JP2014115611A - 現像剤搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤搬送装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】容積式のポンプを用いた現像剤搬送装置において、大型化や高コスト化等の問題を解消でき、ポンプの長寿命化、ひいては装置の長寿命化にも寄与できるようにする。
【解決手段】現像剤搬送装置48は、現像装置16にトナーを補給するサブホッパ50と、トナー収容部54に貯留されているトナーを搬送経路58を介して搬送し、サブホッパ50に供給するポンプ56を備えている。ポンプの動作による体積移動量をQp(流量×ポンプ駆動時間)、トナー収容部54に貯留されるトナーの体積をQdとしたとき、Qp>Qdを満足する。
【選択図】図1

Description

本発明は、現像剤を搬送する現像剤搬送装置、該現像剤搬送装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
この種の画像形成装置に用いられるトナー又はトナーとキャリアからなる現像剤を搬送する手段として、特許文献1、2に開示されているように、容積式のポンプを用いた技術が知られている。
容積式のポンプとは、内部空間の容積を繰り返し変化させることにより発生する圧力を利用して外部から液体、気体又は粉体を内部に取り込み、その後排出を行うポンプを意味する。
代表例として、ダイヤフラムポンプ、ピストンポンプ、ベローズポンプなどが挙げられる。
特許文献1に記載の装置では、トナー貯蔵部からダイヤフラムポンプで現像装置上部に設置されたトナーホッパにトナーを搬送している。
特許文献2に記載の装置では、モーノポンプによりトナーカートリッジからトナーを吸引し現像装置に搬送している。
しかしながら、このような容積式のポンプを用いてトナーを搬送する装置においては、以下の課題がある。
容積式のポンプを用いて現像剤のような粉体を搬送する管内搬送の場合は、ポンプの容積変化による圧力変化により搬送元からトナーを搬送している。
ここで現像剤を搬送するために必要な力は、搬送する距離、揚程(持ち上げ高さ)によって異なり、距離が長く揚程が大きいほど必要な力は大きくなる。
また、搬送経路内の現像剤の状態によって必要な力は変わる。すなわち、搬送経路内に存在する現像剤の量が多いほど大きな力が必要となる。
特許文献2に記載の装置では、ポンプの回転による容積変化分だけトナーカーットリッジからトナーがノズルを通って搬送経路に移動し、順次ポンプの動作により現像部に搬送されていく。
このため、搬送経路内はトナーで充満される。特許文献1に記載の装置においても同様である。
このように、トナーが充満されていると、すなわちトナー量が多いと、現像剤を搬送する力がより大きくなり、ポンプの発生圧力(能力)を搬送に必要な力以上にする必要がある。
ポンプの能力を高くするためには、例えばモーノポンプであればポンプの大型化、回転数増加が必要となる。
ダイヤフラムポンプ方式では、ポンプの大型化、ダイヤフラムのストロークの増加、回転数増加等が必要であり、装置全体の大型化、高コスト化を招く。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、容積式のポンプを用いた現像剤搬送装置において、上記問題を解消でき、搬送効率の向上を図ることができるとともに、ポンプの長寿命化、ひいては装置の長寿命化にも寄与できるようにすることを、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、搬送元である現像剤収納部と、前記現像剤収納部に貯留される現像剤を任意の場所に搬送するポンプと、を備え、前記ポンプは、内部の空間の体積を変化させ交互に正圧と負圧を発生させて搬送する容積式のポンプである現像剤搬送装置において、前記ポンプの動作による体積移動量をQp(流量×ポンプ駆動時間)、前記現像剤収納部に貯留される現像剤の体積をQdとしたとき、Qp>Qdを満足することを特徴とする。
また、本発明は、搬送元である現像剤収納部と、前記現像剤収納部に貯留される現像剤を任意の場所に搬送するポンプと、を備え、前記ポンプは、内部の空間の体積を変化させ交互に正圧と負圧を発生させて搬送する容積式のポンプである現像剤搬送装置において、前記ポンプの1回の動作による体積移動量であって、前記ポンプの単位時間あたりの最大流量に駆動時間を乗じて得られる体積移動量をQp、前記現像剤収納部の現像剤排出口の開口部分を底面とし、該底面を前記現像剤収納部の高さ方向に貯留面まで連続させてなる仮想柱状空間内に存在する現像剤の体積をQeとしたとき、Qp>Qeを満足することを特徴とする。
