、各パネル116をX1方向へ移動させる。これを最初に挿入したパネル116の側面が、柵構造体100の他端部側に設けられる端部縦枠材に当接するまで行う。このようにして、複数のパネル116が上枠114と下枠113とによって支持された状態で、各支柱112間に配置される。
そして、図9(c)に示すように、柵構造体100の一端部に配置されるパネル116の側面に、端部縦枠材を嵌合させ、ビスなどの固定部材を用いて、図9(d)に示すように、固定する。このようにして、柵構造体100におけるパネル116の取付け作業が終了する。
第2の従来技術として、たとえば特許文献2に示される柵構造体を挙げることができる。この第2の従来技術の柵構造体は、パネルの下端縁を各パネル支持枠の開放端の上部に位置させ、隣接するパネル支持枠の各支持溝に対して両側縁部が位置するように配置する。
この状態で、隣接するパネル支持枠の各支持溝に沿ってパネルを降下させ、パネルの下端縁が下枠または下枠の溝底部に当接した位置で、パネルの両側縁および下部端縁の3つの側縁が、隣接するパネル支持枠および下枠によって支持される。
すべてパネルを上記のように配置されると、手摺部本体の嵌合部にカバー部を装着し、手摺部本体とカバー部とを一体化させて手摺を構成するとともに、上部端縁をカバー部によって、下部端縁を下枠によって、両側縁を隣接するパネル支持枠によってそれぞれ支持し、パネルの4辺すべてを支持する。
特開2010− 24669号公報 特開2009−228320号公報
前記第1の従来技術では、パネル116を一枚ずつ挿入して取付けるので、取付け作業に多くの時間と労力を要する。またパネル116の一部が破損などし、パネル116を交換する場合、当該パネル116を柵構造体100の他端部側から抜き取るために、交換する必要のないパネル116も抜き取らねばならず、パネル116の交換にも多くの時間と労力を要するので、パネル116の取付作業・交換作業の効率が悪いという問題がある。
また前記第2の従来技術では、支柱に固定されるパネル支持枠は、単一部材によって構成されるため、損傷または汚損などのためにパネルを交換する必要が生じたときには、パネル支持枠は支柱に固定されたままの状態で、カバー部を手摺部本体から取外し、損傷または汚損したパネルをパネル支持枠に沿って上方へ移動させて抜き取った後、新たなパネルをパネル支持枠間に上方から差込んで、パネルの下端部が下枠に支持されるまで挿入し、取外したカバー部を手摺部本体に装着する、という作業を行う必要がある。
このようなパネル交換は、ベランダなどの屋内側から1〜2名の作業者が手作業で行う場合が多く、損傷または汚損したパネルの撤去作業および新たなパネルの装着作業は、いずれも手摺部本体を越える高さ位置までパネルを人力によって持上げなければならず、多くの労力を要する。
特に、高層建物の改修工事などによって全てのパネルを交換する場合には、多大な労力と時間とを要し、パネル交換作業の効率が悪いという問題がある。
また、前記第2の従来技術では、前記カバー部および手摺部本体によって手摺部が構成される。これらのカバー部および手摺部本体は、たとえばアルミニウム合金などの押出し形材によって形成され、複数のパネルおよび支柱にわたって延びる長尺材によって実現される。そのため、パネルを交換するに際して、長尺のカバー部を手摺部本体から取外した後、その取外したカバー部を、再び手摺部本体に取付けなければならず、手間を要する。
本発明の目的は、パネルの取付け作業および取外し作業を容易に行うことができる柵構造体を提供することである。
本発明は、建物の屋外に臨む床構造部に、水平方向に間隔をあけて平行かつ鉛直に立設される複数の支柱と、
隣接する各支柱間にわたって配置される矩形板状のパネルと、
鉛直に立設され、各支柱に固定される固定竪枠部材と、
固定竪枠部材に、固定竪枠部材の軸線に平行な軸線まわりに角変位自在に設けられる可動竪枠部材であって、各パネルの互いに近接する各一側部を、固定竪枠部材に近接する方向に押圧して、各パネルの前記各一側部を挟持する可動竪枠部材と、を含むことを特徴とする柵構造体である。
また本発明は、柵構造体は、
