JP2004356369A - 半導体用接着剤付きテープおよびそれを用いた半導体用接続用基板の製造方法 - Google Patents

半導体用接着剤付きテープおよびそれを用いた半導体用接続用基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】さまざまな用途に適用することができ、工程原価を低減し、かつ品質安定に優れた接着剤層を有する半導体用接着剤付きテープおよびそれを用いた半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置を提供する。
【解決手段】本発明は、有機絶縁性フィルム上に接着剤層を有する半導体用接着剤付きテープにおいて、接着剤層が20〜50℃で硬化する樹脂を含有することを特徴とする半導体用接着剤付きテープであり、この該半導体用接着剤付きテープを用いて、銅張り積層板、半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置を製造することができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体用接着剤付きテープおよびそれを用いた銅張り積層板、半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、半導体集積回路を実装する際に用いられる、テープオートメーテッドボンディング(TAB)方式のパターン加工テープ、ボールグリッドアレイ(BGA)パッケージ用インターポ−ザー等の半導体接続用基板、リードフレーム固定テープ、LOC固定テープ、半導体素子等の電子部品とリードフレームや絶縁性支持基盤等の支持部材との接着すなわちダイボンディング材、ヒートスプレッター、補強板、シールド材の接着剤、ソルダーレジスト、異方導電性フィルム、銅張り積層板、カバーレイ等を作成するために適した接着剤を用いた接着剤付きテープおよびそれを用いてなる銅張り積層板、半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体集積回路(IC)の実装には、金属製のリードフレームを用いた方式がもっとも多く用いられているが、近年では、ガラスエポキシやポリイミド等の有機絶縁性フィルム上にIC接続用の導体パターンを形成した、接続用基板を介した方式が増加している。
【0003】
パッケージ形態としては、デュアルインラインパッケージ(DIP)、スモールアウトラインパッケージ(SOP)あるいはクアッドフラットパッケージ(QFP)等のパッケージ形態が用いられてきた。しかしながら、ICの多ピン化とパッケージの小型化に伴って、最もピン数を多くすることができるQFPにおいても、それらの対応には限界が近づいている。そこで、パッケージの裏面に、接続端子を配列するBGA(ボ−ルグレッドアレイ)やCSP(チップスケールパッケージ)が用いられるようになってきた。
【0004】
また、半導体用接続基板の接続方式としては、代表的なものとして、テープオートメーテッドボンディング(TAB)方式によるテープキャリアパッケージ(TCP)が挙げられる。
【0005】
BGAとCSPが、QFPおよびSOPと構造的に最も大きく異なる点は、前者がインターポーザーと称される基板を必要とするのに対し、後者は金属製のリードフレームを用いることにより必ずしも基板を必要としない点にある。ここでいうインターポーザーは、ガラスエポキシ基板やポリイミド等の有機絶縁性フィルムに銅箔を張り合わせたものが一般的に用いられ、前述のTCPのパターンテープと同様の機能を有するものなので、TAB用テープを利用して得ることができる。
【0006】
図1および図2にBGA型半導体装置、CSP型半導体装置の一態様の断面図を示す。図1は、半導体装置用接着剤付きテープを用いた半導体装置(BGA)の一態様を説明するための断面図である。また、図2は、従来の半導体装置用接着剤付きテープを用いた半導体装置(CSP)の一態様を説明するための断面図である。
【0007】
図1において、半導体装置は、有機絶縁性フィルム12に接着剤13を介して導体集積回路15と半田ボール18が設けられており、有機絶縁性フィルム12の反対面に接着剤13とスティフナー(補強板)19から構成され、リード14と半導体集積回路ICチップ15を金バンプ17を介して接続され、封止樹脂16にて被覆されている。
【0008】
図2においては、有機絶縁性フィルム20に接着剤21を介して導体パターン22と半田ボール26、ソルダーレジスト27、封止樹脂24が設けられており、これに金バンプ25を介して半導体集積回路23が接続されている。
【0009】
一方、TAB方式は一括してボンディングする方式(ギャングボンディング)であるため、ICチップとインナーリードを接続する際に、他の接続方式と比べ短時間でボンディングできることからコスト的に有利であり、半田ボール用の孔やIC用のデバイス孔を機械的に打ち抜いた後に銅箔をラミネートするプロセス等にも適用されている。
【0010】
