JP4947020B2 - 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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この発明は、定着装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
特許第3802123号公報 特開平2−282773号公報
従来、上記定着装置を用いた画像形成装置に関する技術としては、例えば、特許第3802123号公報に開示されたものが既に提案されている。
この特許第3802123号公報に係る多色画像形成方法は、複数の有色トナー像を転写体上に形成し、加熱定着する工程を有する多色画像形成方法において、該トナー像を形成するトナーとして、結着樹脂中に着色剤と微粒子5〜30体積%とを分散混合せしめてなる粒子を用い、かつ加熱定着する工程には、複数の光沢度に制御可能な手段を有するものであり、この複数の光沢度に制御可能な手段が、定着速度、定着圧力、定着温度及び定着領域から選ばれる少なくとも1つの条件を変化させる手段である態様をも含んでいる。
また、上記加熱定着工程を行う定着装置に関する技術としては、例えば、特開平2−282773号公報に開示されたものが提案されている。
この特開平2−282773号公報に係る定着装置は、熱源を備えた定着ローラと、バネにて付勢され前記定着ローラに圧接する加圧ローラとを備えた電子写真式プリンタの定着装置において、装置本体の駆動モータの駆動力により定着装置の加圧ローラの圧力解除を行う機構を有するように構成したものである。
ところで、この発明が解決しようとする課題は、厚紙等からなる記録媒体にトナー像を定着する際に、記録媒体の搬送方向と交差する方向の両端部だけが、その他の部分よりも光沢度が高くなる光沢ムラが発生するのを防止することが可能な定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載された発明は、内部に加熱源を有する回動可能な加熱部材と、
前記加熱部材に接触した状態で回動する無端ベルト状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの内部に配設されて当該定着ベルトを前記加熱部材に圧接させる圧接部材と、
前記圧接部材を前記加熱部材に対して圧接する方向に付勢する付勢部材と、
前記圧接部材を前記付勢部材の付勢方向と反対方向に変位させる変位手段と、
前記変位手段を複数の減速ギアを介して駆動する駆動手段と、
被定着部材の厚さを認識する認識手段と、
前記認識手段によって認識された前記被定着部材の厚さが普通紙よりも厚い場合に、前記駆動手段の停止時期を普通紙定着時と異ならせ、被定着部材の搬送方向と交差する方向の両端部に中央部と異なる光沢むらが生じるのを抑制するように、前記圧接部材の圧接力を普通紙定着時よりも小さく切り替える圧接力切替手段とを備え、
前記駆動手段の複数の減速ギアのうち、一つの減速ギアと固定軸との間に、駆動力を一方向にのみ伝達する一方向駆動力伝達手段を介在させ、
前記圧接力切替手段は、前記駆動手段によって駆動される変位手段の位置に応じて停止時期を制御することにより、前記圧接部材の圧接力を切り替えることを特徴とする定着装置である。
更に、請求項2に記載された発明は、前記圧接力切替手段は、最大圧接力よりも相対的に小さい中間圧接力に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
また、請求項3に記載された発明は、前記駆動手段は、装置本体の駆動源から駆動力を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置である。
さらに、請求項4に記載された発明は、前記一方向駆動力伝達手段は、装置本体の駆動源を通常の回転方向と反対方向に駆動した場合に駆動力を伝達するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
また、請求項5に記載された発明は、互いに色の異なるトナー像を形成する複数のトナー像形成手段と、
前記複数のトナー像形成手段によって形成された複数のトナー像が多重に転写される中間転写体と、
前記中間転写体上から複数のトナー像を一括して被定着部材上に転写する転写手段と、 前記被定着部材上に転写されたトナー像を定着する定着手段とを含み、
前記定着手段は、
内部に加熱源を有する回動可能な加熱部材と、
前記加熱部材に接触した状態で回動する無端ベルト状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの内部に配設されて当該定着ベルトを前記加熱部材に圧接させる圧接部材と、
前記圧接部材を前記加熱部材に対して圧接する方向に付勢する付勢部材と、
前記圧接部材を前記付勢部材の付勢方向と反対方向に変位させる変位手段と、
前記変位手段を複数の減速ギアを介して駆動する駆動手段と、
被定着部材の厚さを認識する認識手段と、
前記認識手段によって認識された前記被定着部材の厚さが普通紙よりも厚い場合に、前記駆動手段の停止時期を普通紙定着時と異ならせ、被定着部材の搬送方向と交差する方向の両端部に中央部と異なる光沢むらが生じるのを抑制するように、前記圧接部材の圧接力を普通紙定着時よりも小さく切り替える圧接力切替手段とを備え、
前記駆動手段の複数の減速ギアのうち、一つの減速ギアと固定軸との間に、駆動力を一方向にのみ伝達する一方向駆動力伝達手段を介在させ、
前記圧接力切替手段は、前記駆動手段によって駆動される変位手段の位置に応じて停止時期を制御することにより、前記圧接部材の圧接力を切り替えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、厚紙モード時に、駆動手段の停止時期を普通紙モード時と異ならせるという簡単な構成で、光沢ムラが発生するのを防止することができる。