本発明によれば、現像剤の搬送負荷を低減できて搬送効率の向上、小型化を図ることができるとともに、装置の長寿命化にも寄与することができる。
本発明の第1の実施形態に係る現像剤搬送装置の構成を示す概要断面図である。 トナー収納部のトナー量と搬送負荷との関係を調べるためのポンプ周辺の構成を示す概要断面図である。 トナー収納部のトナー量と搬送負荷との関係を示す実験による特性図である。 第2の実施形態に係る現像剤搬送装置における要部を示す概要断面図である。 第3の実施形態に係る現像剤搬送装置における要部を示す概要断面図である。 第4の実施形態に係る現像剤搬送装置における要部を示す概要断面図で、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線での側面図である。 第5の実施形態に係る現像剤搬送装置における要部を示す概要断面図である。 第5の実施形態にトナーの吸引原理を説明するための模式図である。 各実施形態に共通の画像形成装置の概要構成図である。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1乃至図3及び図9に第1の実施形態を示す。
まず、図9に基づいて、本実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタの構成の概要を説明する。
レーザプリンタ10は、像担持体としての感光体ドラム12を有している。感光体ドラム12の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ14と、現像手段としての現像装置16と、転写ローラ18と、クリーニング装置20が配備されている。
本実施形態では、帯電手段として、オゾン発生の少ない接触式の帯電ローラ14を用いているが、コロナ放電を利用するコロナチャージャを帯電手段として用いることもできる。
画像形成装置本体の上部には光走査装置22が設けられ、帯電ローラ14と現像装置16との間でレーザビームLBの光走査による露光を行うようになっている。
図9において、符号24は定着装置、26は給紙カセット、28はレジストローラ対、30は給紙コロ、32は搬送路、34は排紙ローラ対、36は排紙トレイをそれぞれ示している。
画像形成を行うときは、感光体ドラム12が時計回り方向に等速回転され、その表面が帯電ローラ14により均一に帯電され、光走査装置22のレーザビームによる光書込による露光により静電潜像が形成される。
形成された静電潜像はいわゆる「ネガ潜像」であって、画像部が露光されている。この静電潜像は現像装置16により反転現像され、感光体ドラム12上にトナー画像が形成される(可視化)。
記録媒体としての用紙を収納した給紙カセット26は画像形成装置本体に着脱可能で、図のごとく装着された状態において、収納された用紙の最上位の1枚が給紙コロ30により給紙される。
給紙された用紙は、その先端部をレジストローラ対28に挟持される。レジストローラ対28は、感光体ドラム12上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて用紙を転写部へ送りこむ。
送りこまれた用紙は、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ18の作用によりトナー画像を転写される。
トナー画像を転写された用紙は定着装置24でトナー画像を定着されたのち、搬送路32通り、排紙ローラ対34により排紙トレイ36上に排出される。
トナー画像が転写されたのち、感光体ドラム12の表面はクリーニング装置20によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
図1に示すように、現像装置16は、トナーとキャリアを混合した現像剤を収容する現像容器38と、現像容器38内に設けられた現像ローラ40と、現像剤を撹拌・搬送する搬送スクリュ42、44と、ドクターブレード46等を有している。
現像ローラ40は、攪拌された現像剤を磁力によってローラ表面に保持しながら静電潜像を現像してトナー像を作るためのローラである。
ドクターブレード46は、現像ローラ上の現像剤を一定の高さに規制するための部材である。
現像装置16には、トナーを補給するための現像剤搬送装置48が接続されている。
なお、図9においては現像剤搬送装置48は省略している。
現像剤搬送装置48は、トナーを一時的に貯留して現像装置16に一定量のトナーを補給するためのサブホッパ50と、サブホッパ50と現像容器38とを接続するトナー補給経路52と、現像剤収納部としてのトナー収容部54とを有している。
