JP2012076678A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】補強層が剥離することを防止し、ビード部におけるタイヤの耐久性を向上させる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤは、スチールカーカス部材14と、ビード補強層25とを備える。スチールカーカス部材14は、ビード部材16の周りにタイヤの内側から外側に折り返した層である。ビード補強層25は、スチールカーカス部材14の少なくとも外側に設けられ、タイヤ周方向及びタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜した複数の補強線材を有する。補強線材において、ビード部材16の内径の位置から補強線材の少なくとも一方の端部までの距離が、タイヤ周方向の位置に応じて変化する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来、トラックやバス等に用いられる重荷重用空気入りタイヤは、高内圧の空気圧条件で使用されるが、高荷重条件下で使用される場合があるため、特にリムと接触するビード部における損傷が発生しやすい。この対策として、特許文献1(特開平8−318718号公報)のように、スチールチェーファおよび補強層を配置して、ビード部におけるカーカス折返部のセパレーション発生を抑制する技術が知られている。
特開平8―318718号公報
しかし、上記技術では、高荷重条件において、スチールチェーファおよび補強層の補強線材が、カーカス部材から剥離する不具合が生じる場合がある。
スチールチェーファを構成するスチール補強線材、および補強層を構成するナイロン補強線材は、タイヤ周方向およびタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜している。しかし、この傾斜角度がタイヤの製造工程において、さらにタイヤ周方向に近づくように傾くため、この傾きの増大により、スチールチェーファあるいは補強層がカーカス部材から剥離し易くなり、あるいは、スチールチェーファと補強層とが互いに剥離し易くなる。
一般的に、グリーンタイヤ(未加硫タイヤ)を成形する過程において、ビード部は、ドラムに巻き付けたビード部材の周りに、カーカス部材、スチールチェーファ、および補強層を巻き回して折り返す(ターンアップ)ことにより成形される。このとき、スチールチェーファおよび補強層におけるタイヤの径方向の端部は、ターンアップされたときにタイヤ周方向に引き延ばされる。このため、ターンアップされたスチールチェーファおよび補強層には、タイヤ径方向外側から内側に圧縮する力が働く。
スチールチェーファを構成するスチール補強線材、および補強層を構成するナイロン補強線材は、タイヤ周方向およびタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜している。このため、スチールチェーファおよび補強層のタイヤ径方向外側から内側に対して圧縮する力が働くと、スチールチェーファおよび補強層の補強線材は、タイヤ径方向内側よりもタイヤ径方向外側において、上述したようにタイヤ周方向に沿うようにタイヤ周方向に対する角度が小さくなる。これにより、スチールチェーファおよび補強層は、タイヤ径方向外側の補強線材の密度(以降、この密度をエンド数ともいう)がタイヤ径方向内側の補強線材の密度よりも大きくなる。すなわち、スチールチェーファおよび補強層のコートゴム材の量が補強線材に対して少なくなり、スチールチェーファおよび補強層の受けた応力に対する変形が十分に追従できなくなる。このため、例えば空気入りタイヤに高荷重がかかり、スチールチェーファおよび補強層に対してせん断力等の応力がかかった場合に、スチールチェーファおよび補強層のタイヤ周方向外側の端部が起点となって剥離が起こりやすくなる。この剥離がビード部の耐久性に悪影響を与えている。
本発明の課題は、従来とは異なる構造により、上記スチールチャーファや上記補強層を含むビード部補強層が剥離することを防止し、ビード部におけるタイヤの耐久性を向上させる空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、以下の空気入りタイヤにより達成することができる。
空気入りタイヤは、
ビードコアの周りにタイヤの内側から外側に折り返したカーカス層と、
前記カーカス層の少なくとも外側に設けられ、タイヤ周方向及びタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜した複数の補強線材を有する、ビード部補強層と、
を備え、
前記補強線材において、前記ビードコアの内径の位置から前記補強線材の少なくとも一方の端部までの距離が、タイヤ周方向の位置に応じて変化する。
ここで、前記補強線材は、複数の異なる長さを有し、同じ長さの補強線材が、所定本数おきに配設されていることが好ましい。
前記ビード部補強層は、前記ビードコアの周りにタイヤの内側から外側に折り返したビード折り返し補強層を含み、