また、TCPの接続用基板(パターンテープ)には、一般的にTAB用接着剤付きテープ(以下、TAB用テープと称する)が使用される。通常のTAB用テープは、ポリイミドフィルムなどの可撓性を有する有機絶縁性フィルム上に、未硬化状態の接着剤層、および離型性を有するポリエステルフィルムなどの保護フィルム層を積層した3層構造で構成されている。
【0011】
TAB用テープは、(1)スプロケットおよびデバイス孔の穿孔、(2)銅箔との熱ラミネート、(3)パターン形成(レジスト塗布、エッチング、レジスト除去)、および(4)スズまたは金−メッキ処理などの加工工程を経てパターンテープに加工される。
【0012】
図3に、半導体集積回路搭載前のパターンテープの形状の一例を示す。図3は半導体集積回路搭載前のパターンテープの斜視図であり、図3においては、有機絶縁性フィルム1上に接着剤層2と導体パターン5が配置されており、有機絶縁性フィルム1には有機絶縁性フィルム1を送るためのスプロケット孔3とデバイスを設置するデバイス孔4が設けられている。
【0013】
また、図4は、図3のパターンテープを使用した半導体装置の一態様の断面図である。図4において、パターンテープには、有機絶縁性フィルム1上に接着剤層2を介して固定されたインナーリード部6とアウターリード部7を有する導体パターン5が配置されている。このパターンテープのインナーリード部6を、保護膜11を有する半導体集積回路8の金バンプ10に熱圧着(インナーリードボンディング)し、半導体集積回路8を搭載する。次いで、封止樹脂9による樹脂封止工程を経て半導体装置が作成される。また、インナーリード部6を有さず、パターンテープの導体パターン5と半導体集積回路8金バンプ10との間をワイヤーボンディングで接続する方式も採用されている。このような半導体装置を、テープキャリアパッケージ(TCP)型半導体装置と称する。最後に、TCP型半導体装置は、他の部品を搭載した回路基板等とアウターリード部7を介して接続(アウターリードボンディング)され、電子機器に実装される。
【0014】
TAB用テープの接着剤層は、最終的にパッケージ内に残留するため、絶縁性、耐熱性および接着性が要求される。近年、電子機器の小型化や高密度化が進行するに伴い、例えば、TAB方式では、導体幅と導体間距離が非常に狭くなってきており、高い銅箔接着強度および絶縁性を有する接着剤の必要性が高まっている。このような観点から、従来のTAB用テープの接着剤層には、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂と、熱可塑性樹脂であるポリアミド樹脂の混合組成物が主として用いられてきた(特許文献1参照。)。
【0015】
このように、従来の電子材料用接着剤は、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂が含まれているものが大半である。熱可塑性樹脂だけではホットメルト用途にように接着性は得られても、耐熱性または絶縁性等が不十分であったり、仮に高耐熱性の熱可塑性樹脂を用いると、従来の加熱温度では銅箔等の被着材に接着剤層が十分に埋まり込まなくなり接着性が得られなくなり、無理にラミネート温度を高温まで上げると寸法安定性の低下ならびにコストアップ等の点で問題が生じる。
【0016】
そのため、熱硬化性樹脂を使用することは現在では周知の技術であり、被着材を積層後、加熱硬化反応を行い、接着性と耐熱性とを両立化させている。
【0017】
また、UVや放射線で硬化する接着剤が存在している。この接着剤は、光や電子線等を照射するだけで硬化するものであり、従来の熱硬化性樹脂とは異なり加熱が不要であり硬化工程が大幅に簡略化されることが最大の特徴である。そのため加工性に優れ、また加熱できない周辺部材の実装設計の自由度が広がるため、多用途に応用されている。しかしながら、光や電子線を照射しても届かない領域では硬化することができず、光等を遮る部材がある場合には適用できない。
【0018】
これらの硬化メカニズムの特長を最大限に引き出すことができれば、より多くの用途に適用でき、かつ工程の省力化ならびに品質安定性等にもつながっていく。
【0019】
一例として、回路接続用に一般的に用いられている異方導電性樹脂(ACF)について、低温接続タイプなどが数々提案されているが(特許文献2ならびに特許文献3参照。)、上述したように絶縁性を有する該低温硬化システムを有する半導体用接着剤付きテープの開発の重要性も今後高くなってくるものと推測される。
【0020】
そのためには低温硬化するような速硬性が重要になってくるが、単に反応性を上げると銅箔をラミネートするまでの保存安定性が不十分となり、銅箔をラミネートする際の接着剤層の流動性が低下し銅箔への接着剤層の埋まり込みが不十分となり、銅箔との接着力強度が低下する。更に、接着剤層等に存在している吸湿水等が半田リフロー工程を通すと急激に膨張し、銅箔と接着剤層との弱くなった接着界面に応力集中が起こり銅箔の剥離を誘発する。
【0021】
