JP2012087229A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Yasuyuki Yamada
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Abstract

【課題】貯蔵安定性に優れ、硬化後には低線膨張率となるエポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂と、シェルにより硬化剤又は硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルとを含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記シェルは、加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体からなるエポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、貯蔵安定性に優れ、硬化後には低線膨張率となるエポキシ樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂組成物は様々な用途に用いられており、例えば、半導体実装の分野における接着剤として汎用されている。このような接着剤には、硬化性を損なうことなく貯蔵安定性を高めることが求められており、例えば、硬化剤又は硬化促進剤を内包した潜在性のマイクロカプセルを配合することが行われている。
マイクロカプセルを配合したエポキシ樹脂組成物として、例えば、特許文献1には、高熱伝導性絶縁フィラー、エポキシ樹脂、マイクロカプセル型潜在性硬化剤等を含有する接着シート用エポキシ樹脂組成物が記載されている。また、特許文献2には、硬化触媒を含有する材料をポリシラザン由来のSiOから構成される無機層により覆いカプセル化したマイクロカプセル型硬化触媒、及び、このマイクロカプセル型硬化触媒を含む半導体封止用樹脂組成物が記載されている。
一方、近年、半導体実装の分野においては、フリップチップ接続が注目されている。例えば、半導体チップ上の半田からなる突起状電極を接合してフリップチップ接続を行う場合、接着剤を介して突起状電極の位置あわせをした後に、250℃程度以上でリフロー処理を行うことにより突起状電極の接合を行い、これにより、接着剤も硬化する。そして、一般的に、接合後の実装体には温度サイクル試験に耐えうる高い信頼性が求められる。
接合後の実装体の信頼性を高めるためには、半導体チップにできる限り応力を発生させないことが重要となる。半導体チップに応力が発生する大きな要因としては、接着剤を加熱硬化した温度から冷却する過程において、半導体チップと接着剤硬化物との間で、収縮率の温度依存性、即ち、線膨張率に差があることが挙げられる。
そこで、従来、例えば、接着剤に無機フィラーを高充填することにより、接着剤硬化物の線膨張率を低下させることが行われてきた。また、特許文献2に記載のマイクロカプセル型硬化触媒のようにシェルが無機材料からなる場合には、硬化後に残留するシェルが無機フィラーと同様に作用して、硬化物の信頼性を向上させることができる。
しかしながら、接着剤に無機フィラーを高充填する方法では、接着剤の粘度が上昇しやすいため所望の量にまで高充填することは困難であり、接着剤硬化物の線膨張率を低下させる効果が充分に得られないことがある。また、特許文献2に記載のマイクロカプセル型硬化触媒を用いた場合には、マイクロカプセル型硬化触媒自体が非常に重いため、接着剤中で均一に分散することが困難であり、これにより、硬化反応が均一に進行せず、硬化物の信頼性が充分に改善されないことが問題である。
特開2010−132840号公報 特開2000−186132号公報
本発明は、貯蔵安定性に優れ、硬化後には低線膨張率となるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、エポキシ樹脂と、シェルにより硬化剤又は硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルとを含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記シェルは、加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体からなるエポキシ樹脂組成物である。
以下、本発明を詳述する。
本発明者は、エポキシ樹脂組成物において、シェルにより硬化剤又は硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルを用い、かつ、該マイクロカプセルのシェルを、加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体からなるシェルとすることにより、高い貯蔵安定性を実現できるとともに、硬化後の線膨張率を低下させて信頼性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含有する。
上記エポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、CTBN変性エポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、エポキシ含有アクリルポリマー等が挙げられる。これらのなかでも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品として、例えば、JER828(ジャパンエポキシレジン社製)等が挙げられる。上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の市販品として、例えば、HP−7200HH(DIC社製)等が挙げられる。上記ナフタレン型エポキシ樹脂の市販品として、例えば、EXA−4710(DIC社製)等が挙げられる。上記CTBN変性エポキシ樹脂の市販品として、例えば、EPR−4023(ADEKA社製)等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、シェルにより硬化剤又は硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルを含有する。