水平方向に支柱に固定され、各パネルの上端縁を支持する上枠部材と、
水平方向に支柱に固定され、各パネルの下端縁を支持する下枠部材とをさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、可動竪枠部材は、固定竪枠部材の軸線に平行な軸線まわりに角変位自在に設けられる。可動竪枠部材は、各パネルの互いに隣接して配置される各一側部を、固定竪枠部材に近接する方向に押圧して、各パネルの両側部を支柱に固定する。
このような構成を採用することによって、可動竪枠部材を固定竪枠部材の軸線に平行な軸線まわりに角変位することができるので、可動竪枠部材を角変位させることにより、可動竪枠部材によるパネルの固定竪枠部材に近接する方向への押圧状態を解除することができる。
これによって、可動竪枠部材によるパネルの固定竪枠部材に近接する方向への押圧を容易に解除することができる。したがって、可動竪枠部材を角変位させることにより、パネルの固定を解除することができるので、パネルを容易に取付けおよび取り外すことができる。これによって、パネルの取付け作業および交換作業を容易に行うことができる柵構造体を実現することができる。
また本発明によれば、柵構造体は、上枠部材と下枠部材とをさらに含んで構成されるので、各パネルは、上端縁、下端縁および各側部が、上枠部材と下枠部材と可動竪枠部材とに支持されて取付けられる。
これによって、パネルの4つの辺を支持することができるので、上端縁および下端縁を支持する構成の柵構造体に取付けられるパネルと比較して、パネルの剛性を低く抑えることができる。したがって、パネルの製造コストを低減することができる。
本発明の一実施形態に係る柵構造体10の全体構成を示す水平断面図である。 柵構造体10の延在方向両端部間の各中間部に設置される支柱11を拡大した水平断面図である。 図2の切断面線III−IIIにおける鉛直断面図である。 柵構造体10の端部に配置される支柱11を拡大した水平断面図である。 柵構造体10にパネル12を取付ける際の作業手順を説明するための図である。 柵構造体10にパネル12を取付ける際の作業手順を説明するためのフローチャートである。 第1の従来技術の柵構造体100を示す鉛直断面図である。 図7に示す柵構造体100の水平断面図である。 第1の従来技術の柵構造体100におけるパネル116取付時の作業手順を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る柵構造体10の全体構成を示す水平断面図である。
本実施形態の柵構造体10は、建物1の屋外に臨む通路を構成する床構造部2の外方側端部に形成されるパラペット3に設けられる手摺柵4を構築するために実施される。
本実施形態において手摺柵4は、平面視でL字状に屈曲した形態であって、一方側端部と、コーナ部と、図示しない他方側端部と、一方側端部とコーナ部との間の第1中間部と、コーナ部と他方側端部との間の第2中間部と、から成る。ただし、手摺柵4はこの形状に限られるものではなく、たとえば平面視で一直線状に延びる形状であってもよい。
図2は、柵構造体10の延在方向両端部間の各中間部に設置される支柱11を拡大した水平断面図であり、図3は、図2の切断面線III−IIIにおける鉛直断面図である。
柵構造体10は、建物1の躯体に、水平方向に間隔をあけて平行かつ鉛直に立設される複数の支柱11と、水平方向に隣接する各支柱11間に配置される矩形板状のパネル12と、鉛直に立設され、各支柱11に固定される固定竪枠部材13と、固定竪枠部材13に、固定竪枠部材13の軸線に平行な軸線まわりに角変位自在に設けられる可動竪枠部材14と、各支柱11の上端部に取付けられる笠木17と、笠木17に固定され、パネル12の上端縁部を挟持する上枠部材15と、各支柱11の下端部に固定され、パネル12の下端縁部を挟持する下枠部材16と、を含んで構成される。
支柱11は、建物1の屋外に臨む通路を構成する床構造部2の外方側端部に形成されるパラペット3に、図示しない支柱固定手段によって固定され、鉛直方向に向かって立設して設けられる。支柱11は、水平方向に等間隔をあけて複数設けられる。