また、現像剤搬送装置48は、トナー収容部54を搬送元として該トナー収容部54に収容されたトナーをサブホッパ50に搬送するダイヤフラム方式のポンプ56と、トナー収容部54とポンプ56とを接続する搬送経路58とを有している。
ポンプ56は、内部の空間の体積を変化させ交互に正圧と負圧を発生させて搬送する容積式のポンプであり、サブホッパ50はポンプ56がトナー収容部54からトナーを搬送する任意の場所の一例である。
トナー収容部54には現像剤容器としての円筒形状のトナーボトル60が一体に設けられている。
サブホッパ50では、スクリュ62、64によりトナーが搬送されて現像容器38に一定量のトナーが補給される。
トナーはトナー補給経路52を自由落下して現像容器38に供給される。
サブホッパ50の側面には、トナーエンドセンサ82が設けられている。
ポンプ56は、ケース66、ダイヤフラム68、吸入弁70、排出弁72等によって構成されている。
モータ74と、モータ74に直結した偏心軸部76とによってダイヤフラム68が動作する。
トナーボトル60の内部には螺旋溝が設けられ、回転することにより内部の現像剤が図の右から左に移動して排出される。
トナーボトル60はその先端部(排出口)の外周面に設置されたシール部材78を介してトナー収容部54に嵌合している。
シール部材78はスポンジ等の弾性体からなり、トナーボトル60の回転時にトナー収容部54と摺り合いながら気密性を確保している。
トナー収容部54は、トナーボトル60から排出されたトナーが一時的に収納される空間である。
トナー収容部54の下端部にはノズル80が形成され、該ノズル80を介して搬送経路58に接続されている。
トナー補給の動作について詳細に説明する。
現像装置16の現像容器38内のトナーが画像形成により消費されると、現像容器38に取り付けられた図示しないトナー濃度センサによってトナー濃度が検知される。
この検知情報に基づいて、サブホッパ50から消費された分のトナーが補給され、現像容器38内のトナー濃度が一定に保たれるように制御される。
サブホッパ50内のトナーが消費されて所定量以下になると、トナーエンドセンサ82によって検知される。
トナーエンドセンサ82の検知信号に基づいてポンプ56が動作され、トナー収容部54からトナーを搬送してサブホッパ50に補充する。
次に、トナーボトル60が回転し、再びトナー収容部54にトナーが貯留される。
トナーエンドセンサ82は圧電方式のレベルセンサで、トナー消費によりホッパ内のトナーの粉面が下がるとトナーが無いことを検知するセンサである。
本実施形態におけるダイヤフラム方式のポンプ56は、最大流量5L/minの能力を持つポンプである。
最大流量は、ポンプ56が空の状態で回転したときの単位時間あたりの空気の吸引量又は排出量である。
ポンプ56の動作時間は一回で0.6sec動作すると設定した。
従って一回のポンプ動作では最大で5000/60×0.6=50ccの体積を吸引/排出することになる。
よって、ポンプ動作によりトナー収容部に貯留されるトナー84を50cc吸引できるが、本発明の特徴はトナー収容部54におけるトナー84の体積を50cc未満にすることである。
すなわち、ポンプ56の1回の動作による体積移動量であって、ポンプの単位時間あたりの最大流量に駆動時間を乗じて得られる体積移動量をQp、トナー収容部54に貯留される現像剤(トナー)の体積をQdとしたとき、
Qp>Qd
を満足するようにする。
ここで、「トナーの体積」とは、粒子間に空気が介在してトナーがその自重で積層した状態の体積である(以下、同じ)。
ここで、トナー84が50ccに対し十分多く貯留されている場合について説明する。
ポンプ動作による移動体積に対しトナー収容部の現像剤(トナー)の体積が多い場合、ポンプの動作に伴いトナー収容部から移動体積分の現像剤が搬送経路を通り搬送される。
従ってトナー収納部からポンプまでの搬送経路内は常時現像剤が充満された状態となる。
このような状態で現像剤を移動させるためには、搬送経路内に充填された現像剤を全て動かすための力(吸引力)が必要となる。
一方、搬送元の現像剤の体積QdをQp>Qdとすると、ポンプ動作によって現像剤と空気が搬送経路内に入ることになり、搬送経路内は現像剤と空気が混合した状態となる。
従って、現像剤が充満した状態に比べて、現像剤を動かすために必要な吸引圧力は低くなる。さらに搬送経路に現像剤が密に充填された状態で吸引を行うとトナー間に圧力及びせん断力が加わり凝集し易くなり、凝集体が発生するおそれがある。
