JP2012056220A - ハードコート用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】140℃で30分間熱処理したときのフィルム幅方向の熱収縮率Lt(%)と、190℃で20分間熱処理したときのフィルム幅方向の熱収縮率Ht(%)が、下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするハードコート用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(1) 0.0 ≦ Lt ≦ 0.8
(2) −0.2 ≦ Ht ≦ 0.8
(3) 0.0 ≦ (Lt − Ht) ≦ 0.5
【選択図】なし
Description
(1) 0.0 ≦ Lt ≦ 0.8
(2) −0.2 ≦ Ht ≦ 0.8
(3) 0.0 ≦ (Lt − Ht) ≦ 0.5
また、波長380nmにおける光線透過率が5%以下であるハードコート用二軸配向PETフィルム。及び、その二軸配向PETフィルムの一方の表面に、少なくとも活性線硬化型樹脂を用いてなるハードコート層を積層してなり、もう一方のフィルム表面に近赤外線吸収能を有する色素を含有する近赤外線遮蔽層を積層してなるAR/NIR機能統合フィルム。
本発明のハードコート用二軸配向PETフィルムは、140℃で30分間熱処理したときのフィルム幅方向の熱収縮率Lt(%)が、次の式(1)を充足すること、すなわち、0.0以上0.8以下であることが必要であり、より好ましくは0.3以上0.6以下である。
(1) 0.0 ≦ Lt ≦ 0.8。
また、さらに好ましくは(Lt−Ht)の値が0.1以上0.3以下である。
(2) −0.2 ≦ Ht ≦ 0.8。
幅方向リラックス率(%)=(Li−Lf)/Li × 100。
幅方向微延伸率(%)=(Bf−Bi)/Bi × 100。
[二軸配向PETフィルムを構成するポリエステル]
本発明の二軸配向PETフィルムを構成する基材フィルム(S層)の樹脂は、その繰り返し構造単位のうち、80モル%以上がエチレンテレフタレートであることが必要である。本発明において、透明性、耐熱性、コスト面のバランスから、該樹脂が好適に用いられる。他のポリエステル共重合成分としては、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、p−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオール成分、またはアジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分、ないしはトリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能ジカルボン酸や、p−ヒドロキシエトキシ安息香酸などが挙げられる。また、上記のポリエステルに、該ポリエステルと反応性のないスルホン酸のアルカリ金属塩誘導体、あるいは該ポリエステルに不溶なポリアルキレングリコールや脂肪族ポリエステルなどのうち一種以上を、5%を超えない程度、共重合ないしブレンドしてもよい。
該易接着層については、下記に限定されるものではないが、例えば、該易接着層を構成する成分としては、ポリエステル樹脂を用いる場合、主鎖あるいは側鎖にエステル結合を有するもので、ジカルボン酸とグリコールから重縮合して得られるものである。ここで、ジカルボン酸成分としては、芳香族、脂肪族、脂環族のジカルボン酸や3価以上の多価カルボン酸が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、フタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビスフェノキシエタン−p,p’−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを用いることができる。これらの芳香族ジカルボン酸は、易接着層の強度や耐熱性の点で、好ましくは全ジカルボン酸成分の30モル%以上、より好ましくは35モル%以上、最も好ましくは40モル%以上用いるのがよい。脂肪族および脂環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸など、およびそれらのエステル形成性誘導体を用いることができる。また、該ポリエステル樹脂を構成するグリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、4,4’−チオジフェノール、ビスフェノールA、4,4’−メチレンジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−,およびp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イソプロピリデンフェノール、4,4’−イソプロピリデンビンジオール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオールなどを用いることができる。該易接着層の原料として、ポリエステル樹脂を水系樹脂とした塗液を用いる場合には、ポリエステル樹脂の水溶化あるいは水分散化を容易にするため、スルホン酸塩基を含む化合物や、カルボン酸塩基を含む化合物をポリエステルに共重合することが好ましい。ここで、スルホン酸塩基を含む化合物としては、例えば、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、スルホ−p−キシリレングリコール、2−スルホ−1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどあるいはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩を用いることができるが、これに限定されるものではない。 また、カルボン酸塩基を含む化合物としては、例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、4−メチルシクロヘキセン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメシン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフルフリル)−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、エチレンテトラカルボン酸など、あるいはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
