JP2012059594A - 二次電池用電極活物質の製造方法、二次電池用電極活物質、二次電池、および、二次電池用電極活物質の前駆体 - Google Patents

二次電池用電極活物質の製造方法、二次電池用電極活物質、二次電池、および、二次電池用電極活物質の前駆体 Download PDF

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Abstract

【課題】粉砕工程において揮発成分の発生による容器内の内圧の上昇を抑制することが可能な、オリビン型リチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質の製造方法、二次電池用電極活物質、それを備えた二次電池、および、二次電池用電極活物質の前駆体を提供する。
【解決手段】LiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質の製造方法であって、二次電池用電極活物質の出発原料の混合粉末を第1の温度で焼成した後、その粉末を粉砕し、さらに粉末を第1の温度よりも高い第2の温度で焼成する。第1の焼成工程が、揮発成分をほぼ完全に除去するまで原料の混合粉末を加熱する工程を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、二次電池用電極活物質の製造方法、二次電池用電極活物質、それを備えた二次電池、および、二次電池用電極活物質の前駆体に関する。
高いエネルギー密度を有する二次電池として、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させることにより、充放電を行うようにした二次電池が用いられている。
このような二次電池において、一般的に正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)等のリチウム遷移金属複合酸化物が用いられている。近年、コストや資源等の観点から、コバルト酸リチウムに代わる安価な正極材料が求められている。そこで、オリビン型酸素酸リチウム化合物が正極材料として注目されている。
たとえば、国際公開第2008/018633号パンフレット(以下、特許文献1という)では、オリビン構造を有する化合物の製造方法が開示され、オリビン構造を有する化合物を正極活物質に用いることが提案されている。具体的には、マンガン源、リチウム源およびリン源を混合し、焼成することにより、オリビン構造を有する化合物、特にオリビン型リン酸マンガンリチウム、を製造する方法が特許文献1に記載されている。製造される化合物の結晶性をより上げるために、上記の焼成工程は、仮焼成工程と本焼成工程の二段階で行われ、仮焼成が、通常、200〜400℃の温度で行い、本焼成が、通常、400〜800℃の温度で行うことが好ましいと記載されている。出発原料として、マンガン源には酸化マンガンなど、リチウム源には炭酸リチウム、リン酸リチウムなど、リン源にはリン酸、リン酸リチウムなどが用いられる。
国際公開第2008/018633号パンフレット
特許文献1に記載されているように、オリビン構造を有する(オリビン型ともいう)リチウム含有リン酸化合物の合成には、出発原料として炭酸塩、金属酸化物、リン酸塩などが用いられている。これらの原料を用いてオリビン型リチウム含有リン酸化合物を合成した場合においては、その合成過程において酸素化合物、窒素化合物、水素化合物、炭素化合物などの大量の揮発成分が発生して除去される。
たとえば、特許文献1に記載の一つの実施例で得られたオリビン型リチウム含有リン酸化合物としてのLiMnPO4では、炭酸リチウム、酸化マンガン(Mn34)およびリン酸水素二アンモニウムを化学両論比で原料に用いると、原料の総質量の64%がオリビン型リチウムマンガンリン酸化合物となるが、残りの36%が合成過程において揮発して除去される。
一方、二次電池用電極活物質の製造方法は、均一な電極活物質を得るために電極活物質粒子あるいはその前駆体を粉砕する粉砕工程を含むことが多い。すなわち、二次電池用電極活物質としてオリビン型リチウム含有リン酸化合物を製造する方法においても、電極活物質粒子、その原料、あるいは、その前駆体を粉砕する工程を含ませることになる。
発明者らは、上述したような原料を用いて二次電池用電極活物質としてオリビン型リチウム含有リン酸化合物を製造した場合、その粉砕工程において揮発成分の発生が一部進行することを見出した。その結果、粉砕容器内の内圧が上昇することがわかった。このため、二次電池用電極活物質としてオリビン型リチウム含有リン酸化合物を製造する場合には、粉砕容器にリーク弁などのガス排出機構を粉砕容器に設ける必要があるという問題がある。