一方、空気が含まれているとトナーは流動化するため凝集しにくく凝集体の発生を防止できる。
具体的に説明すると、トナーが十分に多いと、ポンプ一回の吸引により、トナー収納部から50cc分のトナーが吸引されて搬送経路58に移動する。
順次ポンプの動作により徐々に搬送経路58はトナーで充満されながらサブホッパ50に到達する。
よって、搬送経路58内はトナーが密に充満された状態となる。
この様な状態でポンプ56を動作させてトナーを搬送しようとすると、搬送経路58内に充填されているトナー全部を動かす必要がある。
すなわち、トナーの充填量が多いほどポンプに負荷がかかる。
一方、本実施形態では、トナー収納部のトナー容量は50cc未満である。具体的には約30ccとした。
この場合、ポンプの動作によって30cc分のトナーが搬送経路に移動し、残りの20cc分は空気を取り込むことになる。
従って、搬送経路内はトナーと空気が混合された状態になり、搬送経路内にトナーが充満されている状態に比べ搬送に要する力が低減される。
ポンプにかかる負荷はポンプの寿命に影響し、負荷が大きいほど寿命は短い。
また、負荷に対しポンプの能力に余裕を持たせるためには、ポンプを大型化する必要があり、高コストとなる。
次に、次回のポンプ動作に備え、トナーボトル60から30cc分のトナーがトナー収納部54に補充され、搬送動作は繰り返される。
以上のように、ポンプ動作による移動体積に対し、トナー収納部に貯留するトナーの体積を小さく、換言すればトナーの量を制限することにより、高効率にトナーを搬送することが可能となる。
図3に、トナー収納部のトナー量と搬送負荷との関係を調べた実験結果を示す。
図2に示す位置に圧力計を設置し、トナーを搬送しているときの搬送経路の圧力を測定した。
図3に示すように、トナー量が少なくなると搬送負荷が減少するのがわかる。
しかしながら、トナーの量が少ないほど負荷は小さくなるが、トナー搬送量は少なくなる。すなわち、空気の量が増える。
サブホッパ50にトナーを充填するための時間が増加することになるため、消費されるトナーに対して補充量が間に合うようにトナー収納部のトナー量を設定する。
現像装置の最大消費トナー量(消費速度:消費量/時間)よりも少なくすることは好ましくない。
また、本方式では搬送経路内にトナーと共に空気が含まれているため、圧密状態に比べると、トナー搬送時に流動化しやすく、トナー間にかかる圧力やせん断力は小さいためトナーに対するストレスが小さい。
すなわち、トナー凝集体を発生させない利点がある。
図4に第2の実施形態を示す。
なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
本実施形態では、トナー収容部54にトナーの有無を検知する現像剤検知手段としてのトナーエンドセンサ86を設けたことを特徴としている。
トナーエンドセンサ86は、サブホッパ50に設けたトナーエンドセンサ82と同様のものである。
トナーエンドセンサ86により、トナー収容部54のトナー量を検知し、トナーボトル60からのトナー排出量を制御してトナー収容部54内のトナーの体積がQpを越えないようにする。
トナーボトル60の回転によるトナーの排出量はばらつきが大きいので、トナーエンドセンサ86の設置位置は、制御目標値であるQfよりも少ない現像剤量を検知する位置(高さ)とすることが望ましい。
すなわち、QfはQpよりも少ない予め設定された現像剤量であり、トナー収容部54の現像剤量Qfの貯留面に対応する位置よりも低い位置にトナーエンドセンサ86を設置する。
このようにすれば、トナー収容部54に排出される現像剤の量をQpに達する前に検知でき、トナーボトル60の回転によるトナーの排出量のばらつきや、トナーボトル駆動停止の応答遅れによる過剰排出(Qp越え)を抑制できる。
なお、本実施形態では予め設定されたQfを基準にトナーエンドセンサ86を設置したが、Qpを基準にしてそれよりも少ない現像剤量を検知する位置にトナーエンドセンサ86を設置するようにしてもよい。
図5に第3の実施形態を示す。
本実施形態では、トナー収容部54の収容容量自体を、Qp以下にしたことを特徴としている。
また、トナー収容部54とトナーボトル60は一体になっている。すなわち、トナーボトル60内部にトナー収納部が設けられている構成である。
トナー収納部54の下部に、図中の左右に移動する円筒形状のシャッタ88と、シャッタ88の移動をガイドするガイド部材90が設けられている。
シャッタ88は図示しないばね等によって左方向に付勢されており、ノズル80に嵌合している。
シャッタ88はポンプ56の吸引動作に合わせて図示しない駆動手段により右側へ移動され、トナー収容部54の下端の開口部(吸引口)を開放する。
