JP2012077129A - 樹脂組成物、および、それを用いた封止材 - Google Patents

樹脂組成物、および、それを用いた封止材 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布時の温度域での粘度が低く、かつ、特定の温度領域において、短時間で粘度上昇させることができる樹脂組成物、および、該樹脂組成物を用いた封止材の提供。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化触媒、および、(D)コアシェル構造のアクリル系重合体微粒子よりなる潜在性増粘剤を含み、(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、(D)潜在性増粘剤を0.1〜5質量部を含有することを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、封止材に好適な樹脂組成物、特に半導体受光素子用の封止材に好適な樹脂組成物に関する。
本発明の樹脂組成物は、塗布時の温度域での粘度が低く、かつ、特定の温度領域において、短時間で粘度上昇させることができるため、半導体受光素子用の封止材のように、適用した部位で十分な流動性が求められる一方で、加熱時において、封止が不要な部位への流れだしが無いことが求められる用途の封止材に好適である。
図1は、半導体受光素子の一例を示した側面図であり、図2は、該半導体受光素子の平面図である。
図1、2において、基板10上にはワイヤボンディング型のICチップ20が設置されている。基板10およびICチップ20は、受光部30を除いて封止材40で封止されている。
図1、2に示す半導体受光素子を製造する場合、基板10上にICチップ20を接続した後、ディスペンサ等によりペースト状の封止材を塗布する。塗布された封止材は流動性を有しているため、基板10上、および、ICチップ20上を広がっていく。基板10およびICチップ20が、製造後の半導体受光素子の受光部30となる部分を除いて、封止材で覆われた時点で加熱硬化することにより封止が完了する。
したがって、塗布された封止材は、基板10上、および、ICチップ20上を広がっていくが、製造後の半導体受光素子の受光部30となる部分は覆わないようにする必要がある。
図3は、ICチップ20の拡大図である。ICチップ20には、製造後の半導体受光素子の受光部30となる部分に凹部21が設けられている。塗布された封止材は、表面張力の作用により凹部21に進入することが防止される。このようにして、基板10およびICチップ20が、製造後の半導体受光素子の受光部30となる部分を除いて封止材で覆われた状態にすることができる。
塗布後の流動性の観点からは、塗布時の温度域での粘度の低い封止材を使用することが好ましい。塗布時の温度域での粘度が高い封止材を使用した場合、塗布後の流動性が悪化するため、基板10およびICチップ20の封止が必要な部位を確実に覆うことができなくなるおそれがあるためである。特に、凹部21の周辺を封止材で十分覆うことができなかった場合、形成される受光部に形状不良が発生し歩留りが低下する。
しかしながら、塗布時の温度域での粘度の低い封止材を使用した場合、封止材の塗布後、加熱硬化する際に、粘度が低下し、必要以上に流動性が高くなることによって、封止材が凹部21に流れ込むおそれがある。図4は、後述する参考例において、半導体受光素子を封止する際の温度変化を模擬して、封止材の粘度を測定した結果を示している。ここで、温度45℃の領域は、基板温度45℃でディスペンサにより基板10およびICチップ20上に封止材を塗布している際の封止材の粘度(塗布時の封止材の粘度)に相当する。温度を90℃まで昇温している領域、および、温度90℃で保持している領域は、基板温度45℃で塗布した封止材を更に高い温度で凹部21付近まで流動させるために、基板温度90℃まで昇温し、90℃で保持している際の封止材の粘度(加熱時の封止材の粘度)に相当する。封止材の粘度の経時変化を示したグラフである。図4に示すように、加熱開始後の封止材の粘度は、塗布時の粘度にくらべて急激に低下する。封止材の粘度はその後徐々に上昇していき、最終的には塗布時の粘度よりも高くなるが、加熱開始後の粘度の低下によって、必要以上に流動性が高くなることによって、封止材が凹部21に流れ込むおそれがある。
加熱によりエポキシ樹脂が低粘度化することによって生じる問題点を解消するため、特許文献1では、エポキシ樹脂100重量部に対して、プレゲル化剤5〜30重量部を含有するエポキシ樹脂組成物を提案している。
しかしながら、特許文献1では、使用するプレゲル化剤として、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられているが、これらの熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂100重量部に対して5〜30重量部含有させた場合、塗布時の温度域での封止材の粘度が増加し、塗布後の流動性が悪化するため、基板10およびICチップ20の封止が必要な部位を確実に覆うことができなくなり、形成される受光部に形状不良が発生する等の問題が生じるおそれがある。
また、加熱によりエポキシ樹脂が低粘度化することによって生じる問題点を解消するため、エポキシ樹脂組成物に高分子量のフェノキシ樹脂を配合して樹脂組成物の粘度を高めることや、揺変剤によるチクソ性付与によって加熱時の樹脂組成物の流動性を抑制することが従来行われている。
しかしながら、これらの手法を採用した場合も、塗布時の温度域での封止材の粘度が増加し、塗布後の流動性が悪化するため、基板10およびICチップ20の封止が必要な部位を確実に覆うことができなくなり、形成される受光部に形状不良が発生する等の問題が生じるおそれがある。
特開2003−49050号公報
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するため、塗布時の温度域での粘度が低く、かつ、特定の温度領域において、短時間で粘度上昇させることができる樹脂組成物、および、該樹脂組成物を用いた封止材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化触媒、および、(D)コアシェル構造のアクリル系重合体微粒子よりなる潜在性増粘剤を含み、(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、(D)潜在性増粘剤を0.1〜5質量部を含有することを特徴とする樹脂組成物を提供する。
本発明の樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂として、液状エポキシ樹脂を含有することが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、さらに、(E)フィラーを含有してもよい。
本発明の樹脂組成物は、さらに、(F)カップリング剤を含有してもよい。
また、本発明は、本発明の樹脂組成物を用いた封止材を提供する。
本発明の封止材は、半導体光学素子の封止用であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、(A)成分であるエポキシ樹脂の選択により、塗布時の温度域での粘度が調節することができ、塗布時の温度域での粘度が低い樹脂組成物を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、(D)成分である潜在性増粘剤のゲル化温度を調節することにより、特定の温度領域において、短時間で粘度を上昇させることができる。
これらの特徴により、本発明の樹脂組成物は、半導体光学素子用の封止材のように、適用した部位で十分な流動性が求められる一方で、加熱時において、封止が不要な部位への流れだしが無いことが求められる用途の封止材に好適である。
図1は、半導体受光素子の一例を示した側面図である。 図2は、図1に示す半導体受光素子の平面図である。 図3は、図1に示すICチップ20の拡大図である。 図4は、参考例において、半導体受光素子を封止する際の温度変化を模擬して、封止材の粘度を測定した結果を示したグラフである。 図5は、実施例1および比較例1において、半導体受光素子を封止する際の温度変化を模擬して、封止材の粘度を測定した結果を示したグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、以下に示す(A)〜(D)成分を必須成分として含有する。
