JP2012074289A - 非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】 発電要素の巻回軸部に巻芯を備えた電池の性能低下を抑制する。
【解決手段】 正極板、負極板およびセパレータが巻回された発電要素と、前記発電要素の巻回軸部に配された樹脂製の巻芯とを備えた非水電解質二次電池であって、前記巻芯と前記発電要素との間に耐アルカリ性樹脂の層が備えられていることで、巻芯と極板又はセパレータに含まれた非水電解液とが反応するのを防ぐ。
【選択図】図1

Description

本発明は非水電解質二次電池およびその製造方法に関し、より詳しくは、発電要素の巻回軸部に巻芯を備えた非水電解質二次電池およびその製造方法に関するものである。
非水電解質二次電池に用いられる発電要素の一形態として、帯状の正極板と帯状の負極板とをセパレータを介して巻回したものがあり、この形態の発電要素の巻回軸部に、正極板、負極板およびセパレータとは別の部材である巻芯が備えられる構成が特許文献1〜4に開示されている。特許文献4には、発電要素の巻回軸部に備えられた巻芯が発電要素の内周部の極板を支えることで、発電要素の内周部が撓むのを抑制し、電池特性のばらつきを低減できることが開示されている。
巻回軸部に巻芯が備えられた発電要素は、巻回装置の回転軸部に巻芯を備えて、巻芯の周囲に極板およびセパレータを配置させた後に回転軸部を回転させることで巻芯に極板およびセパレータを巻きつけて、巻回された極板およびセパレータを巻芯がついた状態で回転軸部から抜き取ることで得られる。このようにして得られた発電要素を、発電要素の形状に対応する電池ケースに収納し、非水電解液を注入して、電池ケースの開口部を封口することによって非水電解質二次電池が得られる。
特開2000−156241号公報 特開2002−42854号公報 特開2003−242970号公報 特開2003−346880号公報
上記のように、発電要素の巻回軸部に巻芯を備えることで、発電要素の内周部の撓みを抑制することができる。しかしながら、発電要素の巻回軸部に樹脂製の巻芯を備えた非水電解質二次電池が高温で長時間使用されると、巻芯と非水電解液とが反応して巻芯の樹脂成分が非水電解液に溶解し、溶解した樹脂成分が原因で電池性能が低下するという問題があった。特に、60℃以上の高温で使用された場合、巻芯の樹脂成分の溶解が顕著となる。
本発明は係る問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、巻芯の樹脂成分の溶解に起因する電池性能の低下を抑制することである。
本出願の第一の発明は、正極板、負極板およびセパレータが巻回された発電要素と、前記発電要素の巻回軸部に配された樹脂製の巻芯とを備えた非水電解質二次電池であって、前記巻芯と前記発電要素との間に耐アルカリ性樹脂の層が備えられていることを特徴とする。ここで、「発電要素の巻回軸部」とは、図1に示すように、発電要素の中央部に巻回軸方向に沿って存在する、極板およびセパレータが配されていない部分のことである。
本出願の第二の発明は、正極板、負極板およびセパレータが巻回された発電要素と、前記発電要素の巻回軸部に配された樹脂製の巻芯とを備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、前記巻芯の外周面には耐アルカリ性樹脂の層が備えられており、前記耐アルカリ性樹脂の層の外周に正極板、負極板およびセパレータを巻回することを特徴とする。
上記の第一の発明によれば、巻芯と発電要素の内周面と間に耐アルカリ性樹脂の層を備えて、発電要素の内周部に配される極板又はセパレータと巻芯とが直接接しないようにする。このようにすることで、極板又はセパレータに含まれる非水電解液と巻芯との反応に伴う巻芯の樹脂成分の非水電解液への溶解を防ぎ、巻芯の樹脂成分の溶解に起因する電池特性の低下を防ぐことができる。
上記の第二の発明によれば、巻芯の外周面に予め耐アルカリ性樹脂の層を備えて、その耐アルカリ性樹脂の層の外周に極板およびセパレータを巻回することで、巻芯と発電要素の内周面との間に耐アルカリ性樹脂の層を有する発電要素を簡易に作製することができる。
本発明の実施形態における巻芯および耐アルカリ性樹脂シートを備えた発電要素の外観図を示す。 本発明の実施形態における巻芯に耐アルカリ性樹脂シートを備える構成を示す。
以下、本発明に係る非水電解質二次電池の一実施形態について詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に限定されるものではない。
