JPH05247179A - エポキシ樹脂硬化剤用マイクロカプセル - Google Patents

エポキシ樹脂硬化剤用マイクロカプセル

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JPH05247179A
JPH05247179A JP4941792A JP4941792A JPH05247179A JP H05247179 A JPH05247179 A JP H05247179A JP 4941792 A JP4941792 A JP 4941792A JP 4941792 A JP4941792 A JP 4941792A JP H05247179 A JPH05247179 A JP H05247179A
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amines
curing agent
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俊明 増田
Koji Fujie
孝司 藤江
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エポキシ樹脂硬化剤用アミン類の安定なマイ
クロカプセルを得ること。 【構成】 エポキシ樹脂硬化剤用アミン類を主成分とす
る固体状芯物質を重合性二重結合を有する有機酸を含有
するラジカル重合性モノマーでマイクロカプセル化する
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエポキシ樹脂硬化剤用マ
イクロカプセルおよびそれを含むエポキシ樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来からエポキシ樹脂用硬化剤としてア
ミン類が広く用いられている。これらのエポキシ樹脂
は、封止剤、接着剤、塗料、積層材、成形材料、注型用
材料等に有用である。
【0003】エポキシ樹脂はエポキシ化合物(以下、単
にプレポリマーと云う)をアミン類と混合反応させて硬
化しているが、その際、プレポリマーと硬化剤は接触に
より容易に反応を開始するため、通常は二液型にして使
用直前に混合する方法が採用されている。二液型は保存
安定性の点では好ましい形態であるが、使用に際して混
合しなくてはならないと云う煩わしさがある。
【0004】プレポリマーを硬化剤とを同一容器中に充
填した所謂一液型としては、(1)硬化剤として、フッ化
硼素、アミン錯体、ジシアンジアミド、エポキシ樹脂ア
ミン付加物などの比較的硬化温度の高い成分を用いる方
法; (2)モレキュラーシーブ等にアミン系硬化剤を吸着
させる方法; (3)活性基をブロック剤などで封止する方
法; (4)プレポリマーをマイクロカプセル化する方法;
(5)アミン系硬化剤をマイクロカプセル化する方法等種
々の方法が提案されている。
【0005】(1)および(3)の方法は貯蔵安定性はよい
が硬化に際して高温を必要とする;(2)の方法は特殊な
放出剤を別に使用する必要があり、湿気などの影響を受
け易い; (4)の方法はカプセル形成剤の使用量が多くな
るため、希釈剤およびバインダーを併用したものなど一
部しか実用化されていない; (5)の方法は従来法では専
ら界面重合が採用されており、カプセルの安定性が不十
分であるため実用化に至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来、安定
なマイクロカプセルの形成が困難であったアミン類の安
定なマイクロカプセルを供給することおよびその方法を
提案するものである。特に、本発明の重要な目的は保存
安定性に優れ、低温硬化可能な、エポキシ樹脂を用いた
一液型の封止用、成形用、注型用、積層用、接着用ある
いは塗料用組成物等の原料として有用なエポキシ樹脂用
のアミン系硬化剤のマイクロカプセルを得ることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アミン類を主
成分とする固体状の芯物質、および重合性二重結合を有
する有機酸を含むラジカル重合性単量体の重合体を被覆
層とするエポキシ樹脂硬化剤用マイクロカプセルに関す
る。
【0008】さらに本発明は、アミン類を主成分とする
固体状の芯物質を、これを溶解しない有機溶媒中に分散
させ、この分散液中で重合性二重結合を有する有機酸を
含むラジカル重合性単量体モノマーをラジカル重合せし
め、芯物質の表面に重合体を被覆層を形成させることを
特徴とするエポキシ樹脂硬化剤用マイクロカプセルに関
する。
【0009】本発明に用いられる芯物質は固体状であっ
てアミン類を必須成分として含む。通常、固体状アミン
類をそのまま芯物質として用いればよいが、アミン類以
外にアミン類やラジカル重合性モノマーに対して不活性
な第三成分、例えば、アミン用吸着剤、キャリア、希釈
剤等を含んでいてもよい。
【0010】本発明において芯物質として用いられるア
ミン類は、マイクロカプセル化温度において、好ましく
それ自体、固体のアミン類である。即ち、本発明方法に
より製造するためには芯物質は媒体中で固体微粒子とし
て分散する必要がある。従って、この芯物質は好ましく
は融点が35℃以上である。芯物質がアミン類のみの場
合はアミン類自体が固体状であり、融点が好ましくは3
5℃以上である。担体として例えばゼオライトやベント
ナイト等を用い、アミン類をそれに吸着させて芯物質と
して用いるときは、アミン類自体は固体状でなくともよ
い。典型的には芯物質が100%固体状のアミン類であ
り、これが好ましい。
【0011】マイクロカプセル製造時芯物質が液状で分
散すると、分散粒子どうしが癒着、合体あるいは凝集が
起こり、カプセル化が不完全または不可能となる。
【0012】アミン類の具体例としては、アミン類とし
て例えば、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジ
アミン、デカメチレンジアミン、3,9−ビス(3−アミ
ノプロピル)2,4,8,10−テトラスピロ[5.5]ウン
デカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどの
脂肪族アミン化合物、メタフェニレンジアミン、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンな
どの芳香族アミン化合物、2−メチルイミダゾール、2
−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイ
ミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエ
チル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2
−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウン
デシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル
イミダゾリウム・トリメリテート、1−シアノエチル−
2−ウンデシルイミダゾリウム・トリメリテート、2−
メチルイミダゾリウム・イソシアヌレート、2−フェニ
ルイミダゾリウム・イソシアヌレート、2,4−ジアミ
ノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]エチルS−ト
リアジン、2,4−ジアミノ−6−[2−ウンデシルイミ
ダゾリル−(1)]エチルS−トリアジン、2−フェニル
−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール
などのイミダゾール化合物、3−フェニル−1,1−ジ
メチル尿素、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−
ジクロロ尿素などの尿素化合物、コハク酸ヒドラジド、
アジピン酸ヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジドなどの
ヒドラジド化合物、ジシアンジアミド、o−トリルビグ
アニド、2,5−ジメチルビグアニドなどのジシアンジ
アミド化合物、ジアミノマレオニトリル、N−ベンジル
ジアミノマレオニトリル、N−イソブチルジアミノマレ
オニトリルなどのジアミノマレオニトリル化合物、メラ
ミン、ジアリルメラミンなどのメラミン化合物、2−メ
チルイミダゾール/ビスフェノールA・付加物などのア
ミン化合物/エポキシ化合物・付加物のエポキシ用硬化
剤がある。アミン類は二種以上の混合物であっもよい。
【0013】本発明においてマイクロカプセル被覆層を
形成する重合体用単量体は、ラジカル重合性単量体であ
って、その少なくとも一部は重合性二重結合を有する有
機酸を含む。
【0014】重合性二重結合を有する有機酸としては、
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸(無水分で
もよい)、クロトン酸、エチルアクリル酸、アリルフタ
レート、アリルマレート、アリルフマレート、モノ(2
−アクリロイルオキシエチル)マレエート、モノ(2−ア
クリロイルオキシエチル)フタレートなどの重合性二重
結合含有脂肪酸、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)
アシッドフォスフェート、モノ(2−メタクリロイルオ
キシエチル)アシッドフォスフェートなどの重合性二重
結合含有リン酸およびビニルスルホン酸、スチレンスル
ホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルメタクリレー
ト、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸などの重合性二重結合含有スルホン酸等が例示され
る。これらを二種以上含んでいてもよい。
【0015】その他のラジカル重合性単量体としては、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ヒドロキシ
エチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、グリセロールモノアクリレート、グリシジルメタク
リレート、フェノキシ、ポリオキシエチレンメタクリレ
ート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、グリセロールモノメタクリレート、グ
リシジルメタクリレート、フェノキシ・ポリオキシエチ
レンメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル系
単量体、酢酸ビニル、スチレン、ビニルトルエン、メチ
ルスチレン、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニ
ルエチルエーテルなどのビニル系単量体、塩化ビニル、
塩化ビニリデンなどのハロゲン系単量体、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、クロトノニトリルなどのニ
トリル系単量体などが挙げられる。これらの単量体は、
単独で用いてもよく、また数種類を併用してもよい。
【0016】また、ジビニルベンゼン、エチレンジアク
リレート、ポリエチレンジアクリレート、エチレンジメ
タクリレート、ポリエチレンジメタクリレートなどの架
橋性単量体を加えてカプセル壁を改質することもでき
る。本発明に用いられるラジカル重合性単量体の中、重
合性二重結合含有有機酸は、単量体全量の好ましくは1
〜100重量%、より好ましくは3〜95重量%、より
好ましくは5〜75重量%用いるのがよい。但し、使用
アミン類の50当量%以下が好ましい。
【0017】その他の単量体は、単量体全量の好ましく
は5〜99重量%用いるのがよい。また、架橋性単量体
は単量体全量が好ましくは0.01〜20重量%、より
好ましくは0.1〜5重量%用いるのがよい。本発明に
おいて重合性二重結合を有する有機酸をラジカル重合性
単量体の一部として用いることにより、この有機酸が固
体状アミン微粒子表面に結合し、これを核として重合被
膜がアミン類粒子表面に形成される。
【0018】ラジカル重合性モノマーの使用量はマイク
ロカプセル化すべきアミン類100重量部当り、約0.
