JP2012089542A - 導電性高分子形成用電解重合液とそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

導電性高分子形成用電解重合液とそれを用いた固体電解コンデンサの製造方法 Download PDF

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和文 井上
Tomohisa Tenma
知久 天間
Yoshito Ichikawa
義人 市川
Takanori Watanabe
章範 渡邉
Kazuyuki Kanemoto
和之 金本
Masaaki Tamura
正明 田村
Yasufumi Yamaguchi
容史 山口
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Abstract

【課題】静電容量(Cs)、等価直列抵抗(ESR)に優れる固体電解コンデンサを製造することのできる導電性高分子形成用電解重合液と、該導電性高分子形成用電解重合液を用いて作製した固体電解コンデンサの製造方法を提供すること
【解決手段】導電性高分子単量体と支持電解質とを、溶媒中に溶解した導電性高分子形成用電解重合液中に、さらに両性界面活性剤を含有させた電解重合液と、該電解重合液を用いて作製した固体電解コンデンサの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、両性界面活性剤を含有した導電性高分子形成用電解重合液とそれを用いて作製した固体電解コンデンサの製造方法に関する。
アルミニウムやタンタル等の弁作用金属表面に誘電体酸化被膜を形成し、該誘電体酸化被膜上に固体電解質として電気伝導度の高い導電性高分子を形成させてなる固体電解コンデンサは、静電容量が高く、等価直列抵抗(以下、「ESR」と略記する。)が低く優れた特性を有することが知られている。
上記固体電解コンデンサは一般的に、エッチング処理により表面積を拡大した弁作用金属箔、あるいは弁作用金属の粒子を焼結させることにより表面積を拡大した焼結体を、化成処理により該弁作用金属表面に誘電体酸化被膜を形成させ、次いで、該誘電体酸化被膜上に固体電解質層を形成し、カーボン及び銀ペーストからなる導電層を順次形成した後、リードフレームなどの外部端子に接続し、トランスファーモールド等による外装を施して製品化される。
固体電解コンデンサに用いられる一般的な固体電解質としては、導電性高分子であるポリピロールとポリエチレンジオキシチオフェンとが挙げられ、さらに詳しくは、電解酸化重合によって形成されるポリピロールと、化学酸化重合によって形成されるポリエチレンジオキシチオフェンとに大別される。
電解酸化重合によって形成される導電性高分子は、緻密な膜を形成することができるため、導電性に優れる傾向があり、主に積層型のコンデンサの製造に用いられている。一方、化学酸化重合は、複雑な形状の素子にも対応できるため、巻回型のコンデンサの製造に多く用いられている。
固体電解コンデンサのESRは、コンデンサを構成する各部材の固有抵抗と、コンデンサを構成する各部材間に発生する接触抵抗からなる合成抵抗が主要な因子となっており、それらの改善によるESRのより一層の低減が望まれている。
特許文献1に開示されているように、ESRを低減する方法として、非イオン性界面活性剤を用いて導電性高分子層を作製する方法が知られている。
しかしながら、導電性高分子層に非イオン性界面活性剤を含有させると、静電容量が低下してしまう欠点があり、また、ESRの低減も不十分である。
特開2009−130018号公報
本発明の目的は、静電容量、ESRに優れる固体電解コンデンサを製造することのできる導電性高分子形成用電解重合液と、該導電性高分子形成用電解重合液を用いて作製した固体電解コンデンサの製造方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、両性界面活性剤を含有させた導電性高分子形成用電解重合液と、該電解重合液を用いて作製した固体電解コンデンサの製造方法が上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
第一の発明は、支持電解質及び界面活性剤を少なくとも溶媒中に含有する導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液において、
界面活性剤が、両性界面活性剤であることを特徴とする導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液である。
第二の発明は、両性界面活性剤が、アルキルベタイン型両性界面活性剤、脂肪酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤、イミダゾール型両性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性剤、アミンオキシド型両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする第一の発明に記載の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液である。
第三の発明は、支持電解質が、アントラキノンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ニトロベンゼンスルホン酸、分岐型ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプロピルベンゼンスルホン酸又はそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする第一又は第二の発明に記載の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液である。
第四の発明は、第一から第三の発明に記載の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液に、導電性高分子単量体を含有することを特徴とする導電性高分子形成用電解重合液である。
第五の発明は、誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上への導電性高分子層の形成において、第四の発明に記載の導電性高分子形成用電解重合液中で導電性高分子層を電解重合により形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法である。