本実施形態に係る非水電解質二次電池の発電要素1を図1に示す。帯状の正極板2と帯状の負極板3とをセパレータ4を介して巻回することで断面が長円形である発電要素1が形成される。発電要素1の巻回軸部11には巻芯5が備えられており、巻芯5と発電要素1の内周面との間には耐アルカリ性樹脂のシート6が備えられている。正極板2および負極板3をそれぞれ、正極端子(図示せず)および負極端子(図示せず)と電気的に接続して、発電要素1を電池ケース(図示せず)の開口部から電池ケース内部に収納し、非水電解液を注入し、電池ケースの開口部を電池蓋(図示せず)で封口することにより非水電解質二次電池が得られる。
正極板2に関して、LiMO(Mは、少なくとも一種の遷移金属を表す)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物や、LiMePO(Meは、例えばFe、Mn、Co、Cr)で表されるオリビン構造の化合物等からなる正極活物質と、アセチレンブラックやカーボンブラック等の導電性物質と、ポリフッ化ビニリデン等の結着剤とを所定の質量比率で混合する。この混合物にN−メチル−2−ピロリドン等を加えて粘度を調整したものを正極合剤ペーストとし、この正極合剤ペーストをアルミニウム箔、アルミニウム合金箔、ニッケル箔等から選択される正極集電体の両面に塗布する。正極合剤ペーストを塗布した後に、正極合剤ペーストを乾燥させて、正極合剤の層が所定の厚みになるように圧延することにより正極板が得られる。
負極板3に関して、コークス類、難黒鉛化炭素、および人造黒鉛や天然黒鉛を含む黒鉛などの炭素材料と、ポリフッ化ビニリデン等の結着剤とを所定の質量比率で混合する。この混合物にN−メチル−2−ピロリドン等を加えて粘度を調整したものを負極合剤ペーストとして、この負極合剤ペーストを銅箔等からなる負極集電体の両面に塗布する。負極合剤ペーストを塗布した後に、負極合剤ペーストを乾燥させて、負極合剤の層が所定の厚みになるように圧延することにより負極板が得られる。
セパレータ4は、正極板2と負極板3とを物理的に隔離し、セパレータの微細孔に非水電解液を保持する。セパレータ4には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂の微多孔質膜が用いられる。
本実施形態の巻芯5は、樹脂製のシートを丸めて、シートの端部をテープで固定することにより得られる。図2に示すように、この巻芯5の外周面の全面を覆うように耐アルカリ性樹脂シート6を巻きつけて、耐アルカリ性樹脂シート6の端部をテープで固定することで耐アルカリ性樹脂の層を備えた巻芯5が得られる。
耐アルカリ性樹脂シート6を備えた巻芯5の中空部に巻回装置の回転軸部を挿入して、正極板2と負極板3との間にセパレータ4が配されるように、耐アルカリ性樹脂シート6の外周に正極板2、負極板3およびセパレータ4を配置させる。正極板2、負極板3およびセパレータ4を配置させる際、耐アルカリ性樹脂シート6と接するのは、正極板2、負極板3又はセパレータ4のいずれであってもよい。例えば、セパレータ4を耐アルカリ性樹脂シート6と接するように配してから、その外側に負極板3、セパレータ4、正極板2の順序で配してもよいし、まず負極板3を耐アルカリ性樹脂シート6に接するように配してから、その外側にセパレータ4、正極板2、セパレータ4の順序で配してもよい。
耐アルカリ性樹脂シート6に正極板2、負極板3およびセパレータ4を配置させた状態で巻回装置の回転軸部を所定の回転数まで回転させて、巻芯5および耐アルカリ性樹脂シート6がついた状態で巻回された正極板2、負極板3およびセパレータ3を回転軸部から抜き取ることで、巻芯5と発電要素1の内周面との間に耐アルカリ性樹脂シート6を備えた発電要素1が得られる。このように、正極板2、負極板3およびセパレータ4を巻回する前に、予め巻芯5の外周面に耐アルカリ性樹脂の層を備えることで、本発明に係る非水電解質二次電池の発電要素を簡易に作製することができる。
発電要素1の正極板2と正極端子とを電気的に接続し、同じく、発電要素1の負極板3と負極端子とを電気的に接続する。正極端子および負極端子が接続された発電要素1を電池ケースに収納し、電池ケースの開口部を電池蓋で勘合して溶接する。電池ケース又は電池蓋に設けられた注液口から非水電解液を注液して注液口を栓で封口することで、本実施形態の非水電解質二次電池が得られる。
本実施形態の非水電解質二次電池では、巻芯5と発電要素1の内周面との間に、耐アルカリ性樹脂シート6が備えられており、発電要素1の内周部に配される正極板2、負極板3又はセパレータ4と、巻芯5とが直接接しない構成となっている。この構成により、正極板2、負極板3又はセパレータ4に含まれる非水電解液と巻芯5とが反応して巻芯5の樹脂成分が非水電解液へ溶解するのを防ぎ、巻芯5の樹脂成分の溶解に起因する電池特性の低下を防ぐことができる。
