JP2012072462A - 耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品 - Google Patents

耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品 Download PDF

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Abstract

【課題】高価なMoを添加しないで、高い表面硬度を有するとともに、耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.1〜0.3%、Si:0.05〜2.0%、Mn:1.5〜3.0%、P:0.03%以下、S:0.001〜0.15%、Cr:0.5%以下(0%を含む)、N:0.001〜0.03%、Al:0.001〜0.3%を含有し、O:0.005%以下に制限し、残部が鉄と不可避的不純物よりなる鋼からなり、(x)浸炭窒化処理を施した後に焼入れ処理を施した表面硬化層を有し、(y)表面から0.1mmまでにおいて、C量[Cs]が0.1〜1.0%、N量[Ns]が0.3〜2.0%で、かつ、(z)下記式で定義するR値が0.6〜1.1%であることを特徴とする耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。R値=[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Cr(Cr:鋼のCr量(%))。
【選択図】なし

Description

本発明は、浸炭窒化処理により高い表面硬度を有するとともに、焼戻し軟化抵抗が良好で耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品に関するものである。
従来、機械構造用部品、トランスミッション歯車、差動歯車、ベルト式無段変速機(CVT)用プーリー、歯車付き浸炭シャフトなどの鋼部品は、主に、JIS G 4053に規定されているSCr420、SCM420等のCが0.2%前後の肌焼鋼を、鍛造や切削などの加工により部品形状に成型した後、浸炭焼入れや浸炭窒化焼入れを施し、その後に低温焼戻し(150〜180℃前後)を行って製造されている。
このような鋼部品においては、自動車の燃費向上等のため、高強度化による小型化、軽量化が強く求められている。上記鋼部品を高強度化するためには、更なる耐ピッチング性の向上を図る必要がある。
耐ピッチング性を向上するための技術として、例えば、特許文献1には、表面から50μm深さまでのC量が0.5〜1.0%で、N量が0.1〜0.3%の浸炭窒化層を有することを特徴とする高強度歯車が開示されている。特許文献2には、機械構造用肌焼鋼を素材とし、表面から少なくとも150μm深さまでのN量が0.2〜0.8%の浸炭窒化層を有することを特徴とする高強度歯車が開示されている。
特許文献3には、Mnが0.2〜2%で、Crが0.2〜5%で、Vが0.1〜1%であり、浸炭窒化処理を施すことにより、表面から150μm深さ内部までに、炭化物又は炭窒化物を、面積率で1%以上析出させることを特徴とする機械構造用部品の製造方法が開示されている。
特許文献4には、Mnが0.3〜1.5%で、Crが0.5〜4%で、残留オーステナイト量を少なくするために、焼戻し温度を、通常よりも高い200〜560℃とすることを特徴とする浸炭窒化処理部材の熱処理方法が開示されている。
また、特許文献5には、Mnが0.05〜0.7%で、Crが1.25〜2.5%で、Moが0.35〜1%であり、表面から0.1mmまでのC量が0.7%以上、N量が0.6〜2.0%の浸炭窒化層を有することを特徴とする浸炭窒化部品が開示されている。
特開2001−107183号公報 特開平07−190173号公報 特開平08−120438号公報 特開2001−140020号公報 特開2001−073072号公報
特許文献1に開示の高強度歯車では、N量が0.1〜0.3%と少ないことに起因して、焼戻し軟化抵抗が十分ではなく、耐ピッチング性は不十分である。特許文献2〜4に開示の鋼部品では、浸炭窒化処理材における不完全焼入れ層に対する検討が十分になされていない。本発明者らの評価によれば、不完全焼入れ層が顕著に残存することもあり、かならずしも、耐ピッチング性は向上していない。