第六の発明は、誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上への導電性高分子層の形成において、
予備導電層(A)を形成する工程と、前記予備導電層(A)上に第五の発明に記載の導電性高分子形成用電解重合液中で導電性高分子層(B)を電解重合により形成する工程とを有する固体電解コンデンサの製造方法である。
第七の発明は、予備導電層(A)が、二酸化マンガン層を含有することを特徴とする請求項6に記載の固体電解コンデンサの製造方法である。
第八の発明は、予備導電層(A)が、溶媒溶解性又は溶媒分散性の導電性高分子を含有した溶液を塗布後乾燥させることにより形成された導電性高分子層を含有することを特徴とする第六の発明に記載の固体電解コンデンサの製造方法である。
第九の発明は、予備導電層(A)が、導電性高分子単量体の化学重合により形成された導電性高分子層を含有することを特徴とする第六の発明に記載の固体電解コンデンサの製造方法である。
本発明によれば、従来よりも高電導度かつ高耐熱性の導電性高分子を与える導電性高分子形成用電解重合液を提供できる。また、従来の固体電解コンデンサと比較して著しく優れた静電容量、等価直列抵抗を示す固体電解コンデンサの製造方法を提供することができる。
まず、本発明の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液について説明する。
本発明の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液は、ドーパントアニオンを放出可能な支持電解質と界面活性剤が、溶媒中に溶解されたものである。
前記導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液中に含有された支持電解質は、陽イオンと陰イオンとに電離し、該陰イオンは導電性高分子単量体の電解酸化重合過程において、導電性高分子中にドーパントアニオンとして取り込まれる。
このドーパントアニオンの種類や、取り込まれる量によって、得られる導電性高分子の表面形態や電導度、耐熱性、機械的強度等が夫々変化することが知られている。
次に界面活性剤について説明する。
本発明の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液は溶液中に、界面活性剤として、両性界面活性剤を含有させたことを特徴としている。
界面活性剤には、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が存在する。
陰イオン性界面活性剤とは、水中で解離したとき陰イオンとなる。親水基としてカルボン酸、スルホン酸、あるいはリン酸構造を持つものが多い。
具体的には、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルホスフェート、アルキルリン酸エステル塩が挙げられる。
陽イオン性界面活性剤とは、水中で解離したとき陽イオンとなる。親水基としてテトラアルキルアンモニウムを持つものが多い。
具体的には、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩、イミダゾリン型陽イオン性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤(ノニオン性界面活性剤)とは、親水部が非電解質、つまりイオン化しない親水性部分を持つもので、アルキルグリコシド等の低分子系、或いはポリエチレングリコールやポリビニルアルコール等の高分子系が存在する。
具体的には、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリコシドが挙げられる。
本発明に用いる両性界面活性剤とは、同一分子内に陽イオン及び陰イオンを包含している両性界面活性剤のことを示す。
該両性界面活性剤は、その溶液中のpHによってその挙動が変化し、陽イオン的に振舞ったり、陰イオン的に振舞ったりする。すなわち、溶液のpHが低いほど陽イオン的に振舞い、溶液のpHが高いほど陰イオン的に振舞う。
両性界面活性剤としては、具体的には、アルキルベタイン型両性界面活性剤、脂肪酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤、イミダゾール型両性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性剤、アミンオキシド型両性界面活性剤等の両性界面活性剤が挙げられる。
前記アルキルベタイン型両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン等が挙げられる。
前記脂肪酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤としては、例えば、ココアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルホベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。
前記イミダゾール型両性界面活性剤としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレン等が挙げられる。
前記アミノ酸型両性界面活性剤としては、例えば、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルメチル−β−アラニン等が挙げられる。
前記アミンオキシド型両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミン−N−オキシド、オレイルジメチルアミン−N−オキシド等が挙げられる。
両性界面活性剤は、単独で使用してもよいし2種以上を併用してもよい。
本発明においては、両性界面活性剤を含有した導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液のpHは低いほうが好ましい。
両性界面活性剤が陽イオン的に振舞うことで、両性界面活性成分の導電性高分子への取り込みが抑制され良好な界面活性作用を得ることができる。さらに、両性界面活性成分が陽イオン的に振舞うことで、支持電解質から放出される陰イオンが、重合過程において導電性高分子中に効率的に取り込まれることとなり、所望のドーパントアニオンが選択的に取り込まれた導電性高分子を得ることが可能となる。
ただし、電解重合工程における導電性高分子はアノード分極して、導電性高分子近傍のpHは低くなっているため、必ずしも酸性である必要はなく、中性付近でも効果が得られる。