上記の実施形態では、巻芯5の外周面に耐アルカリ性樹脂シート6を巻きつける方法を示したが、本発明において、巻芯に耐アルカリ性樹脂の層を備える方法はこの方法に限定されるものではない。上記の実施形態以外の方法として、耐アルカリ性樹脂の溶解液を巻芯のシートの表面に塗布して、溶媒を乾燥させる方法や、耐アルカリ性樹脂の溶解液に巻芯のシートを浸漬させた後に、溶媒を乾燥させる方法を用いることができる。また、巻芯のシートに耐アルカリ性樹脂のシートを接着して一体化し、一体化したシートを筒形状にする方法を用いることができる。
上記の実施形態では、耐アルカリ性樹脂シート6を備えた巻芯5を巻回装置の回転軸部にセットした後に正極板2、負極板3およびセパレータ4を巻回する方法を示した。この方法以外に、例えば、巻回装置の回転軸部に直接極板およびセパレータをセットして、極板およびセパレータが巻回された発電要素を作製し、その発電要素の巻回軸部に耐アルカリ性樹脂の層を備えた巻芯を挿入してもよい。また、耐アルカリ性樹脂のシートを筒形状に成型したものを巻回装置の回転軸部にセットして、極板およびセパレータを巻回することで巻回軸部に耐アルカリ性樹脂の層を備えた発電要素が得られる。発電要素の巻回軸部に備えられた耐アルカリ性樹脂の中空部に巻芯を挿入してもよい。
本発明における巻芯の樹脂として、弾性力を有する樹脂を用いることで、発電要素の内周部に対する反発力が強くなり、発電要素の内周部の形状を支持することができる。特に、加工がし易く、弾性力を有するポリエチレンテフタレート、またはポリエチレンテフタレートを主成分とする混合樹脂が好ましい。
耐アルカリ性樹脂としてはフッ素樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂およびポリ塩化ビリニデン樹脂が挙げられ、これら樹脂を単独で、もしくは混合で使用することができる。特に、耐アルカリ性が高く、薄肉化など加工のし易さなどの観点から、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリフェニレンサルフェイトの少なくとも一種が含まれている樹脂が好ましい。
本発明における耐アルカリ性樹脂の層は非孔質であることが好ましい。若干の孔が存在していても、巻芯と発電要素の内周面とを物理的に隔離して、発電要素から巻芯へ非水電解液が浸透する量を低減することができるが、耐アルカリ性樹脂の層を非孔質にすることで、発電要素から巻芯へ非水電解液が浸透することを確実に防ぐことができる。
本発明のおいて筒形状の巻芯を用いる場合、筒形状の外周面のみではなく、内周面も耐アルカリ性樹脂の層を備えることができる。筒形状の内周面に耐アルカリ性樹脂の層を備えることで、電池内の余剰な非水電解液が筒形状の中空部に入ってきても、筒形状の内周面における巻芯の樹脂成分の溶解を防ぐことができる。また、筒形状の巻芯の両端をテープ等で封止することにより、余剰の非水電解液が筒形状の内周中空部に侵入することを防ぐことができる。
本発明における巻芯は、発電要素の断面形状に応じて作製することができる。さらに、筒形状の巻芯を圧迫して変形させることにより、高い弾性力を確保することができる。例えば、断面形状が円形である筒形状の巻芯を作製したのち、前記筒形状の巻芯を圧迫して断面を長円形にすることにより、弾性力を高くすることができる。
以下の方法により非水電解質二次電池を作製した。
[実施例1]
(1)正極板の作製
正極活物質としてコバルト酸リチウム86重量%と、導電助剤としてアセチレンブラック6重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを8重量%とを混合して、この混合物にN−メチルピロリドンを適量加えて粘度を調整することにより正極合剤ペーストを作製した。この正極合剤ペーストを厚さ20μmの帯状のアルミニウム箔の両面に塗布して、乾燥した後にロールプレスで圧縮成型したものを正極板とした。
(2)負極板の作製
負極活物質としてグラファイト95重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5重量%とを混合し、この混合物にN−メチルピロリドンを適量加えて粘度を調整した負極合剤ペーストを作製した。この負極合剤ペーストを厚さ10μmの帯状の銅箔の両面に塗布し、乾燥した後にロールプレスで圧縮成型したものを負極板とした。
(3)発電要素の作製
ポリエチレンテフタレートのシート(肉厚188μm)を丸めて、シートの端部をテープで固定することで筒形状の巻芯を作製した。その巻芯の外周面に、ポリフェニレンサルフェイトのシート(肉厚50μm)を巻きつけてテープで固定することでポリフェニレンサルファイトを外周面に備えた巻芯を作製した。この筒形状の巻芯を断面が長円形になるように変形させて、巻回装置の回転軸部にセットして、巻芯の外周面に備えられたポリフェニレンサルファイトのシートの一部に厚み25μmのセパレータをテープで固着した。そのセパレータの外側に負極板、セパレータ、正極板の順序で配置させて、巻回装置の回転軸部を所定回数まで回転させた。その後、巻回された正極板、負極板およびセパレータを巻芯およびポリフェニレンサルフェイトのシートがついた状態で回転軸部から取り出し、図1に示すような断面が長円形である発電要素を作製した。