前記距離を、前記ビード折り返し補強層の両端部のうち、前記カーカス層の外側に位置する端部における第1距離とし、
前記ビードコアの内径の位置から前記カーカス層の端部までの距離をCH(mm)とし、前記第1距離の最長を1RHU(mm)とし、前記第1距離の最短を1RHL(mm)としたとき、
1RHL/1RHUは0.6以上0.9以下であり、|CH−1RHU|は10mm以上である。
前記ビード部補強層は、前記カーカス層の外側に設けられる、複数の第2補強線材を有するビード側面補強層を含み、
前記ビード側面補強層における前記第2補強線材において、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の前記第2補強線材の端部までの第2距離が、タイヤ周方向の位置に応じて変化する。
前記ビード側面補強層は、第1ビード側面補強層と、前記第1ビード側面補強層よりも外側に配設される第2ビード側面補強層との2層を含み、
前記第1ビード側面補強層の前記第2補強線材において、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の端部までの距離を第3距離とし、前記第2ビード側面補強層の前記第2補強線材において、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の端部までの距離を第4距離としたとき、前記第3距離と前記第4距離の内で、少なくとも長い方の距離がタイヤの周方向の位置に応じて変化する。
前記第3距離および前記第4距離はタイヤの周方向に位置に応じて変化しており、
前記第3距離の最長を2RHU(mm)とし、前記第3距離の最短を2RHL(mm)とし、前記第4距離の最長を3RHU(mm)とし、前記第4距離の最短を3RHL(mm)としたとき、2RHL/2RHUは0.6以上0.9以下であり、3RHL/3RHUは0.6以上0.9以下であり、|3RHL−2RHU|は5mm以上である。
空気入りタイヤは、
ビードコアの周りにタイヤの内側から外側に折り返したカーカス層と、
前記カーカス層の外側に設けられ、タイヤ周方向及びタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜した複数の補強線材を有する、ビード部補強層と、
を備え、
前記ビード部補強層は、トレッド部側に位置する前記ビード部補強層の端部から、前記ビードコアの側に向かうにしたがって、前記補強線材の密度が段階的に増える領域を、有する。
前記ビード部補強層は、少なくとも1層以上のビード主補強層と、前記ビード主補強層に対応して配設される少なくとも1層以上のビード副補強層と、を有することが好ましい。
前記ビード主補強層の端部の素線密度をdw1(本/50mm)とし、前記ビード主補強層の素線と前記ビード副補強層の素線とを併せた素線密度をdw2(本/50mm)とすると、dw1は45.0以下であり、dw2は30.0以上45.0以下である。
前記ビード副補強層は、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の、前記ビード部補強層の端部までの距離をRHとしたとき、前記ビードコア内径の位置から前記トレッド側に0.8RHまでの範囲に配設される。
前記領域は、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の、前記ビード部補強層の端部までの距離をRHとしたとき、前記ビード部補強層の端部から前記ビードコアに向かうRHの50%の範囲に位置する。
上述の空気入りタイヤでは、ビード部補強層の接着性が低下することを防ぐことができ、空気入りタイヤに重荷重が加わったときにビード部に剥離が発生すること防ぐことができる。
本発明の空気入りタイヤの第1実施形態の断面を示す図である。 第1実施形態のタイヤのビード部の断面を示す図である。 第1実施形態の空気入りタイヤにおいて、スチールカーカス部材およびビード補強層をビード部材の回りに巻き上げた際の概略図である。 第1実施形態のタイヤのビード部におけるスチールカーカス部材、ビード補強層、およびビード側面補強層の長さを規定するタイヤの部分断面図、および、ビード補強層の長さを表すタイヤの部分側面図である。 (a)は、第1実施形態のビード補強層またはビード側面補強層のタイヤ外側の端部の拡大図であり、(b)は、他の実施形態のビード補強層またはビード側面補強層のタイヤ外側の端部の拡大図であり、(c)は、他の実施形態のビード補強層またはビード側面補強層のタイヤ外側の端部の拡大図である。 第2実施形態のタイヤのビード部の断面を示す図である。 他の実施形態のタイヤのビード部の断面を示す図である。
以下、添付の図面に示す実施形態に基づいて、本発明の空気入りタイヤを説明する。