なお、発明者らは、特許文献1に記載の実施例のように、電子伝導性を補う目的で正極活物質に炭素粉を添加する場合には、仮焼後に揮発成分が残存した状態で炭素粉を添加すると、本焼時に揮発成分と炭素粉が反応することにより、電子伝導性を補う効果が低減することを見出した。
特許文献1では、オリビン型リチウム含有リン酸化合物の結晶性を上げるために、焼成工程が仮焼成工程と本焼成工程の二段階で行われるが、仮焼成温度が400℃以下と低い。このため、揮発成分の除去が不完全であり、粉砕工程で揮発成分の発生が一部進行する。その結果、粉砕容器内の内圧が上昇する。また、仮焼成後に残存した揮発成分が炭素源または炭素粉末と反応するため、電子伝導性を補う効果が不十分である。
そこで、本発明の一つの目的は、粉砕工程において揮発成分の発生による容器内の内圧の上昇を抑制することが可能な、オリビン型リチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質の製造方法を提供することである。
また、本発明のもう一つの目的は、正極活物質に炭素粉を添加することによる電子伝導性の効果を十分に発揮することが可能な、オリビン型リチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質の製造方法を提供することである。
さらに、本発明の別の目的は、二次電池用電極活物質の製造方法の後工程において、粗粒が生じるなどの問題を生じさせない、オリビン型リチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質の前駆体を提供することである。
なお、本発明のさらに別の目的は、上記の製造方法によって製造された二次電池用電極活物質と、その二次電池用電極活物質を電極材料に用いた二次電池を提供することである。
本発明に従った二次電池用電極活物質の製造方法は、LiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質の製造方法であって、以下の工程を備える。
(A)二次電池用電極活物質の出発原料の混合粉末を第1の温度で焼成する第1の焼成工程。
(B)第1の焼成工程で得られた粉末を粉砕する粉砕工程。
(C)粉砕工程で得られた粉末を第1の温度よりも高い第2の温度で焼成する第2の焼成工程。
第1の焼成工程が、揮発成分をほぼ完全に除去するまで原料の混合粉末を加熱する工程を含む。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法では、第1の焼成工程において実質的に揮発成分の除去を完了することができるので、第1の焼成工程で得られた粉末を粉砕する粉砕工程において揮発成分の発生による容器内の内圧の上昇を抑制することが可能となる。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法において、上記の第1の温度は、揮発成分の除去を行う温度であり、具体的には500℃以上であることが好ましい。
また、本発明の二次電池用電極活物質の製造方法において、上記の第2の温度は、結晶質のLiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物を合成する温度であり、具体的には550℃〜1000℃であることが好ましい。
さらに、上記の第2の温度が、前記第1の温度よりも50℃以上高い温度であることが好ましい。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法において、出発原料が、リン酸塩、次亜リン酸塩、亜リン酸塩、メタリン酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、金属酸化物および金属水酸化物からなる群より選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法において、第1の焼成工程における焼成雰囲気が酸素を1体積%以上含むことが好ましい。このようにすることにより、出発原料に含まれる炭素、窒素、酸素の揮発を効果的に進行させることができ、揮発成分の除去を効果的に行うことができる。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法において、粉砕工程は、ボールミルを用いて行われることが好ましい。このようにすることにより、生産性を高めることができ、製造コストを低減することができる。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法は、粉砕工程と第2の焼成工程の間で、粉砕工程で得られた粉末を、炭素粉末、または、第2の焼成工程で炭化する有機物質のいずれかと混合する混合工程をさらに備えることが好ましい。このようにすることにより、粉砕工程後において実質的に揮発成分が除去されているので、正極活物質に炭素粉を添加することによる電子伝導性の効果を十分に発揮することが可能となる。