(A)成分:エポキシ樹脂
エポキシ樹脂は、常温で液状であることが好ましいが、常温で固体のものであっても、他の液状のエポキシ樹脂又は希釈剤により希釈し、液状を示すようにして用いることができる。
具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、エーテル系又はポリエーテル系エポキシ樹脂、オキシラン環含有ポリブタジエン、シリコーンエポキシコポリマー樹脂等が例示される。
特に、液状であるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の平均分子量が約400以下のもの;p−グリシジルオキシフェニルジメチルトリスビスフェノールAジグリシジルエーテルのような分岐状多官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂の平均分子量が約570以下のもの;ビニル(3,4−シクロヘキセン)ジオキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルカルボン酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、アジピン酸ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)5,1−スピロ(3,4−エポキシシクロヘキシル)−m−ジオキサンのような脂環式エポキシ樹脂;3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジグリシジルオキシビフェニルのようなビフェニル型エポキシ樹脂;ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジル、3−メチルヘキサヒドロフタル酸ジグリシジル、ヘキサヒドロテレフタル酸ジグリシジルのようなグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、テトラグリシジルビス(アミノメチル)シクロヘキサンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ならびに1,3−ジグリシジル−5−メチル−5−エチルヒダントインのようなヒダントイン型エポキシ樹脂;ナフタレン環含有エポキシ樹脂が例示される。また、1,3−ビス(3−グリシドキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンのようなシリコーン骨格をもつエポキシ樹脂も使用することができる。さらに、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグルシジルエーテル、ブタンジオールグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルのようなジエポキシド化合物;トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルのようなトリエポキシド化合物等も例示される。
また、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名「4850−150」、もしくは「YL−7410」のような低弾性骨格を含んだエポキシ樹脂も、(A)成分のエポキシ樹脂として好ましい。
常温で固体ないし超高粘性のエポキシ樹脂を併用することも可能であり、そのようなエポキシ樹脂として、高分子量のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂等が例示される。これらは、常温で液体であるエポキシ樹脂及び/又は希釈剤と組み合わせて、流動性を調節して使用することができる。
常温で固体ないし超高粘性であるエポキシ樹脂を用いる場合、低粘度のエポキシ樹脂、例えば、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグルシジルエーテル、ブタンジオールグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルのようなジエポキシド化合物;トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルのようなトリエポキシド化合物等と組み合わせることが好ましい。
希釈剤を用いる場合、非反応性希釈剤及び反応性希釈剤のいずれをも使用することができるが、反応性希釈剤が好ましい。本明細書において、反応性希釈剤は、1個のエポキシ基を有する、常温で比較的低粘度の化合物をいうこととし、目的に応じて、エポキシ基以外に、他の重合性官能基、たとえばビニル、アリル等のアルケニル基;又はアクリロイル、メタクリロイル等の不飽和カルボン酸残基を有していてもよい。このような反応性希釈剤としては、n−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−s−ブチルフェニルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、α−ピネンオキシドのようなモノエポキシド化合物;アリルグリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジル、1−ビニル−3,4−エポキシシクロヘキサンのような他の官能基を有するモノエポキシド化合物等が例示される。
エポキシ樹脂は、単独でも、2種以上併用してもよい。エポキシ樹脂自体が、常温で液状であることが好ましい。中でも好ましくは、液状ビスフェノール型エポキシ樹脂、液状アミノフェノール型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂である。さらに好ましくは液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、p−アミノフェノール型液状エポキシ樹脂、1,3−ビス(3−グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサンである。
(B)成分:硬化剤
硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤であれば特に限定されず、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤等の各種硬化剤を用いることができる。
フェノール系硬化剤の具体例としては、フェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ビフェニレン骨格を含む)樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂等が挙げられる。
アミン系硬化剤の具体例としては、2,4−ジアミノ−6−〔2’―メチルイミダゾリル−(1’)〕エチル−s−トリアジン等のトリアジン化合物、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン等の第三級アミン化合物が挙げられる。
酸無水物系硬化剤の具体例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ドデセニル無水コハク酸、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルバン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸が挙げられる。
なお、上記の硬化剤のうち、いずれか1種を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、フェノール系硬化剤、特に、フェノール系ノボラック樹脂が、吸湿性や、樹脂組成物の硬化物の低Tg化(硬化物が反らない)という点で、酸無水物系硬化剤やアミン系硬化剤と比較して優れることから好ましい。
本発明の樹脂組成物において、(A)成分のエポキシ樹脂と、(B)成分の硬化剤と、の配合割合の好適範囲は硬化剤の種類によって異なる。硬化剤の種類ごとに、配合割合の好適範囲を以下に示す。
フェノール系硬化剤の場合、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して硬化剤が0.01〜5当量であることが好ましく、0.04〜1.5当量であることがより好ましく、0.08〜0.95当量であることがさらに好ましい。
