JP2012068616A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012068616A
JP2012068616A JP2011141016A JP2011141016A JP2012068616A JP 2012068616 A JP2012068616 A JP 2012068616A JP 2011141016 A JP2011141016 A JP 2011141016A JP 2011141016 A JP2011141016 A JP 2011141016A JP 2012068616 A JP2012068616 A JP 2012068616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
developing device
paddle
supply
screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011141016A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5811442B2 (ja
Inventor
Junichi Matsumoto
純一 松本
Tomoya Omura
知也 大村
Yasuo Takuma
康夫 詫間
Yutaka Kikuchi
裕 菊地
Natsumi Matsue
菜摘 松江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2011141016A priority Critical patent/JP5811442B2/ja
Priority to US13/137,522 priority patent/US8666288B2/en
Publication of JP2012068616A publication Critical patent/JP2012068616A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5811442B2 publication Critical patent/JP5811442B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/09Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer using magnetic brush
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/0822Arrangements for preparing, mixing, supplying or dispensing developer
    • G03G15/0877Arrangements for metering and dispensing developer from a developer cartridge into the development unit
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/0822Arrangements for preparing, mixing, supplying or dispensing developer
    • G03G15/0887Arrangements for conveying and conditioning developer in the developing unit, e.g. agitating, removing impurities or humidity
    • G03G15/0891Arrangements for conveying and conditioning developer in the developing unit, e.g. agitating, removing impurities or humidity for conveying or circulating developer, e.g. augers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/0822Arrangements for preparing, mixing, supplying or dispensing developer
    • G03G15/0887Arrangements for conveying and conditioning developer in the developing unit, e.g. agitating, removing impurities or humidity
    • G03G15/0891Arrangements for conveying and conditioning developer in the developing unit, e.g. agitating, removing impurities or humidity for conveying or circulating developer, e.g. augers
    • G03G15/0893Arrangements for conveying and conditioning developer in the developing unit, e.g. agitating, removing impurities or humidity for conveying or circulating developer, e.g. augers in a closed loop within the sump of the developing device

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】下方の搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を上方の搬送路に受け渡す現像装置で、装置の複雑化及び大型化を抑制しつつ、現像剤の攪拌性を向上することができる現像装置、及びこの現像装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置10は、回収搬送路52の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を上方の供給搬送路51に受け渡す現像剤受け渡し手段として、回転することにより、下方から上方に移動し、現像剤を下方から押圧して押し上げる複数の押圧部材であるパドル羽部82を備える回転パドル8を有し、パドル羽部82が現像剤を押圧するときに、パドル羽部82の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過可能な連通口9をパドル羽部82に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる現像装置に係り、詳しくは、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を用いる現像装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
この種の現像装置は、一般に、現像剤担持体の回転軸方向に沿って延在する供給搬送路中を搬送される二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を、現像剤担持体の表面に担持させ、現像剤担持体の表面移動により潜像担持体との対向部である現像領域へ供給する。現像領域では、潜像担持体上に形成された潜像を現像してトナー画像として可視化する。現像領域で現像に使用されトナーが消費された現像剤は、現像剤担持体表面上から回収され、補給されるトナーと混合・撹拌され、再び現像に用いられる。
また、このような現像装置では、供給搬送路の搬送方向下流端に到達した現像剤を供給搬送路の搬送方向上流端に搬送する循環搬送路を有する。
特許文献1〜3には、現像剤担持体の回転軸方向に沿って延在し、供給搬送路とは逆方向に現像剤を搬送する循環搬送路と供給搬送路とを上下方向に並べて配置した構成が記載されている。これにより、循環搬送路と供給搬送路とを水平方向に並べて配置する構成に比べて現像装置の水平方向のサイズを小さくすることができる。また、循環搬送路と供給搬送路とに限らず、二つの現像剤の搬送路を上下に配置することで、現像装置の水平方向のサイズを小さくすることができる。
また、特許文献1には、供給搬送路の上方に循環搬送路を配置し、供給搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を上方に向けて搬送して循環搬送路に受け渡す現像剤受け渡し手段を備えた現像装置が記載されている。二つの搬送路を上下に配置した構成で、下方の搬送路から上方の搬送路への現像剤の受け渡しを、下方の搬送路内に配置した搬送手段の水平方向の搬送力による圧力に依存すると、現像剤が劣化し易い。これに対して、特許文献1のように現像剤受け渡し手段を設けることにより、下方の搬送路から上方の搬送路への現像剤の受け渡しのときに現像剤が劣化することを抑制できる。
二成分現像剤を用いる現像装置では、安定したトナー画像を得るために、現像剤中のトナー濃度やトナーの帯電量を一定の範囲に維持することが求められる。現像剤中のトナー濃度は現像で消費したトナー量に応じたトナー量が補給されることにより調整される。トナーの帯電量は、キャリアとトナーとの混合時の摩擦帯電により付与され、十分に混合されることで所望の範囲の帯電量となる。また、現像装置内全体での現像剤中のトナー濃度が所定の範囲内であっても、トナー濃度分布にバラツキがあるとトナー画像の濃度にバラツキが生じるおそれがある。よって、現像装置では、トナー濃度分布を均一化するとともにトナーを所望の帯電量に帯電させてトナー画像の安定化を図るために、トナーとキャリアから成る二成分の現像剤に対して十分な攪拌を行う必要がある。しかし、新たな撹拌手段を設けると現像装置の複雑化及び大型化に繋がるおそれがある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、下方の搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を上方の搬送路に受け渡す現像装置で、装置の複雑化及び大型化を抑制しつつ、現像剤の攪拌性を向上することができる現像装置、及びこの現像装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナーと磁性キャリアとからなる二成分の現像剤を表面上に担持して表面移動し、潜像担持体と対向する現像領域で潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、該現像剤担持体に供給する現像剤を収容する現像剤収容部内に形成された第一搬送路内の現像剤を搬送する第一搬送部材と、該現像剤収容部内の該第一搬送路よりも下方に形成された第二搬送路内の現像剤を搬送する第二搬送部材と、該第二搬送路における搬送方向下流側端部に到達した現像剤を上方に向けて搬送して該第一搬送路に受け渡す現像剤受け渡し手段を有する現像装置において、上記現像剤受け渡し手段は下方から上方に移動することで現像剤を下方から押圧して押し上げる複数の押圧部材を備え、該押圧部材が現像剤を押圧するときに、該押圧部材の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過可能であることを特徴とするものである。
本発明においては、現像剤受け渡し手段が備える複数の押圧部材が下方から上方に移動することで現像剤を下方から押圧して押し上げることで、第二搬送路における搬送方向下流側端部に到達した現像剤を上方に向けて搬送して第一搬送路に受け渡すことができる。また、押圧部材が現像剤を押圧するときに、押圧部材の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過可能となっている。このため、ある押圧部材の上方となる表面側に存在する現像剤は押圧部材に押圧されて上方に移動する現像剤以外に、その一部が押圧部材を通過してその押圧部材の下方となる表面側に移動し、次の押圧部材によって上方に向けて押圧されてくる現像剤と混合・撹拌する。これにより、現像剤受け渡し手段が撹拌機能を備えることとなり、新たな撹拌手段を設けることなく攪拌性の向上を図ることができるため、装置の大型化を抑制することができる。また、押圧部材を通過可能とするという簡易な構成で撹拌性の向上を図ることができるため、装置の複雑化を抑制することができる。