トナー収納部54の体積がQp以下となっているため、トナーボトル60の回転により排出されるトナーの量は、Qp以下に制限される。
このため、トナーボトル60の排出量を制御する必要がない。
トナーボトル60はポンプ動作が行われる前に回転させてトナー収容部54を充填すればよい。
このとき、トナーボトル60の排出量(排出速度)を、ポンプの搬送速度以上に設置しておけばトナー収納部54内のトナーが無くなることはない。
また、トナー収納部54とトナーボトル60が一体化しているため、現像剤搬送装置本体にトナー収納部を設ける必要がなく、小型化が図れる。
図6に第4の実施形態を示す。
本実施形態では、トナー収容部54内にトナーを撹拌する撹拌部材92を設けたことを特徴としている。
トナー収容部54は、トナーボトル60に接続される上半部54Aと、ノズル80を一体に有する下半部54Bとの分割構成となっている。
撹拌部材92は、下半部54Bに設けられており、下半部54Bに回転自在に支持される回転軸92aと、該回転軸92aに固定された薄板状の撹拌羽92bとから構成されている。
回転軸92aは金属や樹脂等により形成され、その一端側は図示しない駆動源(モータ)に接続されている。
撹拌部材92は以下の場合に駆動を行う。
1.ポンプ56が動作する時にポンプと略同時間回転する。
2.トナーボトル60が回転する時にトナーボトルと略同時間回転する。
撹拌部材92によってトナー収容部54の現像剤が空気を含んで流動化するため、ポンプによる吸引負荷が低減されると共にトナー収容部54の下部に設けられた現像剤排出口としての吸引口54aに現像剤が集まりやすくなる。
また、長期に亘り画像形成装置が停止した状態で放置された場合に、現像剤が締まって吸引負荷が多くなるのを防止することができる。
また、図のような形状のトナー収容部54の場合、現像剤はその付着性により架橋現象を起こす。
このため、吸引口近傍の現像剤のみ吸引され、トナー収容部の壁面付近の現像剤が滞留することがある。
しかしながら、撹拌部材92の撹拌作用により、上記の滞留現象を防止できる。
撹拌部材92がトナーボトル60と同時に回転する場合には、ボトルから落下してくる現像剤を撹拌し、現像剤の粉面を水平に保つことができる。
すなわち、トナーエンドセンサ86で正確に粉面を検知することができる。
図7及び図8に第5の実施形態を示す。
上記各実施形態では、トナー収容部54に収容されたトナーの体積Qdと、ポンプの1回の動作による体積移動量QpとがQp>Qdの関係を満足し、あるいはトナー収容部54の収容容量自体をQp以下にした例を示した。
すなわち、ポンプの1回の動作によって、トナー収容部54内に存在するトナー全てが吸引されるようになっている。
本発明者らの実験によれば、低融点トナーのように粘性の高いトナーの場合には、ポンプによる吸引力が作用した場合、トナー収容部54内にQp以上のトナーが収容されていても吸引力が作用した部分がスポット的に吸引されることが判明した。
換言すれば、トナー収容部54内にQp以上のトナーが収容されていても、Qpよりも少ないトナー体積を部分的に吸引することができることが確認された。
この原理を説明すると、図7に示すように、トナー収容部54の現像剤排出側の最も狭い開口部分である吸引口54aを底面とし、該底面をトナー収容部54の高さ方向に垂直に貯留面(粉面)Tsまで連続させてなる仮想柱状空間Kを想定する。
仮想柱状空間Kは、底面形状が円形の場合には円柱状の空間となり、矩形の場合には角柱状の空間となる。
この仮想柱状空間K内に存在するトナーの体積をQeとしたとき、
Qp>Qe
の関係を満足するようにする。
ポンプが1回動作すると、図8に示すように、仮想柱状空間K内のトナーがスポット的に塊K’として吸引されて抜ける。分かりやすくするために、ノズル80に引き込まれるトナーを柱状の塊として模式的に表示している。
実際には仮想柱状空間K内のトナーが柱状のままきれいに引き抜かれるわけではなく、トナー間の摩擦等により仮想柱状空間K外の周囲のトナーも引きずり込まれる。
しかしながら、底面の大きさと高さ(粉面Tsまでの距離)とによって把握される仮想柱状空間内のトナーの体積と実際に吸引されるトナー量とがほぼ一定していることが実験により確認された。
したがって、トナー収容部54内にQp以上のトナーが収容されていても、Qp>Qeの関係を満足するトナー体積を吸引することができる。
仮想柱状空間K外の周囲のトナーが引きずり込まれる程度を少なくして仮想柱状空間K内のトナー体積を高精度に吸引するためには、図7に示すように、トナー収容部54の下部のテーパ角度θを安息角以下にすることが望ましい。