1〜60重量部、より好ましくは1〜40重量部が好ま
しい。芯と壁材の比は重量比で100/1〜100/2
00の範囲にあることが好ましい。芯物質の平均粒径は
特に制限されるべきものではないが、平均粒径が大きす
ぎる場合硬化性を低下させたり、硬化物の機械的物性を
損なうことがある。平均粒径は100μm以下、好まし
くは10μm以下がよい。
【0019】溶媒としては、アミン類を溶解しない溶
剤、例えばヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、シクロ
ヘキサン、流動パラフィンなどの脂肪族炭化水素、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素等の炭
化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピル
アルコールなどのアルコール化合物、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル化
合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酪酸エチルなどのエス
テル化合物、アセトン、メチルエチルケトンなどのケト
ン化合物、シリコンオイル等が例示される。二種以上の
混合溶媒を用いてもよい。
【0020】ラジカル重合の触媒としては、メチルエチ
ルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシ
ド、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレート、ジ−
t−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、オク
タノイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシドなどの
有機過酸化物あるいは2,2−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2−メチルブチ
ロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキシル−1−
カルボニトリル)、VA−061(和光純薬工業)、VA
−080、VA−110、V−601などのアゾ系化合
物がある。触媒の使用量は、単量体100重量部に対
し、0.1〜5重量部が好ましい。
【0021】必要に応じて界面活性剤あるいは分散剤を
用いて芯物質および生成するマイクロカプセルの分散安
定性および凝集防止を行なってもよい。これにより粒径
を均一にすることができる。界面活性剤としては、アル
キル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルリン酸ナトリウ
ム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニオ
ン界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどの非イオ
ン界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、
塩基ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルジ
メチルベンジルアンモニウムなどのカチオン界面活性剤
がある。分散剤としては、エチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、マレイン酸共重合物などが例示される。
【0022】界面活性剤の使用量は芯物質全量の5重量
%以下、より好ましくは1重量%以下である。界面活性
剤の使用量が多すぎると、芯物質を含まない重合体のみ
の微粒子が多く形成される。
【0023】本発明マイクロカプセルを製造するには、
固体状アミン類またはアミン類を吸着または混合した固
体状芯物質およびその他の添加剤を微粒化してアミン類
を溶解しない媒体中に分散させるか、あるいは芯物質を
媒体中で微粒状に分散させる。媒体に用いる有機溶媒
は、芯物質の1〜20容量倍、特に2〜10容量倍用い
るのが好ましい。混合溶媒を用いてもよいがラジカル重
合温度より高い沸点を有し、芯物質に用いるアミン類を
溶解しないことが必須である。アミン類を溶解しないと
は、アミン類の溶解度がラジカル重合温度で5重量%以
下、より好ましくは2重量%以下のものを云う。
【0024】芯物質の分散は、撹拌または超音波の作用
により行えばよい。撹拌は分散粒子が約0.1〜100
μm、より好ましくは0.1〜10μmの粒径で安定に
分散する範囲に設定すればよい。
【0025】アミン類の分散液中にラジカル重合触媒の
存在下、ラジカル重合性単量体を添加しながら重合させ
る。触媒は通常分散液中に加える。重合温度は一般に2
0〜100℃、より好ましくは30〜80℃であるが、
これに限定されない。ラジカル重合性単量体は、所定単
量体比に予め混合した上で分散液中に徐々に添加しても