本発明によれば、現像剤受け渡し手段が撹拌機能を備え、装置の複雑化及び大型化を抑制しつつ、現像剤の攪拌性を向上することができるという優れた効果がある。
実施例1の現像装置の剤持ち上げ部近傍の断面説明図。 本実施形態の複写機の概略構成図。 実施例1の現像装置の斜視説明図。 実施例1の現像装置の現像ローラ近傍の断面説明図。 現像ローラの回転軸に直交する平面についての実施例1の現像装置の断面説明図、(a)は、図4中のH−H断面の断面図、(b)は、図1及び図4中のI−I断面の断面図。 持ち上げ部内の現像剤の様子を模式的示した説明図、(a)は、パドル羽部によって仕切られた複数の空間の説明図、(b)は、仕切られた空間同士の間を現像剤が移動する状態の説明図。 パドル羽部の連通口の形成例の説明図、(a)は、N枚目のパドル羽部の説明図、(b)は、N+1枚目のパドル羽部の説明図、(c)は、N+1枚目のパドル羽部の他の例の説明図。 実施例1とは、パドル羽部の形状が異なる現像装置の説明図。 実施例2の現像装置の斜視説明図。 実施例2の現像装置の剤持ち上げ部近傍の断面説明図。 実施例2の現像装置の図10中のT−T断面の断面説明図。 実施例3の現像装置の斜視説明図。 実施例3の現像装置の断面図、(a)は、図12中の平面Qにおける断面図、(b)は、図12中の平面Rにおける断面図。 実施例4の現像装置の剤持ち上げ部近傍の概略説明図。 実施例5の現像装置の断面説明図。 実施例6の現像装置の剤持ち上げ部近傍の断面説明図。 実施例7の現像装置の回転軸に平行な平面についての断面説明図。 実施例7の現像装置の回転軸に直交する平面についての断面説明図、(a)は、図17中のI−I断面の断面図、(b)は、T−T断面の断面図。 実施例8の現像装置の説明図、(a)は、斜視説明図、(b)は、断面説明図。 実施例9の現像装置の断面説明図。 変形例の現像装置の軸方向に直交する断面の概略断面図。 従来例の現像装置の軸方向に直交する断面の概略断面図。 従来例の現像装置の軸方向に平行な断面の概略断面図。
以下、本発明を画像形成装置としての複写機(以下、複写機500という)に適用した実施形態について説明する。
図2は、複写機500の概略構成図である。複写機500は、画像形成装置の本体部としてのプリンタ部100の上部に、書き込みユニット118、画像読取部106及び原稿自動搬送装置(以下、ADF101という)を備える。
以下、複写機500における複写機機能の動作について説明する。
ADF101の原稿台102に画像面が上となる状態で原稿束が載置され、図示しない操作部上のスタートキーが押下されると、最上位の原稿が原稿給送ローラ103、給送ベルト104によってコンタクトガラス105上の所定位置に給送される。コンタクトガラス105上の原稿は、画像読取部106によって画像情報が読み取られた後に給送ベルト104によって搬送され、排出ローラ107によって排紙台108上に排出される。原稿台102からコンタクトガラス105への原稿の給送が終了した後、原稿検知センサ109によって原稿台102上に次の原稿が存在することが検知された場合には、上述と同様にこの原稿がコンタクトガラス105上に給送される。
画像読取部106は、コンタクトガラス105上の原稿を2個のランプ128で照射しながら原稿の画像情報を副走査方向にライン走査する。そして、その反射光を画像データとして第一ミラー129、第二ミラー130及び第三ミラー131により所定の方向に反射させ、画像を縮小結像させるレンズユニット132を介してCCD133に送り、画像データの読み込みを行う。
画像読取部106によって読み込まれた画像データは、図示しない画像処理手段を介してレーザ発光装置134、fθレンズ135、反射ミラー136等を有する書き込みユニット118に送られる。そして、書き込みユニット118のレーザ発光装置134が原稿画像に対応したレーザ光を発することで感光体117上に原稿画像に対応した静電潜像が形成される。
プリンタ部100の内部には、感光体117、現像装置10、定着部121、排紙ユニット122、第1〜第3給紙装置110,111,112、縦搬送ユニット116等が配設されている。感光体117は、図示しない帯電器により一様に帯電された後に書き込みユニット118からのレーザ光によって露光されて静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置10により現像されて感光体117の表面上にトナー像が形成される。
第1〜第3給紙装置110,111,112はそれぞれ記録媒体である転写紙が積載された第1〜第3給紙カセット113,114,115を備えている。そして、上述したトナー像の形成動作と並行して、第1〜第3給紙装置110,111,112のうちの選択された一つの給紙装置がその給紙カセット内に積載された転写紙の最上部の一枚を縦搬送ユニット116に給送する。給送された転写紙は、縦搬送ユニット116によって感光体117と転写ベルト120とが当接する位置まで搬送される。
感光体117の下方には転写ベルト120が配設されている。転写ベルト120は記録媒体である転写紙の搬送手段及び転写手段を兼ねており、転写ローラ120aと張架ローラ120bとによって張架されている。図示しない電源から転写ローラ120aに転写バイアスが印加され、転写ベルト120が縦搬送ユニット116からの転写紙を感光体117と等速で搬送しつつ感光体117上のトナー像を転写紙に転写させる。
感光体117と転写ローラ120aとの対向部を通過した転写紙は転写ベルト120によって定着部121へと搬送される。転写紙に転写されたトナー像は定着部121において転写紙上に定着され、画像を定着された転写紙は排紙ユニット122を介して排紙トレイ123上に排出される。感光体117はトナー像転写後に図示しないクリーニング手段によってクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。
排紙ユニット122の下方には、反転ユニット125が配置されており、反転ユニット125は、排紙ユニット122内に設けられた不図示の分岐手段によって分岐された転写紙が図2中の矢印Aで示すように搬送ローラ対124によって送り込まれる。
図2中の矢印Bで示すように反転ユニット125内に進入した転写紙は、反転ユニット125によって図2中の矢印C方向に搬送される。反転ユニット125と排紙ユニット122との間には、反転した転写紙を図2中の矢印Dで示すように再び排紙ユニット122側に戻す排紙搬送路127を有する。反転ユニット125で反転した転写紙を、排紙搬送路127を介して排紙することで、画像が形成された面を下にして転写紙を排紙トレイ123上に排出することができる。
また、反転ユニット125の下方には反転ユニット125で反転した転写紙を再び縦搬送ユニット116側に搬送する両面画像形成搬送路126が配設されている。転写紙の両面に画像を形成するときには、反転ユニット125によって図2中の矢印C方向に搬送された転写紙が図2中の矢印Eで示すように両面画像形成搬送路126へ搬送される。そして、転写紙が縦搬送ユニット116に受け渡されることで、画像が形成された面を下にした状態で感光体117と転写ローラ120aとの対向部に転写紙が供給される。これにより、転写紙の画像が形成されていない面が感光体117と対向し、トナー像が転写されることで転写紙の両面に画像を形成して排紙トレイ123上に排出することができる。
複写機500において、プリンタ機能によって画像を形成するときには、画像処理手段からの画像データの代わりに外部からの画像データが書き込みユニット118に入力され、画像形成手段によって転写紙上に画像が形成される。ファクシミリ機能時には画像読取部106からの画像データが図示しないファクシミリ送受信部により相手に送信され、相手からの画像データがファクシミリ送受信部で受信されて画像処理手段からの画像データに代えて書き込みユニット118に入力されることにより、画像形成手段が作動して転写紙上に画像が形成される。
上述した構成では、画像形成装置として複合機を用いた例を示したが、本発明が適用可能な画像形成装置はこれに限られず、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の他の画像形成装置にも本発明は適用可能である。
〔実施例1〕
次に、本発明を適用した現像装置10の一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について説明する。
図3は、実施例1の現像装置10の斜視説明図であり、図4は、図3中の矢印F方向から見た現像装置10の現像ローラ1近傍の断面説明図である。また、図1は、現像装置10の剤持ち上げ部7を図3中の矢印G方向から見た断面説明図である。
図5は、現像ローラ1の回転軸に直交する平面についての現像装置10の断面説明図である。図5(a)は、現像ローラ1が配置された位置である図4中のH−H断面の断面図であり、図5(b)は、剤持ち上げ部7が設けられた位置である図1及び図4中のI−I断面の断面図である。
実施例1の現像装置10は感光体117に対向配置され、感光体117は図5(a)中矢印に示すように図5(a)における時計回り方向に回転駆動する。
現像装置10のケーシング10a内には磁性又は非磁性のトナーと磁性キャリアとからなる二成分の現像剤が収容されている。現像装置10が備える現像剤担持体としての現像ローラ1は、円筒状の現像スリーブ1aと、現像スリーブ1aの内部に現像装置10に対して固定して配置された複数の磁石からなるマグネットローラ6とによって構成されている。現像ローラ1は、マグネットローラ6の磁力によって現像スリーブ1aの表面上に現像剤を担持し、現像スリーブ1aが回転して表面移動することによって感光体117の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像を行う現像領域まで現像剤を搬送する。さらに、現像スリーブ1a上に担持された現像剤の層厚を規制する剤規制部材であるドクタブレード5を有している。
現像装置10は、現像ローラ1に供給する現像剤を収容するケーシング10a内に形成された第一搬送路である供給搬送路51内の現像剤を現像ローラ1の回転軸方向に沿って搬送する第一搬送部材である供給スクリュ21を備える。また、現像装置10は、ケーシング10a内の供給搬送路51よりも下方に形成された第二搬送路である回収搬送路52内の現像剤を搬送する第二搬送部材である回収スクリュ22を備える。さらに、回収搬送路52における搬送方向下流側端部と剤流入口7bを介して連通する剤持ち上げ部7には、現像剤を上方に向けて搬送する現像剤受け渡し手段である回転パドル8を備える。剤持ち上げ部7の上部は剤排出口7aを介して供給搬送路51と連通する。
現像装置10では、二つのスクリュ部材である供給スクリュ21と回収スクリュ22とが現像ローラ1の回転軸方向に対して略平行に設けられている。各スクリュ部材は、回転軸と回転軸に螺旋状に設けられた羽部とを備え、回転することにより回転軸の軸方向に沿って一方向に現像剤を搬送する。図1及び図4のケーシング10a内の矢印は現像剤の流れる方向を示している。
ケーシング10a内の現像剤は供給搬送路51、回収搬送路52、剤落下部53及び剤持ち上げ部7に収容されている。また、回収搬送路52内の現像剤は回収スクリュ22によって供給スクリュ21の搬送方向とは逆方向に搬送される。
供給搬送路51内の現像剤は、供給スクリュ21の回転によって搬送方向下流側(図4中の右側)に搬送され、供給搬送路51の搬送方向下流側端部に到達した現像剤は、自重で剤落下部53を落下して回収搬送路52に受け渡される。また、回収搬送路52内の現像剤は、回収スクリュ22の回転によって搬送方向下流側(図4中の左側)に搬送され、回収搬送路52の搬送方向下流側端部に到達した現像剤は、剤流入口7bから剤持ち上げ部7に受け渡される。剤持ち上げ部7内の現像剤は回転パドル8のパドル羽部82によって上方に持ち上げられ、剤排出口7aから供給搬送路51に受け渡される。このように、ケーシング10a内の現像剤は、供給スクリュ21、回収スクリュ22及び回転パドル8によって装置内を循環している。