特許文献5に開示の浸炭窒化部品においては、不完全焼入れ層に対する検討がなされている。即ち、浸炭窒化時に生成するCrNによりオーステナイト中の固溶Cr量が減少することにより不完全焼入れが生じることに着目して、Moを0.35%以上添加し、不完全焼入れ組織の発現を抑制している。しかし、Moは高価な元素であるので、経済性の点で問題がある。
特許文献1〜4に開示の技術では、今日、求められている耐ピッチング性の向上には、充分に答えることができない。特許文献5に開示の技術では、Mo添加鋼を用いるので、鋼部品が高価となる問題がある。
そこで、本発明は、高価なMoを添加しなくても、高い表面硬度を有するとともに、耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋼材の成分組成及び浸炭窒化材質特性を、広範囲でかつ系統的に変化させて評価を行った。その結果、鋼部品の表面に関して、次の点が明らかになった。
(ア)高価なMoを添加しないで焼入性を確保して、不完全焼入れ層の生成を抑制するためには、Mnを、従来の機械構造用肌焼鋼(SMn420、SCr420、SCM420など)のMn量よりも多く、1.5〜3.0質量%添加することが有効である。
(イ)Mnが1.5質量%以上で、Cが0.1〜0.3質量%の肌焼鋼は、海外に存在するが(ドイツDIN規格で、20Mn5など)、浸炭用途で用いられていて、浸炭窒化処理した例は見当たらない。これは、Mnも、Nも、Ms点を大幅に低下させる元素であるため、高Mn鋼を浸炭窒化すると、残留オーステナイト量が多くなり過ぎて、硬さが不足する懸念があることが理由の一つと考えられる。
本発明者らは、本発明の成分組成の鋼を用いて、表面から0.1mmまでのC量[Cs]が0.1〜1.0質量%、N量[Ns]が0.3〜2.0質量%で、かつ、[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crを0.6〜1.1質量%に制御することにより、残留オーステナイト量を30%以下に制限できることを知見した。
(ウ)Mnを1.5〜3.0質量%として焼入れ性を確保した場合、表面硬度の観点からは、Crを添加する必要はない。
本発明は、以上の新規な知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、以下のとおりである。
(1)質量%で、
C :0.1〜0.3%、
Si:0.05〜2.0%、
Mn:1.5〜3.0%、
P :0.03%以下、
S :0.001〜0.15%、
Cr:0.5%以下(0%を含む)、
N :0.001〜0.03%、
Al:0.001〜0.3%
を含有し、
O :0.005%以下に制限し、
残部が鉄と不可避的不純物よりなる鋼からなり、
(x)浸炭窒化処理を施した後に焼入れ処理を施した表面硬化層を有し、
(y)表面から0.1mmまでにおいて、C量が0.1〜1.0%、N量が0.3〜2.0%で、かつ、
(z)下記式で定義するR値が0.6〜1.1%である
ことを特徴とする耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
R値=[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Cr
ここで、[Cs]は、表面から0.1mmまでにおけるC量(%)、[Ns]は、表面から0.1mmまでにおけるN量(%)、Crは、鋼のCr量(%)である。
(2)前記鋼が、さらに、質量%で、Mo:0.02〜0.5%、Cu:0.1〜1.0%、及び、Ni:0.1〜3.0%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする上記(1)に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
(3)前記鋼が、さらに、質量%で、Ti:0.01〜0.2%、Nb:0.01〜0.2%、及び、V:0.02〜0.2%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
(4)前記鋼が、さらに、質量%で、Ca:0.0002〜0.005%、Zr:0.0003〜0.005%、Mg:0.0003〜0.005%、及び、REM(希土類元素):0.0001〜0.005%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
(5)前記鋼が、さらに、質量%で、Sn:0.01〜1.0%を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