よく、あるいは重合性二重結合含有有機酸を別途系に加
えてもよい。重合性有機酸の添加は初期、中期、後期い
ずれでもよい。重合は通常2〜10時間程度で完了す
る。
【0026】濾過、遠心分離等で溶媒を除去し、必要な
からば減圧下で溶媒を完全に留去する。その際の温度は
アミン類の溶点より高くてもよい。
【0027】本発明マイクロカプセルの典型的用途はエ
ポキシ樹脂用硬化剤である。この場合、エポキシ化合物
中に本発明マイクロカプセルを配合し、一液型接着剤と
することもできる。
【0028】エポキシ化合物としては、ビスフェノール
Aのグリシジルエーテル、ビスフェノールFのグリシジ
ルエーテル、グリセリンのグリシジルエーテル、ポリア
ルキレンオキサイドのグリシジルエーテル、フェノール
ノボラックのグリシジルエーテル、オルソクレゾールノ
ボラックのグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノール
Aのグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル系エポ
キシ樹脂、アリサイクリックジエポキシアセタール、ア
リサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリッ
クジエポキシカルボキシレート等の環式脂肪族エポキシ
樹脂、フタル酸ジグリシジリルエステル、テトラヒドロ
フタル酸ジグリシジリルエステル、ヘキサヒドロジグリ
シジリルエステル、ダイマー酸グリシジルジエステル等
のグリシジルエステル系樹脂、N,N−ジグリシジルア
ニリン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、ト
リグリシジル−p−アミノフェノール等のグリシジルア
ミン系樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ヒダントイン型エ
ポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート等が例示
される。
【0029】本発明のマイクロカプセルをエポキシ化合
物と配合するときは、その使用目的に応じてその他の添
加剤を加えてもよい。例えば、トルエン、キシレン等の
溶剤、ブチラール樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、
ポリエステル樹脂等の高分子化合物、アルミナ、微粉末
シリカ、酸化チタン、ガラスバルーン、ガラス繊維等の
無機化合物などがある。
【0030】以下、実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例1マイクロカプセル化 予め平均粒径5μmに微粉砕したキュアゾール2PZ−
CN(1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール;
四国ファインケミカル(株)製)90重量部をメタクリル
酸2重量部、アクリロニトリル8重量部およびV−70
(2,2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバニ
トリル); 和光純薬工業(株)製)0.1部を含むトルエン
/n−ヘキサン(1/1)400重量部に分散させた。こ
の分散液を窒素雰囲気下50℃で3時間反応させた。反
応後、分散液を濾過、乾燥し、メタクリル酸/アクリロ
ニトリル樹脂被覆キュアゾール2PZ−CN内包カプセ
ル98重量部を得た。
【0031】貯蔵安定性 該マイクロカプセル5重量部、アエロジェル300(酸
化チタン; 日本アエロジェル(株)製)4重量部およびエ
ピコート828(ビスフェノールAエポキシ樹脂; 油化
シエルエポキシ(株)製)100重量部を混合して一液型
とした。この組成物は40℃で30日以上の貯蔵安定性
を示した。また、150℃で1時間硬化した成形物の曲
げ強度は11.0kg/mm2であった。
【0032】実施例2マイクロカプセル化 予め平均粒径5μmに微粉砕したキュアゾール2PHZ
(2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾー
ル; 四国ファインケミカル(株)製)90重量部をメタク
リル酸2重量部、メタクリル酸メチル2重量部、アクリ
ロニトリル4重量部およびV−70(2,2−アゾビス
(4−メトキシ−2,4−ジメチルバニトリル); 和光純
薬工業(株)製)0.1部を含むイソプロピルアルコール
400重量部に分散させた。この分散液を窒素雰囲気下
50℃で3時間反応させた。反応後、分散液を濾過、乾
燥したキュアゾール2PHZ内包カプセル99重量部を
得た。
【0033】貯蔵安定性 該マイクロカプセル5重量部、アエロジェル300(酸
化チタン; 日本アエロジェル(株)製)4重量部およびエ
ピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂; 油
化シエルエポキシ(株)製)100重量部を混合して一液