図4及び5に示すように、供給スクリュ21と現像ローラ1との間には、ケーシング10aによって供給連通部51aが形成されており、回収スクリュ22と現像ローラ1との間には、ケーシング10aによって回収連通部52aが形成されている。また、剤落下部53の上部にはトナー補給口11が設けられている。
現像動作時には、供給スクリュ21によって搬送される供給搬送路51内の現像剤の一部が供給連通部51aを通過し、現像ローラ1の表面へと供給される。現像ローラ1の表面に供給された現像剤は、現像スリーブ1aの回転に伴い、ドクタブレード5との対向部を通過する際に層厚が規制され、その後、感光体117との対向部である現像領域に搬送される。供給連通部51aは現像ローラ1の軸方向に延びており、現像幅に渡って、供給搬送路51から現像ローラ1へ現像剤が供給可能となっている。
現像ローラ1と感光体117との間の現像領域を通過した現像剤は、現像ローラ1の表面から離れ、回収連通部52aを通過して回収搬送路52へと受け渡される。
このように、現像装置10では、現像スリーブ1a上に担持された後、現像領域において感光体117の表面の供給されずに現像スリーブ1a上に残ったトナー濃度が低下した現像剤は、現像スリーブ1aの回転に伴って供給搬送路51に再度回収されるのではなく、一度、回収搬送路52に回収される。そして、回収された現像剤は、トナー補給口11から補給されたトナーと回収搬送路52内及び剤持ち上げ部7内で攪拌されつつ搬送され、再度、供給搬送路51へ受け渡される。
複写機500では、感光体117上に形成される静電潜像の画像情報から求めるトナー消費量に応じて、不図示のトナー補給装置でトナー補給口11からトナーを補給する。このトナー補給によってケーシング10a内に補給されたトナーが剤落下部53から回収搬送路52の搬送方向上流側端部に落下して回収搬送路52内の現像剤にトナーを補給することができる。これにより、適正なトナー濃度の現像剤を供給搬送路51に受け渡すことが出来る。
また、現像装置10では、回収搬送路52から剤持ち上げ部7を介して供給搬送路51へと受け渡された現像剤のすべてが供給搬送路51内の供給スクリュ21の搬送方向下流側端部に到達するわけではない。上述したように、供給搬送路51内を搬送される途中で現像ローラ1の表面に供給され、現像領域を通過した後、回収搬送路52に回収される成分が存在する。このような現像ローラ1の表面への現像剤の受渡しは、現像ローラ1の回転軸方向の幅の略全域に渡ってなされる。
このため、供給搬送路51内で供給スクリュ21によって搬送力が付与されて搬送される現像剤の量は、供給搬送路51内の上流側端部から下流側端部に向かうに従い徐々に減少する傾向がある。
一方、回収搬送路52内では、軸方向の幅の略全域に渡って現像ローラ1の表面から現像剤が供給される。このため、回収スクリュ22によって搬送力が付与されて搬送される現像剤の量は、回収搬送路52内の上流側端部から下流側端部に向かうに従い徐々に増加する傾向がある。即ち、現像装置10のケーシング10a内の現像剤の量の分布には偏りが存在する。
実施例1の現像装置10は、図5(a)に示すように、現像ローラ1、供給スクリュ21及び回収スクリュ22を縦一列に並べた構成となっている。また、供給スクリュ21の搬送方向上流側端部付近であり、回収スクリュ22の搬送方向下流側端部付近である位置に剤持ち上げ部7が配置されている。剤持ち上げ部7の内部に設置された回転パドル8は、パドル回転軸81が二つのスクリュ部材の回転軸を結んだ仮想平面αと直交するように配置されている。
図1に示すように、剤持ち上げ部7の内部は、回転パドル8の複数枚のパドル羽部82によって複数の空間に仕切られており、回転パドル8が回転することにより、仕切られた空間がパドル回転軸81を中心に回転する。また、剤持ち上げ部7には、剤流入口7b及び剤排出口7aが設けられている。このため、仕切られた空間の一つが剤流入口7bが設けられた箇所に位置することで、回収搬送路52の搬送方向下流側端部に到達した現像剤が剤流入口7bから仕切られた空間の一つに流入する。現像剤が流入した空間がパドル回転軸81を中心に回転することで、その内部に現像剤も回転し、剤排出口7aが設けられた箇所に到達したときに空間内の現像剤が剤排出口7aから供給搬送路51に排出される。これにより、現像ローラ1よりも下方に配置された回収搬送路52の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を、現像ローラ1よりも上方に配置された供給搬送路51の搬送方向上流側端部に受け渡すことが出来る。
また、図1に示すように、それぞれのパドル羽部82の一部には、パドル羽部82によって仕切られた二つの空間を連通する連通口9が設けられている。
図6は、現像装置10が稼動しているときの或る瞬間の剤持ち上げ部7内の現像剤の様子を模式的示した説明図である。図6(a)は、回転パドル8の複数のパドル羽部82によって仕切られた複数の空間の説明図であり、図6(b)は、仕切られた空間同士の間を現像剤が移動する状態の説明図である。
図6(a)中の空間70aは、剤流入口7bを介して回収搬送路52から現像剤が流入する。このため、空間70a、70b及び70cは、内部に残留していた現像剤と、回収搬送路52から受け渡された現像剤とにより、空間内の現像剤の量が増えた状態となっている。空間70dは、剤排出口7aを介して供給搬送路51に現像剤が排出され、空間70e及び空間70fでは、剤排出口7aと対向したときに排出されなかった現像剤が内部に残留した状態である。
図6中の矢印Jで示すように、回転パドル8が回転することによって現像剤がパドル羽部82に持ち上げられるときに、図6(b)中の矢印Kで示すように、現像剤の一部がパドル羽部82の連通口9を通過する。すなわち、パドル羽部82に持ち上げられずに留まった状態となる。
このような剤持ち上げ部7では、回転するパドル羽部82により、回収搬送路52の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を供給搬送路51に搬送することが可能となると共に、パドル羽部82の連通口9により、剤持ち上げ部7内部で現像剤が撹拌される。これは、連通口9を通過した現像剤と通過した先に存在する現像剤とが混合されるためである。また、連通口9を通過する現像剤と通過しない現像剤との間、及び、連通口9を通過した現像剤と通過した先に存在する現像剤との間で摩擦が生じるため、トナーの帯電を促すことができる。
実施例1の現像装置10にはトナーとキャリアとを混合した現像剤が入っている。この現像装置10はいわゆる、一方向循環方式で、供給搬送路51内の現像剤が供給スクリュ21によって図4中の左から右に搬送され、供給搬送路51内を搬送されている間にそのほとんどが現像ローラ1の表面上に供給される。次にドクタブレード5で均一な厚さに規制されてから、感光体117に接することで感光体117上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する構成である。トナーが現像され、現像剤のトナー濃度が低下するため、トナー補給口11から新しいトナーが補給される。
現像領域を通過した現像ローラ1表面上の現像剤はすべて回収搬送路52に受け渡され、回収スクリュ22によって図4中の左方向に搬送される。回収スクリュ22に搬送された現像剤は、回収搬送路52の搬送方向下流側端部に設けられた剤流入口7bから剤持ち上げ部7に流入する。このとき、トナー補給口11から補給され、回収搬送路52を通過した補給トナーも剤持ち上げ部7に流入する。剤持ち上げ部7内に入った現像剤は、回転パドル8の回転により上方に搬送される。このとき、パドル羽部82同士の間の空間に入った現像剤は、パドル羽部82に連通口9が設けられているため、その一部が連通口9を通過した下方に落下し、パドル羽部82を挟んで上流側の空間に移動する。この結果、現像剤と現像剤との間、現像剤とパドル羽部82との間で、現像剤は摺擦されるため、現像剤が撹拌されると共に、摩擦帯電により補給トナーの帯電が促される。
図7は、パドル羽部82の連通口9の形成例の説明図である。図7(a)は、或る箇所からN枚目のパドル羽部82の連通口9の配置の説明図であり、図7(b)は、或る箇所からN+1枚目のパドル羽部82の連通口9の配置の説明図である。図7に示すように、連通口9は、隣り合うパドル羽部82において位置が重ならないように、形成されている。
このように、隣り合うパドル羽部82に形成された連通口9の位置がずれているため、N枚目のパドル羽部82の連通口9を通過した現像剤が、そのまま、N+1枚目(N枚目よりも上流側)のパドル羽部82の連通口9を通過することを抑制することができる。これにより、N+1枚目(N枚目よりも上流側)のパドル羽部82の連通口9を他の現像剤が通過することを促すとともに、回転パドル8の回転方向に移動している現像剤にパドル回転軸81の軸方向の動きが加わる。よって、現像剤の攪拌性の向上を図ることができ、補給トナーの帯電性を向上することができる。
図7(c)は、或る箇所からN+1枚目のパドル羽部82の連通口9の配置の他の例の説明図である。図7(c)に示すように、N枚目のパドル羽部82に対して連通口9の配置パターンを異ならせてもよい。
現像装置10では、図1及び図5(b)に示すように、回転パドル8の外径は、二つのスクリュ部材の回転軸同士の距離よりも大きく設定している。これにより、回転パドル8の一回転当たりの搬送量を多くすることができ、回転パドル8の回転速度を遅く設定することができる。
また、剤持ち上げ部7内で回転パドル8によって持ち上げられた現像剤は、剤排出口7aから供給搬送路51へ受け渡され、ケーシング10a内を循環する。
現像装置10では、回転パドル8を用いた剤持ち上げ部7を設けることにより、回収搬送路52と供給搬送路51との上下方向の位置が離れていても、現像剤を容易に循環させることができる。よって、図3及び図5等に示すように、2つのスクリュ部材と現像ローラ1とを上下方向に直線状に配置することが可能となり、現像装置10の幅方向について大幅に小型化を図ることができる。
現像装置10では、供給スクリュ21の回転数をR1[rps]、回転パドル8の回転数をR2[rps]、パドル羽部82の枚数をN枚としたときに、
N×R2>R1
の関係を満たす様に設定している。
「N×R2」はパドル羽部82の周波数を意味し、「R1」は供給スクリュ21の羽(スパイラルのピッチ)の周波数を意味する。
剤持ち上げ部7の回転パドル8によって供給搬送路51に供給される現像剤は、パドル羽部82による周波数「N×R2」のムラが生じやすい。一方、供給スクリュ21も一般的にスクリュのピッチでムラが生じやすい。このため、パドル羽部82の周波数がスクリュピッチの周波数より小さいと、供給スクリュ21に搬送される現像剤には、スクリュピッチムラと、パドル羽部82の周波数のムラとの両方が存在することとなり、パドル羽部82による周期ムラが、供給スクリュ21の搬送ムラにとして残る。
供給スクリュ21に搬送ムラがあると、現像ローラ1に供給される際に、このムラが影響しドクタブレード5を通過後の汲み上げ量のムラとなり、トナー画像の濃度ムラが発生し、画像品質を悪化させるおそれがある。
従って、パドル羽部82の周波数を十分大きく、少なくとも供給スクリュ21の回転数以上にすることにより、パドル羽部82の周期ムラの影響を供給スクリュ21に搬送されたときに排除することができる。
ここで、回収スクリュ22の搬送方向下流側端部近傍で搬送される現像剤の流量をQ[g/s]、供給スクリュ21の搬送方向上流側端部近傍で搬送される現像剤の流量をV[g/s]とする。この場合、現像装置10内の現像剤量のバランスを成立されるためにはQ=Vである必要がある。このとき、剤持ち上げ部7で回収搬送路52から供給搬送路51へ持ち上げられる現像剤の量をS[g/s]とすると、SもQ及びVと同じ量である必要がある。
しかし、上述したように剤持ち上げ部7では、パドル羽部82に設けた連通口9により、パドル羽部82によって仕切られた空間内の一部の現像剤が落下する。このため、回収搬送路52から剤持ち上げ部7に受け渡された現像剤の一部は剤持ち上げ部7内に残る。すなわち、Q=V=Sにならない。そこで、剤持ち上げ部7内にあらかじめ現像剤を貯留させておき、回転パドル8で上方に搬送する量をQ及びVより多くなるように回転パドル8の回転速度を設定し、Q=V=Sになるようにする。