アミン系硬化剤の場合、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して硬化剤が、0.001〜1当量であることが好ましく、0.005〜0.05当量であることがより好ましく、0.007〜0.25当量であることがさらに好ましい。
酸無水物系エポキシ硬化剤の場合、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して硬化剤が0.05〜10当量であることが好ましく、0.1〜5当量であることがより好ましく、0.5〜1.8当量であることがさらに好ましい。
また、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤のうち、2種以上を併用する場合、個々のエポキシ硬化剤が、上記の配合割合になるように添加する。
(C)成分:硬化触媒
硬化触媒は、エポキシ樹脂の硬化触媒であれば特に限定されず、イミダゾール系硬化触媒等の各種硬化触媒を用いることができる。
イミダゾール系硬化触媒の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられる。
イミダゾール系硬化触媒には、マイクロカプセル化イミダゾールとも呼ばれる、アミン化合物のエポキシアダクトの水酸基に付加反応させたものも含まれる。具体例としては、例えばノバキュアHX−3088、ノバキュアHX−3941(いずれも旭化成ケミカルズ社製、商品名)等として入手可能である。
なお、上記の硬化触媒のうち、いずれか1種を使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
イミダゾール系硬化触媒の場合、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールが、常温(20℃)における樹脂組成物の安定性に優れることから好ましい。
本発明の樹脂組成物において、(A)成分のエポキシ樹脂と、(C)成分の硬化触媒と、の配合割合の好適範囲は硬化触媒の種類によって異なる。硬化触媒の種類ごとに、配合割合の好適範囲を以下に示す。
イミダゾール系硬化触媒の場合、エポキシ樹脂100質量部に対して硬化触媒が0.001〜30質量部であることが好ましく、0.005〜20質量部であることがより好ましく、0.01〜15質量部であることがさらに好ましい。
(D)成分:潜在性増粘剤
本発明の樹脂組成物は、コアシェル構造のアクリル系重合体微粒子よりなる潜在性増粘剤を含有する。
本発明におけるコアシェル構造のアクリル系重合体微粒子(以下、本明細書において、「コアシェル構造の重合体微粒子」ともいう。)とは、それぞれ(A)成分であるエポキシ樹脂に対する溶解性が互いに異なるアクリル系重合体で構成される、コア重合体と、シェル重合体と、からなる2層以上の複層構造をした重合体微粒子であって、以下に述べる構成のものを言う。
本発明におけるコアシェル構造の重合体微粒子は、エポキシ樹脂に対する溶解性についてみた場合、コア重合体よりもシェル重合体のほうが、エポキシ樹脂に対する溶解性が低い。
本発明におけるコアシェル構造の重合体微粒子は、2層以上の複層構造の構成についてみた場合、コア重合体からなる層(コア層)が、シェル重合体からなる層(シェル層)に包含された複層構造をなしている。
コアシェル構造の重合体微粒子は、外層をなすシェル層を構成するシェル重合体が、エポキシ樹脂に対する溶解性が低いため、常温下においては、増粘剤としての作用を発揮することはない。
樹脂組成物を加熱した際には、エポキシ樹脂に対するシェル重合体の溶解性が上昇するので、コア層の成分、すなわち、コア重合体、が樹脂組成物中に放出されるようになる。コア重合体は、エポキシ樹脂に対する溶解性が高いため、樹脂組成物中に放出されると短時間でゲル化し、増粘効果を発揮する。
したがって、コアシェル構造の重合体微粒子のゲル化温度を調節することにより、特定の温度領域において、短時間で樹脂組成物の粘度を上昇させることができる。ここで、コアシェル構造の重合体微粒子のゲル化温度を調節するためには、エポキシ樹脂に対するシェル重合体の溶解性を調節すればよい。エポキシ樹脂に対するシェル重合体の溶解性を調節する方法としては、シェル重合体の分子量を調節する方法、シェル重合体の構造を調節する方法(例えば、シェル重合体の側鎖の長さを調節する方法、シェル重合体にエポキシ樹脂に対する親和性の低い重合単位や官能基を導入する方法、シェル重合体にエポキシ樹脂に対する親和性の高い重合単位や官能基を導入する方法)などがある。
本発明の樹脂組成物に用いるコアシェル構造の重合体微粒子は、[0028]に記載した定義を満たすものである限り特に限定されない。本発明の樹脂組成物に用いるコアシェル構造の重合体微粒子の好適例を以下に示す。
コアシェル構造の重合体微粒子の好適な一例として、アクリル系モノマーを乳化重合法にて重合し、コア/シェル構造のアクリル系重合体粒子を含むエマルジョンを得、このエマルジョンを噴霧乾燥して粉体化することによって得られる平均粒子径0.3〜80μmのアクリル系重合体微粒子(重合体微粒子(A))が挙げられる。
重合体微粒子(A)は乳化重合法で作成する。重合体微粒子(A)を懸濁重合法で作ると、粒子径が数十μmの一次粒子が凝集した粒子径約 100μmを越える粒子として得られ、粒径分布も極めて広いものとなるため、この重合体微粒子(A)を潜在性増粘剤として用いた場合、ゲル化に要する時間が長くなり、特定の温度領域において、短時間で樹脂組成物の粘度を上昇させることができない。
これに対し、乳化重合で作成した重合体微粒子(A)は、その一次粒子径が1μm以下であるため、この重合体微粒子(A)を潜在性増粘剤として用いた場合、極めて短時間でゲル化させることができる。
重合体微粒子(A)は、該重合体微粒子(A)を含有する本発明の樹脂組成物の貯蔵安定性を向上させるため、シェル重合体がメチルメタクリレートを主体とする重合体であることが好ましい。貯蔵安定性の観点からは、シェル重合体は、メチルメタクリレート、スチレン、ベンジルメタクリレートの少なくとも1種と、不飽和カルボン酸と、の共重合体であって、該共重合体中に不飽和カルボン酸を0.1〜10質量%含有するものであることが好ましい。
重合体微粒子(A)の分子量は、その共重合組成によっても異なるが、質量平均分子量で約10,000〜2,000,000の範囲のものを用いるのがよい。
重合体微粒子(A)は平均粒子径が0.3〜80μmであることにより、該重合体微粒子(A)を潜在性増粘剤として用いた場合、極めて短時間でゲル化させることができる。
乳化重合法によって得られたコア/シェル構造のアクリル系重合体粒子のエマルジョンから重合体微粒子(A)を得るには、噴霧乾燥法を用いる。エマルジョンに硫酸バンドを加えて重合体粒子を凝集し、濾過し、回収した重合体粒子を乾燥する方法や、凍結乾燥法では、その乾燥工程で重合体粒子の肥大化が起こり、平均粒子径が80μm以下の重合体微粒子を効率よく作ることが難しい。
これに対し、エマルジョンを噴霧乾燥法によって作ったアクリル系重合体の粒子は、その乾燥工程での重合体粒子の肥大化を起こしにくく、たとえ肥大化した粒子が形成されても、その結合力は極めて弱いため極めて容易に微粒子化でき、平均粒子径が0.3〜80μmの重合体粒子を効率よく作ることができる。エマルジョンの噴霧乾燥法としては、アドマイザーにより霧化した液滴を熱風により瞬時に乾燥するため、得られる乾燥重合体粒子の平均粒子径を 0.3〜80μmの間に効率よくコントロールすることができる。また、エマルジョンの噴霧乾燥による重合体粒子の製造時間は、他の方法に比べて格段に短いものとすることができ、重合体粒子の変質を招くことなく、その生産効率も極めて高いものとなっている。
コアシェル構造の重合体微粒子の好適な別の一例として、コア重合体Cとシェル重合体Sからなるコアシェル構造を有する一次粒子Pからなるアクリル系重合体微粒子であり、該一次粒子Pの平均粒子径が250nm以上であり、コア重合体C及びシェル重合体Sはそれぞれ以下に示すモノマー混合物Mc及びMsの共重合体であり、かつMcとMsの質量比が10/90〜90/10である重合体微粒子(2)が挙げられる。
Mc:合計を100mol%とし、
メチルメタクリレート 20〜85mol%
2〜C8脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル 15〜80mol%、及び
その他の共重合可能なモノマー 30mol%以下
Ms:合計を100mol%とし、