型とした。この組成物は40℃で30日以上の貯蔵安定
性を示した。また、150℃で1時間硬化した成形物の
曲げ強度は10.0kg/mm2であった。
【0034】実施例3マイクロカプセル化 単量体をモノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッド
フォスフェート4重量部、グリシジルメタクリレート3
重量部、スチレン3重量部に変更する以外、実施例2と
同様にしてカプセル化を行ったところ、キュアゾール2
PHZ内包カプセル99重量部を得た。
【0035】貯蔵安定性 該マイクロカプセル5重量部、アエロジェル300(酸
化チタン; 日本アエロジェル(株)製)4重量部およびエ
ピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂; 油
化シエルエポキシ(株)製)100重量部を混合して一液
型とした。この組成物は40℃で30日以上の貯蔵安定
性を示した。
【0036】実施例4マイクロカプセル化 単量体を2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸2重量部、アクリロニトリル7重量部、スチレン
1重量部に変更する以外、実施例2と同様にしてカプセ
ル化を行ったところ、キュアゾール2PHZ内包カプセ
ル97重量部を得た。
【0037】貯蔵安定性 該マイクロカプセル5重量部、アエロジェル300(酸
化チタン; 日本アエロジェル(株)製)4重量部およびエ
ピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂; 油
化シエルエポキシ(株)製)100重量部を混合して一液
型とした。この組成物は40℃で30日以上の貯蔵安定
性を示した。
【0038】実施例5マイクロカプセル化 アミン化合物をジアミノジフェニルメタンに変更する以
外、実施例1と同様にしてカプセル化を行ったところ、
ジアミノジフェニルメタン内包カプセル99重量部を得
た。
【0039】貯蔵安定性 該マイクロカプセル5重量部、アエロジェル300(酸
化チタン; 日本アエロジェル(株)製)4重量部およびエ
ピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂; 油
化シエルエポキシ(株)製)100重量部を混合して一液
型とした。この組成物は40℃で30日以上の貯蔵安定
性を示した。
【0040】実施例6マイクロカプセル化 アミン化合物を2,5−ジメチルビグアニドに変更する
以外、実施例1と同様にしてカプセル化を行ったとこ
ろ、2,5−ジメチルビグアニド内包カプセル97重量
部を得た。
【0041】貯蔵安定性 該マイクロカプセル5重量部、アエロジェル300(酸
化チタン; 日本アエロジェル(株)製)4重量部およびエ
ピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂; 油
化シエルエポキシ(株)製)100重量部を混合して一液
型とした。この組成物は40℃で30日以上の貯蔵安定
性を示した。
【0042】比較例貯蔵安定性 2−PZ−CN4重量部、アエロジェル300(酸化チ
タン; 日本アエロジェル(株)製)4重量部およびエピコ
ート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂;油化シエ
ルエポキシ(株)製)100重量部を混合して一液型とし
た。この組成物は40℃、3日で完全硬化した。
【0043】
【発明の効果】本発明のマイクロカプセルは長期間安定
に保存することができる。従って、これをエポキシ化合
物に配合し、保存性に優れた一液型接着剤、シーラン
ト、成形剤、注型剤、積層剤、塗料などの硬化剤として
用いることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 59/18 NKK 8416−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミン類を主成分とする固体状の芯物
    質、および重合性二重結合を有する有機酸を含むラジカ
    ル重合性単量体の重合体を被覆層とするエポキシ樹脂マ
    イクロカプセル。
  2. 【請求項2】 アミン類を主成分とする固体状の芯物質
    を、これを溶解しない有機溶媒中に分散させ、この分散
    液中で重合性二重結合を有する有機酸を含むラジカル重
    合性単量体モノマーをラジカル重合せしめ、芯物質の表
    面に重合体を被覆層を形成させることを特徴とするエポ
    キシ樹脂マイクロカプセル。
  3. 【請求項3】 第1項記載のマイクロカプセルおよびエ
    ポキシ化合物を含有するエポキシ樹脂組成物。
JP4941792A 1992-03-06 1992-03-06 エポキシ樹脂硬化剤用マイクロカプセル Expired - Lifetime JP3199818B2 (ja)

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