したがって、金属箔のラミネート前は保存安定性に優れ、ラミネート工程を通ることによって急速に硬化する高反応性の接着剤層を有する半導体用接着剤付きテープが求められている。これは、金属層や有機絶縁性フィルムへラミネートした後、加熱硬化や光硬化等を必要とする接着剤シート全般について同様のことがいえる。
【0022】
【特許文献1】
特開平2−143447号公報(請求項1−2)
【0023】
【特許文献2】
特開平11−284027号公報(請求項1−12)
【0024】
【特許文献3】
特開2001−49228号公報(請求項1−8)
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、半導体用接着剤付きテープについては、さまざまな用途に適用でき、工程原価を低減し、かつ品質安定に優れた接着剤を設計する必要がある。
【0026】
そこで、本発明は、保存安定性を持ち、被着材を積層後に直ちに低温硬化性を有する、新規な半導体用接着剤付きテープを提供すると共に、信頼性の高い半導体装置を提供することをその目的とするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、有機絶縁性フィルム上に、接着剤層を有する半導体用接着剤付きテープであって、接着剤層が熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を含む20〜50℃で硬化する樹脂組成物からなることを特徴とする半導体用接着剤付きテープ、それを用いて金属層に貼り付けて20〜50℃で接着剤層を加熱硬化する半導体用接続用基板の製造方法、該半導体用接着剤付きテープを用いた銅張り積層板、該銅張り積層板を用いた半導体接続基板ならびに半導体装置である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0029】
本発明の半導体用接着剤付きテープは、上記の目的を達成せんとするものであって、半導体用接着剤付きテープの保存安定性を持ち、被着材を積層後に直ちに低温硬化性を上げるための接着剤成分を鋭意検討した結果得られた、低温硬化を促進する触媒を巧みに添加した接着剤を活用した、保存安定性と低温硬化性に優れた高接着性および高耐熱性を有する半導体用接着剤付きテープである。
【0030】
本発明において半導体用接着剤付きテープは、可撓性を有する有機絶縁性フィルム上に接着剤層および保護フィルム層を有する積層テープにおいて、該接着剤層が熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を含む20〜50℃で硬化する樹脂組成物からなることを特徴とする半導体用接着剤付きテープである。
【0031】
本発明では、接着剤層中の樹脂をこのような低温で硬化を促進させるため、低温硬化を促進する触媒を使用することが好ましく、低温硬化性を促進する触媒をマイクロカプセル化したものが本発明において有効な手段の一つである。このようなマイクロカプセルは、触媒がカプセル膜に包まれており、触媒加熱下で機械的外力を受けるとカプセル膜が破壊し、カプセル膜に包まれている触媒が周囲のマトリックス樹脂に溶出していき速やかに硬化反応を促進していく性質を利用したものである。ここで機械的外力とは、積層工程におけるロール成形やプレス成形のことを示し、カプセル膜の厚さや膜強度がカプセル膜の易破壊性に影響し、低温、低圧でカプセル膜が破壊しやすいもの程、触媒作用の効果は大きくなり、速硬性は増強される。
【0032】
本発明の接着剤層は、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を含むものであり、この場合、マトリックス樹脂として使用する熱硬化樹脂に応じた低温で硬化を促進させるための硬化促進触媒を用いることが有効である。
【0033】
特に、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、その硬化を促進するためには、マイクロカプセル化イミダゾールやマイクロカプセル化アミンを使用することが有効である。低温でカプセル膜が破壊されるもの程好ましく、低温で硬化反応が促進される。マイクロカプセル化イミダゾールの場合は、尿素やイソシアネート化合物で変性されたものが好ましく、例えば、ノバキュアHX3721や“ノバキュア”HX3722(旭化成(株)製)(「ノバキュア」は登録商標)を使用することができる。また、マイクロカプセル化アミンとしては、エチレンジアミンやヘキサメチレンジアミン等の脂肪族第一アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンベンタミンおよびNーアミノエチルピペラジン等の脂肪族ポリアミン類が挙げられる。
【0034】
マイクロカプセル化した反応触媒の添加量(カプセル全体の添加量)は、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)100重量部に対して好ましくは1〜50重量部であり、より好ましくは10〜40重量部である。添加量が1重量部未満であると反応促進効果が小さく、50重量部より多いとフリーアミン類が残留し、イオン化したものが悪影響し、絶縁性の点において好ましくない。