本発明の二次電池用電極活物質は、上述のいずれかの製造方法で製造されたものである。
本発明の二次電池は、上記の二次電池用電極活物質を電極材料に用いたものである。
なお、本発明に従った二次電池用電極活物質の前駆体は、LiとM(MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)とPO4からなるリチウム含有リン酸化合物、または、LiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物を含み、揮発成分を実質的に含まない。
本発明の二次電池用電極活物質の前駆体は、揮発成分を実質的に含まないので、後工程で粉砕工程が行われても、揮発成分の発生による容器内の内圧の上昇を抑制することが可能となる。
本発明によれば、粉砕工程において揮発成分の発生による容器内の内圧の上昇を抑制することができるので、オリビン型リチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質を製造する場合に粉砕容器にリーク弁などのガス排出機構を設ける必要がない。また、オリビン型リチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質に、電子伝導性を補う目的で炭素粉を添加しても、電子伝導性を補う効果が低減することがなく、その効果を十分に発揮することが可能となる。
本発明の二次電池用電極活物質としてリチウム含有マンガンリン酸化合物の製造方法における前提条件として得られた混合粉末の熱分析結果を示す図である。 本発明の二次電池用電極活物質としてリチウム含有鉄リン酸化合物の製造方法における前提条件として得られた混合粉末の熱分析結果を示す図である。 本発明の実施例および比較例で作製されたコイン型非水電解質二次電池を示す図である。 本発明の実施例と比較例の二次電池用電極活物質を電極材料に用いた二次電池の放電曲線を示す図である。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法の一つの実施の形態では、LiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物として、たとえば、LiMnPO4、LiFePO4を含む二次電池用電極活物質の製造方法である。
また、本発明の二次電池用電極活物質は、オリビン型構造またはオリビン型構造と類似する構造を有していればよく、LiとPの比率が一定比率でないLi1+xMP1+y4(−0.2<x<0.2,−0.2<y<0.2、好ましくは−0.1≦x≦0.1、−0.1≦y≦0.1)で表わされる組成を有していてもよい。さらに、本発明の二次電池用電極活物質は、オリビン型構造を有しているのであれば、Mの一部をAl、Ti、V、Cr、Zr、Nbなどで置換してもよい。また、Pの一部をB、Siなどで置換してもよい。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法の一つの実施の形態では、まず、二次電池用電極活物質の出発原料の混合粉末を第1の温度で焼成する。この第1の焼成工程において、揮発成分、たとえば、窒素化合物、酸素化合物、炭素化合物、水素化合物などをほぼ完全に除去するまで原料の混合粉末を加熱する。
第1の温度は、揮発成分の除去を行う温度であることが好ましい。また、揮発成分の除去を行う温度は、出発原料の混合粉末を構成する化合物の種類によって異なるが、通常、400℃よりも高い温度であることが好ましい。第1の温度が400℃以下の温度では、揮発成分の除去が不十分となる恐れがあり、揮発成分が残存する可能性がある。第1の温度は、500℃以上の温度であれば、さらに好ましい。なお、揮発成分、第1の温度、および、加熱時間は、出発原料の混合粉末を構成する化合物の種類に応じて決定される。
出発原料の混合粉末を構成する化合物としては、リン酸塩、次亜リン酸塩、亜リン酸塩、メタリン酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、金属酸化物および金属水酸化物からなる群より選ばれた少なくとも1種を用いることができる。出発原料の混合粉末は、リチウムの原料(リチウム源)、リンの原料(リン源)、および、金属元素Mの原料(M源)を混合したものである。