上記マイクロカプセルは、貯蔵時には上記硬化剤又は硬化促進剤を上記シェル内に保持することができる一方、加熱されると上記硬化剤又は硬化促進剤を放出して硬化反応を進行させることができる。従って、本発明のエポキシ樹脂組成物は、貯蔵安定性にも硬化性にも優れる。
上記シェルは、加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体からなる。
上記シェルが上記加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体からなることにより、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いてフリップチップ接続を行う場合には、突起状電極の接合を行う際の加熱により、まず、上記マイクロカプセルが上記硬化剤又は硬化促進剤を放出し、次いで、残留した上記シェルにおいてポリイミド骨格が生成する。従って、硬化後に残留した上記シェルはポリイミド骨格を有する機能性フィラーとして作用し、本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化後には低線膨張率となる。また、このとき、硬化後に残留した上記シェルは、上記硬化剤又は硬化促進剤を放出する前の球状の上記マイクロカプセルに比べて表面積が大きくなっているため、線膨張率を低下させる効果が大きい。
なお、硬化後に残留した上記シェルにおいて、上記ポリイミド骨格は上記シェルの全面に存在していてもよく、部分的に存在していてもよい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化後には低線膨張率となるため、硬化後の線膨張率を低下させることを目的として無機フィラーを高充填する必要がない。また、上記硬化剤又は硬化促進剤を放出する前の球状の上記マイクロカプセルは、硬化後に残留した上記シェルに比べて表面積が小さいため、エポキシ樹脂組成物を増粘させる効果が小さい。従って、本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要以上に粘度が上昇することがなく取扱性に優れ、本発明エポキシ樹脂組成物を基材上に塗布したり、フィルム状に成形したりすることが容易となる。
上記加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体が上記ポリイミド骨格を生成する温度は、170〜260℃であることが好ましい。上記温度が170℃未満であると、上記マイクロカプセルが上記硬化剤又は硬化促進剤を放出するより前に上記ポリイミド骨格が生成し、上記マイクロカプセルから上記硬化剤又は上記硬化促進剤が充分に放出されないことがあり、エポキシ樹脂組成物の硬化性が低下することがある。上記温度が260℃を超えると、エポキシ樹脂組成物を用いてフリップチップ接続を行う場合、突起状電極の接合を行う際の加熱によっても上記ポリイミド骨格が生成しないことがあり、エポキシ樹脂組成物の硬化後の線膨張率が増大することがある。
上記加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体は特に限定されないが、加熱により反応してポリイミド骨格を生成する官能基を有する共重合体であることが好ましく、ニトリル基及びカルボキシル基を有する共重合体であることがより好ましい。通常、ニトリル基とカルボキシル基は、例えば170〜260℃程度に加熱されると環化反応を起こし、イミド基が形成される。従って、ニトリル基及びカルボキシル基を有することにより、このような共重合体は、加熱によりポリイミド骨格を生成することができる。
上記ニトリル基及びカルボキシル基を有する共重合体は特に限定されないが、ニトリル基含有モノマー及びカルボキシル基含有モノマーを含有するモノマー混合物を重合させることにより得られる共重合体であることが好ましい。
上記硬化剤又は硬化促進剤は特に限定されず、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)、2−メチルイミダゾール(2MZ)等のイミダゾール系硬化剤、ポリエチレンポリアミン、メタキシレンジアミン等のポリアミン系硬化剤、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸等の酸無水物系硬化剤、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸等の塩素置換カルボン酸系硬化促進剤、p−クロロフェノール、o−クロロフェノール等の塩素置換フェノール系硬化促進剤、p−ニトロフェノール等のニトロ置換フェノール系硬化促進剤、チオフェノール、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン系硬化促進剤等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記マイクロカプセルは、上記硬化剤又は硬化促進剤を放出する温度が110〜170℃であることが好ましい。上記温度が110℃未満であると、貯蔵時に上記マイクロカプセルから上記硬化剤又は硬化促進剤が滲み出し、硬化反応が部分的に進行してしまうことがあるため、エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性が低下することがある。上記温度が170℃を超えると、加熱しても上記マイクロカプセルから上記硬化剤又は上記硬化促進剤が充分に放出されないことがあり、エポキシ樹脂組成物の硬化性が低下することがある。