又、請求項1に記載された発明によれば、変位手段として、外周方向に沿って複数の停止位置を設定した偏芯カムを用いた場合と比較して、偏芯カムの長寿命化が可能となる。
更に、請求項2に記載された発明によれば、光沢ムラの発生を防止しつつ、画像全体に所望の光沢を付与することができる。
また、請求項3に記載された発明によれば、定着装置専用の駆動源を不要とすることができ、コストの低下が可能となる。
さらに、請求項4に記載された発明によれば、装置の構成が複雑化することなく、圧接力を無段階に調節可能となる。
また、請求項5に記載された発明によれば、厚紙モード時に被定着部材の搬送方向と交差する方向の両端部だけが、その他の部分よりも光沢度が高くなる光沢ムラが発生するのを防止することができ、高画質のカラー画像を形成することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る定着装置を適用した画像形成装置としての所謂タンデム方式のフルカラープリンタを示すものである。このフルカラープリンタは、装置の大型化を回避しつつ非常に高い生産性を実現しており、毎分70枚程度のフルカラーのプリントが可能となっている。
図2において、1Y、1M、1C、1Kはタンデム方式のフルカラープリンタ本体(図示せず)の内部に配設されたトナー像形成部としてのイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニットをそれぞれ示しており、これらのイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、水平方向に沿って予め定められた間隔を隔てて直列的に配置されている。
これらの4つの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、形成する画像の色以外は基本的に同様に構成されており、大別して、矢印A方向に沿って予め定められた速度で回転駆動される像担持体としての感光体ドラム2と、この感光体ドラム2の表面を一様に帯電するスコロトロンや帯電ロールからなる帯電装置3と、当該感光体ドラム2の表面に各色に対応した画像を露光して静電潜像を形成する画像露光装置4と、感光体ドラム2上に形成された静電潜像を対応する色のトナーで現像する現像装置5と、感光体ドラム2上に残留したトナーを除去するクリーニング装置6とから構成されている。
上記感光体ドラム2は、例えば、導電性円筒の表面に、有機光導電体等の感光体層を被覆して形成されており、図示しない駆動源によって予め定められた回転速度で矢印A方向に沿って回転駆動される。
また、上記画像露光装置4では、図2に示すように、半導体レーザ7から画像データに応じて変調されたレーザビームLBが出射され、この半導体レーザ7から出射されたレーザビームLBは、ミラー8、9を介して回転多面鏡10に照射され、当該回転多面鏡10によって偏向走査された後、図示しないf−θレンズやミラー11、12を介して感光体ドラム2の表面に走査露光される。そして、上記各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの表面には、画像データに応じた静電潜像が形成される。
上記各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの表面に形成された静電潜像は、例えば、トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤を収容した二成分現像方式の現像装置5Y、5M、5C、5Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。なお、上記現像装置5Y、5M、5C、5Kとしては、トナーのみからなる一成分の現像剤を用いた一成分現像方式の現像装置を用いても良い。
この実施の形態では、後述する定着装置25において高い生産性(A4LEF70枚/分定着)を実現するため、従来のトナーに比較して低温定着を可能とした“ECOトナー”と呼ばれるトナーを採用している。このトナーとしては、低温定着を目的として結着樹脂に結晶性樹脂を含むトナーを用いている。結晶性の結着樹脂としては、結晶性を持つ樹脂であれば特に制限はなく、具体的には結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル系樹脂が挙げられるが、定着時の紙への接着性や帯電性、及び好まし範囲での融点調整の観点から結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。また、適度な融点を持つ脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。
上記結晶性ポリエステル樹脂の融点は、50〜120℃であり、好ましくは60〜110℃である。融点が50℃より低いとトナーの保存性や、定着後のトナー画像の保存性が問題となる。また、120℃よりも高いと、従来のトナーに比べて十分な低温定着が得られない。
上記各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kの感光体ドラム2Y、2M、2C、2K上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kの下方に配置された中間転写体としての中間転写ベルト13上に、一次転写ロール14Y、14M、14C、14Kによって重ね合わせた状態で転写される。この中間転写ベルト13は、ドライブロール15と、テンションロール16と、ステアリングロール17と、給電ロール18が当接されたバックアップロール19と、アイドラロール20との間に予め定めめられた張力で掛け回されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロール15により、矢印B方向に沿って感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kと略等しい予め定められた速度で循環駆動されるようになっている。