リン源としては、リン酸塩、次亜リン酸塩、亜リン酸塩、ピロリン酸等のメタリン酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、金属酸化物、および、金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1つを用いることができる。上記のリン酸塩としては、リン酸アンモニウム塩、リン酸二アンモニウム塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩を用いてもよい。上記の亜リン酸塩としては、亜リン酸アンモニウム塩、亜リン酸水素アンモニウム塩、亜リン酸水素塩を用いてもよい。上記のメタリン酸塩としては、二メタリン酸塩、三メタリン酸塩などを用いてもよい。上記のアンモニウム塩としては、リン酸アンモニウム((NH43PO4)、リン酸水素二アンモニウム((NH42HPO4)、リン酸二水素アンモニウム(NH42PO4)などを用いることができる。
リチウム源としては、炭酸リチウム、酸化リチウム、水酸化リチウム、リン酸二水素リチウム(LiH2PO4)などを用いることができる。
リン源とリチウム源を兼ねる原料としては、リン酸(Li3PO4)、メタリン酸リチウム(LiPO3)、リン酸二水素リチウム(LiH2PO4)、または、LiNH4HPO4などを用いることができる。
M源としては、炭酸塩、アンモニウム塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物などを用いることができる。
次に、第1の焼成工程で得られた粉末を粉砕する。粉砕工程は、ボールミルを用いて行われることによって、生産性を高めることができ、製造コストを低減することができる。
そして、第2の焼成工程にて、粉砕工程で得られた粉末を第1の温度よりも高い第2の温度で焼成する。第2の温度は、結晶質のLiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物が得られる温度であり、具体的には550℃〜1000℃であることが好ましい。さらに好ましくは、第2の温度は800℃〜1000℃である。第2の温度が、第1の温度よりも50℃以上高い温度であれば、より好ましい。なお、加熱温度と加熱時間は、二次電池の要求特性、生産性等を考慮し、任意に設定することができる。
このようにして、本発明の二次電池用電極活物質の製造方法では、第1の焼成工程において実質的に揮発成分の除去を完了することができるので、第1の焼成工程で得られた粉末を粉砕する粉砕工程において揮発成分の発生による容器内の内圧の上昇を抑制することが可能となる。
第1の焼成工程における焼成雰囲気が酸素を1体積%以上含むことが好ましい。焼成雰囲気が酸素を1体積%以上含むことにより、出発原料に含まれる炭素、窒素、水素の揮発が効果的に進行し、揮発成分の除去を効果的に行うことができる。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法のもう一つの実施の形態では、粉砕工程と第2の焼成工程の間で、粉砕工程で得られた粉末を、炭素粉末、または、第2の焼成工程で炭化する有機物質のいずれかと混合する混合工程を行ってもよい。この混合工程を行うことにより、粉砕工程後において実質的に揮発成分が除去されているので、揮発成分と炭素粉の反応を抑制できる。特に、オリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化物は電子伝導性が乏しく、単に焼成した場合では電子伝導性付与の効果が不十分であるが、本発明により正極活物質に炭素粉を添加することによる電子伝導性の効果を十分に発揮することが可能となる。
なお、上記の二次電池用電極活物質の製造方法の実施の形態において、第1の焼成工程で得られた粉末は、二次電池用電極活物質の前駆体として、LiとM(MはMn、Fe、Co、CuおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)とPO4からなるリチウム含有リン酸化合物、または、LiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、CuおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物を含み、揮発成分を実質的に含まないものである。
