JP2012113842A - 非水電解質電池、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】個別に作製した電極体を、有機電解液を介して重ね合わせることで製造する非水電解質電池において、より確実に正・負極層間の短絡を防止できる非水電解質電池を提供する。
【解決手段】正極活物質層12、負極活物質層22、およびこれら活物質層12,22の間に配される電解質層3を備える非水電解質電池100である。電解質層3は、負極活物質層22の表面に形成される負極側固体電解質層(NSE層32)および有機電解液を備え、その有機電解液は、Iを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極活物質層を備える正極体と、Li金属を含む負極活物質層を備える負極体とを個別に作製し、それら正極体と負極体とを有機電解液を介して重ね合わせることで作製される非水電解質電池とその製造方法に関する。
充放電を繰り返すことを前提とした電気機器の電源として、正極層と負極層とこれら電極層の間に配される電解質層とを備える非水電解質電池が利用されている。この電池に備わる電極層はさらに、集電機能を有する集電体と、活物質を含む活物質層とを備える。このような非水電解質電池のなかでも特に、正・負極層間のLiイオンの移動により充放電を行う非水電解質電池は、小型でありながら高い放電容量を備える。
上記非水電解質電池を作製する技術としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1には、正極活物質層を備える正極体と、負極活物質層を備える負極体とを別個に作製し、これら電極体同士を、有機電解液を介して重ね合わせることで非水電解質電池を作製する技術が開示されている。また、特許文献1には、Li金属でできた負極活物質層の表面に無機固体電解質膜を形成することも開示されている。無機固体電解質膜、即ち負極側固体電解質層は、充放電に伴って負極活物質層の表面に生成するデンドライト(針状のLi金属の結晶)の成長を抑制し、非水電解質電池の短絡を抑制する効果を奏する。有機電解液と負極活物質層のLi金属とが直接接触すると、その接触箇所においてデンドライトが成長し易い状態になるのに対して、負極側固体電解質層により有機電解液と負極活物質層のLi金属とが直接接触することを抑制できるからである。
特開2004−220906号公報
しかし、本発明者らの検討の結果、特許文献1の非水電解質電池についてさらに改善の余地があることがわかった。
Li金属を含む負極活物質層の表面全体を負極側固体電解質層で覆ったとしても、その電解質層にはピンホールなどの欠陥が生じている恐れがある。その欠陥部分に有機電解液が入り込んだ場合、Li金属と有機電解液とが直接接触する可能性がある。そうなると、欠陥部分においてデンドライトが成長し易い状態になり、非水電解質電池の充放電を繰り返すうちに正・負極層間の短絡が生じる恐れがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、個別に作製された電極体を、有機電解液を介して重ね合わせることで製造する非水電解質電池において、より確実に正・負極層間の短絡を防止できる非水電解質電池、およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々検討を重ねる過程で、ヨウ素の性質を利用することが上記課題を解決する上で有効であるとの着想を得た。この着想に基づいて本発明を以下に規定する。
(1)本発明非水電解質電池は、正極活物質層を備える正極体と、Li金属を含む負極活物質層を備える負極体とが、電解質層を介して重ね合わされてなる非水電解質電池である。この本発明非水電解質電池に備わる電解質層は、負極活物質層の表面に形成される負極側固体電解質層および有機電解液を備え、有機電解液はIを含むことを特徴とする。
有機電解液に含ませたIは、Liと反応してLiIを生じる。そのため、有機電解液にIが含まれていれば、負極活物質層の表面に形成される負極側固体電解質層にピンホールなどの欠陥があり、その欠陥部分に有機電解液が入り込んだとしても、欠陥部分の負極活物質層にLiIが生じる。そのLiIにより、当該表面が欠陥部分に露出する負極活物質層の表面におけるデンドライトの生成を抑制することができ、非水電解質電池の充放電に伴う正・負極層間の短絡を効果的に防止することができる。