【0035】
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂の他に、他の熱硬化性樹脂を併用することも、該熱硬化樹脂に応じた反応促進触媒を併用することも可能である。例えば、エポキシ樹脂にフェノール樹脂を併用する場合においては、反応促進触媒として、有機酸を用いることが有効である。有機酸の種類としては、シュウ酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸、安息香酸およびマレイン酸等が挙げられる。ここにおいてもマイクロカプセル化した有機酸を使用することは潜在性の点においてはより好ましい。
【0036】
触媒である有機酸の添加量は、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)100重量部に対して好ましくは1〜20重量部であり、より好ましくは3〜15重量部である。該範囲の添加量を逸脱すると、上述したマイクロカプセル化した反応触媒と同様な悪影響が生じることがある。
【0037】
本発明において接着剤層は、上述した硬化促進触媒を含むものであれば、どのような組成物であっても良い。熱可塑性樹脂に熱硬化性樹脂あるいはラジカル重合性樹脂等を含んでいても良い。
【0038】
本発明で好適に用いられる熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノキシ樹脂およびポリエステル樹脂等が挙げられる。例えば、TAB用テープとして用いる場合、公知の種々のポリアミド樹脂が好ましく使用することができ、特に、接着剤層に可撓性を持たせ、かつ低吸水率のため半田耐熱性、絶縁性に優れる、炭素数が20〜50であるジカルボン酸(いわゆるダイマー酸)を必須成分として含むものが好適である。ダイマー酸を含むポリアミド樹脂は、常法によるダイマー酸とジアミンの重縮合により得られるが、この際にダイマー酸以外のアジピン酸、アゼライン酸またはセバシン酸等のジカルボン酸を共重合成分として含有してもよい。ジアミンは、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンまたはピペラジン等の公知のものを使用することでき、吸湿性と溶解性の点から2種以上のジアミンを混合してもよい。
【0039】
また、る熱可塑性樹脂として、該ダイマー酸ポリアミド以外に、フェノキシ樹脂を使用することが有効である。フェノキシ樹脂は水酸基を多く有しており、金属との接着性に優れていることが特徴である。
【0040】
ここでダイマー酸ポリアミド樹脂とフェノキシ樹脂を混合することにより、これらの特徴を有効に引き出すことが可能となる。特に、重量平均分子量(Mw)が60,000以下であるフェノキシ樹脂と、重量平均分子量(Mw)が100,000以上であるポリアミド樹脂を併用することが、単に平均的な分子量を有している樹脂混合物に比べて特性が向上する。フェノキシ樹脂は重量平均分子量(Mw)が10,000以上であるものが好ましく、また、ポリアミド樹脂は重量平均分子量(Mw)が通常、300,000以下のものが用いられる。
【0041】
フェノキシ樹脂は上述したように金属等との接着性には効果を有するが、官能基を多数占めているため吸湿による影響が大きくなり、半田耐熱性の低下を誘発する。一方、ダイマー酸を有するポリアミド樹脂は比較的低吸湿であるため、半田耐熱性への悪影響が小さい。そこで金属層にラミネートする際に流動性の高い低分子量のフェノキシ樹脂を優先的に流動させ金属層表面側に多くの官能基を配位させることにより接着性を向上し、接着剤バルク中は低吸湿であるダイマー酸ポリアミドが比較的多数占めるため、優れた半田耐熱性と接着性との両立を図ることができる。接着剤層における該熱可塑性樹脂の混合比率は、10/90〜90/10(重量部)が好ましく、より好ましくは30/70〜70/30(重量部)である。
【0042】
本発明で好適に用いられる熱硬化性樹脂の一例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、シアナート樹脂、マレイミド樹脂およびアセタール樹脂等が挙げられ、上述のとおり、特にエポキシ樹脂または/およびフェノール樹脂を含むことが好ましい。
【0043】
フェノール樹脂としては、レゾール型およびノボラック型のいずれの樹脂であってもよい。例えば、ストレート以外にクレゾール、ターシャリブチルあるいはノニルなど種々の置換基を有した構造のフェノール樹脂を使用することができ、また、同時にこれらの異なった構造のフェノール樹脂を併用してもよい。また、レゾール型とノボラック型樹脂の併用も何ら制限がない。総フェノール樹脂の含有量としては、熱可塑性樹脂100重量部に対して好ましくは5〜100重量部、より好ましくは20〜70重量部である。
【0044】