図8は、実施例1の現像装置10とは、パドル羽部82の形状が異なる構成の説明図である。
図1に示すように、実施例1の現像装置10が備えるパドル羽部82は、パドル回転軸81に固定された位置から回転パドル8の径方向に直線的に延在する形状である。
一方、図8に示す現像装置10では、パドル羽部82の先端側を回転方向に屈曲させている。すなわち、パドル羽部82は、外周方向端部82aの位置が、パドル回転軸81に固定された根元部82bから回転パドル8の径方向に伸ばした仮想線γよりも回転方向下流側となる形状となっている。このような形状とすることにより、回収搬送路52から剤持ち上げ部7に受け渡された現像剤を効率的にパドル羽部82の間に取り込みやすくなる。
ここで、従来の現像装置の問題点について説明する。
従来の現像装置の中には、現像領域でトナーを消費した現像剤担持体上の現像剤を再び供給搬送路へ戻して回収する供給回収一体方式を採用するものがある。この供給回収一体方式の現像装置は、供給搬送路内を搬送される現像剤のトナー濃度が搬送方向下流側ほど低くなる。このため、現像領域に供給される現像剤において現像剤担持体の回転軸方向にトナー濃度分布のムラが生じるという欠点がある。このようなトナー濃度分布のムラは、記録材上に形成される画像の濃度ムラとなって現れやすい。
このような問題を解消し得る現像装置としては、図22及び図23に示す現像装置10がある(以下、従来例の現像装置10と呼ぶ)。
この従来例の現像装置10は、現像領域でトナーを消費した現像済み現像剤を供給搬送路51とは別の搬送路である回収搬送路52へ回収する供給回収分離方式を採用するものである。この供給回収分離方式の現像装置は、供給搬送路51を流れる現像剤のトナー濃度が現像剤搬送方向にわたって一定に維持される。よって、現像領域に供給される現像剤において現像剤担持体である現像ローラ1の回転軸方向にトナー濃度のムラが生じることはなく、上述したトナー濃度分布のムラに起因する画像の濃度ムラの発生を防止することが出来る。
一般的な現像装置では、補給されたトナーが現像ローラに汲みあがるまでのわずかな時間の間に現像ローラと平行に配置された、現像剤の搬送を行うスクリュの回転による攪拌効果を利用してトナーの分散・帯電付与を行っている。このため、特にトナーの収支が多い場合、補給されたトナーが十分に分散せずに、現像ローラに汲み上がり、地汚れ、トナー飛散といった品質課題が発生するおそれがある。
図22及び図23に示す従来例の現像装置10は、供給スクリュ21と回収スクリュ22とを上下に配置しているため、軸方向に直交する断面の幅方向(水平方向)の長さが小さくなり、現像装置の小型化に有利である。しかしながら現像装置10を小型化すると、現像剤の容量が小さくなる。現像装置10内の現像剤の容量が小さくなると、ある量のトナー消費に対してトナーを補給した場合、容量が大きな現像装置に比べてトナーの収支が多くなり易く、上述したようにトナーの分散性が悪化し易くなる。
また、二つの搬送路を上下に配置した現像装置では、従来例の現像装置10の領域βで示すように、重力に逆らって現像剤を持ち上げる部分がある。この部分では、回収搬送路52の搬送方向下流側端部に現像剤を溜めて、回収スクリュ22の水平方向の搬送力によって現像剤を無理に上部に押し上げているので、圧力がかかっており、現像剤が劣化しやすい。またこのように現像剤を押し込み、持ち上げる構成では、二つの搬送路の位置関係は隣接する必要がある。これは、以下の理由による。すなわち、二つの搬送路が上下方向に離れて配置されていると、二つの搬送路の連通部分であるスクリュ部材が配置されていない部分では、現像剤を持ち上げる部材がない。このため、圧力だけでは持ち上げることができず、回収スクリュ22が詰まりロックするためである。
特許文献2では、下方の搬送路から上方の搬送路への現像剤の受け渡しのときに現像剤にかかる圧力を抑制するために、持ち上げ部分に回転する羽を設け、現像剤の持ち上げをアシストし、剤にかかる圧力を低減した現像装置を提案している。しかし、この方法では、圧力を低減する効果は限定的であると共に、上下のスクリュの位置関係も制約がある。
また、特許文献1では、下方の搬送路から上方の搬送路への現像剤の持ち上げを、内部の磁石ローラを用いて行っている。この構成ではある程度スクリュの位置関係は制約されないが、コストがかかる。
また、図22及び図23に示す従来例の現像装置10、特許文献1及び特許文献2に記載の現像装置は、現像剤を持ち上げる部分で現像剤の攪拌性を向上する構成は備えていない。
一方、実施例1の現像装置10は、回転パドル8を用いた剤持ち上げ部7を設けることにより、回収搬送路52と供給搬送路51との上下方向の位置が離れていても、現像剤を容易に循環させることができる。さらに、回転パドル8のパドル羽部82に連通口9を設けることにより、現像剤を持ち上げる部分で現像剤の攪拌性を向上することができる。
実施例1の現像装置10の回転パドル8のように、下方から押圧して押し上げる複数の押圧部材を備え、押圧部材が現像剤を押圧するときに、押圧部材の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過可能な連通部を該押圧部材に設けた現像剤受け渡し手段は、特許文献1や特許文献2に記載の現像装置の現像剤を持ち上げる部分に適用可能である。
特許文献1に記載の現像装置は、供給搬送路から現像ローラに供給した現像剤が、現像領域を通過した後、再び供給搬送路に回収される供給回収一体方式の現像装置である。さらに、供給搬送路の上方に循環搬送路を設け、供給搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を持ち上げて、上方に配置された循環搬送路に受け渡す構成である。このように、供給回収一体方式の現像装置で、供給搬送路の上方に循環搬送路を備える構成においては、供給搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を循環搬送路に受け渡す構成として、本発明の現像剤受け渡し手段を適用することができる。
また、特許文献2に記載の現像装置は、供給回収一体方式の現像装置で供給搬送路の下方に循環搬送路を備える構成である。このような構成においては、循環搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を供給搬送路に受け渡す構成として、本発明の現像剤受け渡し手段を適用することができる。
さらに、従来例の現像装置10のように、供給回収分離方式で供給搬送路と回収搬送路とを上下に配置し、現像ローラと二つのスクリュ部材とが縦一列に配置されていない現像装置にも本発明は適用可能である。このような構成においては、回収搬送路の搬送方向下流側端部に到達した現像剤を供給搬送路に受け渡す構成として、本発明の現像剤受け渡し手段を適用することができる。
〔実施例2〕
次に、本発明を適用した現像装置10の二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図9は、実施例2の現像装置10の斜視説明図であり、図10は、現像装置10の剤持ち上げ部7近傍を図9中の矢印M方向から見た断面説明図である。
図11は、現像ローラ1の回転軸に直交する平面である図10中のT−T断面の断面図である。
実施例2の現像装置10は、回転パドル8の軸方向の中心位置が二つのスクリュ部材の回転軸を結んだ仮想平面αの位置と略一致する構成であり、現像剤の循環の仕組み等は実施例1と同様である。
実施例1の現像装置10では、現像ローラ1が配置された位置では、供給スクリュ21、現像ローラ1及び回収スクリュ22が縦一列に配置されていため、幅方向を小さくすることが可能であった。しかし、回転パドル8を設けるために、剤持ち上げ部7が供給搬送路51や回収搬送路52に対して幅方向の外側に形成され、剤持ち上げ部7を設けた位置の幅方向を小さくするのには限界があった。一方、実施例2の現像装置10では、回転パドル8の幅方向の位置が供給スクリュ21、現像ローラ1及び回収スクリュ22の幅方向の位置と重なるように配置しているため、実施例1の構成と比較して剤持ち上げ部7を設けた位置の幅方向をさらに小さくすることができる。
また、実施例2の現像装置10は、図10及び図11に示すように、パドル羽部82と二つのスクリュ部材の回転軸とが干渉しないように、パドル羽部82の端部に切り欠き83が設けられている。
〔実施例3〕
次に、本発明を適用した現像装置10の三つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)について説明する。
図12は、実施例3の現像装置10の斜視説明図である。また、図13は、図12に示す実施例3の現像装置10の断面説明図であり、図13(a)は、図12中の平面Qにおける断面図、図13(b)は、図12中の平面Rにおける断面図である。
実施例3の現像装置10は、供給回収一体方式の現像装置であり、供給搬送路51の下方に循環搬送路252を備え、供給スクリュ21及び回収スクリュ22を現像ローラ1に対して平行に配置した構成である。
実施例3の現像装置10は、現像ローラ1の斜め下方に供給スクリュ21が配置されており、この供給スクリュ21の鉛直下方に循環スクリュ222が配置されている。
現像装置10のケーシング10a内には磁性または非磁性のトナーと磁性キャリアとからなる二成分の現像剤が収容されている。供給搬送路51内を供給スクリュ21により搬送される現像剤のうち、現像ローラ1の内部にある磁石の磁力により吸着された現像剤は、現像ローラ1の表面移動によって感光体117(図12及び図13では不図示)と現像ローラ1との対向部である現像領域に向けて搬送される。現像ローラ1の表面上に担持された現像剤は、現像領域に向かう途中で、ドクタブレード5で均一な厚さに規制され、その後、現像領域で感光体117に接することで、感光体117上の静電潜像をトナーで現像し、トナー像を形成する。
現像領域を通過した現像ローラ1の表面上の現像剤は、供給搬送路51内に再び回収され、供給スクリュ21によって供給搬送路51中の現像剤と混合されながら供給スクリュ21搬送方向下流側に向けて搬送される。供給搬送路51における供給スクリュ21の搬送方向下流側端部は、循環スクリュ222が配置された循環搬送路252と、剤落下部53を介して連通している。よって、供給搬送路51における供給スクリュ21の搬送方向下流側端部に到達した現像剤は、循環搬送路252へと受け渡される。
このとき、静電潜像の画像情報から求めるトナー消費量に応じて、トナー補給口11から新しいトナーが補給され、供給搬送路51から循環搬送路252に受け渡される現像剤とともに、循環搬送路252における循環スクリュ222の搬送方向上流側端部に受け渡される。
現像剤は、新たに補給されたトナーとともに循環スクリュ222により混合されながら搬送され、循環搬送路252内の循環スクリュ222の搬送方向下流端部まで到達し、図13(b)に示す剤流入口7bから剤持ち上げ部7内へと受け渡される。
回転パドル8は、パドル回転軸81と押圧部材である複数毎のパドル羽部82とから構成され、不図示の駆動モータにつなげられたパドル回転軸81が回転することで、パドル羽部82が回転し、その回転に伴い現像剤が上方に搬送される。パドル羽部82には現像剤が通過可能な連通口9が設けられており、現像剤がパドル羽部82により押される際に、現像剤の一部がこの連通口9を通過し、残りは上方へと移動する。この結果、現像剤同士の間や、現像剤とパドル羽部82との間で、現像剤が摺擦されるため、現像剤が撹拌されると共に、トナーは摩擦帯電される。
また、隣り合うパドル羽部82において連通口9の位置が重ならないように、隣り合うパドル羽部82の連通口9の位置がずれるように形成されている。これにより、あるパドル羽部82の連通口9を落下した現像剤が、そのまま次のパドル羽部82の連通口を通過してしまうことを防止し、撹拌効果を高めることができる。
ここで、循環スクリュ222の搬送方向下流側端部近傍で搬送される現像剤の流量をQ[g/s]、供給スクリュ21の搬送方向上流側端部近傍で搬送される現像剤の流量をV[g/s]とする。この場合、現像装置10内の現像剤量のバランスを成立されるためにはQ=Vである必要がある。このとき、剤持ち上げ部7で循環搬送路252から供給搬送路51へ持ち上げられる現像剤の量をS[g/s]とすると、SもQ及びVと同じ量である必要がある。