好適なpHの範囲は2〜9であり、より好ましくは4〜7である。pHが2未満である場合は、導電性高分子単量体の酸化が進行しやすく、電解重合液の寿命が短くなり実用的ではない。pH9超である場合は、陽イオン的に振舞うことができず、電界重合膜への両性界面活性剤の取り込み量が多くなり電導度や耐熱性の低下がおこってしまうため適切ではない。
両性界面活性剤の溶液における濃度は、30質量%以下の濃度とし、特に0.01〜3.0質量%とすることが好ましい。30質量%より多いと導電性高分子に取り込まれる両性界面活性剤の量が多くなり電導度と耐熱性が低下してしまう欠点がある。
支持電解質としては、例えば、ヨウ素、臭素、塩素等のハロゲンイオン、ヘキサフロロリン、ヘキサフロロヒ素、ヘキサフロロアンチモン、テトラフロロホウ素、過塩素酸等のハロゲン化物イオン、またはメタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸等のアルキル置換有機スルホン酸イオン、カンファースルホン酸イオンなどの環状スルホン酸イオン、又はベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸等のアルキル置換若しくは無置換のベンゼンモノ若しくはジスルホン酸イオン、2−ナフタレンスルホン酸、1,7−ナフタレンジスルホン酸等のスルホン酸基を1〜4個置換したナフタレンスルホン酸のアルキル置換もしくは無置換イオン、アントラセンスルホン酸イオン、アントラキノンスルホン酸イオン、アルキルビフェニルスルホン酸、ビフェニルジスルホン酸等のアルキル置換もしくは無置換のビフェニルスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合体等の高分子スルホン酸イオン等に例示される置換又は無置換の芳香族スルホン酸イオン、又はビスサルチレートホウ素、ビスカテコレートホウ素等のホウ素化合物イオン、又はモリブドリン酸、タングストリン酸、タングストモリブドリン酸等のヘテロポリ酸イオンなどを放出可能な支持電解質が一般に挙げられる。これらの中でも本発明に好適な支持電解質としては、アントラキノンスルホン酸、アントラキノンジスルホン酸、アルキルアントラキノンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、アルキルナフタレンジスルホン酸、ニトロベンゼンスルホン酸、分岐型ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプロピルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸(メチルナフタレンスルホン酸、エチルナフタレンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸)又はそれらの塩が挙げられる。
導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液に用いる溶媒は、水、又はテトラヒドロフラン(THF)やジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、あるいはアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルホルムアミド(DMF)やアセトニトリル、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒、酢酸エチルや酢酸ブチル等のエステル類、クロロホルムや塩化メチレン等の非芳香族性の塩素系溶媒、ニトロメタンやニトロエタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物、あるいはメタノールやエタノール、プロパノール等のアルコール類、またはギ酸や酢酸、プロピオン酸等の有機酸または該有機酸の酸無水物(無水酢酸等)を0〜30%以下の割合で水と混合した混合溶媒を挙げることができる。これらの中でも、環境負荷、安全性の面から、水を単独で使用したものが好ましい。
次に導電性高分子形成用電解重合液について説明する。
上記導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液に、導電性高分子単量体を含有させたものを導電性高分子形成用電解重合液とする。
前記導電性高分子単量体としては、ピロール、アニリン、フラン、チオフェン又はこれらの誘導体を用いることができる。該誘導体としては、3−アルキルピロール、3−アルキルチオフェン、3,4−アルキレンジオキシピロール、3,4−アルキレンジオキシチオフェンなどが挙げられる。前記モノマーは1種若しくは2種以上を同時に含有することができる。
これらの中でも、得られる導電性高分子の電導度及び耐熱性の面から、ピロール及び/又はその誘導体が好ましく、もっとも好ましいのはピロールである。
導電性高分子単量体の含有量は、導電性高分子形成用電解重合液中に、0.01〜30質量%含有させたものが好ましく、0.1〜10質量%含有させたものがより好ましく挙げられる。
このように、前記導電性高分子単量体、支持電解質塩及び両性界面活性剤を共に含有させた導電性高分子形成用電解重合液を用いて電解重合することで、電導度に優れた導電性高分子を得ることができる。
次に、本発明の固体電解コンデンサを製造する方法について説明する。
本発明によって製造できる固体電解コンデンサは、誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上に、導電性高分子が含有されてなる固体電解質層が形成されたものである。
本発明に用いられる陽極弁作用金属としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタンからなる群から選ばれた1種が挙げられ、焼結体又は箔の形状で用いられる。金属箔を使用する際は、比表面積を大きくする目的でエッチング処理されたものが好ましい。
誘電体酸化被膜は、上記弁作用金属をアジピン酸アンモニウム水溶液等の化成液中にて電解酸化することにより、その表面を酸化処理し形成することができる。
本発明の固体電解コンデンサは、前記誘電体酸化被膜上に固体電解質層を備えるものであるが、この固体電解質層は、電解重合による形成されてなる導電性高分子層(B)を少なくとも有するものである。
好ましくは、導電性高分子層(B)の形成前に、予備導電層(A)が形成されたものである。