メチルメタクリレート 20〜79.5mol%
2〜C8脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル 5〜40mol%
カルボキシル基又はスルホン酸基含有モノマー
0.5〜10mol%、及び
その他の共重合可能なモノマー 30mol%以下。
重合体微粒子(2)は、イ)水を主成分とする媒体中で、20℃において該媒体に対して0.02質量%以上の溶解度を有し、かつその重合体は該媒体に溶解しない単量体を、媒体中に乳化剤ミセルが存在しない状態において、水溶性ラジカル重合開始剤を用いて重合せしめ、重合体分散液を得る工程、ロ)上記の重合体分散液に対して単量体混合物を滴下して被覆された重合体分散液を得る工程、ハ)上記の重合体分散液を噴霧乾燥することによって重合体微粒子を回収する工程を実施することにより得ることができる。
ここで、(メタ)アクリル酸はアクリル酸及び/又はメタクリル酸を、(メタ)アクリレートはアクリレート及び/又はメタクリレートを表す。また、「一次粒子」とは重合体微粒子を構成する最小単位の粒子を指す。
上記したコアシェル構造を有する重合体微粒子(2)は、異なる組成のモノマー混合物を数段階にわけてシード重合することによって得ることができる。なお、「シード重合」とは、あらかじめ調製された重合体粒子をシード(種)とし、これに単量体を吸収・重合させて粒子を成長させる重合方法を指す。したがって、乳化重合や微細懸濁重合などによってあらかじめ均一構造の粒子を製造し、これをアルカリ加水分解などの後処理によって表面修飾した重合体粒子とは明らかに技術的に区別されなければならない。その第一の理由は、アルカリ加水分解などの後処理によって表面修飾する方法では、粒子のごく表層部のみに薄い修飾層が導入されるだけであり、その物理的な厚みにおいて、重合体微粒子(2)が意図する十分な厚みを有したシェルとは本質的に異なるからである。具体的には、重合体微粒子(2)の場合、シェル部の厚みは、特に限定はされないが、一次粒子径の約10%以上であることが好ましい。たとえば粒子径が600nmでコア/シェル重量比が50/50の場合、理論的にはそのシェルの物理的な厚みは約62nmとなり、この値はポリメチルメタクリレート分子の大きさを0.5nmとした場合に120分子以上にも及ぶ厚みであり、この厚いシェルがプラスチゾルとした場合に重合体微粒子中に可塑剤が侵入するのを防ぎ、良好な貯蔵安定性を発現するのに寄与している。これに対して、均一構造粒子をアルカリ加水分解処理して表面修飾層を導入する場合、粒子径が600nmの場合には10nm前後か、せいぜい20nm程度である。これはメチルメタクリレート分子の大きさにして数十分子程度の厚みしかなく、この程度の薄い表面修飾層によってプラスチゾルの貯蔵安定性を付与することは事実上不可能である。また、さらにアルカリ加水分解を行おうとしても、加水分解により生じた表面修飾層は極度に高酸価であり、水溶性を示し、重合体微粒子は粒子として固定されずに水相に溶解していくため、結局十分に厚みのあるシェルと言えるほどの表面修飾層を導入することができない。
第二の理由は、アルカリ加水分解などによって導入される表面修飾層は、その組成、特に酸価を自由にコントロールすることがきわめて困難であり、(A)成分であるエポキシ樹脂に対する溶解性を所望の状態とすることが求められる本用途には不適当だからである。重合体微粒子(2)においては、特に好ましくはシード重合によって表面修飾層を導入する場合、そのシェルの組成を任意にコントロールすることができるので、エポキシ樹脂に対する溶解性を最適化することが可能である。これに対して、均一構造粒子をアルカリ加水分解などの後処理することによって表面修飾層を導入する場合、その組成は重合体粒子の表層部のみが非常に高酸価になるだけで、ある程度の厚みをもって組成をコントロールすることができない。
重合体微粒子(2)において、コアシェル構造を有する一次粒子Pの平均粒子径は250nm以上である。前述したように、コアシェル構造を利用することによりある程度は樹脂組成物の貯蔵安定性を調整できるものの、これをさらに工業的に利用できるレベルにまで高めるためには、一次粒子の総表面積をより小さくすること、及びシェルが一定以上の厚みを有することが必要である。すなわち、コアシェル構造を有する一次粒子の粒子径を大きくすることが必要であり、その範囲は平均粒子径で250nm以上である。平均粒子径がこれより小さい場合には、均一構造の重合体に比べれば貯蔵安定性に優れるものの、例えば35℃×2週間といった工業的に要求される厳しい貯蔵安定性の要求基準を満足することができない。
重合体微粒子(2)において、コア重合体Cを与えるモノマー混合物Mcは、モノマーの合計を100mol%とした場合、メチルメタクリレートが20〜85mol%、C2〜C8の脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが15〜80mol%、及びその他の共重合可能なモノマーが30mol%以下から構成される。メチルメタクリレートが20mol%より少ない場合、あるいはC2〜C8の脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが80mol%より多い場合には、コア重合体(C)自体のTgが低くなることと、(A)成分のエポキシ樹脂に対するコア重合体(C)の溶解性が高くなりすぎることにより、加熱により増粘させた後の樹脂組成物が非常に低いTgを有して粘着性などの弊害を生ずる。またこの場合コアシェル比や一次粒子径を変更しても、樹脂組成物の貯蔵安定性が不良となってしまい、実用的には不適当である。メチルメタクリレートが85mol%より多い場合、あるいはC2〜C8の脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが15mol%より少ない場合には、エポキシ樹脂に対するコア重合体が溶解性が低くなる。コア重合体には、その他の共重合可能なモノマーを10mol%以下の範囲で任意に使用することができる。このような共重合可能なモノマーとしては、本発明の樹脂組成物に対する要求性能、例えば基材への密着性、反応性等の点で付加する性能を有するモノマーを適宜用いることが可能である。
モノマー混合物Mcの好ましい組成は、モノマーの合計を100mol%とした場合、メチルメタクリレートが20〜70mol%、 n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート及びt−ブチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸エステルが30〜80mol%、及びその他の共重合可能なモノマーが20mol%以下である。さらに好ましい組成は、モノマーの合計を100mol%とした場合、メチルメタクリレートが20〜70mol%、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート及びt−ブチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸エステルが30〜80mol%及びその他の共重合可能なモノマーが10mol%以下である。これらの好ましい組成の場合、潜在性増粘剤の基本性能に優れている。
さらにまた、工業的に入手しやすいC4アルコールの(メタ)アクリル酸エステルを利用することによるコストの低減も可能であり、工業的に有利である。重合体微粒子(2)は、一次粒子径が大きいので、同重量で粒子径の小さい粒子と比較した場合、エポキシ樹脂に対する接触面積が少ないため、その分シェル部のMMA量を減らしても貯蔵安定性を保持することができ、かつその減らした分だけMMA以外の成膜成分を補うことができる。シェル重合体Sを与えるモノマー混合物Msは、モノマーの合計を100mol%とした場合、メチルメタクリレートが20〜79.5mol%、C2〜C8の脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが5〜40mol%、カルボキシル基又はスルホン酸基含有モノマーが0.5〜10mol%、及びその他の共重合可能なモノマーが30mol%以下から構成されることが必要である。