しかし、上述したように剤持ち上げ部7では、パドル羽部82に設けた連通口9により、パドル羽部82によって仕切られた空間内の一部の現像剤が落下する。このため、循環搬送路252から剤持ち上げ部7に受け渡された現像剤の一部は剤持ち上げ部7内に残る。すなわち、Q=V=Sにならない。そこで、剤持ち上げ部7内にあらかじめ現像剤を貯留させておき、回転パドル8で上方に搬送する量をQ及びVより多くなるように回転パドル8の回転速度を設定し、Q=V=Sになるようにする。
パドル羽部82により持ち上げられた現像剤は剤排出口7aにより供給搬送路51内に受け渡され、供給スクリュ21に搬送されつつ、再度、現像ローラ1へと供給される。実施例3の現像装置10は、特許文献2の現像装置と同様に供給回収一体方式の現像装置であり、一方向循環ではない、再汲み上げタイプの実施例である。しかし、特許文献2に記載の現像装置のように、搬送スクリュを上下に配置すると、下側の搬送スクリュから上側の搬送スクリュに現像剤を持ち上げる際に圧力が必要であり、現像剤にストレスが掛かってしまうという課題は一方向循環の供給回収分離方式の現像装置と同様である。これに対して、実施例3の現像装置10のように、回転体である回転パドル8を備えた剤持ち上げ部7設けることで、供給回収一体方式の現像装置であっても、持ち上げ部での良好な搬送効率が得られるとともに、現像剤の撹拌性を向上できる。
〔実施例4〕
次に、本発明を適用した現像装置10の四つ目の実施例(以下、実施例4と呼ぶ)について説明する。
図14は、実施例4の現像装置10の剤持ち上げ部7近傍の概略説明図である。
上述した実施例1〜3では、剤排出口7aと剤流入口7bとが略同じ大きさとなっているが、剤排出口7aを剤流入口7bよりも大きくしてもよい。実施例4は、図14にしめすように、剤排出口7aの開口面積をS[mm]、剤流入口7bの開口面積をS[mm]としたときに、S>Sの関係を満たす構成である。
回収搬送路52(循環搬送路252)から剤持ち上げ部7へと現像剤を受け渡す際には、回収スクリュ22(循環スクリュ222)に軸方向に直交する方向の搬送を促すパドルなどを設けることで、剤流入口7bの現像剤搬送量(受渡し量)R[g/s]は、回収スクリュ22(循環スクリュ222)の軸方向の搬送量Q[g/s]と同等の量を確保することが可能である。
一方、剤排出口7aにおける剤持ち上げ部7から供給搬送路51への搬送量U[g/s]は、パドル羽部82による搬送方向と、剤持ち上げ部7から供給搬送路51への受渡し方向とが異なるため、R>Qの関係になってしまう可能性が大きい。
これに対して、実施例4の現像装置10では、S>Sの関係を満たすように、剤排出口7aの開口面積を大きくしているため、剤持ち上げ部7から供給搬送路51へ現像剤が受け渡される頻度を増すことができ、搬送量を減らすことなくR[g/s]=U[g/s]の関係を保つことができる。
〔実施例5〕
次に、本発明を適用した現像装置10の五つ目の実施例(以下、実施例5と呼ぶ)について説明する。
図15は、図5(b)と同様の断面における実施例5の現像装置10の断面説明図である。
実施例5の現像装置10は、二つの搬送スクリュ(21、22)とパドル回転軸81との位置関係が実施例1の現像装置10と相違し、他の構成は共通するため、相違点についてのみ説明する。
供給スクリュ21の軸中心とパドル回転軸81の軸中心との距離をLとし、回収スクリュ22の軸中心とパドル回転軸81の軸中心との距離をLとすると、実施例1の現像装置10は、L=Lであるのに対して、実施例5の現像装置10は、L<Lの関係を満たしている。
このように軸位置を配置することで、供給スクリュ21の上端部よりも回転パドル8の上端部の方が、上方に位置する構成となる。これにより、回転パドル8のパドル羽部82の端部が回転し、最上部付近に達する際に、回転パドル8から供給スクリュ21へと掛け流すように現像剤を受け渡すことができる。これにより、供給スクリュ21によって現像剤が搬送される供給搬送路51ないの現像剤搬送量を十分に得ることが可能となる。
また、搬送スクリュの搬送量[g/s]はスクリュ部に存在する現像剤の嵩に比例し、嵩が増すに従い搬送量[g/s]が大きくなる傾向がある。実施例1、2及び実施例5などのように、一方向循環方式の現像装置10では、供給搬送路51内における供給スクリュ21の搬送方向下流側ほど現像剤の量が減少し、搬送方向下流側端部近傍で現像剤が枯渇してしまう不具合が生じるおそれがある。これを補うため通常、供給スクリュ21の回転数を高めに設定するが、スクリュ回転数の増大による発熱や、現像剤(トナー)に対するストレスが増してしまう問題が生じる。実施例5の現像装置10では、供給搬送路51内における供給スクリュ21の搬送方向上流側端部で、供給スクリュ21を十分に埋める現像剤を受け渡す(持ち上げる)ことが可能となる。これにより、ある回転数での供給スクリュ21の搬送能力を最大限利用することが可能となり、スクリュ回転数の低減につなげることができる。
〔実施例6〕
次に、本発明を適用した現像装置10の六つ目の実施例(以下、実施例6と呼ぶ)について説明する。
図16は、図1と同じ方向の断面における実施例6の現像装置10の剤持ち上げ部7近傍の断面説明図である。なお、図1では、剤持ち上げ部7の幅方向(パドル回転軸81の軸方向)の略中央部におけるパドル回転軸81に直交する断面であるが、図16は、剤持ち上げ部7の幅方向の手前側端部であり、パドル羽部82の切断面とならない位置における断面図である。
図16に示すように、実施例6の現像装置10は、パドル羽部82の幅方向についての剤排出口7aから遠い側の端部(図16中の手前側端部)が、回転方向下流側に屈曲し、羽端部屈曲部84を形成している。他の構成は共通するため、説明は省略する。
実施例6の現像装置10は、羽端部屈曲部84を備えることにより、回転パドル8により回収搬送路52(循環搬送路252)から持ち上げられた現像剤に、剤持ち上げ部7から供給搬送路51への受け渡し部(剤排出口7a)で、剤持ち上げ部7から供給搬送路51へ向かう速度成分を与えることができる。これにより、剤持ち上げ部7から供給搬送路51への搬送効率が向上し、良好な現像剤循環が得られる。
〔実施例7〕
次に、本発明を適用した現像装置10の七つ目の実施例(以下、実施例7と呼ぶ)について説明する。
図17は、図10と同様の断面における実施例7の現像装置10の断面説明図であり、図18は、現像ローラ1の回転軸に直交する平面についての実施例7の現像装置10の断面説明図である。図18(a)は、現像ローラ1が配置された位置である図17中のI−I断面の断面図であり、図18(b)は、剤持ち上げ部7が設けられた位置である図17中のT−T断面の断面図である。
供給スクリュ21の軸中心とパドル回転軸81の軸中心との距離をLとし、回収スクリュ22の軸中心とパドル回転軸81の軸中心との距離をLとすると、図10に示す実施例2の現像装置10は、L=Lであるのに対して、実施例7の現像装置10は、L<Lの関係を満たしている。また、図18(a)に示すように、供給搬送路51の断面積をS3、回収搬送路52の断面積をS4とすると、実施例7の現像装置10は、S3>S4の関係を満たしている。
回収搬送路52から回収スクリュ22の軸方向に沿って剤持ち上げ部7に流入した現像剤は、回転するパドル羽部82によって剤持ち上げ部7の円形のケーシングに沿って持ち上げられる。そして、剤持ち上げ部7の上方に持ち上げられた現像剤は、遠心力によって供給搬送路51へと飛ばされるように供給される。
現像剤は、回収搬送路52の搬送方向下流側端部から剤持ち上げ部7を介して、供給搬送路51の搬送方向上流側端部まで、円運動により移動しており、搬送スクリュと回転体との間での受渡し時に余計な圧力(ストレス)を受けることなく、良好に循環させることが可能である。
また、パドル羽部82は、供給スクリュ21及び回収スクリュ22のスクリュ軸を避けるように切り欠き83が設けられており、回転する際に、スクリュ軸とパドル羽部82との間で現像剤がせん断されるため、現像剤を分散するとともに、トナーの摩擦帯電を促進することができる。また、スクリュ軸を避ける切り欠き83は、他の実施例の連通口9と同様に、パドル羽部82が現像剤を持ち上げる際に、現像剤の一部が落下するために、この動きによっても現像剤の分散性(撹拌性)が促進される。
L1<L2の関係を満たすことで、切り欠き83の開口面積が増加し、パドル羽部82に連通口9を設けることができる範囲が実施例2の現像装置10よりも少なくなり、実施例7では連通口9を設けていない。しかし、切り欠き83の開口面積が増加することで、切り欠き83を通過する現像剤量が実施例2の現像装置10よりも増加し、連通口9を設けていなくても、現像剤の十分な撹拌性を得ることが可能である。
〔実施例8〕
次に、本発明を適用した現像装置10の八つ目の実施例(以下、実施例8と呼ぶ)について説明する。
図19は、実施例8の現像装置10の説明図であり、図19(a)は、実施例8の現像装置10の斜視説明図であり、図19(b)は、図11と同様の断面における実施例8の現像装置10の断面説明図である。
図9〜11を用いて説明した実施例2の現像装置10は、供給スクリュ21及び回収スクリュ22のスクリュ外径と、パドル羽部82の幅方向の長さは略同じである。一方、実施例8の現像装置10は、図19(b)に示すように、スクリュ外径をW1とし、パドル羽部82の幅方向の長さをW2とすると、W1<W2の関係を満たしている。
これにより、撹拌部として機能する剤持ち上げ部7の体積を大きく設けることができ、剤持ち上げ部7の現像剤量を増し、撹拌性を向上することができる。また、剤持ち上げ部7に収容される現像剤量が増加することで現像装置10全体の現像剤量が増し、消費トナー量や補給トナー量に対する現像剤量が増し、トナー濃度変動の割合を低減できる。さらに、現像装置10を小型化すると現像剤の総量が低減し、現像剤寿命も短くなってしまうが、剤持ち上げ部7に収容される現像剤量を増すことで、現像剤の総量を増やすことができ、現像剤寿命も長くすることができる。
〔実施例9〕
次に、本発明を適用した現像装置10の九つ目の実施例(以下、実施例9と呼ぶ)について説明する。
図20は、実施例9の現像装置10の説明図であり、図11と同様の断面における実施例9の現像装置10の断面説明図である。
図9〜11を用いて説明した実施例2の現像装置10は、供給スクリュ21が回収スクリュ22の鉛直上方に配置されている。一方、図20に示す実施例9の現像装置10は、供給スクリュ21と回収スクリュ22との回転軸を結んだ仮想線が鉛直方向に対して角度θだけ傾いた構成となっている。
角度θを傾けることにより、剤持ち上げ部7のケーシングの内壁と現像剤との間に摩擦力が働くため、鉛直上方に現像剤を持ち上げる構成よりも効率良く、回収搬送路52から供給搬送路51へと現像剤を受け渡すことが可能である。これにより、回転パドル8の回転数を低減させることが可能であるため、持ち上げ効率を向上させると共に、現像剤に対するストレスを低減することも可能である。
角度θは大きいほど持上げ効率を上げることができるが、一方で撹拌性が低下するため、0[°]<θ<45[°]の範囲で傾斜することが望ましい。
本実施形態では実施例の現像装置10を適用する画像形成装置である複写機500は、図2に示すように現像装置10や感光体117を一つずつ備えるモノクロの画像形成装置である。実施例の現像装置10は、モノクロの画像形成装置に限らずカラーの画像形成装置にも適用可能である。そして、通常、カラーの画像形成装置では、複数の現像装置10(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックなど)が設けられており、それらを水平方向に並べて配置するため、幅方向のサイズが大きいほど画像形成装置として大幅なサイズアップになってしまう。これに対して、実施例の現像装置10は、幅方向のサイズを小さくできるため、カラーの画像形成装置に適用したときに、大幅な省スペース化を図ることができる。
〔変形例〕
実施例1〜実施例5の現像装置10では、ケーシング10a内の現像剤を供給搬送路及び回収搬送路に配置されたスクリュ部材によって現像ローラ1の回転軸方向に沿って搬送する構成である。