支柱11は、略矩形筒状に形成される長尺材であり、本実施形態では、アルミニウム合金の押出し成形材によって実現される。支柱11は、内周面から内方に突出する当接部20と、内周部から内方に突出して形成される4つの蟻溝21と、外周面部に形成される嵌合溝部22とを含んで構成される。支柱11は、パラペット3に一部が埋設される嵌合筒部材5の外側面に、当接部20が当接した状態で、嵌合筒部材5に嵌合して設けられ、図示しない固定部材を介してパラペット3に固定される。
支柱11の外方に臨む外側面部には、支柱11と平行に伸びる固定竪枠部材13が取付けられる。固定竪枠部材13は、略正方形筒状の本体部25と、本体部25に連なって形成されるフランジ部26とを有する。固定竪枠部材13は、長尺材であり、本実施形態では、アルミニウム合金の押出形材によって実現される。
本体部25は、2つの側壁25a,25bと、各側壁25a,25bの幅方向一端部に連なり、各側壁25a,25bと垂直に交差する前壁25cと、各側壁25a,25bの幅方向他端部に連なり、各側壁25a,25bと垂直に交差する後壁25dとを有する。
前壁25cには、内方に退避し、長手方向に垂直な断面が略逆U状の軸受け部27が形成される。フランジ部26は、後壁25dの幅方向の各端部に連なり、前記各端部から幅方向に突出して形成され、その先端部は、厚み方向一方である前壁25c側へ屈曲して形成される。
パネル12は、矩形板状に形成される。本実施形態では、パネル12は、矩形板状の合せガラスによって実現される。また、パネル12は、前記合わせガラスに代えて、単層の板ガラスであってもよく、アルミニウム合金製、合成樹脂製、さらにはアルミニウム合金と合成樹脂との複合板によって形成されてもよく、パネル12に要求される強度、形状、重量、意匠性、質感などを考慮して、適宜選択することができる。
固定竪枠部材13は、支柱11と平行に設けられ、フランジ部26と支柱11の外方側外周面部とが、ねじなどの固定手段によって固定される。
可動竪枠部材14は、断面略T字状の長尺材である。本実施形態では、可動竪枠部材14は、アルミニウム合金の押出形材によって実現される。可動竪枠部材14は、前記軸受け部27に角変位自在に嵌合する軸部30と、軸部30に連なる板状部31と、板状部31に連なる保持部32とを有する。可動竪枠部材14は、固定竪枠部材13に、固定竪枠部材13の軸線に平行な軸線周りに角変位自在に設けられる。
軸部30は、断面略円柱状に形成され、前記軸受け部27に嵌合し、固定竪枠部材13に、固定竪枠部材13の軸線に平行な軸線まわりに角変位可能に設けられる。板状部31は、一端部が軸部30に連なり、他端部が保持部32に連なり、軸部30と保持部32とを連結する。保持部32は、断面略E字状に形成され、中間部において板状部31と連結される。保持部32には、2つの凹溝33a,33bが形成される。各凹溝33a,33bには、各パネル12の互いに隣接して配置される各一側部と当接する当接部材80a,80bがそれぞれ設けられる。
各支柱11の上端部には、各支柱11間にわたって設けられる笠木17が取付けられる。笠木17は、断面略U字状の本体部35と、本体部35の内部に形成され、支柱11の上端面を覆う支柱覆い部36と、本体部35の内部に形成され、上枠部材15が取付けられる上枠取付部37とを有する。
支柱覆い部36は、本体部35の内部空間に形成される。支柱覆い部36は、本体部35の一方側部から内方に向かって突出する板状部36aと、板状部36aに屈曲して連なり、本体部35に連結される隔壁部36bとを有する。板状部36aには、図示しないねじ孔が長手方向に間隔をあけて複数形成される。
支柱11の上端面部には、板状の取付部材70が取付けられる。取付部材70は、ねじなどの固定手段によって支柱11の上端面部に形成される開口を塞ぐように固定される。笠木17は、支柱覆い部36の板状部36aが取付部材70に、ねじ止めされて固定され、支柱11の上端面部に固定される。
上枠取付部37は、断面が略凹状に形成される。上枠取付部37の内周面部には、内方に向かって突出するフランジ部38が形成される。
