JP2012087882A - ギヤードモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】歯車減速機3とモータ2のいずれか一方のケーシングの内周側に半径方向に互いに重なるように組付けられる挿入部を前記歯車減速機3とモータ2のいずれか他方に設けるとともに、前記歯車減速機3とモータ2の軸方向に組付けられる締結手段によって前記歯車減速機3とモータ2が互いに固定されるギヤードモータ1であって、前記挿入部の外周面に円周方向に沿って溝部60を形成し、該溝部60内に位置して前記ケーシングと挿入部の軸方向の動きを係止するとともに円周方向の動きを可能にする抜け止め手段41を設け、前記締結手段4を外すことで、前記歯車減速機3とモータ2を円周方向に互いの位置を変えることを可能にしたことにある。
【選択図】図1
Description
特許文献1の方法にあっては、製品種類が2倍になるのは勿論のこと、ギヤ出力軸の部品種も2倍になってしまう。
特許文献2の方法にあっては、加工された2つの取付け面のうち、実際に取付けに使われるのは左右どちらか1つの面であるため、結果的に加工が不要の面まで取付け面加工を施していることになり、その分コストアップとなる。
特許文献3の方法にあっては、減速機内の歯車の種類や配置に制限が伴うため、限られた種類の減速機でしか実施できない。
歯車減速機とモータを各々単品で販売する方法では、顧客が歯車減速機とモータを好みの方向に組付けられるというメリットがある反面、顧客が歯車減速機とモータを組み付ける際、モータピニオンと歯車減速機の初段歯車とを噛み合わせる時に、歯車部に打痕をつけてしまい、それが噛み合い音不良の原因となる、という問題がある。
組付けた状態で販売する方法でも、組み付けねじを緩めると、モータピニオンと歯車減速機の噛み合いが外れてしまうため、顧客が、方向を変えて組み付け直す際、すなわち、再度噛み合わせる時に歯車部に打痕をつける恐れがある。
また、組み付けねじを緩めた際に、モータピニオンと歯車減速機の噛み合いが外れるため、グリスが流れ出るといった問題もあった。
また、通常、出力軸の向きが右側のものと左側のものの二種類が必要になる直交軸タイプのギヤードモータにあっても一種類で対応できる直交軸ギヤードモータを提供することを他の目的とする。
また、本発明は、前記抜け止め手段として、前記歯車減速機とモータのいずれか一方のケーシングに半径方向に貫通するピン穴を形成し、該ピン穴を通して前記挿入部の溝部に係合するピンを装着したことにある。
さらに、本発明は、前記抜け止め手段として、内周側が前記挿入部の溝部に配置され、外周側が前記ケーシングの内周面に係合する環状の弾性体を用いたことにある。
またさらに、本発明は、前記モータの出力軸を支持する軸受を前記歯車減速機のケーシングに設けられた前記モータの出力軸挿入孔の内周面に配置したことにある。
また、本発明は、前記歯車減速機として直交軸ギヤを用いると共に、該直交軸ギヤの出力軸の中心線と前記モータの出力軸の中心線が直交するように前記直交軸ギヤとモータを組み合わせ、前記ギヤードモータの4つの取付けボルト孔と、前記直交軸ギヤの出力軸の中心線と前記モータの出力軸の中心線とを含む平面と、の距離が夫々等しくなるように前記取付けボルト孔を配置したことにある。
請求項2によれば、簡単な構成で減速機とモータを回転可能で、かつ外れることがないので、モータリード線の引き出し方向や、端子箱の位置を変更する際に、モータ部の噛み合い部への打痕傷などの発生や、減速機部からグリスが流れ出ることを防止できる。
請求項3によれば、簡単な構成で減速機とモータを回転可能で、かつ外れることがないので、モータリード線の引き出し方向や、端子箱の位置を変更する際に、モータ部の噛み合い部への打痕傷などの発生や、減速機部からグリスが流れ出ることを防止できる。さらに、減速機とモータ部の接合面からギヤードモータ内部に液体などが侵入することも防止できる。
請求項4によれば、モータフランジを使用しない構造のため、部品削減によるコストダウンができる。
請求項5によれば、直交軸ギヤードモータであっても、減速機の取付け面に対してモータ部を180度回転させることによって、一種類のギヤードモータで左右両面の取付けに対応できるため、製品種類、部品種類、加工コストの削減を図ることができる。
この実施の形態は、歯車減速機部3として直交軸歯車減速機50を使用した態様を説明する。
この実施の形態では、前記モータ部2の出力軸26aの先端には、ハイポイドピニオン26cが設けられている。また、モータ部2のケーシング21には、開口側の周縁部に半径方向のピン孔21bが形成されている。
このモータ部2の回転軸26の両端部を支持する軸受27,28のうち軸受28は、直交軸歯車減速機50の減速機ケース51に支持されている。7は電源および駆動装置に接続するためのモータリード線を接続する端子を内蔵した端子箱で、前記モータ部2のケーシング21に組付けられている。