メチルメタクリレートが20mol%より少ない場合、あるいはC2〜C8の脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが40mol%より多い場合には、エポキシ樹脂に対するシェル重合体(S)の溶解性が高くなり、常温時においてゲル化してしまうなど、潜在性増粘剤としての基本性能が不良となる傾向にある。メチルメタクリレートが79.5mol%より多い場合、あるいはC2〜C8の脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが5mol%より少ない場合には、エポキシ樹脂に対するシェル重合体の溶解性が低下しすぎるため、加熱時にゲル化することができず、潜在性増粘剤としての基本性能が不良となる傾向にある。
重合体微粒子(2)においては、カルボキシル基又はスルホン酸基含有モノマーを、潜在性増粘剤として基本性能の維持、及び重合体微粒子の分散性向上のために用いる。カルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマーが0.5mol%より少ない場合、エポキシ樹脂に対するシェル重合体の溶解性が上がるため、常温時においてゲル化してしまうなど、潜在性増粘剤としての基本性能が不良となる傾向にある。また樹脂組成物中での重合体微粒子の分散状態が変化し、樹脂組成物の粘度が上昇する傾向にあり好ましくない。またカルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマーが10mol%より多い場合、エポキシ樹脂に対するシェル重合体の溶解性が下がりすぎるため、加熱時にゲル化することができず、潜在性増粘剤としての基本性能が不良となる傾向にある。なお、シェル重合体には、その他の共重合可能なモノマーを30mol%以下の範囲で任意に使用することができる。このような共重合可能なモノマーとしては、本発明の樹脂組成物の要求性能、例えば基材への密着性、反応性等の点で付加する性能を有するモノマーを適宜用いることが可能である。
モノマー混合物Msの好ましい組成としては、モノマーの合計を100mol%とした場合、メチルメタクリレートが30〜79.5mol%、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート及びt−ブチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸エステルが5〜40mol%、カルボキシル基含有アクリル系モノマーが0.5〜10mol%、及びその他の共重合可能なモノマーが20mol%以下である。さらに好ましい組成は、モノマーの合計を100mol%とした場合、メチルメタクリレートが55〜79.5mol%、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート及びt−ブチル(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる1種以上の(メタ)アクリル酸エステルが20〜40mol%、カルボキシル基含有アクリル系モノマーが0.5〜10mol%、及びその他の共重合可能なモノマーが10mol%以下である。これらの好ましい組成の場合、潜在性増粘剤としての基本性能に優れている。
さらにまた、工業的に入手しやすいC4アルコールの(メタ)アクリル酸エステルや、カルボキシル基含有アクリル系モノマーを利用することによるコストの低減も可能であり、工業的に有利である。コア重合体Cを与えるモノマー混合物Mcとシェル重合体Sを与えるモノマー混合物Msの質量比は10/90〜90/10であることが必要である。
コア重合体の比率が10質量%より低い場合、あるいはシェル重合体の比率が90質量%より高い場合には、コア重合体が少なすぎるため、ゲル化による増粘作用が不十分となり、潜在性増粘剤としての基本性能が損なわれる。コア重合体の比率が90質量%より多い場合、あるいはシェル重合体の比率が10質量%より少ない場合には、シェル重合体が少なすぎるため、常温においてゲル化してしまうという深刻な弊害を生じる。モノマー混合物Mcとモノマー混合物Msの質量比の好ましい範囲は30/70〜70/30である。この範囲内であれば、潜在性増粘剤としての基本性能に優れている。
重合体微粒子(2)に用いるC2〜C8の脂肪族アルコール及び/又は芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルは特に限定しないが、例えばエチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tーブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の直鎖脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、又はシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の環式脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸エスエル類等が利用できる。中でも好ましくは、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートが利用できる。これらのモノマーは容易に入手することができ、工業的な実用化の点で有意義である。重合体微粒子(2)に用いるカルボキシル基又はスルホン酸基含有モノマーとしては特に限定せず、例えばメタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、メタクリル酸 2−サクシノロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、メタクリル酸 2−マレイノロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、メタクリル酸 2−フタロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、メタクリル酸 2−ヘキサヒドロフタロイルオキシエチル−2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基含有モノマー、アリルスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー等が利用できる。好ましくはメタクリル酸、アクリル酸でありこれらは工業的に安価で容易に入手することができ、他のアクリル系モノマー成分との共重合性も良く生産性の点でも好ましい。
またこれらの酸基含有モノマーはアルカリ金属などの塩になっていることも可能であり、例えばカリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩等が挙げられる。これらは水媒体中で重合する際に塩の形になることも可能であり、また重合後に塩の形になることも可能である。重合体微粒子(2)において、コア重合体及びシェル重合体で用いる、その他の共重合可能なモノマーとしては、例えばラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のC9以上のアルコールの(メタ)アクリレート類;アセトアセトキエチル(メタ)アクリレート等のカルボニル基含有(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート類;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート類;N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類;(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等のアクリルアミド及びその誘導体;スチレン及びその誘導体;酢酸ビニル;ウレタン変性アクリレート類;エポキシ変性アクリレート類;シリコーン変性アクリレート類等が広く利用可能であり、用途に応じて使い分けることができる。
重合体微粒子(2)の製造方法は、上述した組成と構造が得られる限り特に限定せず、たとえばシード重合によりコアシェル型粒子を調製し、これをスプレードライ法(噴霧乾燥法)又は凝固法により固形分を回収する方法などが挙げられる。250nm以上のコアシェル粒子を得るためには、シード重合を何回も繰り返すことにより粒子を成長させる方法、ソープフリー重合によって得る方法、乳化剤の量を制限する方法、乳化力の弱い乳化剤又は保護コロイド等を用いる方法などが広く利用可能である。このうち、好ましくは、ソープフリー重合により比較的大きな粒子径を有するシード粒子を調製しておき、これに対して任意の組成のモノマー混合物を逐次滴下していくシード重合を用いることが、工業的に簡便な方法である。さらに好ましくは、水を主成分とする媒体中で、20℃において該媒体に対して0.02質量%以上の溶解度を有し、かつその重合体は該媒体に溶解しない単量体を、媒体中に乳化剤ミセルが存在しない状態において水溶性ラジカル重合開始剤を用いて重合せしめ、重合体分散液を調製し、さらに上記の重合体分散液に対して単量体混合物を滴下して被覆された重合体分散液を得る方法が好適である。