二つの搬送路を上下に配置する構成としては、現像剤担持体の回転軸方向に沿って現像剤を搬送する搬送路に限らず、二つの現像剤の搬送路を上下に配置し、下方の搬送路から上方の搬送路に現像剤を受け渡す構成であれば、本発明の現像剤受け渡し手段を適用することができる。
図21は、変形例の現像装置10の断面説明図である。
図21中の矢印は、現像装置10内の現像剤の流れを示している。変形例の現像装置10では、供給搬送路51内の現像剤は供給搬送部材41によって現像ローラ1の回転軸に直交する方向の現像ローラ1側へ向かう方向(図21中の左方向)に搬送される。そして、現像ローラ1の表面に供給され、現像領域を通過した現像剤は回収搬送路52に受け渡される。回収搬送路52内の現像剤は回収搬送部材42によって現像ローラ1の回転軸に直交する方向の現像ローラ1から離れる方向(図21中の右方向)に搬送される。そして、剤持ち上げ部7に受け渡され、剤持ち上げ部7に配置された回転パドル8によって上方にある供給搬送路51に受け渡される。
図21に示す変形例の現像装置10が備える回転パドル8は、上述した実施例の回転パドル8と同様に、パドル羽部82に連通口9が設けられている。このため、上述した実施例と同様に、剤持ち上げ部7で現像剤の撹拌を行うことができ、現像剤の攪拌性の向上を図ることができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
〔態様A〕
トナーと磁性キャリアとからなる二成分の現像剤を表面上に担持して表面移動し、感光体117等の潜像担持体と対向する現像領域で潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像ローラ1などの現像剤担持体と、現像剤担持体に供給する現像剤を収容するケーシング10aなどの現像剤収容部内に形成された供給搬送路51などの第一搬送路内の現像剤を搬送する供給スクリュ21などの第一搬送部材と、現像剤収容部内の第一搬送路よりも下方に形成された回収搬送路52などの第二搬送路内の現像剤を搬送する回収スクリュ22などの第二搬送部材と、第二搬送路における搬送方向下流側端部に到達した現像剤を上方に向けて搬送して第一搬送路に受け渡す回転パドル8などの現像剤受け渡し手段を有する現像装置において、回転パドル8などの現像剤受け渡し手段は下方から上方に移動することで現像剤を下方から押圧して押し上げる複数のパドル羽部82などの押圧部材を備え、パドル羽部82などの押圧部材が現像剤を押圧するときに、パドル羽部82などの押圧部材の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過可能である。これによれば、上記各実施例及び上記変形例について説明したように、回転するパドル羽部82により、回収搬送路52から受け渡された現像剤を供給搬送路51に搬送することが可能となると共に、一部の現像剤がパドル羽部82を通過可能とすることで、剤持ち上げ部7での現像剤の攪拌性の向上を図ることができる。また、パドル羽部82を通過する現像剤と通過しない現像剤とで速度差が生じ、混合されて、且つ、摩擦帯電も推進されるため、補給トナーを十分に分散、帯電することができる。よって、現像剤持ち上げ部7で回転パドル8によって現像剤を上方に搬送しながら、撹拌・帯電することができる。このため、現像剤中のトナーの分散性及びトナーの帯電性の向上を図ることができる。
また、上記実施例1及び実施例2について説明したように、回転パドル8を用いることで、供給搬送路51と回収搬送路52との上下方向の位置が、離れていても、パドル羽部82によって現像剤を上方に搬送できるため、現像ローラ1、供給スクリュ21及び回収スクリュ22を縦一列に配置することができ、現像装置10を小型化できる。
このように、本実施形態の現像装置10では、現像剤のトナー濃度及び帯電量の安定化を図るとともに、現像装置の小型化を図ることができ、さらに、回収搬送路52と供給搬送路51とが上下方向に離れていても、安定して現像剤を循環することができる。
本発明の現像剤受け渡し手段は、下方の搬送路から上方の搬送路に現像剤を受け渡す構成であれば、適用可能であり、供給搬送路と循環搬送路とを上下に配置した構成に限るものではない。例えば、供給搬送路と循環搬送路とは別に、現像領域を通過した現像剤担持体上の現像剤を回収する回収搬送路を備える構成であっても、下方の搬送路から上方の搬送路に現像剤を受け渡す箇所があれば、本発明の現像剤受け渡し手段を適用することができる。
また、本発明の現像剤受け渡し手段の構成は、回転パドル8のように、回転軸に固定された羽状部材が回転する構成に限るものではない。例えば、無端ベルトに複数枚の板状部材を固定し、板状部材によって現像剤を上方に押し上げる構成で、板状部材に連通口を設けた構成であってもよい。
また、現像剤を下方から押圧して押し上げる押圧部材としては、パドル羽部82のような羽部材や板状部材に連通口を設けた構成に限るものではない。例えば、メッシュ部材であってもよく、現像剤を下方から押圧する部分と、上方にあった現像剤が部材の下方に通過する連通部とを備える部材であればよい。
〔態様B〕
〔態様A〕において、パドル羽部82などの押圧部材の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過可能な連通口9などの連通部を押圧部材に設ける。これによれば、上記実施形態について説明したように、パドル羽部82などの押圧部材の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過する構成が実現可能となる。
〔態様C〕
〔態様A〕または〔態様B〕において、第一搬送路は、現像ローラ1などの現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送しながら現像剤担持体に現像剤を供給する第一搬送部材としての供給スクリュ21などの供給搬送部材が配置された供給搬送路51などの供給搬送路であり、第二搬送路は、現像領域を通過後の現像ローラ1などの現像剤担持体上から回収された現像剤を現像剤担持体の軸線方向に沿って搬送する第二搬送部材としての回収スクリュ22などの回収搬送部材が配置された回収搬送路52などの回収搬送路であって、供給搬送路における搬送方向下流側端部に到達した現像剤が回収搬送路に受け渡され、回収搬送路における搬送方向下流側端部に到達した現像剤が回転パドル8などの現像剤受け渡し手段によって供給搬送路に受け渡されることで現像剤がケーシング10aなどの現像剤収容部内を循環する。これによれば、上記実施形態について説明したように、現像領域でトナーを消費した現像済み現像剤を供給搬送路51とは別の搬送路である回収搬送路52へ回収するため、現像ローラ1の回転軸方向にトナー濃度のムラが生じることを防止できる。
〔態様D〕
〔態様C〕において、現像ローラ1などの現像剤担持体の上方に供給スクリュ21などの供給搬送部材を配置し、現像剤担持体の下方に回収スクリュ22などの回収搬送部材を配置して、供給搬送部材、該現像剤担持体及び回収搬送部材の3つの部材を上下方向に直線状に配置する。これによれば、上記実施例1および実施例2について説明したように、現像装置10の幅方向の長さを小さくすることが出来る。また、現像装置10の二つのスクリュ部材の回転軸を結んだ仮想平面αにおいて、回転パドル8などの回転体が2つのスクリュによって形成される投影面の中に入るため、現像装置10をさらに小さくすることができる。
〔態様E〕
〔態様A〕乃至〔態様D〕のいずれか1つの態様において、回収搬送路52などの第二搬送路から回転パドル8などの現像剤受け渡し手段へと通じる剤流入口7bなどの開口部の開口面積Sとし、現像剤受け渡し手段から供給搬送路51などの第一搬送路へと通じる剤排出口7aなどの開口部の開口面積Sとしたときに、S>Sの関係を満たす。これによれば、上記実施例4について説明したように、現像剤受け渡し手段では、供給搬送路51などの第一搬送路へと現像剤を受け渡すとともに、重力方向に対して現像剤を持ち上げる機能を満たす必要があるため、回転パドル8などの現像剤受け渡し手段から供給搬送路51などの第一搬送路への現像剤搬送効率が、回収搬送路52などの第二搬送路から現像剤受け渡し手段に対して劣る可能性がある。このとき、開口面積SをSに対して大きくとることで、回転パドル8などの現像剤受け渡し手段から供給搬送路51などの第一搬送路への受け渡し頻度を増し、供給搬送路51などの第一搬送路へと十分な現像剤を供給することが可能となる。
〔態様F〕
〔態様A〕乃至〔態様E〕のいずれか1つの態様において、現像剤受け渡し手段は、パドル回転軸81などの回転軸にパドル羽部82などの押圧部材を固定した回転パドル8などの回転体であり、回転軸を中心に回転することにより、押圧部材の上下方向の位置が変位する。これによれば、上記各実施例について説明したように、回転パドル8という簡易な構成で、現像剤の上方への受け渡す構成を実現できる。
〔態様G〕
〔態様F〕において、供給スクリュ21などの第一搬送部材と回収スクリュ22などの第二搬送部材とは、回転軸に螺旋状の羽部を設けたスクリュ部材であり、この二つのスクリュ部材は略平行に配置され、回転パドル8などの回転体の回転軸の上下方向の位置は二つのスクリュ部材の軸方向の上下方向の位置の略中心となる位置であり、回転パドル8などの回転体の回転軸は、二つのスクリュ部材の回転軸を結んだ仮想平面αなどの仮想平面と直交し、回転パドル8などの回転体の外径は、二つのスクリュ部材の軸間距離よりも大きい。これによれば、実施例1〜6について説明したように、パドル回転軸81が仮想平面αと直交する構成であるため、回転パドル8の回転方向を含む平面と二つのスクリュ部材の回転軸とが平行になり、現像装置10の軸方向に直交する方向の幅を小さくすることができる。また、回転パドル8などの回転体の外径を二つのスクリュ部材の軸間距離よりも大きくすることで、回収搬送路52から受け渡される現像剤を搬送する効率が向上する。さらに、回転パドル8などの回転体の軸を二つのスクリュ部材の軸方向の上下方向の位置の略中心となる位置に配置することで、現像装置10の高さ方向のサイズをコンパクトにすることができる。
〔態様H〕
〔態様F〕において、供給スクリュ21などの第一搬送部材と回収スクリュ22などの第二搬送部材とは、回転軸に螺旋状の羽部を設けたスクリュ部材であり、この二つのスクリュ部材は略平行に配置され、回転パドル8などの回転体の回転軸の上下方向の位置は二つのスクリュ部材の軸方向の上下方向の位置の中心よりも上方となる位置であり、回転パドル8などの回転体の回転軸は、二つのスクリュ部材の回転軸を結んだ仮想平面αなどの仮想平面と直交し、回転パドル8などの回転体の外径は、二つのスクリュ部材の軸間距離よりも大きい。これによれば、実施例7及び8について説明したように、回転パドル8などの回転体の回転軸の上下方向の位置は二つのスクリュ部材の軸方向の上下方向の位置の中心よりも上方となる位置、すなわち、図17で示す、L1<L2の関係にすることで、供給搬送路51などの第一搬送路中の供給スクリュ21などの搬送スクリュの上方からパドル羽部82などの押圧部材により現像剤を掛け流すことができ、供給搬送路51などの第一搬送路への十分な現像剤供給量を得ることが可能である。
〔態様I〕
〔態様G〕または〔態様H〕において、回転パドル8などの現像剤受け渡し手段から供給搬送路51などの第一搬送路へと通じる剤排出口7aなどの受渡開口部は、供給スクリュ21などの第一搬送部材としてのスクリュ部材の軸方向に対して水平方向に現像剤が通過するように設けられており、回転体が備えるパドル羽部82などの押圧部材における回転方向下流側となる表面の回転軸の軸方向についての剤排出口7aなどの受渡開口部から遠い側の端部が、図16で示す羽端部屈曲部84などのように回転方向下流側に屈曲している。これによれば、実施例5について説明したように、パドル羽部82などの押圧部材を屈曲させ、回転パドル8などの回転体により回収搬送路52などの第二搬送路から持ち上げられた現像剤に、供給搬送路51などの第一搬送路側への速度成分を与えることで回転パドル8などの回転体から供給スクリュ21などの第一搬送部材への搬送効率が向上し、良好な現像剤循環が得られる。
〔態様J〕
〔態様G〕乃至〔態様I〕において、回転パドル8などの回転体の、パドル回転軸81などの軸方向の中心位置は、仮想平面αなどの仮想平面の位置と略一致する。これによれば、実施例2、7及び8について説明したように、現像装置10を上方から見たときの二つのスクリュ部材の投影図と、回転パドル8の投影図との少なくとも一部が重なるため、現像装置10をさらに小さくすることができる。