また、誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上への導電性高分子層の形成において、予備導電層(A)を形成する工程と、前記予備導電層(A)上に、導電性高分子形成用電解重合液中で導電性高分子層(B)を電解重合により形成する工程とを有する固体電解コンデンサの製造方法である。
予備導電層(A)は、(1)二酸化マンガン層、(2)溶媒溶解性又は溶媒分散性の導電性高分子を含有した溶液を塗布乾燥させることにより形成された導電性高分子層、(3)導電性高分子単量体を化学重合により形成された導電性高分子層であり、これらの層を少なくとも含有していることを特徴とする。
(1)における二酸化マンガン層は、硝酸マンガンを含浸させてから熱分解して二酸化マンガン層を形成する方法や過マンガン酸塩水溶液を付着し、過熱し還元させて二酸化マンガン層を形成する方法より得ることができる。
(2)における溶媒溶解性の導電性高分子を含有した溶液として、具体的にはポリアニリンをN−メチルピロリドン(NMP)に0.1〜10質量%溶解した液が挙げられる。
このような溶液を誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上に塗布後、50℃〜150℃にて加熱乾燥することによって、予備導電層(A)を形成することができる。
また、(2)における溶媒分散性の導電性高分子を含有した溶液として、具体的には、水あるいはアルコール、メチルエチルケトン、トルエン又はそれらの混合物等の有機溶剤に、ポリピロール又はポリエチレンジオキシチオフェンの重合体微粒子が分散混合された溶液が挙げられる。
なお、この分散溶液中には、必要に応じてドーパントとなる有機スルホン酸系アニオンや有機高分子スルホン酸系アニオンが含有されていても良い。
このような溶液を誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上に塗布後、50℃〜150℃にて加熱乾燥することによって、予備導電層(A)を形成することができる。
(3)における導電性高分子単量体を化学酸化重合によって形成された導電性高分子層について説明する。
導電性高分子単量体としては、ピロール、アニリン、エチレンジオキシチオフェン又はそれらの誘導体が挙げられる。
化学酸化重合の方法としては、前記導電性高分子単量体を含有する溶液と、酸化剤とを、誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上にて接触し、酸化重合する方法が挙げられる。
前記酸化剤としては、過酸化水素、過硫酸塩、過ホウ酸塩等の無機酸化剤や、塩化第二鉄、硫酸第二鉄等の無機第二鉄塩、あるいは、パラトルエンスルホン酸第二鉄塩等の有機スルホン酸第二鉄塩が挙げられ、好ましくはそれらを適切な濃度に調整した溶液を酸化剤として用いることができる。
上記のよう導電性高分子単量体を含有する溶液と、前記酸化剤含有溶液とを弁作用金属上で接触させることで、予備導電層(A)を形成することができる。
次に弁作用金属から陽極リード端子、陰極層から陰極リード端子を接続して電極を取り出して素子を形成し、この素子全体をエポキシ樹脂等の絶縁性樹脂或いはセラミック製や金属製の外装ケース等により封止することで固体電解コンデンサを得ることができる。
前記導電性高分子形成用電解重合液を用いることによって、電導度に優れた導電性高分子が得られ、さらに前記導電性高分子層を固体電解質としてコンデンサに用いることにより、静電容量、ESR特性に優れた固体電解コンデンサを得ることができる。
上記導電性高分子層には、両性界面活性剤を含有しもしなくてもよい。
図1は本発明の固体電解コンデンサの断面図である。1は弁作用金属、2は誘電体酸化被膜、3は予備導電層(A)、4は導電性高分子層(B)である。
本発明に用いられる陽極弁作用金属としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ又はチタンからなる群から選ばれた1種が挙げられ、焼結体又は箔の形状で用いられる。
本発明の固体電解コンデンサは、用いられる陽極弁作用金属の種類、形状により、チップ型又は巻回型のいずれとすることができる。
以下、本発明について実施例を挙げより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例により、なんら限定されない。
(固体電解コンデンサの評価)
(実施例1)
表面に誘電体酸化被膜が形成された3mm×5mmサイズのエッチドアルミニウム化成箔を105℃乾燥機中で10分間乾燥させた。これを、18℃サーモプレート上に10分間静置した。次に18℃に冷却したモノマー液(ピロール:3(g)+エタノール:5(g)+HO:18.4(g)の混合液):4μlを箔上に滴下し、1分間静置した。さらに、酸化剤液(p−トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム(PTS−TEA):5.6(mmol)+ペルオキソ二硫酸アンモニウム:1.56(g)+HO:10.63(g)の混合液):12μLを箔上に滴下し、10分間静置することで化学酸化重合し予備導電層を形成した。これを純水にて洗浄し、105℃乾燥機中で10分間乾燥させた。
次に、電解重合液(ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+アンヒトール20AB(花王(株)製、ラウリン酸アミドプロピルベタイン30wt%):0.17gに水を加え50(g)とした混合液)を用意した。
予備導電層形成済みエッチドアルミニウム化成箔を電解重合液中に浸漬し、予備導電層に接触させた外部電極を陽極として、電流値を0.4mAに固定して電解重合を行い、導電性高分子層(固体電解質層)を形成した。
次に、上記アルミニウム箔の導電性高分子層を形成した部分にカーボンペーストと銀ペーストを順に塗布し、乾燥させて、合計20個のコンデンサ素子を完成させた。
これら20個のコンデンサ素子について、100kHzにおける静電容量(Cs)と等価直列抵抗(ESR)を測定した。