本発明によって得られた二次電池用電極活物質は、正極または負極のいずれか一方の電極材料に用いることができ、非水電解液、固体電解質、高分子電解質、ゲル電解質などと組合せて二次電池を作製することができる。非水電解液としてはLiPF6を溶解した炭酸エチレン(EC)−炭酸ジエチル(DEC)溶液等、固体電解質としてはLi2S−P25などの硫化物系固体電解質、LIPON、LiLaTiO3などのペロブスカイト系固体電解質、LATP(LiAlTi(PO4))などのナシコン(NASICON)系固体電解質、LiPF6を含むポリエチレンオキシド(PEO)、ゲル化した高分子に非水電解液を含浸させたゲル電解質をあげることができる。
本発明によって得られた二次電池用電極活物質を正極の電極材料に用いた場合には、負極の電極材料としては、リチウムイオン電池で一般に使用されている炭素材料、チタン酸リチウム等の酸化物、リチウム金属や合金などを用いることができる。
以下、本発明の二次電池用電極活物質を作製した実施例と比較例について説明する。
[実施例1][比較例1]
以下、実施例1と比較例1では、二次電池用電極活物質として、リチウム含有マンガンリン酸化合物(LiMnPO4)を作製した。
<原料の混合粉末の熱分析>
出発原料として炭酸リチウム(Li2CO3)、酸化マンガン(Mn34)、リン酸二水素アンモニウム(NH42PO4)を用いた。これらの原料をモル比で27.3%-LiCO3、18.2%-Mn34、54.5%-NH42PO4となるように秤量し、500mLのポリエチレン製ポットに封入してポット架上で150rpmの回転数で、6時間回転することにより、原料の混合粉末を得た。
揮発成分の除去が完了する温度を調査するため、原料の混合粉末を酸素雰囲気下、5℃/分の昇温速度で熱分析(TG測定)を行った。その結果を図1に示す。
ここで、リチウム含有マンガンリン酸化合物の合成過程における揮発成分の発生量は、合成反応の反応式から推測することが可能である。たとえば、上述したように、出発原料として炭酸リチウム、酸化マンガン、リン酸二水素アンモニウムを使用した場合、下記のような化学反応式が考えられる。
1/2Li2CO3+1/3Mn34+NH42PO4→LiMnPO4+[H2O+CO2+N2]
この場合、揮発成分をH2O、CO2、N2と仮定すると、総質量の31.1%程度が揮発すると推測することができる。
上記の推測値に対して、図1に示す熱重量測定の結果から、原料の混合粉末は、700℃の温度で、総質量の30%程度が減少しているので、揮発成分の除去が完了することがわかった。
なお、推測値より実際の熱重量測定による値がわずかに小さくなっているが、これは、出発原料の混合時に反応がすでに開始していることによる。
<活物質の作製>
(実施例1)
実施例1の二次電池用電極活物質として活物質粉末A3を以下の通り作製した。
上記で得られた原料の混合粉末を、空気雰囲気下、700℃の温度で8時間焼成すること(第1の焼成工程)により、揮発成分が除去された(実質的に揮発成分を含まない)焼成粉末A1(前駆体A)を得た。
前駆体Aに水を加え、直径5mmの玉石とともに500mLのポリエチレン製ポットに封入してポット架上で150rpmの回転数で、24時間回転することにより、前駆体Aを粉砕した(粉砕工程)。その後、粉砕した前駆体Aを、120℃の温度に熱せられたホットプレート上で乾燥して、粉砕粉末A2を得た。
粉砕粉末A2を、窒素雰囲気下、900℃の温度で20時間焼成すること(第2の焼成工程)により、活物質粉末A3を得た。
(比較例1)
比較のため、比較例1の二次電池用電極活物質として活物質粉末B3を以下の通り作製した。
原料の混合粉末を、空気雰囲気下、300℃の温度で8時間焼成すること(第1の焼成工程に対応する工程)により、揮発成分が十分に除去されていない焼成粉末B1を得た。その後、実施例1と同様にして、粉砕粉末B2を経て、活物質粉末B3を作製した。
<評価>
活物質粉末A3と活物質粉末B3について、X線回折装置を用いてスキャン速度1.0°/分、測角範囲10°〜60°の条件で粉末X線回折(XRD)分析を行うことにより、生成された化合物の確認を行った。
その結果、活物質粉末A3と活物質粉末B3のX線回折パターンは、オリビン型骨格を含むリチウム含有マンガンリン酸化合物であるLiMnPO4のJCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)カード(カード番号74−0375)のパターンとほぼ一致し、活物質粉末A3、活物質粉末B3がオリビン型骨格を含むリチウム含有マンガンリン酸化合物であることがわかった。