この理由は、媒体に対して0.02質量%未満の溶解度しか有さない単量体の場合はソープフリー重合自体がきわめて進行しにくいからである。また単量体から得られる重合体が該媒体に溶解してしまう場合、粒子の形成が行われないことになるから、そもそも重合体粒子を得ることができない。また媒体中に乳化剤ミセルが存在する場合、当然のことながらソープフリー重合の定義から外れるため、不適当であることは言うまでもない。この手法を用いることにより、工業的に簡便で、かつスケールの発生や新粒子の発生などが抑制され、安定に目的とする粒子を得ることができるため有利である。重合体微粒子(2)は、コアシェル構造を有した一次粒子Pからなっていれば二次以上の高次構造は特に限定されず、例えば一次粒子が弱い凝集力で凝集した粒子、強い凝集力で凝集した粒子、熱により相互に融着した粒子といった二次構造をとることが可能であり、さらにはこれらの二次粒子を顆粒化などの処理によってより高次の構造を持たせることも可能である。これらの高次構造は、たとえば微粒子の粉立ちを抑制したり流動性を高める等、作業性を改善する目的で行うこともできるし、微粒子の可塑剤に対する分散状態を改質する等、物性の改善のために行うこともでき、用途と要求に応じて設計することが可能である。
重合体微粒子(2)に用いるコアシェル構造を有する一次粒子Pにおいて、コア重合体Cとシェル重合体Sがグラフト交叉剤によってグラフト結合させることも可能である。この場合のグラフト交叉剤としてはアリルメタクリレート等が利用できる。重合体微粒子(2)に用いるコアシェル構造を有する一次粒子Pにおいて、コア重合体C及び/又はシェル重合体Sが架橋されていることも可能である。この場合の架橋性モノマーとしては、前述した多官能モノマーを利用することができる。また多官能モノマー以外にも、二価以上のアルカリ金属又は多官能アミン類などを添加することによりカルボキシル基又はスルホン酸基とのイオン架橋を用いることも可能である。
また、コアシェル構造の重合体微粒子として、市販品を用いることもできる。一例をあげると、三菱レイヨン株式会社製のJF001(商品名)、JF003(商品名)等を用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、塗布時の温度域での粘度を低くする一方で、潜在性増粘剤としての作用を発揮させるため、(A)成分としてのエポキシ樹脂100質量部に対して、(D)成分である潜在性増粘剤を0.1〜5質量部を含有させる。
潜在性増粘剤の含有量が、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1質量部未満だと、潜在性増粘剤としての作用が不十分になり、特定の温度領域において、短時間で粘度を上昇させることができないおそれがある。一方、エポキシ樹脂100質量部に対して5質量部超だと、塗布時の温度域での粘度が高くなり、適用した部位で十分な流動性が得られないおそれがある。また、エポキシ樹脂100質量部に対して5質量部超だと、樹脂組成物が保存性に劣るおそれがある。
潜在性増粘剤の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜3質量部であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分以外に、以下に述べる成分を必要に応じて含有してもよい。
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物の粘度調節(塗布時の温度域での粘度調節、加熱時の粘度調節)、樹脂組成物の信頼性(樹脂組成物の硬化物の耐吸湿性および耐熱性)の向上等の目的のため、(E)成分としてフィラーを含有してもよい。
(E)成分:フィラー
(E)成分としてフィラーを含有させる場合、(A)〜(D)成分の合計100質量部に対して、25〜400質量部であることが、樹脂組成物の信頼性(樹脂組成物の硬化物の耐吸湿性および耐熱性)の向上の点から好ましく、50〜350質量部であることがより好ましく、100〜300質量部であることがさらに好ましい。
(E)成分としてのフィラーは、封止剤用途の樹脂組成物に添加されるものから広く選択することができる。具体的には、シリカ、アクリルビーズ、ガラスビーズ、ウレタンビーズ等が挙げられる。これらの中でも、シリカがコストや樹脂組成物との相溶性の理由から好ましい。
これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(E)成分としてのフィラーの形状は、特に限定されず、粒状、粉末状、りん片等のいずれの形態であってもよい。
また、(E)成分としてのフィラーは、必要に応じて、表面処理を施されたものであってもよい。例えば、粒子表面に酸化皮膜を形成させたものであってもよい。
(E)成分としてのフィラーの平均粒径(粒状でない場合は、その平均最大径)は、特に限定されないが、0.5〜60μmであることが、樹脂組成物の塗布後の流動性に優れることから好ましく、1〜40μmであることがより好ましく、2〜20μmであることがさらに好ましい。
また、単独のフィラーを使用した場合に比べて、樹脂組成物の流動性をより細かくコントロールできることから、平均粒径が異なる複数のフィラーを(E)成分として使用してもよい。
平均粒径が異なる複数のフィラーを使用する場合、例えば、平均粒径が1〜5μmのフィラーAと、平均粒径が10〜40μmのフィラーBと、を併用することができる。この場合、フィラーA,Bの合計量が上述した条件を満たすようにする。
本発明の樹脂組成物は、封止対象(基板、ICチップ)に対する密着性や、封止信頼性(接着信頼性)を向上させるために、(F)成分としてカップリング剤を含有してもよい。
(F)成分としてカップリング剤を含有させる場合、(A)〜(D)成分の合計100質量部(樹脂組成物が(E)成分を含有する場合は(A)〜(D)成分の合計100質量部)に対して、0.01〜5質量部であることが好ましく、0.05〜1質量部であることがより好ましく、0.1〜0.5質量部であることがさらに好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記(A)〜(F)以外の成分を必要に応じて含有してもよい。このような成分の具体例としては、充填剤、イオントラップ剤、着色剤(例えば、カーボンブラック、染料等)、消泡剤等が挙げられる。
消泡剤を含有させる場合、樹脂組成物の粘性、流動性、充填性等を考慮して選択すればよく、特に限定されないが、シリカ、ガラス、タルク、アルミナ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシア、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどが一般的である。好ましいのは炭酸カルシウムである。充填剤を含有させる場合、これを除く樹脂組成物の全体量100質量部に対し0.01〜0.2質量部であることが好ましく、0.03〜0.15質量部であることがより好ましく、0.05〜0.1質量部であることがさらに好ましい。
イオントラップ剤を含有させる場合、これを除く樹脂組成物の全体量100質量部に対し0.01〜1質量部であることが好ましく、0.1〜0.7質量部であることがより好ましく、0.2〜0.5質量部であることがさらに好ましい。
(樹脂組成物の調製)
本発明の樹脂組成物は、上記の(A)〜(D)成分、ならびに、場合により、上記(E)〜(F)、および、充填剤等の任意成分を混合し、攪拌して調製される。混合攪拌は、ロールミルを用いて行うことができるが、勿論、これに限定されない。(A)成分としてのエポキシ樹脂が固形の場合には、加熱などにより液状化ないし流動化し混合することが好ましい。
各成分を同時に混合しても、一部成分を先に混合し、残り成分を後から混合するなど、適宜変更しても差支えない。
本発明の樹脂組成物の使用手順について、図1、2に示す半導体受光素子用の封止材としての使用を例に以下に示す。
図1、2に示す半導体受光素子を製造する場合、基板10上にICチップ20を接続した後、ディスペンサ等を用いて本発明の樹脂組成物を基板10およびICチップ20上に塗布する。本発明の樹脂組成物は、塗布時の温度域における粘度が低く流動性を有しているため、基板10上、および、ICチップ20上を広がっていく。ここで、図3に示すように、ICチップ20において、製造後の半導体受光素子の受光部30となる部分に凹部21が設けておけば、表面張力の作用によって、本発明の樹脂組成物が凹部21に流れ込むことが防止される。このようにして、基板10およびICチップ20が、製造後の半導体受光素子の受光部30となる部分を除いて本発明の樹脂組成物で覆われた状態にすることができる。
そして、基板10およびICチップ20が、製造後の半導体受光素子の受光部30となる部分を除いて本発明の樹脂組成物で覆われた時点で、本発明の樹脂組成物を加熱硬化することによりにより封止が完了し、半導体受光素子が製造される。
従来の封止材の場合、図3に示すように、加熱開始後の封止材の粘度が塗布時の粘度にくらべて急激に低下する。このような加熱開始後の粘度の急激な低下により、封止材の流動性が必要以上に高くなり、封止材が凹部21に流れ込むおそれがあった。
これに対し、本発明の樹脂組成物の場合、加熱時において、樹脂組成物に含まれる潜在性増粘剤のゲル化温度に達した時点で、該潜在性増粘剤が増粘効果を発揮し、短時間で樹脂組成物の粘度を上昇させることができる。
したがって、加熱時において、樹脂組成物が凹部21に流れ込むことがない。
半導体受光素子の製造時において、基板10およびICチップ20が製造後の半導体受光素子の受光部30となる部分を除いて本発明の樹脂組成物で覆われた時点で、後述する樹脂組成物の硬化温度まで昇温することによって、樹脂組成物を加熱硬化させてもよい。
しかしながら、塗布後の樹脂組成物を更に高い温度で凹部21付近まで流動させるために昇温した後、下記条件を満たす温度Tで一定時間保持してから、樹脂組成物を加熱硬化させることが好ましい。
樹脂組成物に含まれる潜在性増粘剤のゲル化温度 ≦ T < 樹脂組成物の硬化温度
塗布後の樹脂組成物を昇温すると樹脂組成物の粘度が低下し流動性が向上するので、凹部21付近まで流動させることができる。但し、粘度の低下によって樹脂組成物の流動性が必要以上に高くなると、樹脂組成物が凹部21に流れ込むおそれがある。本発明の樹脂組成物の場合、樹脂組成物に含まれる潜在性増粘剤のゲル化温度に達した時点で、該潜在性増粘剤が増粘効果を発揮し、短時間で樹脂組成物の粘度を上昇させることができるため、上記の条件を満たす温度Tで一定時間保持することによって、潜在性増粘剤の増粘効果によって樹脂組成物の粘度を上昇し、樹脂組成物が凹部21に流れ込むことを効果的に防止することができる。
上記の温度Tは、樹脂組成物に含まれる潜在性増粘剤のゲル化温度、および、樹脂組成物の硬化温度によって異なるが、後述する実施例1では、潜在性増粘剤(JF001)のゲル化温度が70℃であり、樹脂組成物の硬化温度が150℃であることから、温度Tを90℃とした。また、後述する実施例7についても、潜在性増粘剤(JF003)のゲル化温度が87℃であり、樹脂組成物の硬化温度が150℃であることから、温度Tを90℃とした。
樹脂組成物を温度Tを保持する時間は特に限定されないが、5分以上であることが潜在性増粘剤の増粘効果の発揮により、樹脂組成物の粘度を上昇させるうえで好ましく、30分以上であることがより好ましい。
次に、本発明の樹脂組成物を、所定温度で所定時間、具体的には、150℃で30〜180分加熱硬化させることによって封止が完了し、半導体受光素子が製造される。
以上、半導体受光素子用の封止材としての使用について述べたが、塗布時の温度域での粘度が低く、(D)成分である潜在性増粘剤のゲル化温度を調節することで、特定の温度領域において短時間で粘度を上昇させることができるという特徴により、本発明の樹脂組成物は、塗布時の温度域での流動性が求められる一方で、加熱時に流動性が速やかに低下することが求められる他の用途にも適用することができる。このような他の用途としては、ポッティング剤、アンダーフィル剤、グラブトップ剤等が挙げられる。
以下、本発明の樹脂組成物の特性について述べる。
本発明の樹脂組成物は、塗布時の温度域における粘度が20Pa・s以下であることが、半導体受光素子用の封止材として使用した場合の塗布時の流動性に優れることから好ましい。なお、ここでいう塗布時の温度域とは、30〜60℃、特に45℃を指す。樹脂組成物の粘度は、例えば、HB型粘度計を用いて測定することができる。本発明の樹脂組成物は、塗布時の温度域での粘度が15Pa・s以下であることがより好ましく、10Pa・s以下であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物に含まれる潜在性増粘剤の増粘効果を発揮された場合、短時間で樹脂組成物の粘度を上昇することが求められる。具体的には、樹脂組成物に含まれる潜在性増粘剤のゲル化温度に達してから1分以内に、該樹脂組成物の塗布時の温度域における粘度(例えば、45℃での粘度)の1.1倍以上になることが好ましく、1.5倍以上になることがより好ましい。なお、後述する実施例では、潜在性増粘剤のゲル化温度に達してから1分後の樹脂組成物の粘度の目安として90℃での粘度を測定し、増粘倍率(90℃での粘度/45℃での粘度)を求めた。
本発明の樹脂組成物は、常温での経時的な粘度上昇が少ないことが保存性に優れることから好ましい。具体的には、常温で48時間放置した際の増粘倍率(樹脂組成物の48時間後の粘度/樹脂組成物の初期粘度)が1.2倍以下であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、加熱硬化時の接着強度に優れることが好ましい。具体的には、後述する実施例に記載の手順で測定するシェア強度が、8.0kgf以上であることが好ましい。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(参考例)
本参考例では、塗布時の温度域での粘度、および、加熱時の粘度挙動が異なるエポキシ樹脂系の封止材(封止材A〜C)を用いて、図1,2に示す半導体受光素子を製造し、封止性(ICチップ上に形成された凹部への封止材の流れこみの有無、および、受光部の形状不具合の有無を評価した。封止材A〜Cは、下記表に示す配合割合となるように、ロールミルを用いて原料を混練して得た。なお、表中の各組成に関する数値は質量部を表している(以下、同様)。
Figure 2012077129

表中の記号は、それぞれ以下を表わす。
エポキシ樹脂
エポキシ樹脂A:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(製品名YDF8170、東都化成株式会社製)
エポキシ樹脂B:シリコーン変性エポキシ樹脂(製品名TSL9906、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
エポキシ樹脂C:低弾性骨格を含んだエポキシ樹脂(製品名4850−150、ジャパンエポキシレジン株式会社製)
エポキシ樹脂D:低弾性骨格を含んだエポキシ樹脂(YL−7410、ジャパンエポキシレジン株式会社製)
フェノキシ樹脂
製品名YP50P、東都化成株式会社製、Mw=5700
硬化剤
液状ノボラックフェノール樹脂(製品名MEH8005、明和化成株式会社製)
硬化触媒
イミダゾール系硬化触媒(製品名HX3941、旭化成ケミカルズ株式会社製)
フィラー
フィラーA:シリカフィラー(製品名SOE5、株式会社アドマテックス製、平均粒径2μm)
フィラーB:シリカフィラー(製品名MSV−25NH、株式会社龍森製、平均粒径25μm)
封止材A〜Cについて、半導体受光素子を封止する際の粘度の変化を調べるために、半導体受光素子を封止する際の温度変化を模擬して、封止材の粘度を測定した。具体的には、45℃で10分間保持した後、90℃まで2minで昇温した際の90℃粘度値を、HB型粘度計(REOLOGICA社製、VISCOANALYSER VAR100、周波数1.0Hz)を用いて測定した。結果を図4に示す。
図1、2に示す半導体受光素子の各部の寸法は以下の通り、
基板10:BTレジン基板(4mm角、厚さ0.5mm)
ICチップ20:2mm角、厚さ0.3mm。半導体受光素子において、受光部30となる部分(φ0.8mm)には、図3に示すように、深さ4μmの凹部21が形成されている。
