JP2012069779A - 積層コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ESRの向上を図ると共に、積層体内の発熱を抑制することのできる積層コンデンサを提供する。
【解決手段】内部電極41,42,50,51を静電容量部として機能させると共に内部電極40,52をESR制御部として機能させ、ESRを向上させる。接続導体11,21と端子電極10,20との界面に高抵抗層13,23が形成されることによって、各内部電極による抵抗成分R1と、高抵抗層13,23による抵抗成分R2によって、並列等価回路が形成されている。これによって、各内部電極に流れる電流の一部を高抵抗層13,23に流すことができるため、積層体内での発熱を抑制することが可能となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、積層コンデンサに関する。
従来の積層コンデンサとして、誘電体層の間に内部電極を介在させたものが知られている。例えば、特許文献1に係る積層コンデンサは、積層体の一方の側面から露出する第一内部電極と、当該一方の側面を覆うように形成されて第一内部電極と接続される第一端子電極と、積層体の他方の側面から露出する第二内部電極と、当該他方の側面を覆うように形成されて第二内部電極と接続される第二端子電極と、を備えている。
特開平09−148174号公報
近年のCPUなどの動作周波数の更なる高周波数化に伴い、負荷電流はより高速により大きなものとなっており、デカップリングコンデンサに用いられる積層コンデンサには、ESR(等価直列抵抗)の向上が要求されている。一方、ESRを向上させるためにESR制御用の内部電極を設ける構造が提案されているが、このような構造に係る積層コンデンサにおいては、大電流を流したときに、積層体内での発熱が大きくなってしまうという問題が生じていた。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、ESRの向上を図ると共に、積層体内の発熱を抑制することのできる積層コンデンサを提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係る積層コンデンサは、互いに異なる極性になると共に互いに対向する複数の内部電極を有する積層コンデンサであって、複数の誘電体層が積層された積層体と、積層体内に配置され、積層体の側面から露出する引出部及び第一接続導体用引出部を有する第一内部電極と、積層体内において第一内部電極と誘電体層を挟むように配置され、積層体の側面から露出する第二接続導体用引出部を有する第二内部電極と、積層体の側面に形成されると共に、第一接続導体用引出部及び第二接続導体用引出部に接続され、引出部には接続されない接続導体と、積層体の側面において接続導体を覆うように形成されると共に、引出部に接続される端子電極と、接続導体と端子電極との間の界面に形成される高抵抗層と、を備え、第一内部電極及び第二内部電極による抵抗成分と、高抵抗層による抵抗成分によって、並列等価回路が形成されることを特徴とする。
本発明に係る積層コンデンサによれば、第一内部電極は、回路基板などに実装される端子電極と引出部を介して直接接続される。一方、第二内部電極は、端子電極とは直接には接続されず、接続導体を介して第一内部電極と接続される。このような構成によって、第二内部電極を静電容量部として機能させると共に第一内部電極をESR制御部として機能させることができ、ESRを向上させることができる。ここで、このような内部電極構造において、接続導体と端子電極とが絶縁され、電流が遮断される構成となっていた場合、大電流を流したときに、各内部電極に流れる電流が大きくなり積層体内での発熱が大きくなってしまう可能性がある。しかしながら、本発明に係る積層コンデンサでは、接続導体と端子電極との界面に高抵抗層が形成されることによって、第一内部電極及び第二内部電極による抵抗成分と、高抵抗層による抵抗成分によって、並列等価回路が形成されている。これによって、内部電極に流れる電流の一部を高抵抗層を介して端子電極に流すことができるため、積層体内での発熱を抑制することが可能となる。以上によって、ESRの向上を図ると共に、積層体内の発熱を抑制することができる。
また、本発明に係る積層コンデンサにおいて、高抵抗層は、高抵抗膜が接続導体の外表面の全体を覆うことによって形成されていることが好ましい。接続導体の外表面の全体を高い抵抗を有する高抵抗膜で覆うことにより、接続導体と端子電極との間の界面において抵抗成分が形成され、端子電極側に電流を流すことができる。
また、本発明に係る積層コンデンサにおいて、高抵抗膜は、卑金属で構成される接続導体を酸化することによって形成されることが好ましい。これによって、簡単に高抵抗膜を形成することが可能となる。