実施例1と比較例1において、粉砕工程の後に、ポット容器の容器内の内圧の変化をポット容器の外観形状で判断した。実施例1のポット容器では形状変化が認められなかったが、比較例1のポット容器では側面、底面ともに膨張し、内圧が著しく上昇していることを目視で確認した。
以上の結果から、実施例1で得られた、揮発成分が除去された前駆体Aを用いると、粉砕工程においてポット容器内の内圧の上昇が少ないことが確認された。
[実施例2][比較例2]
以下、実施例2と比較例2では、二次電池用電極活物質として、リチウム含有鉄リン酸化合物(LiFePO4)を作製した。
<原料の混合粉末の熱分析>
出発原料として炭酸リチウム(Li2CO3)、酸化鉄(Fe23)、リン酸二水素アンモニウム(NH42PO4)を用いた。これらの原料をモル比で25.0%-LiCO3、25.0%-Fe23、50.0%-NH42(PO4)となるように秤量し、500mLのポリエチレン製ポットに封入してポット架上で150rpmの回転数で、6時間回転することにより、原料の混合粉末を得た。
揮発成分の除去が完了する温度を調査するため、原料の混合粉末を酸素雰囲気下、5℃/分の昇温速度で熱分析(TG測定)を行った。その結果を図2に示す。
ここで、リチウム含有鉄リン酸化合物の合成過程における揮発成分の発生量は、合成反応の反応式から推測することが可能である。たとえば、上述したように、出発原料として炭酸リチウム、酸化鉄、リン酸二水素アンモニウムを使用した場合、下記のような化学反応式が考えられる。
1/2Li2CO3+1/2Fe23+NH42PO4→LiFePO4+[H2O+CO2+N2]
この場合、揮発成分をH2O、CO2、N2と仮定すると、総質量の31.9%程度が揮発すると推測することができる。
上記の推測値に対して、図2に示す熱重量測定の結果から、原料の混合粉末は、600℃の温度で、総質量の28%程度が減少しているので、揮発成分の除去が完了することがわかった。
なお、推測値より実際の熱重量測定による値がわずかに小さくなっているが、これは、出発原料の混合時に反応がすでに開始していることによる。
<活物質の作製>
(実施例2)
実施例2の二次電池用電極活物質として活物質粉末C3を以下の通り作製した。
上記で得られた原料の混合粉末を、空気雰囲気下、600℃の温度で8時間焼成すること(第1の焼成工程)により、揮発成分が除去された(実質的に揮発成分を含まない)焼成粉末C1(前駆体C)を得た。その後、実施例1と同様にして、粉砕粉末C2を経て、活物質粉末C3を作製した。
(比較例2)
比較のため、比較例2の二次電池用電極活物質として活物質粉末D3を以下の通り作製した。
原料の混合粉末を、空気雰囲気下、300℃の温度で8時間焼成すること(第1の焼成工程に対応する工程)により、揮発成分が十分に除去されていない焼成粉末D1を得た。その後、実施例1と同様にして、粉砕粉末D2を経て、活物質粉末D3を作製した。
<評価>
活物質粉末C3と活物質粉末D3について、X線回折装置を用いてスキャン速度1.0°/分、測角範囲10°〜60°の条件で粉末X線回折(XRD)分析を行うことにより、生成された化合物の確認を行った。
その結果、活物質粉末C3と活物質粉末D3のX線回折パターンは、オリビン型骨格を含むリチウム含有鉄リン酸化合物であるLiFePO4のJCPDSカード(カード番号83−2092)のパターンと一致し、活物質粉末C3と活物質粉末D3がオリビン型骨格を含むリチウム含有鉄リン酸化合物であることがわかった。
実施例2と比較例2において、粉砕工程の後に、ポット容器の容器内の内圧の変化をポット容器の外観形状で判断した。実施例2のポット容器では形状変化が認められなかったが、比較例2のポット容器では側面、底面ともに膨張し、内圧が著しく上昇していることを目視で確認した。
以上の結果から、実施例2で得られた、揮発成分が除去された焼成粉末C1を用いると、粉砕工程におけるポット容器内の内圧の上昇が少ないことが確認された。
[実施例3][比較例3]
実施例3と比較例3では、二次電池用電極活物質として、電極活物質粉末の電子伝導性を補うために、炭素を添加したリチウム含有マンガンリン酸化合物(LiMnPO4)を作製した。
<活物質の作製>
実施例3と比較例3の二次電池用電極活物質として活物質粉末E3と活物質粉末F3を以下の通り作製した。
実施例1で作製された粉砕粉末A2と、比較例1で作製された粉砕粉末B2のそれぞれと、炭素粉末としてケッチェンブラック(ライオン株式会社製、型番ECP600JD)とを重量比で90:10となるように配合して、500mLのポリエチレン製ポットに封入してポット架上で150rpmの回転数で、6時間回転すること(混合工程)により、混合粉末E4、混合粉末F4を得た。