〔態様K〕
〔態様G〕乃至〔態様J〕において、供給スクリュ21などの第一搬送部材の回転数をR1[rps]、回転パドル8などの回転体の回転数をR2[rps]、回転体の回転軸に固定されたパドル羽部82などの押圧部材の数をNとしたときに、「N×R2>R1」の関係を満たす。これによれば、実施例1及び2について説明したように、「N×R2」は、パドル羽部82の周波数(単位時間当たりに通過するパドル羽部82の回数)である。この周波数が供給スクリュ21の回転数より小さい(スクリュピッチ)と、パドル羽部82による搬送ムラが、スクリュのムラとなりやすいため、パドル羽部82の周波数を、供給スクリュ21の回転数より大きくすることにより、パドル羽部82による搬送ムラの影響を低減する。これにより、供給搬送路51内での搬送ムラを抑制し、搬送量の安定化を図ることができる。
〔態様L〕
〔態様G〕乃至〔態様K〕において、パドル羽部82などの押圧部材のパドル回転軸81などの回転軸に平行な方向の長さが、2つのスクリュ部材のスクリュ径よりも大きい。これによれば、実施例8について説明したように、回転パドル8などの現像剤受け渡し手段の幅を広げて大きくすることで、剤持ち上げ部7などの受渡し部に存在する現像剤の量を増すとともに、受渡し部での撹拌性を向上することができる。また、回転パドル8などの回転体のパドル羽部82などの押圧部材の面積が大きくなり、供給搬送路51などの第一搬送路への現像剤受渡し量を増やし、現像剤の循環性を良好にする。
〔態様M〕
〔態様F〕乃至〔態様L〕において、回転パドル8などの回転体が備えるパドル羽部82などの押圧部材は、その外周方向端部の位置が、回転体のパドル回転軸81などの回転軸に固定された位置から回転パドル8などの回転体の径方向伸ばした仮想線よりも回転方向下流側となる形状である。これによれば、図8を用いて説明したように、パドル羽部82の先端を回転方向に屈曲させることにより、回収搬送路52から受け渡される現像剤をすくい上げる効果が高まるため、搬送効率が向上する。パドル羽部82の形状としては、屈曲に限らず、曲線状の断面を備える形状など、パドル羽部82の外周方向端部82aの位置が根元部82bの位置よりも回転方向下流側となればよい。
〔態様N〕
〔態様B〕または少なくとも〔態様B〕を含む〔態様C〕乃至〔態様M〕のいずれか一つの態様において、複数のパドル羽部82などの押圧部材のうちの一つに設けられた連通口9などの連通部の複数のパドル羽部82などの押圧部材における位置は、その押圧部材の次に同じ高さ方向の位置に到達するパドル羽部82などの押圧部材に設けられた連通口9などの連通部のパドル羽部82などの押圧部材における位置とは設置位置が異なる。例えば、図11に示すように、パドル羽部82に設けられる連通口9は、隣り合うパドル羽部82の連通口9と、パドル羽部82における設置位置が異なる。これによれば、実施例2について説明したように、下流側のパドル羽部82の連通口9を通過した現像剤(パドル羽部82に搬送されないで落下する現像剤)が次のパドル羽部82の連通口9を通過しにくくなる。また、剤持ち上げ部7で現像剤が移動しているときに、回転パドル8の回転軸方向に現像剤が移動する作用が働く。これにより、現像剤の撹拌効果が向上する。また、回転方向下流側のパドル羽部82などの押圧部材の連通口9などの空隙を通過した現像剤(搬送されないで落下する現像剤)が、次の押圧部材の空隙を通過しにくくなるため、撹拌効果が高まる。
〔態様O〕
潜像を担持する感光体117などの潜像担持体と、潜像担持体に潜像を形成するレーザ発光装置134などの潜像形成手段と、潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを有する複写機500などの画像形成装置において、現像手段として、〔態様A〕乃至〔態様N〕のいずれか1つの態様に記載の現像装置10などの現像装置を用いる。上記実施形態について説明したように、実施例1乃至実施例9または変形例の現像装置10を用いることで、現像に用いられる現像剤のトナー濃度及びトナーの帯電性が安定し、良好な画像形成を行うことができる。
1 現像ローラ
1a 現像スリーブ
5 ドクタブレード
6 マグネットローラ
7a 剤排出口
7b 剤流入口
7 剤持ち上げ部
8 回転パドル
9 連通口
10 現像装置
10a ケーシング
11 トナー補給口
21 供給スクリュ
22 回収スクリュ
41 供給搬送部材
42 回収搬送部材
51 供給搬送路
51a 供給連通部
52 回収搬送路
52a 回収連通部
53 剤落下部
81 パドル回転軸
82 パドル羽部
82a 外周方向端部
82b 根元部
100 プリンタ部
102 原稿台
117 感光体
120 転写ベルト
121 定着部
123 排紙トレイ
134 レーザ発光装置
222 循環スクリュ
252 循環搬送路
500 複写機
特許3494963号 特許4333057号 特開2009−98286号公報

Claims (15)

  1. トナーと磁性キャリアとからなる二成分の現像剤を表面上に担持して表面移動し、潜像担持体と対向する現像領域で潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体に供給する現像剤を収容する現像剤収容部内に形成された第一搬送路内の現像剤を搬送する第一搬送部材と、
    該現像剤収容部内の該第一搬送路よりも下方に形成された第二搬送路内の現像剤を搬送する第二搬送部材と、
    該第二搬送路における搬送方向下流側端部に到達した現像剤を上方に向けて搬送して該第一搬送路に受け渡す現像剤受け渡し手段を有する現像装置において、
    上記現像剤受け渡し手段は下方から上方に移動することで現像剤を下方から押圧して押し上げる複数の押圧部材を備え、該押圧部材が現像剤を押圧するときに、該押圧部材の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過可能であることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記押圧部材の上方となる表面側から下方となる表面側に向けて現像剤が通過可能な連通部を該押圧部材に設けることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1または2の現像装置において、
    上記第一搬送路は、上記現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送しながら該現像剤担持体に現像剤を供給する上記第一搬送部材としての供給搬送部材が配置された供給搬送路であり、
    上記第二搬送路は、上記現像領域を通過後の該現像剤担持体上から回収された現像剤を該現像剤担持体の軸線方向に沿って搬送する上記第二搬送部材としての回収搬送部材が配置された回収搬送路であって、
    該供給搬送路における搬送方向下流側端部に到達した現像剤が該回収搬送路に受け渡され、該回収搬送路における搬送方向下流側端部に到達した現像剤が上記現像剤受け渡し手段によって該供給搬送路に受け渡されることで現像剤が上記現像剤収容部内を循環することを特徴とする現像装置。
  4. 請求項3の現像装置において、
    上記現像剤担持体の上方に上記供給搬送部材を配置し、該現像剤担持体の下方に上記回収搬送部材を配置して、
    該供給搬送部材、該現像剤担持体及び該回収搬送部材の3つの部材を上下方向に直線状に配置したことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記第二搬送路から上記現像剤受け渡し手段へと通じる開口部の開口面積Sとし、
    該現像剤受け渡し手段から上記第一搬送路へと通じる開口部の開口面積Sとしたときに、
    >S
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤受け渡し手段は、回転軸に上記押圧部材を固定した回転体であり、該回転軸を中心に回転することにより、該押圧部材の上下方向の位置が変位することを特徴とする現像装置。
  7. 請求項6の現像装置において、
    上記第一搬送部材と上記第二搬送部材とは、回転軸に螺旋状の羽部を設けたスクリュ部材であり、この二つのスクリュ部材は略平行に配置され、
    上記回転体の回転軸の上下方向の位置は該二つのスクリュ部材の軸方向の上下方向の位置の略中心となる位置であり、該回転体の回転軸は、該二つのスクリュ部材の回転軸を結んだ仮想平面と直交し、該回転体の外径は、該二つのスクリュ部材の軸間距離よりも大きいことを特徴とする現像装置。
  8. 請求項6の現像装置において、
    上記第一搬送部材と上記第二搬送部材とは、回転軸に螺旋状の羽部を設けたスクリュ部材であり、この二つのスクリュ部材は略平行に配置され、
    上記回転体の回転軸の上下方向の位置は該二つのスクリュ部材の軸方向の上下方向の位置の中心よりも上方となる位置であり、該回転体の回転軸は、該二つのスクリュ部材の回転軸を結んだ仮想平面と直交し、該回転体の外径は、該二つのスクリュ部材の軸間距離よりも大きいことを特徴とする現像装置。
  9. 請求項7または8の現像装置において、
    該現像剤受け渡し手段から上記第一搬送路へと通じる受渡開口部は、上記第一搬送部材としてのスクリュ部材の軸方向に対して水平方向に現像剤が通過するように設けられており、
    上記回転体が備える上記押圧部材における回転方向下流側となる表面の上記回転軸の軸方向についての該受渡開口部から遠い側の端部が、回転方向下流側に屈曲していることを特徴とする現像装置。
  10. 請求項7乃至9の何れか1項に記載の現像装置において、
    上記回転体の軸方向の中心位置は、上記仮想平面の位置と略一致することを特徴とする現像装置。
  11. 請求項7乃至10の何れか1項に記載の現像装置において、
    上記第一搬送部材の回転数をR1[rps]、上記回転体の回転数をR2[rps]、該回転体の回転軸に固定された上記押圧部材の数をNとしたときに、
    N×R2>R1
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  12. 請求項7乃至11の現像装置において、
    上記押圧部材の上記回転軸に平行な方向の長さが、上記スクリュ部材のスクリュ径よりも大きいことを特徴とする現像装置。
  13. 請求項6乃至12のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記回転体が備える上記押圧部材は、その外周方向端部の位置が、該回転体の回転軸に固定された位置から該回転体の径方向伸ばした仮想線よりも回転方向下流側となる形状であることを特徴とする現像装置。
  14. 請求項2、または、少なくとも請求項2に従属する請求項3乃至13のいずれか1項に記載の現像装置において、
    複数の上記押圧部材のうちの一つに設けられた上記連通部の該押圧部材における位置は、その押圧部材の次に同じ高さ方向の位置に到達する押圧部材に設けられた該連通部の該押圧部材における位置とは設置位置が異なることを特徴とする現像装置。
  15. 潜像を担持する潜像担持体と、
    該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、
    該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを有する画像形成装置において、
    上記現像手段として、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
JP2011141016A 2010-08-26 2011-06-24 現像装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP5811442B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011141016A JP5811442B2 (ja) 2010-08-26 2011-06-24 現像装置及び画像形成装置