また、エポキシ樹脂は、1分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されないが、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタレン等のジグリシジルエーテル、エポキシ化フェノールノボラック、エポキシ化クレゾールノボラック、エポキシ化トリスフェニロールメタン、ジシクロペンタジン、エポキシ化テトラフェニロールエタン、エポキシ化メタキシレンジアミンおよびその他の脂環型タイプ等が挙げられる。これらの中でも脂環型構造を有するものが低吸湿性という点において優れている。エポキシ樹脂の含有量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して好ましくは5〜100重量部、より好ましくは20〜70重量部である。また、エポキシ基当量は、100〜500が好ましく、より好ましくは100〜300である。
【0045】
上述した熱硬化性樹脂以外に、ラジカル重合性を有する樹脂を併用することが可能である。ラジカル重合性を有する樹脂としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、グリセロールモノアクリレート、メチルメタクリレート、トリヒドロキシエチルグリコールメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系や酢酸ビニル、スチレン、ビニルピロリドン等のビニル系、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系、アクリロイロキシエステル−アッシドフォスフェートおよびメタクロイロキシエステル−アッシドフォスフェート等のリン酸系のラジカル重合性を有する樹脂が挙げられ、単独でも二種類以上を併用してもよい。この中でも、特にリン酸系のラジカル重合性を有する樹脂を含むことが難燃性を要求される用途においては好ましい。ラジカル重合性樹脂の添加量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して20〜200重量部含むことが好ましい。
【0046】
ラジカル重合性樹脂を添加する場合は、ラジカル重合性触媒を添加することが好ましい。ラジカル重合性触媒としては、過酸化化合物やアゾ系化合物等が挙げられるが、特に低温で反応が開始される触媒であることが有効である。過酸化化合物としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシル−オキシ−2−エチルヘキサネート、メチルエチルケトンパーオキシドおよびジクミルオアーオキサイド等が例示される。また、アゾ化合物系としては、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)や1,1−アゾビス(シクロヘキシル−1−カルボニトリル)等が例示される。ラジカル重合性触媒の添加量は、ラジカル重合性樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.3〜5重量部である。
【0047】
本発明における接着剤層中に、被着材に対する接着性を上げるためにカップリング剤が含まれていると、接着性に寄与するので有効である。このようなカップリング剤としては、例えば、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランおよびγーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン系やリン酸系等が挙げられる。
【0048】
接着剤層には、以上の成分以外に、さらに接着剤の特性を損なわない範囲で酸化防止剤やイオン捕捉剤などの有機または無機成分を添加することができる。
【0049】
本発明で用いられる保護フィルム層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのフィルムが使用可能である。なかでも、ポリエチレンテレフタレートフィルムおよびポリフェニレンサルファイドフィルムは、引張り弾性率と引張り伸度に優れており特に好ましく用いられる。保護フィルム層の厚さとしては、好ましくは10〜100μmのものが使用できるが、より好ましくは20〜40μmである。
【0050】
また、本発明で用いられる有機絶縁性フィルムとしては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルイミドおよび芳香族ポリアミドなどのいわゆる耐熱性フィルム、あるいはフレキシブルエポキシ/ガラスクロスなどの複合材料などが好ましく挙げられる。また、有機絶縁性フィルムは、前述した保護フィルム層と同一の素材からなるフィルムであっても良い。特に、有機絶縁性フィルムとして、ポリイミドフィルムは、熱寸法安定性の点から特に好ましい。
【0051】
次に、本発明の半導体用接着剤付きテープの製造方法について、一例としてTAB用テープの場合について説明する。