また、本発明に係る積層コンデンサにおいて、高抵抗膜には、ガラス成分、もしくは、セラミック粉が含有されることが好ましい。これによって、高抵抗膜の抵抗を一層高くすることができる。
また、本発明に係る積層コンデンサにおいて、高抵抗層は、接続導体と端子電極とが部分的に導通するように接続導体を覆う絶縁膜によって形成されていることが好ましい。絶縁膜に部分的に導通する部分を形成することにより、接続導体と端子電極との間の界面において抵抗成分が形成され、端子電極側に電流を流すことができる。
また、本発明に係る積層コンデンサにおいて、端子電極の外表面にめっき層が形成されることが好ましい。これによって、積層コンデンサを回路基板に確実に実装することが可能となる。
本発明によれば、ESRの向上を図ると共に、積層体内の発熱を抑制することができる。
実施形態に係る積層コンデンサの斜視図である。 実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。 実施形態に係る積層コンデンサの第一側面上に配置される接続導体、高抵抗層、及び端子電極の構成を説明するための図である。 実施形態に係る積層コンデンサの第二側面上に配置される接続導体、高抵抗層、及び端子電極の構成を説明するための図である。 図1に示した積層コンデンサのV−V矢印断面の構成を説明するための図である。 図1に示した積層コンデンサのVI−VI矢印断面の構成を説明するための図である。 内部電極を積層方向から見た図であり、電流の流れを説明するための図である。 実施形態に係る積層コンデンサにおける等価回路図である。
以下、添付図面を参照して、好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1〜図6を参照して、実施形態に係る積層コンデンサC1の構成について説明する。図1は、実施形態に係る積層コンデンサの斜視図である。図2は、実施形態に係る積層コンデンサに含まれる積層体の分解斜視図である。図3は、実施形態に係る積層コンデンサの第一側面上に配置される接続導体、高抵抗層、及び端子電極の構成を説明するための図である。図4は、実施形態に係る積層コンデンサの第二側面上に配置される接続導体、高抵抗層、及び端子電極の構成を説明するための図である。図5は、図1に示した積層コンデンサのV−V矢印断面の構成を説明するための図である。図6は、図1に示した積層コンデンサのVI−VI矢印断面の構成を説明するための図である。
実施形態に係る積層コンデンサC1は、積層体L1と、積層体L1の外表面に配置される接続導体11、21、高抵抗層13、23、並びに端子電極10、20と、を備える。
積層体L1は、図1に示されるように、直方体状であり、互いに対向する長方形状の第一及び第二主面L1a、L1bと、第一及び第二主面L1a、L1b間を連結するように第一及び第二主面L1a、L1bの長辺方向に伸び且つ互いに対向する第一及び第二側面L1c、L1dと、第一及び第二主面L1a、L1b間を連結するように第一及び第二主面L1a、L1bの短辺方向に伸び且つ互いに対向する第三及び第四側面L1e、L1fとを有する。
積層体L1は、図2に示されるように、複数(本実施形態では、7層)の誘電体層30〜36が第一及び第二主面L1a、L1bの対向方向に積層されて形成された積層体である。各誘電体層30〜36は、例えば誘電体セラミックを含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。なお、実際の積層コンデンサC1では、誘電体層30〜36の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
積層体L1内には、一部が積層体L1の第一側面L1cから露出する内部電極(第一内部電極)40、内部電極(第二内部電極)41、内部電極(第二内部電極)42が形成されている。また、積層体L1内には、一部が積層体L1の第二側面L1dから露出する内部電極(第二内部電極)50、内部電極(第二内部電極)51、内部電極(第一内部電極)52が形成されている。このうち、内部電極40及び内部電極52は、積層コンデンサC1のESRを制御するESR制御部として機能する。また、内部電極41,42,50,51は、積層コンデンサC1の静電容量に主として寄与する静電容量部として機能する。内部電極40〜42、50〜52は、複数の誘電体層30〜36のうち少なくとも一層を間に挟んで対向するように、交互に積層体L1内に配置される。各内部電極40〜42、50〜52は、例えば、導電性ペースト(例えばNi、Ag/Pdを主成分とした導体ペースト)の焼結体から構成される。