(6)前記表面から0.1mmまでの残留オーステナイト量が30体積%以下であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
(7)前記焼入れ処理の後の研削によって、最表層にある粒界酸化層を除去した表面硬化層を有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
(8)前記焼入れ処理の後にショットピーニング処理を施した表面硬化層を有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
(9)浸炭窒化鋼部品が、トランスミッション歯車、差動歯車、又は、ベルト式無段変速機(CVT)用プーリーであることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
本発明の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品を用いれば、トランスミッション歯車、差動歯車、又は、ベルト式無段変速機(CVT)用プーリーなどの鋼部品を、大幅に小型化、軽量化することが可能となり、自動車の燃費向上と、それを通じたCO2排出量削減が可能となる。
以下、本発明の“高い表面硬度を有するとともに、耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品”について、詳細に説明する。
まず、本発明(浸炭窒化鋼部品)の素材となる鋼(本発明素材鋼)の成分組成を限定する理由について説明する。以下、質量%は、単に、%と記載する。
C:0.1〜0.3%
Cは、鋼の強度を保持するのに必須の元素であり、含有量は、芯部の硬さを決定し、有効硬化層深さにも影響する。本発明では、Cの下限を0.1%とし、芯部硬さを確保している。しかし、多すぎると靭性が低下するので、上限を0.3%とした。Cの好適な範囲は0.15〜0.25%である。本発明素材鋼のC量は、通常、靭性が要求される肌焼鋼として使用されるJIS規格のSMn420、SCr420、SCM420のC量程度である。
Si:0.05〜2.0%
Siは、鋼の脱酸に有効な元素であり、また、焼戻し軟化抵抗を向上するのに有効な元素である。0.05%未満では、添加効果が不十分であり、一方、2.0%を超えると、添加効果が飽和するので、Siは、0.05〜2.0%とする。好適な範囲は、0.5〜1.5%である。
Mn:1.5〜3.0%
Mnは、鋼の脱酸に有効な元素であるとともに、焼入れ性の向上を通じて、浸炭窒化材の最表層における不完全焼入れ層の生成防止に有効な元素である。それ故、本発明において重要な元素であるが、1.5%未満では、添加効果が不十分であり、一方、3.0%を超えると、浸炭窒化処理後の残留オーステナイトが30%を超えるので、Mnは、1.5〜3.0%とする。好適な範囲は、1.8〜3.0%で、さらに好適な範囲は、2.0〜2.5%である。
P:0.03%以下
Pは、浸炭時のオーステナイト粒界に偏析して粒界破壊を引き起こし、強度を低下させる元素である。それ故、Pは0.03%以下に制限する必要がある。好適な範囲は0.015%以下である。
S:0.001〜0.15%
Sは、鋼中でMnSを形成する元素である。MnSは被削性の向上に寄与するが、0.001%未満では、添加効果が不十分である。一方、0.15%を超えると、添加効果は飽和し、むしろ、粒界に偏析して粒界脆化を引き起こす。それ故、Sは、0.001〜0.15%とする。好適な範囲は、0.01〜0.1%である。
Cr:0.5%以下
Crは、課題解決の観点からすると、必ずしも添加する必要がない元素である。しかし、0.05%以上添加すると、焼入れ性の向上を通じて、芯部(非浸炭窒化層)の硬さの確保に寄与する。また、鋼部品が、耐食性が要求される環境で使用される場合、0.05%以上の添加で生成するCr酸化物が不動態皮膜を形成して、耐食性が向上するという効果もある。それ故、Crを添加する場合は、0.05%以上が好ましい。
しかし、Crは、浸炭窒化処理時のNと結合して、粗大なCrNも形成するので、浸炭窒化層においては好ましくない元素である。したがって、本発明において、Crは、課題解決の観点で、積極的に添加する必要がない元素であるが、Crを、芯部硬さの確保や耐食性向上の観点から添加する場合は、0.5%以下とする。好ましくは、0.2%未満である。なお、後述するように、Cr量は、不可避的不純物程度の量でも、把握する必要がある。
N:0.001〜0.03%