上枠部材15は、断面略U字状に形成される長尺材である。本実施形態では、上枠部材15は、アルミニウム合金の押出形材によって実現される。上枠部材15は、略U字状の本体部40と、長手方向に垂直な幅方向一方側に本体部40に連なって形成される第1取付部41と、前記幅方向他方側に本体部40に連なって形成される第2取付部42とを有する。第1取付部41には、内方に臨んで開口する溝部43が形成される。溝部43には、水平方向に延びる当接部材81が嵌め込まれて設けられる。
第1取付部41は、笠木17のフランジ部38にねじ止めされて固定される。第2取付部42は、笠木17の板状部36aにねじ止めされて固定される。このようにして、上枠部材15は、開口が下方に臨んだ状態で、上枠取付部37の内部空間に取付けられる。
支柱11の下端部近傍には、下枠部材16が取付けられる。下枠部材16は、支柱11の長手方向に垂直な幅方向に沿って、言い換えれば水平方向と平行に、支柱11と垂直に交差するように設けられる。下枠部材16は、断面略U字状に形成される長尺材である。本実施形態では、下枠部材16は、アルミニウム合金の押出形材によって実現される。下枠部材16は、パネル12が挿入される開口部45と、当接部材82が嵌り込む溝部46と、後述する一対の固定部材71にそれぞれ係合する係合片47とを含んで構成される。
溝部46は、下枠部材16の幅方向一方側に形成され、その開口が開口部45に臨んで形成される。溝部46には、水平方向に延びる当接部材82が嵌まり込んで設けられる。係合片47は、前記幅方向他方側に形成される断面が略L字状の屈曲片である。係合片47は、下枠部材16の長手方向に延びて一様に形成される。下枠部材16の内部には、内方に向かって突出し、互いに対向する蟻溝48が形成される。下枠部材16の内部には、パネル12の下端部が当接する台座部材72が設けられる。
固定部材71は、下枠部材16を、支柱11に固定する部材である。固定部材71は、大略L字形状に形成され、複数のねじ孔が形成される板状部71aと、板状部71aの一端部に屈曲して連なる係合片部71bと、板状部71aに形成され、前記係合片47が嵌り込む嵌合溝部71cとを有する。固定部材71は、係合片部71bを支柱11の嵌合溝部22に嵌り込ませた状態で、下枠部材16の側壁にねじ止めされ、下枠部材16に連結される。また固定部材71は、図示しない、ねじによって、支柱11にねじ止めされて固定される。
このとき、固定竪枠部材13は、各固定部材71間に配置される。また下枠部材16の係合片47は、嵌合溝部71cに嵌り込み、固定される。このようにして、下枠部材16は、各支柱11間にわたって水平方向に平行に、各支柱11に取付けられる。
パネル12は、上端縁が上枠部材15の開口に挿入され、下端縁が下枠部材16の開口に挿入されて取付けられる。当接部材80a,80bは、互いに近接するパネル12の各側縁の外方側表面部にそれぞれ当接する。当接部材81は、パネル12の上端縁の外方側表面部に当接する。当接部材82は、パネル12の下端縁の外方側表面部に当接する。
可動竪枠部材14の板状部31を挟んで、一対のバックアップ材90a,90bが、鉛直方向に延びて設けられる。またパネル12の上端縁の内方側表面部と固定竪枠部材13との間には、水平方向に延びるバックアップ材91が設けられ、パネル12の下端縁の内方側表面部と固定竪枠部材13との間には、水平方向に延びるバックアップ材92が設けられる。各バックアップ材90b,91,92によって、四角枠状のバックアップが形成される。このバックアップの内周部には、全周にわたってシール材93が打設される。このようにして、可動竪枠部材14は、各パネル12の互いに近接する各一側部を、固定竪枠部材13に近接する方向に押圧して、各パネル12の前記各一側部を挟持する。
図4は、柵構造体10の一方側端部に配置される支柱11を拡大した水平断面図である。本実施形態において、柵構造体10の各端部に配置される支柱11には、固定竪枠部材13および可動竪枠部材14は設けられない。各端部の支柱11には、端部用固定部材75が取付けられる。