(実施例2)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液に2−アントラキノンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+アンヒトール20HD(花王(株)製、ラウリルヒドロキシスルホベタイン30wt%):0.83gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(実施例3)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にアントラキノン−2,7−ジスルホン酸二ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+アンヒトール20N(花王(株)製、ラウリルジメチルアミンオキサイド35wt%):0.71gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(実施例4)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にp−トルエンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+アンヒトール55AB(花王(株)製、ヤシ酸アミドプロピルベタイン30wt%):0.83gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(実施例5)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にイソプロピルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ハンツマン社製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+ソフタゾリンLPB(川研ファインケミカル(株)製、ラウラミドプロピルベタイン30wt%):0.83gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(実施例6)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にメチルナフタレンスルホン酸ナトリウム:4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+ソフタゾリンLSB−R(川研ファインケミカル(株)製、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン29wt%):0.86gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(実施例7)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+ソフタゾリンLAO(川研ファインケミカル(株)製、ラウラミドプロピルアミンオキシド30wt%):0.86gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(実施例8)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にアントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+ソフタゾリンLMEB(川研ファインケミカル(株)製、ヒドロキシアルキル(C12−14)ヒドロキシエチルメチルグリシン27wt%):0.93gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(実施例9)
表面に誘電体酸化被膜が形成された3mm×5mmサイズのエッチドアルミニウム化成箔を105℃乾燥機中で10分間乾燥させた。これを、18℃サーモプレート上に10分間静置した。硝酸マンガンを含浸させて、熱分解し、二酸化マンガン層を形成して、予備導電層を作製した。
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+ソフタゾリンLAO(川研ファインケミカル(株)製、ラウラミドプロピルヒドロキシスルホベタイン29wt%):0.86gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(実施例10)
表面に誘電体酸化被膜が形成された3mm×5mmサイズのエッチドアルミニウム化成箔を105℃乾燥機中で10分間乾燥させた。これを、18℃サーモプレート上に10分間静置した。ポリアニリンをN−メチルピロリドンに0.5質量%溶解した液を塗布して予備導電層を作製した。
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にメチルナフタレンスルホン酸ナトリウム:4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+ソフタゾリンLSB−R(川研ファインケミカル(株)製、ラウラミドプロピルヒドロキシスルホベタイン29wt%):0.86gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例1)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例2)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液に2−アントラキノンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例3)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にアントラキノン−2,7−ジスルホン酸二ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例4)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にp−トルエンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例5)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にイソプロピルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ハンツマン社製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例6)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にメチルナフタレンスルホン酸ナトリウム:4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例7)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例8)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