なお、以下で用いるタイヤ周方向とは、空気入りタイヤがタイヤ回転軸を中心に回転したとき、タイヤの回転する方向をいう。タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に対して直交する方向をいう。タイヤ外表面とは、空気入りタイヤが大気と接触する、サイド部、ビード部、トレッド部等の表面をいい、タイヤ内表面とは、空気入りタイヤがホイールに装着されたとき、ホイールと空気入りタイヤで囲まれるタイヤ空洞領域に接する面をいう。タイヤの内側とは、タイヤ内表面の側をいい、タイヤの外側とは、タイヤ外表面の側をいう。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の重荷重用空気入りタイヤ(以降、単にタイヤという)10の断面を示す図である。図2は、タイヤのビード部の断面を示す図である。タイヤ10の「重荷重用」タイヤとは、JATMA YEAR BOOK 2009(日本自動車タイヤ協会規格)のC章に定められるタイヤをいう。本実施形態は、重荷重用空気入りタイヤであるが、JATMA YEAR BOOK 2009(日本自動車タイヤ協会規格)のA章に定められる乗用車用タイヤあるいはB章に定められる小型トラック用タイヤであってもよい。
タイヤ10は、図1および図2に示されるように、スチールベルト部材12、スチールカーカス部材14、ビードコアとしてのビード部材16を構造材として含み、トレッドゴム部材18、サイドゴム部材20、ビードフィラーゴム部材22、インナライナーゴム部材23、リムクッションゴム部材24等の公知のゴム部材が配されている。タイヤ10は、この他に、1層のビード補強層25(図2参照)と、2層のビード側面補強層26(図2参照)とを含む。スチールカーカス部材14およびビード補強層25は、ビード部材16の周りにタイヤの内側から外側に折り返されている(ターンアップされている)。
タイヤ10は、3枚のスチールベルト部材12が積層されているが、3枚のスチールベルト部材12に限定されない。例えば、4枚のスチールベルト部材が用いられてもよい。
図3は、スチールカーカス部材14およびビード補強層25をビード部材16の周りに巻き回して巻き上げた際の概略図である。図4は、ビード部材16の周りに配置されるスチールカーカス部材14、ビード補強層25、およびビード側面補強層26の長さを規定する断面図、および、ビード補強層25の長さを表すタイヤ10の側面図である。図5は、ビード補強層25またはビード側面補強層26のタイヤ外側の端部の拡大図である。なお、ビード補強層25の他に、後述するビード側面補強層26を構成する第1ビード側面補強層26aおよび第2ビー疎側面補強層26bは、ビード部補強層としてビード部を補強する。ビード補強層25は、スチールカーカス部材14の折り返された部分のタイヤの外側に配設され、複数のスチール補強線材30をコートゴム材で被覆したコード層である。複数のスチール補強線材30は、タイヤ周方向およびタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜する。ビード側面補強層26は、ビード補強層25のタイヤの外側に配設され、複数のナイロン補強線材40をコートゴム材で被覆したコード層である。なお、ビード補強層25およびビード側面補強層26に使用されるコートゴム材は、JIS硬度が60〜70の範囲であることが好ましい。複数のナイロン補強線材40は、タイヤ周方向およびタイヤ径方向に対して角度を持っており、複数のスチール補強線材30とは逆の方向に、傾斜する。複数のスチール補強線材30および複数のナイロン補強線材40において、タイヤ周方向に対して傾斜する角度は、15〜35度が好ましい。
ビード補強層25において複数のスチール補強線材30は、図4および図5(a)のように、ビード部材16のタイヤ径方向内側にある内径の位置からタイヤ径方向外側における端部までの長さ(タイヤ径方向に沿った高さ)(以下、第1距離1RHとする)が最長の第1スチール補強線材31と、第1距離1RHが最短の第2スチール補強線材32とが、1本ずつ交互に配置される。すなわち、1本の第1スチール補強線材31の両隣に第2スチール補強線材32が配置され、1本の第2スチール補強線材32の両隣に第1スチール補強線材31が配置されることになる。なお、複数のスチール補強線材30のエンド数は、20〜40(本/50mm)であることが好ましい
このように、複数のスチール補強線材30は、第1距離1RHが、タイヤ周方向の位置に応じて変化する。また、複数のスチール補強線材30は、複数の異なる長さを有し、同じ長さのスチール補強線材30が所定本数(第1実施形態では1本)おきに配置される。
また、タイヤ内表面側に位置するビード補強層25の端部についても、1本の第1スチール補強線材31の両隣に第2スチール補強線材32が配置され、1本の第2スチール補強線材32の両隣に第1スチール補強線材31が配置される。
本実施形態では、図5(b)のように、2本の第2スチール補強線材32を組として、1本の第1スチール補強線材31と、第2スチール補強線材32の上記1組とを、交互に配置しても良い。
また、本実施形態では、図5(c)のように、第1距離1RHが最短第1距離1RHLよりも長く最長第1距離1RHUよりも短い第3スチール補強線材33を、1本の第1スチール補強線材31と1本の第2スチール補強線材32との間に設けても良い。
また、図示しないが第1スチール補強線材31と第2スチール補強線材32との間に、複数本の長さの異なるスチール補強線材を設け、第1距離1RHを、最長第1距離1RHUから最短第1距離1RHLに近づくように徐々に変化させるようにしても良い。