チル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基など)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのヒドロキシ基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミドなどのアミド基含有モノマー、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートなどのアミノ基含有モノマー、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有モノマー、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩など)などのカルボキシル基またはその塩を含有するモノマーなどを用いることができ、これらは1種もしくは2種以上を用いて(共)重合される。更に、上記以外の他種のモノマーを併用することもできる。ここで使用できる他種のモノマーとしてはとくに限定されないが、例えば、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有モノマー、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸およびそれらの塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)などのスルホン酸基またはその塩を含有するモノマー、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸およびそれらの塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)などのカルボキシル基またはその塩を含有するモノマー、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物を含有するモノマー、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、スチレン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルトリスアルコキシシラン、アルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アルキルイタコン酸モノエステル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、塩化ビニルなどを用いることができる。また、易接着層に用いることができるアクリル樹脂としては、変性アクリル共重合体、例えば、ポリエステル、ウレタン、エポキシなどで変性したブロック共重合体、グラフト共重合体などを含めることもできる。該易接着層に用いられるアクリル樹脂のガラス転移点(Tg)は特に限定されるものではないが、好ましくは0〜90℃、より好ましくは10〜80℃である。Tgが低いアクリル樹脂を用いた場合は耐熱接着性が劣る傾向があり、逆に高すぎる場合は造膜性が劣ることがある。また、該アクリル樹脂の分子量は10万以上が好ましく、より好ましくは30万以上とするのが接着性の点で望ましい。
さらに易接着層中に微粒子を含有せしめることは易滑性や耐ブロッキング性が向上するので更に好ましい。含有せしめる微粒子としては特に限定されないが、コロイダルシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カーボンブラック、ゼオライト粒子などの無機粒子や、アクリル粒子、シリコーン粒子、ポリイミド粒子、“テフロン”(登録商標)粒子、架橋ポリエステル粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋重合体粒子、コアシェル粒子などの有機粒子が挙げられ、これら粒子のいずれを用いてもあるいは複数種を併用してもよい。
本発明の二軸配向PETフィルムの製造方法として、下記に示すが、本発明のフィルムの製造方法はこれに限定されるものではない。
[光学用積層フィルム]
次に本発明の二軸配向PETフィルムにハードコート層を設けた光学用積層フィルムについて述べる。
反射防止層は特に限定されるものではないが、低屈折率化合物の積層やフッ化マグネシウムや酸化ケイ素などの無機化合物のスパッタリングや蒸着などにより形成することができる。防汚処理については、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などによる防汚処理を施すことができる。
[機能統合フィルム]
本発明では、二軸配向PETフィルムの一方の表面に少なくとも活性線硬化型樹脂を用いてなるハードコート層を積層してなり、もう一方のフィルム表面に近赤外線吸収能を有する色素を含有する近赤外線遮蔽層を積層し、機能統合フィルムとすることが好ましい。
( 1 ) 波長820nm における光線透過率が20% 以下、
( 2 ) 波長850nm における光線透過率が15 % 以下、
( 3 ) 波長950nm から1150nm における光線透過率が10% 以下、
の3 条件を全て満たしていることが必要である。波長820nm における光線透過率は17% 以下が好ましく、波長850nm における光線透過率は11% 以下が好ましく、波長950nm から1150nm における光線透過率は7% 以下が好ましい。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
本発明における特性の測定方法及び効果の評価方法は次のとおりである。
ASTM D1204−08(2008)に従い、ハードコート層や近赤外線遮蔽層などを設ける前の二軸配向PETフィルムからテンプレートを用いて、フィルムシートの両端から250mm×250mmのフィルムシートを中央から1枚裁断する。裁断した試験サンプルの各辺の中点に、最終目的の測定を行う場合に基準点をして用いるためマークを付け、さらに各頂点から各辺へ100mm位置にもマークを付ける。向かい合う長手方向3点、幅方向3点のマークの距離をそれぞれ測定する。その後、試験サンプルを23±2℃及び湿度50±10%において40時間以上調整した後、水平に且つ加重をかけずに所定の温度のオーブンで所定の時間加熱処理を行い、熱処理後の3点のマークの距離を測定して、フィルム長手方法3点の熱収縮率を下記式にて算出した。幅方向3点も同様にして、平均値を求める。