【0052】
離型性を有したシリコーンやフッ素等の離型材で表面処理した有機絶縁性フィルム上に、上記接着剤組成物を溶剤に溶解した塗料(樹脂組成物)を塗布し、乾燥する。また、接着剤層の膜厚は10〜25μmとなるように塗布することが好ましい。塗料の乾燥条件は、好ましくは50〜140℃、0.3〜1分である。ここでの乾燥で加えられる温度は、溶剤乾燥のために瞬時にかけられる微少な熱であって、大半は蒸発潜熱に利用される。過度に熱を与えると、溶剤の蒸発だけでなく接着剤層の硬化が促進され保存安定性を損ねてくるので、好ましくない。
【0053】
溶剤の種類は特に限定されないが、トルエン、キシレンおよびクロルベンゼン等の芳香族系とメタノール、エタノールおよびプロパノール等のアルコール系、DMFやNMP等のアミン系、MEKやMIBKのケトン系、DMSOの硫黄系等の混合塗料が好適である。次いで、乾燥して得られた接着剤層に、例えば、常温〜50℃で保護フィルム層を押圧0.1〜0.3MPaでラミネートする。
【0054】
本発明の半導体用接着剤付きテープは、図3に示すような、半導体集積回路の実装方法であるテープオートメーテッドボンディング(TAB)方式のパターンテープ、ボールグリッドアレイ(BGA)パッケージ用インターポーザ等の半導体接続用基板、ダイボンディング材、リードフレーム固定テープ、LOCテープおよび多層基板の層間接着シート等のフィルム形状の接着剤を用いた半導体装置を作成するために好ましく使用され、特に図4に示すようなTCP型半導体装置や、図1に示すようなBGA型半導体装置、あるいは2に示すようなCSP型半導体装置の作成に好ましく使用することができる。
【0055】
本発明の半導体集積回路接続用基板は、上記半導体用接着剤付きテープ(ここではTAB用テープで例示している)を使用したものであり、本発明の半導体装置は、上記半導体集積回路接続用基板を用いたものである。
【0056】
その製造方法としては、上記半導体用接着剤付きテープを用い、パンチングを行い所定のパターンを有するパンチング用金型を設置しているプレス機によって保護フィルム層を剥離し銅箔ラミネートを行った後、加熱処理する。好ましい銅箔ラミネート条件は、温度120〜160℃、押圧0.1〜0.3MPaであり、またラミネート速度は0.1〜1m/分が好ましい。次いで、フォトリソグラフィ−により半導体集積回路接続用の導体回路を形成することで半導体集積回路接続用基板が得られ、該半導体集積回路接続用基板を用いて、400〜500℃、1秒〜1分の条件でインナーリードボンディングを行ない、半導体集積回路を接続し、しかる後に、エポキシ系液状封止剤等で樹脂封止を行なうことで半導体装置を製造することができる。
【0057】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。まず、実施例の説明に入る前に評価方法について述べる。
【0058】
[評価方法]
(1)接着力評価
TAB用テープサンプルの保護フィルムを剥離し、18μmの電解銅箔を、160℃、0.3MPa、0.5m/分の条件でラミネートし、40℃、12時間処理し、銅箔付きTAB用テープを作成した。得られた銅箔付きTAB用テープの銅箔面に常法によりフォトレジスト膜形成、エッチングおよびレジスト剥離を行ない、接着強度評価用サンプルを作成した。次に、ホウフッ酸系(シプレイ・ファ・イースト社製、スズメッキ液(商品名)TINPOSIT LT−34)の無電解スズメッキ液に70℃、5分浸漬処理し、0.5μm厚のメッキを施した後、得られた櫛形パターンサンプルの導体幅50μmの評価用サンプルを用いて、導体を90°方向に50mm/分の速度で剥離し、その際の剥離力を測定した。
【0059】
(2)絶縁性
上記(1)で得られた無電解スズメッキされた櫛形パターンサンプル(線幅50μm/線間50μm)を用いて、130℃、85%RH条件下で100V印加したときの絶縁抵抗値を測定した。1MΩ以下の抵抗値に低下するまでの電圧の印加時間を絶縁耐久時間とした。
【0060】
(3)半田耐熱性
上記(1)で得られた銅箔付きTAB用テープを85℃、85%RH、48時間調湿した後、所定の温度で溶融した半田槽に1分間浮かべ、接着剤層の膨れの有無を観察した。このときの膨れの発生しない上限の温度を半田耐熱性とした。
【0061】
(参考例1)(ポリアミド樹脂)
酸としてダイマー酸(商品名PRIPOL1009(ユニケマ社製))およびアジピン酸(ダイマー酸/アジピン酸=2/1)を、ジアミンとしてヘキサメチレンジアミンを用い、酸/アミン比をほぼ等量の範囲で、酸/アミン反応物、消泡剤および1%以下のリン酸触媒を加え、反応体を調製した。この反応体を、140℃、1時間撹拌加熱後、205℃まで昇温し、約1.5時間撹拌した。約2kPaの真空下で、0.5時間保持し、温度を低下させた。最後に、酸化防止剤(チバガイギ社製、(登録商標)“イルガノックス”1010)を添加し、酸価およびアミン価0.1以下、分子量110,000のポリアミド樹脂を取り出した。
