JP2012103447A - 加熱加圧装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙の種類に応じて接触圧力を変更する際に、精度高く目標の接触圧力とすることができる技術を提供する。
【解決手段】少なくとも一方が加熱されるとともに互いに接触する一対の部材を有し、当該一対の部材の間で媒体を加熱および加圧する加熱加圧手段と、加熱加圧手段の一対の部材の互いの距離を変更することにより互いの接触圧力を変更する定着駆動モータと、媒体の種類に応じて一対の部材の互いの目標距離を設定し、互いの距離が目標距離となるように定着駆動モータを制御する制御部と、を備え、制御部は、以前に互いの距離が目標距離となるように定着駆動モータを制御したときの実際の距離と目標距離とのずれを把握する。
【選択図】図10

Description

本発明は、加熱加圧装置および画像形成装置に関する。
近年、媒体を加熱および加圧する装置として、媒体を加熱する加熱部材と加熱部材を加圧する加圧部材とから構成される一対の加熱加圧部材の互いの接触圧力を高め、用紙を加熱および加圧しないときには互いの接触圧力を弱める装置が提案されている。
例えば特許文献1に記載の定着装置は、熱源を備えた定着ローラと、バネにて付勢され定着ローラに圧接する加圧ローラとを備え、装置本体の駆動モータの駆動力により加圧ローラの圧力解除を行う機構を有するように構成されている。
特開平2−282773号公報
厚紙を加熱および加圧する際には、厚紙ではない用紙を加熱および加圧する場合と比べると、搬送方向と交差する方向の両端部に圧力が集中し、この両端部の光沢度が高くなり光沢ムラが発生するなどの定着不良や用紙にしわが生じる場合がある。かかる場合には、厚紙を加熱および加圧する際の、一対の加熱加圧部材の互いの接触圧力を、厚紙ではない用紙を加熱および加圧する際の接触圧力よりも下げた方が良い傾向にある。それゆえ、定着不良や紙しわの発生などを抑制するためには、一対の加熱加圧部材の間で用紙を圧接する圧接力が用紙の種類に関わらず同等となるように、一対の加熱加圧部材の互いの接触圧力を用紙の種類に応じて変更することが好ましい。そして、用紙の種類に応じて接触圧力を変更する際には、精度高く目標の接触圧力とすることが望ましい。
請求項1に記載の発明は、少なくとも一方が加熱されるとともに互いに接触する一対の部材を有し、当該一対の部材の間で媒体を加熱および加圧する加熱加圧手段と、前記加熱加圧手段の前記一対の部材の互いの距離を変更することにより互いの接触圧力を変更する変更手段と、前記媒体の種類に応じて前記一対の部材の互いの目標距離を設定し、前記互いの距離が当該目標距離となるように変更手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、以前に前記互いの距離が前記目標距離となるように前記変更手段を制御したときの実際の距離と当該目標距離とのずれを把握する把握手段を有することを特徴とする加熱加圧装置である。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記把握手段が把握した前記実際の距離と前記目標距離とのずれを考慮して前記変更手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱加圧装置である。
請求項3に記載の発明は、前記変更手段は、前記一対の部材の一方の部材を他方の部材に向けて付勢する付勢手段と、回転することにより当該付勢手段に抗して当該一方の部材を移動させる回転部材と、を有し、当該回転部材の回転角度を変更することで前記互いの距離を変更し、前記把握手段は、前記一対の部材を前記目標距離に停止させる前記回転部材の回転角度である目標回転角度と、当該一対の部材が前記実際の距離に停止したときの当該回転部材の回転角度である実際の回転角度との誤差に基づいて当該実際の距離を把握することを特徴とする請求項2に記載の加熱加圧装置である。
請求項4に記載の発明は、前記変更手段は、前記回転部材を回転駆動する駆動手段を有し、前記変更手段の前記回転部材と連動して回転するとともに回転角度の目安となる第1の目印を有する連動回転部材と、前記連動回転部材の前記第1の目印を検知する検知手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするために、前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後、前記媒体の種類に応じて定められる目標の時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止することを特徴とする請求項3に記載の加熱加圧装置である。
請求項5に記載の発明は、前記連動回転部材は、前記第1の目印とは異なる回転角度の目安となる第2の目印を有し、前記媒体の種類に応じて予め定められた、前記制御手段が、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするべく前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記駆動手段の駆動を停止するまでの第1の基準時間と、当該目標回転角度で停止した当該回転部材を回転開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過する第2の基準時間と、を記憶する記憶手段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第1の基準時間および前記第2の基準時間と、以前に前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に当該第1の基準時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止させ、再度当該駆動手段を駆動開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過した時間である実際の経過時間と、に基づいて前記目標の時間を定めることを特徴とする請求項4に記載の加熱加圧装置である。
請求項6に記載の発明は、前記制御手段は、前記実際の経過時間から前記第2の基準時間を減算した時間を、前記第1の基準時間に加算することにより得た時間を前記目標の時間として定めることを特徴とする請求項5に記載の加熱加圧装置である。
請求項7に記載の発明は、前記連動回転部材は、前記第1の目印とは異なる回転角度の目安となる第2の目印を有し、前記媒体の種類に応じて予め定められた、前記制御手段が、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするべく前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記駆動手段の駆動を停止するまでの第1の基準時間を記憶する記憶手段と、をさらに備え、前記把握手段は、前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記第1の基準時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止させ、再度当該駆動手段を駆動開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過した時間を計測し、当該時間を記憶することを特徴とする請求項4に記載の加熱加圧装置である。
請求項8に記載の発明は、画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって形成された前記画像を媒体上に転写する転写手段と、前記画像が転写された前記媒体を加熱および加圧する加熱加圧手段とを備え、前記加熱加圧手段は、少なくとも一方が加熱されるとともに互いに接触する一対の部材を有し、当該一対の部材の間で媒体を加熱および加圧する加熱加圧手段と、前記加熱加圧手段の前記一対の部材の互いの距離を変更することにより互いの接触圧力を変更する変更手段と、前記媒体の種類に応じて前記一対の部材の互いの目標距離を設定し、前記互いの距離が当該目標距離となるように変更手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、以前に前記互いの距離が前記目標距離となるように前記変更手段を制御したときの実際の距離と当該目標距離とのずれを把握する把握手段を有することを特徴とする画像形成装置である。
請求項9に記載の発明は、前記制御手段は、前記把握手段が把握した前記実際の距離と前記目標距離とのずれを考慮して前記変更手段を制御することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置である。
請求項10に記載の発明は、前記変更手段は、前記一対の部材の一方の部材を他方の部材に向けて付勢する付勢手段と、回転することにより当該付勢手段に抗して当該一方の部材を移動させる回転部材と、を有し、当該回転部材の回転角度を変更することで前記互いの距離を変更し、前記把握手段は、前記一対の部材を前記目標距離に停止させる前記回転部材の回転角度である目標回転角度と、当該一対の部材が前記実際の距離に停止したときの当該回転部材の回転角度である実際の回転角度との誤差に基づいて当該実際の距離を把握することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置である。
請求項11に記載の発明は、前記変更手段は、前記回転部材を回転駆動する駆動手段を有し、前記変更手段の前記回転部材と連動して回転するとともに回転角度の目安となる第1の目印を有する連動回転部材と、前記連動回転部材の前記第1の目印を検知する検知手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするために、前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後、前記媒体の種類に応じて定められる目標の時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置である。
請求項12に記載の発明は、前記連動回転部材は、前記第1の目印とは異なる回転角度の目安となる第2の目印を有し、前記媒体の種類に応じて予め定められた、前記制御手段が、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするべく前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記駆動手段の駆動を停止するまでの第1の基準時間と、当該目標回転角度で停止した当該回転部材を回転開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過する第2の基準時間と、を記憶する記憶手段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第1の基準時間および前記第2の基準時間と、以前に前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に当該第1の基準時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止させ、再度当該駆動手段を駆動開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過した時間である実際の経過時間と、に基づいて前記目標の時間を定めることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置である。
請求項13に記載の発明は、前記制御手段は、前記実際の経過時間から前記第2の基準時間を減算した時間を、前記第1の基準時間に加算することにより得た時間を前記目標の時間として定めることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置である。
請求項14に記載の発明は、前記連動回転部材は、前記第1の目印とは異なる回転角度の目安となる第2の目印を有し、前記媒体の種類に応じて予め定められた、前記制御手段が、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするべく前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記駆動手段の駆動を停止するまでの第1の基準時間を記憶する記憶手段と、をさらに備え、前記把握手段は、前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記第1の基準時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止させ、再度当該駆動手段を駆動開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過した時間を計測し、当該時間を記憶することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置である。
請求項1の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、用紙を加熱および加圧する一対の部材の互いの接触圧力をより精度高く目標の接触圧力とすることができる。
請求項2の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、用紙を加熱および加圧する一対の部材の互いの接触圧力をより精度高く目標の接触圧力とすることができる。
請求項3の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易に目標の接触圧力とすることができる。
請求項4の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な構成で一対の部材の一方の部材をより精度高く停止させることができる。
請求項5の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、一対の部材の一方の部材を目標の位置により精度高く停止させることが可能な目標の時間を定めることができる。
請求項6の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な構成で目標の時間を定めることができる。
請求項7の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、一対の部材の一方の部材を目標の位置により精度高く停止させることが可能な目標の時間を定めることができる。
請求項8の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、用紙を加熱および加圧する一対の部材の互いの接触圧力をより精度高く目標の接触圧力とすることができる。
請求項9の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、用紙を加熱および加圧する一対の部材の互いの接触圧力をより精度高く目標の接触圧力とすることができる。
請求項10の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易に目標の接触圧力とすることができる。
請求項11の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な構成で一対の部材の一方の部材をより精度高く停止させることができる。
請求項12の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、一対の部材の一方の部材を目標の位置により精度高く停止させることが可能な目標の時間を定めることができる。
請求項13の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、簡易な構成で目標の時間を定めることができる。
請求項14の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、一対の部材の一方の部材を目標の位置により精度高く停止させることが可能な目標の時間を定めることができる。
本実施の形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示している。 制御部の概略構成を示すブロック図である。 定着装置の概略構成を示す斜視図である。 図3のIV部の拡大図である。 定着装置の断面図であり、図3のV−V部における断面図である。 定着装置の、加熱ロールの回転軸方向の一方の端部側の構成を示す図である。 後述する圧接部材の斜視図である。 定着装置における、加熱ロールとエンドレスベルトとの間に生じる圧接力を調整する機構を示す図である。 紙質と、加熱ロールに対するエンドレスベルトの停止位置を定める遮光板の端部の停止位置の目標回転角度と、定着駆動モータを停止させる基準経過時間との関係を示す図である。 制御部が行う定着処理の手順を示すフローチャートである。 定着処理時における遮光板の位置を示す図である。
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示している。
本実施の形態に係るカラー画像形成装置100は、媒体の一例としての用紙に画像を形成する画像形成手段の一例としての画像形成部10と、画像形成部10を制御する制御手段の一例としての制御部60と、を備えている。
画像形成部10は、矢印A方向に回転可能に配設される像保持体としての感光体ドラム11と、矢印B方向に回転可能に配設され、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる転写材としての中間転写ベルト20とを備えている。また、カラー画像形成装置100は、中間転写ベルト20上に転写された重ねトナー像を用紙に一括転写(二次転写)させる二次転写部30と、二次転写された画像を用紙上に定着させる定着装置50と、カラー画像形成装置100の各機構部を制御する制御手段の一例としての制御部60と、を備えている。
また、画像形成部10は、感光体ドラム11の周囲に、感光体ドラム11を帯電する帯電ロール12と、感光体ドラム11上に静電潜像を書き込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)と、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する回転式現像装置14と、を備えている。回転式現像装置14は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色成分トナーが収容された現像器14Y,14M,14C,14Kが回転可能に取り付けられている。また、画像形成部10は、感光体ドラム11の周囲に、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写ロール15と、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ16とを備えている。これら帯電ロール12、レーザ露光器13、回転式現像装置14、一次転写ロール15、ドラムクリーナ16などの電子写真用デバイスは、感光体ドラム11の周囲に順に配設されている。
感光体ドラム11は、金属製の薄肉の円筒形ドラムと、円筒形ドラムの表面に形成された有機感光層とを有している。この有機感光層は、負極性に帯電する材料で構成されている。そして、現像器14Y,14M,14C,14Kによる現像は反転現像方式にて行われる。従って、現像器14Y,14M,14C,14Kで使用されるトナーは負極性帯電タイプのものである。
帯電ロール12は、金属製シャフトと、金属製シャフトの表面に形成されたエピクロルヒドリンゴム層と、さらにこのエピクロルヒドリンゴム層の表面に3μmほどの厚さでコートされた酸化錫の導電粉を含有させたポリアミド層とを有している。
帯電ロール12には予め定められた帯電バイアスを印加するための帯電バイアス電源12aが、回転式現像装置14には各現像器14Y,14M,14C,14Kに予め定められた現像バイアスを印加するための現像バイアス電源14aが、一次転写ロール15には予め定められた一次転写バイアスを印加するための一次転写バイアス電源15aが、それぞれ接続されている。また、回転式現像装置14には、回転により現像器14Y,14M,14C,14Kを感光体ドラム11に対向させるための現像装置駆動モータ14bが取り付けられている。なお、感光体ドラム11は接地されている。
中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では6つ)のロール21〜26に掛け渡されるようになっている。これらのうち、ロール21、25は従動ロール、ロール22は中間転写ベルト20の位置決めや平坦な一次転写面の形成に用いられる金属製のアイドルロール、ロール23は中間転写ベルト20の張力を一定とするために用いられるテンションロール、ロール24は中間転写ベルト20の駆動ロール、ロール26は後述する二次転写用のバックアップロールである。また、中間転写ベルト20は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂または各種ゴム等に導電剤としてカーボンブラックを適量含有させたものからなり、その表面抵抗率を1011Ω/□、体積抵抗率を1011Ω・cm、厚みを150μmとしたものを用いている。
二次転写部30は、中間転写ベルト20のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール31と、バックアップロール26等とによって構成される。バックアップロール26は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が7〜10logΩ/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。このバックアップロール26には予め定められた二次転写バイアスを印加するための二次転写バイアス電源31aが接続され、一方、二次転写ロール31は接地されている。また、二次転写部30の上流側には、搬送されてくる用紙を二次転写部30に案内する用紙搬送ガイド32が取り付けられている。
また、画像形成部10は、二次転写部30の下流側に、二次転写後の中間転写ベルト20上に付着する残留トナーを除去するクリーナとしてのベルトクリーナ27を備えている。また、画像形成部10は、中間転写ベルト20を挟んでベルトクリーナ27に対向する位置に、中間転写ベルト20の内面に沿って配置された板金部材28を備えている。
ベルトクリーナ27は、ステンレスプレート等で構成され中間転写ベルト20の像保持面側に配設されるスクレーパ41と、このスクレーパ41が収容されるクリーナハウジング42とを有している。また、スクレーパ41の一端側はブロック43に挟み込まれることで固定されており、このブロック43は軸44aを中心に揺動するホルダ44に取り付けられている。さらに、ホルダ44の下端側に設けられた凹部44bとクリーナハウジング42の下部に設けられた膨出部42aとの間には、スクレーパ41を中間転写ベルト20に向けて付勢するバネ45が取り付けられ、スクレーパ41からみて中間転写ベルト20の移動方向上流側には、除去した異物の外部への飛び散りを抑制するためのフィルムシール46が取り付けられている。
ホルダ44は、クリーナ駆動モータ27aに接続された図示しないカムによりバネ45の付勢方向とは逆方向に付勢あるいは付勢解除できるようになっており、これによりスクレーパ41が中間転写ベルト20に対して接離できるようになっている。そして、本実施の形態では、複数色からなるカラー画像が形成される場合には、最終色前のトナー像が二次転写ロール31およびベルトクリーナ27を通過するまで、これら二次転写ロール31およびベルトクリーナ27が中間転写ベルト20から離間するようになっている。
図2は、制御部60の概略構成を示すブロック図である。
制御部60は、各種モータなどの制御を行う際の演算処理を行うCPU61と、CPU61にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM62と、CPU61の作業用メモリ等として用いられるRAM63と、を備えている。CPU61は、ROM62に記憶されたプログラムに従い、RAM63との間でデータのやりとりを行いながら処理を実行する。また、この制御部60には、入出力インターフェース64を介して、ユーザインターフェース65から出力された用紙に関する情報や、カウンタ66から計測時間に関する情報などが入力される。また、制御部60は、入出力インターフェース64を介して、帯電バイアス電源12a、現像バイアス電源14a、現像装置駆動モータ14b、一次転写バイアス電源15a、二次転写バイアス電源31a、クリーナ駆動モータ27a、定着駆動モータ50aを制御する。
次に、定着装置50について詳細に説明する。
図3は、定着装置50の概略構成を示す斜視図である。図4は、図3のIV部の拡大図である。図5は、定着装置50の断面図であり、図3のV−V部における断面図である。図6は、定着装置50の、後述する加熱ロール51の回転軸方向の一方の端部側の構成を示す図である。図7は、後述する圧接部材53の斜視図である。図8は、定着装置50における、加熱ロール51とエンドレスベルト52との間に生じる圧接力を調整する機構を示す図である。なお、図3、図5などには、定着装置50の下流側に配置された出口ロール90も示している。
本実施の形態に係る定着装置50は、用紙を加熱する加熱ロール51と、加熱ロール51を加圧するエンドレスベルト52と、エンドレスベルト52を回転可能に支持するベルト支持機構と、エンドレスベルト52の内面にオイルを供給する潤滑剤塗布部材58と、加熱ロール51から用紙Pの剥離を補助する剥離補助部材59と、を有している。そして、定着装置50は、用紙を加熱および加圧する加熱加圧手段の一例として機能し、加熱ロール51およびエンドレスベルト52は、少なくとも一方が加熱されるとともに互いに接触する一対の部材の一例として機能する。
先ずは、加熱ロール51について説明する。
加熱ロール51は、図1においては紙面に直交する方向(手前側および奥側のいずれか一方から他方に向かう方向(用紙の搬送方向と交差する方向))に伸びる軸を回転軸として回転する部材であり、薄肉円筒の基体511と、基体511の周囲に形成された耐熱性弾性体層512と、耐熱性弾性体層512の表面に形成された離型層513と、を有する。加熱ロール51は、回転軸方向の両端部側にそれぞれに配置されたボールベアリングなどの軸受け部材を介して、カラー画像形成装置100の本体フレームに対して回転可能に支持されている。
基体511は、薄肉円筒の部材である。また、基体511は、加熱ロール51とエンドレスベルト52との接触により弾性変形するとともにエンドレスベルト52と接触していない状態では自らの剛性で復元する材質であり、かつ熱伝導率の高い材質で成形されている。このような特性を示す材質としては、鉄、ニッケル、ニッケル鋼、ステンレス鋼(SUS(Stainless Used Steel))、ニッケル−コバルト合金、銅、金、ニッケル−鉄合金等を例示することができる。基体511がこのような特質を有することにより、加熱ロール51は、エンドレスベルト52と接触することで弾性変形して、用紙搬送方向に沿った接触領域であるニップ部N(図5参照)の面積を広くし、またエンドレスベルト52との間で自らの弾性力にてニップ部Nにある用紙に圧力を加えるとともに、エンドレスベルト52と接触していない状態では、自らの剛性で円筒形状に復元する。
耐熱性弾性体層512は、耐熱性の高い弾性体で成形されている。耐熱性の高い弾性体であればどのような材料を用いることも可能であり、特に、ゴム硬度が25°から40°(JIS−A)程度のゴム、エラストマ等の弾性体を用いるのが好ましい。具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を例示することができる。
離型層513は、耐熱性の樹脂で成形されている。耐熱性の樹脂であればどの樹脂を用いてもよく、例えばシリコーン樹脂、フッ素樹脂等を用いることができるが、離型層513のトナーに対する離型性や耐摩耗性の観点から、フッ素樹脂が適している。フッ素樹脂としては、PFA、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体)等が使用できる。離型層513の厚さは、5から30μmがよい。
また、定着装置50は、加熱ロール51の内部に配置され、発熱源として機能するハロゲンヒータ515と、加熱ロール51の表面の温度を検出する温度センサ516と、を有している。上述した制御部60は、この温度センサ516による温度検出値に基づいてハロゲンヒータ515の点灯を制御し、加熱ロール51の表面温度が予め定められた定着温度(例えば、170℃)を維持するように調整する。
次に、エンドレスベルト52について説明する。
エンドレスベルト52は、原形が直径30mmの円筒形状に形成された無端ベルトであり、ベース層と、このベース層の加熱ロール51側の面または両面に被覆された離型層(不図示)とから構成されている。ベース層は、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等のポリマーやSUS、ニッケル、銅等の金属により形成され、その厚みは、30から200μmがよい。ベース層の表面に被覆される離型層としては、フッ素樹脂、例えばPFA、PTFE、FEPで形成され、その厚みは5から100μmがよい。
また、エンドレスベルト52の内周面は、後述する圧力パッド54との摺擦抵抗を低減するため、表面粗さRa(算術平均粗さ)を0.4μm以下に設定している。また、エンドレスベルト52の外周面は、加熱ロール51からの駆動力を受け易いように、表面粗さRaを1.2から2.0μmに設定している。
次に、ベルト支持機構の構成について述べる。
定着装置50は、エンドレスベルト52を加熱ロール51の表面に圧接させる圧接部材53と、エンドレスベルト52を回転可能に支持するエッジガイド55(図6参照)と、エンドレスベルト52の内周面と圧接部材53との摺擦抵抗を小さくする低摩擦シート56(図5参照)と、を有している。
圧接部材53は、図5に示すように、エンドレスベルト52を加熱ロール51に圧接させるための圧力パッド54と、合成樹脂製のベルトハウジング53a,53bと、ベルトハウジング53a,53bに嵌め合わされた状態で装着される断面矩形状の金属製のホルダ57と、を有している。
圧力パッド54は、エンドレスベルト52の内側において、エンドレスベルト52を介して加熱ロール51に押圧される状態で配置され、加熱ロール51とエンドレスベルト52との間にニップ部Nを形成するように機能する。圧力パッド54は、エンドレスベルト52を加熱ロール51に圧接させるためのニップヘッド部材54aと、ニップヘッド部材54aに装着されるパッド部材54bとを有している。パッド部材54bは、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性体や板バネ等にて構成され、加熱ロール51側の面は、ほぼ加熱ロール51の外周面に倣う凹形状で形成されている。
ホルダ57は、回転軸方向の両端部がエッジガイド55の後述するフランジ部553の内側面に固定され支持されている。そして、このホルダ57の背面側に接着等の手段によって潤滑剤塗布部材58が取り付けられている。潤滑剤塗布部材58は、加熱ロール51の回転軸方向に伸びて、エンドレスベルト52の内周面に潤滑剤を塗布する。潤滑剤塗布部材58は、耐熱性フェルトで構成され、例えば粘度300csのアミノ変性シリコーンオイル等の潤滑剤が3g程度含浸されている。そして、潤滑剤塗布部材58はエンドレスベルト52の内周面に対して接触するように配置され、耐熱性フェルトからの浸透圧により、潤滑剤を適量ずつエンドレスベルト52の内周面に供給する。
エッジガイド55は、図7に示すように、ホルダ57(図5参照)の回転軸方向の両端部に配設されている。そして、エッジガイド55のそれぞれは、ニップ部Nとその近傍に対応する部分に切り欠きが形成された円筒状、すなわち断面がC形状のベルト走行ガイド部551と、エッジガイド55を後述するアーム部材601(図8参照)に取り付けるための取付部552と、これらベルト走行ガイド部551と取付部552との間に設けられた2つのフランジ部553,554と、を有している。なお、ベルト走行ガイド部551は、ホルダ57の回転軸方向の端部の一部の領域と、回転軸方向にオーバーラップするように配置されている。
そして、エンドレスベルト52は、ニップ部Nとその近傍を除いて、回転軸方向の両側部の内周面がベルト走行ガイド部551の外周面に支持され、ベルト走行ガイド部551の外周面に沿って回転する。したがって、ベルト走行ガイド部551は、エンドレスベルト52がスムーズに回転することができるように静止摩擦係数の小さな材質で形成され、さらには、エンドレスベルト52から熱を奪い難いように熱伝導率の低い材質で形成されている。また、フランジ部553は、ホルダ57の回転軸方向の両端部に配置されたフランジ部553の内側面同士の間隔がエンドレスベルト52の幅と略一致するように配置され、エンドレスベルト52の回転軸方向への移動(ベルトウォーク)を規制している。このように、エンドレスベルト52は、エッジガイド55によって回転方向および回転軸方向の移動が規制されるように設定されている。
低摩擦シート56は、パッド部材54bのエンドレスベルト52と接する面に設けられている。また、低摩擦シート56は、エンドレスベルト52の内周面と圧力パッド54との摺擦抵抗(摩擦抵抗)を低減するために摩擦係数が小さく、耐摩耗性・耐熱性に優れた材質で成形されている。また、エンドレスベルト52の内周面に塗布された潤滑剤が、エンドレスベルト52との摺動部に入り込めるように、低摩擦シート56のエンドレスベルト52側の表面には、微小な凹凸が形成されている。この凹凸の粗さは、Ra(算術平均粗さ)が5から30μmである。これは、凹凸の粗さがRa=5μmより小さければ、エンドレスベルト52との摺動部に充分な潤滑剤を入り込ませ難いため適当ではなく、その一方で、Ra=30μmより大きければ、凹凸の跡がコート紙を定着した際に光沢むらとして目立つために好ましくないことに基づくものである。さらには、低摩擦シート56は、潤滑剤が滲み込んで裏面から漏れ出ないように、潤滑剤に対する浸潤性のない(難通過性)ように成形されている。具体的には、フッ素樹脂からなる多孔質樹脂繊維布をベース層として圧力パッド54側の面にPET樹脂シートをラッピングさせたもの、シンタード成形したPTFE樹脂シート、テフロン(登録商標)を含浸させたガラス繊維シート等により成形されることを例示することができる。なお、低摩擦シート56は、ニップヘッド部材54aやパッド部材54bと別体に構成しても、ニップヘッド部材54aやパッド部材54bと一体的に構成してもよい。
そして、定着装置50は、エッジガイド55の取付部552を支持するアーム部材601を有している。アーム部材601は、用紙搬送方向の一方の端部側に設けられた支点602を中心にして回転自在に支持されているとともに、用紙搬送方向の他方の端部側には後述する偏芯カム809に接触する円板状のカムフォロワ603を有している。また、アーム部材601の用紙搬送方向の他方の端部側は、加熱ロール51の回転中心とエンドレスベルト52の回転中心とを結ぶ線と略平行な方向に伸縮するスプリング604により、エンドレスベルト52を加熱ロール51に圧接させるように付勢されている。これにより、スプリング604は、一方の部材の一例としてのエンドレスベルト52を、他方の部材の一例としての加熱ロール51に向けて付勢する付勢手段の一例として機能する。
次に、定着装置50を回転駆動する回転駆動機構について説明する。
定着装置50は、上述したように、図1に示す定着駆動モータ50aによって回転駆動される。
そして、定着装置50は、図3に示すように、加熱ロール51の回転軸方向の一方の端部に装着されるとともに、定着駆動モータ50aの回転駆動力が伝達される駆動ギア51aを有している。これにより、定着駆動モータ50aの回転駆動力が駆動ギア51aに伝達され、加熱ロール51は、予め定められた回転速度で回転駆動される。
また、定着装置50は、図3に示すように、複数枚のギアを有し、駆動ギア51aに連結された駆動力伝達部70と、加熱ロール51の回転軸方向の他方の端部に設けられたカム機構部80と、を備えている。そして、駆動ギア51aの回転駆動力が駆動力伝達部70に伝達され、出口ロール90が取り付けられたシャフト91を介して、カム機構部80に伝達される。シャフト91は、ニップ部Nの出口側において、加熱ロール51の回転軸と平行に配設されている。
駆動力伝達部70は、駆動ギア51aと噛み合う第1の伝達ギア701と、第1の伝達ギア701と噛み合う第2の伝達ギア702と、第2の伝達ギア702と噛み合う第3の伝達ギア703とを有している。第3の伝達ギア703は、シャフト91の回転軸方向の一方の端部に固定されている。
カム機構部80は、図3,図4に示すように、シャフト91の回転軸方向の他方の端部に取り付けられた第4の伝達ギア801と、第4の伝達ギア801と噛み合う第1の減速ギア802と、第1の減速ギア802と噛み合う第2の減速ギア803と、第2の減速ギア803と噛み合う第5の伝達ギア804と、を有している。
第4の伝達ギア801には、加熱ロール51や出口ロール90のシャフト91が用紙搬送方向へ回転する場合には、回転力を伝達せず、用紙搬送方向と逆方向への回転する場合には駆動力を伝達するワンウエイクラッチ(不図示)が内蔵されている。ここで、加熱ロール51や出口ロール90を用紙搬送方向へ回転させるときの定着駆動モータ50aの回転方向を「正方向」、用紙搬送方向と逆方向へ回転させるときの定着駆動モータ50aの回転方向を「逆方向」と称する場合がある。また、定着駆動モータ50aの正方向への回転を「正転」、逆方向への回転を「逆転」と称する場合がある。
第1の減速ギア802は、相対的に直径の大きな中間ギア802aと、中間ギア802aに同軸状に固定された相対的に直径の小さな中間ギア802bとを有しており、相対的に直径の大きな中間ギア802aが第4の伝達ギア801と噛み合っている。第2の減速ギア803は、相対的に直径の大きな中間ギア803aと、当該中間ギア803aに同軸状に固定された相対的に直径の小さな中間ギア803bとを有しており、相対的に直径の大きな中間ギア803aが第1の減速ギア802の相対的に直径の小さな中間ギア802bと噛み合っている。相対的に直径の小さな中間ギア803bは、第5の伝達ギア804と噛み合っている。第5の伝達ギア804は、図4に示すように、短いシャフト805の回転軸方向の一方の端部に固定した状態で取り付けられている。
また、第2の減速ギア803には、内部にワンウエイクラッチ803cが装着されており、この第2の減速ギア803は、ワンウエイクラッチ803cによって、矢印方向への回転駆動力を第5の伝達ギア804に伝達するが、矢印と逆方向への回転は第2の減速ギア803をその固定軸にロックさせるように構成されている。なお、第2の減速ギア803の固定軸は、フレームに固定した状態で設けられている。
また、カム機構部80は、第6の伝達ギア806と、第6の伝達ギア806と噛み合うとともに、ニップ部Nの出口近傍に加熱ロール51の回転軸と平行に配設されたシャフト807に取り付けられている第7の伝達ギア808とを有している。第6の伝達ギア806は、シャフト805の回転軸方向の他方の端部に取り付けられており、第7の伝達ギア808は、シャフト807の回転軸方向の他方の端部に取り付けられている。
次に、定着装置50における、加熱ロール51とエンドレスベルト52との間に生じる接触圧力を変更する変更手段の一例としての圧接力変更機構について説明する。圧接力変更機構は、一対の部材の一例としての加熱ロール51およびエンドレスベルト52の互いの距離を変更することにより互いの接触圧力を変更する。
定着装置50は、図3に示すように、シャフト807における、加熱ロール51の回転軸方向の両端部それぞれに取り付けられた回転部材の一例としての偏芯カム809を有している。2つの偏芯カム809は、同一形状に形成されており、その外周面が略楕円形状に形成されているとともに、その偏芯した一端側にシャフト807が固定されている(図8参照)。この偏芯カム809は、図8に示すように、スプリング604の付勢力に抗してアーム部材601を押し下げるのに必要な回転トルクが作用する部材である。
また、定着装置50は、図4,図8に示すように、アーム部材601の先端部に回転可能に取り付けられるとともに、カム機構部80の偏芯カム809に接触する円板状のカムフォロワ603を有している。
アーム部材601は、図8に示すように、用紙搬送方向の他方の端部に装着されたスプリング604によって上方に付勢されており、エンドレスベルト52を加熱ロール51に対して圧接させている。また、アーム部材601は、偏芯カム809を回転駆動させると、偏芯カム809によってカムフォロワ603を介して、アーム部材601の用紙搬送方向の他方の端部側が押し下げられると、エンドレスベルト52と加熱ロール51との間に生じる圧接力が緩和する。
また、定着装置50は、偏芯カム809の回転位置を検出する検出装置820を有している。検出装置820は、フレームに取り付けられた検知手段の一例としての光学センサ821と、シャフト807の回転軸方向の他方の端部に取り付けられた連動回転部材の一例としての半月状の遮光板822と、を有している。光学センサ821は、周知のフォトインターラプタセンサであり、センサ本体に形成された2つの突出部と、突出部のそれぞれに設けられた発光素子(不図示)と受光素子(不図示)とを有し、発光素子から発光された光を受光素子が受けるか否かで、発光素子と受光素子とが対向する部位における遮光板822の通過や存在を読み取る。そして、シャフト807の回転に伴って遮光板822が回転し、遮光板822の端部が光学センサ821を通過すると、パスル信号が制御部60に送られる。
以上のように構成された定着装置50においては、定着駆動モータ50aの正方向の回転駆動力が、駆動ギア51a及び駆動力伝達部70を介して、シャフト91及び出口ロール90までは伝達されるが、第4の伝達ギア801にワンウエイクラッチ(不図示)が内蔵されているため、定着駆動モータ50aの正方向への回転駆動力は、シャフト91より下流へは伝達されない。
したがって、用紙を加熱および加圧する定着動作を行う場合には、加熱ロール51及び出口ロール90は回転駆動されるが、第5の伝達ギア804よりも下流に設けられた偏芯カム809は停止したままの状態となっている。
一方、定着動作の開始前に、駆動手段の一例としての定着駆動モータ50aを逆方向に回転駆動させると、この定着駆動モータ50aの回転駆動力は、駆動ギア51a及び駆動力伝達部70を介して、シャフト91に伝達され、第4の伝達ギア801に内蔵されたワンウエイクラッチがシャフト91に接続された状態となり、カム機構部80の第2の減速ギア803が図4の矢印方向に回転する。このとき、第2の減速ギア803に内蔵されたワンウエイクラッチ803cは、その固定軸に対して回転可能な構成で取り付けられているため、第5の伝達ギア804へと回転駆動力が伝達され、第5の伝達ギア804、第6の伝達ギア806及び第7の伝達ギア808を介して、偏芯カム809が取り付けられたシャフト807が回転駆動される。そして、偏芯カム809が、図8に示す状態で停止すると、アーム部材601に取り付けられたカムフォロワ603と、偏芯カム809におけるシャフト807の回転軸心からの距離が最短となる外周部(以下、「最下点809a」と称す)とが接触し、スプリング604により、加熱ロール51とエンドレスベルト52との間に生じる圧接力が最も大きくなる。
ここで、偏芯カム809におけるシャフト807の回転軸心からの距離が最長となる外周部(以下、「最上点809b」と称す)と最下点809aとの間の位置、例えば両者の中間がカムフォロワ603と接触する位置で定着駆動モータ50aの回転が停止した場合、偏芯カム809には、スプリング604の復元力によりアーム部材601の先端部に設けられたカムフォロワ603を介して、上方への付勢力が作用する。すると、偏芯カム809には、図4における反時計回転方向の回転駆動力が作用し、第7の伝達ギア808、第6の伝達ギア806および第5の伝達ギア804を介して、第2の減速ギア803には、第2の減速ギア803の駆動方向とは逆方向の回転駆動力として伝達される。
しかしながら、第2の減速ギア803の中間ギア803bには、図4に示すように、ワンウエイクラッチ803cが内装されており、第2の減速ギア803に作用する逆方向の回転駆動力は、ワンウエイクラッチ803cの固定軸へのロック方向に作用する。そのため、第2の減速ギア803に作用する回転駆動力は、ワンウエイクラッチ803cを介して第2の減速ギア803は逆回転方向には固定されて、偏芯カム809の逆回転が防止される。
それゆえ、偏芯カム809は、定着駆動モータ50aが停止したときの回転位置である停止状態を維持することになる。
かかる機構により、定着駆動モータ50aを所望のタイミングで停止させると、偏芯カム809を介してアーム部材601を所望の回転位置で停止させることができ、加熱ロール51に対するエンドレスベルト52の圧接状態を無段階で制御することが可能となる。
ところで、本実施の形態に係る定着装置50においては、定着時の生産性を高めるために、加熱ロール51とエンドレスベルト52との間に生じる接触圧力を比較的高く設定しているとともに、エンドレスベルト52を加熱ロール51に圧接する圧接部材53の剛性も比較的高い。そのため、加熱ロール51とエンドレスベルト52との間に生じる接触圧力を、厚い用紙においても、薄い用紙と同等の圧力とすると、用紙における、加熱ロール51の回転軸方向の両端部の圧接力が大き過ぎてしまうおそれがある。その結果、例えば、坪量が大きな厚紙の全面に、フルカラーなどのトナー像を定着すると、用紙の、加熱ロール51の回転軸方向の両端部だけが、端部から約20mmの幅に渡ってその他の部位(例えば中央部)よりも光沢度が高くなる光沢ムラが発生するおそれがある。
かかる事項に鑑み、本実施の形態に係る定着装置50では、定着処理を行う用紙の種類(紙質)に応じて、つまり非コート紙であるかコート紙であるか、およびその坪量に応じて、加熱ロール51とエンドレスベルト52との間に生じる接触圧力を変更する。つまり、用紙の坪量が大きくなるほど、偏芯カム809によるアーム部材601の押し下げ量を大きくし、接触圧力を小さくする。また、坪量が同じである場合には、コート紙の圧接力を、非コート紙における圧接力以下とするべく、加熱ロール51とエンドレスベルト52との間に生じる接触圧力をコート紙の場合の接触圧力を、非コート紙における接触圧力以下とする。
そして、紙質に応じて接触圧力を変更するのを、定着駆動モータ50aの逆方向への回転を停止させるタイミングを紙質に応じて変更することで実現する。
図9は、紙質と、加熱ロール51に対するエンドレスベルト52の停止位置を定める遮光板822の端面の停止位置の目標回転角度と、定着駆動モータ50aを停止させる基準経過時間との関係を示す図である。なお、遮光板822の一方の端面822aの停止位置の目標回転角度は、回転軸方向から見た場合に光学センサ821を図9(b)に示すように配置した場合のY軸を零基準とする。また、定着駆動モータ50aを停止させる基準経過時間は、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりにより遮光板822の一方の端面822aを検知した後に定着駆動モータ50aを停止させるまでの経過時間である。
図9に示すように、加熱ロール51に対するエンドレスベルト52の停止位置は、用紙の坪量が大きくなるほど零基準からの回転角度が大きくなるように、坪量が同じである場合には、コート紙における零基準からの回転角度が、非コート紙における回転角度以上となるように設定されている。
そして、制御部60が、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりにより第1の目印の一例としての遮光板822の一方の端面822aを検知した後、紙質に応じて図9に示すように予め定められた基準経過時間が経過した後に定着駆動モータ50aを停止させることで、紙質に応じて圧接力を調整する。以下では、制御部60が、定着処理を施す用紙の紙質に応じた接触圧力とするために定着駆動モータ50aを回転駆動させる処理を「圧接処理」、高めた接触圧力を弱めるために定着駆動モータ50aを回転駆動させる処理を「圧接解除処理」という。
ところで、圧接力変更機構を構成する部品の周りの画像形成時の温度や、部品の経年変化や、部品形状のばらつきなどにより、製品の仕様毎に画一的に定めた経過時間では、この基準経過時間を基に定着駆動モータ50aを停止させたとしても、偏芯カム809が目標の停止位置では停止せず、圧接力が目標の圧接力から変動してしまうおそれがある。かかる場合、上述したように、用紙に光沢ムラが発生してしまうおそれがある。
かかる事項に鑑み、本実施の形態に係る制御部60は、加熱ロール51に対するエンドレスベルト52の停止位置(加熱ロール51とエンドレスベルト52との距離)を目標の停止位置(目標距離)にするために定着駆動モータ50aの駆動制御を行うにあたって、前回、この目標の停止位置に停止させるために(目標距離とするために)基準経過時間(目標の時間)が経過した時点で定着駆動モータ50aを停止させたときの実際の停止位置(実際の距離)と、この目標の停止位置(目標距離)とのずれ量を考慮して制御を行う。
ここで、定着駆動モータ50aは予め定められた回転速度にて回転するので、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりにより遮光板822の一方の822a端面を検知した後、定着駆動モータ50aを停止させるまでの時間(基準経過時間)Tb1と、その後再度定着駆動モータ50aを回転させ、光学センサ821が受光から遮光の切り替わりにより第2の目印の一例としての遮光板822の他方の端面822bを検知した時点で定着駆動モータ50aを回転停止させるまでの時間の理論値(以下、「基準残時間」という)Tb2と、の合計時間Tallは紙質に関わらず一定となる(Tall=Tb1+Tb2)。
図9(c)は、紙質に応じた基準残時間Tb2を示す図である。
基準経過時間Tb1が長いほど、基準残時間Tb2が短くなる。
それゆえ、接触圧力を緩和する(圧接解除処理の)際の、定着駆動モータ50aの駆動開始から光学センサ821が受光から遮光の切り替わりを検知するまでの実際の経過時間の一例としての実際の残時間Ta2を計測することで、前回の圧接処理の際の実際の停止位置と目標の停止位置とのずれを把握することができる。つまり、紙質に応じた基準残時間Tb2と実際の残時間Ta2との差の時間が、停止位置の位置ずれに相当する時間となり、かかる時間から前回の圧接処理の際の実際の停止位置と目標の停止位置とのずれを把握することができる。言い換えれば、前回の圧接処理の際の加熱ロール51とエンドレスベルト52との実際の距離と目標距離とのずれを把握することができる。このように、制御部60は、以前に加熱ロール51とエンドレスベルト52との距離が目標距離となるように定着駆動モータ50aを制御したときの実際の距離とこの目標距離とのずれを把握する把握手段の一例として機能する。
このことは、実際の残時間Ta2が基準残時間Tb2より短い場合には、目標の停止位置に停止させるために予め定められた基準経過時間が経過した時点で定着駆動モータ50aを停止させたにもかかわらず、目標の停止位置を越えて余計に回転したことを意味している。他方、実際の残時間Ta2が基準残時間Tb2より長い場合には、目標の停止位置に停止させるために予め定められた基準経過時間が経過した時点で定着駆動モータ50aを停止させたにもかかわらず、目標の停止位置に達していないことを意味している。
これは、実際の残時間Ta2が基準残時間Tb2より短い場合には、実際の残時間Ta2から基準残時間Tb2を減算した誤差時間の絶対値(=|Ta2−Tb2|)分、基準経過時間に対して、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知した後定着駆動モータ50aを停止させる経過時間を短くすれば目標の停止位置に停止するものと考えられる。他方、実際の残時間Ta2が基準残時間Tb2より長い場合には、実際の残時間Ta2から基準残時間Tb2を減算した誤差時間の絶対値(=|Ta2−Tb2|)分、基準経過時間に対して、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知した後定着駆動モータ50aを停止させる時間を長くすれば目標の停止位置に停止するものと考えられる。
そこで、本実施の形態においては、図9のように予め定められた第1の基準時間の一例としての基準経過時間Tb1を、前回の圧接解除処理時における実際の残時間Ta2から第2の基準時間の一例としての基準残時間Tb2を減算した誤差時間Tab(=Ta2−Tb2)に基づいて補正する。具体的には、図9のように予め定められた基準経過時間Tb1に誤差時間Tabを加算した時間を補正後の基準経過時間Tb1´とし、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知した後この補正後の基準経過時間Tb1´が経過した後に定着駆動モータ50aを停止させる。
例えば坪量(80(gsm)以上〜150(gsm)未満)の非コート紙(Tb1=150(msec)、Tb2=555(msec))である場合であって、前回の圧接解除処理時における実際の残時間Ta2が540(msec)であった場合には、誤差時間TabがTab=Ta2−Tb2=−15(msec)であり、補正後の基準経過時間Tb1´をTb1´=150+(−15)=135(msec)とする。そして、今回、圧接処理を行うにあたって、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知した後Tb1´=135(msec)経過後に定着駆動モータ50aを停止させる。
なお、前回の圧接解除処理時における実際の残時間Ta2を取得する際の、「前回」とは、可能な限り今回に近い時点の、圧接処理,圧接解除処理における実際の残時間Ta2であることが望ましい。それゆえ、連続して圧接処理,圧接解除処理が要求された場合には、直前の圧接処理・圧接解除処理における実際の残時間Ta2を計測し、その残時間Ta2を用いて基準経過時間Tb1を補正すればよい。あるいは、今回の圧接処理を行うにあたって、今回の圧接処理に先立って実際の残時間Ta2を取得するためだけの事前圧接処理・圧接解除処理を行い、その残時間Ta2を用いて基準経過時間Tb1を補正してもよい。
以下、フローチャートを用いて、制御部60が行う定着処理の手順について説明する。
図10は、制御部60が行う定着処理の手順を示すフローチャートである。制御部60は、定着処理を行うべき命令を取得した場合にこの定着処理を実行する。また、図11は、定着処理時における遮光板822の位置を示す図である。
制御部60は、先ず、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知した後に定着駆動モータ50aを停止させるときの目標経過時間を決定する(ステップ(以下、単に、「S」と記す。)1001)。これは、ユーザインターフェース65から入力された用紙に関する情報に基づいて、定着させるべき用紙の紙質、つまり用紙が非コート紙かコート紙か、および用紙の坪量を把握し、記憶手段の一例としてのROM62に予め記憶している紙質に応じて設定された基準経過時間Tb1と、RAM63に記憶されている前回の誤差時間Tabとに基づいて決定する。上述したように、誤差時間Tabが記憶されていない場合には、基準経過時間Tb1を目標経過時間として決定する。そして、誤差時間Tabが記憶されている場合には、基準経過時間Tb1に誤差時間Tabを加算した時間を目標経過時間として決定する。
制御部60は、その後、圧接処理を行うべく定着駆動モータ50aを逆方向へ回転させる(S1002)。そして、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知したか否かを判別する(S1003)。図11(b)は、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知した状態を示している。
そして、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知していない場合(S1003でNo)、検知するまで待機する。他方、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知した場合(S1003でYes)、S1001にて決定した目標経過時間が経過したか否かを判別する(S1004)。図11(c)は、光学センサ821が遮光から受光の切り替わりを検知した後に目標経過時間が経過した状態を示す図である。
そして、S1001にて決定した目標経過時間が経過していない場合(S1004でNo)、経過するまで待機する。他方、S1001にて決定した目標経過時間が経過した場合(S1004でYes)、定着駆動モータ50aの逆方向への回転を停止する(S1005)。
制御部60は、その後、定着動作を行うべく定着駆動モータ50aを正方向へ回転させる(S1006)。そして、定着動作が終了したか否かを判別する(S1007)。そして、定着動作が終了していない場合(S1007でNo)、終了するまで待機する。他方、定着動作が終了した場合(S1007でYes)、圧接解除処理を開始する(S1008)。つまり、定着駆動モータ50aを逆方向へ回転させる。そして、残時間Ta2の計測を開始する(S1009)。その後、光学センサ821が受光から遮光の切り替わりを検知したか否かを判別する(S1010)。図11(d)は、光学センサ821が受光から遮光の切り替わりを検知した状態を示す図である。
そして、光学センサ821が受光から遮光の切り替わりを検知していない場合(S1010でNo)、検知するまで待機する。他方、光学センサ821が受光から遮光の切り替わりを検知した場合(S1010でYes)、残時間Ta2の計測を終了するとともに、計測した時間と図9(c)のように予め定められた基準残時間Tb2とから誤差時間Tabを算出し、算出した誤差時間TabをRAM63に記憶する(S1011)。
その後、予め定められた圧接解除遅延時間が経過したか否を判別する(S1012)。そして、圧接解除遅延時間が経過していない場合(S1012でNo)、経過するまで待機する。他方、圧接解除遅延時間が経過した場合(S1012でYes)、圧接解除処理を停止するべく定着駆動モータ50aの逆方向の回転を停止する(S1013)。
制御部60がこの定着処理を行うことにより、今回の圧接処理を行うにあたって、前回の圧接処理時における実際の停止位置と目標の停止位置とのずれが反映されるので、エンドレスベルト52は、精度高く目標の停止位置に停止することとなる。これにより、定着動作を行うことに起因して用紙に光沢ムラが生じることが抑制される。
なお、今回の定着処理に先立って実際の残時間Ta2を取得するための事前圧接処理・圧接解除処理を行う場合には、図10のフローチャートにおけるS1006およびS1007を省略すればよい。また、今回の定着処理を行う環境とより近い環境における誤差時間Tabを用いるようにするために、RAM63に記憶した誤差時間Tabを、予め定められた時間(例えば10分)が経過したら消去するようにするとよい。
10…画像形成部、11…感光体ドラム、20…中間転写ベルト、30…二次転写部、50…定着装置、50a…定着駆動モータ、51…加熱ロール、52…エンドレスベルト、53…圧接部材、60…制御部、70…駆動力伝達部、80…カム機構部、100…カラー画像形成装置、601…アーム部材、603…カムフォロワ、604…スプリング、809…偏芯カム、820…検出装置、821…光学センサ、822…遮光板

Claims (14)

  1. 少なくとも一方が加熱されるとともに互いに接触する一対の部材を有し、当該一対の部材の間で媒体を加熱および加圧する加熱加圧手段と、
    前記加熱加圧手段の前記一対の部材の互いの距離を変更することにより互いの接触圧力を変更する変更手段と、
    前記媒体の種類に応じて前記一対の部材の互いの目標距離を設定し、前記互いの距離が当該目標距離となるように変更手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、以前に前記互いの距離が前記目標距離となるように前記変更手段を制御したときの実際の距離と当該目標距離とのずれを把握する把握手段を有することを特徴とする加熱加圧装置。
  2. 前記制御手段は、前記把握手段が把握した前記実際の距離と前記目標距離とのずれを考慮して前記変更手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱加圧装置。
  3. 前記変更手段は、前記一対の部材の一方の部材を他方の部材に向けて付勢する付勢手段と、回転することにより当該付勢手段に抗して当該一方の部材を移動させる回転部材と、を有し、当該回転部材の回転角度を変更することで前記互いの距離を変更し、
    前記把握手段は、前記一対の部材を前記目標距離に停止させる前記回転部材の回転角度である目標回転角度と、当該一対の部材が前記実際の距離に停止したときの当該回転部材の回転角度である実際の回転角度との誤差に基づいて当該実際の距離を把握することを特徴とする請求項2に記載の加熱加圧装置。
  4. 前記変更手段は、前記回転部材を回転駆動する駆動手段を有し、
    前記変更手段の前記回転部材と連動して回転するとともに回転角度の目安となる第1の目印を有する連動回転部材と、