ディスペンサを用いて、基板10およびICチップ20上に封止材A〜Cを塗布した。この際、基板10の温度は45℃に保持しており、封止材A〜Cの塗布には約10min要した。なお、封止材A〜Cは、製造後の半導体受光素子における封止材40の厚さ0.6mmとなるように塗布した。
次に、塗布後の樹脂組成物を更に高い温度で凹部21付近まで流動させるために、基板温度90℃まで昇温し、90℃で60min保持した後、基板温度150℃で120min加熱硬化させて半導体受光素子を得た。
得られた半導体受光素子について、ICチップ20上に形成された凹部21への封止材の流れこみの有無、および、受光部30の形状不具合の有無を金属顕微鏡により評価した。結果を上記表に示した。
表に示すように、封止材Cを用いて封止した場合、凹部21への封止材の流れこみが無く、受光部30の形状不具合も無かった。これに対し、封止材Cよりも45℃での粘度が高い封止材Aを用いて封止した場合、塗布後の流動性が不十分であることから、凹部21の周辺を封止材で十分覆うことができず、形成される受光部に形状不良が発生した。一方、封止材Cよりも45℃での粘度が低い封止材Bを用いて封止した場合、封止材Cよりも塗布後の流動性が高いため、基板温度を90℃まで昇温した際に封止材の粘度が急激に低下することで、封止材の流動性が必要以上に高くなり、凹部21への封止材の流れ込みが生じた。
以上の結果から、今回の半導体受光素子の製造には、封止材Cが適していることになる。しかしながら、図4に示すように、封止材Cについても、基板温度を90℃まで昇温した際に封止材の粘度が急激に低下するので、塗布時の基板温度や、凹部21の深さなどの条件が異なる場合には、封止材Cであっても、凹部21への封止材の流れ込みが生じる可能性がある。
したがって、半導体受光素子の製造時に使用される封止材は、塗布時の温度域での粘度が低いことによって、塗布後の流動性が良好である一方で、昇温した際には短時間で粘度が上昇することによって、封止材の粘度の急激な低下が起こらないことが求められる。
以下に示す実施例1〜12は、このような封止材に対する要求を満足するものである。
(実施例1〜12、比較例1〜5)
下記表に示す配合割合となるように、ロールミルを用いて原料を混練して実施例1〜12、比較例1〜5の樹脂組成物を調製した。なお、比較例1の樹脂組成物は、上述した参考例の封止材Bと同じ組成である。
Figure 2012077129
Figure 2012077129
Figure 2012077129
Figure 2012077129
表中の記号は、上記と同様である。なお、表中の潜在性増粘剤A、潜在性増粘剤Bはそれぞれ以下の通りである。
潜在性増粘剤A:コアシェル構造のアクリル系重合体微粒子よりなる潜在性増粘剤(商品名JF001、三菱レイヨン株式会社製。ゲル化温度:70℃)。
潜在性増粘剤B:コアシェル構造のアクリル系重合体微粒子よりなる潜在性増粘剤(商品名JF003、三菱レイヨン株式会社製。ゲル化温度:87℃)。
また、表中のフィラーCは以下の通りである。
フィラーC:シリカフィラー(商品名FB304、株式会社電気化学工業製、平均粒径5.8μm)
また、表中のカップリング剤は以下の通りである。
カップリング剤:製品名KBM403、信越化学株式会社製)
実施例1〜12、および、比較例1〜5の樹脂組成物について、上述した参考例と同様の手順で粘度を測定した。ここで、90℃での粘度を45℃での粘度で割ることによって増粘倍率(90℃での粘度/45℃での粘度)を求めた。結果を上記表に示した。なお、実施例1および比較例1については、粘度の測定結果を図5に示す。
図5から明らかなように、45℃での粘度については、実施例1および比較例1には有意な差が無かったが、実施例1では、90℃まで昇温する過程で潜在性増粘剤のゲル化温度である70℃に達した時点から、潜在性増粘剤の増粘作用の発揮による急激な粘度の上昇が確認された。上記表に示すように、45℃での粘度に対する90℃での粘度の増粘倍率(90℃での粘度/45℃での粘度)が、比較例1では0.42倍であったのに対して、実施例1では1.11倍であった。他の実施例(実施例2〜12)においても、増粘倍率(90℃での粘度/45℃での粘度)がいずれも1.1倍以上であった。
比較例1と同じく、樹脂組成物が潜在性増粘剤を含まない比較例4では、増粘倍率(90℃での粘度/45℃での粘度)が、0.40倍であった。また、潜在性増粘剤Aの含有量が、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1質量部未満の比較例2では、潜在性増粘剤による増粘作用が不十分であり、増粘倍率(90℃での粘度/45℃での粘度)が0.47倍であった。
実施例1〜12、および、比較例1〜5の樹脂組成物の保存性を以下の手順で評価した。
[保存性]
調製直後の樹脂組成物の粘度をHB型粘度計(ブルックフィールド社製HB型粘度計、ローター:14号スピンドル 回転数50rpm)を用いて25℃で測定した。次に、樹脂組成物を密閉容器中にて25℃、湿度50%の環境にて48時間保管した後の粘度を、HB型粘度計を用いて25℃で測定し、測定値を下記式に代入して増粘倍率を求めた。
増粘倍率=(48時間経時後の粘度)/(経時前の粘度)
表中の符号は以下を示す。
○:増粘倍率が1.2倍以下
×:増粘倍率が1.2倍超
実施例1〜12、および、比較例1〜5の樹脂組成物を封止材として使用し、上述した参考例と同様の手順で半導体受光素子を製造し、封止性(ICチップ上に形成された凹部への封止材の流れこみの有無、および、受光部の形状不具合の有無)を評価した。
表に示すように、樹脂組成物が潜在性増粘剤を含まない比較例4では、塗布時の粘度が低いため、塗布後の流動性が十分であったため、凹部21の周辺を封止材で十分覆うことができ、形成される受光部に形状不良を生じなかったが、基板温度を90℃まで昇温した際に封止材の粘度が急激に低下することで、封止材の流動性が必要以上に高くなり、凹部21への封止材の流れ込みが生じた。これに対して、実施例1〜12では、塗布時の粘度が低いため、塗布後の流動性が十分であったため、凹部21の周辺を封止材で十分覆うことができ、形成される受光部に形状不良を生じない一方で、基板温度を90℃まで昇温した際には、潜在性増粘剤の増粘作用による急激な粘度の上昇によって、凹部21への封止材の流れこみが起こらなかった。
潜在性増粘剤Aの含有量が、エポキシ樹脂100質量部に対して0.1質量部未満の比較例2では、基板温度を90℃まで昇温した際の潜在性増粘剤による増粘作用が不十分であったため、凹部21への封止材の流れ込みが生じた。
一方、潜在性増粘剤Aの含有量が、エポキシ樹脂100質量部に対して5質量部超の比較例3では、塗布時の温度域での粘度が高いため、塗布後の流動性が不十分となり、凹部21の周辺を封止材で十分覆うことができず、形成される受光部に形状不良を生じた。また、比較例3は保存性に劣っていた。
潜在性増粘剤の代わりに、高分子量のフェノキシ樹脂をエポキシ樹脂100質量部に対して1質量部含有する比較例5でも、塗布時の温度域での粘度が高いため、塗布後の流動性が不十分となり、凹部21の周辺を封止材で十分覆うことができず、形成される受光部に形状不良を生じた。
10:基板
20:ICチップ
21:凹部
30:受光部
40:封止材

Claims (6)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化触媒、および、(D)コアシェル構造のアクリル系重合体微粒子よりなる潜在性増粘剤を含み、(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、(D)潜在性増粘剤を0.1〜5質量部を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. (A)エポキシ樹脂として、液状エポキシ樹脂を含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. さらに、(E)フィラーを含有する、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. さらに、(F)カップリング剤を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物を用いた封止材。
  6. 半導体光学素子の封止用である、請求項5に記載の封止材。
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