上記マイクロカプセルは、上記硬化剤又は硬化促進剤の内包率の好ましい下限が10重量%、好ましい上限が50重量%である。上記硬化剤又は硬化促進剤の内包率が10重量%未満であると、上記マイクロカプセルのシェル厚みが増大し、加熱しても上記マイクロカプセルから上記硬化剤又は上記硬化促進剤が充分に放出されないことがあり、エポキシ樹脂組成物の硬化性が低下することがある。上記硬化剤又は硬化促進剤の内包率が50重量%を超えると、上記マイクロカプセルのシェル厚みが低下し、貯蔵時に上記マイクロカプセルから上記硬化剤又は硬化促進剤が滲み出し、硬化反応が部分的に進行してしまうことがあるため、エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性が低下することがある。
上記マイクロカプセルの上記硬化剤又は硬化促進剤の内包率のより好ましい下限は20重量%、より好ましい上限は40重量%である。
上記マイクロカプセルの平均粒子径は特に限定されないが、好ましい下限が0.5μm、好ましい上限が5.0μmである。上記平均粒子径が0.5μm未満であると、上述した内包率を維持しようとすると上記マイクロカプセルのシェル厚みが低下し、貯蔵時に上記マイクロカプセルから上記硬化剤又は硬化促進剤が滲み出し、硬化反応が部分的に進行してしまうことがあるため、エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性が低下することがある。上記平均粒子径が5.0μmを超えると、エポキシ樹脂組成物を用いてフリップチップ接続を行う場合、突起状電極の接合を行う際に電極間で上記マイクロカプセルを噛み込むことがあり、接着不良の原因となることがある。
上記マイクロカプセルの平均粒子径のより好ましい上限は3.0μmである。
上記マイクロカプセルのアスペクト比は特に限定されないが、好ましい上限が1.1である。上記アスペクト比が1.1を超えると、貯蔵時に上記マイクロカプセルから上記硬化剤又は硬化促進剤が滲み出し、硬化反応が部分的に進行してしまうことがあるため、エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性が低下することがある。
上記マイクロカプセルのアスペクト比のより好ましい上限は1.05である。
なお、本明細書中、上記マイクロカプセルの平均粒子径及びアスペクト比は、以下のようにして求めた値を意味する。
上記マイクロカプセルを、走査型電子顕微鏡を用いて1視野に約100個のマイクロカプセルが観察できる倍率で観察し、任意に選択した50個のマイクロカプセルの最長径及び最短径を、ノギスを用いて測定する。最長径を粒子径とし、粒子径の数平均値を求め、これを平均粒子径とする。また、最短径に対する最長径の比(最長径/最短径)の数平均値を求め、これをアスペクト比とする。なお、アスペクト比は、1に近くなるほど真球状に近いことを意味する。
上記マイクロカプセルを製造する方法は特に限定されないが、上記加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体が上記ニトリル基及びカルボキシル基を有する共重合体である場合には、例えば、ニトリル基含有モノマー及びカルボキシル基含有モノマーを含有するモノマー混合物と、硬化剤又は硬化促進剤とを含有する油性混合液を調製する工程と、上記油性混合液を水性分散媒体に分散させて、油性液滴の分散液を調製する工程と、上記分散液中で上記モノマー混合物を重合させる工程とを有する方法が挙げられる。
上記ニトリル基含有モノマーは特に限定されず、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル等が挙げられる。これらのなかでも、メタクリロニトリルが好ましい。
上記カルボキシル基含有モノマーは特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等が挙げられる。これらのなかでも、メタクリル酸が好ましい。
上記モノマー混合物における上記ニトリル基含有モノマー及び上記カルボキシル基含有モノマーの含有量の合計は、好ましい下限が40重量%、好ましい上限が80重量%である。上記含有量の合計が40重量%未満であると、上記マイクロカプセルのシェルにおいて上記ポリイミド骨格が生成する反応点が少なく、線膨張率を低下させる効果が充分に得られないことがある。上記含有量の合計が80重量%を超えると、上記モノマー混合物の水への分配が大きくなり、上記マイクロカプセルを製造する際に上記モノマー混合物が水性分散媒体中に移行してしまい、凝集の原因となることがある。
上記モノマー混合物における上記ニトリル基含有モノマー及び上記カルボキシル基含有モノマーの含有量の合計のより好ましい下限は50重量%、より好ましい上限は70重量%である。
上記ニトリル基含有モノマーと上記カルボキシル基含有モノマーとの含有量の重量比は、4:6〜8:2であることが好ましい。上記重量比が上記範囲を外れると、上記マイクロカプセルのシェルにおいて上記ポリイミド骨格が生成する反応点が少なく、線膨張率を低下させる効果が充分に得られないことがある。
上記モノマー混合物における上記ニトリル基含有モノマー及び上記カルボキシル基含有モノマーの含有量の合計、及び、上記ニトリル基含有モノマーと上記カルボキシル基含有モノマーとの含有量の重量比を上述した範囲に調整するためには、例えば、上記モノマー混合物における上記ニトリル基含有モノマーの含有量を15〜65重量%とすることが好ましく、また、上記モノマー混合物における上記カルボキシル基含有モノマーの含有量を5〜50重量%とすることが好ましい。
上記モノマー混合物は、上記ニトリル基含有モノマー及び上記カルボキシル基含有モノマーに加えて、1分子中に2以上のα,β−エチレン性不飽和結合を有する化合物等のその他のモノマーを含有してもよい。
上記1分子中に2以上のα,β−エチレン性不飽和結合を有する化合物は特に限定されず、例えば、芳香族ジビニルモノマー、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオールポリ(メタ)アクリレート、アリル化合物等が挙げられる。
上記芳香族ジビニルモノマーは特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼンが好ましい。
上記アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのなかでも、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記ポリオールポリ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記アリル化合物は特に限定されず、例えば、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
また、上記モノマー混合物は、シランカップリング剤等の金属カップリング剤を含有してもよい。
上記シランカップリング剤は、重合性反応基を有していれば特に限定されず、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのなかでも、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランが好ましい。
上記油性混合液を水性分散媒体に分散させて、油性液滴の分散液を調製する方法は特に限定されず、例えば、上記油性混合液を上記水性分散媒体に添加し、ホモジナイザーを用いて攪拌する方法、超音波照射により乳化する方法、マイクロチャネル又はSPG膜を通過させて乳化する方法、スプレーで噴霧する方法、転相乳化法等が挙げられる。
また、上記水性分散媒体は、必要に応じて、分散安定剤を含有してもよい。上記分散安定剤は特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
上記分散液中で上記モノマー混合物を重合させる際には、重合開始剤を用いることが好ましい。
上記重合開始剤として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4’−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4’−ジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス−2−メチルプロピネート、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル、2,2’−アゾビス[N−(2−プロピル)−2−メチルプロピンアミド]、2,2’−アゾビス−N−ブチル−2−メチルプロピンアミド、2,2’−アゾビス−N−シクロヘキシル−2−メチルプロピンアミド等が挙げられる。
上記重合開始剤の配合量は特に限定されないが、上記モノマー混合物100重量部に対する好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が1重量部である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂組成物と上記マイクロカプセルとに加えて、必要に応じて、その他の硬化剤又は硬化促進剤、無機フィラー、ゴム粒子等のその他の成分を含有してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化後の線膨張率の好ましい上限が110ppmである。上記線膨張率が110ppmを超えると、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いてフリップチップ接続を行った場合、接合後の実装体が温度サイクル試験等にさらされた場合に半導体チップの剥離等が生じることがある。
本発明によれば、貯蔵安定性に優れ、硬化後には低線膨張率となるエポキシ樹脂組成物を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
重合反応容器に、水150重量部と、分散安定剤として5重量%のポリビニルアルコール水溶液(GH−20、日本合成化学社製)40重量部とを投入し、水性分散媒体を調製した。次いで、アクリロニトリル3.5重量部、メタクリル酸1.0重量部、エチレングリコールジメタクリレート(ブレンマーPDE−50、日油社製)4.0重量部、硬化促進剤として2−ウンデシルイミダゾール(C11Z、四国化成工業社製)1.5重量部、重合開始剤としてジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601、和光純薬工業社製)0.06重量部とを含有する油性混合液を調製し、得られた油性混合液を水性分散媒体に添加して、油性液滴の分散液を調製した。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、重合器内へ仕込み、80℃で9時間反応させることにより、反応生成物を得た。得られた反応生成物を遠心分離した後、乾燥することにより、マイクロカプセルを得た。