【0062】
(参考例2)(マイクロカプセル化触媒)
5μmに微粒子化したヘキサメチレンジアミンを90重量部をメタクリル酸2重量部/アクリロニトリル8重量部/2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1重量部を含むトルエン/n−ヘキサン=1/1400重量部に分散させた。このようにして得られた分散液を窒素雰囲気下50℃で3時間反応させ、分散液を濾過、乾燥し、メタクリル酸/アクリロニトリル樹脂被膜ヘキサメチレンジアミン内包カプセルを得た。
【0063】
(実施例1)
(a)TAB用テープの作成
参考例1で得られたポリアミド樹脂、表1に示したエポキシ樹脂(チバガイギ(株)製、商品名CY177(エポキシ当量212)、フェノール樹脂(群栄化学工業(株)製登録商標“レヂトップ”PL2211)および昭和高分子(株)製、(登録商標)“ショウノール”CKM1636)、表1に示した硬化促進剤(旭化成(株)製、(登録商標)“ノバキュア”HX3721)およびp−トルエンスルホン酸をそれぞれ表2の接着剤の組成比(添加量は重量部を表す)となるように配合し、濃度20重量%となるようにメタノール/トルエン=40/60の混合溶媒に30℃で撹拌、混合して接着剤溶液を作成し、この接着剤溶液をバーコータで、有機絶縁性フィルム(宇部興産(株)製、(登録商標)“ユーピレックス”75S)に約12μmの乾燥厚さとなるように塗布し、120℃、30秒の乾燥を行ない、離型処理を施された保護フィルム(東レ(株)製、(登録商標)“ルミラー”、25μm厚さ)を40℃で張り合わせ、TAB用テープを作成した。
【0064】
(b)半導体集積回路接続用基板の作成
上記の手順で得られたTAB用テープを用いて、前述の評価方法(1)と同一の方法で半導体集積回路接続用の導体回路を形成し、図4に示すパターンテープを得た。
【0065】
(c)半導体装置の作成
上記(b)のパターンテープを用いて、450℃、1分の条件でインナーリードボンディングを行ない、半導体集積回路を接続した。次に、エポキシ系液状封止剤(ナミックス(株)製、(登録商標)“チップコート”1320−617)で樹脂封止を行ない、図1で示される半導体装置を得た。
【0066】
(実施例2)
硬化促進剤として参考例1で得られたエチレンジアミン含有マイクロカプセルならびにp−トルエンスルホン酸を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0067】
(実施例3)
表1に示したフェノキシ樹脂(東都化成(株)製、(登録商標)“フェイトート”YP−55)およびエポキシ樹脂(登録商標“エピクロン”HP7200、エポキシ当量255)を表2の組成比となるように配合したこと以外は、実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0068】
(実施例4)
ラジカル重合性樹脂としてトリヒドロキシエチルグリコールジメタクリレート(共栄社油脂(株)製、商品名80FMA)、ラジカル重合性開始剤としてt−ヘキシルパーオキシー2−エチルヘキサネート(日本油脂(株)製、(登録商標)“パーキュア”HO)ならびに添加剤としてシランカップリング剤としてβ−(3,4)−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを、表2の組成比となるように配合したこと以外は、実施例3と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0069】
(実施例5)
ラジカル重合性樹脂としてリン酸アクリレート(日本化薬(株)製 PM2)を新たに添加し表2の組成比となるように配合したこと以外は、実施例4と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0070】
(実施例6)
エポキシ樹脂を無添加にしたこと以外は、実施例5と同様な組成比になるように配合してTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0071】
(実施例7)
参考例1で得られたダイマー酸ポリアミドならびにフェノキシ樹脂を表2の組成比となるように混合配合したこと以外は、実施例1と同様にしてTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0072】
(比較例1)
硬化促進剤を無添加にしたこと以外は、実施例1と同様な組成比になるように配合してTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0073】
(比較例2)
硬化促進剤であるp−トルエンスルホン酸を無添加にしたこと以外は、実施例1と同様な組成比になるように配合してTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0074】
(比較例3)