2層のビード側面補強層26は、タイヤ周方向に沿ってビード内径の位置からビード部のタイヤ径方向外側であってビード補強層25の側面に沿って配置される。2層のビード側面補強層26は、ビード補強層25の外側(タイヤ外表面側)であってビード補強層25の面に積層するように配置される第1ビード側面補強層26aと、第1ビード側面補強層26aの面に積層されるように配置される第2ビード側面補強層26bとから成る。
第1ビード側面補強層26aにおいて複数のナイロン補強線材40は、図4のように、ビード部材16のタイヤ径方向内側にある内径の位置からタイヤ径方向外側における端部までの長さ(タイヤ径方向に沿った高さ)(以下、第2距離2RHとする)が最長の第1内側ナイロン補強線材41と、第2距離2RHが最短の第2内側ナイロン補強線材42とが、1本ずつ交互に配置される。すなわち、1本の第1内側ナイロン補強線材41の両隣に第2内側ナイロン補強線材42が配置され、1本の第2内側ナイロン補強線材42の両隣に第1内側ナイロン補強線材41が配置されることになる。
第2ビード側面補強層26bにおいて複数のナイロン補強線材40は、図4のように、ビード部材16のタイヤ径方向内側にある内径の位置からタイヤ径方向外側における端部までの長さ(タイヤ径方向に沿った高さ)(以下、第3距離3RHとする)が最長の第1外側ナイロン補強線材43と、第3距離3RHが最短の第2外側ナイロン補強線材44とが、1本ずつ交互に配置される。すなわち、1本の第1外側ナイロン補強線材43の両隣に第2外側ナイロン補強線材44が配置され、1本の第2外側ナイロン補強線材44の両隣に第1外側ナイロン補強線材43が配置されることになる。
このように、複数のナイロン補強線材40は、第2距離2RHおよび第3距離3RHがタイヤ周方向の位置に応じて変化する。また、複数のナイロン補強線材40は、複数の異なる長さを有し、同じ長さのナイロン補強線材40が所定本数(第1実施形態では1本)おきに配置される。
本実施形態では、図5(b)のように、第1ビード側面補強層26aにおいて、1本の第1内側ナイロン補強線材41と、2本の第2内側ナイロン補強線材42とを、交互に配置しても良い。また、第2ビード側面補強層26bにおいて、2本の第2外側ナイロン補強線材44を組として、1本の第1外側ナイロン補強線材43と、第2外側ナイロン補強線材44の上記1組とを、交互に配置しても良い。
また、本実施形態では、図5(c)のように、第1ビード側面補強層26aにおいて、第2距離2RHが最短第2距離2RHLよりも長く最長第2距離2RHUよりも短い第3内側ナイロン補強線材45を、1本の第1内側ナイロン補強線材41と1本の第2内側ナイロン補強線材42との間に設けても良い。同様に、第2ビード側面補強層26bにおいて、第3距離3RHが最短第3距離3RHLよりも長く最長第3距離3RHUよりも短い第3外側ナイロン補強線材46を、1本の第1外側ナイロン補強線材43と1本の第2外側ナイロン補強線材44との間に設けても良い。
また、第1内側ナイロン補強線材41と第2内側ナイロン補強線材42との間に、複数本の長さの異なるナイロン補強線材を設け、第2距離2RHを、最長第2距離2RHUから最短第2距離2RHLに近づくように徐々に変化させるようにしても良い。同様に、第1外側ナイロン補強線材43と第2外側ナイロン補強線材44との間に、複数本の長さの異なるナイロン補強線材を設け、第3距離3RHを、最長第3距離3RHUから最短第3距離3RHLに近づくように徐々に変化させるようにしても良い。
また、第2距離2RHと第3距離3RHとのうちで、長い方のナイロン補強線材40が属するビード側面補強層26の距離(第2距離2RHまたは第3距離3RH)のみがタイヤの周方向の位置に応じて変化するようにしても良い。
タイヤ10のグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)を成形する過程において、ドラムに巻き付けたビード部材16の周りに、スチールカーカス部材14、ビード補強層25、およびビード側面補強層26を巻き回して折り返して(ターンアップして)ビード部21を成形する。ビード補強層25はビード部材16の両側に巻き回され、ビード側面補強層26はビード部材16のタイヤ外表面側の片側にターンアップされる。このとき、ビード補強層25およびビード側面補強層26のタイヤの径方向の端部は、ターンアップされたときにタイヤ周方向に引き延ばされることになる。このため、ターンアップされたビード補強層25およびビード側面補強層26には、タイヤ径方向外側から内側に圧縮する力が働く。しかも、ビード補強層25の複数のスチール補強線材30およびビード側面補強層26の複数のナイロン補強線材40は、タイヤ周方向およびタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜している。このため、ビード補強層25およびビード側面補強層26のタイヤ径方向外側から内側に圧縮する力が働くことにより、ビード補強層25およびビード側面補強層26のタイヤ径方向外側における補強線材が周方向に沿うように傾斜が緩くなる。これにより、複数のスチール補強線材30および複数のナイロン補強線材40は、タイヤ径方向外側の補強線材のエンド数がタイヤ径方向内側の補強線材のエンド数よりも大きくなる。すなわち、ビード補強層25およびビード側面補強層26のコートゴム材の量が補強線材に対して少なくなる。このため、例えばタイヤ10に高荷重がかかり、ビード補強層25およびビード側面補強層26に対してせん断力がかかった場合に特に、剥離が起こりやすくなる。
第1実施形態のタイヤ10では、複数のスチール補強線材30および複数のナイロン補強線材40は、第1距離1RH、第2距離2RH、および第3距離3RHが、タイヤ周方向の位置に応じて変化する。このため、タイヤ径方向外側の補強線材のエンド数の増加を抑制することができ、タイヤ径方向外側のコートゴム材の密度を相対的に大きくすることができる。したがって、タイヤ径方向外側におけるビード補強層25またはビード側面補強層26の剥離を抑制することができ、空気入りタイヤに高荷重が加わったときにビード部21に発生し易い損傷を防ぐことができる。
また、ビード部材16の内径の位置からスチールカーカス部材14の端部までの距離をCH(図4参照)とすると、1RHL/1RHUは0.6以上0.9以下であり、|CH−1RHU|は10mm以上であることがビード補強層25の剥離防止の点で好ましい。
また、2RHL/2RHUは0.6以上0.9以下であり、3RHL/3RHUは0.6以上0.9以下であり、|3RHL−2RHU|は5mm以上であることがビード側面補強層26の剥離防止の点で好ましい。
第1実施形態のタイヤ10では、複数のナイロン補強線材40は、第2距離2RHおよび第3距離3RHの両方が、タイヤ周方向の位置に応じて変化するが、本発明は、第1実施形態に限らない。第1ビード側面補強層26aの最長第2距離2RHUと、第2ビード側面補強層26bの最長第3距離3RHUと、を比較して長い方が属するビード側面補強層26について、ビード部材16の内径の位置からタイヤ外側における端部までの距離が、タイヤ周方向の位置に応じて変化するようにしても良い。
[第2実施形態]
第2実施形態に係るタイヤは、タイヤ周方向に沿ってビード内径の位置からビード部の外側の側面に配置されるビード側面補強層の構成が異なり、その他の構成は同じであるため、ビード側面補強層のみの説明をする。
図6は、第2実施形態に係るタイヤのビード部21の断面を示す図である。図6中のタイヤのビード側面補強層50は、第1実施形態のビード側面補強層26と同様に、複数のナイロン補強線材60をコートゴム材で被覆したコード層である。ビード側面補強層50は、主ビード補強層51と副ビード補強層52との2層から成る。副ビード補強層52は、主ビード補強層51のタイヤ外表面側に配置しても良いし、主ビード補強層51のタイヤ内表面側に配置しても良い。主ビード補強層51は、第1実施形態のビード側面補強層26と同様に、ビード内径の位置からタイヤ径方向外側に拡がっている。
なお、複数のナイロン補強線材60は、第1実施形態の複数のナイロン補強線材40と同様に、タイヤ周方向およびタイヤ径方向に対して角度を持っている。複数のナイロン補強線材60において、タイヤ周方向に対して傾斜する角度は、15〜35度が好ましい。すなわち、主ビード補強層51のナイロン補強線材60と副ビード補強層52のナイロン補強線材60とは平行に配置される。
副ビード補強層52は、ビード部材16の内径の位置から主ビード補強層51のタイヤ径方向外側の端部までの距離RHとすると、ビード部材16の内径の位置からタイヤ径方向外側(トレッド側)に0.8RHまでの範囲で配設されることが好ましい。すなわち、副ビード補強層52のタイヤ径方向に対する幅は、主ビード補強層51のタイヤ径方向に対する幅よりも小さい。また、副ビード補強層52のタイヤ径方向外側の端部がビード部材16の内径の位置からタイヤ径方向外側(トレッド側)に0.8RHまでの範囲で配設されることになる。そして、副ビード補強層52は、主ビード補強層51のタイヤ径方向外側の端部から0.2RHまでの範囲に配置されないことになる。すなわち、副ビード補強層52のタイヤ径方向外側の端部位置が、タイヤ径方向外側の端部がビード部材16の内径の位置からタイヤ径方向外側(トレッド側)に0.8RHまでの範囲で配設されることになる。
また、主ビード補強層51のタイヤ径方向外側における端部の素線密度をdw1(本/50mm)とし、主ビード補強層51のナイロン補強線材60と副ビード補強層52のナイロン補強線材60とを合わせた素線密度をdw2(本/50mm)とすると、dw1は45.0以下であることが好ましく、dw2は30.0以上45.0以下であることが好ましい。
また、副ビード補強層52は、ビード部材16の内径の位置から主ビード補強層51のタイヤ径方向外側の端部までの距離RHとすると、ビード側面補強層50の端部からビード部材16に向かうRHの50%の範囲に位置することが好ましい。すなわち、ビード側面補強層50の端部からビード部材16に向かうRHの50%の範囲において、補強線材のエンド数が増える領域を有することになる。