エポキシ樹脂(YL980、jER社製)0.58重量部と、酸無水物硬化剤(YH309、jER社製)0.29重量部と、得られたマイクロカプセル0.13重量部とを添加して、公転自転撹拌機で撹拌することにより、エポキシ樹脂組成物を得た。
(実施例2〜7及び比較例1〜3)
表1に示す組成に従ってモノマーの配合比を変更したこと以外は実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られたエポキシ樹脂組成物について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)貯蔵安定性
得られたエポキシ樹脂組成物を50μmの厚さに塗布して樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムを40℃で3日間放置した後、酢酸エチル中で24時間以上浸漬、振とうさせた。浸漬後の樹脂フィルムを取り出して乾燥し、酢酸エチル浸漬前後の樹脂フィルムの重量を測定することで、ゲル分率測定を行った。
なお、ゲル分率は、下記式(1)により算出した。
ゲル分率(重量%)=100×(W−W)/(W−W) (1)
式(1)中、Wは樹脂フィルムの基材の重量を表し、Wは酢酸エチルに浸漬する前の樹脂フィルムの重量を表し、Wは酢酸エチルに浸漬し乾燥した後の樹脂フィルムの重量を表す。
(2)硬化性
得られたエポキシ樹脂組成物を100μmの厚さに塗布して樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムを170℃で3分間硬化した後、酢酸エチル中で24時間以上浸漬、振とうさせた。浸漬後の樹脂フィルムを取り出して乾燥し、酢酸エチル浸漬前後の樹脂フィルムの重量を測定することで、ゲル分率測定を行った。なお、ゲル分率は、上記式(1)により算出した。
(3)粘度
得られたエポキシ樹脂組成物の粘度(mPa・s)を25℃、50rpm環境下にてE型粘度計(VISCOMETER TV−22、TOKI SANGYO CO.LTD社製)を用いて測定した。なお、φ15mmのローターを使用した。
(4)平均線膨張率
得られたエポキシ樹脂組成物を600μmの厚さに塗布して樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムを260℃で1分間硬化した後、3mm×25mmの大きさに裁断して測定サンプルを作製した。線膨張率計(TMA/SS6100、セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、引張り荷重2.94×10−2N、昇温速度5℃/分の条件で、測定サンプルの23〜120℃における平均線膨張率α1(ppm)を測定した。
Figure 2012087229
本発明によれば、貯蔵安定性に優れ、硬化後には低線膨張率となるエポキシ樹脂組成物を提供することができる。

Claims (7)

  1. エポキシ樹脂と、シェルにより硬化剤又は硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルとを含有するエポキシ樹脂組成物であって、
    前記シェルは、加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体からなる
    ことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体は、前記ポリイミド骨格を生成する温度が170〜260℃である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 加熱によりポリイミド骨格を生成する共重合体は、ニトリル基及びカルボキシル基を有する共重合体であることを特徴とする請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. シェルにより硬化剤又は硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルは、前記硬化剤又は硬化促進剤を放出する温度が110〜170℃であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. シェルにより硬化剤又は硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルは、前記硬化剤又は硬化促進剤の内包率が10重量%以上であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. シェルにより硬化剤又は硬化促進剤が内包されたマイクロカプセルは、下記の方法:
    ニトリル基含有モノマー及びカルボキシル基含有モノマーを含有するモノマー混合物と、硬化剤又は硬化促進剤とを含有する油性混合液を調製する工程と、
    前記油性混合液を水性分散媒体に分散させて、油性液滴の分散液を調製する工程と、
    前記分散液中で前記モノマー混合物を重合させる工程とを有し、
    前記モノマー混合物における前記ニトリル基含有モノマー及び前記カルボキシル基含有モノマーの含有量の合計が40重量%以上であり、かつ、前記ニトリル基含有モノマーと前記カルボキシル基含有モノマーとの含有量の重量比が4:6〜8:2であるマイクロカプセルの製造方法
    により得られることを特徴とする請求項3記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 硬化後の線膨張率が110ppm以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のエポキシ樹脂組成物。
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