混合粉末E4と混合粉末F4のそれぞれを、窒素雰囲気下、900℃の温度で20時間焼成すること(第2の焼成工程)により、活物質粉末E3と活物質粉末F3を得た。
<評価>
活物質粉末E3と活物質粉末F3について、X線回折装置を用いてスキャン速度1.0°/分、測角範囲10°〜60°の条件で粉末X線回折(XRD)分析を行うことにより、生成された化合物の確認を行った。
その結果、活物質粉末E3と活物質粉末F3のX線回折パターンは、オリビン型骨格を含むリチウム含有マンガンリン酸化合物であるLiMnPO4のJCPDSカード(カード番号74−0375)のパターンとほぼ一致し、活物質粉末E3と活物質粉末F3がオリビン型骨格を含むリチウム含有マンガンリン酸化合物であることがわかった。
その後、活物質粉末E3と活物質粉末F3のそれぞれを空気雰囲気下で、室温から1000℃の温度まで5℃/分の速度で昇温して、活物質粉末E3と活物質粉末F3のそれぞれに含まれる炭素量を、全有機炭素(TOC:Total Organic Carbon)測定装置を用いて定量した。
この測定結果から、重量比で活物質粉末E3では添加した炭素の98%、活物質粉末F3では同じく52%が有機炭素として残留していることがわかった。すなわち、活物質粉末F3では、除去されないで残留している揮発成分が添加された炭素のほとんどと反応しており、正極活物質の電子伝導性を補う効果が低下するのに対し、活物質粉末E3では、揮発成分が除去されているので、添加された炭素のほぼ全量が電子伝導性を補う効果をもたらすことがわかる。
このことから、電子伝導性を補う目的で二次電池用電極活物質に添加する炭素粉の効果を最大限に得るためには、第1の焼成工程において、後工程で添加される炭素と反応する可能性のある揮発成分を予め除去しておくことが特に好ましいことがわかった。
次に、炭素が添加された活物質粉末E3と活物質粉末F3のそれぞれを用いて、図3に示すようなコイン型非水電解質二次電池を作製した。
図3に示すように、コイン型非水電解質二次電池1は、正極端子を兼ねたケース11と、負極端子を兼ねた封口板12と、ケース11と封口板12とを絶縁するガスケット13と、正極14と、負極15と、正極14と負極15との間に介在したセパレータ16と、負極15の上に配置された集電板17と、集電板17と封口板12との間に配置されたばね部材18とから構成され、ケース11の内部には電解液が充填されている。
上記で作製された活物質粉末E3と活物質粉末F3のそれぞれを用いて、図3に示されたコイン型非水電解質二次電池1の正極14を作製して、実施例3と比較例3の非水電解質二次電池用電極活物質としての作用効果を検証した。
具体的には、上記の炭素が添加された活物質粉末E3と活物質粉末F3のそれぞれと炭素材料とN‐メチル‐2‐ピロリドンとを7:2:1の重量比率で混合して各正極合材を作製した。この正極合材をアルミニウム箔の表面上に塗布して乾燥させた後、1トン/cm2の圧力でプレスした後に直径12mmの円板に打ち抜くことにより、電極シートを作製した。この電極シートを図3に示されたコイン型非水電解質二次電池1の正極14として用いた。負極15には、直径が15.5mmの金属リチウム箔からなる円板を用いた。この負極15に集電板17を張り合わせた。セパレータ16には、直径が16mmの円板状のポリエチレン多孔膜を用いた。電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比3:7で混合した溶媒に、LiPF6を1モルとなるように混合したものを用いた。このようにして、直径が20mm、厚みが3.2mmのコイン型非水電解質二次電池1を作製した。
なお、炭素が添加されていない活物質粉末A3を用いて、図3に示されたコイン型非水電解質二次電池1の正極14を作製し、上記と同様にしてコイン型非水電解質二次電池1を作製した。
以上のようにして作製された各コイン型非水電解質二次電池1を用いて充放電特性を評価した。100μAの定電流値、3.7〜4.8Vの電圧範囲で定電流充放電試験をした結果、活物質粉末A3を用いたコイン型非水電解質二次電池1は充放電しなかった。図4に示すように、活物質粉末E3を用いた実施例3のコイン型非水電解質二次電池1の放電曲線(E)は、活物質粉末F3を用いた比較例3のコイン型非水電解質二次電池1の放電曲線(F)に比べて放電容量が高いことがわかる。
今回開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものであることが意図される。