このように、ビード側面補強層50は、トレッド部側に位置するビード側面補強層50の端部から、ビード部材16の側に向かうにしたがって、補強線材のエンド数が段階的に増える領域を有する。
第2実施形態のタイヤ10aでは、主ビード補強層51に対して、タイヤ径方向外側の端部から0.2RHまでの範囲に副ビード補強層52を配置しない。このため、ビード側面補強層50全体におけるタイヤ径方向外側のナイロン補強線材60のエンド数を小さくすることができ、タイヤ径方向外側のコートゴム材の占有率を相対的に大きくすることができる。したがって、タイヤ径方向外側におけるビード側面補強層50の剥離の低下を抑制することができ、空気入りタイヤに高荷重が加わったとき、ビード部21の損傷を抑制することができる。
第2実施形態に係るタイヤでは、1組のビード側面補強層50のみが配置される構造であるが、図7に示すように、2組以上のビード側面補強層を配置しても良い。なお、この場合においても、ビード側面補強層50と同様に、1組のビード側面補強層につき1層の主ビード補強層と1層の副ビード補強層とから形成されることになる。図7では、主ビード補強層51a,51bと副ビード補強層52a,52bとが示されている。
また、第2実施形態に係るタイヤでは、1層の主ビード補強層51に対して1層の副ビード補強層52を配置しているが、これに限らずに、1層の主ビード補強層51に対して複数層の副ビード補強層52を配置しても良いし、複数層の主ビード補強層51に対して1層以上の副ビード補強層52を配置しても良い。
このようなタイヤ10(第1実施形態)の効果を実施例1〜10、従来例1を用いて調べた。
実施例1〜10,従来例1のタイヤは、いずれもサイズが1200R20のトラック・バス用タイヤである。このタイヤについて、ビード部21において剥離が生じるまでの走行距離を評価した。
なお、ビード部21において剥離が生じるまでの走行距離は、仕様リム20×8.50V、空気圧830kPa(TRA規格)で、1本のタイヤの最大荷重の250%(TRA規格)である91.98kNをかけて速度25km/hでドラム耐久試験を行なって評価した。なお、この走行距離は、従来例1を100として指数化した。指数が大きいほど、走行距離は長くなり、耐久性が向上することを示す。
(実施例1〜4、従来例1)
まず、第1距離1RH、第2距離2RH、および第3距離3RHがタイヤ周方向に応じて変動しない場合(従来例1)と、第1距離1RHのみがタイヤ周方向に応じて変動する場合(実施例1〜4)と、について調べた。
実施例1〜4のタイヤは、図1〜5に示す形態を採用した。このとき、従来例1および実施例1〜4において、CH=50(mm)、2RH=70(mm)、3RH=80(mm)である。また、従来例1の第1距離1RHは、一定の40mmである。
上記表1によると、実施例1〜4の走行距離指数はいずれも100を越えており、実施例1〜4はビード部21において剥離が生じ難いことがわかる。特に、第1距離1RHがタイヤ周方向に応じて変動しており、かつ、1RHL/1RHUは0.6以上0.9以下であり、|CH−1RHU|は10mm以上である場合(実施例2)に、走行距離指数が顕著に大きくなっており、ビード部21における剥離を抑制する効果が顕著であることが判る。これにより、第1距離1RHがタイヤ周方向に応じて変動しており、かつ、1RHL/1RHUは0.6以上0.9以下であり、|CH−1RHU|は10mm以上であることが、ビード部21への剥離発生を抑制する点で、好ましい。
(実施例5〜9)
次に、第1距離1RHがタイヤ周方向に応じて変動しない場合であって、第2距離2RH、および第3距離3RHがタイヤ周方向に応じて変動する場合について調べた。
実施例5〜9のタイヤは、図1〜5に示す形態を採用した。このとき、実施例5〜9において、CH=50(mm)、1RH=40(mm)である。
上記表2によると、第2距離2RHおよび第3距離3RHがタイヤ周方向に応じて変動しており、2RHL/2RHUは0.6以上0.9以下であり、3RHL/3RHUは0.6以上0.9以下であり、|3RHL−2RHU|は5mm以上である場合(実施例6,9)に、走行距離指数が大きくなっており、ビード部21における剥離を抑制する効果が顕著であることが判る。これにより、第2距離2RHおよび第3距離3RHがタイヤ周方向に応じて変動しており、2RHL/2RHUは0.6以上0.9以下であり、3RHL/3RHUは0.6以上0.9以下であり、|3RHL−2RHU|は5mm以上であることが、ビード部21への剥離発生を抑制する点で、好ましい。
(実施例10)
実施例10のタイヤは、図1〜5に示す形態を採用した。実施例10では、実施例6の場合と同様に、第2距離2RHおよび第3距離3RHがタイヤ周方向に応じて変動する。実施例6は、第1距離1RHがタイヤ周方向に応じて変動せず、実施例10は、第1距離1RHがタイヤ周方向に応じて変動する。このとき、実施例10において、2RHU=70(mm)、2RHL=60(mm)、3RHU=85(mm)、3RHL=75(mm)、|3RHL−2RHU|=5である。下記表3には、実施例10の仕様と評価結果の指数を、比較のために実施例6とともに示す。