(2)本発明非水電解質電池の一形態として、有機電解液におけるI濃度は10〜10000質量ppmであることが好ましい。
有機電解液に含まれるI濃度が10〜10000質量ppmの範囲にあれば、欠陥部分に露出する負極活物質層の表面全体をLiIで覆うことができる。より好ましいI濃度は100〜1000質量ppmである。
(3)本発明非水電解質電池の一形態として、有機電解液はさらに、Iを含んでいても良い。
は、主として有機電解液中のIから生成されるものであっても良いし、有機電解液に投入されたものであっても良い。Iは、Liと反応し易いので、効果的にLiIを生成させることができる。なお、Iは、コロイドとなっているか、あるいは錯体を形成していると推察される。
(4)本発明非水電解質電池の製造方法は、以下の工程を備えることを特徴とする。
・正極活物質層を有する正極体を用意する正極体準備工程。
・Li金属を含む負極活物質層と負極側固体電解質層とを有する負極体を用意する負極体準備工程。
・有機溶媒にLi支持塩とLiIとが溶解された有機電解液を準備する電解液準備工程。
・正極体と負極体とを、有機電解液を介して重ね合わせる電池組立工程。
上記本発明の製造方法によれば、有機電解液中にIが含有された状態にある本発明非水電解質電池を製造することができる。しかも、有機電解液に溶解させる物質をLiIとすることで、有機電解液にIを含ませたときに、同時に有機電解液に含まれることになるイオンをLiとすることができる。本発明非水電解質電池は、Liイオンを電池反応の主体とするため、有機電解液にLiIを溶解させることによって電池反応が阻害されることがない。
(5)本発明非水電解質電池の一形態として、有機電解液1mあたり溶解させるLiIは10.5〜10500gの範囲とすることが好ましい。
上記本発明の製造方法によれば、所望量のIを予め含んだ有機電解液を有する本発明非水電解質電池を製造することができる。
本発明非水電解質電池によれば、デンドライトに起因する電池の短絡を効果的に防止することができる。
実施形態に記載の非水電解質電池の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図1を参照しつつ説明する。
<非水電解質電池>
図1に示す非水電解質電池100は、正極層1、負極層2、およびこれら電極層1,2の間に配される電解質層3を備える。正極層1は正極集電体11と正極活物質層12を有し、負極層2は負極集電体21と負極活物質層22を有する。電解質層3は、負極活物質層22の表面に形成される負極側固体電解質層(NSE層)32と、正極活物質層12の側に配される正極側電解質層(PE層)31とを有する。この非水電解質電池100は、それぞれ別個に作製された正極体と負極体とを有機電解液を介して重ね合わせることで作製される。各電極体が、電池100のどの構成を備えるかについては、この電池100の製造方法の説明で詳しく述べるとして、まずは電池100の各構成を詳細に説明する。
≪正極層≫
[正極集電体]
正極集電体11となる基板は、導電材料のみから構成されていても良いし、絶縁基板上に導電材料の膜を形成したもので構成されていても良い。後者の場合、導電材料の膜が集電体として機能する。導電材料としては、AlやNi、これらの合金、ステンレスから選択される1種が好適に利用できる。
[正極活物質層]
正極活物質層12は、電池反応の主体となる正極活物質を含む層である。正極活物質としては、層状岩塩型の結晶構造を有する物質、例えば、Liαβ(1−X)(αはCo,Ni,Mnから選択される1種、βはFe,Al,Ti,Cr,Zn,Mo,Biから選択される1種、Xは0.5以上)で表される物質を挙げることができる。その具体例としては、LiCoOやLiNiO、LiMnO、LiCo0.5Fe0.5、LiCo0.5Al0.5などを挙げることができる。その他、正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有する物質(例えば、LiMnなど)や、オリビン型の結晶構造を有する物質(例えば、LiFePO(0<X<1))を用いることもできる。
その他、正極活物質層12は、導電助剤や結着剤、電解質粒子などを含んでいても良い。電解質粒子としては、後述する電解質層3のNSE層32と同じ材質を使用できる。
≪負極層≫
[負極集電体]
負極集電体21となる基板は、導電材料のみから構成されていても良いし、絶縁基板上に導電材料の膜を形成したもので構成されていても良い。後者の場合、導電材料の膜が集電体として機能する。導電材料としては、例えば、Cu、Ni、Fe、Cr、及びこれらの合金から選択される1種が好適に利用できる。
[負極活物質層]
負極活物質層22は、電池反応の主体となる負極活物質としてLi金属を含む層である。負極活物質層22をLi金属で構成すると、第1サイクル目の充放電サイクルにおいて、充電容量に対して放電容量が大幅に小さくなることがない。
≪電解質層≫
電解質層3は、正極層1と負極層2とを絶縁しつつ、両電極層1,2間のLiイオンの遣り取りを媒介する層である。その役割からすれば、電解質層3に求められる特性は、高Liイオン伝導性で、かつ低電子伝導性であることである。具体的な電解質層3のLiイオン伝導度(20℃)は、10−5S/cm以上であり、特に、10−4S/cm以上であることが好ましい。また、電解質層3の電子伝導率は、10−8S/cm以下であることが好ましい。
電解質層3は、負極活物質層22の表面に密着して形成される固体状の電解質からなる負極側固体電解質層(NSE層32)と、正極活物質層12の側に配される正極側電解質層(PE層31)と、有機電解液と、を有する。電解質層3における有機電解液の存在状態には複数あり、その存在状態も含めた有機電解液の構成については後段で詳細に説明する。
[NSE層]
NSE層32は、電解質層3に含まれる有機電解液が負極活物質層22に直接接触することを抑制する役割を持つ。この役割を考慮すれば、NSE層32の厚さは、1μm以上とすることが好ましい。このNSE層32の材質としては、例えば、LiS−P−Pなどの硫化物系の電解質や、LiPONなどの酸化物系の電解質を挙げることができる。
[PE層]
PE層31の形態は、NSE層32のように限定的ではなく、種々存在する。PE層31の代表的な三つの形態を次に例示する。
まずPE層31の第一の形態は、正極活物質層12の表面に密着して形成される固体状の電解質と、そこに含浸、もしくは塗布される有機電解液とからなる形態である。この第一形態における有機電解液は、NSE層32と固体状のPE層31との間に形成される隙間を埋めて、両層32,31の界面においてLiイオン伝導性が低下することを抑制する働きをする。ここで、第一形態では、活物質層12,22間の離隔距離は、NSE層32と固体のPE層31とで確保することになる。従って、NSE層32とPE層31の各厚さを適宜調節し、必要な離隔距離を確保すると良い。
PE層31の第二の形態は、有機電解液のみからなる形態である。この第二形態における有機電解液は、NSE層32と正極活物質層12との間に形成される隙間を埋めて、両層32,12の界面においてLiイオン伝導性が低下することを抑制する働きをする。ここで、第二形態では、NSE層32によって正極活物質層12と負極活物質層22とを物理的に離隔させることになるので、NSE層32の厚さをある程度以上に確保することが好ましい。例えば、NSE層32の厚さは、第一の形態におけるNSE層32の厚さよりも若干厚めの5μm以上とすることが好ましい。
PE層31の第三形態は、多孔質のポリマーフィルムでできたセパレーターと、そこに含浸される有機電解液とからなる形態である。この形態における有機電解液は、セパレーターで離隔されたNSE層32と正極活物質層12との間にLiイオンの伝導経路を形成する働きをする。ここで、第三形態では、活物質層12,22間の離隔距離は、NSE層32とセパレーターとで確保することになる。従って、NSE層32とセパレーターの各厚さを適宜調節し、必要な離隔距離を確保すると良い。
なお、第一の形態と第二形態とを組み合わせても良いし、第一の形態と第三の形態とを組み合わせても良い。
[有機電解液]
有機電解液としては、例えば、プロピレンカーボネイト(PC)とジメトキシエタン(DME)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、テトラヒドロフラン(THF)、2−MeFなどを適宜組み合わせた溶媒に、LiPFなどの支持塩を溶解させたものを使用できる。
本発明非水電解質電池100における有機電解液には、Iが含まれる。有機電解液に含まれるIは、負極活物質層22を構成するLi金属と反応することでLiIを生成する。そのため、電解質層3のNSE層32にピンホールなどの欠陥があり、その欠陥部分に有機電解液が入り込んだ場合、欠陥部分に露出する負極活物質層22の表面にLiIが生成する。そのLiIによって、欠陥部分に露出する負極活物質層22の表面におけるデンドライトの生成を抑制することができる。有機電解液におけるIの濃度は、10〜10000質量ppmとすることが好ましい。Iの濃度はICP発光分析などで測定することができる。
また、有機電解液には、Iが含有されていても良い。Iも、Liと反応してLiIを生成することに寄与する。有機電解液におけるIの好ましい含有量は、0.1〜100質量ppmである。Iの濃度もICP発光分析で測定することができる。
以上説明したように、本発明の構成を備える非水電解質電池100によれば、特許文献1に示される従来の電池よりも、短絡が生じ難い電池となる。
<非水電解質電池の製造方法>
上記本発明非水電解質電池100は、以下の工程に従う本発明非水電解質電池の製造方法により作製することができる。
(A)正極体を作製する正極体準備工程。
(B)負極体を作製する負極体準備工程。
(C)有機電解液を準備する電解液準備工程
(D)正極体と負極体とを重ね合わせる電池組立工程。
※工程A,B,Cの順序は入れ替え可能である。
≪工程A:正極体準備工程≫
正極体は、[1]正極集電体11上に正極活物質層12を形成したもの、[2]正極集電体11上に正極活物質層12と正極側固体電解質層(上述したPE層31の第一形態を参照)を形成したもの、[3]正極活物質層12のみで形成したもの、のいずれであっても良い。上記[1]や[2]の構成であれば、まず正極集電体11となる基板を用意し、その基板の上に気相法や固相法、液相法などにより正極活物質層12や正極側固体電解質層を形成する。使用する気相法としては、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法、レーザーアブレーション法などを挙げることができる。また、固相法としては粉末成形法やスラリー法を、液相法としてはゾル・ゲル法などを挙げることができる。
一方、正極活物質層12のみで正極体を形成する上記[3]の構成の場合、粉末成形法などの固相法により正極体を作製し、後から正極活物質層12の一面側に正極集電体11を設けると良い。正極集電体11は、金属箔を正極活物質層12に圧接することで形成すると良い。
≪工程B:負極体準備工程≫
負極体は、負極集電体21上に負極活物質層22とNSE層32を形成したものであっても良いし、負極活物質層22上にNSE層32を形成したものであっても良い。前者の構成であれば、まず負極集電体21となる基板を用意し、その基板の上に気相法などにより負極活物質層22とNSE層32を順次形成する。一方、後者の構成であれば、負極活物質層22となるLi金属箔の上に、気相法などでNSE層32を形成する。その場合、負極集電体21は、金属箔を負極活物質層22に圧接することで形成すれば良い。
≪工程C:電解液準備工程≫
有機電解液は、PC−DMCなどの有機溶媒にLiPFなどのLi支持塩を含有させたものを使用する。この有機電解液にLiIを溶解させておき、有機電解液中にIが含まれた状態にしておく。溶解させる割合は、有機電解液1mあたり、LiIを10.5〜10500gの範囲とする。その場合、有機電解液中のI濃度は10〜10000質量ppmとなる。
また、有機電解液には沈殿していない状態のIが含まれていても良い。有機電解液中のIは、LiIを有機電解液に溶解させることで生成する場合もあるし、I自体を有機電解液に投入することで得られる場合もある。Iは、コロイドとなっているか、あるいは錯体を形成していると推察される。有機電解液中にIが含まれていることは有機電解液の色の変化により確認することができる。
≪工程D:電池組立工程≫
用意した正極体と負極体とを、有機電解液を介して重ね合わせる。両電極体の重ね合わせ方は、PE層31をどのような構成とするかによって変化する。例えば、正極体に正極側固体電解質層(PE層31)を形成した場合、その正極側固体電解質層に有機電解液を塗布し、その上に負極体を重ね合わせる。また、PE層31にセパレーターを利用する場合、有機電解液を含浸させたセパレーターを正極体と負極体で挟み込むようにして両電極体を重ね合わせる。
図1を参照して説明した実施形態の非水電解質電池100を作製し、そのサイクル特性を評価した。また、比較例となる非水電解質電池を作製し、そのサイクル特性も評価した。
<実施例の非水電解質電池>
非水電解質電池100の作製にあたり、以下の構成を備える正極体、負極体を用意した。
≪正極体≫
正極集電体11として厚さ15μmのAl箔を用意した。一方、LiCoO粉末:アセチレンブラック粉末(導電助剤):ポリフッ化ビニリデン粉末(結着剤)を、質量%で95:3:2で混合し、N−メチル−2−ピロリドンでスラリー化した。そして、このスラリーをAl箔に塗布した後、乾燥させ、正極活物質層12を形成した。正極活物質層12の厚さは60μmであった。
≪負極体≫
負極集電体21として厚さ20μmのCu箔を用意し、そのCu箔の上に真空蒸着法によりLi金属膜からなる負極活物質層22と、LiS−P−P膜からなるNSE層32を形成した。負極活物質層22の厚さは5μm、NSE層23の厚さは10μmであった。
次に、用意した正極体と負極体とを、有機電解液を含浸させたセパレーターを挟んで重ね合わせ、非水電解質電池100を完成させた。有機電解液には、EC−DECに0.15g/mのLiPF、10500g/mのLiIを溶解させたものを使用した。有機電解液の比重は、約1g/cmである。また、セパレーターにはポリポア株式会社のCelgard#3401を使用した。
以上のようにして作製した非水電解質電池100をコインセルに仕込んで、充放電試験を行った。サンプル数は10個、試験条件は、カットオフ電圧3.0V−4.2V、電流密度0.05mA/cmとした。その結果、試験を行った全ての電池で、50サイクル以上の充放電を行うことができた。
ここで、一つのサンプルに使用される有機電解液は40μlであった。この有機電解液に含まれるIの含有量をICP発光分析で測定したところ、1cmの有機電解液中に10000μgのIが含まれていた。有機電解液の比重は、約1g/cmであるので、Iの含有量は、10000質量ppmであった。また、50サイクル後の有機電解液に含まれるIの含有濃度は、9600質量ppmであった。
<比較例の非水電解質電池>
有機電解液にLiIを加えなかったこと以外は、実施例の非水電解質電池と全く同じ材質、同じ方法で比較例の非水電解質電池を作製した。
この非水電解質電池についても実施例の非水電解質電池と同様の条件で充放電サイクル試験を行った。その結果、10個の非水電解質電池全てが、10サイクル以内で放電容量が初期放電容量の10%以下に低下した。
以上の結果から、有機電解液中にIを溶解させることで、短絡を効果的に抑制できることが明らかになった。
なお、本発明は上述の実施の形態に何ら限定されることはない。即ち、上述した実施形態に記載の非水電解質電池の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
本発明非水電解質電池は、充放電を繰り返すことを前提した電気機器の電源として好適に利用可能である。
100 非水電解質電池
1 正極層
11 正極集電体
12 正極活物質層
2 負極層
21 負極集電体
22 負極活物質層
3 電解質層
31 正極側電解質層(PE層)
32 負極側固体電解質層(NSE層)

Claims (5)

  1. 正極活物質層を備える正極体と、Li金属を含む負極活物質層を備える負極体とが、電解質層を介して重ね合わされてなる非水電解質電池であって、
    前記電解質層は、前記負極活物質層の表面に形成される負極側固体電解質層および有機電解液を備え、
    前記有機電解液は、Iを含むことを特徴とする非水電解質電池。
  2. 前記有機電解液におけるI濃度は10〜10000質量ppmであることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
  3. 前記有機電解液はさらに、Iを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質電池。
  4. 正極活物質層を有する正極体を用意する正極体準備工程と、
    Li金属を含む負極活物質層と負極側固体電解質層とを有する負極体を用意する負極体準備工程と、
    有機溶媒にLi支持塩とLiIとが溶解された有機電解液を準備する電解液準備工程と、
    正極体と負極体とを、有機電解液を介して重ね合わせる電池組立工程と、
    を備えることを特徴とする非水電解質電池の製造方法。
  5. 有機電解液1mあたり、LiIを10.5〜10500g、溶解させることを特徴とする請求項4に記載の非水電解質電池の製造方法。
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