(4)非水電解質二次電池の作製
正極板の正極合剤が塗布されていない正極合剤非塗布部と電池蓋に設けられた正極端子とを正極集電接続体を介して電気的に接続した。負極板についても同様に、負極板の負極合剤非塗布部と電池蓋に設けられた負極端子とを負極集電接続体を介して電気的に接続した。その発電要素を電池ケースの開口部から電池ケース内に収納し、電池ケースの開口部と電池蓋とを嵌合して溶接した。非水電解液には、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの体積比1:1混合溶媒にLiPFを1mol/Lの濃度となるように溶解した有機溶媒を用いた。電池ケースに設けられた注液孔から電池ケース内部に非水電解液を注入した後に、栓で注液孔を封口することで、設計容量が60Ahである非水電解質二次電池を作製した。
[比較例1]
巻芯の外周面にポリフェニレンサルフェイトからなるシートを備えていないこと以外は実施例1と同様にして、設計容量が実施例1と同じである比較例1の非水電解質二次電池を作製した。
[初期放電容量確認試験]
実施例1および比較例1の電池を用いて初期容量確認試験をおこなった。各電池を、25℃において60A定電流で4.2Vまで、さらに4.2V定電圧で、合計3時間充電した後、60A定電流で放電終止電圧2.5Vの条件で放電をおこなったときの放電容量を初期放電容量とした。
[60℃保管試験]
初期放電容量確認後の実施例1および比較例1の電池について、60℃での保管試験をおこなった。60A定電流で4.2Vまで、さらに4.2V定電圧で、合計3時間充電して後、60℃の恒温槽内で60日間保管した。60日間保管後に25℃に冷却した後に、初期容量確認試験を同じ試験条件で放電容量を求め、このときの放電容量を保管後放電容量とした。
60℃保管試験後の実施例1および比較例1の電池電圧はそれぞれ4.05Vおよび3.95Vであった。また、実施例1および比較例1の電池の初期放電容量に対する保管後放電容量の比率はそれぞれ87%および72%であった。巻芯と発電要素の内周面との間にポリフェニレンサルフェイトからなるシートを備えることで、高温環境下で電池を保管した際の電池電圧の低下および電池容量の低下を抑制することができた。
つぎに、上記の保管試験後の電池を解体して、発電要素の内部から巻芯を取り出して巻芯の状態を観察した。比較例1の電池の巻芯では、ポリエチレンテフタレートが溶解した跡が観察された。また、発電要素の内周部に配された正極板で、正極合剤の一部が欠落した跡が観察された。巻芯の樹脂成分が非水電解液に溶解して、溶解した樹脂成分と正極合剤とが反応することにより、正極合剤の密着強度が低下したものと考えられる。一方、実施例1の電池の巻芯では、ポリエチレンテフタレートが溶解した跡は観測されず、また、正極合剤が欠落した跡は観察されなかった。60℃保管試験における実施例と比較例との保管後放電容量の差は上記の正極活合剤層の欠落の有無によるものと考えられる。
以上の結果、発電要素の内周面と巻芯との間にポリフェニレンサルフェイトからなるシートで備えることにより、高温環境下での電池特性の低下を抑制することができた。ポリフェニレンサルフェイトの代わりに、耐アルカリ性樹脂としてポリエチレン又はポリプロピレンを用いても同様の効果が得られた。
1 発電要素
11 巻回軸部
2 正極板
3 負極板
4 セパレータ
5 巻芯
6 耐アルカリ性樹脂シート

Claims (2)

  1. 正極板、負極板およびセパレータが巻回された発電要素と、前記発電要素の巻回軸部に配された樹脂製の巻芯とを備えた非水電解質二次電池であって、前記巻芯と前記発電要素との間に耐アルカリ性樹脂の層が備えられていることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 正極板、負極板およびセパレータが巻回された発電要素と、前記発電要素の巻回軸部に配された樹脂製の巻芯とを備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、前記巻芯の外周面には耐アルカリ性樹脂の層が備えられており、前記耐アルカリ性樹脂の層の外周に正極板、負極板およびセパレータを巻回することを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
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