本実施形態におけるトナーエンドセンサ86の設置位置は、第2の実施形態と同様の観点から、制御目標値であるQeについて該Qeよりも少ない現像剤量を検知する位置に(高さ)に設置する。
換言すれば、トナーエンドセンサ86の検知位置を、仮想柱状空間Kの上面(仮想柱状空間Kに対応する貯留面)よりも下方に設定している。
具体的には、Qp>Qeを満たす仮想柱状空間Kの高さ(上面)は予め分かっているので、それよりも下方に設置すれば上記実施形態と同様に過剰排出(Qe越え)を抑制できる。
上記実施形態と同様にQpを基準にしてそれよりも少ない現像剤量を検知する位置にトナーエンドセンサ86を設置するようにしてもよい。
本実施形態においても、第4の実施形態と同様に撹拌部材92を設けてもよい。
ポンプが動作して仮想柱状空間に相当するトナーが吸引された後にトナーボトル60が回転してトナー収容部54にトナーが供給される。次に撹拌部材92が回転してトナー収容部54内のトナーが撹拌され、粉面が均される。
上記各実施形態では、像担持体(感光体ドラム)を1つ有する画像形成装置の例を示したが、像担持体を複数有するいわゆるタンデム方式の画像形成装置においても同様に実施することができる。
この場合、各像担持体ごとに現像装置が設けられ、各現像装置ごとに上記現像剤搬送装置が設けられる構成となる。
12 像担持体としての感光体ドラム
16 現像手段としての現像装置
48 現像剤搬送装置
54 現像剤収納部としてのトナー収容部
56 ポンプ
60 現像剤容器としてのトナーボトル
84 現像剤としてのトナー
86 現像剤検知手段としてのトナーエンドセンサ
92 撹拌部材
特許第3985753号公報 特許第3714600号公報

Claims (8)

  1. 搬送元である現像剤収納部と、
    前記現像剤収納部に貯留される現像剤を任意の場所に搬送するポンプと、
    を備え、
    前記ポンプは、内部の空間の体積を変化させ交互に正圧と負圧を発生させて搬送する容積式のポンプである現像剤搬送装置において、
    前記ポンプの1回の動作による体積移動量であって、前記ポンプの単位時間あたりの最大流量に駆動時間を乗じて得られる体積移動量をQp、前記現像剤収納部に貯留される現像剤の体積をQdとしたとき、
    Qp>Qd
    を満足することを特徴とする現像剤搬送装置。
  2. 搬送元である現像剤収納部と、
    前記現像剤収納部に貯留される現像剤を任意の場所に搬送するポンプと、
    を備え、
    前記ポンプは、内部の空間の体積を変化させ交互に正圧と負圧を発生させて搬送する容積式のポンプである現像剤搬送装置において、
    前記ポンプの1回の動作による体積移動量であって、前記ポンプの単位時間あたりの最大流量に駆動時間を乗じて得られる体積移動量をQp、
    前記現像剤収納部の現像剤排出口の開口部分を底面とし、該底面を前記現像剤収納部の高さ方向に貯留面まで連続させてなる仮想柱状空間内に存在する現像剤の体積をQeとしたとき、
    Qp>Qe
    を満足することを特徴とする現像剤搬送装置。
  3. 請求項1又は2に記載の現像剤搬送装置において、
    前記現像剤収納部の現像剤の有無を検知する現像剤検知手段を有していることを特徴とする現像剤搬送装置。
  4. 請求項3に記載の現像剤搬送装置において、
    前記現像剤検知手段は、前記Qpよりも少ない現像剤量を検知する位置に設置されていることを特徴とする現像剤搬送装置。
  5. 請求項1に記載の現像剤搬送装置において、
    前記現像剤収納部の体積が前記Qp以下であることを特徴とする現像剤搬送装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の現像剤搬送装置において、
    前記現像剤収納部に現像剤を供給する現像剤を収容した現像剤容器を有し、前記現像剤容器は前記現像剤収納部に一体化されていることを特徴とする現像剤搬送装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の現像剤搬送装置において、
    前記現像剤収納部内の現像剤を撹拌する撹拌部材を有していることを特徴とする現像剤搬送装置。
  8. 像担持体上に形成された静電潜像をトナー像として可視化する現像手段と、該現像手段に現像剤を供給する現像剤搬送装置とを有する画像形成装置において、
    前記現像剤搬送装置が請求項1〜7のいずれか1つに記載の現像剤搬送装置であることを特徴とする画像形成装置。
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