硬化促進剤であるノバキュアHX3721を無添加にしたこと以外は、実施例1と同様な組成比になるように配合してTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0075】
(比較例4)
ラジカル重合開始剤であるt−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサネートを無添加にしたこと以外は、実施例5と同様な組成比になるように配合してTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0076】
(比較例5)
硬化促進剤として、2−ヘプタデシルイミダゾールのみを添加し、表2の実施例1と同様な組成比になるように配合してTAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
【0077】
実施例1〜7、比較例1〜5の結果を表2に示す。
【0078】
上記の各実施例と各比較例から、本発明のTAB用テープは、加熱硬化工程を省略化しても高接着性、高絶縁性および高耐熱性が得られることが分かった。
【0079】
【表1】
Figure 2004356369
【0080】
【表2】
Figure 2004356369
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、保存安定性を持ち、被着材を積層後に直ちに低温硬化性を有する新規な半導体用接着剤付きテープが得られる。この半導体用接着剤付きテープを用いることで高密度実装用の半導体装置ならびに半導体集積回路接続用基板を工業的に有利に製造することができ、得られる半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、半導体装置用接着剤付きテープを用いた半導体装置(BGA)を説明するための一態様の断面図。
【図2】図2は、半導体装置用接着剤付きテープを用いた半導体装置(CSP)を説明するための一態様の断面図。
【図3】図3は、半導体集積回路搭載前のパターンテープを説明するための一態様の斜視図。
【図4】図4は、図3のパターンテープを用いた半導体装置を説明するための一態様の断面図。
【符号の説明】
1、12、20 有機絶縁性フィルム
2、13、21 接着剤層
3 スプロケット孔
4 デバイス孔
5、14、22 導体パターン
6 インナーリード部
7 アウターリード部
8、15、23 半導体集積回路
9、16、24 封止樹脂
10、17、25 金バンプ
11 保護膜
18、26 ハンダボール
19 スティフナー
27 ソルダーレジスト

Claims (11)

  1. 有機絶縁性フィルム上に接着剤層を有する半導体用接着剤付きテープにおいて、該接着剤層が熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を含む20〜50℃の範囲で硬化する樹脂組成物からなることを特徴とする半導体用接着剤付きテープ。
  2. 熱可塑性樹脂が、フェノキシ樹脂またはポリアミド樹脂の少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1記載の半導体用接着剤付きテープ。
  3. 重量平均分子量が60,000以下であるフェノキシ樹脂と、重量平均分子量が100,000以上であるポリアミド樹脂を含むことを特徴とする請求項2記載の半導体用接着剤付きテープ。
  4. 熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂またはレゾール型フェノール樹脂の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体用接着剤付きテープ。
  5. 接着剤層が、さらに、低温硬化を促進する触媒を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体用接着剤付きテープ。
  6. 低温硬化を促進する触媒が、アミン化合物を含有するマイクロカプセルまたは有機酸の少なくとも1種類であることを特徴とする請求項5記載の半導体用接着剤付きテープ。
  7. 接着剤層が、さらに、ラジカル重合性樹脂ならびにラジカル重合性開始剤を有する請求項1〜6のいずれかに記載の半導体用接着剤付きテープ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の半導体用接着剤付きテープの接着剤層に、金属層を貼り付けて、20〜50℃で接着剤層を加熱硬化することを特徴とする半導体用接続用基板の製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の半導体用接着剤付きテープを用いてなる銅張り積層板。
  10. 請求項9記載の銅張り積層板を用いてなる半導体用接続基板
  11. 請求項10記載の半導体用接続用基板を用いてなる半導体装置。
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