熱収縮率(%)=(熱処理前の点距離−熱処理後の点距離)/熱処理前の点距離×100
さらに、同様にして二軸配向PETフィルムから両端2枚の熱収縮率を測定し、平均を求め、中央、両端の平均値を求める。
スガ試験機(株)製自動直読ヘイズコンピューター「HGM−2DP」を使用し、JIS K 7105(1981)に従って測定する。なお、この測定は、ハードコート層や近赤外線遮蔽層などを設ける前の、二軸配向PETフィルムに対して実施する。
(株)島津製作所製分光光度計「UV−2450PC」(受光部に積分球使用)を用いて入射角0度の光線透過率を測定し、波長380nmの光線透過率を計測した。なお、この測定は、ハードコート層や近赤外線遮蔽層などを設ける前の、二軸配向PETフィルムに対して実施する。
ハードコート層を構成する活性線硬化型樹脂(ペルノックス(株)製 XJC−0357−1:屈折率1.67)を二軸配向PETフィルム上にバーコーターを用いて硬化後の膜厚が1.5μmとなるように均一に塗布する。次いで、140℃で20m/秒の熱風で20秒間乾燥した後、表面から9cmの高さにセットした120W/cmの照射強度を有する集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)で、積算照射強度が300mJ/cm2となるように紫外線を照射し、硬化させ、二軸配向PETフィルム上にハードコート層が積層された光学用積層フィルムを得る。なお、紫外線の積算照射強度測定には工業用UVチェッカー(日本電池(株)製 UVR−N1)を用いる。得られた光学用積層フィルムを150mm×150mmサイズに切り出して、フィルム凸部を下にして水平なガラス板上に静置し、ガラス板と立ち上がったフィルム4隅の下端との垂直距離を最小目盛り0.5mm単位で定規を用いて測定し、この4箇所の測定値の平均値をカール値とする。サンプルは3点準備し、繰り返し測定を行い、この平均値をカール値とし、下記の基準で評価する。なお、○以上が合格範囲である。
◎:0.0mm以上0.2mm未満
○:0.2mm以上0.4mm未満
△:0.4mm以上0.6mm未満
×:0.6mm以上
(5)機能統合フィルムのカール特性
(4)にて得られる光学用積層フィルムのハードコート層が設けられた面とは反対の面に、ダイコーターを用いて下記のように調製した近赤外線遮蔽塗料を塗工する。次いで、40℃で5m/秒の熱風で20秒間、190℃で20m/秒の熱風で20秒間、さらに、90℃で20m/秒の熱風で10秒間乾燥させ、厚み10μmの近赤外線遮蔽層を積層し機能統合フィルムを得る。得られた機能統合フィルムについて、(4)と同様の手法にてカール高さを測定した。なお、○以上が合格範囲である。
◎:0.0mm以上0.2mm未満
○:0.2mm以上0.4mm未満
△:0.4mm以上0.6mm未満
×:0.6mm以上
< 近赤外線遮蔽塗料の作製>
近赤外線吸収色素として、日本化薬( 株) 製“ KAYASORB IRG−050 ” を29質量部、日本触媒( 株) 製“ イーエクスカラー IR−10A ” を16 質量部をメチルエチルケトン2000質量部に攪拌混合して溶解させた。この溶液を透明高分子樹脂バインダー溶液として、日本触媒( 株) 製“ ハルスハイブリッド IR−G205 ” ( 固形分濃度29%溶液) 2000質量部と攪拌混合して近赤外線遮蔽塗料を作製した。
酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成分としてエチレングリコールを用い、三酸化アンチモン(重合触媒)を得られるポリエステルペレットに対してアンチモン原子換算で300ppmとなるように添加し、重縮合反応を行い、極限粘度0.63dl/g、カルボキシル末端基量40当量/トンのポリエチレンテレフタレートペレットを得た(ポリエステルA1)。ポリエステルA1と紫外線吸収剤A(2,2’−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン](CYTEC社製 CYASORB UV−3638 分子量369 ベンゾオキサジノン系))をベント付き2軸押出機にて紫外線吸収剤が12重量%となる様にコンパウンドし、紫外線吸収剤入りポリエステルA2を得た。
易接着塗液a1:以下の成分を有するポリエステル樹脂の濃度が1.5%の水溶液
・2,6−ナフタレンジカルボン酸/1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸/9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン/エチレングリコール=37/13/45/5モル%の共重合組成から成るポリエステル樹脂: 100重量部
・メラミン架橋剤: 5重量部
・平均粒径40nmのシリカ粒子易滑剤: 5重量部
(易接着塗液b1の水系塗剤組成)
易接着塗液b1:以下の成分を有するポリエステル樹脂とアクリル樹脂の合計の濃度が6.0%水溶液
・メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸/N−メチロールアクリルアミド=63/35/1/1重量%の共重合組成から成るアクリル樹脂: 30重量部
・テレフタル酸/イソフタル酸/トリメリット酸/セバシン酸/エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/1,4−ブタンジオール=28/9/10/3/15/18/17モル%の共重合組成から成るポリエステル樹脂: 70重量部
・メラミン架橋剤 25重量部
・平均粒径140nmのシリカ粒子易滑剤: 1.0重量部
易接着塗液を塗布した1軸延伸フィルムをクリップで把持してテンターに導いた。
テンター内では、はじめに、雰囲気温度(予熱温度)120℃にて塗液の乾燥およびフィルムの予熱を行い、引き続き連続的に延伸温度120℃の延伸ゾーンで幅方向に3.5倍延伸した。