各内部電極40〜42は、積層体L1の第一及び第二主面L1a、L1bの長辺方向を長辺方向とする矩形状の主電極部40a〜42aを有する。また、ESR制御部を構成する内部電極40は、主電極部40aから第一側面L1cに端部が露出するように伸びる第一接続導体用引出部40bを有する。静電容量部を構成する内部電極41,42は、主電極部41a,42aから第一側面L1cに端部が露出するように伸びる第二接続導体用引出部41b,42bを有する。各接続導体用引出部40b〜42bは、対応する主電極部40a〜42aの第一側面L1c側の長辺の中心付近から第一側面L1cに向けて伸びる。
ESR制御部を構成する内部電極40は、主電極部40aから第一側面L1cに端部が露出するように伸びる引出部40c、40dを更に含む。引出部40cは、主電極部40aの第一側面L1c側の長辺の第三側面L1e側から、第一側面L1cに向けて伸びる。引出部40dは、主電極部40aの第一側面L1c側の長辺の第四側面L1f側から、第一側面L1cに向けて伸びる。
ESR制御部を構成する内部電極40では、積層体L1の第三側面L1e側から第四側面L1f側に向かって、引出部40c、第一接続導体用引出部40b、引出部40dがこの順で配置されている。
各内部電極50〜52は、積層体L1の第一及び第二主面L1a、L1bの長辺方向を長辺方向とする矩形状の主電極部50a〜52aを有する。また、ESR制御部を構成する内部電極52は、主電極部52aから第二側面L1dに端部が露出するように伸びる第一接続導体用引出部52bを有する。静電容量部を構成する内部電極50,51は、主電極部50a,51aから第二側面L1dに端部が露出するように伸びる第二接続導体用引出部50b,51bを有する。各接続導体用引出部50b〜52bは、対応する主電極部50a〜52aの第二側面L1d側の長辺の中心付近から第二側面L1dに向けて伸びる。
ESR制御部を構成する内部電極52は、主電極部52aから第二側面L1dに端部が露出するように伸びる引出部52c、52dをさらに含む。引出部52cは、主電極部52aの第二側面L1d側の長辺の第三側面L1e側から、第二側面L1dに向けて伸びる。引出部52dは、主電極部52aの第二側面L1d側の長辺の第四側面L1f側から、第二側面L1dに向けて伸びる。
ESR制御部を構成する内部電極52では、積層体L1の第三側面L1e側から第四側面L1f側に向かって、引出部52c、第一接続導体用引出部52b、引出部52dがこの順で配置されている。
内部電極40の主電極部40aと内部電極50の主電極部50aとは、誘電体層31を挟んで対向している。内部電極41の主電極部41aと内部電極50の主電極部50aとは、誘電体層32を挟んで対向している。内部電極41の主電極部41aと内部電極51の主電極部51aとは、誘電体層33を挟んで対向している。内部電極42の主電極部42aと内部電極51の主電極部51aとは、誘電体層34を挟んで対向している。内部電極42の主電極部42aと内部電極52の主電極部52aとは、誘電体層35を挟んで対向している。
第一側面L1c上は、図3に示されるように、接続導体11、高抵抗層13、及び端子電極10が配置される。第二側面L1d上には、図4に示されるように、接続導体21、高抵抗層23、及び端子電極20が配置されている。
接続導体11は、第一側面L1cに露出する内部電極40の第一接続導体用引出部40bの端部、及び内部電極41,42の第二接続導体用引出部41b,42bの端部をすべて連続的に覆うように、第一側面L1c上に形成されている。接続導体11は、第一側面L1cと端子電極10との間に配置される。接続導体11は、第一側面L1cに露出する内部電極40の引出部40c、40dの端部のいずれも覆わない。接続導体21は、第二側面L1dに露出する内部電極52の第一接続導体用引出部52bの端部、及び内部電極50,51の引出部50b,51bの端部をすべて連続的に覆うように、第二側面L1d上に配置されている。接続導体21は、第二側面L1dと端子電極20との間に配置される。接続導体21は、第二側面L1dに露出する内部電極52の引出部52c、52dの端部をいずれも覆わない。
接続導体11,21は、側面L1c,L1dに導体ペーストを塗布して焼き付けることによって形成される。接続導体11,21を構成する金属として、Cu、Ni、Ag、Pdなどを用いることができる。接続導体11,21を構成する金属には、端子電極10,20を構成する金属と同じ成分のものを用いてもよく、異なる成分のものを用いても良い。高抵抗層13,23を金属の酸化による金属酸化膜によって形成する場合、接続導体11,21は、例えば、Cu、Niなどの卑金属によって形成されていることが好ましい。卑金属を用いることによって、高抵抗層13,23を構成する金属酸化膜を形成し易くなる。接続導体11,21の厚みは5〜50μmに設定される。また、接続導体11,21には、セラミック粉が含有されていることが好ましい。