上記中間転写ベルト13は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、上記中間転写ベルト13の体積抵抗率は、例えば、106 〜1014Ωcmとなるように設定されており、その厚みは、例えば、0.1mm程度に形成されている。
また、一次転写部21は、中間転写ベルト13を挟んで感光体ドラム2に対向して配置される一次転写ロール14で構成されている。一次転写ロール14は、シャフトと、シャフトの周囲に被覆された弾性層としてのスポンジ層とを有している。シャフトは、鉄、ステンレス等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は、カーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が例えば107.5 〜108.5 Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。
上記中間転写ベルト13上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、バックアップロール19に中間転写ベルト13を介して圧接する二次転写ロール22によって、圧接力及び静電気力で記録媒体としての記録用紙P上に二次転写され、これらの各色のトナー像が転写された記録用紙Pは、搬送ベルト23及び搬送ガイド24によって定着装置25へと搬送される。そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙Pは、定着装置25によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、図示しない排出ロールによってプリンタ本体の外部に設けられた排出トレイ(図示せず)上に排出される。
二次転写部26は、中間転写ベルト13のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール19とによって構成される。バックアップロール19は、例えば、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムのチューブ、内部がEPDMゴムで構成されている。そして、バックアップロール19は、その表面抵抗率が107 〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は、例えば70°(アスカーC硬度)に設定される。
また、二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に被覆された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは、鉄、ステンレス等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層は、カーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が107.5 〜108.5 Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。
上記被定着部材としての記録用紙(記録媒体)Pは、図2に示すように、プリンタ本体の内部に配設された給紙トレイ27から所望のサイズや材質のものが、給紙ローラ28及び用紙搬送用のローラ対29からなる用紙搬送経路30を介してレジストロール31へと搬送され、当該レジストロール31によって、搬送ガイド32を介して中間転写ベルト13の二次転写位置26へ搬送される。
上記記録用紙Pとしては、例えば、普通紙が用いられるが、普通紙以外にも、コート紙等の厚紙も使用可能となっており、記録用紙Pとして厚紙を使用する場合には、プリンタのユーザーインターフェースによって普通紙モードに代わって厚紙モードが指定される。
ここで、厚紙とは、温度22度、湿度55%RHの環境下において、単位面積(m2 )あたりの重量(g)を示す坪量が、105gsmを越える用紙を言う。なお、坪量が105gsm以下の用紙が普通紙である。また、厚紙モードとしては、フルカラープリンタは、記録媒体Pの厚さを認識する認識手段を備えており、この認識手段としては、例えば、ユーザーインターフェイスやプリンタのドライバ、あるいは給紙トレイ27に設けられた記録媒体の種類を認識する認識手段などが挙げられる。上記厚紙モードとしては、例えば、記録用紙Pの坪量が、105gsm超〜128gsm以下の第1の厚紙モードと、128gsm超〜150gsm以下の第2の厚紙モードと、150gsm超〜176gsm以下の第3の厚紙モードと、176gsm超〜220gsm以下の第4の厚紙モードと、220gsm超〜256gsm以下の第5の厚紙モードと、256gsm超〜300gsm以下の第6の厚紙モードとを備えている。なお、厚紙モードとしては、これらの区分及びモードの数に限定されるものではないことは勿論である。
なお、上記中間転写ベルト13上に残留した転写残トナーは、アイドラロール20と対向する位置に配置されたベルト用のクリーニング装置33によって除去される。
また、図2中、34は中間転写ベルト13の基準位置を検知する基準センサーを、35は中間転写ベルト13の表面に形成されたレジスト合わせを行うパターンを検知するパターン検知センサーをそれぞれ示している。
図3はこの発明の実施の形態1に係るフルカラープリンタに用いられる定着装置25を示す断面構成図である。
この実施の形態に係る定着装置25は、図3に示すように、内部に加熱源41を有する加熱部材(回動部材)としての加熱ロール42と、無端ベルト状の加圧部材(回動部材)としての定着ベルト43と、前記定着ベルト43の内部に配設され、当該定着ベルト43を前記加熱ロール42の表面に圧接させる圧接部材44と、前記定着ベルト43の内面にオイルを供給するオイル供給部材としてのフェルト部材45とを備えるように構成されている。また、上記互いに圧接する加熱ロール42と定着ベルト43は、定着ベルト側に加熱源を設けても良い。なお、図3中、46は定着装置25の出口ロールを示している。
上記加熱ロール42は、鉄、ステンレス、アルミニウム等からなる薄肉円筒状の芯金421と、当該芯金421の表面に被覆されたシリコンゴム等からなる肉厚600μm程度の弾性層422と、当該弾性層422の表面の被覆されたPFA等からなる肉厚30μm程度の離型層423とから構成されている。また、上記加熱ロール42の内部には、加熱源として1200Wのハロゲンランプ41が配設されている。さらに、上記加熱ロール41の表面には、温度センサー47が接触(非通紙部分)もしくは非接触(通紙部分)となるように配置されており、当該温度センサー47によって加熱ロール42の表面温度を検知し、図2に示す制御部100によってハロゲンランプ41への通電を制御することにより、加熱ロール42の表面温度が予め定められた温度(例えば、約175℃)となるように構成されている。
また、上記定着ベルト43は、ポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂等の合成樹脂によって、肉厚が75μm程度の無端ベルト状に形成されており、必要に応じて、表面にPFA等からなる離型層が設けられる。上記定着ベルト43は、図4に示すように、その幅方向の両端部に配設されたベルトガイド部材48によって回転自在に保持されている。上記ベルトガイド部材48は、圧接部材44の両端部に一体的に組み付けられている。
上記圧接部材44は、図3に示すように、合成樹脂製のベルトハウジング49、50と、当該ベルトハウジング49、50に嵌め合わされた状態で装着される断面矩形状の金属製のベルトフレーム51と、定着ベルト43を加熱ロール42に圧接させるためのニップヘッド部材52と、当該ニップヘッド部材52に装着されるパッド部材53とから、主に構成されている。
また、上記ベルトガイド部材48は、図4及び図5に示すように、定着ベルト43の両端部に挿入される上端部が平坦に切り欠かれた断面C字形状の円筒状部481と、当該円筒状部481の反対側に設けられ、ベルトガイド部材48を後述する付勢手段に取り付けるための取付部482と、これら円筒状部481と取付部482との間に設けられた2つのフランジ部483、484とから構成されている。
また、上記オイル供給部材としてのフェルト部材45は、例えば、ノーメックス(商品名)からなり、当該フェルト部材45には、アミノSiオイル等からなるオイルが含浸されている。このフェルト部材45は、図3に示すように、ベルトフレーム50の背面側に接着等の手段によって固定した状態で取り付けられている。
さらに、上記圧接部材44は、図6に示すように、ベルトガイド部材48を介して、アーム部材53に取り付けられており、このアーム部材53は、その基端部が支点53bを中心にして回動自在に支持されているとともに、その先端部は、付勢手段としての圧縮スプリング54によって圧接部材44を加熱ロール42に圧接させるように付勢されている。なお、図3中、55は定着ベルト43と圧接部材44との間に介在される合成樹脂製のフィルム状のシート部材を示しており、このシート部材55は、定着ベルト43と圧接部材44との間の摩擦力を低減するものである。
また、図3中、56は加熱ロール42から記録用紙Pの剥離を補助する剥離補助部材を示しており、この剥離補助部材56は、剥離バッフル57が加熱ロール42の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に加熱ロール42と近接する状態で、バッフルホルダ58によって保持されている。
図7は定着装置25の加圧部材のニップ部Nを示す断面構成図である。
上記圧接部材44は、図7に示すように、上述した如く、合成樹脂製のベルトハウジング49、50を備えており、このベルトハウジング49、50は、ニップ部Nのベルト回転方向に沿った上流側に配設される上流側ベルトハウジング49と、ニップ部Nのベルト回転方向に沿った下流側に配設される下流側ベルトハウジング50とから構成されている。上記上流側ベルトハウジング49は、定着ベルト43の内周のうち、略1/4周に渡って配設されており、当該上流側ベルトハウジング49の外周面は、定着ベルト43の内周面に沿った円筒形状の一部を形成するように構成されている。また、上記下流側ベルトハウジング50は、定着ベルト43の内周のうち、略1/2周に渡って配設されており、当該下流側ベルトハウジング50の外周面は、定着ベルト43の内周面に沿った円筒形状の一側面と下端面を形成するように構成されている。
さらに、上記上流側ベルトハウジング49には、図8に示すように、ニップヘッド部材52を装着するための凹部491が長手方向に沿って予め定められた間隔で形成されており、当該凹部491には、ニップヘッド部材52の側面に突設された凸部521が係合される。また、上記ニップヘッド部材52は、図7に示すように、上流側ベルトハウジング49の収容穴492に収容されたコイルスプリング522によっても、加熱ロール42側に付勢されている。さらに、上記上流側ベルトハウジング49の長手方向に沿った両端部には、ベルトガイド部材48を結合するための結合部493が設けられている。また、上記ニップヘッド部材52の下面には、図7及び図8に示すように、コイルスプリング522を支持するための軸部523が下方に向けて突出するように設けられている。