続いて熱固定温度235℃の熱固定ゾーンにて熱固定した。熱固定時間は10秒間とした。引き続き220℃〜160℃にフィルムを冷却しながら幅方向(TD)にリラックス率は7%でリラックス処理を施した。その後、さらにフィルムを160℃〜120℃に冷却しながら幅方向に0.2%の微延伸処理を実施した。微延伸処理後のフィルムを70℃まで冷却後、テンターからフィルムを取り出し、結晶配向の完了した厚み100μmの二軸配向PETフィルムを得た。この二軸配向PETフィルムの特性等を表に示す。
二軸配向PETフィルムの製造条件を表1に記載のとおりとした以外は、実施例1と同様にして二軸配向PETフィルムを得た。続いて、得られた二軸配向PETフィルムを用いて、実施例1と同様の方法にて、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムを得た。得られた二軸配向PETフィルム、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムの特性等を表2に示す。
ポリエステルA1とポリエステルA2を紫外線吸収剤が全体のポリエステルに対し0.8重量%となる様に仕込み、また、二軸配向PETフィルムの製造条件を表1に記載のとおりとした以外は、実施例1と同様にして二軸配向PETフィルムを得た。続いて、得られた二軸配向PETフィルムを用いて、実施例1と同様の方法にて、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムを得た。得られた二軸配向PETフィルム、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムの特性等を表2に示す。
二軸配向PETフィルムの製造条件を表1に記載のとおりとした以外は、実施例6と同様にして二軸配向PETフィルムを得た。続いて、得られた二軸配向PETフィルムを用いて、実施例1と同様の方法にて、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムを得た。得られた二軸配向PETフィルム、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムの特性等を表2に示す。
ポリエステルA2を用いず、ポリエステルA1のみを仕込み、二軸配向PETフィルムの製造方法を表に記載したとおりとした以外は、実施例1と同様にして二軸配向PETフィルムを得た。 続いて、得られた二軸配向PETフィルムを用いて、実施例1と同様の方法にて、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムを得た。得られた二軸配向PETフィルム、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムの特性等を表2に示す。
二軸配向PETフィルムの製造条件を表1に記載のとおりとした以外は、実施例8と同様にして二軸配向PETフィルムを得た。続いて、得られた二軸配向PETフィルムを用いて、実施例1と同様の方法にて、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムを得た。得られた二軸配向PETフィルム、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムの特性等を表2に示す。
易接着塗液a2を表面に、易接着塗液b1を反対面に塗布し、また、二軸配向PETフィルムの製造条件を表1に記載のとおりとした以外は、実施例6と同様にして二軸配向PETフィルムを得た。続いて、得られた二軸配向PETフィルムを用いて、実施例1と同様の方法にて、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムを得た。得られた二軸配向PETフィルム、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムの特性等を表2に示す。
易接着塗液a2:以下の成分を有するポリエステル樹脂の濃度が5.0%の水溶液
・テレフタル酸/2,6−ナフタレンジカルボン酸/5−Naスルホイソフタル酸/エチレングリコール/ジエチレングリコール=34/10/6/49/1モル%の共重合組成から成るポリエステル樹脂: 100重量部
・オキサゾリン架橋剤: 6重量部
・メラミン架橋剤: 40重量部
・平均粒径140nmのシリカ粒子易滑剤: 1.2重量部
<比較例1〜18>
二軸配向PETフィルムの製造条件を表に記載のとおりとした以外は、実施例8と同様にして二軸配向PETフィルムを得た。続いて、得られた二軸配向PETフィルムを用いて、実施例1と同様の方法にて、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムを得た。得られた二軸配向PETフィルム、光学用積層フィルムおよび機能統合フィルムの特性等を表2に示す。
(結果)
二軸配向PETフィルムの140℃30分での幅方向熱収縮率Lt(%)が0.8を越える場合又は0未満の場合はハードコート後のカール性が劣り、0〜0.8の間で良好であった。また、Ltが0.3〜0.6の範囲で特にハードコートフィルムのカール性が良好な結果となった。
Claims (3)
- 140℃で30分間熱処理したときのフィルム幅方向の熱収縮率Lt(%)と、190℃で20分間熱処理したときのフィルム幅方向の熱収縮率Ht(%)が、下記式(1)〜(3)を満たすことを特徴とするハードコート用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(1) 0.0 ≦ Lt ≦ 0.8
(2) −0.2 ≦ Ht ≦ 0.8
(3) 0.0 ≦ (Lt − Ht) ≦ 0.5 - 波長380nmにおける光線透過率が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載のハードコート用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
- 請求項1または2に記載の二軸配向PETフィルムの一方の表面に、少なくとも活性線硬化型樹脂を用いてなるハードコート層を積層してなり、もう一方のフィルム表面に近赤外線吸収能を有する色素を含有する近赤外線遮蔽層を積層してなる機能統合フィルム。
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