高抵抗層13は、第一側面L1cに露出する内部電極40の引出部40c、40dの端部を覆うことなく接続導体11を覆うように、接続導体11上、すなわち接続導体11と端子電極10との間の界面に形成されている。高抵抗層23は、第二側面L1dに露出する内部電極52の引出部52c、52dの端部を覆うことなく接続導体21を覆うように、接続導体21上、すなわち、接続導体21と端子電極20との間の界面に形成される。
高抵抗層13,23は、高い抵抗を有する層である。高抵抗層13,23は、積層コンデンサのコンデンサとしての特性に影響を及ぼさない程度に、電流を流すことができる抵抗値に設定されている。なお、接続導体11,21から端子電極10,20への電流の流れを完全に遮断する層は、本願における高抵抗層には含まれない。すなわち、高抵抗層13,23は、少なくとも各内部電極、接続導体11,21、及び端子電極10,20よりも高い抵抗値を有し、電流の流れを完全に遮断する層(例えば、絶縁体で接続導体11,21の外表面の全体を覆う層)よりも低い抵抗値を有している。
高抵抗層13,23は、高い抵抗を有する高抵抗膜が接続導体11,21の外表面に均一に形成されることによって、すなわち高抵抗膜が接続導体11,21の外表面の全体を覆うことによって形成されている。このような構成とすることで、接続導体11,21の外表面の全体を高抵抗膜で覆うことにより、接続導体11,21と端子電極10,20との間の界面において抵抗成分が形成され、端子電極10,20側に電流を流すことができる。高抵抗膜としては、具体的に、接続導体11,21を酸化することによって形成される金属酸化膜を適用することができる。高抵抗層13,23には、ガラス成分、もしくはセラミック粉が含有されていることが好ましい。例えば、接続導体11,21がセラミック粉を含有するNi焼付層で構成され、端子電極10,20がガラスを含有するCu焼結体で構成されている場合、高抵抗層13,23を構成するNi酸化膜には、セラミック粉が含有されることが好ましい。セラミック粉を含有することにより、高抵抗膜を一層高抵抗化することができる。また、例えば、接続導体11,21がCu焼付層で構成される場合、高抵抗層13,23を構成するCu酸化膜にはガラスが含有されることが好ましい。ガラスを含有することにより、高抵抗膜を一層高抵抗化することができる。高抵抗膜として金属酸化膜を採用する場合、膜厚や材質の調整によって、接続導体11,21から端子電極10,20への電流を遮断しないように構成する。例えば、厚みを1〜10μmとする。金属酸化膜を採用することで、簡単に高抵抗膜を形成することが可能となる。なお、金属酸化膜の材質や厚みによって接続導体11,21から端子電極10,20への電流を遮断するものであっても、ピンホールによって部分的に接続導体11,21と端子電極10,20が導通するものであれば、高抵抗層13,23として機能させることができる。
あるいは、高抵抗層13,23は、絶縁膜を不均一に形成することで構成されていてもよい。すなわち、接続導体11,21と端子電極10,20とが部分的に導通するように、絶縁膜で接続導体11,21を覆うことによって、高抵抗層13,23を構成することができる。絶縁膜に部分的に導通する部分を形成することにより、接続導体11,21と端子電極10,20との間の界面において抵抗成分が形成され、端子電極10,20側に電流を流すことができる。絶縁膜として、物理蒸着膜(スパッタ膜)、ガラスペースト膜、セラミックペースト膜、樹脂膜を採用することができる。また、絶縁膜において、接続導体11,21と端子電極10,20とを部分的に導通させる方法として、絶縁膜を形成した後に研磨を行う方法やレーザーを用いて絶縁膜を除去(トリミング)する方法などが挙げられる。
端子電極10は、積層体L1の第一側面L1cを覆うように形成されている。従って、端子電極10は、第一側面L1cに露出する内部電極40の引出部40c、40dの端部、及び高抵抗層13を覆うことになる。端子電極20は、積層体L1の第二側面L1dを覆うように形成されている。従って、端子電極20は、第二側面L1dに露出する内部電極52の引出部52c、52dの端部、及び高抵抗層23を覆うことになる。
端子電極10,20は、側面L1c,L1dに導体ペーストを塗布して焼き付けることによって形成される。端子電極10,20を構成する金属として、Cu、Ni、Ag、Pdなどを用いることができる。端子電極10,20の厚みは5〜50μmに設定される。また、端子電極10,20には、ガラスが含有されていることが好ましい。また、端子電極10,20の外表面にめっき層を形成してもよい。これによって、積層コンデンサC1を回路基板に確実に実装することができる。
