JP2012116361A - 鞍乗り型車両のシート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自動二輪車10のシートを構成する布状部材56は、張力によってその形状が保たれている。布状部材56の形状を保つ布状部材支持部材50は、前部布状部材支持部63と、後部布状部材支持部64と、側部布状部材支持部61L、61Rとからなる。布状部材56の下方に、ヘルメット47を収納可能な物品収納空間58が形成されている。布状部材支持部60及び後部布状部材支持部64は、ヘルメットの頂部71よりも高い位置に配置され、側部布状部材支持部61L、61Rは、ヘルメットの頂部71よりも低い位置に配置されている。
【選択図】図2
Description
本発明では、布状部材の周囲に局部的に集中荷重が作用する場合に比較して、布状部材に分布荷重が作用するため、布状部材の強度設計が容易になる。
図1に示されているように、自動二輪車10は、車体フレーム11と、この車体フレーム11の前部に操向可能に設けられている前輪12と、この車体フレーム11の前後方向中間部から車両後方へ上下揺動可能に延ばされるパワーユニット13と、このパワーユニット13と車体フレーム11の間に介在されるクッションユニット14と、パワーユニット13の後端に設けられている駆動輪としての後輪15と、前輪12と後輪15の間にて車体20に取付けられ乗員が着座するシート16と備え、このシート16に乗員が跨って座る鞍乗型車両である。
車体フレーム11と、この車体フレーム11を覆う足載せ部43やフェンダ41、45等を含めた部分を車体20を云う。
次図以降にて、シート及びシート関連部分の詳細について説明する。
シート16は、乗員が着座する布状部材56を有する。布状部材56は、左右のシートサイド部材51L、51Rと、シートフロントクロス部材53と、シートリヤクロス部材54とによって支持されている。布状部材56は、張力によって形状が保たれている。
図3に、前部布状部材支持部63及び後部布状部材支持部64の断面が示されている。
布状部材56は、車幅方向に直交する断面にて下に凸状に張られている。乗員は凸状の最も低い位置に着座することになるため、車両前後方向に着座位置を決め易くできる。
布状部材56は、車両前後方向に直交する断面にて上に凸状に張られている。すなわち、布状部材56は車幅方向で上に凸の山状に形成されているので、布状部材56を股の形状に合わせ易い。股を布状部材56に広い面積をもって接触させることができるので、乗員は車体(図1、符号20)を支え易くなる。
ここで、布状部材56を支持する各布状部材支持部61L、61R、63、64と物品収納空間58に配置したヘルメット47との位置関係について説明すると、前部布状部材支持部63及び後部布状部材支持部64は、ヘルメットの頂部71よりも高い位置に配置され、側部布状部材支持部61L、61Rは、ヘルメットの頂部71よりも低い位置に配置されている。
図5に示されているように、布状部材56は、布状部材の縁部56fが布状部材セット芯材66を覆って接合され、この布状部材セット芯材66近傍の布状部材56内側に、布状部材支持部60に連結するための布状部材連結部73が設けられ、この布状部材連結部73は、布状部材支持部60に設けた布状部材固定部74で留められている。
図6(a)に示されているように、この布状部材セット芯材66に固着され布状部材セット芯材66から延ばされる芯材連結部77とに布状部材56が巻き付けられている。このとき、芯材連結部77が露出するように、布状部材56には、第1穴84aと第2穴84bとが開けられている。
図5に戻って、布状部材連結部73を、布状部材固定部74としての芯材固定部81を介して布状部材支持部60に留めるようにした。
後部布状部材支持部64は、車体20から布状部材56の後部近傍まで延ばされ布状部材56の後部裏面が当接する部位のうち最も上方に配置される部分である。
図8に示されているように、シート16を構成する布状部材56は、張力によって形状が保たれており、この布状部材56の形状を保つための前部布状部材支持部材50、後部布状部材支持部材60によって支持されている。
このように布状部材56を撓ませることで、クッション性をもつシート16が得られるので、シート16の軽量化を図ることができる。
図9に示されているように、布状部材56は、縁部56fが布状部材セット芯材66を覆って接合され、この布状部材セット芯材66近傍の布状部材56内側に、布状部材支持部60に連結するための布状部材連結部73が設けられ、この布状部材連結部73は、布状部材支持部60に設けた布状部材固定部74で留められている。
図10に示されているように、自動二輪車10は、車体フレーム11と、この車体フレーム11の前部に操向可能に設けられている前輪12と、この車体フレーム11の前後方向中間部から車両後方へ延ばされるパワーユニット13と、パワーユニット13と車体フレーム11の間に介在されるクッションユニット14と、パワーユニット13の後端に設けられている駆動輪としての後輪15と、前輪12と後輪15の間にて車体フレーム11に取付けられ乗員が着座するシート16と備え、このシート16に乗員が跨って座る鞍乗型車両である。
次図にて、シートの詳細な構造について説明する。
物品週収納ボックス101は、リヤフレーム23に締結部材113を介して取付けられている。
図11〜12を参照して、布状部材の縁部56fは、布状部材支持部の下面60uに取付けられている。
