JP2012081458A - エチレン触媒燃焼反応用の触媒組成物およびそれを用いたエチレンの分解方法 - Google Patents

エチレン触媒燃焼反応用の触媒組成物およびそれを用いたエチレンの分解方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エチレンの触媒燃焼反応による分解に用いる触媒について、性状や性能等を制御し易く入手や調製が容易である触媒組成物を提供するとともに、それを用いる新たなエチレン分解法を提供すること。
【解決手段】酸化物粒子と酸化状態にある貴金属化合物又は貴金属錯体との混合物を焼成することにより得られる触媒組成物であって、該組成物には酸化物粒子と該酸化物粒子に担持された貴金属粒子又は貴金属化合物粒子とが含まれる、エチレン触媒燃焼反応用の触媒組成物を、分解すべきエチレンおよび酸素と共存させることにより、低温の暗所においてエチレンを分解することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、触媒燃焼反応によるエチレンの分解の為の触媒組成物と、その触媒組成物を用いたエチレンの分解方法に関する。
エチレンは、果実などの食料品にとって色づきや軟化といった成熟を促進する。このため、鮮度保持という観点ではエチレンは有害物質である。冷蔵庫や果物保存倉庫においてエチレンを除去することが鮮度保持のために重要である。
エチレン除去の従来法としては、1.紫外線照射による直接分解、2.活性炭などの吸着剤による吸着除去、3.酸化チタンに代表される光触媒による除去を挙げることができる。紫外線照射による直接分解では、紫外線発生装置が必要であり、電力を消費する。活性炭などによる吸着除去では、エチレンを吸着させた後の吸着剤を回収したり再生したりする作業が必要である。光触媒を利用してエチレンを分解する場合は、紫外光などの照射が必須となる。
上記のほか、光照射を要さない触媒燃焼反応によるエチレンの分解が提案されている。特許文献1および非特許文献1には、光照射の要らないエチレン触媒燃焼反応のために、セリウム−ジルコニウム−ビスマス複合酸化物と貴金属微粒子(白金コロイド由来)との複合体からなる触媒が開示されている。
特開2007−229559
Nobuhito Imanaka, Toshiyuki Masui, Asako Terada, and Hayato Imadzu,Chemistry Letters Vol.37, 42-43 (2008).
特許文献1および非特許文献1に開示の触媒は、セリウム−ジルコニウム−ビスマス複合酸化物という特殊な複合酸化物を必須の構成として含む。このため、触媒の性能や用途について種々展開するための改良や材料展開の余地が大きいとは言いがたい。こういった状況に鑑みて、本発明は、エチレンの触媒燃焼反応による分解に用いる触媒について、性状や性能等を制御し易く、入手や調製が容易である触媒組成物を提供し、それを用いる新たなエチレン分解法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下のような本発明を完成した。
(1)酸化状態にある貴金属原子を含む貴金属化合物又は貴金属錯体と、酸化物粒子と、の混合物を焼成することにより得られ、
酸化物粒子と、該酸化物粒子に担持された貴金属粒子又は貴金属化合物粒子と、を含有する、エチレン触媒燃焼反応用の触媒組成物。
(2)上記酸化物粒子に担持された貴金属化合物粒子を含有し、前記貴金属化合物には酸化状態にある貴金属原子が含まれる、(1)の触媒組成物。
(3)酸化物粒子と酸化状態にある白金を含む白金錯体との混合物を焼成することにより得られる(1)または(2)の触媒組成物。
(4)(A)酸化物粒子と、(B)該酸化物粒子に担持された白金粒子又は白金化合物粒子と、(C)該酸化物粒子に担持された金粒子又は金化合物粒子と、を含有する(1)または(2)の触媒組成物。
(5)酸化物がアルミナである(1)〜(4)のいずれかの触媒組成物。
(6)酸化物がシリカである(1)〜(4)のいずれかの触媒組成物。
(7)分解すべきエチレンと酸素と(1)〜(6)のいずれかの触媒組成物とを共存させることを特徴とする、エチレンの分解方法。
(8)20〜150℃の温度において暗所で行われる(7)の分解方法。
本発明によれば、紫外線照射などを必要とせず、暗所においても比較的低温にてエチレンの酸化分解を行うことができる。本発明によれば、触媒組成物の原料である金属酸化物および貴金属の前駆体(塩または錯体)は入手しやすく、選択の余地も広い。本発明によれば、触媒に存在する貴金属は必ずしも還元されて金属粒子になっている必要はなく、還元処理を省略して製造することもできる。酸化物粒子と貴金属錯体を固相状態で混合して、しかる後に空気焼成して本発明の触媒を製造することもでき、そのような態様においては、製造がより容易である。酸化物がアルミナ、就中α−アルミナである場合には、エチレンの分解温度がより低くなる。貴金属が白金である場合にも、エチレンの分解温度がより低くなる。さらに、酸化物がシリカである場合にもエチレンの分解温度が低くなることを見出された。また、貴金属として白金と金とを併用することはエチレンの分解温度のさらなる低温化に有効であることも見出した。