図5に、図1に示した積層コンデンサのV−V矢印断面の構成を説明するための図を示す。図5から理解されるように、内部電極40〜42の接続導体用引出部40b〜42bの端部は、接続導体11に機械的に接続される。内部電極50〜52の接続導体用引出部50b〜52bの端部は、接続導体21に機械的に接続される。また、図5から、接続導体11は、第一側面L1cと高抵抗層13との間に配置され、高抵抗層13は、接続導体11と端子電極10との間に配置されることが理解される。さらに、接続導体21は、第二側面L1dと高抵抗層23との間に配置され、高抵抗層23は、接続導体21と端子電極20との間に配置されることが理解される。
図6に、図1に示した積層コンデンサのVI−VI矢印断面の構成を説明するための図を示す。図6から理解されるように、内部電極40の引出部40cの端部は、端子電極10に機械的に接続される。内部電極52の引出部52cの端部は、端子電極20に機械的に接続される。図示は省略するが、内部電極40の引出部40dの端部は、端子電極10に機械的に接続される。内部電極52の引出部52dの端部は、端子電極20に機械的に接続される。
次に、積層コンデンサC1の積層体L1に対して接続導体、高抵抗層、及び端子電極を形成して、積層コンデンサC1を製造する方法の一例を説明する。
まず、積層体L1の第一側面L1c上に接続導体11を形成する。接続導体11の形成は、第一側面L1c上において、内部電極40〜42の接続導体用引出部40b〜42bが露出する端部をすべて連続的に覆うように導体ペーストを塗布した後、このペーストに対して加熱(焼き付け)処理を施すことにより行う。このように、焼き付け処理を行うことによって、電気的接続が確実になる。
次に、接続導体11上に高抵抗層13を形成する。高抵抗層13は、接続導体11上に高抵抗膜を形成するためのペーストを塗布し、焼付けや乾燥を行うことで高抵抗膜を形成する。金属酸化膜を形成する場合は、接続導体11に熱処理を施すことで外表面を酸化させる。
絶縁膜によって高抵抗層13を形成する場合、接続導体11全域を覆うように、接続導体11上に絶縁体ペースト(例えばガラス、あるいはセラミクス、あるいは樹脂を主成分とする)を塗布し、塗布されたペーストを焼き付け(絶縁体ペーストが例えばガラスあるいはセラミクスを主成分とする場合)又は乾燥(絶縁体ペーストが例えば樹脂を主成分とする場合)する。その後、研磨やトリミングによって、接続導体11と端子電極10とを部分的に同通させるための孔を設ける。
続いて、高抵抗層13上に端子電極10を形成する。端子電極10は、高抵抗層13を覆うように、第一側面L1c上に導体ペーストを塗布して焼き付け(導体ペーストが例えばCu、あるいはNi、あるいはAgを主成分とする場合)することにより形成される。必要に応じて、焼き付けされた端子電極10の上にめっき層を形成する。以上により、第1の端子電極10は積層体L1に形成される。同様の方法により、接続導体21、高抵抗層23、端子電極20を形成することができる。
次に、本実施形態に係る積層コンデンサC1の作用・効果について説明する。
図7を参照して、積層コンデンサC1における電流の流れについて説明する。図7は、内部電極40〜42、50〜52を積層方向から見た図である。また、図7には、各内部電極に対して、対応する位置に接続導体11,21、高抵抗層13,23、及び端子電極10,20の断面を記載している。また、図7においては、端子電極10を陰極に実装し、端子電極20を陽極に実装したものとしている。積層コンデンサC1においては、主にCR1に示すような経路で充電電流が流れる(図中、実線で示した矢印)。すなわち、充電電流が、端子電極20、内部電極52、内部電極50,51、内部電極41,42、内部電極40という経路で流れ、端子電極10を介して出力される。一方、積層コンデンサC1においては、一部の電流はCR2に示すような方向にも流れる(図中、点線で示した矢印)。端子電極20と接続導体21との間に高抵抗層23が配置されているため、端子電極20より一部の電流が高抵抗層23を介して接続導体21へ流れる。また、一方、端子電極10と接続導体11との間に高抵抗層13が配置されているため、接続導体11より一部の電流が高抵抗層13を介して端子電極10へ流れる。以上により、積層コンデンサC1は、図8に示すような等価回路を形成する。図8に示すように、静電容量部を構成する内部電極41,42,50,51による容量成分Cが形成される。また、各内部電極による抵抗成分R1と、高抵抗層13,23による抵抗成分R2が並列等価回路を形成する。