尚、布状部材は、薄手であって面方向に弾性のある部材であれば何でも良く、織物や不繊布等の繊維から形成されるものでも良く、ゴムシートのように一体的に形成されたものでも差し支えない。また、例えば、織物にゴムシートを張り合わせた複合材でも良い。
布状部材を布状部材支持部に取付けた上から、既存のシート表皮等で覆っても良い。
Claims (10)
- 運転者が布状部材(56)に跨る形態で着座する鞍乗型車両のシート(16)において、
前記布状部材(56)は、張力によって形状が保たれ、
この形状を保つための布状部材支持部材(50)に、
車体(20)から前記布状部材(56)の前部近傍まで延ばされ前記布状部材(56)の前部裏面が当接する部位のうち最も上方に配置される前部布状部材支持部(63)と、
前記車体(20)から前記布状部材(56)の後部近傍まで延ばされ前記布状部材(56)の後部裏面が当接する部位のうち最も上方に配置される後部布状部材支持部(64)と、
前記車体(20)から前記布状部材(56)の側部近傍まで延ばされ前記布状部材(56)の側部裏面が当接する部位のうち最も上方に配置され且つ前記前部布状部材支持部(63)及び前記後部布状部材支持部(64)よりも低い位置に配置される側部布状部材支持部(61L、61R)と、が備えられていることを特徴とする鞍乗型車両のシート。 - 前記布状部材(56)は、車両前後方向に直交する断面にて上に凸状に張られていると共に、車幅方向に直交する断面にて下に凸状に張られていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両のシート。
- 前記布状部材(56)は、前記車両前後方向の張力が前記車幅方向の張力よりも高くなるように、前記前部布状部材支持部(63)と前記後部布状部材支持部(64)と前記側部布状部材支持部(61L、61R)とに張って取付けられていることを特徴とする請求項2記載の鞍乗型車両のシート。
- 前記布状部材(56)の下方に、物品を収納する物品収納空間(58)が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の鞍乗型車両のシート。
- 前記物品収納空間(58)は、ヘルメット(47)を収納することが可能な空間であって、前記前部布状部材支持部(63)及び前記後部布状部材支持部(64)は、前記ヘルメットの頂部(71)よりも高い位置に配置され、前記側部布状部材支持部(61L、61R)は、前記ヘルメットの頂部(71)よりも低い位置に配置されていることを特徴とする請求項4記載の鞍乗型車両のシート。
- 前記布状部材(56)は、縁部(56f)が布状部材セット芯材(66)を覆って接合され、この布状部材セット芯材(66)近傍の前記布状部材内側に、前記布状部材支持部(61L、61R、63、64)に連結するための布状部材連結部(73)が設けられ、この布状部材連結部(73)は、前記布状部材支持部(61L、61R、63、64)に設けた布状部材固定部(74)で留められていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の鞍乗型車両のシート。
- 前記布状部材連結部(73)は、貫通穴(92)であり、前記布状部材固定部(74)は、ピン部材(93)であり、前記貫通穴(92)を前記ピン部材(93)に引っ掛けることで、前記布状部材セット芯材(66)が前記ピン部材(93)に支持されていることを特徴とする請求項6記載の鞍乗型車両のシート。
- 前記布状部材(56)は、縁部(56f)が布状部材セット芯材(66)を覆って接合され、この布状部材セット芯材(66)に、前記布状部材支持部(61L、61R、63、64)に連結するための芯材連結部(77)が設けられ、前記布状部材支持部(61L、61R、63、64)に、前記芯材連結部(77)を留める芯材固定部(81)が取付けられ、この芯材固定部(81)は、前記布状部材支持部(61L、61R、63、64)に取付けられるナット(82)と、前記布状部材(56)に開けた穴及び前記芯材連結部に開けた穴に挿入し前記ナット(82)にねじ込まれるねじ(83)と、からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の鞍乗型車両のシート。
- 前記物品収納空間(58)は、上方に開口する物品収納ボックス(101)によって形成され、この物品収納ボックス(101)は、前記車体(20)と前記布状部材支持部(61L、61R、63、64)との間に配置され、この布状部材支持部(61L、61R、63、64)は、前記物品収納ボックス(101)にヒンジ(111)を介して上下に回動可能に取付けられ、前記布状部材支持部(63)の前縁部から上方に延ばして前部布状部材支持壁(106)が形成され、前記布状部材支持部(64)の後縁部から上方に延ばして後部布状部材支持壁(107)が形成され、前記布状部材支持部(61L、61R)の側縁部から上方に延ばして側部布状部材支持壁(108)が形成され、前記布状部材の縁部(56f)は、前記布状部材支持部(61L、61R、63、64)の下面に取付けられていることを特徴とする請求項4記載の鞍乗型車両のシート。
- 前記前部布状部材支持壁(106)及び前記後部布状部材支持壁(107)及び前記側部布状部材支持壁(108)は、滑らかに連なるように形成され、前記3つの布状部材支持壁の外側面(106b〜108b)が連続することで、前記布状部材支持部(61L、61R、63、64)の外側面が形成されていることを特徴とする請求項9記載の鞍乗型車両のシート。
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