Nは、鋼中でAl、Ti、Nb、V等と結合して窒化物又は炭窒化物を生成し、結晶粒の粗大化を抑制する作用をなす元素である。0.001%未満では、添加効果が不十分であり、一方、0.03%を超えると、添加効果が飽和するので、Nは、0.001〜0.03%とする。好適な範囲は、0.003〜0.008%である。
Al:0.001〜0.3%
Alは、鋼の脱酸を目的として添加する元素である。0.001%未満では、添加効果が不十分であり、一方、0.3%を超えると、添加効果が飽和するので、Alは、0.001〜0.3%とする。
なお、Nを0.008%以下に制限した状態で、Alを0.1〜0.3%添加すると、鋼中に固溶Alが存在し、固溶Alが被削性の向上に寄与する効果が発現するが、その反面、Al23介在物のサイズが大きくなり、破壊起点となる恐れがあるので、強度をより重視する場合は、Alを0.001〜0.05%添加し、被削性を重視する場合は、Alを0.05超〜0.3%添加することが好ましい。さらに優れた被削性を得るためのAlの好適な範囲は、0.1〜0.15%である。
O:0.005%以下
Oは、粒界に偏析して粒界脆化を起こし易くするとともに、鋼中で、硬い酸化物系介在物を形成して、脆性破壊を起こし易くする元素である。それ故、Oは、0.005%以下に制限する必要がある。
本発明素材鋼は、さらに、Mo:0.02〜0.5%、Cu:0.1〜1.0%、及び、Ni:0.1〜3.0%の1種又は2種以上を含有する。このように限定した理由を以下に述べる。
Mo:0.02〜0.5%
Moは、焼入れ性の向上を通じて、浸炭窒化焼入れ処理した部品の芯部硬さを高める作用をなす元素である。0.02%未満では、添加効果が不十分であり、一方、0.5%を超えると、添加効果が飽和するので、Moは、0.02〜0.5%とする。好適な範囲は、0.02〜0.3%未満である。
Cu:0.1〜1.0%
Cuは、焼入れ性の向上を通じて、浸炭窒化焼入れ処理した部品の芯部硬さを高める作用をなす元素である。0.1%未満では、添加効果が不十分であり、一方、1.0%を超えると、添加効果が飽和するので、Cuは、0.1〜1.0%とする。
Ni:0.1〜3.0%
Niは、焼入れ性の向上を通じて、浸炭窒化焼入れ処理した部品の芯部硬さを高める作用をなす元素である。0.1%未満では、添加効果が不十分であり、一方、3.0%を超えると、添加効果が飽和するので、Niは、0.1〜3.0%とする。
本発明素材鋼は、さらに、Ti:0.01〜0.2%、Nb:0.01〜0.2%、及び、V:0.02〜0.2%の1種又は2種以上を含有する。このように限定した理由を以下に述べる。
Ti:0.01〜0.2%
Tiは、鋼中で、微細なTiC、TiCSを形成して、浸炭窒化時のオーステナイト粒の微細化に寄与する元素である。また、Tiは、鋼中で、Nと結合してTiNを形成して、BNの析出を防止し、固溶Bの確保に寄与する元素である。0.01%未満では、添加効果が不十分であり、一方、0.2%を超えると、TiN主体の析出物が多く析出して転動疲労特性が低下するので、Tiは、0.01〜0.2%とする。好適な範囲は、0.02〜0.1%である。
Nb:0.01〜0.2%
Nbは、Nb炭窒化物を形成し、結晶粒の粗大化の抑制に寄与する元素である。0.01%未満では、添加効果が不十分であり、一方、0.2%を超えると、被削性が劣化するので、Nbは、0.01〜0.2%とする。
V:0.02〜0.2%
Vは、V炭窒化物を形成し、結晶粒の粗大化の抑制に寄与する元素である。0.02%未満では、添加効果が不十分であり、一方、0.2%を超えると、被削性が劣化するので、Vは、0.02〜0.2%とする。
本発明素材鋼は、さらに、Ca:0.0002〜0.005%、Zr:0.0003〜0.005%、Mg:0.0003〜0.005%、及び、REM(希土類元素):0.0001〜0.005%の1種又は2種以上を含有する。このように限定した理由を以下に述べる。
Ca:0.0002〜0.005%
Caは、酸化物を低融点化し、切削加工環境下の温度上昇で鋼部品を軟質化させて、被削性を改善する作用をなす元素である。0.0002%未満では、添加効果がなく、一方、0.005%を超えると、CaSが多量に生成して、被削性が低下するので、Caは、0.0002〜0.005%とする。
Zr:0.0003〜0.005%
Zrは、脱酸元素であり、酸化物を生成するが、硫化物も生成するので、MnSとの相互関係を有する元素である。Zr系酸化物は、MnSの晶出/析出の核になり易いので、MnSの分散制御に有効であるが、0.0003%未満では、添加効果はないので、0.0003%以上とする。