前記ケーシング57の側面には、前記モータ部2の出力軸26aが導入される開口穴57aが形成され、該開口穴57aと直交する向きに前記出力軸56を導出する開口穴57bを形成したものである。前記開口穴57aの内面には、前記モータ部2の出力軸26aを支持する軸受28が支持されており、前記ケーシング57とフランジ57Aの内面には、軸52を支持する軸受58a,58bと、前記出力軸56を支持する軸受59a,59bがそれぞれ設けられている。前記出力軸56は、モータ部2の出力軸26aの中心線の延長線上で、図4に示すように減速機ケース51の幅方向の中心位置L1=L2になるように形成されている。
61は前記ケーシング57の開口穴57a内面に設けられたシール部材で、前記モータ部2の出力軸26aに密着して、前記ケーシング57内部をシールしている。
前記減速機出力軸35は、軸受36a,36bを介して支持されており、軸受36aはケーシング31の他端開口部を塞ぐ仕切り板37に支持され、軸受36bは、ケーシング31の一端壁部31aに設けられたボス部31cに支持されている。
前記減速機出力軸35には、前記減速歯車34が装着されており、この減速歯車34に前記減速歯車33が噛合している。この減速歯車33は、軸38に支持されており、この軸38に減速歯車32も支持されている。前記軸38は、軸受39a,39bを介して支持されており、軸受39aは仕切り板37に支持され、軸受39bはケーシング31の一端壁部31aに設けられたボス部31dに支持されている。
仕切り板37は、ねじ40を介してケーシング31に装着されており、仕切り板37に形成された孔37aを通して前記モータ部2の先端出力軸26aがケーシング31内に導入されている。前記モータ部2の出力軸26aは、モータピニオン26bが減速歯車32に噛合しており、減速歯車32を介して軸38、減速歯車33、減速歯車34と伝わり、減速機出力軸35から外部に出力が取り出される。前記ケーシング31の外周面には、半径方向の孔31eが形成されており、この孔31eにピン41が圧入されてピン41の先端を前記溝部29に係合させている。ケーシング31の四隅には、前記締結用ねじ4を螺合する、ねじ孔31fが軸方向に形成されている。
モータ部2と歯車減速機部3の組付けに際して、フランジ22の周縁部22bの延長部(挿入部)22cを歯車減速機部3のケーシング31内に挿入して組み付けるとともに、モータ部2の出力軸26aを、歯車減速機部3の仕切り板37に形成された孔37aを通してケーシング31内に挿入して減速歯車32に噛合させる。次に、ケーシング31の外周面に形成された孔31eにピン41を圧入して溝部29に係合させる。
そして、モータ部2と歯車減速機部3の向きを調整して複数の締結用ねじ4をケーシング21のねじ穴21eを通して歯車減速機部3のケーシング31のねじ孔31fに螺合して固定する。
こうして、モータ部2の出力軸26aは、歯車減速機部3のケーシング31内の減速歯車32に噛合し、減速歯車32と同軸の減速歯車33を介して減速歯車34に噛合する。そして、減速歯車34を支持する減速機出力軸35から減速された回転が取り出される。
2 モータ部
3 歯車減速機部
4 締結用ねじ(締結手段)
21,31,57 ケーシング
21d 段差部
22 フランジ
23 モータケース
26 回転軸
26a 出力軸
26c ハイポイドピニオン
29,60 溝部
35 減速機出力軸
41 ピン(抜け止め手段)
42 シール部材(抜け止め手段)
50 直交軸歯車減速機
51 減速機ケース
56 出力軸
Claims (5)
- 歯車減速機とモータのいずれか一方のケーシングの内周側に半径方向に互いに重なるように組付けられる挿入部を前記歯車減速機とモータのいずれか他方に設けるとともに、前記歯車減速機とモータの軸方向に組付けられる締結手段によって前記歯車減速機とモータが互いに固定されるギヤードモータであって、前記挿入部の外周面に円周方向に沿って溝部を形成し、該溝部内に位置して前記ケーシングと挿入部の軸方向の動きを係止するとともに円周方向の動きを可能にする抜け止め手段を設け、前記締結手段を外すことで、前記歯車減速機とモータを円周方向に互いの位置を変えることを可能にしたことを特徴とするギヤードモータ。
- 前記抜け止め手段として、前記歯車減速機とモータのいずれか一方のケーシングに半径方向に貫通するピン穴を形成し、該ピン穴を通して前記挿入部の溝部に係合するピンを装着したことを特徴とする請求項1に記載のギヤードモータ。
- 前記抜け止め手段として、内周側が前記挿入部の溝部に配置され、外周側が前記ケーシングの内周面に係合する環状の弾性体を用いたことを特徴とする請求項1に記載のギヤードモータ。
- 前記モータの出力軸を支持する軸受を前記歯車減速機のケーシングに設けられた前記モータの出力軸挿入孔の内周面に配置したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のギヤードモータ。
- 前記歯車減速機として直交軸ギヤを用いると共に、該直交軸ギヤの出力軸の中心線と前記モータの出力軸の中心線が直交するように前記直交軸ギヤとモータを組み合わせ、前記ギヤードモータの4つの取付けボルト孔と、前記直交軸ギヤの出力軸の中心線と前記モータの出力軸の中心線とを含む平面と、の距離が夫々等しくなるように前記取付けボルト孔を配置したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のギヤードモータ。
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