実施例6、10は、第2距離RHおよび第3距離3RHがタイヤ周方向に応じて変動することが共通であり、実施例10はさらに第1距離1RHがタイヤ周方向に応じて変動している。上記表3によると、実施例10のように、第2距離RHおよび第3距離3RHがタイヤ周方向に応じて変動することに加えて、第1距離1RHがタイヤ周方向に応じて変動している場合に、走行距離指数が120と特に大きくなっており、ビード部21における剥離を抑制する効果がより顕著であることが判る。これにより、第1距離1RHがタイヤ周方向に応じて変動しており、かつ、第2距離2RHおよび第3距離3RHがタイヤ周方向に応じて変動している場合であることが、第2距離2RHおよび第3距離3RHのみがタイヤ周方向に応じて変動している場合よりも、ビード部21への剥離発生を抑制する点で、さらに好ましい。
次に、タイヤ100(第2実施形態)の効果を実施例11〜16、従来例2を用いて調べた。
実施例11〜16,従来例2のタイヤは、いずれもサイズが1200R20のトラック・バス用タイヤである。このタイヤについて、ビード部21において剥離が生じるまでの走行距離を評価した。
なお、ビード部21において剥離が生じるまでの走行距離は、仕様リム20×8.50V、空気圧830kPa(TRA規格)で、1本のタイヤの最大荷重の250%(TRA規格)である91.98kNをかけて速度25km/hでドラム耐久試験を行なって評価した。なお、この走行距離は、従来例2を100として指数化した。指数が大きいほど、走行距離は長くなり、耐久性が向上することを示す。
(実施例11〜16、従来例2)
まず、ビード側面補強層50が1層のみの場合(従来例2)と、ビード側面補強層50が主ビード補強層51と副ビード補強層52とにより構成されている場合(実施例11〜16)と、について調べた。
実施例11〜16のタイヤは、図6に示す形態を採用した。
上記表4によると、実施例11〜16の走行距離指数がいずれも100を越えており、実施例11〜16は、ビード部21において剥離が生じ難いことがわかる。dw1は45.0以下であり、dw2は30.0以上45.0以下であり、副ビード補強層52のタイヤ径方向外側の端部位置がビード部材16の内径の位置からタイヤ径方向外側(トレッド側)に0.8RHまでの範囲で配設される場合(実施例15,16)に、走行距離指数が特に大きくなっており、ビード部21における剥離を抑制する効果が顕著であることが判る。これにより、dw1は45.0以下であり、dw2は30.0以上45.0以下であり、副ビード補強層52のタイヤ径方向外側の端部位置がビード部材16の内径の位置からタイヤ径方向外側(トレッド側)に0.8RHまでの範囲で配設されることが、ビード部21への剥離発生を抑制する点で、好ましい。
(実施例17,18)
実施例17,18のタイヤは、図6に示す形態を採用した。このとき、実施例17,18において、dw1=35.0(本数/50mm)、dw2=38.0(本数/50mm)であり、副ビード補強層52のタイヤ径方向外側の端部位置は、ビード部材16の内径の位置からタイヤ径方向外側に0.6RHまでの範囲で配設される。下記表5には、実施例15の仕様と評価結果の指数を、比較のために実施例17,18とともに示す。
上記表5によると、副ビード補強層52は、ビード部材16の内径の位置から主ビード補強層51のタイヤ径方向外側の端部までの距離RHとすると、ビード側面補強層50の端部からビード部材16に向かうRHの50%の範囲に位置する場合に、走行距離指数が大きくなっており、ビード部21における剥離を抑制する効果がより顕著であることが判る。これにより、副ビード補強層52は、ビード部材16の内径の位置から主ビード補強層51のタイヤ径方向外側の端部までの距離RHとすると、ビード側面補強層50の端部からビード部材16に向かうRHの50%の範囲に位置することが、ビード部21への剥離発生を抑制する点で、好ましい。
以上、本発明の空気入りタイヤについて説明したが、本発明の空気入りタイヤは上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしても良いのはもちろんである。
10 空気入りタイヤ
14 スチールカーカス部材
16 ビード部材
20 サイドゴム部材
22 ビードフィラーゴム部材
24 リムクッションゴム部材
25 ビード補強層
26 ビード側面補強層
26a 第1ビード側面補強層
26b 第2ビード側面補強層
30 スチール補強線材
40 ナイロン補強線材

Claims (11)

  1. 空気入りタイヤであって、
    ビードコアの周りにタイヤの内側から外側に折り返したカーカス層と、
    前記カーカス層の少なくとも外側に設けられ、タイヤ周方向及びタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜した複数の補強線材を有する、ビード部補強層と、
    を備え、