上記定着装置25は、図9に示すように、駆動源として、定着装置専用に設けられた駆動モーターM、又はフルカラープリンタを駆動する画像形成装置本体側の駆動モーターMによって回転駆動される。この実施の形態では、画像形成装置本体側の駆動モーターMによって定着装置25が駆動されるように構成されている。上記駆動モーターMの回転駆動力は、加熱ロール42の軸方向に沿った一端部に固着された駆動ギア60に伝達され、加熱ロール42が予め定められた回転速度で回転駆動される。
上記駆動ギア60には、複数枚のギアからなる駆動力伝達部70が連結されており、当該駆動力伝達部70に伝達された回転駆動力は、出口ロール46が取り付けられたシャフト61を介して、加熱ロール42の軸方向に沿った他方の端部に設けられたカム機構部80に伝達される。上記シャフト61は、定着ロール42のニップ部Nの出口側において、当該加熱ロール42の回転軸と平行に配設されている。
上記駆動力伝達部70は、駆動ギア60に噛み合う第1の伝達ギア701と、当該第1の伝達ギア701に第2の伝達ギア702を介して噛み合う第3の伝達ギア703とから構成されている。この第3の伝達ギア703は、シャフト61の一端部に固定した状態で取り付けられている。
また、上記カム機構部80は、図9に示すように、シャフト61の他方の端部に取り付けられた第4の伝達ギア801を備えている。なお、この第4の伝達ギア801には、定着ロール42や出口ロールシャフト61の用紙搬送方向への回転時には駆動を伝達せず、用紙搬送方向と逆方向への回転時には駆動を伝達する図示しないワンウエイクラッチが内蔵されており、プリント動作の前後でモーターを逆方向に回転させて、定着装置の圧接力を掛けたり解除したりするように構成されている。上記第4の伝達ギア801には、図1及び図9に示すように、相対的に直径の大きな中間ギア802aと、当該中間ギア802aに同軸状に固定された相対的に直径の小さな中間ギア802bとからなる第1の減速ギア802のうち、相対的に直径の大きな中間ギア802bが噛み合わされている。さらに、上記第1の減速ギア802の中間ギア802bには、相対的に直径の大きな中間ギア803aと、当該中間ギア803aに同軸状に固定された相対的に直径の小さな中間ギア803bとからなる第2の減速ギア803のうち、相対的に直径の大きな中間ギア803aが噛み合わされているとともに、当該第2の減速ギア803の相対的に直径の小さな中間ギア803bには、第5の伝達ギア804が噛み合わされている。
上記第5の伝達ギア804は、図1に示すように、短いシャフト805の端部に固定した状態で取り付けられているとともに、当該シャフト805の他方の端部には、第6の伝達ギア806が取り付けられており、この第6の伝達ギア806には、シャフト807の端部に装着された第7の伝達ギア808が噛み合わされている。上記シャフト807は、図9に示すように、加熱ロール42のニップ部Nの出口近傍において、当該加熱ロール42の回転軸と平行に配設されている。
上記シャフト807には、図9に示すように、加熱ロール42の軸方向に沿った両端部に対応した位置に、偏芯カム809、810がそれぞれ固定した状態で取り付けられている。また、上記シャフト807の端部には、図1に示すように、偏芯カム809、810の回転位置を検知する検出手段としてのエンコーダ811の遮光板812が取り付けられており、当該エンコーダ811は、遮光板812の扇形状に切り欠かれたスリット部813を、光学センサー814によって検知することにより、偏芯カム809、810の回転位置を検知するように構成されている。
上記カム機構部80の偏芯カム809、810は、図1に示すように、アーム部材53の先端部に回動自在に取り付けられた円板状のカムフォロワー53aに当接しており、偏芯カム809、810を回転駆動することによって、カムフォロワー53aを介してアーム部材53の先端部を上下方向に移動させ、定着ベルト43を加熱ロール42に対して圧接させたり、定着ベルト43の加熱ロール42に対する圧接状態を解除するようになっている。
上記アーム部材53は、図1及び図6に示すように、通常、その先端531の下方に装着された付勢手段としての圧縮スプリング54によって上方に付勢されており、定着ベルト43が加熱ロール42に対して圧接させている。また、上記アーム部材53は、偏芯カム809、810を回転駆動させると、当該偏芯カム809、810によってカムフォロワー53aを介して、当該アーム部材53の先端部531が押し下げられ、定着ベルト53の加熱ロール52に対する圧接状態が解除される。
上記偏芯カム809、810は、同一形状に形成されており、図10に示すように、その外周面が略楕円形状に形成されているとともに、その偏芯した一端部側にシャフト807が固定した状態で取り付けられている。この偏芯カム809、810は、図1に示すように、圧縮スプリング54の付勢力に抗してアーム部材53を押し下げる必要があり、比較的大きな回転トルクが作用する部材である。
また、上記偏芯カム809、810は、その外周形状を楕円形状に形成せずに、圧接部材44の圧接力を複数段階に調節可能とするために、その外周に一部円弧状の中立位置を複数設定することも考えられる。但し、このように構成した場合には、偏芯カム809、810の外周に、円弧状の複数の中立位置と、これら中立位置を繋ぐ複数の湾曲部とを形成する必要があり、複数の湾曲部の曲率半径を小さく設定する必要があることから、偏芯カム809、810に回転トルクの反力として作用する負荷が過大となる虞れがあり、偏芯カム809、810の寿命が低下する虞れがある。
そこで、この実施の形態では、偏芯カム809、810の外周に円弧状の中立位置を複数設定する代わりに、駆動手段の一部に、駆動力を一方向にのみ伝達する一方向駆動力伝達手段を介在させるように構成されている。
この一方向駆動力伝達手段は、上述したように、画像形成装置本体側の駆動モーターMによって定着装置25を駆動するように構成した場合に必要となるものであるが、それ以外に次のように、楕円形状の偏芯カム809、810を用いて無段階に圧接力を調節可能とする機能をも果たしている。
すなわち、上記第2の減速ギア803には、図1に示すように、その内部にワンウエイクラッチ90が装着されており、この第2の減速ギア803は、ワンウエイクラッチ90によって、矢印方向への回転駆動力を伝達ギア804に伝達するが、矢印と逆方向への回転は減速ギア803をその固定軸にロックさせるように構成されている。尚、減速ギア803の固定軸は、フレームに固定した状態で設けられている。
以上の構成により、図9に示すように、駆動モーターMによる正方向への回転駆動力が、駆動ギア60及び駆動力伝達部70を介して、シャフト61及びローラ46までは伝達されるが、ギア801にワンウエイクラッチが内蔵されているため、駆動モーターMの正方向への回転駆動力は、シャフト61より下流へは伝達されない。
したがって、通常の画像形成プロセスでは、加熱ロール42及び出口ロール46は回転駆動されるが、第5の伝達ギアよりも下流に設けられた偏芯カム809、810は停止したままの状態となっている。
次に、プリント動作の開始前に、駆動モーターMを逆方向に回転駆動させると、この駆動モーターMの回転駆動力は、駆動ギア60及び駆動力伝達部70を介して、シャフト61に伝達され、ギア801に内蔵されたワンウエイクラッチがシャフト61に接続された状態となり、カム機構部80に図1のギア803を矢印方向に回転させることになる。このとき、ギア803に内蔵されたワンウエイクラッチ90は、その固定軸に対して回転可能な構成で取り付けられているため、第5の伝達ギア804へと回転駆動力が伝達され、第5の伝達ギア804、第6の伝達ギア806及び第7の伝達ギア807を介して、偏芯カム809、810が取り付けられたシャフト807が回転駆動される。その結果、上記偏芯カム809、810は、図6に示す状態で停止すると、アーム部材53の先端部から偏芯カム809、810の最下端部で離間し、圧縮スプリング54により、定着ベルト43の加熱ロール42に対する圧接力が付与される。
上記偏芯カム809、810の回転角度は、図1に示すように、シャフト807の軸方向に沿った端部に設けられたエンコーダ811によって制御される。このエンコーダ811は、シャフト807の回転に伴った遮光板812が回転し、当該遮光板812に設けられたスリット813の一端部が光学センサー814を通過すると、パスル信号が制御部100に送られる。
上記制御部100は、遮光板812のスリット813の一端部が光学センサー814を通過したことを検知すると、時間の計測を開始し、当該計測時間が予め定められた値に等しくなった時点で、駆動モーターMを停止させる。
図10のカムの最上点と最下点の中間で上記駆動モーターMを停止させると、カム機構部80の第2の減速ギアを介した第5の伝達ギア804側への回転駆動力が遮断され、当該偏芯カム809、810には、圧縮スプリング54の復元力によりアーム部材53の先端部に設けられたカムフォロワー53aを介して、上方への付勢力が作用する。すると、上記偏芯カム809、810には、図1中時計回り方向に沿った回転駆動力が作用し、当該偏芯カム809、810に作用する時計回り方向に沿った回転駆動力は、第7の伝達ギア808、第6の伝達ギア806の及び第5の伝達ギア805を介して、第2の減速ギア803に駆動方向と逆方向の回転駆動力として伝達される。
しかしながら、上記第2の減速ギア803の中間ギア803bには、図1に示すように、ワンウエイクラッチ90が内装されており、当該第2の減速ギア803に作用する逆方向の回転駆動力は、ワンウエイクラッチ90の固定軸へのロック方向に作用する。そのため、上記第2の減速ギアに作用する回転駆動力は、ワンウエイクラッチ90を介してギア803は逆回転方向には固定されて、カムの逆回転を防止できる。
結果的に、偏芯カム809、810は、駆動モーターMが停止したときの回転位置である停止状態を維持することになる。
そして、上記偏芯カム809、810は、当該偏芯カム809、810を順方向に回転駆動する駆動モーターMを停止させると、停止状態を維持する。
従って、上記駆動モーターMを所望のタイミングで停止させると、偏芯カム809、810を介してアーム部材53を所望の回動位置で停止させることができ、加熱ロール42に対する定着ベルト43の圧接状態を無段階で制御することが可能となる。
以上の構成において、この実施の形態に係る定着装置を用いたフルカラープリンタでは、次のようにして、厚紙等からなる記録媒体にトナー像を定着する際に、記録媒体の搬送方向と交差する方向の両端部だけが、その他の部分よりも光沢度が高くなる光沢ムラが発生するのを防止することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係る定着装置25が用いられるフルカラープリンタでは、図2に示すように、給紙トレイ27から記録用紙Pが給紙され、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kで形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト13上に多重に転写された後、当該中間転写ベルト13上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像は、二次転写ロール22によって一括して記録用紙P上に転写される。
上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像が転写された記録用紙Pは、図2に示すように、搬送ベルト23によって定着装置25へと搬送され、定着装置25によって定着される。
上記定着装置25では、プリント動作の開始に先立って、制御部100によってプリンタ本体側の駆動モーターMが通常の画像形成方向と逆方向に駆動される。上記駆動モーターMの逆方向への回転駆動力は、図9に示すように、加熱ロール42の端部に設けられた駆動ギア60及び駆動力伝達部70を介して、カム機構部80に伝達され、偏芯カム809、810が回転駆動される。
その際、上記制御部100は、図示しないユーザーインターフェースから入力された記録用紙指定ボタンからの信号等に基づいて、記録用紙Pの種類、つまり記録用紙Pが普通紙(普通紙モード)か厚紙(厚紙モード)か、厚紙であれば、当該厚紙の種類(坪量)に応じて、第1〜第5のいずれの厚紙モードかを判別し、厚紙モードに応じて駆動モーターMの逆方向への回転駆動を停止させるタイミングを切り替える制御を実行する。
この厚紙モードに応じて駆動モーターMの逆方向への回転駆動を停止させるタイミングは、第1の厚紙モードから、第5の厚紙モードへと変化する程、偏芯カム809、810によるアーム部材53の押し下げ量が大きくなる、つまり圧接力が小さくなるように設定されている。
上記ベルト圧接方式の定着装置25では、定着時の生産性を確保するため、加熱ロール42と定着ベルト43の圧接力が比較的高い設定されているとともに、定着ベルト43は、その内部に配設された圧接部材44によって加熱ロール42に圧接され、圧接部材44の剛性も比較的高く、加熱ロール42と定着ベルト43とを普通紙用の最大の圧接力で圧接させると、図11に示すように、加熱ロール42の軸方向に沿った両端部側の圧接力が過大となり易い傾向にある。
そのため、本発明者等の研究によれば、上記定着装置25では、例えば、コート紙等の厚紙からなる記録用紙Pの全面に、フルカラーなどのトナー像を定着すると、図12に示すように、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向の両端部だけが、端部から約20mmの幅に渡ってその他の中央部よりも光沢度が高くなる光沢ムラが発生する虞れがあることがわかった。
上記記録用紙Pに発生する光沢ムラは、本発明者らが、厚紙としてA4LEFサイズのOSコート紙(坪量157gsm)を用いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のベタトナー像を重ね合わせて形成し、図3に示す定着装置を用いて定着し、BYK−Gardner社製の光沢度計micro−TRI−glossを用いて60°の入射角で測定したところ、中央部の光沢度が30〜40であるのに対して、両端部の光沢度が50強に上昇しており、両端部と中央部の境界が目視によってはっきり認識することができ、光沢度変化が視認しやすいものであることがわかった。
また、上記記録用紙Pに発生する光沢ムラは、図12(b)に示すように、後端部を斜めに切断した記録用紙Pを走行させても、切断した記録用紙Pの端部に沿って発生することがわかった。
そこで、上記実施の形態では、制御部100によって、図13に示すように、厚紙モードに応じて駆動モーターMの逆方向への回転駆動を停止させるタイミングを切り替え、この停止タイミングは、第1の厚紙モードから、第5の厚紙モードへと変化する程、偏芯カム809、810によるアーム部材53の押し下げ量が大きくなる、つまり圧接力が小さくなるように設定されている。
そのため、上記定着装置25では、厚紙からなる記録用紙Pにトナー像を定着する際に、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向の両端部だけが、その他の部分よりも光沢度が高くなる光沢ムラが発生するのを防止することができるのは勿論のこと、記録用紙P上のフルカラー等の画像に十分な光沢を付与することができ、高画質の画像を得ることができる。
実験例
次に、本発明者等は、図2に示すようなフルカラープリンタ(富士ゼロックス社製のDocuCentre−II C7500の改造機を試作し、図3に示すような定着装置を装
着して種々の厚紙にカラー画像を形成し、カラー画像の光沢性を目視によって確認する実験を行った。
この実験の条件としては、記録用紙P上に形成する画像パターンとして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像をベタ画像とし、4色合計の画像濃度に設定し、記録用紙Pとしては、坪量の異なる複数種類の厚紙を用いて、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向の両端部の光沢と、中央部の光沢との差を目視によって確認し、グレード付けを行った。尚、グレード3以下であれば、目視上光沢差が気にならず問題がない。
また、偏芯カム809、810の停止位置は、エンコーダ811のスリットの端部を検知してからの経過時間(遅延時間)によって切り替えた。
図14乃至図16は上記実験例の結果を示す図表である。
これらの図14及び図15から明らかなように、記録用紙Pの坪量が大きくなるほど、偏芯カム809、810の停止位置を遅らせ、加熱ロール42に対する定着ロール43の圧接力を小さくすることによって、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向の両端部の光沢ムラを抑制することができ、殆ど目立たなくすることができることがわかる。
また、図16は偏芯カム809、810を停止させるまでの遅延時間と、基準位置からアーム部材53の先端部までの距離Lの関係を示す図表である。