本発明の二次電池用電極活物質の製造方法と二次電池用電極活物質の前駆体は、粉砕工程において揮発成分の発生による容器内の内圧の上昇を抑制することができるので、オリビン型リチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質を製造する場合に粉砕容器にリーク弁などのガス排出機構を設ける必要がなく、後工程において問題を生じさせないので、たとえば、リチウムイオン二次電池、全固体二次電池の製造に有用な電極活物質を得ることができる。
1:コイン型非水電解質二次電池、11:ケース、12:封口板、13:ガスケット、14:正極、15:負極、16:セパレータ、17:集電板、18:ばね部材。

Claims (13)

  1. LiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物を含む二次電池用電極活物質の製造方法であって、
    二次電池用電極活物質の出発原料の混合粉末を第1の温度で焼成する第1の焼成工程と、
    前記第1の焼成工程で得られた粉末を粉砕する粉砕工程と、
    前記粉砕工程で得られた粉末を前記第1の温度よりも高い第2の温度で焼成する第2の焼成工程とを備え、
    前記第1の焼成工程が、揮発成分をほぼ完全に除去するまで原料の混合粉末を加熱する工程を含む、二次電池用電極活物質の製造方法。
  2. 前記第1の温度が、揮発成分の除去を行う温度である、請求項1に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  3. 前記揮発成分の除去を行う温度が、500℃以上である、請求項2に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  4. 前記第2の温度が、結晶質のLiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物を合成する温度である、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  5. 前記リチウム含有リン酸化合物を合成する温度が、550℃〜1000℃である、請求項4に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  6. 前記第2の温度が、前記第1の温度よりも50℃以上高い温度である、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  7. 前記出発原料が、リン酸塩、次亜リン酸塩、亜リン酸塩、メタリン酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、金属酸化物および金属水酸化物からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  8. 前記第1の焼成工程における焼成雰囲気が酸素を1体積%以上含む、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  9. 前記粉砕工程は、ボールミルを用いて行われる、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  10. 前記粉砕工程と前記第2の焼成工程の間で、前記粉砕工程で得られた粉末を、炭素粉末、または、前記第2の焼成工程で炭化する有機物質のいずれかと混合する混合工程をさらに備える、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の二次電池用電極活物質の製造方法。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の製造方法で製造された二次電池用電極活物質。
  12. 請求項11に記載の二次電池用電極活物質を電極材料に用いた、二次電池。
  13. LiとM(MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)とPO4からなるリチウム含有リン酸化合物、または、LiMPO4(式中、MはMn、Fe、Co、Cu、NiおよびMgからなる群より選ばれた1種以上の元素である)で表わされるオリビン型骨格を有するリチウム含有リン酸化合物を含み、揮発成分を実質的に含まない、二次電池用電極活物質の前駆体。
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