端部用固定部材75は、断面略U字状の本体部75aと、本体部75aに連なって形成されるフランジ部75b,75cとを含んで構成される。本体部75aには、支柱11の嵌合溝部22に嵌合する嵌合片部75dが形成される。端部用固定部材75は、嵌合片部75dを支柱11の嵌合溝部22に嵌合させて支柱11に取付けられる。
フランジ部75b,75cは、本体部75aの外方側外周面部に連なって形成され、板状部分と、嵌合溝部分とを有する。この板状部分は、前述した固定部材71の板状部71aと同様に形成され、嵌合溝部分は、前述した固定部材71の嵌合溝部71cと同様に形成される。下枠部材16の係合片47は、前記嵌合溝部分に嵌り込んで、端部用固定部材75に係合する。
下枠部材16の長手方向端部には、端部カバー体50が取付けられる。また下枠部材16の長手方向端部には、端部側当接部材83を保持する保持部材76が取付けられる。
端部カバー体50は、下枠部材16の端部側開口を塞ぐ端壁部51と端壁部51の一表面部から突出して形成される挿入片部52と、端壁部51の一表面部から突出する突出片部53と、を含んで構成される。
端壁部51は、板状に形成される。端壁部51は、端壁部51にねじの軸部を挿通し、該ねじを、下枠部材16の蟻溝48に螺合させることによって、下枠部材16の端部にねじ止めされ、下枠部材16の端部側開口を塞ぐ。
挿入片部52は、端壁部51に垂直に連なる板状部分52aと、板状部分52aの遊端部に連なるC字状部分52bと、板状部分52aから垂直に、かつ端壁部51と平行に突出する支持片部分52cとを有する。挿入片部52は、下枠部材16の蟻溝48と下枠部材16の底部との間の空間に挿入される。
保持部材76は、板状部分76aと、一端部が板状部分76aの一端部に連なる略J字状の屈曲部76bと、屈曲部76bの他端部に連なる保持部分76cとを含んで構成される。装着状態において、板状部分76aの他端部は、C字状部分52bに当接して指示される。保持部分76cは、端部側当接部材83が嵌り込む凹溝を有し、端部側当接部材83を保持する。
端部側当接部材83は、保持部材76の保持部分76cに保持されて、鉛直方向に平行に設けられる。このとき、端部カバー体50の突出片部53は、屈曲部76bに、外方側から当接する。このようにして、下枠部材16の端部側開口は、端部カバー体50によって覆われる。
柵構造体10の各端部には、鉛直方向に延びる端部側バックアップ材94が設けられる。端部側バックアップ材94の役割は、バックアップ材90と同様であるので説明は省略する。
笠木17の各端部には、端部カバー体60が取付けられる。端部カバー体60は、笠木17の端部側開口を塞ぐ。端部カバー体60は、笠木17の端部側開口に嵌り込み、笠木17に着脱可能に取付けられる。
図5は、柵構造体10にパネル12を取付ける際の作業手順を説明するための図である。図5(a)は、ステップS1における柵構造体10の状態を示す模式図であり、図5(b)は、ステップS2における柵構造体10の状態を示す模式図であり、図5(c)は、ステップS3における柵構造体10の状態を示す模式図である。また図6は、柵構造体10にパネル12を取付ける際の作業手順を説明するためのフローチャートである。以下、柵構造体10にパネル12を取付ける際の作業手順について説明する。
下枠部材16に、台座部材72および当接部材82が取付けられ、上枠部材15に当接部材81が取付けられ、可動竪枠部材14に、当接部材80a,80bが取付けられた状態から、ステップS1が開始される。
<ステップS1>
先ず、図5(a)に示すように、可動竪枠部材14を柵構造体10の長手方向一方側に角変位させておき、外方側から上枠部材15および下枠部材16の開口内にパネル12を挿入する。
<ステップS2>
次に、図5(b)に示すように、ステップS1で挿入したパネル12を、柵構造体10の長手方向他方に移動させ、可動竪枠部材14を柵構造体10の長手方向他方側に角変位させる。そして、新たなパネル12をステップS1と同様にして、外方側から上枠部材15および下枠部材16の開口内に挿入する。
<ステップS3>