MnSの球状化を狙う点で、0.003%超が好ましいが、MnSの微細分散の点では、0.0003〜0.005%が好ましい。鋼部品(製品)としては、製造上、品質の安定性(成分歩留まり等)を維持する観点から、MnSを微細分散させる0.0003〜0.005%が現実的に好ましい。
Mg:0.0003〜0.005%
Mgは、脱酸元素であり、酸化物を生成するが、硫化物も生成するので、MnSとの相互関係を有する元素である。Mg系酸化物は、MnSの晶出/析出の核になり易い。また、Mgは、MnとMgの複合硫化物を形成し、硫化物の変形を抑制して、球状化に寄与するので、MnSの分散制御に有効な元素である。0.0003%未満では、添加効果がなく、一方、0.005%を超えると、添加効果が飽和するので、Mgは、0.0003〜0.005%とする。
REM(希土類元素):0.0001〜0.005%
REM(希土類元素)は、MnSを微細分散させる作用をなす元素であり、また、被削性の改善に有効な元素である。添加効果を得るには、0.0001%以上添加する必要がある。ただし、0.005%を超えると、添加効果は飽和するので、REM(希土類元素)は、0.0001〜0.005%とする。好適な範囲は、0.0005〜0.003%である。
本発明素材鋼は、さらに、Sn:0.01〜1.0%を含有する。このように限定した理由を以下に述べる。
Sn:0.01〜1.0%
Snは、耐食性を高める作用をなす元素である。この効果は、0.01%未満では発現せず、一方、1.0%を超えると、熱間延性が低下して、鍛造割れの原因を形成するので、Snは、0.01〜1.0%とする。
次に、本発明素材鋼に浸炭窒化処理を施し、その後、焼入れ処理を施して表面硬化層を形成し、表面から0.1mmまでのC量[Cs]を0.1〜1.0%、N量[Ns]を0.3〜2.0%と規定し、かつ、R値=[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crで定義するR値を0.6〜1.1%と規定する理由について説明する。
本発明は、本発明素材鋼に浸炭窒化処理と焼入れ処理の両方を施して、耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品を得ることができる。
焼入れ処理は、浸炭窒化処理に引き続いて施してもよいし、熱処理歪みの軽減の観点から、浸炭窒化処理の後、一旦徐冷し、その後、施してもよい。焼入れ処理は、通常の油焼入れの他、高周波焼入れで、鋼部品の表面近傍のみを焼入れしてもよい。油焼入れ後に、高周波焼入れを施してもよい。
焼入れ後の焼戻し処理は、鋼部品の靭性を重視する場合、低温焼戻し(150〜180℃前後)が望ましいが、耐ピッチング性のみを重視する場合は、焼戻し処理を省略してもよい。
本発明は、表面から0.1mmまでのC量[Cs]を0.1〜1.0%、N量[Ns]を0.3〜2.0%とし、かつ、[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crを0.6〜1.1%とすることにより、焼戻し軟化抵抗に優れ、耐ピッチング性が優れた浸炭窒化鋼部品を得ることができる。
C量やN量が低いほど、焼入れ組織のマルテンサイトの硬さが低下する。一方、C量やN量が高くなるほど、Ms点が低下してマルテンサイトの量が減り、マルテンサイトよりも軟らかい残留オーステナイトが増えることになる。
残留オーステナイト量が30%を超えると、鋼部品として必要な表面硬さHV700以上を達成できず、耐ピッチング性が低下するので、本発明では、残留オーステナイト量が30%以下となる浸炭量、及び、窒化量とする。
[Cs]が0.1%未満であると、マルテンサイトの硬さが不足することになる。一方、[Cs]が1.0%を超えると、焼入れ後の残留オーステナイト量が30%を超えてしまい、硬さが不足することになる。
鋼部品の稼働面が300℃程度にまで上昇して、鋼部品が軟化してピッチングに至るので、耐ピッチング性能は、300℃での焼戻し軟化抵抗が高いほど良好である。即ち、300℃焼戻し後の硬さと、耐ピッチング性能との間には、相関関係がある。
[Ns]が増加すると、200℃以上で析出するFe4Nの析出硬化により、焼戻し軟化抵抗が向上する。その作用を通じて、耐ピッチング性能が向上するので、[Ns]は、重要な指標である。
[Ns]が0.3%未満であると、焼戻し軟化抵抗が不十分で、その結果、耐ピッチング性が不十分となる。N量が多くなるほどMs点が低下して、マルテンサイトの量が減り、マルテンサイトよりも軟らかい残留オーステナイトが増えるので、[Ns]は0.3%以上とする。一方、[Ns]が2.0%を超えると、焼入れ後の残留オーステナイト量が30%を超えて、硬さ不足となるので、[Ns]は2.0%以下とする。