    前記補強線材において、前記ビードコアの内径の位置から前記補強線材の少なくとも一方の端部までの距離が、タイヤ周方向の位置に応じて変化することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記補強線材は、複数の異なる長さを有し、同じ長さの補強線材が、所定本数おきに配設されている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ビード部補強層は、前記ビードコアの周りにタイヤの内側から外側に折り返したビード折り返し補強層を含み、
    前記距離を、前記ビード折り返し補強層の両端部のうち、前記カーカス層の外側に位置する端部における第1距離とし、
    前記ビードコアの内径の位置から前記カーカス層の端部までの距離をCH(mm)とし、前記第1距離の最長を1RHU(mm)とし、前記第1距離の最短を1RHL(mm)としたとき、
    1RHL/1RHUは0.6以上0.9以下であり、|CH−1RHU|は10mm以上である、
    請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ビード部補強層は、前記カーカス層の外側に設けられる、複数の第2補強線材を有するビード側面補強層を含み、
    前記ビード側面補強層における前記第2補強線材において、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の前記第2補強線材の端部までの第2距離が、タイヤ周方向の位置に応じて変化する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ビード側面補強層は、第1ビード側面補強層と、前記第1ビード側面補強層よりも外側に配設される第2ビード側面補強層との2層を含み、
    前記第1ビード側面補強層の前記第2補強線材において、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の端部までの距離を第3距離とし、前記第2ビード側面補強層の前記第2補強線材において、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の端部までの距離を第4距離としたとき、前記第3距離と前記第4距離との内で、少なくとも長い方の距離がタイヤの周方向の位置に応じて変化する、
    請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第3距離および前記第4距離はタイヤの周方向に位置に応じて変化しており、
    前記第3距離の最長を2RHU(mm)とし、前記第3距離の最短を2RHL(mm)とし、前記第4距離の最長を3RHU(mm)とし、前記第4距離の最短を3RHL(mm)としたとき、2RHL/2RHUは0.6以上0.9以下であり、3RHL/3RHUは0.6以上0.9以下であり、|3RHL−2RHU|は5mm以上である、
    請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 空気入りタイヤであって、
    ビードコアの周りにタイヤの内側から外側に折り返したカーカス層と、
    前記カーカス層の外側に設けられ、タイヤ周方向及びタイヤ径方向に対して角度を持って傾斜した複数の補強線材を有する、ビード部補強層と、
    を備え、
    前記ビード部補強層は、トレッド部側に位置する前記ビード部補強層の端部から、前記ビードコアの側に向かうにしたがって、前記補強線材の密度が段階的に増える領域を、有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  8. 前記ビード部補強層は、少なくとも1層以上のビード主補強層と、前記ビード主補強層に対応して配設される少なくとも1層以上のビード副補強層と、を有する、
    請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記ビード主補強層の端部の素線密度をdw1(本/mm)とし、前記ビード主補強層の素線と前記ビード副補強層の素線とを併せた素線密度をdw2(本/mm)とすると、dw1は45.0以下であり、dw2は30.0以上45.0以下である、
    請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記ビード副補強層は、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の、前記ビード部補強層の端部までの距離をRHとしたとき、前記ビードコア内径の位置から前記トレッド側に0.8RHまでの範囲に配設される、
    請求項8または9に記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記領域は、前記ビードコアの内径の位置から、前記内径の位置から遠い方の、前記ビード部補強層の端部までの距離をRHとしたとき、前記ビード部補強層の端部から前記ビードコアに向かうRHの50%の範囲に位置する、
    請求項7〜10のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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