このように、本実施形態に係る積層コンデンサC1によれば、内部電極40,52は、回路基板などに実装される端子電極10,20と引出部40b,52bを介して直接接続される。一方、内部電極41,42,50,51は、端子電極10,20とは直接には接続されず、接続導体11,21を介して内部電極40,52と接続される。このような構成によって、内部電極41,42,50,51を静電容量部として機能させると共に内部電極40,52をESR制御部として機能させることができ、ESRを向上させることができる。ここで、このような内部電極構造において、接続導体11,21と端子電極10,20とが絶縁され、電流が遮断される構成となっていた場合、大電流を流したときに各内部電極に流れる電流が大きくなり積層体内での発熱が大きくなってしまう可能性がある。しかしながら、本実施形態に係る積層コンデンサC1では、接続導体11,21と端子電極10,20との界面に高抵抗層13,23が形成されることによって、各内部電極による抵抗成分R1と、高抵抗層13,23による抵抗成分R2によって、並列等価回路が形成されている。これによって、各内部電極に流れる電流の一部を高抵抗層13,23を介して端子電極10,20に流すことができるため、積層体内での発熱を抑制することが可能となる。以上によって、ESRの向上を図ると共に、積層体内の発熱を抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、誘電体層30〜36及び各内部電極40〜42、50〜52の積層数や積層の順序は、上述した実施形態に記載された数に限られない。また、各引出部や接続導体用引出部の数や位置は、上述した実施形態に記載された数及び位置に限られない。また、各引出部や接続導体用引出部が露出する位置は、積層体L1の側面L1c,L1d,L1e,L1fのいずれであってもよい。
接続導体11、21はいずれも、上述した実施形態に記載された数に限られず、例えばそれぞれ1つであっても、あるいは2つ以上であってもよい。接続導体11、21は、同じ数でなくてもよい。高抵抗層13、23はいずれも、上述した実施形態に記載された数に限られない。
10,20…端子電極、11,21…接続導体、13,23…高抵抗層、30,31,32,33,34,35,36…誘電体層、40,52…内部電極(第一内部電極)、40c,40d,52c,52d…引出部、40b,52b…第一接続導体用引出部、41,42,50,51…内部電極(第二内部電極)、41b,42b,50b,51b…第二接続導体用引出部、C1…積層コンデンサ、L1…積層体、L1c,L1d,L1e,L1f…側面(積層体の側面)。

Claims (6)

  1. 互いに異なる極性になると共に互いに対向する複数の内部電極を有する積層コンデンサであって、
    複数の誘電体層が積層された積層体と、
    前記積層体内に配置され、前記積層体の側面から露出する引出部及び第一接続導体用引出部を有する第一内部電極と、
    前記積層体内において前記第一内部電極と前記誘電体層を挟むように配置され、前記積層体の前記側面から露出する第二接続導体用引出部を有する第二内部電極と、
    前記積層体の前記側面に形成されると共に、前記第一接続導体用引出部及び前記第二接続導体用引出部に接続され、前記引出部には接続されない接続導体と、
    前記積層体の前記側面において前記接続導体を覆うように形成されると共に、前記引出部に接続される端子電極と、
    前記接続導体と前記端子電極との間の界面に形成される高抵抗層と、を備え、
    前記第一内部電極及び前記第二内部電極による抵抗成分と、前記高抵抗層による抵抗成分によって、並列等価回路が形成されることを特徴とする積層コンデンサ。
  2. 前記高抵抗層は、高抵抗膜が前記接続導体の外表面の全体を覆うことによって形成されていることを特徴とする請求項1記載の積層コンデンサ。
  3. 前記高抵抗膜は、卑金属で構成される前記接続導体を酸化することによって形成されることを特徴とする請求項2記載の積層コンデンサ。
  4. 前記高抵抗膜には、ガラス成分、もしくは、セラミック粉が含有されることを特徴とする請求項2または3記載の積層コンデンサ。
  5. 前記高抵抗層は、前記接続導体と前記端子電極とが部分的に導通するように前記接続導体を覆う絶縁膜によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の積層コンデンサ。
  6. 前記端子電極の外表面にめっき層が形成されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項記載の積層コンデンサ。
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