[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crは、本発明素材鋼を浸炭窒化し、焼入れして形成した表面硬化層において、表面から0.1mmまでに存在する残留オーステナイト量を30体積%以下とし、鋼部品として必要な硬さ(HV700以上)を確保するためのパラメータであり、以下のようにして求めた。
上述したように、C量やN量が増加すると、Ms点が低下し、残留オーステナイト量が増加する。ただし、固溶Nのみが有効に作用するので、浸炭窒化焼入れ後に分析したN量から、窒化物となったNの分を差し引く必要がある。
Crは、不可避的不純物レベルの少量でも、Nと結びついてCrNを形成することが、電子顕微鏡観察とX線回折で確認したので、NとCrの原子量比の関係から、0.29×Crの分のNは無効とみなして、R値の定義式において、[−0.29×Cr]を設定した。
本発明素材鋼(Mn:1.5〜3.0%)のような高Mn鋼では、Mn系窒化物(MnSiN2)などの生成により固溶Nが減少している可能性がある。そこで、本発明の成分組成(C:0.1〜0.3%、Si:0.05〜2.0%、Mn:1.5〜3.0%、Cr:0.5%以下(0を含む))の鋼を用いて、カーボンポテンシャル:0.6〜1.2%、及び、炉内アンモニア量:1〜10%の浸炭窒化処理を行い、[Cs]、[Ns]、及び、残留オーステナイト量を実測した。
その実測結果に基づいて、残留オーステナイト量に及ぼす[Cs]及び[Ns]の影響を評価した。その結果、Nは、0.3×Cと等価であることを見いだしたので、R値の定義式において、[+0.3[Ns]]を設定した。
そして、残留オーステナイト量を30体積%以下とするためには、[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crで求めるR値を1.1%以下とする必要があることを見いだし、R値の上限を1.1%に規定した。
マルテンサイトの硬さは、C量やN量が低いほど低くなり、残留オーステナイト量が30体積%以下となると、硬さが不足するので、R値の下限は0.6%と規定した。
なお、本発明の鋼部品を、CVTプーリーのシーブ面やベアリングなどに使用する場合、焼入れ後に、鋼部品の表面を研削(通常、0.05〜0.2mm程度)すると、表面に不可避的に存在している粒界酸化層が除去されるので、耐ピッチング性がより向上する。表面を研削して使用する場合は、研削代を考慮して浸炭窒化処理を施す必要がある。研削は、焼戻し処理を施してから行なうのが好ましい。
また、焼入れ後に、鋼部品の表面にショットピーニング処理を施すと、ショットピーニングによる塑性変形によって導入された転位に、浸炭窒化のNが時効析出して、焼戻し軟化抵抗がさらに向上し、耐ピッチング性がより向上する。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
表1及び表2(表1の続き)に示す成分組成を有する鋼材(試験No.1〜42)に、鍛造と焼鈍を施した後、機械加工により試験片を製作した。ローラーピッチング疲労試験片用に、直径26mm、幅28mmの円筒部を有する小ローラー試験片2個と、直径130mm、幅18mmの大ローラー試験片を1個製作した。その後、小ローラー試験片と大ローラー試験片に、表3及び表4(表3の続き)に示す処理を施した。
Figure 2012072462
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Figure 2012072462
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表3及び表4に示す表面硬化処理で、「浸炭窒化焼入れ」(表中(1))は、「950℃×1時間のRXガス浸炭→840℃×4時間のアンモニアとRXガスによる浸炭窒化→油焼入れ」、である。カーボンポテンシャルとアンモニア流量を変化させて、浸炭窒化でのC量とN量を制御して、試験片を製作した。
表3及び表4に示す表面硬化処理で「浸炭窒化後に徐冷。その後に高周波焼入れ」(表中(2))は、「950℃×1時間のRXガス浸炭→840℃×4時間のアンモニアとRXガスによる浸炭窒化→炉冷」、である。その後、高周波焼入れ(周波数100kHz、加熱温度980℃、水焼入れ)を行った。カーボンポテンシャルとアンモニア流量を変化させて、浸炭窒化でのC量とN量を制御して、試験片を製作した。
表3及び表4に示す表面硬化処理で、「浸炭窒化焼入れ後、高周波焼入れ」(表中(3))は、「950℃×1時間のRXガス浸炭→840℃×4時間のアンモニアとRXガスによる浸炭窒化→油焼入れ」、である。その後、高周波焼入れ(周波数100kHz、加熱温度980℃、水焼入れ)を行った。カーボンポテンシャルとアンモニア流量を変化させて、浸炭窒化でのC量とN量を制御して、試験片を製作した。
表3及び表4において、焼戻しが「有り」の試験片は、前述の焼入れ後に、「150℃で90分→放冷」の焼戻し処理を施した試験片である。
表3及び表4において、表面研削が「有り」の小ローラー試験片は、予め、円筒部の直径を100μmだけ大きく製作し、試験前に、表面から片側50μm(両側100μm)を研削して、最表面近傍にある粒界酸化層を除去した試験片である。
表3及び表4において、ショットピーニングが「有り」の小ローラー試験片は、φ0.8mmの鋼球を用いて、ハークハイト1.0mmAのショットピーニング処理を施した試験片である。
大ローラー試験片の1個と、小ローラー試験片の1個を用いて、ローラーピッチング疲労試験を行った。ローラーピッチング疲労試験は、小ローラー試験片に、面圧を、ヘルツ応力4000MPaとして、大ローラー試験片を押し付け、接触部での両ローラー試験片の周速方向を同一方向とし、滑り率を−40%(小ローラー試験片よりも大ローラー試験片の方が接触部の周速が40%大きい)として回転させて、小ローラー試験片においてピッチングが発生するまでの小ローラー試験片の回転数を寿命とした。
前記接触部に供給するギア油の油温は90℃とした。ピッチング発生の検出は、試験機に備え付けてある振動計によって行い、振動検出後に、両ローラー試験片の回転を停止させて、ピッチングの発生と回転数を確認した。
ローラー試験片の材質調査は、ローラーピッチング疲労試験を行っていない、残りの小ローラー試験片を用いて、以下の要領で行った。表面から0.1mmまでのC量及びN量は、試験片の周面を垂直方向に切断し、切断面を鏡面研削した後に、EPMAにて分析した。残留オーステナイト量は、表面から0.05mmまでを電解研削して、X線法により周面を測定した。
硬さの測定は、ローラーピッチング疲労試験を行っていない残りの小ローラー試験片を2分割し、片方は、そのまま(以下、「300℃未焼戻し」という。)とし、もう片方は、300℃焼戻し(300℃で90分→放冷後に硬さ測定)を行ない、両者の表面から0.05mm深さの硬さを測定した。
表3及び表4に示すように、発明例の試験No.1〜35のローラー試験片は、300℃未焼戻しの硬さがHV700以上と良好な焼戻し軟化抵抗を有し、また、300℃焼戻し硬さがHV700以上と優れた焼戻し軟化抵抗を有し、寿命が1000万回以上と優れた耐ピッチング性を有している。
これに対し、Mn量を、本発明で規定する成分組成から逸脱させた比較例のNo.36は、疲労試験寿命が4,169,000回と短かった。Mn量が少ないことにより、焼入性が不足して、不完全焼入れ層が発生したことに起因して、300℃未焼戻しの硬さがHV700に達しなかったためである。
Cr量を、本発明で規定する成分組成から逸脱させた比較例のNo.37は、疲労試験寿命が7,758,000回と短かった。Cr量が多すぎることにより、粗大なCrNが多数生成し、それが破壊起点となったために低寿命になったためである。
C量[Cs]を、本発明で規定する成分組成から逸脱させた比較例のNo.38は、疲労試験寿命が3,016,000回と短かった。[Cs]が高すぎることにより、残留オーステナイト量が30%を超えてしまい、硬さ不足となったためである。
N量[Ns]を、本発明で規定する成分組成から逸脱させた比較例のNo.39は、疲労試験寿命が7,749,000回と短かった。[Ns]が低すぎることにより、焼戻し軟化抵抗が不十分であり、300℃焼戻し硬さがHV682と、HV700未満となったためである。
N量[Ns]を、本発明で規定する成分組成から逸脱させた比較例のNo.40は、疲労試験寿命が5,780,000回と短かった。[Ns]が高すぎることにより、残留オーステナイト量が30%を超えてしまい、硬さ不足となったためとである。