本発明の触媒組成物の一例についてのTEM観察像である。
本発明の特徴のひとつは、酸化状態にある貴金属原子を含む貴金属化合物又は貴金属錯体を、酸化物粒子とともに焼成することにより得られる組成物を触媒として用いることである。そのような組成物においては、酸化物粒子の表面に貴金属の微粒子または貴金属化合物の微粒子が担持されている。コロイドといった既に貴金属粒子を形成している材料を酸化物粒子と接触させるのではなく、本発明のように、酸化状態にある貴金属原子を含む貴金属化合物又は貴金属錯体を用いることによって本発明の効果を奏するメカニズムについては詳細には把握していないが、例えば貴金属が白金である場合、担持白金粒子が大きい方が高いエチレン酸化活性を示すこと、またコロイド粒子による担持では、担体表面との接着面が点接触に近い形であるのに対し、固相反応法では、担持白金(又は白金化合物)粒子が半球状あるいはテラス状に担体表面に強固に固着されることが考えられる。従って、白金粒子がある程度の大きさを有すること、白金粒子と担体との接着が強固であることが、本発明の効果を奏するメカニズムに重要であると本発明者らは推察している。
貴金属の種類としては、典型的には金、白金、銀、パラジウム、イリジウムなどが挙げられ、好ましくはパラジウム、白金であり、特に好ましくは白金である。本発明によれば、焼成前は、酸化状態にある貴金属原子を含む貴金属化合物又は貴金属錯体が用いられる。酸化状態にあるということは、貴金属化合物又は貴金属錯体を構成する貴金属元素の酸化数がプラスであることを意味する。貴金属化合物は典型的には無機化合物を想定しており、より具体的には、硝酸塩やハロゲン化物やそれらの塩をアルカリで加水分解して得られる水酸化物等が挙げられ、貴金属の種類に応じて適宜選択することができる。貴金属錯体は、配位結合を有する化学種であり、配位子として少なくとも一つの有機基を有する貴金属錯体が好ましく、この場合の有機基としては、アセチルアセトナト、トリフェニルホスフィン、1,5−シクロオクタジエンなどが挙げられる。貴金属錯体は、好ましくは、酸化状態にある白金原子を含む白金錯体であり、より好ましくはビス(アセチルアセトナト)白金(II)である。
別の好適態様によれば、貴金属として白金と金とが併用される。白金と金との併用により、エチレンの分解温度をさらに低下させることができる。白金と金との存在比率は白金100重量部に対して金が好ましくは8〜12重量部である。焼成前の原料としての白金化合物又は白金錯体の好適例は上述したものをそのまま挙げることができる。焼成前の原料としての金化合物又は金錯体の好適例として、塩化金酸四水和物、金エチレンジアミン、ジメチル金アセチルアセトナトなどを挙げることができる。
酸化物粒子は特に限定はなく、好ましくは、CeO、α‐Al、θ‐Al、γ‐Al、ZnO、MgO、WO、ZrO、TiO、SiOなどが挙げられ、より好ましくは、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、マグネシア、シリカであり、より好ましくはアルミナまたはシリカであり、特に好ましくはα−アルミナである。貴金属を担持させる前の酸化物粒子は、0.2μm〜0.4μm程度の粒子径であることが好ましい。担持された貴金属粒子又は貴金属化合物粒子の大きさは特に限定はなく、通常は、酸化物粒子より小さい。
酸化物および貴金属の好適な組み合わせとして、酸化物としてのアルミナ(特にα−アルミナ)と、貴金属としての白金との組み合わせ、より好ましくは、アルミナ(特にα−アルミナ)と白金と金との併用が挙げられる。別途、好適な組み合わせとして、酸化物としてのシリカと、貴金属としての白金との組み合わせを挙げることができる。シリカについては、低比表面積、好ましくは5〜10m/gのものを用いることができ、このような低比表面積のシリカはこの種の触媒担体としてはほとんど利用されていなかったが、本発明者らの鋭意研究により、意外にもエチレン触媒燃焼反応用の触媒組成物として優れていることが見出された。
本発明によれば、酸化状態にある貴金属原子を含む貴金属化合物又は貴金属錯体と、酸化物粒子との混合物が焼成される。この「混合物」については、貴金属の種類などに応じて適宜選択することができる。例えば、固相混合法による場合は、酸化物粒子と貴金属化合物(又は貴金属錯体)とを混合すればよい。析出沈殿法では、貴金属の硝酸塩やハロゲン化物の水溶液中に酸化物粒子を分散させて、そこに適切なアルカリ(水酸化ナトリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液など)を添加することによって貴金属の水酸化物等を析出させ、水を除去することにより、酸化物粒子と貴金属化合物(主として水酸化物)との混合物が得られる。
上記のようにして得られた混合物は焼成処理に供される。焼成は、貴金属化合物又は貴金属錯体を分解し得る程度の高温であれば特に限定はなく、例えば空気中における300〜500℃の加熱に供することが挙げられ、必要に応じて水素還元を行ってもよい。一般に、空気中で焼成すると、酸化状態にある貴金属原子を含む化合物(典型的には貴金属の酸化物)が酸化物粒子に担持されてなる触媒組成物が得られ、水素雰囲気下で焼成することによって、酸化物粒子に(酸化数がゼロである)貴金属粒子が担持されてなる触媒組成物が得られる。ここで、酸化状態にある貴金属原子を含む化合物は、酸化数がプラスである状態の貴金属原子を含む化合物であり、典型的には貴金属酸化物である。
このようにして得られる本発明の触媒組成物においては、酸化物粒子に貴金属粒子又は貴金属化合物粒子が担持されている。本発明において、担持の程度としては、後述するエチレン分解において触媒として使用するときにかかる物理的衝撃下において、貴金属粒子又は貴金属化合物粒子が酸化物の表面から脱落しない程度に固定ないし付着していればよい。通常は、焼成後においては、貴金属粒子あるいは貴金属化合物粒子が酸化物担体表面に強固に結合しており、このような態様もまた前記基準によれば担持が達成されていると評価することができる。
本発明において、好ましくは、貴金属錯体と酸化物粒子とを固相状態で混合してなる混合物を焼成する方法(固相混合法)、より好ましくは、白金錯体を用いた固相混合法により、本発明の触媒組成物が調製される。
酸化物粒子と貴金属との合計量に占めるにおける貴金属の割合については、好ましくは0.5〜15wt%であり、より好ましくは3〜8wt%である。上記割合については、原料となる酸化物粒子と貴金属化合物又は貴金属錯体との量によって制御することができる。酸化物粒子に貴金属化合物が担持されている場合には、前記「貴金属の割合」における貴金属の量は、担持されている貴金属化合物の貴金属原子の量を意味する。
本発明の触媒組成物の存在により、エチレンを触媒燃焼反応に供して分解することができる。触媒燃焼反応は、触媒の表面において生じる酸化反応であり、いわゆる火炎を伴う燃焼(火炎燃焼)よりもはるかに低温で酸化反応が維持される。本発明においては、分解すべきエチレンを本発明の触媒組成物および酸素と共存させることによって分解させることができる。触媒組成物を構成する金属酸化物や貴金属の種類に応じて反応温度を適宜調節することができ、後述の実施例において多くの実例が示され、例えば、20〜150℃の温度範囲が好適に挙げられる。なお、本発明を適用してエチレンを分解する場合には、その用途などに応じて必要となる分解の程度は異なるから、触媒組成物の近傍にあるエチレンの一部が分解されない場合であっても、触媒の作用によりエチレンの少なくとも一部の分解が達成されている限りは、本発明の範囲から除外するものではない。
本発明によれば、エチレンの分解において紫外線その他の光を照射する必要はなく、暗所においても実施できる。このため、野菜や果物などの貯蔵庫などでの実施に好適である。
以下、本発明による実施例を示す。ただし、本発明はこれらの実施例に記載された態様に限定されるわけではない。
各実施例において用いた酸化物粒子は以下のとおりである。
CeO(比表面積20.4m/g、第一稀元素)、CeO(比表面積161m/g、信越化学)、α‐Al(5〜10m/g、住友化学、AKP−30)、θ‐Al(70.7m/g、住友化学、AKP−G07)、γ‐Al(179m/g、水澤化学、ネオビード)、γ‐Al(285m/g、触媒学会参照触媒、JRC−ALO−2)、ZnO(13.7m/g、ハイスイテック、Zincox Super F−2)、MgO(55m/g、触媒学会参照触媒、JRC−MGO−1)、WO(92.2m/g)、ZrO(80〜120m/g、第一稀元素、RC−100)、TiO(50m/g、日本アエロジル、P−25)、SiO((株)アドマテックス SO−E6 5.5m/g)
各実施例において用いた貴金属化合物又は貴金属錯体と、その処理は以下のとおりである。
貴金属が白金である場合には、固相混合法を適用した。具体的には、
(1)酸化物粒子1gに対して白金の量が5wt%となるように、100mgのビス(アセチルアセトナト)白金(II)と酸化物粒子とを乳鉢で20分間混合し、
(2)得られた混合物を450℃で4時間空気焼成を行い、
(3)いったん室温程度にまで冷却した後に、水素雰囲気下(10vol%H/N)で450℃で2時間加熱した。なお、一部の実施例では、(3)の工程を省略した。
貴金属がイリジウム又はパラジウムである場合には、析出沈殿法を適用した。具体的には、
(1)酸化物粒子に対してイリジウムが5wt%になるように4×10−4MのIrCl・xHO水溶液を調製するか、あるいは、酸化物粒子に対してパラジウムが1wt%になるように5×10−5MのPd(NO水溶液を調製し、
(2)上記水溶液に0.1MのNaOH水溶液を加えて、pHを7〜8に調整し、
(3)pHを調整した上記水溶液に酸化物粒子を投入して70℃を維持し、0.1M水酸化ナトリウム水溶液を加えながらpHを維持しつつ、一時間攪拌し、
(4)その後、蒸留水で洗浄して、吸引ろ過により固形物を集め、60℃にて一晩乾燥し、次いで、300℃で4時間空気焼成を行った。
貴金属が金である場合には、共沈法を適用した。具体的には、
(1)HAuCl・4HOと金属硝酸塩からAu:M(金属種)が1:19(mol比)となるように、0.1M混合水溶液を調製し、
(2)化学量論比の1.2倍のNaCOを70℃の水で溶解して0.1Mの水溶液を調製して、そこに、上記(1)で得た水溶液を加え、70℃に保ちながら1時間撹拌し、
(3)その後、蒸留水で洗浄して、吸引ろ過により固形物を集め、60℃にて一晩乾燥し、次いで、300℃で4時間空気焼成を行った。
貴金属として金と白金とを併用する場合には析出還元法を適用した。具体的には、
(1)上述の「貴金属が白金である場合」に従い、固相混合法にて、白金を担持させた触媒を調製する。この触媒と、酸化物粒子に対してAuの仕込み量が0.5wt%に相当する塩化金酸四水和物もしくは金エチレンジアミンとを、共に蒸留水に加え、10分間撹拌し、
(2)化学量論比でAuの10倍に相当するNaBH水溶液を滴下し、
(3)1時間激しく撹拌し、
(4)その後、蒸留水で洗浄して、吸引ろ過により固形物を集め、60℃にて一晩乾燥した。
得られた触媒組成物について、以下のようにして、エチレンの酸化(分解)の能力を測定した。
反応器に触媒組成物を0.150g仕込み、エチレン0.17%を含む空気(流量50mL/min、SV=20000)を通じたときのエチレンの転化率を、ガスクロマトグラフィーを用いて測定した。
また前処理として、擬似Air(流量N40mL、O10mL)を60分間250℃で流し処理した。
活性の指標は、T50%、T100%(初期濃度のエチレンがそれぞれ50%、100%分解する温度)を用い示した。
[実施例1〜19]
各種の金属酸化物、貴金属を用いて上述の製法により触媒組成物を調製した。得られた組成物について、上述のようにエチレンの分解能力を、T50%、T100%の指標を用いて定量化した。調製条件および測定結果は表1のとおりである。表1の実施例19における「貴金属の割合」の欄は、金と白金とが、α−Alに対してそれぞれ0.5wt%および5wt%であるという意味である。
実施例16で得られた触媒組成物について透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行った。
図1は、当該TEM観察における観察像である。図1によれば、この触媒組成物においては、0.3μm程度のα−アルミナ上に1〜15nm程度の白金粒子が担持している。
本発明によれば、光照射なしでまた低温においてエチレンを分解・除去することができ、冷蔵庫や果物保存用倉庫などにおけるエチレン除去用触媒として設置することなどが考えられる。

Claims (8)

  1. 酸化状態にある貴金属原子を含む貴金属化合物又は貴金属錯体と、酸化物粒子と、の混合物を焼成することにより得られ、
    酸化物粒子と、該酸化物粒子に担持された貴金属粒子又は貴金属化合物粒子と、を含有する、
    エチレン触媒燃焼反応用の触媒組成物。
  2. 上記酸化物粒子に担持された貴金属化合物粒子を含有し、前記貴金属化合物には酸化状態にある貴金属原子が含まれる、請求項1記載の触媒組成物。
  3. 酸化物粒子と酸化状態にある白金を含む白金錯体との混合物を焼成することにより得られる請求項1または2記載の触媒組成物。
  4. (A)酸化物粒子と、(B)該酸化物粒子に担持された白金粒子又は白金化合物粒子と、(C)該酸化物粒子に担持された金粒子又は金化合物粒子と、を含有する請求項1または2記載の触媒組成物。
  5. 酸化物がアルミナである請求項1〜4のいずれかに記載の触媒組成物。
  6. 酸化物がシリカである請求項1〜4のいずれかに記載の触媒組成物。
  7. 分解すべきエチレンと酸素と請求項1〜6のいずれかの触媒組成物とを共存させることを特徴とする、エチレンの分解方法。
  8. 20〜150℃の温度において暗所で行われる請求項7記載の分解方法。
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