次に、図5(c)に示すように、可動竪枠部材14を、柵構造体10の幅方向に対して平行となるように角変位させ、ステップS1およびステップS2で挿入したパネル12を、各当接部材80a,80b,81,82に当接するまで外方側へ移動させる。
<ステップS4>
次に、パネル12の内方側表面部と、固定竪枠部材13との間に、バックアップ材90a,90bを取付け、パネル12の上端縁の内方側表面部と、上枠部材15との間にバックアップ材91を取付け、パネル12の下端縁の内方側表面部と、下枠部材16との間にバックアップ材92を取付け、矩形状にシール材93を打設する。このようにして、パネル12の取付け作業が完了する。また柵構造体10のパネル12が損傷した場合、ステップS1〜S4を逆の手順で行って、損傷したパネル12を取り外し、交換することができる。
本実施形態によれば、可動竪枠部材14は、固定竪枠部材13の軸線に平行な軸線まわりに角変位自在に設けられる。可動竪枠部材14は、各パネル12の互いに隣接して配置される各一側部を、固定竪枠部材13に近接する方向に押圧して、各パネル12の両側部を支柱11に固定する。
このような構成を採用することによって、可動竪枠部材14を固定竪枠部材13の軸線に平行な軸線まわりに角変位することができるので、可動竪枠部材14を角変位させることにより、可動竪枠部材14によるパネル12の固定竪枠部材13に近接する方向への押圧を解除することができる。
これによって、可動竪枠部材14によるパネル12の固定竪枠部材13に近接する方向への押圧を容易に解除することができる。したがって、可動竪枠部材14を角変位させることにより、パネル12の固定を解除することができるので、パネル12を容易に取付けおよび取り外すことができる。これによって、パネル12の取付け作業および交換作業を容易に行うことができる柵構造体10を実現することができる。
また本実施形態によれば、柵構造体10は、上枠部材15と下枠部材16とを含んで構成されるので、各パネル12は、上端縁、下端縁および各側部が、上枠部材15と下枠部材16と可動竪枠部材14とに支持されて取付けられる。
これによって、パネル12の4つの辺を支持することができるので、上端縁および下端縁を支持する構成の柵構造体に取付けられるパネルと比較して、パネル12の剛性を低く抑えることができる。したがって、パネル12の製造コストを低減することができる。
1 建物
2 床構造部
3 パラペット
4 手摺柵
10 柵構造体
11 支柱
12 パネル
13 固定竪枠部材
14 可動竪枠部材
15 上枠部材
16 下枠部材
17 笠木
20 当接部
21 蟻溝
22 嵌合溝部
25 本体部
26 フランジ部
27 軸受け部
30 軸部
31 板状部
32 保持部
35 本体部
36 支柱覆い部
37 上枠取付部
38 フランジ部
40 本体部
41 第1取付部
42 第2取付部
43 溝部
45 開口部
47 係合片
70 取付部材
71 固定部材
72 台座部材
80a,80b 当接部材
81 当接部材
82 当接部材
90a,90b バックアップ材
91 バックアップ材
92 バックアップ材

Claims (2)

  1. 建物の屋外に臨む床構造部に、水平方向に間隔をあけて平行かつ鉛直に立設される複数の支柱と、
    隣接する各支柱間にわたって配置される矩形板状のパネルと、
    鉛直に立設され、各支柱に固定される固定竪枠部材と、
    固定竪枠部材に、固定竪枠部材の軸線に平行な軸線まわりに角変位自在に設けられる可動竪枠部材であって、各パネルの互いに近接する各一側部を、固定竪枠部材に近接する方向に押圧して、各パネルの前記各一側部を挟持する可動竪枠部材と、を含むことを特徴とする柵構造体。
  2. 柵構造体は、
    水平方向に支柱に固定され、各パネルの上端縁を支持する上枠部材と、
    水平方向に支柱に固定され、各パネルの下端縁を支持する下枠部材とをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の柵構造体。
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