[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crを、本発明で規定する範囲から逸脱させた比較例のNo.41は、疲労試験寿命が5,502,000回と短かった。[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crが低すぎることにより、300℃未焼戻しの硬さがHV700に達しなかったためであり、また、焼戻し軟化抵抗も不十分(300℃焼戻し硬さがHV675とHV700未満)となったためである。
[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crを、本発明で規定する範囲から逸脱させた比較例のNo.42は、疲労試験寿命が4,840,000回と短かった。[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Crが高すぎることにより、残留オーステナイト量が30%を超えてしまい、硬さ不足となったためである。
前述したように、本発明の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品を用いれば、トランスミッション歯車、差動歯車、又は、ベルト式無段変速機(CVT)用プーリーなどの鋼部品を、大幅に小型化、軽量化することが可能となり、自動車の燃費向上と、それを通じたCO2排出量削減が可能となる。よって、本発明による産業上の効果は極めて顕著である。

Claims (9)

  1. 質量%で、
    C :0.1〜0.3%、
    Si:0.05〜2.0%、
    Mn:1.5〜3.0%、
    P :0.03%以下、
    S :0.001〜0.15%、
    Cr:0.5%以下(0%を含む)、
    N :0.001〜0.03%、
    Al:0.001〜0.3%
    を含有し、
    O :0.005%以下に制限し、
    残部が鉄と不可避的不純物よりなる鋼からなり、
    (x)浸炭窒化処理を施した後に焼入れ処理を施した表面硬化層を有し、
    (y)表面から0.1mmまでにおいて、C量が0.1〜1.0%、N量が0.3〜2.0%で、かつ、
    (z)下記式で定義するR値が0.6〜1.1%である
    ことを特徴とする耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
    R値=[Cs]+0.3[Ns]−0.29×Cr
    ここで、[Cs]は、表面から0.1mmまでにおけるC量(%)、[Ns]は、表面から0.1mmまでにおけるN量(%)、Crは、鋼のCr量(%)である。
  2. 前記鋼が、さらに、質量%で、Mo:0.02〜0.5%、Cu:0.1〜1.0%、及び、Ni:0.1〜3.0%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
  3. 前記鋼が、さらに、質量%で、Ti:0.01〜0.2%、Nb:0.01〜0.2%、及び、V:0.02〜0.2%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
  4. 前記鋼が、さらに、質量%で、Ca:0.0002〜0.005%、Zr:0.0003〜0.005%、Mg:0.0003〜0.005%、及び、REM(希土類元素):0.0001〜0.005%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
  5. 前記鋼が、さらに、質量%で、Sn:0.01〜1.0%を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
  6. 前記表面から0.1mmまでの残留オーステナイト量が30体積%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
  7. 前記焼入れ処理の後の研削によって、最表層にある粒界酸化層を除去した表面硬化層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
  8. 前記焼入れ処理の後にショットピーニング処理を施した表面硬化層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
  9. 前記浸炭窒化鋼部品が、トランスミッション歯車、差動歯車、又は、ベルト式無段変速機(CVT)用プーリーであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品。
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