    前記連動回転部材の前記第1の目印を検知する検知手段と、
    をさらに備え、
    前記制御手段は、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするために、前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後、前記媒体の種類に応じて定められる目標の時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止することを特徴とする請求項3に記載の加熱加圧装置。
  5. 前記連動回転部材は、前記第1の目印とは異なる回転角度の目安となる第2の目印を有し、
    前記媒体の種類に応じて予め定められた、前記制御手段が、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするべく前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記駆動手段の駆動を停止するまでの第1の基準時間と、当該目標回転角度で停止した当該回転部材を回転開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過する第2の基準時間と、を記憶する記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第1の基準時間および前記第2の基準時間と、以前に前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に当該第1の基準時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止させ、再度当該駆動手段を駆動開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過した時間である実際の経過時間と、に基づいて前記目標の時間を定めることを特徴とする請求項4に記載の加熱加圧装置。
  6. 前記制御手段は、前記実際の経過時間から前記第2の基準時間を減算した時間を、前記第1の基準時間に加算することにより得た時間を前記目標の時間として定めることを特徴とする請求項5に記載の加熱加圧装置。
  7. 前記連動回転部材は、前記第1の目印とは異なる回転角度の目安となる第2の目印を有し、
    前記媒体の種類に応じて予め定められた、前記制御手段が、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするべく前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記駆動手段の駆動を停止するまでの第1の基準時間を記憶する記憶手段と、
    をさらに備え、
    前記把握手段は、前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記第1の基準時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止させ、再度当該駆動手段を駆動開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過した時間を計測し、当該時間を記憶することを特徴とする請求項4に記載の加熱加圧装置。
  8. 画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によって形成された前記画像を媒体上に転写する転写手段と、
    前記画像が転写された前記媒体を加熱および加圧する加熱加圧手段とを備え、
    前記加熱加圧手段は、
    少なくとも一方が加熱されるとともに互いに接触する一対の部材を有し、当該一対の部材の間で媒体を加熱および加圧する加熱加圧手段と、
    前記加熱加圧手段の前記一対の部材の互いの距離を変更することにより互いの接触圧力を変更する変更手段と、
    前記媒体の種類に応じて前記一対の部材の互いの目標距離を設定し、前記互いの距離が当該目標距離となるように変更手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、以前に前記互いの距離が前記目標距離となるように前記変更手段を制御したときの実際の距離と当該目標距離とのずれを把握する把握手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記把握手段が把握した前記実際の距離と前記目標距離とのずれを考慮して前記変更手段を制御することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記変更手段は、前記一対の部材の一方の部材を他方の部材に向けて付勢する付勢手段と、回転することにより当該付勢手段に抗して当該一方の部材を移動させる回転部材と、を有し、当該回転部材の回転角度を変更することで前記互いの距離を変更し、
    前記把握手段は、前記一対の部材を前記目標距離に停止させる前記回転部材の回転角度である目標回転角度と、当該一対の部材が前記実際の距離に停止したときの当該回転部材の回転角度である実際の回転角度との誤差に基づいて当該実際の距離を把握することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記変更手段は、前記回転部材を回転駆動する駆動手段を有し、
    前記変更手段の前記回転部材と連動して回転するとともに回転角度の目安となる第1の目印を有する連動回転部材と、
    前記連動回転部材の前記第1の目印を検知する検知手段と、
    をさらに備え、
    前記制御手段は、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするために、前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後、前記媒体の種類に応じて定められる目標の時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記連動回転部材は、前記第1の目印とは異なる回転角度の目安となる第2の目印を有し、
    前記媒体の種類に応じて予め定められた、前記制御手段が、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするべく前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記駆動手段の駆動を停止するまでの第1の基準時間と、当該目標回転角度で停止した当該回転部材を回転開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過する第2の基準時間と、を記憶する記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第1の基準時間および前記第2の基準時間と、以前に前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に当該第1の基準時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止させ、再度当該駆動手段を駆動開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過した時間である実際の経過時間と、に基づいて前記目標の時間を定めることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、前記実際の経過時間から前記第2の基準時間を減算した時間を、前記第1の基準時間に加算することにより得た時間を前記目標の時間として定めることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記連動回転部材は、前記第1の目印とは異なる回転角度の目安となる第2の目印を有し、
    前記媒体の種類に応じて予め定められた、前記制御手段が、前記回転部材の回転角度を前記目標回転角度とするべく前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記駆動手段の駆動を停止するまでの第1の基準時間を記憶する記憶手段と、
    をさらに備え、
    前記把握手段は、前記検知手段が前記連動回転部材の前記第1の目印を検知した後に前記第1の基準時間が経過した後に前記駆動手段の駆動を停止させ、再度当該駆動手段を駆動開始させてから当該検知手段が当該連動回転部材の前記第2の目印を検知するまでに経過した時間を計測し、当該時間を記憶することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
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