US13/137,522 US8666288B2 (en) 2010-08-26 2011-08-24 Developing device and image forming apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010189871 2010-08-26
JP2010189871 2010-08-26
JP2011141016A JP5811442B2 (ja) 2010-08-26 2011-06-24 現像装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012068616A true JP2012068616A (ja) 2012-04-05
JP5811442B2 JP5811442B2 (ja) 2015-11-11

Family

ID=45697449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011141016A Expired - Fee Related JP5811442B2 (ja) 2010-08-26 2011-06-24 現像装置及び画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8666288B2 (ja)
JP (1) JP5811442B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11892783B2 (en) 2021-12-14 2024-02-06 Fujifilm Business Innovation Corp. Powder transporting device, developing device, and image forming apparatus

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014115611A (ja) 2012-11-15 2014-06-26 Ricoh Co Ltd 現像剤搬送装置及び画像形成装置
JP2015041001A (ja) 2013-08-22 2015-03-02 株式会社リコー 現像剤搬送装置、現像装置及び画像形成装置
JP6539957B2 (ja) 2013-11-21 2019-07-10 株式会社リコー 現像剤搬送装置と画像形成装置
JP2016006471A (ja) 2014-05-30 2016-01-14 株式会社リコー 画像形成装置
US9658576B2 (en) 2014-12-11 2017-05-23 Ricoh Company, Ltd. Developing device, and process cartridge and image forming apparatus incorporating same
US9360816B1 (en) 2014-12-15 2016-06-07 Ricoh Company, Ltd. Toner bottle driving device control method and image forming apparatus
EP3043212B1 (en) 2015-01-09 2020-07-22 Ricoh Company, Ltd. Developing device, process cartridge, and image forming apparatus including same

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6271648U (ja) * 1985-10-24 1987-05-07
JPH0635314A (ja) * 1992-07-15 1994-02-10 Ricoh Co Ltd 現像装置
JP2002236420A (ja) * 2001-02-08 2002-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 現像装置
JP2007334287A (ja) * 2006-05-15 2007-12-27 Ricoh Co Ltd 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2009098286A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000275943A (ja) * 1999-03-24 2000-10-06 Minolta Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
JP3494963B2 (ja) 1999-07-30 2004-02-09 京セラミタ株式会社 画像形成装置における現像装置
JP4333057B2 (ja) 2001-06-11 2009-09-16 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 現像装置
JP4225135B2 (ja) 2003-06-26 2009-02-18 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 現像装置および画像形成装置
JP4646728B2 (ja) 2005-07-28 2011-03-09 株式会社リコー 現像装置及びこれを備えた画像形成装置
JP5277566B2 (ja) 2007-05-31 2013-08-28 株式会社リコー 現像装置および画像形成装置
JP2008299217A (ja) 2007-06-01 2008-12-11 Ricoh Co Ltd 現像装置・画像形成装置
JP4999166B2 (ja) 2007-06-01 2012-08-15 株式会社リコー 現像装置および画像形成装置
JP4943239B2 (ja) * 2007-06-11 2012-05-30 株式会社リコー 現像装置及び画像形成装置
JP4954821B2 (ja) 2007-07-27 2012-06-20 株式会社リコー 現像装置・画像形成装置
JP5140871B2 (ja) 2007-11-08 2013-02-13 株式会社リコー 画像形成装置
US8000638B2 (en) 2008-06-24 2011-08-16 Ricoh Company, Ltd. Developing device using two-component developing agent and image forming apparatus provided with same
JP5321112B2 (ja) 2008-09-11 2013-10-23 株式会社リコー 現像装置及び画像形成装置
JP5463654B2 (ja) 2008-11-20 2014-04-09 株式会社リコー 現像装置および画像形成装置
JP2010134265A (ja) 2008-12-05 2010-06-17 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置
JP5445168B2 (ja) 2010-01-25 2014-03-19 株式会社リコー 画像形成装置
JP5447036B2 (ja) 2010-03-16 2014-03-19 株式会社リコー 現像装置および画像形成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6271648U (ja) * 1985-10-24 1987-05-07
JPH0635314A (ja) * 1992-07-15 1994-02-10 Ricoh Co Ltd 現像装置
JP2002236420A (ja) * 2001-02-08 2002-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 現像装置
JP2007334287A (ja) * 2006-05-15 2007-12-27 Ricoh Co Ltd 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2009098286A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Ricoh Co Ltd 現像装置及び画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11892783B2 (en) 2021-12-14 2024-02-06 Fujifilm Business Innovation Corp. Powder transporting device, developing device, and image forming apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP5811442B2 (ja) 2015-11-11
US20120051792A1 (en) 2012-03-01
US8666288B2 (en) 2014-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5811442B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5773245B2 (ja) 現像装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP2014102495A (ja) 現像装置および画像形成装置
JP5095171B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5321112B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5194478B2 (ja) 画像形成装置
JP2003307924A (ja) 現像装置
JP5037253B2 (ja) 現像装置、画像形成装置
JP5463700B2 (ja) 現像装置、これを備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP5444979B2 (ja) 現像装置および画像形成装置
JP5742923B2 (ja) 現像装置および画像形成装置
JP5549919B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5637433B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5407451B2 (ja) 現像装置及びプロセスカートリッジ、画像形成装置
JP2009116195A (ja) 画像形成装置
JP5401868B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2005215483A (ja) 現像装置
CN107870544B (zh) 显影装置以及具备该显影装置的图像形成装置
JP2009265600A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2010197589A (ja) 現像装置および画像形成装置
JP2010164836A (ja) 粉体搬送装置、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP5381176B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5403413B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP5471220B2 (ja) 現像装置および画像形成装置
JP2010160253A (ja) 現像装置とこれを用いる画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150313

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150903

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5811442

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees