JP2022129624A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022129624000001
【課題】記録媒体が通常紙である場合に、普通紙の種類に応じて定着ニップ圧を複数の加圧設定に精度よく調整可能な定着装置およびそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、画像形成部と、定着装置と、入力部と、制御部と、を備える。定着装置は、被加熱回転体と、加圧回転体と、加熱部と、加圧機構と、基準位置検知機構と、を備える。制御部は、記録媒体が通常紙である場合は、加圧回転体を定着ニップ圧の異なる複数の加圧位置のいずれかに配置し、記録媒体が特殊紙である場合は、加圧回転体を複数の加圧位置および減圧位置のいずれかに配置して定着処理を行う。制御部は、加圧駆動モーターを正回転させた後、基準位置検知センサーがオン状態となったタイミングから所定時間が経過したとき、若しくはシャフトの回転量が所定量に到達したとき加圧駆動モーターを停止することにより加圧回転体を複数の加圧位置のいずれかに配置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等の、定着装置を備えた画像形成装置に関し、特に、定着性と用紙の搬送性とを両立させる方法に関するものである。
画像形成装置においてトナー像を用紙に定着させるために、定着ローラーまたは定着ベルト(被加熱回転体)と加圧ローラー(加圧回転体)とが圧接してなる定着部材を備えた定着装置が広く用いられている。この定着装置では、加熱ローラーと加圧ローラーで形成される定着ニップ部に用紙等の記録材を通過させて、トナー像に熱と圧力を加えて記録材にトナー像を溶融定着させる。
上述したような定着装置では、定着ローラーまたは定着ベルトの温度と定着ニップ部のニップ圧は記録材へのトナー定着性を考慮し設定される。しかし、例えば普通紙へのトナー定着性を考慮して設定した加熱・加圧の条件下で、普通紙とは種類の異なる特殊紙にトナー像を定着させる場合、記録材にシワが発生しやすい。
そこで、封筒等の特殊紙に対するトナー像の定着性を損なうことなくシワの発生を抑制する定着装置が提案されている。例えば、特許文献1には、被定着部材の厚さを認識する認識手段と、認識手段によって認識された被定着部材の厚さが普通紙よりも厚い場合に圧接部材の圧接力を普通紙の定着時よりも小さく切り替える圧接力切替手段とを備える定着装置が開示されている。
また、特許文献2には、トナー像が転写された記録用紙を加熱する加熱部と、加熱部を加圧して所定のニップ部を形成する加圧部と、ニップ部を経由して所定方向に記録用紙を所定の搬送速度で搬送すべく、加熱部及び加圧部の少なくとも一方を駆動する搬送駆動手段と、加圧部による加圧量を制御する加圧量制御手段とを備え、加圧量制御手段が、記録用紙の種類に応じて加圧部による加圧量を制御する画像形成装置が開示されている。
特許文献3には、定着ニップを第1の圧力に設定する脱圧モードと、定着ニップの圧力を第1の圧力よりも大きい第2の圧力に設定する加圧モードを有し、脱圧モードで定着動作の待機状態に入ると共に脱圧モードで記録媒体の特定銘柄の通紙・定着を行うとともに、特定銘柄以外の通紙・定着は加圧モードで行う定着装置が開示されている。
特開201078903号公報 特開2010-181728号公報 特開2019-159247号公報
ところで、記録媒体が封筒等の特殊紙である場合だけでなく、薄紙や普通紙等の通常紙の場合においても坪量や厚みによって適切な定着条件が異なる。そこで、通常紙においても複数の定着ニップ圧に設定することが考えられる。このとき、設定される複数の定着ニップ圧の差はごく僅かであるため、精度の高い設定方法が求められる。
特許文献2では、加圧カムポジションセンサーによりカム位置を検知し、カムモーターを回転駆動させて定着ニップ圧を変更しているが、カムポジションセンサーとカム位置の関係が明確ではない。カム位置として精度面で重要なのは印字時の加圧位置であり、用紙種類に応じてより高い精度で加圧位置を制御するには、カム位置検知機構と加圧機構の設定を工夫する必要があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、位置精度が求められる加圧位置に近い位置で加圧位置センサーの検知位置となるように設定し、記録媒体が通常紙である場合に、通常紙の種類に応じて定着ニップ圧を複数の加圧設定に精度よく調整可能な定着装置およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、画像形成部と、定着装置と、入力部と、制御部と、を備えた画像形成装置である。画像形成部は、記録媒体にトナー像を形成する。定着装置は、被加熱回転体と、被加熱回転体に所定の定着ニップ圧で圧接されて定着ニップ部を形成する加圧回転体と、被加熱回転体を加熱する加熱部と、加圧機構と、基準位置検知機構と、を備え、定着ニップ部を通過する記録媒体を加熱および加圧することによりトナー像を記録媒体に定着する定着処理を行う。加圧機構は、被加熱回転体に対し加圧回転体を接近または離間する方向に移動させる加圧レバーと、加圧レバーによる押圧力を可変する押圧カムと、押圧カムが固定されたシャフトを回転させる加圧駆動モーターと、を有する。基準位置検知機構は、シャフトに固定された遮光板と、遮光板によりオンまたはオフ状態となる基準位置検知センサーと、を有し、加圧回転体が基準位置にあることを検知する。入力部は、記録媒体の種類に関する情報を入力可能である。制御部は、入力部から入力された記録媒体の種類に関する情報に基づいて加圧機構を制御することにより加圧位置を調整する。加圧機構は、加圧回転体を、第1加圧位置と第1加圧位置よりも定着ニップ圧の小さい第2加圧位置とを含む、定着ニップ圧の異なる複数の加圧位置と、加圧位置に比べて定着ニップ圧が小さい減圧位置と、に選択配置する。制御部は、記録媒体が通常紙である場合は、加圧回転体を複数の加圧位置のいずれかに配置して定着処理を行い、記録媒体が特殊紙である場合は、加圧回転体を複数の加圧位置および減圧位置のいずれかに配置して定着処理を行う。遮光板は、押圧カムの回転位置が加圧位置付近に到達したタイミングで基準位置検知センサーがオン状態となるように配置されている。制御部は、加圧駆動モーターを正回転させた後、基準位置検知センサーがオン状態となったタイミングから所定時間が経過したとき、若しくはシャフトの回転量が所定量に到達したとき加圧駆動モーターを停止することにより加圧回転体を複数の加圧位置のいずれかに配置する。
本発明の第1の構成によれば、通常紙に対して第1加圧位置と第2加圧位置を含む複数の加圧位置を設けることにより、封筒等の特殊紙と薄紙、普通紙、厚紙等の通常紙とを含む全ての用紙の坪量や厚みに応じて複数の加圧位置を適切に使い分けることができ、簡易な機構と制御で搬送性能と定着性能とを両立させることができる。また、基準位置検知センサーがオン状態となってからの時間制御若しくは回転量(回転角)制御によって加圧駆動モーターを停止して加圧回転体を目標の加圧位置に配置することにより、加圧回転体を所定の加圧位置に精度よく位置決めすることができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の内部構造を示す概略断面図 画像形成装置100に搭載される定着装置13の側面断面図 定着装置13の加圧機構30および基準位置検知機構40の側面図 基準位置検知機構40を図3の左側から見た正面図 画像形成装置100の制御経路の一例を示すブロック図 本実施形態の画像形成装置100におけるウォームアップ時および待機モード時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャート 本実施形態の画像形成装置100における画像形成時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートであって、用紙Sが薄めの普通紙である場合の制御例を示す図 本実施形態の画像形成装置100における画像形成時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートであって、用紙Sが厚めの普通紙である場合の制御例を示す図 本実施形態の画像形成装置100における画像形成時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートであって、用紙Sが厚めの普通紙である場合の他の制御例を示す図 本実施形態の画像形成装置100における画像形成時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートであって、用紙Sが封筒である場合の制御例を示す図
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の内部構造を示す概略断面図である。画像形成装置100(ここではカラープリンター)本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、PcおよびPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa~Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像および転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの画像を順次形成する。
これらの画像形成部Pa~Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム(像担持体)1a、1b、1cおよび1dが配設されている。さらに、図1において時計回り方向に回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa~Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a~1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a~1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次一次転写されて重畳される。その後、中間転写ベルト8上に一次転写されたトナー像は、二次転写ローラー9によって記録媒体の一例としての用紙S上に二次転写される。さらに、トナー像が二次転写された用紙Sは、定着装置13においてトナー像が定着された後、画像形成装置100本体より排出される。メインモーター50(図5参照)により感光体ドラム1a~1dを図1において反時計回り方向に回転させながら、各感光体ドラム1a~1dに対する画像形成プロセスが実行される。
トナー像が二次転写される用紙Sは、画像形成装置100の本体下部に配置された用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラー12aおよびレジストローラー対12bを介して二次転写ローラー9と中間転写ベルト8の駆動ローラー11とのニップ部へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが主に用いられる。また、二次転写ローラー9の下流側には中間転写ベルト8の表面に残存するトナー等を除去するためのブレード状のベルトクリーナー19が配置されている。
次に、画像形成部Pa~Pdについて説明する。回転可能に配設された感光体ドラム1a~1dの周囲および下方には、感光体ドラム1a~1dを帯電させる帯電装置2a、2b、2cおよび2dと、各感光体ドラム1a~1dに画像情報を露光する露光装置5と、感光体ドラム1a~1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3cおよび3dと、感光体ドラム1a~1d上に残留した現像剤(トナー)等を除去するクリーニング装置7a、7b、7cおよび7dが設けられている。
パソコン等の上位装置から画像データが入力されると、先ず、帯電装置2a~2dによって感光体ドラム1a~1dの表面を一様に帯電させる。次いで露光装置5によって画像データに応じて光照射し、各感光体ドラム1a~1d上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置3a~3dには、それぞれシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤が所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置3a~3d内に充填された二成分現像剤中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはトナーコンテナ4a~4dから各現像装置3a~3dにトナーが補給される。現像剤中のトナーは、現像装置3a~3dにより感光体ドラム1a~1d上に供給され、静電的に付着する。これにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そして、一次転写ローラー6a~6dにより一次転写ローラー6a~6dと感光体ドラム1a~1dとの間に所定の転写電圧で電界が付与され、感光体ドラム1a~1d上のシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、一次転写後に感光体ドラム1a~1dの表面に残留したトナー等がクリーニング装置7a~7dにより除去される。
中間転写ベルト8は、上流側の従動ローラー10と、下流側の駆動ローラー11とに掛け渡されており、ベルト駆動モーター(図示せず)による駆動ローラー11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回り方向に回転を開始すると、用紙Sがレジストローラー対12bから所定のタイミングで駆動ローラー11とこれに隣接して設けられた二次転写ローラー9とのニップ部(二次転写ニップ部)へ搬送され、中間転写ベルト8上のフルカラー画像が用紙S上に二次転写される。トナー像が二次転写された用紙Sは定着装置13へと搬送される。
定着装置13に搬送された用紙Sは、定着ベルト21および加圧ローラー22(図2参照)により加熱および加圧されてトナー像が用紙Sの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Sは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられ、そのまま(或いは、両面搬送路18に送られて両面に画像が形成された後に)、排出ローラー対15によって排出トレイ17に排出される。
図2は、画像形成装置100に搭載される定着装置13の側面断面図である。なお、図2の上方が定着装置13に対する用紙挿通方向(搬送方向)の下流側であり、下方が定着装置13に対する用紙挿通方向の上流側である。定着装置13は、図2に示すように、定着ベルト21(被加熱回転体)、加圧ローラー22(加圧回転体)、加熱部23、ニップ形成部材24、ベルトガイド25およびフレーム部材26を備える。
定着ベルト21は、定着装置13の筐体(図示せず)に、水平な軸芯回りに回転可能に支持される。定着ベルト21は、無端状であって、例えば外径20mm~50mmの円筒形状で構成され、加圧ローラー22とほぼ同じ軸線方向長さ(用紙Sの幅方向長さ)を有する。定着ベルト21は、記録媒体である用紙Sの挿通方向に沿って図2の時計回り方向に回転する。
定着ベルト21は、基材層である発熱層の外周側に弾性層、離型層が積層された積層構造を有する。発熱層は、例えば厚さ30μm~50μmのニッケル等の金属製フィルムや、例えば銅、銀、アルミニウム等の金属粉末を混入した厚さ50μm~100μmのポリイミドフィルムで構成される。弾性層は、例えば厚さ100μm~500μmのシリコンゴム等で構成される。離型層は、例えば厚さ30μm~50μmのPFA(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素系樹脂で構成される。
加圧ローラー22は、定着装置13の筐体に、水平な軸線回りに回転可能に支持される。加圧ローラー22は円柱形状であり、定着ベルト21とほぼ同じ軸線方向長さ(用紙Sの幅方向長さ)を有する。加圧ローラー22には、加圧機構30(図3参照)によって、定着ベルト21に向けて所定の圧力が付与される。加圧ローラー22の外周面は、定着ベルト21を介してニップ形成部材24を押圧することにより、定着ベルト21の外周面に圧接されて定着ニップ部Nを形成する。
加圧ローラー22は、定着駆動モーター45(図5参照)に連結され、図2において反時計回り方向に回転する。加圧ローラー22は、定着ベルト21の外周面に接触し、定着ベルト21に時計回り方向の回転駆動力を付与する。
加圧ローラー22は、芯金22aの外周側に弾性層22bが積層され、弾性層22bの表面に離型層(図示せず)が積層された積層構造を有する。芯金22aは、例えば直径20mm程度のアルミニウム等の金属で構成される。弾性層22bは、例えば厚さ8mm程度のシリコンゴム等で構成される。離型層は、例えば厚さ10μm~50μm程度のPFA等のフッ素系樹脂で構成される。
加熱部23は、定着ベルト21に対して加圧ローラー22が配置された側とは反対側の領域に、所定の間隙を隔てて定着ベルト21の外周面に対向配置される。加熱部23は、定着ベルト21の軸線方向(用紙Sの幅方向、図2の紙面と垂直な方向)に沿って、定着ベルト21よりもやや長く延びる。加熱部23は、定着ベルト21の発熱層を誘導加熱によって発熱させることで、定着ベルト21を加熱する。
加熱部23は、励磁コイル23aと、不図示の保持部材、コア等と、を備える。励磁コイル23aおよびコアは、保持部材によって所定位置に保持される。励磁コイル23aは、複数本の導線を束ねたリッツ線で構成され、定着ベルト21の軸線方向に沿って延びるように巻き回されている。励磁コイル23aは、定着ベルト21の周方向において、定着ベルト21の外周面に沿って円弧形状に構成される。
ニップ形成部材24は、定着ベルト21を隔てて加圧ローラー22と対向して定着ベルト21の内側に配置される。ニップ形成部材24は、定着ベルト21の内周面に接触し、定着ベルト21と加圧ローラー22との間に定着ニップ部Nを形成する。
ニップ形成部材24は、定着ベルト21の軸線方向に沿って、定着ベルト21とほぼ同じ長さで延びる略直方体形状を有する。ニップ形成部材24は、例えばアルミニウム等の金属や、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂で構成される基材を有する。
ベルトガイド25は、定着ベルト21を隔てて加熱部23と対向して定着ベルト21の内側に配置される。ベルトガイド25は、定着ニップ部N以外の定着ベルト21の内周面に接触し、定着ベルト21を内側から支持する。ベルトガイド25は、定着ベルト21の軸線方向に沿って、定着ベルト21とほぼ同じ長さで延びる板金で構成される。ベルトガイド25は、例えば厚さ0.1mm~0.5mmのSUS430等の弾性を有する磁性金属で構成される。
フレーム部材26は、定着装置13の筐体部に支持されており、ニップ形成部材24およびベルトガイド25を保持する。フレーム部材26は、定着ベルト21の径方向略中心部であって、ベルトガイド25とニップ形成部材24との間に配置される。フレーム部材26は、定着ベルト21の軸線方向に沿って、定着ベルト21よりもやや長く延びる。
用紙挿通方向に対し定着ニップ部Nの上流側(図2の下側)には、定着進入ガイド27が配置されている。定着進入ガイド27は、二次転写ニップ部(図1参照)を通過した用紙Sを定着ニップ部Nに案内する。
用紙挿通方向に対し定着ニップ部Nの下流側(図2の上側)には、分離爪29が配置されている。分離爪29は、定着処理後の用紙Sを定着ベルト21の表面から分離する。分離爪29は、先端部を定着ベルト21の回転方向に対し上流側に向けて(カウンター方向に)、先端部が定着ベルト21の外周面に近接するように所定の角度で配置されている。
図3は、定着装置13の加圧機構30および基準位置検知機構40の側面図である。図4は、基準位置検知機構40を図3の左側から見た正面図である。なお、図3では定着ベルト21の内側に配置されるニップ形成部材24、ベルトガイド25、フレーム部材26の記載を省略している。
加圧機構30は、加圧レバー31と、コイルバネ32と、押圧カム33とを有する。加圧レバー31は支点31aに回動可能に支持されており、加圧ローラー22の芯金22aに接触する。コイルバネ32は、加圧レバー31を加圧ローラー22から離間する方向(図3の反時計回り方向)に付勢する。押圧カム33はシャフト35に固定されており、シャフト35から外周面までの外径が変化する偏芯カムである。加圧レバー31および押圧カム33は、加圧ローラー22の軸方向の両端部に一対配置される。
シャフト35は加圧駆動モーター47(図5参照)に連結されており、シャフト35が回転駆動することで、押圧カム33と加圧レバー31との当接部分における押圧カム33の外径が変化する。当接部分における押圧カム33の外径が大きくなると、加圧レバー31がコイルバネ32の付勢力に抗して芯金22aを定着ベルト21に近づく方向に押圧するため定着ニップ圧は大きくなる。押圧カム33の外径が小さくなると、加圧レバー31がコイルバネ32の付勢力によって芯金22aから離間する方向に移動するため定着ニップ圧は小さくなる。
基準位置検知機構40は、基準位置検知センサー41と遮光板43とを有する。基準位置検知センサー41は、発光部と受光部とを有する検知部を備えたPI(フォトインタラプター)センサーである。遮光板43は、シャフト35に固定されており、シャフト35の回転によって基準位置検知センサー41の検知部の光路を通過する。
次に、基準位置検知機構40による加圧位置の検知方法について説明する。例えば、押圧カム33の回転位置が略加圧位置付近に到達したタイミングで基準位置検知センサー41がオン状態(遮光状態)となるように遮光板43を配置しておく。そして、シャフト35を正回転(図3の反時計回り方向に回転)させて基準位置検知センサー41がオン状態となってから所定時間経過したとき(押圧カム33の回転量が所定量となったとき)目標の加圧位置となるように構成する。
また、画像形成装置100の電源投入時や省電力モード(スリープモード)からの復帰時等に実行されるウォームアップ時、およびウォームアップ後の待機モード時は、加圧ローラー22を加圧位置に比べてニップ圧の小さい減圧位置に配置して定着ベルト21を回転駆動する。この理由は、定着ベルト21への物理的ストレスを軽減して寿命を延長するとともに、定着ベルト21の回転停止時におけるクセ付きの軽減、加圧駆動モーター47の駆動トルクの軽減、騒音の軽減等を目的とするためである。
具体的には、シャフト35を逆回転(図3の時計回り方向に回転)させて基準位置検知センサー41がオン状態からオフ状態(透光状態)となってから所定時間経過したとき(押圧カム33の回転量が所定量となったとき)目標の減圧位置となるように構成する。
加圧駆動モーター47による押圧カム33の回転量は、モータートルクや負荷トルクの変動により、駆動時間が一定であっても多少の変動を生じる。但し、変動量が許容範囲内であれば、タイマー動作による制御により所定の精度で回転量を検出可能である。押圧カム33の回転量をより正確に制御する場合は、シャフト35にエンコーダー(パルス板)を付設し、基準位置検知センサー41を通過するパルス数を検出することで、回転量の検出精度を更に高めることができる。
図5は、画像形成装置100の制御経路の一例を示すブロック図である。なお、画像形成装置100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。また、既に説明した部分については説明を省略する。
電圧制御回路51は、帯電電圧電源52、現像電圧電源53、転写電圧電源54、定着電圧電源55と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源を作動させる。これらの各電源は、電圧制御回路51からの制御信号によって、帯電電圧電源52は帯電装置2a~2dに、現像電圧電源53は現像装置3a~3dに、転写電圧電源54は一次転写ローラー6a~6dおよび二次転写ローラー9に、定着電圧電源55は定着装置13内の加熱部23に、それぞれ所定の電圧を印加する。
画像入力部70は、画像形成装置100にパソコン等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部70より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。
操作部80には、液晶表示部81、各種の状態を示すLED82が設けられており、画像形成装置100の状態を示したり、画像形成状況や印字部数を表示したりするようになっている。また、操作部80から用紙Sが給紙される用紙カセット16や手差し給紙トレイ(図示せず)を指定することで、用紙Sの種類やサイズを入力することができる。画像形成装置100の各種設定はパソコンのプリンタードライバーから行われる。
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き可能な記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、タイマー95、画像形成装置100内の各装置に制御信号を送信したり操作部70からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)96を少なくとも備えている。
ROM92には、画像形成装置100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、画像形成装置100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、画像形成装置100の制御途中で発生した必要なデータや、画像形成装置100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。
一時記憶部94は、画像入力部70より入力され、デジタル信号に変換された画像信号を一時的に記憶する。タイマー95は、加圧位検知機構40の基準位置検知センサー41のオンまたはオフのタイミングからの加圧駆動モーター47の駆動時間を計測する。
次に、本実施形態の画像形成装置100における、定着装置13の定着ニップ圧の調整制御について説明する。本実施形態では、加圧ローラー22の加圧位置を第1加圧位置と第2加圧位置の2段階に設定可能である。そして、定着ニップ部Nを通過する用紙Sが通常紙であるか特殊紙であるか、或いは通常紙である場合の坪量(目付量)等に応じて加圧ローラー22の加圧位置を変更することで、用紙Sの搬送性と定着性とを両立させることができる。
なお、本明細書中において「通常紙」とは、植物繊維で形成された単一層からなるシート(薄紙、普通紙、厚紙等)をいう。「特殊紙」とは、植物繊維以外の材料で形成された単一層からなるシート、若しくは植物繊維で形成された複数層からなるシート(封筒、ラベル紙、OHPシート等)をいう。
本実施形態における加圧ローラー22の加圧位置の設定例を表1に示す。表1に示すように、本実施形態では、加圧ローラー22の加圧位置として、定着ニップ圧が基準圧である第1加圧位置と、第1加圧位置よりもニップ圧が小さい第2加圧位置とに設定可能である。また、加圧位置に加えて減圧位置とジャム処理位置にも設定可能である。
Figure 2022129624000002
ジャム処理位置は、シャフト35を逆回転(図3の時計回り方向に回転)させたとき、基準位置検知センサー41がオフ状態となったタイミングから加圧駆動モーター47の駆動時間が3000ms経過した位置とする。ジャム処理位置は、定着ニップ部Nにジャム(紙詰まり)した用紙Sを除去する際に設定される。
減圧位置は、シャフト35を逆回転(図3の時計回り方向に回転)させたとき、基準位置検知センサー41がオフ状態となったタイミングから加圧駆動モーター47の駆動時間が1500ms経過した位置とする。減圧位置は、ウォームアップ時や待機モード時、封筒等の特殊紙の印字時に設定される。
第1加圧位置は、シャフト35を正回転(図3の反時計回り方向に回転)させたとき、基準位置検知センサー41がオン状態となったタイミングから加圧駆動モーター47の駆動時間が400ms経過した位置とする。第1加圧位置は、通常紙のうち厚めの普通紙(坪量76~105g/m2)、厚紙(坪量106~300g/m2)等の印字時に設定される。
第2加圧位置は、基準位置検知センサー41がオン状態となったタイミングから加圧駆動モーター47の駆動時間が100ms経過した位置とする。即ち、第1加圧位置は、加圧駆動モーター47が第2加圧位置からさらに300ms駆動した位置である。第2加圧位置は、通常紙のうち薄紙(坪量52~59g/m2)、薄めの普通紙(坪量60~75g/m2)等の印字時に設定される。
第1加圧位置と第2加圧位置での定着ニップ圧の範囲は、定着ニップ圧の低い第2加圧位置の定着ニップ圧P2を基準(=1)としたとき、第1加圧位置の定着ニップ圧P1が1<P1<1.2の範囲にあることが好ましい。
図6は、本実施形態の画像形成装置100におけるウォームアップ時および待機モード時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートである。図6に示すように、ウォームアップ時においては加圧ローラー22が減圧位置に配置されており、基準位置検知センサー41がオフ状態となっている。この状態で、定着駆動モーター45によって加圧ローラー22の線速を半速(全速時の1/2)で回転させながら、定着電圧電源55から加熱部23に電圧を印加して、定着温度を待機温度まで昇温させる(ウォームアップ)。
その後、昇温開始から時間T2が経過して定着温度が待機温度に到達すると、加熱部23に印加する電圧を制御して定着温度を待機温度に維持しつつ、加圧ローラー22を減圧位置に配置した状態で、半速で回転を継続させる(待機モード)。
なお、ウォームアップ動作時に、時間T1(<T2)が経過して定着温度がT1温度(<待機温度)に到達したとき、図6の破線で表示されるように、加圧ローラー22の線速を速くする(ここでは半速から全速に上げる)とともに、定着ニップ圧を強くする(ここでは減圧位置から第2加圧位置に変更する)制御を行う場合がある。
この制御の目的は、本実施形態のように加圧ローラー22が熱源を有していない構成において、定着ベルト21から加圧ローラー22へ供給される熱量を増加させて、ウォームアップ完了時の加圧ローラー22の温度を確保するためである。このような制御を実行するか否かは、定着装置13の仕様や要求される性能に依存する。例えば、定着ベルト21の昇温速度は、加圧ローラー22へ供給される熱量が小さい減圧、低速条件の方が速い。そのため、例えば加圧ローラー22が熱源を有しており、定着ベルト21の昇温を優先させる場合は実行しないほうが好ましい。
また、ウォームアップ中に加圧ローラー22が第2加圧位置に配置された状態で印字命令が入力された場合は、加圧ローラー22を一旦減圧位置に戻さずに、第2加圧位置のまま、或いは第1加圧位置に変更して印字継続することが好ましい。これにより、加圧ローラー22の移動に伴い発生する待ち時間を削減できる。
さらに、加圧機構30や基準位置検知機構40の構成によっては、ウォームアップ開始時に加圧ローラー22の位置が不明確な状態となり、加圧ローラー22がどの位置にあるのかが確定しない場合がある。そのような場合、図6の点線で表示されるように、ウォームアップ開始時に加圧駆動モーター47を正回転させて、基準位置検知センサー41がオン状態となってから加圧駆動モーター47を100ms駆動させて加圧ローラー22を第2加圧位置に移動させる加圧動作を行う。そして、基準位置検知センサー41のオン状態を検知した後、加圧ローラー22を減圧位置に移動させることで、加圧ローラー22の位置を確定することができる。
図7は、本実施形態の画像形成装置100における画像形成時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートであって、用紙Sが薄めの普通紙(坪量60~75g/m2)である場合の制御例を示す図である。図7に示すように、時間T3において印字命令が入力されると、加圧駆動モーター47を正回転させる。そして、基準位置検知センサー41がオン状態となってから加圧駆動モーター47を100ms駆動させて加圧ローラー22を第2加圧位置に移動させる。同時に、加圧ローラー22の線速を半速から全速に上げるとともに、定着温度を待機温度から基準温度に昇温させる。
そして、時間T4において画像形成動作が終了すると、加圧駆動モーター47を逆回転させる。そして、基準位置検知センサー41がオフ状態となってから加圧駆動モーター47を1500ms駆動させて加圧ローラー22を減圧位置に移動させる。同時に、加圧ローラー22の線速を全速から半速に低下させるとともに、定着温度を基準温度から待機温度に降温させることにより、画像形成装置100を再び待機モードとする。
図8は、本実施形態の画像形成装置100における画像形成時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートであって、用紙Sが厚めの普通紙(坪量76~105g/m2)である場合の制御例を示す図である。用紙Sが厚めの普通紙である場合は、時間T3において印字命令が入力されると、加圧駆動モーター47を正回転させる。そして、基準位置検知センサー41がオン状態となってから加圧駆動モーター47を400ms駆動させて加圧ローラー22を第1加圧位置に移動させる。また、定着温度を基準温度よりも高温(基準温度+補正温度)に昇温させる。他の動作は図7と同様である。
図9は、本実施形態の画像形成装置100における画像形成時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートであって、用紙Sが厚めの普通紙である場合の他の制御例を示す図である。図9では、印字命令の入力時に、操作部80から入力される用紙の種類に関する情報が確定していない場合、減圧位置から一段階で用紙種に応じた加圧位置(ここでは第1加圧位置)に移動するのではなく、一旦第2加圧位置に移動し、用紙Sの種類が確定した時点(時間T5)で第1加圧位置に移動するという分割制御を示している。
このように、加圧ローラー22を減圧位置から第2加圧位置、第1加圧位置へ段階的に移動させることにより、印字命令の入力時に操作部80から入力される用紙種が確定していない場合等、用紙Sに関する情報が把握されていない場合も含めて同一の制御で定着条件を設定することができる。従って、画像形成装置100の制御を簡素化することができる。印字命令が入力された時点で加圧ローラー22の第2加圧位置への移動を開始するのは、用紙Sが定着装置13に到達するまでに、加圧ローラー22を用紙Sの種類に応じた加圧位置への移動を完了しておくためである。
加圧ローラー22を第2加圧位置から第1加圧位置に移動させる方法としては、以下の2つの方法が考えられる。一つは、第2加圧位置は、基準位置検知センサー41がオン状態となったタイミングからから100ms経過した位置で加圧ローラー22が停止しているので、さらに300msだけ加圧方向に駆動して第1加圧位置に移動する方法(第1の方法)である。もう一つは、第2加圧位置から、一旦基準位置検知センサー41がオフ状態となるまで減圧方向に移動し、そこから加圧方向に反転して、基準位置検知センサー41がオン状態となったタイミングから400msだけ加圧方向に駆動して第1加圧位置に移動する方法(第2の方法)である。
第1の方法は移動時間が短いという利点があるが、第2の方法は第1加圧位置が常に基準位置検知センサー41のオン状態からの経過時間によって規定されるので、加圧ローラー22の位置精度がより高くなるという利点がある。何れの方法を選択するかは、要求される位置精度と移動時間との関係を考慮して決定すればよい。
図10は、本実施形態の画像形成装置100における画像形成時の定着装置13の制御例を示すタイミングチャートであって、用紙Sが特殊紙(封筒)である場合の制御例を示す図である。用紙Sが封筒である場合は、時間T3において印字命令が入力されると、シワ対策のために加圧ローラー22を減圧位置、線速を半速のままとする。そして、定着温度を待機温度から基準温度に昇温させて印字を実行する。
なお、減圧位置でもまだ定着ニップ圧が高い場合には、図10の破線で表示されるように、加圧ローラー22をさらに定着ニップ圧が低いジャム処理位置に配置して印字を実行してもよい。用紙Sの種類と加圧ローラー22の加圧位置、線速、定着温度の設定例をまとめると、表2のようになる。
Figure 2022129624000003
表2に示した設定例は概略の設定傾向を示しており、定着装置13の構成や加圧機構30による定着ニップ圧の強さ、線速領域等によって変化し得る。また、定着温度の大幅な変化は、用紙種の変更時に待ち時間の発生要因となるので、定着温度が大幅に変化しないような制御が望ましい。
以上説明したように、本実施形態の構成によれば、薄紙、普通紙、厚紙等の通常紙に対する加圧位置として、第1加圧位置と第2加圧位置の2つを設け、2つの加圧位置を適切に使い分ける。これにより、封筒等の特殊紙だけでなく、通常紙を含む用紙の坪量や厚みに応じて定着ニップ圧を変更する場合に、簡易な機構と制御で搬送性と定着性との両立を実現可能な画像形成装置を提供することができる。
また本実施形態では、基準位置検知センサー41がオン状態となってから所定時間経過したとき(押圧カム33の回転量が所定量となったとき)目標の加圧位置となり、基準位置検知センサー41がオフ状態となってから所定時間経過したとき(押圧カム33の回転量が所定量となったとき)目標の減圧位置となるような基準位置検知機構40を用いる。これにより、加圧ローラー22を所定の加圧位置(または減圧位置)に精度よく位置決めすることができる。
その他、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では加圧ローラー22の加圧位置として第1加圧位置と第2加圧位置の2つを設定したが、3つ以上の加圧位置を設定してもよい。この場合、用紙Sの種類に応じてさらに細かく定着ニップ圧を設定可能となる。3つ以上の加圧位置における定着ニップ圧は、定着ニップ圧の最も低い加圧位置を1としたとき、1~1.2の範囲にあることが好ましい。加圧位置を3段階とする場合の設定例を表3に示す。表3に示す例では、第1加圧位置、第2加圧位置に加えて、第2加圧位置よりも定着ニップ圧の低い第3加圧位置を設けている。
Figure 2022129624000004
また、上記実施形態においては、被加熱回転体として無端状の定着ベルト21がニップ形成部材24に対して摺動する摺動ベルト方式の定着装置13を例示したが、例えば定着ベルト21を定着ローラーに巻き付けた一軸ベルト方式や、定着ベルト21を定着ローラーと加熱ローラーとに張架した二軸ベルト方式の定着装置、或いは定着ベルト21以外の被加熱回転体を備えた定着装置にも全く同様に適用できるのはもちろんである。また、加熱部23も励磁コイルとコアとを備える誘導加熱方式に限らず、例えばハロゲンヒーターとすることもできる。
また、上記各実施形態で示したような、用紙Sが定着ニップ部Nを下方から上方に向かって通過する垂直搬送式の定着装置13に限定されるものではなく、用紙Sが定着ニップ部Nを水平に通過する水平搬送式の定着装置においても本発明を同様に適用可能である。
また、画像形成装置100は図1に示したようなタンデム型のカラープリンターに限らず、モノクロ複写機やデジタル複合機、ファクシミリやレーザープリンター等、定着装置を備えた種々の画像形成装置に適用可能である。
本発明は、被加熱回転体と加圧部材で形成される定着ニップ部に記録媒体を挿通して、トナー像に熱と圧力を加えて記録媒体上にトナー像を溶融定着させる定着装置を備えた画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、通常紙の種類に応じて定着ニップ圧を複数の加圧設定に精度よく調整可能な画像形成装置を提供することができる。
Pa~Pd 画像形成部
13 定着装置
21 定着ベルト(被加熱回転体)
22 加圧ローラー(加圧回転体)
23 加熱部
24 ニップ形成部材
25 ベルトガイド
26 フレーム部材
30 加圧機構
31 加圧レバー
32 コイルバネ
33 押圧カム
35 シャフト
40 基準位置検知機構
41 基準位置検知センサー
43 遮光板
47 加圧駆動モーター
80 操作部(入力部)
90 制御部
95 タイマー
100 画像形成装置
N 定着ニップ部
S 用紙(記録媒体)

Claims (9)

  1. 記録媒体にトナー像を形成する画像形成部と、
    被加熱回転体と、
    前記被加熱回転体に所定の定着ニップ圧で圧接されて定着ニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記被加熱回転体を加熱する加熱部と、
    前記被加熱回転体に対し前記加圧回転体を接近または離間する方向に移動させる加圧レバーと、前記加圧レバーによる押圧力を可変する押圧カムと、前記押圧カムが固定されたシャフトを回転させる加圧駆動モーターと、を有する加圧機構と、
    前記シャフトに固定された遮光板と、前記遮光板によりオンまたはオフ状態となる基準位置検知センサーと、を有し、前記加圧回転体が基準位置にあることを検知する基準位置検知機構と、
    を備え、前記定着ニップ部を通過する前記記録媒体を加熱および加圧することにより前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着処理を行う定着装置と、
    前記記録媒体の種類に関する情報を入力可能な入力部と、
    前記入力部から入力された前記記録媒体の種類に関する情報に基づいて前記加圧機構を制御することにより前記加圧位置を調整する制御部と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記加圧機構は、前記加圧回転体を、第1加圧位置と前記第1加圧位置よりも前記定着ニップ圧の小さい第2加圧位置とを含む、前記定着ニップ圧の異なる複数の加圧位置と、前記加圧位置に比べて前記定着ニップ圧が小さい減圧位置と、に選択配置し、
    前記制御部は、前記記録媒体が通常紙である場合は、前記加圧回転体を複数の前記加圧位置のいずれかに配置して前記定着処理を行い、前記記録媒体が特殊紙である場合は、前記加圧回転体を複数の前記加圧位置および前記減圧位置のいずれかに配置して前記定着処理を行い、
    前記遮光板は、前記押圧カムの回転位置が前記加圧位置付近に到達したタイミングで前記基準位置検知センサーがオン状態となるように配置されており、
    前記加圧駆動モーターを正回転させた後、前記基準位置検知センサーがオン状態となったタイミングから所定時間が経過したとき、若しくは前記シャフトの回転量が所定量に到達したとき前記加圧駆動モーターを停止することにより前記加圧回転体を複数の前記加圧位置のいずれかに配置することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記加圧機構は、前記加圧回転体を前記定着ニップ圧の異なる複数の前記減圧位置に選択配置し、
    前記加圧駆動モーターを逆回転させた後、前記基準位置検知センサーがオフ状態となったタイミングから所定時間が経過したとき、若しくは前記シャフトの回転量が所定量に到達したとき前記加圧駆動モーターを停止することにより前記加圧回転体が複数の前記減圧位置のいずれかに配置されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 複数の前記加圧位置における前記定着ニップ圧は、前記定着ニップ圧の最も低い前記加圧位置を1としたとき、1~1.2の範囲にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記被加熱回転体の温度である定着温度を待機温度まで立ち上げるウォームアップ開始時に、前記加圧回転体を前記減圧位置に配置した状態で前記加圧回転体を所定の線速で回転駆動し、前記ウォームアップ中に前記定着温度が前記待機温度よりも低い所定温度に到達したとき、前記加圧回転体の線速を速くするとともに、前記加圧回転体を前記減圧位置から前記第2加圧位置に移動し、前記定着温度が前記待機温度に到達したとき、前記加圧回転体の線速を元に戻すとともに、前記加圧回転体を前記第2加圧位置から前記減圧位置に移動する制御を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記ウォームアップ中に前記加圧回転体が前記第2加圧位置に配置された状態で印字命令が入力された場合、前記記録媒体の種類に基づいて、前記加圧回転体を前記第2加圧位置に保持するか、若しくは前記第2加圧位置と異なる前記加圧位置および前記減圧位置のいずれかに配置することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、印字命令が入力された時点で前記記録媒体の種類に関する情報が確定していない場合、前記加圧回転体を前記第2加圧位置に配置し、前記記録媒体の種類が確定した時点で前記加圧回転体を前記第2加圧位置に保持するか、若しくは前記第2加圧位置と異なる前記加圧位置および前記減圧位置のいずれかに配置することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、印字命令が入力された時点で前記加圧回転体を前記第2加圧位置に配置し、前記入力部から入力された前記記録媒体の種類に基づいて、前記加圧回転体を前記第2加圧位置に保持するか、若しくは前記第2加圧位置と異なる前記加圧位置および前記減圧位置のいずれかに配置することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、前記加圧回転体を前記第2加圧位置から前記第2加圧位置と異なる前記加圧位置および前記減圧位置のいずれかに配置する場合、前記第2加圧位置から前記加圧駆動モーターを所定時間だけ正回転または逆回転させることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記加圧回転体を前記第2加圧位置から前記第2加圧位置と異なる前記加圧位置および前記減圧位置のいずれかに配置する場合、前記加圧駆動モーターを回転させて前記基準位置検知センサーをオン状態またはオフ状態とし、前記加圧回転体が基準位置にあることを検知した後に前記加圧駆動モーターを所定時間だけ正回転または逆回転させることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
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