この図16からは、偏芯カム809、810を停止させるまでの遅延時間を変化させることによって、基準位置からアーム部材53の先端部までの距離L、つまり圧接力を略直線に沿ってリニアに制御することができることが判る。
この発明は、電子写真方式を採用した複写機やプリンタ、あるいはファクシミリ等の画像形成装置、及び当該画像形成装置に使用する定着装置に広く利用することができる。
図1はこの発明の実施の形態1に係る定着装置の要部を示す斜視構成図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係る定着装置を適用した画像形成装置としての所謂タンデム方式のフルカラープリンタを示す構成図である。 図3はこの発明の実施の形態1に係る定着装置を示す断面構成図である。 図4はこの発明の実施の形態1に係る定着装置の一端部を示す構成図である。 図5は圧接部材を示す斜視構成図である。 図6は定着ベルトの加圧機構を示す構成図である。 図7はこの発明の実施の形態1に係る定着装置の圧接部材を詳細に示す断面構成図である。 図8は上流側ベルトガイド部材とニップ部材を示す斜視図である。 図9はこの発明の実施の形態1に係る定着装置の全体構成を示す斜視図である。 図10は偏芯カムを示す構成図である。 図11は圧接力を示すグラフである。 図12は光沢ムラを示す模式図である。 図13は実験例の結果を示す図表である。 図14は実験例の結果を示す図表である。 図15は実験例の結果を示す図表である。 図16は実験例の結果を示す図表である。
符号の説明
25:定着装置、42:加熱ロール、43:定着ベルト、44:圧接部材、53:アーム部材、54:圧縮スプリング、80:カム機構部、809、810:偏芯カム、90:ワンウエイクラッチ、M:駆動モーター。

Claims (5)

  1. 内部に加熱源を有する回動可能な加熱部材と、
    前記加熱部材に接触した状態で回動する無端ベルト状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内部に配設されて当該定着ベルトを前記加熱部材に圧接させる圧接部材と、
    前記圧接部材を前記加熱部材に対して圧接する方向に付勢する付勢部材と、
    前記圧接部材を前記付勢部材の付勢方向と反対方向に変位させる変位手段と、
    前記変位手段を複数の減速ギアを介して駆動する駆動手段と、
    被定着部材の厚さを認識する認識手段と、
    前記認識手段によって認識された前記被定着部材の厚さが普通紙よりも厚い場合に、前記駆動手段の停止時期を普通紙定着時と異ならせ、被定着部材の搬送方向と交差する方向の両端部に中央部と異なる光沢むらが生じるのを抑制するように、前記圧接部材の圧接力を普通紙定着時よりも小さく切り替える圧接力切替手段とを備え、
    前記駆動手段の複数の減速ギアのうち、一つの減速ギアと固定軸との間に、駆動力を一方向にのみ伝達する一方向駆動力伝達手段を介在させ、
    前記圧接力切替手段は、前記駆動手段によって駆動される変位手段の位置に応じて停止時期を制御することにより、前記圧接部材の圧接力を切り替えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記圧接力切替手段は、最大圧接力よりも相対的に小さい中間圧接力に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記駆動手段は、装置本体の駆動源から駆動力を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記一方向駆動力伝達手段は、装置本体の駆動源を通常の回転方向と反対方向に駆動した場合に駆動力を伝達するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  5. 互いに色の異なるトナー像を形成する複数のトナー像形成手段と、
    前記複数のトナー像形成手段によって形成された複数のトナー像が多重に転写される中間転写体と、
    前記中間転写体上から複数のトナー像を一括して被定着部材上に転写する転写手段と、 前記被定着部材上に転写されたトナー像を定着する定着手段とを含み、
    前記定着手段は、
    内部に加熱源を有する回動可能な加熱部材と、
    前記加熱部材に接触した状態で回動する無端ベルト状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内部に配設されて当該定着ベルトを前記加熱部材に圧接させる圧接部材と、
    前記圧接部材を前記加熱部材に対して圧接する方向に付勢する付勢部材と、
    前記圧接部材を前記付勢部材の付勢方向と反対方向に変位させる変位手段と、
    前記変位手段を複数の減速ギアを介して駆動する駆動手段と、
    被定着部材の厚さを認識する認識手段と、
    前記認識手段によって認識された前記被定着部材の厚さが普通紙よりも厚い場合に、前記駆動手段の停止時期を普通紙定着時と異ならせ、被定着部材の搬送方向と交差する方向の両端部に中央部と異なる光沢むらが生じるのを抑制するように、前記圧接部材の圧接力を普通紙定着時よりも小さく切り替える圧接力切替手段とを備え、
    前記駆動手段の複数の減速ギアのうち、一つの減速ギアと固定軸との間に、駆動力を一方向にのみ伝達する一方向駆動力伝達手段を介在させ、
    前記圧接力切替手段は、前記駆動手段によって駆動される変位手段の位置に応じて停止時期を制御することにより、前記圧接部材の圧接力を切り替えることを特徴とする画像形成装置。
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