例9と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例9)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例10と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にメチルナフタレンスルホン酸ナトリウム:4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)に水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例10)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液に2−アントラキノンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+エマール0(花王(株)製、ラウリル硫酸ナトリウム):0.25gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例11)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にアントラキノン−2,7−ジスルホン酸二ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+TBAH−40(ライオン(株)製、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイド40wt%):0.63gに水を20(g)加えた後、0.1wt%硫酸水溶液でpHを6.0に調製した後、更に水を加えて50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
(比較例12)
導電性高分子の製造方法を以下の方法に代えたこと以外は実施例1と同様にして、20個のコンデンサ素子を得た。すなわち、電解重合液にp−トルエンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製):4.0(mmol)+ピロール:0.6(g)+エマルゲン106(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル):0.25gに水を加え50(g)とした混合液を用いて電解重合を行い、導電性高分子層を形成した。コンデンサ素子の特性評価を実施例1と同様に行った。
実施例1〜10及び比較例1〜12のコンデンサ素子の測定結果を表1及び2に示す。
Figure 2012089542
Figure 2012089542
実施例1〜10と比較例1〜12について、同じ支持電解質同士で比較すると実施例の方がコンデンサの静電容量が高く、ESRが低い結果となった。これより、静電容量、ESR特性に優れた固体電解コンデンサを得られることがわかった。
本発明の導電性高分子形成用電解重合液により得られる導電性高分子は、固体電解コンデンサはもとより、有機ELディスプレイ、有機トランジスタ、ポリマー電池、太陽電池、各種センサー材料、電磁波シールド材料、帯電防止材料、エレクトロクロミック材料、人工筋肉などに好適に使用できる。
固体電解コンデンサの断面図
1 弁作用金属
2 誘電体酸化被膜
3 予備導電層(A)
4 導電性高分子層(B)

Claims (9)

  1. 支持電解質及び界面活性剤を少なくとも溶媒中に含有する導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液において、
    界面活性剤が、両性界面活性剤であることを特徴とする導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液。
  2. 両性界面活性剤が、アルキルベタイン型両性界面活性剤、脂肪酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤、イミダゾール型両性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性剤、アミンオキシド型両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液。
  3. 支持電解質が、アントラキノンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ニトロベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプロピルベンゼンスルホン酸又はそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液。
  4. 請求項1から3に記載の導電性高分子形成用電解重合液調整用支持電解質溶液に、導電性高分子単量体を含有することを特徴とする導電性高分子形成用電解重合液。
  5. 誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上への導電性高分子層の形成において、請求項4に記載の導電性高分子形成用電解重合液中で導電性高分子層を電解重合により形成する工程を有する固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属上への導電性高分子層の形成において、
    予備導電層(A)を形成する工程と、前記予備導電層(A)上に請求項5に記載の導電性高分子形成用電解重合液中で導電性高分子層(B)を電解重合により形成する工程とを有する固体電解コンデンサの製造方法。
  7. 予備導電層(A)が、二酸化マンガン層を含有することを特徴とする請求項6に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 予備導電層(A)が、溶媒溶解性又は溶媒分散性の導電性高分子を含有した溶液を塗布後乾燥させることにより形成された導電性高分子層を含有することを特徴とする請求項6に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 予備導電層(A)が、導電性高分子単量体の化学重合により形成された導電性高分子層を含有することを特徴とする請求項6に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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